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1. WO2020110360 - ÉLÉMENT MAGNÉTORÉSISTIF, CAPTEUR MAGNÉTIQUE, TÊTE DE REPRODUCTION, ET DISPOSITIF D'ENREGISTREMENT ET DE REPRODUCTION MAGNÉTIQUE

Document

明 細 書

発明の名称 磁気抵抗効果素子、磁気センサ、再生ヘッドおよび磁気記録再生装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

先行技術文献

特許文献

0008  

非特許文献

0009  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0010  

課題を解決するための手段

0011  

発明の効果

0012   0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070  

実施例

0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114  

産業上の利用可能性

0115  

符号の説明

0116  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

図面

1   2   3   4   5   6A   6B   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21  

明 細 書

発明の名称 : 磁気抵抗効果素子、磁気センサ、再生ヘッドおよび磁気記録再生装置

技術分野

[0001]
 本発明は、磁気抵抗効果素子、磁気センサ、再生ヘッドおよび磁気記録再生装置に関する。

背景技術

[0002]
 一対の強磁性層と、それに挟まれた非磁性層との多層膜を有する磁気抵抗効果素子が知られている。このような磁気抵抗効果素子は、多層膜の面内方向に電流を流すCIP(Current in Plane)型として、あるいは、多層膜の積層方向に電流を流すCPP(Current Perpendicular to Plane)型として使用される。
[0003]
 CIP型磁気抵抗効果素子は、トンネル磁気抵抗効果素子に比べてノイズが小さいという利点があるが、磁気抵抗変化率(MR比)が小さく、磁気センサとしての高感度ためにはMR比の増大が求められる。
[0004]
 このようなCIP型磁気抵抗効果素子として、強磁性層にCo 90Fe 10を、非磁性層にCuを用いた磁気抵抗効果素子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1の実施例1によれば、サファイア基板C面上にCo 90Fe 10膜、Cu膜、Co 90Fe 10膜、FeMn膜、Ti膜を順次成膜したCo 90Fe 10/Cu/Co 90Fe 10/FeMn/Tiなるスピンバルブ構造を有する磁気抵抗効果素子において、Co 90Fe 10層がfcc相(111)面配向をしており、10%の磁気抵抗変化率(MR比)を示した。しかしながら、磁気センサとしての感度向上のためには、さらなるMR比の向上が求められている。
[0005]
 近年、MR比が25%となるCIP型磁気抵抗効果素子が開発された(例えば、非特許文献1を参照)。非特許文献1によれば、シリコン熱酸化膜を基板としたSiO /NiFeCr/CoFeO /Co 90Fe 10/Cu/Co 90Fe 10/AlOのCIP型磁気抵抗効果素子は、25%を超えるMR比を示す。しかしながら、強磁性層以外にNiFeCrやCoFeO 等の層を設ける必要があり、プロセスが煩雑になるのに加え、CoFeO 層におけるスペキュラー反射を利用しMR比を向上させているため、多層膜化によるMR比の向上は得られないという問題がある。
[0006]
 また、このような磁気抵抗効果素子において、層の界面におけるスピン電子の透過率がMR比に影響することが報告されている(例えば、非特許文献2を参照)。非特許文献2の「Chapter 2、2.3.3 CIP transport properties」は、強磁性層のマジョリティスピンを有する電子のバンド構造と、非磁性層の電子のバンド構造との間の良好なマッチングにより、マジョリティスピン電子の透過率が増大し、MR比が向上することを報告する。しかしながら、上述の特許文献1や非特許文献1において、CoとFeとからなる二元系合金の強磁性層と、Cuからなる非磁性層との間の電子のバンド構造のマッチングについては何ら報告がない。
[0007]
 このように、CoとFeとからなる二元系合金の強磁性層およびCuからなる非磁性層を用い、とりわけ、面方向に電流を流した際に、大きなMR比が得られる磁気抵抗効果素子が開発されることが望まれる。

先行技術文献

特許文献

[0008]
特許文献1 : 特開平6-325934号公報

非特許文献

[0009]
非特許文献1 : M.Seigler,IEEE Transaction on Magnetics,Vol.43,No.2,651-656,2007
非特許文献2 : M.Johnson編集,12月2日2004年,「Magnetoelectronics」1stEdition,Chapter 2、2.3.3 CIP transport properties

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0010]
 以上から、本発明の課題は、大きな磁気抵抗変化率(MR比)を有する磁気抵抗効果素子、ならびに、その大きなMR比による磁場に対する高い感度を有する磁気センサ、再生ヘッドおよび磁気記録再生装置を提供することである。

課題を解決するための手段

[0011]
 本発明による磁気抵抗効果膜を備えた磁気抵抗効果素子は、前記磁気抵抗効果膜は、少なくとも、一対の強磁性層と、前記一対の強磁性層の間に位置する非磁性層とを備え、前記一対の強磁性層のそれぞれは、体心立方(bcc)の結晶構造を有し、一般式Co 100-pFe で表される層(パラメータpは、0≦p≦75を満たし、前記一対の強磁性層のそれぞれにおけるpは、同一または別異である)であり、前記非磁性層は、体心立方(bcc)の結晶構造を有し、Cuからなる層であり、前記一対の強磁性層、および、前記非磁性層のそれぞれは、単結晶(001)層であるか、または、(001)結晶面に優先配向しており、これにより上記課題を解決する。
 前記パラメータpは、0≦p≦70を満たしてもよい。
 前記パラメータpは、p=0または20≦p≦75を満たしてもよい。
 前記パラメータpは、p=0または22≦p≦70を満たしてもよい。
 前記パラメータpは、0≦p≦65を満たしてもよい。
 前記パラメータpは、p=0または25≦p≦65を満たしてもよい。
 前記非磁性層は、1.5nm以上5nm以下の範囲の厚さを有してもよい。
 前記一対の強磁性層のそれぞれは、1.5nm以上15nm以下の範囲の厚さを有してもよい。
 前記磁気抵抗効果膜は、前記一対の強磁性層のうち一方と磁気的に結合する反強磁性層をさらに備えてもよい。
 前記反強磁性層は、IrMn層、FeMn層、PtMn層およびCoO層からなる群から選択されてもよい。
 前記磁気抵抗効果膜は、前記一対の強磁性層と、前記一対の強磁性層の間に位置する前記非磁性層とからなる多層構造を2以上有し、前記2以上の多層構造のそれぞれは絶縁層によって分離していてもよい。
 前記磁気抵抗効果膜は、前記強磁性層と前記非磁性層とが繰り返し積層された人工格子構造であってもよい。
 前記強磁性層のそれぞれは、異なる保磁力を有してもよい。
 前記前記磁気抵抗効果膜は基板上に位置し、前記基板は、ガラス基板、アルミナ基板、熱酸化膜を有する/有しないSi単結晶、MgO単結晶、サファイア単結晶、SrTiO 単結晶、MgAl 単結晶およびTiO 単結晶からなる群から選択されてもよい。
 前記基板は、バッファ層をさらに備えてもよい。
 前記磁気抵抗効果膜は、キャップ層をさらに備えてもよい。
 前記磁気抵抗効果素子は、前記磁気抵抗効果膜の面内方向に電流を流すCIP(Current in Plane)型、または、前記磁気抵抗効果膜の積層方向に電流を流すCPP(Cuttent Perpendicular to Plane)型であってもよい。
 本発明による磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサは、前記磁気抵抗効果素子が上述の磁気抵抗効果素子であり、これにより上記課題を解決する。
 本発明による磁気抵抗効果素子を備えた磁気記録再生装置用の再生ヘッドは、前記磁気抵抗効果素子が上述の磁気抵抗効果素子であり、これにより上記課題を解決する。
 本発明による再生ヘッドを備えた磁気記録再生装置は、前記再生ヘッドが上述の再生ヘッドであり、これにより上記課題を解決する。
 前記磁気記録再生装置は記録ヘッドをさらに備えてもよい。

発明の効果

[0012]
 本発明の磁気抵抗効果素子は、少なくとも、一対の強磁性層と、一対の強磁性層の間に位置する非磁性層とを備えた磁気抵抗効果膜を備えるので、巨大磁気抵抗効果が期待される。また、一対の強磁性層のそれぞれは、体心立方(bcc)の結晶構造を有し、一般式Co 100-pFe で表される層(パラメータpは、0≦p≦75を満たし、一対の強磁性層のそれぞれにおけるpは、同一または別異である)であり、非磁性層は、体心立方(bcc)の結晶構造を有し、Cuからなる層である。これにより、強磁性層のマジョリティスピンを有する電子のバンド構造と、非磁性層の電子のバンド構造とは、フェルミ準位(E-E =0)において、良好にマッチングする。また、これらの強磁性層、および、非磁性層のそれぞれは、単結晶(001)層であるか、または、(001)結晶面に優先配向している。これにより、強磁性層と非磁性層との間の界面は良好に整合するため、界面においてスピン電子の透過率が増大し、MR比が顕著に向上する。
[0013]
 このような効果は、CIP型磁気抵抗効果素子に特に有効であるが、CIP型以外にもCPP型でも同様の効果が期待される。また、本発明の磁気抵抗効果素子は、磁気センサ、再生ヘッドおよび磁気記録再生装置に適用される。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 本発明の磁気抵抗効果素子を示す図
[図2] bcc-Co 100-pFe (p=50)のマジョリティスピンの電子のバンド構造(a)と、bcc-Cuの電子のバンド構造(b)とを示す図
[図3] 本発明の別の一実施態様である磁気抵抗効果素子300を示す図
[図4] 本発明のさらに別の一実施態様である磁気抵抗効果素子400を示す図
[図5] 本発明の磁気センサを示す図
[図6A] 本発明の再生ヘッドと記録ヘッドとを組み合わせた磁気ヘッドを示す図
[図6B] 図6Aに示すA-A線断面図
[図7] 本発明の磁気記録再生装置を示す図
[図8] 例1~例5および例7の試料のXRDパターンを示す図
[図9] 例7および例3の試料のHAADF-STEM像および電子回折パターンを示す図(図中の(a)および(b)は、それぞれ、例7および例3のHAADF-STEM像を示す図であり、図中の(c)、(d)および(e)、(f)は、それぞれ、例7および例3の電子回折パターンを示す図である。)
[図10] 例3の試料について異なる晶帯軸から撮影したHAADF-STEM像を示す図(図中の(a)は、図9(b)から45°時計回りに回転した際のCo 50Fe 50[100]晶帯軸から撮影したHAADF-STEM像を示す図であり、図中の(b)は、図9(b)から45°反時計回りに回転した際のCo 50Fe 50[010]晶帯軸から撮影したHAADF-STEM像を示す図である。)
[図11] 例3の試料において厚さの異なるCu層のHAADF-STEM像、逆フーリエ変換(IFFT)像および電子回折パターンを示す図(図中の(a)および(c)、(d)は、それぞれ、厚さが2.1nmのHAADF-STEM像および電子回折パターンを示す図であり、図中の(b)および(e)、(f)は、それぞれ、厚さが4.3nmのHAADF-STEM像および電子回折パターンを示す図である。)
[図12] 例1~例5の試料のMR比のCu層の厚さ依存性を示す図
[図13] 例1~例5の試料のMR比のCo 100-pFe のp値依存性を示す図
[図14] 例3、例6および例7の試料のMR比のCu層/Ag層(Cu層またはAg層)の厚さ依存性を示す図
[図15] 例3および例8の試料のMR比のCu層の厚さ依存性を示す図
[図16] 例8の試料のMR比および出力電圧のバイアス電圧依存性を示す図
[図17] 例3および例7の試料のMR比の温度依存性を示す図
[図18] (a)例3および(b)例7の試料の抵抗(R)および抵抗変化(dR)の温度依存性を示す図
[図19] 例9の試料のMR比の外部磁場依存性を示す図
[図20] (a)bcc-Cu、(b)bcc-Co 50Fe 50、(c)bcc-Co 50Fe 50、(d)bcc-Fe、および(e)bcc-Feの第一原理計算によるバンド構造を示す図
[図21] (a)bcc-Co、(b)bcc-Co 75Fe 25および(c)bcc-Co 25Fe 75の第一原理計算によるバンド構造を示す図

発明を実施するための形態

[0015]
 以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、同様の要素には同様の番号を付し、その説明を省略する。
(実施の形態1)
 実施の形態1では、本発明の磁気抵抗効果素子およびその製造方法について説明する。
[0016]
 図1は、本発明の磁気抵抗効果素子を示す図である。
[0017]
 本発明の磁気抵抗効果素子100は、磁気抵抗効果膜110を備えるが、このような磁気抵抗効果膜110は、少なくとも、一対の強磁性層120、140と、その間に位置する非磁性層130とを備える。このような構造により、本発明の磁気抵抗効果素子100は巨大磁気抵抗効果(GMR)を示す。図1では、基板150と、その上に形成された磁気抵抗効果膜110とを備える磁気抵抗効果素子100を示す。
[0018]
 ここで、強磁性層120、140のそれぞれは、体心立方(bcc)の結晶構造を有し、一般式Co 100-pFe で表される層(ここで、パラメータpは、0≦p≦75を満たし、強誘電層120、140のそれぞれにおけるpは、同一であってもよいし、別異であってもよい)である。以降では、簡単のため、「Co 100-pFe で表される層」を「Co 100-pFe 層」と称する。
[0019]
 CoとFeとの二元系合金において、Co 100-pFe 層(20≦p≦75)であれば、状態図からbccの結晶構造を取ることが知られている。
[0020]
 一方、Co 100-pFe 層(0<p<20)においては、状態図からbccの結晶構造を維持できない場合があるが、bccの結晶構造を有するバッファ層(下地層)あるいはbccの結晶構造を有する基板上にこれらの層を成長させた場合、通常fccの結晶構造が、bccの結晶構造となり安定化し得る。
[0021]
 また、pが0の場合、Co 100-pFe 層はCo層となるが、Shinji Yuasaら,Applied Physics Letters 89,04505(2006)によると、bccの結晶構造を有するバッファ層(下地層)あるいはbccの結晶構造を有する基板上に成長させた場合、通常、六方最密充填構造(hcp)が安定なCoが、bccの結晶構造となることが示されている。
[0022]
 さらに、本願発明者らは、p=0のCo、ならびに、0<p≦75を満たすCo 100-pFe のバンド構造が、bccの結晶構造を有せば、後述するbccの結晶構造を有するCuのバンド構造と、フェルミ準位(E-E =0)において良好にマッチングすることを見出し、bccの結晶構造を有するCo 100-pFe 層(0≦p≦75)を強磁性層120、140に、bccの結晶構造を有するCuからなる層を非磁性層130に採用し、MR比が向上した磁気抵抗効果素子を提供できる。後述するように、pが75を超えると、バンド構造がマッチングしない場合があるため、pの上限は75が妥当である。
[0023]
 また、上述したように、強磁性層120、140は、それぞれ、同じ組成を有するCo 100-pFe 層であってもよいし、別の組成を有していてもよい。同じ組成であれば、ターゲットの交換が不要であるため、製造プロセスが簡略化されるので好ましい。異なる組成であれば、保磁力差による磁化反平行状態が得られる可能性があるため、好ましい。
[0024]
 バンド構造のマッチングの観点から、パラメータpは、好ましくは、0≦p≦70、なお好ましくは、0≦p≦65を満たす。これにより、バンド構造がさらにマッチングするため、MR比がさらに向上し得る。一方で、製造効率の観点から、パラメータpは、好ましくは、p=0または20≦p≦75、なお好ましくは、p=0または22≦p≦70、なお好ましくは、p=0または25≦p≦65を満たす。なおさらに好ましくは、パラメータpは、p=0または40≦p≦60を満たす。
[0025]
 強磁性層120、140の厚さは、特に制限はないが、例示的には、1.5nm以上15nm以下の範囲の厚さを有する。この範囲の厚さであれば、強磁性層120、140を、物理的気相成長法や化学的気相成長法により制御よく製造できる。
[0026]
 非磁性層130は、体心立方(bcc)の結晶構造を有するCuからなる層(以降では簡単のため、Cu層と称する)である。通常、Cuは、面心立方(fcc)の結晶構造を有するが、本願発明者らは、種々の実験を繰り返した結果、上述のbccの結晶構造を有するCo 100-pFe 層(0≦p≦75)を強磁性層とし、これらの間に挟まれるCu層の結晶構造が、bccの結晶構造となることを見出した。さらに驚くべきことに、本願発明者らは、非磁性層130として、bccの結晶構造を有するCu層を採用することにより、上述の強磁性層120、140とバンド構造がマッチングすることを見出した。
[0027]
 非磁性層130の厚さは、bccの結晶構造を有する限り特に制限はないが、好ましくは、1.5nm以上5nm以下の範囲を有する。この範囲であれば、非磁性層130を、bccの結晶構造を維持しつつ、物理的気相成長法や化学的気相成長法により制御よく製造できるとともに、連続膜となるために強磁性層120、140間の磁化を平行方向に揃える磁気的結合が現れない。より好ましくは、非磁性層130の厚さは、1.8nm以上3nm以下の範囲を有する。この範囲であれば、非磁性層130の内部に流れる磁気抵抗効果に寄与しない電流量を低減できるためMR比が向上し得る。さらに好ましくは、非磁性層130の厚さは、1.8nm以上2.5nm以下の範囲を有する。この範囲であれば、非磁性層130のbccの結晶構造が安定化し、非磁性層130と強磁性層120、140との間の界面が良好に格子整合するため、MR比が向上し得る。
[0028]
 図2は、bcc-Co 100-pFe (p=50)のマジョリティスピンの電子のバンド構造(a)と、bcc-Cuの電子のバンド構造(b)とを示す図である。
[0029]
 図2には、第一原理計算から求めたバンド構造を示す。図2(a)および図2(b)によれば、bcc-Co 100-pFe のマジョリティスピン(上向き)スピンを有する電子のバンド構造は、フェルミ準位(E-E =0)において、bcc-Cuの電子のバンド構造とは極めて類似していることが分かる。すなわち、bcc-Co 100-pFe とbcc-Cuとは、電子のバンド構造が同じであるため、違う物質であるにも関わらず互いに同じ物質のようにマジョリティスピン電子を界面にて輸送することができる。
[0030]
 さらに、強磁性層120、140、および、非磁性層130のそれぞれは、単結晶(001)層であるか、または、(001)結晶面に優先配向している。これにより、強磁性層120、140、および、非磁性層130の界面が良好に格子整合するため、バンド構造のマッチングの効果を促進し、スピン電子が界面にて散乱することなく透過し、MR比が向上し得る。
[0031]
 なお、本願明細書において、単結晶(001)層である場合、強磁性層120、140、および、非磁性層130のそれぞれは、基板150の結晶面に揃い、単結晶様(エピタキシャル膜である)であることを意図する。このようなエピタキシャル膜であるか否かは、X線回折や透過型電子顕微鏡(TEM)等により判定できる。また、本願明細書において、(001)結晶面に優先配向しているとは、X線回折法のθ-2θスキャンにおいて、体心立方(bcc)の結晶構造の(001)面からの回折ピーク強度が、他の結晶面からの回折ピークよりも大きい状態、あるいは、その(001)面からの回折ピークのみが観察される状態を意図する。
[0032]
 図1に示すように、磁気抵抗効果膜110が基板150上に位置してもよく、この場合、基板は、好ましくは、ガラス基板、アルミナ基板、熱酸化膜を有する/有しないSi単結晶、MgO単結晶、サファイア単結晶、SrTiO 単結晶、MgAl 単結晶およびTiO 単結晶からなる群から選択される。単結晶基板を用いた場合には、強磁性層120、140、および、非磁性層130のそれぞれが、エピタキシャル成長する(単結晶(001)層である)か、または、(001)結晶面に優先配向するような、結晶面を選べばよい。例えば、MgO単結晶を選んだ場合、MgO(001)面が採用される。
[0033]
 特に、強磁性層120として通常fccの結晶構造が安定なCo 100-pFe 層(0≦p<20)を採用する場合、bccの結晶構造を有する基板150を積極的に採用することが好ましい。これにより、Co 100-pFe 層(0≦p<20)は、fcc又はhcpの結晶構造からbccの結晶構造へと変化し、安定化する。
[0034]
 基板150は、さらに、バッファ層(図示せず)を備えてもよい。これにより、基板150と強磁性層120、140、および、非磁性層130とのミスマッチが大きい場合、あるいは、基板150が単結晶基板でない場合であっても、これら強磁性層120、140、および、非磁性層130は、エピタキシャル成長する(単結晶(001)層である)か、または、(001)結晶面に優先配向する。例えば、このようなバッファ層は、Mg 1-xTi O(0≦x≦0.8)、Cr、TiN等が挙げられる。
[0035]
 あるいは、強磁性層120として通常fccの結晶構造をとるCo 100-pFe 層(0<p<20)もしくはhcpの結晶構造をとるCo(p=0)を採用する場合、bccの結晶構造を有するバッファ層を積極的に採用することが好ましい。このようなバッファ層には、Co 100-pFe (20≦p≦100)、Ni 100-pFe (70≦p≦100)等を採用できる。状態図によれば、Co 100-pFe (20≦p≦100)は、bccの結晶構造を有するため、その上にCo 100-pFe 層(0≦p<20)を成膜すれば、fcc又はhcpの結晶構造からbccの結晶構造へと変化し、安定化する。
[0036]
 なお、強磁性層140は、後述するように、bccの結晶構造を有するCuからなる層である非磁性層130上に位置するため、非磁性層130をバッファ層として、bccの結晶構造を有するCo 100-pFe 層(0≦p≦75)が安定化することは当業者であれば理解する。
[0037]
 大きなMR比を得るために、強磁性層120、140の磁化はある磁場領域で完全な反平行状態を向くことが必要である。そのために強磁性層120、140に異なる保磁力を有する材料を用いてもよいし、図3に示す反強磁性層320を備える構造にして交換バイアスを加えてもよいし、強磁性層120、140が、非磁性層130を介した反強磁性的な層間交換相互作用を得てもよい。ここで、本発明の磁気抵抗効果膜110を採用すれば、層間交換相互作用を得ることができる。また、図1に示す積層構造を繰り返し、図4に示す人工格子構造とすれば、反平行結合が積層方向にどこまでも続き、隣接する強磁性層の磁化が常に反平行となった状態を作りだせるので、大きなMR比が期待できる。
[0038]
 なお、強磁性層120、140に保磁力差を設ける場合、例えば、それぞれの強磁性層を構成するCo 100-pFe 層の組成を制御(すなわち、パラメータpの値)すればよい。
[0039]
 図1では、磁気抵抗効果膜110は、一対の強磁性層120、140と、その間に位置する非磁性層130との1組の多層構造を有するが、このような多層構造を2以上備えてもよい。この場合、2以上の多層構造のそれぞれは絶縁層(バリア層)によって分離している。このような構造とすることにより、MR比を大きくできる。この場合、絶縁層には、MgO、AlO等が挙げられる。また、絶縁層の厚さは、0.2nm以上3nm以下が好ましい。
[0040]
 磁気抵抗効果素子100において、磁気抵抗効果膜110が強磁性層140上にキャップ層(図示せず)をさらに備えてもよい。キャップ層は磁気抵抗効果膜110の表面の保護層として機能し得る。このようなキャップ層には、例えば、タンタル(Ta)、金(Au)、アルミニウム(Al)、ルテニウム(Ru)、白金(Pt)等が挙げられる。また、キャップ層の厚さは、0.5nm以上2nm以下が好ましい。
[0041]
 図3は、本発明の別の一実施態様である磁気抵抗効果素子300を示す図である。
[0042]
 磁気抵抗効果素子300は、磁気抵抗効果膜310が、一対の強磁性層120、140のうちの一方の強磁性層140と磁気的に結合する反強磁性層320を備える点が、図1の磁気抵抗効果素子100と異なる。図1と同様の要素には同様の番号を付し、説明を省略する。このような構造により、磁気抵抗効果膜310は、スピンバルブと呼ばれ、強磁性層120がフリー層となり、強磁性層140と反強磁性層320とがピン層として機能し、フリー層の磁化の向きを変えることにより巨大磁気抵抗効果を示すことができる。
[0043]
 このような反強磁性層320は、当該分野で一般的に使用される反強磁性層が採用されるが、例示的には、IrMn層、FeMn層、PtMn層およびCoO層からなる群から選択される。また、反強磁性層320の厚さは、1nm以上10nm以下が好ましい。
[0044]
 図3では、磁気抵抗効果膜310は、強磁性層120、非磁性層130、強磁性層140、反強磁性層320の1組の多層構造を有するが、磁気抵抗効果膜110と同様に、このような多層構造を2以上備えてもよい。この場合、2以上の多層構造のそれぞれは絶縁層によって分離している。このような構造とすることにより、MR比を大きくできる。絶縁層は上述したとおりである。
[0045]
 あるいは、磁気抵抗効果膜310は、フリー層である強磁性層120を共有するように、強磁性層120、非磁性層130、強磁性層140、反強磁性層320の多層構造を2以上有してもよい。このような構造は、デュアルスピンバルブ型磁気抵抗効果素子と呼ばれる。
[0046]
 図3の磁気抵抗効果膜310は、図1の磁気抵抗効果膜110と同様に、反強磁性層320上にキャップ層(図示せず)を備えてもよい。キャップ層は上述したとおりである。
[0047]
 図4は、本発明のさらに別の一実施態様である磁気抵抗効果素子400を示す図である。
[0048]
 磁気抵抗効果素子400は、磁気抵抗効果膜410が、一対の強磁性層120、140と、その間に位置する非磁性層130との多層構造に加えて、強磁性層120 1~nと非磁性層130 1~nとが交互に繰り返し積層された人工格子構造を有する点が、図1の磁気抵抗効果素子100および図3の磁気抵抗効果素子300と異なる。ここでも、図1と同様の要素には同様の番号を付し、説明を省略する。このような構造により、磁気抵抗効果膜410は、巨大磁気抵抗効果を示すことができる。この場合の繰り返し数nは、特に制限はないが、例示的には、2以上100以下の範囲である。
[0049]
 図4の磁気抵抗効果膜410は、図1の磁気抵抗効果膜110、図3の磁気抵抗効果膜310と同様に、強磁性層120 上にキャップ層(図示せず)や反強磁性層(図示せず)を備えてもよい。キャップ層や反強磁性層は上述したとおりである。
[0050]
 また、磁気抵抗効果膜410が人工格子構造を有する場合、強磁性層120 1~nは、非磁性層130を隔てて隣接する強磁性層の磁化との間に反平行層間磁気結合(層間交換相互作用)を実現し、これにより、磁化の反平行状態が得られるため、MR比を大きくすることができる。
[0051]
 本発明の磁気抵抗効果素子100、300、400は、特に、磁気抵抗効果膜110、310、410の面内方向に電流を流すCIP(Current in Plane)型の磁気抵抗効果素子として使用すれば、大きなMR比を示すため好ましい。しかしながら、本発明の磁気効果素子100、300、400は、磁気抵抗効果膜110、310、410の積層方向に電流を流すCPP(Current Perpendicular to Plane)型の磁気抵抗効果素子として使用しても、問題ない。
[0052]
 また、本発明の磁気抵抗効果素子100、300、400において、磁気抵抗効果膜110、310、410が、必要に応じて、バッファ層、リファレンス層、バリア層等を備えてもよい。
[0053]
 本発明の磁気抵抗効果素子100の例示的な製造方法は以下のとおりである。基本的な製造プロセスは、基板150上に、強磁性層120、非磁性層130、強磁性層140を順に形成する。必要に応じて、バッファ層、キャップ層、シールド層、リファレンス層、バリア層等を形成してもよい。例えば、反強磁性層320(図3)を形成すれば、磁気抵抗効果素子300が製造され、強磁性層および非磁性層を繰り返し積層すれば、磁気抵抗効果素子400が製造される。これらの層は、物理的気相成長法、化学的気相成長法によって成膜できることが当該分野で知られており、好ましくは、スパッタ法に代表される物理的気相成長法が採用される。また、成膜に続いて、物理的または化学的エッチングやフォトリソグラフィを行い、微細加工することにより、磁気抵抗効果素子が得られる。例示的な製造方法は、後述する実施例を参照されたい。
[0054]
(実施の形態2)
 実施の形態2では、実施の形態1で説明した本発明の磁気抵抗効果素子を用いた用途について説明する。
[0055]
 図5は、本発明の磁気センサを示す図である。
[0056]
 本発明の磁気センサ500は、図1で説明した磁気抵抗効果素子100として磁気抵抗効果素子100 、100 を備える。なお、図5では、2つの磁気抵抗効果素子100 、100 が接続されているが、素子の数は2つに限らない。磁気抵抗効果素子100 の強磁性層140と、磁気抵抗効果素子100 の強磁性層120との間に電圧Vccが印加され、磁気抵抗効果素子100 の強磁性層120と、磁気抵抗効果素子100 の強磁性層140との間の電圧が計測される。また、磁気センサ500は、図1に示す磁気抵抗効果素子100を用いたが、図1の磁気抵抗効果素子100に代えて、図3の磁気抵抗効果素子300、図4の磁気抵抗効果素子400、または、これらの組み合わせを用いてもよい。
[0057]
 また、磁気センサ500の出力電圧に基づいて所定の演算を行い、磁気情報を取得する演算回路(図示せず)や得られた磁気情報を表示する表示部(図示せず)を設けることにより、磁気検出装置を実現してもよい。
[0058]
 図6Aは、本発明の再生ヘッドと記録ヘッドとを組み合わせた磁気ヘッドを示す図である。
 図6Bは、図6Aに示すA-A線断面図である。
[0059]
 図6Aに示すように、磁気ヘッド600は、本発明の再生ヘッド610と記録ヘッド620とを備え、浮上面の構造が示される。図6Aにおいて、紙面の上下方向は、磁気記録媒体(図示せず)の移動方向であり、紙面の水平方向は、磁気記録媒体に形成されるトラックの幅方向に相当する。図6Bの磁気ヘッド600は、A-A線に対して垂直な面方向の断面の様子である。
[0060]
 本発明の再生ヘッド610は、少なくとも磁気抵抗効果素子100を備えればよいが、図6Aでは、平坦なスライダ611上に絶縁層612、下部シールド層613、下部ギャップ絶縁層614、磁気抵抗効果素子100、一対の端子層616、磁気抵抗効果素子100の両側に磁区制御層615、上部ギャップ絶縁層617および上部シールド層618をさらに備える。
[0061]
 また、記録ヘッド620は、再生ヘッド610上に絶縁層621を介して設けられており、下部磁極622、記録ギャップ層624を挟んで下部磁極622に対向する側に、通常、磁気記録媒体のトラックに相当する幅を有する上部磁極625を備え、これらが絶縁層623で覆われている。また、記録ヘッド620は、図6Bに示すように、下部磁極622と上部磁極625とを接続するヨークと、ヨークを巻回するコイル626とを備える。図6A、図6Bで例示的に示す絶縁層、シールド層、ヨーク、コイル、磁極、端子、磁区制御層等の材料は、特に制限はなく、いずれも当該分野で通常使用されるものであればよい。
[0062]
 このような構成により、磁気ヘッド600は、記録ヘッド620の下部磁極622と上部磁極625とから漏洩する記録磁界により対向する磁気記録媒体に情報が記録され、記録された情報に対応する磁気記録媒体の漏洩磁界を、再生ヘッド610の磁気抵抗効果素子100が抵抗変化として検知する。詳細には、再生ヘッド610は、抵抗変化を検知するセンス電流が一対の端子層616から磁気抵抗効果素子100の磁気抵抗効果膜の面内方向に流れ込み、他方の端子層616から引き出される。センス電流を流した際に生じる磁気抵抗効果素子100の両端の電圧により、磁気記録媒体からの漏洩磁界の変化を磁気抵抗効果素子100の幅方向の電気抵抗値の変化を介して検出する。
[0063]
 なお、図6Aおよび図6Bでは、再生ヘッド610と記録ヘッド620とを備える複合型の磁気ヘッド600を示したが、再生ヘッド610のみを備える磁気ヘッドとして構成してもよい。磁気抵抗効果素子100は、当然ながら、磁気抵抗効果素子300、400を用いてもよい。
[0064]
 図7は、本発明の磁気記録再生装置を示す図である。
[0065]
 磁気記録再生装置700は、矩形形状のハウジング710内に、アクチュエータ720、これに取り付けられたアクチュエータアーム730、および、アクチュエータアーム730の先端に取り付けられたヘッドスライダ740、および、磁気記録媒体750を備える。
[0066]
 磁気記録媒体750に格納する情報の記録再生を行うヘッドスライダ740には、少なくとも、図6A、図6Bを参照して説明した本発明の再生ヘッド610が取り付けられている。
[0067]
 磁気記録媒体750は、駆動装置の制御部(図示せず)からの制御信号に応答するモータにより矢印の方向に回転する。磁気記録媒体750が回転すると、ヘッドスライダ740の媒体対向面は磁気記録媒体750の表面から所定の浮上量に維持されるか、または、表面と接触する。
[0068]
 本発明では、上述した本発明の磁気抵抗効果素子を用いた再生ヘッド610が採用されるので、ノイズを低減し、安定した信号の記録再生が可能となる。
[0069]
 当然ながら、再生ヘッド610に代えて、記録ヘッド620を備えた複合型の磁気ヘッド600を用いてもよい。また、磁気記録媒体750は磁気ディスクに限定されるものではない。
[0070]
 次に具体的な実施例を用いて本発明を詳述するが、本発明がこれら実施例に限定されないことに留意されたい。
実施例
[0071]
[例1~例9]
 例1~例9では、MgO(001)単結晶基板、または、熱酸化膜(SiOx)付c-Si(001)単結晶基板上に、強磁性層としてCo 100-pFe 層を、非磁性層としてCu層またはAg層を用い、磁気抵抗効果素子を製造した。
[0072]
 詳細には、表1に示す条件で、例1~例7では、基板上にCo 100-pFe (6nm)/CuまたはAg(0~5nmの傾斜膜)/Co 100-pFe (6nm)/IrMn(8nm)/Ta(3nm)のスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子を、例8では、基板上にIrMn(8nm)/Co 100-pFe (6nm)/Cu(0~5nmの傾斜膜)/Co 100-pFe (6nm)/Cu(0~5nmの傾斜膜)/Co 100-pFe (6nm)/IrMn(8nm)のデュアルスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子を、例9では、基板上にCo 100-pFe (6nm)/Cu(1.87nm)/Co 100-pFe (6nm)/MgO(3nm)の層間交換相互作用型の磁気抵抗効果素子を製造した。なお、例1~例8の非磁性層は、0nm~5nmの傾斜膜のウェッジ構造とし、膜厚依存性を調べた。
[0073]
[表1]


[0074]
 種々の組成のCo 100-pFe 、Cu、Ag、IrMn、Taの各ターゲットを、DC-RFマグネトロンスパッタ(エイコーエンジニアリング社製、型番ESA-0788)にセットし、表2に示すスパッタリング条件によりスパッタを行った。その後、表2に示すアニーリング条件にて、例1~例9の試料を磁場中で熱処理し、一方向磁気異方性を付与した。なお、例1~例9の試料は、フォトリソグラフィによりワイヤ状に加工した。また、予備実験において、ターゲットの組成と、強磁性層の組成とは、実質的に同一となることを組成分析から確認しているため、本願明細書では、ターゲットに用いた組成が、得られた強磁性層の組成であるものとして取り扱う。
[0075]
[表2]


[0076]
 このようにして得られた例1~例9の試料の構造を簡単のため表3にまとめて示す。
[0077]
[表3]


[0078]
 例1~例9の試料についてX線回折を行った。結果を図8に示す。例1~例9の試料について透過型電子顕微鏡(TEM、FEI社製、型番TITAN G2-200)を用いた高角度散乱暗視野走査透過型電子顕微鏡法(HAADF-STEM法)により高分解能観察を行い、電子回折パターンを得た。結果を図9~図11に示す。
[0079]
 例1~例9の試料に磁気特性を、4探針法を用いて測定した。詳細には、室温(25℃)にて、膜の面内方向に電流を流し、その方向と平行な方向に外部磁場を印加し、その際の抵抗値の変化を測定し、MR比を求めた。また、例3および例7の試料について、MR比、抵抗(R)および抵抗変化(dR)の温度依存性を調べた。例8の試料についてMR比のバイアス電圧依存性、ならびに、例9の試料について外部磁場に対する抵抗値の依存性を調べた。これらの結果を図12~図19に示す。
[0080]
 bcc-CuおよびCo 100-pFe (p=0、25、50、75、100)について第一原理計算を行い、バンド構造を求めた。結果を図20および図21に示す。
[0081]
 以上の結果をまとめて説明する。
 図8は、例1~例5および例7の試料のXRDパターンを示す図である。
[0082]
 いずれの試料においても、約48°近傍にピークが現れ、これはIrMnの(002)ピークと同定され、すべての試料はエピタキシャル膜であった。例2~例5および例7の試料では、約66°にピークが現れ、これは、(002)bccの結晶構造によるピークと同定された。一方、例1の試料では、このピークが観察されなかった。このことから、例1の試料におけるCo 90Fe 10は、fccの結晶構造を有し、例2~例5および例7の試料におけるCo 100-pFe (p=25、50、67、100)は、bccの結晶構造を有することが分かった。図示しないが、例8および例9の試料も例3と同様のXRDパターンを示すことを確認した。
[0083]
 図9は、例7および例3の試料のHAADF-STEM像および電子回折パターンを示す図である。
 図10は、例3の試料について図9とは異なる晶帯軸から撮影したHAADF-STEM像を示す図である。
 図11は、例3の試料において厚さの異なるCu層のHAADF-STEM像、逆フーリエ変換(IFFT)像および電子回折パターンを示す図である。
[0084]
 図9(a)および(b)は、それぞれ、例7および例3の試料の断面の原子分解能HAADF-STEM像を示す。像は、いずれも、Co 50Fe 50層の[110]晶帯軸から撮影され、Ag層およびCu層の厚さは、それぞれ、2.8nmおよび2.1nmであった。いずれの像も、エピタキシャル成長していることが示唆されるが、図9(a)のAg層とCo 50Fe 50層との界面に着目すると、転位(dislocation)が存在し、界面近傍では結晶に歪みが生じていることが分かる。しかしながら、図9(b)のCu層とCo 50Fe 50層と界面に着目すると、驚くべきことに、転位等の欠陥は、原子解像度レベルにおいて確認されず、Cu層とCo 50Fe 50層とがあたかも単一の材料であるかのようであった。図示しないが、例えば、Cu層の厚さが約2nmである例2、例4~例6、例8および例9の試料においても図9(b)と同様の様態であった。
[0085]
 図9(c)、(d)および(e)、(f)は、それぞれ、例7および例3の試料の電子回折パターンを示す。図9(c)、(d)によれば、例7の試料では、bcc-Co 50Fe 50(001)[110]//fcc-Ag(001)[100]の関係となっていることが分かる。一方、図9(e)、(f)によれば、例3の試料では、bcc-Co 50Fe 50の回折パターンと、Cuの回折パターンとは、互いに極めて類似しており、図9(c)、(d)の回折パターンの関係とは異なっていた。このことは、Cuは、bcc-Co 50Fe 50と同様に、bccの結晶構造を有していることを示唆する。図示しないが、例えば、Cu層の厚さが約2nmである例2、例4~例6、例8および例9の試料においても図9(e)、(f)と同様の回折パターンであった。
[0086]
 図10(a)および(b)は、それぞれ、図9(b)から45°時計回りおよび反時計回りに回転した際のCo 50Fe 50[100]および[010]晶帯軸から撮影したHAADF-STEM像を示す図である。図10(a)および(b)によれば、いずれの像も互いに類似しており、Co 50Fe 50層とCu層との間の界面に視認できる格子歪はない。
[0087]
 Cuがfccの結晶構造である場合、45°時計回りの像と、45°反時計回りの像とは、互いに異なり、Co 50Fe 50層とCu層との間の界面には格子歪が生じるはずである。しかしながら、上述したとおり、45°時計回りの像と、45°反時計回りの像とが、互いに類似しており、界面に格子歪が確認できないことから、Cuは、Co 50Fe 50の結晶構造と同様に、bccの結晶構造を有しており、Co 50Fe 50層およびCu層はいずれも単結晶(001)層であるといえる。
[0088]
 例5の試料は、B.Heinrichら,Phys.Rev.Lett.,Vol.64,No.6,1990の報告と同様に、Fe層もCu層もbccの結晶構造を有しており、単結晶(001)層であったが、Co 100-pFe 層およびCu層についても、同様の関係が成り立つことは本願発明者らが実験から初めて確認したことに留意されたい。
[0089]
 図11(a)および(b)は、それぞれ、Cu層の厚さが2.1nmおよび4.3nmである例3の試料の断面の原子分解能HAADF-STEM像を示す。図11(c)、(d)および(e)、(f)は、それぞれ、Cu層の厚さが2.1nmおよび4.3nmである例3の試料の電子回折パターンを示す。ここで、図11(a)、(c)および(d)は、図9(b)、(e)および(f)と同一である。
[0090]
 図11(b)によれば、Cu層の厚さが厚くなると、Cu層とCo 50Fe 50層と界面にわずかながら格子歪が確認されたが、図11(e)および(f)によれば、Cu層は、bccの結晶構造を維持していることが分かった。このことから、Cu層がbccの結晶構造を維持し、界面において良好な格子整合となるためには、Cu層の厚さの上限は、5nmとすることが好ましいといえる。なお、下限については、1nm以下の厚さであっても、Cu層を平坦かつ均一に成膜できる場合には、bccの結晶構造を維持するため、特に制限を設けないが、スパッタ等の汎用的な手法によって効率よく成膜することを考慮すれば、1.5nm以上とすることが好ましい。
[0091]
 図12は、例1~例5の試料のMR比のCu層の厚さ依存性を示す図である。
 図13は、MR比のCo 100-pFe のp値依存性を示す図である。
[0092]
 図12によれば、いずれの試料もCu層の厚さが減少するにともない、MR比が増大し、また、Cu層の厚さがさらに減少し、強磁性層が磁気的に結合すると、MR比が消失した。しかしながら、例2~例4の試料のMR比は、例1および例5の試料のそれよりも全体的に顕著に大きいことが分かる。例えば、例3の試料は、最大で25%を超えるMR比を示した。
[0093]
 このことから、一対のbccの結晶構造を有するCo 100-pFe 層と、その間に位置するbccの結晶構造を有するCu層との積層構造であって、Co 100-pFe 層およびCu層がいずれも単結晶(001)層である場合、このような積層構造は、高いMR比を有する磁気抵抗効果膜として機能することが示された。
[0094]
 また、例2~例4の試料のMR比の消失の程度は、例1および例5の試料のそれに比べて急峻であった。このことは、例2~例4の試料におけるCo 100-pFe 層とCu層との間の界面は、例1および例5のそれと比べて、格子歪がなく、平滑であることを示唆し、上述の図9の結果に良好に一致した。
[0095]
 いずれの試料においても、Cu層が1.5nm以下において強磁性層が磁気的に結合し、MR比が消失したが、これは、Cu層の膜質や平坦性を向上させることによって、高いMR比を維持できると考える。しかしながら、Co 100-pFe 層のp値にも依存するが、Cu層の厚さが好ましくは1.5nm以上で顕著に向上し、5nm以下までは、特別な膜質制御等(例えば、Cu層の成膜時の成膜レートや基板温度の最適化)を要することなく、高いMR比を維持することが示された。
[0096]
 例1の試料は、図8を参照して述べたように、fccの結晶構造を示したが、例えば、基板上にbccの結晶構造を有するCo 100-pFe (20≦p≦100)などのバッファ層を設ければ、強磁性層および非磁性層のいずれもbccの結晶構造を有し、単結晶(001)層または(001)結晶面に優先配向した磁気抵抗効果素子(例えば、MgO/Co 100-pFe /Co 90Fe 10/Cu/Co 90Fe 10/IrMn/Ta等)を提供できることが示唆される。
[0097]
 図13には、Cu層の厚さが2.5nmである例1~例5の試料のMR比の値(丸で示す)と、例1~例5の試料のMR比の最大値(四角で示す)とが示される。例2~例4の試料は、いずれも20%を超える、または、20%程度の大きなMR比を有した。一方、例1や例5の試料は、従来どおりの10%以下の小さなMR比であった。
[0098]
 このことから、二元系合金となるCo 100-pFe 層のp値は、20以上75以下、好ましくは22以上70以下、より好ましくは25以上65以下であり、なおさらに好ましくは40以上60以下であることが示された。
[0099]
 図14は、例3、例6および例7の試料のMR比のCu層/Ag層の厚さ依存性を示す図である。
[0100]
 図14において、例3の試料のMR比のCu層の厚さ依存性は、図12のそれと同一である。図14によれば、例6の試料のMR比は、例3の試料のそれよりも小さいものの、例7の試料のMR比よりも大きかった。このことから、例6の試料において、Co 100-pFe 層およびCu層は、(001)結晶面に優先配向しており、これにより大きなMR比が得られる磁気抵抗効果膜として機能することが示唆される。
[0101]
 図15は、例3および例8の試料のMR比のCu層の厚さ依存性を示す図である。
 図16は、例8の試料のMR比および出力電圧のバイアス電圧依存性を示す図である。
[0102]
 図15によれば、例8の試料のMR比は、例3の試料のそれよりも大きいことが分かった。このことから、単結晶(001)層または(001)面に優先配向した、強磁性層(bcc-Co 100-pFe )と非磁性層(bcc-Cu)とを2以上繰り返した磁気抵抗効果膜を有する磁気抵抗効果素子は、より大きなMR比を示し、有利であることが分かった。
[0103]
 図16によれば、最大3.0Vまでバイアス電圧を変化させても、例8の試料のMR比は変化せず、出力電圧は線形に変化した。このことから、本発明の磁気抵抗効果素子は、磁気抵抗効果による高い電圧出力を得るのに有利であることが示された。
[0104]
 図17は、例3および例7の試料のMR比の温度依存性を示す図である。
 図18は、例3および例7の試料の抵抗(R)および抵抗変化(dR)の温度依存性を示す図である。
[0105]
 図17によれば、例3の試料は、温度の低下に伴い、さらにMR比が増大し、10Kにおいて最大40%のMR比が得られた。一方、例7の試料は、温度を低下させてもMR比は10%程度の小さな値を維持し、変化しなかった。
[0106]
 図18では、図17で得られたMR比の温度依存性を抵抗Rと抵抗変化dRとに分けて示す。抵抗Rの温度依存性に着目すると、例3の試料および例7の試料は、いずれも、同様の温度依存性を示した。しかしながら、抵抗変化dRに着目すると、例3の試料の抵抗変化dRは、温度の低下に伴い上昇したが、例7の試料のそれは、温度の低下に伴い減少した。このことは、低温で電子の平均自由行程が長くなった際に、界面散乱のスピン非対称性の影響が大きくなり、MR比が向上したことを示し、例3の試料におけるCo 100-pFe 層とCu層とのマジョリティスピン電子の界面のバンド整合は、例7の試料におけるCo 100-pFe 層とAg層とのそれに比べて高いことを示唆する。
[0107]
 図19は、例9の試料のMR比の外部磁場依存性を示す図である。
[0108]
 図19によれば、例9の試料は、上下に同じ膜厚と同じ組成のCo 50Fe 50を用いているため、保磁力差が生じず、また反強磁性体による交換バイアスを加えるわけでもないが、外部磁場ゼロで明確な反平行状態が実現されており、31%もの大きなMR比を示した。このことは、例9の試料において、Co 50Fe 50層の磁化は、Cuを介した層間交換相互作用によって反平行状態となったことを示す。従って、これを複数積層させた人工格子を形成すれば、隣接するCo 50Fe 50層が交互に反平行を向いた磁化状態が実現されるため、さらに大きなMR比を示す磁気抵抗効果素子が期待できる。
[0109]
 図20は、bcc-Cu、bcc-Co 50Fe 50およびbcc-Feの第一原理計算によるバンド構造を示す図である。
 図21は、(a)bcc-Co、(b)bcc-Co 75Fe 25および(c)bcc-Co 25Fe 75の第一原理計算によるバンド構造を示す図である。
[0110]
 図20(a)は、bcc-Cuのバンド構造であり、図20(b)および図20(c)は、それぞれ、bcc-Co 50Fe 50のマジョリティスピン状態およびマイノリティスピン状態のバンド構造であり、図20(d)および図20(e)は、それぞれ、bcc-Feのマジョリティスピン状態およびマイノリティスピン状態のバンド構造である。
[0111]
 図20(a)と図20(b)とを比較する(例えば、フェルミレベル近傍に着目する)と、bcc-Cuのバンド分散は、bcc-Co 50Fe 50のマジョリティスピン状態と極めて類似しており、バンド構造が良好にマッチングしている。なお、図20(a)と図20(c)とを比較すれば、bcc-Cuのバンド分散は、bcc-Co 50Fe 50のマイノリティスピン状態とは異なる。また、図20(a)と、図21(a)~(c)とをそれぞれ比較すると、bcc-Cuのバンド分散は、bcc-Co、bcc-Co 75Fe 25、bcc-Co 25Fe 75のマジョリティスピン状態と極めて類似しており、バンド構造が良好にマッチングしている。
[0112]
 この結果、アップスピン電子は、ダウンスピン電子に比べて、bcc-Co 100-pFe 層(ただし、0≦p≦75を満たす)とbcc-Cu層との間を容易に移動できることになる。このような高いスピンの非対称性により、大きなMR比が得られる。
[0113]
 一方、bcc-Co 50Fe 50層と同様のbcc-Feは、bcc-Cuとの格子不整合も小さいものの、図12の例5の試料に示すように、MR比は小さかった。これは、図20(a)と図20(d)および図20(e)との比較から、bcc-Cuのバンド分散は、bcc-Feのマジョリティスピン状態ともマイノリティスピン状態とも異なり、フェルミ準位(E-E =0)におけるバンド構造の整合性がないためと考えられる。
[0114]
 これらから、MR比の向上には、強磁性層と非磁性層との格子整合のみならず、強磁性層と非磁性層との間のバンド構造のマッチングも重要であることが示された。本願発明者らは、体心立方(bcc)の結晶構造を有する、一般式Co 100-pFe で表される層(パラメータpは、0≦p≦75を満たす)である強磁性層と、体心立方(bcc)の結晶構造を有する、Cuからなる層である非磁性層とが、図20、図21に示すように、良好なバンド構造のマッチングを示すことを見出し、さらに、これらが、単結晶(001)層であるか、または、(001)結晶面に優先配向とすることにより、界面にて格子が歪むことなく良好に格子整合し、高いMR比を達成する磁気抵抗効果素子の開発に成功した。

産業上の利用可能性

[0115]
 本発明の磁気抵抗効果素子は、CIP型で使用しても高いMR比を示すので、このような高いMR比による磁場に対する高い感度を有する磁気センサ、再生ヘッドおよび磁気記録再生装置に適用される。

符号の説明

[0116]
 100、100 、100 、300、400 磁気抵抗効果素子
 110、310、410 磁気抵抗効果膜
 120、120 、140 強磁性層
 130、130  非磁性層
 150 基板
 320 反強磁性層
 500 磁気センサ
 600 磁気ヘッド
 610 再生ヘッド
 620 記録ヘッド
 611 スライダ
 612、621、623 絶縁層
 613 下部シールド層
 614 下部ギャップ絶縁層
 615 磁区制御層
 616 一対の端子層
 617 上部ギャップ絶縁層
 618 上部シールド層
 622 下部磁極
 624 記録ギャップ層
 625 上部磁極
 626 コイル
 700 磁気記録再生装置
 710 ハウジング
 720 アクチュエータ
 730 アクチュエータアーム
 740 ヘッドスライダ
 750 磁気記録媒体

請求の範囲

[請求項1]
 磁気抵抗効果膜を備えた磁気抵抗効果素子であって、
 前記磁気抵抗効果膜は、少なくとも、一対の強磁性層と、前記一対の強磁性層の間に位置する非磁性層とを備え、
 前記一対の強磁性層のそれぞれは、体心立方(bcc)の結晶構造を有し、一般式Co 100-pFe で表される層(パラメータpは、0≦p≦75を満たし、前記一対の強磁性層のそれぞれにおけるpは、同一または別異である)であり、
 前記非磁性層は、体心立方(bcc)の結晶構造を有し、Cuからなる層であり、
 前記一対の強磁性層、および、前記非磁性層のそれぞれは、単結晶(001)層であるか、または、(001)結晶面に優先配向している、磁気抵抗効果素子。
[請求項2]
 前記パラメータpは、0≦p≦70を満たす、請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項3]
 前記パラメータpは、p=0または22≦p≦70を満たす、請求項2に記載の磁気抵抗素子。
[請求項4]
 前記パラメータpは、0≦p≦65を満たす、請求項2に記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項5]
 前記パラメータpは、p=0、または、25≦p≦65を満たす、請求項4に記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項6]
 前記非磁性層は、1.5nm以上5nm以下の範囲の厚さを有する、請求項1~5のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項7]
 前記一対の強磁性層のそれぞれは、1.5nm以上15nm以下の範囲の厚さを有する、請求項1~6のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項8]
 前記磁気抵抗効果膜は、前記一対の強磁性層のうち一方と磁気的に結合する反強磁性層をさらに備える、請求項1~7のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項9]
 前記反強磁性層は、IrMn層、FeMn層、PtMn層およびCoO層からなる群から選択される、請求項8に記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項10]
 前記磁気抵抗効果膜は、前記一対の強磁性層と、前記一対の強磁性層の間に位置する前記非磁性層とからなる多層構造を2以上有し、前記2以上の多層構造のそれぞれは絶縁層によって分離している、請求項1~9のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項11]
 前記磁気抵抗効果膜は、前記強磁性層と前記非磁性層とが繰り返し積層された人工格子構造である、請求項1~9のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項12]
 前記強磁性層のそれぞれは、異なる保磁力を有する、請求項1~7のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項13]
 前記磁気抵抗効果膜は基板上に位置し、
 前記基板は、ガラス基板、アルミナ基板、熱酸化膜を有する/有しないSi単結晶、MgO単結晶、サファイア単結晶、SrTiO 単結晶、MgAl 単結晶およびTiO 単結晶からなる群から選択される、請求項1~12のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項14]
 前記基板は、バッファ層をさらに備える、請求項13に記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項15]
 前記磁気抵抗効果膜は、キャップ層をさらに備える、請求項1~14のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項16]
 前記磁気抵抗効果素子は、前記磁気抵抗効果膜の面内方向に電流を流すCIP型、または、前記磁気抵抗効果膜の積層方向に電流を流すCPP型である、請求項1~15のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
[請求項17]
 磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサであって、
 前記磁気抵抗効果素子は、請求項1~16のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子である、磁気センサ。
[請求項18]
 磁気抵抗効果素子を備えた磁気記録再生装置用の再生ヘッドであり、
 前記磁気抵抗効果素子は、請求項1~16のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子である、再生ヘッド。
[請求項19]
 再生ヘッドを備えた磁気記録再生装置であって、
 前記再生ヘッドは、請求項18に記載の再生ヘッドである、磁気記録再生装置。
[請求項20]
 記録ヘッドをさらに備える、請求項19に記載の磁気記録再生装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6A]

[ 図 6B]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]