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1. (WO2018225556) NOVEL LACTIC ACID BACTERIA AND USE THEREOF
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明 細 書

発明の名称 新規乳酸菌及びその用途

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

非特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011  

発明の効果

0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042  

実施例

0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098  

産業上の利用可能性

0099  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3 (R26)   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 新規乳酸菌及びその用途

技術分野

[0001]
 本発明は新規乳酸菌及びその用途に関する。さらに詳細には、本発明は、菌体外多糖としてN-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖を産生する新規乳酸菌及びにそれを含有する抗アレルギー効果などを発揮する飲食品組成物、医薬組成物等の組成物に関する。

背景技術

[0002]
 乳酸菌は、グルコース等の炭水化物を発酵してエネルギーを獲得し多量の乳酸を生成する一群の細菌であり、非病原性で非胞子形成性のグラム陽性菌である。乳酸菌は、古くからヨーグルト、チーズなどの発酵食品調製用に用いられ、また、適切な量で投与すると宿主のヘルスケアにとって有益な効果を発揮するため、プロバイオティクスとしても広く用いられている。
[0003]
 プロバイオティクスとして効果のある乳酸菌としては、例えば、血清脂質に対する効果を有するラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)MA2株(非特許文献1)、コレステロール低減作用を有するLactobacillus plantarum PH04株(非特許文献2)などが知られている。また、植物由来の乳酸菌として、脂肪肝の改善と体内脂肪の蓄積抑制効果を有するペデイオコッカス・ペントサセス(Pediococcus pentosaceus)LP28株(非特許文献3)なども知られている。
[0004]
 ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)に属する乳酸菌株についても、抗アレルギー作用を有するLactobacillus paracasei K71株(特許文献1)、抗インフルエンザ・ウイルス活性を有するLactobacillus paracasei MCC1375株(特許文献2)、インターロイキン-12産生を活性化するLactobacillus paracasei KW3110株(非特許文献4)などが知られている。
[0005]
 いくつかの乳酸菌株は、ヒトの健康の維持や向上に寄与する生理活性物質として菌体外多糖(exopolysaccharide)を産生することが知られている。乳酸菌によって産生される菌体外多糖は免疫調節機能や抗胃炎作用を発揮することが示されている(非特許文献5及び6)。また、Lactobacillus paracaseiに属する乳酸菌によって産生される菌体外多糖についても知られており、Lactobacillus paracasei DG株はラムノースに富む菌体外多糖を産生し(非特許文献7)、Lactobacillus paracasei KB28株はグルコースに富む菌体外多糖を産生することが報告されている(非特許文献8)。Lactobacillus paracasei 34-1株は、D-ガラクトース、2-アセトアミド-2-デオキシ-D-ガラクトース及びsn-グリセロール3-フォスフェートからなる菌体外多糖を産生することも報告されている(非特許文献9)。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 国際公開第WO2009/131208号
特許文献2 : 国際公開第WO2012/133827号

非特許文献

[0007]
非特許文献1 : Appl. Microbiol. Biotechnol., 84, 341-347 (2009)
非特許文献2 : Int. J. Food Microbiol., 113, 358-361 (2007)
非特許文献3 : PLoS One e30696 (2012)
非特許文献4 : Biosci. Biotechnol. Biochem., 73, 1561-1565
非特許文献5 : Carbohydr. Polym., 124, 292-301 (2015)
非特許文献6 : Biol. Pharm. Bull., 17, 1012-1017 (1994)
非特許文献7 : Appl. Environ. Microbiol., 83, e02702-16 (2107)
非特許文献8 : J. Microbiol. Biotechnol., 21, 1174-1178 (2011)
非特許文献9 : Carbohdr. Res., 285, 129-139 (1996)

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 このような背景技術下においては、新たなプロバイオティクスとして有用な新規乳酸菌の更なる開発が望まれている。したがって、本発明は、新たなプロバイオティクスとして期待され、飲食品組成物、医薬組成物等の組成物の有効成分として有効な新規乳酸菌及びその用途を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0009]
 本発明者らは、新たなプロバイオティクスとして有用な新規乳酸菌を開発することを目的として鋭意検討した結果、従来の乳酸菌では全く見られなかったN-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する新たな中性多糖を産生する乳酸菌がイチジクから得られることを見出し、かかる知見に基づき更に研究を重ねて本発明を完成した。
[0010]
 本発明の一つの局面では、本発明は、菌体外多糖としてN-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖を産生する乳酸菌に関する。
 乳酸菌はラクトバチルス(Lactobacillus)に属する乳酸菌が好ましく、特にラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)に属する乳酸菌が好ましい。また、本発明の乳酸菌はイチジク由来の乳酸菌が好ましく、なかでもLactobacillus paracasei IJH-SONE68株(受託番号NITE BP-02242)又はそれと同等の乳酸菌が好ましい。
 また、この乳酸菌が産生する中性多糖は、特にヒアルロニダーゼ阻害活性を有する。
[0011]
 本発明の他の局面では、本発明は、これらの乳酸菌を含有する組成物に関する。
 組成物は飲食品組成物が好ましく、飲食品としては、飲料、機能性食品、発酵食品又はサプリメントが好ましい。また、この組成物は医薬組成物、飼料組成物及び化粧品組成物が好ましい。
 これらの組成物は、好ましくは、ヒアルロニダーゼ阻害、抗アレルギー又は抗アルコール傷害等のために使用される。

発明の効果

[0012]
 本発明の乳酸菌が菌体外多糖として産生する中性多糖などの多糖は、ヒアルロン酸を加水分解する酵素であるヒアルロニダーゼを阻害する活性を示すため、本発明の乳酸菌は抗アレルギー効果などを発揮する飲食品、サプリメント、医薬品及び飼料として有効である。また、本発明の乳酸菌は、アルコール性肝炎誘発モデルマウスに対して、アルコール傷害の検査指標である血清中のAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)、ALP(アルカリホスファターゼ)などを減少させる効果を有するため、抗アルコール傷害のための飲食品や医薬品として有効である。
 さらには、本発明の乳酸菌は、胃酸や胆汁酸に対して高い耐性を有するため、特にヒトの消化管において効能を発揮する飲食品、サプリメント及び医薬品、並びに哺乳動物、家畜類、愛玩動物等の飼料として有効である。
 また、本発明の乳酸菌は、卵白を用いた培地中でも強い増殖能力を発揮することから、卵白中に存在する、細菌細胞壁を分解する酵素であるリゾチームや、キレート作用により細菌の鉄利用を妨害する働きをもつトランスフェリンなどに対する防衛機構が強く、この面からも、本発明の乳酸菌は飲食品や医薬品として有効に利用し得るものである。
 また、本発明の乳酸菌は、分解されると青酸を生じる可能性のあるアミグダリンや、メラニン産生を阻害して美白効果の謳われているアルブチンを資化できないという特徴を有する資化能力を持っている。さらには、上記のとおり、卵白を用いた培地中でも強い増殖能力は発揮することから、例えば、卵白などとともに、化粧品としても有効に使用することができる。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] 図1は、本発明により分離同定されたLactobacillus paracasei IJH-SONE68株の顕微鏡写真である。図1の(A)がグラム染色顕微鏡写真、(B)が走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
[図2] 図2は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株の菌体外多糖体の陰イオン交換クロマトグラフィー(TOYOPEARL DEAE-650M樹脂 (東ソ-株式会社))による分離プロファイルである。0 mM~500 mM の勾配濃度のNaCl(破線)で菌体外多糖体を溶出させ、各画分中の菌体外多糖をフェノール硫酸法により490 nmでモニターした(直線)。
[図3] 図3は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株の菌体外多糖体を陰イオン交換カラムクロマトグラフィーによって精製して得られた菌体外中性多糖を、プロトン-NMR及びカーボン-NMRに付して得られたそれぞれのNMRプロファイルを示す。図3の(A)がプロトン-NMRのNMRプロファイルであり、(B)がカーボン-NMRのNMRプロファイルである。
[図4] 図4は、NMRプロファイルからの菌体外中性多糖の構造解析結果を示す。この構造解析結果から、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株の菌体外中性多糖は、N-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有することが明らかとなった。
[図5] 図5は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株のゲノムDNAのpcelクラスター及びpce2クラスターと命名した菌体外多糖生合成遺伝子クラスターの組織図である。
[図6] 図6は、(A)がLactobacillus paracasei IJH-SONE68株、ATCC 334株及びJCM 8130T株の三つの乳酸菌の間のゲノム再編成マップを示し、(B)がLactobacillus paracasei IJH-SONE68株のpce1遺伝子クラスターとJCM 8130T株での遺伝子クラスターの対応である。
[図7] 図7は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株のアルコール性肝炎誘発モデルマウスの血清中のAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)に対する影響を示すグラフである。
[図8] 図8は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株のアルコール性肝炎誘発モデルマウスの血清中のALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)に対する影響を示すグラフである。
[図9] 図9は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株のアルコール性肝炎誘発モデルマウスの血清中のALP(アルカリホスファターゼ)に対する影響を示すグラフである。
[図10] 図10は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株のアルコール性肝炎誘発モデルマウスの血清中のLDH(乳酸脱水素酵素)に対する影響を示すグラフである。
[図11] 図11は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株のアルコール性肝炎誘発モデルマウスの血清中のLAP(ロイシンアミノペプチダーゼ)に対する影響を示すグラフである。
[図12] 図12は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株のアルコール性肝炎誘発モデルマウスの血清中のLIP(リパーゼ)に対する影響を示すグラフである。
[図13] 図13は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株を、卵白を用いた培地で培養した結果を示す。
[図14] 図14は、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株を、卵白にグルコース及び本にがりを加えた培地で培養した結果を示す。

発明を実施するための形態

[0014]
 以下、本発明の乳酸菌及びその用途について詳細に説明する。
1. 本発明の乳酸菌
 本発明の乳酸菌は、菌体外多糖としてN-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖を産生する乳酸菌である。N-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖を菌体外多糖として産生する乳酸菌は従来知られておらず、本発明によって、初めて見出されたものである。本発明の乳酸菌は、このような特定の構造を有する中性多糖を産生する乳酸菌であれば、いずれの乳酸菌でもよく、特定の乳酸菌に限定されない。
[0015]
 本発明の乳酸菌としては、例えば、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、メリソコッカス(Melissococcus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、トリココッカス(Trichococcus)属、ラクトコッカス(Lactococcus)属、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、バゴコッカス(Vagococcus)属、テトラゲノコッカス(Tetragenococcus)属、アトポビウム(Atopobium)属、ワイセラ(Weissella)属、オエノコッカス(Oenococcus)属、アビオトロフィア(Abiotrophia)属、デスメジア(Desemzia)属、パララクトバチルス(Paralactobacillus)属、グラヌリカテラ(Granulicatella)属、アルカリバクテリウム(Alkalibacterium)属、オルセネラ(Olsenella)属、イソバキュラム(Isobaculum)属、マリニラクチバチルス(Marinilactibacillus)属、アトポスタイペス(Atopostipes)属、ラクトバム(Lactovum)属、ピリバクター(Pilibacter)属、フルクトバチルス(Fructobacillus)属、ラクチシゲミウム(Lacticigemium)属、ババリコッカス(Bavariicoccus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属等に属する乳酸菌が挙げられる。これらのなかで、ラクトバチルス属に属する乳酸菌が好ましい。
[0016]
ラクトバチルス属に属する乳酸菌としては、例えば、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、Lactobacillus acetotolerans、Lactobacillus acidifarinae、Lactobacillus acidipiscis、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus agilis、Lactobacillus algidus、Lactobacillus alimentarius、Lactobacillus amylolyticus、Lactobacillus amylophilus、Lactobacillus amylotrophicus、Lactobacillus amylovorus、Lactobacillus animalis、Lactobacillus antri、Lactobacillus apodemi、Lactobacillus aquaticus、Lactobacillus aviaries、Lactobacillus bifermentans、Lactobacillus bobalius、Lactobacillus brevis、Lactobacillus buchneri、Lactobacillus cacaonum、Lactobacillus camelliae、Lactobacillus capilatus、Lactobacillus casei、Lactobacillus catenaformis、Lactobacillus ceti、Lactobacillus coleohominis、Lactobacillus collinoides、Lactobacillus composti、Lactobacillus concavus、Lactobacillus coryniformis、Lactobacillus crispatus、Lactobacillus crustorum、Lactobacillus curvatus、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus、Lactobacillus delbrueckii subsp. delbrueckii、Lactobacillus delbrueckii subsp. indicus、Lactobacillus delbrueckii subsp. lactis、Lactobacillus dextrinicus、Lactobacillus diolivorans、Lactobacillus equi、Lactobacillus equigenerosi、Lactobacillus fabifermentans、Lactobacillus farciminis、Lactobacillus farraginis、Lactobacillus fermentum、Lactobacillus fornicalis、Lactobacillus fructivorans、Lactobacillus frumenti、Lactobacillus fuchuensis、Lactobacillus gallinarum、Lactobacillus gasseri、Lactobacillus gastricus、Lactobacillus ghanensis、Lactobacillus graminis、Lactobacillus hammesii、Lactobacillus hamsteri、Lactobacillus harbinensis、Lactobacillus hayakitensis、Lactobacillus helveticus、Lactobacillus hilgardii、Lactobacillus homohiochii、Lactobacillus hordei、Lactobacillus iners、Lactobacillus ingluviei、Lactobacillus intestinalis、Lactobacillus jensenii、Lactobacillus johnsonii、Lactobacillus kalixensis、Lactobacillus kefiranofaciens、Lactobacillus kefiri、Lactobacillus kimchii、Lactobacillus kisonensis、Lactobacillus kitasatonis、Lactobacillus kunkeei、Lactobacillus leichmannii、Lactobacillus lindneri、Lactobacillus malefermentans、Lactobacillus mali、Lactobacillus manihotivorans、Lactobacillus mindensis、Lactobacillus mucosae、Lactobacillus murinus、Lactobacillus nagelii、Lactobacillus namurensis、Lactobacillus nantensis、Lactobacillus nodensis、Lactobacillus oligofermentans、Lactobacillus oris、Lactobacillus otakiensis、Lactobacillus panis、Lactobacillus pantheris、Lactobacillus parabrevis、Lactobacillus parabuchneri、Lactobacillus paracollinoides、Lactobacillus parafarraginis、Lactobacillus parakefiri、Lactobacillus paralimentarius、Lactobacillus paraplantarum、Lactobacillus pentosus、Lactobacillus perolens、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus pontis、Lactobacillus psittaci、Lactobacillus rapi、Lactobacillus rennini、Lactobacillus reuteri、Lactobacillus rhamnosus、Lactobacillus rimae、Lactobacillus rossiae、Lactobacillus ruminis、Lactobacillus saerimneri、Lactobacillus sakei、Lactobacillus、salivarius、Lactobacillus sanfranciscensis、Lactobacillus satsumensis、Lactobacillus secaliphilus、Lactobacillus senmaizukei、Lactobacillus sharpeae、Lactobacillus siliginis、Lactobacillus spicheri、Lactobacillus suebicus、Lactobacillus sunkii、Lactobacillus susicola、Lactobacillus taiwanensis、Lactobacillus thailandensis、Lactobacillus tucceti、Lactobacillus ultunensis、Lactobacillus uvarum、Lactobacillus vaccinostercus、Lactobacillus vaginalis、Lactobacillus versmoldensis、Lactobacillus vini、Lactobacillus vitulinus、Lactobacillus zeae、Lactobacillus zymae等が挙げられる。これらのなかで、ラクトバチルス・パラカゼイが好ましい。
[0017]
 これらの乳酸菌のなかでも、本発明の乳酸菌は、イチジク由来の乳酸菌が好ましい。具体的には、本発明により、N-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖を菌体外多糖として産生する乳酸菌として、イチジクの葉から、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株が単離同定された。この菌株は、2016年4月19日に独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物センター(〒292-0818千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 122号室)に受託番号NITE P-02242として国内寄託され、その後にブタペスト条約に基づく国際寄託に移管されて、2017年5月26日にNITE BP-02242として国際寄託の受託番号が付与されている。
[0018]
 イチジクの葉から単離同定されたLactobacillus paracasei IJH-SONE68株は、図1の写真に示すように、カタラーゼ陰性のグラム陽性桿菌で、かつ、白色コロニー形成性を有し、条件的ヘテロ乳酸醗酵の特性を持つという菌学的性質を有する。さらには、多糖体、特に、N-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖を産生する能力を有している。
 この中性多糖は、後述する実施例4に記載するように、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株の培養物から得られる多糖体を陰イオン交換クロマトグラフィーによって分離精製することにより得ることができる。この中性多糖は、図3に示すプロトン-NMR及びカーボン-NMRのNMRプロファイルから、N-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有することが明らかとなった。
[0019]
 また、後述する実施例3の表1に示すように、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株は糖類に対する資化能力を有する。特に、他のLactobacillus paracaseiに比べて、分解されると青酸を生じる可能性のあるアミグダリンや、メラニン産生を阻害して美白効果の謳われているアルブチンを資化しないという特徴を有する糖類資化能力を持っている。
[0020]
 Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株の全ゲノム配列の解析から、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株のゲノムDNAはGC含量46.37%の3,084,917 bpからなり、構造遺伝子の数は2,963個と予測された。さらに、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株は2つのプラスミドを持ち、そのうちの1つが少なくとも51 kbであり、他の1つが45,267 bpのサイズであることを示した。他の乳酸菌と比べると、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株は、より大きいゲノムサイズおよび構造遺伝子数を有する。
[0021]
 また、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株のゲノムDNA配列に、2つの菌体外多糖生合成遺伝子クラスターが見出され、そのうちの一つの23 kbのクラスターをpcelクラスターと命名し、他の一つの28 kbのクラスターをpce2クラスターと命名した。そして、pce2クラスターにおいて、pce2Jと命名したグリコシルトランスフェラーゼ遺伝子の1つから推定されたタンパク質は、既に知られているβ-1,6-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼに見られるpfam02485モチーフ又はドメイン(Genes Dev., 1993 Mar;7(3):468-478及びJ. Biol. Chem., 1999 Jan 29;274(5):3215-3221)と同様のモチーフ又はドメインを持っていることが見出されたことから、pce2クラスター中のこのタンパク質をコードする構造遺伝子が中性多糖の生合成に関与していることが示唆された。
[0022]
 本発明では、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株と同等の乳酸菌も本発明の乳酸菌に含まれる。ここで、同等の乳酸菌とは、Lactobacillus paracasei に属する乳酸菌であって、N-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖を産生する能力を有する乳酸菌を指す。また、同等の乳酸菌とは、ラクトバチルス・パラカゼイに属する菌株であって、その16S rDNA遺伝子の塩基配列が、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株の16S rDNA遺伝子の配列番号1の塩基配列と98%以上、好ましくは99%以上、より好ましくは100%の同一性を有し、且つ、好ましくはLactobacillus paracasei IJH-SONE68株と同一の菌学的性質及び/又は同一の糖類資化能力を有する菌株を指す。また、同等の乳酸菌とは、ラクトバチルス・パラカゼイに属する菌株であって、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株が有する、抗アレルギー作用、抗アルコール傷害作用、耐酸性などの生物活性と同一の生物活性を有する菌株を指す。
 これらの同等の乳酸菌は、例えば、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株に対して突然変異、遺伝子組換え等の通常の変異処理技術を行うことによって得ることができ、また、Lactobacillus paracasei IJH-SONE68株の自然変異株の選択等によって育種された菌株であってもよい。
[0023]
2. 本発明の乳酸菌の取得及び増殖
 本発明の乳酸菌は、後述する実施例4に記載するLactobacillus paracasei IJH-SONE68株が産生する多糖体の分離精製と同様にして、乳酸菌が産生する菌体外多糖を単離し、その多糖がN-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖であるかどうかを調べることによって、取得することができる。
[0024]
本発明の乳酸菌は、それらを培養することにより容易に増殖させることができる。培養する方法は、乳酸菌が増殖できる培養方法であればよく、特定の培養方法に限定されず、乳酸菌の培養に通常用いられる方法をそのまま、あるいは必要により適宜修正して用いることができる。例えば、培養温度は通常25~50℃でよく、35~42℃であることが好ましい。培養は好気条件及び嫌気条件下のいずれで行ってもよく、特に嫌気条件下で行うことが好ましく、例えば、適切な濃度の炭酸ガスや窒素ガス等の嫌気性ガスを通気しながら培養することができる。また、液体静置培養等の微好気条件下で培養してもよい。
[0025]
乳酸菌を培養する培地としては、特に限定されず、乳酸菌の培養に通常用いられる培地を必要により適宜修正して用いることができる。すなわち、炭素源としては、例えば、ガラクトース、グルコース、フルクトース、マンノース、ソルボース、マンニトール、サリシン、セロビオース、マルトース、スクロース、トレハロース、デンプン加水分解物、廃糖蜜等の糖類を資化性に応じて使用できる。窒素源としては、例えば、アンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩類や硝酸塩類を使用できる。また、無機塩類としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化マンガン、硫酸第一鉄等を用いることができる。また、ペプトン、酒粕、乳清(ホエイ)、大豆粉、脱脂大豆粕、肉エキス、酵母エキス等の有機成分を用いてもよい。また、調製済みの培地としては、例えばMRS培地又はその修正培地を好適に用いることができる。
[0026]
乳酸菌は、培養後、得られた培養物をそのまま用いてもよく、得られた培養液を希釈又は濃縮して用いてもよく、培養物から回収した菌体を用いてもよい。また、本発明の効果を損なわない限り、培養後に加熱、及び凍結乾燥等の種々の追加操作を行うこともできる。追加の操作は、生菌の生存率が高いものであることが好ましい。また、本発明の乳酸菌は、生菌であっても死菌であってもよく、生菌及び死菌の両方であってもよい。死菌は、破砕物であってもよい。
[0027]
3. 本発明の乳酸菌の用途
 本発明の乳酸菌が菌体外多糖として産生する中性多糖や酸性多糖などの多糖体は、ヒアルロン酸を加水分解する酵素であるヒアルロニダーゼを阻害する活性を示す。本発明の乳酸菌は、アルコール性肝炎誘発モデルマウスに対して、アルコール傷害の検査指標である血清中のAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)などを減少させる効果を有する。本発明の乳酸菌は、胃酸や胆汁酸に対して高い耐性を有する。また、本発明の乳酸菌は、卵白を用いた培地中でも強い増殖能力は発揮することから、卵白中に存在する、細菌細胞壁を分解する酵素であるリゾチームや、キレート作用により細菌の鉄利用を妨害する働きをもつトランスフェリンなどに対する生体防衛機構が強い。
 このように、本発明の乳酸菌は、各種の生物活性を発揮し、生理学的特徴を有するため、飲食品組成物、医薬組成物、飼料組成物、化粧品組成物などの各種の組成物の有効成分として広く用いることができる。例えば、ヒアルロニダーゼ阻害用、抗アレルギー用又は抗アルコール傷害用飲食品組成物、医薬組成物又は飼料組成物の有効成分として用いることができる。また、本発明の乳酸菌は、卵白などとともに化粧品組成物の有効成分として用いることもできる。
[0028]
本発明の医薬組成物は、本発明の乳酸菌を含有する限り特に制限されない。本発明の医薬組成物は、通常、本発明の乳酸菌を生理的に許容される液体又は固体の製剤担体に配合し製剤化して使用される。
 本発明の医薬組成物の剤形は特に制限されず、具体的には、錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、貼付剤、点眼剤、及び点鼻剤等を例示できる。製剤化にあたっては、製剤担体として通常使用される賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、界面活性剤、又は注射剤用溶剤等の添加剤を使用することができる。
[0029]
本発明の医薬組成物の製剤における乳酸菌の含有量は、剤形、用法、対象の年齢、性別、疾患の種類、疾患の程度、及びその他の条件等により適宜設定されるが、通常、1×10 6~1×10 12cfu/g又は1×10 6~1×10 12cfu/mlの範囲内であることが好ましく、1×10 7~1×10 11cfu/g又は1×10 7~1×10 11cfu/mlの範囲内であることがより好ましい。乳酸菌が死菌の場合、cfu/gまたはcfu/mlは、個細胞/g又は個細胞/mlと置き換えることができる。
[0030]
本発明の効果を損なわない限り、本発明の乳酸菌と、他の有効成分として、例えば、免疫賦活剤等を用途に応じて適宜併用してもよい。
本発明の医薬組成物の投与時期は特に限定されず、適用対象に応じて、適宜投与時期を選択することができる。また、予防的に投与してもよく、維持療法に用いてもよい。投与形態は製剤形態、投与対象の年齢、性別、その他の条件、投与対象の症状の程度等に応じて適宜決定されることが好ましい。本発明の医薬組成物は、いずれの場合も1日1回又は複数回に分けて投与することができ、また、数日又は数週間に1回の投与としてもよい。
[0031]
本発明の医薬組成物は、例えば、投与対象のアレルギーを低下させるために用いることができる。また、本発明の医薬組成物は、例えば、アルコール性肝傷害、アルコール依存症、アルコール性肝炎、脂肪肝などの治療や緩和又は予防用に用いることができる。
[0032]
本発明の乳酸菌を含む飲食品組成物の飲食品は、乳酸菌を含有する限り特に制限されず、飲食品としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果汁飲料、乳酸菌飲料等の飲料、これらの飲料の濃縮原液、調製用粉末等;アイスクリーム、シャーベット、かき氷等の氷菓;飴、グミ、シリアル、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、及び焼き菓子等の菓子類;加工乳、乳飲料、発酵乳、ドリンクヨーグルト、バター等の乳製品;パン;経腸栄養食、流動食、育児用ミルク、スポーツ飲料;ピューレなどの食品;その他機能性食品等が例示される。また、飲食品は、サプリメントであってもよく、例えば、顆粒状、粉末状、タブレット状のサプリメントであってもよい。サプリメントである場合には、一日当りの食事量及び摂取カロリーについて他の食品に影響されることなく、乳酸菌を摂取できる。
[0033]
上記のような飲食品は、飲食品の原料に乳酸菌を添加することにより製造することができ、あるいは通常の飲食品と同様にして製造することができる。乳酸菌の添加は、飲食品の製造工程のいずれの段階で行ってもよい。添加した乳酸菌による発酵工程を経て、飲食品が製造されてもよい。そのような飲食品としては、乳酸菌飲料、発酵乳などの発酵食品等が挙げられる。
食品又は飲料の原料としては、通常の飲料や食品に用いられている原料を使用することができる。製造された飲食品は、経口的に摂取することが可能である。
[0034]
本発明の飲食品には、飲食品製造のための原料、及び食品添加物等、飲食品の製造工程又は製造後に飲食品に添加されるものも含まれる。例えば、本発明の乳酸菌は、発酵乳製造用スターターとして使用することができる。また、本発明の乳酸菌を、製造された発酵乳に後から添加することもできる。
[0035]
飲食品組成物における乳酸菌の含有量は、飲食品の態様によって適宜設定されるが、通常、飲食品中に、1×10 6~1×10 12cfu/g又は1×10 6~1×10 12cfu/mlの範囲内であることが好ましく、1×10 7~1×10 11cfu/g又は1×10 7~1×10 11cfu/mlの範囲内であることがより好ましい。乳酸菌が死菌の場合、cfu/gまたはcfu/mlは、個細胞/g又は個細胞/mlと置き換えることができる。
[0036]
 本発明の乳酸菌を含む飲食品組成物は、抗アレルギー効果や抗アルコール傷害効果を利用する種々の用途に用いることができる。
[0037]
本発明の乳酸菌を含む飲食品は、その用途が表示された飲食品として製造・販売することができる。そのような飲食品には、「アレルギー改善用」、「アルコール傷害改善用」等の表示をすることができる。これ以外でも、そのような改善効果によって二次的に生じる効果を表す表示であれば、使用できることはいうまでもない。ここで、「表示」とは、需要者に対して上記用途を知らしめるための全ての行為を意味し、上記用途を想起・類推させうるような表示であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物及び媒体等の如何に拘わらず、すべて「表示」に該当する。しかしながら、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により表示することが好ましい。
具体的には、本発明の飲食品に係る商品又は商品の包装に上記用途を表示することが例示でき、特に包装、容器、カタログ、パンフレット、POP等の販売現場における宣伝材、その他の書類等への表示が好ましい。また、表示としては、例えば、健康食品、機能性食品、経腸栄養食品、特別用途食品、栄養機能食品、医薬用部外品、特定保健用食品等を例示することができる。
[0038]
本発明の乳酸菌を含む飼料組成物の飼料としては、ペットフード、家畜飼料、養魚飼料等が挙げられる。このような飼料は、一般的な飼料、例えば、穀類、粕類、糠類、魚粉、骨粉、油脂類、脱脂粉乳、乳清(ホエイ)、にがり、鉱物質飼料、酵母類等に乳酸菌を混合することにより製造することができる。また、例えば、サイレージの場合のように、添加した乳酸菌による発酵工程を経て、飼料が製造されてもよい。製造された飼料は、一般的な哺乳動物、家畜類、養魚類、愛玩動物等に経口的に投与することができる。また、養魚類の場合には、本発明の乳酸菌を添加した発酵物を養魚場に撒く方法を採用することもできる。
[0039]
飼料組成物における乳酸菌の含有量は、飼料の態様や投与対象によって適宜設定されるが、1×10 6~1×10 12cfu/g又は1×10 6~1×10 12cfu/mlの範囲内であることが好ましく、1×10 7~1×10 11cfu/g又は1×10 7~1×10 11cfu/mlの範囲内であることがより好ましい。乳酸菌が死菌の場合、cfu/gまたはcfu/mlは、個細胞/g又は個細胞/mlと置き換えることができる。
 本発明の乳酸菌を含む飼料組成物は、例えば、抗アレルギー効果を利用する種々の用途に用いることができる。
[0040]
 本発明の乳酸菌を含む化粧品組成物の化粧品としては、例えば、石けん、ボデイーシャンプー、クレンジングクリーム、洗顔料等の洗浄料;化粧水(ローション)、バニシングクリーム、コールドクリーム、エモリエントクリーム、マッサージクリーム等のクリーム;乳液、美容液等が挙げられる。
[0041]
 本発明の乳酸菌を含む化粧品組成物においては、例えば、鶏等の鳥類の卵を割卵し卵黄を分離した液状の卵白に本発明の乳酸菌を添加して発酵させることにより得られる乳酸発酵卵白を用いるのが好ましい。このような乳酸発酵は、一般的に栄養源としてグルコースなどを用いて必要に応じ酵母エキス等の発酵促進物質を添加して、発酵させるのがよい。乳酸発酵卵白の形態は、配合する化粧品に応じて、例えば、液状、粉末状、クリーム状、ペースト状、ゼリー状等が挙げられる。
[0042]
 本発明の化粧品組成物に用いる乳酸菌の含有量は、例えば、乳酸発酵卵白の乾物換算で通常0.001重量%以上、更には0.01重量%以上とするのが好ましい。
 本発明の乳酸菌を含む化粧品組成物は、例えば、抗アレルギー効果を利用する種々の用途に用いることができる。また、美白効果や保湿効果を示す化粧品としても用いることができる。
実施例
[0043]
 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
[0044]
実施例1
乳酸菌の分離及び同定
1. 乳酸菌サンプルの分離
 イチジク(品種「とよみつ姫」)の葉、茎、および果実を選択し、殺菌済みピンセットとハサミを用いて2~3 mmに細断片化した後、滅菌済のMRS液体培地入りの試験管に5~6個ずつの細片を入れ、28℃および37℃にて、乳酸菌の標準培地であるMRS培地が濁る (増殖する) まで静置培養した。ちなみに、乳酸菌候補株の増殖が目視できるまでに2~4日間を要した。
 上記乳酸菌候補株の各培養液の一部をMRS寒天培地上にディスポーザブルループで線画塗菌後、静置培養を行った。寒天培地上に形成されたコロニーのうち、「色、つや、形状の異なるもの」を全てピックアップし、フレッシュなMRS寒天培地上に線画塗菌を行い、コロニーを純化した。
 純化された各コロニーに対し、カタラーゼ酵素の産生の有無を検証するため、H 2O 2テストを行った。これは、10%のH 2O 2溶液に菌体を曝した際に起こる、カタラーゼが存在すれば生成する酸素の発生の有無を観察する試験法である。ちなみに、乳酸菌はカタラーゼを産生しない。
 イチジクからの探索分離を試みた結果、イチジクの葉を分離源としたものから、カタラーゼ陰性を示す乳酸菌候補株を1株得ることができた。
[0045]
2. 分離株の同定
 上記乳酸菌候補株をMRS液体培地で改めて培養し、遠心により菌体を取得した。細胞壁溶解酵素で処理した後, DNAzol試薬を使用し、ゲノムDNAを抽出した。
 Lane, D. J. (1991). 16S/23S rRNA sequencing. In Nucleic Acid Techniques in Bacterial Systematics、pp.115-175. Edited by E. Stackebrandt & M. Goodfellow. Chichester : Wileyに記載された方法に従って、ゲノムDNAを鋳型として、27fプライマー(5'-AGAGTTTGATCCTGGCTCAG-3')(配列表の配列番号1)および1525rプライマー(5'-AAAGGAGGTGATCCAGCC-3')(配列表の配列番号2)を用いたPCR反応により16S rDNA部分を増幅させ、NucleoSpin Gel and PCR Clean-up kit(マッハライ・ナーゲル社製)により、アガロースゲルより目的断片を回収した。塩基配列決定のためのダイターミネーター法によるシークエンス反応は, Big Dye Terminator Cycle Sequencing FS Ready Reaction Kit ver.3.1(ThermoFisher Scientific社製)にて行い、ABI PRISM 3130xl Genetic Analyzer(ThermoFisher Scientific社製)にて解析した。解析した16S rDNAの塩基配列は配列表の配列番号1の塩基配列を有していた。この塩基配列に対してBLAST programによる相同性検索を行い、DNA data bank(DDBJ/EMBL/GenBank)のデータベースと比較することで、分離株の分類学的同定を行った。
[0046]
 イチジクの葉より分離された乳酸菌候補株を、IJH-SONE68株と命名し、DNA data bank(DDBJ/EMBL/GenBank)に既に登録されている「Lactobacillus paracasei R094」の菌株で塩基配列のaccession番号が「NR_025880」である塩基配列と100%一致したため、Lactobacillus paracaseiと同定した。
 この菌株は、2016年4月19日に独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物センター(〒292-0818千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 122号室)に受託番号NITE P-02242として国際寄託され、その後にブタペスト条約に基づく国際寄託に移管されて、2017年5月26日にNITE BP-02242として国際寄託の受託番号が付与されている。
[0047]
3. ゲノムDNAの配列分析
 IJH-SONE68株からのゲノムDNAについて、P6ポリメラーゼおよびC4ケミストリー(P6C4)を用いた単一分子リアルタイム(SMRT)セルで、PacBio RS II(Pacific Biosciences、Menlo Park、CA、U.S.A.)によってゲノムDNA配列決定を行った。精製されたゲノムDNA試料を、g-TUBEキット(Covaris、Woburn、MA、U.S.A.)を用いて断片に剪断した。次いで、剪断された断片をAMPure PBキット(Pacific Biosciences)を用いて精製した。PacBio DNAテンプレート調製キット1.0(Pacific Biosciences)およびPacBio DNA / Polymerase Binding Kit P6(Pacific Biosciences)を用いてDNAライブラリーを構築した。短い断片をBlue Pippin(Sage Science、Beverly、MA、U.S.A.)によって除去し、次いで精製DNAライブラリーをPacBio SMRTプラットフォーム上で配列決定した。階層的ゲノムアセンブリプロセス(HGAP)プロトコル(Nat. Methods, 10, 563-56933)でデノボアセンブリを行い、得られた全ゲノムコンティグを微生物ゲノムアノテーションパイプライン(MiGAP)によりアノテーションを行った(The 20th International Conference on Genome Informatics (GIW2009) Poster and Software Demonstrations (Yokohama), S001-1-2)。
[0048]
4. ゲノムDNAの配列分析結果
 IJH-SONE68株の全ゲノム配列を決定し、その結果、ゲノムDNAはGC含量46.37%の3,084,917 bpからなり、構造遺伝子の数はMiGAPによって2,963個と予測された。さらに、配列の結果から、IJH-SONE68株は2つのプラスミドを含み、そのうちの1つが少なくとも51 kbpであり、もう1つが45,267 bpのサイズであることを示した。他の乳酸菌と比べると、IJH-SONE68株は、より大きいゲノムサイズおよび構造遺伝子数を有する。
[0049]
実施例2
分離同定された乳酸菌の菌学的性質
 分離同定された上記乳酸菌IJH-SONE68株は、図1の写真に示すように, カタラーゼ陰性のグラム陽性桿菌で、かつ、白色コロニー形成性を有し、条件的ヘテロ乳酸醗酵の特性を有するとともに、多糖体を産生する能力を有していた。
[0050]
実施例3
分離同定された乳酸菌の糖類の資化能力
1.  資化能力の試験方法
 IJH-SONE68株の49種類の糖類に対する資化能力について以下の試験方法により調べた。
 IJH-SONE68株をMRS液体培地で増殖の定常期まで静置培養した。遠心して得られた菌体を適量のsuspension medium (ビオメリュー社製) で洗浄した後、最終的に2 mLのsuspension mediumに懸濁した。この一部を、5 mLのsuspension mediumに加えてマクファーランド濁度が2になる量 (n) を求めた。続いて, API 50 CHL培地 (ビオメリュー社製) に2nの菌液を添加し、これをAPI 50 CHLキット (ビオメリュー社製、各ウェルの底にはそれぞれ49種類の糖が塗り付けられている) の各ウェルへ分注した。最後にミネラルオイルを重層し、滅菌水を入れたトレイにセットした。37℃で48時間培養した後に、各ウェルにおける色調の変化を観察することで、資化能の有無の判定を行った。
[0051]
2.  資化能力の試験結果
 IJH-SONE68株の49種類の糖類に対する資化能力を調べた結果は、表1に示したとおりである。表1には、特許公開公報に記載された、他のLactobacillus paracaseiについて同様のキットを用いて調べた資化能力も併せて示した。
[0052]
[表1]


[0053]
 表1の結果から分かるように、IJH-SONE68株は、他のLactobacillus paracaseiに比べて、分解されると青酸を生じる可能性のあるアミグダリンや、メラニン産生を阻害して美白効果の謳われているアルブチンを資化できず、分解しないことから、安全性に優れ、化粧品の添加剤として使用した場合に美白効果に優れているといえる。また、他のLactobacillus paracaseiはD-アドニトールを資化できず、D-チュラノースを資化できるのに対して、IJH-SONE68株はD-アドニトールを資化でき、D-チュラノースを資化できないという特徴も有する。
[0054]
実施例4
1. IJH-SONE68株が産生する多糖体の分離精製
 IJH-SONE68株が産生する菌体外多糖を以下の方法で分離精製した。
 IJH-SONE68株をMRS液体培地で増殖の定常期まで静置培養した。この培養液5 mLを種培養液とし、5 Lの多糖体産生用半合成培地 (その組成は後述する) に植菌した後、37℃で120時間静置培養した。培養液を4℃に冷却した後、培養液上清中に含まれるタンパク質を変性させて、後のステップで沈殿として除去するために、202.5 mLの100%トリクロロ酢酸水溶液を加え、混和した後に30分間静置した。遠心によって沈殿を取り除き、回収した上清に等量のアセトンを加えて混和した後、4℃で一晩静置させることによって、IJH-SONE68株が産生する多糖体を沈殿させた。沈殿物を遠心によって回収した後、250 mLの70%エタノールで沈殿物の洗浄を行った。沈殿物を風乾させた後、75 mLの50 mM Tris-HCl buffer (pH 8.0) を加えて1時間混和することで、沈殿物を溶解させた。遠心によって不溶性の夾雑物を取り除いた後、回収した上清に対し、それぞれ750 μLの1 mg/mL DNase溶液 (Worthington社) および1 mg/mL RNase溶液 (ナカライテスク社) を加え、37℃で8時間反応させた。続いて750 μLの2 mg/mL proteinase K溶液 (和光純薬工業社製) を加え、37℃で16時間反応させた。反応後の溶液を4℃に冷却した後、添加した各酵素を変性させ、次の遠心で沈殿として除去するために、8.75 mLの100%トリクロロ酢酸水溶液を加えて混和し、4℃で1時間静置した。遠心によって沈殿物を取り除き、得られた上清に対し262.5 mLの100%エタノールを加え、しっかりと混和した後、遠心によってIJH-SONE68株が産生する多糖体を沈殿物として回収した。50 mLの70%エタノールで沈殿物を洗浄した後に風乾させ、適量 (約25 mL) の精製水を加えて4℃で一晩静置することで、多糖体を溶解させた。溶解後の多糖体サンプルは、10,000 MWCOの限外濾過ユニット (メルク社) を用い、溶媒を精製水に置換しながら、回収したサンプル中の単糖類などの小分子を取り除いて、精製された多糖体サンプルを得た。
[0055]
 精製した多糖体サンプルを、予め50 mM Tris-HCl buffer (pH 8.0) で平衡化したTOYOPEARL DEAE-650M樹脂 (東ソ-株式会社) を充填したオープンカラム (2.5 × 22 cm) にアプライし、中性多糖画分と酸性多糖画分に分離精製するためのカラムワークを行った。溶液は同bufferを用い、流速は1 mL/minで固定した。また、溶出液は6 mLごとに異なる試験管に回収した。まず、開始から240分までの間は同bufferで溶出させた (試験管番号1-40)。次に、240分の時点から600分の時点までは、同bufferを用いた0-500 mM NaClの濃度勾配を作り、溶出を続けた (試験管番号41-100)。カラム分離スぺクトルを図2に示す。試験管に溶出させた全てのサンプルに対し、フェノール硫酸法 (後述する) によって多糖体の存在を確認した後、該当する試験管内の溶液をそれぞれ中性多糖画分、酸性多糖画分として取りまとめた。それぞれの画分は10,000 MWCOの限外濾過ユニットを用い、溶媒を精製水に置換しながら、回収したサンプル中の単糖類などの小分子を取り除いた。
 以上により、IJH-SONE68株が産生する菌体外多糖として中性多糖画分および 酸性多糖画分が分離精製された。
[0056]
 多糖体産生用半合成培地はKimmel SA、Roberts RF. Development of a growth medium suitable for exopolysaccharide production by Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus RR. Int. J. Food Microbiol.、40、87-92 (1998)に記載された培地を以下のように改変した。
[0057]
 多糖体産生用半合成培地 [g/L]
 Glucose         20
 Tween 80         1.0
 Ammonium citrate     2.0
 Sodium acetate      5.0
 MgSO 4・7H 2O        0.1
 MnSO 4・5H 2O        0.05
 K 2HPO 4          2.0
 Bacto casitone      10.0
 Vitamine Soln.         2 mL
 Trace element Soln.      1 mL
[0058]
 Vitamine Soln.      [g/L]
 4-aminobenzoic acid   0.05
 Biotin          0.001
 Folic acid        0.025
 Lipoic acid        0.025
 Nicotinic acid      0.1
 Pantothenic acid     0.05
 Pyridoxamin-HCl     0.25
 Vitamine B 12       0.05
 Pyridoxine        0.025
 Riboflavin        0.05
 Thiamine         0.1
[0059]
 Trace element Soln.は、Kets EPW, Galinski EA, de Bont JAM. Carnitine: a novel compatible solute in Lactobacillus plantarum. Arch. Microbiol., 192, 243-248 (1994)に記載されており、その組成は以下のとおりである。
[0060]
 Trace element Soln.    [g/L]
 25% HCl            10 mL
 FeCl 2・4H 2O         1.5
 CoCl 2・6H 2O         0.19
 MnCl 2・4H 2O         0.1
 ZnCl 2           0.07
 H 3BO 3           0.006
 Na 2MoO 4・2H 2O        0.036
 NiCl 2・6H 2O         0.024
 CuCl 2・2H 2O         0.002
[0061]
 フェノ-ル硫酸法(DuBois M, Gilles KA, Hamilton JK, Rebers PA, Smith F., Colorimetric method for determination of sugars and related substances., Anal. Chem., 28, 350-356 (1956))
[0062]
 30 μLの対象サンプルと等量の5 w/v %フェノール水溶液を混和した後、150 μLの濃硫酸を加えて混和させ、反応を開始させる。10分後に直ちに氷冷し、反応を停止させる。反応液の490 nmにおける吸光度を測定することで、糖類の濃度を測定した。なお、濃度の決定には、グルコースを標品として同実験を行うことで作製した検量線を用いた。
[0063]
2. 菌体外多糖の分析
 上記した陰イオン交換カラムクロマトグラフィー(TOYOPEARL DEAE-650M樹脂 (東ソ-株式会社))によって精製された菌体外中性多糖を、プロトン-NMRおよびカーボン-NMRに付し、得られたそれぞれのNMRプロファイルを図3に示した。これらのNMRプロファイルからの菌体外中性多糖の構造解析結果を図4に示した。
 この構造解析結果から、IJH-SONE68株が産生する菌体外中性多糖は、N-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有することが明らかになった。
[0064]
3. IJH-SONE68株の菌体外多糖の生合成遺伝子クラスターの解析
 実施例1に記載したIJH-SONE68株のゲノム配列のアノテーションに基づいて、2つの菌体外多糖生合成遺伝子クラスターがゲノムDNA上に見出された(図5)。そのうちの一つの23 kbのクラスターをpcelクラスターと命名し、このpcelクラスターは、機能不明のタンパク質をコードする遺伝子を含む18個のオープンリーディングフレーム(ORF(pce1A~R))から構成されていた。他の一つの28 kbのクラスターをpce2クラスターと命名し、このpce2クラスターは、12個の完全なORFと3つの短縮(truncated)ORF(pce2A~O)を含んでいた。さらに、12個のトランスポゼース関連遺伝子がpce2クラスター上に見出された。
 菌体外多糖の生合成に必要なタンパク質をコードする遺伝子に関しては、鎖長因子として作用するタンパク質-チロシンホスファターゼWzbをコードするwzb遺伝子(Yother J. Annu. Rev. Microbiol., 65, 563-581 (2011))はpcelクラスターには見出されなかった。一方、pce2クラスター上には、糖重合の最初の工程を触媒するプライミンググリコシルトランスフェラーゼ(van Kranenburg R, Vos HR, van Swam II, Kleerebezem M, de Vos WM., J. Bacteriol., 1999 Oct;181(20):6347-6353)と相同性を示す遺伝子は存在しなかった。
[0065]
IJH-SONE68株、ATCC 334株(Makarova,K.et.al, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 103 (42), 15611-15616 (2006))及びJCM 8130T株(Toh,H.et.al, PLoS ONE 8, e75073 (2013))の三つの乳酸菌の間のゲノム再編成マップを作成した(図6)。このマップから、pce2クラスター領域がIJH-SONE68株に特異的であることが分かる。他方、pcelクラスターに相同性を示す遺伝子クラスターは、ATCC334株のゲノムでは見られないが、JCM8130T株には存在した。
[0066]
 上記した相同性検索に基づき、pcelクラスターおよびpce2クラスター上にwzb遺伝子およびプライミンググリコシルトランスフェラーゼ遺伝子とそれぞれ相同な遺伝子が見られた。IJH-SONE68株のゲノムDNAには他のクラスターなどは見出されなかったので、菌体外多糖の生合成に必要な遺伝子はpcelクラスターおよびpce2クラスターで互いに補完されていると考えられた。実際に、pcelクラスターおよびpce2クラスターはわずか34 kbしか離れていなかった。
 pce2クラスターにおいて、pce2Jと命名したグリコシルトランスフェラーゼ遺伝子の1つから推定されたタンパク質は、既に知られているβ-1,6-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼに見られるpfam02485モチーフ又はドメイン(Genes Dev. 1993 Mar;7(3):468-478及びJ. Biol. Chem., 1999 Jan 29;274(5):3215-3221)と同様のモチーフ又はドメインを持っていることが見出されたことから、pce2クラスター中のこのタンパク質をコードする構造遺伝子が中性多糖の生合成に関与していることが示唆された。実際、pce2クラスターは、ATCC 334株およびJCM 8130T株と比較してIJH-SONE68株ゲノムに特異的であり、pce2クラスターから新規な構造の中性多糖が生合成されると考えられる。
[0067]
実施例5
IJH-SONE68株が産生する菌体外多糖体のヒアルロニダーゼ活性阻害
 実施例4で得られたIJH-SONE68株が産生する菌体外多糖である、中性多糖画分および酸性多糖画分を含む多糖サンプル、並びに中性多糖画分および酸性多糖画分のヒアルロニダーゼ活性阻害を調べた。
[0068]
1.  試験方法
 実施例4で得られた中性多糖画分および酸性多糖画分を含む多糖体サンプル、中性多糖画分および酸性多糖画分から任意の濃度に調整した多糖を含む水溶液10 μLに対し、5 μLのヒアルロニダーゼ酵素溶液 (MP Biomedicals社、4 mg/mL、100 mM酢酸ナトリウムbuffer (pH 4.0)) を添加し、37℃で20分インキュベートした。その後、10 μLの酵素活性化溶液 (0.5 mg/ml Compound 48/80 (MP Biomedicals社)、3.75 mg CaCl 2・2H 2O、100 mM酢酸ナトリウムbuffer (pH 4.0)) を加え、再び37℃で20分間インキュベートした。続いて、25 μLのヒアルロン酸ナトリウム溶液 (和光純薬工業社、0.8 mg/mL、100 mM酢酸ナトリウムbuffer (pH 4.0)) を加え、更に37℃で40分間反応させた。反応後、10 μLの0.4 M NaOH水溶液を加えることによって反応を停止させた。続いて10 μLの100 mMホウ酸カリウムbuffer (pH 10.0) を加えた後に100℃で3分間加熱し、直ちに氷冷した。反応液40 μLを200 μLのp-DMAB溶液 (後述する) と混和し、37℃で20分間反応させた後、585 nmにおける吸光度を測定した。コントロールとして、ヒアルロニダーゼ酵素溶液を含まない反応液についても同様に調製し、実験を行った。
[0069]
 多糖体サンプルにおける酵素活性阻害率については、以下の式より求めた。
 阻害率 (%) = 100 - (S/C) × 100
 この式において、Cはサンプルを含まない場合の酵素活性、Sはサンプルを含む場合の酵素活性を示す。また、多糖体サンプルのIC 50値については、含有濃度を変化させたデータを複数取得した後、X軸に多糖体サンプル濃度、Y軸に阻害率を取ったグラフにプロットし、次の近似式より求めた。
[0070]
 [数1]
 Y = α / (1 + βe -γX)
 式中、α、β及びγは定数を示す。
[0071]
 p-DMAB溶液(Fujitani N、Sakai S、Yamaguchi Y、Takenaka H. Inhibitory effects of microalgae on the activation of hyaluronidase. J. Appl. Phycol., 13, 489-492 (2001))
[0072]
 10×ストック溶液 (5 gの p-dimethylaminobenzaldehyde、6 mlの10 M HCl、44 mlの酢酸) を使用直前に酢酸で希釈してp-DMAB溶液を調製した。
[0073]
2.  試験結果
 得られたヒアルロニダーゼに対する活性の阻害の試験結果を表2に示す。
[0074]
[表2]


[0075]
 表2の結果から明らかなとおり、IJH-SONE68株が産生する菌体外多糖である、多糖体サンプル(中性多糖画分および酸性多糖画分を含む)、中性多糖画分および酸性多糖画分は高いヒアルロニダーゼ阻害活性を示した。特に、多糖体サンプルおよび中性多糖画分は抗炎症作用を有するグリチルリチン酸ジカリウムと同程度のヒアルロニダーゼ阻害活性を示した。
[0076]
実施例6
IJH-SONE68株の耐酸性特性
 IJH-SONE68株の耐酸性特性を調べるため、人工胃液及び人工胆汁に対する耐酸性試験を行った。
[0077]
1.  人工胃液に対する耐酸性試験
(1) 試験方法
 人工胃液は日本薬局方崩壊試験第一液 (pH1.2) および日本薬局方崩壊試験第二液 (pH6.8) (共に和光純薬工業社製) を用いて調製した。0.04 w/v %ペプシン (1:10000, 和光純薬工業社製) を含有する、pH3.0の人工胃液を調製し、MRS液体培地で定常状態まで静置培養したIJH-SONE68株の種培養液を一定量接種した後、1、3、5時間後における生菌数をカウントした。接種時点における生菌数を100%とし、生存率を求めた。なお、生菌数を計測する際には、各時間経過後の溶液の一部を適宜段階希釈し、BCP加プレートカウントアガール (日水製薬社) を用いて混釈培養 (37℃, 嫌気, 数日) させ、生じたコロニー数をカウントすることで、その希釈液中に存在する生菌数を算出した。同時に、Lactobacillus bulgaricus B-5b(http://www.gene.affrc.go.jp/databases-micro_search_detail.php?maff=401001)についても試験を行った。
[0078]
(2) 試験結果
  得られた耐酸性試験結果を表3に示す。
[0079]
[表3]


[0080]
 表3の結果から明らかなとおり、IJH-SONE68株は、Lactobacillus bulgaricus B-5bに比べて、人工胃液に対して高い耐酸性特性を有する。
[0081]
2.  人工胆汁に対する耐酸性試験
(1) 試験方法
 0.1、0.2、0.3 w/v %の胆汁末 (和光純薬工業社製) を含有するMRS液体培地を調製し、MRS液体培地で定常状態まで静置培養したIJH-SONE68株の種培養液を0.1 v/v %接種し、37℃にて24時間の静置培養を行った。培養終了後、胆汁末を含まないMRS培地の菌体の濁度 (O.D. 600 nm) を100%とし、各濃度の胆汁末を含むMRS培地の菌体濁度の割合を算出した。同時に、Lactobacillus acidophilus L-54(日本乳業技術協会から提供されている)およびLactobacillus bulgaricus B-5bについても試験を行った。
[0082]
(2) 試験結果
 得られた耐酸性試験結果を表4に示す。
[0083]
[表4]


[0084]
 表4の結果から明らかなとおり、IJH-SONE68株は、Lactobacillus acidophilus L-54およびLactobacillus bulgaricus B-5bに比べて、人工胆汁に対して高い耐酸性を有する。
[0085]
実施例7
IJH-SONE68株のアルコール傷害に対する効果
 IJH-SONE68株のアルコール傷害に対する効果を調べるため、アルコール性肝炎誘発モデルマウスに対するIJH-SONE68株の影響について検討した。
[0086]
1.  試験方法 
 アルコール嗜好性を有するC57BL/6J系の雄性マウス (日本クレア, 8週齢) に、エタノール含有飼料を6週間摂取させることでアルコール性肝炎誘発モデルマウスを作製し、その間の乳酸菌摂取の有無が及ぼす影響を観察した。具体的には、飼育期間中、マウスを餌の違いによって以下の3 群 ((1)~(3)) に分け、飼育開始6週間後に採血を行った。
[0087]
 1):陽性コントロール群 (エタノール含有飼料L10016のみ)
 2):陰性コントロール群 (エタノール非含有飼料L10015のみ)
 3):IJH-SONE68株投与群 (エタノール含有飼料L10016+乳酸菌生菌体)
    エタノール含有飼料L10016:
    Pre-Mix L10016A (Research Diet社) に水およびエタノールを使用直前に混合して調製
    エタノール非含有飼料L10015:
    Pre-Mix L10016A (Research Diet社) に水およびマルトデキストリンを使用直前に混合して調製
[0088]
 なお、マウスは7週齢のものを購入し、1群あたり5匹とし、1週間馴致のため、予め普通食餌 (オリエンタル酵母製、MF) で飼育した後に実験に供した。飼育は広島大学霞キャンパス内の霞動物実験施設で行い、また、飼育期間中、湿度は40-60%、気温は20-26℃を維持し、12時間毎に照明のON/OFFが切り替えられる環境で行った。個々のマウスの識別は尾部をアニマルマーカー (室町器械社製) によって塗り分けることにより行った (赤、青、緑、黄、無着色で区別)。
[0089]
 試験食餌は、MRS培地にて各乳酸菌株を培養、洗浄したものを、エタノール飼料に混合したものである。実験中、食餌は給餌容器に入れたものを毎日交換し、自由摂取できるようにした。なお、水を含め、他の食餌は一切与えなかった。また、食餌の残量についても計測を行った。飼育を開始してから6週間経過後、イソフルラン吸入およびペントバルビタール腹腔内投与によりマウスを安楽死させ、採血を行った。血液から回収した血清は、-80℃にて凍結保存した。血液生化学検査を行って、アルコール傷害の検査指標とされる、血清中のAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)、ALP(アルカリホスファターゼ)、LDH(乳酸脱水素酵素)、LAP(ロイシンアミノペプチダーゼ)およびLIP(リパーゼ)の値を測定した。各測定値の統計解析は、SPSS 17.0 (SPSS Japan) によって行った。
[0090]
2. 試験結果
 陽性コントロール群 (PC)、陰性コントロール群 (NC)およびIJH-SONE68株投与群(SONE68)についてのAST、ALT、ALP、LDH、LAPおよびLIPの各測定値(IU/L)を図7~12のグラフに示した。図7~12のグラフから分かるように、IJH-SONE68株は、AST、ALT、ALP、LDH、LAPおよびLIPの値を陽性コントロール群 (PC)よりも減少させ、アルコール傷害に対する優れた予防改善効果を有する。
[0091]
実施例8
IJH-SONE68株のピューレへの適用
 IJH-SONE68株を、イチジク果実、酒粕などからなるピューレに適用した例を以下に示す。
[0092]
 イチジク果実を適当な大きさに切り分け、重量に対して1.0 (w/w) %のセルラ-ゼ「オノズカ」3S、0.5 (w/w) %のペクチナーゼ3S、0.5 (w/w) %のアスコルビン酸ナトリウム、2.0 (w/w) %の酒粕 (醸造副産物) 粉末、および100 (w/w) %の純水を加え、まるごとエキス装置 (東洋高圧社製) を用いて50℃、100 MPaの条件下で24時間処理を行った。具体的には、包丁でほぼ均等に1/4サイズとなるよう分割したイチジク果実を処理用パウチ (ハイブリバッグ、コスモバイオ社製) に必要量投入しておき、そこに上記の試薬全てを溶解させた水溶液を添加した後、気泡を出来るだけ取り除いてシーラー (ポリシーラー、アズワン社製) によりシールした。シール後のバッグをまるごとエキス装置 (2Lタイプ、東洋高圧社製) に入れ、上記条件で処理を行った。なお、培養前にはクリーンベンチ (SANYO社製) 内で無菌的にパウチを開封し (アルコールで滅菌処理したハサミで)、予め高圧滅菌機(トミー精工社製) 処理により滅菌処理を行った容器 (アイボーイ、アズワン社製) に無菌的に中身を移した。
[0093]
 調製したピューレに対し、予めMRS培地を用いて37℃にて2-3日間種培養したLactobacillus paracasei IJH-SONE68株の菌体懸濁液を1 (v/v) %相当量となるよう添加して、37℃で48時間静置培養を行った。具体的には、まずネジ付き試験管に10 mLずつ分注したMRS培地 (メルク社製) を118℃、15 minの条件で高圧滅菌し、そこに-80℃にて凍結保存してあるIJH-SONE68株の菌液ストックをクリーンベンチ内で植菌した。密栓後、培養器にて37℃、2-3日間試験管立てに立てたまま培養した。培養後, 培養液の濁りが均一になるまで転倒混和させ、15 mL容の遠心チューブ (Nunc社製) にクリーンベンチ内で中身を移した。遠心 (エッペンドルフ社製) により菌体を沈殿させた後、クリーンベンチ内で培養液上清を捨てると共に、ピューレを10 mL分加え、密栓後、ボルテックスマシーン (Scientific Industries社製) により沈殿した菌体を再懸濁させた。その後、クリーンベンチ内でピューレに必要量の菌体懸濁ピューレを加え、密栓後、培養器 (ヤマト科学社製) にて37℃で2-3日間、ボトルを立てたまま培養を行った。
 以上によって得られたピューレは、菌体懸濁液を加えないで得られたピューレに比べて、酸味が加わり良好な食感と風味が得られた。
[0094]
実施例9
卵白培地を用いた培養
 IJH-SONE68株を卵白培地を用いて培養し、その増殖を調べた。
1. 卵白培地の調製及び培養
(1). 方法
 殻ごと軽くエタノールで消毒した鶏卵をクリーンベンチ中で割り、卵黄と卵白に分割し、卵白部分のみを取得した。卵白は50 mL容コニカルチューブに取り分け、ボルテックスによる撹拌を行うことで均一な粘度にした後、培養用に他のチューブに均一な量になるように分注した。
 種培養したIJH-SONE68株の乳酸菌の培養液を、無菌的にそれぞれのチューブに終濃度1 v/v %となるよう植菌し、静置培養を行った。同様に、他の乳酸菌であるペディオコッカス・ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)(LP28株)を用いて培養を行った。
[0095]
(2). 結果
 培養結果を図13に示した。図13から分かるように、IJH-SONE68株の乳酸菌は卵白を用いた培地で、非常に多く増殖した。
[0096]
2. 卵白にグルコースおよび本にがりを加えた培地の調製及び培養
(1). 方法
 上記1の方法で培養を行う際, 卵白に終濃度が1 w/v %となるようにグルコースを加え、さらに、同じく終濃度が1 v/v %となるように本にがり(組成:Na +:92 mg; Ca 2+: 3,500 mg; Mg 2+: 6,400 mg; およびK +: 2,300 mg)を加え, 培養を行った。具体的には、乳酸菌の培養前に、フィルター滅菌処理を行った10 w/v %グルコース水溶液を卵白の1/10 容量、そして同じくフィルター滅菌を行った本にがりを卵白の1/100容量、それぞれ無菌的に添加して、培養を行った。
[0097]
(2). 結果
 培養結果を図14に示した。図14から分かるように、IJH-SONE68株の乳酸菌は、卵白にグルコースおよび本にがりを加えた培地で、著しく増殖した。
 これらの結果から、IJH-SONE68株の乳酸菌は、卵白を用いた培地中でも強い増殖能力は発揮することから、卵白中に存在する、細菌細胞壁を分解する酵素であるリゾチームや、キレート作用により細菌の鉄利用を妨害する働きをもつトランスフェリンなどに対する生体防衛機能が強いことが分かる。
[0098]
 以上の詳細な説明から明らかなとおり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
 [1] 菌体外多糖としてN-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖を産生する乳酸菌。
 [2] 乳酸菌がラクトバチルス(Lactobacillus)属に属する乳酸菌である上記[1]に記載の乳酸菌。
 [3] 乳酸菌がラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)に属する乳酸菌である上記[1]又は[2]に記載の乳酸菌。
 [4] 乳酸菌がイチジク由来の乳酸菌である上記[1]~[3]のいずれかに記載の乳酸菌。
 [5] 乳酸菌がLactobacillus paracasei IJH-SONE68株(受託番号NITE BP-02242)又はそれと同等の乳酸菌である上記[1]~[4]のいずれかに記載の乳酸菌。
 [6] 中性多糖がヒアルロニダーゼ活性阻害を有する上記[1]~[5]のいずれかに記載の乳酸菌。
 [7] 上記[1]~[6]のいずれかに記載の乳酸菌を含有する組成物。
 [8] 組成物が飲食品組成物である上記[7]に記載の組成物。
 [9] 飲食品が、飲料、機能性食品、発酵食品又はサプリメントである上記[8]に記載の組成物。
 [10] 組成物が医薬組成物である上記[7]に記載の組成物。
 [11] 組成物が飼料組成物である上記[7]に記載の組成物。
 [12] 組成物が化粧品組成物である上記[7]に記載の組成物。
 [13] ヒアルロニダーゼ阻害のための上記[7]~[12]のいずれかに記載の組成物。
 [14] 抗アレルギーのための上記[7]~[12]のいずれかに記載の組成物。
 [15] 抗アルコール傷害のための上記[7]~[12]のいずれかに記載の組成物。
 [16] 組成物の有効成分としての上記[1]~[6]のいずれかに記載の乳酸菌の使用。
 [17] 組成物が飲食品組成物である上記[16]に記載の使用。
 [18] 飲食品が、飲料、機能性食品、発酵食品又はサプリメントである上記[17]に記載の使用。
 [19] 組成物が医薬組成物である上記[16]に記載の使用。
 [20] 組成物が飼料組成物である上記[16]に記載の使用。
 [21] 組成物が化粧品組成物である上記[16]に記載の使用。
 [22] 組成物がヒアルロニダーゼ阻害のための組成物である上記[16]~[21]のいずれかに記載の使用。
 [23] 組成物が抗アレルギーのための組成物である上記[16]~[21]のいずれかに記載の使用。
 [24] 組成物が抗アルコール傷害のための組成物である上記[16]~[21]のいずれかに記載の使用。
 [25] 上記[1]~[6]のいずれかに記載の乳酸菌と他の成分とを混合することを含む組成物の製造方法。
 [26] 組成物が飲食品組成物である上記[25]に記載の製造方法。
 [27] 飲食品が、飲料、機能性食品、発酵食品又はサプリメントである上記[26]に記載の製造方法。
 [28] 組成物が医薬組成物である上記[25]に記載の製造方法。
 [29] 組成物が飼料組成物である上記[25]に記載の製造方法。
 [30] 組成物が化粧品組成物である上記[25]に記載の製造方法。
 [31] 組成物がヒアルロニダーゼ阻害のための組成物である上記[25]~[30]のいずれかに記載の製造方法。
 [32] 組成物が抗アレルギーのための組成物である上記[25]~[30]のいずれかに記載の製造方法。
 [33] 組成物が抗アルコール傷害のための組成物である上記[25]~[30]のいずれかに記載の製造方法。
 [34] 上記[1]~[6]のいずれかに記載の乳酸菌を、それを必要とする対象に適用する方法であって、上記[1]~[6]のいずれかに記載の乳酸菌を含有する組成物を対象に適用することを含む適用方法。
 [35] 組成物が飲食品組成物である上記[34]に記載の適用方法。
 [36] 飲食品が、飲料、機能性食品、発酵食品又はサプリメントである上記[35]に記載の適用方法。
 [37] 組成物が医薬組成物である上記[34]に記載の適用方法。
 [38] 組成物が飼料組成物である上記[34]に記載の適用方法。
 [39] 組成物が化粧品組成物である上記[34]に記載の適用方法。
 [40] 対象に対してヒアルロニダーゼ阻害作用を発揮する上記[34]~[39]のいずれかに記載の適用方法。
 [41] 対象に対して抗アレルギー作用を発揮する上記[34]~[39]のいずれかに記載の適用方法。
 [42] 対象に対して抗アルコール傷害を発揮する上記[34]~[39]のいずれかに記載の適用方法。

産業上の利用可能性

[0099]
 以上に詳細に説明したとおり、本発明の乳酸菌は、ヒアルロニダーゼ阻害活性を発揮し抗アレルギー効果を示す菌体外多糖を産生し、また、抗アルコール傷害効果を示す。さらには、本発明の乳酸菌は胃酸や胆汁酸に対して高い耐性を有し、卵白を用いた培地中でも強い増殖能力を発揮する。したがって、本発明の乳酸菌は、飲食品、医薬品、飼料、化粧品などの有効成分として用いることができる。

請求の範囲

[請求項1]
 菌体外多糖としてN-アセチルグルコサミンがα-1,6結合により連結した構造を有する中性多糖を産生する乳酸菌。
[請求項2]
 乳酸菌がラクトバチルス(Lactobacillus)属に属する乳酸菌である請求項1に記載の乳酸菌。
[請求項3]
 乳酸菌がラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)に属する乳酸菌である請求項1又は2に記載の乳酸菌。
[請求項4]
 乳酸菌がイチジク由来の乳酸菌である請求項1~3のいずれかに記載の乳酸菌。
[請求項5]
 乳酸菌がLactobacillus paracasei IJH-SONE68株(受託番号NITE BP-02242)又はそれと同等の乳酸菌である請求項1~4のいずれかに記載の乳酸菌。
[請求項6]
 中性多糖がヒアルロニダーゼ阻害活性を有する請求項1~5のいずれかに記載の乳酸菌。
[請求項7]
 請求項1~6のいずれかに記載の乳酸菌を含有する組成物。
[請求項8]
 組成物が飲食品組成物である請求項7に記載の組成物。
[請求項9]
 飲食品が、飲料、機能性食品、発酵食品又はサプリメントである請求項8に記載の組成物。
[請求項10]
 組成物が医薬組成物である請求項7に記載の組成物。
[請求項11]
 組成物が飼料組成物である請求項7に記載の組成物。
[請求項12]
 組成物が化粧品組成物である請求項7に記載の組成物。
[請求項13]
 ヒアルロニダーゼ阻害のための請求項7~12のいずれかに記載の組成物。
[請求項14]
 抗アレルギーのための請求項7~12のいずれかに記載の組成物。
[請求項15]
 抗アルコール傷害のための請求項7~10のいずれかに記載の組成物。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]   [規則26に基づく補充 13.07.2018] 

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]