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1. (WO2019031244) INFORMATION PROCESSING DEVICE, IMAGING SYSTEM, METHOD FOR CONTROLLING IMAGING SYSTEM, AND PROGRAM
Document

明 細 書

発明の名称 情報処理装置、撮影システム、撮影システムの制御方法、及びプログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

発明の概要

課題を解決するための手段

0005   0006  

図面の簡単な説明

0007  

発明を実施するための形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

図面

1   2   3A   3B   3C   4A   4B   4C   5   6   7   8   9   10   11A   11B   11C   11D   11E   11F   11G   12   13   14   15   16A   16B   16C   16D   16E  

明 細 書

発明の名称 : 情報処理装置、撮影システム、撮影システムの制御方法、及びプログラム

技術分野

[0001]
 本発明は、建築構造物等の微細な変状の確認等に用いる高精細画像を取得する技術に関する。

背景技術

[0002]
 例えばビルやダム、各種インフラ施設の建築構造物等の点検の一環として、ひびや錆などの変状の有無や過去からの推移を把握するために、高精細の画像を撮影し、その画像を用いた分析が行われている。この時、例えば壁面に対してミリ単位の微細な変状の有無を検出する必要から、壁面を細かい区画に分割した区画ごとに、高精細な画像の撮影が行われる。また、それら全ての区画について抜けが無く、且つ壁面全体を網羅する大量の撮影を行う必要から、パン及びチルト駆動を自動で行える雲台装置と撮像装置とを組み合わせた撮影システムが用いられている。雲台装置は、撮像装置の撮影方向を順に移動させ、撮像装置の撮影方向が目的の区画を撮影可能な方向になると自動的に停止するような動作を繰り返す。そして、撮像装置は、雲台装置が停止する度に撮影を行う。また、高精細な画像を得るためには、個々の区画内の領域全域を被写界深度内に収めるための正確なフォーカス合わせが必要である。このため、撮像装置では、画面の中央付近を測距点とするオートフォーカス機能(以下AFと記す)を用いた撮影を行う。撮影システムでは、このような雲台装置の駆動と停止、撮像装置のAFによるフォーカス合わせと撮影の動作を、全ての区画について抜けが無く且つ壁面全体を網羅した撮影が完了するまで繰り返す。
[0003]
 ただし、実際の撮影においては、例えば壁面のコントラストが著しく低い場合や、繰り返しパターンが存在する場合などの様々な要因により、AFによるフォーカス合わせに失敗するケースが稀に発生する。この場合、撮影システムでは、予め設定された機能により、前の区画の撮影時と同じフォーカス位置或いは予め決められたフォーカス位置での撮影が行われる。また、撮影システムでは、雲台装置の自動駆動と撮像装置の自動撮影を一旦停止させ、作業者が撮像装置を操作してフォーカス合わせを行った後に、撮影動作を再開させる場合もある。その他、雲台装置に与えられる制御情報を基に、フォーカス合わせの補助を行う以下のような技術も開示されている。例えば特開2012-42728号公報には、パン・チルト操作が行われた際に、雲台装置に与えられる制御情報を基に、以前のフォーカス位置から新たなフォーカス位置を演算により予測してフォーカスを駆動する技術が開示されている。また、特開2011-81186号公報には、新たな被写体へのパン・チルト操作が行われた場合、雲台装置のパン・チルトの移動量を検出して、新たな被写体へのフォーカス駆動の移動方向を決定する技術が開示されている。
[0004]
 しかしながら、以前の区画の撮影におけるフォーカス位置や予め定められたフォーカス位置による撮影が行われる場合には、以下の問題が発生することがある。例えば、撮像装置と被写体の区画との角度によってはその区画までの距離が大きく変化するため、検査に用いるには不適当なフォーカスのずれた画像が撮影されることがあり、この場合、当該区画についてのみ撮り直しが必要になる。また、作業者がフォーカス合わせを行う場合には、その都度自動撮影が中断され、また撮影が長時間に及ぶ場合でも作業者が撮影装置の傍に居なくてはならないという問題がある。また、特開2012-42728号公報に記載の技術の場合、フォーカス駆動が演算された予測結果を基に行われるため、パン・チルト後の合焦が保証されるものではない。また、特開2011-81186号公報に記載の技術は、パン・チルト後のフォーカス駆動方向を演算することでコントラスト方式のAFの際のフォーカスの揺れを防ぐための技術であり、そもそもAFが利かない場合には合焦することができない。

発明の概要

課題を解決するための手段

[0005]
 AFが正常に働かない状況であっても撮影を続行でき、フォーカスの不備による撮り直しを防ぐために、例えば、以下の構成を有する。
[0006]
 撮影対象の被写体を網羅するように撮影方向を順に移動しながら、移動された撮影方向ごとに撮影を行って前記被写体の区画ごとの撮影画像を取得する撮像手段を制御する制御手段を有し、前記制御手段は、前記撮影方向ごとに前記撮像手段により撮影された前記被写体の区画ごとのフォーカス制御位置を記録し、未撮影の区画の撮影が行われる際に、前記撮像手段のオートフォーカス機能によるフォーカス合わせの動作が成功しなかった場合、前記記録されているフォーカス制御位置を基に、前記未撮影の区画に対するフォーカス制御位置の取り得る範囲を設定し、前記未撮影の区画について、前記設定した範囲を基にフォーカス制御位置を変更しながら複数の撮影を行うフォーカスブラケティング撮影を、前記撮像手段に行わせることを特徴とする。

図面の簡単な説明

[0007]
[図1] 撮影システムの概略構成を示す図である。
[図2] 撮影システムの機能ブロック図である。
[図3A] 各装置の内部構成例を示すブロック図である。
[図3B] 各装置の内部構成例を示すブロック図である。
[図3C] 各装置の内部構成例を示すブロック図である。
[図4A] 撮影システムによる点検対象の撮影を説明する図である。
[図4B] 撮影システムによる点検対象の撮影を説明する図である。
[図4C] 撮影システムによる点検対象の撮影を説明する図である。
[図5] 撮影システムによる撮影画像を説明する図である。
[図6] 撮影システムの全体動作のフローチャートである。
[図7] 第1の実施形態における撮影処理のフローチャートである。
[図8] 第1の実施形態における予測演算処理のフローチャートである。
[図9] フォーカス制御位置の選択処理のフローチャートである。
[図10] 第1の実施形態における各撮影方向を表した図である。
[図11A] 第1の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図11B] 第1の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図11C] 第1の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図11D] 第1の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図11E] 第1の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図11F] 第1の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図11G] 第1の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図12] フォーカス制御位置と被写体までの距離の関係を説明する図である。
[図13] 第2の実施形態における撮影処理のフローチャートである。
[図14] 第2の実施形態における予測演算処理のフローチャートである。
[図15] 第2の実施形態における各撮影方向を表した図である。
[図16A] 第2の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図16B] 第2の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図16C] 第2の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図16D] 第2の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。
[図16E] 第2の実施形態のフォーカス制御位置演算の説明に用いる図である。

発明を実施するための形態

[0008]
 以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明はそれらの構成に限定されるものではない。
[0009]
 <第1の実施形態>
 図1は、撮影装置の一例である第1の実施形態の撮影システムの概略的な構成を示した図である。
[0010]
 図1に示した撮影システムは、撮像装置101、雲台装置102、三脚104、演算装置103を有して構成されている。本実施形態の撮影システムは、例えばビルやダム等の建築構造物であるインフラ施設の点検を目的として、建築構造物の壁面等の微細な変状を確認するための高精細画像を撮影するためのシステムである。
[0011]
 撮像装置101は雲台装置102に搭載され、雲台装置102は三脚104に載置されている。雲台装置102は、パン方向に回転駆動可能なパン駆動ユニット105、チルト方向に回転駆動可能なチルト駆動ユニット106を有する電動雲台装置である。また、雲台装置102と撮像装置101との間は通信ケーブル107により接続され、雲台装置102と演算装置103との間は通信ケーブル108により接続されている。撮像装置101と演算装置103との間は、通信ケーブル107と雲台装置102と通信ケーブル108とにより接続されている。本実施形態の情報処理装置としての演算装置103は、撮像装置101の少なくともフォーカスブラケティング撮影を制御可能な制御装置であり、撮像装置101におけるフォーカスブラケティング撮影に関する演算を行う。以下、フォーカスブラケティングをフォーカスBLKと表記する。フォーカスBLKとは、撮像装置101においてフォーカス位置をフォーカス方向に変えながら複数枚の画像を自動的に撮影する機能である。
[0012]
 図2は、第1の実施形態の撮影システムの概略的な機能ブロックを示す図である。
[0013]
 図2において、撮像装置101の撮像ユニット202は画像の撮影を行う。撮像制御ユニット203は、撮像装置101全体の制御を行う。画像記録ユニット204は、撮像ユニット202にて撮像された画像を記録する。フォーカス駆動ユニット205は、撮像装置101に付帯する光学レンズユニット(不図示)のフォーカスを駆動する。なお、光学レンズユニットは、撮像装置101に対して着脱可能な交換レンズユニットでもよいし、撮像装置101に固定されたレンズユニットであってもよい。AF測距ユニット206は、オートフォーカス機能(以下、AFと記す。)のために、撮像装置101から被写体までの距離を測定する。通信ユニット207は、雲台装置102及び演算装置103との間の通信を行う。
[0014]
 雲台装置102の雲台制御ユニット209は、雲台装置102全体の制御を行う。パン駆動ユニット210は、図1のパン駆動ユニット105を駆動する。チルト駆動ユニット211は、図1のチルト駆動ユニット106を駆動する。通信ユニット212は、撮像装置101及び演算装置103との間の通信を行う。
[0015]
 演算装置103のフォーカスBLK撮影制御ユニット214は、撮像装置101におけるフォーカスBLK撮影の制御を行う。フォーカス範囲推定ユニット215は、フォーカスBLK撮影の際にフォーカス制御位置を変化させる制御範囲を推定(予測)する。フォーカス制御位置記録ユニット216は、雲台装置102に搭載された撮像装置101が撮影を行った際のフォーカス制御位置を記録する。画像選択ユニット217は、撮像装置101においてフォーカスBLK撮影が行われて画像記録ユニット204に記録されている複数の画像の中から特定の画像を選択する。通信ユニット218は、雲台装置102及び撮像装置101との間の通信を行う。この演算装置103における各機能ブロックの詳細な動作及び処理については後に詳述する。
[0016]
 図3A~図3Cは、第1の実施形態の撮影システムにおける各装置の内部構成を示す図であり、図3Aは撮像装置101、図3Bは雲台装置102、図3Cは演算装置103の各々の内部構成例を示している。
[0017]
 図3Aの撮像装置101において、CPU301は、中央演算装置であり、本実施形態の撮像装置101全体の制御を司る。CPU301は、本実施形態の撮像装置101に係る制御プログラムに基づいて、情報の演算や加工、撮像装置101内の各部(ハードウェアを含む)の制御を実行することにより、撮像装置101における後述する各機能構成及び処理を実現する。
[0018]
 ROM302は、CPU301の動作処理手順を規定する本実施形態の撮像装置101に係る制御プログラムを記録しているリードオンリーメモリである。ROM302は、撮像装置101の機器制御を行うシステムプログラムである基本ソフト(OS)を記録したプログラムROMとシステムを稼動するために必要な情報などが記録されたデータROMとを含む。RAM303は、ランダムアクセスメモリであり、CPU301の主メモリとして、実行プログラムのロードやプログラム実行に必要なワークメモリとして機能する。
[0019]
 撮像モジュール304は、撮像装置101の不図示の光学レンズユニットを介して入射した被写体光を受光して撮像信号に変換する撮像素子と、その撮像素子から出力された撮像信号を画像データに変換するA/D変換部等を有して構成される。さらに撮像モジュール304は、A/D変換部の出力した画像データを、直接又は間接的に後述する記録デバイス311へ書き込む。
[0020]
 AF測距モジュール305は、撮像装置101の光学レンズユニットを介して被写体までの距離を測距してフォーカス制御位置を決定する。レンズ制御モジュール306は、光学レンズユニットの制御を行う。フォーカス駆動モジュール307は、レンズ制御モジュール306からの指示に基づいて、光学レンズユニットのフォーカスレンズを駆動する。アイリス駆動モジュール308は、レンズ制御モジュール306からの指示に基づいて、光学レンズユニットに含まれる絞り(アイリス)を駆動する。
[0021]
 入出力I/Fモジュール309は、撮像装置101に対してユーザが撮影設定等の各種設定を入力するためのインタフェースモジュールである。通信モジュール310は、撮像装置101が、雲台装置102及び演算装置103との間で各種情報及び制御信号等をやり取りする際の通信を行う。記録デバイス311は、撮像モジュール304で撮像された画像をメモリカード等に記録する。入出力バス312は、撮像装置101の上述した各モジュール間を接続するためのバスであり、アドレスバス、データバス、及び制御バスを含む。
[0022]
 図3Bの雲台装置102において、CPU313は、中央演算装置であり、雲台装置102全体の制御を司る。CPU313は、本実施形態の雲台装置102に係る制御プログラムに基づいて、雲台装置102内の各部(ハードウェアを含む)の制御を実行することにより、雲台装置102における後述する各機能構成及び処理を実現する。
[0023]
 ROM314は、CPU313の動作処理手順を規定する本実施形態の雲台装置102に係る制御プログラムを記録しているリードオンリーメモリである。ROM314は、雲台装置102の機器制御を行うシステムプログラムである基本ソフトを記録したプログラムROMとシステムを稼動するために必要な情報などが記録されたデータROMとを含む。RAM315は、ランダムアクセスメモリであり、CPU313の主メモリとして、実行プログラムのロードやプログラム実行に必要なワークメモリとして機能する。
[0024]
 パン駆動モジュール317は、雲台装置102の図1に示したパン駆動ユニット105を駆動する。チルト駆動モジュール318は、雲台装置102の図1に示したチルト駆動ユニット106を駆動する。入出力I/Fモジュール319は、雲台装置102に対してユーザが各種の設定を行うためのインタフェースモジュールである。撮像装置通信モジュール316は、撮像装置101と各種情報及び制御信号の通信を行う。演算装置通信モジュール320は、演算装置103と各種情報及び制御信号の通信を行う。入出力バス321は、雲台装置102の上述した各モジュール間を接続するためのバスであり、アドレスバス、データバス、及び制御バスを含む。
[0025]
 図3Cの演算装置103において、CPU322は、中央演算装置であり、演算装置103全体の制御を司る。CPU322は、本実施形態の演算装置103に係る制御プログラムに基づいて、演算装置103内の各部(ハードウェアを含む)の制御を実行することにより、演算装置103における後述する各機能構成及び処理を実現する。
[0026]
 ROM323は、CPU322の動作処理手順を規定する本実施形態の演算装置103に係る制御プログラムを記録しているリードオンリーメモリである。ROM323は、演算装置103の機器制御を行うシステムプログラムである基本ソフトを記録したプログラムROMとシステムを稼動するために必要な情報などが記録されたデータROMとを含む。RAM324は、ランダムアクセスメモリであり、CPU322の主メモリとして、実行プログラムのロードやプログラム実行に必要なワークメモリとして機能する。
[0027]
 ディスプレイ装置325は、演算装置103における各種情報をユーザに提示するための表示を行う。入力装置326は、ユーザが演算装置103に対して各種の情報入力を行うための装置である。ハードディスク装置328は、補助記憶装置となるHDDである。通信モジュール327は、演算装置103が、雲台装置102及び撮像装置101と、各種情報及び制御信号をやり取りする際の通信を行う。入出力バス329は、演算装置103の上述した各モジュール間を接続するためのバスであり、アドレスバス、データバス、及び制御バスを含む。
[0028]
 なお、前述したように撮像装置101と雲台装置102と演算装置103との間の通信では前述した各通信ユニット、各通信モジュール等を介するが、これ以降、説明を簡略にするため、それら各通信ユニット等を介することの記載については省略する。同様に、撮像装置101と演算装置103との間の通信の際は雲台装置102を経由するが、そのことについても記載を省略する。
[0029]
 図4A~図4Cは、例えば建築物402の壁面403が撮影対象の被写体すなわち点検の対象となされ、その点検対象の壁面403を本実施形態の撮影システムにおいて撮影する際の動作説明に用いる図である。
[0030]
 本実施形態の撮影システムでは、撮像装置101が雲台装置102に搭載され、雲台装置102は一定角度のパン駆動を行った後にパン駆動を停止する動作を順次繰り返し、撮像装置101は雲台装置102のパン駆動が停止するごとに撮影を行う。これにより、撮像装置101による撮影は、点検対象である建築物402の壁面403を複数の区画に分割した区画ごとに行われることになる。
[0031]
 図4Aは、本実施形態の撮影システムにおいて、撮像装置101が建築物402の壁面403の最初の区画を撮影している様子を、建築物402の上空から見た状態を簡略化して示したイメージ図である。図4Aにおいて、設置位置401は、点検対象である建築物402の壁面403を撮影する際に三脚104が設置された位置を示している。なお、三脚104には雲台装置102が搭載され、その雲台装置102には撮像装置101が搭載されているため、図4Aの設置位置401は、実際には撮像装置101の配置位置を表している。このとき、撮像装置101は、本来であれば点検対象である壁面403の中央の垂線上に配置されることが望ましい。しかしながら、実際の撮影現場では、他の建築物などが障害物となり、撮像装置101を壁面403の中央の垂線上に配置できない場合も少なくない。このため図4Aに示した設置位置401は、壁面403の中央の垂線上からは外れているとする。
[0032]
 また、点検対象である壁面403の最初の区画を撮影する際の撮像装置101の撮影方向404(光学レンズユニットの光軸方向)は、図4Aに示すように、点検対象である壁面403の端部が画角419内に入る方向となされる。そして、最初の区画を撮影する際、撮像装置101は、撮影方向404の画角419の中央と壁面403とが交わる交点410の位置の壁面に対して、AFによるフォーカス合わせを行う。
[0033]
 ここで交点410にフォーカスを合わせたときに、撮像装置101の撮像素子の撮像面上で点像が最小の円(錯乱円)に集束し得る合焦面416は平面となる。また、撮像面から被写体までの距離が、撮像面から合焦面416の平面までの距離から外れていて、点像が集束する円のサイズが最小ではない場合でも、当該円のサイズが撮像素子の画素サイズ以下に収まる場合にはフォーカスのずれは識別できない。このようにフォーカスのずれが識別できない場合の被写体側の距離範囲は、被写界深度と呼ばれている。なお、被写界深度は、撮像素子の画素サイズと、光学レンズユニットの焦点距離及び絞り値と、被写体までの距離とを基に、演算により求めることが可能である。図4Aの例の場合、合焦面416に対し、撮像装置に近い側の前方被写界深度は平面417で表すことができ、一方、撮像装置から遠い側の後方被写界深度は平面418で表すことができる。このため、平面417から平面418の距離範囲内にある壁面403は合焦しているとみなされる。したがって、本実施形態の撮影システムにおいて、図4Aに示す壁面403を撮影する際には、当該被写界深度を考慮して、撮像装置101の設置位置401と光学レンズユニットの焦点距離及び絞り値とが事前に設定される。
[0034]
 図4Bは、雲台装置102において一定角度のパン駆動及び停止の動作を順次繰り返し、撮像装置101では雲台装置102のパン駆動が停止するごとに撮影を行う様子を、建築物402の上空から見た状態で簡略化して示したイメージ図である。図4Bの撮影方向405,406,・・・,409は、図4Aの撮影方向404と同様に撮像装置101が撮影を行う方向の中心方向(光軸)を示している。撮影方向405は、撮影方向404の撮影がなされた後、雲台装置102が一定角度だけパン駆動された後に停止した際の撮像装置101の撮影方向を示している。撮影方向406,407,・・・,409も同様に、それぞれ雲台装置102が順次一定角度だけパン駆動された後に停止した際の各撮影方向を示している。また、図4Bの画角420,421,・・・,424は、図4Aの撮影方向404の際の画角419と同様に、撮像装置101の各撮影方向405,406,・・・,409の際のそれぞれの画角を示している。
[0035]
 なお、図4Bに示した例よりも壁面403が例えば右側にさらに続いていて、当該壁面403を撮影する際の撮影方向と壁面との角度が図4Bの例よりさらに鋭角になっていく場合には、点検に適した高精細な撮影画像が得られなくなる。このような場合、撮像装置101の設置位置を右側に移動させ、その移動後の新たな設置位置において前述同様に一定角度のパン駆動及び停止の動作を順次繰り返して撮影が行われる。また、撮像装置101の設置位置の移動は、必要に応じて複数回行われてもよい。
[0036]
 またここでは、簡略化のために、建築物402の高さ方向すなわち雲台装置102によるチルト方向の駆動は行わず、パン方向の駆動のみで点検対象の壁面403を図4Bのように6区画に分けて区画ごとに撮影する例を挙げて説明する。図4Bの交点411,412,・・・,415は、図4Aの交点410の場合と同様に、各撮影方向406,407,・・・,409と壁面403との交点である。したがって、撮像装置101は、それぞれの撮影の際には、それぞれ交点411,412,・・・,415の位置の壁面に対してAFによるフォーカス合わせを行う。
[0037]
 また、図4Bでは、図4Aの場合と同様に、交点411~415でAFを実施した際の合焦面、前方被写界深度を表す平面、後方被写界深度を表す平面が、それぞれ太い実線、細かい点線、粗い点線で示されている。なお、被写界深度の範囲は、前方被写界深度よりも後方被写界深度の範囲の方が広くなることが知られている。また、図4Bに示すように、被写体までの距離が遠くなると、被写界深度の範囲が広くなることも知られている。
[0038]
 さらに、図4Bに示す壁面403を撮影する際には、それぞれの画角419~424に示すように、壁面403に対する撮影範囲は多くの部分が重複するようになされている。これは、点検対象の被写体、この例では壁面403を確実に網羅するためと、使用する光学レンズユニットによるイメージサークルの中央部分を利用して収差が少ないより高品位な点検用の画像を得るためである。なお、図4Bでは、前のコマの撮影時の画角の端を次のコマの撮影時の画角の中心に合わせるようにして撮影範囲を重複させているが、重複の割合はこの例とは異なる割合になされてもよい。
[0039]
 図4Cは、撮像装置101のファインダ画面425の一例を示した図である。本実施形態のように点検対象に対する高精細画像の撮影が行われる場合、ファインダ画面425には、その撮影時のAFに使用される測距点を表した測距点マーク426が表示等される。なお、撮像装置101において、AFのための測距点はファインダ画面425の略々全面に対応した広範囲に配置されているが、点検対象の高精細画像を撮影する際には、中央部分の、より精度の高い測距点が使用される。このため、点検対象の高精細画像を撮影する場合、ファインダ画面425には、それら中央部分の高精度の各測距点を表す測距点マーク426のみ表示等される。ここまでは、雲台装置102に搭載された撮像装置101による点検対象の壁面403の撮影手順の説明であるため、図4Bの各交点410~415でのAFによるフォーカス合わせは全て成功しているとする。
[0040]
 図5(a)及び図5(b)は、本実施形態の撮影システムにおいて、前述のようして点検対象の被写体(壁面)を複数の区画ごとに撮影して得られた各撮影画像と、それら各撮影画像に対する処理を説明する図である。
[0041]
 ここで、図5(a)と図5(b)の各画像501~507は、雲台装置102を前述のようにパン駆動させて、撮像装置101の撮影方向を、点検対象の建築物の壁面の左上端から順に右上端まで移動させたことで取得された各区画の撮影画像を示している。なお、図5(a)の例では、各撮影画像501~506をそれぞれ区別し易くするために各画像を上下方向に僅かにずらして配置した図を示しているが、実際には上下方向のずれはないものである。そして、点検対象の壁面の右上端の区画の撮影画像507が取得された後、雲台装置102では、撮像装置101の撮影方向をチルト方向に1区画(重複領域を含む)に相当する分だけ下げるように移動させると共に壁面の左端に移動させるパン駆動が行われる。その後は、撮影システムでは、前述同様に、壁面の左端の区画から順に右端の区画までの撮影が行われるように、パン駆動と撮影が順次行われる。
[0042]
 このようなパン駆動及びチルト駆動と撮影とが行われることにより、撮像装置101では、点検対象の建築物の壁面の全ての区画について抜けが無く、且つ全体を網羅する各撮影画像501~509が取得される。図5(b)は、前述したような雲台装置102の一連のパン駆動及びチルト駆動がなされて撮影された画像の集合を示している。そして、これら全ての撮影画像はそれぞれの重複領域で正確に位置合わせを行うことにより一枚の画像として統合され、あたかも点検対象である壁面を高精細に撮影したような画像が生成される。インフラ施設等の点検においては、このように統合された画像を用いて、検査者が点検対象における微細な変状の有無を確認するような作業が行われることになる。なお、当該検査の内容の詳細についての説明は省略する。
[0043]
 図6は、第1の実施形態の撮影システムにおけるシステム全体の動作の流れを示すフローチャートである。なお図6のフローチャートに示す動作が開始される前には、図4A及び図4Bで説明したような、撮像装置101の設置位置401、使用する光学レンズユニットにおける被写界深度の計算に基づく絞り値や焦点距離の選定等は完了しているものとする。また、図6のフローチャートの説明では、処理ステップS601~処理ステップS607をそれぞれS601~S607と略記する。このことは、後述する他のフローチャートにおいても同様とする。
[0044]
 図6のフローチャートのS601において、雲台装置102は、入出力I/Fモジュール319を介してユーザにより入力された指示を基に、点検対象である壁面等に対する撮影範囲及び重複領域における重なり率に関する設定を行う。さらに、雲台装置102は、S602において、S601で設定された情報を基に、点検対象の壁面等に対する前述した区画毎の撮影を可能にするためのパン駆動及びチルト駆動に関する設定を行う。
[0045]
 また、S603において、撮像装置101では、S601で予め選定された区画毎の撮影を行う為の絞り値等やそれに対応したシャッタースピード等の適切な撮影のための設定が行われる。その後、撮像装置101は、入出力I/Fモジュール309を介したユーザからの撮影開始の指示入力待ち状態となる。そして、撮像装置101は、ユーザから撮影開始の指示が入力されると、S604において、撮像装置101は、その撮影開始の指示を雲台装置102と演算装置103に通知する。
[0046]
 撮影開始の指示を受け取ると、雲台装置102は、S605において、前述したような撮像装置101による区画毎の撮影のためのパン駆動やチルト駆動を行い、撮像装置101の撮影方向を順次移動させる。そして、雲台装置102は、一定角度のパン駆動等が完了して撮影方向の移動(変更)を停止する毎に、撮像装置101と演算装置103に対して、撮影処理の実行指示を送る。
[0047]
 撮像装置101と演算装置103は、雲台装置102から撮影処理の実行指示を受け取ると、S606において撮影処理を実行する。S606における撮影処理の詳細については後述する。次に、S607において、演算装置103は、点検対象に対する全ての点検範囲(つまり点検対象の全ての区画)についての撮影が完了したか否かを判定し、完了していないと判定した場合にはS605に処理を戻す。これにより、雲台装置102では、未撮影の次の区画の撮影を可能にするためのパン駆動等が行われることになる。一方、S607において、全ての点検範囲(全ての区画)について撮影が完了したと判定された場合、撮影システムにおける図6の処理は終了する。
[0048]
 図7は、本実施形態の撮影システムの撮像装置101及び演算装置103における撮影処理のフローチャートであり、図6のS606の詳細な処理の流れを示している。
[0049]
 図7のS701において、撮像装置101は、AF測距モジュール305によりAFのための測距を実行する。さらに、撮像装置101は、S702において、S701でAF測距モジュール305による測距が成功したか否かを判定する。そして、撮像装置101における測距が成功したか否かの判定結果は、演算装置103に送られる。撮像装置101において測距が成功したと判定された場合、撮影システムの処理はS706以降に進み、一方、測距が失敗したと判定された場合、撮影システムの処理はS703以降に進む。
[0050]
 演算装置103は、撮像装置101から測距失敗の判定結果を取得した場合、S703において、撮像装置101が以前の区画の撮影でAFによるフォーカス合わせを行った際のフォーカス制御位置の情報をフォーカス制御位置記録ユニット216から取得する。
[0051]
 次に、演算装置103は、S704において、撮像装置101の現在の撮影方向において取り得るフォーカス制御位置の範囲を予測する。また、S704において、演算装置103は、予測した範囲内のフォーカスBLK撮影のための撮影パラメータを生成して、その撮影パラメータを撮像装置101に送る。S704の詳細な処理については後述する。S704の後、撮影システムの処理はS705に進む。
[0052]
 S705に進むと、撮像装置101は、演算装置103で予測された範囲内のフォーカスBLK撮影の撮影パラメータに応じたフォーカスBLK撮影を実行する。これにより、この時の撮像装置101の画像記録ユニット204には、フォーカスBLK撮影の実行により取得された複数の撮影画像が記録されることになる。その後、撮影システムにおける図7の処理は終了する。
[0053]
 一方、演算装置103は、撮像装置101から測距成功の判定結果を取得した場合、S706において、撮像装置101でAFによるフォーカス合わせを行った際のフォーカス制御位置の情報をフォーカス制御位置記録ユニット216に記録する。また、S707において、撮像装置101では通常の撮影が行われる。
[0054]
 次に、S708において、演算装置103は、前回撮影された区画でフォーカスBLK撮影が行われたか否かを判定する。S708において前回撮影された区画でフォーカスBLK撮影が行われたていないと判定された場合、撮影システムにおける図7の処理は終了する。
[0055]
 これに対し、S708で前回撮影された区画でフォーカスBLK撮影が行われたと判定した場合、演算装置103は、S709において、前回のフォーカスBLK撮影で使用したフォーカス制御位置の中から適切なフォーカス制御位置を選択する。S709の詳細な処理については後述する。
[0056]
 さらに、S710において、演算装置103は、前回のフォーカスBLK撮影で取得されて撮像装置101の画像記録ユニット204に記録されている撮影画像の中から、適切な撮影画像を選択する。すなわち、演算装置103は、S709で選択された適切なフォーカス制御位置に応じた撮影画像を適切な撮影画像として選択する。その後、演算システムにおける図7の処理は終了する。
[0057]
 図8は、本実施形態の撮影システムの演算装置103におけるフォーカス位置範囲の予測処理のフローチャートであり、図7のS704の詳細な処理の流れを示している。
[0058]
 図8のS801において、演算装置103のフォーカス範囲推定ユニット215は、フォーカスBLK撮影制御ユニット214がフォーカス制御位置記録ユニット216から以前の区画撮影時のAFによるフォーカス制御位置の取得に成功したか否かを判定する。フォーカス制御位置を取得できなかった場合、演算装置103の処理は後述するS809に進む。一方、フォーカス制御位置の取得に成功した場合、演算装置103の処理はS802に進む。
[0059]
 S801にて以前の各区画撮影時のAFによるフォーカス制御位置の取得に成功した場合、S802において、フォーカス範囲推定ユニット215は、それら以前の各区画撮影時のフォーカス制御位置の推移から、フォーカス制御位置の変位量を抽出する。
[0060]
 次に、S803において、フォーカス範囲推定ユニット215は、フォーカス制御位置の変位が極値を通過しているか否かを判定する。ここで、極値とは、雲台装置102において順次行われるパン駆動、あるいはチルト駆動の回転駆動時において、被写体である壁面403と撮像装置101との間の距離が最近点を通過したときの撮影方向におけるフォーカス制御位置の値である。フォーカス制御位置の変位が極値を通過していると判定した場合、演算装置103の処理は、後述するS805に進む。一方、S803で極値を通過していないと判定した場合、フォーカス範囲推定ユニット215は、S804に処理を進める。
[0061]
 S804に進むと、フォーカス範囲推定ユニット215は、直前の区画撮影時のAFによるフォーカス制御位置の変位量の絶対値が所定の値(D)を超えていたか否かを判定する。そして、フォーカス範囲推定ユニット215は、フォーカス制御位置の変位量の絶対値が所定の値(D)を超えていたと判定した場合にはS805に処理を進め、一方、所定の値(D)を超えていないと判定した場合にはS806に処理を進める。なお、所定の値(D)は例えばD=1とする。
[0062]
 S805に進んだ場合、フォーカス範囲推定ユニット215は、今回の区画撮影時のフォーカスBLK撮影時におけるフォーカス制御位置の変化方向を、前回撮影された区画のフォーカス制御位置の変位量の推移方向と同方向に設定する。一方、S806に進んだ場合、フォーカス範囲推定ユニット215は、今回の区画撮影時のフォーカスBLK撮影時におけるフォーカス制御位置の変化方向を両方向に設定する。これらS805、S806の後、フォーカス範囲推定ユニット215は、S807に処理を進める。
[0063]
 S807において、フォーカス範囲推定ユニット215は、直前の区画撮影時のAFによるフォーカス制御位置の変位量の絶対値に所定の値「1」を加算(+1)した値を、フォーカスBLK撮影の際のフォーカス制御位置の片側分の変化幅範囲として設定する。このS807の後、演算装置103の処理はS808に進む。
[0064]
 また、S809に進んだ場合、フォーカス範囲推定ユニット215は、今回の区画撮影時のフォーカスBLK撮影時におけるフォーカス制御位置の変化方向を、両方向で且つ片側分の変化幅範囲として変位量「5」を設定する。このS809の後、演算装置103の処理はS808に進む。
[0065]
 S808に進むと、フォーカスBLK撮影制御ユニット214は、フォーカス範囲推定ユニット215により設定された値を基に、撮像装置101がフォーカスBLK撮影を行う際の撮影パラメータを設定する。これにより、撮像装置101では、フォーカス範囲推定ユニット215にて推定された値を基に設定されたフォーカスBLK撮影の撮影パラメータに応じたフォーカスBLK撮影が行われることになる。その後、演算システムにおける図8の処理は終了する。
[0066]
 図9は、本実施形態の撮影システムの演算装置103において、前回のフォーカスBLK撮影で使用したフォーカス制御位置から適切なフォーカス制御位置を選択する処理のフローチャートであり、図7のS709の詳細な処理の流れを示している。
[0067]
 図9のS901において、画像選択ユニット217は、フォーカスBLK撮影制御ユニット214を介してフォーカス制御位置記録ユニット216から、前回の区画撮影時に行われたフォーカスBLK撮影で使用されたフォーカス制御位置の範囲を取得する。また、S902において、画像選択ユニット217は、今回の区画撮影時のAFによるフォーカス制御位置を取得する。
[0068]
 次に、S903において、画像選択ユニット217は、前回の区画撮影時のAFによるフォーカス制御位置の変位の方向が反転する極値を通過したか否かを判定する。そして、画像選択ユニット217は、フォーカス制御位置の変位方向が極値を通過していないと判定した場合にはS905に処理を進め、一方、変位方向が極値を通過したと判定した場合にはS904に処理を進める。
[0069]
 S904に進むと、画像選択ユニット217は、今回の撮影時のAFによるフォーカス制御位置を越えた範囲にある、前回のフォーカスBLK撮影時で使用したフォーカス制御位置で撮影された画像を、撮像装置101の画像記録ユニット204から削除する。このS904の後、画像選択ユニット217はS905に処理を進める。
[0070]
 S905に進むと、画像選択ユニット217は、前回の撮影時のAFによるフォーカス制御位置と今回の撮影時のAFによるフォーカス制御位置の中間のフォーカス制御位置を計算する。
[0071]
 次に、S906において、画像選択ユニット217は、S905で計算されたフォーカス制御位置に最も近い、前回のフォーカスBLK撮影の際に使用されたフォーカス制御位置を選択する。これにより、前述した図7のS710では、S906で選択されたフォーカス制御位置に対応した撮影画像が選択されることになる。
[0072]
 次に、S907において、画像選択ユニット217は、S906で最も近いとして選択されたフォーカス制御位置が二つあるか否かを判定する。S907において、最も近いとして選択されたフォーカス制御位置が二つなく一つであると判定された場合、演算システムにおける図9の処理は終了する。
[0073]
 一方、最も近いとして選択されたフォーカス制御位置が二つあると判定した場合、画像選択ユニット217は、S908において、より撮影距離が近い方のフォーカス制御位置を選択する。この場合、前述した図7のS710では、S908で撮影距離が近い方として選択されたフォーカス制御位置に対応した撮影画像が選択されることになる。その後、演算システムにおける図9の処理は終了する。
[0074]
 図10は、本実施形態の撮影システムにおいて、点検対象の被写体(壁面)を区画毎に順次撮影する際の各撮影方向を表した図である。
[0075]
 図10において、位置1001は前述した撮像装置101が搭載された雲台装置102の設置位置401を表しており、壁面1002は前述した点検対象である建築物402の壁面403を表している。また、方向1003,1004,・・・,1017は、それぞれ雲台装置102の一定角度のパン駆動後にパン駆動が停止されて区画の撮影が行われる際の撮影方向を表している。なお、パン駆動方向は、図の左から右方向となされている。また、図10には、撮影方向1003~1017の15個の方向毎にそれぞれ区画の撮影が行われる例が示されている。
[0076]
 図11A~図11Gは、図10の各撮影方向1003~1017で順番に撮影を行った際の、AFの成否、フォーカス制御位置の予測範囲、フォーカス制御位置、フォーカス制御位置の変位量の推移等を順に表として示した図である。
[0077]
 図11A~図11Gにおいて、「撮影方向番号」は図10に示した各撮影方向1003~1017までの各番号を記載したものである。「AF成否」は撮影方向番号で表される方向の撮影時にAFが成功したか否かを○(成功)と×(失敗)で示したものである。また、「F制御位置予測範囲」は、図7のS704において予測されたフォーカス制御位置の範囲を示したものであり、括弧内の数値は撮影方向番号で表される方向の撮影におけるフォーカスBLK撮影で撮影される枚数を示している。「フォーカス制御位置」は、それぞれの撮影方向の撮影におけるAFにより決定されたフォーカス制御位置、或いは以後の撮影のフォーカス制御位置から後に選択されたフォーカス制御位置を示したものである。「F制御位置の変位量」は、前回の撮影で使用されたフォーカス制御位置との差異を数値にて示したものである。
[0078]
 図12は、本実施形態の撮影システムの撮像装置101で使用される光学レンズユニットのフォーカス制御位置(step)と合焦距離(m)の関係の一例を示した図である。つまり、フォーカス制御位置は、例えば光学レンズユニットのフォーカスレンズをステップ駆動する際のステップ数(step)により表される。
[0079]
 以下、図10~図12を用い、本実施形態の撮影システムにおける前述した図6~図9の各フローチャートにおける処理の流れと、撮影システムの各装置及びユーザによる作業とを、実際の時系列の動作に即して、より判り易く簡略化した説明を行う。
[0080]
 図10に示したような壁面1002を点検対象とした撮影が計画され、本実施形態の撮影システムにおいて図6の処理が開始されると、先ず、S601において雲台装置102に対し、ユーザによる撮影範囲の設定入力が行われる。また、S602では、撮影方向1003から撮影方向1017へ雲台装置102をパン駆動させるための準備が行われる。さらに、S603において、撮像装置101に対してユーザにより被写界深度や露出等、撮影に関する撮影パラメータの設定が行われる。その後、S604において、ユーザから撮影開始の指示が行われると、雲台装置102ではS605において初回の撮影方向1003へのパン駆動が行われ、さらにS606において撮像装置101と演算装置103での撮影処理が開始される。
[0081]
 S606の撮影処理では、図7のフローチャートに示したように、先ずS701において、撮像装置101のAF測距ユニット206により被写体に対するAFのための測距が行われる。ここで、初回の区画撮影の際には、例えば建築物402の端部、すなわち壁面403の端部を撮像装置101のファインダ画面425の中央部分に捉えるようにすれば、端部を検出する事でAFの測距は確実に成功する。また、撮像装置101の設置位置を複数回移動させて撮影が行われるような場合には、壁面403を区画毎に分ける際に目印として用いられる壁面403上の特徴物等を捉えることでAFの測距を確実に成功させるようにすることが望ましい。これにより、S702でAFは成功と判定されてS706の処理に進むことができ、そしてS701の測距の結果に対応する撮像装置101のフォーカス駆動ユニット205を駆動するための情報であるフォーカス制御位置の記録が行われることになる。
[0082]
 図11Aの場合、撮影方向1003の際のAFの成否(成功の○)とフォーカス制御位置としての例えば19ステップとが記載される。そして、S707では、フォーカス制御位置に基づいて光学レンズユニットのフォーカスレンズが駆動された後に通常の撮影が行われる。また、撮影方向1003の撮影がなされた場合、次のS708では、前回の撮影は存在しないため、図7の処理は終了となる。その後、図6のS607に進むが、この場合、点検範囲の撮影は完了していないためS605に処理が戻り、次の区画の撮影のために雲台装置102がパン駆動され、S606における撮影処理が行われる。
[0083]
 その後、図7においては、図11Aのように、撮影方向1004及び1005においてもAFによる測距は成功してS702からS706の処理が行われる。また、S707では通常の撮影が行われ、S708では前回の撮影は通常撮影であるために、図7の処理は終了する。さらに、S607では点検範囲の撮影が完了していないと判定されてS605の処理に戻り、新たな撮影方向1006へ雲台装置102がパン駆動され、S606において撮影処理が行われる。
[0084]
 次に、図11Aに示すように撮影方向1006での撮影の際にAFの測距が失敗(×)すると、S702においてAFが成功しなかったと判定され、S703へと処理が進む。そして、フォーカス制御位置記録ユニット216から以前のAFによるフォーカス制御位置が取得された後にS704に進むことになる。
[0085]
 S704に進むと、図8のフローチャートに示したように、先ず、S801において、以前の撮影におけるフォーカス制御位置の取得ができたか否かが判定される。図11Aの例では、以前の撮影方向1005での撮影時のフォーカス制御位置である22ステップが取得されることになり、次のS802へ処理が進められる。
[0086]
 S802に進むと、撮影方向1005の撮影時のフォーカス制御位置の変位量、すなわち撮影方向1004におけるフォーカス制御位置との差分である「1」(22-21=1)の値が抽出される。そして、S803では、記録されているフォーカス制御位置の推移が前述した極値を通過しているか否かが判定される。
[0087]
 この時点では、撮影方向1003から撮影方向1006の範囲においては未だ極値を通過したか否かは不明であるので、S804へと処理が進むことになる。なお、このS804における極値通過の判定は、S802で抽出したフォーカス制御位置の変位量について、増加傾向や減少傾向の反転を検出することで行える。
[0088]
 次のS804では、前回の撮影時のフォーカス制御位置の変位量の絶対値の値が、所定の値(D、ここでは1)より大きいか否かが判定される。図11Aでは、前回の撮影方向1005におけるフォーカス制御位置の変位量は「1」であるのでS806へと処理が進む。そして、S806において、フォーカスBLK撮影のためのフォーカス制御位置のフォーカス方向におけるずらし方向が、前回の撮影のフォーカス制御位置に対して両方向となるように設定される。
[0089]
 また、S807では、前回の撮影におけるフォーカス制御位置の変位量+1の値が、片方向に対するずらし量として設定される。そして、S808においては、フォーカスBLK撮影として、前回の撮影方向におけるフォーカス制御位置に対して、±2の範囲でフォーカス方向にフォーカス制御位置をずらした撮影パラメータが撮像装置101に対して設定される。その後、図8の処理は終了し、図7のS705において、撮影方向1006では、図11Aに示すように20ステップ~24ステップのフォーカス制御位置による合計5枚のフォーカスBLK撮影が行われる。
[0090]
 次に、図6のS607では、未だ全ての撮影が完了していないためにS605の処理に進み、S606では新たな撮影方向1007における撮影処理が開始される。そして、図7の撮影処理では、S701において撮影方向1007におけるAFのための測距が行われ、図11Bに示すようにこの時の測距は成功してS706へと処理が進む。この時のS706では成功したAFの測距に基づいたフォーカス制御位置が記録され、S707において当該フォーカス制御位置による通常の撮影が行われる。その後、S708では、前回の撮影方向においてフォーカスBLK撮影が行われていたか否かが判定され、ここでは前回の撮影方向1006でフォーカスBLK撮影が行われているため、S709へと処理が進むことになる。
[0091]
 S709に進むと、図9のフローチャートに示したように、先ずS901において、前回のフォーカスBLK撮影の際に使用された複数のフォーカス制御位置の情報、すなわち20ステップから24ステップの値が取得される。次に、S902では今回の撮影方向1007におけるAFのフォーカス制御位置が取得される。また、S903では前回までの撮影において、フォーカス制御位置の変位が極値を通過したか否かが判定され、ここではまだ不明であるためにS905へと処理が進むことになる。
[0092]
 S905に進むと、前回のAF成功時の撮影、すなわち撮影方向1005の際のフォーカス制御位置の値「22」と、今回の撮影方向1007の際のフォーカス制御位置の値「24」との中間の値「23」が計算される。そして、次のS906では、S905での計算結果の値と最も近い、撮影方向1006の撮影時に使用されたフォーカス制御位置の値「23」が選択され、さらにS907では、S905での計算結果と最も近い値が一つであるために図9の処理は終了する。なおこの時、S709の処理が終了し、撮影方向1006におけるフォーカス制御位置の値「23」が選択されたことにより、撮影方向1006及び1007の際のフォーカス制御位置の変位量も確定することになる。
[0093]
 次に、図7のS710では、撮影方向1006において行われたフォーカスBLK撮影で取得された複数の撮影画像から、S906において選択されたフォーカス制御位置の値「23」を基に撮影画像が選択されて処理が終了する。図11Bでは、撮影方向1007の撮影後に、撮影方向1006において選択されたフォーカス制御位置の値「23」が選択された状態を示している。
[0094]
 以下、図6のS607からS606の処理が撮影方向1008の撮影においても行われ、AFによるフォーカス制御位置の値「24」を用いた通常の撮影がS707で行われた後、図7の処理が終了してS607に進む。S607からは、再びS605の処理に戻り雲台装置102のパン駆動が行われ、撮影方向1009への移動が行われ、図7のS701においてAFのための測距が行われる。
[0095]
 図11Cの例の場合、撮影方向1009では測距が失敗し、撮影方向1006の際と同様にS703において以前のオートフォーカスによるフォーカス制御位置、すなわち撮影方向1008におけるフォーカス制御位置の値「24」が取得される。そして、S704では図8の処理が開始され、ここではS801からS802へ処理が進み、フォーカス制御位置の変位量である「0」が取得される。以後、撮影方向1006の際と同様に、S803からS804、S806、さらにS807へと処理が進む。
[0096]
 S807に進むと、フォーカス制御位置の変位量+1の値が、フォーカスBLK撮影の片方向に対するずらし量として設定される。すなわち、今回は、S808において、フォーカスBLK撮影として、前回の撮影方向におけるフォーカス制御位置に対して、±1の範囲でフォーカス方向にフォーカス制御位置をずらした撮影パラメータが撮像装置101に対して設定される。その後、図8の処理は終了し、図7のS705において、撮影方向1009では図11Cに示すようにフォーカス制御位置の値「23」~「25」のよる合計3枚のフォーカスBLK撮影が行われる。
[0097]
 次に、S607からS605の処理に戻り、撮影方向1010ではS701のAFの測距が成功し、S702からS706、S707へと処理が進み、通常の撮影が行われる。また、S708では、撮影方向1007の際と同様にS709へと処理が進み、図9による処理が開始される。ここでも撮影方向1007で説明した際と同様の処理が行われ、S905では撮影方向1008におけるフォーカス制御位置の「24」と撮影方向1010におけるフォーカス制御位置の「24」との中間のフォーカス制御位置である「24」が選択される。その結果、図7のS710においては、撮影方向1009において行われたフォーカスBLK撮影で撮影された3枚の画像から、S906において選択されたフォーカス制御位置の値「24」で撮影された画像が選択されてから処理が終了する。
[0098]
 次に、図11Eに示すように、撮影方向1011ではAFの測距が成功し、フォーカス制御位置の「24」による撮影が行われる。次に撮影方向1012では、AFの測距に失敗し、フォーカス制御位置の「23」から「25」によるフォーカスBLK撮影が行われる。さらに、次の撮影方向1013の撮影では、図11Fに示すようにフォーカス制御位置の「22」による通常の撮影が行われる。その結果、図7のS709では、撮影方向1012におけるフォーカスBLK撮影からフォーカス制御位置の「23」で撮影された画像が選択される。
[0099]
 次に、図11Fに示すように、撮影方向1014の撮影ではAFの測距が成功し、撮影方向1015の撮影ではAFの測距が失敗する。この時、S704の内部処理である図8のS802において検出された撮影方向1014によるフォーカス制御位置の変位量の値は-1となり、S706で記録されているフォーカス制御位置の記録から、S803において極値の判定が行われる。すなわち、図11Fに示されるように、フォーカス制御位置の変位量の値は、図12に記載の矢印1200の向きの如く、プラス方向からマイナス方向に転じ、S803においてフォーカス制御位置の値が極値を超えたと判定される。
[0100]
 その結果、S803からS805に処理が進むことになり、フォーカスBLK撮影のフォーカス制御位置のフォーカス方向におけるずらし方向が、前回の撮影時のフォーカス制御位置に対して片方向と設定される。そして、S807においては、前回の撮影におけるフォーカス制御位置の変位量の絶対値、ここでは1+1の値である「2」が、片方向に対するずらし量として設定される。これにより、S808では、前回の撮影方向におけるフォーカス制御位置に対して、前回の撮影時の変位量と同じマイナス方向で「2」の範囲でフォーカス方向にフォーカス制御位置をずらした撮影パラメータが撮像装置101に設定される。
[0101]
 その後、図8の処理は終了し、図7のS705において、撮影方向1015では、図11Fに示すように、「21」~「19」のフォーカス制御位置による合計3枚のフォーカスBLK撮影が行われる。次に、撮影方向1016では、図11Gに示すように、AFの測距が成功し、図7のS708からS709へと処理が進み、図9の処理が開始される。
[0102]
 この時、S903では、極値を通過済みであるためにS904へと処理が進み、撮影方向1015のフォーカスBLK撮影において撮影された画像のうち、撮影方向1016でフォーカス制御位置を超えた(この場合は値の小さい)撮影画像の削除が行われる。これは、既にフォーカス制御位置が極値を超えている場合には、前回のコマの撮影方向1015よりも撮影方向1016の方がフォーカス制御位置の値が小さくなるからである。ただし撮影方向1015のフォーカス制御位置の「21」~「19」の中には、撮影方向1016のフォーカス制御位置の「19」をマイナス方向で超えた「18」未満のフォーカス制御位置は存在しない。このため、撮影画像の削除は行われず、S905へと処理が進む。
[0103]
 そして、S905では、撮影方向1014におけるフォーカス制御位置の「21」と撮影方向1016におけるフォーカス制御位置の「18」の中間の値「19.5」が計算されS906へと処理が進む。S906では、S905で計算された値に最も近い、撮影方向1015におけるフォーカスBLK撮影のフォーカス制御位置の選択が行われる。
[0104]
 この時、計算された値「19.5」は、フォーカスBLK撮影におけるフォーカス制御位置である「20」及び「19」の中間の値であるために、S907では近いフォーカス制御位置が二つあると判定され、S908へと処理が進む。そして、S908では、二つのフォーカス制御位置のうち、より被写体との撮影距離が近い値として「20」が選択されてS709の処理は終了する。すなわち、S908では、より被写体との撮影距離が近いフォーカス制御位置として、より被写界深度の深い後方被写界深度の方のフォーカス制御位置が選択される。
[0105]
 次に、S710では、撮影方向1015における撮影画像としてフォーカス制御位置の「20」で撮影された画像が選択され、図6のS606の処理は終了する。すなわち、この場合のS710では、より被写界深度の深い後方被写界深度を考慮したフォーカス制御位置を基に撮影画像が選択されることになる。以後、S607からS605へと処理が進み、撮影方向1017における撮影が行われるが、このときは撮影方向1003と同様に、壁面1002の端部があるためにAFでの撮影は成功し、S607において点検範囲の撮影が完了したと判定され処理は終了する。
[0106]
 以上説明したように、本実施形態の撮影システムにおいては、AFによるフォーカス合わせが失敗した場合には、以前のAFによるフォーカス制御位置の情報を基にフォーカス制御位置の範囲が予測され、その予測範囲を基にフォーカスBLK撮影が行われる。また、本実施形態の撮影システムでは、今回の撮影時にAFが成功して通常の撮影を行った場合において、前回の撮影時にフォーカスBLK撮影が行われていた時には、それらフォーカスBLK撮影時の複数の撮影画像のなかから適切な画像を選択する。これにより、本実施形態の撮影システムによれば、点検対象を細かく分割し且つ全体を網羅する大量の高精細画像の撮影を順次行う際に、例えばAFの測距が失敗した場合でも、フォーカスが合った撮影画像を得ることが可能となる。すなわち、本実施形態によれば、インフラ施設の点検のために高精細の画像を自動的に連続撮影する際に、AFが正常に働かない状況であっても、撮影を続行でき、フォーカスの不備による撮り直しが不要な撮影システムを提供可能である。
[0107]
 なお、本実施形態においては、AFが失敗した場合のフォーカス制御位置の範囲予測処理の際に、雲台を水平方向に駆動するパン駆動を考慮したフォーカス制御位置の推移の情報を利用したが、チルト駆動の際の情報を用いてもよい。また、パン駆動の際の情報に加えてチルト駆動の際の情報をも併用することで、より精度の高いフォーカス制御位置の予測を行って、フォーカスBLK撮影による撮影枚数を減らすようにしてもよい。
[0108]
 また、本実施形態では、撮影システムにおいて2回以上連続してAFが失敗した場合の処理については説明を省略しているが、図8のS801からS809に進む過程で2回目以上のAFの失敗を検出する処理を設けてもよい。この場合、S809において、フォーカスBLK撮影の変動幅として片側「5」の値を設定すると共に、フォーカス制御位置の中央値として、前回に行われたフォーカスBLK撮影のフォーカス制御位置の中間値を用いる。このような構成とすることで、2回以上連続してAFが失敗した場合においても、フォーカスの合った画像を得つつ、撮影を継続することが可能となる。
[0109]
 また本実施形態では、フォーカスBLK撮影で撮影された複数の画像について、明らかに不適切なフォーカス制御位置で撮影された画像を削除する構成としたが、図9の処理で選択されなかったフォーカス制御位置に対応する画像は全て削除されてもよい。このような構成とすることで、大量の撮影が行われることによる記録メディアの容量の無駄な使用を防止することが可能となる。
[0110]
 また、本実施形態の撮影システムは複数の装置から構成されるシステムとなされているが、何れかの装置が他の装置を包含する構成となされてもよく、単一の撮影装置として構成されていてもよいことは言うまでもない。また、本実施形態では、撮像装置101及び演算装置103において、フォーカス制御位置の値を任意に取得し、また設定を可能としたが、相対的な数値によるフォーカス駆動の指示のみが可能な撮影システムの場合は以下のような構成にしてもよい。例えば、撮像装置101或いは演算装置103において、AFによる駆動を含む、フォーカス制御位置を変更するための全ての駆動情報を取得し管理することで、現在のフォーカス制御位置の値を把握する構成とする。このような構成とすることで、フォーカス制御位置に関して、相対的な数値によるフォーカス駆動の指示のみが可能な撮影システムにも対応可能となる。さらには、相対的な数値によるフォーカス駆動の指示を用いる場合は、光学レンズユニットに後付けのフォーカス駆動装置を付加することで、AFを実現する撮影システムにも対応することが可能となる。
[0111]
 <第2の実施形態>
 前述の第1の実施形態では、AFのための測距が成功した場合に点検対象の壁面への合焦が成功したとして通常の撮影を行っていた。これに対して、第2の実施形態では、AFの測距が成功した場合でもフォーカス制御位置の推移を確認するようにし、点検対象である壁面への合焦が確実に行われているか否かを判定する構成を備えた例を挙げる。なお、第2の実施形態において、撮影システムの構成は前述した図1~図3と同様であるため、その図示と説明は省略する。また、第2の実施形態の撮影システムにおけるシステム全体の動作の流れは前述の図6のフローチャートと同様であり、画像選択処理の流れは前述の図9のフローチャートと同様であるため、それらの図示と説明は省略する。
[0112]
 図13は、第2の実施形態の撮影システムの撮像装置101と演算装置103における撮影処理のフローチャートであり、第2の実施形態の場合の図6のS606の詳細な処理の流れを示している。
[0113]
 図13のS1301において、撮像装置101は、AF測距モジュール305によりAFのための測距を実行する。次に、演算装置103は、S1303において、撮像装置101にて行われる撮影は初回の撮影(最初の区画の撮影)か否かを判定する。初回の撮影であると判定された場合、撮影システムの処理はS1309に進み、一方、初回の撮影ではないと判定された場合、撮影システムの処理はS1303に進む。
[0114]
 S1303に進むと、演算装置103は撮像装置101が以前の撮影でAFによるフォーカス合わせを行った際のフォーカス制御位置の情報を取得する。次に、演算装置103は、S1304において、撮像装置101の現在の撮影方向において取り得るフォーカス制御位置の範囲を予測する。また、S1304において、演算装置103は、予測された範囲内のフォーカスBLK撮影の撮影パラメータを生成し、その撮影パラメータを撮像装置101に送る。S1304の詳細な処理については後述する。S1304の後、撮影システムの処理はS1305に進む。
[0115]
 S1305に進むと、撮像装置101は、S701でAF測距モジュール305による測距が成功したか否かを判定し、測距が成功したか否かの判定結果は演算装置103に送られる。撮像装置101において測距が成功したと判定された場合、撮影システムの処理はS1307以降に進み、一方、測距が失敗したと判定された場合、撮影システムの処理はS1306に進む。
[0116]
 S1306に進むと、撮像装置101は、S1304で予測された範囲内のフォーカスBLK撮影の撮影パラメータに応じたBLK撮影を実行する。その後、撮影システムにおける図13の処理は終了する。
[0117]
 一方、S1307に進んだ場合、演算装置103は、S1301で取得された測距によるフォーカス制御位置と、S1304で予測したフォーカス制御位置とを比較する。次に、S1308において、演算装置103は、S1307の比較結果から、S1301で取得された測距によるフォーカス制御位置が、S1304で予測したフォーカス制御位置の範囲内であるか否かを判定する。そして、S1308において範囲内であると判定された場合、撮影システムの処理はS1309に進み、一方、範囲外であると判定された場合、撮影システムの処理はS1306に進む。
[0118]
 S1309に進むと、演算装置103は、撮像装置101がAFによるフォーカス合わせを行った際のフォーカス制御位置を記録する。また、撮像装置101では、S1301において通常の撮影が行われる。そして、S1301の後、撮影システムの処理はS1311に進む。
[0119]
 S1311において、演算装置103は、前回撮影された区画でフォーカスBLK撮影が行われたか否かを判定し、フォーカスBLK撮影が行われたと判定した場合にはS1312に処理を進める。一方、S1311においてフォーカスBLK撮影が行われていないと判定された場合、撮影システムにおける図13の処理は終了する。
[0120]
 S1312に進むと、演算装置103は、前述の図9のフローチャートのように、前回のフォーカスBLK撮影で使用したフォーカス制御位置の中から適切なフォーカス制御位置を選択する。そして、次のS1313において、演算装置103は、図7のS710と同様に、前回のフォーカスBLK撮影で取得されて撮像装置101の画像記録ユニット204に記録されている撮影画像の中から、適切な撮影画像を選択する。その後、演算システムにおける図13の処理は終了する。
[0121]
 図14は、第2の実施形態の撮影システムの演算装置103における現在のフォーカス位置範囲の予測処理のフローチャートであり、図13のS1304の詳細な処理の流れを示している。
[0122]
 図14のS1401において、演算装置103のフォーカス範囲推定ユニット215は、前回撮影された区画の測距で取得したフォーカス制御位置が、同じく前回撮影された区画についてのフォーカス制御位置の予測範囲から外れていたか否かを判定する。演算装置103は、予測範囲から外れていたと判定した場合にはS1402に処理を進め、一方、予測範囲内であったと判定した場合にはS1403に処理を進める。
[0123]
 S1402に進むと、フォーカス範囲推定ユニット215は、フォーカス制御位置の予測範囲の中央値を、仮のフォーカス制御位置として設定し、当該仮に設定した値を基にフォーカス制御位置の変位量を計算する。
[0124]
 一方、S1403に進んだ場合、フォーカス範囲推定ユニット215は、前回の撮影時のフォーカス制御位置及びフォーカス制御位置の変位量が取得できたか否かを判定する。フォーカス範囲推定ユニット215は、S1403においてフォーカス制御位置及び変位量を取得できなかったと判定した場合にはS1411に処理を進め、一方、取得できたと判定した場合には1404に処理を進める。
[0125]
 S1404の処理は図8のS802と同様の処理であるため、その説明は省略する。また、S1405はS803と、S1406はS804と、S1407はS805と、S1408はS806と、S1409はS807と、S1410はS808と、S1411はS809とそれぞれ同様の処理であるため、それらの説明も省略する。
[0126]
 図15は、第2の実施形態の撮影システムにおいて、点検対象を区画毎に順次撮影する際の各撮影方向を表した図である。
[0127]
 前述の図10の例と同様、図15の撮影方向1501は撮像装置101が搭載された雲台装置102の設置位置401を表しており、壁面1502は点検対象である建築物402の壁面403を表している。また、方向1503,1504,・・・,1517は、それぞれ雲台装置102の一定角度のパン駆動後にパン駆動が停止されて区画の撮影が行われる際の撮影方向を表している。なお、凹部1518は、点検対象である壁面1502に存在する凹み部分である。また、図15の壁面1502における点線1519は、点検対象の壁面1502として合焦させたい面の位置を示している。
[0128]
 図16A~図16Eは、図15の各撮影方向1503~1517で順番に撮影を行った際の、AFの成否、フォーカス制御位置予測範囲、フォーカス制御位置、フォーカス制御位置の変位量の推移等を順に表に示した図である。
[0129]
 図16A~図16Eの例でも前述の図11の場合と同様に、「撮影方向番号」は図15の各撮影方向1503~1517までの番号を記載したものであり、「AF成否」は撮影方向番号で表される方向の撮影時にAFが成功したか否かを示している。また、「F制御位置予測範囲」は、図13のS1304において予測された範囲のフォーカス制御位置を示したものである。「フォーカス制御位置」、「F制御位置の変位量」は図11のものと同様である。
[0130]
 以下、図15と図16を用いて、第2の実施形態の撮影システムにおける図6、図13、図14の各フローチャートの処理の流れと、撮影システムの各装置及びユーザによる作業とを、実際の時系列の動作に即して、より判り易く簡略化した説明を行う。
[0131]
 第2の実施形態において、図15に示した壁面1502を点検対象とした撮影が計画され、第2の実施形態の撮影システムで図6の処理が開始されると、S601において雲台装置102に対してユーザによる設定入力が行われる。また、S602では、撮影方向1503から撮影方向1517へ雲台装置102をパン駆動させるための準備が行われる。以下、S603からS605までの動作は前述同様であるため、その説明は省略する。第2の実施形態の場合、S606では、図13のフローチャートに示す処理が行われる。
[0132]
 図13のS1301では、撮像装置101のAF測距ユニット206により被写体までのAFのための測距が行われる。なお、第1の実施形態でも説明したように、壁面の点検を目的とした撮影の初回の区画の撮影では、AFの測距は確実に成功すると考えてよい。次のS1302では、初回の撮影であるか否かが判定され、現在の撮影は図15に示した一連の撮影における初回の撮影であるためにS1309へ処理は進む。また、S1309では、S1301での測距の結果に対応するフォーカス制御位置(19ステップ)が記録され、S1310では当該フォーカス制御位置に基づく通常の撮影が行われる。
[0133]
 次のS1311では、前回の撮影でフォーカスBLK撮影が行われたか否かが判定され、ここでは以前の撮影は存在しないために図13の処理は終了となる。この後、図6のS607に処理が進むが、未だ点検範囲の撮影は完了していないために再びS605において雲台装置102がパン駆動され、S606での撮影処理が行われる。次の図13のS1301では、新たな撮影方向1504においてAFのための測距が行われ、また、S1302では初回の撮影ではないためにS1303へと処理が進む。
[0134]
 S1303に進むと、以前のフォーカス制御位置情報が取得され、S1304において現在の撮影方向1504におけるフォーカス制御位置の範囲の予測が行われる。
[0135]
 S1304では、図14のフローチャートに示すように、S1401において、前回の撮影方向1503におけるフォーカス制御位置が予測範囲内であるか否かが判定される。この場合、前回の撮影ではフォーカス制御位置の予測は行われていないためにS1403へと処理が進む。
[0136]
 ここで、撮影方向1504における撮影では、図16Aに示すように、前回の撮影におけるフォーカス制御位置の値「19」は取得できるが、前回の撮影時のフォーカス制御位置の変位量については取得できないためにS1411に処理が進む。その結果、撮影方向1504におけるフォーカス制御位置の予測範囲は、前回の撮影時のフォーカス制御位置の「19」に対して、両方向に「5」の変位量が設定され、「14」~「24」の値が設定される。この後、図13のS1305では、S1301におけるAFのための測距が成功したか否かが判定され、ここでは成功しているためにS1307へと処理が進む。
[0137]
 S1307では、撮影方向1504におけるフォーカス制御位置の「21」と、同じく撮影方向1504におけるフォーカス制御位置の予測範囲の「14」~「24」との比較が行われる。そして、S1308においてフォーカス制御位置は予測範囲の中にあるためS1309に処理が進み、撮影方向1504におけるフォーカス制御位置の「21」が記録され、当該フォーカス制御位置に基づく通常の撮影がS1310で行われる。
[0138]
 次のS1311では、前回の撮影ではフォーカスBLK撮影は行われていないために図13の処理が終了する。
[0139]
 また、図6のS607からS605に戻るループにより撮影方向1505の撮影処理が開始されると、S1301で当該撮影方向における測距が行われ、S1302の判定では初回の撮影ではないと判定されてS1303へと処理が進む。S1303では、以前の撮影におけるフォーカス制御位置が取得される。
[0140]
 次のS1304の内部処理である図14のフローチャートでは、S1401において、前回の撮影方向におけるフォーカス制御位置が予測範囲内であるか否かが判定され、ここでは予測範囲内であったためにS1403へと処理が進む。S1403では、前回の撮影時の撮影方向1504におけるフォーカス制御位置とその変位量が取得できるか否かが判定され、図16Aに示すように取得可能であるためにS1404へと処理が進む。
[0141]
 以後、S1404~S1410では、第1の実施形態における図8のS802からS808までと同様に、前回の撮影時のフォーカス制御位置とその変位量を基にした演算が行われ、フォーカス制御位置の予測範囲として「21」~「24」が設定される。
[0142]
 次に、図13のS1305では、S1301における測距が成功したか否かが判定され、ここでは成功しているために、S1307及びS1308において測距に基づくフォーカス制御位置と予測範囲の比較と判定が行われる。
[0143]
 以後、撮影方向1504の場合と同様に、S1309においてフォーカス制御位置が記録された後にS1310において通常の撮影が行われ、S1311では前回の撮影も通常の撮影であったために図13の処理は終了する。
[0144]
 この後、図6のS605からS607のループが撮影方向1506から撮影方向1509について繰り返され、図16Bに示すようなフォーカス制御位置に基づく撮影が行われる。
[0145]
 次に、撮影方向1510の撮影では、図13のS1304の処理により、前回の撮影時の撮影方向1509におけるフォーカス制御位置とその変位量に基づく、撮影方向1510のフォーカス制御位置の予測範囲「23」~「25」が演算される。その後、S1305では、図15の点検対象である壁面1502の点線1519とは異なる位置ではあるが、凹部1518に対しては測距が成功しているためにS1307へと処理が進み、S1308で判定が行われる。この時、撮影方向1510における測距に基づくフォーカス制御位置は「20」であり、図16Bに示されるように、S1304で得られた予測範囲「23」~「25」から逸脱しているために、S1306へと処理が進む。S1306では、先に図14のS1410で設定されたフォーカスBLK撮影のパラメータに基づいてフォーカスBLK撮影が行われ、図13の処理を終了する。
[0146]
 次に、図6のS607からのループにより、撮影方向1511の撮影が開始される。
[0147]
 図13のS1301では撮影方向1511における測距が実行され、S1302を介してS1303へと処理が進む。
[0148]
 S1303では前回の撮影時のフォーカス制御位置情報が取得され、S1304の現在の撮影におけるフォーカス制御位置の予測範囲が計算される。
[0149]
 そして、S1304の内部処理である図14のフローチャートにおいて、S1401では、前回の撮影時の測距に基づくフォーカス制御位置が予測範囲外であったか否かが判定され、撮影方向1510の撮影では範囲外であるためS1402へと処理が進む。S1402では、前回の撮影方向1510におけるフォーカス制御位置の予測範囲から、中央の値を、撮影方向1510における仮のフォーカス制御位置として設定し、続いて、フォーカス制御位置の変位量についても再演算が行われる。図16Cは、この状態を示したものであり、フォーカス制御位置として測距に基づく「20」からS1402の演算に基づく「24」へと、また、フォーカス制御位置の変位量についても「-4」から「0」へと変更されている。
[0150]
 以下、S1404以降では、変更された前回の撮影時のフォーカス制御位置とその変位量を基に、S1511におけるフォーカス制御位置の予測範囲の演算が行われ、図16Dに示すように、「23」~「25」の値が設定される。
[0151]
 次に、図13のS1305では、測距は成功しているためにS1307及びS1308の処理が行われ、撮影方向1511における測距に基づくフォーカス制御位置は予測範囲内であるために、S1310において通常の撮影が行われる。
[0152]
 また、S1311では、前回の撮影においてフォーカスBLK撮影が行われているために、S1312へと処理が進み、前述した図9の処理が開始される。その結果、図16Dに示す様に、撮影方向1510では、S905及びS906によって、フォーカス制御位置の「24」の値が選択され、S1313において対応する画像の選択が行われて図13の処理が終了する。
[0153]
 以後、図6のS605からS607の処理が繰り返され、図16Eに示すように、撮影方向1512から1517の処理が行われ、壁面画像の検査のための撮影が完了する。
[0154]
 以上説明したように、第2の実施形態では、AFの測距が成功した場合でもフォーカス制御位置の推移を確認するようにし、点検対象である壁面への合焦が行われているか否かを判定している。したがって、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の場合よりもさらに信頼性の高い撮影画像を取得することが可能となる。
[0155]
 <その他の実施形態>
 本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
[0156]
 前述の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明は、その技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
[0157]
 以上の実施形態により、AFが正常に働かない状況であって撮影を続行でき、フォーカスの不備による撮り直しを防ぐことができる。
[0158]
 本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために以下の請求項を添付する。
[0159]
 本願は、2017年8月7日提出の日本国特許出願特願2017-152574を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てをここに援用する。

請求の範囲

[請求項1]
 撮影対象の被写体に対して撮影方向を順に移動しながら、移動された撮影方向ごとに撮影を行って前記被写体の区画ごとの撮影画像を取得する撮像手段を制御する制御手段を有し、
 前記制御手段は、
 前記撮影方向ごとに前記撮像手段により撮影された前記被写体の区画ごとのフォーカス制御位置を記録し、
 未撮影の区画の撮影が行われる際に、前記撮像手段のオートフォーカス機能によるフォーカス合わせの動作が成功しなかった場合、前記記録されているフォーカス制御位置を基に、前記未撮影の区画に対するフォーカス制御位置の取り得る範囲を設定し、
 前記未撮影の区画について、前記設定した範囲内でフォーカス制御位置を変更しながら複数の撮影を行うフォーカスブラケティング撮影を、前記撮像手段に行わせることを特徴とする情報処理装置。
[請求項2]
 撮影対象の被写体に対して撮影方向を順に移動しながら、移動された撮影方向ごとに撮影を行って前記被写体の区画ごとの撮影画像を取得する撮像手段を制御する制御手段を有し、
 前記撮像手段は、前記移動された撮影方向ごとに撮影を行って前記被写体の区画ごとの撮影画像を取得し、
 前記制御手段は、
 前記撮影方向ごとに前記撮像手段により撮影された前記被写体の区画ごとのフォーカス制御位置を記録し、
 未撮影の区画の撮影が行われる際に、前記記録されているフォーカス制御位置を基に、前記未撮影の区画に対するフォーカス制御位置の取り得る範囲を設定し、
 前記未撮影の区画の撮影の際に、前記撮像手段のオートフォーカス機能によるフォーカス合わせの動作が成功した場合、前記設定されたフォーカス制御位置の取り得る範囲と比較することにより、前記成功したフォーカス合わせの動作が適切であったか否かを判定し、
 前記フォーカス合わせの動作が適切ではないと判定した場合に、前記未撮影の区画について、前記設定した範囲内でフォーカス制御位置を変更しながら複数の撮影を行うフォーカスブラケティング撮影を、前記撮像手段に行わせることを特徴とする情報処理装置。
[請求項3]
 前記制御手段は、前回撮影された区画に対するフォーカス制御位置が、前記前回撮影された区画に設定された前記フォーカス制御位置の取り得る範囲外であった場合、当該取り得る範囲の中央値を仮のフォーカス制御位置として設定し、前記仮のフォーカス制御位置を用いて、前記未撮影の区画について前記取り得る範囲の設定を行うことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
[請求項4]
 前記制御手段は、前記フォーカスブラケティング撮影が行われた後に前記移動された撮影方向の未撮影の区画の撮影が行われる際に、前記オートフォーカス機能によるフォーカス合わせの動作が成功した場合、前記フォーカス合わせの動作が成功した前記区画に対するフォーカス制御位置と前記記録されているフォーカス制御位置とを基に、前記フォーカスブラケティング撮影の際に取得された複数の撮影画像の中から特定の画像を選択することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
[請求項5]
 前記制御手段は、前記フォーカス合わせの動作が成功した前記区画に対するフォーカス制御位置と、前記フォーカスブラケティング撮影が行われた際に前記記録された複数のフォーカス制御位置との中間の位置を基に、前記特定の画像を選択することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
[請求項6]
 前記制御手段は、前記中間の位置が複数ある場合には、前記フォーカス合わせの動作が成功した前記区画に対するフォーカス制御位置に近い位置のフォーカス制御位置を基に、前記特定の画像を選択することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
[請求項7]
 前記制御手段は、前記フォーカスブラケティング撮影で取得された複数の撮影画像の中で前記選択がなされなかった画像を削除することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
[請求項8]
 前記制御手段は、以前に撮影された各区画に対するフォーカス制御位置を基にフォーカス制御位置の変位量を抽出し、前記変位量を基に前記フォーカス制御位置の取り得る範囲を設定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
[請求項9]
 前記制御手段は、
 直前に撮影された区画に対する前記変位量の絶対値が所定の値を超えていない場合には、前記未撮影の区画に対するフォーカスブラケティング撮影のフォーカス制御位置のずらし方向を、前記直前に撮影された区画におけるフォーカス制御位置に対するフォーカス方向の両方向に設定し、
 直前に撮影された区画に対する前記変位量の絶対値が所定の値を超えていた場合には、前記未撮影の区画に対するフォーカスブラケティング撮影のフォーカス制御位置のずらし方向を、前記直前に撮影された区画におけるフォーカス制御位置の変位量の推移方向と同方向に設定することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
[請求項10]
 前記制御手段は、前記未撮影の区画に対するフォーカスブラケティング撮影のフォーカス制御位置のずらし量を、前記直前に撮影された区画に対する変位量の絶対値に所定の値を加算した量とすることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
[請求項11]
 前記制御手段は、前記変位量の絶対値が所定の極値を通過している場合には、前記未撮影の区画に対するフォーカスブラケティング撮影のフォーカス制御位置のずらし方向を、前記直前に撮影された区画におけるフォーカス制御位置の変位量の推移方向と同方向に設定することを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
[請求項12]
 前記制御手段は、以前に撮影された各区画に対するフォーカス制御位置を取得できない場合、前記未撮影の区画に対するフォーカスブラケティング撮影のフォーカス制御位置のずらし方向を直前に撮影された区画におけるフォーカス制御位置に対するフォーカス方向の両方向に設定すると共に、前記未撮影の区画に対するフォーカスブラケティング撮影のフォーカス制御位置のずらし量を所定の値に設定することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
[請求項13]
 撮影対象の被写体に対して撮影方向を順に移動しながら、移動された撮影方向ごとに撮影を行って前記被写体の区画ごとの撮影画像を取得する撮像手段を制御する制御手段を有し、
 前記制御手段は、
 前記撮影方向ごとに前記撮像手段により撮影された前記被写体の区画ごとのフォーカス制御位置を記録し、
 未撮影の区画の撮影が行われる際に、前記撮像手段のオートフォーカス機能によるフォーカス合わせの動作が成功しなかった場合、前記記録されているフォーカス制御位置を基に、前記未撮影の区画に対するフォーカス制御位置の取り得る範囲を設定し、
 前記未撮影の区画について、前記設定した範囲内でフォーカス制御位置を変更しながら複数の撮影を行うフォーカスブラケティング撮影を、前記撮像手段に行わせる情報処理装置と、前記撮像手段を有する撮像装置と、前記撮像手段を移動させる移動手段を有する雲台装置と、を備えることを特徴とする撮影システム。
[請求項14]
 前記移動手段は、予め決めた設定に基づいてパン駆動およびチルト駆動することを特徴とする請求項13に記載の撮影システム。
[請求項15]
 前記制御手段は、前記フォーカスブラケティング撮影が行われた後に前記移動された撮影方向の未撮影の区画の撮影が行われる際に、前記オートフォーカス機能によるフォーカス合わせの動作が成功した場合、前記フォーカス合わせの動作が成功した前記区画に対するフォーカス制御位置と前記記録されているフォーカス制御位置とを基に、前記フォーカスブラケティング撮影の際に取得された複数の撮影画像の中から特定の画像を選択することを特徴とする請求項13に記載の撮影システム。
[請求項16]
 前記制御手段は、前記フォーカス合わせの動作が成功した前記区画に対するフォーカス制御位置と、前記フォーカスブラケティング撮影が行われた際に前記記録された複数のフォーカス制御位置との中間の位置を基に、前記特定の画像を選択することを特徴とする請求項15に記載の撮影システム。
[請求項17]
 前記制御手段は、前記中間の位置が複数ある場合には、前記フォーカス合わせの動作が成功した前記区画に対するフォーカス制御位置に近い位置のフォーカス制御位置を基に、前記特定の画像を選択することを特徴とする請求項16に記載の撮影システム。
[請求項18]
 撮影対象の被写体に対して撮像手段の撮影方向を順に移動させる工程と、
 前記移動された撮影方向ごとに、オートフォーカス機能を有する撮像手段による撮影を行わせて前記被写体の区画ごとの撮影画像を取得する工程と、
 前記撮影方向ごとに前記撮像手段により撮影された前記被写体の区画ごとのフォーカス制御位置を記録する工程と、
 未撮影の区画の撮影が行われる際に、前記撮像手段の前記オートフォーカス機能によるフォーカス合わせの動作が成功しなかった場合、前記記録されているフォーカス制御位置を基に、前記未撮影の区画に対するフォーカス制御位置の取り得る範囲を設定する工程と、
 前記未撮影の区画について、前記設定した範囲内でフォーカス制御位置を変更しながら複数の撮影を行うフォーカスブラケティング撮影を、前記撮像手段に行わせる工程と、を有することを特徴とする撮影システムの制御方法。
[請求項19]
 撮影対象の被写体に対して撮像手段の撮影方向を順に移動させる工程と、
 前記移動された撮影方向ごとに、オートフォーカス機能を有する撮像手段による撮影を行わせて前記被写体の区画ごとの撮影画像を取得する工程と、
 前記撮影方向ごとに前記撮像手段により撮影された前記被写体の区画ごとのフォーカス制御位置を記録する工程と、
 未撮影の区画の撮影が行われる際に、前記記録されているフォーカス制御位置を基に、前記未撮影の区画に対するフォーカス制御位置の取り得る範囲を設定する工程と、
 前記未撮影の区画の撮影の際に、前記撮像手段の前記オートフォーカス機能によるフォーカス合わせの動作が成功した場合、前記成功したフォーカス合わせの動作が適切であったか否かを判定する工程と、
 前記フォーカス合わせの動作が適切ではないと判定した場合に、前記未撮影の区画について、前記設定した範囲内でフォーカス制御位置を変更しながら複数の撮影を行うフォーカスブラケティング撮影を、前記撮像手段に行わせる工程と、
 を有することを特徴とする撮影システムの制御方法。
[請求項20]
 コンピュータを、請求項1に記載の情報処理装置の制御手段として機能させるためのプログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3A]

[ 図 3B]

[ 図 3C]

[ 図 4A]

[ 図 4B]

[ 図 4C]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11A]

[ 図 11B]

[ 図 11C]

[ 図 11D]

[ 図 11E]

[ 図 11F]

[ 図 11G]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16A]

[ 図 16B]

[ 図 16C]

[ 図 16D]

[ 図 16E]