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1. (WO2018163632) PHYSICAL QUANTITY MEASUREMENT DEVICE AND METHOD FOR MANUFACTURING SAME, AND PHYSICAL QUANTITY MEASUREMENT ELEMENT
Document

明 細 書

発明の名称 物理量測定装置およびその製造方法ならびに物理量測定素子

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007  

課題を解決するための手段

0008  

発明の効果

0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011  

実施例 1

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049  

実施例 2

0050   0051   0052   0053  

実施例 3

0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067  

実施例 4

0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074  

実施例 5

0075   0076   0077   0078  

実施例 6

0079   0080   0081   0082  

実施例 7

0083   0084   0085  

符号の説明

0086  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : 物理量測定装置およびその製造方法ならびに物理量測定素子

技術分野

[0001]
 本発明は、たとえば圧力等の物理量を測定する物理量測定装置およびその製造方法ならびに物理量測定素子に関する。

背景技術

[0002]
 物理量測定装置とは、例えば車両などに搭載される圧力センサやトルクセンサなどを指し、シリコンからなる半導体素子を実装されることで構成され、エンジンの燃料圧、ブレーキ油圧、各種ガス圧等の測定に用いられる。
[0003]
 従来の圧力測定装置としては、半導体素子が実装されるのは、通常、金属のダイアフラムである。このダイアフラムの材質としては、シリコンに近い熱膨張係数を有するFe-Ni系合金などが使用される場合もあるが、耐力や腐食性などの観点からステンレス系のダイアフラムを使用することが求められる。
[0004]
 しかしながら、ステンレスと半導体素子とは、熱膨張係数が大きく異なるため、接合時の冷却工程で接合層に大きな応力が発生する。そのため、接合時の応力を緩和できるはんだや樹脂等で接着することが望まれるが、これらの材料はクリープするため、接合には良いが圧力測定装置としては望ましくない。
[0005]
 上記の課題を解決するため、例えば特許文献1では接着材として脆性材料であるガラスを用い、このガラスを多層構造とすることで接合時の熱応力を低減する方法が開示されている。しかしながら、特許文献1の方法では、脆性材料のみで構成されるため、接合時にかかる熱応力の緩和が不十分であった。そのため、特に熱応力として厳しくなる-40℃の低温での耐久試験を実施すると、センサ出力がドリフトするという課題が存在した。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : WO2015/098324公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 そこで本発明の目的は、接合時の熱応力を緩和し、且つクリープやセンサ出力のドリフトを抑制できる信頼性の高い物理量測定装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
 上記目的を達成するために、本発明に係る物理量測定装置は、半導体素子と、前記半導体素子と複数の層を介して接続される基台と、を有する物理量測定装置において、前記複数の層の中に、少なくとも金属が主成分となる応力緩和層と、ガラスが主成分であるガラス層がそれぞれ1層以上形成されており、前記応力緩和層もしくは前記ガラス層の中のうち、少なくともどちらか一方には低融点ガラスが含まれ、前記低融点ガラスの軟化点は、前記半導体素子の耐熱温度以下であることを特徴とする。

発明の効果

[0009]
 本発明によれば、接合時の熱応力を十分に緩和することができ、かつクリープやセンサ出力のドリフトを抑制できる信頼性の高い物理量測定装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 本発明の一実施形態に係る圧力測定装置全体の断面概略図である。
[図2] 本発明の一実施形態に係る圧力測定装置全体の回路図である。
[図3] 本発明の一実施形態に係る接合体の断面図である。
[図4] 本発明の一実施形態に係る接合体の断面図である。
[図5] 本発明の一実施形態に係る接合体の断面図である。
[図6] 本発明の一実施形態に係る接合体の断面図である。
[図7] 本発明の一実施形態に係る接合体の断面図である。
[図8] ガラス組成物のDTA測定で得られるDTAカーブの一例である。

発明を実施するための形態

[0011]
 以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。本発明は、半導体素子を使用して検出する物理量であれば特に制限されるものではないが、以下では検出する物理量の一例として、圧力検出装置について述べる。そして、本発明は、下記実施例の記載に限定されることはなく、また、適宜組み合わせてもよい。下記の実施例では、半導体素子を搭載する基台の例として、金属製のダイアフラム14を例に示している。
実施例 1
[0012]
 (圧力測定装置)
 図1は、圧力測定装置100の概念図である。
[0013]
 圧力測定装置100は、圧力ポート11とダイアフラム14とフランジ13とが形成される金属筐体10と、圧力ポート11内の圧力を測定する半導体素子15と、半導体素子15と電気的に接続される基板16と、カバー18と、外部と電気的に接続するためのコネクタ19とを備える。
[0014]
 圧力ポート11は、軸方向の一端側(下側)に圧力導入口12aが形成された中空筒状の圧力導入部12haと、圧力導入部12haの軸方向の他端側(上側)に形成された円筒状のフランジ13とを備えている。フランジ13の中央部位には、圧力によって変形し歪を生じるダイアフラム14が立設されている。
[0015]
 ダイアフラム14は、圧力導入口12aから導入された圧力を受ける受圧面と、受圧面とは反対の面のセンサ搭載面とを有する。
[0016]
 圧力ポート11の圧力導入部12haの、ダイアフラム14側の半導体素子15に対向する先端部12hatは矩形形状になっており、フランジ13の中央部とダイアフラム14の上部表面より若干低い高さの部位まで連続して穿設されている。この先端部12hatの矩形形状によって、ダイアフラム14にはx方向-y方向の歪差が生じる。
[0017]
 半導体素子15は、ダイアフラム14のセンサ搭載面のほぼ中央部に接合されている。半導体素子15は、シリコンチップ上にダイアフラム14の変形(歪)に応じた電気信号を出力する1つ以上の歪抵抗ブリッジ30a~cを備える半導体チップとして構成される。
[0018]
 基板16は、半導体素子15から出力された各検出信号を増幅するアンプ、そのアンプのアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA-D変換器、そのデジタル信号に基づいて後述する補正演算を行うデジタル信号演算処理回路、各種データが格納されたメモリおよびコンデンサ17等が搭載されている。
[0019]
 カバー18の軸方向他端を閉塞する閉塞板18aの、中央よりの所定径範囲は切り欠かれており、その切欠部には例えば樹脂等により形成され、圧力測定装置100で検出された検出圧力値を外部に出力するためのコネクタ19が挿入されている。
[0020]
 コネクタ19の一端はカバー18内においてカバー18に固定され、コネクタ19の他端はカバー18から外部へ露出している。
[0021]
 このコネクタ19の内部には、例えばインサート成型により挿入された棒状のターミナル20を有している。このターミナル20は、例えば電源用、接地用、信号出力用の3本で構成され、各ターミナル20の一端は前記基板16に接続されており、他端が図示省略の外部コネクタに接続されることによって、自動車のECU等へ配線部材を介して電気的に接続される。
[0022]
 図2は半導体素子15の複数の歪抵抗ブリッジと基板16に搭載された各回路部品の回路図である。
[0023]
 歪抵抗ブリッジ30a~cは、それぞれダイアフラム14の変形に応じて歪むことで抵抗値が変化する抵抗ゲージをブリッジ接続して構成されている。
[0024]
 歪抵抗ブリッジ30a~30cの出力信号(圧力に相当するブリッジ信号)は、アンプ31a~31cによって増幅され、その増幅出力信号はA-D(アナログ-デジタル)変換器32a~32cによってデジタル信号に変換される。
[0025]
 デジタル信号演算処理回路33は、A-D変換器32a~32cの出力信号に基づいて、例えば1つの歪抵抗ブリッジ30aで検出された圧力値をその他の歪抵抗ブリッジ30b,30cの検出圧力値によって補正する演算処理を行って、その補正した圧力値を圧力測定装置の検出値として出力する。
[0026]
 このデジタル信号演算処理回路33は、補正演算処理に限らず、複数の歪抵抗ブリッジの検出圧力値同士の比較や、歪抵抗ブリッジの検出圧力値と予め不揮発メモリ34に記憶しておいた規定圧力値との比較を行って、測定対象機器の劣化や半導体素子16の劣化を判定し、その判定時に故障信号を出力する等の処理も行う。
[0027]
 尚、電圧源35から歪抵抗ブリッジ30a~30cへの電力の供給およびデジタル信号演算処理回路33からの各信号の出力は、図1、図2のターミナル20を介して行われる。
[0028]
 不揮発性メモリ34は、その他の回路部品とは異なる回路チップに搭載されていてもよい。また、デジタル信号演算処理回路33の代わりに前記補正演算をアナログ回路で行うように構成してもよい。
[0029]
 (半導体素子とダイアフラムとの接合部)
 図3は、本実施例における半導体素子15とダイアフラム14との接合体の断面を示す。
[0030]
 ダイアフラム14と半導体素子15とは、絶縁層21と接合層22と応力緩和層23を介して接合されている。
[0031]
 ダイアフラム14の材質には、耐食性を有することと、高圧にも対応できるように高耐力であることが求められる。そのため、例えば、SUS630やSUS430などが採用される。
[0032]
 このとき、半導体素子15の材料としてはシリコン(熱膨張係数:37×10 -7/℃)が用いられるため、被接合材であるダイアフラム14のSUS630(熱膨張係数:113×10 -7/℃)との熱膨張係数の違いによって接合不良となりやすい。そのため、これら熱膨張係数の異なる部材を接合するために応力緩和層23を介して接合することで接合の信頼性や安定性を向上させている。ここで、本発明における熱膨張係数とは、50~250℃の温度範囲での測定した値のことを指す。
[0033]
 絶縁層21と接合層22と応力緩和層23は、環境への配慮から無鉛の材料で構成されることが望ましい。本発明でいう無鉛とは、RoHS指令(Restriction of Hazardous Substances : 2006年7月1日施行)における禁止物質を指定値以下の範囲で含有することを容認するものとする。
[0034]
 接合層22は、低融点ガラスを含む。図8にガラスの代表的なDTA曲線を示す。図8に示すように、第二吸熱ピークを軟化点(Ts)とした。ここでいう低融点ガラスとは、軟化点が600℃以下のものを指す。半導体素子の耐熱温度以下で接合しなくてはいけないため、ガラスの軟化点は半導体素子の耐熱温度以下でなくてはならない。低融点ガラスの例として、組成中にバナジウム、銀、テルル元素のうち少なくとも2種類以上含むものが挙げられる。また、組成中に銀を含む場合には、ガラスの軟化点を300℃以下にすることができ、低温度での接合が出来る。そのため、接合信頼性がより向上する。
[0035]
 絶縁層21は、絶縁性であることが求められる。これは、絶縁性とすることで自動車等へ実装時にダイアフラム14から半導体素子15へかかるノイズを抑制することができるためである。本発明でいう絶縁性とは、体積抵抗率で10 10Ωcm以上のことを指す。
絶縁層21に関しては、絶縁性であれば特に規定されるところではなく、一般的なガラス材料などを用いることができる。また、ペーストで熱処理により形成される場合には、結晶化ガラスであっても良い。また、絶縁層21の厚みは特に規定されるものではなく、5~500μm程度まで幅広く使用できるが、信頼性とセンサとしての出力の関係から特に好ましいのは20μm以上300μm以下である。
[0036]
 応力緩和層23は、金属が主成分となる。ここでいう主成分とは、体積で50%以上含まれる状態を示す。この応力緩和層23に含まれる金属は、Ag、Cu、Al、Ti、Ni、Mo、Mn、W、Crから選ばれる少なくとも1種類である。これらの金属を応力緩和層として用いることで、信頼性の高い物理量測定装置を提供することができる。
[0037]
 応力緩和層23の形成方法としては、特に限定されるところではないが、スパッタ法やめっき法、蒸着法などによって、半導体素子上または基台上に形成することができる。このスパッタ法などによって、単一の金属層を応力緩和層として機能させる場合においては、応力緩和層の厚みが合計で0.05μm以上10μm以下であることが好ましい。より好ましくは、1.5μm以上5μm以下である。これは、あまりに厚みが薄い場合には、応力緩和の効果がなくなってしまうためであり、厚みが厚すぎる場合には、高温でクリープの影響が大きくなってしまうためである。
[0038]
 図3における絶縁層21と接合層22と応力緩和層23の順序については、特に規定されるところではなく、後述するように、図3~図7に示すような様々な組み合わせが考えられる。これらに示すように、絶縁層21と接合層22と応力緩和層23は、それぞれ一層以上あっても良い。また、例えば図4(a)、図6、図7に示すように接合層と応力緩和層の両方の機能を持たせた応力緩和接合層24のような場合にすることも可能である。したがって、応力緩和層23を接合構造の中のどこに設けるかについても特に限定されるところではない。
[0039]
 (ガラスG1の作製)
 接合層形成ペーストに用いるガラスの作製法としては、特に限定されるところではないが、原料となる各酸化物を配合・混合した原料を白金ルツボに入れ、電気炉で5~10℃/分の昇温速度で800~1100℃まで加熱し、数時間保持することで作製することができる。保持中は均一なガラスとするために攪拌することが望ましい。ルツボを電気炉から取り出す際には、ガラス表面への水分吸着を防止するために予め100~150℃程度に加熱しておいた黒鉛鋳型やステンレス板上に流し込むことが望ましい。
[0040]
 本実施例におけるガラスG1の作製は、以下の手順で行った。原料化合物として、五酸化バナジウムを45質量%、酸化テルルを30質量%、酸化第二鉄を15質量%、五酸化リンを10質量%を配合・混合した混合粉末1kgを白金ルツボに入れ、電気炉を用いて5~10℃/min(℃/分)の昇温速度で1000℃の加熱温度まで加熱して2時間保持した。保持中は均一なガラスとするために攪拌した。次に、白金ルツボを電気炉から取り出し、予め100℃に加熱しておいたステンレス板上に流し込みガラスG1を得た。また、このガラスの軟化点は355℃であった。
[0041]
 (接合層形成ペーストの作製)
 接合層22を作製するに当たり接合層形成ペーストを作製した。接合層形成ペーストは、上記で作製したガラスを平均粒径(D50)が約3μmになるまでジェットミルを用いて粉砕したのち、同じく約3μm程度のフィラとして、Zr (WO )(PO (ZWP)をガラスに対して30体積%加えた。この混合物に対し、バインダー樹脂としてエチルセルロースを、溶剤としてブチルカルビトールアセテートを加えて混錬し、接合層形成ペーストを作製した。
[0042]
 接合層形成ペーストに用いる溶剤としては、特に限定されるところではないが、ブチルカルビトールアセテートやα―テルピネオールを用いることができる。
[0043]
 接合層形成ペーストに用いるバインダーとしては、特に限定されるところではないが、エチルセルロースやニトロセルロースなどを用いることができる。
[0044]
 (応力緩和層の形成)
 被接合材である半導体素子(熱膨張係数:37×10 -7/℃)の接合面に、応力緩和層としてAl膜をDCスパッタにより形成した。そのときのAl膜の厚みを表1に示す(A3~A12)。このとき、半導体素子とAl膜の間にはAl膜の接着層としてTiを250nm形成した。また、比較として半導体素子の接合面は、未処理のもの(A1)と、酸化処理したもの(A2)の2種類を用いた。
[0045]
 (圧力測定装置の作製及び評価)
 被接合材として、表1に示す厚みの応力緩和層を形成した半導体素子とSUS630製ダイアフラム(熱膨張係数:110×10 -7/℃)を用いた。このダイアフラムの上面に絶縁層形成ペーストとして、市販のSiO -Al -BaO系ガラスペースト(DuPont社製 熱膨張係数:71×10 -7/℃)を形成した。形成は、スクリーン印刷を用いてダイアフラム上に絶縁層形成ペーストを印刷後、150℃で30min乾燥後、850℃にて10min焼成することで約20μmの絶縁層を形成した。この絶縁層の上面に、上記で作製した接合層形成を同様にスクリーン印刷にて塗布し、400℃にて30min保持することで仮焼成を実施して約20μmの接合層を形成した。その後、この接合層の上面に応力緩和層を形成したシリコン基板を設置してシリコン基板の上面から荷重を付加し、400℃にて10min保持することで接合体を作製した。作製した接合体に対して、以下のせん断強度試験及び熱衝撃試験を実施した。せん断強度試験は、接合の接着強度を評価した。評価結果は、せん断強度が20MPa以上であるものを○、10MPa以上20MPa未満であるものを△、10MPa未満のものを×とした。熱衝撃試験は、―40℃~130℃の温度範囲で実施して接合の信頼性を評価した。評価結果は、1000サイクル経過してもチップ割れや剥離がないものは○、チップ割れや剥離によって動作不良を起こしたものが30%以下である場合は△、それより多い場合には×とした。それらの結果を表1に併記する。
[0046]
 また、この接合体を図1に示すような圧力センサとした。作製した圧力センサに対して、以下の信頼性試験を実施した。-40℃で1000時間放置することによってセンサ出力値の低温ドリフト特性を評価した。評価結果は、試験前後で20℃での値の出力値のズレが2%未満のものを○、2%以上5%未満のものを△、5%以上もしくは評価できなかったものを×とした。さらに、センサを140℃で1000時間放置することによってセンサ出力の高温ドリフト特性を評価した。評価結果は、試験前後で20℃での値の出力値のズレが2%未満のものを○、2%以上5%未満のものを△、5%以上もしくは評価できなかったものを×とした。以上の結果を表1に併記する。
[0047]
[表1]


[0048]
 以上の結果より、接合面に応力緩和層であるAlを形成しない場合(A1、A2)と比較して、Alを形成したサンプル(A3~A12)では、圧力センサとしての信頼性が向上できた。このとき、メタライズの膜厚としては、0.05μm~10μmが良好であった。特に、1.5μm以上5μm以下の場合には、圧力センサの特性としてより優れた結果が得られた。また、比較例と比較して接合のせん断強度も向上しており、メタライズ膜の形成は応力緩和だけでなく接着性の観点でも優れた結果が得られた。
[0049]
 [比較例1]
 接合層形成ペーストとして市販の鉛系ガラスペースト(AGC製、430℃接合用、線膨張係数72×10 -7/℃)を用いた。上記ガラスペーストを使用し、430℃で10分保持することで接合体を試作した。なお、接合層形成ペースト以外の試作条件は、実施例1と同様である。試作した接合体は実施例1同様にセンサ化した。その結果、サンプルによっては初期にチップの動作異常を生じるものがあることが判明した。これはチップの耐熱温度に依存すると考えられる。このことから、接合温度としては、400℃以下が好ましいことが判明した。
実施例 2
[0050]
 本発明の実施例を、表2を用いて説明する。なお、実施例1と同様の構成については、説明を省略する。
[0051]
 本実施例における応力緩和層23は、表2に示す種類の金属薄膜(B1~B5)を実施例1同様にスパッタ法により形成した。その他の条件は実施例1同様に行い、センサ特性を評価した。その結果を表2に併記する。
[0052]
[表2]


[0053]
 以上の結果より、応力緩和層の種類としてはAlに限定されるものではなく、表2に示すAg、Cu、Mo、W、Mn、Crの金属薄膜であっても同様の効果が得られた。また、半導体素子との密着性を向上させるために、多層になっていても良く、密着性向上のためにCrやTiなどが使用できる。
実施例 3
[0054]
 本発明の第4実施例を、図4(a)を用いて説明する。なお、実施例1と同様の構成については説明を省略する。
[0055]
 図4(a)に示すように、接合層22と応力緩和層23の機能を兼ね備えた応力緩和接合層24と、絶縁層21と、が予め一体に形成される接合材25を備える。そして、接合材25を、半導体素子15とダイアフラム14の間に配置して、接合する。半導体素子15の一面には、実施例1で記載したメタライズが成されている。この金属膜が、半導体素子15と接合材25との接合を担う。
[0056]
 応力緩和接合層24は、金属と低融点ガラスを含む。低融点ガラスは、ガラスG1と、後述するガラスG2を用いて評価した。また、金属は、表3に示すフィラを用いて評価した。このとき、応力緩和接合層24中に含まれる金属は、接合層中につながっている(パーコレーション)していることが求められる。体積含有率で表示する場合には、50%以上90%以下である。これは、パーコレーションしていない場合には、応力緩和の効果が表れないためであり、90体積%以上の場合には高温でクリープの影響が大きくなってしまうためである。応力緩和接合層24のサンプルは、表3に示すC1~C5、C8である。
[0057]
 (接合材の製造方法)
 接合材25の製造方法を説明する。
[0058]
 まず、一方の応力緩和接合層24を形成する接合層形成ペーストを絶縁基材の片面に塗布、乾燥した後、他方の応力緩和接合層24を形成する接合層形成ペーストを絶縁基材22の別の面に塗布、乾燥させる。
[0059]
 この後、一括で脱バインダー処理および接合層の仮焼成を実施する。さらに、仮焼成したものを所望の大きさにダイシングなどで裁断することによって、接合材25を形成することができる。
[0060]
 絶縁基材にはガラス板(厚み:145μm,線膨張係数72×10 -7/℃)を用いる。このガラス板の上下に接合層形成ペーストを、スクリーン印刷を用いて両面に塗布し、150℃にて30分乾燥する。その後、仮焼成を実施することで接合材25を得る。このとき、270℃にて30分間仮焼成を実施した。
[0061]
 (ガラスG2の作製)
 ガラスG2の作製は、実施例1同様の手順にて行った。原料化合物として、五酸化バナジウムを20.5質量%、酸化銀を33質量%、酸化テルルを39質量%、酸化タングステンを5質量%、酸化ランタンを2.5質量%を配合・混合した混合粉末1kgを白金ルツボに入れ、電気炉を用いて5~10℃/min(℃/分)の昇温速度で800℃の加熱温度まで加熱して2時間保持した。保持中は均一なガラスとするために攪拌した。次に、白金ルツボを電気炉から取り出し、予め100℃に加熱しておいたステンレス板上に流し込みガラスG2を得た。また、このガラスの軟化点は245℃である。
[0062]
 (接合層形成ペーストの作製)
 接合層形成ペーストは、上記で作製したガラスを平均粒径(D50)が約3μmになるまでジェットミルを用いて粉砕したのち、約1.5μm~3μm程度のAg、Al粉末をガラスに対して表3に示す割合で加えた。この混合物に対し、α―テルピネオールもしくは実施例1同様にブチルカルビトールアセテートを加えて混錬し、接合層形成ペーストを作製した。
[0063]
 (圧力測定装置の作製及び評価)
 被接合材として、実施例1同様に半導体素子とSUS630製ダイアフラムを用いた。このとき、評価に用いる半導体素子は、表1に示すA7を用いた。半導体素子とダイアフラムの間に上記で作製した接合材25を設置し、半導体素子の上面から荷重を付加し、加熱することで接合体を作製した。このとき、300℃にて30分間保持した。作製した接合体に対して、実施例1同様にせん断強度試験及び熱衝撃試験を実施した。また、この接合体を実施例1と同様に圧力センサとし、低温と高温でセンサ出力値のドリフト特性を評価した。以上の結果を表3に併記する。
[0064]
[表3]


[0065]
 以上の結果より、図4(a)に示す接合構造であっても信頼性の高い物理量測定装置を製造できた。すなわち、応力緩和層はスパッタ法以外による形成方法であっても形成可能であり、金属粒子とガラスを含むペーストによっても形成することができた。
[0066]
 本実施例では、C1~C5、C8のように応力緩和層を2層設けているので、一層とする場合よりも信頼性を向上させることが可能である。特に熱衝撃試験などについて、応力緩和層が一層だけでは信頼性が不十分である場合であっても、2層設けることにより十分な信頼性が得られるため、材料選択の自由度が向上する。また、接合層と応力緩和層を一つの層で達成出来るため、小型化にも寄与する。
[0067]
 本実施例では、表3に示すように、金属粒子(フィラ)の体積割合を、50%以上90%以下とすることで、接合層に応力緩和層としての機能を発現した。より好ましくは、金属粒子の体積割合が50%以上70%以下であり、このときにより信頼性の高いセンサを製造することができた。
実施例 4
[0068]
 図4(b)を用いて実施例4を説明する。なお、実施例3と同様の構成については説明を省略する。
[0069]
 実施例3との相違点は、応力緩和接合層24の変わりに接合層22としている点である。
[0070]
 接合材の製造方法については、実施例3と同様であるが、仮焼成の温度は400℃で30分間として実施し、接合層形成ペーストのフィラ材としては実施例1同様にZWP粉末を用いた。
[0071]
 (ガラスG3の作製)
 ガラスG3の作製は、実施例1同様の手順にて行った。原料化合物として、五酸化バナジウムを38質量%、酸化テルルを30質量%、酸化リンを5.8重量%、酸化タングステンを10質量%、酸化バリウムを11.2質量%、酸化カリウムを5質量%を配合・混合した混合粉末1kgを白金ルツボに入れ、電気炉を用いて5~10℃/min(℃/分)の昇温速度で1100℃の加熱温度まで加熱して2時間保持した。保持中は均一なガラスとするために攪拌した。次に、白金ルツボを電気炉から取り出し、予め100℃に加熱しておいたステンレス板上に流し込みガラスG3を得た。また、このガラスの軟化点は336℃であった。
[0072]
 圧力測定装置の作製に関して、評価に用いる半導体素子はA8を用いた。また、接合体を作製する温度は、400℃にて10分間保持した。作製した接合体に対して、実施例1同様にせん断強度試験及び熱衝撃試験を実施した。また、この接合体を実施例1と同様に圧力センサとし、低温と高温でセンサ出力値のドリフト特性を評価した。これらの結果を表4に示す。
[0073]
[表4]


[0074]
 その結果、せん断強度試験、熱衝撃試験、低温ドリフト特性、高温ドリフト特性のいずれも○の判定となった。
実施例 5
[0075]
 図5を用いて、実施例5を説明する。なお、実施例1と同様の構成については説明を省略する。
[0076]
 本実施例では、実施例1の構成に加えて、SUS630の接合面に設けられたNiめっきを加えている。Niめっきは、応力緩和層23として機能する。Niめっきの厚みは2μmとしている。
[0077]
 実施例1のサンプルA7を用いた。その他の条件は実施例1同様に行い、接合体を形成した。作製した接合体に対して、実施例1同様にせん断強度試験及び熱衝撃試験を実施した。また、この接合体を実施例1と同様に圧力センサとし、低温と高温でセンサ出力値のドリフト特性を評価した。
[0078]
 その結果、せん断強度試験、熱衝撃試験、低温ドリフト特性、高温ドリフト特性のいずれも○の判定となった。したがって、めっき法を用いた場合であっても応力緩和の効果を得られることを確認した。
実施例 6
[0079]
 図6を用いて、実施例6を説明する。なお、実施例1と同様の構成については説明を省略する。
[0080]
 実施例1との相違点は、半導体素子15と絶縁層21の間に応力緩和層23を形成しない点と、絶縁層21に陽極接合用のガラス(PYREX(登録商標)、厚み300μm)を採用し、半導体素子15と絶縁層21とを陽極接合した点である。
[0081]
 陽極接合は350℃の温度にて500Vで60分間保持する条件で行う。被接合材としては、上記で作製した半導体素子と、SUS630製ダイアフラムを用いた。このダイアフラムの上面に実施例3のC1~C5、C8で使用したペーストを塗布し、150℃で30min乾燥後、270℃で30min仮焼成することで約20μmの応力緩和接合層24を形成した。作製した接合体に対して、実施例1同様にせん断強度試験及び熱衝撃試験を実施した。また、この接合体を実施例1と同様に圧力センサとし、低温と高温でセンサ出力値のドリフト特性を評価した。
[0082]
 その結果、せん断強度試験、熱衝撃試験、低温ドリフト特性、高温ドリフト特性のいずれも○の判定となった。したがって、図6のように応力緩和層と接着層を単一層で形成することも可能であることを確認した。
実施例 7
[0083]
 図7を用いて、実施例7を説明する。なお、実施例1と同様の構成については説明を省略する。
[0084]
 実施例1のうち、接合層形成ペーストを実施例3のC1~C5、C8で使用したペーストを用いた。この時、半導体素子として接合面側は実施例1のA7を用いた。絶縁層は、実施例1同様に形成し、接合層のみ実施例3同様に270℃で30分間仮焼成を実施し、半導体素子を載せたのちに300℃で30分間加熱することで接合を実施した。作製した接合体に対して、実施例1同様にせん断強度試験及び熱衝撃試験を実施した。また、この接合体を実施例1と同様に圧力センサとし、低温と高温でセンサ出力値のドリフト特性を評価した。
[0085]
 その結果、せん断強度試験、熱衝撃試験、低温ドリフト特性、高温ドリフト特性のいずれも○の判定となった。

符号の説明

[0086]
 10…金属筐体
 11…圧力ポート
 12…圧力導入部
 12a…圧力導入口
 12ha…圧力導入孔
 12hat…先端部
 13…フランジ
 14…ダイアフラム
 15…半導体素子
 16…基板
 17…コンデンサ
 18…カバー
 18a…閉塞板
 19…コネクタ
 20…ターミナル
 21…絶縁層
 22…接合層
 23…応力緩和層
 24…応力緩和接合層
 25…接合材
 30a~30c…歪抵抗ブリッジ
 31a~31c…アンプ
 32a~32c…A-D変換器
 33…デジタル信号演算処理回路
 34…不揮発メモリ
 35…電圧源
 100…圧力測定装置

請求の範囲

[請求項1]
 半導体素子と、
 前記半導体素子と複数の層を介して接続される基台と、を有し、
 前記複数の層は、
 金属が主成分となる応力緩和層と、
 絶縁層と、
 前記半導体素子の耐熱温度以下の軟化点である低融点ガラスを含む接合層と、を備える物理量測定装置。
[請求項2]
 半導体素子と、
 前記半導体素子と複数の層を介して接続される基台と、を有し、
 前記複数の層は、
 金属が体積含有率で50%から90%であり、前記半導体素子の耐熱温度以下の軟化点である低融点ガラスを含む応力緩和接合層と、
 絶縁層と、を備える物理量測定装置。
[請求項3]
 前記応力緩和層は、前記半導体素子と前記絶縁層の間、及び/又は、前記絶縁層と前記基台の間に設けられている請求項1に記載の物理量測定装置。
[請求項4]
 前記応力緩和接合層は、前記半導体素子と前記絶縁層の間、及び/又は、前記絶縁層と前記基台の間に設けられている請求項1に記載の物理量測定装置。
[請求項5]
 前記金属は、Ag、Cu、Al、Ti、Ni、Mo、Mn、W、Crから選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至4の何れかに記載の物理量測定装置。
[請求項6]
 前記低融点ガラスには、バナジウム、銀、テルル元素のうち少なくとも2種類以上含む請求項1乃至5の何れかに記載の物理量測定装置。
[請求項7]
 前記応力緩和層は、スパッタ層もしくはメッキ層である請求項1または3に記載の物理量測定装置。
[請求項8]
 前記応力緩和層の厚みが、合計で0.05μm以上10μm以下であること請求項1または3に記載の物理量測定装置。
[請求項9]
 前記応力緩和層の厚みが、合計で1.5μm以上5μm以下である請求項8に記載の物理量測定装置。
[請求項10]
 前記応力緩和接合層の厚みが、合計で0.05μm以上10μm以下である請求項2または4に記載の物理量測定装置。
[請求項11]
 前記応力緩和接合層の厚みが、合計で1.5μm以上5μm以下である請求項10に記載の物理量測定装置。
[請求項12]
 前記応力緩和接合層は、金属が体積含有率で50%から70%である請求項2、4、8、9の何れかに記載の物理量測定装置。
[請求項13]
 金属フィラが体積含有率50%以上となるように低融点ガラスと混合することで接合層形成ペーストを作成し、
 ガラス基板の一面側に、前記接合層形成ペーストを塗布し、熱処理することで接合材を作成し、
 前記接合材を、半導体素子と基台の間に配置し、
 軟化点以上かつ前記半導体素子の耐熱温度以下の加熱温度に加熱して前記半導体素子と前記基台とを接合する物理量測定装置の製造方法
[請求項14]
 前記加熱温度は、300℃以下である請求項13に記載の物理量測定装置の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]