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1. (WO2019039110) CLOTHING FOR LOWER BODY
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明 細 書

発明の名称 下半身用衣類

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008   0009   0010   0011  

課題を解決するための手段

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

発明の効果

0019  

図面の簡単な説明

0020  

発明を実施するための形態

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6A   6B   7A   7B   8A   8B   9   10A   10B   11A   11B   12  

明 細 書

発明の名称 : 下半身用衣類

技術分野

[0001]
 本発明は、脚部と腹部と臀部とを被覆するパンティ部を備えたタイツやストッキング等、腹部と臀部とを被覆する下半身肌着であるボクサーパンツ(ボクサーショーツ)やガードル等の下半身用衣類に関し、下半身の動きに対して追従しやすく履き心地のよい下半身用衣類に関する。なお、本発明における下半身用衣類は男性用および女性用に限定されないことに加えて、少なくとも腹部と臀部とを被覆する下半身用衣類であればよく、脚部を備える場合には脚部を被覆する丈の長さには特に限定されるものではない。また、肌着用であってもスポーツ用であっても構わず、その用途は限定されるものではない。なお、腹部とは主として下腹部を指すものである。

背景技術

[0002]
 伸縮性が大きい(よく伸びてよく縮む)生地および/または緊締力の大きい(伸びにくく締め付けて身体に密着する)生地を採用して、これらの生地を適宜使い分けた下半身用衣類が知られている。このような下半身用衣類の1つとして、スポーツウェアやスポーツ用アンダーウェアが挙げられる。
 これらのウェアの開発は、プレイヤーの安全性や吸汗および発散性、防寒性等が適正になるようにスポーツの種類や、プレーする環境に応じて、それぞれのスポーツに適した素材の研究や製品化が進められているだけでなく、各種スポーツにおいて、それぞれのプレイヤーの身体の動きに支障がなく運動機能がより大きく発揮できるスポーツウェアの素材や縫製方法の研究、開発も進められている。
[0003]
 特許第5072342号公報(特許文献1)は、このようなスポーツウェアを開示する。特許文献1は、少なくとも、腰部近傍から股下部近傍までの全体を被覆する伸縮性のある生地素材よりなる下衣であって、該下衣は、身体の前面側を中心から左右対称に分割する前面側固着部と、身体の背面側を中心から左右対称に分割する背面側固着部により二分割された左身頃と右身頃の二片の裁断片からなり、該裁断片の全体は、ストレッチラインの方向に強い伸度を有するストレッチ生地素材により構成され、且つ、何れも該ストレッチラインを斜め方向にとったストレッチ部であって、該二片の裁断片は、身体の前面側固着部において腰骨頂部近傍略中心位置を起点としハの字状を呈するよう対向して固着され、それぞれ左身頃、右身頃を通り背面側に廻り、臀部両溝内側近傍にて逆ハの字状を呈して終点位置とするように、スパイラルラインを描き身体の背面側固着部で固着するストレッチラインが形成されるように構成される、ことで内旋機能を持たせること、を特徴とする旋回機能を有するスポーツウェアを開示する(請求項1)。
[0004]
 さらに、具体的には、特許文献1の図2に、前面側(腹側)から見ても、背面側(背中側)から見ても、側面から見ても、強い伸度を備えたストレッチラインが斜め方向になるように形成されたスポーツウェアが開示されている。
 また、上述した伸縮性が大きい(よく伸びてよく縮む)生地および/または緊締力の大きい(伸びにくく締め付けて身体に密着する)生地を採用して、これらの生地を適宜使い分けた下半身用衣類には生地として伸縮性の観点から編地が特に好ましく採用される。このような下半身用衣類の1つとして、肌着が挙げられる。ここで、肌着は、均一な着圧分布で良好なフィット感を確保するとともに、身体の動きに対して突っ張り感やだぶつき感が生じることなく、着用時の美観を向上させる機能を備える。
[0005]
 このような肌着の1つであるボクサーパンツは、平面的な基準パターンに沿って裁断された身頃部、マチ部、前立て部の各生地片を縫製することにより構成されている。このような生地片として、日常生活での様々な動作を行なう際に、その動きを妨げないように伸縮性を備えたフライス編等のヨコ編地が用いられることが多い。
 しかし、身体を平面上に投影したような平面的なパターンに沿って裁断された生地片を縫製して立体形状に仕立て上げても、三次元の複雑な曲面形状を呈する人の腹部、臀部、脚部に対応するのは極めて困難であり、不快な着圧を回避するためにパターンを大きめに構成すると、だぶつきが生じて脚部が臀部側に引き上がったりして着心地が悪くなるばかりか美観が損なわれるという問題点があった。そのため、本願出願人により、この問題点を解決する肌着が開発されて、特開2016-050367号公報(特許文献2)に開示されている。この特許文献2に開示された肌着は、身頃部と、前立て部と、マチ部とを備え、身頃部と身頃部に形成された前刳りに接合される前立て部とで形成される胴部上縁に腰部緊締部材が設けられ、身頃部と身頃部に形成された股刳りに接合されるマチ部とで脚部を挿通する裾部が形成されている肌着であって、刳り深さ方向に沿って刳り幅が次第に大きくなり刳り幅が最大になる部位を備え、最大刳り深さが臀溝に対応する位置またはその近傍位置となる後股刳りが形成されている。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特許第5072342号公報
特許文献2 : 特開2016-050367号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 しかしながら、特許文献1に開示されたスポーツウェアの太腿部は、前面も背面も側面もどの方向から見てもストレッチラインが斜め方向に形成されているために、たとえば臀部を引き上げる点では好ましいとしても、屈伸等の運動時にこの斜め方向にストレッチラインを形成したのでは生地が突っ張ってしまい(特に前側)スムーズに動作できない可能性がある。
[0008]
 さらに、上述した特許文献2に開示された肌着(実施の形態に例示されたボクサーパンツ)によると、後股刳りの刳り幅が刳り深さ方向に沿って次第に大きくなり、刳り幅が最大になる部位を備えているので、刳り幅が小さい部位ほど裾部の生地量が増し、大腿部の周囲、特に臀溝下部で十分な生地量が確保できるようになり、最大刳り深さが臀溝に対応する位置またはその近傍位置に設定されているので、臀部の膨出部位を覆う後身頃の生地量も十分に確保できるようになる。その結果、臀部膨出部から臀溝及び脚部にかけて三次元の複雑な曲面形状に沿ってバランス良く生地が配され、臀部及び大腿部周りの着圧バランスが適正になり、良好なフィット感が得られるようになる点で非常に好ましい。
[0009]
 ところで、本願出願人は、特許文献2の図10(a)に開示された従来の肌着(ボクサーパンツ)のパターン図に鑑みて、特許文献2に開示された肌着とは異なるアプローチで、着用性の好ましい肌着の開発を鋭意進めた。より具体的には、特許文献2に開示された肌着のようにパターン図の形状を工夫するのではなく、従来のパターン図に第1の方向とこの第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なるという特性を備えた編地をその方向性を考慮して採用することに着目して開発を鋭意進めた。
[0010]
 しかしながら、このような編地を単に採用しても、着用性の好ましい肌着を容易には実現することができないという問題点があった。
 本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、脚部と腹部と臀部とを被覆する下半身用衣類に関し、屈伸等の下半身の動きに対して追従しやすく履き心地のよい下半身用衣類を提供することである。
[0011]
 また、本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、主として腹部と臀部とを被覆する下半身用衣類に関し、下半身の動きに対して追従しやすく履き心地のよい下半身用衣類を提供することである。

課題を解決するための手段

[0012]
 前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
 すなわち、本発明のある局面に係る下半身用衣類は、第1の方向と前記第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なる編地を用いた下半身用衣類であって、前記第1の方向の伸縮性が前記第2の方向の伸縮性よりも大きく、前記第1の方向が前記第2の方向よりもよく伸びてよく縮み、平面上に載置した前記下半身用衣類を腹側から見た場合に少なくとも中央部以外は前記第1の方向が斜め方向であり、平面上に載置した前記下半身用衣類を背中側から見て前記第1の方向が上下方向であることを特徴とする。
[0013]
 また、本発明の別の局面に係る下半身用衣類は、第1の方向と前記第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なる編地を用いた下半身用衣類であって、前記第1の方向の伸縮性が前記第2の方向の伸縮性よりも大きく、前記第1の方向が前記第2の方向よりもよく伸びてよく縮み、前記下半身用衣類を着用した起立状態を腹側から見た場合に少なくとも中央部以外は前記第1の方向が斜め方向であり、前記下半身用衣類を着用した起立状態を背中側から見て前記第1の方向が上下方向であることを特徴とする。
[0014]
 好ましくは、前記下半身用衣類は、下腹部および臀部を少なくとも被覆する下肢用衣類であって、前記腹側から見た前記第1の方向が、前記下腹部における斜め方向であり、前記背中側から見た前記第1の方向が、前記臀部における上下方向であるように構成することができる。
 さらに好ましくは、前記下半身用衣類は、下腹部および臀部を少なくとも被覆する下肢用衣類であって、1枚の編地の編地端どうしで接合されているように構成することができる。
[0015]
 さらに好ましくは、前記下半身用衣類は、前記1枚の編地に加えて腹側から見た場合に中央部に位置して膨出部を形成する中央部編地をさらに含み、前記1枚の編地の編地端どうしで接合されているとともに前記1枚の編地と前記中央部編地とが接合されているように構成することができる。
 また、本発明のさらに別の局面に係る下半身用衣類は、前記第1の方向の伸縮性が前記第2の方向の伸縮性よりも大きく、前記第1の方向が前記第2の方向よりもよく伸びてよく縮み、平面上に載置した前記下半身用衣類を腹側から見て前記第1の方向が上下方向であり、平面上に載置した前記下半身用衣類を背中側から見て前記第1の方向が斜め方向であることを特徴とする。
[0016]
 また、本発明のさらに別の局面に係る下半身用衣類は、第1の方向と前記第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なる編地を用いた下半身用衣類であって、前記第1の方向の伸縮性が前記第2の方向の伸縮性よりも大きく、前記第1の方向が前記第2の方向よりもよく伸びてよく縮み、前記下半身用衣類を着用した起立状態を腹側から見て前記第1の方向が上下方向であり、前記下半身用衣類を着用した起立状態を背中側から見て前記第1の方向が斜め方向であることを特徴とする。
[0017]
 好ましくは、前記下半身用衣類は、下腹部、左右の太腿部および臀部を少なくとも被覆する下肢用衣類であって、前記腹側から見た前記第1の方向が、前記下腹部または前記大腿部における上下方向であり、前記背中側から見た前記第1の方向が、前記臀部における斜め方向であるように構成することができる。
 さらに好ましくは、前記下半身用衣類は、下腹部、左右の太腿部および臀部を少なくとも被覆する下肢用衣類であって、左側の大腿部を被覆する左編地と右側の大腿部を被覆する右編地とを含み、前記左編地と前記右編地とが接合されているように構成することができる。
[0018]
 さらに好ましくは、前記左編地および前記右編地は、それぞれ大腿外側で筒状になるように接合されているように構成することができる。

発明の効果

[0019]
 本発明によれば、(屈伸等の)下半身の動きに対して追従しやすく履き心地のよい下半身用衣類を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0020]
[図1] 本発明の実施の形態Aに係るタイツを着用した着用者の正面図(腹側から見た図)である。
[図2] 図1の背面図(背中側から見た図)である。
[図3] 図1の斜視図(背中側から斜め前側を見た図)である。
[図4] 図3を裏返しにした斜視図であって縫着ライン(縫合線)が見えるようにした斜視図(背中側から斜め前側を見た図)である。
[図5] 図1のタイツの型紙を示す平面図(紙面表面が肌に当接する面)である。
[図6A] 本発明の実施の形態Bに係るボクサーパンツを着用した着用者を腹側から見た正面図である。
[図6B] 本発明の実施の形態Bに係るボクサーパンツを着用した着用者を背中側から見た背面図である。
[図7A] 図6のボクサーパンツを平面に載置した状態における正面図である。
[図7B] 図6のボクサーパンツを平面に載置した状態における背面図である。
[図8A] 図6のボクサーパンツの型紙を示す平面図(紙面表面が肌に当接する面)である。
[図8B] 図6のボクサーパンツとは異なるボクサーパンツの型紙を示す平面図である。
[図9] 図8Bのボクサーパンツの型紙における第1の方向および第2の方向を説明する平面図である。
[図10A] 本発明の実施の形態Bの変形例に係るボクサーパンツを着用した着用者を腹側から見た正面図である。
[図10B] 本発明の実施の形態Bの変形例に係るボクサーパンツを着用した着用者を背中側から見た背面図である。
[図11A] 図10のボクサーパンツを平面に載置した状態における正面図である。
[図11B] 図10のボクサーパンツを平面に載置した状態における背面図である。
[図12] 図10のボクサーパンツの型紙を示す平面図である。

発明を実施するための形態

[0021]
<実施の形態A>
 以下、本発明の実施の形態Aとして、下半身用衣類の一例であるタイツ10を、図面に基づき詳しく説明する。なお、本発明に係る下半身用衣類は、タイツに限定されるものではなく、脚部と腹部と臀部とを被覆する下半身用衣類であれば構わない。
 図1は、タイツ10を着用した着用者の正面図(腹側から見た図)であって、図2は、タイツ10を着用した着用者の背面図(背中側から見た図)である。さらに、図3は、タイツ10を着用した着用者の斜視図(背中側から斜め前側を見た図)であって、図4は、図3を裏返しにした斜視図であって縫着ラインを見えるようにした斜視図(背中側から斜め前側を見た図)である。これらの図1~図4において伸縮性の大きい第1の方向は、仮想的に図示したストレッチラインSに沿った方向である。さらに、図5は、このタイツ10の型紙を示す平面図(紙面表面が肌に当接する面)である。これらの図に基づいて、タイツ10に付いて詳しく説明する。
[0022]
 このタイツ10は、第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)とこの第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なる編地を用いて形成されている。ここでは、第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)の伸縮性が第2の方向の伸縮性よりも大きく、第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が第2の方向よりもよく伸びてよく縮む方向であるとする。そして、より具体的には、このタイツ10は、このような編地としてヨコ編地を採用している。ヨコ編地においては、編糸が進む方向であるヨコ方向が(タテ方向よりも)よく伸びてよく縮む第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)になる。その結果、ストレッチラインSに沿った方向がヨコ編地のヨコ方向(第1の方向)でストレッチラインSに沿った方向と略直交する方向がヨコ編地のタテ方向(第2の方向)になる。
[0023]
 なお、本発明に係る下半身用衣類に用いられる編地はヨコ編地に限定されるものではなくタテ編地であっても構わない、タテ編地においては、編糸が進む方向であるタテ方向が(ヨコ方向よりも)よく伸びてよく縮む第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)になる。その結果、ストレッチラインSに沿った方向がタテ編地のタテ方向(第1の方向)でストレッチラインSに沿った方向と略直交する方向がタテ編地のヨコ方向(第2の方向)になる。
[0024]
 ここで、本発明に係る下半身用衣類の一例であるタイツの構造(たとえば、編地片(パーツ片)の形状および個数ならびにそれらの接合方法)には様々なものがあり、本発明は特定の構造に限定されるものではなく、後述する技術的特徴を備えたものであれば、どのようなタイツの構造であっても、タイツを構成する編地の種類、編地の型紙(編地片(パーツ片)の形状および個数)およびその編地の接合方法がどのようなものであっても基本的には構わない。そのため、以下に示すタイツ10の構造自体は単なる例示でしかない。
[0025]
 このタイツ10が備える技術的特徴について説明する。
 このタイツ10は、図1~図4に示すように、タイツ10を着用した起立状態を腹側から見て第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が上下方向であり、タイツ10を着用した起立状態を背中側から見て第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が斜め方向であることが技術的特徴である。ここで、このタイツ10の着用状態でない平面上に載置した状態(商品としてのタイツ10を広げて平面上に載置した状態)であっても、タイツ10を腹側から見て第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が上下方向であり、背中側から見て第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が斜め方向である。
[0026]
 すなわち、本発明においては、(1)タイツ10自体を見ただけで編地の方向(第1の方向および第2の方向)が視認できる場合、(2)タイツ10自体を見ただけでは編地の方向(第1の方向および第2の方向)を視認できず着用した状態で編地の方向が視認できる場合、の少なくともいずれかの場合で、このような技術的特徴が視認できれば構わない。たとえば、平面上に載置した状態のタイツ10では第1の方向および第2の方向を明確には視認できなかったが、着用してみると第1の方向および第2の方向を明確に視認できる場合を想定することができる。
[0027]
 さらに、このタイツ10において、腹側から見た第1の方向が、下腹部Uまたは大腿部(大腿部とは下腹部Uの下方または臀部Hの下方であって脚部Lの上方部分)における上下方向であり、背中側から見た第1の方向が、臀部Hにおける斜め方向である。ここでは、タイツ10は、ボクサーパンツ等とは異なり、大腿部および臀部Hのみならず太腿部から足首部までの脚部Lを覆うために、図1および図2に示すように、腹側から見た第1の方向が、下腹部Uおよび脚部Lにおける上下方向であり、背中側から見た第1の方向が、臀部Hおよび脚部Lにおける斜め方向である。
[0028]
 ただし、このような太腿部から足首部までの脚部Lを覆わない(脚部Lを全く覆わないか脚部の一部分のみを覆う)ボクサーパンツ等を含めタイツ10を含めた本発明に係る下半身用衣類における技術的特徴は、腹側から見た第1の方向が、下腹部Uまたは大腿部(下腹部Uまたは臀部Hの下方であって脚部Lの上方部分)における上下方向であり、背中側から見た第1の方向が、臀部Hにおける斜め方向である。
[0029]
 そして、このタイツ10は、図5に示すように、左側の大腿部を被覆する左編地10Lと右側の大腿部を被覆する右編地10Rとを含み、左編地10Lと右編地とがそれぞれ大腿外側で筒状になるように接合されている。
 本実施の形態においては、この接合方法として縫合を採用しているが、本発明がこの縫合に限定されるものではない。すなわち、接合方法については特定の方法に限定されるものではなく、縫合(縫製による接合)であっても構わないし、接着であっても、さらに別の接合方法であっても構わない。ここでは、接合方法として縫合を用いて、図5に両矢印で示されるように編地を合わせて点線で示された箇所どうしを縫合することにより、このタイツ10が形成されている。
[0030]
 ここで、接合方法として接着を用いる場合には、図5に両矢印で示されるように編地を合わせて点線で示された箇所どうしを、接着テープを用いて接合することによりこのタイツ10を形成することができる。このような接着方法についても限定されるものではないが、帯状部材の一面に接着材が塗布された接着テープであって、加熱することにより接着材が溶融して生地を熱接着して接合するものが好ましい。なお、このように、この接合には、縫合によるもの、熱圧着によるもの、熱溶着によるもの、熱融着によるもの等を含むことになる。
[0031]
 本実施の形態に係るタイツ10においては、左編地10Lと右編地10Rとは、図5において曲線で示す両矢印に示すように立体化されて筒状に形成されて大腿外側の縫合線J(2)で縫合されている。さらに、図4および図5に示すように、左編地10Lと右編地10Rとは、直線で示す両矢印に示すように一体化されて(左右が連結されて1つの衣類になるように)股部の縫合線J(1)で縫合されている。ここで、太腿外側(だいたいがいそく)とは、医学的に大腿内側(だいたいないそく)と呼ばれる腿の内側を示す内腿(うちもも)の逆側を意味する。
[0032]
 ここで、このタイツ10における第1の方向(伸びやすく縮みやすい:地の目と略直交する方向)および第2の方向(伸びにくく縮みにくい:地の目方向)について図5を用いて説明する。第1の方向は、図5における太い直線の両矢印のうちの点線で示す方向であって、第2の方向は、図5における太い直線の両矢印のうちの実線で示す方向である。さらに、大腿外側の縫合線J(2)は、必ずしも直線であることに限定されるものではないが(着圧や履き心地等の観点から多少湾曲していていても構わないが)、縫合線J(2)を図5に示した1点鎖線で仮想した場合、縫合線J(2)に対して第2の方向が略直交することになる。なお、この仮想した1点鎖線は、図5に示す点Pと点Qとを結んだ直線PQとも略一致する直線であるとも言える。
[0033]
 型紙における地の目方向を上述した方向としたために、このタイツ10におけるウエストラインWは、腹部側において上下方向(第1の方向)に伸びやすく縮みやすいために、その方向に略直交するウエスト周方向(左右方向(第2の方向))に伸びにくい。このため、タイツ10においてウエストラインWにおける腹部側は伸びにくくなるのでウエスト部にゴム等でウエストバンド部を形成しなくてもよくなり、むやみにウエストを締め付けることにより履き心地が悪くなることを回避することができる。
[0034]
 さらに、このタイツ10を形成するヨコ編地は、限定されるものではないが、周縁を切りっぱなし仕様とされた編地で構成することも好ましい。また、周縁を切りっぱなし仕様とされたタテ編みの編地であっても構わない。本実施の形態に係るタイツ10では綿ベアフライス編みの編地のポリウレタンを溶着した切りっぱなし仕様のヨコ編地を採用している。このヨコ編地は、周縁を切りっぱなし仕様(状態)のままで使用するために、熱融着性繊維(たとえば、ポリウレタン繊維等の比較的に低融点の熱融着性繊維が好ましくここでは上述したようにポリウレタン)と該繊維よりも高融点の他の繊維(たとえば、綿、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、キュプラ等の上述した熱融着性繊維よりも高融点の繊維が好ましくここでは上述したように綿)とを含み、予め、熱融着性繊維の融点以上で他の繊維の融点以下の温度で熱セットされて解れ止め処理されるのが好ましい。このように、解れないように周囲が周縁処理(パイピング処理)されていないために肌に直接触れても、履き心地がよいことに加えて、周縁処理のために形成された端部の折り返しの厚みがアウターの衣服に出てしまうこともない。
[0035]
 このように形成され上述した技術的特徴を備えたこのタイツ10は、以下のような作用効果を発現することができる。
 <第1の作用効果>
 屈伸等の運動をした場合に、背中側の臀部においては斜め方向に伸びやすく縮みやすく、腹側の下腹部または大腿部においては上下方向に伸びやすく縮みやすい。このため、屈伸等の運動時に編地が突っ張ってしまうことが腹側においても背中側においても発生しないのでスムーズに動作できるようになる。
[0036]
 <第2の作用効果>
 このタイツ10におけるウエストラインWは、腹部側において上下方向(第1の方向)に伸びやすく縮みやすく、ウエスト周方向において左右方向(第2の方向)に伸びにくい。このため、腹部が伸びにくいのでウエスト部にゴム等でウエストバンド部を形成しなくてもよくなる。
[0037]
 <第3の作用効果>
 このタイツ10は、股部を除けば大腿外側のみに接合部を備え、大腿内側に接合部を備えない。このため、縫合線が少ないので、肌に直接触れても、履き心地がよい。
 <第4の作用効果>
 編地片に切りっぱなし仕様の緯編地を採用した場合には、肌に直接触れても、履き心地がよいことに加えて(肌ストレスと着圧とを低減)、周縁処理のために形成された端部の折り返しの厚みがアウターの衣服に出てしまうこともない。さらに、接合方法として(縫合ではなく)接着テープを採用した場合には、縫合線がないので、肌に直接触れても、履き心地のよく、肌ストレスと着圧とをさらに低減することができる。
[0038]
 以上のようにして、本実施の形態Aに係るタイツによると、脚部と腹部と臀部とを被覆する下半身用衣類の一例であるタイツにおいて、屈伸等の下半身の動きに対して追従しやすく履き心地のよいタイツを提供することができる。
 なお、変形例として、男性用下半身用衣類の場合には、局部を収納する膨出部を下腹部に備えるように(第1の方向と第2の方向とは考慮しても考慮しなくてもよい)タイツやボクサーブリーフを形成することも好ましい。
[0039]
<実施の形態B>
 次に、本発明の実施の形態Bとして、下半身用衣類の一例であるボクサーパンツ100を、図面に基づき詳しく説明する。なお、本発明に係る下半身用衣類は、ボクサーパンツに限定されるものではなく、主として腹部と臀部とを被覆する下半身用衣類であれば構わず、さらに脚部を被覆する下半身用衣類であっても構わず、脚部を備える場合には脚部を被覆する丈の長さには特に限定されるものではない。
[0040]
 図6Aはボクサーパンツ100を着用した着用者の正面図(腹側から見た図)であって、図6Bはその背面図(背中側から見た図)であって、図7Aはボクサーパンツ100を平面に載置した状態における正面図であって、図7Bはその背面図である。これらの図6および図7において伸縮性の大きい第1の方向は、仮想的に図示したストレッチラインSに沿った方向である。さらに、図8Aはこのボクサーパンツ100の型紙を示す平面図(紙面表面が肌に当接する面)であって、図8Bはこのボクサーパンツ100とは異なるボクサーパンツ200の型紙を示す平面図であって、図9は図8Bに示したボクサーパンツ200の型紙における第1の方向およびその第1の方向に略直交する第2の方向を説明する平面図である。
[0041]
 ここで、ボクサーパンツ100とボクサーパンツ200との差異は、ボクサーパンツ100が膨出部Bを備えるがボクサーパンツ200がこのような膨出部Bを備えない点である。この膨出部Bは、図6Aに示すようにボクサーパンツ100を着用した起立状態を腹側から見た場合に中央部に表されるとともに、図7Aに示すように平面上に載置したボクサーパンツ100を腹側から見た場合に中央部に表される。この膨出部Bは、男性の局部を収納するための膨らみを実現するためのものであって下腹部Uの中央部に備えられている。なお、この膨出部Bは本発明に係る下半身用衣類に必須の構成要件ではないが(そのため本発明に係る下半身用衣類は男性用および女性用に限定されるものではない)、膨出部Bを設ける場合には伸縮性の大きい第1の方向が仮想的に図示したストレッチラインSに沿った方向であることが好ましい。
[0042]
 これらの図に基づいて、ボクサーパンツ100について詳しく説明する。
 このボクサーパンツ100は、第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)とこの第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なる編地を用いて形成されている。ここでは、第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)の伸縮性が第2の方向の伸縮性よりも大きく、第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が第2の方向よりもよく伸びてよく縮む方向であるとする。
[0043]
 そして、より具体的には、このボクサーパンツ100は、このような編地としてヨコ編地を採用している。ヨコ編地においては、編糸が進む方向であるヨコ方向が(タテ方向よりも)よく伸びてよく縮む第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)になる。その結果、ストレッチラインSに沿った方向がヨコ編地のヨコ方向(第1の方向)でストレッチラインSに沿った方向と略直交する方向がヨコ編地のタテ方向(第2の方向)になる。
[0044]
 なお、本発明に係る下半身用衣類に用いられる編地はヨコ編地に限定されるものではなくタテ編地であっても構わない、タテ編地においては、編糸が進む方向であるタテ方向が(ヨコ方向よりも)よく伸びてよく縮む第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)になる。その結果、ストレッチラインSに沿った方向がタテ編地のタテ方向(第1の方向)でストレッチラインSに沿った方向と略直交する方向がタテ編地のヨコ方向(第2の方向)になる。
[0045]
 ここで、本発明に係る下半身用衣類の一例であるボクサーパンツの構造(たとえば、編地片(パーツ片)の形状および個数ならびにそれらの接合方法)には様々なものがあり、本発明は特定の構造に限定されるものではなく、後述する技術的特徴を備えたものであれば、どのようなボクサーパンツの構造であっても、ボクサーパンツを構成する編地の種類、編地の型紙(編地片(パーツ片)の形状および個数)およびその編地の接合方法がどのようなものであっても基本的には構わない。そのため、以下に示すボクサーパンツ100およびボクサーパンツ200の構造自体は単なる例示でしかない。
[0046]
 このボクサーパンツ100およびボクサーパンツ200が備える技術的特徴について説明する。なお、以下においては、ボクサーパンツ100で代表させて説明する場合も、ボクサーパンツ200で代表させて説明する場合もある。
 このボクサーパンツ100は、図6に示すように、ボクサーパンツ100を着用した起立状態を腹側から見た場合に少なくとも中央部以外(膨出部B以外)は第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が斜め方向であり、ボクサーパンツ100を着用した起立状態を背中側から見て第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が上下方向であることが技術的特徴である。ここで、このボクサーパンツ100の着用状態でない平面上に載置した状態(商品としてのボクサーパンツ100を広げて平面上に載置した状態)であっても、図7に示すように、ボクサーパンツ100を腹側から見た場合に少なくとも中央部以外(膨出部B以外)は第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が斜め方向であり、背中側から見て第1の方向(ストレッチラインSに沿った方向)が上下方向である。
[0047]
 すなわち、本発明においては、(1)ボクサーパンツ100自体を見ただけで編地の方向(第1の方向および第2の方向)が視認できる場合、(2)ボクサーパンツ100自体を見ただけでは編地の方向(第1の方向および第2の方向)を視認できず着用した状態で編地の方向が視認できる場合、の少なくともいずれかの場合で、このような技術的特徴が視認できれば構わない。たとえば、平面上に載置した状態のボクサーパンツ100では第1の方向および第2の方向を明確には視認できなかったが、着用してみると第1の方向および第2の方向を明確に視認できる場合を想定することができる。
[0048]
 さらに、このボクサーパンツ100において、腹側から見た第1の方向が、下腹部Uにおける斜め方向であり、背中側から見た第1の方向が、臀部Hにおける上下方向である。なお、このボクサーパンツ100において、下腹部Uの下方または臀部Hの下方であって脚の上方部分である大腿部(より詳しくは右大腿部Rおよび左大腿部L)は太腿の付け根を覆う程度に短いが(脚部を長く覆うものではないが)、本発明に係る下半身用衣類においてはこの大腿部の長さは(脚部を備える場合には脚部の長さも)限定されるものではない。すなわち、ここでは、ボクサーパンツ100は、タイツ等とは異なり、主として下腹部Uおよび臀部Hを覆い太腿部から足首部までの脚部を覆わないために、図6および図7に示すように、腹側から見た第1の方向が、下腹部Uにおける斜め方向であり、背中側から見た第1の方向が臀部Hにおける上下方向である。
[0049]
 ただし、このような太腿部から足首部までの脚部を全て覆うタイツや脚部の一部分のみを覆うガードル等を含めボクサーパンツ100を含めた本発明に係る下半身用衣類における技術的特徴は、腹側から見た場合に少なくとも中央部以外(膨出部B以外)は第1の方向が、下腹部Uにおける斜め方向であり、背中側から見た第1の方向が、臀部Hにおける上下方向である。
[0050]
 そして、このボクサーパンツ100は、図8Aに示すように、腹側から見た場合に中央部に位置して膨出部Bを形成する中央部編地120と、それ以外の部分を形成する編地110とを含み、図8Aにおいて実線の両矢示で示すように1枚の編地110の編地端どうしで接合されているとともに1枚の編地110と中央部編地120とが接合されて、図8Aにおいて点線の両矢示で示すように胴周りおよび左右の太腿周りで筒状になるように接合されている。
[0051]
 なお、膨出部Bを備えないボクサーパンツ200の場合には、図8Bに示すように、編地210(のみ)を含み(中央部編地を含まず)、図8Bにおいて実線の両矢示で示すように1枚の編地の編地端どうしで接合されて、図8Bにおいて点線の両矢示で示すように胴周りおよび左右の太腿周りで筒状になるように接合されている。
 本実施の形態においては、この接合方法として縫合を採用しているが、本発明がこの縫合に限定されるものではない。すなわち、接合方法については特定の方法に限定されるものではなく、縫合(縫製による接合)であっても構わないし、接着であっても、さらに別の接合方法であっても構わない。ここでは、接合方法として縫合を用いて、図8に実線の両矢印で示されるように編地を合わせて縫合することにより、このボクサーパンツ100が形成されている。
[0052]
 ここで、接合方法として接着を用いる場合には、図8に実線の両矢印で示されるように編地を合わせて接着テープを用いて接合することによりこのボクサーパンツ100を形成することができる。このような接着方法についても限定されるものではないが、帯状部材の一面に接着材が塗布された接着テープであって、加熱することにより接着材が溶融して生地を熱接着して接合するものが好ましい。なお、このように、この接合には、縫合によるもの、熱圧着によるもの、熱溶着によるもの、熱融着によるもの等を含むことになる。
[0053]
 このように、本実施の形態に係るボクサーパンツ100およびボクサーパンツ200においては、図8において実線で示す両矢印に示すように縫合されて胴周りおよび左右の太腿周りで筒状に形成されるとともに、立体化されて形成されている。
 ここで、このボクサーパンツ100における第1の方向(伸びやすく縮みやすい:地の目と略直交する方向)および第2の方向(伸びにくく縮みにくい:地の目方向)について図9を用いて説明する。ここでは、膨出部Bを備えないボクサーパンツ200を代表させて説明するが、ボクサーパンツ100も膨出部B以外は同じである。
[0054]
 第1の方向は、図9における太い直線の両矢印のうちの点線で示す方向であって、第2の方向は、図9における太い直線の両矢印のうちの実線で示す方向である。さらに、ウエストラインWで示される胴周りは、必ずしも直線であることに限定されるものではないが(着圧や履き心地等の観点から通常は湾曲している)、背中側のウエストラインWの中央部近傍を図9に示した1点鎖線で仮想した場合、背中側のウエストラインWに対して第1の方向が略直交することになる。なお、この仮想した1点鎖線は、図9に示す点Pと点Qとを結んだ直線PQとも略一致する直線であるとも言える。
[0055]
 型紙における地の目方向を上述した方向としたために、このボクサーパンツ200におけるウエストラインWは、腹側において斜め方向(第1の方向)に伸びやすく縮みやすく、背中側において第1の方向に略直交する伸びにくく縮みにくい第2の方向がウエスト周方向(胴周り方向)になる。
 このため、ボクサーパンツ200においてウエストラインWにおける背中側は胴周り方向に伸びにくくなるのでウエスト部にゴム等でウエストバンド部を形成しなくてもよくなり、むやみにウエストを締め付けることにより履き心地が悪くなることを回避することができる。なお、本発明に係る下半身用衣類が、ウエスト部にゴム等のウエストバンド部を備えないものに限定されるわけではない。
[0056]
 さらに、ボクサーパンツ200においてウエストラインWにおける腹側は斜め方向(第1の方向)に伸びやすく縮みやすいために下半身の動きに対して柔軟に伸縮することができるのでボクサーパンツ200が身体からずれることを抑制することができる。この作用効果は、腹側および背中側のウエスト周方向(胴周り方向)の全周において(第1の方向に略直交する伸びにくく縮みにくい)第2の方向をウエスト周方向(胴周り方向)としてしまうと実現し得ないものであり、このボクサーパンツ200においては、背中側においてウエスト周方向(胴周り方向)に伸びにくく縮みにくくして、腹側において斜め方向に伸びやすく縮みやすくしたので、ウエストを締め付けることにより履き心地が悪くなることを回避しつつボクサーパンツ200が身体からずれることを抑制することができる。
[0057]
 さらに、背中側において伸びやすく縮みやすい第1の方向がウエスト周方向(胴周り方向)と略直交する上下方向であるために、たとえば起立状態から座った状態に下半身を動かした場合に、臀部Hにおける上下方向がよく伸びるためにボクサーパンツ200が身体からずれることを抑制することができる。
 ここで、これらのボクサーパンツ100およびボクサーパンツ200を形成するヨコ編地は、限定されるものではないが、周縁を切りっぱなし仕様とされた編地で構成することも好ましい。また、周縁を切りっぱなし仕様とされたタテ編みの編地であっても構わない。本実施の形態に係るボクサーパンツ100およびボクサーパンツ200では綿ベアフライス編みの編地のポリウレタンを溶着した切りっぱなし仕様のヨコ編地を採用している。このヨコ編地は、周縁を切りっぱなし仕様(状態)のままで使用するために、熱融着性繊維(たとえば、ポリウレタン繊維等の比較的に低融点の熱融着性繊維が好ましくここでは上述したようにポリウレタン)と該繊維よりも高融点の他の繊維(たとえば、綿、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、キュプラ等の上述した熱融着性繊維よりも高融点の繊維が好ましくここでは上述したように綿)とを含み、予め、熱融着性繊維の融点以上で他の繊維の融点以下の温度で熱セットされて解れ止め処理されるのが好ましい。このように、解れないように周囲が周縁処理(パイピング処理)されていないために肌に直接触れても、履き心地がよいことに加えて、周縁処理のために形成された端部の折り返しの厚みがアウターの衣服に出てしまうこともない。
[0058]
 このように形成され上述した技術的特徴を備えたこのボクサーパンツ100およびボクサーパンツ200は、以下のような作用効果を発現することができる。
 <第1の作用効果>
 これらのボクサーパンツ100およびボクサーパンツ200におけるウエストラインWは、腹側において斜め方向(第1の方向)に伸びやすく縮みやすく、背中側においてウエスト周方向(第2の方向)に伸びにくい。このため、背中側が胴周り方向に伸びにくいのでウエスト部にゴム等でウエストバンド部を形成しなくてもよくなるとともに、腹部は斜め方向に伸びやすく縮みやすいので、ボクサーパンツが身体からずれることを抑制することができる。
[0059]
 <第2の作用効果>
 これらのボクサーパンツ100およびボクサーパンツ200における背中側の臀部は上下方向に伸びやすく縮みやすい。このため、起立状態から着座した場合に、臀部において編地が突っ張ってしまうことが発生しないのでスムーズに着座動作できるようになる。
 <第3の作用効果>
 これらのボクサーパンツ100およびボクサーパンツ200は、ボクサーパンツ100の膨出部Bを除けば腹側に接合部を備え背中側に接合部を備えない。このため、背中側に接合線が全く存在せず、また他の部位においても接合線が少ないので、肌に直接触れても、履き心地がよい。
[0060]
 <第4の作用効果>
 編地片に切りっぱなし仕様の緯編地を採用した場合には、肌に直接触れても、履き心地がよいことに加えて(肌ストレスと着圧とを低減)、周縁処理のために形成された端部の折り返しの厚みがアウターの衣服に出てしまうこともない。さらに、接合方法として(縫合ではなく)接着テープを採用した場合には、縫合線がないので、肌に直接触れても、履き心地のよく、肌ストレスと着圧とをさらに低減することができる。
<変形例>
 以下において、図10~図12を参照して、本発明の実施の形態Bの変形例に係るボクサーパンツ300について説明する。なお、以下の説明においてはこの変形例に係るボクサーパンツ300について、上述したボクサーパンツ100またはボクサーパンツ200と同じ構成については同じ符号を付している。それらの構造および機能は同じであるため、それらについてのここでの詳細な説明は繰り返さない場合がある。
[0061]
 図10Aはボクサーパンツ300を着用した着用者の正面図(腹側から見た図)であって、図10Bはその背面図(背中側から見た図)であって、図11Aはボクサーパンツ300を平面に載置した状態における正面図であって、図11Bはその背面図である。これらの図10および図11において伸縮性の大きい第1の方向は、仮想的に図示したストレッチラインSに沿った方向である。さらに、図12はこのボクサーパンツ300の型紙を示す平面図(紙面表面が肌に当接する面)である。ここで、図10が図6に、図11が図7に、図12が図8に、それぞれ対応する。
[0062]
 ここで、ボクサーパンツ300とボクサーパンツ100との差異は、ボクサーパンツ300が膨出部B(中央部編地120に対応する中央部編地320により形成)に加えてシック部TH(股部編地330により形成)を備えるがボクサーパンツ100がこのようなシック部THを備えない点である。このシック部THは、股部やクロッチ部と呼ばれ、股布やクロッチ布により形成される。なお、このシック部THも膨出部Bと同様に本発明に係る下半身用衣類に必須の構成要件ではなく、シック部THを設ける場合には伸縮性の大きい第1の方向が、仮想的に図示したストレッチラインSに沿った方向であっても構わないし、仮想的に図示したストレッチラインSに略直交する方向であっても構わないし、他の方向であっても構わない。
[0063]
 そして、このボクサーパンツ300は、図12に示すように、腹側から見た場合に中央部に位置して膨出部Bを形成する中央部編地320と、シック部THを形成する股部編地330と、それら以外の部分を形成する編地310とを含む。
 中央部編地320は、2枚の生地片である中央部第1編地320Aと中央部第2編地320Bとを1点鎖線の矢印で示すように合わせて縫合した後に白抜き矢印で折り返して二重折り返し部DLを形成する。この二重折り返し部DLは、ウエストラインWの一部を形成する。
[0064]
 図12において、以下のように、編地310、中央部編地320および股部編地330が接合される。
 編地310の点P(M0)と中央部編地320の点P(B0)とが重なり、かつ、編地310の点P(M1)と中央部編地320の点P(B1)とが重なるように(実線両矢印AL1)、
 編地310の点P(M3)と中央部編地320の点P(B3)とが重なり、かつ、編地310の点P(M4)と中央部編地320の点P(B4)とが重なるように(実線両矢印AL2)、
 編地310の点P(M5)と股部編地330の点P(TH5)とが重なり、かつ、編地310の点P(M6)と股部編地330の点P(TH6)とが重なるように(実線両矢印AL3)、
 中央部編地320の点P(B1)と股部編地330の点P(TH1)とが重なり、かつ、中央部編地320の点P(B2)と股部編地330の点P(TH2)とが重なるように(実線両矢印AL4)、
 中央部編地320の点P(B3)と股部編地330の点P(TH3)とが重なり、かつ、中央部編地320の点P(B2)と股部編地330の点P(TH2)とが重なるように(実線両矢印AL5)、
 編地310の点P(M1)と股部編地330の点P(TH1)とが重なり、かつ、編地310の点P(M7)と股部編地330の点P(TH7)とが重なるように(実線両矢印AL6)、
 編地310の点P(M3)と股部編地330の点P(TH3)とが重なり、かつ、編地310の点P(M8)と股部編地330の点P(TH8)とが重なるように(実線両矢印AL7)、編地端どうしで接合されているとともに、編地110と中央部編地120と股部編地330が接合されて、図12において点線の両矢示で示すように胴周りおよび左右の太腿周りで筒状になるように接合されている。
[0065]
 ここで、このボクサーパンツ300における第1の方向(伸びやすく縮みやすい:地の目と略直交する方向)および第2の方向(伸びにくく縮みにくい:地の目方向)については、図9を用いて上述した説明と同じである。すなわち、このボクサーパンツ300における第1の方向(伸びやすく縮みやすい:地の目と略直交する方向)および第2の方向(伸びにくく縮みにくい:地の目方向)は、膨出部Bおよびシック部THを備えないボクサーパンツ200を代表させて説明した内容と同じである。
[0066]
 本変形例に係るボクサーパンツ300によっても、上述した<第1の作用効果>、<第2の作用効果>、<第3の作用効果>および<第4の作用効果>を奏することができる。
 以上のようにして、本実施の形態Bに係るボクサーパンツによると、主として腹部と臀部とを被覆する下半身用衣類の一例であるボクサーパンツにおいて、下半身の動きに対して追従しやすく履き心地のよいボクサーパンツを提供することができる。
[0067]
 なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

請求の範囲

[請求項1]
 第1の方向と前記第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なる編地を用いた下半身用衣類であって、
 前記第1の方向の伸縮性が前記第2の方向の伸縮性よりも大きく、前記第1の方向が前記第2の方向よりもよく伸びてよく縮み、
 平面上に載置した前記下半身用衣類を腹側から見た場合に少なくとも中央部以外は前記第1の方向が斜め方向であり、
 平面上に載置した前記下半身用衣類を背中側から見て前記第1の方向が上下方向であることを特徴とする、下半身用衣類。
[請求項2]
 第1の方向と前記第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なる編地を用いた下半身用衣類であって、
 前記第1の方向の伸縮性が前記第2の方向の伸縮性よりも大きく、前記第1の方向が前記第2の方向よりもよく伸びてよく縮み、
 前記下半身用衣類を着用した起立状態を腹側から見た場合に少なくとも中央部以外は前記第1の方向が斜め方向であり、
 前記下半身用衣類を着用した起立状態を背中側から見て前記第1の方向が上下方向であることを特徴とする、下半身用衣類。
[請求項3]
 前記下半身用衣類は、下腹部および臀部を少なくとも被覆する下肢用衣類であって、
 前記腹側から見た前記第1の方向が、前記下腹部における斜め方向であり、
 前記背中側から見た前記第1の方向が、前記臀部における上下方向であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の下半身用衣類。
[請求項4]
 前記下半身用衣類は、下腹部および臀部を少なくとも被覆する下肢用衣類であって、
 1枚の編地の編地端どうしで接合されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の下半身用衣類。
[請求項5]
 前記下半身用衣類は、前記1枚の編地に加えて腹側から見た場合に中央部に位置して膨出部を形成する中央部編地をさらに含み、前記1枚の編地の編地端どうしで接合されているとともに前記1枚の編地と前記中央部編地とが接合されていることを特徴とする、請求項4に記載の下半身用衣類。
[請求項6]
 第1の方向と前記第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なる編地を用いた下半身用衣類であって、
 前記第1の方向の伸縮性が前記第2の方向の伸縮性よりも大きく、前記第1の方向が前記第2の方向よりもよく伸びてよく縮み、
 平面上に載置した前記下半身用衣類を腹側から見て前記第1の方向が上下方向であり、
 平面上に載置した前記下半身用衣類を背中側から見て前記第1の方向が斜め方向であることを特徴とする、下半身用衣類。
[請求項7]
 第1の方向と前記第1の方向と略直交する第2の方向とで伸縮性が異なる編地を用いた下半身用衣類であって、
 前記第1の方向の伸縮性が前記第2の方向の伸縮性よりも大きく、前記第1の方向が前記第2の方向よりもよく伸びてよく縮み、
 前記下半身用衣類を着用した起立状態を腹側から見て前記第1の方向が上下方向であり、
 前記下半身用衣類を着用した起立状態を背中側から見て前記第1の方向が斜め方向であることを特徴とする、下半身用衣類。
[請求項8]
 前記下半身用衣類は、下腹部、左右の太腿部および臀部を少なくとも被覆する下肢用衣類であって、
 前記腹側から見た前記第1の方向が、前記下腹部または前記大腿部における上下方向であり、
 前記背中側から見た前記第1の方向が、前記臀部における斜め方向であることを特徴とする、請求項6または請求項7に記載の下半身用衣類。
[請求項9]
 前記下半身用衣類は、下腹部、左右の太腿部および臀部を少なくとも被覆する下肢用衣類であって、
 左側の大腿部を被覆する左編地と右側の大腿部を被覆する右編地とを含み、
 前記左編地と前記右編地とが接合されていることを特徴とする、請求項6または請求項7に記載の下半身用衣類。
[請求項10]
 前記左編地および前記右編地は、それぞれ大腿外側で筒状になるように接合されていることを特徴とする、請求項9に記載の下半身用衣類。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6A]

[ 図 6B]

[ 図 7A]

[ 図 7B]

[ 図 8A]

[ 図 8B]

[ 図 9]

[ 図 10A]

[ 図 10B]

[ 図 11A]

[ 図 11B]

[ 図 12]