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1. WO2019112055 - DISPOSITIF D'INSPECTION DE FORME ET PROCÉDÉ D'INSPECTION DE FORME

Document

明 細 書

発明の名称 形状検査装置及び形状検査方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008  

発明の効果

0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126  

実施例

0127   0128   0129   0130   0131   0132  

符号の説明

0133  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26  

明 細 書

発明の名称 : 形状検査装置及び形状検査方法

技術分野

[0001]
 本発明は、帯状体の形状検査装置及び形状検査方法に関する。

背景技術

[0002]
 測定対象物の表面形状を測定する方法の一つに、蛍光灯、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)、又は、レーザ光等を利用した照明光を用い、照明光の測定対象物からの反射光を撮像することで、測定対象物の表面形状を測定する方法がある。
[0003]
 例えば下記の特許文献1には、鋼材の表面欠陥を光学的に検出する表面欠陥検出方法として、2つ以上の弁別可能な光源を利用して同一の検査対象部位に異なる方向から照明光を照射する照射ステップと、各照明光の反射光による画像を取得し、取得した画像間で差分処理を行うことによって検査対象部位における表面欠陥を検出する検出ステップと、を含む表面欠陥検出方法が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特許第6040930号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 上記特許文献1に記載の方法では、2つ以上の弁別可能な光源の照明光の反射光の画像を2つのエリアセンサによって取得し、取得された画像間の差分をとることで検査対象部位における表面欠陥を検出している。鋼材のように検査対象の表面に光沢がある場合、エリアセンサによる撮像では視野の部位によって照明の照射角及び表面の見込み角が異なるため、同一の欠陥に対しても視野内での位置により見え方が異なり、均一な検出感度とすることが困難である。また、測定の分解能を上げるため、2つ以上の光源の切り替え速度を上げようとすると、光源の発光強度が十分立ち上がる前に切り替えられることになり、複数の光源の照明光が混合してしまい、正しい測定結果が得られなくなる。
[0006]
 そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、照明光の混合の発生如何によらず、測定対象物の表面形状を視野内で一様な感度で測定することの可能な、帯状体の形状検査装置及び形状検査方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、帯状体の表面形状を検出する形状検査装置であって、前記帯状体に対してそれぞれ帯状の照明光を照射するN個の照明光源と、前記帯状体の表面を撮像するラインセンサカメラと、各前記照明光源の点灯タイミングと前記ラインセンサカメラの撮像タイミングを制御する測定制御部と、前記ラインセンサカメラにより取得された複数のライン画像を処理し、前記帯状体の表面の傾きを算出するデータ処理部と、を有し、前記N個の照明光源は、少なくとも第1の照明光源と第2の照明光源とを含み、前記第1の照明光源と前記第2の照明光源とは、それぞれの光軸が、前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向を中心に対称となるように配置されており、前記測定制御部は、前記N個の照明光源を、前記ラインセンサカメラのスキャンレートの周波数の1/Nの周波数で発光強度を変調させ、少なくとも複数の前記照明光源の点灯が重複するパターンを含んだ、相違するNパターンの照明強度比を順次繰り返して点灯するように制御し、前記データ処理部は、及び前記第2の照明光源が点灯する第2のパターンで取得された第2のライン画像に基づいて、前記帯状体の表面の傾きを算出する、形状検査装置が提供される。
[0008]
 また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、帯状体の表面形状を検出する形状検査方法であって、N個の照明光源を用い、前記帯状体に対してそれぞれ帯状の照明光を照射する照射ステップと、ラインセンサカメラを用い、前記帯状体の表面を撮像する撮像ステップと、前記照明光源の点灯タイミングと前記ラインセンサカメラの撮像タイミングを制御する測定制御ステップと、前記ラインセンサカメラにより取得されたライン画像を処理し、前記帯状体の表面の傾きを算出するデータ処理ステップと、を有し、前記N個の照明光源は、少なくとも第1の照明光源と第2の照明光源とを含み、前記第1の照明光源と前記第2の照明光源とは、それぞれの光軸が、前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向を中心に対称となるように配置されており、前記測定制御ステップは、前記N個の照明光源を、前記ラインセンサカメラのスキャンレートの周波数の1/Nの周波数で発光強度を変調させ、少なくとも複数の照明光源の点灯が重複するパターンを含んだ、相違するNパターンの照明強度比を順次繰り返して点灯するように制御し、前記データ処理ステップは、前記第1の照明光源が点灯する第1のパターンで取得された第1のライン画像及び前記第2の照明光源が点灯する第2のパターンで取得された第2のライン画像に基づいて、前記帯状体の表面の傾きを算出する、形状検査方法が提供される。

発明の効果

[0009]
 以上説明したように本発明によれば、照明光の混合の発生如何によらず、測定対象物の表面形状を視野内で一様な感度で測定することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 本発明の第1の実施形態に係る形状検査装置の一構成例を示す説明図である。
[図2] 帯状体の表面が水平であるときの、ラインセンサカメラにより取得される照明光の反射光の輝度の大きさを説明する説明図である。
[図3] 帯状体の表面に水平面に対して傾斜した凹凸があるときの、ラインセンサカメラにより取得される照明光の反射光の輝度の大きさを説明する説明図であって、右肩下がりの傾斜における反射光の輝度の大きさを示す。
[図4] 帯状体の表面に水平面に対して傾斜した凹凸があるときの、ラインセンサカメラにより取得される照明光の反射光の輝度の大きさを説明する説明図であって、右肩上がりの傾斜における反射光の輝度の大きさを示す。
[図5] 同実施形態に係る形状検査装置を構成する測定装置の一構成例を模式的に示す説明図であって、帯状体を側面から見た状態を示す。
[図6] 図5の平面図である。
[図7] 同実施形態に係る測定装置の他の構成例を模式的に示す説明図である。
[図8] 同実施形態に係る測定装置の他の構成例を模式的に示す説明図であって、帯状体Sを側面から見た状態を示す。
[図9] 同実施形態に係る演算処理装置の全体構成の一例を示すブロック図である。
[図10] 同実施形態に係るデータ処理部の構成の一例を示すブロック図である。
[図11] 同実施形態に係るラインセンサカメラの撮像タイミングと、第1の照明光源及び第2の照明光源の点灯タイミングとを示すタイミングチャートである。
[図12] 同実施形態に係るデータ処理部による差分画像の生成処理を説明する説明図である。
[図13] 同実施形態に係るデータ処理部による差分画像生成処理の一変形例を示す説明図である。
[図14] 同実施形態に係るデータ処理部による差分画像生成処理の他の変形例を示す説明図である。
[図15] 同実施形態に係るデータ処理部による差分画像生成処理の他の変形例を示す説明図である。
[図16] 同実施形態に係る測定装置における照明光の反射角と表面の傾き角との関係を模式的に示した説明図である。
[図17] 帯状体の表面の傾きと輝度差との位置関係例を示すグラフである。
[図18] 同実施形態に係る形状検査方法の一例を示すフローチャートである。
[図19] 第1の照明装置及び第2の照明装置の他の点灯パターンを示す説明図である。
[図20] 第1の照明装置及び第2の照明装置の他の点灯パターンを示す説明図である。
[図21] 本発明の第2の実施形態に係る形状検査装置を構成する測定装置の一構成例を模式的に示す説明図であって、帯状体を側面から見た状態を示す。
[図22] 同実施形態に係るラインセンサカメラの撮像タイミングと、第1の照明光源、第2の照明光源及び第3の照明光源の点灯タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
[図23] 同実施形態にかかる混合解消処理により照明光の混合を解消できない場合の第1の照明光源、第2の照明光源及び第3の照明光源の点灯タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
[図24] 本発明の各実施形態に係る演算処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
[図25] 実施例として、ラインセンサカメラにより凹部の撮像画像を取得した場合の分離画像、混合解消画像及び差分画像を示す。
[図26] 実施例として、ラインセンサカメラにより錆領域の撮像画像を取得した場合の分離画像、混合解消画像及び差分画像を示す。

発明を実施するための形態

[0011]
 以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[0012]
 <1.第1の実施形態>
 [1-1.形状検査装置の概要]
 まず、図1~図4に基づいて、本発明の第1の実施形態に係る帯状体Sの形状検査装置(以下、単に「形状検査装置」ともいう。)10の概要を説明する。図1は、本実施形態に係る形状検査装置10の一構成例を示す説明図である。なお、以下の説明において、帯状体Sは、搬送ライン(図示せず。)上を所定の搬送方向に向かって搬送されているものとし、帯状体Sの搬送方向は帯状体Sの長手方向に対応するものとする。図2は、帯状体Sの表面が水平であるときの、ラインセンサカメラ101により取得される照明光の反射光の輝度の大きさを説明する説明図である。図3及び図4は、帯状体Sの表面に水平面に対して傾斜した凹凸があるときの、ラインセンサカメラ101により取得される照明光の反射光の輝度の大きさを説明する説明図である。
[0013]
 本実施形態に係る形状検査装置10は、所定の場所に載置されている鋼板や所定の搬送ライン上を搬送される鋼板等といった、各種の帯状体Sの表面形状(例えば、凹凸形状)を検出する装置である。
[0014]
 ここで、帯状体Sのマクロな形状は特に限定されるものではなく、例えば、スラブやビレットといった板状のものであってもよく、金属板が巻き取られたコイル状のものであってもよい。また、帯状体Sの成分も特に限定されるものではなく、鉄元素を主成分とする各種の鋼であってもよく、鉄と他の金属元素との各種合金であってもよいし、各種の非鉄金属であってもよい。
[0015]
 本実施形態に係る形状検査装置10は、図1に示すように、測定装置100と、演算処理装置200と、を主に備える。
[0016]
 測定装置100は、演算処理装置200による制御のもとで、帯状体S(より詳細には、帯状体Sの表面)に対して第1の照明光源103及び第2の照明光源105からそれぞれ照明光を照射するとともに、当該照明光が照査されている帯状体Sの表面をラインセンサカメラ101により撮像してライン画像を取得する。測定装置100は、取得したライン画像を、演算処理装置200に対して出力する。
[0017]
 演算処理装置200は、測定装置100による帯状体Sの測定処理を制御する。また、演算処理装置200は、測定装置100より取得されたライン画像に対して画像処理を行い、帯状体Sの表面形状を検出するために用いられる情報として、帯状体Sの表面の傾きを算出する。
[0018]
 より具体的には、本実施形態に係る測定装置100では、図2に示すように、第1の照明光源103と第2の照明光源105とが、それぞれの光軸が、ラインセンサカメラ101の光軸の帯状体Sの表面での正反射方向を中心に対称となるように配置される。そして、第1の照明光源103を常時点灯させ、第2の照明光源105を点滅させて、それぞれの照明の強度比が異なる2つの点灯パターンを繰り返すようにする。そして、それぞれの点灯パターンでラインセンサカメラ101により帯状体Sの表面を撮像し、ライン画像を取得する。取得したライン画像は演算処理装置200に出力される。
[0019]
 演算処理装置200は、取得されたライン画像を撮像順に並べて生成された撮像画像から、第1の照明光源103のみが点灯した第1の照明強度比(第1の点灯パターン)で撮像されたライン画像(本発明の「第1のライン画像」に対応する。)からなる第1の分離画像と、第1の照明光源103及び第2の照明光源105がともに点灯した第2の照明強度比(第2の点灯パターン)で撮像されたライン画像(本発明の「第2のライン画像」に対応する。)からなる第2の分離画像とを生成する。そして、演算処理装置200は、第1の分離画像と第2の分離画像に混合解消処理を行うことにより、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像を生成し、更に、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像との輝度値の差分をとることで差分画像を生成する。そして、演算処理装置200は、当該差分画像に基づき帯状体Sの表面の傾きを算出し、帯状体Sの表面にある凹凸を検出する。
[0020]
 例えば、図2に示すように、帯状体Sの表面がラインセンサカメラ101の光軸と直交する水平状態にあるとき、第1の照明光源103の照射光の帯状体Sの表面での反射光の輝度(以下、「第1の反射輝度」ともいう。)と、第2の照明光源105の照射光の帯状体Sの表面での反射光の輝度(以下、「第2の反射輝度」ともいう。)とは、予め等しくなるようにしておく。そうしておくことで、図3及び図4に示すように、帯状体Sの表面に凹凸(例えばV字状の窪み)があった場合には、第1の反射輝度と第2の反射輝度が異なってくる。すなわち、図3に示すように、凹凸の右肩下がりの傾斜部分に照明光が照射されたときには、第1の反射輝度より第2の反射輝度が大きくなる。一方、図4に示すように、凹凸の右肩上がりの傾斜部分に照明光が照射されたときには、第2の反射輝度より第1の反射輝度が大きくなる。
[0021]
 このように、帯状体Sの表面が水平である場合には2つの照明光の反射輝度は同一となり差はないが、帯状体Sの表面に凹凸がある場合には2つの照明光の反射輝度に差が生じる。しがたって、2つの照明光の反射輝度の差を取得できれば、帯状体Sの表面形状を取得できる。そこで、本実施形態では、帯状体Sの表面形状を取得するため、第1の点灯パターンで撮像されたライン画像からなる第1の分離画像と、第2の点灯パターンで撮像されたライン画像からなる第2の分離画像とを生成し、次に、後述する2つの照明光の反射輝度を分離するための混合解消処理により、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像を得て、各混合解消画像の輝度値の差分をとることにより、帯状体Sの表面における2つの照明光の反射輝度の差を取得する。
[0022]
 なお、本実施形態と同一の配置で、ラインセンサカメラ101の代わりにエリアセンサカメラを用いて帯状体Sの表面を撮像した場合には、視野内であっても、カメラ直下以外の場所においては第1の反射輝度と第2の反射輝度とが同一値にならないため、均一な凹凸検出感度を得ることはできない。そのため、本発明ではラインセンサカメラを用いることが好ましい。
[0023]
 本実施形態に係る形状検査装置10では、測定装置100による帯状体Sの測定処理や、演算処理装置200による帯状体Sの表面の傾きの算出処理は、帯状体Sの搬送にあわせてリアルタイムに実施することが可能である。形状検査装置10の使用者は、形状検査装置10(より詳細には、演算処理装置200)から出力される検出結果に着目することで、帯状体Sの表面形状をリアルタイムに把握して検査することが可能となる。また、形状検査装置10により、演算した帯状体Sの表面の傾きに基づいて、自動的に帯状体Sの表面形状を判定することも可能である。以下、測定装置100及び演算処理装置200について、それぞれ詳述する。
[0024]
 [1-2.形状検査装置の構成]
(a)測定装置
 まず、図5~図8を参照しながら、本実施形態に係る測定装置100について、詳細に説明する。なお、図5は、本実施形態に係る形状検査装置10を構成する測定装置100の一構成例を模式的に示す説明図であって、帯状体Sを側面から見た状態を示す。図6は、図5の平面図である。図7は、本実施形態に係る測定装置100の他の構成例を模式的に示す説明図である。図8は、本実施形態に係る測定装置100の他の構成例を模式的に示す説明図であって、帯状体Sを側面から見た状態を示す。
[0025]
 本実施形態に係る測定装置100は、図5及び図6に示すように、ラインセンサカメラ101と、第1の照明光源103と、第2の照明光源105とを有する。ラインセンサカメラ101、第1の照明光源103及び第2の照明光源105は、これらの設定位置が変化しないように、公知の手段により固定されている。帯状体Sは、ラインセンサカメラ101及び各照明光源103、105に対して相対的に移動している。ラインセンサカメラ101は、搬送方向(すなわち、帯状体Sの長手方向)に移動する帯状体Sの表面を、順次撮像する。
[0026]
(ラインセンサカメラ)
 ラインセンサカメラ101は、1次元のライン単位で画像を撮像する撮像装置である。ラインセンサカメラ101としては、例えば、モノクロラインセンサカメラであってもよく、3CCD方式等の、公知のカラーラインセンサカメラであってもよい。カラーラインセンサカメラを用いる場合には、検査対象の帯状体Sの表面の色も把握することが可能である。
[0027]
 ラインセンサカメラ101は、その光軸が帯状体Sの表面に対して垂直となるように、帯状体Sの上方(Z軸正方向側)に配設されている。ラインセンサカメラ101は、少なくとも第1の照明光源103の第1の照明光または第2の照明光源105の第2の照明光のうちいずれか一方が照射されている状態で、帯状体Sの表面を撮像する。具体的には、本実施形態に係る測定装置100は、演算処理装置200の測定制御部203からの制御情報に基づいて、第1の照明光源103を常時点灯させ、第2の照明光源105を点滅させており、ラインセンサカメラ101は、点滅により形成されるそれぞれの点灯パターンにおいて、帯状体Sの表面を撮像する。したがって、ラインセンサカメラ101は、第1の照明光源103の照明光のみが照射されているときに撮像されたライン画像と、第1の照明光源103と第2の照明光源105の両方の照明光が照射されているときに撮像されたライン画像とを、交互に取得している。したがって、ラインセンサカメラ101により取得されたライン画像を撮像順に並べて生成される撮像画像は、第1の照明光源103の照明光のみが照射されているときに撮像されたライン画像と、第1の照明光源103と第2の照明光源105の両方の照明光が照射されているときに撮像されたライン画像とが、交互に配列されたものとなる。
[0028]
 ラインセンサカメラ101は、帯状体Sの表面を撮像して取得したライン画像を、演算処理装置200に出力する。ライン画像が入力された演算処理装置200は、データ処理部205により、帯状体Sの表面の傾きを算出する処理が行われる。
[0029]
(照明光源)
 本実施形態に係る測定装置100は、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の、2つの照明光源を備える。第1の照明光源103は、帯状体Sの表面に対して第1の照明光を照射し、第2の照明光源105は、帯状体Sの表面に対して第2の照明光を照射する。本実施形態において、第1の照明光源103の第1の照射光と第2の照明光源105の第2の照射光とは、同一色とすることが望ましい。例えば、第1の照明光源103の第1の照射光が白色光であるときには、第2の照明光源105の第2の照射光も白色光とする。第1の照明光及び第2の照明光の色は、特に限定されるものではなく、検査対象に応じて決定すればよい。また、第1の照明光及び第2の照明光は、可視光でなくともよく、赤外光や紫外光であってもよい。すなわち、第1の照明光源103及び第2の照明光源105は、波長、出力強度、光源の種類等の照射条件が略同一の光源を用いるのがよい。
[0030]
 第1の照明光源103及び第2の照明光源105は、例えば図6に示すように、帯状体Sの幅方向のほぼ全域にわたって延びた帯状の照明光を照射可能に構成される。このように照射光を照射することが可能であれば、第1の照明光源103及び第2の照明光源105として、任意の光源を利用することが可能である。例えば、第1の照明光源103及び第2の照明光源105は、棒状のLED照明であってもよく、レーザ光をロッドレンズ等により線状に広げた構成の照明であってもよい。また、第1の照明光源103及び第2の照明光源105に利用する可視光光源としては、単波長のレーザ光あるいはLEDを用いてもよく、連続スペクトルを有する光源を用いてもよい。
[0031]
 また、第1の照明光源103と第2の照明光源105とは、それぞれの光軸が、図5に示すように、ラインセンサカメラ101の光軸の帯状体Sの表面での正反射方向を中心に対称となるようにそれぞれ配置される。すなわち、第1の照明光源103の光軸と、ラインセンサカメラ101の光軸の帯状体S表面での正反射方向(すなわち帯状体S表面の法線方向)とのなす角度(第1の角度:θ )と、第2の照明光源105の光軸と、ラインセンサカメラ101の光軸の帯状体S表面での正反射方向とのなす角度(第2の角度:θ )とが略等しくなるように、第1の照明光源103及び第2の照明光源105は配置される。
[0032]
 なお、第1の角度θ と第2の角度θ とが略等しいとは、第1の角度θ と第2の角度θ とが同一である場合のみならず、凹凸の存在しない平面を第1の照明光源103または第2の照明光源105を照射してラインセンサカメラ101により撮像した場合に、凹凸の存在しない平面が、かかる平面に存在する汚れ等による輝度の変化を含めて互いに同じように見える範囲の角度差を有している場合をも含む。このような第1の角度θ と第2の角度θ との角度差|θ -θ |は、例えば、10°以内であることが好ましく、5°以内であることが更に好ましい。このような範囲の角度差であれば、凹凸の存在しない平面をそれぞれの照明光を照射してラインセンサカメラ101により撮像した場合、2つの撮像画像が互いに同じように見えるものとなる。
[0033]
 また、第1の角度θ 及び第2の角度θ の大きさは、それぞれ、光源の設置上の制約が存在しない範囲でなるべく大きな角度とすることが好ましい。これにより、それぞれの照明光の乱反射をラインセンサカメラ101で測定させることが可能となる。例えば、第1の角度θ 及び第2の角度θ の大きさは、共に30°以上とすることが好ましい。第1の角度θ 及び第2の角度θ の大きさをそれぞれ30°以上とすることで、ラインセンサカメラ101によって測定される角度変化に対する輝度値の相対変化を更に大きくすることが可能となる。
[0034]
 第1の照明光源103と第2の照明光源105とは、演算処理装置200の測定制御部203からの制御情報に基づいて点灯を制御されており、制御信号に基づいて、第1の照明光源103は常時点灯され、第2の照明光源105は点滅される。ラインセンサカメラ101は、第2の照明光源105が点灯しているときと消灯しているときの両方のタイミングで、帯状体Sの表面を撮像する。
[0035]
 以上、本実施形態に係る測定装置100の構成について説明した。図5及び図6では、搬送方向の上流側に第1の照明光源103が配設され、搬送方向の下流側に第2の照明光源105が配設される場合について示したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、搬送方向の上流側に第2の照明光源105が配設され、下流側に第2の照明光源105が配設されてもよい。
[0036]
 また、図5及び図6に示した例では、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の長手方向、すなわち、帯状の第1の照明光及び第2の照明光の長手方向が、帯状体Sの幅方向と略平行となるように設置されている。この場合には、搬送方向に対して平行な傾き(より正確には、搬送方向に対して平行な軸周りに回転した場合の傾き)による輝度値の差が生じない。そこで、このような傾きを検出するために、図7に示すように、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の長手方向が、帯状体Sの幅方向に対して傾斜するように、各照明光源103、105を配設してもよい。図7に示すように各照明光源103、105を傾けて配置することで、帯状体Sの表面に凹凸が存在し、かかる凹凸による傾きが搬送方向に対して平行に生じている場合であっても、2つの反射光の輝度値の差により傾きを検出することが可能となる。
[0037]
 さらに、図5~図7では、ラインセンサカメラ101の搬送方向の上流側及び下流側に、第1の照明光源103及び第2の照明光源105が均等に配設される場合を示している。しかしながら、図8に示すように、ラインセンサカメラ101を帯状体Sの法線方向に対して大きく傾け、第1の照明光源103及び第2の照明光源105のそれぞれを、帯状体Sの法線方向を挟んでラインセンサカメラ101と対向する側に配置するようにしてもよい。すなわち、例えば図8に示すように、ラインセンサカメラ101が帯状体Sの搬送方向下流側に設置されている場合には、第1の照明光源103及び第2の照明光源105は上流側にまとめて設置する。また、ラインセンサカメラ101が帯状体Sの搬送方向上流側に設置されている場合には、第1の照明光源103及び第2の照明光源105は下流側にまとめて設置してもよい。この場合においても、図8に示した角度θ 及びθ は、ラインセンサカメラ101の光軸の帯状体Sの表面での正反射方向を中心に対称であり、略等しくすることが好ましく、例えば角度θ とθ との差分の絶対値が5°以下(|θ -θ |≦5°)であるのが好ましい。また、角度θ 及びθ の大きさは、なるべく大きな値とすることが好ましい。
[0038]
(b)演算処理装置
 次に、図9~図17に基づいて、本実施形態に係る形状検査装置10が備える演算処理装置200の構成について、詳細に説明する。なお、図9は、本実施形態に係る演算処理装置200の全体構成の一例を示すブロック図である。図10は、本実施形態に係るデータ処理部205の構成の一例を示すブロック図である。図11は、本実施形態に係るラインセンサカメラ101の撮像タイミングと、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の点灯タイミングとを示すタイミングチャートである。図12は、本実施形態に係るデータ処理部205による、撮像画像から分離画像、混合解消画像及び差分画像の生成処理を説明する説明図である。図13~図15は、本実施形態に係るデータ処理部205による差分画像生成処理の一変形例を示す説明図である。図16は、本実施形態に係る測定装置100における照明光の反射角と表面の傾き角との関係を模式的に示した説明図である。図17は、帯状体の表面の傾きと輝度差との位置関係例を示すグラフである。
[0039]
 本実施形態に係る演算処理装置200は、測定装置100により取得された撮像画像に基づいて、帯状体Sの表面形状の検出のため、帯状体Sの表面の傾きを算出する装置である。演算処理装置200は、図9に示すように、データ取得部201と、測定制御部203と、データ処理部205と、表示制御部207と、記憶部209と、を主に備える。
[0040]
(データ取得部)
 データ取得部201は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信装置等により実現される。データ取得部201は、測定装置100のラインセンサカメラ101によって撮像された撮像画像を取得し、後述するデータ処理部205へと伝送する。また、データ取得部201は、取得した撮像画像に、当該撮像画像を撮像した日時等に関する時刻情報を紐づけて、履歴情報として後述する記憶部209に格納してもよい。
[0041]
(測定制御部)
 測定制御部203は、CPU、ROM、RAM、通信装置等により実現される。測定制御部203は、本実施形態に係る測定装置100による帯状体Sの測定を制御する。より詳細には、測定制御部203は、帯状体Sの測定を開始する場合に、第1の照明光源103及び第2の照明光源105に対して、照明光の照射を開始させるための制御信号を送出する。
[0042]
 また、第1の照明光源103及び第2の照明光源105が帯状体Sの表面に対して各照明光の照射を開始すると、測定制御部203は、帯状体Sと測定装置100との間の相対的な位置を変化させる駆動機構等から定期的に送出されるPLG信号(例えば、帯状体Sが1mm移動する毎等に出力されるPLG信号)に基づいて、ラインセンサカメラ101に対して測定を開始するためのトリガ信号を送出する。これにより、測定装置100は、帯状体Sの搬送方向の各位置における測定データ(ライン画像)を取得することが可能となる。
[0043]
 本実施形態に係る測定制御部203は、第1の照明光源103を常時点灯するように制御し、また、第2の照明光源105をラインセンサカメラ101が1ライン撮影する毎に点滅を繰り返すように制御する。すなわち、測定制御部203は、2個の照明光源を、ラインセンサカメラ101のスキャンレートの周波数の1/2の周波数で発光強度を変調させ、相違する2パターンの照明強度比を順次繰り返して点灯するように制御している。また、測定制御部203は、第1の照明光源103と第2の照明光源105とのそれぞれの照射タイミングで、ラインセンサカメラ101により帯状体Sの表面が撮像されるように、ラインセンサカメラ101の撮像タイミングを制御する。
[0044]
(データ処理部)
 データ処理部205は、例えば、CPU、ROM、RAM、通信装置等により実現される。データ処理部205は、測定装置100により取得されたライン画像を処理し、帯状体Sの表面の傾きを算出する。本実施形態に係るデータ処理部205は、例えば図10に示すように、分離画像生成部211と、混合解消処理部213と、差分画像生成部215と、傾き算出部217と、高さ算出部219と、を備える。
[0045]
 分離画像生成部211は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現され、図11に示すように、撮像画像から、第1の照明光源103のみの点灯タイミングで取得されたラインからなる第1の分離画像、並びに、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の点灯タイミングで取得されたラインからなる第2の分離画像を生成する。
[0046]
 撮像画像は、図12に示すように、第1の照明光源103のみが点灯されているときに取得されたライン画像と、第1の照明光源103及び第2の照明光源105がともに点灯されているときに取得されたライン画像とが、撮像順に交互に配列されて構成される。例えば、第1の照明光源103のみが点灯されているタイミングでライン1、3、5、7の奇数ラインのライン画像が取得され、第1の照明光源103及び第2の照明光源105が点灯されているタイミングでライン2、4、6、8の偶数ラインのライン画像が取得されたとする。このとき、撮像画像は、図12に示すように、長手方向に沿って奇数ラインのライン画像と偶数ラインのライン画像とが交互に配列された画像となる。
[0047]
 分離画像生成部211は、このような撮像画像を、第1の照明光源103のみが点灯されているときに撮像された奇数ラインのライン画像と、第1の照明光源103及び第2の照明光源105が点灯されているときに撮像された偶数ラインのライン画像とに分離する。そして、分離画像生成部211は、2つに分離されたライン画像をそれぞれ撮像順に並べ、2つの分離画像を生成する。例えば、奇数ラインのライン画像からなる分離画像を第1の分離画像、偶数ラインのライン画像からなる分離画像を第2の分離画像とする。したがって、第1の分離画像は、第1の照明光源103のみが点灯されているときに撮像されたライン画像からなり、第2の分離画像は、第1の照明光源103及び第2の照明光源105が点灯されているときに撮像されたライン画像からなる。
[0048]
 分離画像生成部211は、第1の分離画像及び第2の分離画像を生成すると、混合解消処理部213へ出力する。
[0049]
 混合解消処理部213は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現され、第1の分離画像及び第2の分離画像から、これらの分離画像に含まれる混合成分を取り除く処理を行う。本実施形態では、ラインセンサカメラ101は、第1の照明光源103と第2の照明光源105とがともに点灯している状態で帯状体Sを撮像するタイミングがある。このため、このタイミングで生成された第2の分離画像には、第1の照明光源103の照明光の反射光だけでなく、第2の照明光源105の照明光の反射光も等しく含まれる。そこで混合解消処理部213により、本来含まれるべき照明光源の照明光の反射光以外の照明成分を除去し、画像間の混合を解消する。
[0050]
 具体的には、分離画像生成部211により生成された分離画像に対して行列演算を行うことで、画像間の混合を解消することができる。すなわち、ラインの分解能を上げることで、隣り合うライン(ライン1とライン2、ライン3とライン4等)を帯状体S上の同一部位と見なすことができれば、第2の分離画像から第1の分離画像を差し引くことで、第2の照明光源105の成分だけを取り出すことができる。第1の分離画像をS 、第2の分離画像をS 、第1の照明光源103に対応する第1の混合解消画像をT 、第2の混合解消画像をT とすると、この操作は行列式で表現することができる。混合解消操作を行い、分離画像から混合解消画像を得るための混合解消Pは、下記式(1)、式(2)により表される。
[0051]
[数1]


[0052]
 混合解消処理部213は、第1の分離画像及び第2の分離画像それぞれについて、上記式(2)で表される分離行列Pと行列演算することで、第1の分離画像から第2の照明光源の照明成分が除去された第1の混合解消画像と、第2の分離画像から第1の照明光源の照明成分が除去された第2の混合解消画像と得る。混合解消処理部213は、第1の混合解消画像及び第2の混合解消画像を生成すると、差分画像生成部215へ出力する。
[0053]
 差分画像生成部215は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現され、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像との差分画像を生成する。例えば図12に示すような第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とが生成されたとき、差分画像生成部215は、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とで対応する画素における輝度値の差分を算出し、輝度値の差分により表される差分画像を生成する。差分画像には、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とで輝度値の異なる部分が現れることになる。差分画像生成部215は、生成した差分画像を、傾き算出部217へ出力する。
[0054]
 なお、差分画像の生成処理においては、必ずしも図12に示したように撮像画像、分離画像(第1の分離画像及び第2の分離画像)及び混合解消画像(第1の混合解消画像及び第2の混合解消画像)を生成しなくともよい。
[0055]
 例えば図13に示すように、ラインセンサカメラ101により取得されたライン画像を撮像順に並べた撮像画像が生成されなくとも、分離画像生成部211は、分離画像を生成することができる。この場合、ラインセンサカメラ101はライン画像を取得する毎に分離画像生成部211へ出力する。分離画像生成部211は、ラインセンサカメラ101から入力されたライン画像を、第1の分離画像を記録する第1メモリと第2の分離画像を記録する第2メモリとに振り分け、第1の分離画像及び第2の分離画像を生成する。ラインセンサカメラ101から入力されたライン画像の振り分けは、例えば、ラインセンサカメラ101の撮像タイミング毎にライン画像の出力先のメモリを切り替えることにより行ってもよい。
[0056]
 また、例えば図14及び図15に示すように、撮像画像、分離画像及び混合解消画像を生成せずに差分画像を生成することも可能である。この場合、データ処理部205に分離画像生成部211及び混合解消処理部213は設ける必要はなく、ラインセンサカメラ101から入力されたライン画像は差分画像生成部215にて処理される。このとき、データ処理部205は、1ライン画像を格納する遅延メモリ212を備える。
[0057]
 図14の例では、ラインセンサカメラ101から入力されたライン画像はそれぞれ、差分器215aに出力されるとともに、遅延メモリ212へも格納される。なお、差分器215aに出力されたライン画像は、混合解消行列Pにより混合解消処理が行われた後、差分器215aへ出力される。遅延メモリ212へ格納されたライン画像は、1撮像タイミング分遅れて混合解消行列Pにより混合解消処理が行われた後、差分器215aへ出力される。
[0058]
 例えば、差分画像生成部215は、1番目の撮像タイミングで取得されたライン画像(以下、「1番目のライン画像」とする。)を、差分器215aに出力するとともに、遅延メモリ212へ格納する。このとき、差分器215aから差分画像を記録する差分画像メモリへの出力は行われない。次いで、2番目の撮像タイミングで取得されたライン画像(以下、「2番目のライン画像」とする。)が入力されると、差分画像生成部215は同様に、2番目のライン画像を、差分器215aに出力するとともに、遅延メモリ212へ格納する。このとき、2番目のライン画像が格納される前に、遅延メモリ212から、1番目のライン画像が、差分器215aへ出力される。かかる1番目のライン画像は、差分器215aへ出力される前に、混合解消処理が行われる。差分器215aは、混合解消処理が行われた1番目のライン画像と2番目のライン画像との輝度値の差分をとり、これらのライン画像の差分を差分画像メモリへ出力する。その後もライン画像が入力される毎に、同様の処理が繰り返される。このように、遅延メモリ212を用いてライン画像から直接輝度値の差分を算出可能とすることで、分離画像を生成することなく差分画像を生成することができる。
[0059]
 また、図14の例では、1撮像タイミングおきにライン画像の輝度値の差分が差分画像メモリへ出力されるように構成されていたが、撮像タイミング毎にライン画像の輝度値の差分が差分画像メモリへ出力されるように構成することもできる。例えば図15に示すように、遅延メモリ212と差分器215aとの間に、輝度値の差分をとるライン画像の順序を入れ替えるスイッチ215bを設ける。スイッチ215bは、ライン画像の出力について、出力Aと出力Bとを設定することができる。スイッチ215bは、図15では遅延メモリ212と混合解消行列Pとの間に設けてられているが、混合解消行列Pと差分器215aとの間に設けてもよい。
[0060]
 出力Aは、遅延メモリ212に格納されているn番目の撮像タイミングで取得されたライン画像(以下、「n番目のライン画像」とする。)と、n+1番目の撮像タイミングで取得されたライン画像(以下、「n+1番目のライン画像」とする。)とを、そのままの順序で差分器215aに出力する。このとき、差分器215aは、n番目のライン画像の輝度値からn+1番目のライン画像の輝度値を引き、差分を算出する。出力Bは、遅延メモリ212に格納されているn番目のライン画像とn+1番目のライン画像との順序を入れ替えて、差分器215aに出力する。このとき、差分器215aは、n+1番目のライン画像の輝度値からn番目のライン画像の輝度値を引き、差分を算出する。
[0061]
 スイッチ215bは、ラインセンサカメラ101からライン画像が1つ入力される毎に切り替えられる。スイッチ215bから出力された各ライン画像は、混合解消行列Pにより混合解消処理が行われた後、差分器215aへ出力される。差分器215aは、ラインセンサカメラ101からライン画像が1つ入力される毎にライン画像の輝度値の差分を算出し、差分画像メモリへ出力する。これにより、生成される差分画像は、ラインセンサカメラ101により取得されたライン画像を撮像順に並べた撮像画像と同一サイズとなる。
[0062]
 ここで、図12~図14に示す構成によって生成される差分画像は、長手方向のサイズが撮像画像の1/2となる。これは、第2の照明光源105がラインセンサカメラ101のスキャンレートの周期の1/2の周期で点灯されるためであり、図12及び図13の第1の分離画像及び第2の分離画像、図12及び図13の第1の混合解消画像及び第2の混合解消画像、及び、図12~図14の差分画像は、ラインセンサカメラ101の撮像分解能の1/2で取得された画像ともいえる。このため、ラインセンサカメラ101の撮像分解能は、必要分解能の2倍に設定されるのが望ましい。
[0063]
 また、図12及び図13の第1の分離画像及び第2の分離画像について、撮像画像と画像サイズを合わせるための補間処理を行ってもよい。補間処理としては、例えばライン1、1、3、3、5、5、7、7、といったように各ライン画像を2つずつ配列することにより分離画像を補間する隣接画素補間を行ってもよい。あるいは、分離画像の元画像に対し、隣接するライン画像において隣接する画素の輝度値の平均値を補間する線形補間を行ってもよい。隣接画素補間では同一の輝度値で補間を行っているため、分離画像の輝度値の変化にがたつきが生じる。線形補間では、隣接する画素の輝度値の変化を滑らかにすることができる。このように、分離画像の元画像に対して線形補間を行うことで、元画像の分解能を維持しつつ、帯状体Sの表面にある凹凸の形態に類似した輝度変化を再現することが可能となる。
[0064]
 図10の説明に戻り、傾き算出部217は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現され、差分画像生成部215により生成された差分画像に基づいて、帯状体Sの表面の傾きを算出する。傾き算出部217は、差分画像生成部215により生成された差分画像を輝度値の差分を表す輝度差データとして、輝度差と帯状体Sの表面の傾きとの関係性に基づき、帯状体Sの表面の傾きの方向と大きさを算出する。
[0065]
 ここで、図16および図17に基づき、輝度差と帯状体Sの表面の傾きとの関係性について説明する。本実施形態では、第1の照明光源103と第2の照明光源105とは、予め照明光の反射輝度が略等しくなるように設置されている。そのため、水平を維持している帯状体Sの表面を撮像した場合、ラインセンサカメラ101によって検出される第1の照明光の反射光の輝度と第2の照明光の反射光の輝度とは、等しくなる。一方で、例えば図13に示すように、帯状体Sの表面が、ラインセンサカメラ101の光軸と直交する水平面にあるときを基準として、傾き角φだけ傾いていたとする。このように水平を維持している帯状体Sの表面に、帯状体Sの長手方向の傾きtanφが生じると、各照明光の反射の度合いが変化して、図17に示すように各反射光の輝度差が変化する。
[0066]
 図17より、原点付近でのグラフの傾き(すなわち、変換係数)をαと表わすと、輝度差ΔLと傾き角φとは、ΔL=α×φという関係で表わすことができる。そこで、傾き算出部217は、差分画像から特定される各画素の輝度差ΔLと変換係数αとを用いることで、各輝度差ΔLを表面の傾き角φに変換することができる。着目している帯状体Sの表面の傾きは、輝度差から換算された傾き角φにおける正接(tangent)に対応する。そこで、傾き算出部217は、算出した傾き角φにおける正接であるtanφを算出することで、着目している帯状体Sの表面の傾きを算出することができる。このようにして算出された傾きは、その正負が傾きの方向を表わしており、絶対値が傾きの具体的な大きさを表わしている。
[0067]
 なお、予め特定された変換係数αに関する情報は、例えば記憶部209等に格納されており、傾き算出部217は、傾きの算出処理を実施する際に記憶部209から変換係数に関する情報を取得して、輝度差を傾き角へと変換する。傾き算出部217は、このような処理を輝度差のデータの全ての要素に対して実施することで、帯状体Sの表面全体についての傾きの値のデータ群(換言すれば、傾きの値に関するマップデータ)を得る。このようにして得られる傾きの値のデータ群が、帯状体Sの形状(より詳細には、表面形状)を検査する際に用いられる検査用情報となる。また、かかる検査用情報に含まれる傾きの値を輝度値の高低や濃淡に置き換えることで、検査用情報を画像化することも可能である。生成された傾きに関するマップデータを画像化して傾き画像とすることで、傾き画像に基づく形状検査を行うことも可能となる。
[0068]
 また、傾き算出部217は、算出した傾きを所定の閾値と比較することで、帯状体Sの表面の形状の検査を行うことも可能である。すなわち、過去の操業データ等に基づいて公知の統計処理等を実施することで、帯状体Sの表面に異常部分が存在する場合における表面の傾きの閾値を予め特定しておき、記憶部209等に格納しておく。その上で、傾き算出部217は、算出した傾きの値と閾値との大小関係を特定することで、着目している帯状体Sの表面に異常部分が存在するか否かを検査することが可能となる。
[0069]
 傾き算出部217は、算出した帯状体Sの表面の傾きに関するデータを、高さ算出部219に出力する。
[0070]
 高さ算出部219は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現され、傾き算出部217によって算出された帯状体Sの表面の傾きを用いて、着目している帯状体Sの表面の高さを算出する。
[0071]
 具体的には、高さ算出部219は、傾き算出部217によって算出された帯状体Sの表面の傾きtanφを、ラインセンサカメラ101と帯状体Sの相対的な移動方向である帯状体Sの長手方向(換言すれば、ラインセンサカメラ101の走査方向)に沿って積分することで、帯状体Sの表面の高さを算出する。
[0072]
 高さ算出部219は、かかる積分処理を表面の傾きに関するデータの全ての要素に対して実施することで、帯状体Sの表面全体についての表面の高さに関するデータ群(換言すれば、表面の高さに関するマップデータ)を得ることができる。このようにして得られる表面の高さに関するデータ群が、帯状体Sの形状(より詳細には、表面形状)を検査する際に用いられる検査用情報となる。また、かかる検査用情報に含まれる表面の高さに関する値を輝度値の高低や濃淡に置き換えることで、検査用情報を画像化することも可能である。生成された表面の高さに関するマップデータを画像化して高さ画像とすることで、高さ画像に基づく形状検査を行うことも可能となる。
[0073]
 以上の機能を備えるデータ処理部205は、帯状体Sの表面の傾きを算出し、帯状体Sの表面形状を検査するための検査用情報の算出処理を終了すると、得られた処理結果に関する情報を、表示制御部207に伝送する。
[0074]
(表示制御部)
 図9の説明に戻り、表示制御部207は、例えば、CPU、ROM、RAM、出力装置等により実現される。表示制御部207は、データ処理部205から伝送された、帯状体Sの表面形状に関する検査用情報の算出結果を含む各種の処理結果を、演算処理装置200が備えるディスプレイ等の出力装置や演算処理装置200の外部に設けられた出力装置等に表示する際の表示制御を行う。これにより、形状検査装置10の利用者は、帯状体Sの表面の傾きや高さ等といった各種の処理結果を、その場で把握することが可能となる。
[0075]
(記憶部)
 記憶部209は、例えば本実施形態に係る演算処理装置200が備えるRAMやストレージ装置等により実現される。記憶部209には、本実施形態に係る演算処理装置200が、何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等、又は、各種のデータベースやプログラム等が、適宜記録される。この記憶部209に対し、データ取得部201、測定制御部203、データ処理部205、表示制御部207等は、自由にデータのリード/ライト処理を行うことが可能である。
[0076]
 以上、本実施形態に係る演算処理装置200の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
[0077]
 なお、上述のような本実施形態に係る演算処理装置の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
[0078]
 [1-3.形状検査方法]
 図18に基づいて、本実施形態に係る形状検査装置10で実施される形状検査方法の一例について説明する。なお、図18は、本実施形態に係る形状検査方法の一例を示すフローチャートである。
[0079]
 図18に示すように、まず、形状検査装置10の測定装置100により、演算処理装置200の測定制御部203の制御下で、第1の照明光源103を常時点灯させ、かつ、第2の照明光源105をラインセンサカメラ101のスキャンレートの周波数の1/2の周波数で点灯させながら、帯状体Sの表面の所定領域をラインセンサカメラ101により撮像し、ライン画像を取得する(ステップS100)。ラインセンサカメラ101は、取得したライン画像を、演算処理装置200へ出力する。
[0080]
 次いで、演算処理装置200のデータ取得部201は、測定装置100から入力されたライン画像を取得すると、入力されたライン画像を撮像順に並べて撮像画像を生成し、その後、データ処理部205の分離画像生成部211にて分離画像を生成する(S110)。分離画像生成部211は、例えば図12に示したように、撮像画像から、第1の照明光源103のみの点灯タイミングで取得されたライン画像からなる第1の分離画像、並びに、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の点灯タイミングで取得されたライン画像からなる第2の分離画像を生成する。そして、分離画像生成部211は、生成した第1の分離画像及び第2の分離画像を、混合解消処理部213へ出力する。
[0081]
 混合解消処理部213は、第1の分離画像及び第2の分離画像に対して分離行列による行列演算を行うことで、これらの分離画像に含まれる混合成分を取り除く(S120)。具体的には、第1の分離画像及び第2の分離画像について、上記式(2)の分離行列Pと行列演算を行うことにより、本来含まれるべき照明光源の照明光の反射光以外の照明成分が除去された、第1の混合解消画像及び第2の混合解消画像を生成する。混合解消処理部213は、生成した第1の混合解消画像及び第2の混合解消画像を、差分画像生成部215へ出力する。
[0082]
 差分画像生成部215は、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とに基づき差分画像を生成する(S130)。差分画像生成部215は、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とで対応する画素における輝度値の差分を算出し、差分画像を生成する。差分画像生成部215は、生成した差分画像を、傾き算出部217へ出力する。
[0083]
 なお、ステップS110~S130では、撮像画像から第1の分離画像及び第2の分離画像を生成し、その後、混合解消処理を行い、差分画像を生成したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、図13に示したように、撮像画像を生成せずに分離画像を生成してもよい。あるいは、図14及び図15に示したように、撮像画像、第1の分離画像及び第2の分離画像、第1の混合解消画像及び第2の混合解消画像を生成せずに差分画像を生成してもよい。さらに、分離画像を生成する際、分離画像の元画像に対して補間処理を行ってもよい。
[0084]
 図18の説明に戻り、差分画像の入力を受けた傾き算出部217は、差分画像に基づき、帯状体Sの表面の傾きを算出する(S140)。傾き算出部217は、差分画像を輝度値の差分を表す輝度差データとして、予め取得されている輝度差と帯状体Sの表面の傾きとの関係性に基づき、帯状体Sの表面の傾きの方向と大きさを算出する。そして、傾き算出部217は、算出した傾きに関するデータを、高さ算出部219へ出力する。このとき、傾き算出部217は、算出した傾きに関するデータを検査用情報として、表示制御部207へ出力してもよい。
[0085]
 その後、高さ算出部219は、傾き算出部217から出力された傾きに関するデータに含まれる傾きを積分し、帯状体Sの表面の高さを算出する(S150)。高さ算出部219は、得られた帯状体Sの表面の高さに関するデータを検査用情報として、表示制御部207へ出力してもよい。
[0086]
 帯状体Sの表面検査に用いられる各種の検査用情報の入力を受けた表示制御部207は、得られた結果を、ユーザや外部に設けられた各種の機器に出力してもよい。これにより、ユーザは、帯状体Sの形状に関する検査結果を把握することが可能となる。
[0087]
 [1-4.まとめ]
 以上、本発明の第1の実施形態に係る形状検査装置10の構成と、これによる帯状体Sの形状検査方法について説明した。本実施形態によれば、第1の照明光源103と第2の照明光源105とを、ラインセンサカメラ101の光軸の帯状体Sの表面での正反射方向に、ラインセンサカメラ101の光軸に対して対称となるようにそれぞれ配置する。そして、第1の照明光源103を常時点灯させ、かつ、第2の照明光源105をラインセンサカメラ101のスキャンレートの周期の1/2の周期で点灯させて、ラインセンサカメラ101により複数のライン画像を取得する。そして、演算処理装置200は、第1の照明光源103のみの点灯タイミングで取得されたライン画像(第1のライン画像)から第1の照明光源以外の照明成分を除去し、第1の照明光源及び第2の照明光源105の点灯タイミングで取得されたライン画像(第2のライン画像)から第2の照明光源以外の照明成分を除去する。そして、混合解消処理が行われた第1のライン画像と第2のライン画像との差分に基づいて、帯状体Sの表面の傾きを算出する。
[0088]
 本実施形態によれば、第1の照明光源103と第2の照明光源105とは、それぞれの光軸が、ラインセンサカメラ101の光軸の帯状体Sの表面での正反射方向に対して、ラインセンサカメラ101の光軸を中心に対称となるように配置されているため、視野内での照明の照射角及び表面の見込み角が一定となる。したがって、これらの混合解消画像の輝度値の差分をとることで、帯状体Sの表面形状を高精度に検出することが可能となる。分離画像を生成せずにライン画像毎に混合解消処理を行い、差分画像を生成する場合にも、撮像タイミングの順において隣り合う第1の照明光源103のみの点灯タイミングで取得された第1のライン画像と、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の点灯タイミングで取得された第2のライン画像とについて輝度値の差分をとる。かかる処理は分離画像を生成した後に混合解消処理を行い、差分画像を生成する場合と同様であるため、帯状体Sの表面形状を高精度に検出することができる。
[0089]
 また、本実施形態では、図11に示したように、第1の照明光源103を常時点灯させていることから、第1の照明光源103と第2の照明光源105とがともに点灯していることもある。このため、混合解消処理部213により、第1の分離画像、第2の分離画像に混合すべきではない照明成分を除去した第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とを生成した後、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とから差分画像を生成することで、照明光が混在する場合でも、帯状体Sの表面の凹凸を確実に検出することができる。
[0090]
 さらに、本実施形態では、図11に示したように、第1の照明光源103を常時点灯させ、第2の照明光源105を点滅させる片点灯の点灯パターンを採用している。片点灯の点灯パターンでは、一方の照明光源のみ点灯制御すればよいため、照明光源を点滅させる高価な点滅装置を用いることによる電源コストを半減できるという効果がある。なお、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の点灯パターンは、図11に示した例に限定されず、他の点灯パターンであってもよい。
[0091]
 一般に奇数ラインの撮影タイミングにおいて第1の照明光源103の強度を1とした場合、奇数ラインの撮影タイミングにおける第2の照明光源105の強度をα、偶数ラインの撮影タイミングにおける第1の照明光源103の強度をβ、同タイミングにおける第2の照明光源105の強度をγとした場合、混合解消行列は式(3)となる。
[0092]
[数2]


[0093]
 式(3)において逆行列が存在するためには、行が一次独立であればよい。すなわち奇数ラインの撮像タイミングと偶数ラインの撮像タイミングにおいて強度比1:αとβ:γが異なっていればよい。
[0094]
 また、本実施形態では、例えば、第1の照明光源103及び第2の照明光源105を、図19に示すような波形で発光させるようにしてもよい。例えば図11に示した第2の照明光源105の点灯タイミングのように、その発光強度を完全な矩形波とするのは現実的には困難であり、電源を矩形波駆動させたとしても照明光源の発光強度は図19に示すような角の取れた波形となる。図19のように、第1の照明光源103及び第2の照明光源105を、それぞれラインセンサカメラ101のスキャンレートの周波数の1/2の周波数で発光強度を変調させ、半波長ずれたタイミングで発光させた場合、ラインセンサカメラ101によって帯状体Sの表面を撮像すると、2つの照明光の反射光が混合した状態で撮像が行われる。そこで、混合解消処理部213により、第1の分離画像、第2の分離画像に混合すべきではない照明成分を除去した第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とを生成した後、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とから差分画像を生成することで、照明光が混在する場合でも、帯状体Sの表面の凹凸を確実に検出することができる。
[0095]
 また、第1の照明光源103及び第2の照明光源105は、図20に示すように、それぞれラインセンサカメラ101のスキャンレートの周波数の1/2の周波数の正弦波で表される発光強度で変調させた場合にも、同様に、第1の混合解消画像と第2の混合解消画像とから差分画像を生成することで、照明光が混在する場合でも、帯状体Sの表面の凹凸を確実に検出することができる。
[0096]
 ラインセンサカメラ101において、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の点灯が重複しないようにするには、各照明光源103、105を数十KHzで点滅させる必要があり、矩形波駆動では周辺に多大な電磁ノイズを放射することがある。このため、形状検査装置の周囲に設置されている他の測定機器への影響が懸念される場合がある。また、棒状の第1の照明光源103及び第2の照明光源105は大型であり、配線インダクタンスのために高速スイッチングは困難である。このような理由からも、本実施形態のように照明光源の混合を除去可能することで、帯状体Sの表面の凹凸を確実に検出することができる。特に、高速ラインセンサカメラを用いる場合には、照明光源の混合を完全に回避することは困難であることから、本実施形態に係る手法は有効である。
[0097]
 <2.第2の実施形態>
 次に、図21~図23に基づいて、本発明の第2の実施形態に係る形状検査装置の構成とその作用について説明する。図21は、本実施形態に係る形状検査装置を構成する測定装置の一構成例を模式的に示す説明図であって、帯状体Sを側面から見た状態を示す。図22は、本実施形態に係るラインセンサカメラ101の撮像タイミングと、第1の照明光源103、第2の照明光源105及び第3の照明光源107の点灯タイミングの一例を示すタイミングチャートである。図23は、本実施形態にかかる混合解消処理により照明光の混合を解消できない場合の第1の照明光源103、第2の照明光源105及び第3の照明光源107の点灯タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
[0098]
 本実施形態に係る形状検査装置は、第1の実施形態と比較して、測定装置100において照明光源の数が増加している点で相違する。照明光源を増やすことで、第1の実施形態で検出した帯状体Sの表面の傾きだけでなく、例えば錆等の汚れや筋模様といった帯状体Sの表面性状を把握することが可能となる。
[0099]
 本実施形態に係る形状検査装置10の測定装置100は、図21に示すように、ラインセンサカメラ101と、第1の照明光源103と、第2の照明光源105と、第3の照明光源として付加照明光源107とを有する。ラインセンサカメラ101、第1の照明光源103、第2の照明光源105、及び、付加照明光源107は、これらの設定位置が変化しないように、公知の手段により固定されている。なお、ラインセンサカメラ101、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の構成については、図5及び図6に基づき説明した内容と同一であるため、ここでは説明を省略する。
[0100]
 付加照明光源107は、第1の照明光源103及び第2の照明光源105と同様、帯状体Sの表面に対して帯状の照明光(以下、「付加照明光」ともいう。)を照射する。第1の照明光源103及び第2の照明光源105は、帯状体Sの表面の傾きを算出し、帯状体Sの表面の凹凸を検出するために用いられるが、付加照明光源107は、錆等の汚れや筋模様等を検出するために用いられる。したがって、付加照明光源107の付加照明光の色は、第1の照明光及び第2の照明光と同一でなくともよく、付加照明光源107を用いて検出したい検出対象の色等に応じて選択することができる。
[0101]
 また、付加照明光源107は、第1の照明光源103及び第2の照明光源105と同様、例えば、棒状のLED照明であってもよく、レーザ光をロッドレンズ等により線状に広げた構成の照明であってもよい。また、第1の照明光源103及び第2の照明光源105に利用する可視光光源としては、単波長のレーザ光またはLEDを用いてもよく、連続スペクトルを有する光源を用いてもよい。
[0102]
 付加照明光源107は、第1の照明光源103及び第2の照明光源105とは異なる位置に配置される。例えば図21に示すように、付加照明光源107の光軸とラインセンサカメラ101の光軸とのなす角度(第3の角度:θ )は、第1の照明光源103とラインセンサカメラ101の光軸とのなす第1の角度θ 及び第2の照明光源105の光軸とラインセンサカメラ101の光軸とのなす第2の角度θ とは異なる。第3の角度θ は付加照明光源107を検出する検出対象に応じて設定され、図21のように第1の角度θ 及び第2の角度θ より小さく設定されることもあれば、第1の角度θ 及び第2の角度θ より大きく設定されることもある。
[0103]
 第1の照明光源103、第2の照明光源105及び付加照明光源107は、例えば図19に示すように、演算処理装置200の測定制御部203からの制御情報に基づいて異なった強度比(パターン)で順次点灯される。第1の照明強度比(第1の点灯パターン)と第2の照明強度比(第2の点灯パターン)と第3の照明強度比(第3の点灯パターン)のそれぞれの点灯パターンで、ラインセンサカメラ101は帯状体Sの表面を撮像する。したがって、ラインセンサカメラ101にて取得されたライン画像は、第1の点灯パターンのときに取得された第1のライン画像と、第2の点灯パターンのときに取得された第2のライン画像と、第3の点灯パターンのときに取得された第3のライン画像とが、照明光源の点灯順にしたがって長手方向に配列された画像となる。
[0104]
 このようにして取得されたライン画像に基づき、演算処理装置200は、第1の実施形態と同様、データ処理部205にて、各照明光源103、105、107を点灯させたときにそれぞれ取得されたライン画像からなる第1の分離画像、第2の分離画像及び付加分離画像を生成する。そして、第1の分離画像、第2の分離画像及び付加分離画像について、混合解消処理部213により、各分離画像から不要な照明成分が取り除かれる。ここで、照明光源の数Nが3以上の場合、各照明光源は、例えば図22に示すように、ラインセンサカメラ101のスキャンレートの周波数の1/Nの周波数で、相違するNパターンの照明強度比を順次繰り返して点灯させる必要がある。これは、単一の分離行列Pによる行列演算により照明光の混合成分を分離するためには、常にN個の分離画像の照明強度比が一定である必要があるためである。
[0105]
 例えば、図23に示すように、第3の照明光源である付加照明光源107の点灯周期を、第1の照明光源103及び第2の照明光源105の点灯周期よりも長くしたとする。この場合、ラインセンサカメラ101により撮像されるフレームのうち、例えば第3フレーム及び第8フレームでは、第1の照明光源103の照明成分を主として第2の照明光源105の照明光が混合する。しかし、例えば第6フレーム及び第11フレームでは、第1の照明光源103の照明成分を主として付加照明光源107の照明光が混合する。このように、第1の分離画像に混合する照明光がフレームによって異なることとなり、単一の行列で分離ができない。したがって、3個以上の照明光源を用いる場合には、単一の行列で混合する照明光を分離するならば、常に混合する照明光が一定となるように、例えば図22に示すように、第1の照明光源103、第2の照明光源105及び付加照明光源107が同一周期で順次点灯される必要がある。
[0106]
 なお、上記説明では、第1の照明光源103、第2の照明光源105及び付加照明光源107のそれぞれの点灯タイミングでラインセンサカメラ101により取得されたライン画像から、撮像画像、分離画像、混合解消画像を生成して、差分画像を取得したが、本発明はかかる例に限定されない。帯状体Sの表面の凹凸の検出においては、第1の実施形態と同様、例えば、図13に示したように、撮像画像を生成せずに分離画像を生成してもよい。あるいは、図14及び図15に示したように、撮像画像、第1の分離画像及び第2の分離画像、第1の混合解消画像及び第2の混合解消画像を生成せずに差分画像を生成してもよい。さらに、分離画像を生成する際、分離画像の元画像に対して補間処理を行ってもよい。
[0107]
 また、3個以上の照明光源を用いる場合には、分離画像生成部211により生成された分離画像に対して以下の行列演算を行うことで、画像間の混合を解消することができる。すなわち、複数の照明光源の点灯が重複する場合であっても、混合による不具合を生じさせなくすることができる。具体的には、i番目の照明強度比のとき、すなわちi番目の分離画像を撮影するタイミングにおいて、j番目の照明の強度がI ijとすると、混合した照明成分を分離するための分離行列Pは、下記式(4)により表される。
[0108]
[数3]


[0109]
 混合解消処理部213は、第1の分離画像、第2の分離画像及び付加分離画像それぞれについて、分離行列Pと行列演算することで、第1の分離画像から他の照明成分が除去された第1の混合解消画像と、第2の分離画像から他の照明成分が除去された第2の混合解消画像と、付加分離画像から他の照明成分が除去された混合解消付加画像とを得る。具体的には、下記式(5)のように、N枚の分離画像S (x,y)の同一位置において分離行列Pをかけて、混合解消画像T (x,y)が生成される。混合解消処理部213は、第1の混合解消画像、第2の混合解消画像及び混合解消付加画像を生成すると、差分画像生成部215へ出力する。
[0110]
[数4]


[0111]
 差分画像生成部215は、第1の実施形態と同様に、第1の混合解消画像及び第2の混合解消画像から差分画像を生成する。具体的には、下記式(6)より、差分画像D(x,y)が生成される。
[0112]
[数5]


[0113]
 その後、傾き算出部217及び高さ算出部219により、帯状体Sの表面の傾き及び高さが取得される。一方、付加照明光源107が点灯されたときに撮像されたライン画像からなる混合解消付加画像からは、当該混合解消付加画像のみを用いて、あるいは、第1の混合解消画像または第2の混合解消画像との比較により、例えば錆等の汚れや模様等の検出対象が検出される。
[0114]
 このように、複数の照明光源を設置して順次照明光源を点灯させながら、それぞれの点灯タイミングで帯状体Sの表面をラインセンサカメラ101によって撮像することで、帯状体Sの表面の表面形状をより詳細に把握することができる。
[0115]
 なお、図21の例では、付加照明光源は1つのみ設置したが、本発明はかかる例に限定されず、複数の付加照明光源を設けてもよい。複数の付加照明光源を設けることで、検出可能な表面形状を増やすことができるので、帯状体Sの表面形状をより詳細に把握することが可能となる。
[0116]
 <3.ハードウェア構成例>
 図24を参照しながら、本発明の上記実施形態に係る演算処理装置200のハードウェア構成について、詳細に説明する。図24は、本発明の各実施形態に係る演算処理装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
[0117]
 演算処理装置200は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、演算処理装置200は、更に、バス907と、入力装置909と、出力装置911と、ストレージ装置913と、ドライブ915と、接続ポート917と、通信装置919とを備える。
[0118]
 CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置913、またはリムーバブル記録媒体921に記録された各種プログラムに従って、演算処理装置200内の動作全般またはその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901が使用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるバス907により相互に接続されている。
[0119]
 バス907は、ブリッジを介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バスに接続されている。
[0120]
 入力装置909は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置909は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、演算処理装置200の操作に対応したPDA等の外部接続機器923であってもよい。さらに、入力装置909は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。ユーザは、この入力装置909を操作することにより、形状検査装置10に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
[0121]
 出力装置911は、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置や、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置911は、例えば、演算処理装置200が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、演算処理装置200が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
[0122]
 ストレージ装置913は、演算処理装置200の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置913は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置913は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。
[0123]
 ドライブ915は、記録媒体用リーダライタであり、演算処理装置200に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ915は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体921に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ915は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体921に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体921は、例えば、CDメディア、DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア等である。また、リムーバブル記録媒体921は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体921は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
[0124]
 接続ポート917は、機器を演算処理装置200に直接接続するためのポートである。接続ポート917の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS-232Cポート等がある。この接続ポート917に外部接続機器923を接続することで、演算処理装置200は、外部接続機器923から直接各種のデータを取得したり、外部接続機器923に各種のデータを提供したりする。
[0125]
 通信装置919は、例えば、通信網925に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。通信装置919は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置919は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置919は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置919に接続される通信網925は、有線または無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信等であってもよい。
[0126]
 以上、本発明の実施形態に係る演算処理装置200の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
実施例
[0127]
 以下、具体例を示しながら、本発明の上記実施形態に係る形状検査装置について説明する。以下に示す実施例は、本発明に係る形状検査装置及び形状検査方法のあくまでも一例であって、本発明に係る形状検査装置及び形状検査方法が、以下に示す実施例に限定されるものではない。
[0128]
 本実施例では、第1の実施形態に基づく構成の形状検査装置を用いて、鋼板の表面に人工的に形成した直径2mm程度の凹部と、鋼板の表面の錆が生じている錆領域とを検出対象として、鋼板の表面形状の検出を行った。ラインセンサカメラは鋼板の表面に対して光軸が垂直となるように設置した。第1の照明光源及び第2の照明光源は、ラインセンサカメラの光軸に対して対称となるように、それぞれ光軸に対して45°開いた位置に設置した。
[0129]
 第1の照明光源及び第2の照明光源の点灯タイミングは、図11に示すように、第1の照明光源を常時点灯とし、第2の照明光源のみを点滅させた。このとき、第1の分離画像及び第2の分離画像から他の照明光の照明成分を分離するための分離画像Pは、下記式(7)とした。
[0130]
[数6]


[0131]
 図25に、ラインセンサカメラにより凹部の撮像画像を取得した場合の分離画像、混合解消画像及び差分画像を示し、図26に、ラインセンサカメラにより錆領域の撮像画像を取得した場合の分離画像、混合解消画像及び差分画像を示す。凹部の撮像画像については、図25に示すように、第1の分離画像及び第2の分離画像から凹部の形状を把握することもできるが、さらに混合解消画像を生成し、その差分をとると、明確に凹部の形状を把握することができた。また、錆領域の撮像画像については、図26に示すように、第1の分離画像及び第2の分離画像にはその模様が現れているが、さらに混合解消画像を生成し、その差分をとると、差分画像には錆領域は表れなかった。これより、本発明の形状検査装置により、平坦な表面において傾斜及び高さを有する表面形状を精度よく検出できることわかる。
[0132]
 以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

符号の説明

[0133]
 10   形状検査装置
 100  測定装置
 101  ラインセンサカメラ
 103  第1の照明光源
 105  第2の照明光源
 107  付加照明光源
 200  演算処理装置
 201  データ取得部
 203  測定制御部
 205  データ処理部
 207  表示制御部
 209  記憶部
 211  分離画像生成部
 213  混合解消処理部
 215  差分画像生成部
 217  傾き算出部
 219  高さ算出部
 S    帯状体

請求の範囲

[請求項1]
 帯状体の表面形状を検出する形状検査装置であって、
 前記帯状体に対してそれぞれ帯状の照明光を照射するN個の照明光源と、
 前記帯状体の表面を撮像するラインセンサカメラと、
 各前記照明光源の点灯タイミングと前記ラインセンサカメラの撮像タイミングを制御する測定制御部と、
 前記ラインセンサカメラにより取得された複数のライン画像を処理し、前記帯状体の表面の傾きを算出するデータ処理部と、
を有し、
 前記N個の照明光源は、少なくとも第1の照明光源と第2の照明光源とを含み、
 前記第1の照明光源と前記第2の照明光源とは、それぞれの光軸が、前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向を中心に対称となるように配置されており、
 前記測定制御部は、前記N個の照明光源を、前記ラインセンサカメラのスキャンレートの周波数の1/Nの周波数で発光強度を変調させ、少なくとも複数の前記照明光源の点灯が重複するパターンを含んだ、相違するNパターンの照明強度比を順次繰り返して点灯するように制御し、
 前記データ処理部は、前記第1の照明光源が点灯する第1のパターンで取得された第1のライン画像及び前記第2の照明光源が点灯する第2のパターンで取得された第2のライン画像に基づいて、前記帯状体の表面の傾きを算出する、形状検査装置。
[請求項2]
 前記データ処理部は、
 前記第1のライン画像から前記第1の照明光源以外の照明成分を除去した第1の混合解消画像と、前記第2のライン画像から前記第2の照明光源以外の照明成分を除去した第2の混合解消画像との差分に基づいて、前記帯状体の表面の傾きを算出する、請求項1記載の形状検査装置。
[請求項3]
 前記測定制御部は、前記第1の照明光源を常時点灯させる、請求項1または2に記載の形状検査装置。
[請求項4]
 前記照明光源の発光強度の変調波形は矩形波である、請求項1または2に記載の形状検査装置。
[請求項5]
 前記照明光源の発光強度の変調波形は正弦波である、請求項1または2に記載の形状検査装置。
[請求項6]
 前記第1の照明光源の光軸が前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向となす角と、前記第2の照明光源の光軸が、前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向となす角との差が5°以下であり、
 前記第1の照明光源及び前記第2の照明光源の各光軸が、前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向となす角が、30°以上である、請求項1~5のいずれか1項に記載の形状検査装置。
[請求項7]
 前記データ処理部は、前記帯状体の表面の傾きを長手方向に積分して前記帯状体の表面の高さを算出する、請求項1~6のいずれか1項に記載の形状検査装置。
[請求項8]
 前記N個の照明光源のうち、前記第1の照明光源及び前記第2の照明光源以外の照明光源が、付加照明光源であり、
 前記データ処理部は、
 前記付加照明光源の前記点灯タイミングで取得された第3のライン画像から前記付加照明光源以外の照明成分を除去し、
 前記付加照明光源以外の照明成分が除去された前記第3のライン画像に基づいて、前記帯状体の表面状態を特定する、請求項1~7のいずれか1項に記載の形状検査装置。
[請求項9]
 帯状体の表面形状を検出する形状検査方法であって、
 N個の照明光源を用い、前記帯状体に対してそれぞれ帯状の照明光を照射する照射ステップと、
 ラインセンサカメラを用い、前記帯状体の表面を撮像する撮像ステップと、
 前記照明光源の点灯タイミングと前記ラインセンサカメラの撮像タイミングを制御する測定制御ステップと、
 前記ラインセンサカメラにより取得されたライン画像を処理し、前記帯状体の表面の傾きを算出するデータ処理ステップと、
を有し、
 前記N個の照明光源は、少なくとも第1の照明光源と第2の照明光源とを含み、
 前記第1の照明光源と前記第2の照明光源とは、それぞれの光軸が、前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向を中心に対称となるように配置されており、
 前記測定制御ステップは、前記N個の照明光源を、前記ラインセンサカメラのスキャンレートの周波数の1/Nの周波数で発光強度を変調させ、少なくとも複数の照明光源の点灯が重複するパターンを含んだ、相違するNパターンの照明強度比を順次繰り返して点灯するように制御し、
 前記データ処理ステップは、前記第1の照明光源が点灯する第1のパターンで取得された第1のライン画像及び前記第2の照明光源が点灯する第2のパターンで取得された第2のライン画像に基づいて、前記帯状体の表面の傾きを算出する、形状検査方法。
[請求項10]
 前記データ処理ステップでは、
 前記第1のライン画像から前記第1の照明光源以外の照明成分を除去した第1の混合解消画像と、前記第2のライン画像から前記第2の照明光源以外の照明成分を除去した第2の混合解消画像との差分に基づいて、前記帯状体の表面の傾きを算出する、請求項9記載の形状検査方法。
[請求項11]
 前記第1の照明光源は、常時点灯される、請求項9または10に記載の形状検査方法。
[請求項12]
 前記照明光源の発光強度の変調波形は矩形波である、請求項9または10に記載の形状検査方法。
[請求項13]
 前記照明光源の発光強度の変調波形は正弦波である、請求項9または10に記載の形状検査方法。
[請求項14]
 前記第1の照明光源の光軸が、前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向となす角と、前記第2の照明光源の光軸が、前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向となす角との差が5°以下であり、
 前記第1の照明光源及び前記第2の照明光源の各光軸が、前記ラインセンサカメラの光軸の前記帯状体の表面での正反射方向となす角が、30°以上である、請求項9~13のいずれか1項に記載の形状検査方法。
[請求項15]
 前記データ処理ステップは、前記帯状体の表面の傾きを長手方向に積分して前記帯状体の表面の高さをさらに算出する、請求項9~14のいずれか1項に記載の形状検査方法。
[請求項16]
 前記N個の照明光源のうち、前記第1の照明光源及び前記第2の照明光源以外の照明光源が、付加照明光源であり、
 前記付加照明光源の前記点灯タイミングで取得された第3のライン画像から前記付加照明光源以外の照明成分を除去し、
 前記付加照明光源以外の照明成分が除去された前記第3のライン画像に基づいて、前記帯状体の表面状態を特定する、請求項9~15のいずれか1項に記載の形状検査方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

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[ 図 21]

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