Certains contenus de cette application ne sont pas disponibles pour le moment.
Si cette situation persiste, veuillez nous contacter àObservations et contact
1. (WO2018225361) ÉLÉMENT DE GÉNÉRATION PHOTOVOLTAÏQUE
Document

明 細 書

発明の名称 光発電素子

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

0004  

図面の簡単な説明

0005  

発明を実施するための形態

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075  

符号の説明

0076  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 光発電素子

技術分野

[0001]
 本発明は、光発電素子に関する。
 本出願は、2017年6月8日出願の日本出願第2017-113100号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。

背景技術

[0002]
 近年、太陽光発電装置用の光発電素子として、複数の光電変換セルを積層してなる多接合型太陽電池素子が用いられることがある。
 この多接合型太陽電池素子は、複数の光電変換セルそれぞれのバンドギャップを異ならせることで、太陽光を幅広い波長域で吸収可能とし、高い発電効率が実現されている。
 例えば、特許文献1には、Geセル、GaAsセル、及びAlInGaPセルをトンネル接合層で接合した3接合型の太陽電池素子が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2005-136333号公報

発明の概要

[0004]
 一実施形態である光発電素子は、少なくとも、第1光電変換セルと、第2光電変換セルと、を含む光発電素子であって、前記第1光電変換セルと、前記第2光電変換セルとは、前記第1光電変換セルと前記第2光電変換セルとを絶縁する絶縁層を介して積層されている。

図面の簡単な説明

[0005]
[図1] 図1は、第1実施形態に係る光発電素子の平面図である。
[図2] 図2は、図1中、II-II線矢視断面の一部を示す図である。
[図3] 図3Aは、光発電素子の製造方法を説明するための図であって、光発電素子1に用いるGe基板の一部断面図、図3Bは、各半導体層が形成された第1積層体の一部断面図、図3Cは、エッチング後の第1積層体の一部断面図である。
[図4] 図4Aは、光発電素子の他の製造方法を説明するための図であって、各光電変換セルに対応する積層体の一部断面図、図4Bは、各積層体を接合して得られた第1積層体の一部断面図である。
[図5] 図5は、第2実施形態に係る光発電素子の平面図である。
[図6] 図6は、図5中、VI-VI線矢視断面の一部を示す図である。

発明を実施するための形態

[0006]
[本開示が解決しようとする課題]
 上記多接合型の太陽電池素子では、各セルをトンネル接合層で接合して積層し、太陽電池素子の表面に設けられた表面電極と、太陽電池素子の裏面に設けられた裏面電極とから電力を出力するように構成されており、各セルは直列に接続されている。
 よって、多接合型の太陽電池素子により出力される電流値は、各セルにより出力される電流値の内、最も小さい電流値に制限されてしまう。
 このため、多接合型の太陽電池素子は、各セルにより出力される電流にできるだけ差が生じないように設計される。
[0007]
 ここで、太陽電池素子に到達する太陽光は、時間や季節による太陽高度の変化や、大気の状態、エアロゾルの存在等、周囲環境の変化によって増減する。このため、各セルが出力する電流は、周囲環境の変化によって変動する。
 このとき、太陽光に含まれる成分のうちの短波長域の成分は、周囲環境の変化の影響を大きく受けるため、太陽電池素子に到達するまでの間に、他の波長域の成分よりも相対的に大きく減少することがある。
[0008]
 このため、各セルの内、主として短波長域の成分を吸収するセルにおいては、周囲環境の変化による電流値の減少量が、他のセルの電流値の減少量よりも相対的に大きくなる。
 よって、各セルにより出力される電流の間で差が大きくなり、多接合型太陽電池素子全体としての発電効率が低下してしまうことがある。
[0009]
 このように、従来の多接合型の光発電素子では、各セルが直列に接続されることで、光発電素子全体の電流値が、各セルにより出力される電流値の内、最も小さい電流値に制限されるため、環境変化の影響等によって発電効率が低下することがあった。
[0010]
 本開示はこのような事情に鑑みてなされたものであり、発電効率の低下を抑制することができる光発電素子の提供を目的とする。
[0011]
[本開示の効果]
 本開示によれば、発電効率の低下を抑制することができる。
[0012]
[実施形態の説明]
 最初に実施形態の内容を列記して説明する。
(1)一実施形態である光発電素子は、少なくとも、第1光電変換セルと、第2光電変換セルと、を含む光発電素子であって、前記第1光電変換セルと、前記第2光電変換セルとは、前記第1光電変換セルと前記第2光電変換セルとを絶縁する絶縁層を介して積層されている。
[0013]
 上記構成の光発電素子によれば、絶縁層を介して第1光電変換セルと第2光電変換セルとが積層されているので、第1光電変換セル及び第2光電変換セルを独立した光発電素子として用いることができる。
 この結果、第1光電変換セルと第2光電変換セルとを並列に接続することもできるし、それぞれ独立した経路に接続することもできる。これにより、各セルそれぞれについて最適な状態で電流を出力させることができる。この結果、光発電素子全体として発電効率の低下を抑制することができる。
[0014]
(2)上記光発電素子において、前記第1光電変換セル及び前記第2光電変換セルのそれぞれに、p側電極及びn側電極が設けられていることが好ましい。
 この場合、第1光電変換セルと第2光電変換セルとを並列に接続することもできるし、互いに独立した経路に接続することもできる。
[0015]
(3)上記光発電素子において、前記第1光電変換セル及び前記第2光電変換セルのうちのいずれか一方と、前記絶縁層との間には、前記p側電極又は前記n側電極のいずれか一方を構成する電極層が設けられていることが好ましい。
 これにより、第1光電変換セルと第2光電変換セルとを絶縁層を介して積層したとしても、一方の光電変換セルに対して電極を設けることができる。
[0016]
(4)また、上記光発電素子において、前記絶縁層は、ノンドープ層であってもよい。
 この場合、第1光電変換セルと第2光電変換セルとの間に、容易に絶縁層を設けることができる。
[0017]
(5)また、上記光発電素子において、前記第1光電変換セル及び前記第2光電変換セルの内、少なくともいずれか一方が複数のサブセルを接合して構成されていてもよい。
 この場合、光電変換セルの組み合わせの自由度を高めることができる。
[0018]
(6)また、上記光発電素子において、前記第1光電変換セル及び前記第2光電変換セルの内、少なくともいずれか一方が化合物半導体からなるものであってもよい。
 この場合、一方の光電変換セルを、絶縁層とともに気相成長法等で形成することができ、製造が容易となる。
[0019]
[実施形態の詳細]
 以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
 なお、以下に記載する各実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
[0020]
〔第1実施形態について〕
 図1は、第1実施形態に係る光発電素子の平面図、図2は、図1中、II-II線矢視断面の一部を示す図であって、光発電素子1の端部断面を示している。
 光発電素子1は、太陽光等の光を受光することで光電変換による発電を行う素子である。光発電素子1は、図1に示すように、平面視において矩形状とされている。
 光発電素子1は、図2に示すように、第1光電変換セル11と、第2光電変換セル12と、第3光電変換セル13とを積層して構成されている。光発電素子1の端部には、各光電変換セル11,12,13の端部によって段差が形成されている。
 なお、ここで、光電変換セルとは、pn接合を含む半導体層であって入射光に基づく光電変換によって発電する半導体層である。
[0021]
 第1光電変換セル11と、第2光電変換セル12との間には、第1絶縁層15が介在している。
 また、第2光電変換セル12と、第3光電変換セル13との間には、第2絶縁層16が介在している。
 なお、図2において、光の入射方向は、紙面上方向から下方向に向く方向であり、以下の説明では、各層において、光の入射側面を表面、その反対面を裏面という。
[0022]
 第1光電変換セル11は、裏面側に設けられたp型Ge層と、p型Ge層上に設けられp型Ge層とpn接合されたn型Ge層とを含む。
 第1光電変換セル11の厚さは、例えば、100μm~200μm程度である。
 第1光電変換セル11は、層状に形成された第1電極21の表面に積層されている。第1電極21は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
 第1光電変換セル11の表面は、第1絶縁層15が積層されている積層面23と、光の入射方向に露出している露出面24とを含む。
[0023]
 露出面24は、図1に示すように、第1光電変換セル11の表面において互いに平行な2辺に沿う縁部両方に設けられている。
 露出面24には、第2電極25が設けられている。第2電極25は、両側の露出面24に形成されており、露出面24の長手方向に沿って線状に形成されている。第2電極25は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
 第2電極25は、第1光電変換セル11の露出面24に設けられることで第1光電変換セル11のn側電極を構成している。
 また、第1電極21は、その表面上に第1光電変換セル11が積層されることで第1光電変換セル11のp側電極を構成している。
[0024]
 第2光電変換セル12は、第1絶縁層15の表面に積層された第1電極層31の表面に積層されている。つまり、第2光電変換セル12と、第1絶縁層15との間には、第1電極層31が積層されている。よって、第2光電変換セル12と、第1光電変換セル11との間には、第1絶縁層15と、第1電極層31とが介在している。
[0025]
 第1電極層31は、半導体層であり、例えば、Znを10 19~10 20cm -3程度の高濃度でドーピングしたp型のInGaAsP層で構成されている。
 第1電極層31は、高濃度でドーピングされているため、入射光を減衰させるおそれがある。このため、第1電極層31の厚さは、0.1μm以下であることが好ましい。これにより、第1電極層31による入射光の減衰を抑制することができる。
[0026]
 第1電極層31の表面は、第2光電変換セル12が積層されている積層面33と、光の入射方向に露出している露出面34とを含む。
 露出面34は、図1に示すように、第1電極層31の表面において露出面24に沿う2辺の縁部両方に設けられている。
 露出面34には、第3電極35が設けられている。第3電極35は、両側の露出面34に形成されており、露出面34の長手方向に沿って線状に形成されている。第3電極35は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
[0027]
 第2光電変換セル12は、第1電極層31の表面上に設けられたp型InGaAs層と、p型InGaAs層上に設けられp型InGaAs層とpn接合されたn型InGaAs層とを含む。つまり、第2光電変換セル12は、InGaAsを用いた化合物半導体からなる光電変換セルを構成する。
 第2光電変換セル12の厚さは、例えば、2μm~5μm程度である。
 第2光電変換セル12の表面は、第2絶縁層16が積層されている積層面36と、光の入射方向に露出している露出面37とを含む。
 露出面37は、図1に示すように、第2光電変換セル12の表面において露出面34に沿う2辺の縁部両方に設けられている。
 露出面37には、第4電極38が設けられている。第4電極38は、両側の露出面37に形成されており、露出面37の長手方向に沿って線状に形成されている。第4電極38は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
[0028]
 第4電極38は、第2光電変換セル12の露出面37に設けられることで第2光電変換セル12のn側電極を構成している。
 また、第1電極層31は、その表面上に第2光電変換セル12が積層された状態でp型の半導体層を構成している。よって、第1電極層31及び第3電極35は、第2光電変換セル12のp側電極を構成している。
[0029]
 このように、本実施形態では、第2光電変換セル12と、第1絶縁層15との間に、第1電極層31が設けられているので、第1光電変換セル11と第2光電変換セル12とを第1絶縁層15を介して積層したとしても、第2光電変換セル12に対してp側電極を設けることができる。
[0030]
 第3光電変換セル13は、第2絶縁層16の表面に積層された第2電極層41の表面に積層されている。つまり、第3光電変換セル13と、第2絶縁層16との間には、第2電極層41が積層されている。よって、第3光電変換セル13と、第2光電変換セル12との間には、第2絶縁層16と、第2電極層41とが介在している。
[0031]
 第2電極層41は、半導体層であり、第1電極層31と同様に、例えば、Znを10 19~10 20cm -3程度の高濃度でドーピングされたp型のInGaAsP層で構成されている。
 第2電極層41も、第1電極層31と同様、高濃度でドーピングされているため、入射光を減衰させるおそれがある。このため、第2電極層41の厚さは、0.1μm以下であることが好ましい。これにより、第1電極層31による入射光の減衰を抑制することができる。
[0032]
 第2電極層41の表面は、第3光電変換セル13が積層されている積層面43と、光の入射方向に露出している露出面44とを含む。
 露出面44は、図1に示すように、第2電極層41の表面において露出面37に沿う2辺の縁部両方に設けられている。
 露出面44には、第5電極45が設けられている。第5電極45は、両側の露出面44に形成されており、露出面44の長手方向に沿って線状に形成されている。第5電極45は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
[0033]
 第3光電変換セル13は、第2電極層41の表面上に設けられたp型InGaP層と、p型InGaP層上に設けられp型InGaP層とpn接合されたn型InGaP層とを含む。つまり、第3光電変換セル13は、InGaPを用いた化合物半導体からなる光電変換セルを構成する。
 第3光電変換セル13の厚さは、例えば、2μm~5μm程度である。
 第3光電変換セル13の表面47には、第6電極46が設けられている。第6電極46は、両側の露出面44に沿う2辺に対して平行に延びているとともに表面47に所定間隔で並べられている線状の電極部を複数備えている。第6電極46は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
[0034]
 第6電極46は、第3光電変換セル13の表面47に設けられることで第3光電変換セル13のn側電極を構成している。
 また、第2電極層41は、その表面上に第3光電変換セル13が積層された状態でp型の半導体層を構成している。よって、第2電極層41及び第5電極45は、第3光電変換セル13のp側電極を構成している。
[0035]
 このように、本実施形態では、第3光電変換セル13と、第2絶縁層16との間に、第2電極層41が設けられているので、第2光電変換セル12と第3光電変換セル13とを第2絶縁層16を介して積層したとしても、第3光電変換セル13に対してp側電極を設けることができる。
[0036]
 第1絶縁層15は、半導体層であり、ノンドープ(ドーパントを含まない)のInGaAs層で構成されている。なお、ノンドープとは、ドーパントを意図的に添加せずに半導体層を形成したことを意味する。ノンドープのInGaAs層は、例えば、その厚さが0.01μm~0.2μm、ドーパントの濃度が10 14cm -3程度とされている。これにより、第1絶縁層15は、第1光電変換セル11と、第2光電変換セル12の第1電極層31との間を絶縁している。
[0037]
 第2絶縁層16は、半導体層であり、ノンドープ(ドーパントを含まない)のInGaP層で構成されている。ノンドープのInGaP層も、第1絶縁層15と同様、その厚さが0.01μm~0.2μm、ドーパントの濃度が10 14cm -3程度とされている。これにより、第2絶縁層16は、第2光電変換セル12と、第3光電変換セル13の第2電極層41との間を絶縁している。
[0038]
 本実施形態の光発電素子1では、第1絶縁層15を介して第1光電変換セル11と第2光電変換セル12とが積層されている。また、第2絶縁層16を介して第2光電変換セル12と第3光電変換セル13とが積層されている。よって、第1光電変換セル11、第2光電変換セル12、及び第3光電変換セル13それぞれを独立した光発電素子として用いることができる。
[0039]
 さらに、光発電素子1は、各光電変換セル11,12,13それぞれに、p側電極及びn側電極が設けられている。
 よって、第1光電変換セル11は、第1電極21及び第2電極25から発電した電流を出力することができる。また、第2光電変換セル12は、第3電極35及び第4電極38から発電した電流を出力することができる。さらに、第3光電変換セル13は、第5電極45及び第6電極46から発電した電流を出力することができる。
[0040]
 この結果、第1光電変換セル11、第2光電変換セル12、及び第3光電変換セル13を互いに並列に接続することもできる。
 また、図2に示すように、各光電変換セル11,12,13それぞれにインバータI1,I2,I3を用意し、各光電変換セル11,12,13それぞれを独立した経路に接続して電流を出力させることができる。
[0041]
 このように、本実施形態では、各光電変換セル11,12,13それぞれを独立した光発電素子として用いることができ、各光電変換セル11,12,13それぞれについて最適な状態で電流を出力させることができる。この結果、光発電素子1全体として発電効率の低下を抑制することができる。
[0042]
 また、本実施形態では、第2光電変換セル12、及び第3光電変換セル13が化合物半導体からなるので、後述するように、第2光電変換セル12、及び第3光電変換セル13を、絶縁層15,16とともに気相成長法で形成することができ、製造が容易である。
[0043]
 なお、本実施形態の光発電素子1は、各光電変換セル11,12,13の間に、第1絶縁層15、第1電極層31、第2絶縁層16、及び第2絶縁層16を介在させたので、入射光の減衰が考えられる。
 しかし、第1絶縁層15及び第2絶縁層16は、ノンドープのため、光の透過率がドーピングされている半導体層と比較して高い。このため、入射光を大きく減衰させることがない。
 また、第1電極層31、及び第2絶縁層16は、厚さを0.1μm以下とすることで、入射光の減衰を抑制することができる。
 以上により、本実施形態の光発電素子1は、絶縁層15,16及び電極層31,41を設けたにもかかわらず、これらによる入射光の減衰を抑えることができる。
[0044]
 次に、本実施形態に係る光発電素子1の製造方法について説明する。
 図3Aは、光発電素子1の製造方法を説明するための図であって、光発電素子1に用いるGe基板の一部断面図である。なお、図3A中、紙面右側がGe基板の端部を示している。
 まず、図3Aに示すように、裏面にAuGeNi合金層51が裏面に積層されたGe基板52を用意する。このGe基板52は、予め、裏面側にp型Ge層、表面側にn型Ge層を含むように構成される。
[0045]
 このGe基板52の表面に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)を用いた有機金属化学気相法等によって、各半導体層を順次積層する。
[0046]
 図3Bは、各半導体層が形成された第1積層体の一部断面図である。なお、図3B中、紙面右側がGe基板(第1積層体)の端部を示している。
 第1光電変換セル11となるGe基板52上には、第1絶縁層15であるノンドープのInGaAs層、第1電極層31であるp型のInGaAsP層、第2光電変換セル12であるInGaAs層(p型InGaAs層及びn型InGaAs層)、第2絶縁層16であるノンドープのInGaP層、第2電極層41であるp型のInGaAsP層、及び第3光電変換セル13であるInGaP層(p型InGaP層及びn型InGaP層)が順次積層される。
[0047]
 このように、Ge基板52の表面に各半導体層を積層形成することで、各半導体層が積層された第1積層体55が得られる。
 次いで、第1積層体55の各層に対してエッチングを行い、各層の端部における露出面24,34,37,44を形成する。
[0048]
 図3Cは、エッチング後の第1積層体55の一部断面図である。なお、図3C中、紙面右側が第1積層体55の端部を示している。
 図3Cに示すように、エッチング後の第1積層体55には、第1光電変換セル11の表面に露出面24が形成され、第1電極層31の表面に露出面34が形成され、第2光電変換セル12の表面に露出面37が形成され、第2電極層41の表面に露出面44が形成されている。
[0049]
 なお、このとき、第1電極層31及び第2電極層41をInGaAsP層とすることで、エッチングストップ層として機能させることができる。すなわち、Pの比率を調整することでエッチングレートを調整し、InGaAsP層である第1電極層31及び第2電極層41をエッチングストップ層とすることができる。
 これにより、本実施形態の第1電極層31及び第2電極層41は、電極として機能させるとともに、エッチングストップ層として機能させることができる。
[0050]
 エッチングにより、各露出面24,34,37,44を形成した後、蒸着等によって、第2電極25、第3電極35、第4電極38、第5電極45、及び第6電極46を形成する。
 以上により、本実施形態の光発電素子1を製造することができる。
[0051]
 また、本実施形態の光発電素子1は、以下の方法によっても製造することができる。
 すなわち、第1光電変換セル11、第2光電変換セル12、及び第3光電変換セル13を個別に形成し、これらを接合することによって製造することができる。
[0052]
 図4Aは、光発電素子1の他の製造方法を説明するための図であって、各光電変換セルに対応する積層体の一部断面図である。
[0053]
 図4A中、第1光電変換セル11に対応する第2積層体57は、第1電極21となるAuGeNi合金層61と、第1光電変換セル11となるGe基板62とを含んで構成されている。なお、Ge基板62は、p型Ge層、及びn型Ge層を含んでいる。
 第2光電変換セル12に対応する第3積層体58は、第1絶縁層15となるノンドープのInGaAs層71、第1電極層31となるp型のInGaAsP層72、第2光電変換セル12となるInGaAs層73を含んで構成されている。なお、InGaAs層73は、p型InGaAs層、及びn型InGaAs層を含んでいる。
 第3光電変換セル13に対応する第4積層体59は、第2絶縁層16となるノンドープのInGaP層81、第2電極層41となるp型のInGaAsP層82、及び第3光電変換セル13となるInGaP層83を含んで構成されている。なお、InGaP層83は、p型InGaP層、及びn型InGaP層を含んでいる。
[0054]
 積層体58,59は、上記で説明した方法と同様、有機金属化学気相法等によって、各半導体層を順次積層することで形成することができる。
[0055]
 次に、これら各積層体57,58,59を積層した状態でアニーリングを行うことで、各積層体57,58,59を互いに接合させる。
 これにより。図4Bに示すように、各半導体層が積層された第1積層体55が得られる。
 以降は、図3Cにて示した製造方法と同様の方法によって光発電素子1を得ることができる。
[0056]
 以上のように、本実施形態の光発電素子1は、第1光電変換セル11、第2光電変換セル12、及び第3光電変換セル13を個別に形成し、これらを接合することによっても製造することができる。
[0057]
〔第2実施形態について〕
 図5は、第2実施形態に係る光発電素子端部の平面図、図6は、図5中、VI-VI線矢視断面の一部を示す図であって、光発電素子1の端部断面を示している。
 本実施形態は、図6に示すように、2つの光電変換セルである第1光電変換セル111及び第2光電変換セル112を積層している点、及び第1光電変換セル111が、第1サブセル122及び第2サブセル129によって構成されている点において、第1実施形態と相違している。
[0058]
 図6中、第1光電変換セル111と、第2光電変換セル112との間には、絶縁層115が介在している。
 この光発電素子1も第1実施形態と同様、平面視において矩形状とされており、その端部には、図6に示すように、光電変換セル111,112の端部によって段差が形成されている。
[0059]
 第1光電変換セル111は、裏面側に設けられた第1サブセル122と、第1サブセル122上に積層された第2サブセル129と、両サブセル122,129を接合するトンネル接合層128とを含む。
 第1光電変換セル111は、層状に形成された第1電極121の表面に積層されている。第1電極121は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
[0060]
 第1サブセル122は、裏面側に設けられたp型Ge層と、p型Ge層上に設けられp型Ge層とpn接合されたn型Ge層とを含む。
 第2サブセル129は、裏面側に設けられたp型InGaAs層と、p型InGaAs層上に設けられp型InGaAs層とpn接合されたn型InGaAs層とを含む。
 トンネル接合層128は、第1サブセル122と、第2サブセル129との間に介在して接合している。トンネル接合層128は、第1サブセル122側に設けられたn型InGaAs層と、第2サブセル129側に設けられたp型InGaAs層とを含む。
[0061]
 第1光電変換セル111の表面は、絶縁層115が積層されている積層面123と、光の入射方向に露出している露出面124とを含む。
 露出面124は、図5に示すように、第1光電変換セル111の表面において互いに平行な2辺に沿う縁部両方に設けられている。
 露出面124には、第2電極125が設けられている。第2電極125は、両側の露出面124に形成されており、露出面124の長手方向に沿って線状に形成されている。第2電極125は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
 第2電極125は、第1光電変換セル111の露出面124に設けられることで第1光電変換セル111のn側電極を構成している。
 また、第1電極121は、その表面上に第1光電変換セル111が積層されることで第1光電変換セル111のp側電極を構成している。
[0062]
 第2光電変換セル112は、絶縁層115の表面に積層された第1電極層131の表面に積層されている。つまり、第2光電変換セル112と、第1光電変換セル111とは、絶縁層115、及び第1電極層131を介して積層されている。
[0063]
 第1電極層131は、高濃度でドーピングされたp型のInGaAsP層で構成されている。なお、第1電極層131は、第1実施形態の第1電極層31と同様の構成とされている。
 第1電極層131の表面は、第2光電変換セル112が積層されている積層面133と、光の入射方向に露出している露出面134とを含む。
 露出面134は、図5に示すように、第1電極層131の表面において露出面124に沿う2辺の縁部両方に設けられている。
 露出面134には、第3電極135が設けられている。第3電極135は、両側の露出面134に形成されており、露出面134の長手方向に沿って線状に形成されている。第3電極135は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
[0064]
 第2光電変換セル112は、第1電極層131の表面上に設けられたp型InGaP層と、p型InGaP層上に設けられp型InGaP層とpn接合されたn型InGaP層とを含む。
 第2光電変換セル112の表面139には、第4電極138が設けられている。第4電極138は、両側の露出面134に沿う2辺に対して平行に延びているとともに表面139に所定間隔で並べられている線状の電極部を複数備えている。第4電極138は、例えば、AuGeNi合金よりなる。
[0065]
 第4電極138は、第2光電変換セル112の表面139に設けられることで第2光電変換セル112のn側電極を構成している。
 また、第1電極層131は、その表面上に第2光電変換セル112が積層された状態でp型の半導体層を構成している。よって、第1電極層131及び第3電極135は、第2光電変換セル112のp側電極を構成している。
[0066]
 絶縁層115は、ノンドープのInGaP層で構成されている。これにより、第1絶縁層15は、第1光電変換セル11と、第2光電変換セル12の第1電極層31との間を絶縁している。なお、絶縁層115は、第1実施形態の第1絶縁層15及び第2絶縁層16と同様の構成とされている。
[0067]
 本実施形態の光発電素子1においても、第1実施形態と同様、絶縁層115を介して第1光電変換セル111と第2光電変換セル112とが積層されている。よって、第1光電変換セル111、及び第2光電変換セル112それぞれを独立した光発電素子として用いることができる。
[0068]
 また、本実施形態では、第1光電変換セル11を第1サブセル122及び第2サブセル129によって構成したので、光電変換セルの組み合わせの自由度を高めることができる。
[0069]
 なお、本実施形態の製造方法は、第1実施形態の製造方法と同様の方法によって製造することができる。
[0070]
〔その他〕
 なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
 上記各実施形態では、3つの光電変換セルを用いた場合を示したが、2つの光電変換セルで光発電素子1を構成してもよいし、4つ以上の光電変換セルを用いて光発電素子1を構成してもよい。
[0071]
 また、上記各実施形態では、絶縁層15,16,115として、ノンドープの半導体層(InGaAs層又はInGaP層)で構成した場合を例示したが、これに限定されるものではない。絶縁層の組成は、隣接する半導体層の組成に応じて適宜設定することができる。例えば、第1実施形態では、第2絶縁層16をノンドープのInGaP層で構成したが、第2絶縁層16に隣接する第2光電変換セル12と同じ組成であるInGaAs層で構成してもよい。
[0072]
 また、上記各実施形態では、絶縁層として半導体層をノンドープとしたものを用いた場合を例示したが、絶縁層は、介在する両側の光電変換セルを絶縁することができればよく、例えば、Feをドーピングした半導体層によって絶縁層を構成することもできる。
[0073]
 また、上記各実施形態では、光電変換セルとして、Ge層によるGeセル、InGaAs層によるInGaAsセル、InGaP層によるInGaPセルを用いた場合を示したが、これに限定されるわけではなく、他の半導体材料による光電変換セルを用いることもできる。
[0074]
 また、上記各実施形態では、電極層31,41,131を高濃度でドーピングした半導体層(InGaAsP層)で構成した場合を例示したが、例えば、AuGeNi合金等の金属で電極層を形成してもよい。
[0075]
 本発明の範囲は、上記した意味ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

符号の説明

[0076]
 1 光発電素子
 11 第1光電変換セル
 12 第2光電変換セル
 13 第3光電変換セル
 15 第1絶縁層
 16 第2絶縁層
 21 第1電極
 23 積層面
 24 露出面
 25 第2電極
 31 第1電極層
 33 積層面
 34 露出面
 35 第3電極
 36 積層面
 37 露出面
 38 第4電極
 41 第2電極層
 43 積層面
 44 露出面
 45 第5電極
 46 第6電極
 47 表面
 51 AuGeNi合金層
 52 Ge基板
 55 第1積層体
 57 第2積層体
 58 第3積層体
 59 第4積層体
 61 AuGeNi合金層
 62 Ge基板
 111 第1光電変換セル
 112 第2光電変換セル
 115 絶縁層
 121 第1電極
 122 第1サブセル
 123 積層面
 124 露出面
 125 第2電極
 128 トンネル接合層
 129 第2サブセル
 131 第1電極層
 133 積層面
 134 露出面
 135 第3電極
 138 第4電極
 139 表面
 I1,I2,I3 インバータ

請求の範囲

[請求項1]
 少なくとも、第1光電変換セルと、第2光電変換セルと、を含む光発電素子であって、
 前記第1光電変換セルと、前記第2光電変換セルとは、前記第1光電変換セルと前記第2光電変換セルとを絶縁する絶縁層を介して積層されている
光発電素子。
[請求項2]
 前記第1光電変換セル及び前記第2光電変換セルのそれぞれに、p側電極及びn側電極が設けられている
請求項1に記載の光発電素子。
[請求項3]
 前記第1光電変換セル及び前記第2光電変換セルのうちのいずれか一方と、前記絶縁層との間には、前記p側電極又は前記n側電極のいずれか一方を構成する電極層が設けられている
請求項2に記載の光発電素子。
[請求項4]
 前記絶縁層は、ノンドープ層である
請求項1から請求項3の少なくともいずれか一項に記載の光発電素子。
[請求項5]
 前記第1光電変換セル及び前記第2光電変換セルの内、少なくともいずれか一方が複数のサブセルを接合して構成されている
請求項1から請求項4の少なくともいずれか一項に記載の光発電素子。
[請求項6]
 前記第1光電変換セル及び前記第2光電変換セルの内、少なくともいずれか一方が化合物半導体からなる
請求項1から請求項5の少なくともいずれか一項に記載の光発電素子。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]