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1. (WO2019044943) IRIS MATCHING SYSTEM, IRIS MATCHING METHOD, AND STORAGE MEDIUM
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明 細 書

発明の名称 虹彩照合システム、虹彩照合方法及び記憶媒体

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106  

符号の説明

0107  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16  

明 細 書

発明の名称 : 虹彩照合システム、虹彩照合方法及び記憶媒体

技術分野

[0001]
 本発明は、虹彩照合システム、虹彩照合方法及び記憶媒体に関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1には、虹彩画像を用いた個人認証方法が開示されている。当該個人認証方法では、上まぶたの下方にマスク領域を設定し、マスク領域を除外した虹彩領域の画像を用いて認証を行うことにより、まつげが認証精度に及ぼす影響が低減される旨が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2004-206444号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 近年、コンタクトレンズの一部に着色領域が設けられた着色コンタクトレンズが市販されている。着色コンタクトレンズを眼に装用することにより、虹彩の色を変化させたり、虹彩を大きく見せたりする装飾効果が得られることから、着色コンタクトレンズの普及が進んでいる。
[0005]
 特許文献1のような虹彩の照合を行う際に、照合対象者が着色コンタクトレンズを装用していると、虹彩の一部の外観が変化するため、虹彩の照合精度が劣化する場合がある。
[0006]
 本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、照合対象者が着色コンタクトレンズを装用している場合における照合精度に対する影響を低減することができる虹彩照合システム、虹彩照合方法及び記憶媒体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明の一観点によれば、照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記画像に含まれる虹彩の領域のうち前記虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて前記虹彩の照合を行う照合部と、を備えることを特徴とする虹彩照合システムが提供される。
[0008]
 本発明の他の観点によれば、照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定するステップと、前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記画像に含まれる虹彩の領域のうち前記虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて前記虹彩の照合を行うステップと、を備えることを特徴とする虹彩照合方法が提供される。
[0009]
 本発明の更に他の観点によれば、コンピュータに、照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定するステップと、前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記画像に含まれる虹彩の領域のうち前記虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて前記虹彩の照合を行うステップと、を実行させることを特徴とする記憶媒体が提供される。

発明の効果

[0010]
 本発明によれば、照合対象者が着色コンタクトレンズを装用している場合における照合精度に対する影響を低減することができる虹彩照合システム、虹彩照合方法及び記憶媒体を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 第1実施形態に係る虹彩照合システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。
[図2] 第1実施形態に係る虹彩照合システムの機能ブロック図である。
[図3] 第1実施形態に係る虹彩照合システムにより行われる処理の概略を示すフローチャートである。
[図4] 第1実施形態に係る着色コンタクトレンズの装用判定処理を示すフローチャートである。
[図5] 第1実施形態に係る判定対象画像の抽出を模式的に示す図である。
[図6] 第1実施形態に係る判定対象画像のサイズ変更を模式的に示す図である。
[図7] 第1実施形態に係る判定処理を模式的に示す図である。
[図8] 第1実施形態に係る照合精度向上処理の第1の例を示すフローチャートである。
[図9] 第1実施形態に係る照合精度向上処理の第2の例を示すフローチャートである。
[図10] 第1実施形態に係る照合精度向上処理の第3の例を示すフローチャートである。
[図11] 第1実施形態に係る照合精度向上処理の第3の例の変形例を示すフローチャートである。
[図12] 第1実施形態に係る虹彩照合処理を示すフローチャートである。
[図13] 第1実施形態に係る特徴量の抽出範囲の設定を模式的に示す図である。
[図14] 第2実施形態に係る虹彩照合システムの機能ブロック図である。
[図15] 第3実施形態に係る画像処理システムの機能ブロック図である。
[図16] 第4実施形態に係る虹彩照合システムの機能ブロック図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、図面を参照して、本発明の例示的な実施形態を説明する。図面において同様の要素又は対応する要素には同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化することがある。
[0013]
 [第1実施形態]
 図1は、本発明の第1実施形態に係る虹彩の照合を行う虹彩照合システム10のハードウェア構成例を示すブロック図である。虹彩照合システム10は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ラップトップPC、デスクトップPC等のコンピュータ又は情報通信端末であり得る。虹彩照合システム10は生体照合の一種である虹彩照合の機能を備える。虹彩照合システム10は、照合対象者であるユーザの虹彩を撮影し、登録されている虹彩画像と照合することにより虹彩照合を行う。瞳孔の開口径を調整する虹彩の模様は万人不同かつ終生不変である。そのため、照合時に取得した虹彩の模様をあらかじめ登録されている虹彩の画像と照合することにより本人確認が可能である。以下の説明では、虹彩照合システム10は、一例としてスマートフォンに搭載されているものとし、虹彩照合は、ユーザのログイン時の本人確認のために行われるものを想定するが、これに限られるものではない。
[0014]
 虹彩照合システム10は、演算及び記憶を行うコンピュータとしての機能を実現するため、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103及びフラッシュメモリ104を備える。また、虹彩照合システム10は、通信I/F(インターフェース)105、表示装置106、入力装置107、可視光照射装置108、可視光カメラ109、赤外線照射装置110及び赤外線カメラ111を備える。CPU101、RAM102、ROM103、フラッシュメモリ104、通信I/F105、表示装置106、入力装置107、可視光照射装置108、可視光カメラ109、赤外線照射装置110及び赤外線カメラ111は、バス112を介して相互に接続される。なお、表示装置106、入力装置107、可視光照射装置108、可視光カメラ109、赤外線照射装置110及び赤外線カメラ111は、これらの装置を駆動するための不図示の駆動装置を介してバス112に接続されてもよい。
[0015]
 図1では、虹彩照合システム10を構成する各部が一体の装置として図示されているが、これらの機能の一部は外付け装置により構成されていてもよい。例えば、可視光照射装置108、可視光カメラ109、赤外線照射装置110又は赤外線カメラ111は、CPU101等を含むコンピュータの機能を構成する部分とは別の外付け装置であってもよい。
[0016]
 CPU101は、ROM103、フラッシュメモリ104等に記憶されたプログラムに従って所定の動作を行うとともに、虹彩照合システム10の各部を制御する機能をも有する。RAM102は、揮発性記憶媒体から構成され、CPU101の動作に必要な一時的なメモリ領域を提供する。ROM103は、不揮発性記憶媒体から構成され、虹彩照合システム10の動作に用いられるプログラム等の必要な情報を記憶する。フラッシュメモリ104は、不揮発性記憶媒体から構成され、赤外線カメラ111等で撮影された画像、照合対象の画像、特徴量データ等の記憶を行う記憶装置である。
[0017]
 通信I/F105は、Wi-Fi(登録商標)、4G等の規格に基づく通信インターフェースであり、他の装置との通信を行うためのモジュールである。表示装置106は、液晶ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等であって、動画、静止画、文字等の表示に用いられる。入力装置107は、ボタン、タッチパネル等であって、ユーザが虹彩照合システム10を操作するために用いられる。表示装置106及び入力装置107は、タッチパネルとして一体に形成されていてもよい。
[0018]
 可視光照射装置108及び可視光カメラ109は、例えば、表示装置106の表示面等に設けられる。可視光照射装置108は、例えば、可視光カメラ109による撮影のための光源として用いられる。また、一部の処理においては、可視光照射装置108は、ユーザの眼に可視光を照射し、対光反射を起こさせることにより、瞳孔を収縮させる処理を行う可視光照射部として用いられ得る。可視光カメラ109は、風景、ユーザの顔、眼等を可視光により撮影し、画像を取得することができる。可視光カメラ109には、撮影後の画像処理に適するように、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等を用いたデジタルカメラが用いられ得る。
[0019]
 赤外線照射装置110は、赤外線LED等の赤外光を発する発光素子である。赤外線カメラ111には、赤外線に対して感度を有するように構成された受光素子を備えたCMOSイメージセンサ、CCDイメージセンサ等を用いたデジタルカメラが用いられ得る。赤外線照射装置110から赤外光をユーザの眼に照射し、虹彩で反射した赤外線を赤外線カメラ111で撮影することにより、虹彩照合に用いられる虹彩画像を撮影することができる。虹彩画像を赤外線により取得することにより、虹彩の色によらず高コントラストな画像が得られ、かつ角膜による反射の影響を低減することができる。しかしながら、これらの影響が問題とならない場合には、可視光カメラ109を用いて虹彩画像を撮影してもよい。この場合、赤外線照射装置110及び赤外線カメラ111を省略することができる。また、可視光カメラが可視光に加えて赤外線による画像を取得可能なカメラである場合にも赤外線カメラ111を省略することができる。なお、赤外線照射装置110から照射される赤外線の波長は、例えば、800nm程度の近赤外領域であり得る。
[0020]
 なお、図1に示されているハードウェア構成は例示であり、これら以外の装置が追加されていてもよく、一部の装置が設けられていなくてもよい。また、一部の装置が同様の機能を有する別の装置に置換されていてもよい。更に、一部の機能がネットワークを介して他の装置により提供されてもよく、本実施形態を構成する機能が複数の装置に分散されて実現されるものであってもよい。例えば、フラッシュメモリ104は、HDD(Hard Disk Drive)に置換されていてもよく、クラウドストレージに置換されていてもよい。
[0021]
 図2は、第1実施形態に係る虹彩照合システム10の機能ブロック図である。虹彩照合システム10は、画像取得部121、瞳孔検出部122、虹彩検出部123、判定対象画像抽出部124、サイズ変更部125、評価値算出部126、判定部127、処理部128、表示部129、抽出範囲設定部130、特徴量算出部131、照合部132及び記憶部133を有する。
[0022]
 CPU101は、赤外線照射装置110及び赤外線カメラ111を制御することにより、ユーザの眼の赤外線画像を取得する画像取得部121の機能を実現する。CPU101は、ROM103等に記憶されたプログラムをRAM102にロードして実行することにより、瞳孔検出部122、虹彩検出部123、判定対象画像抽出部124、サイズ変更部125、評価値算出部126、判定部127、処理部128、抽出範囲設定部130、特徴量算出部131及び照合部132の機能を実現する。これらの各部で行われる処理については後述する。表示部129は、取得した画像、ユーザへのメッセージ等を表示する。CPU101は、表示装置106を制御することにより表示部129の機能を実現する。記憶部133は、画像取得部121により取得された虹彩画像、あらかじめ登録されている虹彩画像、これらの虹彩画像から算出された特徴量等のデータを記憶する。CPU101は、フラッシュメモリ104を制御することにより記憶部133の機能を実現する。
[0023]
 図3は、第1実施形態に係る虹彩照合システム10により行われる処理の概略を示すフローチャートである。ステップS100において、虹彩照合システム10は、ユーザの眼を含む画像に基づいて、ユーザの眼に着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定する。
[0024]
 着色コンタクトレンズとは、レンズの一部に着色部が設けられているコンタクトレンズである。着色コンタクトレンズは、カラーコンタクトレンズ、サークルコンタクトレンズ、コスメティックコンタクトレンズと呼ばれることもある。着色コンタクトレンズを装用することにより、虹彩の色を変化させたり、虹彩を大きく見せたりする装飾効果を得ることができる。多くの場合、着色コンタクトレンズの着色領域は、主として虹彩の外周の近傍に対応する部分に設けられており、瞳孔に対応する部分は透明である。これは、虹彩を大きく見せる装飾効果を得つつ、視界を損なわないようにするためである。
[0025]
 ユーザが着色コンタクトレンズを装用することにより虹彩の模様等が変化するため、虹彩照合の精度に影響を与える場合がある。虹彩の画像の登録は、通常着色コンタクトレンズを装用せずに行われる。そのため、照合時に着色コンタクトレンズを装用していると、登録時と照合時の虹彩の模様等が一致しなくなるためである。そのため、ステップS100では、虹彩照合に先立って、ユーザの眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かの判定を行う。着色コンタクトレンズの装用の有無に基づいて、後続する処理の内容をより適したものにすることができる。
[0026]
 ステップS200において、虹彩照合システム10は、照合精度を向上させるための処理を行う。この処理は、主として、ステップS100において、着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、着色コンタクトレンズに起因する虹彩照合の精度劣化を低減するために行われるものである。
[0027]
 ステップS300において、虹彩照合システム10は、照合時に撮影したユーザの虹彩を含む画像と、あらかじめ登録されているユーザの虹彩を含む画像とを照合する。本ステップの照合処理において、ステップS100の着色コンタクトレンズの装用の判定結果に応じて処理内容を変化させることができる。着色コンタクトレンズが装用されている場合には、虹彩照合システム10は、画像に含まれる虹彩の領域のうち虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて虹彩の照合を行う。
[0028]
 図3に示したステップS100からステップS300の処理のすべてを実行することは必須ではなく、一部を省略した実施形態も本発明の範疇に含まれる。例えば、ステップS200の照合精度向上処理を省略して処理を簡略化してもよい。また、別の装置により着色コンタクトレンズの装用有無をあらかじめ判定しておくこと、あるいはユーザに着色コンタクトレンズの装用有無を入力させることにより、ステップS100の処理を省略して処理を簡略化してもよい。また、ステップS100の着色コンタクトレンズの装用を判定する処理を単独で実行する画像処理システムも本発明の範疇に含まれる。また、ステップS100からステップS300の処理は複数の装置が協働して実行するものであってもよい。
[0029]
 図4乃至図7を参照しつつ、図3のステップS100における着色コンタクトレンズの装用判定処理の具体例を説明する。図4は、第1実施形態に係る着色コンタクトレンズの装用判定処理を示すフローチャートである。図4の処理は、図3のステップS100の処理をより具体化したものである。
[0030]
 ステップS101において、画像取得部121は、ユーザの眼を含む画像を取得する。取得された画像は記憶部133に記憶される。典型的には、この画像は赤外線により取得されたものであるため、グレースケールの画像である。また、画像のサイズは、例えば、横640ピクセル×縦480ピクセルである。ただし、後述の処理によりサイズの変更が行われるので、これ以外のサイズであってもよい。なお、本明細書において、画像の大きさ、対象物の長さ等のサイズを示す用語は、ピクセル数のような規格化された無次元量で規定される場合があり、ミリメートル等の長さの次元を有する単位により規定されるものに限られない。また、ユーザの眼を含む画像は、赤外線により取得されたものに限られず、可視光により取得されたものであってもよい。
[0031]
 ステップS102において、瞳孔検出部122は、ステップS101で取得された眼を含む画像から、瞳孔を検出し、瞳孔の位置を特定する。特定された瞳孔の位置は、記憶部133に記憶される。瞳孔の形状は、円形として近似することができる。そのため、瞳孔の位置は、例えば、瞳孔の中心座標と半径により表現することができる。なお、瞳孔の領域は、例えば、所定値よりも低い輝度のピクセルを抽出することにより検出することができる。
[0032]
 ステップS103において、虹彩検出部123は、ステップS101で取得された眼を含む画像から、虹彩を検出し、虹彩の位置を特定する。特定された虹彩の位置は、記憶部133に記憶される。瞳孔検出部122及び虹彩検出部123はより一般的に検出部と呼ばれることもある。虹彩の形状は、瞳孔を内包する円環形状として近似することができ、そのため、虹彩の位置は、例えば、虹彩の中心座標、外周半径及び内周半径により表現することができる。虹彩の内周半径は、瞳孔の半径に相当するため、虹彩の位置を示す情報から省略してもよい。なお、虹彩は、例えば、虹彩の外周と強膜(いわゆる白目)との境界における輝度変化を抽出することにより検出することができる。ここで検出される虹彩は、ユーザの虹彩自体だけでなく、着色コンタクトレンズに施されている虹彩を模した模様を含む。そのため、本明細書では、虹彩と着色コンタクトレンズに施されている模様とを含む、外見上虹彩に見える領域全体を虹彩と呼ぶことがある。なお、ステップS102及びステップS103の順序は逆であってもよい。あるいは、ステップS102及びステップS103は、並行して行われるものであってもよく、1つの処理として行われてもよい。
[0033]
 ステップS104において、判定対象画像抽出部124は、ステップS101で取得された眼を含む画像から虹彩の側部を含む2つの判定対象画像を抽出する。ここで、虹彩の側部とは、虹彩の外周における白目との境界であって、主にまぶたに隠れる上下を除いた左右の部分を指す。抽出された判定対象画像は記憶部133に記憶される。2つの判定対象画像は、着色コンタクトレンズの装用判定に用いられる。図5を参照して、判定画像の抽出について詳細に説明する。
[0034]
 図5は、第1実施形態に係る判定対象画像の抽出を模式的に示す図である。図5には、ステップS101で取得された画像に含まれる眼90、瞳孔91及び虹彩92が模式的に示されている。判定対象画像抽出部124は、眼90の画像から2つの判定対象画像R1、R2を抽出する。なお、判定対象画像抽出部124は、単に抽出部と呼ばれることもある。
[0035]
 図5に示されるように、判定対象画像R1、R2は、虹彩92の左側の側部及び右側の側部をそれぞれ含むように抽出される。判定対象画像R1、R2は、一辺の長さがS(ピクセル)の正方形である。また、当該正方形の辺のうちの眼90に対して上下方向の一辺は虹彩92の中心を通過する線分である。一辺の長さであるSは、虹彩の外周半径をIr1(ピクセル)としたとき、S=Ir1+mとなるように設定される。ここで、mは、判定対象画像R1、R2が虹彩の側部を含み、かつ虹彩92の上端及び下端をいずれも含まないように設定された所定の値であり、例えば30ピクセルに設定される。
[0036]
 判定対象画像R1、R2の位置をこのように設定する理由を説明する。着色コンタクトレンズの模様には、虹彩の外周付近に顕著な特徴がある場合が多い。例えば、着色コンタクトレンズを装用している眼は、虹彩の部分と白目の部分との間の輝度変化が大きい場合が多い。そのため、判定対象画像R1、R2に、虹彩の外周を含めて判定を行うことにより判別器による着色コンタクトレンズの検出精度が向上する。また、虹彩の上下はまぶた及びまつげにより隠れる場合がある。判定対象画像R1、R2にまぶた又はまつげが含まれると、判定精度が劣化する場合がある。そのため、判定対象画像R1、R2の位置は、虹彩の側部を含むようにするとともに、虹彩の上端及び下端をいずれも含まないように設定することが望ましい。また、判定対象画像R1、R2を広く確保することができるため、正方形の上下方向の一辺を虹彩92の中心を通過する線分とすることが望ましい。
[0037]
 なお、判定対象画像R1、R2は、正方形であることは必須ではない。例えば、判定対象画像R1、R2は、長方形であり得る。すなわち、判定対象画像R1、R2の形状は、正方形、長方形に限定されないあらゆる形状であり得るものであり、他の例としては、多角形、扇形、曲線を含む図形であってもよい。判定対象画像R1、R2が正方形以外の図形の場合、虹彩の側部を含み、かつ虹彩をなるべく広く含むようにするために、判定対象画像R1、R2の眼90に対する水平方向の長さが、虹彩92の外周半径よりも大きいことが望ましい。
[0038]
 判定対象画像R1、R2は、虹彩92の左右から2つ取得されているが、いずれか1つであってもよい。しかしながら、より精度の高い判定が可能になるため、2つの判定対象画像R1、R2を用いることが望ましい。
[0039]
 ステップS105において、サイズ変更部125は、判定対象画像R1、R2のサイズを変更する。図6は、第1実施形態に係る判定対象画像のサイズ変更を模式的に示す図である。図6に示されるように、サイズ変更部125は、一辺がSピクセルの判定対象画像R1、R2を一辺が32ピクセルの判定対象画像R1a、R2aに縮小することにより、判定対象画像R1a、R2aを生成する。サイズを変更する理由は、後続の判別の処理に適するように画像を一定のピクセル数とすることにより後述の判別器による処理を効率化するためである。サイズ変更後の判定対象画像R1a、R2aは記憶部133に記憶される。一辺が32ピクセルであることは例示であり、特にこれに限定されるものでない。また、判別器の処理においてサイズを限定することが必須でない場合にはステップS105の処理は省略してもよい。
[0040]
 図7はステップS106からステップS109における判定処理を模式的に示す図である。図4と図7を相互に参照しつつ以降の処理を説明する。本処理を実行する評価値算出部126は、例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)により構成された判別器を含む。判別器は、着色コンタクトレンズを装用している眼の画像と、着色コンタクトレンズを装用していない眼の画像とを含む多数の画像を教師データとしてあらかじめ機械学習させておくことにより、着色コンタクトレンズの装用の有無を判別できるように構成されている。眼を含む画像を判別器に入力すると、着色コンタクトレンズを装用している可能性を示す評価値を出力する。評価値は、一例として、0から1までの連続値とする。この場合、着色コンタクトレンズを装用していない可能性が高いほど評価値は0に近くなり、着色コンタクトレンズを装用している可能性が高いほど評価値は1に近くなる。
[0041]
 ステップS106において、評価値算出部126の判別器は、2つの判定対象画像R1a、R2aのそれぞれに基づいて、2つの評価値V1、V2を算出する。評価値は、記憶部133に記憶される。
[0042]
 ステップS107からステップS109において、判定部127は、2つの評価値V1、V2に基づいて、着色コンタクトレンズの装用の有無を判定する。より具体的には、ステップS107において、判定部127は、評価値V1と評価値V2がいずれも0.9以上であるか否かを判断する。評価値V1と評価値V2がいずれも0.9以上である場合(ステップS107においてYES)、判定部127は、着色コンタクトレンズが装用されていると判定する(ステップS108)。評価値V1と評価値V2の少なくとも一方が0.9未満である場合(ステップS107においてNO)、判定部127は、着色コンタクトレンズが装用されていないと判定する(ステップS109)。
[0043]
 このように、ステップS106からステップS109における判定処理では、2つの判定対象画像R1a、R2aによる判定結果がいずれも着色コンタクトレンズを装用していることを示している場合にのみ着色コンタクトレンズを装用していると判定される。着色コンタクトレンズには様々な種類があり、虹彩の模様等にも個人差がある。そのため、十分な量の教師データを用いて学習を行った場合であっても判別器は誤判別することがある。そこで、判定精度を向上させるため、上述のように2つの判定対象画像R1a、R2aの両方を入力し、これらによる判別結果を総合して判定を行うことが望ましい。
[0044]
 ステップS106からステップS109における判定処理を1つの判定対象画像を用いて行う場合の処理の例を説明する。評価値算出部126の判別器は、1つの判定対象画像から1つの評価値を算出する。その後、判定部127は、評価値が0.9以上の場合に着色コンタクトレンズが装用されていると判定し、評価値が0.9未満の場合に着色コンタクトレンズが装用されていないと判定することにより、装用の有無を判定することができる。このように、判定対象画像は1つであってもよい。
[0045]
 以上のように、本実施形態の着色コンタクトレンズの装用判定処理によれば、虹彩の外周の側部を含む判定対象画像に基づいて判定を行うことにより、精度よく着色コンタクトレンズの装用の有無を判定することができる。
[0046]
 なお、図7に示した判定処理には、畳み込みニューラルネットワークによる判別器が用いられているが、これに限定されるものではなく、例えば、虹彩の外周における白目との境界の部分の輝度変化に基づいて着色コンタクトレンズの装用の判定を行ってもよい。
[0047]
 また、ステップS107の判断は、評価値V1と評価値V2の少なくとも一方が0.9以上である場合に、着色コンタクトレンズが装用されていると判定し、評価値V1と評価値V2の両方が0.9未満である場合に、着色コンタクトレンズが装用されていないと判定するものであってもよい。また、ステップS107の判断は、判定対象画像の信頼性等に応じて、評価値V1、評価値V2等の複数の評価値の中から1又は2以上の評価値を選択し、判定に用いるものであってもよい。例えば、複数の判定対象画像のうちにノイズ等により信頼性が十分ではないものがある場合には、そのような判定対象画像の評価値を判定の処理から除外することにより判定の精度を向上させることができる。なお、上述の例において、評価値V1、評価値V2の判定のための閾値である0.9はあくまでも一例であり、これ以外のあらゆる値に設定され得る。
[0048]
 次に、図8乃至図10を参照しつつ、図3のステップS200における照合精度向上処理の具体例を説明する。
[0049]
 図8は、第1実施形態に係る照合精度向上処理の第1の例を示すフローチャートである。ステップS201において、処理部128は、ステップS100の判定結果を参照する。ユーザが着色コンタクトレンズを装用していると判定された場合(ステップS201においてYES)、処理はステップS202に移行する。ユーザが着色コンタクトレンズを装用していないと判定された場合(ステップS201においてNO)、処理は終了する。
[0050]
 ステップS202において、処理部128は、可視光照射装置108を制御してユーザの眼に可視光を照射させる。その後、ステップS203において、処理部128は、画像取得部121に眼を含む画像を再取得させる。
[0051]
 眼の網膜に可視光が照射されると、瞳孔が縮小する対光反射が起こる。そのため、虹彩の領域が広くなり、虹彩の模様を取得できる面積が広くなる。したがって、着色コンタクトレンズによる虹彩照合の精度劣化を低減することができる。また、本例では、無意識に起こる反射を利用しているため、照合対象者に何らかの行動を行わせる必要がない。例えば、行政機関での本人確認の場面等において、照合対象者が虹彩照合に協力的でない場合、照合対象者と言葉が通じない場合のように、照合対象者に何らかの行動を行わせることが難しい場合にも本例は適用可能である。
[0052]
 いずれか一方の眼に対して可視光が照射された場合であっても、対光反射による瞳孔の縮小は両方の眼に対して起こる。そのため、可視光を照射させる眼と画像を再取得する眼が異なる眼であってもよい。これにより、照射した可視光の反射による影響を抑制することができる。
[0053]
 図9は、第1実施形態に係る照合精度向上処理の第2の例を示すフローチャートである。図8と同様の処理については適宜説明を省略する。ステップS204において、処理部128は、表示部129に明るいものを見るよう促すメッセージを表示させる。具体的なメッセージの例は、「もう一度認証を行うため、一旦明るいものを見てから再びカメラを見てください」というものであり得る。このメッセージに応じてユーザが明るいものを見た後、ステップS203において、処理部128は、画像取得部121に眼を含む画像を再取得させる。
[0054]
 本例においても、ユーザが明るいものを見ることにより、対光反射により、瞳孔が縮小し、虹彩の領域が広くなる。したがって、着色コンタクトレンズによる虹彩照合の精度劣化を低減することができる。本例では、上述の第1の例とは異なり、可視光照射装置108が設けられていなくても対光反射を利用した照合精度向上処理を行うことができる。なお、メッセージは、「もう一度認証を行うため、一旦照明を見てから再びカメラを見てください」のように見るべきものをより具体的に指示する内容であってもよい。
[0055]
 図8及び図9における瞳孔の縮小を利用した構成において、照合精度がより顕著に向上する例を説明する。ステップS100において着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合、ステップS300の虹彩照合において虹彩の外周付近を特徴量の抽出範囲から除外する処理が行われることがある。このとき、特徴量の抽出に寄与する領域が減少し、虹彩照合の精度が低下することが問題となり得る。このような状況において、図8及び図9における処理を行って瞳孔を縮小させると、虹彩の外周付近ではなく、その反対側である虹彩の内周側の面積を拡大することができる。これにより、虹彩の外周付近が特徴量の抽出範囲から除外された場合にも精度よく虹彩照合を行うことができる。
[0056]
 図10は、第1実施形態に係る照合精度向上処理の第3の例を示すフローチャートである。図8と同様の処理については適宜説明を省略する。ステップS205において、処理部128は、表示部129にまばたきをするよう促すメッセージを表示させる。具体的なメッセージの例は、「もう一度認証を行うため、まばたきをしてから再びカメラを見てください」というものであり得る。このメッセージに応じてユーザがまばたきをした後、ステップS206において、処理部128は、画像取得部121に眼を含む画像を追加取得させる。
[0057]
 本例では、ユーザにまばたきをさせることにより着色コンタクトレンズが回転し、着色コンタクトレンズの模様の位置がまばたきの前後で変化する。一方、ユーザの眼の虹彩自体の模様はまばたきをしても変化しない。したがって、まばたきの前後に取得した2つの画像の差分を演算することにより、着色コンタクトレンズの模様とユーザの眼の虹彩の模様とを分離することができ、ユーザの眼の虹彩の模様を抜き出すことで精度よく照合を行うことができる。したがって、着色コンタクトレンズによる虹彩照合の精度劣化を低減することができる。
[0058]
 本例においても、精度向上処理を行うことができる。本例では、明るさの変化による対光反射を利用しないため、明るい場所でも効果が減退しない利点がある。
[0059]
 なお、図10のフローチャートの処理は、ステップS206の処理を複数回繰り返すことにより画像を複数回取得する処理に変形してもよい。更に、この場合には、ステップS205の処理は省略してもよい。人は無意識にまばたきをするので、まばたきを促すメッセージを表示しなくても無意識のまばたきにより着色コンタクトレンズが回転することがある。したがって、メッセージを表示しなくても、繰り返し画像を取得することで、着色コンタクトレンズの模様とユーザの眼の虹彩の模様とを分離するための画像の取得ができることもあり、その場合には上述と同様の効果が得られる。
[0060]
 図11は、第1実施形態に係る照合精度向上処理の第3の例の変形例を示すフローチャートである。図11のステップS207に示されるように、メッセージの内容は、左右を見ることを指示する等、眼を動かすことを促すものであってもよい。具体的なメッセージの例は、「もう一度認証を行うため、一旦左右を見てから再びカメラを見てください」というものであり得る。眼球が動くことにより、着色コンタクトレンズが回転するため、本変形例においても上述のまばたきを促す場合と同様の効果が得られる。
[0061]
 以上のように、本実施形態の照合精度向上処理によれば、着色コンタクトレンズを装用していることによる虹彩照合の精度劣化を低減することができる。
[0062]
 なお、上述の処理において、種々のメッセージは表示部129への表示によりユーザに報知されるものとしているが、メッセージの報知方法はこれに限定されるものではない。例えば、音声による報知であってもよい。
[0063]
 図12及び図13を参照しつつ、図3のステップS300における虹彩照合処理の具体例を説明する。図12は、第1実施形態に係る虹彩照合処理を示すフローチャートである。図12の処理は、図3のステップS300の処理をより具体化したものである。
[0064]
 ステップS301において、抽出範囲設定部130は、ステップS100の判定結果を参照する。ユーザが着色コンタクトレンズを装用していると判定された場合(ステップS301においてYES)、処理はステップS302に移行する。ユーザが着色コンタクトレンズを装用していないと判定された場合(ステップS301においてNO)、処理はステップS303に移行する。
[0065]
 ステップS302において、抽出範囲設定部130は、虹彩の外周付近を除外して特徴量の抽出範囲を設定する。図13は、第1実施形態に係る特徴量の抽出範囲の設定を模式的に示す図である。図13に示されるように画像中の虹彩の領域は、マスク領域93と特徴量抽出領域94とに区分されている。マスク領域93は、虹彩の外周及び内周の位置に応じて定められる領域であり、虹彩の領域のうち、後続する照合の処理に用いられる特徴量を抽出しない範囲である。特徴量抽出領域94は、虹彩の領域のうち、特徴量を抽出する領域であり、マスク領域93を除く範囲となる。マスク領域93は、虹彩の外周付近に配される。すなわち、特徴量抽出領域94は、虹彩の外周を含む所定範囲を除外した範囲となる。
[0066]
 マスク領域93の範囲は、虹彩の外周端部を含み、かつ虹彩の外周から内周に向かって6割以上の幅を有する円環として定められる。より具体的には、前記虹彩の外周半径をIr1、内周半径をIr2としたとき、マスク領域93は、外周半径がIr1、内周半径が{Ir2+0.4×(Ir1-Ir2)}となる円環である。
[0067]
 マスク領域93及び特徴量抽出領域94をこのように定める理由について説明する。着色コンタクトレンズにおいて、虹彩の外周付近に対応する箇所には、着色箇所(模様)が多く配されている。そのため、着色コンタクトレンズを装用している状態で、虹彩の外周付近を含む領域から特徴量を抽出して虹彩認証を行うと、虹彩の模様の上に着色コンタクトレンズの模様が重なった状態で虹彩照合がなされることとなり、照合精度が低下し得るという問題があった。例えば、登録時の着色コンタクトレンズを装用していない虹彩の模様と、照合時の虹彩の模様の上に着色コンタクトレンズの模様が重なった状態の模様とが合致しないため、同一人物を他人と判定することがあり得た。
[0068]
 特徴量抽出領域94を虹彩の外周を含む所定範囲を除外した範囲と定めることにより、着色コンタクトレンズの模様が多く配される虹彩の外周付近が特徴量の抽出から除外される。一方、着色コンタクトレンズの虹彩の内周付近に対応する領域には、視界を確保するために模様が配されていないことが多く虹彩照合には影響を与えにくい。そのため、着色コンタクトレンズを装用していることによる虹彩照合の精度劣化を低減することができる。
[0069]
 ユーザが着色コンタクトレンズを装用していない場合におけるステップS303においては、マスク領域93は設けられず、虹彩全体に対して特徴量抽出領域94が設定される。着色コンタクトレンズを装用していない場合には、外周付近を特徴量抽出領域から除外する必要はなく、むしろ除外しない方が特徴量抽出領域を広くすることができるため、照合精度を高くすることができる。そのため、着色コンタクトレンズの装用の有無により、異なる処理を行うことが望ましい。
[0070]
 ステップS304において、特徴量算出部131は、設定された特徴量抽出領域94の画像に含まれる虹彩の模様等を用いて特徴量を算出する。算出された特徴量は、記憶部133に記憶される。
[0071]
 ステップS305において、照合部132は、ステップS304において取得された特徴量と、あらかじめ記憶部133に登録されているユーザの虹彩の特徴量とを照合する。照合により、同一人物の虹彩であると判定された場合、虹彩照合システム10は、本人確認ができたものと判断し、ログイン等の処理を行う。
[0072]
 以上のように、本実施形態の虹彩照合処理によれば、虹彩の外周を含む所定範囲を除外した範囲を特徴量の抽出範囲とすることにより、照合対象者が着色コンタクトレンズを装用している場合の照合精度に対する影響を低減し得る。
[0073]
 ステップS302の手法により虹彩の外周付近を除外して特徴量抽出領域94を設定する場合には、図8及び図9を用いて説明した照合精度向上処理のいずれかを組み合わせることがより有効である。ステップS302の手法では、マスク領域93の分だけ特徴量抽出領域94が狭くなる。図8又は図9の処理を併用することにより、虹彩の範囲を広くすることができるため、特徴量抽出領域94が狭くなった影響を補償することができる。
[0074]
 上述の処理では、マスク領域93は、着色コンタクトレンズの模様によらず決定されるので、着色コンタクトレンズの模様を検出する処理を行う必要がなく、高速な処理が可能である。しかしながら、処理速度よりも精度を重視する場合には、着色コンタクトレンズの模様とユーザの虹彩自体の模様とを判別することにより着色コンタクトレンズの着色箇所を判定する処理を追加してもよい。この場合、着色コンタクトレンズの着色箇所がマスク領域93として設定される。このように、着色コンタクトレンズの着色箇所(模様の形状又は模様が配される領域)を特定できる場合には、虹彩照合を行う際の虹彩の外周付近の領域であるマスク領域93を、着色コンタクトレンズの着色箇所に基づいて設定することができる。
[0075]
 着色コンタクトレンズの模様とユーザの虹彩自体の模様とを判別する処理の例としては、snakes法、Level Set法といった動的輪郭モデルを用いて着色コンタクトレンズの模様の輪郭を探索する手法が挙げられる。また、別の例としては、虹彩を複数の矩形領域に分割し、矩形領域ごとに畳み込みニューラルネットワークを用いて着色コンタクトレンズの模様があるか否かを判別する手法、同心円上に規則的な図形があるか否かを検出する手法、放射状の直線があるか否かを検出する手法等も挙げられる。
[0076]
 上述の実施形態において説明した装置は以下の第2実施形態乃至第4実施形態のようにも構成することができる。
[0077]
 [第2実施形態]
 図14は、第2実施形態に係る虹彩照合システム20の機能ブロック図である。虹彩照合システム20は、判定部201及び照合部202を備える。判定部201は、照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定する。照合部202は、判定部201により着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、画像に含まれる虹彩の領域のうち虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて虹彩の照合を行う。
[0078]
 本実施形態によれば、照合対象者が着色コンタクトレンズを装用している場合の照合精度に対する影響を低減することができる虹彩照合システム20を提供することができる。
[0079]
 [第3実施形態]
 図15は、第3実施形態に係る画像処理システム30の機能ブロック図である。画像処理システム30は、抽出部301及び判定部302を備える。抽出部301は、眼を含む画像から虹彩の外周の側部を含む判定対象画像を抽出する。判定部302は、判定対象画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定する。
[0080]
 本実施形態によれば、精度よく着色コンタクトレンズの装用の有無を判定することができる画像処理システム30を提供することができる。
[0081]
 [第4実施形態]
 図16は、第4実施形態に係る虹彩照合システム40の機能ブロック図である。虹彩照合システム40は、判定部401及び処理部402を備える。判定部401は、照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定する。処理部402は、判定部401により着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、虹彩照合の精度を向上させる処理を前記照合対象者に対して行う。
[0082]
 本実施形態によれば、着色コンタクトレンズを装用していることによる虹彩照合の精度劣化を低減することができる虹彩照合システム40を提供することができる。
[0083]
 [変形実施形態]
 本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
[0084]
 上述の実施形態の虹彩照合システムは、一例として挙げたログイン時の認証だけでなく、種々の本人確認に用いられ得る。例えば、上述の実施形態の虹彩照合システムは、空港・海港・国境における入出国のための本人確認、行政機関における本人確認、工場・事業所への入退場のための本人確認、イベント会場への入場時の本人確認等に適用され得る。
[0085]
 上述の各実施形態において、虹彩照合に用いられる画像の取得は、認証対象者の片目に対して行ってもよく、両目に対して行ってもよい。片目の画像のみを取得する場合、処理速度の向上、記憶容量の削減の効果があり、両目の画像を取得する場合、認証精度が向上する効果がある。
[0086]
 上述の各実施形態においては、取得した虹彩の画像の特徴量とあらかじめ登録されている虹彩の特徴量とを照合する場面、すなわち虹彩照合における処理を例示している。しかしながら、上述の各実施形態は、適宜変形を施すことにより、虹彩の画像又は虹彩の特徴量の登録の場面にも適用可能である。具体的にはステップS300の虹彩照合処理を虹彩登録処理に置き換えることにより登録の場面に変形することが可能である。ここで、虹彩登録処理は、例えば、虹彩の画像を取得して特徴量を算出し、虹彩の特徴量を記憶する処理であり得る。
[0087]
 上述の各実施形態においては、ステップS201の処理においてユーザが着色コンタクトレンズを装用していると判定された場合には、ステップS202、S204又はS205の処理が行われているが、この処理は例示した以外のものであってもよい。例えば、ユーザが着色コンタクトレンズを装用していると判定された場合に、ユーザに対して着色コンタクトレンズを外すように指示するメッセージを表示するものであってもよい。あるいは、ユーザが着色コンタクトレンズを装用していると判定された場合に、照合又は登録が失敗したものとして扱ってもよい。この場合、処理の失敗をメッセージ、アラーム等でユーザに通知して再度の照合又は登録を促してもよく、処理の失敗を通知して処理を終了してもよい。なお、これらの処理は、ステップS202、S204又はS205の処理に代えて行われるものであってもよく、ステップS202、S204又はS205の処理と並行して行われるものであってもよい。
[0088]
 上述のように、着色コンタクトレンズを外す指示又は照合を行う処理又は登録が失敗したものとして扱う処理を行うことによる効果について、虹彩の登録の場面の例で説明する。虹彩の登録の場面では、本人確認の重要性が高いため、登録された虹彩が本人のものであることの確実性を高める必要がある。この確実性の要求は、特に、入国管理又は国民ID(Identification)のような重要な認証を行う場面でより顕著である。着色コンタクトレンズを装用した状態で登録がなされてしまうと、本人確認の機能が損なわれる。そのため、着色コンタクトレンズを装用した状態で登録をしようとした場合には、何らかの警告を発するとともに登録できないようにすることで、本人確認の確実性を維持することができる。これにより、虹彩照合システムの精度が向上される。また、着色コンタクトレンズを利用した多重登録を防止することもできる。
[0089]
 上述の実施形態の機能を実現するように該実施形態の構成を動作させるプログラムを記憶媒体に記録させ、記憶媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記憶媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記憶媒体だけでなく、そのプログラム自体も各実施形態に含まれる。また、上述の実施形態に含まれる1又は2以上の構成要素は、各構成要素の機能を実現するように構成されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路であってもよい。
[0090]
 該記憶媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD(Compact Disk)-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。また該記憶媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS(Operating System)上で動作して処理を実行するものも各実施形態の範疇に含まれる。
[0091]
 上述の各実施形態の機能により実現されるサービスは、SaaS(Software as a Service)の形態でユーザに対して提供することもできる。
[0092]
 なお、上述の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
[0093]
 上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
[0094]
 (付記1)
 照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定する判定部と、
 前記判定部により前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記画像に含まれる虹彩の領域のうち前記虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて前記虹彩の照合を行う照合部と、
 を備えることを特徴とする虹彩照合システム。
[0095]
 (付記2)
 前記所定範囲は、前記虹彩の外周及び内周の位置に応じて定められることを特徴とする付記1に記載の虹彩照合システム。
[0096]
 (付記3)
 前記所定範囲は、前記虹彩の外周半径及び内周半径に応じて定められることを特徴とする付記1又は2に記載の虹彩照合システム。
[0097]
 (付記4)
 前記所定範囲は、前記虹彩の外周の端部を含み、かつ前記虹彩の外周から内周に向かって6割以上の幅を有する円環である
 ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[0098]
 (付記5)
 前記所定範囲は、前記虹彩の外周の端部を含み、前記虹彩の外周から内周に向かって6割の幅を有する円環である
 ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[0099]
 (付記6)
 前記判定部は、前記着色コンタクトレンズの着色箇所を更に判定し、
 前記所定範囲は、前記着色箇所に基づいて定められる
 ことを特徴とする付記1に記載の虹彩照合システム。
[0100]
 (付記7)
 前記照合部は、前記判定部により前記着色コンタクトレンズが装用されていないと判定された場合に、前記虹彩の全体を特徴量の抽出範囲として照合を行う
 ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[0101]
 (付記8)
 前記画像から前記虹彩の側部を含む判定対象画像を抽出する抽出部を更に備え、
 前記判定部は、前記判定対象画像に基づいて、前記着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定する
 ことを特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[0102]
 (付記9)
 前記判定部により前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記照合対象者に対し対光反射による瞳孔の収縮を起こさせるための処理を行う処理部を更に備える
 ことを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[0103]
 (付記10)
 前記判定部により前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記照合対象者に対し前記着色コンタクトレンズを回転させるための処理を行う処理部を更に備える
 ことを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[0104]
 (付記11)
 照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定するステップと、
 前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記画像に含まれる虹彩の領域のうち前記虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて前記虹彩の照合を行うステップと、
 を備えることを特徴とする虹彩照合方法。
[0105]
 (付記12)
 コンピュータに、
 照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定するステップと、
 前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記画像に含まれる虹彩の領域のうち前記虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて前記虹彩の照合を行うステップと、
 を実行させることを特徴とするプログラムが記憶された記憶媒体。
[0106]
 この出願は、2017年8月30日に出願された日本出願特願2017-165403を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

符号の説明

[0107]
10、20、40         虹彩照合システム
30               画像処理システム
90               眼
91               瞳孔
92               虹彩
93               マスク領域
94               特徴量抽出領域
121              画像取得部
122              瞳孔検出部
123              虹彩検出部
124              判定対象画像抽出部
125              サイズ変更部
126              評価値算出部
127、201、302、401  判定部
128、402          処理部
129              表示部
130              抽出範囲設定部
131              特徴量算出部
132、202          照合部
133              記憶部
301              抽出部
R1、R2、R1a、R2a    判定対象画像

請求の範囲

[請求項1]
 照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定する判定部と、
 前記判定部により前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記画像に含まれる虹彩の領域のうち前記虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて前記虹彩の照合を行う照合部と、
 を備えることを特徴とする虹彩照合システム。
[請求項2]
 前記所定範囲は、前記虹彩の外周及び内周の位置に応じて定められることを特徴とする請求項1に記載の虹彩照合システム。
[請求項3]
 前記所定範囲は、前記虹彩の外周半径及び内周半径に応じて定められることを特徴とする請求項1又は2に記載の虹彩照合システム。
[請求項4]
 前記所定範囲は、前記虹彩の外周の端部を含み、かつ前記虹彩の外周から内周に向かって6割以上の幅を有する円環である
 ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[請求項5]
 前記所定範囲は、前記虹彩の外周の端部を含み、前記虹彩の外周から内周に向かって6割の幅を有する円環である
 ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[請求項6]
 前記判定部は、前記着色コンタクトレンズの着色箇所を更に判定し、
 前記所定範囲は、前記着色箇所に基づいて定められる
 ことを特徴とする請求項1に記載の虹彩照合システム。
[請求項7]
 前記照合部は、前記判定部により前記着色コンタクトレンズが装用されていないと判定された場合に、前記虹彩の全体を特徴量の抽出範囲として照合を行う
 ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[請求項8]
 前記画像から前記虹彩の側部を含む判定対象画像を抽出する抽出部を更に備え、
 前記判定部は、前記判定対象画像に基づいて、前記着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定する
 ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[請求項9]
 前記判定部により前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記照合対象者に対し対光反射による瞳孔の収縮を起こさせるための処理を行う処理部を更に備える
 ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[請求項10]
 前記判定部により前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記照合対象者に対し前記着色コンタクトレンズを回転させるための処理を行う処理部を更に備える
 ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の虹彩照合システム。
[請求項11]
 照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定するステップと、
 前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記画像に含まれる虹彩の領域のうち前記虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて前記虹彩の照合を行うステップと、
 を備えることを特徴とする虹彩照合方法。
[請求項12]
 コンピュータに、
 照合対象者の眼を含む画像に基づいて、着色コンタクトレンズが装用されているか否かを判定するステップと、
 前記着色コンタクトレンズが装用されていると判定された場合に、前記画像に含まれる虹彩の領域のうち前記虹彩の外周を含む所定範囲を除いた領域から抽出された特徴量を用いて前記虹彩の照合を行うステップと、
 を実行させることを特徴とするプログラムが記憶された記憶媒体。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]