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1. WO2020021766 - DISPOSITIF DE COUPE

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明 細 書

発明の名称 切断装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081  

符号の説明

0082  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : 切断装置

技術分野

[0001]
 本開示は、切断データを取得し、取得した切断データに従って切断対象物を切断する切断装置に関する。

背景技術

[0002]
 例えば切断対象物に切断加工を行う切断装置は、切断対象物を搬送するためのモータ、切断対象物に切断を施すカッタを移動させるためのモータを備えている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2014-213436号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 従来の切断装置は、モータに供給する電流を制御することにより、切断対象物の搬送速度やカッタの移動速度を調整している。そのため、モータに供給される電流が過大になる場合には、当該モータが発熱してしまうという課題がある。
[0005]
 本開示は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータの発熱を抑制しつつ切断対象物の切断を進めることができる切断装置を提供することである。

課題を解決するための手段

[0006]
 本開示に係る切断装置は、切断データを取得し、取得した切断データに従って切断対象物から模様を切断する切断装置であって、前記切断対象物を切断するカッタと、前記切断対象物を第1方向に沿って搬送する第1モータ、前記カッタを前記第1方向に直交する第2方向に沿って移動させる第2モータ、前記第1方向及び前記第2方向に直交する方向であって、前記カッタが前記切断対象物に接近又は離間する方向である第3方向に沿って前記カッタを移動させる第3モータ、のうち少なくとも何れか1つのモータにより構成されている切断動作用モータと、前記切断動作用モータの温度を検知する温度検知部と、前記切断動作用モータの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記温度検知部が検知する検知温度が所定の第1温度まで上昇すると、前記切断動作用モータの駆動を停止し、前記切断動作用モータの駆動停止後、前記温度検知部が検知する検知温度が前記第1温度よりも低い第2温度まで低下すると、前記切断動作用モータの駆動を再開することを特徴とする。
[0007]
 本開示に係る切断装置によれば、切断動作用モータの温度が第1温度まで上昇すると、切断動作用モータの駆動が停止され、その後、切断動作用モータの温度が第2温度まで低下すると、切断動作用モータの駆動が再開される。これにより、モータの発熱を抑制しつつ切断対象物の切断を進めることができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 第1実施形態に係る切断装置の構成例を概略的に示す外観斜視図
[図2] 第1実施形態に係る切断装置の制御系の構成例を概略的に示すブロック
[図3] 第1実施形態に係る切断データの構成例を概略的に示す図
[図4] 第1実施形態に係る切断装置の制御例を概略的に示すものであって、実測温度に基づく制御フローの一例を示すフローチャート
[図5] 第1実施形態に係る切断装置の制御例を概略的に示すものであって、予測温度に基づく制御フローの一例を示すフローチャート
[図6] 第1実施形態に係る予測温度に基づく制御フローによる切断動作を視覚的に説明するための図
[図7] 第2実施形態に係る切断装置の制御例を概略的に示すものであって、予測温度に基づく制御フローの一例を示すフローチャート
[図8] 第2実施形態に係る予測温度に基づく制御フローによる切断動作を視覚的に説明するための図
[図9] 変形実施形態に係る切断装置の制御例を概略的に示すものであって、実測温度に基づく制御フローの一例を示すフローチャート

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、本開示の切断装置に係る複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、複数の実施形態において、図中に例示するY方向を、第1方向の一例である前後方向、X方向を第2方向の一例である左右方向、Z方向を第3方向の一例である上下方向と定義する。Y方向は、切断対象物Wが搬送される搬送方向に対応する。X方向は、後述するカッタを備える切断ヘッド15が移動する移動方向に対応する。Z方向は、後述するカッタを備えるカッタカートリッジ14が移動する移動方向に対応する。Y方向は、X方向に直交し、Z方向は、X方向及びY方向の双方に直交する。
[0010]
 (第1実施形態)
 図1に例示する切断装置11は、切断データを取得し、その取得した切断データに従って切断対象物Wから所定形状の模様を自動的に切断する装置である。切断装置11は、本体カバー12と、本体カバー12内に配設されたプラテン13と、カッタカートリッジ14を有する切断ヘッド15とを備えている。切断装置11は、切断対象物Wを保持するための保持部材16を備える。保持部材16は、全体として矩形薄板状をなすベース部と、ベース部の上面に設けられた粘着層とを備えている。粘着層は、切断対象物Wを剥離可能に保持する。切断対象物Wは、例えば紙などのシート状の対象物である。
[0011]
 本体カバー12は、前面がやや斜めに下降傾斜した横長な矩形箱状をなしている。本体カバー12の前面部には、横長に開口する前面開口部12aが形成されている。また、本体カバー12の前面の下辺部には、前面開口部12aを開閉するための前カバー17が上下方向に回動可能に設けられている。保持部材16は、前カバー17が開放された状態で、切断装置11の内部に前方から挿入され、プラテン13の上面にセットされる。プラテン13の上面は水平面をなしている。切断対象物Wを保持する保持部材16は、後述する搬送機構によって、プラテン13上を前後方向に沿って搬送される。
[0012]
 本体カバー12の上面の右側部位には、操作パネル18が設けられている。操作パネル18は、液晶ディスプレイ(LCD)19と、ユーザが各種の指示や選択又は入力の操作などを行うための各種操作スイッチ20とが設けられている。なお、各種操作スイッチ20には、LCD19の表面に設けられるタッチパネルも含まれる。
[0013]
 本体カバー12の内部には、保持部材16をプラテン13の上面で前後方向に搬送する搬送機構が設けられている。また、本体カバー12の内部には、切断ヘッド15を、左右方向に移動させるカッタ移動機構が設けられている。
[0014]
 次に、搬送機構について説明する。本体カバー12の内部には、それぞれ左右方向に延びるピンチローラ21及び駆動ローラ22が上下に並んで設けられている。保持部材16は、その左右の縁部が、それぞれピンチローラ21と駆動ローラ22との間において挟持され、駆動ローラ22が駆動されることに伴い前後方向に搬送される。詳しく図示はしないが、本体カバー12内の右側部には、図2に例示するY軸モータ23、及び、Y軸モータ23の回転を駆動ローラ22に伝達する図示しないギヤ機構が設けられている。このように構成される搬送機構は、Y軸モータ23により駆動ローラ22を回転させることにより、保持部材16を前後方向に搬送する。Y軸モータ23は、DCモータである。Y軸モータ23は、第2モータの一例である。
[0015]
 次に、カッタ移動機構を説明する。本体カバー12の内部には、ピンチローラ21の後部上方に位置して、左右方向に延びるガイドレール24が設けられている。切断ヘッド15は、ガイドレール24に、左右方向ヘの移動が可能に支持されている。詳しく図示はしないが、本体カバー12内の左側部には、図2に例示するX軸モータ25、及び、X軸モータ25により回転される図示しない駆動プーリが設けられている。
[0016]
 一方、本体カバー12内の右側部には、図示しない従動プーリが設けられている。駆動プーリと従動プーリとの間には、図示しない無端状のタイミングベルトが左右方向に延びて水平に掛け渡されている。切断ヘッド15は、タイミングベルトの途中部に連結されている。このように構成されるカッタ移動機構は、X軸モータ25の回転により、タイミングベルトを介して切断ヘッド15を左右方向に移動させる。X軸モータ25は、DCモータである。X軸モータ25は、第1モータの一例である。
[0017]
 切断ヘッド15は、カートリッジホルダ26と、カートリッジホルダ26を上下方向に駆動させる上下駆動機構を備えている。カートリッジホルダ26は、カッタカートリッジ14を着脱可能に保持する。図示はしないが、カッタカートリッジ14は、円筒状のケースの上下に延びる中心軸に沿ってカッタを備えている。カッタの下端には、刃部が形成されている。カッタカートリッジ14は、ケースの下端部から刃部が僅かに突出する位置にてカッタを保持する。また、カッタカートリッジ14は、ケースの下端部において、カッタを周方向に回動自在に保持している。そのため、切断対象物Wにカッタの刃先が接触した状態で切断ヘッド15が折り返されるようにして移動されると、その切断ヘッド15の移動に伴ってカッタが回動し、その刃先の向きが変更されるようになっている。
[0018]
 上下駆動機構は、図2に例示するZ軸モータ27などを備えている。Z軸モータ27は、DCモータである。上下駆動機構は、Z軸モータ27を駆動することにより、カッタカートリッジ14を、カッタが切断対象物Wに接近又は離間する方向である上下方向に沿って移動させる。上下駆動機構がカッタカートリッジ14を下降位置に移動させた状態では、カッタの刃部が切断対象物Wに接触して当該切断対象物Wの切断が行われる。下降位置は、カッタが切断対象物Wに接触する接触位置の一例である。一方、上下駆動機構がカッタカートリッジ14を上昇位置に移動させた状態では、カッタの刃部が切断対象物Wから離間して当該切断対象物Wの切断が行われない。上昇位置は、カッタが切断対象物Wから所定距離だけ離間する離間位置の一例である。
[0019]
 そして、切断装置11は、取得した切断データに基づいて切断対象物Wに切断加工を施す際には、Y軸モータ23、X軸モータ25、Z軸モータ27の駆動をそれぞれ制御する。切断装置11は、これらY軸モータ23、X軸モータ25、Z軸モータ27により、切断対象物Wに切断加工を施すための切断動作用モータ40を構成している。
[0020]
 切断装置11が備える切断機構は、以上のように構成されており、切断装置11は、切断データに基づく切断動作時においては、上下駆動機構により、カッタの刃部が、保持部材16に保持されている切断対象物Wを厚み方向に貫通する状態にする。その状態で、切断装置11は、搬送機構により、保持部材16に保持された切断対象物Wを前後方向に移動させる。また、切断装置11は、カッタ移動機構により、カッタを含む切断ヘッド15を左右方向に移動させる。これにより、切断装置11は、切断対象物Wに対しカッタを切断データに従って移動させて、切断対象物Wから所定の模様を切断する切断動作を実行する。なお、図1に例示するように、切断装置11は、例えば保持部材16の粘着部の左側後方の角部を原点OとしたX-Y座標系を設定しており、このX-Y座標系に切断データが規定する切断位置を適合させながら切断動作を制御するようになっている。
[0021]
 次に、切断装置11の制御系の構成例について説明する。図2に例示するように、切断装置11は、制御部の一例である制御装置29を備えている。制御装置29は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、制御プログラムに従って切断装置11の動作全般を制御する。制御装置29には、LCD19、各種操作スイッチ20が接続されている。また、制御装置29には、ROM30、RAM31、EEPPOM32が接続されている。また、制御装置29には、それぞれX軸モータ25、Y軸モータ23、Z軸モータ27を駆動するための駆動回路33,34,35が接続されている。また、制御装置29には、例えばUSBメモリなどで構成される外部メモリ36が接続可能である。
[0022]
 ROM30には、切断動作を制御するための切断制御プログラム、LCD19の表示を制御するための表示制御プログラム、後述の各制御フローを実行するプログラムなどの各種制御プログラムが記憶されている。RAM31には、各種処理に必要なデータやプログラムが一時的に記憶される。EEPROM32或いは外部メモリ36には、切断対象物Wから所定形状の模様を切断するために作成された各種の切断データが保存されている。
[0023]
 切断データは、切断対象物Wを切断するための切断位置を示すデータであり、切断位置をX-Y座標系で示す座標データの集合から構成される。制御装置29は、例えばEEPROM32或いは外部メモリ36から切断データを取得すると、切断制御プログラムを実行する。そして、制御装置29は、取得した切断データに従って、駆動回路33,34,35を介してX軸モータ25、Y軸モータ23、Z軸モータ27の駆動をそれぞれ制御し、これにより、保持部材16に保持されている切断対象物Wに対する切断動作を自動的に実行する。なお、切断データの供給源は、EEPROM32や外部メモリ36に限られるものではなく、例えばネットワーク経由で取得する場合、切断データを生成する切断データ生成装置から取得する場合など、種々の供給源が考えられる。
[0024]
 また、制御装置29には、温度検知部41が接続されている。温度検知部41は、切断動作用モータ40の温度を検知するための構成要素であり、この場合、X軸モータ25の温度を検知するX軸モータ温度検知部41a、Y軸モータ23の温度を検知するY軸モータ温度検知部41b、Z軸モータ27の温度を検知するZ軸モータ温度検知部41cにより構成されている。これら温度検知部41a,41b,41cは、何れも、例えばサーミスタ或いは周知の温度センサにより構成されている。
[0025]
 切断装置11は、切断動作用モータ40を構成するY軸モータ23、X軸モータ25、Z軸モータ27の温度を監視しながら切断動作を実行することにより、Y軸モータ23、X軸モータ25、Z軸モータ27の発熱を抑制しつつ切断対象物Wの切断を進めるように構成されている。次に、このように切断動作用モータ40の発熱を抑制しつつ切断動作を実行する場合の制御例について説明する。なお、切断装置11は、切断動作用モータ40の温度が後述の速度調整温度T3よりも低い場合、切断動作用モータ40の駆動速度を第1速度V1とし、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3以上であって後述の停止温度T1よりも低い場合、所定の条件下において切断動作用モータ40の駆動速度を第2速度V2とする。第1速度V1は第2速度V2よりも速い。また、第1速度V1及び第2速度V2各々に対応付けてY軸モータ23、X軸モータ25、Z軸モータ27各々の駆動速度を規定する駆動速度データが予めEEPROM32等に格納されている。
[0026]
 第1速度V1に対応するY軸モータ23の駆動速度は、第2速度V2に対応するY軸モータ23の駆動速度よりも速い。同様に、第1速度V1に対応するX軸モータ25の駆動速度は、第2速度V2に対応するX軸モータ25の駆動速度よりも速い。同様に、第1速度V1に対応するZ軸モータ27の駆動速度は、第2速度V2に対応するZ軸モータ27の駆動速度よりも速い。本開示では、上記所定の条件として、後述の模様を形成する線分を切断していない期間、カッタの刃先の向きを変える動作を実行している期間、及び、Y軸モータ23、X軸モータ25、Z軸モータ27の何れかが駆動している期間を規定している。ちなみに、Y軸モータ23、X軸モータ25、Z軸モータ27各々は、加速、定速、減速を繰り返すが、本開示における各モータの駆動速度は、定速時における速度を示すものとする。
[0027]
 切断装置11は、制御装置29により、次に例示する2つの制御フローを並列的に実行するように構成されている。また、ここでは、図3に例示する形状の模様を切断対象物Wから複数切断する場合の制御例について説明する。この場合、切断データCDは、多角形状の模様を切断するためのものであり、多角形状を構成する複数の線分L1~L6を切断するための複数の線分データにより構成されている。また、それぞれの線分データは、切断位置を規定する複数の座標データの集合により構成されている。つまり、線分データは、少なくとも、線分の切断を開始する始点及びその線分の切断を終了する終点の座標を示す座標データを有する。なお、一の線分の終点の座標と、当該一の線分の次に切断される他の線分の始点の座標とが異なる場合には、制御装置29は、当該一の線分の切断後、駆動回路35を介してZ軸モータ27を駆動させ、カッタカートリッジ14を離間位置に上昇させた後、駆動回路33,34を介してX軸モータ25及びY軸モータ23を駆動させ、カッタを当該他の線分の始点に移動させる。
[0028]
 (実測温度に基づく制御フロー)
 この制御フローは、温度検知部41により検知される切断動作用モータ40の実際の温度に基づいて切断動作を制御するフローである。この制御フローに基づく処理は、切断動作が開始されることにより開始される。図4に例示するように、制御装置29は、取得した切断データに基づく切断動作を、切断動作用モータ40の駆動速度を第1速度V1として開始すると、温度検知部41により検知される切断動作用モータ40の温度が所定の速度調整温度T3まで上昇したか否かを監視する(A1)。速度調整温度T3は、第3温度の一例である。速度調整温度T3は、適宜変更して設定することができ、この場合、例えば60℃が設定されている。また、制御装置29は、この場合、X軸モータ25の検知温度、Y軸モータ23の検知温度、Z軸モータ27の検知温度の少なくとも何れか1つが速度調整温度T3まで上昇した場合に、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇したと判断するように設定されている。
[0029]
 なお、制御装置29は、例えば、X軸モータ25の検知温度、Y軸モータ23の検知温度、Z軸モータ27の検知温度の平均値が速度調整温度T3まで上昇した場合、X軸モータ25の検知温度、Y軸モータ23の検知温度、Z軸モータ27の検知温度のうち予め定めた特定の検知温度が速度調整温度T3まで上昇した場合などに、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇したと判断するように設定してもよい。
[0030]
 制御装置29は、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇していない場合には(A1:NO)、そのまま、切断データに基づく切断動作を継続する。つまり、X軸モータ25,Y軸モータ23,Z軸モータ27各々は第1速度V1で規定される駆動速度で駆動する。制御装置29は、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇した場合には(A1:YES)、温度検知部41により検知される切断動作用モータ40の温度が所定の停止温度T1まで上昇したか否かを監視する(A2)。停止温度T1は、第1温度の一例である。停止温度T1は、少なくとも速度調整温度T3よりも高い温度範囲において適宜変更して設定することができ、この場合、例えば80℃が設定されている。また、制御装置29は、この場合、X軸モータ25の検知温度、Y軸モータ23の検知温度、Z軸モータ27の検知温度の少なくとも何れか1つが停止温度T1まで上昇した場合に、切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇したと判断するように設定されている。
[0031]
 なお、制御装置29は、例えば、X軸モータ25の検知温度、Y軸モータ23の検知温度、Z軸モータ27の検知温度の平均値が停止温度T1まで上昇した場合、X軸モータ25の検知温度、Y軸モータ23の検知温度、Z軸モータ27の検知温度のうち予め定めた特定の検知温度が停止温度T1まで上昇した場合などに、切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇したと判断するように設定してもよい。
[0032]
 制御装置29は、切断動作用モータ40の温度が所定の停止温度T1まで上昇している場合には(A2:YES)、切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇した時点における切断動作が、切断データを構成する複数の線分データのうち何れか1つの線分データに基づく切断動作であるか否か、つまり、模様を構成する複数の線分のうち何れか1つの線分を切断中であるか否かを確認する(A3)。
[0033]
 制御装置29は、模様を構成する何れか1つの線分を切断中である場合には(A3:YES)、そのまま、その線分の切断動作を継続する。そして、制御装置29は、その線分の切断を終了すると(A3:NO)、カッタが下降位置に移動されているか否かを確認する(A4)。そして、制御装置29は、カッタが下降位置に移動されている場合には(A4:YES)、そのままカッタを下降位置に維持、または、カッタを上昇位置に移動させて(A5)、ステップA6に移行する。また、制御装置29は、カッタが下降位置に移動されていない場合には(A4:NO)、そのままステップA6に移行する。
[0034]
 なお、ステップA5において、カッタを下降位置に維持するか、または、カッタを上昇位置に移動させるかは、予め何れかに設定しておくことが可能である。この場合、カッタを下降位置に維持するか、または、カッタを上昇位置に移動させるかの設定は、例えば、ユーザが操作スイッチ20の操作を介して決定するようにしてもよいし、切断装置11の製造時、販売時等において予めデフォルトで設定するようにしてもよい。また、制御装置29は、切断動作用モータ40の駆動を停止した位置が次に切断する予定の他の線分の切断の始点である場合、ステップA5においてカッタを下降位置に維持するように設定してもよい。また、制御装置29は、切断動作用モータ40の駆動を停止した位置が次に切断する予定の他の線分の切断の始点と異なる場合、ステップA5においてカッタを上昇位置に移動させるように設定してもよい。
[0035]
 制御装置29は、ステップA6に移行すると、切断動作用モータ40の駆動を停止する(A6)。即ち、制御装置29は、切断データを構成する複数の線分データのうち一の線分データに基づく線分の切断中に、温度検知部41が検知する切断動作用モータ40の検知温度が停止温度T1まで上昇した場合には(A2:YES)、その線分の切断終了後であって(A3:NO)、且つ、切断データを構成する他の線分データに基づく線分の切断を開始する前に、切断動作用モータ40の駆動を停止するように構成されている(A6)。
[0036]
 また、制御装置29は、カッタが下降位置つまり切断対象物Wに接触する接触位置に位置している状態において(A4:YES)、温度検知部41が検知する切断動作用モータ40の検知温度が停止温度T1まで上昇している場合には(A2:YES)、カッタを下降位置に維持したまま切断動作用モータ40の駆動を停止することも可能であるし、カッタを上昇位置に移動させてから切断動作用モータ40の駆動を停止することも可能である(A5,A6)。
[0037]
 そして、制御装置29は、切断動作用モータ40の駆動を停止すると、温度検知部41により検知される切断動作用モータ40の温度が所定の再開温度T2まで低下したか否かを確認する(A7)。再開温度T2は、第2温度の一例である。再開温度T2は、少なくとも、速度調整温度T3よりも高い温度範囲であって、且つ、停止温度T1よりも低い温度範囲において適宜変更して設定することができ、この場合、例えば70℃が設定されている。また、制御装置29は、この場合、X軸モータ25の検知温度、Y軸モータ23の検知温度、Z軸モータ27の検知温度の全ての温度が再開温度T2まで低下した場合に、切断動作用モータ40の温度が再開温度T2まで低下したと判断するように設定されている。
[0038]
 なお、制御装置29は、例えば、X軸モータ25の検知温度、Y軸モータ23の検知温度、Z軸モータ27の検知温度の平均値が再開温度T2まで低下した場合、X軸モータ25の検知温度、Y軸モータ23の検知温度、Z軸モータ27の検知温度のうち予め定めた特定の検知温度が再開温度T2まで低下した場合などに、切断動作用モータ40の温度が再開温度T2まで低下したと判断するように設定してもよい。
[0039]
 制御装置29は、切断動作用モータ40の温度が再開温度T2まで低下していない場合には(A7:NO)、そのまま、切断動作用モータ40の駆動を停止した状態を維持する。つまり、制御装置29は、切断動作を再開することなく待機する。そして、制御装置29は、切断動作用モータ40の温度が再開温度T2まで低下すると(A7:YES)、切断動作用モータ40の駆動を再開する(A8)。
[0040]
 また、制御装置29は、ステップA2において、切断動作用モータ40の温度が所定の停止温度T1まで上昇していない場合には(A2:NO)、カッタが上昇位置に移動されているか否か(A9)、カッタの刃先の向きが変化する変化時であるか否か(A10)、Z軸モータ27によるカッタの上下方向への移動時であるか否か(A11)、を確認する。
[0041]
 そして、制御装置29は、カッタが上昇位置に移動されている場合、つまり、カッタが切断対象物Wに対し切断を施していない非切断時である場合には(A9:YES)、その非切断時における切断動作用モータ40の駆動速度を第2速度V2に低下させる(A12)。非切断時とは、例えば互いに離間した複数の模様を切断する際に、一の模様の切断が終了した後、他の模様の切断開始位置までカッタを移動させている期間である。このとき、制御装置29は、特にX軸モータ25及びY軸モータ23の駆動速度を第2速度V2に対応する駆動速度に低下させるように構成されている。これにより、カッタが上昇位置に移動した切断対象物Wの非切断時における切断ヘッド15の移動速度及び切断対象物Wの搬送速度が低下するようになる。これにより、カッタが上昇位置に移動した状態で切断対象物Wに対し切断ヘッド15が相対的にX方向及びY方向に移動する移動期間を長く確保することができ、この期間内に、切断動作用モータ40の温度を低下させることができる。なお、このとき、制御装置29は、Z軸モータ27の駆動速度も第2速度V2に対応する駆動速度に低下させるように構成してもよい。また、X軸モータ25及びY軸モータ23の何れか一方のみの駆動速度を低下させるように構成してもよい。
[0042]
 また、制御装置29は、カッタの刃先の向きが変化する変化時である場合には(A10:YES)、その変化時における切断動作用モータ40の駆動速度を第2速度V2に低下させる(A12)。変化時とは、例えば切断対象となる模様が鋭角部分を有する場合、その鋭角部分において、下降位置に位置するカッタの刃先の位置を変えることなく、X軸モータ25及びY軸モータ23を駆動することにより刃先の向きを変える動作を行っている期間である。また、切断ヘッド15が上下方向を回転軸としてカッタを回転させるモータを有している場合には、変化時とは、そのモータによりカッタを回転させている期間であってもよい。
[0043]
 ステップA12において、制御装置29は、特にX軸モータ25及びY軸モータ23の駆動速度を第2速度V2に対応する駆動速度に低下させるように構成されている。これにより、切断ヘッド15をX方向に移動させ、切断対象物WをY方向に移動させてカッタの刃先の向きを変化させる期間を長く確保することができ、この期間内に、切断動作用モータ40の温度を低下させることができる。なお、このとき、制御装置29は、Z軸モータ27の駆動速度も低下させるように構成してもよい。また、X軸モータ25及びY軸モータ23の何れか一方のみの駆動速度を低下させるように構成してもよい。
[0044]
 また、制御装置29は、Z軸モータ27によるカッタの上下方向への移動時である場合には(A11:YES)、その移動時における切断動作用モータ40の駆動速度を低下させる(A12)。このとき、制御装置29は、特にZ軸モータ27の駆動速度を第2速度V2に対応する駆動速度に低下させるように構成されている。これにより、カッタを上下方向に移動させる移動期間を長く確保することができ、この期間内に、切断動作用モータ40の温度を低下させることができる。なお、このとき、制御装置29は、Y軸モータ23、X軸モータ25の駆動速度も低下させるように構成してもよい。
[0045]
 また、制御装置29は、カッタが上昇位置に移動されていない場合(A9:NO)、カッタの刃先の向きの変化時ではない場合(A10:NO)、カッタの上下方向への移動時ではない場合(A11:NO)、すなわち、模様を構成する線分の切断中は、切断動作用モータ40の駆動速度を第2速度V2に低下させず、第1速度V1を維持する。また、制御装置29は、切断動作用モータ40の駆動速度を第2速度V2に低下させた後において、模様を構成する線分の切断動作に復帰する場合には、切断動作用モータ40の駆動速度を第2速度V2から第1速度V1に戻す。
[0046]
 以上のように、制御装置29は、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇した場合であって(A1:YES)、且つ、切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇していない場合には(A2:NO)、切断対象物Wの非切断時、カッタの刃先の向きの変化時、カッタの上下方向への移動時における切断動作用モータ40の駆動速度を低下させるように構成されている。一方、各線分の切断中における切断動作用モータ40の駆動速度は低下させないよう構成されている。
[0047]
 制御装置29は、以上に説明した実測温度に基づく制御フローを繰り返し実行することにより、複数の線分データにより構成されている切断データに基づき切断対象物Wから模様を切断する。なお、実測温度に基づく制御フローにおいて、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇しなかった場合(A1:NO)、または、速度調整温度T3まで上昇したとしても停止温度T1まで上昇しなかった場合(A2:NO)、制御装置29は、取得した切断データに基づく切断動作が全て終了すると、つまり、取得した切断データが特定する全ての線分の切断を終了すると、この実測温度に基づく制御フローを終了するように構成されている。
[0048]
 (予測温度に基づく制御フロー)
 この制御フローは、予測される切断動作用モータ40の温度に基づいて切断動作を制御するフローである。この制御フローは、切断動作が開始されることにより開始され、前述した実測温度に基づく制御フローと並列して実行される。図5に例示するように、制御装置29は、切断データを構成する複数の線分データのうち一の線分データに基づく線分の切断動作を終了すると(B1)、切断データを構成する複数の線分データのうち他の線分データ、この場合、切断動作を終了した線分データの次に切断動作に供される線分データを取得する(B2)。そして、制御装置29は、取得した線分データに基づいて線分を切断した場合において、その切断動作中に温度検知部41が検知する検知温度、つまり、切断動作用モータ40の温度を予測する(B3)。
[0049]
 このとき、制御装置29は、例えば、切断動作が終了した線分データに基づく線分の切断中における切断動作用モータ40の温度上昇量と、切断動作が終了した線分データに基づき形成される線分の長さと、に基づいて、線分の単位長さに対する切断動作用モータ40の温度上昇量を算出する。そして、制御装置29は、算出した線分の単位長さに対する切断動作用モータ40の温度上昇量に、取得した線分データに基づき形成される線分の長さを掛け合わせ、これにより、取得した線分データに基づく線分の切断中における切断動作用モータ40の温度上昇量を算出する。そして、制御装置29は、算出した切断動作用モータ40の温度上昇量を、その時点における切断動作用モータ40の検知温度に加算し、その加算後の温度を、取得した線分データに基づく線分の切断中に検知されることが予測される切断動作用モータ40の検知温度として特定する。
[0050]
 制御装置29は、取得した線分データに基づく線分の切断中における切断動作用モータ40の検知温度を予測すると、その予測温度が停止温度T1よりも高い温度であるか否かを判定する(B4)。制御装置29は、切断動作用モータ40の予測温度が停止温度T1よりも高い場合には(B4:YES)、取得した線分データに基づく線分の切断動作を開始することなく、切断動作用モータ40の駆動を停止して(B5)、ステップB3に移行する。ステップB3~B5が繰り返し実行される間に、切断動作用モータ40の温度は徐々に低下していく。そして、制御装置29は、切断動作用モータ40の予測温度が停止温度T1よりも高くない場合には(B4:NO)、取得した線分データに基づく線分の切断動作を開始する(B6)。制御装置29は、この予測温度に基づく制御フローを繰り返し実行することにより、複数の線分データにより構成されている切断データに基づき切断対象物Wから模様を切断する。
[0051]
 次に、この予測温度に基づく制御フローによる切断動作を視覚的に説明する。即ち、図6に例示するように、切断データCDは、複数の線分データL1~L6により構成されている。そして、制御装置29は、複数の線分データL1~L6のうちの一の線分データ、例えば線分データL1に基づく線分の切断動作を終了すると、次の線分データL2に基づく線分の切断動作を開始する前に、カッタをポイントP1つまり線分データL1に基づく切断動作の終了位置に維持した状態で、線分データL2に基づく線分の切断中における切断動作用モータ40の検知温度を予測する。そして、制御装置29は、切断動作用モータ40の予測温度が停止温度T1よりも高い場合には、切断動作用モータ40の駆動を停止するとともに、カッタをポイントP1に位置させた状態で待機する。そして、制御装置29は、切断動作用モータ40の予測温度が停止温度T1よりも高くない場合には、線分データL2に基づく線分の切断動作を開始する。
[0052]
 以上に説明した切断装置11によれば、切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇すると、切断動作用モータ40の駆動が停止され、その後、切断動作用モータ40の温度が再開温度T2まで低下すると、切断動作用モータ40の駆動が再開される。このように切断動作用モータ40の温度を監視しながら切断動作を制御することにより、切断動作用モータ40の発熱を抑制しつつ切断対象物Wの切断を進めることができる。
[0053]
 また、仮に線分の切断途中で切断動作用モータ40の駆動を停止、つまり、切断対象物Wに対する切断を停止したとすると、例えば切断の再開時、特に、その初動時においてはカッタが切断対象物Wに与える負荷が大きくなる傾向があることから、線分の途中にがたつきなどが生じやすく、1つの線分の全体を均一な状態で切断することが困難となる。
[0054]
 切断装置11によれば、切断データを構成する複数の線分データのうち一の線分データに基づく線分の切断中に切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇した場合には、その線分の切断が終了までは、切断動作用モータ40の駆動が継続される。そのため、切断中である1つの線分の全体を、がたつきなどを生じさせることなく均一な状態で切断することができる。
[0055]
 また、切断装置11によれば、これから実行する線分の切断動作の開始前において、当該線分の切断中に切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇する可能性が高い場合には、切断動作用モータ40の駆動を停止するとともに、その線分の切断の開始を遅らせるように構成した。これにより、次の線分の切断動作を開始する前に切断動作用モータ40を十分に冷ますことができ、従って、切断動作用モータ40の発熱を一層抑制しつつ切断対象物Wの切断を進めることができる。
[0056]
 また、切断装置11によれば、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇した場合には、切断動作用モータ40の駆動速度を低下させる。これにより、切断動作用モータ40に供給される電流が低下するので、切断動作用モータ40の発熱を抑制しつつ切断対象物Wの切断を進めることができる。また、この場合、速度調整温度T3は、停止温度T1よりも低い温度範囲において設定されているので、切断動作用モータ40の駆動停止に至る前の段階で、切断動作用モータ40の駆動速度を低下させることで当該切断動作用モータ40の冷却を図ることができる。よって、切断動作用モータ40の駆動を停止させる回数を抑制することができ、切断対象物Wの切断を円滑に進めることができる。
[0057]
 また、仮にカッタが切断対象物Wを切断している切断時において切断動作用モータ40の駆動速度を低下させたとすると、その時点において切断対象物Wの切断面にがたつきなどが生じ、均一な状態で切断対象物Wを切断することが困難となる。
[0058]
 切断装置11によれば、切断対象物Wに切断を施していない非切断時において、切断動作用モータ40の駆動速度を低下させるように構成した。そのため、切断動作用モータ40の駆動速度の変化が切断対象物Wの切断状態に影響することを抑制することができ、均一な状態で切断対象物Wを切断することができる。
[0059]
 また、切断装置11によれば、Z軸モータ27によるカッタの上下方向への移動時、つまり、カッタが切断対象物Wに対し接近又は離間する間であって切断対象物Wが切断されない非切断時において、切断動作用モータ40の駆動速度を低下させるように構成した。そのため、切断動作用モータ40の駆動速度の変化が切断対象物Wの切断状態に影響することを抑制することができ、均一な状態で切断対象物Wを切断することができる。
[0060]
 また、切断対象物Wに対しカッタの刃先の向きが変化する変化時においては、切断対象物W上のある点においてカッタが回転するだけであるから、切断対象物Wに対しカッタが殆ど移動しない。これに対して、カッタが切断対象物Wを切断している切断時においては、切断対象物Wに対しカッタがX方向、Y方向に沿って相対的に移動する。そのため、切断対象物Wに対しカッタの刃先の向きが変化する変化時においては、カッタが切断対象物Wを切断している切断時に比べ、カッタが切断対象物Wに与える負荷が小さくなる。
[0061]
 切断装置11によれば、このようにカッタが切断対象物Wに与える負荷が小さくなる低負荷時において、切断動作用モータ40の駆動速度を低下させるように構成した。そのため、カッタの刃先の向きの変化が切断対象物Wの切断状態に影響することを抑制することができ、均一な状態で切断対象物Wを切断することができる。
[0062]
 また、切断装置11によれば、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇した場合に、X軸モータ25、Y軸モータ23、Z軸モータ27を含む切断動作用モータ40の駆動速度を低下させる。これにより、X軸モータ25によるカッタのX方向に沿った移動、Y軸モータ23による切断対象物WのY方向に沿った移動、Z軸モータ27によるカッタのZ方向に沿った移動にそれぞれ時間を要するようにすることができ、その間に、X軸モータ25、Y軸モータ23、Z軸モータ27を冷ますことができる。これにより、切断動作用モータ40の発熱を抑制しつつ切断対象物Wの切断を進めることができる。
[0063]
 また、切断装置11によれば、カッタが切断対象物Wに接触する下降位置に位置している状態において切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇した場合には、カッタを下降位置に維持したままZ軸モータ27の駆動を停止することが可能である。このようにカッタを下降位置に維持した状態でZ軸モータ27の駆動を停止することにより、切断対象物Wの切断を再開する場合には、切断対象物Wに対しカッタが停止した位置から切断を再開することができる。よって、切断動作の再開時における切断位置の位置ずれを抑制することができる。
[0064]
 また、切断装置11によれば、切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇した場合には、カッタを上昇位置に移動させることが可能である。このようにカッタを上昇位置に移動させて切断動作用モータ40の駆動を停止することにより、切断対象物Wにカッタが接触したまま切断が停止した状態となることを回避することができる。そのため、仮に切断動作の停止中に切断対象物Wが動いてしまったとしても、切断対象物Wの損傷を防止することができる。
[0065]
 (第2実施形態)
 第2実施形態は、予測温度に基づく制御フローの内容が第1実施形態と異なっている。即ち、図7に例示するように、制御装置29は、切断データを構成する複数の線分データのうち一の線分データに基づく線分の切断動作を終了すると(C1)、カッタが上昇位置に移動されているか否かを確認する(C2)。そして、制御装置29は、切断データにおいて、次にカッタを上昇位置に移動させるまでに線分を切断するように規定されている線分データを全て取得する(C3)。そして、制御装置29は、取得した線分データに基づく線分の切断中において温度検知部41が検知する検知温度、つまり、切断動作用モータ40の温度を予測する(C4)。なお、切断動作用モータ40の検知温度の予測方法は、第1実施形態に例示した方法のほか、切断動作用モータ40の検知温度を予測可能な方法であれば種々の方法を採用することができる。
[0066]
 制御装置29は、取得した線分データに基づく線分の切断中における切断動作用モータ40の検知温度を予測すると、その予測温度が停止温度T1よりも高い温度であるか否かを判定する(C5)。制御装置29は、切断動作用モータ40の予測温度が停止温度T1よりも高い場合には(C5:YES)、取得した線分データに基づく線分の切断動作を開始することなく、切断動作用モータ40の駆動を停止して(C6)、ステップC4に移行する。ステップC4~C6が繰り返し実行される間に、切断動作用モータ40の検知温度は徐々に低下していく。そして、制御装置29は、切断動作用モータ40の予測温度が停止温度T1よりも高くない場合には(C5:NO)、取得した線分データに基づく線分の切断動作、つまり、次にカッタを上昇位置に移動させるまでの線分の切断動作を開始する(C7)。制御装置29は、この制御フローを繰り返し実行することにより、複数の線分データにより構成されている切断データに基づき切断対象物Wから模様を切断する。
[0067]
 次に、この予測温度に基づく制御フローによる切断動作を視覚的に説明する。即ち、図8に例示するように、切断データCDは、複数の線分データL1~L6により構成されており、この場合、ポイントP1,P4においてカッタを上昇位置に移動させるように規定している。そして、制御装置29は、切断データCDを構成する一の線分データL1に基づく線分の切断動作を終了すると、ポイントP1においてカッタを上昇位置に移動させるとともに、次にカッタを上昇位置に移動させるまでに線分を切断するように規定されている線分データを全て取得する。この場合、制御装置29は、カッタを上昇位置に移動させるポイントP1からポイントP4までの線分データL2,L3,L4を取得する。
[0068]
 そして、制御装置29は、取得した次の線分データL2,L3,L4に基づく線分の切断動作を開始する前に、カッタをポイントP1にて上昇位置に移動させた状態で、線分データL2,L3,L4に基づく線分の切断中における切断動作用モータ40の温度を予測する。そして、制御装置29は、切断動作用モータ40の予測温度が停止温度T1よりも高い場合には、切断動作用モータ40の駆動を停止するとともに、カッタをポイントP1にて上昇位置に移動させた状態で待機する。そして、制御装置29は、切断動作用モータ40の予測温度が停止温度T1よりも高くない場合には、取得した線分データL2,L3,L4に基づく線分の切断動作を開始する。
[0069]
 以上に説明した切断装置11によれば、カッタを上昇位置に移動させてから次にカッタを上昇位置に移動させるまでの間、つまり、カッタを切断対象物Wに接触させて切断を施す1回の切断ステップにおける切断動作用モータ40の温度上昇を予測する。そして、その1回の切断ステップにおいて切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇する可能性が高い場合には、切断動作用モータ40の駆動を停止するとともに、その1回の切断ステップの開始を遅らせるように構成した。これにより、1回の切断ステップを開始する前に切断動作用モータ40を十分に冷ますことができ、従って、切断動作用モータ40の発熱を一層抑制しつつ切断対象物Wの切断を進めることができる。
[0070]
 (その他の実施形態)
 なお、本開示は上述した複数の実施形態に限られるものではなく、例えば、次のように変形又は拡張することができる。例えば、上述した複数の実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。また、切断装置11は、保持部材16を用いることなく切断対象物Wが搬送機構により搬送されるものであってもよい。
[0071]
 また、切断動作用モータ40は、Y軸モータ23、X軸モータ25、Z軸モータ27の全ての温度を監視するのではなく、少なくとも何れか1つのモータの温度を監視しながら切断動作を制御する構成としてもよい。
[0072]
 また、切断動作用モータ40の温度予測の方法は、上述した複数の実施形態に例示した方法に限られるものではなく、例えば、切断データに予め予測温度データを含めておき、その予測温度データを参照して予測する方法など、切断動作用モータ40の温度を予測できる方法であれば種々の方法を採用することができる。
[0073]
 また、切断装置11は、切断動作用モータ40の検知温度が再開温度T2まで低下したら直ちに切断動作を再開するのではなく、例えば、切断動作用モータ40の検知温度が再開温度T2まで低下し、且つ、ユーザにより操作スイッチ20を介して切断動作の再開が入力された場合に切断動作を再開するように構成してもよい。
[0074]
 また、切断装置11は、さらに通常温度T4を設定し、切断動作用モータ40の検知温度が通常温度T4まで低下したら切断動作用モータ40の駆動速度を通常の駆動速度に戻すように構成してもよい。通常温度T4は、第4温度の一例であり、速度調整温度T3よりも低い温度範囲において適宜変更して設定することができる。よって、上述した複数の実施形態で例示したように、速度調整温度T3を例えば60℃で設定した場合には、通常温度T4は、例えば55℃で設定することができる。
[0075]
 また、切断対象となる模様は、図3に示すような複数の線分が連続した形状の模様に限定されない。つまり、切断対象となる模様は、複数の線分が連続して接続された模様でなくてもよく、複数の線分が断続的に設けられた模様であってもよい。また、切断データは、単一の模様を切断するデータに限定されない。つまり、切断データは、複数の異なる模様を切断するデータでもあってもよい。
[0076]
 また、切断装置11は、実測温度に基づく制御フローの処理と予測温度に基づく制御フローの処理の両方を並列的に実行するのではなく、いずれか一方のみを単独で実行する構成としてもよい。また、切断装置11は、2つの制御フローを交互に実行する構成としてもよい。
[0077]
 また、実測温度に基づく制御フローでは、ステップA9~A11の判断処理を実行しているが、すべての判断処理を実行する必要はない。つまり、切断装置11は、ステップA9~A11のいずれか一つ、もしくは2つの判断処理のみを実行する構成としてもよい。
[0078]
 上述の実施形態では、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇した場合であって(A1:YES)、且つ、切断動作用モータ40の温度が停止温度T1まで上昇していない場合には(A2:NO)、切断対象物Wの非切断時、カッタの刃先の向きの変化時、カッタの上下方向への移動時のみ、切断動作用モータ40の駆動速度を第2速度V2に低下させていた。つまり、上述の実施形態では、切断装置11は、線分の切断中の切断動作用モータ40の駆動速度を第1速度V1に設定している。
[0079]
 しかしながら、切断装置11は、線分の切断中の切断動作用モータ40の駆動速度も第2速度に低下させてもよい。この場合、図9に示すように、ステップA7において、切断動作用モータ40の温度が再開温度T2まで低下した場合(A7:YES)、制御装置29は、切断駆動モータ40の駆動速度を第2速度V2に設定する(A13)。そして、制御装置29は、切断動作用モータ40の駆動を再開し(A14)、ステップA16に移行する。また、切断動作用モータ40の温度が調整温度T3以上であって停止温度T1よりも低い温度である場合(A2:NO)、制御装置29は、切断動作用モータ40の駆動速度を第2速度V2に設定し(A15)、ステップA16に移行する。
[0080]
 制御装置29は、ステップA16に移行すると、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3よりも低下したか否かを監視する。そして、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3よりも低下した場合(A16:YES)、制御装置29は、切断動作用モータ40の駆動速度を第1速度V1に設定し(A17)、ステップA1に移行する。一方、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3よりも低下していない場合(A16:NO)、制御装置29は、ステップA2に移行する。
[0081]
 この制御フローによれば、切断動作用モータ40の温度が、速度調整温度T3まで上昇した場合であって(A1:YES)、且つ、停止温度T1まで上昇していない場合(A2:NO)、線分の切断中も切断動作用モータ40の駆動速度を第2速度V2に設定することができ、切断動作用モータ40の発熱を抑制しつつ切断対象物Wの切断を進めることができる。なお、この実測温度に基づく制御フローにおいても、切断動作用モータ40の温度が速度調整温度T3まで上昇しなかった場合(A1:NO)、または、速度調整温度T3まで上昇したとしても停止温度T1まで上昇しなかった場合(A2:NO)、制御装置29は、取得した切断データに基づく切断動作が全て終了すると、つまり、取得した切断データが特定する全ての線分の切断を終了すると、この実測温度に基づく制御フローを終了するように構成されている。

符号の説明

[0082]
 11:切断装置、23:Y軸モータ(第2モータ)、25:X軸モータ(第1モータ)、27:Z軸モータ(第3モータ)、29:制御装置(制御部)、40:切断動作用モータ、41:温度検知部

請求の範囲

[請求項1]
 切断データを取得し、取得した切断データに従って切断対象物から模様を切断する切断装置であって、
 前記切断対象物を切断するカッタと、
 前記切断対象物を第1方向に沿って搬送する第1モータ、前記カッタを前記第1方向に直交する第2方向に沿って移動させる第2モータ、前記第1方向及び前記第2方向に直交する方向であって、前記カッタが前記切断対象物に接近又は離間する方向である第3方向に沿って前記カッタを移動させる第3モータ、のうち少なくとも何れか1つのモータにより構成されている切断動作用モータと、
 前記切断動作用モータの温度を検知する温度検知部と、
 前記切断動作用モータの駆動を制御する制御部と、
を備え、
 前記制御部は、
 前記温度検知部が検知する検知温度が所定の第1温度まで上昇すると、前記切断動作用モータの駆動を停止し、
 前記切断動作用モータの駆動停止後、前記温度検知部が検知する検知温度が前記第1温度よりも低い第2温度まで低下すると、前記切断動作用モータの駆動を再開することを特徴とする切断装置。
[請求項2]
 前記切断データは、前記模様を構成する複数の線分を切断するための複数の線分データを含み、
 前記制御部は、一の前記線分データに基づく線分の切断中に、前記温度検知部が検知する検知温度が前記第1温度まで上昇した場合には、その線分の切断終了後であって、且つ、他の前記線分データに基づく線分の切断を開始する前に、前記切断動作用モータの駆動を停止することを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
[請求項3]
 前記切断データは、前記模様を構成する複数の線分を切断するための複数の線分データを含み、
 前記制御部は、一の前記線分データに基づく線分の切断終了後であって、且つ、他の前記線分データに基づく線分の切断を開始する前に、前記他の前記線分データに基づく線分の切断中に前記温度検知部が検知する検知温度が前記第1温度まで上昇するか否かを予測し、前記第1温度まで上昇すると予測される場合には、前記他の前記線分データに基づく線分の切断を開始せずに前記切断動作用モータの駆動を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の切断装置。
[請求項4]
 前記制御部は、前記温度検知部が検知する検知温度が前記第2温度よりも低い第3温度まで上昇すると、前記切断動作用モータの駆動速度を低下させることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の切断装置。
[請求項5]
 前記制御部は、前記温度検知部が検知する検知温度が前記第3温度まで上昇すると、前記カッタが前記切断対象物に切断を施していない非切断時における前記切断動作用モータの駆動速度を低下させることを特徴とする請求項4に記載の切断装置。
[請求項6]
 前記制御部は、前記第3モータによる前記カッタの前記第3方向への移動時における前記切断動作用モータの駆動速度を低下させることを特徴とする請求項4又は5に記載の切断装置。
[請求項7]
 前記制御部は、前記カッタの刃先の向きが変化する変化時における前記切断動作用モータの駆動速度を低下させることを特徴とする請求項4から6の何れか1項に記載の切断装置。
[請求項8]
 前記制御部は、前記温度検知部が検知する検知温度が前記第2温度よりも低い第3温度まで上昇すると、前記第3モータの駆動速度を低下させることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の切断装置。
[請求項9]
 前記制御部は、前記第3モータの駆動により前記カッタが前記切断対象物に接触する接触位置に位置している状態において前記温度検知部が検知する検知温度が前記第1温度まで上昇した場合には、前記カッタを前記接触位置に維持したまま前記第3モータの駆動を停止することを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の切断装置。
[請求項10]
 前記制御部は、前記温度検知部が検知する検知温度が前記第1温度まで上昇した場合には、前記第3モータの駆動により、前記カッタを、前記カッタが前記切断対象物から離間する離間位置に移動させることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の切断装置。
[請求項11]
 前記制御部は、前記第3モータの駆動により前記カッタが前記切断対象物から離間する離間位置に移動すると、前記切断データに基づき、次に前記カッタを前記カッタが切断対象物に接触する接触位置に移動させてから前記離間位置に移動させるまでに前記温度検知部が検知する検知温度が前記第1温度まで上昇するか否かを予測し、前記第1温度まで上昇すると予測される場合には、前記切断データに基づく切断を開始せずに待機することを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の切断装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]