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1. WO2020110797 - MÉTHODE DE FABRICATION D'UN PNEU À AFFAISSEMENT LIMITÉ

Document

明 細 書

発明の名称 ノーパンクタイヤの製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008   0009   0010   0011  

課題を解決するための手段

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

発明の効果

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

図面の簡単な説明

0026  

発明を実施するための形態

0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056  

実施例

0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068  

産業上の利用可能性

0069  

符号の説明

0070  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : ノーパンクタイヤの製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、自動車、自動二輪車、自転車、電動アシスト自転車、車椅子、リヤカー等に使用するタイヤ外皮とリムの環状空間に熱硬化エラストマースポンジチューブを設けた、ノーパンクタイヤの製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 自動車、自動二輪車、自転車、電動アシスト自転車、車椅子、リヤカー等に使用している空気タイヤは、空気圧が徐々に低下したり突然にパンクしたりして、空気の補充や修理する煩わしさがあった。突然にパンクすると予備タイヤへの交換や修理する場所まで運んだりする必要があった。これらの背景のもとに、空気補充が不要なノーパンクタイヤの要求が高まっている。
[0003]
 特許文献1のノーパンクタイヤは、リムとタイヤとが囲む空間内に固形物が充填されている。この既知のノーパンクタイヤでは、タイヤ内空間に液状のウレタン樹脂又はエポキシ樹脂が充填され、充填された樹脂を硬化させることにより所定の特性を有する環状の固形物が形成されている。
[0004]
 特許文献2のノーパンクタイヤは、リムとタイヤとを有し、それらの間に形成される空間内に、この空間の1.0から1.3倍の断面積を有する圧縮変形するエラストマーを嵌め込んだノーパンクタイヤが提案されている。このノーパンクタイヤでは、タイヤチューブはエラストマーを材料とし、押出成型されたほぼ円形の長尺材と、これを支えるスペーサーとで構成されている。このタイヤチューブは、圧縮変形可能に構成され、タイヤチューブをタイヤとリムとの間に嵌め込む際、タイヤチューブの圧縮変形を利用して嵌め込むことを可能にされている。
[0005]
 特許文献3のノーパンクタイヤは、環状内部空間を有する単泡性スポンジを加硫成形して製造した後に、この単泡性スポンジ環状内部空間の空気を加圧して中空体工具等でこの空気を排気してリムとタイヤの空間に嵌め込んだ後に、単泡性スポンジの環状内部空間に中空体工具などで空気を再注入する方法が提案されている。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2004-98985号公報
特許文献2 : 特開2010-111378号公報
特許文献3 : 特開2012-254785号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 特許文献1に記載されたノーパンクタイヤは、タイヤとリムにより形成される環状の空間内のチューブに、液状のウレタン樹脂やエポキシ樹脂を空気チューブに注入して硬化させている。この液状樹脂は密度が高く、タイヤの総重量が重くなる欠点があった。特に、タイヤの重量が重くなると、乗り心地が悪く操縦安定性に問題がある。
[0008]
 特許文献2に記載されたノーパンクタイヤでは、タイヤ外皮断面積の1.0から1.3倍の断面積を有するエラストマーチューブを、専用の金型で製造してからタイヤとリムとの空間に嵌め込む必要がある。このエラストマーチューブは、タイヤとリムとの空間より体積が大きいために嵌め込みにくく、組み立て作業性に難点がある。
[0009]
 特許文献3に記載されているノーパンクタイヤは、環状中空体の単泡性スポンジ内の空気を排出して、タイヤとリムとにより形成される空間内に嵌め込み、嵌め込んだ後に、環状中空体の空間に空気を再注入することが提案されている。しかし、環状中空単泡性スポンジチューブの製造には、専用の金型が必要である。また、この環状中空単泡性スポンジチューブも、タイヤとリムの環状空間よりも大きいために嵌め込みにくく、工程が複雑で低コストで製造出来なかった。
[0010]
 特許文献2及び3の製造方法では、嵌め込むエラストマーチューブや環状中空単泡性スポンジチューブの外径、長さ、ゴム硬度を装着するタイヤとリムのサイズに合わせて製造する必要がある。それには、各サイズの専用金型が必要となり低コストでは製造出来なかった。更に、これらのエラストマーチューブの製造方法は工程が多く、材料収率が良くなかった。
[0011]
 本発明は専用金型が不要で、製造工程が少なく、組み立て作業性の良い、低コストのノーパンクタイヤの製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0012]
 本発明に係るノーパンクタイヤの製造方法は、タイヤ外皮(11)とリム(12)とを備えたノーパンクタイヤの製造方法であって、前記タイヤ外皮(11)と前記リム(12)によって形成される環状空間(10)に、熱発泡熱硬化エラストマーを環状にした熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)を挿入するとともに、前記タイヤ外皮(11)の第1ビード(13)および第2ビード(14)を前記リム(12)に挿入した後に、前記タイヤ外皮(11)の第1ビード(13)および第2ビード(14)を前記リム(12)に挿入した状態で前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)を加熱発泡硬化させて、前記環状空間(10)の空間内面に沿った形状の熱硬化エラストマースポンジチューブ(FE)を形成するノーパンクタイヤの製造方法である。
[0013]
 また、前記タイヤ外皮(11)の前記第1ビード(13)を前記リム(12)に挿入してから、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)を前記環状空間(10)に挿入し、さらに前記タイヤ外皮(11)の前記第2ビード(14)を前記リム(12)に挿入した後に、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)を加熱発泡硬化させるノーパンクタイヤの製造方法である。
[0014]
 また、前記環状空間(10)に前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)を挿入する前に、前記タイヤ外皮(11)の内面に接着剤を塗布して乾燥させるノーパンクタイヤの製造方法である。
[0015]
 また、前記環状空間(10)に前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)を挿入する前に、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)の表面にガス不透過層(GIP)を形成するノーパンクタイヤの製造方法である。
[0016]
 また、130℃から170℃の温度で熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)を加熱発泡硬化させることを特徴とするノーパンクタイヤの製造方法である。
[0017]
 また、前記ノーパンクタイヤ(20)は、スポーク(21)とハブ(22)とをさらに備え、前記ノーパンクタイヤ(20)の下方に配置される断熱カバーおよび前記ノーパンクタイヤ(20)の上方に配置される断熱カバーにより前記ハブ(22)を覆い、前記ノーパンクタイヤ(20)の下方に配置される断熱カバーと前記スポーク(21)との間、および前記ノーパンクタイヤ(20)の上方に配置される断熱カバーと前記スポーク(21)との間にシールスポンジ(66、65)を配置して、前記ノーパンクタイヤ(20)を加熱することにより、前記タイヤ外皮(11)より前記ハブ(22)の温度が低温になるようにして、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)を加熱発泡硬化させたことを特徴とするノーパンクタイヤの製造方法である。
[0018]
 また、前記ノーパンクタイヤ(20)は、スポーク(21)とハブ(22)とをさらに備え、環状加熱装置(7)における円筒状の外壁(73)と円筒状の内壁(74)とドーナツ状の下蓋(72)とドーナツ状の上蓋(71)とで形成した環状加熱空間(70)により、前記タイヤ外皮(11)と前記リム(12)と前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)との部分を覆い、前記内壁(74)と前記スポーク(21)との間にシールスポンジ(76)を配置して、前記環状加熱空間(70)の上部に位置する熱風給気口(79)より熱風発生装置(77)の熱風を給気して前記環状加熱空間(70)の下部に位置する熱風排気口(78)より熱風を熱風発生装置(77)に戻して循環させることにより、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)を加熱発泡硬化させたことを特徴とするノーパンクタイヤの製造方法である。

発明の効果

[0019]
 本発明においては、タイヤ外皮とリムによって形成される環状空間に、熱発泡熱硬化エラストマーチューブを挿入したのち、前記タイヤ外皮の第1ビードおよび第2ビードを前記リムに挿入し、前記タイヤ外皮の第1ビードおよび第2ビードを前記リムに挿入した状態で前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させる。
 これにより、タイヤ外皮とリムが金型として作用するため、専用金型が不要となる。本発明の製造方法では、金型から熱硬化エラストマースポンジチューブを取出したり、タイヤ外皮とリムの環状空間に嵌め込んだりする工程が無くなる。このように製造組立工程が少なくなること、材料収率も良くなること、により低コストでノーパンクタイヤを製造出来る。
[0020]
 また、前記タイヤ外皮の前記第1ビードを前記リムに挿入してから、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを前記環状空間に挿入し、さらに前記タイヤ外皮の前記第2ビードを前記リムに挿入した後に、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させる。
 これにより、タイヤ外皮とリムが金型として作用するため、専用金型が不要となる。本発明の製造方法では、金型から熱硬化エラストマースポンジチューブを取出したり、タイヤ外皮とリムの環状空間に嵌め込んだりする工程が無くなる。このように製造組立工程が少なくなること、材料収率も良くなること、により低コストでノーパンクタイヤを製造出来る。
[0021]
 また、前記環状空間に前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを挿入する前に、前記タイヤ外皮の内面に接着剤を塗布して乾燥させる製造方法であれば、タイヤ外皮と熱発泡熱硬化エラストマーチューブが強く接着して耐久性のある低コストのノーパンクタイヤが製造出来る。
[0022]
 また、前記環状空間に前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを挿入する前に、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブの表面にガス不透過層を形成する製造方法であれば、走行中にガス抜けの少ない、低コストのノーパンクタイヤが製造出来る。
[0023]
 また、130℃から170℃の温度で熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させると熱によるタイヤ外皮の劣化がないノーパンクタイヤが製造出来る。
[0024]
 また、前記ノーパンクタイヤの下方に配置される断熱カバーおよび前記ノーパンクタイヤの上方に配置される断熱カバーにより前記ハブを覆い、前記ノーパンクタイヤの下方に配置される断熱カバーと前記スポークとの間、および前記ノーパンクタイヤの上方に配置される断熱カバーと前記スポークとの間にシールスポンジを配置して、前記ノーパンクタイヤを加熱することにより、前記タイヤ外皮より前記ハブの温度が低温になるようにして、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させると、ハブの温度が加熱温度より低温になり、ハブにある電気モーターや発電機の劣化が無くなる。
[0025]
 また、環状加熱装置における円筒状の外壁と円筒状の内壁とドーナツ状の下蓋とドーナツ状の上蓋とで形成した環状加熱空間により、前記タイヤ外皮と前記リムと前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブとの部分を覆い、前記内壁と前記スポークとの間にシールスポンジを配置して、前記環状加熱空間の上部に位置する熱風給気口より熱風発生装置の熱風を給気して前記環状加熱空間の下部に位置する熱風排気口より熱風を熱風発生装置に戻して循環させることにより、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させると、ハブの温度は高温にならないので、電気モーターや発電機の劣化が無くなる。

図面の簡単な説明

[0026]
[図1] (a)タイヤ外皮とリムと熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PEチューブ)の断面図(発泡前)  (b)タイヤ外皮とリムと熱硬化エラストマースポンジチューブ(FEチューブ)の断面図(発泡後)
[図2] (c)接着層を設けたタイヤ外皮とリムと熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PEチューブ)の断面図(発泡前)  (d)接着層を設けたタイヤ外皮とリムと熱硬化エラストマースポンジチューブ(FEチューブ)の断面図(発泡後)
[図3] (e)タイヤ外皮とリムとガス不透過層を設けた熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PEチューブ)の断面図(発泡前)  (f)タイヤ外皮とリムとガス不透過層を設けた熱硬化エラストマースポンジチューブ(FEチューブ)の断面図(発泡後)
[図4] ノーパンクタイヤの構成
[図5] 熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PEチューブ)の構成
[図6] 未加熱のノーバンクタイヤとタイヤレバーの構成
[図7] 加熱装置の構成
[図8] 断熱カバー加熱装置の構成
[図9] 環状加熱装置の構成
[図10] 走行試験機の構成
[図11] 本発明のノーパンクタイヤ製造工程図

発明を実施するための形態

[0027]
 図1から図3はノーパンクタイヤ(20)の構造を示す。図1はノーパンクタイヤの基本構成を示す。図1(a)はタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に、この環状空間(10)より少ない体積の、熱発泡熱硬化エラストマーをチューブ状にした熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PE)(以降、PEチューブと称す)を挿入した断面を示す。矢印はPEチューブが加熱発泡したときに膨張する方向を示す。図1(b)は、図7、図8又は図9に示す加熱装置で加熱発泡硬化させてタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に沿った形状の熱硬化エラストマースポンジチューブ(FE)(以降、FEチューブと称す)が形成された断面を示す。図1(b)の拡大部分はタイヤ外皮(11)内面の表面凹凸に添った表面凹凸(15)が形成された、FEチューブの表面凹凸部を示す。
[0028]
 図2は接着層(AD)を備えたノーパンクタイヤの構成を示す。図2(c)はタイヤ外皮(11)の内側に接着層(AD)を設けてから、タイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に、PEチューブを挿入した断面を示す。矢印はPEチューブが加熱発泡したときに膨張する方向を示す。図2(d)は、図7、図8又は図9の加熱装置で加熱発泡硬化させてタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に沿った形状の接着層(AD)とFEチューブが形成された断面を示す。図2(d)の拡大部分はタイヤ外皮(11)内面の表面凹凸に添った表面凹凸(215)が形成された、FEチューブと接着層(AD)の表面凹凸部を示す。
[0029]
 図3はガス不透過層(GIP)を設けたノーパンクタイヤの構成を示す。図3(e)はPEチューブの表面に、ガス不透過層(GIP)を形成してから、タイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に、ガス不透過層(GIP)を設けたPEチューブを挿入した断面を示す。矢印はPEチューブが加熱発泡したときに膨張する方向を示す。図3(f)は、図7、図8又は図9の加熱装置で加熱発泡硬化させてタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に沿った形状のガス不透過層(GIP)とFEチューブが形成された断面を示す。図3(f)の拡大部分はタイヤ外皮(11)内面の表面凹凸に添った表面凹凸(315)が形成された、FEチューブとガス不透過層(GIP)の表面凹凸部を示す。
[0030]
 図4はノーパンクタイヤの構成を示す。ノーパンクタイヤ(20)はタイヤ外皮(11)とリム(12)とFEチューブとスポーク(21)と、ハブ(22)とを備えた組み立て体である。
[0031]
 FEチューブは、タイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)内に設けられており、環状空間(10)に沿った形状を有している。FEチューブの外周面の表面凹凸(15)の形状は、環状空間(10)を構成するタイヤ外皮(11)および、リム(12)の内周面表面凹凸の形状に沿って形成されている。ノーパンクタイヤ(20)は、PEチューブを環状空間(10)に挿入した後に、加熱発泡硬化させて環状空間(10)に沿った形状と表面凹凸(15)のFEチューブを形成することにより構成される。
[0032]
 次にノーパンクタイヤ(20)の具体的な製造方法を図11のノーパンクタイヤ製造工程図に示す。PEチューブの材料を配合混錬する(STEP1)。次に、公知のゴム押出機で混錬した熱発泡熱硬化エラストマーを棒状又はパイプ状に押出成形する(STEP2)。この棒状又はパイプ状に押出成形した熱発泡熱硬化エラストマーを環状に接着し、PEチューブを形成する(STEP3)。PEチューブをタイヤ外皮とリムによって形成される環状空間に挿入する(STEP4)。PEチューブを挿入した加熱前ノーパンクタイヤを加熱装置にて所定の温度と時間で加熱する(STEP5)。加熱したノーパンクタイヤを冷却する(STEP6)。最後に、製品検査を行えばノーパンクタイヤが完成する(STEP7)。
[0033]
 ノーパンクタイヤ製造工程(STEP1)でのタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に、挿入するPEチューブは天然ゴム、合成ゴム等にカーボンブラック、可塑剤、熱発泡剤、硬化剤、老化防止剤等の組成を公知の方法にて配合、混錬して製造する。
[0034]
 ノーパンクタイヤ製造工程(STEP2)での押出成形は、公知のゴム押出機で装着するタイヤ外皮(11)の幅、リム(12)の直径に合わせた長さ、重量に、棒状又はパイプ状に熱発泡熱硬化エラストマーを押出成形して製造する。
[0035]
 ノーパンクタイヤ製造工程(STEP3)のPEチューブ形成は、タイヤ外皮(11)の幅とリム(12)の直径に合わせた長さと重量にカットした熱発泡熱硬化エラストマーをゴム接着剤又は溶剤にて環状に接着してPEチューブにする。
[0036]
 製造工程(STEP4)の環状空間(10)への挿入は、タイヤ外皮(11)の第1ビード(13)をタイヤレバー(41)でリム(12)に挿入し、このタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に、PEチューブを挿入し、タイヤレバー(41)で残りの第2ビード(14)をリム(12)に挿入する。タイヤ外皮(11)とリム(12)、スポーク(21)、ハブ(22)は、一般に市販されている補修部品や新品の自動車、自動二輪車、自転車及び車椅子用等の組み立て部品を使用すれば良い。本実施形態のノーパンクタイヤ(20)用として特別に製造しなくても良い。
[0037]
 ノーパンクタイヤ製造工程(STEP5)の加熱は図7に示す加熱装置(5)や、図8に示す断熱カバー加熱装置(6)、図9に示す環状加熱装置(7)にて、所定の温度で所定の時間を加熱すればタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)内で、PEチューブが加熱発泡して、発泡したPEチューブの外周面が、環状空間(10)を構成するタイヤ外皮(11)とリム(12)の内周面に押圧された状態で硬化してFEチューブが形成される。これにより環状空間(10)の表面凹凸がFEチューブの外周面に転写されることとなり、環状空間(10)の形状と表面凹凸(15)、(215)、(315)に沿った形状のFEチューブが形成される。
[0038]
 ノーパンクタイヤ製造工程(STEP6)の冷却では、FEチューブが形成されたノーパンクタイヤ(20)を冷却すれば製品となる。
[0039]
 ノーパンクタイヤ製造工程(STEP7)の製品検査ではFEチューブとタイヤ外皮(11)、リム(12)、スポーク(21)、ハブ(22)の外観、同心度、ゴム硬度、重量等を検査して完成品となる。本実施形態のノーパンクタイヤ(20)は以上の7工程で完成する。
[0040]
 タイヤ外皮(11)の内側にタイヤ外皮(11)とFEチューブをより強く接着するために、接着層(AD)を設けることもできる。接着層(AD)を設けるとタイヤ外皮(11)とFEチューブが一体化してタイヤ外皮(11)とFEチューブとのズレがなくなり、発熱やエネルギーロスが少なくなる。この接着層(AD)を設ける場合はPEチューブを挿入する前にタイヤ外皮(11)の内側に、接着剤の塗布、乾燥工程を追加する。この場合は8工程となる。接着剤としては、クロロプレンゴム、二トリルゴム等を溶剤に溶解した接着剤が好適に使用出来る。
[0041]
 FEチューブのスポンジ内発泡ガスを走行中の圧力にて抜けにくくするために、PEチューブ表面にガス不透過層(GIP)を設けることもできる。このガス不透過層(GIP)を設ける場合はタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に挿入する前に、環状に接着したPEチューブの表面に合成ゴムを溶剤に溶解した合成ゴム液を塗布乾燥してガス不透過層(GIP)を形成する。又は、薄くシート状に成形した合成ゴムシートを環状に接着したPEチューブの表面に積層してガス不透過層(GIP)を形成する。この場合も8工程となる。ガス不透過層(GIP)の合成ゴム溶剤溶液としてはブチルゴム、塩素化ブチルゴムの溶剤溶液が好適である。合成ゴムシートを積層する場合は2軸押出機で熱発泡熱硬化エラストマーの外側表面に2層になるようにブチルゴムや塩素化ブチルゴムを押出成形してPEチューブを製造すれば良い。別の方法としてPEチューブの表面に厚さ1mm程度のシート状ブチルゴムや塩素化ブチルゴムをスパイラル状に巻きつけて製造しても良い。
[0042]
 PEチューブはエラストマー、カーボンブラック、可塑剤、硬化剤、熱発泡剤、老化防止剤、等の混錬品を使用すれば良い。エラストマー材料としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、臭素化ブチルゴム(Br-IIR)、塩素化ブチルゴム(Cl-IIR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等が使用出来る。特にブチルゴム(IIR)、臭素化ブチルゴム(Br-IIR)、塩素化ブチルゴム(Cl-IIR)は気体の透過性が少なく好適である。
[0043]
 カーボンブラックとしては、シーストS、シーストV等が使用できる。可塑剤としてはサンセンオイル410等が使用できる。硬化剤としては硫黄、バーヘキサ25B等が使用できる。熱発泡剤としては窒素系発泡剤、カプセル型熱膨張剤等が使用できる。老化防止剤としてはノラックSP、SP-N等が使用出来る。PEチューブの加熱温度は、熱発泡剤が発泡する温度に設定する。例えば発泡温度が130℃から170℃で発泡する窒素系発泡剤やカプセル型熱膨張剤を選択し、PEチューブの加熱温度を130℃から170℃に設定すればよい。熱発泡剤の添加量を調整すればPEチューブの発泡倍率を1.25倍から5倍程度に調整する事が出来る。
[0044]
 PEチューブは、エラストマー100部に対して重量比で3部から10部程度の熱発泡剤を混錬することにより1.25倍から5.0倍程度の発泡倍率に調整することが出来る。発泡倍率が1.25倍以下であるとタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間体積の80%以上のPEチューブを挿入する必要があり、加熱後のFEチューブの密度が高くなり、ノーパンクタイヤ(20)が重たくなる。 発泡倍率が5.0倍以上であればタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)の体積に対して、20%以下の体積に相当するPEチューブを挿入すれば良い。この場合は簡単に挿入することが出来るが、FEチューブの密度が低く、軽量なノーパンクタイヤ(20)となるが、地面に対する接地面積が大きくなり転がり抵抗が大きくなる。また、タイヤ外皮(11)が大きく変形することによりノーパンクタイヤ(20)のタイヤ外皮(11)にひび割れが発生しやすくなる。
[0045]
 タイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)内でPEチューブを発泡硬化させる温度は、130℃から170℃の間で発泡硬化すれば良い。好ましくは130℃から160℃にて発泡硬化するのがタイヤ外皮(11)の熱劣化が少ない。この温度が130℃より低いとPEチューブの硬化が不十分となり、FEチューブの強度が不足する。また、170℃より高いとタイヤ外皮(11)が熱で劣化して、ノーパンクタイヤ(20)のタイヤ外皮(11)側面に走行中の圧力により、ひび割れが発生する。
[0046]
 ノーパンクタイヤ(20)を製造するための加熱装置の構成例を図7から図9に示す。図7はハブ(22)に発電機や電気モーターが付いていないノーパンクタイヤ(20)全体を加熱する加熱装置(5)である。図8はハブ(22)に発電機や電気モーターが付いているノーパンクタイヤ(20)のスポーク(21)、ハブ(22)を断熱しながら加熱する断熱カバー加熱装置(6)である。図9はハブ(22)に発電機や電気モーターが付いているノーパンクタイヤ(20)のタイヤ外皮(11)とリム(12)とPEチューブの部分を加熱する環状加熱装置(7)である。
[0047]
 図7の加熱装置(5)は空気を加熱する電気ヒーター(51)、熱風を加熱炉内に送る送風ファン(52)、送風ファン(52)を駆動するモーター(53)、排気口(54)、加熱炉内の温度センサー(55)、加熱炉内の温度設定及び制御する温度制御装置(56)、加熱装置(5)内の網棚(57)、給気口(58)でこの加熱装置(5)で発電機やモーターが付属しないノーパンクタイヤ(20)を網棚の上に複数入れて、内部の空気がヒーターによって加熱されながら循環し、給気口より一部外気が入り、排気口より内部の空気が一部排気されながら加熱される。
[0048]
 図8の断熱カバー加熱装置(6)は、下部断熱カバー(68)の上に発電機や電気モーターが付いているノーパンクタイヤ(20)を置き、この上に円筒形断熱カバー(62)を置き、更にノーパンククタイヤ(20)を置き、複数ノーパンクタイヤ(20)と円筒形断熱カバー(62)を同じ様に積層して、上部には上部断熱カバー(61)を置いて、複数のノーパンクタイヤ(20)のスポーク(21)とハブ(22)部分を覆い、断熱出来る構造となっている。断熱効果を高めるために、ノーパンクタイヤ(20)のスポーク(21)と円筒形断熱カバー(62)が接する部分に厚さ20mm程度の上部シールスポンジ(65)、下部シールスポンジ(66)で隙間を密閉出来る構造となっている。スポーク(21)の内側よりスポーク(21)の隙間にも厚さ20mm程度のシールスポンジ(67)を挿入してスポーク(21)の隙間を密閉する構造となっている。更に、断熱効果を高めるために、冷却気体給気口(63)と冷却気体排気口(64)を設けている。この冷却気体給気口(63)より常温の空気や炭酸ガス等の冷却気体を給気して冷却気体排気口(64)より温度が高くなった空気や炭酸ガスを排気することにより、ハブ(22)の温度を断熱加熱装置(6)の温度より低くする。
[0049]
 図9はタイヤ外皮(11)とリム(12)及び環状空間(10)に挿入したPEチューブのみを加熱する環状加熱装置(7)である。円筒状の外壁(73)の中にドーナツ状の下蓋(72)を設けて、この上に円筒状の内壁(74)とノーパンクタイヤ(20)を交互に複数積層して、上部にはドーナツ状の上蓋(71)を設けることにより、環状の加熱空間(70)を形成する。この環状加熱空間(70)の上部に位置する熱風給気口(79)より熱風発生装置(77)の熱風を給気して環状加熱空間(70)の下部に位置する熱風排気口(78)より熱風を熱風発生装置に戻して循環させる。内壁(74)とノーパンクタイヤ(20)の積層部分には上下に厚さ20mm程度のシールスポンジ(76)を設けて、又ノーパンクタイヤ(20)のスポーク(21)内部にも厚さ20mm程度のシールスポンジ(75)を設けて密閉出来る構造により、タイヤ外皮(11)とリム(12)とPEチューブ部分のみを加熱することが出来る。
[0050]
 PEチューブの加熱方法としてはハブ(22)に発電機やモーターが付いていないノーパンクタイヤ(20)の場合は、図7に示す加熱装置(5)を使用して加熱すれば良い。ハブ(22)に発電機やモーターが付いている場合はこれらの発電機やモーターが高温に成らないように図8に示す断熱カバー加熱装置(6)でハブ(22)を断熱しながら加熱すれば良い。この場合、ハブ(22)の温度が100℃未満となるように構成することが好ましい。また断熱カバー内に低温の空気や炭酸ガス等の気体を給排気して断熱カバー内の温度を低くして発電機やモーターの温度を80℃以下にするとより好適である。
[0051]
 図9に示す環状加熱装置(7)のように、タイヤ外皮(11)とリム(12)とPEチューブ部分を覆って加熱すれば、ハブ(22)の発電機、モーター等への熱による劣化が無くなる。環状加熱装置(7)の熱源としてはポータブル型の熱風発生装置(77)等で加熱制御すれば良い。本発明の加熱方法として電気ヒーターによる加熱装置にて説明したが、これに限定されず、他の公知熱源でも良い。本発明では図7、図8、図9の加熱装置構造を例示したが、これらの構造に限定されることなく、同じ効果であれば、他の構造でも良い。
[0052]
 一般に市販されているリム(12)には空気チューブの空気注入孔が開いている。本製造方法ではPEチューブをタイヤ外皮(11)とリム(12)内で加熱発泡硬化させると、リム(12)の空気注入孔よりFEチューブが飛び出してくる。これを防止するためにはリム(12)内側よりアルミテープ等を貼り付けてこの孔を塞ぐと良い。
[0053]
 以上の方法で製造したノーパンクタイヤ(20)は環状空間(10)に沿った表面凹凸(15)、(215)、(315)のFEチューブが形成され、走行中のタイヤ外皮(11)から加わる圧力が、FEチューブとリム(12)の全体に伝達してスポーク(21)を介してハブ(22)に伝わることにより耐久力の良いノーパンクタイヤ(20)となる。
[0054]
 本発明の製造方法と先行技術特許文献の従来の製造方法との違いを表1に示す。
[表1]


 先行特許文献1の製造方法は、エラストマー材料が液状のウレタン樹脂を使用している。このため、タイヤ外皮とリムの環状空間には、液状ウレタンが漏れるために入れることが出来ない。従って、空気チューブ内に圧送ポンプを使用して挿入する製造方法である。
[0055]
先行特許文献2と先行特許文献3とはエラストマー材料は同じであるが、専用の金型でエラストマースポンジを予め製造してからタイヤ外皮とリムの環状空間に嵌め込む製造方法である。また本実施形態の製造方法とは異なり専用金型が必要である事や製造工程が多いことにより、低コストでは製造出来ない。また環状空間に嵌め込みにくく、専用の嵌め込み冶具が必要で、この嵌め込み冶具でリムに傷が付く欠点がある。
[0056]
 本発明の製造方法ではタイヤ外皮(11)とリム(12)の環状空間(10)にPEチューブを入れて加熱発泡硬化すれば、製品が完成するので空気チューブが不要となる。また、このPEチューブはタイヤ外皮とリムによって形成される環状空間の体積よりも少ないために、簡単に挿入出来る。第1ビード(13)をタイヤレバー(41)でリム(12)に挿入してから、PEチューブを挿入し、残りの第2ビード(14)をタイヤレバー(41)で挿入して加熱発泡すれば良い。本製造方法ではタイヤ外皮とリムによって形成される環状空間(10)より多い体積のFEチューブを嵌め込む作業が無くなる。
実施例
[0057]
以下、実施例1から実施例10と比較例1から比較例3について表2に示す。
[表2]


 実施例1から実施例5はタイヤ外皮(11)とリム(12)の環状空間(10)に挿入するPEチューブの重量、体積を変化させた実施例である。実施例6から実施例10はタイヤ外皮(11)とリム(12)の環状空間(10)に挿入するPEチューブの重量、体積を一定にして加熱温度を変化させた実施例である。
[0058]
 塩素化ブチルゴム(Cl-IIR)100部、カーボン、加硫剤、老化防止剤等の添加剤50部に熱発泡剤添加量を重量比でそれぞれ2部、3部、4部、5部、6部を添加してから熱発泡熱硬化しない温度で公知の方法にて混練して、発泡倍率1.2倍、1.25倍、2.0倍、5.0倍、6.0倍の、実施例1から実施例5の密度1.0の熱発泡熱硬化エラストマー混錬品を作成した。
[0059]
 この実施例1から実施例5の熱発泡熱硬化エラストマー混錬品をスクリュー式ゴム押出機にて口径10mmの口金を取り付けて熱発泡熱硬化しない温度以下で押出して、重量233g長さ2000mmの棒状の実施例1の熱発泡熱硬化エラストマーを得た。同様に12mm口金で重量280g長さ2000mmの棒状の実施例2の熱発泡熱硬化エラストマーを得た。14mmの口金で重量700g長さ2000mmの棒状の実施例3の熱発泡熱硬化エラストマーを得た。18mmの口金で重量1120g長さ2000mmの実施例4の熱発泡熱硬化エラストマーを得た。20mmの口金で重量1167g長さ2000mmの実施例4の熱発泡熱硬化エラストマーを得た。
[0060]
 26インチ1・3/8サイズのタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に実施例1から実施例5の長さ2000mmの熱発泡熱硬化エラストマーをゴム接着剤にて環状に接着(31)したPEチューブをこの環状空間に挿入した後に、加熱装置(5)で150℃60分加熱して加熱発泡硬化させた。これを冷却して実施例1の重量233gのFEチューブ、実施例2の重量280gのFEチューブ、実施例3の重量700gのFEチューブ、実施例4の重量1120gのFEチューブ、実施例5の重量1167gのFEチューブを形成し、実施例1から実施例5のノーパンクタイヤ(20)を作成した。
[0061]
 比較例1として空気圧力200kpaの空気チューブタイヤ、比較例2として空気圧力300kpaの空気チューブタイヤ、比較例3として空気圧力400kpaの空気チューブタイヤを準備した。
[0062]
 これらの実施例と比較例のタイヤについて、PEチューブと空気チューブ挿入作業性、自転車にタイヤを取り付けた実走行試験でのクッション性、図10に示す走行試験機に取り付けた走行試験でのタイヤ割れの評価を行った。
[0063]
 上記、評価結果を表2に示す。実施例1から実施例5と比較例1から比較例3の挿入作業性の評価結果は、実施例1から実施例5のノーパンクタイヤ(20)は空気バルブを取り付ける必要が無い事、及び、挿入体積がいずれもタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)の体積より小さいので簡単に挿入出来るので、空気チューブ挿入作業性より良かった。
[0064]
実施例1のノーパンクタイヤ(20)ではクッション性は良好であったが、500km走行時点でタイヤ外皮(11)側面にひび割れが発生した。実施例2、実施例3、実施例4のノーパンクタイヤ(20)ではクッション性、タイヤ割れとも5000km走行試験において良好であった。実施例5のノーパンクタイヤ(20)ではタイヤの割れは良好であったが、ゴム硬度が硬くクッション性が悪かった。以上の結果より環状空間体積の20%から80%の体積のPEチューブを挿入するのが良好であった。
[0065]
 塩素化ブチルゴム(Cl-IIR)100部、カーボン、加硫剤、老化防止剤等の添加剤50部を公知の方法にて混練してから熱発泡剤6部を添加して熱発泡しない温度で混錬して、密度1.0で発泡倍率3倍の熱発泡熱硬化エラストマー混錬品を作成した。
[0066]
 口径14mmの口金を取り付けて熱発泡・熱硬化しない温度でスクリュー式ゴム押出機にて押出して重量700g長さ2000mmの棒状の熱発泡熱硬化化エラストマーを得た。この熱発砲性熱硬化性エラストマーをゴム接着剤にて環状に接着(31)したPEチューブを26インチ1・3/8サイズのタイヤ外皮(11)とリム(12)によって形成される環状空間(10)に挿入した。
[0067]
 これを図7に示す加熱装置(5)で実施例6の120℃90分加熱発泡硬化後、冷却したノーパンクタイヤ(20)、実施例7の130℃90分加熱発泡硬化後、冷却したノーパンクタイヤ(20)、実施例8の150℃90分加熱発泡硬化後、冷却したノーパンクタイヤ(20)、実施例9の170℃90分加熱発泡硬化後、冷却したノーパンクタイヤ(20)、実施例10の180℃90分加熱発泡硬化後、冷却したノーパンクタイヤ(20)を得た。PEチューブとチューブ挿入作業性の比較と、自転車にノーパンクタイヤ(20)を取り付けて実走行試験にてクッション性の評価と、図10に示す走行試験機にノーパンクタイヤ(20)を取り付けて、タイヤ割れの評価を行った。
[0068]
 上記、実施例6から実施例10の評価結果を表2に示す。実施例6のノーパンクタイヤ(20)は500km走行時点で、ノーパンクタイヤ(20)のタイヤ外皮(11)側面に無数のひび割れが発生した。これは加熱温度が120℃ではPEチューブが十分に発泡硬化せずタイヤ外皮(11)の変形が大きく、タイヤ外皮(11)に割れが発生した。実施例7の130℃、実施例8の150℃、実施例9の170℃で加熱したノーパンクタイヤ(20)は実走行試験及び走行試験機(8)による5000km走行でクッション性、タイヤ外皮(11)の割れ、とも良好であった。実施例10の180℃で加熱したノーパンクタイヤ(20)は500km走行時点で、タイヤ外皮(11)に無数の割れが発生した。この結果より、タイヤ外皮(11)とリム(12)とPEチューブの加熱温度は130℃から170℃の範囲が良好であった。

産業上の利用可能性

[0069]
 本発明の製造方法に係るノーパンクタイヤは、自動車、自動二輪車、自転車、電動アシスト自転車、車椅子、リヤカー等に限定されず、タイヤ外皮とリムによって形成される環状空間を有するタイヤには全て適用することが出来る。また最近普及しているシェアー自転車や災害用車椅子などでは、メンテナンスが大幅に軽減されて維持コストが大幅に削減出来る。従来の製造方法と比較して本発明の製造工程が短くなったことにより自動車、自動二輪車、電動アシスト自転車、自転車、車椅子等に低価格のノーパンクタイヤを提供出来るようになる。

符号の説明

[0070]
10  環状空間
11  タイヤ外皮
12  リム
13  第1ビード
14  第2ビード
15  表面凹凸
215 表面凹凸
315 表面凹凸
FE  熱硬化エラストマースポンジチューブ(FEチューブ)
PE  熱発泡熱硬化エラストマーチューブ(PEチューブ)
AD  接着層
GIP ガス不透過層
20  ノーパンクタイヤ
21  スポーク
22  ハブ
31  接着部分
32  未加熱の熱発泡熱硬化エラストマー
4   未加熱のノーパンクタイヤとタイヤレバー
41  タイヤレバー
5   加熱装置
51  ヒーター
52  送風ファン
53  モーター
54  排気口
55  温度センサー
56  温度制御盤
57  網棚
58  給気口
6   断熱カバー加熱装置
60  断熱空間
61  上部断熱カバー
62  円筒形断熱カバー
63  冷却気体給気口
64  冷却気体排気口
65  シールスポンジ
66  シールスポンジ
67  シールスポンジ
68  下部断熱カバー
7   環状加熱装置
70  環状加熱空間
71  上蓋
72  下蓋
73  外壁
74  内壁
75  シールスポンジ
76  シールスポンジ
77  熱風発生装置
78  熱風排気口
79  熱風給気口
8   走行試験機
81  モーター
82  チェーン
83  回転ドラム
84  荷重

請求の範囲

[請求項1]
 タイヤ外皮とリムとを備えたノーパンクタイヤの製造方法であって、
 前記タイヤ外皮と前記リムによって形成される環状空間に、熱発泡熱硬化エラストマーを環状にした熱発泡熱硬化エラストマーチューブを挿入するとともに、前記タイヤ外皮の第1ビードおよび第2ビードを前記リムに挿入した後に、前記タイヤ外皮の第1ビードおよび第2ビードを前記リムに挿入した状態で前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させて、前記環状空間の空間内面に沿った形状の熱硬化エラストマースポンジチューブを形成するノーパンクタイヤの製造方法。
[請求項2]
 請求項1に記載のノーパンクタイヤの製造方法において、前記タイヤ外皮の前記第1ビードを前記リムに挿入してから、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを前記環状空間に挿入し、さらに前記タイヤ外皮の前記第2ビードを前記リムに挿入した後に、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させるノーパンクタイヤの製造方法。
[請求項3]
 請求項1又は請求項2に記載のノーパンクタイヤの製造方法において、前記環状空間に前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを挿入する前に、前記タイヤ外皮の内面に接着剤を塗布して乾燥させるノーパンクタイヤの製造方法。
[請求項4]
 請求項1又は請求項2に記載のノーパンクタイヤの製造方法において、前記環状空間に前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを挿入する前に、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブの表面にガス不透過層を形成するノーパンクタイヤの製造方法。
[請求項5]
 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のノーパンクタイヤ製造方法において、130℃から170℃の温度で熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させることを特徴とするノーパンクタイヤの製造方法。
[請求項6]
 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のノーパンクタイヤ製造方法において、
 前記ノーパンクタイヤは、スポークとハブとをさらに備え、
 前記ノーパンクタイヤの下方に配置される断熱カバーおよび前記ノーパンクタイヤの上方に配置される断熱カバーにより前記ハブを覆い、前記ノーパンクタイヤの下方に配置される断熱カバーと前記スポークとの間、および前記ノーパンクタイヤの上方に配置される断熱カバーと前記スポークとの間にシールスポンジを配置して、前記ノーパンクタイヤを加熱することにより、前記タイヤ外皮より前記ハブの温度が低温になるようにして、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させたことを特徴とするノーパンクタイヤの製造方法。
[請求項7]
 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のノーパンクタイヤ製造方法において、
 前記ノーパンクタイヤは、スポークとハブとをさらに備え、
 環状加熱装置における円筒状の外壁と円筒状の内壁とドーナツ状の下蓋とドーナツ状の上蓋とで形成した環状加熱空間により、前記タイヤ外皮と前記リムと前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブとの部分を覆い、前記内壁と前記スポークとの間にシールスポンジを配置して、
 前記環状加熱空間の上部に位置する熱風給気口より熱風発生装置の熱風を給気して前記環状加熱空間の下部に位置する熱風排気口より熱風を熱風発生装置に戻して循環させることにより、前記熱発泡熱硬化エラストマーチューブを加熱発泡硬化させたことを特徴とするノーパンクタイヤの製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]