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1. (WO2016194306) WHEEL POSITION DETECTION DEVICE AND TIRE-PRESSURE DETECTION SYSTEM EQUIPPED WITH SAME
Document

明 細 書

発明の名称 車輪位置検出装置およびそれを備えたタイヤ空気圧検出システム 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003   0004   0005   0006   0007  

先行技術文献

特許文献

0008  

発明の概要

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015  

図面の簡単な説明

0016  

発明を実施するための形態

0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2(a)   2(b)   3   4   5(a)   5(b)   5(c)   6(a)   6(b)   6(c)   6(d)   7   8   9   10   11   12  

明 細 書

発明の名称 : 車輪位置検出装置およびそれを備えたタイヤ空気圧検出システム

関連出願の相互参照

[0001]
 本出願は、2015年6月4日に出願された日本特許出願番号2015-114240号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。

技術分野

[0002]
 本開示は、対象車輪が車両のどの位置に搭載されている車輪かを自動的に検出する車輪位置検出装置、およびそれを備えたダイレクト式のタイヤ空気圧検出システムに関するものである。

背景技術

[0003]
 従来より、タイヤ空気圧検出システム(以下、TPMS:Tire Pressure Monitoring Systemという)の1つとして、ダイレクト式のものがある。このタイプのTPMSでは、タイヤが取り付けられた車輪側に、圧力センサ等のセンサが備えられた送信機が直接取り付けられている。また、車体側には、アンテナおよび受信機が備えられており、センサからの検出信号が送信機から送信されると、アンテナを介して受信機にその検出信号が受信され、タイヤ空気圧の検出が行われる。
[0004]
 このようなダイレクト式のTPMSでは、送信されてきたデータが自車両のものであるかどうか及び送信機がどの車輪に取り付けられたものかを判別できるようにする必要がある。このため、送信機が送信するデータ中に、自車両か他車両かを判別するため及び送信機が取り付けられた車輪を判別するためのID情報を個々に付与している。
[0005]
 送信データに含まれるID情報から送信機の位置を特定するためには、各送信機のID情報を各車輪の位置と関連づけて受信機側に予め登録しておく必要がある。このため、タイヤのローテーション時や冬用タイヤ交換などの際には、送信機のID情報と車輪の位置関係を受信機に登録し直す必要があり、ユーザが自由にタイヤ交換を行うことができないことから、ID情報の登録作業を自動でできるシステムが求められている。そこで、例えば特許文献1において、ID情報の登録作業を自動的に行えるようにする技術が提案されている。
[0006]
 具体的には、特許文献1に示す装置では、車輪側の送信機に備えた加速度センサの加速度検知信号に基づいて車輪が所定の回転位置(回転角度)になったことを検出し、車輪側からフレーム送信を行わせている。そして、ユーザの登録指示操作が行われると、車輪と連動して回転させられる歯車の歯の通過を車輪速度センサで検出し、フレームの受信タイミングでの歯位置のバラツキ幅に基づいて、車輪位置を特定している。
[0007]
 その他、受信した複数の未知のID情報のうち、一定期間中における受信頻度に着目し、頻度の高いID情報を自車両のID情報として登録する方法もある。また、受信した複数の未知のID情報を含む送信フレームに含まれるタイヤ内の温度や圧力情報に基づき、自車両の走行パターンとタイヤ内の温度や圧力との相関を求めて、自車両の走行パターンに対応するID情報を自車両のID情報として登録する方法もある。さらに、各車輪の近傍にアンテナを配置し、アンテナがフレーム受信をしたときの受信電波の強度(RSSI)を測定し、その値の大きいものをアンテナの近傍の車輪のID情報として登録する方法もある。

先行技術文献

特許文献

[0008]
特許文献1 : 特許第5585595号公報

発明の概要

[0009]
 しかしながら、従来のID情報の登録方法では、いずれも自車両における走行車輪とスペア輪(補助輪)の双方に取り付けられた受信機のID情報について車輪位置を特定しつつ登録することができない。例えば、特許文献1の方法では、スペア輪については走行に伴って回転させられないため、走行に伴う加速度が発生せず、スペア輪のID情報が自車両のID情報から除外される。また、受信頻度に着目する方法では、走行車輪とスペア輪いずれの場合も同様の受信頻度となることから、自車両のID情報として登録することはできても、車輪位置を特定して各ID情報を登録できない。また、走行パターンを利用する方法では、スペア輪については走行に伴うタイヤ内の温度や圧力の変動が無いことから、スペア輪のID情報が自車両のID情報から除外される。
[0010]
 また、アンテナを各車輪の近傍に配置する手法の場合、スペア輪の近傍にもアンテナを配置すれば、スペア輪を含めた各車輪のID情報を登録することが可能となるが、車輪毎にアンテナという追加部品が必要になり、部品点数の増加ひいてはコスト高を招く。
[0011]
 本開示は、車輪毎にアンテナを備えなくても、スペア輪に取り付けられた送信機のID情報を的確に登録することが可能な車輪位置検出装置およびそれを備えたタイヤ空気圧検出システムを提供することを目的とする。
[0012]
 本開示の第一の態様において、車輪位置検出装置は、車体に対してタイヤを備えた走行車輪およびスペア輪を含む複数の車輪が取り付けられた車両に適用され、前記複数の車輪それぞれに設けられ、固有の識別情報を含めたフレームを作成すると共に送信する第1制御部を有する送信機と、前記車体側に設けられ、所定の登録モードに移行したときに、受信アンテナを介して前記送信機から送信されたフレームを受信することで、該フレームに含まれた前記識別情報毎に、前記フレームを送信してきた前記送信機が前記複数の車輪のいずれに取り付けられたものであるかを特定し、前記複数の車輪と該複数の車輪それぞれに設けられた前記送信機の識別情報とを対応づけて登録する車輪位置検出を行う第2制御部を有する受信機とを備える。前記送信機は、該送信機が取り付けられた車輪の回転に伴って変化する加速度に応じた検出信号を出力する加速度センサを有すると共に、前記第1制御部の機能として、該送信機の取り付けられた車輪の車輪速度が前記加速度センサによる加速度検出が行えるオンの状態となる所定速度に至ったことを検知して、該検知結果に基づいて前記加速度センサの状態を示すデータを前記フレームに格納する機能を有する。前記受信機の前記第2制御部には、受信した前記フレームに格納された前記加速度センサの状態を示すデータが、該加速度センサがオンの状態ではないという条件を満たすか否かを判定する第1判定装置と、前記第1判定装置で前記条件を満たしていると判定されると、前記スペア輪の識別情報の候補に登録する候補登録装置と、前記登録モードに移行してから前記車両の走行履歴が有るか否かを判定する第2判定装置と、前記第2判定装置にて走行履歴が有ると判定されると、前記スペア輪の識別情報の候補に登録された中から、前記スペア輪の識別情報を特定し、当該識別情報が前記スペア輪のものであることを対応付けて登録する登録装置とが備えられている。
[0013]
 上記の車輪位置検出装置のように、車両状態が走行中の際に加速度センサがオンの状態ではないことを示すデータが格納されているか否かを判定し、走行中にそのデータが格納されたフレームのID情報のみをスペア輪の識別情報の候補として登録する。そして、この候補として登録した識別情報の中から、スペア輪の識別情報を特定している。具体的には、登録モードに移行した後に走行履歴が有ることを確認し、走行履歴が有る場合にのみ、加速度センサがオンの状態ではないことを示すデータが格納されたフレームの中から自車両のものと他車両のものとの判別を行うようにしている。これにより、メモリ容量が一杯等の理由によって自車両におけるスペア輪の送信機の識別情報が候補として登録されていない状態になったときに、スペア輪の識別情報の判定が行われないようにできる。よって、周囲の車両や積載した他車両もしくは積載輪の送信機の識別情報を誤って自車両におけるスペア輪の送信機の識別情報として登録することを防止できる。
[0014]
 本開示の第二の態様において、タイヤ空気圧検出システムは、第一の態様の車輪位置検出装置を含む。前記送信機は、前記複数の車輪それぞれに備えられた前記タイヤの空気圧に応じた検出信号を出力するセンシング部を備え、前記第1制御部によって前記センシング部の検出信号を信号処理したタイヤ空気圧に関する情報をフレームに格納したのち、当該フレームを前記受信機に送信する。前記受信機は、前記第2制御部にて、該タイヤ空気圧に関する情報より、前記複数の車輪それぞれに備えられた前記タイヤの空気圧を検出する。
[0015]
 上記のタイヤ空気圧検出システムでは、メモリ容量が一杯等の理由によって自車両におけるスペア輪の送信機の識別情報が候補として登録されていない状態になったときに、スペア輪の識別情報の判定が行われないようにできる。よって、周囲の車両や積載した他車両もしくは積載輪の送信機の識別情報を誤って自車両におけるスペア輪の送信機の識別情報として登録することを防止できる。

図面の簡単な説明

[0016]
 本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
[図1] 図1は、本開示の第1実施形態にかかる車輪位置検出装置が適用されるタイヤ空気圧検出装置の全体構成を示す図であり、
[図2(a)] 図2(a)は、送信機2のブロック構成を示す図であり、
[図2(b)] 図2(b)は、TPMS-ECU3のブロック構成を示す図であり、
[図3] 図3は、車輪位置検出を説明するためのタイミングチャートであり、
[図4] 図4は、歯車情報の変化を示したイメージ図であり、
[図5(a)] 図5(a)は、車輪位置確定ロジックを図解した模式図であり、
[図5(b)] 図5(b)は、車輪位置確定ロジックを図解した模式図であり、
[図5(c)] 図5(c)は、車輪位置確定ロジックを図解した模式図であり、
[図6(a)] 図6(a)は、ID1の車輪位置の評価結果を示した図表であり、
[図6(b)] 図6(b)は、ID2の車輪位置の評価結果を示した図表であり、
[図6(c)] 図6(c)は、ID3の車輪位置の評価結果を示した図表であり、
[図6(d)] 図6(d)は、ID4の車輪位置の評価結果を示した図表であり、
[図7] 図7は、TPMS-ECU3が実行する登録開始判定処理のフローチャートであり、
[図8] 図8は、TPMS-ECU3が実行するスペア輪登録処理のフローチャートであり、
[図9] 図9は、自車両と他車両のスペア輪からのフレーム受信が行われたときのタイムチャートであり、
[図10] 図10は、自車両と他車両のスペア輪からのフレーム受信が行われたときのタイムチャートであり、
[図11] 図11は、登録モードに移行してから第1駐車場に駐車し、さらに第2駐車場に駐車したときに登録された候補IDと受信回数との関係を示した図表であり、
[図12] 図12は、本開示の第2実施形態で説明するTPMS-ECU3が実行するスペア輪登録処理のフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0017]
 以下、本開示の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
[0018]
 (第1実施形態)
 本開示の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本開示の第1実施形態における車輪位置検出装置が適用されるTPMSの全体構成を示す図である。図1の紙面上方向が車両1の前方、紙面下方向が車両1の後方に一致する。この図を参照して、本実施形態におけるTPMSについて説明する。
[0019]
 図1に示すように、TPMSは、車両1に備えられるもので、送信機2、受信機の役割を果たすTPMS用のECU(以下、TPMS-ECUという)3およびメータ4を備えて構成されている。車輪位置検出装置は、TPMSに備えられる送信機2およびTPMS-ECU3を用いると共に、ブレーキ制御用ECU(以下、ブレーキECUという)10から各車輪5(5a~5e)に対応して備えられた車輪速度センサ11a~11dの検出信号から得られる歯車情報を取得することで、車輪位置の特定を行っている。
[0020]
 図1に示すように、送信機2は、走行車輪5a~5dおよびスペア輪5eを含む各車輪5a~5eに取り付けられる。送信機2は、車輪5a~5eに取り付けられたタイヤの空気圧を検出すると共に、その検出結果を示すタイヤ空気圧に関する情報を各送信機2の固有のID情報と共にフレーム内に格納して送信する。また、フレーム内には、後述する加速度センサ22がオンの状態になったことを示す加速度オンデータ(以下、G-ONデータという)もしくはオンの状態になっていないことを示す加速度オフデータ(以下、G-OFFデータという)が格納される。これらG-ONデータおよびG-OFFデータが加速度センサ22の状態を示すデータに相当する。加速度センサ22は、常に加速度検出を行っているものの、車輪速度が所定速度に至ると遠心方向の加速度成分が他の成分よりも十分に大きくなって的確な加速度検出が行えるようになる。このように加速度センサ22が的確な加速度検出が行えるようになったことを加速度センサ22がオンの状態と言っている。送信機2には、加速度センサ22がオンの状態になったことを検知する機能が備えられており、その検知結果に基づいて、フレーム内にG-ONデータもしくはG-OFFデータを格納している。例えば、送信機2には、遠心方向の加速度に応じて変位する可動接点が固定接点に接する物理スイッチ(図示せず)が備えられており、この物理スイッチがオンして導通すると、加速度センサ22がオンの状態になったと検知している。
[0021]
 一方、TPMS-ECU3は、車両1における車体6側に取り付けられるもので、送信機2から送信されたフレームを受信すると共に、その中に格納された検出信号に基づいて各種処理や演算等を行うことで車輪位置検出およびタイヤ空気圧検出を行う。
[0022]
 送信機2は、例えばFSK(周波数偏移変調)によりフレームを作成し、TPMS-ECU3は、そのフレームを復調することでフレーム内のデータを読取り、車輪位置検出およびタイヤ空気圧検出を行っている。図2(a)、(b)に送信機2およびTPMS-ECU3のブロック構成を示す。
[0023]
 図2(a)に示すように、送信機2は、センシング部21、加速度センサ22、マイクロコンピュータ23、送信回路24および送信アンテナ25を備えた構成となっており、図示しない電池からの電力供給に基づいて各部が駆動される。
[0024]
 センシング部21は、例えばダイアフラム式の圧力センサ21aや温度センサ21bを備えた構成とされ、タイヤ空気圧に応じた検出信号や温度に応じた検出信号を出力する。加速度センサ22は、送信機2が取り付けられた走行車輪5a~5dでのセンサ自身の位置検出、つまり送信機2の位置検出や車速検出を行うために用いられる。本実施形態の加速度センサ22は、例えば、走行車輪5a~5dの回転時に走行車輪5a~5dに働く加速度のうち、各走行車輪5a~5dの径方向、つまり周方向に垂直な両方向の加速度に応じた検出信号を出力する。
[0025]
 マイクロコンピュータ23は、制御部(第1制御部)などを備えた周知のもので、制御部内のメモリに記憶されたプログラムに従って、所定の処理を実行する。制御部内のメモリには、各送信機2を特定するための送信機固有の識別情報と自車両を特定するための車両固有の識別情報とを含む個別のID情報が格納されている。
[0026]
 マイクロコンピュータ23は、センシング部21からのタイヤ空気圧に関する検出信号を受け取り、それを信号処理すると共に必要に応じて加工し、そのタイヤ空気圧に関する情報を各送信機2のID情報と共にフレーム内に格納する。また、マイクロコンピュータ23は、加速度センサ22の検出信号をモニタし、各送信機2が取り付けられた走行車輪5a~5dでの送信機2の位置検出(角度検出)を行ったり、車速検出を行っている。そして、マイクロコンピュータ23は、フレームを作成すると、送信機2の位置検出の結果や車速検出の結果に基づいて、送信回路24を介して送信アンテナ25よりTPMS-ECU3に向けてフレーム送信(データ送信)を行う。
[0027]
 具体的には、マイクロコンピュータ23は、車両1が走行中であることを条件としてフレーム送信を開始しており、加速度センサ22の検出信号に基づいて加速度センサ22の角度が所定角度になるタイミングで繰り返しフレーム送信を行っている。走行中であることについては、車速検出の結果に基づいて判定しており、加速度センサ22の角度については加速度センサ22の検出信号に基づく送信機2の位置検出の結果に基づいて判定している。
[0028]
 すなわち、マイクロコンピュータ23で加速度センサ22の検出信号を利用して車速検出を行い、車速が所定速度(例えば5km/h)以上になると車両1が走行中であると判定している。加速度センサ22の出力には遠心力に基づく加速度(遠心加速度)が含まれる。この遠心加速度を積分して係数を掛けることにより、車速を演算することが可能となる。このため、マイクロコンピュータ23では、加速度センサ22の出力から重力加速度成分を取り除いて遠心加速度を演算し、その遠心加速度に基づいて車速の演算を行っている。
[0029]
 また、加速度センサ22によって各走行車輪5a~5dの回転に応じた検出信号を出力させていることから、走行時には、その検出信号に重力加速度成分が含まれることになり、車輪回転に応じた振幅を有する信号となる。例えば、検出信号の振幅は、送信機2が走行車輪5a~5dの中心軸を中心として上方位置に位置しているときには負の最大振幅、水平位置に位置しているときにはゼロ、下方位置に位置しているときには正の最大振幅となる。このため、この振幅に基づいて加速度センサ22の位置検出を行え、送信機2の位置の角度、例えば各走行車輪5a~5dの中心軸を中心として、加速度センサ22が上方位置に位置しているときを0°としたときの加速度センサ22の成す角度を把握できる。
[0030]
 したがって、車速が所定速度に達すると同時もしくは車速が所定速度に達したのち加速度センサ22が所定角度になったときを開始タイミングとして、各送信機2からのフレーム送信を行うようにしている。そして、加速度センサ22の成す角度が1回目のフレーム送信のときと同じ角度になるタイミングに、それを送信タイミングとして繰り返しフレーム送信を行うようにしている。なお、送信タイミングについては、加速度センサ22の成す角度が1回目のフレーム送信のときと同じ角度になる毎としても良いが、電池寿命を考慮して、その角度になる毎に常にフレーム送信を行わず、例えば所定時間(例えば15秒間)に1回のみフレーム送信を行うようにすると好ましい。
[0031]
 送信回路24は、送信アンテナ25を通じて、マイクロコンピュータ23から送られてきたフレームをTPMS-ECU3に向けて送信する出力部としての機能を果たす。フレーム送信には、例えばRF帯の電波を用いている。
[0032]
 このように構成される送信機2は、例えば、各車輪5a~5eのホイールにおけるエア注入バルブに取り付けられ、センシング部21がタイヤの内側に露出するように配置される。そして、送信機2は、送信機2が取り付けられた車輪のタイヤ空気圧を検出し、上記したように車速が所定速度を超えると、各走行車輪5a~5dの加速度センサ22の角度が所定角度になるタイミングで繰り返し各送信機2に備えられた送信アンテナ25を通じてフレーム送信を行う。その後も、送信機2から各走行車輪5a~5dの加速度センサ22の角度が所定角度になるタイミングでフレーム送信を行うようにすることもできるが、電池寿命を考慮して送信間隔を長くした方が良いため、車輪位置検出に必要と想定される時間が経過すると車輪位置確定モードから定期送信モードに切り替わり、より長い一定周期毎(例えば1分毎)にフレーム送信を行うことで、TPMS-ECU3側にタイヤ空気圧に関する信号を定期送信する。このとき、例えば送信機2毎にランダムディレイを設けることで、各送信機2の送信タイミングがずれるようにすることができ、複数の送信機2からの電波の混信によってTPMS-ECU3側で受信できなくなることを防止することができる。
[0033]
 また、図2(b)に示すように、TPMS-ECU3は、受信アンテナ31、受信回路32およびマイクロコンピュータ33などを備えた構成とされている。TPMS-ECU3は、CANなどの車内LANを通じて、後述するようにブレーキECU10から歯車情報を取得することで各走行車輪5a~5dと共に回転させられる歯車の歯のエッジ数(もしくは歯数)で示される歯位置を取得している。
[0034]
 受信アンテナ31は、各送信機2から送られてくるフレームを受信するためのものである。受信アンテナ31は、車体6に固定されており、TPMS-ECU3の本体内に配置された内部アンテナでも良いし、本体から配線を引き伸ばした外部アンテナとされていても良い。
[0035]
 受信回路32は、受信アンテナ31によって受信された各送信機2からの送信フレームを入力し、そのフレームをマイクロコンピュータ33に送る入力部としての機能を果たす。受信回路32は、受信アンテナ31を通じて信号(フレーム)を受信すると、その受信した信号をマイクロコンピュータ33に伝えている。
[0036]
 マイクロコンピュータ33は、第2制御部に相当するもので、マイクロコンピュータ33内のメモリに記憶されたプログラムに従って車輪位置検出処理を実行する。具体的には、マイクロコンピュータ33は、ブレーキECU10から取得する情報と、各送信機2からの送信フレームを受信した受信タイミングとの関係に基づいて車輪位置検出を行っている。ブレーキECU10からは、各走行車輪5a~5dの車輪速度情報に加えて各走行車輪5a~5dに対応して備えられた車輪速度センサ11a~11dの歯車情報を所定周期(例えば10ms)毎に取得している。
[0037]
 歯車情報とは、各走行車輪5a~5dと共に回転させられる歯車(ギア)の歯位置を示す情報である。車輪速度センサ11a~11dは、例えば歯車の歯に対向して配置される電磁ピックアップ式センサによって構成され、歯車の歯の通過に伴って検出信号を変化させる。このようなタイプの車輪速度センサ11a~11dでは、検出信号として歯の通過に対応する方形パルス波を出力していることから、その方形パルス波の立上りおよび立下りが歯車の歯のエッジの通過を表すことになる。したがって、ブレーキECU10では、車輪速度センサ11a~11dの検出信号の立上りおよび立下りの数から歯車の歯のエッジ数、つまりエッジの通過数をカウントし、所定周期毎に、そのときの歯のエッジ数を、歯位置を示す歯車情報としてマイクロコンピュータ33に伝えている。これにより、マイクロコンピュータ33では、歯車のどの歯が通過したタイミングであるかを把握することが可能になっている。
[0038]
 歯のエッジ数は、歯車が1回転する毎にリセットされる。例えば、歯車に備えられた歯の数が48歯である場合、エッジ数は0~95の合計96個でカウントされ、カウント値が95に至ると再び0に戻ってカウントされる。
[0039]
 なお、ここではブレーキECU10から歯車情報として歯車の歯のエッジ数をマイクロコンピュータ33に伝えるようにしたが、歯の通過数のカウント値である歯数であっても良い。また、所定周期の間に通過したエッジ数もしくは歯数をマイクロコンピュータ33に伝え、マイクロコンピュータ33で前回までのエッジ数もしくは歯数に所定周期の間に通過したエッジ数もしくは歯数を加算させ、その周期でのエッジ数もしくは歯数をカウントさせるようにしても良い。つまり、マイクロコンピュータ33で最終的に歯車情報としてその周期でのエッジ数もしくは歯数が取得できれば良い。また、ブレーキECU10では、歯車の歯のエッジ数(もしくは歯数)を電源オフのたびにリセットすることになるが、電源オンすると同時もしくは電源オンしてから所定車速になったときから再び計測している。このように、電源オフのたびにリセットされたとしても、電源オン中には同じ歯が同じエッジ数(もしくは歯数)で表されることになる。
[0040]
 そして、マイクロコンピュータ33は、各送信機2から送信されたフレームを受信したときにその受信タイミングを計測し、取得している歯車のエッジ数(もしくは歯数)の中からフレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)に基づいて車輪位置検出を行っている。これにより、各送信機2がどの走行車輪5a~5dに取り付けられたものかを特定する車輪位置検出を行うことが可能となる。この車輪位置検出の具体的な方法については後で詳細に説明する。
[0041]
 また、マイクロコンピュータ33は、車輪位置検出の結果に基づいて、各送信機2のID情報と各送信機2が取り付けられている各走行車輪5a~5dの位置とを関連づけて記憶する。そして、その後は各送信機2からの送信フレーム内に格納されたID情報およびタイヤ空気圧に関するデータに基づいて、各走行車輪5a~5dのタイヤ空気圧検出を行い、タイヤ空気圧に応じた電気信号をCANなどの車内LANを通じてメータ4に出力する。例えば、マイクロコンピュータ33は、タイヤ空気圧を所定のしきい値Thと比較することでタイヤ空気圧の低下を検知し、タイヤ空気圧の低下を検知するとその旨の信号をメータ4に出力する。これにより、4つの走行車輪5a~5dのいずれかのタイヤ空気圧が低下したことがメータ4に伝えられる。
[0042]
 メータ4は、警報部として機能するものであり、図1に示されるように、ドライバが視認可能な場所に配置され、例えば車両1におけるインストルメントパネル内に設置されるメータディスプレイ等によって構成される。このメータ4は、例えばTPMS-ECU3におけるマイクロコンピュータ33からタイヤ空気圧が低下した旨を示す信号が送られてくると、走行車輪5a~5dを特定しつつタイヤ空気圧の低下を示す表示を行うことでドライバに特定車輪のタイヤ空気圧の低下を報知する。
[0043]
 続いて、本実施形態のTPMSの作動について説明する。以下、TPMSの作動について説明するが、TPMSで行われる車輪位置検出とタイヤ空気圧検出とに分けて説明する。まず、図3~図6を参照して車輪位置検出の具体的な方法を説明する。
[0044]
 送信機2側では、マイクロコンピュータ23が電池からの電力供給に基づいて所定のサンプリング周期毎に加速度センサ22の検出信号をモニタすることで車速および車輪5a~5eそれぞれでの加速度センサ22の角度を検出している。そして、マイクロコンピュータ23は、車速が所定速度に達すると、加速度センサ22の角度が所定角度になるタイミングで繰り返しフレーム送信を行う。例えば、車速が所定速度に達した時を所定角度として、もしくは車速が所定速度に達したのち加速度センサ22が所定角度になったときを開始タイミングとして、各送信機2からのフレーム送信を行うようにしている。そして、加速度センサ22の成す角度が1回目のフレーム送信のときと同じ角度になるタイミングに、それを送信タイミングとして繰り返しフレーム送信を行うようにしている。
[0045]
 すなわち、加速度センサ22の検出信号の重力加速度成分を抽出すると、図3に示すようなsin波となる。このsin波に基づいて加速度センサ22の角度が分かる。このため、sin波に基づいて加速度センサ22が同じ角度になるタイミングで、フレーム送信を行うようにしている。
[0046]
 一方、TPMS-ECU3側では、ブレーキECU10から各走行車輪5a~5dに対応して備えられた車輪速度センサ11a~11dの歯車情報を所定周期(例えば10ms)毎に取得している。そして、TPMS-ECU3は、各送信機2から送信されたフレームを受信したときにその受信タイミングを計測し、取得している歯車のエッジ数(もしくは歯数)の中からフレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)を取得する。
[0047]
 このとき、各送信機2から送信されたフレームの受信タイミングとブレーキECU10から歯車情報を取得している周期とが一致するとは限らない。このため、ブレーキECU10から歯車情報を取得した周期の中からフレームの受信タイミングに最も近い周期、つまりその直前または直後の周期に取得した歯車情報が示す歯車のエッジ数(もしくは歯数)を、フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)として用いることができる。また、ブレーキECU10から歯車情報を取得した周期の中からフレームの受信タイミングの直前および直後の周期に取得した歯車情報が示す歯車のエッジ数(もしくは歯数)を用いて、フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)を演算しても良い。例えば、フレームの受信タイミングの直前および直後の周期に取得した歯車情報が示す歯車のエッジ数(もしくは歯数)の中間値を、フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)として用いることができる。
[0048]
 そして、このようなフレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)を取得する動作がフレームを受信する毎に繰り返され、取得したフレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)に基づいて車輪位置検出を行う。具体的には、フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)のバラツキが前回の受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)に基づいて設定される所定範囲内であるか否かを判定することにより、車輪位置検出を行う。
[0049]
 フレームを受信した車輪については、加速度センサ22の角度が所定角度になるタイミングでフレーム送信を行っていることから、フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)で示される歯位置が前回のときとほぼ一致する。このため、フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)のバラツキが小さく、所定範囲内に収まることになる。このことは、複数回フレームを受信した場合でも成り立ち、各フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)のバラツキは、1回目のフレーム受信タイミングのときに決められる所定範囲内に収まる。一方、フレームを受信した車輪とは異なる車輪については、他の車輪の送信機2から送信されたフレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)で示される歯位置がばらつく。
[0050]
 すなわち、車輪速度センサ11a~11dの歯車の回転は各走行車輪5a~5dと連動しているため、フレームを受信した車輪については、フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)で示される歯位置がほぼ一致する。しかし、道路状況や旋回もしくは車線変更などによって各走行車輪5a~5dの回転状態が変動したりするため、走行車輪5a~5dの回転状態が完全に同じになることはあり得ない。このため、フレームを受信した車輪とは異なる車輪については、フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)で示される歯位置がばらつくのである。
[0051]
 したがって、図4に示したように、イグニッションスイッチ(IG)がオンした当初に歯車12a~12dのエッジ数が0であった状態から、走行開始後に徐々にフレームを受信した車輪とは異なる車輪については、フレームの受信タイミングのときの歯車のエッジ数(もしくは歯数)で示される歯位置にバラツキが生じる。このバラツキが所定範囲内であるか否かを判定することにより、車輪位置検出を行う。
[0052]
 例えば、図5(a)に示すように、1回目のフレーム送信時の送信機2の位置が1回目受信角度であったとする。また、歯車のエッジ数(もしくは歯数)のバラツキとして許容できる幅であるバラツキ許容幅が1回目受信角度を中心とした180°の範囲(1回目受信角度±90°の範囲)相当の値であるとする。エッジ数であれば1回目受信時のエッジ数を中心とした±24のエッジ数範囲、歯数であれば1回目受信時の歯数を中心とした±12の歯数範囲であるとする。この場合において、図5(b)に示すように、2回目のフレーム受信時の歯車のエッジ数(もしくは歯数)が1回目のフレーム受信によって決められたバラツキ許容幅の範囲内であれば、そのエッジ数(もしくは歯数)の車輪はフレーム送信が行われた車輪と一致している可能性があり、TRUE(正しい)となる。
[0053]
 ただし、この場合にも2回目のフレーム受信時の送信機2の角度である2回目受信角度を中心としてバラツキ許容幅が決まり、2回目受信角度を中心とした180°(±90°)相当の値となる。このため、前回のバラツキ許容幅となる1回目受信角度を中心とした180°(±90°)のバラツキ許容幅と、2回目受信角度を中心とした180°(±90°)のバラツキ許容幅の重なる部分が新たなバラツキ許容幅(エッジ数範囲が12~48)となり、その重複範囲に新たなバラツキ許容幅を狭めることができる。
[0054]
 したがって、図5(c)に示すように、3回目のフレーム受信時の歯車のエッジ数(もしくは歯数)が1、2回目のフレーム受信によって決められたバラツキ許容幅の範囲外であれば、そのエッジ数(もしくは歯数)の車輪はフレーム送信が行われた車輪と一致していないため、FALSE(誤り)となる。このとき、たとえ1回目のフレーム受信によって決められたバラツキ許容幅の範囲内であっても、1、2回目のフレーム受信によって決められたバラツキ許容幅の範囲外であれば、FALSEと判定している。このようにして、受信したフレームを送信した送信機2が走行車輪5a~5dのいずれに取り付けられたものであるかを特定することが可能となる。
[0055]
 すなわち、図6(a)に示すように、ID情報としてID1が含まれたフレームについては、そのフレームの受信タイミングの毎に歯車のエッジ数(もしくは歯数)を取得し、それを対応する車輪(左前輪FL、右前輪FR、左後輪RL、右後輪RR)毎に記憶する。そして、フレームを受信するたびに、取得した歯車のエッジ数(もしくは歯数)がバラツキ許容幅の範囲内であるか否かを判定し、その範囲から外れた車輪をフレームが送信された送信機2の取り付けられた車輪候補から除外していく。そして、最後まで除外されなかった車輪をフレームが送信された送信機2の取り付けられた車輪として登録する。ID1が含まれたフレームの場合、右前輪FR、右後輪RR、左後輪RLの順に候補から除外され、最終的に残った左前輪FLをフレームが送信された送信機2の取り付けられた車輪としてID情報と対応付けて登録する。
[0056]
 そして、図6(b)~(d)に示すように、ID情報としてID2~ID4が含まれたフレームについてもID1が含まれたフレームと同様の処理を行う。これにより、各フレームが送信された送信機2の取り付けられた車輪を特定することができ、送信機2が取り付けられた4輪すべてを特定することが可能となる。
[0057]
 このようにして、各フレームが走行車輪5a~5dのいずれに取り付けられたものであるかを特定する。そして、マイクロコンピュータ33は、フレームを送信してきた各送信機2のID情報を、それが取り付けられた車輪の位置と関連付けて記憶する。
[0058]
 なお、TPMS-ECU3では、車速が所定速度になったときに送信されたフレームを受信することで、その受信タイミングにおける歯車情報を記憶するようにしているが、所定の走行停止判定時速(例えば5km/h)以下になったときに、それまでの歯車情報を破棄している。そして、再び走行開始したときに、新たに上記のようにして車輪位置検出を行うようにしている。
[0059]
 以上のような手法によって、基本的な車輪位置検出を行っている。これにより、走行車輪5a~5dである左前輪FL、右前輪FR、左後輪RL、右後輪RRの車輪位置検出を行うことが可能となる。なお、車輪位置検出の際に、他車両の送信機から送信されたフレームが受信された場合には、そのフレームに格納されたID情報も登録する候補となるID情報(以下、候補IDという)となり得る。しかしながら、上記した車輪位置特定ロジックを用いた車輪位置の特定中に、他車両の送信機から送信されたフレームが受信されるタイミングが自車両のいずれの車輪の歯車の歯位置とも一致しなくなる。このため、他車両の送信機のID情報が登録されることを避けて、自車両の送信機2のID情報のみが登録されるようにすることができる。
[0060]
 この場合、例えば、次に示す登録手法を採用すれば、より他車両の送信機のID情報が登録されることを防止することができる。すなわち、上記の車輪位置検出において、自車両の既存のID情報が全く登録されていない場合の車輪位置検出中に他車両の車輪に取り付けられた送信機からのID情報を含むフレームを受信した場合には、その送信機のID情報も候補IDとなり得る。同様に、自車両の既存のID情報が登録されている場合であっても、自車両の走行車輪5a~5dに取り付けられた送信機2が取り替えられ、受信できているフレームのID情報の数が登録されているID情報の数よりも少ない場合もある。このような場合において、車輪位置検出中に他車両の車輪に取り付けられた送信機からのID情報を含むフレームを受信した場合に、その送信機のID情報も候補IDとなり得る。
[0061]
 これらの場合には、車輪が特定された後、所定回数(例えば10回)連続してフレームの受信タイミングのときの歯位置がバラツキ許容幅の範囲内に含まれている場合にのみ、ID情報を登録するようにしている。
[0062]
 他車両の車輪に取り付けられた送信機のフレームを受信している場合、当該フレームについても、自車両の場合と同様に、そのフレームの受信タイミングの毎に取得された歯車のエッジ数(もしくは歯数)がバラツキ許容幅の範囲内であるか否かが判定される。そして、自車両の送信機2と同様に、他車両の送信機から送信されたフレームについても、バラツキ許容幅の範囲から外れた車輪をフレームが送信された送信機2の取り付けられた車輪候補から除外していくことになる。このとき、消去法が用いられているため、各フレームそれぞれで除外されずに最終的に1つの車輪のみが残った時点で、その車輪がそのフレームを送信した送信機2の取り付けられた車輪候補となる。この時点でそのID情報を登録してしまうと、他車両の車輪に取り付けられた送信機のID情報なのに、誤って自車両のものと登録されることになる。特に、他車両の車輪に取り付けられた送信機から送信されるフレームは、自車両のものではないためバラツキが生じ易く、自車両の走行車輪5a~5dに取り付けられた送信機2から送信されるフレームよりも早く車輪候補から除外されがちである。このため、他車両の車輪の送信機から送信されたフレームについては、殆どが、早い段階でバラツキ許容幅から外れ、偶然外れなかった車輪がフレームを送信した送信機の取り付けられた車輪候補として特定された状態になり易い。
[0063]
 しかし、車輪が特定された後、所定回数連続してフレームの受信タイミングのときの歯位置がバラツキ許容幅の範囲内に含まれていることをID情報の登録条件とすれば、その間に他車両の送信機からのフレームの受信タイミングの歯位置はバラツキ許容幅から外れる。したがって、他車両の車輪に取り付けられた送信機のID情報なのに、誤って自車両のものと登録されることを防止することが可能となる。
[0064]
 なお、ここでは車輪が特定された後から所定回数連続してフレームの受信タイミングのときの歯位置がバラツキ許容幅の範囲内に含まれているか否かを判定する場合を想定しているが、勿論、車輪位置検出の開始から所定回数連続しているかの判定としても良い。
[0065]
 このように、上記の手法によって、走行車輪5a~5dである左前輪FL、右前輪FR、左後輪RL、右後輪RRの車輪位置検出を行うことが可能である。ただし、上記の手法によって車輪位置検出を行えるのは走行車輪5a~5dである左前輪FL、右前輪FR、左後輪RL、右後輪RRである。このため、本実施形態では、さらにスペア輪5eを特定するための処理を行っている。
[0066]
 具体的には、TPMS-ECU3にて、受信したフレームに格納された加速度センサ22の状態を示すデータと自車両の走行履歴があるか否かなどを判定し、その判定結果などに基づいて自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報についても登録する。図7および図8を参照して、TPMS-ECU3が実行するスペア輪登録処理について説明する。なお、本処理は、上記した走行車輪5a~5dの車輪位置検出の処理と共に実行される。例えば、IGオンによってTPMS-ECU3に電源が投入されているときに、図示しない車輪位置検出の実行スイッチが操作されると、TPMS-ECU3がID登録モードとなる。そして、上記した走行車輪5a~5dの車輪位置検出の処理と共に本処理を所定の制御周期毎に実行する。
[0067]
 まず、図7に示す登録開始判定処理を実行することで、ID登録モードへの移行の要否を判定し、ID登録モードへの移行が為されると、図8に示すスペア輪登録処理を実行することで、真に残すべき候補IDのみを残して、車輪位置検出が行われるようにする。なお、図7および図8に示す処理は、例えば、IGオンによってTPMS-ECU3に電源が投入されると、所定の制御周期毎に実行される。
[0068]
 図7に示すように、ステップ100~130では、ID登録モードへの移行が必要とされるような状況になったか否かを判定している。
[0069]
 具体的には、ステップ100では、車輪位置検出の実行を指示する図示しない外部ツールを通じてID登録モードへの移行要求が出されたか否かを判定する。外部ツールは、例えばTPMS-ECU3に対してID登録モードへの移行要求コマンドを伝えるものであり、TPMS-ECU3に対して無線電波を用いて伝えるものであっても、CANなどの車内LANを通じて伝えるものであっても良い。
[0070]
 ステップ110では、図示しない車輪位置検出の実行スイッチなどが操作されることでID登録モードへの移行要求が出されたか否かを判定する。車輪位置検出の実行スイッチは、例えばインストルメントパネルに備えられており、ユーザによって実行スイッチが操作されると、それがCANなどの車内LANを通じてTPMS-ECU3に伝えられる。
[0071]
 ステップ120では、各車輪5a~5dの送信機2のID情報が未登録の状態であるか否かを判定する。例えば、車両製造が完了して直ぐのときには、まだいずれの送信機2のID情報も未登録の状態であり、車輪位置検出を行う必要がある。
[0072]
 ステップ130では、登録済みのID情報と未登録のID情報の受信回数の比較に基づいて、タイヤ交換などが為されたと想定される場合であるか否かを判定する。このような場合にも、車輪位置検出を行う必要がある。例えば、登録済みのID情報よりも未登録のID情報の方が受信回数が所定数以上多くなったような場合に、タイヤ交換などが為されたと想定される場合であると判定している。
[0073]
 したがって、上記したステップ100~130の各判定処理のいずれか1つでも肯定判定されればステップ140に進み、ID登録モードに移行して処理を終了し、いずれも否定判定されればステップ100に戻って上記処理を繰り返す。このようにして、車輪位置検出を行って自車両の送信機2のID情報の登録を開始するか否かを判定する登録開始判定処理が完了する。
[0074]
 続いて、図8に示すスペア輪登録処理では、まずステップ200でID登録モードになっているか否かを判定する。上記した図7のステップ140でID登録モードへの移行が行われていれば、本ステップで肯定判定されてステップ205に進む。
[0075]
 ステップ205では、候補IDの中でタイマーのカウント値が所定時間(例えば10分間)以上の候補IDがあるか否かを判定する。ここでいうタイマーのカウント値とは、後述するステップ240、255でタイマーカウント開始してからのカウント値であり、各候補ID毎にカウントされており、各候補IDを含むフレームが前回受信されてからの経過時間を表している。
[0076]
 送信機2からのフレームの送信間隔は、状況によって変化するものの基本的には決まっている。例えば、車両の走行開始時のように、車輪位置検出が実行される可能性がある期間中には、車輪位置確定モードとなってフレームの送信間隔が比較的短くなる。また、車輪位置検出に必要と想定される時間が経過すると、定期送信モードに切り替わり、より長い一定周期毎にフレーム送信が行われる。さらに、停車中においては、定期送信モードよりも長い送信周期を設定する停車中送信モードを設けて、さらに長い一定周期毎にフレーム送信を行う場合もある。しかしながら、これらいずれのモードであっても、ある程度の期間内においてフレーム送信が行われ、TPMS-ECU3側でフレーム受信が行われることになる。
[0077]
 特に、TPMSでは、システム上、自車両の送信機2から送信されるフレームが所定時間以内に1回以上は受信される仕様とされており、それが法規などによって義務付けられている国もある。例えば、北米では20分間、欧州では10分間という所定期間中に、自車両の送信機2から送信されるフレームが受信されることが規定されている。
[0078]
 したがって、少なくともこの所定期間中には、自車両の各送信機2から送信されたフレームがTPMS-ECU3に受信されることになり、所定期間中に受信されなかった候補IDについては自車両の送信機2のID情報ではないと判定できる。
[0079]
 よって、上記したようにステップ205で該当するIDがあると判定されたときには、ステップ210に進んで該当するIDを候補IDの中から削除し、その後、ステップ205に戻る。
[0080]
 このようにして、所定期間中に1度も受信されなかったID情報については、候補IDから除外している。これにより、TPMS-ECU3のメモリに記憶させるデータ量を減少させられ、メモリ容量に達してオーバーフローしてしまうことを抑制できる。また、長期間受信されていない候補IDについて、候補IDから除外できるため、車輪位置検出をより早く行うことが可能となる。
[0081]
 一方、ステップ205において、該当するIDが無いと判定されると、ステップ220に進む。そして、RF受信、つまりRF帯の電波として送信されたフレームを受信すると、ステップ225以降の処理を実行する。
[0082]
 ステップ225では、受信したフレームに加速度センサ22の状態を示すデータとしてG-OFFデータが格納されているか否かを判定する。すなわち、受信したフレームを送信してきた送信機2に備えられる加速度センサ22がオン状態になっていない状態であるか否かを判定している。
[0083]
 走行車輪5a~5dの場合、自車両が走行中の際には、走行車輪5a~5dの車輪速度が所定速度に至っていれば、その走行車輪5a~5dに取り付けられた送信機2のフレームにはG-ONデータが格納されることになる。しかしながら、スペア輪5eの場合には、車両が走行中であったとしても回転させられないため、スペア輪5eに取り付けられた送信機2のフレームにはG-OFFデータが格納されている。したがって、受信したフレームにG-OFFデータが格納されている場合には、その受信したフレームはスペア輪5eの送信機2から送信されたものである可能性がある。よって、本ステップで肯定判定された場合には、ステップ230以降に進み、否定判定された場合にはステップ205に戻る。
[0084]
 ステップ230では、今回受信したフレームに格納されたID情報が初めて受信したIDであるか否かを判定する。ここで、肯定判定された場合には、ステップ235に進んで候補IDに登録する。そして、ステップ240に進み、当該候補IDについてのタイマーカウントを開始する。
[0085]
 一方、ステップ230で否定判定された場合には、既に今回受信したフレームに格納されたID情報が候補IDとして登録済みであることから、ステップ245に進んで登録済みとなっている候補IDの受信数を加算する。
[0086]
 その後、ステップ250に進んで当該候補IDについてのタイマーカウントを一旦リセットしたのち、ステップ255に進んで当該候補IDについてのタイマーカウントを開始する。これにより、当該候補IDについてのタイマーカウントが改めて最初から行われることになる。
[0087]
 その後、ステップ260以降に進み、登録モードに移行した後に走行履歴が有るか否かを判定する。例えば、図7のステップ140で登録モードに移行した後に車両状態が走行中となった期間が所定期間以上になったときに走行履歴が有ったことを記憶するようにしている。ここでいう所定期間は、スペア輪5eの送信機2のフレームの送信周期、つまり定期送信モードのときよりも長い送信周期以上の時間に設定され、スペア輪5eの送信機2から送信されたフレームが受信機3で1回以上受信される程度の時間に設定している。また、車両状態が走行中であるか否かは、ブレーキECU10で車輪速度センサ11a~11dの検出信号に基づいて車速演算を行っていることから、ブレーキECU10から車速データを入手することによって判定することができる。
[0088]
 ここで、登録モードに移行した後に走行履歴が有るか否かを判定しているが、その理由について説明する。
[0089]
 登録モードに移行した後に走行履歴が有る場合、基本的には周囲に特定の車両が存在しない状況で候補IDの登録が行われることになる。このため、スペア輪5eの送信機2からのフレーム受信が行われた状態であり、自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報が既に候補IDに登録されていると考えられる。
[0090]
 一方、登録モードに移行した後に走行履歴が無い場合、周囲に特定の車両が存在している状況で候補IDの登録が行われている可能性がある。例えば、駐車場や信号待ちなどのように周囲に複数の車両が停まっている状況において候補IDの登録が行われていることがある。この場合、自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報が候補IDに登録される前に、他車両の車輪の送信機のID情報が候補IDに登録され、メモリ容量に達している可能性がある。このような場合には、自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報が候補IDに登録できていない可能性がある。
[0091]
 したがって、ステップ260において、登録モードに移行した後に走行履歴が有るか否かを判定し、肯定判定されれば候補IDの中に自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報が既に登録されているとしてステップ265に進む。そして、ステップ260で否定判定されれば候補IDの中に自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報が登録されていない可能性があるとして、ステップ205に戻る。
[0092]
 なお、このようにステップ260で否定判定された場合には、その後、車両が走行したときに候補IDとして一旦登録されていたID情報を含むフレームの受信が行われなくなることから、ステップ205において該当のID情報ありと判定されることになる。その結果、他車両の送信機のID情報について除外されていき、メモリ容量に空きが生じるようにできる。これにより、仮に自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報が候補IDに登録されていなかった場合でも、メモリ容量の空きに伴って候補IDとして登録されることになる。
[0093]
 そして、ステップ265に進み、受信したフレームが自車両におけるスペア輪5eの送信機2と他車両の送信機のいずれのものであるかの判定を行う。そして、自車両におけるスペア輪5eの送信機2から送信されたフレームであれば、そのフレームのID情報をスペア輪5eのものとして登録する。
[0094]
 具体的には、ステップ265では、最大受信数と2番目に多い受信数の差が3以上であり、かつ、最大受信回数が4以上であるか否かを判定する。これにより、受信したフレームが自車両におけるスペア輪5eの送信機2と他車両の送信機のいずれのものであるかを判定している。これについて、図9および図10に示すタイムチャート例を参照して説明する。
[0095]
 自車両の車両状態が走行中である場合において、受信したフレームにG-OFFデータが格納されている場合、基本的にはそのフレームを送信してきたのは自車両におけるスペア輪5eに取り付けられた送信機2と想定される。しかしながら、そのフレームを送信してきたのが自車両におけるスペア輪5eの送信機2ではない場合も有り得る。例えば、自車両に対して併走する他車両が存在する場合、その他車両のスペア輪の送信機から送信されたフレームである可能性がある。また、自車両に他車両もしくは車輪を積載している場合、積載中の他車両の車輪もしくは積載輪の送信機から送信されたフレームである可能性もある。
[0096]
 しかしながら、積載後には、積載した他車両もしくは積載輪が自車両から離れることになることから、積載した他車両の車輪や積載輪の送信機から送信されたフレームが受信できなくなる。このため、フレームの受信数に差が生じて、受信数が多いフレームが自車両におけるスペア輪5eの送信機2から送信されたもので、それよりも受信数が少ないフレームが他車両の車輪もしくは積載輪の送信機から送信されたものと判別できる。
[0097]
 例えば、図9に示すように、自車両におけるスペア輪5eの送信機2から送信されたフレームと他車両または積載輪の送信機から送信されたフレームを所定のフレームの送信タイミング毎(例えば96s間隔)に受信したとする。送信機2は、消費電流を抑えるために通常低頻度で加速度検出などを行っており(例えば16s間隔)、加速度センサ22がオンの状態ではないときには、通常よりも更に低頻度(例えば96s間隔)で加速度検出などを行っている。
[0098]
 ここで、仮に、最初に他車両または積載輪の送信機から送信されたフレームを受信し、続いて自車両におけるスペア輪5eの送信機2から送信されたフレームを受信したとする。
[0099]
 その場合、最初に他車両または積載輪の送信機から送信されたフレームを受信して直ぐのときには、まだスペア輪5eの送信機2から送信されたフレームが受信されていない。このため、最大受信数と2番目に多い受信数との差は、スペア輪5eの送信機2から送信されたフレームの受信数が0、他車両または積載輪の送信機から送信されたフレームの受信数が1であるため、1となる。
[0100]
 続いて、スペア輪5eの送信機2から送信されたフレームが受信されると、最大受信数と2番目に多い受信数との差は、スペア輪5eの送信機2から送信されたフレームの受信数が1、他車両または積載輪の送信機から送信されたフレームの受信数が1であるため、0となる。このように、最大受信数と2番目に多い受信数との差が0または1の状態が繰り返されたのち、積載後には、積載した他車両もしくは積載輪が自車両から離れると、他車両または積載輪の送信機から送信されたフレームの受信数が増えなくなる。このため、最終的に最大受信数と2番目に多い受信数との差が3以上となり、最大受信数のフレームのID情報がスペア輪5eの送信機2のID情報であると判別できる。
[0101]
 ここで、最大受信数と2番目に多い受信数との差が2以上になったときに、最大受信数のフレームのID情報がスペア輪5eの送信機2のID情報であると判別することも可能である。しかしながら、送信の際のデータの衝突や妨害電波の干渉などによってスペア輪5eの送信機2の送信したフレームがTPMS-ECU3で受信されないことも有り得る。その場合、図10に示すように、スペア輪5eの送信機2の送信したフレームがTPMS-ECU3で受信されなかったときに、最大受信数と2番目に多い受信数との差が2になってしまう。
[0102]
 したがって、最大受信数と2番目に多い受信数との差が3以上になったときに、最大受信数のフレームのID情報がスペア輪5eの送信機2のID情報であると判別している。これにより、1回のデータ抜けのために、積載した他車両もしくは積載輪の送信機のID情報を誤って自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報として登録することを防止できる。特に、送信タイミングが短いほど、データの衝突が起き易く、スペア輪5eの送信機が送信したフレームがTPMS-ECU3で受信できなくなる可能性があり、本実施形態のように最大受信数と2番目に多い受信数との差を3以上に設定するのが有効である。
[0103]
 なお、ステップ265では、最大受信回数が4以上であることも判定しているが、これは、受信回数3回のみでは少な過ぎる可能性があり、ある程度の受信回数を確保することで、信頼性を向上させるためである。ここでは最大受信回数を4回以上としたが、下限値については多いほうが信頼性向上には良い。ただし、下限値を多くするほど車輪位置検出に時間を要することになるため、ここでは最大受信回数の下限値を4回に設定している。勿論、この最大受信回数の判定項目についてはステップ265の判定において必須の項目ではなく、単に最大受信数と2番目に多い受信数の差のみを判定項目としても良い。
[0104]
 このように、ステップ265において、最大受信数と2番目に多い受信数の差が生じていることを判定している。そして、ステップ265で肯定判定されたときに、ステップ270に進んで最大受信数のフレームのID情報を自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報として登録することで、スペア輪5eの送信機2のID情報の登録が完了する。
[0105]
 このようにして車輪位置検出が行われると、その後は、タイヤ空気圧検出が行われる。具体的には、タイヤ空気圧検出の際には、一定周期毎に各送信機2からフレームが送信され、各送信機2からフレームが送信されるたびに、走行車輪4輪分とスペア輪分のフレームがTPMS-ECU3で受信される。そして、TPMS-ECU3では、各フレームに格納されたID情報に基づいて車輪5a~5eに取り付けられたいずれの送信機2から送られてきたフレームであるかを特定し、タイヤ空気圧に関する情報より各車輪5a~5eのタイヤ空気圧を検出する。これにより、各車輪5a~5eのタイヤ空気圧の低下を検出でき、車輪5a~5eのいずれのタイヤ空気圧が低下しているかを特定することが可能となる。そして、タイヤ空気圧の低下が検出されると、その旨をメータ4に伝えることで、メータ4によって車輪5a~5eを特定しつつタイヤ空気圧の低下を示す表示を行い、ドライバに特定車輪のタイヤ空気圧の低下を報知する。
[0106]
 この場合、スペア輪5eについては、タイヤ空気圧が低下していても走行には支障がないためタイヤ空気圧低下時の報知対象から除外し、走行車輪5a~5dのタイヤ空気圧の低下が合った場合にのみ、タイヤ空気圧の低下が報知されるようにしても良い。
[0107]
 以上説明したように、車輪5a~5dと連動して回転させられる歯車12a~12dの歯の通過を検出する車輪速度センサ11a~11dの検出信号に基づいて、歯車12a~12dの歯位置を示す歯車情報を所定周期毎に取得している。そして、フレームの受信タイミングのときの歯位置に基づいてバラツキ許容幅を設定し、該バラツキ許容幅を設定した後におけるフレームの受信タイミングのときの歯位置がバラツキ許容幅の範囲外であれば、該フレームが送信された送信機2の取り付けられた車輪の候補から除外していき、残った車輪をフレームが送信された送信機2の取り付けられた車輪として登録している。このため、多くのデータ量が揃わなくても走行車輪5a~5dの車輪位置の特定を行うことができる。
[0108]
 また、スペア輪登録処理として、車両状態が走行中の際にG-OFFデータが格納されているか否かを判定し、走行中にG-OFFデータが格納されたフレームのID情報のみをスペア輪5eの候補IDとして登録する。そして、この登録IDの中から、スペア輪5eのID情報を特定している。具体的には、登録モードに移行した後に走行履歴が有ることを確認し、走行履歴が有る場合にのみ、G-OFFデータが格納されたフレームの中から自車両のものと他車両のものとの判別を行うようにしている。例えば、G-OFFデータが格納されたフレームの最大受信数と2番目に多い受信数の差が所定数(例えば3)以上であるかを判定している。これにより、メモリ容量が一杯等の理由によって自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報が候補IDに登録されていない状態になったときに、スペア輪5eのID情報の判定が行われないようにできる。よって、周囲の車両や積載した他車両もしくは積載輪の送信機のID情報を誤って自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報として登録することを防止できる。
[0109]
 また、登録モードに移行した後に走行履歴があったとしても、自車両におけるスペア輪5eの送信機2と他車両のスペア輪の送信機から送られてきたフレームの受信回数の差が少ない場合もある。その場合、自車両におけるスペア輪5eの送信機2から送られてきたフレームを特定できないが、例えば周囲の車両から離れたときに、フレームの受信数に差が生じることから、そのときに自車両におけるスペア輪5eの送信機から送られてきたフレームのID情報を登録することができる。
[0110]
 例えば、図11に示すように、登録モードに移行して直ぐに第1駐車場に停車した場合に、自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報ID00に加えて、他車両の送信機のID情報ID0A~ID0Xが候補IDとして登録されていたとする。この場合でも、自車両が第1駐車場から移動したときに、古い候補IDについてはタイマカウントが10分経過したら削除される。このため、フレームの最大受信回数に差が発生し、自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報が正しくスペア輪4eの送信機2のID情報として登録されることになる。仮に、図11に示すように、自車両が直ぐに第2駐車場に停まり、新たに他車両の送信機のID情報ID0a~ID0xが候補IDとして登録されたとしても、フレームの受信数に差が生じている。このため、この場合にも、自車両におけるスペア輪5eの送信機2のID情報が正しくスペア輪4eの送信機2のID情報として登録されることになる。
[0111]
 また、このようにして走行車輪5a~5dとスペア輪5eの送信機2のID情報を登録できることから、車輪毎にアンテナを備えなくても良く、追加部品が必要になることによる部品点数の増加ひいてはコスト高を避けることが可能となる。
[0112]
 (第2実施形態)
 本開示の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態で説明した図8のステップ260で実行する処理を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
[0113]
 図12に示すように、本実施形態でも第1実施形態と同様にスペア輪登録処理を実行する。ただし、ステップ260の代わりに、ステップ260aの処理を行う。
[0114]
 具体的には、ステップ260aでは、走行車輪5a~5dのID情報の特定が完了しているか否かを判定する。走行車輪5a~5dのID情報の特定は、登録モードに移行した後に走行履歴がなければ完了しない。このため、走行車輪5a~5dのID情報の特定の完了は、登録モードに移行した後に走行履歴が有った場合に為される結果の1つである。したがって、ステップ260aで肯定判定されるとステップ265以降に進んで第1実施形態と同様の処理を行う。
[0115]
 このように、登録モードに移行した後に走行履歴があったことを、その結果としてなされる事象に基づいて判定することもできる。これにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
[0116]
 (他の実施形態)
 例えば、上記第1実施形態で説明した図8のステップ260における走行履歴が有るか否かの判定基準を適宜変更してもよい。例えば、第2実施形態で説明した図12のステップ260aで示したように登録モードに移行した後に走行履歴が有った場合の結果としてなされる事象に基づいて、登録モードに移行した後に走行履歴が有ったか否かを判定できる。また、走行履歴が有ったことの判定基準を変更してもよい。例えば、上記第1実施形態では、登録モードに移行した後に車両状態が走行中となった期間が所定期間以上になったときに走行履歴が有ったとしている。これに対して、登録モードに移行してからの走行距離が所定距離に達した場合に走行履歴が有ったとするなど、他の判定基準とすることもできる。
[0117]
 また、上記実施形態では、走行車輪5a~5d側の車輪位置検出として、フレームの受信タイミング毎にバラツキ許容幅を変更し、徐々にバラツキ許容幅が狭くなるようにする形態を例に挙げて説明した。しかしながら、走行車輪5a~5d側の車輪位置検出の方法については、他の手法であっても良い。
[0118]
 また、上記実施形態では、フレームの受信タイミング毎にバラツキ許容幅を変更し、徐々にバラツキ許容幅が狭くなるようにしているが、歯位置を中心として設定されるバラツキ許容幅については一定としている。この歯位置を中心として設定されるバラツキ許容幅についても変更可能である。例えば、歯位置のバラツキは、車速が大きいほど大きくなる可能性がある。このため、車速が大きくなるほどバラツキ許容幅を大きくすることで、より的確なバラツキ許容幅を設定できる。また、加速度センサ22で加速度検出を行うときのサンプリング周期が長いほど、加速度センサ22の角度が所定角度になったときのタイミングの検出精度が落ちることから、それに応じてバラツキ許容幅を変更することで、より的確なバラツキ許容幅を設定できる。その場合、送信機2側でサンプリング周期などを把握していることから、送信機2が送信するフレーム内にバラツキ許容幅の大きさを決めるデータを含めて送信するようにすることができる。
[0119]
 また、上記実施形態では、フレーム送信を行う角度として、角度が0°の位置を各車輪5a~5dの中心軸を中心として加速度センサ22が上方位置に位置しているときとしている。しかしながら、これは単なる一例であり、車輪の周方向の任意の位置を角度0°とすればよい。
[0120]
 上記実施形態では、TPMS-ECU3がブレーキECU10から歯車情報を取得するようにしている。しかしながら、TPMS-ECU3が歯車情報として歯車の歯のエッジ数もしくは歯数を取得できればよいことから、他のECUから取得しても良いし、車輪速度センサ11a~11dの検出信号を入力し、その検出信号から歯車の歯のエッジ数もしくは歯数を取得するようにしても良い。特に、上記実施形態では、TPMS-ECU3とブレーキECU10を別々のECUで構成する場合について説明したが、これらが一体化された単独のECUで構成される場合もあり得る。その場合には、そのECUが直接車輪速度センサ11a~11dの検出信号を入力し、その検出信号から歯車の歯のエッジ数もしくは歯数を取得することになる。また、その場合には、歯車の歯のエッジ数もしくは歯数を常時取得することができるため、これらの情報を所定周期毎に取得する場合と異なり、フレームの受信タイミング丁度の歯車情報に基づいて車輪位置検出を行うことが可能となる。
[0121]
 また、上記実施形態では、走行車輪5a~5dとスペア輪5eが備えられた車両1に対して備えられた車輪位置検出装置について説明したが、さらに走行車輪やスペア輪の車輪数が多い車両についても、同様に本開示を適用することができる。
[0122]
 なお、本開示では、車輪速度センサ11a~11dにより車輪5a~5dの回転に連動して回転させられる歯車の歯の通過を検出できれば良い。このため、歯車としては、外周面が導体とされた歯の部分と歯の間に位置する部分が交互に繰り返される磁気抵抗の異なる構造であれば良い。つまり、外縁部が凹凸とされることで外周面が導体となる凸部と非導体となる空間で構成された一般的なもののみではなく、例えば外周面が導体となる部分と非導体となる絶縁体で構成されたロータスイッチ等も含まれる(例えば特開平10-048233号公報参照)。
[0123]
 なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する装置に対応するものである。すなわち、ステップ225の処理を実行する部分が第1判定装置、ステップ260の処理を実行する部分が第2判定装置、ステップ230の処理を実行する部分が第3判定装置、ステップ265の処理を実行する部分が第4判定装置に相当する。また、ステップ235の処理を実行する部分が候補登録装置、ステップ245の処理を実行する部分が受信数加算装置、ステップ270の処理を実行する部分が登録装置に相当する。
[0124]
 ここで、この出願に記載されるフローチャート、あるいは、フローチャートの処理は、複数のセクション(あるいはステップと言及される)から構成され、各セクションは、たとえば、S100と表現される。さらに、各セクションは、複数のサブセクションに分割されることができる、一方、複数のセクションが合わさって一つのセクションにすることも可能である。さらに、このように構成される各セクションは、デバイス、モジュール、ミーンズとして言及されることができる。
[0125]
 本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

請求の範囲

[請求項1]
 車体(6)に対してタイヤを備えた走行車輪(5a~5d)およびスペア輪(5e)を含む複数の車輪(5)が取り付けられた車両(1)に適用され、
 前記複数の車輪それぞれに設けられ、固有の識別情報を含めたフレームを作成すると共に送信する第1制御部(23)を有する送信機(2)と、
 前記車体側に設けられ、所定の登録モードに移行したときに、受信アンテナ(31)を介して前記送信機から送信されたフレームを受信することで、該フレームに含まれた前記識別情報毎に、前記フレームを送信してきた前記送信機が前記複数の車輪のいずれに取り付けられたものであるかを特定し、前記複数の車輪と該複数の車輪それぞれに設けられた前記送信機の識別情報とを対応づけて登録する車輪位置検出を行う第2制御部(33)を有する受信機(3)とを備えた車輪位置検出装置であって、
 前記送信機は、該送信機が取り付けられた車輪の回転に伴って変化する加速度に応じた検出信号を出力する加速度センサ(22)を有すると共に、前記第1制御部の機能として、該送信機の取り付けられた車輪の車輪速度が前記加速度センサによる加速度検出が行えるオンの状態となる所定速度に至ったことを検知して、該検知結果に基づいて前記加速度センサの状態を示すデータを前記フレームに格納する機能を有し、
 前記受信機の前記第2制御部には、
 受信した前記フレームに格納された前記加速度センサの状態を示すデータが、該加速度センサがオンの状態ではないという条件を満たすか否かを判定する第1判定装置(S225)と、
 前記第1判定装置で前記条件を満たしていると判定されると、前記スペア輪の識別情報の候補に登録する候補登録装置(S235)と、
 前記登録モードに移行してから前記車両の走行履歴が有るか否かを判定する第2判定装置(S260)と、
 前記第2判定装置にて走行履歴が有ると判定されると、前記スペア輪の識別情報の候補に登録された中から、前記スペア輪の識別情報を特定し、当該識別情報が前記スペア輪のものであることを対応付けて登録する登録装置(S270)と、が備えられている車輪位置検出装置。
[請求項2]
 前記第2判定装置は、
 前記登録モードに移行した後に前記車両の走行時間が所定時間以上になると前記走行履歴があると判定する請求項1に記載の車輪位置検出装置。
[請求項3]
 前記第2判定装置は、
 前記登録モードに移行した後に前記走行車輪についての前記車輪位置検出が完了していると前記走行履歴があると判定する請求項1に記載の車輪位置検出装置。
[請求項4]
 前記第2制御部には、
 前記第1判定装置にて前記条件を満たしていると判定されると、該フレームに格納された識別情報を初めて受信したものであるか否かを判定すると共に、初めて受信したものであると判定すると、前記候補登録装置による前記スペア輪の識別情報の候補への登録を行わせる第3判定装置(S230)と、
 前記第3判定装置で初めて受信したものでないと判定されると、前記候補登録装置で既に登録されている前記スペア輪の識別情報の候補のうち、受信した前記フレームに格納されている識別情報のものの受信数を加算する受信数加算装置(S245)と、
 前記受信数加算装置で加算されている前記スペア輪の識別情報の候補のうち、受信数が最も多い最大受信数と2番目に多い受信数との差が所定値以上になったか否かを判定する第4判定装置(S265)と、が備えられ、
 前記登録装置は、前記第4判定装置にて前記差が前記所定値以上になったと判定されると、前記最大受信数となっている前記スペア輪の識別情報の候補を前記スペア輪の識別情報として登録する請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車輪位置検出装置。
[請求項5]
 前記第4判定装置は、前記差が前記所定値として3以上になったか否かを判定する請求項4に記載の車輪位置検出装置。
[請求項6]
 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車輪位置検出装置を含むタイヤ空気圧検出システムであって、
 前記送信機は、前記複数の車輪それぞれに備えられた前記タイヤの空気圧に応じた検出信号を出力するセンシング部(21)を備え、前記第1制御部によって前記センシング部の検出信号を信号処理したタイヤ空気圧に関する情報をフレームに格納したのち、当該フレームを前記受信機に送信し、
 前記受信機は、前記第2制御部にて、該タイヤ空気圧に関する情報より、前記複数の車輪それぞれに備えられた前記タイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧検出システム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2(a)]

[ 図 2(b)]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5(a)]

[ 図 5(b)]

[ 図 5(c)]

[ 図 6(a)]

[ 図 6(b)]

[ 図 6(c)]

[ 図 6(d)]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]