Traitement en cours

Veuillez attendre...

Paramétrages

Paramétrages

Aller à Demande

1. WO2020158623 - CELLULE DE BATTERIE, EMPILEMENT DE CELLULES ET BATTERIE À FLUX REDOX

Document

明 細 書

発明の名称 電池セル、セルスタック、及びレドックスフロー電池

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007   0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083  

符号の説明

0084  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 電池セル、セルスタック、及びレドックスフロー電池

技術分野

[0001]
 本開示は、電池セル、セルスタック、及びレドックスフロー電池に関する。
 本出願は、2019年1月30日付の日本国出願の特願2019-014460号に基づく優先権を主張し、前記日本国出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。

背景技術

[0002]
 大容量の蓄電池の一つとして、レドックスフロー電池が知られている(特許文献1、2を参照)。以下では、レドックスフロー電池を「RF電池」と呼ぶ場合がある。RF電池は、正極電極と、負極電極と、両電極間に介在される隔膜とを備える電池セルを主な構成要素とする。一般に、RF電池では、セルスタックと呼ばれる複数の電池セルを備える積層体が利用される。セルスタックは、セルフレーム、正極電極、隔膜、負極電極を順に繰り返し積層した構造となっている。セルフレームは、正極電極と負極電極との間に配置される双極板と、双極板の外周に設けられる枠体とを有する。セルスタックでは、隣接するセルフレームの双極板の間に、隔膜を挟んで正負の電極が対向するように配置されて、1つの電池セルが構成される。電池セルには電解液が供給され、電極で電池反応を行い、反応後の電解液が電池セルから排出される。
[0003]
 特許文献1、2は、双極板における電極側の面に電解液が流通する流路を備える双極板を開示する。双極板における電極側の面は、電極と対向する面である。特許文献1、2には、電解液が流通する流路として、蛇行形状の流路が記載されている(特許文献1の段落0041、0042及び図5、特許文献2の段落0061及び図5を参照)。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2015-122231号公報
特許文献2 : 特開2015-138771号公報

発明の概要

[0005]
 本開示の電池セルは、
 電極と、前記電極に対向して配置される双極板とを備え、
 前記電極と前記双極板とが重なる方向から見た平面視において、電解液が供給される供給縁と前記電解液が排出される排出縁とを有する電池セルであって、
 前記供給縁から前記排出縁に向かう方向を長さ方向、前記供給縁及び前記排出縁に沿う方向を幅方向とするとき、
 前記供給縁に連通する導入口と、前記排出縁に連通する排出口とを有し、前記導入口から前記排出口まで一連に形成され、前記幅方向に並列に配置される複数の蛇行流路を備え、
 前記蛇行流路は、
  前記長さ方向に伸び、前記幅方向に並ぶ複数の並列区間を有し、
 複数の前記並列区間のうち、前記幅方向の一端側に配置される前記並列区間における前記供給縁側の端部が前記導入口に繋がると共に、前記幅方向の他端側に配置される前記並列区間における前記排出縁側の端部が前記排出口に繋がっており、
 隣り合う前記並列区間における前記排出縁側の端部同士、及び前記供給縁側の端部同士が交互に接続されている。
[0006]
 本開示のセルスタックは、
 本開示の電池セルを備える。
[0007]
 本開示のレドックスフロー電池は、
 本開示のセルスタックを備える。
[0008]
 本開示の別のレドックスフロー電池は、
 本開示の電池セルを備える。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 図1は、実施形態に係るレドックスフロー電池の動作原理を示す説明図である。
[図2] 図2は、実施形態に係るレドックスフロー電池の一例を示す概略構成図である。
[図3] 図3は、実施形態に係るセルスタックの一例を示す概略構成図である。
[図4] 図4は、実施形態に係るセルスタックに備えるセルフレームを一面側から見た概略平面図である。
[図5] 図5は、実施形態に係る電池セルに備える双極板を一面側から見た概略平面図である。
[図6] 図6は、実施形態に係る電池セルにおける蛇行流路を示す概略拡大平面図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 [本開示が解決しようとする課題]
 RF電池の更なる電池性能の向上が望まれており、エネルギー効率を高めることが求められている。特に、電解液の圧力損失を低減できつつ、電極の広範囲に電解液を流通できることが求められている。
[0011]
 特許文献1、2は、蛇行形状の流路が形成された双極板を開示する。特許文献1、2に記載された蛇行形状の流路は、双極板の全域にわたって一連に形成されている。この流路により、双極板の全域に均一的に電解液を行き渡らせることができる。一方、流路の全長が長くなり、その分、電解液の流通抵抗が増えるので、電解液を通液した時の圧力損失が増大するおそれがある。電解液の圧力損失が大きいと、電解液を送るポンプの動力を大きくする必要があるため、RF電池のエネルギー効率が低下する場合がある。したがって、従来は、RF電池のポンプ動力を低減することについて、必ずしも十分な検討がなされているとはいえなかった。
[0012]
 そこで、本開示は、レドックスフロー電池のポンプ動力を低減することができる電池セルを提供することを目的の一つとする。また、本開示は、レドックスフロー電池の電池性能を向上させることができるセルスタックを提供することを別の目的の一つとする。更に、本開示は、電池性能に優れるレドックスフロー電池を提供することを別の目的の一つとする。
[0013]
 [本開示の効果]
 本開示の電池セルは、レドックスフロー電池のポンプ動力を低減することができる。また、本開示のセルスタックは、レドックスフロー電池の電池性能を向上させることができる。本開示のレドックスフロー電池は、電池性能に優れる。
[0014]
 [本開示の実施形態の説明]
 最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
[0015]
 (1)本開示の実施形態に係る電池セルは、
 電極と、前記電極に対向して配置される双極板とを備え、
 前記電極と前記双極板とが重なる方向から見た平面視において、電解液が供給される供給縁と前記電解液が排出される排出縁とを有する電池セルであって、
 前記供給縁から前記排出縁に向かう方向を長さ方向、前記供給縁及び前記排出縁に沿う方向を幅方向とするとき、
 前記供給縁に連通する導入口と、前記排出縁に連通する排出口とを有し、前記導入口から前記排出口まで一連に形成され、前記幅方向に並列に配置される複数の蛇行流路を備え、
 前記蛇行流路は、
  前記長さ方向に伸び、前記幅方向に並ぶ複数の並列区間を有し、
 複数の前記並列区間のうち、前記幅方向の一端側に配置される前記並列区間における前記供給縁側の端部が前記導入口に繋がると共に、前記幅方向の他端側に配置される前記並列区間における前記排出縁側の端部が前記排出口に繋がっており、
 隣り合う前記並列区間における前記排出縁側の端部同士、及び前記供給縁側の端部同士が交互に接続されている。
[0016]
 本開示の電池セルは、複数の蛇行流路を備えることで、電解液を各蛇行流路に沿って電極の広範囲に流通させることができる。また、本開示の電池セルは、従来のように1つの蛇行流路ではなく、複数の蛇行流路を備えることで、1つの蛇行流路を備える場合に比較して各蛇行流路の全長が短くなる。そのため、本開示の電池セルは、電解液を通液した時の圧力損失を低減できる。したがって、本開示の電池セルは、RF電池のポンプ動力を低減することができる。
[0017]
 (2)上記の電池セルの一形態として、
 互いに隣り合う前記並列区間の間の前記幅方向の距離が1mm以上40mm以下であることが挙げられる。
[0018]
 隣り合う並列区間の間の距離が上記範囲内であることで、電極への電解液の拡散性を改善できる。よって、上記形態は、電池反応を効率よく行うことができる。
[0019]
 (3)上記の電池セルの一形態として、
 前記並列区間の数が3以上35以下であることが挙げられる。
[0020]
 並列区間の数が3以上であることで、電極の広範囲に電解液を行き渡らせ易い。そのため、上記形態は、電極において電池反応を生じさせ易い。並列区間の数が35以下であることで、蛇行流路の全長が過度に長くなることを回避できる。そのため、上記形態は、蛇行流路における電解液の流通抵抗を低減できるので、電解液の圧力損失を低減し易い。よって、上記形態はポンプ動力をより低減し易い。
[0021]
 (4)上記の電池セルの一形態として、
 前記蛇行流路の断面積が前記導入口から前記排出口までの全長にわたって一様であることが挙げられる。
[0022]
 蛇行流路の断面積が全長にわたって一様であることで、蛇行流路の全長にわたって電解液の流量を一定に保ち易い。
[0023]
 (5)上記の電池セルの一形態として、
 前記蛇行流路の断面積が0.25mm 以上25mm 以下であることが挙げられる。
[0024]
 蛇行流路の断面積が上記範囲内であることで、蛇行流路に流れる電解液の流量を十分に確保し易く、電極の広範囲に電解液を行き渡らせ易い。そのため、上記形態は、電極において電池反応を生じさせ易い。また、蛇行流路の断面積が上記範囲内であれば、蛇行流路における電解液の流通抵抗を低減できるので、電解液の圧力損失を低減し易い。よって、上記形態はポンプ動力をより低減し易い。
[0025]
 (6)上記の電池セルの一形態として、
 前記電極の前記長さ方向の長さに対する前記並列区間が幅方向に並ぶ領域の前記長さ方向の長さの比率が50%以上であることが挙げられる。
[0026]
 電極の長さに対する並列区間が幅方向に並ぶ領域の長さの比率が、50%以上であることで、電極の広範囲に電解液を拡散させ易い。そのため、上記形態は、電極において電池反応を生じさせ易い。
[0027]
 (7)上記の電池セルの一形態として、
 前記蛇行流路の全長が150mm以上10000mm以下であることが挙げられる。
[0028]
 蛇行流路の全長が150mm以上であることで、電極の広範囲に電解液を拡散させ易い。そのため、上記形態は、電極において電池反応を生じさせ易い。蛇行流路の全長が10000mm以下であることで、蛇行流路における電解液の流通抵抗を十分に低減できるので、電解液の圧力損失を十分に低減し易い。よって、上記形態はポンプ動力を十分に低減し易い。
[0029]
 (8)上記の電池セルの一形態として、
 前記蛇行流路が前記双極板に設けられていることが挙げられる。
[0030]
 蛇行流路は、双極板及び電極の少なくとも一方に設けることが好ましい。双極板に流路を設けることは容易である。そのため、上記形態は蛇行流路を形成し易い。蛇行流路は電極に設けてもよい。
[0031]
 (9)上記の電池セルの一形態として、
 前記蛇行流路は溝を含むことが挙げられる。
[0032]
 蛇行流路が溝を含むことで、蛇行流路に電解液がより流れ易い。そのため、上記形態は電解液の圧力損失をより低減し易い。よって、上記形態はポンプ動力をより低減し易い。電極に蛇行流路を設ける場合、蛇行流路は、溝によって構成する他、電極を構成する多孔体自体の気孔率が局所的に大きい疎な部分によって構成してもよい。溝や多孔体における気孔率が大きい疎な部分は、溝のない箇所や気孔率が小さい密な部分に比べて電解液が流れ易く、流路として機能する。
[0033]
 (10)上記の電池セルの一形態として、
 前記電極の透過率が1×10 -13以上1×10 -10以下であることが挙げられる。
[0034]
 電極の透過率とは、電極における電解液の流通のし易さを示す指標である。透過率が高いほど電極に電解液が流れ易いことを示す。透過率が上記範囲内であることで、電極に流れる電解液の圧力損失をより低減できる。また、透過率が上記範囲内であれば、電極に電解液が拡散し易く、電極の広範囲に電解液を行き渡らせ易い。そのため、上記形態は、電極において電池反応が生じ易い。
[0035]
 (11)本開示の実施形態に係るセルスタックは、
 上記(1)から(10)のいずれか一つに記載の電池セルを備える。
[0036]
 本開示のセルスタックは、電解液の圧力損失を低減できつつ、電極の広範囲に電解液を流通させることができる。そのため、本開示のセルスタックは、RF電池のポンプ動力を低減することができる。これは、本開示のセルスタックが上述の本開示の電池セルを備えるからである。よって、本開示のセルスタックは、RF電池の電池性能を向上させることができる。
[0037]
 (12)本開示の実施形態に係るレドックスフロー電池は、
 上記(11)に記載のセルスタックを備える。
[0038]
 (13)本開示の別の実施形態に係るレドックスフロー電池は、
 上記(1)から(10)のいずれか一つに記載の電池セルを備える。
[0039]
 本開示のRF電池は、上述の本開示の電池セル、又は上述の本開示のセルスタックを備えるため、ポンプ動力を低減することができる。よって、本開示のRF電池は、電池性能に優れる。
[0040]
 [本開示の実施形態の詳細]
 本開示の電池セル、セルスタック、及びレドックスフロー電池(RF電池)の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一又は相当部分を示す。なお、本願発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[0041]
 [実施形態]
 図1~図6を参照して、実施形態に係るRF電池1、並びに、RF電池1に備える電池セル10及びセルスタック2の一例を説明する。
[0042]
 《RF電池》
 図1、図2に示すRF電池1は、正極電解液及び負極電解液として、酸化還元により価数が変化する金属イオンを活物質として含有する電解液を使用する。RF電池1は、正極電解液に含まれるイオンの酸化還元電位と、負極電解液に含まれるイオンの酸化還元電位との差を利用して充放電を行う。ここでは、RF電池1の一例として、正極電解液及び負極電解液にバナジウム(V)イオンを含有するバナジウム電解液を使用したバナジウム系RF電池を示す。図1中の電池セル10内の実線矢印は充電反応を、破線矢印は放電反応をそれぞれ示している。RF電池1は、交流/直流変換器80を介して電力系統90に接続されている。RF電池1は、例えば、負荷平準化用途、瞬低補償、非常用電源などの用途、太陽光発電、風力発電といった自然エネルギー発電の出力平滑化用途に利用される。RF電池1は、正極電解液にマンガンイオンを含み、負極電解液にチタンイオンを含むマンガン-チタン系RF電池などでもよい。電解液は公知の組成のものを利用できる。
[0043]
 RF電池1は、充放電を行う電池セル10と、電解液を貯留するタンク106、107と、タンク106、107と電池セル10との間で電解液を循環させる循環流路100P、100Nとを備える。
[0044]
 《電池セル》
 電池セル10は、図1に示すように、正極電極14と、負極電極15と、両電極間に介在される隔膜11とを備える。電池セル10の構造は、隔膜11を挟んで正極セル12と負極セル13とに分離され、正極セル12に正極電極14、負極セル13に負極電極15が内蔵されている。電池セル10は、図2に示すように、双極板31の間に、正極電極14と負極電極15とが隔膜11を介して対向するように配置されて構成される(図3も参照)。
[0045]
 本実施形態の電池セル10は、図5に示すように、電解液が流通する流路として、複数の蛇行流路4を備える点を特徴の1つとする。蛇行流路4は、例えば、正極電極14、負極電極15といった電極と双極板31の少なくとも一方に設けられる。本実施形態では、双極板31に複数の蛇行流路4が設けられている。蛇行流路4は、図6に示すように、複数の並列区間40を有する。以下では、電池セル10の基本構成を先に説明し、その後、図5、図6を参照して、電池セル10に備える蛇行流路4の構成を説明する。
[0046]
 (電極)
 RF電池1の正極電極14及び負極電極15の各電極には、正極電解液及び負極電解液といった電解液が供給される。各電極は電解液が電池反応を行う反応場として機能する。正極電極14及び負極電極15は、導電性を有する多孔体で形成されている。多孔体で形成された電極は、空孔を有するため、電極内に電解液を流通させることができる。正極電極14及び負極電極15には、例えば、カーボンフェルト、カーボンクロス、カーボンペーパーなどが好適に利用できる。隔膜11は、例えば、水素イオンを透過するイオン交換膜で形成されている。
[0047]
 〈電極の透過率〉
 正極電極14及び負極電極15の各電極の透過率は、例えば1×10 -13以上1×10 -10以下であることが挙げられる。透過率は、電解液の流通のし易さを示す指標である。透過率が高いほど電極に電解液が流れ易いことを示す。透過率が1×10 -13以上であることで、電極における電解液の流通抵抗が小さくなり、電極に流れる電解液の圧力損失をより低減できる。また、透過率が1×10 -13以上であれば、電極に電解液が拡散し易く、電極の広範囲に電解液を行き渡らせ易い。透過率が高過ぎると、電池反応せずに未反応のまま電極内を通過する電解液の割合が多くなる。そのため、電極において電池反応が生じ難くなる。透過率が1×10 -10以下であることで、未反応のまま電極内を通過する電解液を低減できる。よって、電極において電池反応が生じ易い。より好ましい電極の透過率は、2×10 -13以上、更に5×10 -13以上5×10 -11以下である。
[0048]
 透過率は、電極の透過抵抗の逆数であり、次式で示されるダルシー・ワイズバッハの式により求められる。
 ΔP=(h/K)μ(Q/wd)
 Kは透過率(m )である。ΔPは圧力損失(Pa)、Qは電極に供給される流体の流量(m /s)、μは流体の粘度(Pa・s)、hは電極の長さ(m)、wは電極の幅(m)、dは電極の厚み(m)をそれぞれ示す。電極の厚みは、電池セル10に電極を組み込んだときにおける圧縮状態での電極の厚みとする。透過率は、流体の種類によらず電極固有の値である。透過率は、粘度が既知である水などの流体を用いて測定することができる定数である。電極の透過率は、特許文献1に記載された測定方法を用いて求めることができる。
[0049]
 電池セル10を構成する正極セル12及び負極セル13には、図1、図2に示すように、循環流路100P、100Nを通して正極電解液及び負極電解液といった電解液が循環する。正極セル12には、正極電解液を貯留する正極電解液タンク106が正極循環流路100Pを介して接続されている。同様に、負極セル13には、負極電解液を貯留する負極電解液タンク107が負極循環流路100Nを介して接続されている。各循環流路100P、100Nは、各タンク106、107から電池セル10へ電解液を送る往路配管108、109と、電池セル10から各タンク106、107へ電解液を戻す復路配管110、111とを有する。各往路配管108、109には、各タンク106、107に貯留される電解液を圧送するポンプ112、113が設けられている。電解液は、ポンプ112、113により電池セル10に循環される。
[0050]
 《セルスタック》
 RF電池1は、単数の電池セル10を備える単セル電池であってもよいし、複数の電池セル10を備える多セル電池であってもよい。RF電池1は通常、図2に示すような、複数の電池セル10が積層されたセルスタック2が利用される。セルスタック2は、図3に示すように、複数のサブスタック200をその両側から2枚のエンドプレート220で挟み込み、両側のエンドプレート220を締付機構230で締め付けることで構成されている。図3は、複数のサブスタック200を備えるセルスタック2を示している。サブスタック200は、セルフレーム3、正極電極14、隔膜11、負極電極15の順に繰り返し積層され、その積層体の両端に給排板210が配置された構造である。給排板210には、各循環流路100P、100N(図1、図2参照)の往路配管108、109及び復路配管110、111が接続される。
[0051]
 《セルフレーム》
 セルフレーム3は、図3に示すように、正極電極14と負極電極15との間に配置される双極板31と、双極板31の周囲に設けられる枠体32とを有する(図4も参照)。双極板31の一面側には、正極電極14が対向するように配置される。双極板31の他面側には、負極電極15が対向するように配置される。枠体32の内側には、双極板31が設けられ、双極板31と枠体32により凹部32oが形成される。凹部32oは、双極板31の両側にそれぞれ形成され、各凹部32o内に正極電極14及び負極電極15が双極板31を挟んで収納される。
[0052]
 双極板31は、例えば導電性プラスチック、代表的にはプラスチックカーボンなどで形成されている。プラスチックカーボンは、導電性カーボンと樹脂との複合材料である。枠体32は、例えば、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などのプラスチックで形成されている。セルフレーム3は、双極板31の周囲に枠体32を射出成型などにより一体化することで製造することが挙げられる。その他、セルフレーム3は、双極板31の外周部と枠体32の内周部との間にシール部材を配置し、双極板31の外周部と枠体32の内周部とを重ね合わせることで製造することもできる。
[0053]
 セルスタック2を構成するサブスタック200は、隣接する各セルフレーム3の枠体32の一面側と他面側とが互いに対向して突き合わされ、隣接する各セルフレーム3の双極板31の間にそれぞれ1つの電池セル10が形成される(図3参照)。換言すれば、隣り合う電池セル10の間に双極板31が介在される。正極電極14及び負極電極15の各電極は、電池セル10を構成したときに枠体32の各凹部32o内に収納される。各セルフレーム3の枠体32の間には、電解液の漏洩を抑制するため、Oリング又は平パッキンなどの環状のシール部材37(図2、図3参照)が配置されている。
[0054]
 電池セル10への電解液の供給及び排出は、枠体32に貫通して形成された給液マニホールド33、34及び排液マニホールド35、36と、枠体32に形成された給液スリット33s、34s及び排液スリット35s、36sを介して行われる。図3に示すセルフレーム3の場合、正極電解液は、枠体32の下部に形成された給液マニホールド33から枠体32の一面側に形成された給液スリット33sを介して双極板31の一面側に供給される。供給された正極電解液は、枠体32の上部に形成された排液スリット35sを介して排液マニホールド35に排出される。同様に、負極電解液は、枠体32の下部に形成された給液マニホールド34から枠体32の他面側に形成された給液スリット34sを介して双極板31の他面側に供給される。供給された負極電解液は、枠体32の上部に形成された排液スリット36sを介して排液マニホールド36に排出される。給液マニホールド33、34及び排液マニホールド35、36は、給排板210(図3参照)を介して各循環流路100P、100N(図1、図2参照)の往路配管108、109及び復路配管110、111にそれぞれつながっている。
[0055]
 本例の電池セル10は、電解液が下縁側から供給され、上縁側から排出されるように構成されている。つまり、電池セル10における全体的な電解液の流れる方向は、紙面上方向となる。
[0056]
 セルフレーム3は、図4に示すように、供給側整流部330と排出側整流部350とを有する。供給側整流部330は、枠体32の一面側に形成され、枠体32の内周の下縁に沿って伸びる溝である。供給側整流部330に給液スリット33sがつながっている。供給側整流部330は、給液スリット33sから供給された正極電解液を双極板31の下縁部に沿って拡散させる機能を有する。排出側整流部350は、枠体32の一面側に形成され、枠体32の内周の上縁に沿って伸びる溝である。排出側整流部350に排液スリット35sがつながっている。排出側整流部350は、双極板31の上縁部から排出された正極電解液を排液スリット35sに集約する機能を有する。
[0057]
 この例では、供給側整流部330及び排出側整流部350を枠体32に設けているが、供給側整流部330及び排出側整流部350は双極板31に設けることも可能である。双極板31に供給側整流部330を設ける場合は双極板31の下縁部に沿って溝を形成すればよい。また、双極板31に排出側整流部350を設ける場合は双極板31の上縁部に沿って溝を形成すればよい。
[0058]
 図4では、正極電極14(図3参照)が配置されるセルフレーム3の正極側である一面側に形成された正極電解液用の供給側整流部330及び排出側整流部350のみを図示している。負極電極15(図3参照)が配置されるセルフレーム3の負極側である他面側にも、一面側と同様に、負極電解液用の供給側整流部及び排出側整流部が形成されている。セルフレーム3の他面側に形成された負極電解液用の供給側整流部及び排出側整流部の構成は、図4に示す供給側整流部330及び排出側整流部350と同様であるので、その説明を省略する。
[0059]
 (双極板)
 双極板31は、図4、図5に示すように、正極電極14(図3参照)及び負極電極15(図3参照)の各電極と双極板31とが重なる方向から見た平面視において、電解液が供給される供給縁311と、電解液が排出される排出縁312とを有する。本例の場合、双極板31における周縁の下縁が供給縁311である。双極板31における周縁の上縁が排出縁312である。
[0060]
 本例の双極板31の平面形状は矩形状である。図4、図5における紙面表側から見た双極板31の一面側は、正極電極14(図3参照)に対向する面である。図4、図5における紙面裏側から見た双極板31の他面側は、負極電極15(図3参照)に対向する面である。
[0061]
 (蛇行流路)
 本例の電池セル10は、図5に示すように、複数の蛇行流路4を備える。蛇行流路4は、代表的には、双極板31に設けられる。蛇行流路4は、正極電極14及び負極電極15の少なくとも一方の電極に設けることも可能である。
[0062]
 蛇行流路4は、例えば、溝によって形成される。上記溝に多孔体が収納されていてもよい。また、電極に蛇行流路4を設ける場合、蛇行流路4は、電極を構成する多孔体自体の気孔率が局所的に大きい疎な部分によって形成されていてもよい。上記の溝や多孔体における気孔率が大きい疎な部分は、溝のない箇所や気孔率が小さい密な部分に比べて、電解液が流れ易い。
[0063]
 本例では、図5に示すように、双極板31に複数の蛇行流路4が設けられると共に、各蛇行流路4が溝によって形成されている場合を例示する。双極板31に溝を形成することは比較的容易である。そのため、双極板31に溝からなる蛇行流路4を形成し易い。また、蛇行流路4が溝を含む構成とすると、蛇行流路4に電解液がより流れ易いため、電解液の圧力損失を低減し易い。
[0064]
 以下、図5に示す双極板31に設けられた蛇行流路4の構成を説明する。以下の説明において、供給縁311から排出縁312に向かう方向を長さ方向とする。供給縁311及び排出縁312に沿う方向を幅方向とする。つまり、図4、図5における紙面上下方向が上記長さ方向である。図4、図5における紙面左右方向が上記幅方向である。図4、図5では、双極板31の一面側である正極電極14側に設けられた正極電解液が流通する複数の蛇行流路4しか図示していない。双極板31の他面側である負極電極15側にも、一面側と同様に、負極電解液が流通する複数の蛇行流路が設けられている。なお、図4、図5では、複数の蛇行流路4のうち、2つの蛇行流路4のみを図示し、その他の蛇行流路は「・・・(ドット)」で省略して示す。
[0065]
 蛇行流路4は、図5に示すように、幅方向に並列に複数配置されている。本例の場合、双極板31の概ね全域にわたって、蛇行流路4が並んで設けられている。蛇行流路4の数は、双極板31の全域に電解液を均一に行き渡らせられるように、双極板31のサイズ、代表的には双極板31の幅方向の長さによって適宜選択することが好ましい。各蛇行流路4は、供給縁311に連通する導入口4iと、排出縁312に連通する排出口4oとを有する。各蛇行流路4は、導入口4iから排出口4oまで一連に形成されている。
[0066]
 図6を用いて、蛇行流路4の構成を詳しく説明する。蛇行流路4は、図6に示すように、複数の並列区間40を有する。各並列区間40は、長さ方向に伸び、幅方向に並ぶように設けられている。各並列区間40は、供給縁311側及び排出縁312側にそれぞれ端部401、402を有している。本例の蛇行流路4を構成する並列区間40は、溝によって形成されている。以下の説明では、複数の並列区間40のうち、幅方向の一端側に配置され、導入口4iを介して供給縁311に直接連通する並列区間40を指すときは、「導入側区間41」という。また、幅方向の他端側に配置され、排出口4oを介して排出縁312に直接連通する並列区間40を指すときは、「排出側区間42」という。つまり、図5、図6に示す蛇行流路4において、紙面左側に位置する並列区間40が導入側区間41、紙面右側に位置する並列区間40が排出側区間42である。更に、導入側区間41及び排出側区間42を除く、導入側区間41と排出側区間42との間に配置される残りの並列区間40を指すときは、「中間区間45」という。
[0067]
 蛇行流路4において、導入側区間41における供給縁311側の端部401は導入口4iに繋がっている。また、排出側区間42における排出縁312側の端部402は排出口4oに繋がっている。中間区間45は、導入側区間41と排出側区間42との間に、幅方向に間隔をあけて並ぶように配置されている。そして、隣り合う並列区間40における排出縁312側の端部402同士、及び供給縁311側の端部401同士が交互に接続されることによって、蛇行流路4が構成されている。蛇行流路4は、並列区間40が幅方向に並ぶ領域を有する。以下、並列区間40が幅方向に並ぶ領域を「並列領域4A」という。並列領域4Aは、並列区間40を幅方向に見て、全並列区間40が互いに重なり合う領域である。並列領域4Aは、排出縁312側の後述する横区間55と供給縁311側の後述する横区間55との間の長さ方向の長さを有し、幅方向の一端側にある並列区間40から幅方向の他端側にある並列区間40までの幅方向の長さを有する。
[0068]
 導入側区間41は、導入口4iから排出縁312側に向かって伸びる。導入側区間41における排出縁312側の端部402は、排出縁312まで達しておらず、排出縁312に連通していない。排出側区間42は、排出口4oから供給縁311側に向かって伸びる。排出側区間42における供給縁311側の端部401は、供給縁311まで達しておらず、供給縁311に連通していない。導入側区間41における排出縁312側の端部402は中間区間45に連通し、更に中間区間45は排出側区間42における供給縁311側の端部401に連通している。中間区間45における排出縁312側の端部402及び供給縁311側の端部401は、排出縁312及び供給縁311まで達しておらず、排出縁312及び供給縁311に連通していない。
[0069]
 図6に示す蛇行流路4の場合、導入側区間41及び排出側区間42が、長さ方向に沿って平行に形成されている。また、中間区間45も、長さ方向に沿うように形成されている。つまり、各並列区間40は、長さ方向に沿って形成され、かつ、互いに幅方向に間隔をあけて平行に設けられている。隣り合う並列区間40における排出縁312側の端部402同士、及び供給縁311側の端部401同士は、幅方向に沿う横区間55を介して交互に接続されている。
[0070]
 (蛇行流路の作用)
 蛇行流路4を備える場合の電解液の流れについて説明する。供給縁311から供給された正極電解液といった電解液は、導入口4iから蛇行流路4に導入される。蛇行流路4に導入された電解液は、蛇行流路4に沿って流れ、排出口4oから排出縁312に排出される。
[0071]
 蛇行流路4に流れる電解液は、蛇行流路4から蛇行流路4に面する正極電極14といった電極に浸透し、電極の表面から電極内部へ拡散する。この電極への電解液の拡散により、電極内部に電解液の流通を生じさせることができる。電解液が電極に流通することによって、電極において電池反応が生じる。
[0072]
 (蛇行流路の断面積)
 図6に示す蛇行流路4は、導入口4iから排出口4oまでの全長にわたって断面積が一様である。「蛇行流路4の断面積」とは、蛇行流路4における電解液の流通方向に直交する横断面の断面積である。「断面積が一様」とは、次のことを意味する。蛇行流路4に沿って複数の箇所を選択し、蛇行流路4における複数の箇所の断面積を測定する。具体的には、各並列区間40、即ち導入側区間41、中間区間45及び排出側区間42の各区間における複数の箇所の断面積を測定する。測定する箇所は、例えば各並列区間40において10箇所以上とし、等間隔に設定するとよい。そして、測定した断面積の平均値を求め、各箇所の断面積が平均値の±30%以内であるとき、断面積が一様であるとみなす。より好ましくは、各箇所の断面積が平均値の±20%以内、更に±10%以内である。
[0073]
 蛇行流路4を構成する並列区間40の断面積は、例えば0.25mm 以上25mm 以下、更に1mm 以上15mm 以下であることが挙げられる。蛇行流路4の断面積が上記範囲内であることで、蛇行流路4に流れる電解液の流量を十分に確保し易い。よって、蛇行流路4の断面積が上記範囲内である場合は、電極の広範囲に電解液を行き渡らせ易いため、電極において電池反応を生じさせ易い。また、蛇行流路4の断面積が上記範囲内であれば、蛇行流路4における電解液の流通抵抗を低減できるため、電解液の圧力損失を低減し易い。
[0074]
 この例では、蛇行流路4の断面形状が矩形状である。「蛇行流路4の断面形状」とは、上記横断面での形状である。蛇行流路4の断面形状は、矩形状に限定されるものではなく、例えば、三角形状、台形状、半円形状、半楕円形状などであってもよい。蛇行流路4の幅及び深さが導入口4iから排出口4oまでの全長にわたって一様である。「蛇行流路4の幅」とは、上記横断面での幅である。蛇行流路4の深さとは、上記横断面での深さである。蛇行流路4の幅は、例えば0.5mm以上10mm以下、更に1mm以上5mm以下であることが挙げられる。蛇行流路4の深さは、例えば0.5mm以上10mm以下、更に1mm以上5mm以下であることが挙げられる。
[0075]
 (蛇行流路の全長)
 蛇行流路4の全長は、例えば150mm以上10000mm以下、更に500mm以上5000mm以下であることが挙げられる。「蛇行流路4の全長」とは、導入口4iから排出口4oまでの中心線に沿った長さを意味する。蛇行流路4の全長が短過ぎると、蛇行流路4から電極への電解液の拡散が生じ難い。その結果、電極に電解液が十分に流通せず、電解液が未反応のまま蛇行流路4を通過してしまうおそれがある。蛇行流路4の全長が150mm以上であることで、蛇行流路4から電極への電解液の拡散が十分に生じ易くなる。そのため、電極内部に電解液の流通を生じさせ易い。よって、蛇行流路4の全長が150mm以上である場合は、電極の広範囲に電解液を拡散させ易いので、電極において電池反応を生じさせ易い。蛇行流路の全長が10000mm以下であることで、蛇行流路4における電解液の流通抵抗が大きくなり過ぎることを回避できる。よって、蛇行流路4の全長が10000mm以下である場合は、蛇行流路4における電解液の流通抵抗を十分に低減できるので、電解液の圧力損失を十分に低減し易い。
[0076]
 (並列領域の長さ)
 電池セル10(図3参照)を構成したとき、正極電極14及び負極電極15の少なくとも一方の電極の長さに対する蛇行流路4における並列領域4Aの長さの比率は、例えば50%以上、更に60%以上、70%以上、80%以上であることが好ましい。電極の長さは長さ方向における長さである。上記の並列領域4Aの長さは、図6中、L 4Aで示される長さ方向の寸法のことである。並列領域4Aの長さは、複数の並列区間40のうち、幅方向の両端に配置される並列区間40を除いた並列区間40の長さ方向の長さである。換言すれば、並列領域4Aの長さは、中間区間45の長さ方向の長さに相当するといえる。中間区間45の上記長さとは、中間区間45において、排出縁312に最も近い部分と供給縁311に最も近い部分との間の長さ方向の距離をいう。本例の場合、並列領域4Aの長さは、中間区間45における排出縁312側の端部402と供給縁311側の端部401との間の長さ方向の距離に等しい。上記の比率が高いほど、電極の広範囲に電解液を拡散させ易いため、電極において電池反応を生じさせ易い。双極板31の長さに対する並列領域4Aの長さの比率は、例えば50%以上、更に60%以上、70%以上、80%以上であることが挙げられる。双極板31の長さは、供給縁311から排出縁312までの長さ方向の距離である。
[0077]
 排出側区間42を除く並列区間40における排出縁312側の端部402と排出縁312までの距離は、例えば1mm以上150mm以下、更に2mm以上100mm以下、4mm以上80mm以下であることが挙げられる。また、導入側区間41を除く並列区間40における供給縁311側の端部401と供給縁311までの距離は、例えば1mm以上150mm以下、更に2mm以上100mm以下、4mm以上80mm以下であることが挙げられる。
[0078]
 (並列区間の数)
 蛇行流路4を構成する並列区間40の総数は2n+1個となる(nは自然数)。つまり、並列区間40の数は3以上の奇数である。並列区間40の数は、例えば3以上35以下であることが挙げられる。並列区間40の数が3以上であることで、電極の広範囲に電解液を行き渡らせ易い。並列区間40の数が35以下、更に15以下であることで、蛇行流路4の全長が過度に長くなることを回避できる。そのため、上記形態は、蛇行流路における電解液の流通抵抗を低減できるので、電解液の圧力損失を低減し易い。図5に示す複数の蛇行流路4において、各蛇行流路4における並列区間40の数は同じであってもよいし、異なってもよい。この例では、各蛇行流路4における並列区間40の数が同じ5個である。
[0079]
 (並列区間の間の距離)
 隣り合う並列区間40の間の幅方向の距離は、例えば1mm以上40mm以下、更に2mm以上25mm以下であることが挙げられる。これにより、電極への電解液の拡散性を改善できる。「並列区間40の間の距離」とは、隣り合う一方の並列区間40の中心線と他方の並列区間40の中心線との間隔を意味する。並列区間40の間の距離は、図6中、P で示される寸法のことである。「並列区間40の中心線」は、並列区間40における幅の中心を通る線である。図6中、並列区間40の中心線を一点鎖線で示す。
[0080]
 並列区間40の間の距離P が1mm以上であることで、各並列区間40の間に位置する部分(所謂、畝部)の面積が増える。そのため、電極と双極板31との接触面積を確保し易い。よって、上記距離P が1mm以上である場合は、電池反応を効率よく行うことができる。また、上記距離P が40mm以下であることで、各並列区間40から電極への電解液の拡散が十分となり、電極の全面積にわたって電池反応が十分に生じ易くなる。よって、上記距離P が40mm以下である場合は、電池反応を効率よく行うことができる。
[0081]
 [実施形態の効果]
 実施形態に係る電池セル10における双極板31は、複数の蛇行流路4を備えることで、電解液を各蛇行流路4に沿って電極の広範囲に流通させることができる。電池セル10は、複数の蛇行流路4を備えることで、電解液の圧力損失を低減できる。したがって、電池セル10は、RF電池1のポンプ動力を低減することができる。
[0082]
 実施形態に係るセルスタック2は、上記の電池セル10を備えるため、RF電池1のポンプ動力を低減することができる。よって、セルスタック2は、RF電池1の電池性能を向上させることができる。
[0083]
 実施形態に係るRF電池1は、上記の電池セル10、又はセルスタック2を備えるため、ポンプ動力が低く、電池性能に優れる。

符号の説明

[0084]
 1 レドックスフロー電池(RF電池)
 2 セルスタック
 10 電池セル
 11 隔膜
 12 正極セル  13 負極セル
 14 正極電極  15 負極電極
 3 セルフレーム
 31 双極板
 311 供給縁  312 排出縁
 32 枠体
 32o 凹部
 33、34 給液マニホールド  35、36 排液マニホールド
 33s、34s 給液スリット  35s、36s 排液スリット
 37 シール部材
 330 供給側整流部  350 排出側整流部
 4 蛇行流路
 4i 導入口  4o 排出口
 40 並列区間
 41 導入側区間  42 排出側区間
 45 中間区間
 401、402 端部
 4A 並列領域
 55 横区間
 100P 正極循環流路  100N 負極循環流路
 106 正極電解液タンク  107 負極電解液タンク
 108、109 往路配管  110、111 復路配管
 112、113 ポンプ
 200 サブスタック
 210 給排板  220 エンドプレート
 230 締付機構
 80 交流/直流変換器  90 電力系統
 L 4A 長さ
 P  距離

請求の範囲

[請求項1]
 電極と、前記電極に対向して配置される双極板とを備え、
 前記電極と前記双極板とが重なる方向から見た平面視において、電解液が供給される供給縁と前記電解液が排出される排出縁とを有する電池セルであって、
 前記供給縁から前記排出縁に向かう方向を長さ方向、前記供給縁及び前記排出縁に沿う方向を幅方向とするとき、
 前記供給縁に連通する導入口と、前記排出縁に連通する排出口とを有し、前記導入口から前記排出口まで一連に形成され、前記幅方向に並列に配置される複数の蛇行流路を備え、
 前記蛇行流路は、
  前記長さ方向に伸び、前記幅方向に並ぶ複数の並列区間を有し、
 複数の前記並列区間のうち、前記幅方向の一端側に配置される前記並列区間における前記供給縁側の端部が前記導入口に繋がると共に、前記幅方向の他端側に配置される前記並列区間における前記排出縁側の端部が前記排出口に繋がっており、
 隣り合う前記並列区間における前記排出縁側の端部同士、及び前記供給縁側の端部同士が交互に接続されている、
電池セル。
[請求項2]
 互いに隣り合う前記並列区間の間の前記幅方向の距離が1mm以上40mm以下である請求項1に記載の電池セル。
[請求項3]
 前記並列区間の数が3以上35以下である請求項1又は請求項2に記載の電池セル。
[請求項4]
 前記蛇行流路の断面積が前記導入口から前記排出口までの全長にわたって一様である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電池セル。
[請求項5]
 前記蛇行流路の断面積が0.25mm 以上25mm 以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電池セル。
[請求項6]
 前記電極の前記長さ方向の長さに対する前記並列区間が前記幅方向に並ぶ領域の前記長さ方向の長さの比率が50%以上である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電池セル。
[請求項7]
 前記蛇行流路の全長が150mm以上10000mm以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電池セル。
[請求項8]
 前記蛇行流路が前記双極板に設けられている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電池セル。
[請求項9]
 前記蛇行流路は溝を含む請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電池セル。
[請求項10]
 前記電極の透過率が1×10 -13以上1×10 -10以下である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の電池セル。
[請求項11]
 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電池セルを備える、
セルスタック。
[請求項12]
 請求項11に記載のセルスタックを備える、
レドックスフロー電池。
[請求項13]
 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電池セルを備える、
レドックスフロー電池。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]