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1. (JP2018518584) フタロニトリル樹脂
Document

Description

Title of Invention フタロニトリル樹脂 KR 10-2015-0094357 20150701 20190724 C08G 73/00 − 73/26 C08L 1/00 − 101/16 CAplus/REGISTRY(STN) 特表2002−519277(JP,A) 米国特許第05965268(US,A) 米国特許第06297298(US,B1) 特表2001−519448(JP,A) 米国特許第05925475(US,A) 米国特許第04409382(US,A) 米国特許第05003078(US,A) 中国特許出願公開第102993070(CN,A) Takekoshi T. ,Synthesis of High Performance Aromatic Polymers via Nucleophilic Nitro Displacement Reaction,Polymer Journal,1987年,Vol.19, No.1,p.191-202 KR2016007109 20160701 WO2017003250 20170105 2018518584 20180712 20171222 松元 洋

Technical Field

0001   0002  

Background Art

0003   0004   0005  

Citation List

Patent Literature

0006  

Summary of Invention

Technical Problem

0007  

Technical Solution

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054  

Advantageous Effects

0055  

Brief Description of Drawings

0056  

Description of Embodiments

0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079  

Claims

1   2   3  

Drawings

1   2    

Description

フタロニトリル樹脂

KR 10-2015-0094357 20150701 20190724 C08G 73/00 − 73/26 C08L 1/00 − 101/16 CAplus/REGISTRY(STN) patcit 1 : 特表2002−519277(JP,A)
patcit 2 : 米国特許第05965268(US,A)
patcit 3 : 米国特許第06297298(US,B1)
patcit 4 : 特表2001−519448(JP,A)
patcit 5 : 米国特許第05925475(US,A)
patcit 6 : 米国特許第04409382(US,A)
patcit 7 : 米国特許第05003078(US,A)
patcit 8 : 中国特許出願公開第102993070(CN,A)
nplcit 1 : Takekoshi T. ,Synthesis of High Performance Aromatic Polymers via Nucleophilic Nitro Displacement Reaction,Polymer Journal,1987年,Vol.19, No.1,p.191-202
KR2016007109 20160701 WO2017003250 20170105 2018518584 20180712 20171222 松元 洋

Technical Field

[0001]
本出願は、2015年7月1日付けで提出された韓国特許出願第10−2015−0094357号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は、本明細書の一部として含まれる。
[0002]
本出願は、フタロニトリル樹脂、重合性組成物、プレポリマー、複合体、その製造方法および用途に関する。

Background Art

[0003]
フタロニトリル樹脂は、多様な用途に使用され得る。例えば、フタロニトリル樹脂をガラス繊維や炭素繊維などのような充填剤に含浸させて形成される複合体(composite)は、自動車、飛行機または船舶などの素材に使用され得る。前記複合体の製造過程は、例えば、フタロニトリルと硬化剤の混合物または該混合物の反応により形成されるプレポリマーと充填剤を混合した後に硬化させる過程を含むことができる(例えば、特許文献1参照)。
[0004]
複合体の製造過程が効果的に行われるためには、単量体であるフタロニトリルまたはそれから形成された重合性組成物やプレポリマー(prepolymer)が適切な溶融性と流動性を有し、いわゆるプロセスウインドウ(process window)が広いことが要求される。
[0005]
また、前記フタロニトリルと硬化剤の混合物やプレポリマーが加工または硬化した後にボイド(void)を含むと、複合体の物性の低下が発生し得るので、このような問題をも考慮されなければならない。

Citation List

Patent Literature

[0006]
patcit 1 : 韓国登録特許第0558158号公報

Summary of Invention

Technical Problem

[0007]
本出願は、フタロニトリル樹脂、重合性組成物、プレポリマー、複合体、前記複合体の前駆体と製造方法および用途を提供する。本出願では、優れた硬化性、適切な加工温度と広いプロセスウインドウ(process window)を示し、優れた物性の複合体を形成できるフタロニトリル、それを使用した重合性組成物およびプレポリマーを提供できる。

Technical Solution

[0008]
本出願は、フタロニトリル樹脂に関する。前記フタロニトリル樹脂は、下記化学式1の化合物由来の重合単位を含むことができる。本出願で用語「所定化合物由来の重合単位」は、該化合物の重合ないし硬化により形成されたポリマーの骨格を意味する。
[0009]
[Chem. 1]


[0010]
化学式1でAr 1およびAr 2は、互いに同一であっても異なっていてもよい芳香族2価ラジカルであり、X 1およびX 2は、それぞれ独立して、アルキレン基、アルキリデン基、酸素原子または硫黄原子であり、R 1〜R 10は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはシアノ基であり、且つ、R 1〜R 5のうち少なくとも二つは、シアノ基であり、R 6〜R 10のうち少なくとも二つは、シアノ基である。
[0011]
本出願で用語「芳香族2価ラジカル」は、特に別途規定しない限り、ベンゼン、ベンゼンを含む化合物または前記のうちいずれか一つの誘導体に由来する2価残基を意味する。前記でベンゼンを含む化合物としては、二つ以上のベンゼン環が二つの炭素原子を共有しつつ縮合されているか、適切なリンカーにより連結されている構造の化合物を意味する。前記芳香族2価ラジカルは、例えば、6個〜25個、6個〜20個、6個〜15個または6個〜12個の炭素原子を含むことができる。
[0012]
一例示で、芳香族2価ラジカルは、下記化学式2〜4のうちいずれか一つの芳香族化合物に由来するラジカルであり得る。
[0013]
[Chem. 2]


[0014]
化学式2でR 1〜R 6は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基であり、且つ、R 1〜R 6のうち少なくとも一つは、化学式1の硫黄原子Sと連結されるラジカルを形成し、R 1〜R 6のうち少なくとも一つは、化学式1のX 1またはX 2に連結されるラジカルを形成する。
[0015]
[Chem. 3]


[0016]
化学式3でR 1〜R 8は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基であり、且つ、R 1〜R 8のうち少なくとも一つは化学式1の硫黄原子Sと連結されるラジカルを形成し、R 1〜R 8のうち少なくとも一つは、化学式1のX 1またはX 2に連結されるラジカルを形成する。
[0017]
[Chem. 4]


[0018]
化学式4でR 1〜R 10は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基であり、且つ、R 1〜R 10のうち少なくとも一つは、化学式1のX 1またはX 2に連結されるラジカルを形成し、Lは、アルキレン基、アルキリデン基、酸素原子または硫黄原子である。
[0019]
化学式2のR 1〜R 6、化学式3のR 1〜R 8または化学式4のR 1〜R 10は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基であり、且つ、前記それぞれの二つ以上は、化学式1に連結されるラジカルを形成できる。前記で化学式1に連結されるラジカルを形成するというのは、前記置換基のうちいずれか一つは、化学式1の硫黄原子Sに直接連結され、また、いずれか一つは、化学式1のX 1(Ar 1である場合)またはX 2(Ar 2である場合)に直接連結されることを意味する。他の例示で、ラジカルを形成しない前記それぞれの置換基は、水素、アルキル基またはアルコキシ基であるか、水素またはアルキル基であり得る。例えば、化学式2では、R 1およびR 4のうちいずれか一つが化学式1の硫黄原子Sに直接連結される部位であり、他の一つは、化学式1のX 1(Ar 1である場合)またはX 2(Ar 2である場合)に直接連結される部位であるか、R 1およびR 3のうちいずれか一つが化学式1の硫黄原子Sに直接連結される部位であり、他の一つは、化学式1のX 1(Ar 1である場合)またはX2(Ar2である場合)に直接連結される部位であってもよい。この場合、ラジカルを形成しない置換基は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基;水素、アルキル基またはアルコキシ基;または水素またはアルキル基であり得る。また、化学式3では、R 1、R 6、R 7およびR 8のうちいずれか一つが化学式1の硫黄原子Sに直接連結される部位であるか、化学式1のX 1(Ar 1である場合)またはX 2(Ar 2である場合)に直接連結される部位であり、R 2、R 3、R 4およびR 5のうちいずれか一つが化学式1のX 1(Ar 1である場合)またはX 2(Ar 2である場合)に直接連結される部位であるか、化学式1の硫黄原子Sに直接連結される部位であってもよく、残りの置換基は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基;水素、アルキル基またはアルコキシ基;または水素またはアルキル基であってもよい。また、化学式4では、R 1〜R 5のうちいずれか一つが化学式1の硫黄原子Sに直接連結される部位であるか、化学式1のX 1(Ar 1である場合)またはX 2(Ar 2である場合)に直接連結される部位であり、R 6〜R 10のうちいずれか一つが化学式1のX 1(Ar 1である場合)またはX 2(Ar 2である場合)に直接連結される部位であるか、化学式1の硫黄原子Sに直接連結される部位であってもよく、残りの置換基は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基;水素、アルキル基またはアルコキシ基;または水素またはアルキル基であってもよい。また、化学式4でLは、アルキレン基、アルキリデン基、酸素原子または硫黄原子であってもよく、他の例示で、アルキレン基、アルキリデン基または酸素原子であるか、酸素原子であってもよい。
[0020]
本出願で用語「アルキル基」は、特に別途規定しない限り、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルキル基であり得る。前記アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状または環状であってもよく、必要な場合に、一つ以上の置換基により置換されていてもよい。
[0021]
本出願で用語「アルコキシ基」は、特に別途規定しない限り、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルコキシ基であり得る。前記アルコキシ基は、直鎖状、分岐鎖状または環状であってもよく、必要な場合に、一つ以上の置換基により置換されていてもよい。
[0022]
本出願で用語「アリール」基は、特に別途規定しない限り、前記芳香族2価ラジカル項目で記述したベンゼン、ベンゼン構造を含む化合物または前記のうちいずれか一つの誘導体に由来する1価残基を意味する。アリール基は、例えば、6個〜25個、6個〜20個、6個〜15個または6個〜12個の炭素原子を含むことができる。アリール基の具体的な種類としては、フェニル基、ベンジル基、ビフェニル基またはナフタレニル基などが例示されるが、これに限定されない。また、本出願で、アリール基の範疇には、通常、アリール基と呼称される官能基はもちろん、いわゆるアルアルキル基(aralkyl group)またはアリールアルキル基などをも含まれる。
[0023]
本出願で用語「アルキレン基またはアルキリデン基」は、特に別途規定しない限り、炭素数1〜20、炭素数1〜16、炭素数1〜12、炭素数1〜8または炭素数1〜4のアルキレン基またはアルキリデン基を意味する。前記アルキレン基またはアルキリデン基は直鎖状、分岐鎖状または環状であってもよい。また、前記アルキレン基またはアルキリデン基は、任意に一つ以上の置換基で置換されていてもよい。
[0024]
本出願で前記アルキル基、アルコキシ基、アリール基、芳香族2価ラジカル、アルキレン基またはアルキリデン基に任意に置換されていてもよい置換基としては、塩素またはフッ素などのハロゲン、グリシジル基、エポキシアルキル基、グリシドキシアルキル基または脂環式エポキシ基などのエポキシ基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、チオール基、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基などが例示されるが、これに限定されない。
[0025]
化学式1でX 1およびX 2は、互いに同一であっても異なっていてもよい。前記X 1およびX 2は、それぞれ独立して、アルキレン基、アルキリデン基、酸素原子または硫黄原子であってもよく、他の例示で、アルキレン基、アルキリデン基または酸素原子であるか、酸素原子であってもよい。
[0026]
化学式1でR 1〜R 5は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはシアノ基であり、且つ、R 1〜R 5のうち少なくとも二つは、シアノ基である。他の例示で、シアノ基でないR 1〜R 5は、それぞれ独立して、水素、アルキル基またはアルコキシ基であるか、水素またはアルキル基であり得る。一例示で、化学式1では、R 3およびR 4がシアノ基であり、R 1、R 2およびR 5は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基であるか、水素、アルキル基またはアルコキシ基であるか、または水素またはアルキル基であり得る。
[0027]
化学式1でR 6〜R 10は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはシアノ基であり、且つ、R 6〜R 10のうち少なくとも二つは、シアノ基である。他の例示で、シアノ基でないR 6〜R 10は、それぞれ独立して、水素、アルキル基またはアルコキシ基であるか、水素またはアルキル基であり得る。一例示で、化学式1では、R 8およびR 9がシアノ基であり、R 6、R 7およびR 10は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基またはアリール基であるか、水素、アルキル基またはアルコキシ基であるか、または水素またはアルキル基であり得る。
[0028]
化学式1のような構造の化合物をフタロニトリル樹脂構造に適用する場合、適切な加工温度などが確保され得、硬化剤との反応性などを優秀に維持できる。前記化学式1の化合物は、硬化性に優れ、適切な加工温度と広いプロセスウインドウ(process window)を示し、優れた物性の複合体を形成できるフタロニトリル樹脂、重合性組成物およびプレポリマーを提供できる。
[0029]
また、前記化合物により形成されたフタロニトリル樹脂、重合性組成物およびプレポリマーなどは、溶融した状態で低い粘度を示し、硬化過程で気体が発生する場合にも、この気体の除去が効率的に行われ、これにより、最終製品で残存する空間による機械的物性の低下を誘発しない。
[0030]
一例示で、前記化合物の加工温度は、例えば、100℃〜350℃または100℃〜250℃の範囲内にあり得る。本出願で用語「加工温度」は、前記化合物、それを含む下記重合性組成物またはプレポリマーなどが加工可能な状態で存在する温度を意味する。このような加工温度は、例えば、軟化点、溶融温度Tmまたはガラス転移温度Tgであり得る。このような範囲は、適切な流動性と加工性を示し、広いプロセスウインドウが確保され、優れた物性の複合体を形成できる重合性組成物またはプレポリマーを具現することに有利である。
[0031]
化学式1の化合物は、公知の有機化合物の合成法により合成できる。例えば、化学式1の化合物は、いわゆるニトロ置換(nitro displacement)反応と公知されている反応、例えば、ヒドロキシ基を含む芳香族化合物およびニトロ基を含む芳香族化合物を塩基性触媒などの存在下で反応させる方式で合成できる。
[0032]
前記フタロニトリル樹脂は、前記化学式1の化合物の重合単位にさらに他のフタロニトリル化合物の重合単位を含むこともできる。このような場合に選択および使用され得るフタロニトリル化合物の種類は、特に限定されず、フタロニトリル樹脂の形成およびその物性の調節に有用なものと知られた公知の化合物が適用され得る。このような化合物の例では、米国特許第4,408,035号、米国特許第5,003,039号、米国特許第5,003,078号、米国特許第5,004,801号、米国特許第5,132,396号、米国特許第5,139,054号、米国特許第5,208,318号、米国特許第5,237,045号、米国特許第5,292,854号または米国特許第5,350,828号などで公知されている化合物が例示され得、前記文献によるもの以外に、当業界で公知されている多様な化合物が前記例示に含まれる。
[0033]
前記フタロニトリル樹脂において前記化学式1の化合物の重合単位は、前記化学式1の化合物と硬化剤の反応により形成される重合単位であり得る。このような場合に使用され得る硬化剤の種類は、化学式1の化合物と反応して高分子を形成できるものであれば、特に限定されず、例えば、いわゆるフタロニトリル樹脂の形成に有用なものと知られた化合物であれば、いずれの化合物をも使用できる。このような硬化剤は、前記記述した米国特許を含む多様な文献に知られている。
[0034]
一例示で、硬化剤として、芳香族アミン化合物のようなアミン化合物またはヒドロキシ化合物を使用できる。本出願でヒドロキシ化合物は、分子内に少なくとも一つまたは二つのヒドロキシ基を含む化合物を意味する。フタロニトリル化合物を硬化させて樹脂を形成できる硬化剤は多様に公知されていて、このような硬化剤は、本出願で大部分適用され得る。
[0035]
本出願は、また、重合性組成物に関する。重合性組成物は、前記記述した化学式1の化合物を含むことができる。重合性組成物は、前記化学式1の化合物と共に硬化剤をさらに含むことができる。
[0036]
前記で使用され得る硬化剤の種類は、特に限定されず、例えば、既に記述したもののような硬化剤を使用できる。
[0037]
重合性組成物において硬化剤の比率は、特に限定されない。前記比率は、例えば、組成物に含まれている化学式1の化合物などの硬化性成分の比率や種類などを考慮して目的する硬化性が確保され得るように調節され得る。例えば、硬化剤は、重合性組成物に含まれている化学式1の化合物1モル当たり約0.02モル〜1.5モル程度で含まれていてもよい。しかし、前記比率は、本出願の例示に過ぎない。通常、重合性組成物において硬化剤の比率が高くなるが、プロセスウインドウが狭くなる傾向にあり、硬化剤の比率が低くなると、硬化性が不充分になる傾向にあるため、このような点などを考慮して適切な硬化剤の比率が選択され得る。
[0038]
本出願の重合性組成物は、硬化性に優れ、且つ、低い溶融温度と広いプロセスウインドウ(process window)を示すことができる。
[0039]
一例示で、前記重合性組成物の加工温度、すなわち溶融温度またはガラス転移温度は、100℃〜300℃の範囲内にあり得る。このような場合、前記重合性組成物のプロセスウインドウ、すなわち前記加工温度Tpと前記化学式1の化合物などの硬化反応開始温度Toとの差To−Tpの絶対値は、50℃以上、70℃以上または100℃以上であり得る。一例示で、前記硬化反応開始温度Toが前記加工温度に比べて高い。このような範囲は、重合性組成物を使用して、例えば後述する複合体を製造する過程で適切な加工性を確保することに有利である。前記でプロセスウインドウの上限は、特に限定されないが、例えば、前記加工温度Tpと硬化反応開始温度Toとの差To−Tpの絶対値は、300℃以下または200℃以下であり得る。
[0040]
重合性組成物に含まれる前記化学式1の化合物は、150℃以上または約150℃の温度で粘度が100cP〜10000cP、100cP〜8000cPまたは、100cP〜5000cPの範囲内にあり得る。このような範囲で粘度を有することによって、加工過程で発生した気泡の除去が容易に行われ、これにより、最終製品の機械的物性などの低下を防止できる。
[0041]
重合性組成物は、前記化学式1の化合物以外に、他のフタロニトリル化合物などを含む多様な添加剤をさらに含むことができる。このような添加剤の例としては、多様な充填剤が例示され得る。充填剤として使用され得る物質の種類は、特に限定されず、目的する用途によって適合な公知の充填剤がすべて使用され得る。例示的な充填剤としては、金属物質、セラミック物質、ガラス、金属酸化物、金属窒化物または炭素系物質などがあるが、これに限定されない。また、前記充填剤の形状も、特に限定されず、アラミド繊維、ガラス繊維またはセラミック繊維などのような繊維状物質、またはその物質により形成された織布、不織布、紐又はロープ、ナノ粒子を含む粒子状、多角形又はその他無定形等多様な形状であることができる。前記で炭素系物質としては、グラファイト(graphite)、グラフェン(graphene)又は炭素ナノチューブ等やそれらの酸化物等のような誘導体ないしは異性体等が例示され得る。しかし、重合性組成物がさらに含むことができる成分は、前記に限定されず、例えば、ポリイミド、ポリアミドまたは、ポリスチレンなどのようないわゆるエンジニアリングプラスチックの製造に適用され得ると知られた多様な単量体やその他他の添加剤をも目的によって制限なしに含むことができる。
[0042]
また、本出願は、前記重合性組成物、すなわち前記化学式1の化合物および硬化剤を含む重合性組成物の反応により形成されるプレポリマー(prepolymer)に関する。
[0043]
本出願で用語「プレポリマー状態」は、前記重合性組成物内で化学式1の化合物と硬化剤の反応がある程度起こった状態(例えば、いわゆるAまたはBステージ段階の重合が起こった状態)や、完全に重合された状態には至らず、適切な流動性を示し、例えば、後述するような複合体の加工が可能な状態を意味する。一例示で、前記プレポリマー状態は、前記重合性組成物の重合がある程度進行された状態を意味する。
[0044]
前記プレポリマーも、優れた硬化性、適切な加工温度および広いプロセスウインドウ(process window)を示すことができる。また、前記プレポリマーは、常温で長期間保管される場合にも、経時的に安定性を示すことができる。
[0045]
例えば、前記プレポリマーの加工温度、例えば、ガラス転移温度または、溶融温度は、100℃〜350℃または100℃〜250℃の範囲内にあり得る。このような場合、前記プレポリマーのプロセスウインドウ、すなわち前記加工温度Tpと前記プレポリマーの硬化温度Tcとの差Tc−Tpの絶対値は、50℃以上、70℃以上または100℃以上であり得る。一例示で、前記硬化温度Tcが前記加工温度Tpに比べて高い。このような範囲は、プレポリマーを使用して、例えば後述する複合体を製造する過程で適切な加工性を確保することに有利である。前記でプロセスウインドウの上限は、特に限定されないか、例えば、前記加工温度Tpと硬化温度Tcとの差Tc−Tpの絶対値は、300℃以下または200℃以下であり得る。
[0046]
また、前記プレポリマーは、150℃以上または約150℃の温度で硬化反応が起こる前の粘度が100cP〜10000cP、100cP〜8000cPまたは100cP〜5000cPの範囲内にあり得る。このような範囲で粘度を有することによって、加工過程で発生した気泡の除去が容易に行われ、これにより、最終製品の機械的物性などの低下を防止できる。
[0047]
プレポリマーは、前記成分以外に、公知の任意の添加剤をさらに含むことができる。このような添加剤の例としては、前述した充填剤などが例示されるが、これに限定されない。
[0048]
また、本出願は、複合体(composite)に関する。前記複合体は、前記記述したフタロニトリル樹脂および充填剤を含むことができる。前記記述したように、本出願の化学式1の化合物を通じて優れた硬化性、低い溶融温度と広いプロセスウインドウ(process window)の達成が可能であり、これにより、多様な充填剤を含む優れた物性のいわゆる強化樹脂複合体(reinforced polymer composite)を容易に形成できる。このように形成された複合体は、前記フタロニトリル樹脂と充填剤を含むことができ、例えば、自動車、飛行機または船舶などの耐久材などを含む多様な用途に適用され得る。
[0049]
充填剤の種類は、特に限定されず、目的する用途を考慮して適宜選択され得る。使用され得る充填剤の具体的な種類としては、前記で記述した物質などが例示できるが、これに限定されない。
[0050]
充填剤の比率も、特に限定されず、目的する用途によって適正範囲に設定され得る。
[0051]
また、本出願は、前記複合体を製造するための前駆体に関し、前記前駆体は、例えば、前記記述した重合性組成物と前記充填剤を含むか、あるいは前記記述したプレポリマーと前記充填剤を含むことができる。
[0052]
複合体は、前記前駆体を使用した公知の方式で製造できる。例えば、前記複合体は、前記前駆体を硬化させて形成し得る。
[0053]
一例示で、前記前駆体は、前記化学式1の化合物および硬化剤を含む重合性組成物や、前記重合性組成物が仮硬化されて形成される前記プレポリマーを加熱などにより溶融させた状態で、必要な場合に前記充填剤と配合して製造し得る。例えば、前記のように製造された前駆体を目的する形状に成形した後に硬化させて、前述した複合体の製造が可能である。前記重合性組成物またはプレポリマーは、適切な加工温度と広いプロセス温度を有し、硬化性に優れ、前記過程で成形および硬化が効率的に行われることができる。
[0054]
前記過程でプレポリマーなどを形成する方法、このようなプレポリマーなどと充填剤を配合し、加工および硬化させて複合体を製造する方法などは、公知された方式により進行され得る。

Advantageous Effects

[0055]
本出願では、硬化性に優れ、適切な加工温度と広いプロセスウインドウ(process window)を示し、優れた物性の複合体を形成できるフタロニトリル樹脂、それを使用した重合性組成物およびプレポリマーを提供できる。また、本出願によれば、適切な粘度特性を示し、加工過程で発生する気泡による機械的物性などの低下がない最終製品を提供できるフタロニトリル樹脂、それを使用した重合性組成物およびプレポリマーを提供できる。

Brief Description of Drawings

[0056]
[fig. 1] 図1および図2は、製造例1および2で製造された化合物に対するNMR分析結果である。
[fig. 2] 図1および図2は、製造例1および2で製造された化合物に対するNMR分析結果である。

Description of Embodiments

[0057]
以下、実施例および比較例を通じて本出願のフタロニトリル樹脂などを具体的に説明するが、前記樹脂などの範囲が下記の実施例に限定されない。
[0058]
1.NMR(Nuclear magnetic resonance)分析
製造例1〜3で合成された化合物に対するNMR分析は、Agilent社の500MHzのNMR装備を使用して製造社のマニュアルに基づいて行った。NMRの測定のためのサンプルは、化合物をDMSO(dimethyl sulfoxide)−d6に溶解させて製造した。
[0059]
2.DSC(Differential scanning calorimetry)分析
DSC分析は、TA instrument社のQ20システムを使用して35℃から450℃まで10℃/分の昇温速度で昇温しつつ、N 2flow雰囲気で行った。
[0060]
3.TGA(Thermogravimetric Analysis)分析
TGA分析は、Mettler−Toledo社のTGAe850装備を使用して行った。製造例で製造された化合物の場合、25℃から800℃まで10℃/分の昇温速度で昇温しつつ、N 2flow雰囲気で分析し、実施例または比較例で製造された組成物の場合は、375℃の温度でポスト硬化させた後、25℃から900℃まで10℃/分の昇温速度で昇温しつつ、N 2flow雰囲気で分析した
[0061]
4.粘度分析
粘度は、TA社のDHR装備を使用して測定した。粘度測定の対象、例えば、各製造例での化合物に対して温度を180℃から400℃まで約5℃/分の昇温速度で昇温させながら、前記粘度を測定した。
[0062]
製造例1.化合物(PN1)の合成
下記化学式Aの化合物は、次の方式で合成した。まず、下記化学式Bの化合物(4、4’−thiodiphenol)37.1gおよび200gのDMF(dimethyl formamide)を3ネックRBF(3 neck round bottom flask)に投入し、常温で撹拌し、溶解させた。下記化学式Cの化合物58.9gを前記に追加し、DMF50gを追加した後、撹拌し、溶解させた。次いで、炭酸カリウム62.2gおよびDMF50gを共に投入し、撹拌し、温度を85℃まで昇温させた。5時間程度反応させ、常温で冷却させた。冷却された反応溶液を0.2N塩酸水溶液に注いで中和沈殿し、フィルタリングした後、水で洗浄した。その後、フィルタリングされた反応物を100℃の真空オーブンで一日間乾燥させ、水と残留溶媒を除去した後、下記化学式Aの化合物を80重量%の収率で収得した。
[0063]
[Chem. 5]


[0064]
[Chem. 6]


[0065]
[Chem. 7]


[0066]
化学式Aの化合物に対するNMR分析結果は、図1に記載した。
[0067]
製造例2.化合物(PN2)の合成
下記化学式Dの化合物27.9gおよび100mLのDMF(dimethyl formamide)を3ネックRBF(3 neck round−bottom flask)に投入し、常温で撹拌し、溶解させた。前記製造例1の化学式Cの化合物(4−ニトロフタロニトリル)51.9gを追加し、DMF50gを追加した後、撹拌し、溶解させた。次いで、炭酸カリウム62.2gおよびDMF50gを共に投入した後、撹拌し、温度を85℃まで昇温した。5時間程度反応させた後、常温まで冷却させる。冷却された反応溶液を0.2N塩酸水溶液に注いで中和沈殿した。フィルタリングした後、水で洗浄した。その後、フィルタリングされた反応物を100℃の真空オーブンで一日間乾燥させた。水と残留溶媒を除去した後、下記化学式Eの化合物(PN2)を83重量%の収率で収得した。
[0068]
[Chem. 8]


[0069]
[Chem. 9]


[0070]
前記化学式Dの化合物に対するNMR分析結果は、図2に示されている。前記化合物に対する分析結果は表1に整理されている。
[0071]
製造例3.化合物(CA1)の合成
下記化学式Fの化合物(CA1)は、TCI(Tokyo Chemical Industry Co.、Ltd.)社の市販製品を入手し、追加精製することなく使用した。
[0072]
[Chem. 10]


[0073]
製造例1および2の化合物(PN1、PN2)に対するDSCおよびTGA分析結果は、下記表1に整理されている。
[0074]
[Table 1]


[0075]
実施例1
製造例1の化学式Aの化合物(PN1)に前記化学式Aの化合物の使用量対比3モル%の製造例3の化合物(CA1、化学式F)を添加し、よく混合し、重合性組成物を製造した。前記組成物に対してDSCとTGA分析および粘度分析を行った結果は、下記表2に記載されている。前記重合性組成物を240℃で数分間加熱し、プレポリマーを製造できる。製造されたプレポリマーをさらに240℃から温度を昇温し、約375℃まで加熱し、熱硬化を完了させると、フタロニトリル樹脂を製造できる。
[0076]
比較例1
製造例2の化学式Eの化合物(PN2)を化学式Aの化合物の代わりに使用したことを除いて、実施例1と同一にプレポリマーおよびフタロニトリル樹脂を製造した。前記に対して行ったDSCとTGA分析および粘度分析結果は、下記表2に記載されている。
[0077]
実施例および比較例の組成物に対してDSCとTGA分析および粘度分析を行った結果は、下記表2に記載されている。
[0078]
[Table 2]


[0079]
表2の結果から、本出願では、低い加工温度を有し、低温でプレポリマーの製造が可能であり、100℃以上の広いプロセスウインドウが確保され、優れた耐熱特性を示すことが確認できる。また、溶融状態で低い粘度を示し、気泡などによるボイドを含まない最終製品を形成できることが確認できる。

Claims

[1]
下記化学式1の化合物 と芳香族アミン化合物との反応により形成される重合単位を含むフタロニトリル樹脂 及び充填剤を含む複合体
[Chem. 11]



[化学式1中、
Ar 1およびAr 2は、 それぞれ下記化学式2の芳香族化合物から由来するラジカルであり、
1およびX 2は、それぞれ 酸素原子であり、
1〜R 10は、それぞれ独立して、水素、 炭素数1〜4のアルキル基またはシアノ基であり、 但し
1〜R 5のうち少なくとも二つは、シアノ基であり、R 6〜R 10のうち少なくとも二つは、シアノ基である。]
[Chem. 12]



化学式2中、
1 及びR 4 の中の一つは化学式1の硫黄原子に直接連結され、ほかの一つは化学式1のX 1 又はX 2 に直接連結され、
2 、R 3 、R 5 及びR 6 は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜4のアルキル基である
[2]
化学式1中、R 3、R 4、R 8およびR 9がシアノ基であり、R 1、R 2およびR 5、R 6、R 7およびR 10は、それぞれ独立して、水素または 炭素数1〜4のアルキル基である、請求項1に記載の 複合体
[3]
前記充填剤は、金属物質、セラミック物質、ガラス、金属酸化物、金属窒化物または炭素系物質である、 請求項1または2に記載の複合体。

Drawings

[ Fig. 1]

[ Fig. 2]