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1. (WO2019049844) SHOCK ABSORBER
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明 細 書

発明の名称 緩衝器

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047  

符号の説明

0048  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : 緩衝器

技術分野

[0001]
 本発明は、ピストンロッドのストロークに対する作動流体の流れを制御して減衰力を発生する緩衝器に関する。

背景技術

[0002]
 例えば、特許文献1には、アクチュエータを含む減衰力調整機構がシリンダに内蔵された緩衝器が開示されている。また、特許文献2には、減衰力調整式緩衝器にフェイルセーフ機構を組み込んだものが開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2008-249107号公報
特許文献2 : 特開2009-281584号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 アクチュエータを構成するソレノイドの推力が相対的に小さいとき、フェイルセーフ機構による反力や流体力等の影響により、通常制御時に減衰力調整機構がフェイル状態に移行する可能性があった。
[0005]
 本発明の目的は、ソレノイド推力が相対的に小さいときの通常制御時に減衰力調整機構がフェイル状態に移行するのを防止した緩衝器を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明の一実施形態による緩衝器は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に挿入され、該シリンダ内をシリンダ一側室とシリンダ他側室とに区画するピストンと、前記ピストンに連結される一端と、前記シリンダから外部へ延出される他端と、を有するピストンロッドと、前記ピストン内に設けられる伸び側通路および縮み側通路と、前記伸び側通路に設けられる伸び側メインバルブと、前記伸び側メインバルブの開弁圧力を調整する伸び側背圧室と、前記縮み側通路に設けられる縮み側メインバルブと、前記縮み側メインバルブの開弁圧力を調整する縮み側背圧室と、前記伸び側背圧室と前記縮み側背圧室とを連通させる共通通路と、前記共通通路内の通路面積を調整する弁体と、前記弁体を通電時に一方向に付勢するアクチュエータと、前記弁体を他方向へ付勢する付勢部材と、前記弁体の一側に設けられ、前記シリンダ一側室と前記シリンダ他側室とに連通する室と、前記室と前記シリンダ一側室とを連通させる第1連通路と、前記室と前記シリンダ他側室とを連通させる第2連通路と、を備え、前記第1連通路は第1オリフィスを備え、前記第2連通路は第2オリフィスを備える。
[0007]
 本発明の一実施形態によれば、ソレノイド推力が相対的に小さいときのフェイル落ちを防止することができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 第1実施形態の緩衝器の主要部の断面図である。
[図2] 図1の一部を拡大して示す図である。
[図3] 第1実施形態のパイロット弁の作動の説明図であって、中心線の右側は通常制御ポジションのパイロット弁を示し、中心線の左側はフェイルポジションのパイロット弁を示す。
[図4] 第2実施形態の緩衝器の主要部の一部を拡大して示す図である。

発明を実施するための形態

[0009]
(第1実施形態)
 本発明の第1実施形態を添付した図を参照して説明する。
 図1は、第1実施形態の緩衝器1の主要部の断面図である。以下の説明において、図1における上方向(上側)および下方向(下側)を、緩衝器1における上方向(上側)および下方向(下側)とする。なお、第1実施形態は、単筒型の減衰力調整式油圧緩衝器であるが、リザーバを備える複筒型の減衰力調整式油圧緩衝器にも適用できる。
[0010]
 図1に示されるように、シリンダ2内には、ピストン3が摺動可能に嵌装される。ピストン3は、シリンダ2内をシリンダ一側室としてのシリンダ上室2Aとシリンダ他側室としてのシリンダ下室2Bとの2室に区画する。シリンダ2内には、シリンダ2内を上下方向へ移動可能なフリーピストン201が設けられる。フリーピストン201は、シリンダ2内をピストン3側(上側)のシリンダ下室2Bと底部側(下側)のガス室202とに区画する。シリンダ上室2Aおよびシリンダ下室2Bには、作動流体として油液が封入される。ガス室202には、作動流体として高圧ガスが封入される。
[0011]
 ピストン3の軸孔4には、ピストンボルト5の軸部6が挿通される。ピストンボルト5の略円筒形の頭部7の上側部分には、略円筒形のケース部材8の下端部がねじ結合部10で接続される。ピストンボルト5には、軸方向(上下方向)に沿って先端側(下側)へ延びて上端が頭部7の底面中央に開口する軸孔50(共通通路)が形成される。図2に示されるように、軸孔50は、軸孔50の上部に形成されて上端が開口する軸方向通路48と、軸孔50の下部に形成される軸方向通路30と、軸方向通路30,48間を連通させる軸方向通路49とにより構成される。軸孔50の径(内径)は、軸方向通路30の径が最も大きく、軸方向通路48、軸方向通路49の順に小さくなる。
[0012]
 図1に示されるように、ケース部材8の上端部には、ピストンロッド9の下端部がねじ結合部11で接続される。ピストンロッド9は、シリンダ2の上端部に装着されたロッドガイド200に挿通され、上端(他端)がシリンダ2から外部へ延出される。ピストンロッド9の下端部には、ナット12が螺合され、ナット12をケース部材8の上端に当接させて締め付けることにより、ねじ結合部11の緩みが抑止される。ピストンロッド9の下端には、小径部13が形成される。小径部13の外周面に形成された環状溝には、ケース部材8とピストンロッド9との間をシールするOリング14が装着される。ピストン3には、一端(上端)がシリンダ上室2A側に開口する伸び側通路15と、一端(下端)がシリンダ下室2B側に開口する縮み側通路16とが設けられる。ピストン3の下端には、伸び側通路15の作動流体の流れを制御する伸び側減衰弁17が設けられる。ピストン3の上端には、縮み側通路16の作動流体の流れを制御する縮み側減衰弁18が設けられる。
[0013]
 図2に示されるように、伸び側減衰弁17は、ピストン3の下端面の外周側に形成された環状のシート部19に着座する伸び側メインバルブ20と、ナット21によってピストンボルト5に固定されるパイロットケース22と、伸び側メインバルブ20の背面とパイロットケース22との間に形成される伸び側背圧室23とを備える。伸び側背圧室23内の圧力は、伸び側メインバルブ20に対して閉弁方向へ作用する。ナット21とパイロットケース22との間には、下側から順に、ワッシャ24、リテーナ25、およびディスクバルブ26が設けられる。ディスクバルブ26の内周縁部は、パイロットケース22の内周縁部とリテーナ25との間で挟持される。なお、伸び側メインバルブ20は、弾性体からなる環状のシール部20Aがパイロットケース22の内周面に全周にわたって接触するパッキンバルブである。
[0014]
 伸び側背圧室23は、パイロットケース22に形成された通路27およびディスクバルブ26を介してシリンダ下室2Bに連通される。伸び側背圧室23は、ディスクバルブ26に形成されたオリフィス26Aを介してシリンダ下室2Bに常時連通される。ディスクバルブ26は、伸び側背圧室23の圧力が所定圧力に達したときに開弁して伸び側背圧室23内の圧力をシリンダ下室2Bへリリーフする。また、伸び側背圧室23は、ディスク型の伸び側背圧導入弁28を介して、ピストンボルト5に形成された径方向通路29に連通される。径方向通路29は、ピストンボルト5に形成された軸方向通路30(共通通路)に連通される。
[0015]
 伸び側背圧導入弁28は、径方向通路29から伸び側背圧室23への作動流体の流れのみを許容する逆止弁である。伸び側背圧導入弁28は、パイロットケース22の上面の、通路27の内周側に形成された環状のシート部31に着座される。伸び側背圧導入弁28は、内周縁部がパイロットケース22の内周縁部とスペーサ32との間で挟持される。伸び側背圧室23は、伸び側背圧導入弁28が開弁することで、伸び側背圧導入弁28に形成されたオリフィス28Aを介して径方向通路29に連通される。
[0016]
 軸方向通路30は、ピストンボルト5に形成された径方向通路33(縮み側排出通路)に連通される。径方向通路33は、ピストン3に設けられた縮み側逆止弁34を介して伸び側通路15に連通される。径方向通路33は、縮み側逆止弁34に形成されたオリフィス34Aを介して伸び側通路15に常時連通される。縮み側逆止弁34は、径方向通路33から伸び側通路15への作動流体の流れのみを許容する。
[0017]
 縮み側減衰弁18は、ピストン3の上端面の外周側に形成された環状のシート部35に着座する縮み側メインバルブ36と、ピストンボルト5の頭部7とピストン3との間で固定されるパイロットケース37と、縮み側メインバルブ36の背面とパイロットケース37との間に形成される縮み側背圧室38とを備える。縮み側背圧室38内の圧力は、縮み側メインバルブ36に対して閉弁方向へ作用する。なお、縮み側メインバルブ36は、弾性体からなる環状のシール部36Aがパイロットケース37の内周面に全周にわたって接触するパッキンバルブである。
[0018]
 縮み側背圧室38は、パイロットケース37に形成された通路42およびディスクバルブ41を介してシリンダ上室2Aに連通される。縮み側背圧室38は、ディスクバルブ41に形成されたオリフィス41Aを介してシリンダ上室2Aに常時連通される。ディスクバルブ41は、縮み側背圧室38の圧力が所定圧力に達したときに開弁し、縮み側背圧室38内の圧力をシリンダ上室2Aへリリーフする。また、縮み側背圧室38は、ディスク型の縮み側背圧導入弁43およびパイロットケース37の内周面に形成された円周溝39を介してピストンボルト5に形成された径方向通路44に連通される。径方向通路44は、ピストンボルト5の軸方向通路48(共通通路)に連通される。
[0019]
 縮み側背圧導入弁43は、径方向通路44から縮み側背圧室38への作動流体の流れのみを許容する逆止弁である。縮み側背圧導入弁43は、パイロットケース37の下面の、通路42の内周側に形成された環状のシート部45に着座される。縮み側背圧導入弁43の内周縁部は、パイロットケース37の内周縁部とスペーサ40との間で挟持される。縮み側背圧室38は、縮み側背圧導入弁43が開弁することで、縮み側背圧導入弁43に形成されたオリフィス43Aを介して径方向通路44に連通される。
[0020]
 軸方向通路48は、ピストンボルト5に形成された径方向通路46(伸び側排出通路)に連通される。径方向通路46は、ピストン3に設けられた伸び側逆止弁47を介して縮み側通路16に連通される。径方向通路46は、伸び側逆止弁47に形成されたオリフィス47Aを介して縮み側通路16に常時連通される。伸び側逆止弁47は、径方向通路46から縮み側通路16への作動流体の流れのみを許容する。
[0021]
 ピストンボルト5の軸孔50(共通通路)内の作動流体の流れは、パイロット弁によって制御される。パイロット弁は、軸孔50に摺動可能に嵌装されたバルブスプール51(弁体)を有する。バルブスプール51は、中実軸からなり、ピストンボルト5とともにパイロット弁を構成する。バルブスプール51は、軸方向通路48の上部、換言すると、径方向通路44よりも上側部分に摺動可能に嵌合される基部52と、軸方向通路48内に位置してテーパ部53を介して基部52に連続する弁部54と、パイロット弁の閉弁状態(図2参照)で軸方向通路30内に位置する先端部55(嵌合部)と、先端部55と弁部54とを接続する接続部56とを有する。なお、バルブスプール51の径(外径)は、基部52が最も大きく、弁部54、先端部55、接続部56の順に小さくなる。また、弁部54の外径は、軸方向通路49の内径よりも大きい。
[0022]
 バルブスプール51は、先端部55のばね受部57とピストンボルト5のばね受部58との間に介装された弁ばね59によってピストンボルト5に対して上方向(他方向)へ付勢されることにより、基部52の端面が、後述するソレノイド71のロッド72に当接される(押し付けられる)。なお、第1実施形態では付勢部材として弁ばね59を用いる例を示したが、弁体としてのバルブスプール51を付勢可能なものであれば、伸縮可能なゴム材などでもよい。図3に示されるように、バルブスプール51の先端部55は、軸直角平面による断面が、二面幅の切欠き65を有する円形に形成される。先端部55は、バルブスプール51の移動を制御するアクチュエータとして用いられるソレノイド71への制御電流が0Aのとき(フェイル時)、バルブスプール51が開弁方向(図3における上方向)へストロークされて軸方向通路49に嵌合される。これにより、先端部55と軸方向通路49との間には、軸方向通路30,48間を連通する一対のオリフィス62が形成される。第1実施形態では、電流0A時にバルブスプール51を開弁方向(他方向)に付勢するノーマルオープンの構造を示したが、電流0A時にバルブスプール51を閉弁方向(一方向)に付勢するノーマルクローズの構造としてもよい。要は、電流0A時にバルブスプールを介して共通通路を流れる作動流体が流通するように構成していればよい。
[0023]
 軸方向通路49の上端(軸方向通路48側)の開口周縁部には、バルブスプール51の弁部54が着座する環状のシート部63が形成される。弁部54の下端(接続部56側)の外周縁部には、テーパ状に形成された着座面54Aが形成される。バルブスプール51の着座面54Aが、ピストンボルト5の軸孔50に形成されたシート部63に着座された状態、すなわち、パイロット弁の閉弁状態では、バルブスプール51は、先端部55が略円形の受圧面A(図3参照)で軸方向通路30側の圧力を受け、テーパ部53が環状の受圧面B(図3参照)で軸方向通路48側の圧力を受ける。なお、第1実施形態では、伸び行程時に受圧面Bとなる受圧面積と比して、縮み行程時に受圧面Aとなる受圧面積は大きい構成としている。
[0024]
 図1に示されるように、ソレノイド71は、ケース部材8、ロッド72、およびコイル74を有し、ロッド72の外周面には、プランジャ69が結合される。可動鉄心とも称されるプランジャ69は、鉄系の磁性体により略円筒形に形成される。プランジャ69は、コイル74に通電されて磁力が発生することで、推力を発生する。ロッド72は、円筒形に形成され、ロッド72を軸方向(上下方向)に貫通する(延びる)ロッド内通路73を有する。ロッド72は、ステータコア76に組み込まれたブッシュ78と、アンカ68に組み込まれたブッシュ100とによって、上下方向(軸方向)へ移動可能に支持される。なお、第1実施形態では、ロッド72にはロッド内通路73を設ける構成としているが、ロッド72内に通路を有さない中実のロッドを用いても良い。
[0025]
 ソレノイド71のアンカ68には、アンカ68を軸方向に貫通する軸孔68Aが形成される。軸孔68Aの内側には、スプール背圧室70(室)が形成される。バルブスプール51の上端とロッド72の下端とは、パイロット弁の上端(一側端)のスプール背圧室70内で当接される。スプール背圧室70は、パイロット弁の閉弁時に、上室側連通路(第1連通路)を介してシリンダ上室2Aに連通される。上室側連通路は、ロッド72の先端部(下端部)に形成された切欠き75、ロッド内通路73、ステータコア76に形成されたロッド背圧室101、ステータコア76内を径方向に延びてロッド背圧室101とステータコア76の外周面とを連通させる通路102、およびケース部材8の側壁に形成された第2オリフィスとしてのエア抜きオリフィス103によって構成される。なお、第1実施形態では、スプール背圧室70(室)とシリンダ上室2Aとは、切欠き75、ロッド内通路73、ロッド背圧室101、通路102、およびエア抜きオリフィス103を介して連通させる構成としている。しかし、例えば、ロッド内通路73を中実とし、通路102に換えて、アンカ68、ケース部材8にスプール背圧室70とシリンダ上室2Aとを連通する連通路を設けるように構成してもよい。
[0026]
 図2に示されるように、ピストンボルト5の頭部7とパイロットケース37との間には、上側から順に、スプール背圧リリーフ弁81(逆止弁)、リテーナ82、ワッシャ83、ディスク84、リテーナ85、ディスクバルブ41が設けられる。ディスクバルブ41の内周縁部は、パイロットケース37の内周縁部とリテーナ85との間で挟持される。ワッシャ83の外周面83Aは、ピストンボルト5の頭部7の環状壁部7Aの下側の内周面に嵌合される。ワッシャの外周面83Aには、Oリング86が装着される環状溝87が形成される。Oリング86は、ワッシャ83とピストンボルト5の頭部7の環状壁部7Aとの間、換言すると、後述する円周溝89とシリンダ上室2Aとの間を液密にシールする。
[0027]
 スプール背圧リリーフ弁81は、内周縁部がリテーナ82とピストンボルト5の頭部7の内周縁部とによって挟持され、外周縁部がピストンボルト5の頭部7の下面に形成された環状のシート部88に着座される。ピストンボルト5の頭部7とワッシャ83との間には、スプール背圧リリーフ弁81を開弁させるためのスペースに利用される円周溝89が形成される。スプール背圧リリーフ弁81の外周縁部には、円周溝89とスプール背圧室70(室)とを連通させる第1オリフィス80が形成される。スプール背圧リリーフ弁81は、スプール背圧室70から円周溝89への作動流体の流れのみを許容する第1逆止弁である。なお、第1実施形態では、第1逆止弁としてのスプール背圧リリーフ弁81に第1オリフィス80を設ける構成としたが、第1オリフィス80は連通路のいずれかの位置に設けられていればよい。例えば、シート部88にコイニングすることにより第1オリフィス80を形成してもよい。
[0028]
 スプール背圧室70は、下室側連通路(第2連通路)を介してシリンダ下室2Bに連通される。下室側連通路は、アンカ68の下面の凹部66とピストンボルト5の頭部7との間の、バルブスプール51(基部52)の周囲に形成された円周溝104を有する。下室側連通路は、ピストンボルト5の頭部7の上面に形成された円周溝95、ピストンボルト5の頭部7の下面のシート部88の内側に形成された円周溝94、およびピストンボルト5の頭部7を上下方向へ延びて円周溝95,94間を連通させる通路96を有する。これにより、スプール背圧室70は、円周溝104、円周溝95、通路96、円周溝94、およびスプール背圧リリーフ弁81を介して円周溝89に連通される。
[0029]
 下室側連通路(連通路)は、ワッシャ83の上面に形成されてワッシャ83の内周面から径方向外側へ向かって延びる溝90、ワッシャ83の下面に形成されてワッシャ83の内周面から径方向外側へ向かって延びる溝92、ワッシャ83を上下方向へ延びて溝90,92間を連通させる通路91、およびピストンボルト5の軸部6の外周面に形成されてピストンボルト5に形成された径方向通路44と溝92とを連通させる溝93を有する。これにより、円周溝89は、溝90、通路91、溝92、溝93、および径方向通路44を介して軸方向通路48に連通される。なお、溝93は、ピストンボルト5の軸部6に二面幅を加工することで形成される。
[0030]
 次に、図2を参照して作動流体の流れを説明する。
 ピストンロッド9の縮み行程時(以下「縮み行程時」と称する)には、シリンダ下室2Bの作動流体は、縮み側メインバルブ36の開弁前、縮み側通路16、伸び側逆止弁47のオリフィス47A、径方向通路46、軸方向通路48、径方向通路44、縮み側背圧導入弁43、縮み側背圧室38、パイロットケース37の通路42、およびディスクバルブ41のオリフィス41Aを通ってシリンダ上室2Aへ流れる。
[0031]
 また、第1実施形態におけるピストンロッド9の縮み行程時には、シリンダ下室2Bの作動流体は、縮み側メインバルブ36の開弁前、縮み側通路16、伸び側逆止弁47のオリフィス47A、径方向通路46、軸方向通路48、径方向通路44、溝93、溝92、通路91、溝90、円周溝89、スプール背圧リリーフ弁81のオリフィス80、円周溝94、通路96、円周溝95、円周溝104、スプール背圧室70、ロッド72の切欠き75、およびロッド内通路73を経由してロッド背圧室101へ導入される。これにより、縮み行程時に、縮み側背圧室38へ付与されるパイロット圧力の一部を、ロッド背圧室101へ付与させることができる。
[0032]
 そして、バルブスプール51(弁体)が移動して弁部54がシート部63から離座される、すなわち、パイロット弁が開弁されると、シリンダ下室2Bの作動流体は、縮み側通路16、伸び側逆止弁47のオリフィス47A、径方向通路46、軸方向通路48、軸方向通路49、軸方向通路30、径方向通路33、縮み側逆止弁34、および伸び側通路15を通ってシリンダ上室2Aへ流れる。ここで、ソレノイド71のコイル74への通電電流を制御することにより、パイロット弁の開弁圧力を調整することができる。同時に、縮み側背圧導入弁43から縮み側背圧室38へ導入される作動流体の圧力も調整されるので、縮み側メインバルブ36の開弁圧力を制御することができる。
[0033]
 ピストンロッド9の伸び行程時(以下「伸び行程時」と称する)には、シリンダ上室2Aの作動流体は、伸び側メインバルブ20の開弁前、伸び側通路15、縮み側逆止弁34のオリフィス34A、径方向通路33、軸方向通路30、径方向通路29、伸び側背圧導入弁28、伸び側背圧室23、パイロットケース22の通路27、およびディスクバルブ26のオリフィス26Aを通ってシリンダ下室2Bへ流れる。
[0034]
 そして、バルブスプール51(弁体)が移動して弁部54がシート部63から離座される、すなわち、パイロット弁が開弁されると、シリンダ上室2Aの作動流体は、伸び側通路15、縮み側逆止弁34のオリフィス34A、径方向通路33、軸方向通路30、軸方向通路49、軸方向通路48、径方向通路46、伸び側逆止弁47、および縮み側通路16を通ってシリンダ下室2Bへ流れる。ここで、ソレノイド71のコイル74への通電電流を制御することにより、パイロット弁の開弁圧力を調整することができる。同時に、伸び側背圧導入弁28から伸び側背圧室23へ導入される作動流体の圧力も調整されるので、伸び側メインバルブ20の開弁圧力を制御することができる。
[0035]
 一方、伸び行程時には、シリンダ上室2Aの作動流体は、上室側連通路を通ってスプール背圧室70(室)へ流入する。すなわち、シリンダ上室2Aの作動流体は、第2オリフィスとしてのエア抜きオリフィス103によって絞られ、通路102、ロッド背圧室101、ロッド内通路73、ロッド72の切欠き75を通ってスプール背圧室70へ流入する。スプール背圧室70へ流入した作動流体は、下室側連通路(連通路)を通ってシリンダ下室2Bへ流れる。すなわち、スプール背圧室70へ流入した作動流体は、円周溝104、円周溝95、通路96、円周溝94、スプール背圧リリーフ弁81(逆止弁)、円周溝89、溝90、通路91、溝92、溝93、径方向通路44、軸方向通路48、径方向通路46、伸び側逆止弁47のオリフィス47A、および縮み側通路16を通ってシリンダ下室2Bへ流れる。
[0036]
 ここで、減衰力調整機構がシリンダに内蔵された緩衝器は、ソフト側の減衰力の指令時のソレノイド推力が小さいため、弁体(バルブスプール)に作用するソレノイド推力とは反対方向の荷重、すなわち、ばね荷重と油圧による荷重とを加算した荷重が、ソレノイド推力を上回ると、弁体が移動してフェイル状態に陥る、いわゆるフェイル落ちの問題がある。特に、弁体の受圧面積は、伸び行程時よりも縮み行程時のほうが大きいため、縮み行程時にフェイル落ちが発生し易い。ここで、弁体の受圧面積を、伸び行程時よりも縮み行程時のほうが大きくなるように構成しているのは、近年の減衰力の設定要求として、伸び行程時の減衰力可変幅を、縮み行程時の減衰力可変幅よりも大きくすることが望まれているためである。なお、受圧面積の関係を伸び行程時よりも縮み行程時のほうが小さくなるように構成し、伸び行程時の減衰力可変幅を、縮み行程時の減衰力可変幅よりも小さくすることも可能であるが、その場合には、ソレノイド推力を大きく発生させることが可能な大型のソレノイドが必要である。
[0037]
 これに対し、第1実施形態では、縮み行程時に、シリンダ下室2Bの作動流体を、縮み側通路16、伸び側逆止弁47のオリフィス47A、径方向通路46、軸方向通路48、径方向通路44、溝93、溝92、通路91、溝90、円周溝89、スプール背圧リリーフ弁81のオリフィス80、円周溝94、通路96、円周溝95、円周溝104、スプール背圧室70、ロッド72の切欠き75、およびロッド内通路73を経由してロッド背圧室101へ導入するようにしたので、縮み側背圧室38へ付与されるパイロット圧力の一部をロッド背圧室101へ付与させることができる。このように、第1実施形態では、パイロット圧力によってソレノイド推力をアシストすることが可能であり、縮み行程時におけるフェイル落ちを防止することができる。
[0038]
 以下に、第1実施形態の作用効果を示す。
 第1実施形態は、作動流体が封入されるシリンダ(2)と、シリンダ(2)内に摺動可能に挿入され、該シリンダ(2)内をシリンダ一側室(2A)とシリンダ他側室(2B)とに区画するピストン(3)と、ピストン(3)に連結される一端と、シリンダ(2)から外部へ延出される他端と、を有するピストンロッド(9)と、ピストン(3)内に設けられる伸び側通路(15)および縮み側通路(16)と、伸び側通路(15)に設けられる伸び側メインバルブ(20)と、伸び側メインバルブ(20)の開弁圧力を調整する伸び側背圧室(23)と、縮み側通路(16)に設けられる縮み側メインバルブ(36)と、縮み側メインバルブ(36)の開弁圧力を調整する縮み側背圧室(38)と、伸び側背圧室(23)と縮み側背圧室(38)とを連通させる共通通路(50)と、共通通路(50)内の通路面積を調整する弁体(51)と、弁体(51)を通電時に一方向に付勢するアクチュエータ(71)と、弁体(51)を他方向へ付勢する付勢部材(59)と、弁体(51)の一側に設けられ、シリンダ一側室(2A)とシリンダ他側室(2B)とに連通する室(70)と、室(70)とシリンダ一側室(2A)とを連通させる第1連通路と、室(70)とシリンダ他側室(2B)とを連通させる第2連通路と、を備え、第1連通路は第1オリフィス(80)を備え、第2連通路は第2オリフィス(103)を備えるので、シリンダ一側室(2A)とシリンダ他側室(2B)とを、第1オリフィス(80)および第2オリフィス(103)を介して常時連通させることができる。
[0039]
 第1実施形態によれば、伸び行程時に、室(70)内の作動流体は、逆止弁(81)を介してシリンダ他側室(2B)へ流通されるので、パイロット弁が開弁したときの、弁体(51)が移動した分の室(70)の体積補償が可能である。これにより、弁体(51)を円滑に作動させることが可能であり、パイロット弁の応答性を向上させることができる。
[0040]
 また、第1実施形態では、ディスク型の逆止弁(81)によって小さなリフト量で大きな開口面積(流路面積)を得るようにしたので、逆止弁(81)の開弁時の圧力損失を低減させることが可能であり、室(70)の圧力上昇を防ぐことができる。また、コイルばね型の逆止弁を用いた場合と比較した場合、パイロット弁の軸長、延いては緩衝器(1)の全長を短くすることが可能であり、緩衝器(1)を小型化することができるとともに緩衝器(1)の製造コストを削減することができる。
[0041]
 また、第1実施形態では、第2連通路は、縮み側背圧室(38)を介してシリンダ他側室(2B)に連通されるので、シリンダ一側室(2A)とシリンダ他側室(2B)とは、縮み側背圧室(38)を介して連通される。よって、縮み行程時には、縮み側背圧室(38)の作動流体は、室(70)を経由してシリンダ一側室(2A)へ流通する。このとき、縮み側背圧室(38)から室(70)を経由してシリンダ一側室(2A)へ流通する作動流体の流れを、例えばオリフィスを用いて調節することで、縮み側背圧室(38)に発生させる圧力を調節することが可能であり、延いては縮み側メインバルブ36の開弁圧力を調節することができる。
[0042]
 また、第1実施形態は、アクチュエータが、弁体(51)を移動させるロッド(72)と、該ロッド(72)の移動を制御するソレノイド(71)と、により構成され、ロッド(72)には、軸方向に沿って延びるロッド内通路(73)が設けられ、ロッド(72)の一端側には、ロッド内通路(73)を介して室(70)に連通されるロッド背圧室(101)が設けられるので、縮み行程時に、縮み側背圧室(38)へ付与させるパイロット圧力の一部を、ロッド背圧室(101)へ付与させることができる。これにより、ソレノイド推力をアシストすることが可能であり、縮み行程時、特にソレノイド推力が相対的に小さいときのフェイル落ちを防止することができる。
 そして、伸び行程時には、シリンダ一側室(2A)の作動流体が、ロッド内通路(73)を介して室(70)へ流入されるが、室(70)に流入された作動流体は、連通路の逆止弁(81)を介してシリンダ他側室(2B)へ流れる。これにより、室(70)内の圧力上昇を防ぐことが可能であり、パイロット弁の油圧上昇による動作ロックを防ぐことができる。
[0043]
(第2実施形態)
 次に、図4を参照して、第2実施形態を主に第1実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
[0044]
 第1実施形態では、縮み行程時に、パイロット圧力によってソレノイド推力をアシストすることで、ソレノイド推力が相対的に小さいときのフェイル落ちを防止するように構成した。第1実施形態では、パイロット圧力によるソレノイド推力のアシストが過大になると、ソレノイド71への通電(制御電流)が0A(アンペア)になっても、フェイル状態へ円滑に移行されない、換言すると、ロッド背圧室101の圧力が過大になると、ソレノイド71への通電が0Aになっても、バルブスプール61(弁体)がフェイル側へ円滑に移動されない、いわゆるフェイル移行不良が発生するおそれがある。
[0045]
 そこで、第2実施形態では、図4に示されるように、ソレノイド71に、エア抜きオリフィス103が設けられる通路102とは別個に、ロッド背圧室101とシリンダ上室2Aとを連通させる通路111を設け、該通路111に、縮み行程にロッド背圧室101内の作動流体がシリンダ上室2Aへ流通されるのを許容する第2逆止弁としての逆止弁112を設けた。これにより、縮み行程時に、パイロット圧力によるソレノイド推力のアシストが過大になることを防ぐことが可能であり、ソレノイド71への通電が0Aになったとき、バルブスプール61(弁体)を速やかにフェイル側へ移動させることができる。よって、縮み行程時のフェイル移行不良を防ぐことができる。また、逆止弁112は、ロッド背圧室101内の作動流体の圧力が所定圧力になると開弁するチェック弁である。これにより、パイロット圧力によるソレノイド推力のアシスト力を維持しつつ、過大になることを防止することが可能である。また、逆止弁112は、例えば通路内にボールとボールを付勢するコイルばねにより構成する。なお、逆止弁112の形状は、これに限るものではない。
[0046]
 以上、本発明のいくつかの実施形態について説明してきたが、上述した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
[0047]
 本願は、2017年9月5日出願の日本特許出願番号2017-170311号に基づく優先権を主張する。2017年9月5日出願の日本特許出願番号2017-170311号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書を含む全ての開示内容は、参照により全体として本願に組み込まれる。

符号の説明

[0048]
1 緩衝器、2 シリンダ、2A シリンダ上室、2B シリンダ下室、3 ピストン、9 ピストンロッド、15 伸び側通路、16 縮み側通路、20 伸び側メインバルブ、23 伸び側背圧室、36 縮み側メインバルブ、38 縮み側背圧室、50 軸孔(共通通路)、51 バルブスプール(弁体)、70 スプール背圧室(室)、71 ソレノイド(アクチュエータ)、80 第1オリフィス、81 スプール背圧リリーフ弁(逆止弁)

請求の範囲

[請求項1]
 緩衝器であって、
 作動流体が封入されるシリンダと、
 前記シリンダ内に摺動可能に挿入され、該シリンダ内をシリンダ一側室とシリンダ他側室とに区画するピストンと、
 前記ピストンに連結される一端と、前記シリンダから外部へ延出される他端と、を有するピストンロッドと、
 前記ピストン内に設けられる伸び側通路および縮み側通路と、
 前記伸び側通路に設けられる伸び側メインバルブと、
 前記伸び側メインバルブの開弁圧力を調整する伸び側背圧室と、
 前記縮み側通路に設けられる縮み側メインバルブと、
 前記縮み側メインバルブの開弁圧力を調整する縮み側背圧室と、
 前記伸び側背圧室と前記縮み側背圧室とを連通させる共通通路と、
 前記共通通路内の通路面積を調整する弁体と、
 前記弁体を通電時に一方向に付勢するアクチュエータと、
 前記弁体を他方向へ付勢する付勢部材と、
 前記弁体の一側に設けられ、前記シリンダ一側室と前記シリンダ他側室とに連通する室と、
 前記室と前記シリンダ一側室とを連通させる第1連通路と、
 前記室と前記シリンダ他側室とを連通させる第2連通路と、
 を備え、
 前記第1連通路は第1オリフィスを備え、
 前記第2連通路は第2オリフィスを備える
 緩衝器。
[請求項2]
 請求項1に記載の緩衝器であって、
 前記弁体の受圧面積は、伸び行程時よりも縮み行程時の方が大きい
 緩衝器。
[請求項3]
 請求項1または請求項2に記載の緩衝器であって、
 前記第2連通路は、前記縮み側通路を介して前記室と前記シリンダ他側室とを連通させる
 緩衝器。
[請求項4]
 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の緩衝器であって、
 伸び行程時に前記第1連通路内の作動流体が前記シリンダ他側室へ流通するのを許容する第1逆止弁を備える
 緩衝器。
[請求項5]
 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の緩衝器であって、
 前記弁体は、中実である
 緩衝器。
[請求項6]
 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の緩衝器であって、
 前記アクチュエータは、前記弁体を移動させるロッドと、該ロッドの移動を制御するソレノイドと、を備え、
 前記ロッドには、軸方向に沿って延びるロッド内通路が設けられ、
 前記ロッドの一端側には、前記ロッド内通路を介して前記室に連通するロッド背圧室が設けられ、
 前記第1オリフィスは、前記ロッド背圧室と前記シリンダ一側室とを常時連通可能である
 緩衝器。
[請求項7]
 請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の緩衝器であって、
 前記第2オリフィスは、前記第1逆止弁に形成される
 緩衝器。
[請求項8]
 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の緩衝器であって、
 前記第2連通路は、前記縮み側背圧室を介して前記シリンダ他側室に連通する
 緩衝器。
[請求項9]
 請求項6に記載の緩衝器であって、
 縮み行程時に前記ロッド背圧室内の作動流体が前記シリンダ一側室へ流通されるのを許容する第2逆止弁を備える
 緩衝器。
[請求項10]
 請求項9に記載の緩衝器であって、
 前記第2逆止弁は、前記ロッド背圧室の圧力が所定圧力になると開弁するチェック弁である
 緩衝器。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]