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1. (WO2019044443) WATER BOTTOM INSTALLED FLAP GATE
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明 細 書

発明の名称 水底設置型起伏ゲート

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

発明の概要

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

図面の簡単な説明

0019  

発明を実施するための形態

0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083  

符号の説明

0084  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : 水底設置型起伏ゲート

技術分野

[0001]
 本発明は、水底設置型起伏ゲートに関する。

背景技術

[0002]
 従来、津波または高潮等が港湾等に流入することを防止するために、港湾等の出入口の水底に起伏ゲートが設けられている。水底設置型起伏ゲートでは、水底に倒伏している扉体の内部に空気を供給することにより、水底に設けられた回転軸を中心として扉体が回動して起立する。
[0003]
 例えば、文献1(特開2010-133095号公報)では、幅方向に複数組の扉体ブロックを並設した扉体が、扉体の先端に設けられた空気室の浮力により起立する起伏ゲート式防波堤と、当該起伏ゲート式防波堤の扉体を係留する係留装置が記載されている。
[0004]
 ここで、文献1の係留装置を備える起伏ゲート式防波堤では、扉体の先端部に空気室を設けていることから、扉体を起立させるために必要な空気量を比較的少なくすることができる。
[0005]
 また、倒伏状態の扉体は空気室の浮力により起立可能な状態となっており、係留装置により倒伏状態が維持されている。このため、係留装置による係留を解除すると、扉体は空気室の浮力により起立する。
[0006]
 ところで、文献1の起伏ゲート式防波堤において、動作確認などで一旦扉体を倒伏させた場合、倒伏した扉体が再度起立可能な状態となるためには、給気装置から空気室に空気を供給して空気室内の水を排出する必要がある。そして、扉体が起立するために必要な量の空気を空気室に供給する時間は、給気装置の給気能力に依存することになる。
[0007]
 このため、給気装置の能力を十分に高くすれば、空気室への空気の供給に要する時間を短くすることができる。一方、経済的な観点から、給気装置の能力をできるだけ小さくしたいという要望もある。

発明の概要

[0008]
 本発明は、水底設置型起伏ゲートに向けられており、扉体内部の空気室に給気する給気装置の能力がさほど高くない場合であっても、倒伏した扉体を速やかに起立可能状態にすることを主な目的としている。
[0009]
 本発明の好ましい一の形態に係る水底設置型起伏ゲートは、水底に配置された支持端部を支点として可動端部が回動することにより起立および倒伏する扉体と、前記扉体を水底に係留する係留部とを備える。前記扉体が、前記可動端部と前記支持端部との間に配置される第1浮力室と、前記第1浮力室と前記支持端部との間に配置される第2浮力室と、前記第1浮力室と前記第2浮力室とを開放可能に接続する浮力室接続部とを備える。前記扉体が前記係留部に係留される係留状態よりも倒伏した過倒伏状態において、前記浮力室接続部が開放される。当該水底設置型起伏ゲートによれば、倒伏した扉体を速やかに係留状態に復帰させることができる。
[0010]
 本発明の好ましい他の形態に係る水底設置型起伏ゲートは、水底に配置された支持端部を支点として可動端部が回動することにより起立および倒伏する扉体と、前記扉体を水底に係留する係留部とを備える。前記扉体が、前記可動端部と前記支持端部との間に配置される第1浮力室と、前記第1浮力室と前記支持端部との間に配置される第2浮力室と、前記第1浮力室と前記第2浮力室とを開放可能に接続する浮力室接続部とを備える。起立状態の前記扉体において、前記第1浮力室内の空気を水に置換することにより、前記扉体が、前記係留部に係留される係留状態よりも倒伏した過倒伏状態へと移行する。前記扉体が前記過倒伏状態になることにより、前記浮力室接続部が開放されて前記第2浮力室内の空気の一部が前記浮力室接続部を介して前記第1浮力室へと移動し、前記扉体が前記過倒伏状態から前記係留状態へと移行することにより、前記浮力室接続部が閉鎖される。
[0011]
 好ましくは、水底設置型起伏ゲートは、水底に設置された扉体接触部をさらに備える。前記浮力室接続部が、前記第1浮力室と前記第2浮力室との間の隔壁に設けられた隔壁開口と、前記隔壁開口に重なって前記隔壁開口を閉鎖する隔壁ゲートとを備える。前記扉体が前記過倒伏状態になることにより、前記扉体接触部が前記隔壁ゲートに接触して前記隔壁ゲートを前記隔壁開口と重なる位置から移動させ、前記浮力室接続部が開放される。
[0012]
 好ましくは、前記扉体が前記過倒伏状態になって前記浮力室接続部が開放されることにより、前記扉体が前記過倒伏状態から前記係留状態へと移行する。
[0013]
 好ましくは、水底設置型起伏ゲートは、前記過倒伏状態の前記扉体よりも下側にて空気を貯留する水中貯留部をさらに備える。前記水中貯留部に貯留されている空気が、前記第2浮力室への空気の補充に利用される。
[0014]
 好ましくは、水底設置型起伏ゲートは、前記係留状態の前記扉体の浮上力を測定する浮上力測定部をさらに備える。前記扉体の浮上力が所定の閾値未満の場合、前記第1浮力室に空気が供給される。
[0015]
 好ましくは、水底設置型起伏ゲートは、前記第2浮力室に空気を供給する空気供給部をさらに備える。前記第1浮力室が前記扉体の下面に開口する第1開口を有する。前記第2浮力室が前記扉体の前記下面に開口する第2開口を有する。前記扉体の前記下面に、前記第2開口から前記第1開口に至るガイド部が設けられる。前記空気供給部から前記第2浮力室に供給された空気が、前記第2開口から下方に溢れ、前記ガイド部に導かれて前記第1開口から前記第1浮力室へと供給される。
[0016]
 好ましくは、起立状態の前記扉体における前記第1浮力室の上端部に、前記第1浮力室と前記扉体の外部とを開放可能に接続する排気部が設けられる。前記扉体の厚さ方向に関して、前記排気部の前記第1浮力室内における排気口の位置が可変である。
[0017]
 本発明の好ましい他の形態に係る水底設置型起伏ゲートは、水底に配置された支持端部を支点として可動端部が回動することにより起立および倒伏する扉体と、前記扉体に空気を供給する空気供給部とを備える。前記扉体が、前記可動端部と前記支持端部との間に配置される浮力室を備える。前記空気供給部が、倒伏した状態の前記扉体よりも下側にて空気を貯留する有蓋筒状で下方に開口した水中貯留部を備える。倒伏した状態の前記扉体の前記浮力室に、前記水中貯留部に貯留されている空気が供給される。
[0018]
 上述の目的および他の目的、特徴、態様および利点は、添付した図面を参照して以下に行うこの発明の詳細な説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

[0019]
[図1] 一の実施の形態に係る起伏ゲートの縦断面図である。
[図2] 扉体の第2主面の一部を示す斜視図である。
[図3] 扉体の可動端部近傍を示す斜視図である。
[図4] 起伏ゲートの縦断面図である。
[図5] 起伏ゲートの縦断面図である。
[図6] 起伏ゲートの縦断面図である。
[図7] 起伏ゲートの縦断面図である。
[図8] 起伏ゲートの縦断面図である。

発明を実施するための形態

[0020]
 図1は、本発明の一の実施の形態に係る起伏ゲート1を示す縦断面図である。起伏ゲート1は、津波または高潮等が港湾または水路等に流入することを防止するために、港湾または水路等の出入口の水底に設けられる水底設置型起伏ゲートである。図1では、起伏ゲート1の構成の一部において、平行斜線の付与を省略している。後述する図4ないし図8においても同様である。
[0021]
 以下の説明では、起伏ゲート1において増水時に水が流入してくる側(すなわち、水の流入方向の上流側であり、例えば、起伏ゲート1よりも沖側)を「前側」と呼び、起伏ゲート1における水の流入方向の下流側(例えば、起伏ゲート1よりも陸側)を「後側」と呼ぶ。すなわち、図1中の左右方向が「前後方向」であり、図1中の左側および右側がそれぞれ、「前側」および「後側」である。また、図1中の紙面に垂直な方向を「幅方向」と呼ぶ。幅方向は前後方向に垂直であり、前後方向および幅方向は、上下方向に垂直である。図1中の上下方向は、重力方向に略平行である。
[0022]
 起伏ゲート1は、函体11と、扉体2と、係留部31と、浮上力測定部32と、扉体接触部4と、空気供給部5とを備える。函体11は、上面に凹部12を有する構造物であり、水底に埋設される。函体11の上面は、水底と略同じ高さに位置する。函体11の凹部12内には、扉体2、係留部31、浮上力測定部32、扉体接触部4等が配置される。係留部31および浮上力測定部32は、例えば、凹部12の前側の側面に設置される。扉体接触部4は、例えば、凹部12の底面(すなわち、水底)に設置される。
[0023]
 扉体2は、略直方体状の部材である。扉体2は、凹部12内に(すなわち、水底に)配置された支持端部23の回転軸J1を支点として、可動端部24が回動することにより起立および倒伏する。図1に示す例では、支持端部23は扉体2の後端部であり、可動端部24は扉体2の前端部である。図1では、扉体2が水中に倒伏して係留部31により係留されている状態を実線にて示す。以下の説明では、幅方向に垂直、かつ、扉体2の支持端部23と可動端部24とを結ぶ方向を、扉体2の「長手方向」という。
[0024]
 また、以下の説明では、図1中において実線にて示す扉体2の状態(すなわち、扉体2の姿勢)を「係留状態」と呼ぶ。係留状態の扉体2では、扉体2の長手方向は、前後方向と同じ方向である。また、図1中において二点鎖線にて示す扉体2の状態を「起立状態」という。係留状態の扉体2は、係留部31による係留が解除されることにより、幅方向に略平行に延びる回転軸J1を中心として、図1中における時計回りに回動して起立状態となる。扉体2の前後において水位差がない場合、扉体2は、自重と浮力との釣り合いにより起立状態にて維持される。扉体2の前後の水位が異なる場合、起立状態の扉体2は、例えば、図示省略の扉体ストッパまたはテンションロッドにより支持される。起立状態の扉体2と水平面との成す角度は、0度よりも大きく、かつ、90度以下の範囲で適宜設定されてよい。
[0025]
 係留状態の扉体2は、前後方向および幅方向に広がる。上述のように、係留状態の扉体2は、函体11の凹部12内に収容される。係留状態の扉体2の上面(以下、「第1主面21」と呼ぶ。)の上下方向における位置は、例えば、凹部12の周囲における函体11の上面の上下方向の位置と略同じである。係留状態の扉体2の下面(以下、「第2主面22」と呼ぶ。)は、凹部12の底面から上方に離間している。図1に示す例では、扉体2の第1主面21および第2主面22は、上下方向に略垂直な略平板状の部材である。
[0026]
 扉体2は、第1浮力室25と、第2浮力室26と、浮力室接続部27と、排気部28とを備える。第1浮力室25は、扉体2の可動端部24と支持端部23との間に配置される。第2浮力室26は、第1浮力室25と支持端部23との間に配置される。第1浮力室25および第2浮力室26は、第1主面21と第2主面22との間の空間を、幅方向に延びる隔壁270により分割することにより形成されている。係留状態の扉体2において、隔壁270の第1浮力室25側の面は、第1主面21から第2主面22へと向かうに従って、支持端部23から可動端部24へと向かう傾斜面である。
[0027]
 浮力室接続部27は、第1浮力室25と第2浮力室26との間に配置され、第1浮力室25と第2浮力室26とを開放可能に接続する。扉体2が係留状態、起立状態、および、係留状態と起立状態との間の状態である場合、浮力室接続部27は閉鎖されており、第1浮力室25と第2浮力室26とは連通していない。また、扉体2が後述する過倒伏状態である場合、浮力室接続部27は開放され、第1浮力室25と第2浮力室26とが、浮力室接続部27を介して連通する。
[0028]
 図1に示す例では、浮力室接続部27は、第1浮力室25と第2浮力室26との間の隔壁270に設けられる。浮力室接続部27は、隔壁開口271と、隔壁ゲート272とを備える。隔壁開口271は、隔壁270に設けられた開口である。隔壁ゲート272は、例えば、隔壁開口271よりも大きい板状部材であり、隔壁開口271に重なって隔壁開口271を閉鎖する。隔壁ゲート272は、隔壁270の第1浮力室25側の面に取り付けられている。隔壁ゲート272は、上端部に設けられた回転軸を中心として回動可能である。隔壁ゲート272の下端部は、隔壁270から離間可能な可動端部である。すなわち、隔壁ゲート272は、上ヒンジ式のフラップゲートである。
[0029]
 係留状態の扉体2では、隔壁270の第1浮力室25側の面が上述のように傾斜しているため、隔壁ゲート272は、自重により隔壁270の第1浮力室25側の面に接触し、隔壁開口271を閉鎖する。隔壁ゲート272が図1中の時計回りに回動して隔壁270から離間すると、隔壁ゲート272による隔壁開口271の閉鎖が解除され、浮力室接続部27が開放される。
[0030]
 第1浮力室25は、第2主面22に開口する第1開口251を有する。第1開口251は、隔壁270の近傍に配置される。換言すれば、第1開口251は、起立状態の扉体2における第1浮力室25の下端部において、第2主面22に設けられる。第1浮力室25は、第1開口251を除いて、気密な構造を有する。図1に示す例では、係留状態の扉体2において、第1開口251の上方に浮力室接続部27の隔壁ゲート272が位置する。扉体2では、第1開口251を介して浮力室接続部27にアクセス可能である。
[0031]
 第2浮力室26は、第2主面22に開口する第2開口261を有する。第2開口261は、支持端部23の近傍に配置される。換言すれば、第2開口261は、起立状態の扉体2における第2浮力室26の下端部において、第2主面22に設けられる。さらに換言すれば、第2開口261は、第2浮力室26のうち、第1浮力室25とは反対側の長手方向の端部に設けられる。第2浮力室26は、第2開口261を除いて、気密な構造を有する。
[0032]
 図2は、扉体2の第2主面22の一部を示す斜視図である。図2では、第2主面22のうち、第1開口251および第2開口261の近傍の部位を示す。また、図2では、第1開口251および第2開口261に平行斜線を付す。第1開口251および第2開口261は、例えば、扉体2の幅方向の中央部に位置する。第1開口251および第2開口261はそれぞれ、例えば略矩形状の開口である。第1開口251および第2開口261の形状は、様々に変更されてよい。
[0033]
 扉体2の第2主面22(すなわち、係留状態の扉体2の下面)には、第1開口251から第2開口261に至るガイド部221が設けられる。ガイド部221は、一対の第1ガイド部材222と、一対の第2ガイド部材223とを備える。第1ガイド部材222および第2ガイド部材223はそれぞれ、係留状態の扉体2において、第2主面22から下方に略垂直に突出する(すなわち、扉体2の外部に向かって突出する)板状の部材である。なお、図1および後述する図4ないし図8では、ガイド部221の図示を省略している。
[0034]
 一対の第1ガイド部材222は、第1開口251および第2開口261の幅方向の両側に配置され、長手方向に略平行に延びる。一対のガイド部221は、係留状態の扉体2における第1開口251の前端から第2開口261の後端まで長手方向に略平行に延びる。一対の第2ガイド部材223は、幅方向に略平行に延びる。係留状態の扉体2において、一方の第2ガイド部材223は、第1開口251の前端縁に沿って配置され、他方の第2ガイド部材223は、第2開口261の後端縁に沿って配置される。換言すれば、一対の第1ガイド部材222および一対の第2ガイド部材223は、第2主面22において、第1開口251から第2開口261に至る長手方向に延びる領域を囲む。なお、ガイド部221では、一対の第2ガイド部材223は省略されてもよい。
[0035]
 図3は、扉体2の可動端部24近傍を示す斜視図である。図3では、扉体2の第1主面21の一部の図示を省略している。扉体2の可動端部24(すなわち、起立状態の扉体2における第1浮力室25の上端部)には、排気部28が設けられる。排気部28は、第1浮力室25と扉体2の外部の空間とを開放可能に接続する。係留状態の扉体2では、排気部28は閉鎖されている。図3に示す例では、排気部28は、排気管281と、排気バルブ282とを備える。
[0036]
 排気管281は、扉体2の長手方向に延びる第1部位283と、第1部位283の端部から第1部位283に略垂直な方向に延びる第2部位284とを含む。換言すれば、排気管281は、略L字状の配管である。第2部位284は、第1浮力室25内に配置される。図3中において破線にて示す第2部位284は、係留状態の扉体2の第1主面21に略平行に幅方向に延びる。第2部位284の端部開口は、排気部28の第1浮力室25内における排気口285である。第1部位283は、係留状態の扉体2における第1浮力室25の前端壁を貫通して、第1浮力室25内から扉体2の外部へと突出している。第1部位283と可動端部24との間は、水密かつ気密にシールされている。
[0037]
 排気バルブ282は、例えば、第1浮力室25の外部において、排気管281の第1部位283に設けられる。排気バルブ282が開放されることにより、第1浮力室25と扉体2の外部の空間とが、排気管281を介して連通する。排気バルブ282が閉鎖された状態では、排気部28において第1浮力室25と扉体2の外部の空間とは連通していない。
[0038]
 排気管281は、第1部位283を中心として、図3中において実線および破線にて示す位置から二点鎖線にて示す位置まで回動可能である。図3中において二点鎖線にて示す第2部位284は、係留状態の扉体2の第1主面21から離れる方向(すなわち、下方)へと延びる。排気部28では、排気管281を回動することにより、扉体2の厚さ方向(すなわち、扉体2の長手方向および幅方向に垂直な方向であり、係留状態の扉体2における上下方向)に関して、排気口285の位置が変更される。
[0039]
 図1に示す係留部31は、フック部材等により扉体2の可動端部24を係止することにより、扉体2を水底に係留する。図1に例示する係留状態の扉体2では、第1浮力室25の底部上(すなわち、第2主面22上)に扉体2の厚さの半分程度まで水が存在しており、第1浮力室25の容量の半分程度の空気が第1浮力室25の上部に貯留されている。また、第2浮力室26の底部上(すなわち、第2主面22上)には少量の水が存在し、第2浮力室26のほぼ全体に空気が貯留されている。
[0040]
 このように、係留状態の扉体2では、第1浮力室25内および第2浮力室26内に空気が貯留されているため、扉体2の浮力等のように扉体2を浮上させる方向に働く力が、扉体2の重量等のように扉体2を沈降させる方向に働く力よりも大きい。以下の説明では、扉体2を浮上させる方向に働く力から、扉体2を沈降させる方向に働く力を減算したものを「浮上力」という。係留状態の扉体2では、当該浮上力により、扉体2を起立させる方向に働くモーメント(以下、「起立モーメント」と呼ぶ。)が生じている。
[0041]
 浮上力測定部32は、例えば、扉体2から係留部31に加わる力を測定することにより、係留状態の扉体2の浮上力を測定する。浮上力測定部32では、例えば、係留部31の状態(フック部材の傾き等)に基づいて扉体2から係留部31に加わる力を推定することにより、扉体2の浮上力が間接的に測定されてもよい。
[0042]
 扉体接触部4は、係留状態の扉体2の下方において、扉体2の第2主面22と凹部12の底面との間の空間に配置される。扉体接触部4は、例えば、凹部12の底面から略垂直に上方へと突出する略円柱状または略矩形柱状の部材である。扉体接触部4の上端は、係留状態の扉体2の第2主面22よりも下側に位置しており、扉体接触部4は係留状態の扉体2と非接触である。扉体接触部4は、係留状態の扉体2の第1開口251の下方に位置する。換言すれば、扉体接触部4は、凹部12の底面から、係留状態の扉体2の第1開口251に向かって突出している。さらに換言すれば、扉体接触部4は、平面視において、係留状態の扉体2の第1開口251と重なっている。平面視において、扉体接触部4は、係留状態の扉体2の第1開口251よりも小さい。
[0043]
 空気供給部5は、扉体2に空気を供給する。空気供給部5は、水中貯留部51と、コンプレッサ52と、圧力計53と、給気管54とを備える。コンプレッサ52および圧力計53は陸上に配置される。図1では、便宜上、コンプレッサ52および圧力計53を、扉体2の外部の水面91の上方に描いている。水中貯留部51は、係留状態の扉体2(すなわち、倒伏した状態の扉体2)の下方において、扉体2の第2主面22と凹部12の底面との間の空間に配置される。水中貯留部51は、凹部12の底面に固定される。水中貯留部51の上端は、係留状態の扉体2の第2主面22よりも下側に位置している。水中貯留部51は、係留状態の扉体2と非接触である。給気管54は、コンプレッサ52と水中貯留部51とを接続する。空気供給部5では、コンプレッサ52が駆動されることにより、給気管54を介して水中貯留部51に空気が供給され、水中貯留部51にて貯留される。
[0044]
 水中貯留部51は、上下方向に延びる有蓋筒状の部材であり、下方に向かって開口する。図1に示す例では、水中貯留部51は、有蓋略円筒状の部材である。コンプレッサ52から水中貯留部51に供給された空気は、水中貯留部51の天蓋部と側壁部とにより囲まれた空間に貯留される。圧力計53は、例えば、給気管54に接続され、水中貯留部51内の圧力を測定する。
[0045]
 空気供給部5では、圧力計53による測定値に基づいて、水中貯留部51内に所定量の空気が貯留されているか否かが判断される。水中貯留部51内の空気量が所定量未満である場合、コンプレッサ52が駆動され、水中貯留部51に空気が供給される。水中貯留部51内の空気量が所定量に達すると、コンプレッサ52が停止される。空気供給部5では、水中貯留部51から意図に反して空気が漏出する等して水中貯留部51内の空気量が所定量よりも減少した場合、圧力計53による測定値に基づいてコンプレッサ52が駆動され、水中貯留部51へと空気が供給される。これにより、水中貯留部51に所定量の空気が貯留されている状態を維持することができる。
[0046]
 水中貯留部51は、係留状態の扉体2の第2開口261の下方に位置する。換言すれば、水中貯留部51は、凹部12の底面から、係留状態の扉体2の第2開口261に向かって突出している。水中貯留部51の天蓋部には、開放することにより水中貯留部51内の空気を放出する空気放出口が設けられている。当該空気放出口は、平面視において、係留状態の扉体2の第2開口261と重なっている。水中貯留部51に貯留されている空気は、後述するように、第2浮力室26への空気の補充に利用される。
[0047]
 次に、図4ないし図8を参照しつつ、扉体2の起立および倒伏の様子について説明する。上述のように、図1に示す係留状態では、第1浮力室25内および第2浮力室26内の空気等により起立モーメントが働いている扉体2が、係留部31により係留されている。換言すれば、図1中において実線にて示す扉体2は、起立可能な待機状態である。起伏ゲート1では、係留部31による扉体2の係留が解除されることにより、扉体2が図1中における時計回りに回動して、図4に示すように起立する。起立状態の扉体2の上部は、扉体2の外部の水面91から上方に突出している。水面91は、扉体2の第1開口251よりも上方に位置する。起立した扉体2は、上述のように、扉体2の前側に起立した扉体ストッパ(図示省略)により前方から支持される。
[0048]
 起立状態の扉体2では、第1浮力室25の下部に、第1浮力室25の長手方向の長さの半分程度まで水が存在しており、第1浮力室25の容量の半分程度の空気が第1浮力室25の上部に貯留されている。また、第2浮力室26の下部には、例えば、第2開口261の上端近傍まで少量の水が存在し、第2浮力室26のほぼ全体に(具体的には、第2開口261の上端近傍よりも上側の領域に)空気が貯留されている。浮力室接続部27の隔壁ゲート272は、自重により隔壁270上に載置され、隔壁開口271に重なっている。このため、浮力室接続部27は閉鎖されており、第2浮力室26内の空気は、第1浮力室25には移動しない。なお、隔壁ゲート272は、第2浮力室26内の空気の圧力により持ち上がることはない。
[0049]
 起立状態の扉体2が倒伏される際には、まず、上述の扉体ストッパが扉体2から離れ、凹部12の底面に倒伏する。続いて、排気部28が開放されることにより、水面91よりも下側に位置する第1開口251から第1浮力室25に水が流入し、第1浮力室25内の空気が排気部28を介して扉体2の外部に放出される。換言すれば、第1浮力室25内の空気が水に置換される。上述のように、浮力室接続部27は閉鎖されているため、第1浮力室25内の水は、浮力室接続部27を介して第2浮力室26に流入することはない。
[0050]
 起立状態の扉体2において、第1浮力室25内の空気が水に置換されることにより、扉体に働く浮力よりも扉体2の自重が大きくなり、扉体2の倒伏が開始される。扉体2は、図5に示すように、第1浮力室25内の空気の大部分が放出された状態で水底に向かって倒伏し、図1に示す位置(以下、「係留位置」とも呼ぶ。)を過ぎて、図6に示すように、係留状態よりも倒伏した状態(以下、「過倒伏状態」と呼ぶ。)へと移行する。過倒伏状態の扉体2よりも下側に位置する水中貯留部51には、上記所定量の空気が予め貯留されている。
[0051]
 過倒伏状態の扉体2では、第1浮力室25の上部に少量の空気が残存しており、第1浮力室25の大部分に水が存在する。また、第2浮力室26の底部上には少量の水が存在し、第2浮力室26のほぼ全体に空気が貯留されている。扉体2が倒伏している間、第1浮力室25では、排気部28の排気口285(図3参照)が水没するまで、第1浮力室25内の空気が排気部28を介して、扉体2の外部へと流出する。したがって、過倒伏状態の扉体2において第1浮力室25内に残存する空気の量は、排気口285の位置を変更することにより調整される。排気部28の排気バルブ282(図3参照)は、扉体2が過倒伏状態になるよりも前に、あるいは、扉体2が過倒伏状態になると同時に閉鎖される。排気バルブ282は、例えば、扉体2が係留位置を過ぎて過倒伏状態になるまでの間に閉鎖される。
[0052]
 扉体2が過倒伏状態になることにより、扉体接触部4の上端部が、第1開口251を介して第1浮力室25内へと進入する。扉体接触部4の上端部は、第1浮力室25内において隔壁ゲート272の下端部に接触し、隔壁ゲート272の下端部を上方へと移動する。これにより、隔壁ゲート272が、上端部の回転軸を中心として図6中における時計回りに回動し、隔壁開口271と重なる位置から、隔壁開口271から離れた位置へと移動する。その結果、過倒伏状態の扉体2において、浮力室接続部27が自動的に開放される。
[0053]
 浮力室接続部27が開放されると、第2浮力室26内の空気の一部が、浮力室接続部27の隔壁開口271を介して第1浮力室25へと移動する。第1浮力室25では、第2浮力室26からの空気の流入量に相当する量の水が、第1開口251および隔壁開口271から流出する。第2浮力室26では、第1浮力室25へと移動した空気の量に相当する量の水が、隔壁開口271および第2開口261から第2浮力室26内に流入する。
[0054]
 これにより、図7に示すように、第1浮力室25の容量の半分程度の空気が第1浮力室25の上部に貯留される。また、第1浮力室25の底部上には、扉体2の厚さの半分程度まで水が存在している。第2浮力室26では、底部上に扉体2の厚さの半分程度まで水が存在しており、第2浮力室26の容量の半分程度の空気が第2浮力室26の上部に貯留されている。
[0055]
 第2浮力室26から第1浮力室25へと空気が移動することにより、扉体2に働く起立モーメントが増加し、扉体2が過倒伏状態から回動して図8に示す係留位置へと移動する。係留位置へと移動した扉体2は、係留部31により係留されて係留状態となる。図8に示す係留状態の扉体2は、浮上力を有しており、起立可能な待機状態である。
[0056]
 扉体2が過倒伏状態から係留状態へと移行することにより、扉体接触部4が隔壁ゲート272から離れる。これにより、隔壁ゲート272が、自重により回動して隔壁開口271と重なる位置へと戻り、隔壁開口271を閉鎖する。その結果、浮力室接続部27が自動的に閉鎖される。
[0057]
 その後、水中貯留部51の空気放出口が開放されることにより、水中貯留部51に予め貯留されている空気が上方へと流出し、第2開口261を介して第2浮力室26へと供給される。これにより、扉体2の浮上力が増加する。水中貯留部51から第2浮力室26に供給される空気の量は、例えば、浮力室接続部27が開放されている状態で、第2浮力室26から第1浮力室25へと移動した空気の量(以下、「移動空気量」と呼ぶ。)におよそ等しい。水中貯留部51には、移動空気量以上の所定量の空気が予め貯留されている。
[0058]
 第2浮力室26では、水中貯留部51からの空気の流入量に相当する量の水が、第2開口261から流出する。その結果、図1に示すように、第2浮力室26のほぼ全体に空気が貯留される。第2浮力室26の底部上には、少量の水が存在する。なお、上述のように、浮力室接続部27は閉鎖されているため、第2浮力室26内の空気が、浮力室接続部27を介して第1浮力室25へと移動することはない。
[0059]
 起伏ゲート1では、浮上力測定部32により扉体2の浮上力が継続的に測定されている。上述のように水中貯留部51から第2浮力室26に空気が補充されることにより、扉体2が所定の浮上力を有するようになると、浮上力測定部32からの出力に基づいて、扉体2が所定の浮上力を有する係留状態になったと判断される。扉体2が所定の浮上力を有する係留状態になると、水中貯留部51から第2浮力室26への空気の供給が停止される。また、空気供給部5のコンプレッサ52により水中貯留部51へと空気が供給され、水中貯留部51に貯留される。なお、扉体2が所定の浮上力を有する係留状態になった後も、水中貯留部51の空気放出口が僅かに開放され、水中貯留部51からスローリークする空気が、第2浮力室26に継続的に供給されてもよい。
[0060]
 以上に説明したように、起伏ゲート1は、扉体2と、係留部31とを備える。扉体2は、水底に配置された支持端部23を支点として可動端部24が回動することにより、起立および倒伏する。係留部31は、扉体2を水底に係留する。扉体2は、第1浮力室25と、第2浮力室26と、浮力室接続部27とを備える。第1浮力室25は、可動端部24と支持端部23との間に配置される。第2浮力室26は、第1浮力室25と支持端部23との間に配置される。浮力室接続部27は、第1浮力室25と第2浮力室26とを開放可能に接続する。扉体2が係留部31に係留される係留状態よりも倒伏した過倒伏状態において、浮力室接続部27が開放される。
[0061]
 これにより、起立状態から倒伏した扉体2を、速やかに係留状態(すなわち、起立可能な待機状態)へと復帰させることができる。その結果、起伏ゲート1の機能喪失期間(すなわち、扉体2を起立させることができない期間)を短くすることができ、起伏ゲート1が設置される港湾等の安全性を向上することができる。
[0062]
 上述のように、起伏ゲート1では、起立状態の扉体2において、第1浮力室25内の空気を水に置換することにより、扉体2が、係留部31に係留される係留状態よりも倒伏した過倒伏状態へと移行する。扉体2が過倒伏状態になることにより、浮力室接続部27が開放されて、第2浮力室26内の空気の一部が浮力室接続部27を介して第1浮力室25へと移動する。そして、扉体2が過倒伏状態から係留状態へと移動することにより、浮力室接続部27が閉鎖される。これにより、上述のように、起立状態から倒伏した扉体2を、速やかに係留状態へと復帰させることができる。その結果、起伏ゲート1の機能喪失期間を短くすることができ、起伏ゲート1が設置される港湾等の安全性を向上することができる。
[0063]
 起伏ゲート1は、水底に設置された扉体接触部4をさらに備える。浮力室接続部27は、隔壁開口271と、隔壁ゲート272とを備える。隔壁開口271は、第1浮力室25と第2浮力室26との間の隔壁270に設けられる。隔壁ゲート272は、隔壁開口271に重なって隔壁開口271を閉鎖する。扉体2が過倒伏状態になることにより、扉体接触部4が、隔壁ゲート272に接触して、隔壁ゲート272を隔壁開口271と重なる位置から移動させる。これにより、浮力室接続部27が開放される。このように、起伏ゲート1では、扉体2の姿勢の変化を利用して、浮力室接続部27を無動力にて自動的に開放することができる。その結果、浮力室接続部27の開放機構を電力等により遠隔駆動する場合に比べて、起伏ゲート1の構造を簡素化することができる。また、起伏ゲート1の故障率を低減することもできる。
[0064]
 起伏ゲート1では、扉体2が過倒伏状態になって浮力室接続部27が開放されることにより、扉体2が過倒伏状態から係留状態へと移行する。このように、起伏ゲート1では、過倒伏状態の扉体2に対して外部からの空気の供給を行うことなく、扉体2を速やかに係留状態へと復帰させることができる。
[0065]
 起伏ゲート1は、過倒伏状態の扉体2よりも下側にて空気を貯留する水中貯留部51をさらに備える。水中貯留部51に貯留されている空気は、第2浮力室26への空気の補充に利用される。このように、水中貯留部51に貯留されている空気を水中に放出するのみで第2浮力室26への空気の供給ができるため、陸上設備等から空気を圧送する場合に比べて、第2浮力室26への空気の補充を速やかに行うことができる。また、水中貯留部51は、有蓋筒状で下方に開口している。これにより、水中貯留部51の構造を簡素化しつつ、必要量の空気を水中貯留部51に容易に貯留することができる。
[0066]
 起伏ゲート1では、起立状態の扉体2における第1浮力室25の上端部に、第1浮力室25と扉体2の外部とを開放可能に接続する排気部28が設けられる。扉体2の厚さ方向に関して、排気部28の第1浮力室25内における排気口285の位置は可変である。これにより、扉体2が倒伏する際に第1浮力室25に残留する空気の量を容易に調節することができる。換言すれば、扉体2が倒伏する際に第1浮力室25に流入する水の量を調節することができる。その結果、扉体2が速やかに係留状態へと復帰するために必要な適量の空気を、過倒伏状態の扉体2の第1浮力室25内に残留させることができる。また、第1浮力室25内に適量の空気を残留させることにより、扉体2が過倒伏状態となる際(すなわち、扉体2の水底への着床時)における扉体2の倒伏速度を抑制し、扉体2に着床時に加わる衝撃を低減することができる。
[0067]
 起伏ゲート1では、例えば、係留状態の扉体2上に水流に運ばれた土砂等が溜まって、扉体2の浮上力が減少することが考えられる。この場合、浮上力測定部32から出力される扉体2の浮上力の測定値が低下する。当該測定値が所定の閾値未満になると、空気供給部5から第1浮力室25に空気が供給される。具体的には、水中貯留部51の空気放出口が開放され、まず、第2浮力室26へと空気が供給される。これにより、第2浮力室26内に残留していた少量の水が第2開口261を介して流出し、第2浮力室26に空気が充満する。そして、第2開口261から下方に溢れた空気(すなわち、第2浮力室26内から第2開口261を介して溢れた空気、および、第2開口261から第2浮力室26内に流入し得なかった空気)が、ガイド部221により第2主面22に沿って第1開口251へと導かれ、第1開口251から第1浮力室25へと供給される。その結果、扉体2の浮上力が増大する。浮上力測定部32による浮上力の測定値が上述の閾値以上になると、水中貯留部51からの空気の供給が停止される。
[0068]
 このように、起伏ゲート1は、係留状態の扉体2の浮上力を測定する浮上力測定部32をさらに備える。これにより、扉体2を実際に起立させることなく、扉体2が起立可能な状態であるか否かを確認することができる。また、起伏ゲート1では、扉体2の浮上力が所定の閾値未満の場合、第1浮力室25に空気が供給される。これにより、扉体2上に溜まった土砂等により扉体2の浮上力が減少した場合であっても、扉体2の浮上力を容易かつ速やかに回復させることができる。
[0069]
 上述のように、起伏ゲート1は、第2浮力室26に空気を供給する空気供給部5をさらに備える。第1浮力室25は、扉体2の第2主面22(すなわち、倒伏した状態の扉体2の下面)に開口する第1開口251を有する。第2浮力室26は、扉体2の第2主面22に開口する第2開口261を有する。扉体2の第2主面22には、第2開口261から第1開口251に至るガイド部221が設けられる。そして、空気供給部5から第2浮力室26に供給された空気が、第2開口261から下方に溢れ、ガイド部221に導かれて第1開口251から第1浮力室25へと供給される。これにより、第2浮力室26に空気を供給する機構(すなわち、水中貯留部51等)を利用して、簡素な構造により第1浮力室25にも空気を供給することができる。
[0070]
 上述の起伏ゲート1では、様々な変更が可能である。
[0071]
 例えば、排気部28では、扉体2の厚さ方向に関する排気口285の位置を変更する構造は、様々に変更されてよい。例えば、第1浮力室25内において、扉体2の厚さ方向の異なる位置に複数の排気口285が設けられ、当該複数の排気口285のうち1つの排気口285が選択的に使用されることにより、扉体2の厚さ方向に関する排気口285の位置が可変とされてもよい。なお、起伏ゲート1では、排気口285の位置は、必ずしも可変である必要はなく、固定されていてもよい。
[0072]
 隔壁ゲート272は、必ずしも上ヒンジ式のフラップゲートである必要はなく、様々な構造のゲートであってよい。例えば、隔壁ゲート272は、隔壁270に沿って摺動するスライドゲートであってもよい。あるいは、隔壁ゲート272は、幅方向の両側にローラが取り付けられ、当該ローラが回転することにより隔壁270に沿って移動するローラゲートであってもよい。
[0073]
 扉体2が過倒伏状態から係留状態へと移行した後に水中貯留部51から第2浮力室26に供給される空気の量は、第2浮力室26から浮力室接続部27を介して第1浮力室25へと移動した空気の量(すなわち、移動空気量)よりも多くてもよい。この場合、第2開口261から下方に溢れた空気は、例えば、ガイド部221により第2主面22に沿って第1開口251へと導かれ、第1開口251から第1浮力室25へと供給される。
[0074]
 上述の例では、過倒伏状態の扉体2において、第2浮力室26の空気の一部が浮力室接続部27を介して第1浮力室25へと移動することにより、扉体2は係留状態へと移行するが、扉体2は、必ずしも浮力室間の空気の移動のみにより係留状態に移行しなくてもよい。例えば、第2浮力室26の空気の一部が浮力室接続部27を介して第1浮力室25へと移動した後も、扉体2は過倒伏状態のままで維持されてもよい。この場合、過倒伏状態の扉体2の第2浮力室26に水中貯留部51から空気が供給されることにより、扉体2が過倒伏状態から係留状態へと移行する。あるいは、過倒伏状態の扉体2の第2浮力室26に水中貯留部51から空気が供給されて第2浮力室26に空気が充満した後、第2開口261から下方に溢れた空気が、ガイド部221に導かれて第1開口251から第1浮力室25に供給されることにより、扉体2が過倒伏状態から係留状態へと移行してもよい。
[0075]
 第2開口261から下方に溢れた空気を第1開口251へと導くガイド部221の構造は、様々に変更されてよい。例えば、長手方向に延びる略半円筒状の部材が、第2開口261から第1開口251に至るガイド部221として、扉体2の第2主面22に取り付けられてもよい。この場合、第2開口261から下方に溢れた空気は、当該略半円筒状の部材と第2主面22との間の略半円柱状の空間を通過して第1開口251へと導かれ、第1開口251を介して第1浮力室25へと供給される。
[0076]
 空気供給部5から第1浮力室25への空気の供給は、必ずしもガイド部221を経由する必要はない。例えば、係留状態の扉体2の第1開口251の下方にもう1つの水中貯留部51が設けられ、当該もう1つの水中貯留部51から第1浮力室25へと直接的に空気が供給されてもよい。この場合、ガイド部221は省略されてもよい。
[0077]
 水中貯留部51の形状は、必ずしも、下方に向かって開口する有蓋筒状である必要はなく、様々に変更されてよい。例えば、水中貯留部51は、外部に向かって開口しない気密タンクであってもよい。また、空気供給部5から第2浮力室26への空気の供給は、必ずしも水中貯留部51を経由する必要はない。例えば、コンプレッサ52から送出された空気が、コンプレッサ52と第2浮力室26とを接続する配管を介して、直接的に第2浮力室26に供給されてもよい。
[0078]
 浮力室接続部27の構造は、様々に変更されてよい。浮力室接続部27は、例えば、第1浮力室25と第2浮力室26とを接続する配管と、当該配管に設けられたバルブとを備えていてもよい。この場合、扉体2が過倒伏状態になると、扉体接触部4が当該バルブの駆動部に接触してバルブを開放する。これにより、第2浮力室26内の空気の一部が第1浮力室25へと移動する。そして、扉体2が過倒伏状態から係留状態へと移行することにより、扉体接触部4が当該バルブの駆動部から離れ、バルブが閉鎖される。
[0079]
 また、浮力室接続部27の開放および閉鎖は、必ずしも扉体接触部4の接触および離間により行われる必要はない。例えば、扉体2が過倒伏状態であるか否かを検出するセンサが函体11等に設けられ、当該センサにより扉体2が過倒伏状態になったことが検出されると、上述のバルブ(例えば、電動バルブ)の駆動部が、センサからの出力に基づいて駆動されてバルブが開放されてもよい。そして、扉体2が過倒伏状態から係留状態へと移行すると、上記センサからの出力に基づいてバルブの駆動部が駆動され、バルブが閉鎖される。
[0080]
 上述の空気供給部5の構造は、扉体内に1つ以上の浮力室を有する水底設置型起伏ゲートであれば適用可能である。当該水底設置型起伏ゲートは、水底に配置された支持端部を支点として可動端部が回動することにより起立および倒伏する扉体と、当該扉体に空気を供給する空気供給部とを備える。扉体は、可動端部と支持端部との間に配置される浮力室を備える。当該空気供給部は、倒伏した状態の扉体よりも下側にて空気を貯留する有蓋円筒状で下方に開口した水中貯留部を備える。そして、倒伏した状態の扉体の浮力室に、当該水中貯留部に貯留されている空気が供給される。
[0081]
 このように、当該水底設置型起伏ゲートでは、水中貯留部に貯留されている空気を水中に放出するのみで浮力室への空気の供給ができるため、陸上設備等から空気を圧送する場合に比べて、倒伏した扉体に速やかに空気を供給することができる。また、水中貯留部の構造を簡素化しつつ、必要量の空気を水中貯留部に容易に貯留することができる。なお、当該水底設置型起伏ゲートでは、扉体を係留する係留部は設けられてもよく、設けられなくてもよい。また、浮力室の数は1であってもよく、2以上であってもよい。
[0082]
 上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
[0083]
 発明を詳細に描写して説明したが、既述の説明は例示的であって限定的なものではない。したがって、本発明の範囲を逸脱しない限り、多数の変形や態様が可能であるといえる。

符号の説明

[0084]
 1  起伏ゲート
 2  扉体
 4  扉体接触部
 5  空気供給部
 22  (扉体の)第2主面
 23  支持端部
 24  可動端部
 25  第1浮力室
 26  第2浮力室
 27  浮力室接続部
 28  排気部
 31  係留部
 32  浮上力測定部
 51  水中貯留部
 221  ガイド部
 251  第1開口
 261  第2開口
 270  隔壁
 271  隔壁開口
 272  隔壁ゲート
 285  排気口

請求の範囲

[請求項1]
 水底に配置された支持端部を支点として可動端部が回動することにより起立および倒伏する扉体と、
 前記扉体を水底に係留する係留部と、を備えた水底設置型起伏ゲートであって、
 前記扉体が、
 前記可動端部と前記支持端部との間に配置される第1浮力室と、
 前記第1浮力室と前記支持端部との間に配置される第2浮力室と、
 前記第1浮力室と前記第2浮力室とを開放可能に接続する浮力室接続部と、
を備え、
 前記扉体が前記係留部に係留される係留状態よりも倒伏した過倒伏状態において、前記浮力室接続部が開放される。
[請求項2]
 水底に配置された支持端部を支点として可動端部が回動することにより起立および倒伏する扉体と、
 前記扉体を水底に係留する係留部と、を備えた水底設置型起伏ゲートであって、
 前記扉体が、
 前記可動端部と前記支持端部との間に配置される第1浮力室と、
 前記第1浮力室と前記支持端部との間に配置される第2浮力室と、
 前記第1浮力室と前記第2浮力室とを開放可能に接続する浮力室接続部と、
を備え、
 起立状態の前記扉体において、前記第1浮力室内の空気を水に置換することにより、前記扉体が、前記係留部に係留される係留状態よりも倒伏した過倒伏状態へと移行し、
 前記扉体が前記過倒伏状態になることにより、前記浮力室接続部が開放されて前記第2浮力室内の空気の一部が前記浮力室接続部を介して前記第1浮力室へと移動し、
 前記扉体が前記過倒伏状態から前記係留状態へと移行することにより、前記浮力室接続部が閉鎖される。
[請求項3]
 請求項1または2に記載の水底設置型起伏ゲートであって、
 水底に設置された扉体接触部をさらに備え、
 前記浮力室接続部が、
 前記第1浮力室と前記第2浮力室との間の隔壁に設けられた隔壁開口と、
 前記隔壁開口に重なって前記隔壁開口を閉鎖する隔壁ゲートと、
を備え、
 前記扉体が前記過倒伏状態になることにより、前記扉体接触部が前記隔壁ゲートに接触して前記隔壁ゲートを前記隔壁開口と重なる位置から移動させ、前記浮力室接続部が開放される。
[請求項4]
 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の水底設置型起伏ゲートであって、
 前記扉体が前記過倒伏状態になって前記浮力室接続部が開放されることにより、前記扉体が前記過倒伏状態から前記係留状態へと移行する。
[請求項5]
 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の水底設置型起伏ゲートであって、
 前記過倒伏状態の前記扉体よりも下側にて空気を貯留する水中貯留部をさらに備え、
 前記水中貯留部に貯留されている空気が、前記第2浮力室への空気の補充に利用される。
[請求項6]
 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の水底設置型起伏ゲートであって、
 前記係留状態の前記扉体の浮上力を測定する浮上力測定部をさらに備え、
 前記扉体の浮上力が所定の閾値未満の場合、前記第1浮力室に空気が供給される。
[請求項7]
 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の水底設置型起伏ゲートであって、
 前記第2浮力室に空気を供給する空気供給部をさらに備え、
 前記第1浮力室が前記扉体の下面に開口する第1開口を有し、
 前記第2浮力室が前記扉体の前記下面に開口する第2開口を有し、
 前記扉体の前記下面に、前記第2開口から前記第1開口に至るガイド部が設けられ、
 前記空気供給部から前記第2浮力室に供給された空気が、前記第2開口から下方に溢れ、前記ガイド部に導かれて前記第1開口から前記第1浮力室へと供給される。
[請求項8]
 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の水底設置型起伏ゲートであって、
 起立状態の前記扉体における前記第1浮力室の上端部に、前記第1浮力室と前記扉体の外部とを開放可能に接続する排気部が設けられ、
 前記扉体の厚さ方向に関して、前記排気部の前記第1浮力室内における排気口の位置が可変である。
[請求項9]
 水底設置型起伏ゲートであって、
 水底に配置された支持端部を支点として可動端部が回動することにより起立および倒伏する扉体と、
 前記扉体に空気を供給する空気供給部と、
を備え、
 前記扉体が、前記可動端部と前記支持端部との間に配置される浮力室を備え、
 前記空気供給部が、倒伏した状態の前記扉体よりも下側にて空気を貯留する有蓋筒状で下方に開口した水中貯留部を備え、
 倒伏した状態の前記扉体の前記浮力室に、前記水中貯留部に貯留されている空気が供給される。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]