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1. (WO2019026901) THERMAL TRANSFER SHEET, PRINTING SHEET, AND THERMAL TRANSFER PRINTING DEVICE
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明 細 書

発明の名称 熱転写シート、印画シート及び熱転写印画装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

発明の概要

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021  

発明の効果

0022  

図面の簡単な説明

0023  

発明を実施するための形態

0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106  

符号の説明

0107  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : 熱転写シート、印画シート及び熱転写印画装置

技術分野

[0001]
 本発明は、熱転写シート、印画シート及び熱転写印画装置に関する。

背景技術

[0002]
 熱転写シート(インクリボン)を用いて、受像シートなどの被転写体に文字や画像等を印字する熱転写プリンタが、広く普及している。熱転写シートは、帯状に延びるリボン(支持層)と、リボン上に形成された染料層、及び必要に応じて保護層や熱溶融性インキ層を有している。
[0003]
 従来の熱転写シートは、イエロー、マゼンタ、シアンの3色の染料層及び保護層が面順次に繰り返し設けられると共に、各染料層の間や染料層と保護層との間に、カーボンブラックやアルミニウム等の顔料を用いたインキにより検知マークが形成されている。熱転写印画装置は、装填された熱転写シートの検知マークを読み取ることで、印画開始位置を決定したり、熱転写シートの品種やサイズを識別したりしていた。しかし、染料層間に検知マークを形成する領域を設けることで、熱転写シートの全長が長くなり、基材の使用量が増加し製造コストが高くなっていた。また、検知マークを基材フィルムに印刷して形成する際に、インキ飛びなどにより不要な箇所に印刷され、熱転写画像の欠陥につながる虞があった。
[0004]
 特許文献1には、2色以上の染料層が面順次に形成され、いずれかの染料層が2層構造からなり、2層のうちの1層によって検知マークを形成し、検知マークと、検知マークに隣接した箇所との間に色差を持たせる熱転写シートが提案されている。しかし、検知マークのために新たに検知(染料)層1層を設ける工程が必要となるため、製造コストが増加していた。また、高解像度の印画において発色特性が変化する虞があった。
[0005]
 特許文献2,3には、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層などを有する熱転写染料シートで、イエロー染料層内に、プリンタで検出可能な光学密度の差異を生じるバイナリーコードなどの印刷領域(検知マーク)を、イエロー染料層の厚さを変えて形成し、プリンタで検出できるようにした熱転写シートが提案されている。しかし、光学密度の差異を生じさせるために染料層の厚さを増減させているため、高解像度の印画において発色特性が変化する虞があった。
[0006]
 特許文献4,5には、1色以上の染料層が面順次に形成され、基材と染料層との間、又は基材と背面層との間に検知層を設ける熱転写シートが提案されている。しかし、新たに検知層を1層設ける工程が必要となるため、製造コストが増加していた。
[0007]
特許文献1 : 特許第5799525号公報
特許文献2 : 欧州特許第1872960号明細書
特許文献3 : 欧州特許第2035233号明細書
特許文献4 : 特許第5760763号公報
特許文献5 : 特開2013-1047号公報

発明の概要

[0008]
 本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、高解像度の印画における発色特性の変化を防止し、製造コストを抑えつつ、熱転写印画装置で識別可能な熱転写シートを提供することを課題とする。また、本発明は、熱転写印画装置で識別可能な印画シートを提供することを課題とする。また、本発明は、装填された熱転写シート又は印画シートを識別して印画処理を行う熱転写印画装置を提供することを課題とする。
[0009]
 本発明による熱転写シートは、基材の一方の面に染料層及び保護層が形成された熱転写シートであって、前記保護層は不可視光線吸収材料を含有し、凹部及び凸部の少なくともいずれか一方を含む識別マークが設けられているものである。
[0010]
 本発明の一態様による熱転写シートでは、前記識別マークは凸条部又は凹条部を含む。
[0011]
 本発明の一態様による熱転写シートでは、前記凸条部又は凹条部はシート短手方向に沿って設けられている。
[0012]
 本発明の一態様による熱転写シートでは、前記識別マークは、印画紙に転写されない前記保護層の周縁部に設けられている。
[0013]
 本発明による熱転写印画装置は、サーマルヘッド及びプラテンロールを有し、請求項1乃至4のいずれかに記載の熱転写シートと印画紙とを重ね合わせて、前記サーマルヘッドと前記プラテンロールとの間を搬送させるとともに、前記サーマルヘッドが前記熱転写シートを加熱して染料を転写し、前記印画紙に画像を形成し、前記画像上に前記保護層を転写する熱転写印画装置であって、前記熱転写シートを供給する供給部と前記サーマルヘッドとの間に設けられ、前記識別マークを検出する検出器と、熱転写シートの品種と、前記識別マークのパターンとを対応付けたテーブルを格納する記憶部と、前記テーブルを参照し、前記検出器が検出したパターンから、前記供給部が供給する熱転写シートを識別する識別部と、を備えるものである。
[0014]
 本発明の一態様による熱転写印画装置において、前記識別マークのパターンは、前記識別マークの本数、個数、幅、形状又は位置である。
[0015]
 本発明による熱転写印画装置は、サーマルヘッド及びプラテンロールを有し、染料層及び不可視光線吸収材料を含む保護層が設けられた熱転写シートと印画紙とを重ね合わせて、前記サーマルヘッドと前記プラテンロールとの間を搬送させるとともに、前記サーマルヘッドが前記熱転写シートを加熱して染料を転写し、前記印画紙に画像を形成し、前記画像上に前記保護層を転写する熱転写印画装置であって、前記熱転写シートを供給する供給部と前記サーマルヘッドとの間に設けられ、前記保護層に不可視光線を照射して透過光又は反射光の強度を測定する検出器と、熱転写シートの品種と、前記強度とを対応付けたテーブルを格納する記憶部と、前記テーブルを参照し、前記検出器の測定結果から、前記供給部が供給する熱転写シートを識別する識別部と、を備えるものである。
[0016]
 本発明の一態様による熱転写印画装置において、前記テーブルには、熱転写シートの品種毎の印画条件が対応付けられており、前記識別部が識別した熱転写シートの品種に応じた印画条件で印画処理を行う。
[0017]
 本発明による印画シートは、基材、前記基材上に設けられた中間層、及び前記中間層上に設けられた受容層を備える印画シートであって、前記中間層は不可視光線吸収材料を含有し、凹部及び凸部の少なくともいずれか一方を含む識別マークが設けられているものである。
[0018]
 本発明の一態様による印画シートにおいて、前記識別マークは凸条部又は凹条部を含む。
[0019]
 本発明による熱転写印画装置は、サーマルヘッド及びプラテンロールを有し、本発明の熱転写シートと、本発明の印画シートとを重ね合わせて、前記サーマルヘッドと前記プラテンロールとの間を搬送させるとともに、前記サーマルヘッドが前記熱転写シートを加熱して染料を転写し、前記印画シートに画像を形成し、前記画像上に前記保護層を転写する熱転写印画装置であって、前記熱転写シートを供給する供給部と前記サーマルヘッドとの間に設けられ、前記保護層に設けられた第1識別マークを検出する第1検出器と、前記中間層に設けられた第2識別マークを検出する第2検出器と、熱転写シートの品種と前記第1識別マークのパターンとを対応付けたテーブル、及び印画シートの品種と前記第2識別マークのパターンとを対応付けたテーブルを格納する記憶部と、前記テーブルを参照し、前記第1検出器が検出したパターンから熱転写シートの品種を識別し、前記第2検出器が検出したパターンから印画シートの品種を識別する識別部と、を備えるものである。
[0020]
 本発明の一態様による熱転写印画装置において、前記熱転写シート及び前記印画シートに不可視光線を照射する光源が設けられており、前記印画シートには、前記保護層を透過した不可視光線が照射され、前記第1検出器は、前記保護層からの光を受光し、前記第2検出器は、前記保護層を透過した前記印画シートからの光を受光する。
[0021]
 本発明の一態様による熱転写印画装置において、前記熱転写シートの保護層は紫外線吸収材料を含有し、前記印画シートの中間層は蛍光増白剤を含有する。

発明の効果

[0022]
 本発明によれば、高解像度の印画における発色特性の変化を防止し、製造コストを抑えつつ、熱転写印画装置で熱転写シートの識別が可能となる。

図面の簡単な説明

[0023]
[図1] 本発明の実施形態に係る熱転写印画装置の概略構成図である。
[図2] 同実施形態に係る熱転写シートの平面図である。
[図3] 図2のIII-III線に沿った断面図である。
[図4] 図4a,4bは保護層の断面の例を示す
[図5] 図5a,5bは保護層の平面図である。
[図6] 図6a,6bは保護層の平面図である。
[図7] 図7a,7bは保護層の平面図である。
[図8] 図8a,8bは保護層の平面図である。
[図9] 保護層の平面図である。
[図10] 保護層の平面図である。
[図11] 熱転写シートの平面図である。
[図12] 別の実施形態に係る熱転写印画装置の概略構成図である。
[図13] 印画シートの平面図である。
[図14] 図14a,14bは図13のXIV-XIV線に沿った断面図である。

発明を実施するための形態

[0024]
 図1は本発明の実施の形態に係る熱転写印画装置の概略構成図であり、図2は熱転写印画装置で使用される熱転写シート5の平面図であり、図3は熱転写シート5の断面図である。
[0025]
 熱転写シート5は、基材50の一方の面に染料とバインダ樹脂とを含有する染料層52及び転写性保護層(以下、保護層54と記載する)が面順次に繰り返し設けられ、基材50の他方の面に背面層57が設けられた構成をとる。染料層52は、面順次に設けられたイエロー(Y)染料層、マゼンタ(M)染料層、及びシアン(C)染料層を含む。染料層52及び保護層54と基材50との間に染料プライマー層が設けられていてもよい。また、基材50と背面層57との間に背面プライマー層が設けられていてもよい。
[0026]
 熱転写印画装置は、熱転写シート5を用いて、印画シート7(印画紙、受像紙)上にY、M、Cを昇華転写させて画像を印画し、画像上に保護層を形成するサーマルヘッド1を備えている。
[0027]
 サーマルヘッド1の下流側に、熱転写シート5を巻き付けて形成された供給部3が設けられ、サーマルヘッド1の上流側に回収部4が設けられている。供給部3から繰り出された熱転写シート5は、サーマルヘッド1を通って、回収部4に回収されるようになっている。
[0028]
 サーマルヘッド1の下方側には回転自在なプラテンロール2が設けられている。サーマルヘッド1及びプラテンロール2を含む印画部40は、印画シート7及び熱転写シート5を挟み込み、熱転写シート5を加熱して印画シート7上に染料を熱転写することで画像を形成する。
[0029]
 また、印画部40は、保護層54を加熱して、画像上に保護層を転写する。保護層形成時の転写エネルギー(印画部40による印画エネルギー)を高くすることで保護層表面が光沢度の低いマット調になり、転写エネルギーを低くすることで保護層表面が光沢度の高いグロス調になる。
[0030]
 サーマルヘッド1の上流側には、印画シート7の搬送を行うための回転駆動自在なキャプスタンローラ9aと、キャプスタンローラ9aに印画シート7を圧着させるためのピンチローラ9bが設けられている。
[0031]
 印画シート7は、印画紙ロール6に巻き付けられており、印画紙ロール6から繰り出される。印画シート7には公知のものを使用できる。印画紙ロール6、キャプスタンローラ9a、及びピンチローラ9bを含む駆動部30により印画シート7の繰り出し(前方側への搬送)や巻取り(後方側への搬送)が行われる。
[0032]
 印画部40で画像形成及び保護層の転写が施された印画シート7は、下流側でカッター8によりプリント枚葉7aとして切り出される。プリント枚葉7aは、図示を省略する排出口から排出される。
[0033]
 本実施形態では、熱転写シート5の保護層54は不可視光線吸収材料を含んでいる。不可視光線吸収材料としては、例えば蛍光増白剤、紫外線吸収材料、赤外線吸収材料を挙げることができる。供給部3の近傍には、不可視光線吸収材料の種類に応じた検出器20が設けられている。
[0034]
 保護層54が蛍光増白剤を含む場合、検出器20として蛍光センサを使用し、保護層54に紫外線を照射し、保護層54から放射される蛍光を受光して、蛍光強度を測定する。保護層54が紫外線吸収材料又は赤外線吸収材料を含む場合、検出器20として紫外線センサ又は赤外線センサを使用し、保護層54に紫外線又は赤外線を照射し、反射光や透過光の強度(反射率、透過率)を測定する。ここで、紫外線とは、極大吸収波長(λmax)領域が、280nm以上400nm以下であるものをいい、赤外線とは、極大吸収波長(λmax)領域が、780nm以上1mm以下であるものをいう。可視光の波長領域は400nmより大きく、780nm未満である。
[0035]
 保護層54には、識別マーク55が形成されており、識別マーク55と、識別マーク55以外の領域とで検出器20の測定値が異なるようになっている。
[0036]
 例えば、識別マーク55は、図3、図4aに示すように、識別マーク55以外の領域よりも厚みが薄い凹部となっている。あるいはまた、識別マーク55は、図4bに示すように、識別マーク55以外の領域よりも厚みが厚い凸部となっていてもよい。
[0037]
 例えば、識別マーク55は、熱転写シートの幅方向(シート長手方向に直交するシート短手方向)に沿った凸条又は凹条(ラインパターン)とすることができる。この場合、検出器20が、供給部3から繰り出されて搬送されている熱転写シート5の保護層54に紫外線又は赤外線を照射し、長手方向にスキャンすると、識別マーク55のエッジ部分で測定値が変化するため、識別マーク55の本数、個数、幅、形状、位置等のパターンを検出できる。
[0038]
 例えば、保護層54に蛍光増白剤が含まれている場合、検出器20が蛍光を受光し始めた位置が保護層54の前縁に相当する。続いて、蛍光強度が増加(減少)した位置が識別マーク55の一方のエッジに相当し、その後、蛍光強度が減少(増加)した位置が識別マーク55の他方のエッジに相当する。検出器20が蛍光を受光しなくなった位置が保護層54の後縁に相当する。
[0039]
 熱転写印画装置には、複数種の熱転写シート5を装填できる。後述する記憶部12のテーブルTには、熱転写シート5の品種と、識別マーク55のパターン(本数、個数、幅、形状、位置)とが対応付けて記録されている。例えば、図5a,5bに示すように、熱転写シート5の品種によって識別マーク55の本数が異なる。また、例えば、図6a,6bに示すように、熱転写シート5の品種によって識別マーク55の幅w1、w2が異なる。また、例えば、図7a,7bに示すように、熱転写シート5の品種によって識別マーク55のシート長手方向における位置が異なる。また、例えば、図8a,8bに示すように、識別マーク55はシート短手方向の一部にのみ形成され、熱転写シート5の品種によって識別マーク55のシート短手方向における位置が異なる。識別マーク55の本数、個数、幅、形状、位置等を組み合わせて熱転写シート5の品種を表現してもよい。
[0040]
 凸条部又は凹条の識別マーク55は、図9に示すようにシート長手方向に沿って設けられていてもよい。識別マーク55は直線状でなくてもよく波状ラインでもよい。また、識別マーク55はラインパターンに限定されず、図10に示すような市松模様やハート、星、スペードといったパターンでもよい。
[0041]
 制御装置10は、熱転写印画装置の各部の駆動を制御し、熱転写シート5の識別処理や、印画処理を行う。制御装置10は、CPU(中央演算処理装置)や、フラッシュメモリ、ROM(Read-only Memory)、RAM(Random Access Memory)等からなる記憶部12を有したコンピュータである。記憶部12は、制御プログラム、及び上述のテーブルTを格納する。CPUが制御プログラムを実行することで、識別部11が実現される。
[0042]
 識別部11は、テーブルTを参照し、検出器20による識別マーク55の検出結果から、熱転写シート5の品種を識別する。テーブルTには、熱転写シート5の品種毎に、好適な印画条件(印画速度、印画時の印加エネルギー)や、使用すべき印画シート7の品種等を対応付けて記録してもよい。制御装置10は、熱転写印画装置に装填されている印画シート7の品種が、識別した熱転写シート5の品種に対応するものでない場合、警告音や警告表示を出力したり、印画処理を中止したりしてもよい。
[0043]
 次に、熱転写シート5の構成について説明する。
[0044]
 [基材]
 熱転写シート5に用いられる基材50は、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであれば、いずれのものでもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4-ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等の樹脂フィルム等が挙げられる。
[0045]
 基材50は、厚さが一般に約0.5μm以上50μm以下であり、好ましくは約3.0μm以上10μm以下である。基材50は、基材50と接する層との接着性を向上させるため、表面処理を施してもよい。表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、グラフト化処理等、公知の樹脂表面改質技術を適用できる。表面処理は、1種のみ行ってもよいし、2種以上行ってもよい。
[0046]
 上記の表面処理の中でも、コストが低い点で、コロナ処理又はプラズマ処理が好ましい。また、必要に応じ、基材50の一方の面又は両面に下引き層を形成するものであってもよい。下引き層を形成するプライマー処理は、例えばプラスチックフィルムの溶融押出しの成膜時に、未延伸フィルムにプライマー液を塗布し、その後に延伸処理して行なうことができる。また、基材50と背面層57との間に、背面プライマー層(接着層)を塗工して形成することも可能である。背面プライマー層は、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂やポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂等のビニル系樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂等を用いて形成できる。
[0047]
 [染料層]
 染料層52は、バインダ樹脂に、昇華性染料を溶融又は分散させた材料を用いることが好ましい。昇華性染料としては、例えば、ジアリールメタン系染料;トリアリールメタン系染料;チアゾール系染料;メロシアニン染料;ピラゾロン染料;メチン系染料;インドアニリン系染料;アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料;キサンテン系染料;オキサジン系染料;ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料;チアジン系染料;アジン系染料;アクリジン系染料;ベンゼンアゾ系染料;ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料;スピロピラン系染料;インドリノスピロピラン系染料;フルオラン系染料;ローダミンラクタム系染料;ナフトキノン系染料;アントラキノン系染料;キノフタロン系染料;等が挙げられる。
[0048]
 染料層において、昇華性染料は染料層の全固形分に対し5質量%以上90質量%以下、好ましくは20質量%以上80質量%以下の量である。上記昇華性の染料の使用量を上記範囲内とすることで、好適な印字濃度とすると共に、保存性の低下を抑制できる。
[0049]
 染料を担持するためのバインダ樹脂としては、一般に、耐熱性を有し、染料と適度の親和性があるものを使用できる。上記バインダ樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂;ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリル樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹脂;等が挙げられる。上記したバインダ樹脂のなかでも、耐熱性、染料の移行性等が優れる観点から、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が好ましく、ビニル系樹脂がより好ましく、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール等が特に好ましい。
[0050]
 染料層52は、離型剤、無機微粒子、有機微粒子等の添加剤を使用してもよい。離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル等が挙げられる。無機微粒子としては、カーボンブラック、アルミニウム、二硫化モリブデン等が挙げられる。また、有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等が挙げられる。
[0051]
 染料層52は、上述の染料とバインダ樹脂とを、必要に応じて添加する添加剤とともに、適当な有機溶剤や水に溶解又は分散して塗工液を調製し、更に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、上述の基材50の一方の面に上記塗工液を塗布し、乾燥することにより形成できる。
[0052]
 上記有機溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド〔DMF〕等が挙げられる。上記染料層の厚みは、乾燥時の厚みで0.2μm以上6.0μm以下、好ましくは0.2μm以上3.0μm以下程度である。
[0053]
 [保護層]
 保護層54には、従来から保護層形成用樹脂として知られている各種の樹脂に、蛍光増白剤、紫外線吸収材料又は赤外線吸収材料を添加したものを用いる。保護層形成用樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物等を例示される。
[0054]
 蛍光増白剤としては、例えば、フルオレセイン系化合物、チオフラビン系化合物、エオシン系化合物、ローダミン系化合物、クマリン系化合物、イミダゾール系化合物、オキサゾール系化合物、トリアゾール系化合物、カルバゾール系化合物、ピリジン系化合物、イミダゾロン系化合物、ナフタル酸誘導体、スチルベンジスルホン酸誘導体、スチルベンテトラスルホン酸誘導体、スチルベンヘキサスルホン酸誘導体等を用いることができる。
[0055]
 紫外線吸収材料としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾエート系化合物等の有機系紫外線吸収材料や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄、硫酸バリウム等の無機系紫外線吸収材料等が挙げられる。特に、ベンゾトリアゾール系化合物を用いることが好ましい。
[0056]
 赤外線吸収材料としては、例えば、ジイモニウム系化合物、アミニウム系化合物、フタロシアニン系化合物、ジチオール系有機金属錯体、シアニン系化合物、アゾ系化合物、ポリメチン系化合物、キノン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、オキソール系化合物等が挙げられる。
[0057]
 保護層54は、例えばグラビア印刷法を用いて、上記蛍光増白剤、紫外線吸収材料又は赤外線吸収材料が添加された上記樹脂を含む塗工液を塗布、乾燥することによって形成する。グラビア印刷で使用する版胴の表面には、セルと呼ばれる微小な凹部が形成されており、この凹部に充填された塗工液が基材50に塗布される。本実施形態では、版胴の表面の凹凸を調整して、膜厚の異なる凹部又は凸部(識別マーク55)を有する保護層54を形成する。
[0058]
 保護層54(識別マーク55以外の領域)の厚さは、乾燥時の厚みで0.1μm以上2.0μm以下であることが好ましい。識別マーク55部分の厚さは、識別マーク55以外の領域の厚さの65%以上80%以下、又は125%以上150%以下であることが好ましい。
[0059]
 識別マーク55が凹部である場合、識別マーク55部分の厚さを識別マーク55以外の領域の厚さの80%以下とすることで、識別マーク55とその他の領域における検出器20による検出値に十分な差が生じ、識別マーク55が検出し易くなる。また、識別マーク55部分の厚さを識別マーク55以外の領域の厚さの65%以上とすることで、熱転写画像が形成されたプリント枚葉7aにおいて識別マーク55部分の凹凸が目視し難くなる。
[0060]
 識別マーク55が凸部である場合、識別マーク55部分の厚さを識別マーク55以外の領域の厚さの125%以上とすることで、識別マーク55とその他の領域における検出器20による検出値に十分な差が生じ、識別マーク55が検出し易くなる。また、識別マーク55部分の厚さを識別マーク55以外の領域の厚さの150%以下とすることで、熱転写画像が形成されたプリント枚葉7aにおいて識別マーク55部分の凹凸が目視し難くなる。
[0061]
 [背面層]
 熱転写シート5における基材50の染料層52及び保護層54の設けられた面と反対面に、背面層57が設けられる。背面層57は、基材50の他方の面に、耐熱性、及び印画時におけるサーマルヘッド1の走行性等を向上させるために設けられている。
[0062]
 背面層57は、従来公知の熱可塑性樹脂等を適宜選択して形成できる。このような、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂、これらのシリコーン変性物等が挙げられる。
[0063]
 また、上記した樹脂に硬化剤を添加してもよい。硬化剤として機能するポリイソシアネート樹脂としては、特に制限なく従来公知のものを使用できるが、それらのなかでも、芳香族系イソシアネートのアダクト体を使用することが望ましい。芳香族系ポリイソシアネートとしては、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、又は、2,4-トルエンジイソシアネートと2,6-トルエンジイソシアネートの混合物、1,5-ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、trans-シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェートがあげられ、特に2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、又は、2,4-トルエンジイソシアネートと2,6-トルエンジイソシアネートの混合物が好ましい。このようなポリイソシアネート樹脂は、上記した水酸基含有熱可塑性樹脂をその水酸基を利用して架橋させ、背面層57の塗膜強度や耐熱性を向上させる。
[0064]
 また、背面層57には、上記熱可塑性樹脂に加え、スリップ性を向上させる目的で、ワックス、高級脂肪酸アミド、リン酸エステル化合物、金属石鹸、シリコーンオイル、界面活性剤等の離型剤、フッ素樹脂等の有機粉末、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の無機粒子等の各種添加剤が含有できる。
[0065]
 背面層57は、例えば、上記熱可塑性樹脂、必要に応じて添加される各種添加剤を適当な溶媒に分散又は溶解させた塗工液を、基材50の染料層52及び保護層54とは反対側の面上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、塗布し、乾燥することにより形成できる。背面層の厚みは、耐熱性等の向上等の点から、乾燥時の厚みが3μm以下であることが好ましく、0.1μm以上2μm以下にすることがより好ましい。
[0066]
 このような熱転写シート5を用いた印画処理では、まず、印画シート7と染料層52のY層とが位置合わせされ、印画シート7及び熱転写シート5を介してサーマルヘッド1がプラテンロール2に当接する。次に、キャプスタンローラ9a及び回収部4が回転駆動して、印画シート7及び熱転写シート5が後方側へ送られる。この間、画像データに基づいて、サーマルヘッド1によりY層の領域が選択的に順次加熱され、熱転写シート5から印画シート7上にYが昇華転写される。
[0067]
 Yの昇華転写後、サーマルヘッド1が上昇し、プラテンロール2から離れる。次に、印画シート7とM層とが位置合わせされる。この場合、印画シート7はプリントサイズに相当する距離だけ前方側へ送られるとともに、熱転写シート5はY層とM層との間のマージンに相当する距離だけ後方側へ送られる。
[0068]
 Yを昇華転写する方法と同様にして、画像データに基づいて印画シート7上にM及びCが順次昇華転写され、印画シート7上に画像が形成される。
[0069]
 画像形成後、印画シート7と保護層54とが位置合わせされ、サーマルヘッド1により保護層54が加熱され、画像を覆うように、熱転写シート5から印画シート7上に保護層が転写される。保護層54では、識別マーク55部分の厚みを識別マーク55以外の領域の厚みに対し65%以上80%以下、又は125%以上150%以下としているため、転写後の保護層において、識別マーク55を人間の肉眼で知覚することはできなくなっており、印画物の仕上がりへの影響は無い。
[0070]
 印画物の保存期間や保存環境により、識別マーク55部分に意図しない変化が生じて印画物の見た目に影響を与えないように、識別マーク55を保護層54の印画領域外となる周縁部に設け、識別マーク55が印画シート7に転写されないようにしてもよい。また、印画物の見た目への影響を抑えるために、印画物の周縁部にのみライン状の識別マーク55が位置するようにしてもよい。
[0071]
 本実施形態では、識別マーク55を保護層54に設け、染料層52には設けていないため、発色特性の変化がない。また、グラビア印刷において版胴の凹凸を調整した上で、不可視光線吸収材料を添加した保護層形成用塗工液を塗工すればよいため、識別マーク55の形成にあたり塗工プロセスの増加は無く、製造コストを抑えることができる。識別マーク55は、凹部及び凸部のいずれか一方のみで構成してもよいし、凹部及び凸部を組み合わせて構成してもよい。
[0072]
 上記実施形態では、熱転写シート5の品種毎に、保護層54に形成される識別マーク55のパターン(本数、個数、幅、形状、位置等)を変える例について説明したが、熱転写シート5の品種毎に、保護層形成用樹脂に対する不可視光線吸収材料の添加濃度を変えてもよい(保護層54の厚みは変えない)。この場合、熱転写シート5の品種によって、検出器20による検出値が異なる。記憶部12のテーブルTには、熱転写シート5の品種と、透過光又は反射光の強度とが対応付けて記録される。
[0073]
 また、熱転写シート5の品種毎に、保護層形成用樹脂に添加する不可視光線吸収材料の種類を変えてもよい。この場合、熱転写シート5の品種によって、紫外線や赤外線の吸収波長が異なる。記憶部12のテーブルTには、熱転写シート5の品種と、吸収波長とが対応付けて記録される。
[0074]
 図11に示すように、識別マーク55を保護層54内のシート長手方向の後方側に設け、この識別マークを、後続の染料層52(Y層)の位置を決定するための検知マークとして利用してもよい。識別マーク55を、印画シート7に転写されない領域、例えばY層の近傍に設けてもよい。
[0075]
 上記実施形態では、保護層54に識別マーク55(第1識別マーク)を設けて熱転写シート5の品種を識別する例について説明したが、熱転写シート5だけでなく、印画シート7に識別マーク(第2識別マーク)を設け、その品種の識別を行うようにしてもよい。
[0076]
 図12は印画シート7の品種の識別も行う熱転写印画装置の概略構成図であり、図13は印画シート7の平面図であり、図14a,14bは印画シート7の断面図である。図1に示す熱転写印画装置では検出器20(第1検出器)が設けられているのに対し、図12に熱転写印画装置は検出器20(第1検出器)及び検出器60(第2検出器)が設けられている点が異なる。
[0077]
 印画シート7は、基材70の一方の面に受容層71が設けられ、他方の面に裏面層72が設けられた構成をとる。基材70と受容層71との間には、基材70と受容層71との接着性を向上させるための中間層73が設けられている。印画シート7は、他の層をさらに有していてもよい。
[0078]
 中間層73は、不可視光線吸収材料を含んでいる。不可視光線吸収材料としては、例えば蛍光増白剤、紫外線吸収材料、赤外線吸収材料を挙げることができる。中間層73に含まれている不可視光線吸収材料は、保護層54に含まれている不可視光線吸収材料とは異なる。検出器20は保護層54に含まれている不可視光線吸収材料の種類に対応したものであり、検出器60は、中間層73に含まれている不可視光線吸収材料の種類に対応したものである。
[0079]
 中間層73が蛍光増白剤を含む場合、検出器60として蛍光センサを使用し、印画シート7に紫外線を照射し、印画シート7から放射される蛍光を受光して、蛍光強度を測定する。中間層73が紫外線吸収材料又は赤外線吸収材料を含む場合、検出器60として紫外線センサ又は赤外線センサを使用し、印画シート7に紫外線又は赤外線を照射し、反射光や透過光の強度(反射率、透過率)を測定する。
[0080]
 図12に示すように、検出器20と検出器60とを近接して配置する場合、紫外線を照射する光源を共通としてもよい。光源から出射された紫外線が保護層54を透過し、中間層73に照射される。中間層73から反射した紫外線、又は中間層73から放射される蛍光が保護層54を透過し、検出器60で検知される。
[0081]
 検出器60は、印画部40と印画紙ロール6との間に設けられていてもよい。
[0082]
 印画シート7の中間層73には識別マーク75が形成されており、識別マーク75と、識別マーク75以外の領域とで検出器60の測定値が異なるようになっている。
[0083]
 例えば、中間層73において、識別マーク75は、図14aに示すように、識別マーク75以外の領域よりも厚みが薄い凹部となっている。あるいはまた、中間層73において、識別マーク75は、図14bに示すように、識別マーク75以外の領域よりも厚みが厚い凸部となっていてもよい。
[0084]
 例えば、識別マーク75は、印画シート7の幅方向(シート長手方向に直交するシート短手方向)に沿った凸条又は凹条(ラインパターン)とすることができる。この場合、検出器60が、印画紙ロール6から繰り出されて搬送されている印画シート7に紫外線又は赤外線を照射し、長手方向にスキャンすると、識別マーク75のエッジ部分で測定値が変化するため、識別マーク75の本数、個数、幅、形状、位置等のパターンを検出できる。識別マーク75は一定の間隔で繰り返し設けられている。
[0085]
 例えば、中間層73に蛍光増白剤が含まれている場合、検出器60が受光する蛍光強度が増加(減少)した位置が識別マーク75の一方のエッジに相当し、その後、蛍光強度が減少(増加)した位置が識別マーク75の他方のエッジに相当する。
[0086]
 熱転写印画装置には、複数種の印画シート7を装填できる。記憶部12のテーブルTには、印画シート7の品種と、識別マーク75のパターン(本数、個数、幅、形状、位置)とが対応付けて記録されている。例えば、印画シート7の品種によって識別マーク75の本数、幅、位置等が異なる。
[0087]
 識別部11は、テーブルTを参照し、検出器60による識別マーク75の検出結果から、印画シート7の品種を識別する。
[0088]
 テーブルTには、熱転写シート5と印画シート7との好適な組み合わせが登録されていてもよい。識別部11により識別された熱転写シート5の品種と印画シート7の品種とが、登録された組み合わせと合致しない場合、制御装置10は、警告音や警告表示を出力したり、印画処理を中止したりしてもよい。
[0089]
 印画部40における印画処理後、印画シート7はプリント枚葉領域とマージン領域との境界がカッター8により幅方向に切断される。プリント枚葉領域はプリント枚葉7aとして排出口から排出される。一方、マージン領域はマージン片として切り出され、カッター8の直下に配置された回収容器(図示略)に回収される。
[0090]
 画像は、プリント枚葉領域よりも少し大きく印画される。これにより、カッター8の切断位置が多少ずれても、全面に画像が形成されたプリント枚葉7aが得られる。
[0091]
 上述の識別マーク75は、マージン片として回収されるマージン領域に設けてもよい。
[0092]
 印画シート7の基材70としては、上質紙、コート紙、レジンコート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、セルロース繊維紙等を挙げることができる。基材70の厚みについて特に限定はなく、10μm以上300μm以下程度である。
[0093]
 受容層71は、バインダ樹脂と、離型剤とを含む。バインダ樹脂としては、熱転写シートの染料層の染料を受容し易い従来公知の樹脂材料を使用できる。離型剤は、熱転写シートの染料層との離型性を向上させるためのものであり、シリコーンオイル、ポリエチレンワックス、アミドワックス、弗素系やリン酸エステル系の界面活性剤等を使用できる。
[0094]
 裏面層72は、印画シート7の用途等に応じて所望の機能を有するものを適宜選択して用いることができる。例えば、印画シート7の搬送性向上機能や、カール防止機能を有する裏面層72を用いることが好ましい。
[0095]
 中間層73には、基材70と受容層71とを良好に接着する役割を持つ従来公知の樹脂に、不可視光線吸収材料を添加したものを用いる。樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
[0096]
 中間層73(識別マーク75以外の領域)の厚さは、乾燥時の厚みで0.1μm以上2.0μm以下であることが好ましい。識別マーク75部分の厚さは、識別マーク75以外の領域の厚さの65%以上80%以下、又は125%以上150%以下であることが好ましい。
[0097]
 識別マーク75が凹部である場合、識別マーク75部分の厚さを識別マーク75以外の領域の厚さの80%以下とすることで、識別マーク75とその他の領域における検出器60による検出値に十分な差が生じ、識別マーク75が検出し易くなる。また、識別マーク75部分の厚さを識別マーク75以外の領域の厚さの65%以上とすることで、受容層71の表面に現れる識別マーク75部分の凹凸が目視し難くなる。但し、識別マーク75をマージン領域に設ける場合は、プリント枚葉7aに凹凸は現れない。
[0098]
 識別マーク75が凸部である場合、識別マーク75部分の厚さを識別マーク75以外の領域の厚さの125%以上とすることで、識別マーク75とその他の領域における検出器60による検出値に十分な差が生じ、識別マーク75が検出し易くなる。また、識別マーク75部分の厚さを識別マーク75以外の領域の厚さの150%以下とすることで、熱転写画像が形成されたプリント枚葉7aにおいて識別マーク75部分の凹凸が目視し難くなる。但し、上述したように、識別マーク75をマージン領域に設ける場合は、プリント枚葉7aに凹凸は現れない。
[0099]
 識別マーク75は、凹部及び凸部のいずれか一方のみで構成してもよいし、凹部及び凸部を組み合わせて構成してもよい。
[0100]
 印画シート7の品種毎に識別マーク75のパターン(本数、個数、幅、形状、位置等)を変える例について説明したが、印画シート7の品種毎に、中間層73が含有する不可視光線吸収材料の濃度を変えてもよい(中間層73の厚みは変えない)。この場合、印画シート7の品種によって、検出器60による検出値(受光強度)が異なる。記憶部12のテーブルTには、印画シート7の品種と、検出値とが対応付けて記録される。
[0101]
 図12に示すように、検出器20と検出器60とを近接して配置して紫外線を照射する光源を共通とし、保護層54と印画シート7とが重なった状態で識別マーク55及び識別マーク75を検出する場合、識別マーク55及び識別マーク75を同時に検出してもよいし、別々に検出してもよい。
[0102]
 識別マーク55及び識別マーク75を同時に検出するにあたり、保護層54に含まれる不可視光線吸収材料と、中間層73に含まれる不可視光線吸収材料とが同じ種類であるとすると、検出器で検出される光強度の変化が、識別マーク55によるものか、又は識別マーク75によるものか判別が困難になる。
[0103]
 従って、識別マーク55及び識別マーク75を同時に検出する場合は、保護層54に含まれる不可視光線吸収材料と、中間層73に含まれる不可視光線吸収材料とを異なる種類とすることが好ましい。特に、作製される印画物(プリント枚葉7a)の品質を考慮すると、保護層54が紫外線吸収材料を含み、中間層73が蛍光増白剤を含むことが好ましい。
[0104]
 また、中間層73には、保護層54の識別マーク55を透過した紫外線が照射される。識別マーク55部分を紫外線が透過する際の減衰量を抑え、中間層73に十分な強度の紫外線が照射されるようにするために、識別マーク55を凹部で形成することが好ましい。
[0105]
 なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
[0106]
 本出願は、2017年7月31日付で出願された日本特許出願2017-148112及び2018年1月22日付で出願された日本特許出願2018-008302に基づいており、その全体が引用により援用される。

符号の説明

[0107]
1 サーマルヘッド
2 プラテンロール
3 供給部
4 回収部
5 熱転写シート
7 印画シート
10 制御装置
11 識別部
12 記憶部
20 検出器(第1検出器)
40 印画部
50 基材
52 染料層
54 保護層
55 識別マーク
60 検出器(第2検出器)
75 識別マーク

請求の範囲

[請求項1]
 基材の一方の面に染料層及び保護層が形成された熱転写シートであって、
 前記保護層は不可視光線吸収材料を含有し、凹部及び凸部の少なくともいずれか一方を含む識別マークが設けられていることを特徴とする熱転写シート。
[請求項2]
 前記識別マークは凸条部又は凹条部を含むことを特徴とする請求項1に記載の熱転写シート。
[請求項3]
 前記凸条部又は凹条部はシート短手方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項2に記載の熱転写シート。
[請求項4]
 前記識別マークは、印画紙に転写されない前記保護層の周縁部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱転写シート。
[請求項5]
 サーマルヘッド及びプラテンロールを有し、請求項1乃至4のいずれかに記載の熱転写シートと印画紙とを重ね合わせて、前記サーマルヘッドと前記プラテンロールとの間を搬送させるとともに、前記サーマルヘッドが前記熱転写シートを加熱して染料を転写し、前記印画紙に画像を形成し、前記画像上に前記保護層を転写する熱転写印画装置であって、
 前記熱転写シートを供給する供給部と前記サーマルヘッドとの間に設けられ、前記識別マークを検出する検出器と、
 熱転写シートの品種と、前記識別マークのパターンとを対応付けたテーブルを格納する記憶部と、
 前記テーブルを参照し、前記検出器が検出したパターンから、前記供給部が供給する熱転写シートを識別する識別部と、
 を備える熱転写印画装置。
[請求項6]
 前記識別マークのパターンは、前記識別マークの本数、個数、幅、形状又は位置であることを特徴とする請求項5に記載の熱転写印画装置。
[請求項7]
 サーマルヘッド及びプラテンロールを有し、染料層及び不可視光線吸収材料を含む保護層が設けられた熱転写シートと印画紙とを重ね合わせて、前記サーマルヘッドと前記プラテンロールとの間を搬送させるとともに、前記サーマルヘッドが前記熱転写シートを加熱して染料を転写し、前記印画紙に画像を形成し、前記画像上に前記保護層を転写する熱転写印画装置であって、
 前記熱転写シートを供給する供給部と前記サーマルヘッドとの間に設けられ、前記保護層に不可視光線を照射して透過光又は反射光の強度を測定する検出器と、
 熱転写シートの品種と、前記強度とを対応付けたテーブルを格納する記憶部と、
 前記テーブルを参照し、前記検出器の測定結果から、前記供給部が供給する熱転写シートを識別する識別部と、
 を備える熱転写印画装置。
[請求項8]
 前記テーブルには、熱転写シートの品種毎の印画条件が対応付けられており、
 前記識別部が識別した熱転写シートの品種に応じた印画条件で印画処理を行うことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の熱転写印画装置。
[請求項9]
 基材、前記基材上に設けられた中間層、及び前記中間層上に設けられた受容層を備える印画シートであって、
 前記中間層は不可視光線吸収材料を含有し、凹部及び凸部の少なくともいずれか一方を含む識別マークが設けられていることを特徴とする印画シート。
[請求項10]
 前記識別マークは凸条部又は凹条部を含むことを特徴とする請求項9に記載の印画シート。
[請求項11]
 サーマルヘッド及びプラテンロールを有し、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱転写シートと、請求項9又は10に記載の印画シートとを重ね合わせて、前記サーマルヘッドと前記プラテンロールとの間を搬送させるとともに、前記サーマルヘッドが前記熱転写シートを加熱して染料を転写し、前記印画シートに画像を形成し、前記画像上に前記保護層を転写する熱転写印画装置であって、
 前記熱転写シートを供給する供給部と前記サーマルヘッドとの間に設けられ、前記保護層に設けられた第1識別マークを検出する第1検出器と、
 前記中間層に設けられた第2識別マークを検出する第2検出器と、
 熱転写シートの品種と前記第1識別マークのパターンとを対応付けたテーブル、及び印画シートの品種と前記第2識別マークのパターンとを対応付けたテーブルを格納する記憶部と、
 前記テーブルを参照し、前記第1検出器が検出したパターンから熱転写シートの品種を識別し、前記第2検出器が検出したパターンから印画シートの品種を識別する識別部と、
 を備える熱転写印画装置。
[請求項12]
 前記熱転写シート及び前記印画シートに不可視光線を照射する光源が設けられており、
 前記印画シートには、前記保護層を透過した不可視光線が照射され、
 前記第1検出器は、前記保護層からの光を受光し、
 前記第2検出器は、前記保護層を透過した前記印画シートからの光を受光することを特徴とする請求項11に記載の熱転写印画装置。
[請求項13]
 前記熱転写シートの保護層は紫外線吸収材料を含有し、前記印画シートの中間層は蛍光増白剤を含有することを特徴とする請求項12に記載の熱転写印画装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]