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1. (WO2019031514) ANALYSIS METHOD AND ANALYSIS DEVICE
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明 細 書

発明の名称 分析方法及び分析装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

非特許文献

0008  

発明の概要

0009   0010   0011   0012   0013   0014  

図面の簡単な説明

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092  

実施例

0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106  

符号の説明

0107  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

明 細 書

発明の名称 : 分析方法及び分析装置

技術分野

[0001]
 本開示は、分析方法及び分析装置に関する。詳細には、本開示は、抗原、抗体等の生体物質を分析するための分析方法及び分析装置に関する。

背景技術

[0002]
 疾病の発見又は治療の効果等を定量的に分析するため、サンドイッチ法を用いたイムノアッセイによって、疾病に関連付けられた特定の抗原又は抗体をバイオマーカーとして検出する方法が知られている。
[0003]
 そして、このようなイムノアッセイの技術を用い、光ディスク上に固定した抗体に抗原を捕捉させ、抗原をさらに標識用ビーズで修飾することで、光学的手法により検出対象となる抗原を計数する方法が開発されている。
[0004]
 例えば、特許文献1には、ディスク面における溝構造またはピットが設けられた構造を有するトラック領域に固定化された、生体高分子が結合している標識用ビーズの数量を、光学的読み取り手段によって計測するための試料分析用ディスクが記載されている。
[0005]
 また、特許文献2には、検出対象のエクソソームに存在する抗原と結合する抗体が固定された凹部を有する注入部内に、エクソソームを含む試料液を注入して、凹部にエクソソームを固定させるエクソソーム固定工程を含む捕捉方法が記載されている。また、特許文献2に記載の捕捉方法は、注入部内に、エクソソームが有する抗原と結合する抗体が表面に固定されたビーズを含む緩衝溶液を注入して、エクソソームをビーズで修飾する修飾工程をさらに含んでいる。そして、特許文献2には、光ピックアップのレーザ光源から発せられたレーザ光でビーズを計数することが記載されている。
[0006]
 また、非特許文献1には、光ディスクと技術とナノビーズ技術を組み合わせた高感度なバイオマーカーセンシングシステムが記載されている。非特許文献1には、ターゲットとなるバイオマーカーが抗原抗体反応により光ディスク表面上に特異的に固定され、さらにナノビーズがバイオマーカーに固定されることが記載されている。そして、非特許文献1には、光ピックアップを用いてナノビーズを計測することによりターゲットとなるバイオマーカーを計測することが記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特許第5958066号公報
特許文献2 : 特開2014-219384号公報

非特許文献

[0008]
非特許文献1 : Koji Tsujita、他6名、”Ultrahigh-Sensitivity Biomarker Sensing System Based on the Combination of Optical Disc Technologies and Nanobead Technologies”、Japanese Journal of Applied Physics52 (2013) 09LB02

発明の概要

[0009]
 しかしながら、先行技術文献に記載された方法は以下のような課題を有する。すなわち、検出対象物質を抗原抗体反応により分析用基板上に捕捉させたり、未反応の不要な物質を洗浄したりする過程において、ブロッキングに用いたタンパク質の凝集塊並びに洗浄液に含まれる塩及び界面活性剤等が残渣として分析用基板に付着する場合がある。
[0010]
 残渣には、大きさ又は形状が異なる様々な種類のものが含まれる。そして、ある種類の残渣に起因する検出信号(ノイズ信号)とビーズなどの粒子に起因する検出信号(粒子検出信号)とは似たようなパルス波形を有することがある。そのため、従来の分析方法及び分析装置では、ノイズ信号と粒子検出信号が似たようなパルス波形の場合、これらの信号を高い精度で識別することは困難であった。特に、検出対象物質が極微量である場合、検出対象物質と結合して分析用基板上に捕捉されているビーズなどの粒子も極微量となる。そのため、ノイズ信号による影響が相対的に大きくなり、粒子の定量精度、すなわち、粒子の検出限界又は分解能など粒子を定量的に分析する際の精度(検出限界)を悪化させる要因となっている。
[0011]
 本開示は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本開示の目的は、粒子検出信号を従来よりも高い精度で抽出し、抽出された粒子検出信号に基づいて検出対象物質を検出することにより、検出精度を向上させることができる分析方法及び分析装置を提供することを目的とする。
[0012]
 上記課題を解決するために、本開示の態様に係る分析方法は、検出対象物質と、検出対象物質を認識する抗体が設けられた第1粒子と、抗体と結合する抗原が設けられ金属により形成された第2粒子とが捕捉された反応領域を有する、樹脂材料で形成された分析用基板にレーザ光を照射し、反応領域からの反射光を受光して受光レベル信号を生成し、反応領域において所定の信号レベルよりも高い信号レベルの受光レベル信号を粒子検出信号として抽出し、抽出された粒子検出信号に基づいて検出対象物質を検出する。
[0013]
 上記課題を解決するために、本開示の態様に係る分析装置は、検出対象物質と、検出対象物質を認識する抗体が設けられた第1粒子と、抗体と結合する抗原が設けられ金属により形成された第2粒子とが捕捉された反応領域を有する、樹脂材料で形成された分析用基板にレーザ光を照射し、反応領域からの反射光の受光レベルを検出して受光レベル信号を生成する光ピックアップと、反応領域において所定の信号レベルよりも高い信号レベルの受光レベル信号を粒子検出信号として抽出する判定回路と、粒子検出信号に基づいて検出対象物質を検出する計数回路と、を備える。
[0014]
 本開示の分析方法及び分析装置によれば、粒子検出信号を従来よりも高い精度で抽出し、抽出された粒子検出信号に基づいて検出対象物質を検出することにより、検出精度を向上させることができる。

図面の簡単な説明

[0015]
[図1] 図1は、反応領域を有する分析用基板の一例を示す上面図である。
[図2] 図2は、反応領域のトラック領域に粒子が捕獲されている状態を拡大して示した模式図である。
[図3] 図3は、粒子が検出対象物質と特異的に結合して反応領域のトラック領域上に捕獲されている状態を拡大して示した模式図である。
[図4] 図4は、シミュレーションで使用したモデルを示す図である。
[図5] 図5は、シミュレーションで得られたパルス波形の一例を示す図である。
[図6] 図6は、第2粒子の複素屈折率とシミュレーションで得られたパルスのピーク値との関係を示す表である。
[図7] 図7は、分析用基板に反応領域を形成する方法の一例を示すフローチャートである。
[図8] 図8は、本実施形態の分析装置の一例を示す構成図である。
[図9] 図9は、従来の受光レベル信号の一例を示す図である。
[図10] 図10は、本実施形態の分析方法により得られる受光レベル信号の一例を示す図である。
[図11] 図11は、本実施形態の分析方法の一例を説明するためのフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0016]
 以下、本実施形態に係る分析方法及び分析装置について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[0017]
 [分析装置]
 本実施形態では、分析用基板1を用いて検出対象物質11を検出する(図3参照)。図1~図3を用いて本実施形態に用いられる分析用基板1について説明する。
[0018]
 図1に示すように、分析用基板1は、例えば、ブルーレイディスク(BD)、DVD、コンパクトディスク(CD)等の光ディスクと同等の円板形状を有する。
[0019]
 分析用基板1は、例えば、一般的な光ディスクに用いられるポリカーボネート樹脂又はシクロオレフィンポリマー等の樹脂材料で形成されている。なお、分析用基板1は、上記の光ディスクに限定されるものではなく、他の形態又は所定の規格に準拠した光ディスクを用いることもできる。
[0020]
 分析用基板1は、反応領域10を有する。図1の実施形態では、分析用基板1の中心部に位置決め孔2が形成されており、分析用基板1の中心Caに対して同一円周Cb上に中心部がそれぞれ位置するように、8つの反応領域10が等間隔に形成されている。ただし、反応領域10の数又は形成位置はこれに限定されるものではない。
[0021]
 図2に示すように、分析用基板1の表面には、凸部3と凹部4とが半径方向に交互に配置されたトラック領域5が形成されている。凸部3及び凹部4は、分析用基板1の内周部から外周部に向かってスパイラル状に形成されている。凹部4及び凸部3の半径方向のピッチであるトラックピッチW4は例えば320nmである。なお、本実施形態では、分析用基板1に凸部3と凹部4を設けなくてもよく、分析用基板1は平板であってもよい。
[0022]
 図2及び図3では、分析用基板1のトラック領域5に形成された反応領域10が示されている。反応領域10には、検出対象物質11と、第1粒子20と、第2粒子30と、が捕捉されている。そして、図3に示すように、光ピックアップ50からレーザ光50aを反応領域10に照射し、凹部4に沿って走査することで、検出対象物質11が計数される。
[0023]
 検出対象物質11は、例えば疾病に関連付けられた特定のタンパク質などの抗原である。このような抗原を検出対象物質11として用いることにより、疾患の診断、治療後の経過観察、予後の診断、治療薬の選定、治療指針を得るためのコンパニオン診断、疾患又は体調等のモニタリングなどに役立てることができる。
[0024]
 例えばエクソソームなどの検出対象物質11は、モニタリング対象の疾患状態に応じ、体液内の濃度が変化するため、バイオマーカーとしての役割を果たすことができる。検出対象物質11は、例えば、エクソソームを識別するための抗原として知られている膜貫通型の膜タンパク質であるCD9、CD63、CD81及びCEAなどからなる群より選択される少なくとも1つとしてもよい。なお、検出対象物質11をエクソソームとした場合、エクソソームの外径は30nm~100nm程度であることが多い。また、検出対象物質11をタンパク質とした場合、タンパク質の外径は数nm~数100nmであることが多い。
[0025]
 図3の実施形態では、トラック領域5上の反応領域10が形成される領域で、検出対象物質11と特異的に結合する抗体12が固定されている。そして、トラック領域5に固定されている抗体12に、検出対象物質11を特異的に結合させることにより、検出対象物質11をトラック領域5に捕捉させている。
[0026]
 第1粒子20には、検出対象物質11を認識する抗体21が設けられる。具体的には、第1粒子20の表面上に、検出対象物質11と特異的に結合する複数の抗体21がそれぞれ固定されている。そして、トラック領域5上に捕捉されている検出対象物質11に、抗体21を介して特異的に第1粒子20が結合している。第1粒子20の抗体21が、検出対象物質11と特異的に結合することにより、第1粒子20はトラック領域5に捕捉される。なお、凸部3の幅を凹部4の幅より狭くすると、第1粒子20の大部分が凹部4に捕捉されやすくなるため、検出対象物質11が微量しか存在しない場合であっても、検出精度を向上させることができるため好ましい。
[0027]
 第1粒子20としては、検出対象物質11を認識する抗体21が設けられていれば特に限定されないが、例えばポリマー粒子、金属粒子及びシリカ粒子などからなる群より選択される少なくとも1つの標識用ビーズなどが挙げられる。また、第1粒子20は、内部にフェライト等の磁性材料を含む磁気ビーズなどであってもよい。磁気ビーズを用いた場合には、磁気によってトラック領域5に第1粒子20を誘導することができるため、検出対象物質11と第1粒子20とを結合させる時間を短縮することができる。
[0028]
 第1粒子20の平均粒子径は特に限定されないが、100nm~1μmとすることが好ましい。第1粒子20の平均粒子径を100nm以上とすることにより、検出対象物質11を高い精度で検出しやすくすることができる。また、第1粒子20の平均粒子径を1μm以下とすることにより、検出対象物質11を高い精度で計数しやすくすることができる。なお、第1粒子20の平均粒子径は100nm~200nmであることがより好ましい。また、第1粒子20の平均粒子径は、体積基準における粒度分布の累積値が50%の時の粒子径を表し、例えば、レーザ回折・散乱法により測定することができる。
[0029]
 抗体21は検出対象物質11を認識することができれば特に限定されない。例えば、上記のようにエクソソームを検出対象物質11とする場合、抗体21は、CD9、CD63、CD81及びCEAなどからなる群より選択される少なくとも1つのような抗原を認識する抗体とすればよい。抗体12と抗体21とは、認識する抗原が同じであってもよく、異なっていてもよい。ただし、検出対象物質11に対象となる抗原が1つしかない場合は、認識する抗原を同じにすると第1粒子20が検出対象物質11に結合することができないため、抗体12と抗体21とでそれぞれ異なる抗原を認識できるようにする必要がある。
[0030]
 第2粒子30には、抗体21と結合する抗原31が設けられる。具体的には、第2粒子30の表面に、第1粒子20の抗体21と特異的に結合する抗原31が固定されている。そして、複数の第2粒子30が抗原31を介して複数の抗体21にそれぞれ特異的に結合している。第2粒子30の抗原31が、第1粒子20の抗体21と特異的に結合することにより、第2粒子30はトラック領域5に捕捉される。
[0031]
 従って、分析用基板1のトラック領域5には、検出対象物質11、第1粒子20及び第2粒子30が捕捉される。そして、検出対象物質11、第1粒子20及び第2粒子30が捕捉されている領域が図1に示すような反応領域10となる。
[0032]
 第2粒子30は金属により形成される。第2粒子30を金属により形成することで、レーザ光50aの反射率を向上させることができる。
[0033]
 なお、第2粒子30の複素屈折率をn-ki(nは第2粒子30の屈折率を表し、iは虚数単位を表し、kは第2粒子30の消衰係数を表す。)で表した場合に、(k-0.23) /1.2 +(n-1.36) /0.94 >1を満たすことが好ましい。この関係は、以下で説明するように、FDTD法(Finite-Difference Time-Domain method)による光学シミュレーションによって導き出されている。
[0034]
 シミュレーションでは、図4に示すモデル図を使用した。図4に示すモデル図は、シクロオレフィンポリマー(COP)からなる分析用基板1の凹部4に、粒子が捕捉された状態を示している。また、この粒子は、第1粒子20に相当する磁気ビーズの表面全体を、金属で被覆した状態をモデル化したものである。磁気ビーズは、フェライトからなる核部と、核部が中心部に配置されるように包囲し、Poly(GMA)(poly (glycidyl methacrylate))からなる母材と、により構成されている。磁気ビーズの表面を被覆する金属からなる被覆層は、第2粒子30に相当する。本シミュレーションでは、被覆層の厚さを20nmとしており、この厚さは、第1粒子20の表面全体を第2粒子30で均一に覆うことができた理想的な状態を想定している。なお、図4に示された数値の単位は、マイクロメートル(μm)であり、例えば、第1粒子20を構成する磁気ビーズの直径は200nmである。
[0035]
 図5は、第2粒子30の複素屈折率におけるnを1.7かつkを0とし、レーザ光の波長を405nm、Poly(GMA)の複素屈折率を1.53(n=1.53及びk=0)とした場合に、シミュレーションによって導き出されたパルス波形を示す図である。なお、図5において、横軸は位置(時間)を示し、縦軸はレーザ光の反射率を示している。図5から分かるように、粒子が存在しない位置における反射率は約0.035(約3.5%)であることを示している。また、このパルスのピーク値は、粒子の中心部における反射率を示しており、0.006549(0.6549%)である。
[0036]
 図6は、第2粒子30の複素屈折率におけるnとkの値をそれぞれ変更した場合において、シミュレーションによって導き出されたパルスのピーク値がどのように値を取るか示した表である。なお、シミュレーションは、上記と同様、レーザ光の波長を405nm、かつ、Poly(GMA)の複素屈折率を1.53(n=1.53及びk=0)とする条件で実施されている。図6において、グレーで示されていない領域は、パルスのピーク値が0.035以下の領域であり、グレーで示された領域は、パルスのピーク値が0.035を超える領域である。すなわち、本シミュレーションの条件において、グレーで示されていない領域では、パルスが下向きに凸となり、グレーで示された領域では、パルスが上向きに凸となる。
[0037]
 このグレーで示された領域と、グレーで示されていない領域との境界は、略楕円形状をしており、計算の結果、(k-0.23) /1.2 +(n-1.36) /0.94 =1で表される。そのため、グレーで示された領域は、(k-0.23) /1.2 +(n-1.36) /0.94 >1の条件を満たす。そして、本実施形態では、レーザ光の反射率を向上させる観点から、上記条件を満たすことが好ましい。
[0038]
 また、図6の結果から、レーザ光の反射率向上の観点より、第2粒子30の複素屈折率をn-kiで表した場合に、n<0.1又はn>2.5、及び、k>1.9の少なくともいずれか一方を満たすことが好ましい。すなわち、nの値だけが0.1未満又は2.5を超えていても好ましく、kの値だけが1.9を超えていても好ましく、nの値が0.1未満又は2.5を超え、かつ、kの値が1.9を超えていても好ましい。なお、上記同様、nは第2粒子30の屈折率を表し、iは虚数単位を表し、kは第2粒子30の消衰係数を表す。
[0039]
 なお、第2粒子30は、金、銀、白金及び銅からなる群より選択される少なくとも1種の金属により形成されることが好ましい。また、第2粒子30は、金、銀及び白金からなる群より選択される少なくとも1種の金属により形成されることがより好ましい。これらの金属は、例えばレーザ光50aの波長を405nm付近とした場合に、反射率をより向上させることができるためである。
[0040]
 第2粒子30の平均粒子径は特に限定されないが、1nm~30nmとすることが好ましい。第2粒子30の平均粒子径を1nm以上とすることにより、レーザ光50aの反射率をより向上させることができる。また、第2粒子30の平均粒子径を30nm以下とすることにより、立体的な障害が小さくなることから、より多くの第2粒子30で第1粒子20を被覆することができ、反射率をより向上させることができる。なお、第2粒子30の平均粒子径は、電子顕微鏡を用いて実測した数~数十個の平均値とすることができる。
[0041]
 抗原31は、抗体21と結合することができれば特に限定されないが、タンパク質及びタンパク質断片の少なくともいずれか一方であることが好ましい。なお、抗原31は、純度又は入手の容易さの観点より、タンパク質断片であることが好ましい。タンパク質断片は、例えば、抗体21と結合可能なエピトープを含むペプチド、又は、抗体21と結合可能なエピトープを含むリコンビナントタンパク質とすることができる。
[0042]
 次に、図7を用いて、反応領域10に検出対象物質11と第1粒子20と第2粒子30とを捕捉する方法の一例について説明する。図7に示すように、反応領域10を形成する方法は、抗体固定工程S1と、洗浄工程S2と、ブロッキング工程S3と、洗浄工程S4と、検体インキュベーション工程S5と、洗浄工程S6と、を備える。さらに、反応領域10を形成する方法は、第1粒子インキュベーション工程S7と、第2粒子インキュベーション工程S8と、洗浄工程S9と、を備える。
[0043]
 抗体固定工程S1では、疾病に関連付けられた特定の抗原である検出対象物質11と特異的に結合する抗体12を、トラック領域5上の反応領域10が形成される領域に固定させる。例えばトラック領域5に、抗体12を含む緩衝液を接触させ、適切な時間反応させることにより、抗体12をトラック領域5上に固定させる。
[0044]
 洗浄工程S2では、反応させた緩衝液を除去した後、トラック領域5を洗浄する。
[0045]
 ブロッキング工程S3では、抗体12の抗原認識部以外に、抗原が非特異的に吸着することを防ぐため、トラック領域5の表面をブロッキング処理する。具体的には、緩衝液で希釈したスキムミルクをトラック領域5に接触させ、適切な時間反応させることにより、トラック領域5の表面をブロッキング処理する。なお、同様の効果を奏するものであれば、ブロッキング処理に用いる物質はスキムミルクに限定されない。
[0046]
 洗浄工程S4では、スキムミルクを含む緩衝溶液を除去した後、トラック領域5を緩衝溶液で洗浄する。洗浄に用いる緩衝溶液としては、スキムミルクを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。また、洗浄を省略することも可能である。
[0047]
 検体インキュベーション工程S5では、検出対象物質11を、トラック領域5上に固定されている抗体12と特異的に結合させる。例えば検出対象物質11を含む試料液をトラック領域5と接触させ、適切な時間反応させることにより、抗原抗体反応によって検出対象物質11を抗体12と結合させ、検出対象物質11をトラック領域5に捕捉させる。
[0048]
 洗浄工程S6では、反応させた試料液を除去した後、トラック領域5を洗浄して乾燥させる。洗浄工程S6により、抗原抗体反応ではなく、非特異な吸着によって分析用基板1の表面に付着した検出対象物質11を排除することができる。なお、試料液によっては検出対象物質11が含まれていない場合もあるが、説明を分かりやすくするために、以下では試料液に検出対象物質11が含まれている場合について説明する。
[0049]
 第1粒子インキュベーション工程S7では、検出対象物質11を標識するための第1粒子20をトラック領域5上に捕捉されている検出対象物質11と特異的に結合させる。第1粒子20の表面には検出対象物質11と特異的に結合する抗体21が固定されている。第1粒子20の抗体21が検出対象物質11と特異的に結合することにより、第1粒子20はトラック領域5に捕捉される。従って、検出対象物質11及び第1粒子20は、分析用基板1のトラック領域5に捕捉される。
[0050]
 第2粒子インキュベーション工程S8では、第1粒子20を標識するための第2粒子30をトラック領域5上に捕捉されている第1粒子20の表面に設けられた抗体21と特異的に結合させる。第2粒子30の表面には抗体21と特異的に結合する抗原31が固定されている。抗原31が抗体21と特異的に結合することにより、第2粒子30はトラック領域5に捕捉される。従って、検出対象物質11、第1粒子20及び第2粒子30は、分析用基板1のトラック領域5に捕捉される。
[0051]
 洗浄工程S9では、反応後の試料液を除去した後、トラック領域5を洗浄して乾燥させる。
[0052]
 以上のようにして、検出対象物質11と、第1粒子20と、第2粒子30と、が捕捉された領域である反応領域10を形成することができる。
[0053]
 なお、図7の実施形態では、まず検出対象物質11をトラック領域5に捕捉し、次いで、第1粒子20を投入して、第1粒子20を検出対象物質11に固定させたが、検出対象物質11と第1粒子20とを同時に緩衝溶液中に投じて反応させる手順であってもよい。この場合、液中で検出対象物質11と第1粒子20の結合反応が生じるため、反応領域10の形成時間を短縮できるというメリットが生じる。
[0054]
 また、図7の実施形態では、第1粒子インキュベーション工程S7と第2粒子インキュベーション工程S8との間に洗浄工程を入れるなど、反応領域10の形成方法は目的に応じて適宜変更してもよい。
[0055]
 次に、図8を用いて、本実施形態の分析装置の一例を説明する。本実施形態の分析装置100は、光ピックアップ50と、判定回路64と、計数回路65と、を備える。
[0056]
 図8に示すように、分析装置100は、ターンテーブル41、クランパ42、ターンテーブル駆動部43、ターンテーブル駆動回路44、ガイド軸45、光ピックアップ駆動回路46、制御部47及び光ピックアップ50を備える。
[0057]
 ターンテーブル41上には、分析用基板1が、反応領域10が下向きになるように載置される。
[0058]
 クランパ42は、ターンテーブル41に対して離隔する方向及び接近する方向、すなわち、図8の上方向及び下方向に駆動される。分析用基板1は、クランパ42が下方向に駆動されると、クランパ42とターンテーブル41とによって、ターンテーブル41上に保持される。具体的には、分析用基板1は、その中心Caがターンテーブル41の回転軸C41上に位置するように保持される。
[0059]
 ターンテーブル駆動部43は、ターンテーブル41を分析用基板1及びクランパ42と共に、回転軸C41にて回転駆動させる。ターンテーブル駆動部43として、例えばスピンドルモータを用いてもよい。
[0060]
 ターンテーブル駆動回路44はターンテーブル駆動部43を制御する。例えば、ターンテーブル駆動回路44は、ターンテーブル41が分析用基板1及びクランパ42と共に一定の線速度Lvで回転するようにターンテーブル駆動部43を制御する。
[0061]
 ガイド軸45は、分析用基板1と平行に、かつ、分析用基板1の半径方向に沿って配置されている。すなわち、ガイド軸45は、ターンテーブル41の回転軸C41に直交する方向に沿って配置されている。
[0062]
 光ピックアップ50はガイド軸45に支持されている。光ピックアップ50は、ガイド軸45に沿って分析用基板1の半径方向に、かつ、分析用基板1と平行に駆動する。すなわち、光ピックアップ50は、ターンテーブル41の回転軸C41に直交する方向に沿って駆動する。
[0063]
 光ピックアップ50は対物レンズ51を備えている。対物レンズ51はサスペンションワイヤ52に支持されている。対物レンズ51は、分析用基板1に対して接近する方向及び離隔する方向、すなわち、図8の上方向及び下方向に駆動される。
[0064]
 光ピックアップ50は分析用基板1に向けてレーザ光50aを照射する。レーザ光50aは対物レンズ51によって分析用基板1の反応領域10が形成されている側の面(図8では分析用基板1の下側の面)に集光される。レーザ光50aの波長λは例えば405nm程度である。
[0065]
 光ピックアップ50は分析用基板1からの反射光を受光する。そして、光ピックアップ50は、反応領域10からの反射光の受光レベルを検出して受光レベル信号JSを生成する。光ピックアップ50は、生成した受光レベル信号JSを制御部47へ出力する。
[0066]
 光ピックアップ駆動回路46は光ピックアップ50の駆動を制御する。例えば光ピックアップ駆動回路46は、光ピックアップ50をガイド軸45に沿って移動させたり、光ピックアップ50の対物レンズ51を上下方向に移動させたりする。
[0067]
 制御部47は、ターンテーブル駆動回路44及び光ピックアップ駆動回路46を制御する。制御部47として例えばCPU(Central Processing Unit)を用いてもよい。
[0068]
 制御部47は、分析用基板1からの信号を検出する信号検出部60を有する。信号検出部60は、記憶回路62、受光信号検出回路63、判定回路64、及び、計数回路65を有する。
[0069]
 信号検出部60は、光ピックアップ50により出力された受光レベル信号JSから粒子検出信号KSを抽出してカウントすることにより、反応領域10に捕捉されている検出対象物質11を検出して定量する。ただし、検出対象物質11は100nm程度と小さいため、検出対象物質11を直接検出することは難しい。そこで、本実施形態では、第2粒子30の高い反射率を利用することにより、反応領域10に捕捉されている検出対象物質11を間接的に検出して定量している。
[0070]
 受光信号検出回路63は、光ピックアップ50から出力された受光レベル信号JSを検出する。具体的には、受光信号検出回路63は、光ピックアップ50から出力された受光レベル信号JSに含まれるパルス波を検出する。
[0071]
 判定回路64は、反応領域10において所定の信号レベルLthよりも高い信号レベルの受光レベル信号JSを粒子検出信号KSとして抽出する。判定回路64は、記憶回路62に記憶された閾値としての所定の信号レベルLthよりも高い信号レベルの受光レベル信号JSを粒子検出信号KSと判定する。
[0072]
 所定の信号レベルLthは、受光レベル信号JSの内、残渣に起因するノイズ信号NSと、粒子検出信号KSとを区別可能な信号レベルであれば、特に限定されない。所定の信号レベルLthは、検出対象物質11が存在しない領域からの反射光を受光して生成された信号レベル(以下、「基板信号レベルDL」ともいう)であることが好ましい。その理由は、主として分析用基板1の状態が所定の信号レベルLthを決めるため、所定の信号レベルLthを分析用基板1の状態を示す特性値である基板信号レベルDLとすることが容易かつ正確であるためである。
[0073]
 計数回路65は、粒子検出信号KSに基づいて検出対象物質11を検出する。具体的には、計数回路65は、粒子検出信号KSを抽出してカウントすることにより、反応領域10に捕捉されている検出対象物質11を検出して定量する。
[0074]
 図9は、一般的な標識用ビーズを用いた場合に得られる受光レベル信号JSの一例を示している。図9の縦軸は受光レベル信号JSの信号レベルを示し、横軸は時間を示す。
[0075]
 反応領域10を形成する過程において、タンパク質の凝集塊、洗浄液に含まれる塩又は界面活性剤等が反応領域10に残渣として含まれている場合がある。具体的には、検出対象物質11を抗原抗体反応により分析用基板1上に捕捉させたり、未反応の不要な物質を洗浄したりする過程等に残渣が混入するおそれがある。このような残渣に起因するノイズ信号NSも受光レベル信号JSとして検出されてしまう。
[0076]
 一般的な標識用ビーズは、ポリスチレン又はエポキシ等の合成樹脂で形成されている。通常、これらの樹脂粒子又は上記残渣にレーザ光50aを照射した場合、光が散乱する傾向にあるため、分析用基板1の検出対象物質11などが存在しない領域に対して反射率が低下してしまう。そのため、従来のような標識用ビーズを用いて検出対象物質11を検出した場合、図9に示すように、粒子検出信号KS及びノイズ信号NSは、基板信号レベルDLよりも低い信号レベルの受光レベル信号JSとして検出される。
[0077]
 従来の標識用ビーズを用いた場合であっても、受光レベル信号JSの信号レベルを閾値Lthaと比較することにより、粒子検出信号KSとノイズ信号NSとをある程度の精度で判別することは可能である。しかしながら、検出対象物質が極微量である場合、従来の標識用ビーズを用いた場合は、ノイズ信号NSによる影響が相対的に大きくなるため、本実施形態の分析方法と比較して検出対象物質の定量精度は高くない。
[0078]
 ところが、本実施形態では、第2粒子30が金属により形成されている。そのため、図10に示すように、第2粒子30を反応領域10に捕捉させなかった場合と比較し、レーザ光50aの反射率を増加させることができ、粒子検出信号KSを所定の信号レベルLthよりも高い信号レベルとすることができる。図10において、所定の信号レベルLthよりも高い信号レベル(ハイレベル)の受光レベル信号JSが粒子検出信号KSであり、所定の信号レベルLthよりも低い信号レベル(ローレベル)の受光レベル信号JSがノイズ信号NSである。また、受光レベル信号JSにおける基板信号レベルDLは、粒子検出信号KSとノイズ信号NSとを含まない時間における一定の信号レベルである。
[0079]
 したがって、本実施形態によれば、所定の信号レベルLthよりも低い信号レベルとなるノイズ信号NSとの識別を容易にすることができる。例えば、受光レベル信号JSと所定の信号レベルLthとを比較することで、受光レベル信号JSから粒子検出信号KSのみを精度よく抽出することができる。そのため、抽出された粒子検出信号KSに基づいて、反応領域10に捕捉されている第2粒子30で被覆された第1粒子20を精度よく検出することができる。
[0080]
 以上の通り、本実施形態の分析装置100は、分析用基板1にレーザ光50aを照射し、反応領域10からの反射光の受光レベルを検出して受光レベル信号JSを生成する光ピックアップ50を備える。また、本実施形態の分析装置100は、反応領域10において所定の信号レベルLthよりも高い信号レベルの受光レベル信号JSを粒子検出信号KSとして抽出する判定回路64と、を備える。さらに、本実施形態の分析装置100は、粒子検出信号KSに基づいて検出対象物質11を検出する計数回路65を備える。分析用基板1は、検出対象物質11と、検出対象物質11を認識する抗体21が設けられた第1粒子20と、抗体21と結合する抗原31が設けられ、金属により形成された第2粒子30とが捕捉された反応領域10を有し、樹脂材料で形成される。
[0081]
 そのため、本実施形態の分析装置100によれば、粒子検出信号KSを従来よりも高い精度で抽出し、抽出された粒子検出信号KSに基づいて検出対象物質11を検出することにより、検出精度を向上させることができる。
[0082]
[分析方法]
 次に、図11のフローチャートを用いて、本実施形態の分析方法について説明する。なお、試料液によっては検出対象物質11が含まれていない場合もある。この場合、分析用基板1の反応領域10には検出対象物質11、第1粒子20及び第2粒子30が捕捉されない。そこで、説明を分かりやすくするために、反応領域10に検出対象物質11、第1粒子20及び第2粒子30が捕捉されている場合について説明する。
[0083]
 分析用基板回転工程S11は、分析用基板1を回転させる工程である。制御部47は、反応領域10が形成されている分析用基板1が一定の線速度Lvで回転するようにターンテーブル駆動回路44を制御し、ターンテーブル駆動部43にターンテーブル41を回転駆動させる。
[0084]
 反応領域照射工程S12は、分析用基板1の反応領域10にレーザ光50aを照射する工程である。制御部47は、光ピックアップ50から分析用基板1に向けてレーザ光50aを照射させ、光ピックアップ駆動回路46を制御して、光ピックアップ50を分析用基板1の反応領域10が形成されている半径位置まで移動させる。そして、レーザ光50aは、反応領域10上を凹部4に沿って走査される。
[0085]
 受光レベル信号生成工程S13は、反応領域10からの反射光を受光して受光レベル信号JSを生成する工程である。光ピックアップ50は、反応領域10からの反射光を受光する。光ピックアップ50は反射光の受光レベルを検出して受光レベル信号JSを生成し、受光信号検出回路63へ出力する。
[0086]
 粒子検出信号検出工程S14は、反応領域10において所定の信号レベルLthよりも高い信号レベルの受光レベル信号JSを粒子検出信号KSとして抽出し、抽出された粒子検出信号KSに基づいて検出対象物質11を検出する工程である。判定回路64は、記憶回路62に記憶された所定の信号レベルLthよりも高い信号レベルの受光レベル信号JSを粒子検出信号KSと判定する。
[0087]
 受光レベル信号JSにノイズ信号NSが含まれている場合、ノイズ信号NSは基板信号レベルDLよりも低い信号レベルである。そのため、所定の信号レベルLthに対して、高い信号レベルの粒子検出信号KSと低い信号レベルのノイズ信号NSとを容易に識別することができる。従って、受光レベル信号JSから粒子検出信号KSのみを精度よく抽出することができる。
[0088]
 粒子定量工程S15では、計数回路65が、粒子検出信号KS、具体的には粒子検出信号KSのパルス数を反応領域10毎にカウントし、トラック毎に加算する。これにより、各反応領域10における検出対象物質11を定量することができる。
[0089]
 照射停止工程S16では、制御部47が、光ピックアップ駆動回路46を制御して光ピックアップ50を初期位置へ移動させ、レーザ光50aの照射を停止させる。
[0090]
 回転停止工程S17では、制御部47が、ターンテーブル駆動回路44を制御して、ターンテーブル41の回転を停止させる。
[0091]
 以上の通り、本実施形態の分析方法は、分析用基板1にレーザ光50aを照射し、反応領域10からの反射光を受光して受光レベル信号JSを生成する。さらに、本実施形態の分析方法は、反応領域10において所定の信号レベルLthよりも高い信号レベルの受光レベル信号JSを粒子検出信号KSとして抽出し、抽出された粒子検出信号KSに基づいて検出対象物質11を検出する。分析用基板1は、検出対象物質11と、検出対象物質11を認識する抗体21が設けられた第1粒子20と、抗体21と結合する抗原31が設けられ、金属により形成された第2粒子30とが捕捉された反応領域10を有する、樹脂材料で形成される。
[0092]
 そのため、本実施形態の分析方法によれば、粒子検出信号KSを従来よりも高い精度で抽出し、抽出された粒子検出信号KSに基づいて検出対象物質11を検出することにより、検出精度を向上させることができる。
実施例
[0093]
 以下、本実施形態を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
[0094]
 [実施例1]
 まず、エクソソームに特異的な抗原タンパク質であるCD9を認識する抗体を、光ディスク基板の反応領域に固定した。そして、光ディスク基板を洗浄液で洗浄した。
[0095]
 次に、反応領域にエクソソームを含む試料を接触させ、光ディスク基板に試料中のエクソソームを捕捉させた。そして、光ディスク基板を洗浄液で洗浄した。
[0096]
 次に、各種の癌との関連性が示唆されており、エクソソームに特異的なタンパク質であるCEAを認識する抗体を、シリカビーズの表面に固定したものを第1粒子として準備した。そして、この第1粒子を反応領域に接触させ、光ディスク基板に捕捉されたエクソソームと結合させ、光ディスク基板に第1粒子を捕捉させた。そして、光ディスク基板を洗浄液で洗浄した。
[0097]
 次に、銀ナノ粒子の表面にCEAリコンビナントタンパク質を固定したものを第2粒子として準備した。そして、この第2粒子を反応領域に接触させ、光ディスク基板に捕捉された第1粒子の抗体21と結合させ、光ディスク基板に第2粒子を捕捉させた。そして、光ディスク基板を洗浄液で洗浄し、エクソソームを検出対象物質とする分析用基板を作製した。
[0098]
 [比較例1]
 光ディスク基板に第2粒子を捕捉させない以外は、実施例1と同様にして分析用基板を作製した。
[0099]
 [評価]
 CD63を発現しているエクソソームは、CEAを発現しているエクソソーム比較して多量に存在する場合が多いため、従来法でも十分に検出可能である。しかしながら、CEAを発現しているエクソソーム数は、CD63を発現しているエクソソームと比較して1%以下と非常に微量であるため、このように微量な場合であってもエクソソームが検出可能であるか評価した。具体的な評価方法は以下の通りである。
[0100]
 まず、波長405nmのレーザ光を分析用基板の反応領域に照射した。そして、検出対象物質が存在しない領域からの反射光を受光して生成された信号レベルを所定の信号レベルとし、反応領域の反射光から得られた所定の信号レベルより高い信号レベルを粒子検出信号とした。そして、所定の信号レベルと粒子検出信号とを比較することにより、検出対象物質であるエクソソームの数をカウントした。
[0101]
 評価の結果、実施例1のように第2粒子を用いた場合は、エクソソームに起因する信号が所定の信号レベルより高いため、ノイズに起因する信号と明確に区別することができた。
[0102]
 一方、比較例1のように、第2粒子を用いなかった場合は、エクソソームに起因する信号が所定の信号レベルより低いため、ノイズに起因する信号と明確に区別することができなかった。
[0103]
 エクソソームが有するCEA量は、CD63と比較して1%以下と非常に微量であるため、比較例1のように第1粒子だけでは検出が困難である。しかしながら、実施例1のように、第2粒子をさらに用いることでレーザ光の反射率を向上させることができる。そのため、実施例1の分析用基板を用いた場合は、検出対象物質が微量であっても、検出対象物質を高い精度で検出することができた。
[0104]
 なお、上述の通り、CD63を発現しているエクソソームは比較的多いが、エクソソームでの発現の量が少ないタンパク質を有するエクソソームを検出ターゲットとして分析する場合には、従来法であっても、ノイズ信号と粒子検出信号との区別が困難な場合がある。しかしながら、上述した本実施形態によれば、試料中のエクソソーム量が極微量である場合であっても、高い精度で検出対象物質を検出することができる。
[0105]
 特願2017-154919号(出願日:2017年8月10日)の全内容は、ここに援用される。
[0106]
 以上、実施例に沿って本実施形態の内容を説明したが、本実施形態はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。

符号の説明

[0107]
 1 分析用基板
 10 反応領域
 11 検出対象物質
 20 第1粒子
 21 抗体
 30 第2粒子
 31 抗原
 50 光ピックアップ
 50a レーザ光
 64 判定回路
 65 計数回路
 100 分析装置
 JS 受光レベル信号
 KS 粒子検出信号
 Lth 所定の信号レベル

請求の範囲

[請求項1]
 検出対象物質と、前記検出対象物質を認識する抗体が設けられた第1粒子と、前記抗体と結合する抗原が設けられ金属により形成された第2粒子とが捕捉された反応領域を有する、樹脂材料で形成された分析用基板にレーザ光を照射し、
 前記反応領域からの反射光を受光して受光レベル信号を生成し、
 前記反応領域において所定の信号レベルよりも高い信号レベルの受光レベル信号を粒子検出信号として抽出し、
 抽出された粒子検出信号に基づいて検出対象物質を検出する、分析方法。
[請求項2]
 前記所定の信号レベルは、検出対象物質が存在しない領域からの反射光を受光して生成された信号レベルである請求項1に記載の分析方法。
[請求項3]
 前記第2粒子の複素屈折率をn-ki(nは前記第2粒子の屈折率を表し、iは虚数単位を表し、kは前記第2粒子の消衰係数を表す。)で表した場合に、(k-0.23) /1.2 +(n-1.36) /0.94 >1を満たす、請求項1又は2に記載の分析方法。
[請求項4]
 前記第2粒子の複素屈折率をn-ki(nは前記第2粒子の屈折率を表し、iは虚数単位を表し、kは前記第2粒子の消衰係数を表す。)で表した場合に、n<0.1又はn>2.5、及び、k>1.9の少なくともいずれか一方を満たす、請求項1~3のいずれか1項に記載の分析方法。
[請求項5]
 前記第2粒子は金、銀、白金及び銅からなる群より選択される少なくとも1種の金属により形成される請求項1~4のいずれか1項に記載の分析方法。
[請求項6]
 前記抗原は、タンパク質及びタンパク質断片の少なくともいずれか一方である請求項1~5のいずれか1項に記載の分析方法。
[請求項7]
 検出対象物質と、前記検出対象物質を認識する抗体が設けられた第1粒子と、前記抗体と結合する抗原が設けられ金属により形成された第2粒子とが捕捉された反応領域を有する、樹脂材料で形成された分析用基板にレーザ光を照射し、前記反応領域からの反射光の受光レベルを検出して受光レベル信号を生成する光ピックアップと、
 前記反応領域において所定の信号レベルよりも高い信号レベルの受光レベル信号を粒子検出信号として抽出する判定回路と、
 前記粒子検出信号に基づいて検出対象物質を検出する計数回路と、
 を備える、分析装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]