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1. (WO2018123528) DISPLAY DEVICE AND MOVING BODY CARRYING DISPLAY DEVICE
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明 細 書

発明の名称 表示装置、及び表示装置を搭載した移動体

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

0005   0006   0007   0008   0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144  

産業上の利用可能性

0145  

符号の説明

0146  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4A   4B   5A   5B   6   7   8   9   10A   10B   11   12   13   14   15A   15B   16   17  

明 細 書

発明の名称 : 表示装置、及び表示装置を搭載した移動体

技術分野

[0001]
 本開示は、一般に表示装置、及び表示装置を搭載した移動体に関し、より詳細には、スクリーンを透過する光により対象空間に虚像を投影する表示装置、及びその表示装置を搭載した移動体に関する。

背景技術

[0002]
 従来、車両用の表示装置として、運転に必要な運転情報映像などを、ウインドシールドを介して虚像として遠方表示する車両用ヘッドアップディスプレイ装置が知られている。
[0003]
 例えば、特許文献1に記載の表示装置は、光を2次元的に走査する走査手段と、走査手段からの走査光によって画像が描画されるスクリーンとを有している。スクリーン上に形成される画像は、投影手段を介して車両のウインドシールドで反射され運転者の目に到達するので、運転者の目には、ウインドシールドの先の遠方に、虚像が視認される。特許文献1に記載の表示装置では、スクリーンの面に直交する方向にスクリーンを移動させることにより、運転者の目から虚像までの距離を変更可能である。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2009-150947号公報

発明の概要

[0005]
 しかし、特許文献1に記載の表示装置では、人(運転者)の目から虚像までの距離の調節幅は、スクリーンの移動距離に応じて決まるため、人の目から虚像までの距離の調節幅を拡大するには、スクリーンの移動範囲を広げる必要がある。スクリーンの移動範囲が広くなると、スクリーンでの結像性能が低下し、虚像の解像度が低下する可能性がある。
[0006]
 本開示は、虚像の解像度の低下を抑制できる表示装置、及びその表示装置を搭載した移動体を提供する。
[0007]
 本開示の一態様である表示装置は、スクリーンと、駆動部と、照射部と、投影部とを有する。スクリーンは、基準面に対して傾斜した表示面を有する。駆動部は、スクリーンを、基準面に直交する移動方向において第1位置と第2位置との間で移動させる。照射部は、結像光学系を有し、スクリーンの表示面上を走査する光を結像光学系からスクリーンに照射することにより表示面に画像を形成する。投影部には、スクリーンを透過しスクリーンから上記移動方向に沿って出力される光が入射光として入射する。そして、投影部は、この入射光を反射部材に投影して反射させることにより対象空間に上記画像に対応する虚像を投影する。照射部が表示面の全域を走査する場合における結像光学系の焦点位置の軌跡は、スクリーンが第1位置にあるときの表示面と、スクリーンが第2位置にあるときの表示面との間に収まる。
[0008]
 本開示の一態様である移動体は、本体部と、駆動部と、上記表示装置と、反射部材とを有する。駆動部は、本体部を移動させる。表示装置と反射部材とは、本体部に搭載されている。反射部材は、表示装置の投影部からの光を反射する。
[0009]
 本開示によれば、虚像の解像度の低下を抑制できる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 図1は、本開示の実施の形態1に係る表示装置を搭載した自動車の概念図である。
[図2] 図2は、本開示の実施の形態1に係る表示装置を用いた場合のユーザの視野を示す概念図である。
[図3] 図3は、本開示の実施の形態1に係る表示装置の構成を示す概念図である。
[図4A] 図4Aは、図3に示す表示装置において往路におけるスクリーンの表面上の輝点の動きを示す概念図である。
[図4B] 図4Bは、図3に示す表示装置において復路におけるスクリーンの表面上の輝点の動きを示す概念図である。
[図5A] 図5Aは、図3に示す表示装置における照射部の構成を示す概念図である。
[図5B] 図5Bは、図3に示す表示装置におけるスクリーンの表面を示す概念図である。
[図6] 図6は、図3に示す表示装置の動作を説明するための概念図である。
[図7] 図7は、図3に示す表示装置において第1虚像を投影する際の動作を模式的に表す説明図である。
[図8] 図8は、図3に示す表示装置において第2虚像を投影する際の動作を模式的に表す説明図である。
[図9] 図9は、図3に示す表示装置の動作例を示すフローチャートである。
[図10A] 図10Aは、図3に示す表示装置のスクリーンの位置の時間変化を示すグラフである。
[図10B] 図10Bは、比較例のスクリーンの位置の時間変化を示すグラフである。
[図11] 図11は、本開示の実施の形態1の変形例に係る表示装置のスクリーンの位置の時間変化を示すグラフである。
[図12] 図12は、本開示の実施の形態2に係る表示装置における照射部の構成を示す概念図である。
[図13] 図13は、本開示の実施の形態3に係る表示装置における照射部の構成を示す概念図である。
[図14] 図14は、本開示の実施の形態4に係る表示装置における照射部の構成を示す概念図である。
[図15A] 図15Aは、図14に示す表示装置のスクリーンの一例を示す斜視図である。
[図15B] 図15Bは、図14に示す表示装置のスクリーンの他の例を示す斜視図である。
[図16] 図16は、本開示の実施の形態4の変形例に係る表示装置における照射部の構成を示す概念図である。
[図17] 図17は、本開示の実施の形態5に係る表示装置のスクリーンの位置及び駆動電流の時間変化を示すグラフである。

発明を実施するための形態

[0011]
 (実施の形態1)
 図1は、本開示の実施の形態1に係る表示装置10を搭載した自動車100の概念図である。自動車100は、本体部150と、本体部150を移動させる駆動部152と、本体部150に搭載された表示装置10と、本体部150に固定された反射部材としてのウインドシールド101とを有する。駆動部152は、エンジンやモーター等の駆動源154と、駆動源154に駆動される駆動輪156とを含む。なお、自動車100以外に、風防を有する二輪車等の移動体に表示装置10を搭載してもよい。
[0012]
 (1)概要
 本実施の形態に係る表示装置10は、図1に示すように、例えば、移動体としての自動車100に用いられるヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)である。
[0013]
 表示装置10は、自動車100のウインドシールド101に下方から画像を投影するように、自動車100の車室内に設置されている。図1の例では、ウインドシールド101の下方のダッシュボード102内に、表示装置10が配置されている。表示装置10からウインドシールド101に画像が投影されると、反射部材としてのウインドシールド101で反射された画像がユーザ200(運転者)に視認される。
[0014]
 このような表示装置10によれば、ユーザ200は、自動車100の前方(車外)に設定された対象空間400に投影された虚像300を、ウインドシールド101越しに視認する。対象空間400はウインドシールド101の前方(ウィンドシールド101よりも奥行き方向)に存在する空間である。ここでいう「虚像」は、表示装置10から出射される光がウインドシールド101等の反射物にて発散するとき、その発散光線によって、実際に物体があるように結ばれる像を意味する。そのため、自動車100を運転しているユーザ200は、自動車100の前方に広がる実空間に重ねて、表示装置10にて投影される虚像300を見ることができる。したがって、表示装置10によれば、例えば、車速情報、ナビゲーション情報、歩行者情報、前方車両情報、車線逸脱情報、及び車両コンディション情報等の、種々の運転支援情報を、虚像300として表示し、ユーザ200に視認させることができる。これにより、ユーザ200は、ウインドシールド101の前方に視線を向けた状態から僅かな視線移動だけで、運転支援情報を視覚的に取得することができる。
[0015]
 本実施の形態に係る表示装置10では、対象空間400に形成される虚像300は、少なくとも第1虚像301と第2虚像302との2種類の虚像を含んでいる。ここでいう「第1虚像」は、第1仮想面501上に形成される虚像300(301)である。「第1仮想面」は、表示装置10の光軸500に対する傾斜角度αが所定値γよりも小さい(α<γ)仮想面である。また、ここでいう「第2虚像」は、第2仮想面502上に形成される虚像300(302)である。「第2仮想面」は、表示装置10の光軸500に対する傾斜角度βが所定値γよりも大きい(β>γ)仮想面である。ここでいう「光軸」は、後述する投影部4(図3参照)の光学系の光軸であって、対象空間400の中心を通り虚像300の光路に沿った軸を意味する。所定値γは一例として45度であって、傾斜角度βは一例として90度である。
[0016]
 本実施の形態では、光軸500は、自動車100の前方の対象空間400において、自動車100の前方の路面600に沿っている。そして、第1虚像301は、路面600に略平行な第1仮想面501上に形成され、第2虚像302は、路面600に対して略垂直な第2仮想面502上に形成される。例えば、路面600が水平面である場合には、第1虚像301は水平面に沿って表示され、第2虚像302は鉛直面に沿って表示されることになる。
[0017]
 図2は、ユーザ200の視野を示す概念図である。すなわち、本実施の形態に係る表示装置10によれば、図2に示すように、路面600に沿って奥行きをもって視認される第1虚像301と、ユーザ200から一定距離の路面600上に直立して視認される第2虚像302とを表示可能である。したがって、ユーザ200においては、第1虚像301については路面600に略平行な平面上にあるように見え、第2虚像302については路面600に対して略垂直な平面上にあるように見える。第1虚像301は、一例として、ナビゲーション情報として自動車100の進行方向を示す情報であり、路面600上に右折又は左折を示す矢印を提示すること等が可能である。第2虚像302は、一例として、前方車両又は歩行者までの距離を示す情報であり、前方車両上に前方車両までの距離(車間距離)を提示すること等が可能である。
[0018]
 (2)構成
 本実施の形態に係る表示装置10は、図3に示すように、スクリーン1と、駆動部2と、照射部3と、投影部4と、制御部5とを有している。
[0019]
 スクリーン1は、透光性を有しており、対象空間400(図1参照)に虚像300(図1参照)を形成するための画像を形成する。すなわち、スクリーン1には、照射部3からの光によって画像が描画され、スクリーン1を透過する光により、対象空間400に虚像300が形成される。スクリーン1は、例えば、光拡散性を有し、矩形に形成された板状の部材からなる。スクリーン1は、厚さ方向の両面に表面11及び裏面12を有している。本実施の形態では、一例として、スクリーン1の表面11に多数の微小レンズが形成されることにより、スクリーン1の表面11に光拡散性を有している。この構成では、スクリーン1の表面11が、画像700(図7参照)を形成するための表示面となる。スクリーン1は、照射部3側に表面11を向けた姿勢で、照射部3と投影部4との間に配置されており、表面11を照射部3からの光が入射する入射面とする。
[0020]
 スクリーン1の表面11は、基準面503に対して角度θだけ傾斜している。これにより、投影部4を通して表示装置10の筐体内に進入した外光が、スクリーン1の表面11で反射することがあっても、この反射光(外光)が投影部4を通してウインドシールド101に投影される、いわゆる戻り光の発生が抑制される。さらに、スクリーン1は、基準面503に直交する移動方向X(図3に矢印X1-X2で示す方向)において、第1位置Po1(図5A参照)と第2位置Po2(図5A参照)との間で移動可能に構成されている。ここでいう「基準面」は、スクリーン1の移動方向を規定する仮想平面であって、実在する面ではない。スクリーン1は、表面11が基準面503に対して角度θだけ傾斜した姿勢を維持したまま、移動方向Xに直進移動可能に構成されている。
[0021]
 ここで、スクリーン1は、表面11において基準面503に対して傾斜した方向(図3の紙面上で表面11に平行な方向)の両端に、第1端部111及び第2端部112をさらに有する。スクリーン1の表面11に沿って、これら第1端部111及び第2端部112を結ぶ方向を、「縦方向」とも呼ぶ。第1端部111は、表面11において照射部3に最も近い端部であって、第2端部112は、表面11において照射部3から最も遠い端部である。つまり、スクリーン1は、縦方向において、第1端部111に近い部位ほど照射部3に近くなり、第2端部112に近い部位ほど照射部3から遠くなる。
[0022]
 駆動部2は、スクリーン1を移動方向Xに移動させる。ここで、駆動部2は、スクリーン1を、移動方向Xに沿って、互いに反対向きとなる第1の向きX1及び第2の向きX2の両方に移動させることができる。第1の向きX1は、図3に矢印「X1」で示す向き(図3の右向き)であって、スクリーン1が照射部3から離れる向き、言い換えれば、スクリーン1が投影部4に近づく向きである。第2の向きX2は、図3に矢印「X2」で示す向き(図3の左向き)であって、スクリーン1が照射部3に近づく向き、言い換えれば、スクリーン1が投影部4から離れる向きである。駆動部2が第1の向きX1にスクリーン1を移動させたときのスクリーン1の移動範囲の終端位置が、第1位置Po1(図5A参照)である。駆動部2が第2の向きX2にスクリーン1を移動させたときのスクリーン1の移動範囲の終端位置が、第2位置Po2(図5A参照)である。つまり、駆動部2は、第1位置Po1と第2位置Po2との間で、第1の向きX1及び第2の向きX2の双方向にスクリーン1を移動させることが可能である。駆動部2は、例えば、ボイスコイルモータ等の電気駆動型のアクチュエータからなり、制御部5からの第1制御信号に従って動作する。
[0023]
 照射部3は、走査型の光照射部であって、スクリーン1に対して光を照射する。すなわち、照射部3は、スクリーン1の表面11における光の照射位置が変化するように、スクリーン1の表面11上を走査する光をスクリーン1に照射する。具体的には、照射部3は、光源31及び走査部32を有している。この照射部3は、光源31及び走査部32の各々が制御部5からの第2制御信号に従って動作する。
[0024]
 光源31は、レーザ光を出力するレーザモジュールからなる。この光源31は、赤色(R)のレーザ光を出力する赤色レーザダイオードと、緑色(G)のレーザ光を出力する緑色レーザダイオードと、青色(B)のレーザ光を出力する青色レーザダイオードと、を含んでいる。これら3種類のレーザダイオードから出力される3色のレーザ光は、例えば、ダイクロイックミラーにより合成され、走査部32に入射する。
[0025]
 走査部32は、光源31からの光を走査することにより、スクリーン1の表面11上を走査する光をスクリーン1に照射する。ここで、走査部32は、スクリーン1の表面11の縦方向及び横方向に対し、二次元的に光を走査する、ラスタスキャン(Raster scan)を行う。ここでいう「横方向」は、スクリーン1の表面11及び基準面503の両方に平行な方向であって、表面11において「縦方向」と直交する方向(図3の紙面に直交する方向)である。
[0026]
 走査部32は、図4A及び図4Bに示すように、スクリーン1の表面11上に形成される輝点B1を横方向に一次元的に走査して走査線を形成し、かつ縦方向に輝点B1を走査することで、二次元の画像を形成する。走査部32は、このような動作を繰り返しながら、縦方向における表面11の両端(第1端部111及び第2端部112)間を往復するように輝点B1を走査する。図4Aは、第1端部111から第2端部112に向けて走査する「往路」における、スクリーン1の表面11上の輝点B1の動きを概念的に示す図である。図4Bは、第2端部112から第1端部111に向けて走査する「復路」における、スクリーン1の表面11上の輝点B1の動きを概念的に示す図である。
[0027]
 すなわち、本実施の形態では、照射部3の動作状態は、「往路」となる第1走査状態と、「復路」となる第2走査状態と、を含んでいる。第1走査状態は、第1端部111から第2端部112に向けてスクリーン1の表面11上を走査する動作状態である。第2走査状態は、第2端部112から第1端部111に向けてスクリーン1の表面11上を走査する動作状態である。
[0028]
 走査部32は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた微小な走査ミラーを有している。この走査部32は、図5Aに示すように、レーザ光を反射するミラー部321を含み、ミラー部321を回転させることによって、光源31からの光を、ミラー部321の回転角度(振れ角)に応じた向きに反射する。これにより、走査部32は、光源31からの光を走査する。この走査部32は、ミラー部321を、互いに直交する2軸を中心に回転させることにより、二次元的に光を走査するラスタスキャンを実現する。
[0029]
 走査部32は、レンズ322と、結像光学系323と、をさらに有している。レンズ322は、光源31とミラー部321との間に配置され、ミラー部321に対して平行光を入射する。結像光学系323は、テレセントリックレンズからなり、ミラー部321とスクリーン1との間に配置されている。つまり、結像光学系323は、レンズ全体において主光線が光軸に対して平行となる光学系であって、結像光学系323を通った光は光軸(結像光学系323とスクリーン1とを結ぶ直線)に平行に出力される。本実施の形態では、結像光学系323の光軸は移動方向Xと平行であると仮定する。図5Aは、照射部3の構成を説明するための模式図に過ぎず、本実施の形態に係る表示装置10とは異なる点がある。
[0030]
 ここにおいて、結像光学系323は、スクリーン1の表面11(表示面)に画像700(図7参照)を形成(結像)するための光学系である。つまり、照射部3は、スクリーン1の表面11(表示面)上を走査する光を、結像光学系323からスクリーン1に照射することにより、表示面であるスクリーン1の表面11に、画像700を形成する。
[0031]
 図5Aの例では、照射部3がスクリーン1の表面11(表示面)の全域を走査する場合における、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡は、移動方向Xにおいて略同位置にある。つまり、照射部3がスクリーン1の表面11を走査する場合における、結像光学系323の焦点位置Pf1は、移動方向Xに対して直交する基準面503上を移動することになる。言い換えれば、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡は、移動方向Xに直交する像面上に形成される。要するに、「像面」は、照射部3がスクリーン1の表面11(表示面)の全域を走査する場合において、結像光学系323の全ての焦点位置Pf1が含まれる平面であって、本実施の形態では、移動方向Xに直交する。
[0032]
 一方、スクリーン1は、基準面503に対して傾斜した状態にあるため、スクリーン1が定位置にある場合、縦方向におけるスクリーン1の表面11上の位置によって、移動方向Xにおける結像光学系323の焦点位置Pf1までの距離に差が生じる。したがって、光の照射位置によって、図5Bに示すように、スクリーン1の表面11上に形成される輝点B11,B12,B13の大きさに、ばらつきが生じる場合がある。図5Bは、図5Aの領域Z1,Z2,Z3の各々について、照射部3から照射された光によって形成される輝点B11,B12,B13(つまり光の照射領域)を模式的に表している。図5Bにおいて、輝点B11は、領域Z1に生じる輝点のイメージを表しており、輝点B11は、領域Z2に生じる輝点のイメージを表しており、輝点B13は、領域Z3に生じる輝点のイメージを表している。
[0033]
 輝点B11,B12,B13が大きくなると、照射部3からの光によりスクリーン1に形成される画像700(図7参照)の解像度が低下する。そこで、本実施の形態に係る表示装置10では、画像700の解像度の低下を抑制するために、結像光学系323の焦点位置Pf1とスクリーン1の移動範囲との位置関係を、以下のように規定している。
[0034]
 すなわち、本実施の形態では、照射部3が表示面の全域を走査する場合における、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡は、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面と、スクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面との間に収まる。図5Aでは、第1位置Po1にあるときのスクリーン1を、符号「1(Po1)」を付した想像線(二点鎖線)で示し、第2位置Po2にあるときのスクリーン1を、符号「1(Po2)」を付した想像線(二点鎖線)で示している。言い換えれば、照射部3が表示面の全域を走査する場合における、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡が、スクリーン1の移動範囲内に収まるように、結像光学系323の焦点位置Pf1とスクリーン1の移動範囲との位置関係が規定されている。上記位置関係は、例えば、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡が形成される像面の位置、及び基準面503に対するスクリーン1の傾斜角度θ(図3参照)等に基づいて、第1位置Po1及び第2位置Po2が設定されることにより、実現される。
[0035]
 これにより、本実施の形態に係る表示装置10では、スクリーン1が基準面503に対して傾斜した状態にありながらも、スクリーン1の表面11上に形成される輝点B11,B12,B13の大きさのばらつきを、極力小さく抑えることが可能である。その結果、表示装置10においては、照射部3からの光によりスクリーン1に形成される画像700の解像度の低下を抑制できる。
[0036]
 投影部4は、照射部3から出力されスクリーン1を透過する光が入射光として入射し、入射光をウインドシールド101(図1参照)に投影して反射させることにより、対象空間400(図1参照)に虚像300(図1参照)を投影する。ここで、投影部4は、スクリーン1に対して移動方向Xに並ぶように配置されており、スクリーン1を透過しスクリーン1から移動方向Xに沿って出力される光により、虚像300を投影する。投影部4は、図3に示すように、拡大レンズ41、第1ミラー42、及び第2ミラー43を有している。
[0037]
 拡大レンズ41、第1ミラー42、及び第2ミラー43は、スクリーン1を透過した光の経路上に、この順で配置されている。拡大レンズ41は、スクリーン1から移動方向Xに沿って出力される光が入射するように、スクリーン1から見て移動方向Xにおける照射部3とは反対側(第1の向きX1側)に配置されている。拡大レンズ41は、照射部3からの光によりスクリーン1に形成された画像700(図7参照)を拡大し、第1ミラー42に出力する。第1ミラー42は、拡大レンズ41からの光を第2ミラー43に向けて反射する。第2ミラー43は、第1ミラー42からの光を、ウインドシールド101(図1参照)に向けて反射する。すなわち、投影部4は、照射部3からの光によってスクリーン1に形成される画像700を、拡大レンズ41にて拡大し、ウインドシールド101に投影することで、対象空間400に虚像300を投影する。拡大レンズ41の光軸が、投影部4の光軸500となる。
[0038]
 制御部5は、駆動部2及び照射部3を制御する。制御部5は、第1制御信号で駆動部2を制御し、第2制御信号で照射部3を制御する。詳しくは後述するが、制御部5は、駆動部2の動作と照射部3の動作とを同期させるように構成されている。本実施の形態では、照射部3は、光源31及び走査部32を有している。制御部5は、第2制御信号により、光源31及び走査部32の両方を制御する。制御部5は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを主構成とするマイクロコンピュータにて構成されている。言い換えれば、制御部5は、CPU及びメモリを有するコンピュータにて実現されており、CPUがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータが制御部5として機能する。プログラムは、ここでは制御部5のメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。
[0039]
 (3)動作
 (3.1)基本動作
 まず、本実施の形態に係る表示装置10の基本的な動作について、図6を参照して説明する。
[0040]
 制御部5は、照射部3を制御し、スクリーン1に対して照射部3から光を照射する。このとき、スクリーン1には、スクリーン1の表面11上を走査する光が照射部3から照射される。これにより、スクリーン1の表面11又は裏面12には、画像700(図7参照)が形成(投影)される。本実施の形態では、一例として、スクリーン1の表面11に光拡散性を有するため、画像700はスクリーン1の表面11に形成される。さらに、照射部3からの光はスクリーン1を透過し、投影部4(拡大レンズ41、第1ミラー42、及び第2ミラー43)からウインドシールド101に照射される。これにより、スクリーン1に形成された画像700は、自動車100の車室内であってウインドシールド101に下方から、ウインドシールド101に投影される。
[0041]
 投影部4からウインドシールド101に画像700が投影されると、ウインドシールド101は、投影部4からの光を、車室内のユーザ200(運転者)に向けて反射する。これにより、ウインドシールド101で反射された画像700が、ユーザ200に視認される。その結果、ユーザ200は、自動車100の前方(車外)に投影された虚像300を、ウインドシールド101越しに視認する。
[0042]
 また、制御部5は、駆動部2を制御し、スクリーン1を移動方向Xに移動させることができる。スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置、つまり輝点B1の位置が同じ場合に、スクリーン1が第1の向きX1に移動すると、ユーザ200の目(アイポイント)から虚像300までの距離(以下、「視距離」ともいう)は、短く(近く)なる。反対に、スクリーン1の表面11における輝点B1の位置が同じ場合に、スクリーン1が第2の向きX2に移動すると、虚像300までの視距離は、長く(遠く)なる。要するに、虚像300までの視距離は移動方向Xにおけるスクリーン1の位置によって変化し、スクリーン1が照射部3に近づくほど、スクリーン1上の輝点B1に対応して投影される虚像300までの視距離は長くなる。言い換えれば、スクリーン1に対する照射部3からの光の照射位置が、移動方向Xにおいて投影部4から離れるほどに、この光により投影される虚像300までの視距離は長くなる。
[0043]
 (3.2)具体的動作
 次に、本実施の形態に係る表示装置10の具体的な動作について、図7~図10Bを参照して説明する。図7は、第1虚像301を投影する際の表示装置10の動作を模式的に表す図であって、図8は、第2虚像302を投影する際の表示装置10の動作を模式的に表す図である。
[0044]
 第1虚像301を投影する際には、図7に示すように、制御部5は、スクリーン1を移動方向X(図6に矢印X1、またはX2で示す方向)に移動させることなく、移動方向Xにおいてスクリーン1を固定する。すなわち、制御部5は、照射部3にて定位置にあるスクリーン1に光を照射するように、駆動部2及び照射部3を制御する。スクリーン1は、そもそも移動方向Xに対して傾斜した状態にあるため、スクリーン1が定位置にあっても、縦方向におけるスクリーン1の表面11上の位置によって、移動方向Xにおける投影部4までの距離に差が生じる。そのため、スクリーン1が固定された状態にあっても、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が、縦方向に変化することによって、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置は移動方向Xに変化する。その結果、スクリーン1には第1画像701が形成(投影)される。ここでいう「第1画像」は、スクリーン1の表面11又は裏面12に形成される画像700であって、スクリーン1の表面11に沿って形成される、つまり基準面503に対して傾斜した画像700である。この第1画像701が、投影部4からウインドシールド101に投影されると、ユーザ200は、自動車100の前方に投影された第1虚像301を、ウインドシールド101越しに視認する。
[0045]
 例えば、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が、縦方向において第1端部111に近づくほど、移動方向Xにおける投影部4から照射位置までの距離は長くなり、この光により投影される虚像300までの視距離は長くなる。反対に、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が、縦方向において第2端部112に近づくほど、移動方向Xにおける投影部4から照射位置までの距離は短くなり、この光により投影される虚像300までの視距離は短くなる。これにより、光軸500に対して傾斜角度αで傾斜した第1仮想面501上に、虚像300としての第1虚像301が形成される。
[0046]
 したがって、スクリーン1が固定された状態において、照射部3が、例えば、第1端部111から第2端部112に向けて光を走査すれば、路面600に沿って奥行きをもってユーザ200に視認される第1虚像301が投影される。このときに形成される第1虚像301の、アイポイントPe1からの視距離は、図7に示すように、スクリーン1の第1端部111側(上端部側)にて、スクリーン1の第2端部112側(下端部側)より大きくなる。言い換えれば、スクリーン1は、照射部3の光が第1端部111に照射した状態で、第1虚像301上の描画点から投影部4までの光路長が最大となるように構成されている。スクリーン1は、照射部3の光が第2端部112に照射した状態で、第1虚像301上の描画点から投影部4までの光路長が最小となるように構成されている。つまり、第1虚像301は、ユーザ200から見て、上下方向(図2の上下方向)において、上端側で視距離が最大となるように光軸500に対して傾斜した虚像となる。
[0047]
 一方、第2虚像302を投影する際には、図8に示すように、制御部5は、スクリーン1を移動方向X(矢印X1またはX2で示す方向)に移動させる。すなわち、制御部5は、照射部3にて移動中のスクリーン1に光を照射するように、駆動部2及び照射部3を制御する。スクリーン1は、そもそも移動方向Xに対して傾斜した状態にあるため、スクリーン1が定位置にあると、縦方向におけるスクリーン1の表面11上の位置によって、移動方向Xにおける投影部4までの距離に差が生じる。この距離の差をキャンセルするように、縦方向における照射部3からの光の照射位置の変化に同期して、スクリーン1を移動方向Xに移動させることによって、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置は移動方向Xにおいて不変となる。その結果、スクリーン1には第2画像702が形成(投影)される。ここでいう「第2画像」は、スクリーン1の表面11又は裏面12に形成される画像700であって、基準面503に沿って形成される画像700である。この第2画像702が、投影部4からウインドシールド101に投影されると、ユーザ200は、自動車100の前方に投影された第2虚像302を、ウインドシールド101越しに視認する。
[0048]
 例えば、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が、縦方向において第1端部111に近づくときには、第1の向きX1にスクリーン1が移動することで、移動方向Xにおける投影部4から照射位置までの距離が略一定となる。反対に、スクリーン1の表面11における照射部3からの光の照射位置が、縦方向において第2端部112に近づくときには、第2の向きX2にスクリーン1が移動することで、移動方向Xにおける投影部4から照射位置までの距離は略一定となる。これにより、光軸500に対して傾斜角度β(一例として90度)で傾斜した第2仮想面502上に、虚像300としての第2虚像302が形成される。
[0049]
 したがって、例えば、スクリーン1が第2の向きX2に移動しているときに、照射部3が、第1端部111から第2端部112に向けて光を走査すれば、ユーザ200から一定距離の路面600上に直立して視認される第2虚像302が投影される。このときに形成される第2虚像302の、アイポイントPe1からの視距離は、図8に示すように、スクリーン1の第1端部111側(上端部側)と、スクリーン1の第2端部112側(下端部側)とで略均等になる。つまり、第2虚像302は、ユーザ200から見て、上下方向(図2の上下方向)において、上端側と下端側とで視距離が略均等な虚像となる。
[0050]
 ここにおいて、本実施の形態では、縦方向における照射部3の走査範囲は、第1虚像301を形成するときよりも、第2虚像302を形成するときの方が狭く設定されている。すなわち、スクリーン1の表面11上に形成される画像700においては、第1画像701よりも第2画像702の方が縦方向の寸法が小さく設定されている。これにより、例えば、図2に例示するように、ユーザ200の視野内においては、第1虚像301の上下方向の寸法よりもそれぞれの第2虚像302の上下方向の寸法の方が小さくなる。
[0051]
 図9は、第1虚像301及び第2虚像302の両方を投影する際における、表示装置10の動作例を示すフローチャートである。ここでは一例として、照射部3が、第1端部111から第2端部112に向けて光を走査する「往路」において、第1虚像301を投影し、第2端部112から第1端部111に向けて光を走査する「復路」において、第2虚像302を投影する場合を例示する。
[0052]
 図9に示すように、表示装置10は、表示(虚像300の投影)動作を開始すると、まず「往路」において、第1虚像301を形成(投影)するための処理を行う。すなわち、制御部5は、第1走査状態で動作するように照射部3を制御する(S1)。これにより、照射部3は、第1端部111から第2端部112に向けてスクリーン1の表面11上を走査(ラスタスキャン)する。ここで、制御部5は、横方向に1本の走査線が描画されるごとに、第1画像701を描画中か否かを判断する(S2)。第1画像701を描画中でなければ(S2:No)、制御部5は、処理S1に戻って、照射部3での走査を継続する。
[0053]
 処理S2において、第1画像701を描画中であれば(S2:Yes)、制御部5は、スクリーン1を定位置(「基準位置」ともいう)に固定するように駆動部2を制御する(S3)。そして、制御部5は、第1画像701が完成したか否かを判断し(S4)、第1画像701が完成していなければ(S4:No)、処理S1~S4を繰り返すことで第1画像701を描画する。これらの処理S1~S4は、表示装置10の制御方法において、第1虚像301を形成する第1処理に相当する。つまり、「往路」においては、スクリーン1が定位置に固定された状態で、第1画像701が描画されることになる。
[0054]
 第1画像701が完成すると(S4:Yes)、制御部5は、往路が終了した(照射位置が第2端部112に到達した)か否かを判断し(S5)、往路が終了していなければ(S5:No)、処理S1~S5を繰り返し行う。これにより、「往路」においては、スクリーン1には第1画像701が形成(投影)される。第1画像701が、投影部4からウインドシールド101に投影されることで、対象空間400には、路面600に沿った第1虚像301が投影される。
[0055]
 往路が終了すると(S5:Yes)、表示装置10は、「復路」において、第2虚像302を形成(投影)するための処理を行う。すなわち、制御部5は、第2走査状態で動作するように照射部3を制御する(S6)。これにより、照射部3は、第2端部112から第1端部111に向けてスクリーン1の表面11上を走査(ラスタスキャン)する。ここで、制御部5は、横方向に1本の走査線が描画されるごとに、第2画像702を描画中か否かを判断する(S7)。第2画像702を描画中でなければ(S7:No)、制御部5は、処理S6に戻って、照射部3での走査を継続する。
[0056]
 処理S7において、第2画像702を描画中であれば(S7:Yes)、制御部5は、スクリーン1を第1の向きX1に移動させるように駆動部2を制御する(S8)。そして、制御部5は、第2画像702が完成したか否かを判断し(S9)、第2画像702が完成していなければ(S9:No)、処理S6~S9を繰り返すことで第2画像702を描画する。これらの処理S6~S9は、表示装置10の制御方法において、第2虚像302を形成する第2処理に相当する。ここで、第2画像702の描画中において、第1の向きX1に移動するスクリーン1の移動速度は、規定速度で一定(等速)である。つまり、「復路」においては、横方向に1本の走査線が描画されるごとに、スクリーン1を照射部3から遠ざける(投影部4に近づける)ように移動させながら、第2画像702が描画されることになる。
[0057]
 第2画像702が完成すると(S9:Yes)、制御部5は、スクリーン1を第2の向きX2に移動させるように駆動部2を制御し、スクリーン1を基準位置に復帰させる(S10)。その後、制御部5は、復路が終了した(照射位置が第1端部111に到達した)か否かを判断し(S11)、復路が終了していなければ(S11:No)、処理S6~S11を繰り返し行う。これにより、「復路」においては、スクリーン1には第2画像702が形成(投影)される。第2画像702が、投影部4からウインドシールド101に投影されることで、対象空間400には、ユーザ200から一定距離の路面600上に直立した第2虚像302が投影される。
[0058]
 復路が終了すると(S11:Yes)、表示装置10は、処理S1に戻って、「往路」において、第1虚像301を形成(投影)するための処理を行う。表示装置10は、表示(虚像300の投影)動作を継続している間は、上述した処理S1~S11を繰り返し実行する。これにより、「往路」においては対象空間400に第1虚像301が投影され、「復路」においては対象空間400に第2虚像302が投影される。したがって、照射部3からの光の照射位置がスクリーン1の表面11上を第1端部111と第2端部112との間で1往復する間に、対象空間400に第1虚像301及び第2虚像302が投影される。照射部3における縦方向の走査が比較的高速で行われることにより、ユーザ200においては、第1虚像301及び第2虚像302が同時に表示されているように視認される。照射部3における縦方向の走査の周波数は、一例として、60Hz以上である。
[0059]
 図10Aは、図9に示すフローチャートに従って表示装置10が動作した場合の、移動方向Xにおけるスクリーン1の位置の時間変化を示すグラフである。図10Bは、移動方向Xに対してスクリーン1の表面11が直交するようにスクリーン1を配置した比較例についての、同様のグラフである。図10A及び図10Bでは、横軸を時間軸とし、スクリーン1の位置を縦軸に示している。
[0060]
 図10Aに示すように、照射部3が、第1端部111から第2端部112に向けて光を走査する「往路」の期間T1においては、移動方向Xにおけるスクリーン1の位置は基準位置Ps1に固定されている。つまり、スクリーン1が基準位置Ps1に固定されている状態で、スクリーン1には第1画像701が形成され、対象空間400には第1虚像301が投影される。
[0061]
 一方、照射部3が、第2端部112から第1端部111に向けて光を走査する「復路」の期間T2においては、移動方向Xにおけるスクリーン1の位置は第2画像702を描画するタイミングに合わせて変化する。ここでは、期間T2における期間T21,T22,T23の各々が、第2画像702の描画中の期間を表している。すなわち、スクリーン1が基準位置Ps1から第1の向きX1に移動している状態で、スクリーン1には第2画像702が形成され、対象空間400には第2虚像302が投影される。このとき、スクリーン1の移動速度は等速である。そして、第2画像702が形成される度に、スクリーン1は第2の向きX2に移動して基準位置Ps1に復帰する。このような第2画像702を形成するための処理が、期間T21,T22,T23にて複数回(ここでは3回)行われることにより、対象空間400には、視距離が異なる複数(ここでは3つ)の第2虚像302が投影される(図2参照)。図10Aの例では、第2端部112付近に第2画像702が形成される期間T21において、第2虚像302の視距離が最短となり、第1端部111付近に第2画像702が形成される期間T23において、第2虚像302の視距離が最長となる。
[0062]
 これに対して、比較例では、図10Bに示すように、「往路」の期間T1において、第1虚像301を投影するために、スクリーン1が第1の向きX1に移動し続けることになる。一方、「復路」の期間T2においては、第2画像702の描画中の期間T21,T22,T23にのみスクリーン1を停止し、それ以外の期間はスクリーン1が第2の向きX2に移動し続けることになる。
[0063]
 このように、本実施の形態に係る表示装置10では、スクリーン1は、第2画像702を描画するときの振幅、つまり図10Aに「A1」で示す振幅での移動が可能であればよい。これに対し、比較例では、スクリーン1は、第1画像701を描画するときの振幅、つまり図10Bに「A2」で示す振幅での移動が必要である。したがって、本実施の形態に係る表示装置10と比較例とでは、スクリーン1の移動範囲が異なっており、本実施の形態に係る表示装置10の方がスクリーン1の移動範囲を狭く抑えることができる(A1<A2)。スクリーン1の移動範囲が狭くなると、例えば、スクリーン1を移動させるための駆動部2(アクチュエータ)の小型化、駆動部2の消費電力の低減、及び駆動部2の動作音の減少等につながる。
[0064]
 (4)まとめ
 以上説明したように、本実施の形態に係る表示装置10は、スクリーン1と、駆動部2と、照射部3と、投影部4とを有する。スクリーン1は、基準面503に対して傾斜した表示面(表面11)を有する。駆動部2は、スクリーン1を基準面503に直交する移動方向Xにおいて第1位置Po1と第2位置Po2との間で移動させる。照射部3は、結像光学系323を有し、スクリーン1の表示面(表面11)上を走査する光を結像光学系323からスクリーン1に照射することにより表示面(表面11)に画像700を形成する。投影部4は、スクリーン1を透過しスクリーン1から移動方向Xに沿って出力される光が入射光として入射し、入射光により対象空間400に画像700に対応する虚像300を投影する。照射部3が表示面(表面11)の全域を走査する場合における結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡は、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面(表面11)と、スクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面(表面11)との間に収まる。
[0065]
 この構成によれば、スクリーン1の表示面が基準面503に対して傾斜しているので、スクリーン1の移動範囲が狭くなる。スクリーン1の移動範囲が狭くなれば、スクリーン1の移動に伴う、スクリーン1の表面11上に形成される輝点B11,B12,B13の大きさのばらつきを、比較的小さく抑えることができる。さらに、照射部3が表示面の全域を走査する場合における、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡は、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面と、スクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面との間に収まっている。したがって、スクリーン1が基準面503に対して傾斜した状態にありながらも、スクリーン1の表面11上に形成される輝点B11,B12,B13の大きさのばらつきを、極力小さく抑えることが可能である。その結果、表示装置10においては、照射部3からの光によりスクリーン1に形成される画像700の解像度の低下を抑制でき、虚像300の解像度の低下を抑制できる、という利点がある。
[0066]
 また、本実施の形態のように、表示装置10は、駆動部2及び照射部3を制御する制御部5をさらに有することが好ましい。制御部5は、投影部4の光軸500に対する傾斜角度αが所定値γより小さい第1仮想面501上に、虚像300としての第1虚像301を形成する際には、移動方向Xにおいてスクリーン1を固定するように構成されている。制御部5は、投影部4の光軸500に対する傾斜角度βが所定値γより大きい第2仮想面502上に、虚像300としての第2虚像302を形成する際には、移動方向Xにおいてスクリーン1を移動させるように構成されている。
[0067]
 この構成によれば、投影部4の光軸500に対する傾斜角度αが比較的小さい第1虚像301、つまりユーザ200から見て路面600に対する角度が浅い第1虚像301については、スクリーン1が固定された状態で投影される。したがって、第1虚像301を投影する際にスクリーン1を移動させる比較例に比べて、スクリーン1の移動範囲を狭く抑えることができる、という利点がある。スクリーン1の移動範囲が狭くなると、スクリーン1の移動に伴う、スクリーン1の表面11上の輝点B11,B12,B13の大きさのばらつきが、より一層抑制される。
[0068]
 また、本実施の形態のように、移動体(例えば自動車100)は、表示装置10と、投影部4からの光を反射する反射部材(例えばウインドシールド101)とを有する。
[0069]
 この構成によれば、スクリーン1の表示面が基準面503に対して傾斜しているので、スクリーン1の移動範囲が狭くなる。スクリーン1の移動範囲が狭くなれば、スクリーン1の移動に伴う、スクリーン1の表面11上に形成される輝点B11,B12,B13の大きさのばらつきを、比較的小さく抑えることができる。さらに、照射部3が表示面の全域を走査する場合における、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡は、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面と、スクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面との間に収まっている。したがって、スクリーン1が基準面503に対して傾斜した状態にありながらも、スクリーン1の表面11上に形成される輝点B11,B12,B13の大きさのばらつきを、極力小さく抑えることが可能である。その結果、表示装置10においては、照射部3からの光によりスクリーン1に形成される画像700の解像度の低下を抑制でき、虚像300の解像度の低下を抑制できる、という利点がある。
[0070]
 (5)変形例
 実施の形態1は、本開示の様々な実施の形態の一つに過ぎない。実施の形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。さらに、実施の形態1に係る態様は、単体の表示装置で具現化されることに限らない。例えば、システム、表示装置の制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記憶した記憶媒体等で、実施の形態1に係る態様が具現化されてもよい。
[0071]
 以下、実施の形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
[0072]
 結像光学系323は、テレセントリックレンズ系に限らず、収束又は発散作用を有するレンズ系を用いることも可能である。この場合、スクリーン1が移動方向Xに移動する際に、スクリーン1に形成される画像700の倍率がスクリーン1の位置によって異なることになり、虚像300に台形歪み等が発生する可能性がある。この種の台形歪み等については、画像補正によって低減することも可能である。
[0073]
 また、スクリーン1は、その表面11に、光拡散性を付与するためのレンチキュラーレンズを有していることが好ましい。さらに、スクリーン1は、その裏面12にも、レンチキュラーレンズを有していてもよい。この場合、表面11のレンチキュラーレンズと裏面12のレンチキュラーレンズとは、レンズの稜線が互いに直交することで、光拡散方向が互いに直交するように構成されることが好ましい。なお、スクリーン1は、その表面11又は裏面12に、レンチキュラーレンズに代えて、フライアイレンズを有していてもよい。
[0074]
 制御部5は、第1虚像301を形成する際、移動方向Xにおいてスクリーン1を固定する構成に限らず、例えば図11に示すように、第1虚像301を形成する際、移動方向Xにおいてスクリーン1を移動させてもよい。図11では、横軸を時間軸とし、スクリーン1の位置を縦軸に示している。すなわち、図11に示すように、照射部3が、第1端部111から第2端部112に向けて光を走査する「往路」の期間T1においては、制御部5は、スクリーン1を第1の向きX1に移動させ続ける。一方、「復路」の期間T2においては、制御部5は、第2画像702の描画中の期間T21,T22,T23にのみスクリーン1を第1の向きX1に移動させ、それ以外の期間はスクリーン1を第2の向きX2に移動させる。本変形例では、スクリーン1は図11に「A3」で示す振幅での移動が必要であるものの、上記比較例(図10B参照)に比べると、スクリーン1の移動範囲を狭く抑えることができる(A3<A2)。
[0075]
 また、「表示面」は、スクリーン1において画像700を形成するための面であればよく、スクリーン1の表面11に限らず、例えばスクリーン1の裏面12であってもよい。さらに、スクリーン1の表面11(又は裏面12)の全域が「表示面」でなくてもよく、「表示面」はスクリーン1の表面11(又は裏面12)の一部の領域であってもよい。この場合、画像700はスクリーン1の表面11(又は裏面12)のうち一部の領域にのみ形成される。
[0076]
 また、制御部5は、駆動部2及び照射部3を制御する構成であればよく、駆動部2を制御する機能と、照射部3を制御する機能とは一体でなくてもよい。例えば、駆動部2を制御する制御部と、照射部3を制御する制御部とが、別体として設けられ、互いに同期するように構成されていてもよい。
[0077]
 また、表示装置10は、第1虚像301及び第2虚像302を同時に投影する構成に限らず、例えば、第1虚像301のみを投影するモード、第2虚像302のみを投影するモードを有していてもよい。
[0078]
 また、照射部3の動作状態は、第1走査状態(往路)及び第2走査状態(復路)のいずれか一方のみであってもよい。この場合、第1虚像301及び第2虚像302は、第1走査状態(往路)及び第2走査状態(復路)のいずれか一方で形成される。
[0079]
 さらに、実施の形態1では、第1虚像301が第1走査状態(往路)でのみ形成され、第2虚像302が第2走査状態(復路)でのみ形成される場合を示したが、この構成に限らない。例えば、第1虚像301が第2走査状態(復路)でのみ形成され、第2虚像302が第1走査状態(往路)でのみ形成されてもよいし、第1虚像301又は第2虚像302が、第1走査状態(往路)及び第2走査状態(復路)の両方で形成されてもよい。さらに、第1虚像301及び第2虚像302の両方が、第1走査状態(往路)及び第2走査状態(復路)の両方で形成されてもよい。この場合に、第1虚像301及び第2虚像302の少なくとも一部について、第1走査状態(往路)及び第2走査状態(復路)の両方で同じ虚像300が形成されることにより、虚像300の輝度を高めることができる。
[0080]
 また、スクリーン1の表面11において基準面503に対して傾斜した縦方向における照射部3の走査範囲は、第1虚像301を形成するときよりも、第2虚像302を形成するときの方が広くてもよい。
[0081]
 また、対象空間400に、図2に示すように、視距離が異なる複数(ここでは3つ)の第2虚像302が投影されることは表示装置10に必須の構成ではなく、対象空間400には、1つの第2虚像302のみが投影されてもよい。
[0082]
 また、スクリーン1は、表面11にのみ光拡散性を有する構成に限らず、例えば、裏面12にのみ、又は表面11及び裏面12の両方に光拡散性を有していてもよい。スクリーン1の裏面12に光拡散性を有する場合、画像700はスクリーン1の裏面12に形成される。
[0083]
 また、表示装置10は、自動車100の進行方向の前方に設定された対象空間400に虚像300を投影する構成に限らず、例えば、自動車100の進行方向の側方、後方、又は上方等に虚像300を投影してもよい。
[0084]
 また、スクリーン1は、移動方向Xに直進移動するだけでなく、例えば、基準面503に対する表面11の傾斜角度θを変化させるように、回転可能に構成されていてもよい。
[0085]
 また、投影部4は、中間像を形成するためのリレー光学系を含んでいてもよいし、リレー光学系を含んでいなくてもよい。
[0086]
 また、表示装置10は、自動車100に用いられるヘッドアップディスプレイに限らず、例えば、二輪車、電車、航空機、建設機械、及び船舶等、自動車100以外の移動体にも適用可能である。さらに、表示装置10は、移動体に限らず、例えば、アミューズメント施設で用いられてもよいし、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)等のウェアラブル端末、医療設備、又は据置型の装置として用いられてもよい。
[0087]
 (実施の形態2)
 本実施の形態に係る表示装置10は、照射部3における走査部32の構成が、実施の形態1に係る表示装置10とは相違する。以下、実施の形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
[0088]
 本実施の形態では、結像光学系323は、図12に示すように、偏心光学系8を有している。図12の例では、偏心光学系8は、凸メニスカスレンズからなる第1レンズ81と、凸メニスカスレンズからなる第2レンズ82と、両凹レンズからなる第3レンズ83とを含むレンズ群にて構成されている。第1レンズ81、第2レンズ82、及び第3レンズ83は、第1レンズ81がミラー部321に最も近く、第3レンズ83がミラー部321から最も遠くなるように、移動方向Xに並べて配置されている。ここで、第1レンズ81及び第3レンズ83の光軸801と、第2レンズ82の光軸802とが、距離D1だけずれた位置関係にあることで、第1レンズ81、第2レンズ82、及び第3レンズ83は、偏心光学系8を構成する。具体的には、第2レンズ82の光軸802は、第1レンズ81及び第3レンズ83の光軸801に対して、縦方向において第2端部112側(図12では下側)に、距離D1だけシフトした位置にある。
[0089]
 上述したような構成の偏心光学系8を有することにより、図12に示すように、照射部3が表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表面11に沿うように、偏心光学系8により基準面503に対して傾斜して形成される。すなわち、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡が形成される像面504は、スクリーン1の表面11に沿った平面となる。
[0090]
 図12の例では、像面504は、基準面503に対して角度θだけ傾斜しており、表示面であるスクリーン1の表面11に平行な平面となる。言い換えれば、照射部3が表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表面11に平行な像面504上に形成される。
[0091]
 さらに、本実施の形態では、像面504は、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面(表面11)、及びスクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面(表面11)から等距離に位置する。そのため、図12に示すように、スクリーン1が移動範囲の中心に位置する状態において、スクリーン1の表面11と像面504とが一致し、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡は、スクリーン1の表面11上に形成されることになる。
[0092]
 以上説明したように、本実施の形態に係る表示装置10では、結像光学系323は、偏心光学系8を有している。照射部3が表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表示面(表面11)に沿うように、偏心光学系8により基準面503に対して傾斜して形成される。この表示装置10によれば、照射部3が表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表示面である表面11に沿うことになる。したがって、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡を、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面と、スクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面との間に収めながらも、スクリーン1の移動範囲をさらに狭めることが可能である。そのため、スクリーン1の移動に伴う、スクリーン1の表面11上の輝点の大きさのばらつきが、より一層抑制される。その結果、表示装置10においては、照射部3からの光によりスクリーン1に形成される画像700の解像度を向上でき、虚像300の解像度を向上できる、という利点がある。
[0093]
 また、本実施の形態のように、照射部3が表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表示面(表面11)に平行な像面504上に形成されることが好ましい。この構成によれば、スクリーン1が定位置に固定されている状態においては、表示面に形成される輝点の大きさが略一律になる。したがって、スクリーン1が定位置に固定されている状態で投影される虚像300(第1虚像301)における、解像度のばらつきを抑えることができる。
[0094]
 また、本実施の形態のように、像面504は、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面(表面11)、及びスクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面(表面11)から等距離に位置することが好ましい。この構成によれば、スクリーン1が第1位置Po1にあるときと、スクリーン1が第2位置Po2にあるときとで、表示面に形成される輝点の大きさを揃えることが可能である。したがって、スクリーン1が移動している状態で投影される虚像300(第2虚像302)における、解像度のばらつきを抑えることができる。
[0095]
 実施の形態2で説明した偏心光学系8(第1レンズ81、第2レンズ82、及び第3レンズ83)は一例に過ぎず、例えば、偏心光学系8は、2つ以下のレンズ、又は4つ以上のレンズにて構成されてもよい。
[0096]
 また、実施の形態2の変形例として、表示装置10は、色収差又は単色収差を補正するための収差補正機能を有することが好ましい。これにより、虚像300の解像度の更なる向上を図ることができる。
[0097]
 また、照射部3が表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡が、表面11に平行な像面504上に形成されることは、本実施の形態に係る表示装置10に必須の構成ではない。すなわち、像面504は、表示面であるスクリーン1の表面11に対して平行でなくてもよい。
[0098]
 また、像面504が、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面(表面11)、及びスクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面(表面11)から等距離に位置することは、本実施の形態に係る表示装置10に必須の構成ではない。すなわち、像面504は、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面と、スクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面との間に収まっていればよく、いずれかの表示面寄りの位置にあってもよい。
[0099]
 実施の形態2に係る表示装置10の構成(変形例を含む)は、実施の形態1(変形例を含む)の構成と適宜組み合わせ可能である。
[0100]
 (実施の形態3)
 本実施の形態に係る表示装置10は、図13に示すように、照射部3Aにおける走査部32Aの構成が、実施の形態2に係る表示装置10とは相違する。以下、実施の形態2と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
[0101]
 本実施の形態では、結像光学系323は、図13に示すように、焦点位置Pf1を移動方向Xに移動させるフォーカシングレンズ群8Aを有している。図13の例では、フォーカシングレンズ群8Aは、凸メニスカスレンズからなる第1レンズ81Aと、凸メニスカスレンズからなる第2レンズ82Aと、凸メニスカスレンズからなる第3レンズ83Aとを含む共軸光学系のレンズ群を有している。また、結像光学系323は、第3レンズ83Aを駆動することでフォーカシングレンズ群8Aを駆動するレンズ駆動部84Aをさらに有している。第1レンズ81A、第2レンズ82A、及び第3レンズ83Aは、第1レンズ81Aがミラー部321に最も近く、第3レンズ83Aがミラー部321から最も遠くなるように、移動方向Xに並べて配置されている。レンズ駆動部84Aは、第3レンズ83Aを移動方向Xに移動させることにより、移動方向Xにおける結像光学系323の焦点位置Pf1を変化させる。例えば、第3レンズ83Aが第1の向きX1に移動すると、結像光学系323の焦点位置Pf1は第1の向きX1に移動する。反対に、第3レンズ83Aが第2の向きX2に移動すると、結像光学系323の焦点位置Pf1は第2の向きX2に移動する。
[0102]
 ここで、照射部3Aが表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡が、表示面に沿うように、レンズ駆動部84Aは、照射部3Aの走査に同期してフォーカシングレンズ群8Aの第3レンズ83Aを駆動する。具体的には、レンズ駆動部84Aは、制御部5(図3参照)からの第2制御信号に従って動作し、走査部32Aの動作に同期するように、結像光学系323の焦点位置Pf1を移動方向Xに移動させる。照射部3Aの動作状態が第1走査状態にある「往路」においては、レンズ駆動部84Aは、焦点位置Pf1が第1の向きX1に移動するように、第3レンズ83Aを移動させる。照射部3Aの動作状態が第2走査状態にある「復路」においては、レンズ駆動部84Aは、焦点位置Pf1が第2の向きX2に移動するように、第3レンズ83Aを移動させる。
[0103]
 上述したような構成の結像光学系323によれば、図13に示すように、照射部3Aが表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表面11に沿うように、基準面503に対して傾斜して形成される。すなわち、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡が形成される像面504は、スクリーン1の表面11に沿った平面となる。
[0104]
 図13の例では、像面504は、基準面503に対して角度θだけ傾斜しており、表示面であるスクリーン1の表面11に平行な平面となる。言い換えれば、照射部3Aが表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表面11に平行な像面504上に形成される。
[0105]
 以上説明したように、本実施の形態に係る表示装置10では、結像光学系323は、焦点位置Pf1を移動方向Xに移動させるフォーカシングレンズ(フォーカシングレンズ群8A)と、レンズ駆動部84Aと、を有する。レンズ駆動部84Aは、照射部3Aが表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡が、表示面(表面11)に沿うように、照射部3Aの走査に同期してフォーカシングレンズ(第3レンズ83A)を駆動する。この表示装置10によれば、照射部3が表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表示面である表面11に沿うことになる。したがって、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡を、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面と、スクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面との間に収めながらも、スクリーン1の移動範囲をさらに狭めることが可能である。そのため、スクリーン1の移動に伴う、スクリーン1の表面11上の輝点の大きさのばらつきが、より一層抑制される。その結果、表示装置10においては、照射部3からの光によりスクリーン1に形成される画像700の解像度を向上でき、虚像300の解像度を向上できる、という利点がある。
[0106]
 さらに、実施の形態3に係る表示装置10では、フォーカシングの際に画角変動が生じなければ、結像光学系323にテレセントリック性は不要である。フォーカシングの際に画角変動が生じる場合、例えば、電子的な画角変動補正機能を適用可能である。
[0107]
 実施の形態3で説明したフォーカシングレンズ群8A(第1レンズ81A、第2レンズ82A、及び第3レンズ83A)は一例に過ぎず、例えば、フォーカシングレンズ群8Aは、2つ以下のレンズ、又は4つ以上のレンズにて構成されてもよい。
[0108]
 また、レンズ駆動部84Aは、照射部3Aの走査だけでなく、例えば、スクリーン1の移動にも同期するように、フォーカシングレンズ群8Aを駆動してもよい。この場合、例えば、スクリーン1が第1の向きX1に移動する際には、レンズ駆動部84Aは、焦点位置Pf1が第1の向きX1に移動するように、第3レンズ83Aを移動させる。
[0109]
 実施の形態3に係る表示装置10の構成(変形例を含む)は、実施の形態2(変形例を含む)の構成と適宜組み合わせ可能である。
[0110]
 (実施の形態4)
 本実施の形態に係る表示装置10は、図14に示すように、照射部3Bにおける走査部32Bの構成が、実施の形態2に係る表示装置10とは相違する。以下、実施の形態2と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
[0111]
 本実施の形態では、結像光学系323は、図14に示すように、テレセントリックレンズを構成する共軸光学系のレンズ群8Bを有している。図14の例では、レンズ群8Bは、凸メニスカスレンズからなる第1レンズ81Bと、凸メニスカスレンズからなる第2レンズ82Bとを含んでいる。ここで、結像光学系323の光軸803(第1レンズ81B及び第2レンズ82Bの光軸)は、表示面(表面11)の法線方向に沿う直線である。すなわち、結像光学系323の光軸803は、スクリーン1の表面11に対して略直交する。
[0112]
 上述したような構成の結像光学系323によれば、図14に示すように、照射部3Bが表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表面11に沿うように、基準面503に対して傾斜して形成される。すなわち、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡が形成される像面504は、スクリーン1の表面11に沿った平面となる。
[0113]
 図14の例では、像面504は、基準面503に対して角度θだけ傾斜しており、表示面であるスクリーン1の表面11に平行な平面となる。言い換えれば、照射部3Bが表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表面11に平行な像面504上に形成される。
[0114]
 ところで、結像光学系323の光軸803が、スクリーン1の表面11に対して略直交する構成では、移動方向X(図12参照)に対しては、結像光学系323の光軸803が傾斜することになる。そのため、スクリーン1と移動方向Xに並ぶ投影部4(図3参照)に対しては、スクリーン1を透過した光の伝搬効率が低下することが考えられる。つまり、結像光学系323の光軸803に沿ってスクリーン1を透過した光の大部分は、投影部4には入射しないこととなり、投影部4への入射光量が低下して、例えば、虚像300において輝度不足又は輝度むらが生じる可能性がある。そこで、本実施の形態に係る表示装置10では、スクリーン1に下記構成を採用することにより、スクリーン1を透過した光の、投影部4に対する伝搬効率の低下を抑制する。
[0115]
 すなわち、本実施の形態では、図14に示すように、スクリーン1は、投影部4(図3参照)への入射光が移動方向Xに沿うように、表示面(表面11)に入射する光、又は表示面(表面11)から出射される光の向きを変更する複数の光学素子91をさらに有する。複数の光学素子91の各々は、例えば、マイクロプリズムである。
[0116]
 具体的には、複数の光学素子91は、三角柱状のマイクロプリズムが表面11の縦方向に沿って多数配列された状態で一体化された、シート状のマイクロプリズムアレイにて構成される。このような複数の光学素子91(マイクロプリズムアレイ)が、例えば、図14に示すように、スクリーン1の表面11上に配置されることにより、表示面(表面11)に対しては、移動方向Xに沿った光が入射することになる。したがって、スクリーン1を透過した光の大部分は、移動方向Xに沿って投影部4に入射することになる。図14では、複数の光学素子91を模式的に表しているため、スクリーン1とそれぞれの光学素子91との寸法関係等、実際の表示装置10とは適宜異なる。
[0117]
 また、本実施の形態では、図15Aに示すように、スクリーン1は、複数の微小レンズ921Aを含むレンチキュラーレンズ92Aをさらに有する。レンチキュラーレンズ92Aは、例えば、シリンドリカルレンズが表面11の縦方向に沿って多数配列された状態で一体化された、シート状のレンチキュラーレンズにて構成される。このようなレンチキュラーレンズ92Aが、例えば、図15Aに示すように、スクリーン1の表面11上に配置されることにより、表面11には横方向に直交する面内での光拡散性が付与される。複数の光学素子91Aは、例えば、レンチキュラーレンズ92A上に重ねて配置される。
[0118]
 ここで、複数の微小レンズ921Aは、縦方向に沿って第1ピッチP1で並んで配置されている。一方、複数の光学素子91Aは、縦方向に沿って第2ピッチP2で並んで配置されている。第2ピッチP2は、Nを自然数とした場合に、第1ピッチP1のN倍、又は第1ピッチP1のN分の1倍で表される。要するに、第2ピッチP2は第1ピッチP1のN(自然数)倍、又は第1ピッチP1は第2ピッチP2のN(自然数)倍である。図15Aの例では、第2ピッチP2は第1ピッチP1と同一、つまり第2ピッチP2は第1ピッチP1の1倍である。
[0119]
 さらに、図15Bに示すように、複数の光学素子91Bはレンチキュラーレンズ92Bと一体化されていてもよい。図15Bの例では、複数の微小レンズ921Bの各々は、光学素子91Bの斜面上に一体に形成されている。
[0120]
 以上説明したように、本実施の形態に係る表示装置10では、結像光学系323の光軸803は、表示面(表面11)の法線方向に沿う直線である。この表示装置10によれば、照射部3が表示面(表面11)の全域を走査する場合における焦点位置Pf1の軌跡は、表示面である表面11に沿うことになる。したがって、結像光学系323の焦点位置Pf1の軌跡を、スクリーン1が第1位置Po1にあるときの表示面と、スクリーン1が第2位置Po2にあるときの表示面との間に収めながらも、スクリーン1の移動範囲をさらに狭めることが可能である。そのため、スクリーン1の移動に伴う、スクリーン1の表面11上の輝点の大きさのばらつきが、より一層抑制される。その結果、表示装置10においては、照射部3からの光によりスクリーン1に形成される画像700の解像度を向上でき、虚像300の解像度を向上できる、という利点がある。
[0121]
 また、本実施の形態のように、スクリーン1は、投影部4への入射光が移動方向Xに沿うように、表示面(表面11)に入射する光、又は表示面(表面11)から出射される光の向きを変更する複数の光学素子91(91A,91B)をさらに有することが好ましい。この構成によれば、スクリーン1を透過した光の、投影部4に対する伝搬効率の低下を抑制することができる。したがって、投影部4への入射光量の低下に起因した、虚像300における輝度不足又は輝度むらの発生を低減できる。ただし、この構成は表示装置10に必須の構成ではなく、複数の光学素子91(91A,91B)は適宜省略されてもよい。
[0122]
 また、本実施の形態のように、スクリーン1は、複数の微小レンズ921A(又は921B)を含むレンチキュラーレンズ92A(又は92B)をさらに有することが好ましい。この場合、複数の微小レンズ921A(又は921B)は、表示面(表面11)において基準面503に対して傾斜した縦方向に沿って第1ピッチP1で並んで配置されている。複数の光学素子91(91A,91B)は、縦方向に沿って第2ピッチP2で並んで配置されている。第2ピッチP2は、Nを自然数とした場合に、第1ピッチP1のN倍、又は第1ピッチP1のN分の1倍で表される。この構成によれば、複数の光学素子91(91A,91B)とレンチキュラーレンズ92A(又は92B)との干渉に起因した、虚像300における輝度不足又は輝度むらの発生を低減できる。ただし、この構成は表示装置10に必須の構成ではなく、レンチキュラーレンズ92A(又は92B)は適宜省略されてもよい。
[0123]
 実施の形態4の変形例として、図16に示すように、照射部3Cにおける走査部32Cの構成が、実施の形態4の走査部32Bの構成とは異なっていてもよい。本変形例では、結像光学系323は、図16に示すように、テレセントリックレンズを構成する共軸光学系のレンズ群8Cを有している。図16の例では、レンズ群8Cは、凸メニスカスレンズからなる第1レンズ81Cと、凸メニスカスレンズからなる第2レンズ82Cと、プリズム83Cとを含んでいる。プリズム83Cは、第2レンズ82Cから入射した光の向きを表示面(表面11)の法線方向に変更する。つまり、結像光学系323の光軸803(プリズム83Cの光軸)は、表示面(表面11)の法線方向に沿う直線である。すなわち、結像光学系323の光軸803は、スクリーン1の表面11に対して略直交する。
[0124]
 また、複数の光学素子91(91A,91B)のピッチ(第2ピッチP2)は、複数の微小レンズ921A(又は921B)のピッチ(第1ピッチP1)のN倍、又はN分の1倍に限らない。さらに、複数の光学素子91(91A,91B)は、縦方向において等ピッチで配置される構成に限らず、縦方向に不均一に配置されていてもよい。
[0125]
 実施の形態4に係る表示装置10の構成(変形例を含む)は、実施の形態2(変形例を含む)の構成と適宜組み合わせ可能である。
[0126]
 (実施の形態5)
 本実施の形態に係る表示装置10は、スクリーン1を移動させるための駆動部2の制御内容が、実施の形態1に係る表示装置10とは相違する。以下、実施の形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
[0127]
 本実施の形態では、制御部5は、移動方向Xにおけるスクリーン1の急激な加速及び減速を抑制するように、駆動部2を制御する。具体的には、制御部5は、スクリーン1が停止している状態とスクリーン1が移動している状態との切替時、及びスクリーン1が移動する向きの切替時において、スクリーン1に加わる加速度を規定値以下に抑えるように、駆動部2の制御パターンを規定する。
[0128]
 図17は、第2画像702を描画する期間T21(図10A参照)及びその前後の期間について、移動方向Xにおけるスクリーン1の位置、及び駆動部2の駆動電流(消費電力と同じ)の時間変化を示すグラフである。図17では、横軸を時間軸とし、上段にスクリーン1の位置、下段に駆動電流を示している。
[0129]
 実施の形態1の構成では、図17に「G2」(破線)で示すように、基準位置Ps1に静止しているスクリーン1が期間T21の始点にて急に規定速度での移動を開始し、さらに、期間T21の終点にてスクリーン1の移動の向きが急に切り替わる。また、スクリーン1が基準位置Ps1に復帰するとスクリーン1が急に停止する。そのため、駆動部2を流れる駆動電流においては、図17に「I2」(破線)で示すように、期間T21の始点、終点、及びスクリーン1が停止するタイミングにおいてパルス状の高周波成分が発生することがある。
[0130]
 これに対して、本実施の形態の構成では、スクリーン1の移動速度が連続的に変化するように、図17に「G1」(実線)で示すように、期間T21の前後の期間を利用して、スクリーン1の急激な加速及び減速を抑制する。すなわち、制御部5は、駆動部2に流す駆動電流が、図17に「I1」(実線)で示すような滑らかな波形となるように、期間T21の前後の期間を通じて駆動部2を制御する。これにより、期間T21におけるスクリーン1の移動速度を規定速度に維持しながらも、スクリーン1に加わる加速度を規定値以下に抑えることができる。また、スクリーン1が基準位置Ps1に復帰する際にも、スクリーン1を徐々に減速することにより、スクリーン1の急停止が回避可能である。
[0131]
 以上説明したように、本実施の形態に係る表示装置10によれば、スクリーン1に加わる加速度を規定値以下に抑えることができ、その結果、駆動部2の駆動電流においてはパルス状の高周波成分の発生が抑制される。これにより、スクリーン1及び駆動部2に加わる衝撃を緩和でき、また、高周波成分に起因した騒音の発生を抑制できる、という利点がある。
[0132]
 実施の形態5で説明した駆動部2の制御内容は一例に過ぎず、例えば、制御部5は、移動方向Xにおけるスクリーン1の位置が時系列に沿って正弦波状に変化するように、駆動部2を制御してもよい。
[0133]
 実施の形態5に係る表示装置10の構成(変形例を含む)は、実施の形態1(変形例を含む)、実施の形態2(変形例を含む)、実施の形態3(変形例を含む)、及び実施の形態4(変形例を含む)の構成と適宜組み合わせ可能である。
[0134]
 なお、上記各実施の形態で示した図面は、表示装置10の一例を説明するための概念図に過ぎず、実際の表示装置10とは、各部の形状、サイズ、及び位置関係等が適宜異なる。
[0135]
 以上のように、本開示の実施の形態に係る表示装置は、スクリーンと、駆動部と、照射部と、投影部とを有する。スクリーンは、基準面に対して傾斜した表示面を有する。駆動部は、スクリーンを、基準面に直交する移動方向において第1位置と第2位置との間で移動させる。照射部は、結像光学系を有し、スクリーンの表示面上を走査する光を結像光学系からスクリーンに照射することにより表示面に画像を形成する。投影部には、スクリーンを透過しスクリーンから上記移動方向に沿って出力される光が入射光として入射する。そして、投影部は、この入射光により対象空間に上記画像に対応する虚像を投影する。照射部が表示面の全域を走査する場合における結像光学系の焦点位置の軌跡は、スクリーンが第1位置にあるときの表示面と、スクリーンが第2位置にあるときの表示面との間に収まる。
[0136]
 なお、結像光学系は、偏心光学系を有してもよい。この場合、照射部が表示面の全域を走査する場合における焦点位置の軌跡は、表示面に沿うように、偏心光学系により基準面に対して傾斜して形成される。
[0137]
 また、結像光学系は、フォーカシングレンズと、レンズ駆動部と、を有してもよい。フォーカシングレンズは、焦点位置を上記移動方向に移動させる。レンズ駆動部は、照射部が表示面の全域を走査する場合における焦点位置の軌跡が、表示面に沿うように、照射部の走査に同期してフォーカシングレンズを駆動する。
[0138]
 結像光学系の光軸は、表示面の法線方向に沿う直線であってもよい。
[0139]
 この構成において、スクリーンは、投影部への入射光が上記移動方向に沿うように、表示面に入射する光の向き、又は表示面から出射される光を変更する複数の光学素子をさらに有してもよい。
[0140]
 スクリーンが複数の光学素子を有する場合、スクリーンは、複数の微小レンズを含むレンチキュラーレンズをさらに有してもよい。複数の微小レンズは、表示面において基準面に対して傾斜した縦方向に沿って第1ピッチで並んで配置されている。一方、複数の光学素子は、縦方向に沿って第2ピッチで並んで配置されている。Nを自然数とした場合に、第2ピッチは、第1ピッチのN倍、又は第1ピッチのN分の1倍で表される。
[0141]
 以上の構成において、照射部が表示面の全域を走査する場合における焦点位置の軌跡は、表示面に平行な像面上に形成されてもよい。
[0142]
 この場合、像面は、スクリーンが第1位置にあるときの表示面、及びスクリーンが第2位置にあるときの表示面から等距離に位置してもよい。
[0143]
 以上の構成において、駆動部及び照射部を制御する制御部をさらに設けてもよい。制御部は、投影部の光軸に対する傾斜角度が所定値より小さい第1仮想面上に、虚像としての第1虚像を形成する際には、上記移動方向においてスクリーンを固定するように構成されている。また制御部は、投影部の光軸に対する傾斜角度が上記所定値より大きい第2仮想面上に、虚像としての第2虚像を形成する際には、上記移動方向においてスクリーンを移動させるように構成されている。
[0144]
 また、本開示の実施の形態に係る移動体は、本体部と、駆動部と、上記表示装置と、反射部材とを有する。駆動部は、本体部を移動させる。表示装置と反射部材とは、本体部に搭載されている。反射部材は、表示装置の投影部からの光を反射する。

産業上の利用可能性

[0145]
 本開示による表示装置は、例えば、自動車に代表される移動体において運転者に情報を提供する装置として有用である。

符号の説明

[0146]
1  スクリーン
2  駆動部
3,3A,3B,3C  照射部
4  投影部
5  制御部
8  偏心光学系
8A  フォーカシングレンズ群
8B,8C  レンズ群
10  表示装置
11  表面(表示面)
12  裏面
31  光源
32,32A,32B,32C  走査部
41  拡大レンズ
42  第1ミラー
43  第2ミラー
81,81A,81B,81C  第1レンズ
82,82A,82B,82C  第2レンズ
83,83A  第3レンズ
83C  プリズム
84A  レンズ駆動部
91,91A,91B  光学素子
92A,92B  レンチキュラーレンズ
921A,921B  微小レンズ
100  自動車(移動体)
101  ウインドシールド(反射部材)
102  ダッシュボード
111  第1端部
112  第2端部
150  本体部
152  駆動部
154  駆動源
156  駆動輪
200  ユーザ
300  虚像
301  第1虚像
302  第2虚像
321  ミラー部
322  レンズ
323  結像光学系
400  対象空間
500  光軸
501  第1仮想面
502  第2仮想面
503  基準面
504  像面
600  路面
700  画像
701  第1画像
702  第2画像
801,802,803  光軸
P1  第1ピッチ
P2  第2ピッチ
Pf1  焦点位置
Po1  第1位置
Po2  第2位置

請求の範囲

[請求項1]
基準面に対して傾斜した表示面を有するスクリーンと、
前記スクリーンを、前記基準面に直交する移動方向において第1位置と第2位置との間で移動させる駆動部と、
結像光学系を有し、前記スクリーンの前記表示面上を走査する光を前記結像光学系から前記スクリーンに照射することにより前記表示面に画像を形成する照射部と、
前記スクリーンを透過し前記スクリーンから前記移動方向に沿って出力される光が入射光として入射し、前記入射光を反射部材に投影して反射させることにより対象空間に前記画像に対応する虚像を投影する投影部と、を備え、
前記照射部が前記表示面の全域を走査する場合における前記結像光学系の焦点位置の軌跡は、前記スクリーンが前記第1位置にあるときの前記表示面と、前記スクリーンが前記第2位置にあるときの前記表示面との間に収まる、
表示装置。
[請求項2]
前記結像光学系は、偏心光学系を有し、
前記照射部が前記表示面の全域を走査する場合における前記焦点位置の軌跡は、前記表示面に沿うように、前記偏心光学系により前記基準面に対して傾斜している、
請求項1に記載の表示装置。
[請求項3]
前記結像光学系は、
 焦点位置を前記移動方向に移動させるフォーカシングレンズと、
 前記照射部が前記表示面の全域を走査する場合における前記焦点位置の軌跡が、前記表示面に沿うように、前記照射部の走査に同期して前記フォーカシングレンズを駆動するレンズ駆動部と、を有する、
請求項1に記載の表示装置。
[請求項4]
前記結像光学系の光軸は、前記表示面の法線方向に沿う直線である、
請求項1に記載の表示装置。
[請求項5]
前記スクリーンは、前記投影部への前記入射光が前記移動方向に沿うように、前記表示面に入射する光の向き、又は前記表示面から出射される光の向きを変更する複数の光学素子をさらに有する、
請求項4に記載の表示装置。
[請求項6]
前記スクリーンは、複数の微小レンズを含むレンチキュラーレンズをさらに有し、
前記複数の微小レンズは、前記表示面において前記基準面に対して傾斜した縦方向に沿って第1ピッチで並んで配置されており、
前記複数の光学素子は、前記縦方向に沿って第2ピッチで並んで配置されており、
前記第2ピッチは、前記第1ピッチのN倍、又は前記第1ピッチのN分の1倍で表され、
Nは自然数である、
請求項5に記載の表示装置。
[請求項7]
前記照射部が前記表示面の全域を走査する場合における前記焦点位置の軌跡は、前記表示面に平行な像面上に位置する、
請求項1~6のいずれか一項に記載の表示装置。
[請求項8]
前記像面は、前記スクリーンが前記第1位置にあるときの前記表示面、及び前記スクリーンが前記第2位置にあるときの前記表示面から等距離に位置する、
請求項7に記載の表示装置。
[請求項9]
前記駆動部及び前記照射部を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、
 前記投影部の光軸に対する傾斜角度が所定値より小さい第1仮想面上に、前記虚像としての第1虚像を形成する際には、前記移動方向において前記スクリーンを固定し、
 前記投影部の前記光軸に対する前記傾斜角度が前記所定値より大きい第2仮想面上に、前記虚像としての第2虚像を形成する際には、前記移動方向において前記スクリーンを移動させるように構成されている、
請求項1~8のいずれか1項に記載の表示装置。
[請求項10]
本体部と、
前記本体部を移動させる駆動部と、
前記本体部に搭載された、請求項1~9のいずれか1項に記載の表示装置と、
前記本体部に固定され、前記表示装置の前記投影部からの光を反射する前記反射部材と、を備えた、
移動体。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4A]

[ 図 4B]

[ 図 5A]

[ 図 5B]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10A]

[ 図 10B]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15A]

[ 図 15B]

[ 図 16]

[ 図 17]