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1. (WO2018061052) TIRE VULCANIZATION MOLD
Document

明 細 書

発明の名称 タイヤ加硫金型

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055  

符号の説明

0056  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : タイヤ加硫金型

技術分野

[0001]
 本発明の実施形態は、タイヤを加硫成型するタイヤ加硫金型に関する。

背景技術

[0002]
 タイヤは、未加硫のグリーンタイヤを作製し、タイヤ加硫金型を用いてグリーンタイヤを所定形状に成型しつつ加硫することにより製造される。タイヤ加硫金型においては、グリーンタイヤとの間に空気が溜まることにより、タイヤの外表面に凹み(ベア)等の成型不良が生じることが知られており、かかる成型不良を抑制するために金型とグリーンタイヤとの間に溜まった空気を排出することが求められる。
[0003]
 そのため、例えば、特許文献1では、タイヤ周方向に分割された複数のサイドセグメントをタイヤ周方向に連ねることによりリング状のサイドモールドを形成し、サイドセグメントの合わせ面を排気隙間とするタイヤ加硫金型が提案されている。また、特許文献2では、サイドモールドに環状凹部を設けるとともに、該環状凹部にサイドリングを嵌め込み、環状凹部の壁面に接するサイドリングの周面に微細溝を設けて排気経路とするタイヤ加硫金型が提案されている。
[0004]
 ところで、タイヤのサイドウォール部には、例えばタイヤサイズ、ロードインデックス、メーカー名、製造年月日、製造番号等の情報が表示されている。これらの情報はタイヤ加硫金型の内面に設けられた情報転写部によりタイヤ表面に形成されるが、該情報転写部を金型本体に対して取り替え可能にするために、情報表示用の替駒が用いられることがある(特許文献3参照)。替駒は、例えばサイドモールドのサイド成型面に設けられた取付穴に嵌合されており、取り替え可能に構成されている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2012-135897号公報
特許文献2 : 特開昭64-53816号公報
特許文献1 : 特開2012-135897号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 サイドモールドにおける排気を可能にするべく、サイドモールド本体に凹部を設け、該凹部にサイドピースを嵌め込んで、両者の合わせ面に排気隙間を形成する場合、排気性を確保しつつ、排気隙間からのゴムのはみ出しによる成型不良を抑制するためには、排気隙間を精度良く形成することが求められる。一方で、替駒は、その周囲からのゴムのはみ出しを防止するために、取付穴に対して隙間なく嵌合する必要がある。このようにサイドモールド本体との間で隙間を確保しつつ取り付けられるサイドピースと、サイドモールドに隙間なく取り付けられる替駒を設ける場合、金型の清掃等に伴う金型の分解再組み立て時における要求精度が高く、作業性が損なわれるという問題がある。
[0007]
 本発明の実施形態は、以上に鑑み、サイドモールドに替駒とともに排気隙間を形成するサイドピースを備えるタイヤ加硫金型において、分割再組み立て時における作業性を向上することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明の実施形態は、タイヤのサイドウォール部を成型するサイド成型面を有する環状のサイドモールドを備えたタイヤ加硫金型であって、前記サイドモールドは、前記サイド成型面に設けられた凹部を有するサイドモールド本体と、前記凹部に嵌まり前記サイド成型面の一部を構成するとともに、前記凹部の壁面との間に排気のための排気隙間を形成するサイドピースと、前記サイド成型面に設けられた取付穴に対して隙間なく密接嵌合された情報表示用の替駒と、を備え、前記替駒が、前記サイドピースと前記サイドモールド本体とに跨らないように、前記サイドピース内又は前記サイドモールド本体内に設けられたものである。
[0009]
 一実施形態において、前記凹部が、タイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられ、複数の前記サイドピースが、前記複数の凹部にそれぞれ嵌まり前記サイドモールド本体とともに環状の前記サイド成型面を形成し、前記排気隙間が、前記サイドピースのタイヤ周方向両側の側面と当該側面に対向する前記凹部の壁面との間に設けられてもよい。
[0010]
 この場合、前記サイドピースのタイヤ径方向内側端が、前記サイド成型面のタイヤ径方向内側端よりもタイヤ径方向内方に位置してもよい。
[0011]
 また、前記サイドモールド本体が、前記サイド成型面のタイヤ径方向内側に前記ビードリングを固定するビードリング固定部を備え、前記凹部が、前記サイド成型面のタイヤ径方向内側端を越えて前記ビードリング固定部まで延びており、前記凹部に嵌まった前記サイドピースのタイヤ径方向内側端が、前記ビードリング固定部に固定された前記ビードリングによってタイヤ軸方向内側から覆われてもよい。
[0012]
 また、前記サイドピースのタイヤ径方向内側端と前記凹部のタイヤ径方向内側端との間に隙間が設けられ、この内側端の隙間が、前記サイドピースのタイヤ周方向両側の前記排気隙間よりも大きく設定されてもよい。

発明の効果

[0013]
 本実施形態であると、替駒をサイドピースとサイドモールド本体とに跨らないように、サイドピース内又はサイドモールド本体内に設けたことにより、サイドピースの隙間を持たせた嵌合と替駒の密接嵌合とを別々に行うことができるので、金型の清掃等に伴う金型の分解再組み立て時における要求精度を低減することができ、作業性を向上することができる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] 第1実施形態に係るタイヤ加硫金型の加硫時における状態を示す半断面図
[図2] 同実施形態におけるサイドモールドの要部拡大斜視断面図
[図3] 同サイドモールドの斜視断面図
[図4] 同サイドモールドを分解して示す斜視断面図
[図5] 図3のV-V線断面図
[図6] 同サイドモールドの要部拡大平面図
[図7] 第2実施形態に係るサイドモールドの要部拡大斜視断面図
[図8] 第2実施形態に係るサイドモールドの要部拡大平面図

発明を実施するための形態

[0015]
 以下、実施形態について図面を参照して説明する。
[0016]
 図1は、空気入りタイヤTを加硫成型するために用いられる、第1実施形態に係るタイヤ加硫金型(以下、単に加硫金型という)10を示した図である。加硫金型10は、未加硫のグリーンタイヤをその軸心X(加硫金型10の軸心と同じ)が上下方向になるようにセットして加硫成型する金型であり、タイヤTのトレッド部T1を成型するためのトレッドモールド12と、タイヤTのサイドウォール部T2を成型するための上下一対のサイドモールド14,14と、タイヤTのビード部T3を成型するための上下一対のビードリング16,16を備え、タイヤTの成型空間であるキャビティを形成する。
[0017]
 トレッドモールド12は、トレッド部T1を成型するトレッド成型面18を有する金型であり、タイヤ周方向に分割された複数のセクタからなる。複数のセクタは、タイヤ放射方向(タイヤ径方向KD)に拡縮変位可能に設けられ、型閉め状態において、周方向に隣り合うセクタが互いに寄り集まって環状をなす。
[0018]
 上下のサイドモールド14,14は、環状、より詳細には厚肉の中空円板状をなす金型であり、トレッドモールド12のタイヤ軸方向XDの両端部における内周側にそれぞれ設けられている。上下のサイドモールド14,14は、上下のサイドウォール部T2,T2をそれぞれ成型するサイド成型面20,20を有する。
[0019]
 上下のビードリング16,16は、タイヤTのビード部T3が嵌合可能に構成された環状の金型であり、上下のサイドモールド14,14の内周側かつタイヤ軸方向内側にそれぞれ設けられている。上下のビードリング16,16は、上下のビード部T3,T3をそれぞれ成型するビード成型面22,22を有する。
[0020]
 図2~6に示すように、サイドモールド14は、サイドモールド本体24と、複数のサイドピース26と、複数の排気隙間28とを備える。なお、図2~6では、下側のサイドモールド14を示し、以下の説明でも下側のサイドモールド14について説明するが、上側のサイドモールド14も基本的には同じ構成を持つので、説明は省略する。
[0021]
 サイドモールド本体24は、サイド成型面20にタイヤ周方向CDに間隔をあけて複数設けられた凹部30を有する。詳細には、中空円板状をなすサイドモールド本体24のタイヤ径方向外側部分には、環状のサイド成型面20が設けられており、また、該サイド成型面20のタイヤ径方向内側、即ち、サイドモールド本体24のタイヤ径方向内側部分には、ビードリング16を固定する環状のビードリング固定部32が設けられている。なお、ビードリング16は、ビードリング固定部32に載置され、不図示のボルト等によりサイドモールド14に固定される。
[0022]
 そして、サイド成型面20に、タイヤ周方向CDに間隔をあけて、サイドピース26を収容する複数の凹部30が設けられている。サイドピース26を支持する凹部30の底面は、サイドモールド本体24の一部をなす平板状の台座部34で構成されている。凹部30を設けたことにより、タイヤ周方向CDに隣り合う凹部30の間には、台座部34から上方に隆起する凸部36が設けられており、これら複数の凹部30と凸部36がタイヤ周方向CDに交互に配置されている。
[0023]
 図6に示すように、凹部30は、平面視(タイヤ軸方向視)においてサイド成型面20に扇形状に開口する窪みであり、詳細には、平面視において、内周側の円弧部と、外周側の円弧部と、両円弧部の端を結んでタイヤ径方向に延びる一対の直線部と、からなる扇形状をなす。凹部30のタイヤ径方向外側は、この例では、サイドモールド本体24のタイヤ径方向外側面に開口している。
[0024]
 凸部36は、ビードリング固定部32からタイヤ径方向外方に放射状に設けられている。この例では、凹部30と凸部36との境界となる凹部30の壁面30A(凸部36の側面と同じ)は、タイヤ径方向KDに一致させて設けられており、凸部36は平面視において扇形状をなしている。なお、凸部36の上面は、サイド成型面20の一部20Aを構成する。
[0025]
 サイドピース26は、サイドモールド本体24の複数の凹部30にそれぞれ嵌め込まれ、サイドモールド本体24とともにリング状のサイドモールド14を構成する。従って、サイドピース26は、凹部30と同様、平面視において扇形状をなしている。凹部30に嵌め込まれたサイドピース26は、ボルト37によりサイドモールド本体24、詳細には台座部34に固定されている。
[0026]
 サイドピース26の上面は、サイド成型面20の一部20Bを構成し、サイドモールド本体24の凸部36に設けられたサイド成型面20Aとともに、環状のサイド成型面20を形成する。詳細には、サイド成型面20は、排気隙間28を挟んでタイヤ周方向CDに連続する環状をなす。
[0027]
 サイドピース26は、タイヤ周方向CDの長さが凹部30よりも若干小さく設けられている。そのため、サイドピース26が凹部30に嵌め込まれた状態で、サイドピース26のタイヤ周方向両側の側面26A,26Aと、当該側面に対向する凹部30の壁面30A,30Aとの間には、タイヤ径方向KDに延びる排気隙間28が設けられている。排気隙間28は、その上端がサイド成型面20に開口している。
[0028]
 排気隙間28は、グリーンタイヤとサイド成型面20との間に存在する空気を外部に排出するための微小隙間であり、サイド成型面20における寸法が、空気は通過するが未加硫ゴムは侵入しない程度の寸法に設定されている。一例として、サイド成型面20における排気隙間28の幅(サイドピース26の側面26Aと凹部30の壁面30Aとの間隔)は0.05mm以下であることが好ましく、0.01~0.05mmでもよく、0.01~0.03mmでもよい。
[0029]
 図5に示すように、凹部30の底面には、台座部34を厚さ方向に貫通するスリット38が設けられている。スリット38は、排気隙間28より幅広に設けられ、図6に示すように、凹部30のタイヤ周方向両側の壁面30Aに沿ってタイヤ径方向KDに延びる切れ込みである。スリット38のタイヤ径方向外側は台座部34のタイヤ径方向外側面に開口している。排気隙間28は、その下端がスリット38に繋がっており、この例では、タイヤ径方向KDの全体にわたってスリット38と上下に重なり、スリット38と繋がっている。スリット38は、不図示の排気経路に接続されており、グリーンタイヤとサイドモールド14との間に存在する空気が、排気隙間28及びスリット38を通って排気経路へ流れ込み、タイヤ加硫金型10の外部へ排出される。
[0030]
 本実施形態では、図1及び図2に示すように、サイドピース26のタイヤ径方向内側端26Eは、サイド成型面20のタイヤ径方向内側端20Eよりも、タイヤ径方向内方KD1に位置している。ここで、サイド成型面20のタイヤ径方向内側端20Eは、サイドモールド14とビードリング16とのキャビティにおける金型分割線に一致する。詳細には、図3及び図4にも示されるように、サイドモールド本体24に設けられた凹部30は、サイド成型面20のタイヤ径方向内側端20Eを越えて、ビードリング固定部32まで延びている。すなわち、凹部30のタイヤ径方向内側端30Eはビードリング固定部32内に位置している。そして、図1に示すように、凹部30に嵌まったサイドピース26のタイヤ径方向内側端26Eが、サイド成型面20の上記内側端20Eよりもタイヤ径方向内側において、ビードリング固定部32に固定されたビードリング16によってタイヤ軸方向XD内側から覆われている。
[0031]
 この例では、サイドモールド14には、サイド成型面20の上記内側端20Eを頂点とするタイヤ周方向CDに延びる凸条39が、タイヤ成型面20に設けられている。該凸条39をタイヤ周方向CDにおいて分断するように複数の凹部30が設けられ、そのため、凸条39はサイドモールド本体24において断続状に設けられている(図4参照)。そして、対応する凸条39の残部がサイドピース26に形成され、サイドピース26を凹部30に嵌め込むことで、タイヤ周方向CDの全周にわたって凸条39が形成されている。
[0032]
 図6に示すように、サイドピース26のタイヤ径方向内側端26Eと凹部30のタイヤ径方向内側端30Eとの間には隙間(即ち、内側端隙間)40が設けられている。詳細には、図6に示す平面視において、サイドピース26のタイヤ径方向内側端26Eは円弧状をなし、凹部30のタイヤ径方向内側端30Eも円弧状をなす。両者26E,30Eの間には、タイヤ周方向CDにおいて実質的に一定幅の隙間40が設けられている。この内側端隙間40は、サイドピース26のタイヤ周方向両側の排気隙間28,28よりも、間隔が大きく設定されている。一例として、間隔が0.05mm以下の排気隙間28に対し、内側端隙間40は0.5mm以上、好ましくは0.5~1.0mm程度の間隔に設定されている。
[0033]
 また、サイドピース26のタイヤ径方向内側端26Eにおけるタイヤ周方向両端の角部26E1,26E1は、曲率半径が2mm以上の湾曲面状に形成されている。一方、サイドピース26のタイヤ径方向外側端26Fにおけるタイヤ周方向両側の角部26F1,26F1の曲率半径は、内径側の角部26E1,26E1の曲率半径よりも小さく設定されており、例えば、曲率半径が0.15mm以下に設定されている。
[0034]
 図2及び図6に示すように、サイドモールド14には、サイド成型面20に設けられた取付穴42に対して隙間なく密接嵌合された情報表示用の替駒44が設けられている。替駒44は、タイヤサイズ、ロードインデックス、メーカー名、製造年月日、製造番号等の文字、記号、図形等からなる情報を表示するためのピースであり、これらの情報を表示するための凹部又は凸部が表面に形成され、取付穴42に取り替え可能に嵌合している。替駒44は、その外周のサイドモールド本体42との間に全周にわたって隙間が形成されないように、取付穴42に対して締まり嵌めされている。
[0035]
 この例では、替駒44は、サイドピース26とサイドモールド本体24とに跨らないように、即ち、サイドピース26とサイドモールド本体24との境界(即ち、排気隙間28)を跨がないように、サイドピース26内に設けられている。より詳細には、図2及び図6に示されるように、替駒44は、サイド成型面20において、その全体がサイドピース26内に設けられており、つまりサイドピース26に内包されている。なお、替駒44は、1つのサイドピース26のみに設けてもよく、図3及び図4に示すように、複数のサイドピース26に設けてもよい。
[0036]
 図2に示すように、取付穴42は、サイドピース26のサイド成型面20Bから裏面側に向かって凹設されている。取付穴42の底面側にはボルト穴46が設けられており、ボルト穴46は、サイドピース26を貫通し、更にサイドモールド本体24の台座部34も貫通して設けられている。そして、替駒44が取付穴42に嵌合した状態で、サイドモールド本体24の裏面側からボルト穴46にボルト48を入れて締め付けることにより、替駒44はサイドピース26に固定されている。
[0037]
 以上よりなる加硫金型10を用いて空気入りタイヤTを製造する際には、加硫金型10内にグリーンタイヤ(未加硫タイヤ)をセットして型閉めした後、内側に配置した不図示のブラダーを膨張させて、グリーンタイヤを金型内面に押し当て、加熱状態に保持することによりグリーンタイヤが加硫成型される。
[0038]
 その際、本実施形態であると、グリーンタイヤとサイドモールド14との間に存在する空気を、サイドピース26とサイドモールド本体24との間に形成された排気隙間28からスリット38を通って外部に排出することができる。そのため、空気が残存することによる成型不良を抑えることができる。
[0039]
 本実施形態に係る加硫金型10であると、替駒44を、サイド成型面20におけるサイドピース26とサイドモールド本体24との境界に跨らないように、サイドピース26に内包させたので、排気隙間28を形成するサイドピースの嵌合と、替駒44の隙間のない密接嵌合とを別々に行うことができる。そのため、清掃等に伴い、加硫金型10を分解し、再組み立てする際に、両者の組み付け作業が容易であり、作業性を向上することができる。すなわち、仮に、替駒44がサイドピース26とサイドモールド本体24とに跨がって設定されていると、所定以下の均一な微細隙間である排気隙間28を確保しながらサイドピース26をサイドモールド本体24に取り付けるとともに、両者の境界位置で隙間を設けずに替駒44を取り付けることは困難であり、サイドピース26周りでのゴムのはみ出しや排気不良による成型不良が生じたり、替駒44周りでゴムのはみ出しが生じたりする要因となる。本実施形態によれば、かかる不具合を抑制することができる。
[0040]
 また、本実施形態であると、タイヤ周方向CDに複数配置したサイドピース26の両側にタイヤ径方向KDに延びる排気隙間28を設けたので、かかるタイヤ周方向CDに設けた複数の排気隙間28から、グリーンタイヤとサイドモールド14との間に存在する空気を効果的に排出することができる。そのため、排気性の向上による成型不良の抑制効果を高めることができる。
[0041]
 また、サイドモールド14は、複数のサイドピース26を組み合わせて構成されるが、全てのサイドピース26がサイドモールド本体24に固定されているので、複数のサイドピース同士を固定する際に生じる取り付け位置の誤差が累積することがない。そのため、精度良くサイドピース26を取り付けることができ、サイドモールド本体24とサイドピース26との間に形成された排気隙間28の幅寸法を精度良く設定することができる。
[0042]
 また、本実施形態では、サイドモールド14を組み立てる際に、例えば、サイドモールド本体24の凹部30にサイドピース26を嵌め込み、凹部30の壁面30Aとサイドピース26の側面26Aとの間にシムテープと呼ばれる所定厚みを有するテープ状のスペーサーを挟んだ状態でサイドピース26をサイドモールド本体24にボルト等で固定し、その後、スペーサーを取り除いて又は取り除かずにサイドモールド14を組み立てることができる。そのため、簡単に精度良く排気隙間30の幅寸法を設定することができる。
[0043]
 しかも、本実施形態では、サイドピース26のタイヤ径方向内側端26Eが、サイド成型面20のタイヤ径方向内側端20Eよりもタイヤ径方向内方KD1に位置しており、すなわちサイド成型面20内に位置しないので、サイドピース26のタイヤ径方向内側端26Eではサイドモールド本体24との正確な位置合わせが不要となる。
[0044]
 そのため、当該内側端26Eでのサイドモールド本体24との隙間40を、サイドピース26のタイヤ周方向両側の排気隙間28,28を厳密に設定するための遊びとして利用することができる。すなわち、例えば、この隙間40を、サイドピース26のタイヤ周方向両側の排気隙間28,28よりも大きく設定することにより、隙間40を利用してサイドピース26の位置決め誤差を吸収することができる。そのため、排気隙間28の寸法精度を更に高めることができる。
[0045]
 また、このようにサイドピース26の内側端26Eの隙間40を利用してサイドピース26をタイヤ径方向KDに変位させて位置決め誤差を吸収する場合、仮に替駒44がサイドピース26とサイドモールド本体24との境界に跨がって設定されていると、替駒44を隙間なく嵌合させることが一層困難になる。しかしながら、本実施形態では、上記のように替駒44が上記境界を跨がないので、このような問題も生じない。
[0046]
 また、サイドピース26の内径側の角部26E1と凹部30の対応する角部との厳密な嵌合精度も要求されないので、加工性を向上することができる。また、サイドピース26の内径側の角部26Eの曲率半径を2mm以上とすることにより、凹部30の対応する角部との接触を抑制することができる。一方、サイドピース26の外径側の角部26F1では、内径側の角部26E1の曲率半径よりも小さく設定することで、サイドピース26の外径側での未加硫ゴムのはみ出しを抑えることができる。
[0047]
 図7及び図8は、第2実施形態に係るサイドモールド14の要部を示した図である。第2実施形態では、替駒44を、サイドモールド本体24内に設けた点で、サイドピース26内に設けた第1実施形態とは異なる。
[0048]
 すなわち、第2実施形態では、替駒44は、サイドピース26とサイドモールド本体24とに跨らないように、サイド成型面20において、その全体がサイドモールド本体24内、詳細には凸部36内に設けられており、サイドモールド本体24に内包されている。
[0049]
 図7に示すように、この例では、取付穴42は、サイドモールド本体24(凸部36)のサイド成型面20Aから裏面側に向かって凹設されている。取付穴42の底面側にはボルト穴46がサイドモールド本体24の裏面側に貫通させて設けられている。そして、替駒44が取付穴42に嵌合した状態で、サイドモールド本体24の裏面側からボルト穴46にボルト48を入れて締め付けることにより、替駒44はサイドモールド本体24に固定されている。
[0050]
 このように替駒44は、サイドピース26に内包させるだけでなく、サイドモールド本体24に内包させて設けてもよい。なお、替駒44は、1つの凸部36のみに設けてもよく、複数の凸部36に設けてもよい。また、このようにサイドモールド本体24に内包させる構成と、第1実施形態のようにサイドピース26に内包させる構成を組み合わせてもよい。第2実施形態について、その他の構成及び作用効果については第1実施形態と同様であり、説明は省略する。
[0051]
 なお、上記実施形態では、凹部30のタイヤ径方向外側をサイドモールド本体24のタイヤ径方向外側面に開口させて設けたが、サイドモールド本体24の外周端部に、タイヤ周方向の全周にわたって連続する環状壁を設けて、凹部30のタイヤ径方向外側がサイドモールド本体24のタイヤ径方向外側面に開口しないように形成してもよい。
[0052]
 また、サイドピース26は、タイヤ周方向CDでの長さが同じものを等間隔に複数設ける場合には限定されず、タイヤ周方向CDでの長さが同じものを不等間隔に設けてもよく、あるいはまた、タイヤ周方向CDでの長さが異なるサイドピース26を等間隔又は不等間隔に複数設けるようにしてもよい。凹部30間の凸部36についても同様である。更には、サイドピース26を複数設ける場合に限定されず、1つだけ設けてもよい。
[0053]
 また、サイドピース26と凹部30の形状は上記のような扇形状に限定されるものではなく、例えば、サイド成型面にタイヤ周方向の全周に延びる環状の凹部を設け、該凹部に嵌まり込むリング状のサイドピースを設けて、リング状のサイドピースの内周側と外周側にサイドモールド本体24との間で環状の排気隙間を形成するようにしてもよい。
[0054]
 また、上記実施形態に係るサイドピース26による排気構造と替駒44の構成は、上下のサイドモールド14,14の双方に設けてもよいが、いずれか一方のサイドモールド14のみに設けてもよい。
[0055]
 以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。

符号の説明

[0056]
T…空気入りタイヤ、T2…サイドウォール部、10…タイヤ加硫金型、12…トレッドモールド、14…サイドモールド、16…ビードリング、20…サイド成型面、20E…サイド成型面のタイヤ径方向内側端、24…サイドモールド本体、26…サイドピース、26A…サイドピースのタイヤ周方向両側の側面、26E…サイドピースのタイヤ径方向内側端、28…排気隙間、30…凹部、30A…凹部の壁面、30E…凹部のタイヤ径方向内側端、32…ビードリング固定部、42…取付穴、44…替駒、CD…タイヤ径方向、KD…タイヤ径方向、XD…タイヤ軸方向

請求の範囲

[請求項1]
 タイヤのサイドウォール部を成型するサイド成型面を有する環状のサイドモールドを備えたタイヤ加硫金型であって、
 前記サイドモールドは、
 前記サイド成型面に設けられた凹部を有するサイドモールド本体と、
 前記凹部に嵌まり前記サイド成型面の一部を構成するとともに、前記凹部の壁面との間に排気のための排気隙間を形成するサイドピースと、
 前記サイド成型面に設けられた取付穴に対して隙間なく密接嵌合された情報表示用の替駒と、
 を備え、
 前記替駒が、前記サイドピースと前記サイドモールド本体とに跨らないように、前記サイドピース内又は前記サイドモールド本体内に設けられた、
 タイヤ加硫金型。
[請求項2]
 前記凹部が、タイヤ周方向に間隔をあけて複数設けられ、複数の前記サイドピースが、前記複数の凹部にそれぞれ嵌まり前記サイドモールド本体とともに環状の前記サイド成型面を形成し、前記排気隙間が、前記サイドピースのタイヤ周方向両側の側面と当該側面に対向する前記凹部の壁面との間に設けられた、請求項1に記載のタイヤ加硫金型。
[請求項3]
 前記サイドピースのタイヤ径方向内側端が、前記サイド成型面のタイヤ径方向内側端よりもタイヤ径方向内方に位置している、請求項2に記載のタイヤ加硫金型。
[請求項4]
 前記サイドモールド本体が、前記サイド成型面のタイヤ径方向内側に前記ビードリングを固定するビードリング固定部を備え、前記凹部が、前記サイド成型面のタイヤ径方向内側端を越えて前記ビードリング固定部まで延びており、前記凹部に嵌まった前記サイドピースのタイヤ径方向内側端が、前記ビードリング固定部に固定された前記ビードリングによってタイヤ軸方向内側から覆われている、請求項3に記載のタイヤ加硫金型。
[請求項5]
 前記サイドピースのタイヤ径方向内側端と前記凹部のタイヤ径方向内側端との間に隙間が設けられ、この内側端の隙間が、前記サイドピースのタイヤ周方向両側の前記排気隙間よりも大きく設定された、請求項3又は4に記載のタイヤ加硫金型。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]