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1. (WO2017146164) ANTENNA DEVICE
Document

明 細 書

発明の名称 アンテナ装置 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

0007   0008   0009   0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18  

明 細 書

発明の名称 : アンテナ装置

関連出願の相互参照

[0001]
 本国際出願は、2016年2月23日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願番号第2016-032214号に基づくものであって、その優先権の利益を主張するものであり、日本国特許出願番号第2016-032214号のすべての内容が参照により本国際出願に援用される。

技術分野

[0002]
 本開示は、電波を反射する環境に設置されるアンテナ装置に関する。

背景技術

[0003]
 誘電体基板上に形成されるパッチアンテナは、例えば、車両や航空機などの移動体においてその周囲を監視するレーダなどに用いられている。パッチアンテナは、誘電体基板の一方の面に形成されたパッチ状のパターンを含む放射素子と、基板の他方の面に形成された地板とを備える。
[0004]
 ところで、パッチアンテナを、車載用のレーダ装置のアンテナとして使用する場合、例えば、車両のバンパー内に搭載することが考えられる。この場合、アンテナから放射された電波の一部は、バンパーの内壁で反射し、さらにアンテナの放射面へ入射して再反射する。再反射の方向が放射の方向と等しいと、再反射波と放射波とが干渉して、アンテナの利得に悪影響を与えるおそれがある。
[0005]
 下記引用文献1には、多面体形状の散乱体を用いて、散乱体に入射した電磁波を、入射角度とは異なる所望の方向へ二次放射させる無線通信システムが開示されている。この無線通信システムは、散乱体に第1の角度で入射した電磁波が、空中と散乱体との境界面によって第2の角度の方向へ屈折し、この屈折した電磁波が散乱体の内部から空中へ出て行く境界面において、第1の角度とは異なる角度で二次放射されるように構成されている。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2009-153095号公報

発明の概要

[0007]
 上記アンテナパッチにおいて、放射素子の周囲に、このような散乱体を設置することによって、バンパーからの反射波を放射波と異なる方向に再反射させ、再反射波と放射波との干渉を抑制することが考えられる。しかしながら、散乱体の形状が多面体のため、誘電体基板上に散乱体を設置するとアンテナ装置の形状が複雑になるという問題がある。また、発明者の詳細な検討の結果、放射素子と上記散乱体とを同じ誘電基板上に形成すると、放射素子に給電が行われた際に、放射素子を元にして基板の表面を流れる表面波が上記散乱体から二次放射されるという問題が見出された。さらに、散乱体から放射された放射波がアンテナから放射された放射波と干渉して、指向性のリップルが増大し得るという問題が見出された
 本開示の1つの局面は、電波を反射する環境に設置された場合でも、反射の影響を十分に抑制するとともに、優れた指向性を発揮するアンテナ装置を提供できることが望ましい。
[0008]
 本開示の1つの局面は、アンテナ装置であって、誘電体基板と、地板と、アンテナ部と、反射部と、遮断部とを備える。地板は、誘電体基板の一方の面に形成され、アンテナ接地面として作用する。アンテナ部は、誘電体基板の他方の面に形成され、アレーアンテナとして作用するように構成されたアンテナパターンを有する。反射部は、アンテナ部の周囲に配置され反射板として作用する複数の第1導体パッチを有し、入射波をアンテナ部から放射される放射波と異なる方向へ反射する。遮断部は、アンテナ部の周囲に配置された複数の第2導体パッチと、各第2導体パッチと地板とを導通する複数のスルーホールと、を有し、誘電体基板の表面を流れる表面電流を遮断する。
[0009]
 本開示によれば、反射部に入射した入射波は、アンテナ部から放射される放射波と異なる方向へ反射される。よって、誘電体基板面から放射された放射波が放射方向で反射した後、反射部へ到来して再反射した時に、放射波と同じ方向に向かう再反射波の反射強度を抑制することができる。また、誘電体基板面を流れる表面電流は遮断部へ伝搬すると遮断されるため、表面電流が反射部から放射されることを抑制できる。ひいては、アンテナ装置の指向性のリップルを抑制することができる。したがって、電波を反射する環境に設置された場合でも、反射波の影響を十分に抑制するとともに、優れた指向性を発揮することができる。
[0010]
 なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] アンテナ装置の正面図となるx-y平面図である。
[図2] アンテナ装置の側面図となるx-z平面図である。
[図3] アンテナ装置のIII-III断面図である。
[図4] アンテナ部に給電された時に、アンテナ部から基板表面を流れる電流の強さを示すx-y平面図である。
[図5] 導電パッチでの反射波の位相を通常基板での反射波の位相を基準として求めた周波数特性について、導電パッチの寸法を様々に変化させて示したグラフである。
[図6] 導電パッチのない通常基板の放射面での反射方向を模式的に示す説明図である。
[図7] ブロックを跨ぐ導電パッチ間に生じる反射波の位相差が一定である基板の放射面での反射方向を模式的に示す説明図である。
[図8] 実施例1及び比較例2と比較例1とのブロック間に生じる反射波の位相差を示す一覧表である。
[図9] アンテナ装置の指向性を求めたシミュレーション結果を示すグラフである。
[図10] アンテナ装置の指向性を求めたシミュレーション結果を示すグラフである。
[図11] 反射方位0degとなる方向から光が入射した場合の反射強度を、通常基板での反射強度を基準として求めたシミュレーション結果を示すグラフである。
[図12] バンパーが存在しない場合のアンテナ利得を基準として、バンパーの存在により反射波に基づく干渉の影響を受けた結果のアンテナ利得の利得変動量を求めたシミュレーション結果を示すグラフである。
[図13] バンパーによって生じる反射波を模式的に示した説明図である。
[図14] ブロックを跨ぐ導体パッチ間に生じる反射波の位相差を徐々に大きくした基板の放射面での反射方向を模式的に示す説明図である。
[図15] 他の実施形態に係るアンテナ装置の反射部のx-y平面図である。
[図16] 他の実施形態に係るアンテナ装置の反射部の等価回路図である。
[図17] 他の実施形態に係るアンテナ装置の正面図となるx-y平面図である。
[図18] 他の実施形態に係るアンテナ装置の正面図となるx-y平面図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態を説明する。
 [第1実施形態]
 [1.構成]
 アンテナ装置1は、車両の周辺に存在する各種物標を検出するためのミリ波レーダに使用されるものであり、車両のバンパー内に搭載される。
[0013]
 アンテナ装置1は、図1~図3に示すように、長方形状の誘電体基板2に形成された銅パターンにより形成される。以下では、誘電体基板2の一方の面を基板表面2a、他方の面を基板裏面2bという。また、誘電体基板2の一方の辺に沿った方向をx軸方向、x軸方向に直行する他方の辺に沿った方向をy軸方向、基板表面2aの法線方向をz軸方向という。
[0014]
 基板裏面2bには、その全面を覆う銅パターンを含む地板3が形成されている。基板表面2aには、その中央付近にアンテナ部4が形成され、そのアンテナ部4の周囲には反射部5及び遮断部6が形成されている。以下では、基板表面2aを放射面2aとも呼ぶ。
[0015]
 アンテナ部4は、x軸方向に沿って配列された複数のアレーアンテナを備える。各アレーアンテナは、y軸方向に沿って配置された矩形状の複数のパッチアンテナ41と、各パッチアンテナ41への給電を行う給電線42とを備える。アンテナ部4は、アンテナ部4において送受信される電波の偏波方向が、x軸方向と一致するように構成されている。
[0016]
 反射部5は、銅パターンを含む矩形状の導体パッチP1を、二次元的に配置することで構成されている。そして、反射部5は、反射部5に入射した電波が反射する際に、反射波の位相を制御する位相制御構造となっている。すなわち、反射部5は、反射波の位相を調整して、アンテナ部4から放射された放射波と同じ方向に向かう反射波の強度を抑制する機能を有する。
[0017]
 一方、遮断部6は、銅パターンを含む矩形状の導体パッチP2及びスルーホールHを、二次元的に配置することで構成されている。遮断部6は、表面電流を遮断するEBG(Electromagnetic Band Gap)構造となっている。ここでのEBG構造は、少なくとも表面波の伝搬を阻止する機能を有する。表面電流は、給電線42からパッチアンテナ41への給電に伴い、アンテナ部4から誘電体基板2の端部へ向かって放射面2aを流れる電流であり、表面波とも言われる。
[0018]
 このように、放射面2aには、反射波及び表面電流の両方の影響を抑制するため、異なる機能を有する二つの構造が組み合わされて配置されている。なお、位相制御構造及びEBG構造の詳細は後述する。
[0019]
 ここで、図4に示すように、給電線42から各パッチアンテナ41へ給電が行われると、表面電流は、主として、アンテナ部4からアンテナ部4が送受信する電波の偏波方向へ流れる。図4において、実線で囲まれた部分に流れる電流は4~5A/m、破線と実線で囲まれた部分に流れる電流は3~4A/m、鎖線と破線で囲まれた部分に流れる電流は1~3A/m、鎖線の外側は1A/m以下となっている。つまり、表面電流は、上記電波の偏波方向へ流れやすく、上記電波の偏波方向と直交する方向へは流れにくい。
[0020]
 よって、アンテナ装置1では、アンテナ部4に対して上記電波の偏波方向に遮断部6が設置され、アンテナ部4に対して上記電波の偏波方向と直交する方向に反射部5が設置されている。
[0021]
 詳しくは、反射部5は、y軸方向において、アンテナ部4に対して両側に、放射面2aの端部からアンテナ部4の端部の間に広がって設置されている。また、反射部5は、x軸方向において、放射面2aの両端部の間に広がって設置されている。一方、遮断部6は、y軸方向においては、アンテナ部4の両端部の間に広がって設置されている。また、遮断部6は、x軸方向においては、アンテナ部4に対して両側に、放射面2aの端部からアンテナ部4の端部の間に広がって設置されている。以下、反射部5の位相制御構造、及び遮断部6のEBG構造について説明する。
[0022]
 [1-1.位相制御構造]
 導体パッチP1は、正方形状に形成され、その一辺のサイズは、アンテナ装置1の動作周波数における波長λより小さく設定されている。より詳しくは、反射波の位相を制御する機能を実現するため、導体パッチP1の一辺のサイズは、後述するように、上記動作周波数において実効波長の3/4以下に設定されている。導体パッチP1が第1導体パッチに相当する。
[0023]
 導体パッチP1は、y軸方向に沿って同サイズのものが一列に配置されており、この一列に配置された同サイズの導体パッチP1がブロックBを形成する。また、ブロックBは、x軸方向に沿って配列され、各ブロックBを構成する導体パッチP1のサイズは、それぞれ異なっている。つまり、ブロック配列方向がx軸方向と一致している。ただし、ブロックB内での導体パッチP1間のギャップ及びブロックBを跨ぐ導体パッチP1間のギャップは、いずれも一定のサイズに設定されている。
[0024]
 反射部5は、x軸方向の中心位置を通るy軸方向に沿った線をブロック中心とし、このブロック中心を境界とする二つの部位51,52で構成されている。これら二つの部位51,52を構成する各ブロックB、ひいては導体パッチP1は、ブロック中心に対して線対称な構造を有する。以下では、各部位51,52の中で、ブロック中心に最も近いブロックをB1で表し、以下、各ブロックBをブロック中心から順次離れるにしたがってB2、B3、…で表すものとする。
[0025]
 反射部5において、導体パッチP1はインダクタンス成分を持ち、導体パッチP1間のギャップはキャパシタンス成分を持つ。反射部5の等価回路は、図2に示すように、各々がインダクタンスLaiとキャパシタンスCaiとを含む単位面積当たりの複数の直列回路が直列接続されたものとなる。インダクタンスLaiとキャパシタンスCaiは、単位面積当たりのインダクタンス成分とキャパシタンス成分を表す。放射面2aを流れる電流に対して、インダクタンス成分は位相遅れを、キャパシタンス成分は位相進みを引き起こす。
[0026]
 この性質を利用して、反射部5を構成する各ブロックBiは、以下の(1)~(3)の条件を満たすような構造に設計される。(1)反射波の位相特性がブロック中心を挟んで線対称となる。(2)ブロック中心から離れるほど、位相遅れが大きくなる。(3)隣接するブロックB間の位相差が等しくなる。すなわち、等位相差となる。
[0027]
 ここでは、各ブロックBiを構成する導体パッチP1のサイズを調整することによって設計される。
 [1-2.EBG構造]
 導体パッチP2は、正方形状に形成され、その一辺のサイズは、アンテナ装置1の動作周波数における波長λよりも小さく設定されている。より詳しくは、表面電流を遮断する機能を実現するために、導体パッチP2の一辺のサイズは、上記動作周波数において実効波長の1/2以下に設定されている。導体パッチP2が第2導体パッチに相当する。
[0028]
 導体パッチP2は、放射面2aの端部からx軸方向に沿って同サイズのものが一列に配置されており、この一列に配置された同サイズの導体パッチP2がブロックBBを形成する。ブロックBBは、y軸方向に沿って配置され、各ブロックBBを構成する導体パッチP2のサイズは一定になっている。また、ブロックBB内での導体パッチP2間のギャップ及びブロックBBを跨ぐ導体パッチP2間のギャップは、いずれも一定のサイズに設定されている。
[0029]
 遮断部6は、y軸方向の中心位置に設置されたブロックBB0を中心にして、線対称な構造を有する。以下、各ブロックBBを中心のブロックBB0から順次離れるにしたがってBB1、BB2、…で表すものとする。各ブロックBBiに含まれる導体パッチP2の個数は、y軸方向の中心位置に向かうほど少なくなっている。すなわち、アンテナ部4から各ブロックBBiまでの距離は、y軸方向の中心位置に向かうほど長くなっている。このように、アンテナ部4から各ブロックBBiまでの距離を変化させることによって、y軸方向において、表面電流の遮断位置が異なることになる。なお、アンテナ部4から各ブロックBBiまでの距離が不均一であればよく、各ブロックBBiに含まれる導体パッチP2の個数は、例えば、y軸方向の中心位置に向かうほど多くなっていてもよい。
[0030]
 スルーホールHは、図3に示すように、導体パッチP2毎に形成されており、導体パッチP2から地板3までを貫通し、各導体パッチP2と地板3とを導通する。すべてのスルーホールHの径は一定のサイズに設定されている。すなわち、EBG構造において、複数の導体パッチP2及び複数のスルーホールHは均一な構造を有する。
[0031]
 遮断部6において、スルーホールHはインダクタンス成分を持ち、導体パッチP2と地板3との間のギャップはキャパシタンス成分を持つ。遮断部6の等価回路は、図3に示すように、各々がインダクタンスLbとキャパシタンスCbとを含む単位面積当たりの複数の並列回路が、放射面2aと地板3との間に並列接続されたものとなる。アンテナ装置1の動作周波数が、インダクタンスLbとキャパシタンスCbとを含む並列回路の共振周波数となることで、表面電流が遮断される。
[0032]
 [2.設計]
 [2-1.位相制御構造]
 導体パッチP1の反射波の位相特性(以下、反射特性)は、アンテナ部4のみが設置された基板である通常基板での反射波の位相を基準として、具体的には、図5に示すようなものとなる。ただし、導体パッチP1間のギャップを1mmに固定し、導体パッチP1の一辺のサイズを2.5mm~3.3mmの間で変化させている。動作周波数を24.15GHzとした場合、一辺のサイズ3.0mmが実効波長の1/2に相当する。
[0033]
 図5に示すように、導体パッチP1のサイズを一定とした場合、動作周波数が高くなるほど、位相遅れが大きくなる。また、動作周波数を一定とした場合、導体パッチP1のサイズが大きくなるほど、位相遅れが大きくなる。ただし、位相差は-180deg~180degの範囲となり、位相差-180degと180degとは同一視される。つまり、通常基板との位相の差分は0~180degの範囲となる。例えば、―240degの位相遅れは60degの位相進みと同じであり、位相の差分は60degとなる。よって、動作周波数を一定として導体パッチP1のサイズを大きくする場合、所定の大きさまでは位相の差分は大きくなる。そして、導体パッチP1の大きさが所定の大きさに到達すると、位相の差分が180degとなり、導体パッチP1の大きさをそれ以上大きくすると、位相の差分は180degから減少し始める。したがって、導体パッチP1のサイズが大きすぎると、通常基板との位相の差分が過小となり、放射波と同じ方向に向かう反射波の強度の抑制効果が低下する。具体的には、導体パッチP1のサイズが実効波長の3/4よりも大きくなると、通常基板との位相の差分が過小となるため、導体パッチP1の一辺のサイズは、実効波長の3/4以下とすることが望ましい。
[0034]
 本実施形態では、基準となるブロックBiの導体パッチP1のサイズを任意に定め、サイズが決まったブロックに隣接するブロックの導体パッチP1のサイズを、図5に示された関係を利用して、所定の動作周波数において予め設定された位相差が得られるように設定する。これを順次繰り返すことで、すべてのブロックBiにおける導体パッチP1のサイズを設計する。
[0035]
 [2-2.EBG構造]
 スルーホールHのインダクタンスLbと、導体パッチP2と地板3との間のキャパシタンスCbとを含む並列回路の共振周波数が、アンテナ装置1の動作周波数となるように、導体パッチP2のサイズ及びスルーホールHの径のサイズを設計する。導体パッチP2のサイズが大きくなるほどキャパシタンスCbは大きくなり、スルーホールHの径が大きくなるほどインダクタンスLbは小さくなる。なお、導体パッチP2の一辺のサイズを、上記動作周波数において実効波長の1/2よりも大きくすると、並列回路の共振周波数と上記動作周波数とが一致しなくなる等して、表面電流の遮断効果が得られないおそれがある。よって、導体パッチP2の一辺のサイズを、上記動作周波数において実効波長の1/2以下とする。
[0036]
 [3.作用]
 放射面2aにアンテナ部4のみが設置された通常基板の場合、あるいは反射部5をブロックBi間における反射波の位相差が0degとなるように設計した場合、図6に示すように、z軸方向からの入射波は、放射面2aのどの場所でも同じ位相で跳ね返る。その結果、反射波は入射波の到来方向へ向かう。
[0037]
 これに対して、本実施形態では、ブロックBi毎に反射波の位相が異なり、かつブロックB間の位相差が一定となるように設計されている。そのため、図7に示すように、z軸方向からの入射波は、放射面2aにて反射し、その反射波はブロック中心から離れるほど位相が遅れたものとなる。ただし、その位相遅れは、ブロック中心からの距離に比例したものとなる。その結果、反射波は入射波の到来方向に対して、ある角度を持った一定方向に反射する。つまり、山形に屈曲させた平面屈折基板での反射に相当する反射特性が得られる。
[0038]
 ここで、アンテナ部4の周囲全面に反射部5を設置した場合、主として電波の偏波方向へ流れる表面電流は、導体パッチP1や誘電体基板2のエッジに当たって放射される。放射された表面電流は、アンテナ部4から放射された放射波と干渉して、アンテナ装置1の指向性のリップルを増大させる要因となる。
[0039]
 また、アンテナ部4の周囲全面に遮断部6が設置されている場合、表面電流は遮断されるが、z軸方向からの入射波は入射波の到来方向と同じ方向へ反射する。遮断部6は、x軸方向及びy軸方向の両方向で、隣接する導体パッチP2間における反射波の位相差が0degとなる。よって、遮断部6へ入射した入射波が反射する場合、反射波は入射波の到来方向へ向かうことになる。
[0040]
 本実施形態では、アンテナ部4に対して、表面電流が流れやすい電波の偏波方向に設置された遮断部6により、表面電流が好適に抑制される。さらに、アンテナ部4に対して、表面電流が流れにくい方向である、電波の偏波方向に直交する方向に設置された反射部5により、反射波の影響が抑制される。すなわち、表面電流が抑制されるとともに、反射波の影響が抑制される。
[0041]
 なお、導体パッチP1や誘電体基板2のエッジからの表面電流の放射に比べれば十分に小さいが、表面電流は遮断部6の遮断面においても放射する。本実施形態では、遮断部6が、y軸方向において、表面電流の遮断位置が不均一になるように構成されているため、遮断面における表面電流の放射波の位相が不均一になり、表面電流の放射の影響が好適に抑制される。
[0042]
 [4.効果]
 以上説明した第1実施形態によれば、以下の効果を得られる。
 (1)アンテナ装置1には、放射面2aに反射部5と遮断部6とが設置されている。反射部5によれば、反射部5で反射した反射波の反射方向を、アンテナ部4の放射方向とは異なる方向に向けることができる。その結果、アンテナ装置1が車両のバンパー内に設置されたとしても、バンパーからの反射波に基づく干渉の影響を抑制することができる。また、遮断部6によれば、アンテナ部4に給電された際に放射面2aを流れる表面電流を遮断することができる。ひいては、アンテナ装置1の指向性のリップルを抑制することができる。よって、アンテナ装置1が車両のバンパー内に設置された場合でも、反射波の影響を十分に抑制できるとともに、優れた指向性を発揮することができる。
[0043]
 (2)アンテナ装置1では、アンテナ部4に対して、表面電流が流れやすい電波の偏波方向に遮断部6が設置され、表面電流が流れにくい方向である電波の偏波方向と直交する方向に反射部5が設置されている。よって、表面電流の伝搬を好適に抑制するとともに、反射波の影響を抑制することができる。
[0044]
 [5.実験]
 実施例1、比較例1及び比較例2について、シミュレーションを行った結果について、図9~図12を参照して説明する。図8に示すように、実施例1は、隣接するブロックBi間の位相差を100degの一定値に設定した反射部5と、遮断部6とを設置した基板を用いる。比較例1は、アンテナ部4のみを設置した通常基板を用いる。比較例2は、アンテナ部4の周囲全面に、隣接するブロックB間の位相差を100degの一定値に設定した反射部5を設置した基板を用いる。実施例1、比較例1及び比較例2において、動作周波数は24.15GHzとした。
[0045]
 図9及び図10に示すように、比較例2では、比較例1と比較して検知角度0deg方向の指向性は高くなっているものの、検知角度±60degの範囲におけるリップルは比較例1よりも大きくなっている。これに対して、実施例1では、検知角度±90degの範囲に渡ってリップルが抑制されていることがわかる。
[0046]
 図11に示すように、比較例2では、比較例1と比較して反射方位0deg付近への反射が、10dBsm程度抑制されている。実施例1でも、比較例2と同程度、反射方位0deg付近への反射が抑制されている。すなわち、反射部5を、アンテナ部4に対して、電波の偏波方向に直交する方向にだけ設置しても、反射方位0deg付近への反射を十分に抑制できることがわかる。
[0047]
 図12に示すように、バンパーの存在により、バンパーが存在しない場合と比較して、比較例1では、最大5dB程度もの利得変動が生じるが、比較例2では、最大2.2dB程度まで利得変動が抑制されている。さらに、実施例1では、最大1.8dB程度まで利得変動が抑制されている。特に、検知角度0deg付近では、実施例1は、比較例2よりも利得変動量が大きく抑制されている。
[0048]
 なお、バンパーが存在する場合、図13に示すように、アンテナ装置1から放射された直接波がアンテナ装置1の放射面2aで再反射され、その再反射波が直接波と干渉し合った結果が、バンパーを介して外部に放射される。ここでは、放射面2aからバンパーまでの距離を28mmとした。
[0049]
 [第2実施形態]
 [1.第1実施形態との相違点]
 第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
[0050]
 上記第1実施形態では、反射部5の位相制御構造を、隣接するブロックBi間の位相差が等しい構造とした。これに対して、第2実施形態では、反射部5の位相制御構造を、隣接するブロックBi間の位相差が異なる構造とする点が、第1実施形態と相違する。
[0051]
 [2.設計]
 第1実施形態では、各ブロックBiは、条件(1)~(3)を満たすような構造に設計されたが、第2実施形態では、上記条件(1)及び(2)と、以下の条件(4)を満たすような構造に設計される。条件(4)ブロック中心から離れるほど、隣接するブロックBi間の位相差が大きくなる、すなわち、位相差が傾斜を持つ。例えば、位相差の増加幅を30degとし、ブロックB1の位相差を0deg、ブロックB2の位相差を30deg、ブロックB3の位相差を90deg、ブロックB4の位相差を180deg…とする。
[0052]
 そして、第1実施形態と同様に、所定の動作周波数において予め設定された位相差が得られるように、すべてのブロックBiにおける導体パッチP1のサイズを設計する。すなわち、図5に示された関係と同様の関係を用いて、すべてのブロックBiにおける導体パッチP1のサイズを設計する。
[0053]
 [3.作用]
 本実施形態では、ブロックBi間の位相差に傾斜があるように設計される。そのため、図14に示すように、z軸方向からの入射波は、放射面2aにて反射し、その反射波はブロック中心から離れるほど位相が遅れたものとなる。ただし、その位相遅れは、ブロック中心からの距離が離れるほど加速的に大きなものとなる。その結果、反射波は入射波の到来方向に対してある角度を持った方向に反射し、その反射角度は、ブロック中心から離れるほど大きくなる。つまり、曲面基板での反射に相当する反射特性が得られ、反射波は、一定方向に向かうのではなく、散乱され様々な方向に向かう。
[0054]
 [4.効果]
 以上説明した第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)及び(2)に加え、以下の効果が得られる。
[0055]
 (3)隣接するブロックB間での反射波の位相差が不均一に異なることにより、反射部5に入射した反射波を一定の方向ではなく様々な方向に反射させること、すなわち、反射波を散乱させることができる。よって、放射波と同じ方向に向かう再反射波の反射強度を抑制することができるとともに、再反射により、メインビームとは異なる強力なビームが、特定方向に形成されることを抑制することができる。ひいては、ターゲットの誤検出を抑制することができる。
[0056]
 [他の実施形態]
 以上、本開示を実施するための形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
[0057]
 (1a)上記各実施形態では、ブロックBiを跨ぐ導体パッチP1間のギャップを一定とし、導体パッチP1のサイズを変化させることで遅延位相を調整しているが、これに限定されるものではない。例えば、図15に示すように、反射部5を、導体パッチP1a及びスルーホールHaが二次元的に配置された反射部5aとして構成としてもよい。そして、ブロックBiaを跨ぐ導体パッチP1aのギャップを一定、かつ、すべてのブロックBiaで導体パッチP1aのサイズを一定とし、スルーホールHaの径を変化させることで遅延位相を調整してもよい。
[0058]
 反射部5aにおいて、導体パッチP1a及びスルーホールHaはインダクタンス成分を持ち、導体パッチP1a間のギャップはキャパシタンス成分を持つ。反射部5aの等価回路は、図16に示すように、複数の並列接続された回路である。並列接続された回路の各々では、インダクタンスLpiとキャパシタンスCaiとを含む単位面積当たりの直列回路と地板3との間に、インダクタンスLviが接続されている。インダクタンスLpiは、単位面積当たりの導体パッチP1aのインダクタンス成分を表し、インダクタンスLviは、単位面積当たりのスルーホールHaのインダクタンス成分を表す。また、キャパシタンスCgiは、単位面積当たりにおける導体パッチP1a間のギャップのキャパシタンス成分を表す。スルーホールHaの径が小さくなるほど、インダクタンスLviは大きくなり、位相遅れは大きくなる。
[0059]
 (1b)また、すべてのブロックBiで導体パッチP1のサイズを同じものとし、ブロックBiを跨ぐ導体パッチP1間のギャップを変化させることで遅延位相を調整してもよい。この場合、図5に示すグラフの変わりに、導体パッチP1のサイズを固定し、導体パッチ間のギャップを変化させた場合のそれぞれについて求めた、通常基板に対する位相差の周波数特性を用いればよい。動作周波数が一定であればギャップを小さくするほど、また、ギャップが一定であれば動作周波数を高くするほど位相遅延が大きくなる。
[0060]
 (2)上記各実施形態では、遮断部6の各ブロックBBiに含まれる導体パッチP2の個数を不均一にしているが、これに限定されるものではない。図17に示すように、遮断部6を、各ブロックBBaiに含まれる導体パッチP2の個数が等しい遮断部6aとして構成してもよい。このようにすると、y軸方向における表面電流の遮断位置が一定になるが、表面電流を遮断する効果は十分に得られる。
[0061]
 (3)上記各実施形態では、アンテナ部4に対して、電波の偏波方向には遮断部6のみを設置しているが、これに限定されるものではない。図18に示すように、反射部5bの一部を、遮断部6bを挟んでアンテナ部4とは反対側に設置してもよい。すなわち、遮断部6bの面積を、遮断部6の面積よりも小さくし、空いたスペースに反射部5bの一部を設置するようにしてもよい。反射部5bは、アンテナ部4及び遮断部6bを囲むように配置する。ただし、遮断部6bの各ブロックBBbiに含まれる導体パッチP2の個数は、表面電流の遮断効果を十分に得られる個数にする必要がある。遮断部6bの各ブロックBBbiに含まれる導体パッチP2の個数は、同じであっても異なっていてもよい。このように、アンテナ部4に対して、電波の偏波方向にも反射部5bの一部を設置することにより、反射波の影響をさらに抑制することができる。
[0062]
 図10に、隣接するブロックBBbi間の位相差を100degの一定値に設定した反射部5bと、遮断部6bとを設置した基板を用いた、実施例2についてのシミュレーション結果を示す。実施例2でも、実施例1ほどではないが、十分にリップルが抑制されていることがわかる。
[0063]
 (4)第2実施形態では、条件(1),(2),(4)を満たすように、反射部5を設計しているが、反射波を様々な方向にほぼ均等に散乱させることができれば、必ずしも条件(1),(2),(4)のすべてを満たしている必要はない。
[0064]
 (5)上記各実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
[0065]
 (6)上述したアンテナ装置の他、当該アンテナ装置を構成要素とするシステム、不要反射波による干渉の抑制方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。

請求の範囲

[請求項1]
 車両のバンパー内に搭載されるアンテナ装置(1)であって、
 誘電体基板(2)と、
 前記誘電体基板の一方の面に形成され、アンテナ接地面として作用するように構成された地板(3)と、
 前記誘電体基板の他方の面に形成され、アレーアンテナとして作用するように構成されたアンテナパターンを有するアンテナ部(4)と、
 前記アンテナ部の周囲に配置され反射板として作用するように構成された複数の第1導体パッチ(P1,P1a)を有し、入射波を前記アンテナ部から放射される放射波と異なる方向へ反射するように構成された反射部(5,5a,5b)と、
 前記アンテナ部の周囲に配置された複数の第2導体パッチ(P2)と、各前記第2導体パッチと前記地板とを導通する複数のスルーホール(H)と、を有し、前記誘電体基板の表面を流れる表面電流を遮断するように構成された遮断部(6,6a,6b)と、を備える、アンテナ装置。
[請求項2]
 請求項1に記載のアンテナ装置であって、
 前記アンテナ部に対して、該アンテナ部にて送受信される電波の偏波方向に、前記遮断部が設置されている、アンテナ装置。
[請求項3]
 請求項2に記載のアンテナ装置であって、
 前記遮断部を挟んで前記アンテナ部とは反対側に、前記反射部(5b)の一部が設置されている、アンテナ装置。
[請求項4]
 請求項1~3のいずれか1項に記載のアンテナ装置であって、
 前記複数の第1導体パッチは、予め設定されたブロック配列方向に沿って並ぶ複数のブロック(Bi,Bia)を形成するとともに、前記ブロック毎に動作周波数での反射波の位相が異なり、かつ隣接するブロック毎に前記隣接するブロック間での反射波の位相差が一定である構造を有する、アンテナ装置。
[請求項5]
 請求項1~3のいずれか1項に記載のアンテナ装置であって、
 前記複数の第1導体パッチは、予め設定されたブロック配列方向に沿って並ぶ複数のブロック(Bi,Bia)を形成するとともに、前記ブロック毎に動作周波数での反射波の位相が異なり、かつ隣接するブロック毎に前記隣接するブロック間での反射波の位相差が不均一に異なる構造を有する、アンテナ装置。
[請求項6]
 請求項1~5のいずれか1項に記載のアンテナ装置であって、
 前記第1導体パッチは、予め設定された動作周波数において、実効波長の3/4以下の寸法を有する、アンテナ装置。
[請求項7]
 請求項1~6のいずれか1項に記載のアンテナ装置であって、
 前記第2導体パッチは、予め設定された動作周波数において、実効波長の1/2以下の寸法を有する、アンテナ装置。
[請求項8]
 請求項1~7のいずれか1項に記載のアンテナ装置であって、
 前記反射部(5a)は、各前記第1導体パッチと前記地板とを導通する複数のスルーホール(Ha)を備え、
 前記ブロック(Bia)毎に、前記第1導体パッチと前記地板とを導通するスルーホールの径が異なるように形成されていることで、前記反射波の位相が調整されている、アンテナ装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]