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1. (WO2008050484) SCORIE DE CIMENT ET CIMENT
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明 細 書

セメントクリンカ一及びセメン卜

技術分野

[0001 ] 本発明は、塩素含有廃棄物を原料として製造したセメントクリンカー及び セメン卜に関する。

背景技術

[0002] 近年、都市ゴミ焼却灰をはじめとする塩素含有廃棄物の著しい増加により 、その処理が大きな社会問題になっている。すなわち、これら廃棄物の有効 利用、再資源化は各方面で進められているが、決定的な方法はなく、多くは 投棄されているが現状であり、この投棄も投棄地の不足、投棄地で発生する 二次公害などの問題を生じている。このため、これらの廃棄物を資源として 再利用する方法を開発することが緊急課題となっている。

セメント産業においても、産業廃棄物、一般廃棄物等の廃棄物■副産物を 、原料として大量に使用したセメントクリンカ一の開発が行われている。

[0003] 一般に、セメントクリン力一をキルンにて焼成する場合、セメント原料か ら持ち込まれる塩素は、キルン■プレヒータ系内で循環することにより次第 に濃縮されて平衡状態に達し、セメント原料から持ち込まれる塩素量とセメ ントクリンカ一により系外へ持ち出される塩素量とが等しくなることが知ら れている。このため、セメント原料から持ち込まれる塩素量が多いと、セメ ントクリンカ一中に含まれる塩素量も多くなり、製品としてのセメントの品 質に悪影響を与えるおそれがある。また、系内の塩素量が多くなると、低融 点化合物が形成されるためにプレヒータサイクロンが閉塞して、キルンの安 定運転が損なわれるおそれがある。

[0004] そこで、従来、キルン排ガスをプローブにより抽気するとともに、プロ一 ブ内に外気を取り入れて一次冷却し、サイクロンで粗粉を分離した後、冷却 器で二次冷却し、さらに集塵機で高塩素濃度の微粉ダストを回収する塩素バ ィパス設備により、キルン ' プレヒータ系内の塩素量を低減することが行わ れている(特許文献 1 ) 。

[0005] しかしながら、近年の塩素含有廃棄物の著しい増加に対処するため、この ような塩素含有廃棄物の原料としての使用量を増加させる場合には、キルン 排ガスの抽気量を増やす必要があり、熱損失が大きくなるとともに、大量に 発生するダス卜の処理を行う必要があり、効率が悪くなるという問題があつ た。

[0006] また、一般に、セメントクリンカーの焼成には大量のエネルギーが必要で ある。すなわち、セメントクリン力一の焼成に必要とされる温度は 1 4 5 0 〜 1 4 7 0 °Cであり、このような高温を維持するために大量の燃料が消費さ れている。そのため、焼成温度を低下させ、燃料使用量を削減することも求 められている。

特許文献 1 :特開平 1 1—3 5 3 5 4号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] 従って、本発明の目的は、塩素含有廃棄物の原料としての使用量を増加さ せた場合でも、キルン排ガスの抽気量を増やすことなく製造でき、また、セ メントの品質に悪影響を与えず、さらに、従来より低温で焼成することがで きるセメントクリンカ一及びセメントを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008] 斯かる実情に鑑み、本発明者らは、鋭意検討した結果、セメントクリン力 一中のフッ素、 S03、塩素の含有量を特定の範囲内にすることにより、塩素含 有廃棄物の原料としての使用料を増加させた場合でも、上記課題を解決でき ることを見出し、本発明を完成した。

[0009] すなわち、本発明は、塩素含有廃棄物を原料として製造したセメントクリ ン力一であって、フッ素の含有量が 4 0 0〜2 0 0 O mg/kg、 S03含有量が 0 . 5〜2 . 5質量0 /0、塩素の含有量が 5 0〜2 5 O mg/kgであるセメントク リンカ一、及びこれを用いたセメントを提供するものである。

発明の効果

[0010] 本発明のセメントクリン力一は、産業廃物、一般廃棄物等の原料としての 使用量を増やすことができるので、廃棄物の有効利用の促進に貢献すること ができる。

また、本発明のセメントクリンカ一は、従来より低温で焼成して製造する ことができるので、燃料使用量を削減することができる。

発明を実施するための最良の形態

[0011] 本発明のセメントクリン力一は、フッ素の含有量が 400〜200 Omg/k g、好ましくは 450〜1 800mg/kg、特に好ましくは 500〜1 50 Omg /kgである。フッ素の含有量が 40 Omg/kg未満では、焼成温度を低下させ ることが困難である上、塩素含有廃棄物の原料としての使用量を増加させよ うとした場合、キルン排ガスの抽気量を増やす必要があり、熱損失も大きく なる。一方、フッ素の含有量が 200 Omg/kgを超えると、凝結遅延や強度 低下など、セメントの品質に悪影響を及ぼすおそれがある。

[0012] また、本発明のセメントクリン力一は、 S03含有量が 0. 5〜2. 5質量% 、好ましくは 0. 6〜2質量%、特に好ましくは 0. 7〜1. 5質量%であ る。 S03含有量が 0. 5質量%未満では、焼成温度を低下させることが困難で ある上、塩素含有廃棄物の原料としての使用量を増加させようとした場合、 キルン排ガスの抽気量を増やす必要があり、熱損失も大きくなる。一方、 S03 含有量が 2. 5質量%を超えると、プレヒータサイクロンが閉塞してキルン の安定運転が損なわれるおそれがある上、初期強度の低下など、セメントの 品質に悪影響を及ぼすおそれがある。

[0013] さらに、本発明のセメントクリン力一は、塩素の含有量が 50〜 25 Omg /kg, 好ましくは 70〜 20 Omg/kg, 特に好ましくは 1 00〜 1 5 Omg/k gである。塩素の含有量が 5 Omg/kg未満では、塩素含有廃棄物の原料として の使用量を増加させることが困難であり、焼成温度を低下させることもでき ない。一方、塩素の含有量が 25 Omg/kgを超えると、キルン排ガスの抽気 量を増やす必要があり、熱損失が大きくなる。

[0014] なお、本発明において、セメントクリン力一中のフッ素、 S03及び塩素の含 有量は、 J I S R 5202 (ポルトランドセメントの化学分析方法)により測定さ れる。

[0015] 本発明のセメントクリンカーは、塩素含有廃棄物を原料として製造される 。塩素含有廃棄物としては、例えば、各種汚泥(例えば、下水汚泥、浄水汚 泥、建設汚泥、製鉄汚泥等)、各種焼却灰(例えば、石炭灰、焼却飛灰、溶 融飛灰等)、下水汚泥乾粉、都市ゴミ焼却灰などが挙げられる。

[001 6] また、塩素含有廃棄物以外の原料として、例えば、生コンスラッジ、建設 廃材、コンクリート廃材、ポーリング廃土、錶物砂、ロックウール、廃ガラ ス、高炉 2次灰、貝殻等の廃棄物や、例えば、建設現場や工事現場等から発 生する土壌や残土、廃土壌等の発生土を使用することもできる。

さらに、一般のポルトランドセメントクリン力一原料、例えば、石灰石、 生石灰、消石灰等の GaO原料;珪石、粘土等の S i 02原料;粘土等の A l 203原料; 鉄滓、鉄ケーキ等の Fe203原料を使用することができる。

[001 7] これらの原料を使用し、フッ素及び S03の含有量を前記特定量に調整できな い場合には、フッ素原料として、蛍石のほか、フッ素汚泥等を使用すること ができ、 S03原料として、石膏、廃石膏ボード、ぺトコ一クス、廃硫酸、硫黄 (石油回収硫黄等)などを使用することができる。

[0018] 本発明のセメントクリン力一の具体例としては、各種ポルトランドセメン トクリンカ一のほか、水硬率(H. M. ) を 1 . 8〜2 . 3、ケィ酸率(S. M. ) を 1 . 3〜3 . 0、鉄率(に M. ) を 1 . 3〜2 . 8に調整したセメントクリ ンカー等が挙げられる。特に、廃棄物の有効利用を促進する観点から、普通 ポルトランドセメントクリン力一、早強ポルトランドセメントクリン力一で あるのが好ましい。

[001 9] 本発明のセメントクリン力一は、上記のような原料を、目的とするセメン トクリンカ一が得られるような組成で混合した後、ロータリーキルンを用い て焼成し、冷却することにより製造することができる。

[0020] 各原料を混合する方法は特に制限されず、慣用の装置等を用いて行うこと

ができる。

燃料は、主原料である石炭のほか、燃料代替廃棄物、例えば、廃油、廃タ ィャ、廃プラスチック、木屑、ゴミ固形化燃料等を使用することができる。 なお、これらの燃料には、フッ素、 S03や塩素が含まれているものもあり、こ れらの燃料を、フッ素源、 S03源、塩素源として使用することができる。

なお、本発明においては、廃棄物の有効利用を促進する観点から、塩素含 有廃棄物等の廃棄物原料(発生土を含む)や燃料代替廃棄物を、セメントク リンカ一 1 tonあたり、 3 0 0〜6 0 0 kg使用するのが好ましい。

[0021 ] 焼成温度は、 1 2 5 0〜 1 4 0 0 °C、特に 1 3 0 0〜 1 4 0 0 °Cが好まし し、。焼成温度が 1 2 5 0 °C未満では、十分な焼成が困難であり、 1 4 0 0 °C を超えると、塩素の含有量を 5 0〜2 5 O mg/kgとすることが困難となり、 塩素含有廃棄物の使用量を増加することができない。また、この範囲内であ れば、焼成温度を低下させるという本発明の目的を達成することができる。

[0022] 焼成時間は、 3 0〜 1 2 0分、特に 4 0〜6 0分であるのが好ましい。

また、セメントクリンカ一を冷却する方法は特に制限されず、慣用の装置 等を用いて行うことができる。

[0023] 本発明のセメントクリンカーの製造においては、塩素バイパス設備により 、キルン排ガスの一部を抽気するのが好ましい。キルン排ガスの一部を抽気 することにより、塩素含有廃棄物の使用量をより増加させることができる。 キルン排ガスの抽気率(キルン窯尻排ガス量に対する抽気割合)は、 1 0 % 以下、特に 2〜 5 %であるのが好ましい。キルン排ガスの抽気率が 1 0 %を 超えると、熱損失が大きくなるとともに、大量のダストが発生するので、そ の処理に手間がかかるので好ましくない。

[0024] 本発明のセメントは、上記セメントクリン力一を用いて得られるものであ る。具体的には、 J I S R 5210に規定される各種ポルトランドセメント、 J I S R 521 1、 J I S R 5212又は J I S R 5213に規定される各種混合セメント; J I Sに規 定された以上の混和材混合率にて製造した高炉セメント、フライアッシュセ メント及びシリカセメント;各種ポルトランドセメン卜に石灰石粉末ゃシリ

力フユ一ムを混合したセメント;各種ポルトランドセメン卜に 2GaO■ Si02 (C2 S) 及び 2GaO■ Al203■ Si02 (C2AS) を必須成分とし、 G2S 1 00質量部に対して 、 C2AS + 4CaO■ Al203■ Fe203 (C4AF) を 1 0〜1 00質量部含有し、かつ、 3CaO ■ Al203 (C3A) の含有量が 20質量部以下である焼成物の粉砕物を混合したセ メント;さらには、水硬率( .)を1. 8〜2. 3、ケィ酸率(S.M.) を 1. 3〜3. 0、鉄率(に M. ) を 1. 3〜2. 8に調整したセメントクリン 力一粉砕物と石膏を含むセメントや、さらに高炉スラグ粉末、フライアツシ ュ、珪石粉末、石灰石粉末、シリカフユ一ムを含むセメントなどが挙げられ る。

[0025] 高炉スラグ粉末、フライアッシュ、珪石粉末、石灰石粉末及びシリカフユ ームから選ばれる 1種以上の無機粉末を含有するセメントでは、水和熱の低 減や、流動性の向上、耐久性や長期強度発現性の向上等を図ることができる

また、 G2S及び G2ASを必須成分とし、 G2S1 00質量部に対して、 G2AS + G4AFを 1 0〜1 00質量部含有し、かつ、 G3Aの含有量が 20質量部以下である焼成 物の粉砕物を含有するセメントでは、水和熱の低減や、流動性の向上を図る ことができる。また、このような焼成物は、産業廃棄物等を原料とするもの であるので、廃棄物の有効利用を促進することができる。

[0026] 本発明において、 JISに規定された以上の混和材混合率にて高炉セメント、 フライアッシュセメント及びシリカセメントを製造する場合、高炉スラグ粉 末、フライアッシュ、珪石粉末のブレーン比表面積は、セメントの流動性、 強度発現性等の観点から、 2500〜1 000 Ocm2/gであるのが好ましく、 特に強度発現性の観点から、 3000〜 1 0000 cm2/g、更に 4000〜 9 00 Ocm2/gであるのが好ましい。

[0027] また、高炉スラグ粉末の含有量は、セメント中、内割で 80質量%以下、 特に 75質量%以下であるのが、セメントの水和熱や、流動性、耐久性、強 度発現性等の観点から好ましい。フライアッシュ、珪石粉末の含有量は、そ れぞれ、セメント中、内割で 50質量%以下、特に 40質量%以下であるの

力 セメントの水和熱や、流動性、耐久性、強度発現性等の観点から好まし い。

なお、この場合のセメント中の石膏量は、全 S03換算で 1〜5質量%、特に 1. 5〜4質量%、更に 1. 8〜3質量%であるのが、セメントの水和熱、 凝結、流動性、耐久性、強度発現性等の観点から好ましい。

[0028] 本発明において、各種ポルトランドセメン卜に石灰石粉末を混合したセメ ントを製造する場合、石灰石粉末のブレーン比表面積は、セメントの流動性 、強度発現性等の観点から、 2500〜1 000 Ocm2/gであるのが好ましく 、特に強度発現性の観点から、 3000〜1 000 Ocm2/g、更に 4000〜 900 Ocm2/gであるのが好ましい。

また、石灰石粉末の含有量は、セメント中、内割で 50質量%以下、特に "!〜 40質量%であるのが、セメントの水和熱や、流動性、耐久性、強度発 現性等の観点から好ましい。

なお、この場合のセメント中の石膏量は、全 S03換算で 1〜5質量%、特に 1. 5〜4質量%、更に 1. 8〜3質量%であるのが、セメントの水和熱、 凝結、流動性、耐久性、強度発現性等の観点から好ましい。

[0029] 本発明において、各種ポルトランドセメントにシリカフユ一ムを混合した セメントを製造する場合、シリカフユ一ムの B E T比表面積は、入手のしゃ すさ、セメントの流動性、強度発現性等の観点から、 5〜20m2/gであるの が好ましく、特に流動性、強度発現性の観点から、 6〜1 8m2/g、更に 7〜 1 5m2/gであるのが好ましい。

また、シリカフユ一ムの含有量は、セメント中、内割で 40質量%以下、 特に 1〜30質量%であるのが、セメントの水和熱や、流動性、耐久性、強 度発現性等の観点から好ましい。

なお、この場合のセメント中の石膏量は、全 S03換算で 1〜5質量%、特に 1. 5〜4質量%、更に 1. 8〜3質量%であるのが、セメントの水和熱、 凝結、流動性、耐久性、強度発現性等の観点から好ましい。

[0030] 本発明のセメントは、 G2S及び G2ASを必須成分とし、 G2S 1 00質量部に対し て、 G2AS + G4AFを 1 0〜 1 0 0質量部含有し、かつ、 G3Aの含有量が 2 0質量部 以下である焼成物の粉砕物を含有することができる。かかる焼成物は、 G2S及 び G2ASを必須成分とするもので、 G2S 1 0 0質量部に対して、 G2AS + G4AFを 1 0 〜 1 0 0質量部、好ましくは 2 0〜 9 0質量部含有するものである。 G2AS + G4 AF含有量が 1 0質量部未満では、セメントの流動性が悪くなる。また、焼成 時に焼成温度を上げてもフリーライム量が低下しにくく、焼成が困難になり 、また、生成する G2Sも水和活性のない: r型 G2Sである可能性が高くなり、セメ ントの強度発現性を大きく低下させることがある。一方、 G2AS + G4AF含有量が 1 0 0質量部を超えると、セメントの強度発現性が低下することがある。

[0031 ] また、焼成物は、 G2S 1 0 0質量部に対する G3Aの含有量が 2 0質量部以下、 好ましくは 1 0質量部以下のものである。 2 0質量部を超えると、セメント の水和熱が大きくなり、流動性も悪くなる。

[0032] さらに、焼成物は、 P205を 0 . 2〜8質量%、特に 0 . 5〜 6質量%含有す るのが好ましく、アルカリ(Na20 + K20) を 0 . 4〜4質量%、特に 0 . 5〜 3 . 5質量%含有するのが好ましい。 P205やアルカリをこの範囲内で含有する 場合、 G2Sを活性化させるため、 G3Aなどのカルシウムアルミネートがない場合 でも、セメントの強度発現性が良好になる。カルシウムアルミネートが少な <なるほど、セメン卜の流動性も良好でかつ水和熱も低くなる。

なお、焼成物中のフリーライム量は、セメントの水和熱や流動性、強度発 現性等の点から、 1 . 5質量%以下、特に 1質量%以下であるのが好ましい

[0033] このような焼成物は、産業廃棄物、一般廃棄物及び建設発生土から選ばれ る 1種以上を原料とし、これを焼成することにより製造することができる。 産業廃棄物としては、例えば石炭灰;生コンスラッジ;下水汚泥、浄水汚泥 、建設汚泥、製鉄汚泥、赤泥等の各種汚泥;建設廃材、コンクリート廃材、 ポーリング廃土、各種焼却灰、錶物砂、ロックウール、廃ガラス、高炉 2次 灰等が挙げられ;一般廃棄物としては、例えば下水汚泥乾粉、都市ごみ焼却 灰、貝殻等が挙げられる。また、建設発生土としては、建設現場や工事現場

等から発生する土壌や残土、さらには廃土壌等が挙げられる。

また、一般のポルトランドセメントクリン力一原料、例えば、石灰石、生 石灰、消石灰等の GaO原料;珪石、粘土等の Si 02原料;粘土等の Al203原料;鉄 滓、鉄ケーキ等の Fe203原料を使用することができる。

[0034] なお、焼成物の原料組成によっては、特に、前記産業廃棄物、一般廃棄物 及び建設発生土から選ばれる 1種以上(廃棄物原料)を原料として用いた場 合、 G4AFが生成することがあるが、本発明においては、焼成物の G2ASの一部、 好ましくは G2ASの 70質量%以下が G4AFで置換されていても良い。 G4AFがこの 範囲を超えて置換されると、焼成の温度範囲が狭くなり、製造の管理が難し くなる。

[0035] 焼成物の鉱物組成は、使用原料中の Ga0、 Si02、 Al203、 Fe203の各含有量(質 量%) から、次式により求めることができる。

G4AF = 3.04 X Fe203

G3A=1.61 xCaO-3.00xSi02-2.26 x Fe203

C2AS=-1.63xCaO+3.04xSi02+2.69 xAI203+0.57 x Fe203

C2S=1.02xCaO+0.95xSi02-1.69 xAI203-0.36 x Fe203

[0036] 焼成物の焼成温度は、 1 000〜 1 350°C、特に 1 200〜1 330 °C であるのが、焼成工程の熔融相の状態が良好であるので好ましい。

用いる装置は特に限定されず、例えばロータリーキルン等を用いることが できる。また、ロータリーキルンで焼成する際には、燃料代替廃棄物、例え ば廃油、廃タイヤ、廃プラスチック等を使用することができる。

このような焼成により、 G2ASが生成し、上記組成の焼成物を得ることができ る。

[0037] 焼成物の粉砕物は、ブレーン比表面積が 2500〜500 Ocm2/gであるの 力 セメントの水和熱や、流動性、強度発現性の点から好ましい。粉砕方法 は特に制限されず、例えばポールミル等を用い、通常の方法で粉砕すること ができる。

焼成物の粉砕物の含有量は、セメント中、内割で 50質量%以下、特に 1

〜 4 0質量%であるのが、セメントの水和熱や、流動性、耐久性、強度発現 性等の観点から好ましい。

なお、この場合のセメント中の石膏量は、全 S03換算で 1〜5質量%、特に

1 . 5〜4質量%、更に 1 . 8〜3質量%であるのが、セメントの水和熱、 凝結、流動性、耐久性、強度発現性等の観点から好ましい。

[0038] 本発明のセメントの製造方法は特に制限されず、例えば、各種ポルトラン ドセメン卜の製造においては、セメントクリン力一と石膏を同時粉砕しても 良いし、セメントクリン力一粉砕物と石膏を混合しても良い。高炉スラグ粉 末等の無機粉末や焼成物の粉砕物を含有するセメントでは、高炉スラグ粉末 等の無機粉末や焼成物の粉砕物をセメントクリンカー粉砕物やポルトランド セメントゃ混合セメントと混合しても良いし、セメントクリン力一と石膏と 高炉スラグ粉末等の無機粉末や焼成物を同時粉砕しても良い。

なお、本発明において、得られるセメントは、ブレーン比表面積が、 2 5

0 0〜4 5 0 O cm2/gであるのが、モルタルゃコンクリ一卜のプリ一ディング の低減や、流動性、強度発現性の観点から好ましい。

実施例

[0039] 次に、実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明は、これら実施 例により限定されるものではない。

[0040] 実施例 1

( 1 ) セメントクリン力一の製造:

表 1に示す組成の各原料を使用して、表 2に示す鉱物組成、フッ素、 S03及 び塩素含有量の普通ポルトランドセメントクリンカ一を製造した。

焼成は口一タリ一キルンを用い、燃料の一部に、木屑、廃プラスチックを 使用した。また、塩素バイパス設備により、キルン排ガスの一部を抽気しな がら行った。キルン排ガスの抽気率は 4 %である。また、焼成温度及びクリ ンカー 1 tonあたりの廃棄物の使用量を表 2に併記する。

なお、 No. 4のセメントクリン力一が、現状の普通ポルトランドセメントク リンカ一に相当する。

[0041] [表 1]


[0042] ほ 2]

(セメントクリンカー)


[0043] (2) セメントの製造:

上記で得られた各セメントクリン力一 1 00質量部に 2水石膏(ブレーン 比表面積 400 Ocm2/ g ) を S03換算で 2. 2質量部混合し、バッチ式ポール ミルでブレーン比表面積が 3250±5 Ocm2/gとなるように同時粉砕して、 ポルトランドセメントを製造した。

得られたセメントについて、凝結、モルタルフロー及びモルタル圧縮強さ を評価した。結果を表 3に示す。

[0044] (評価方法)

( 1 ) 凝結:

JIS R 5201に従って、標準軟度水量、始発■終結を測定した。

(2) モルタルフロー:

JIS R 5201に従って測定した。

(3) モルタル圧縮強さ:

3日、 7日及び 2 8日後のモルタル圧縮強さを、 J I S R 5201に従って測定 した。

[0045] [表 3]


[0046] 表 2の結果より、本発明のセメントクリンカ一は、従来より低温で焼成す ることができる。また、表 3の結果より、本発明のセメントは、品質も良好 である。

[0047] 実施例 2

( 1 ) セメントクリン力一の製造:

表 1に示す組成の各原料を使用して、表 4に示す鉱物組成、フッ素、 S03及 び塩素含有量の普通ポルトランドセメントクリンカ一を製造した。

焼成は口一タリ一キルンを用い、燃料の一部に、木屑、廃プラスチックを 使用した。また、塩素バイパス設備により、キルン排ガスの一部を抽気しな がら行った。キルン排ガスの抽気率は 4 %である。また、焼成温度及びクリ ンカー 1 tonあたりの廃棄物の使用量を表 4に併記する。

[0048] [表 4]

(セメン卜クリン力一)


( 2 ) ポルトランドセメントの製造:

上記で得られたセメントクリン力一(No. 7 ) 1 0 0質量部に 2水石膏(ブ レーン比表面積 4 0 0 O cm2/ g ) を S03換算で 2 . 2質量部混合し、バッチ式 ポールミルでブレーン比表面積が 3 2 5 O cm2/gとなるように同時粉砕して、 ポルトランドセメントを製造した。

[0050] (3) 焼成物の製造:

表 5に示す化学組成の石灰石、下水汚泥、石炭灰を原料として、 G2S1 00 質量部に対して、 G2AS 32質量部、 G4AF 1 5質量部、 G3A 0質量部の焼成物 (フリーライム量 0. 1質量%) を製造した。焼成は、口一タリ一キルンを 用い、 1 350°Cで行った。焼成物 1 ton製造する際に使用した下水汚泥及び 石炭灰の総量(廃棄物等の総量)は 528kg/tonであった。

得られた焼成物を粉砕して、ブレーン比表面積 325 Ocm2/gの粉砕物を調 製した。

[0051] [表 5]


[0052] (4) 上記以外の材料:

以下の材料を使用した。

■石膏:ブレーン比表面積 400 Ocm2/gの 2水石膏。

■無機粉末:ブレーン比表面積 450 Ocm2/gの高炉スラグ粉末。

■細骨材: JIS R 5201 (セメン卜の物理試験方法)の標準砂。

■減水剤:ポリカルボン酸系高性能 A E減水剤(商品名: S P 8 N) 。

[0053] (5) セメントの製造:

(2) で得られたポルトランドセメントと、上記各材料、(3) で得られ た焼成物の粉砕物を、表 6に示す組成で混合し、セメントを製造した。

[0054]

ほ 6]


* 1 : so3換算

[0055] ( 6 ) 評価:

得られたセメントについて、水和熱、モルタルフロー及びモルタル圧縮強 さを評価した。結果を表 7に示す。なお、参考として、市販高炉セメント B 種 (太平洋セメント社製)のモルタル圧縮強さも同様に測定し、結果を表 7 に併せて示した。

[0056] (評価方法)

( 1 ) 水和熱:

JIS R 5203に従って測定した。

(2) モルタルフロー:

W/C = 0. 35、 S/C= 2、セメント組成物に対して 0. 65質量0 /o の減水剤を混合したものを 5分間混練したモルタルについて、 JIS R 5201-19 97に規定されているフローコーンを用い、 JIS R 5201に従って、製造直後及 び 30分後のモルタルフローを測定した。

(3) モルタル圧縮強さ:

3日、 7日及び 28日後のモルタル圧縮強さを、 JIS R 5201に従って測定 した。

[0057]

ほ 7]


* :市販高炉セメント B種

表 7の結果より、高炉スラグ粉末や特定の焼成物の粉砕物を含有するセメ ントは、水和熱が低く、流動性及び強度発現性が良好であった。