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1. WO2020208749 - 回転電機

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明 細 書

発明の名称 回転電機

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079  

符号の説明

0080  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24  

明 細 書

発明の名称 : 回転電機

技術分野

[0001]
 本発明は、回転子鉄心と、回転子鉄心を軸方向に貫通した挿入穴に挿入された回転子磁石と、を備えた回転電機に関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1には、固定子と回転子とを備えたブラシレスDCモータが記載されている。回転子は、回転子コアと、回転子コアに形成された挿入部と、挿入部に埋め込まれた永久磁石と、回転子コアの両端面に接合された一対の端板と、を有している。永久磁石の周方向両側方には、回転軸心方向に延びる両側一対の隙間が形成されている。少なくとも一方の端板と永久磁石との間には、板ばねが配置されている。板ばねは、周方向及び回転軸心方向での永久磁石の移動を規制するように、永久磁石を回転軸心方向に押圧している。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開平9-182334号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 特許文献1の構成によれば、永久磁石の周方向両側方に隙間が形成されているため、挿入部の周方向の寸法を変更しなくても、永久磁石の幅寸法を大きくすることができる。これにより、永久磁石の幅寸法が変更される場合であっても回転子コアの製造金型を共通化できるため、永久磁石の幅寸法の変更に伴う回転子の製造コストの増加を抑えることができる。しかしながら、特許文献1の構成では、挿入部内での永久磁石の位置は、板ばねによる回転軸心方向の押圧によって保持されるに過ぎない。したがって、特許文献1の構成では、永久磁石を安定して保持するのが困難であるという課題があった。
[0005]
 本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、回転子磁石の寸法変更に伴う製造コストの増加を抑えつつ、回転子磁石を安定して保持できる回転電機を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明に係る回転電機は、固定子と、前記固定子に対して回転自在に設けられた回転子と、を備え、前記回転子は、回転子鉄心と、前記回転子の軸方向における前記回転子鉄心の端部に設けられた軸端部品と、前記回転子鉄心を前記軸方向に貫通した挿入穴に挿入され、前記回転子鉄心及び前記軸端部品のそれぞれに対して固定された回転子磁石と、を有しており、前記軸端部品は、前記軸方向における前記回転子磁石の端部が挿入される凹部を有しており、前記回転子磁石は、前記軸方向に沿った側面として、第1側面と、前記第1側面とは別の第2側面と、を有しており、前記第1側面は、前記第1側面と対向する前記挿入穴の第1内壁面に固定されており、前記軸方向と垂直な断面において、前記第1側面に沿う方向での前記第1内壁面の幅は、前記第1側面の幅よりも広くなっており、前記第2側面は、前記第2側面と対向する前記凹部の第2内壁面に固定されており、前記軸方向と垂直な断面において、前記第2側面に沿う方向での前記第2内壁面の幅は、前記第2側面の幅よりも広くなっている。

発明の効果

[0007]
 本発明によれば、回転子磁石の寸法変更に伴う製造コストの増加を抑えつつ、回転子磁石を安定して保持できる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機の構成を示す斜視図である。
[図2] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機の固定子の構成を示す斜視図である。
[図3] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機の回転子の構成を示す斜視図である。
[図4] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機の回転子から一対の軸端部品を除いた構成を示す斜視図である。
[図5] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機の回転子を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。
[図6] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機の軸端部品を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。
[図7] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機の回路構成を示す図である。
[図8] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機において、回転子磁石の寸法が変更された場合の回転子の構成を示す断面図である。
[図9] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機において、回転子磁石の寸法が変更された場合の軸端部品の構成を示す断面図である。
[図10] 本発明の実施の形態1に係る車両用交流回転機において、回転子磁石の磁化方向と垂直な側面の面積を変更した場合の出力特性の変化を示すグラフである。
[図11] 本発明の実施の形態1の変形例に係る車両用交流回転機の回転子を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。
[図12] 本発明の実施の形態1の変形例に係る車両用交流回転機の軸端部品を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。
[図13] 本発明の実施の形態2に係る車両用交流回転機を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。
[図14] 本発明の実施の形態3に係る車両用交流回転機を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。
[図15] 本発明の実施の形態4に係る車両用交流回転機を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。
[図16] 本発明の実施の形態5に係る車両用交流回転機の回転子磁石及び一対の巻線巻付け部品の構成を示す斜視図である。
[図17] 本発明の実施の形態6に係る車両用交流回転機を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。
[図18] 本発明の実施の形態6に係る車両用交流回転機の軸端部品の構成を示す斜視図である。
[図19] 本発明の実施の形態6に係る車両用交流回転機の軸端部品の構成を示す斜視図である。
[図20] 本発明の実施の形態7に係る車両用交流回転機の回転子の構成を示す斜視図である。
[図21] 本発明の実施の形態7に係る車両用交流回転機の軸端部品を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。
[図22] 本発明の実施の形態8に係る車両用交流回転機を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。
[図23] 本発明の実施の形態9に係る車両用交流回転機を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。
[図24] 図23のXXIV-XXIV断面を示す断面図である。

発明を実施するための形態

[0009]
実施の形態1.
 本発明の実施の形態1に係る回転電機について説明する。本実施の形態では、回転電機として、埋込磁石型の同期発電動機である車両用交流回転機100を例示している。図1は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の構成を示す斜視図である。図1では、本実施の形態に直接関連しないフロントブラケット、リアブラケット、軸受などの部品を省略している。図2は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の固定子10の構成を示す斜視図である。図3は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の回転子30の構成を示す斜視図である。図4は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の回転子30から一対の軸端部品40、41を除いた構成を示す斜視図である。図1~図4では、回転子30の軸心に沿う方向を軸方向とし、回転子30の半径に沿う方向を径方向とし、回転子30が回転する方向を回転方向としている。
[0010]
 図1~図4に示すように、車両用交流回転機100は、固定子10と、固定子10の内周側に設けられ、シャフト20を中心として回転する回転子30と、を有している。固定子10は、空隙を介して回転子30の外周を囲むように設けられている。固定子10は、フロントブラケット及びリアブラケットのそれぞれに固定されている。シャフト20は、フロントブラケット及びリアブラケットのそれぞれに軸受を介して回転自在に支持されている。
[0011]
 固定子10は、円筒状の固定子鉄心11と、固定子鉄心11に巻き付けられた固定子巻線12と、を有している。固定子巻線12には、回転子30の回転に伴って、後述する回転子磁石33からの磁束が鎖交する。
[0012]
 回転子30は、円筒状の回転子鉄心31と、回転子鉄心31を軸方向に貫通した挿入穴32に挿入された少なくとも1つの回転子磁石33と、を備える埋込磁石型回転子である。図4に示す回転子30は、24個の回転子磁石33を備えている。回転子鉄心31は、複数の回転子鉄心板が軸方向に積層された構成を有している。回転子磁石33は、一方向に長い長方形平板状の形状を有している。挿入穴32に挿入された回転子磁石33の長手方向は、回転子30の軸方向に沿っている。回転子磁石33の軸方向両端部はそれぞれ、回転子鉄心31の軸方向両端部から軸方向外側に突出している。回転子磁石33の軸方向両端部には、軸方向と垂直な一対の軸方向端面33a、33bが形成されている。図4では、手前側の軸方向端面33aのみを示している。回転子磁石33は、一対の軸方向端面33a、33bの間に、軸方向に沿った4つの側面33c、33d、33e、33fを有している。
[0013]
 回転子30は、回転子磁石33の軸方向位置を保持する一対の軸端部品40、41をさらに有している。一対の軸端部品40、41は、回転子鉄心31を挟んで回転子鉄心31の軸方向両端部に設けられている。一対の軸端部品40、41のそれぞれは、回転子鉄心31と同一の材料、又は回転子鉄心31とは異なる材料で形成されている。一対の軸端部品40、41のそれぞれには、回転子磁石33の軸方向端部が挿入される凹部42(図6参照)が形成されている。回転子磁石33は、非磁性体からなる不図示の固定部材により、回転子鉄心31、軸端部品40及び軸端部品41のそれぞれに固定されている。固定部材としては、例えば接着剤が用いられる。
[0014]
 図5は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の回転子30を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。図5及び後述する図6では、回転子磁石33のそれぞれの磁化方向を太矢印で示している。図5に示すように、回転子磁石33は、長方形状の断面形状を有している。側面33c及び側面33dは、回転子磁石33を軸方向と垂直に切断した断面において長辺となる面である。側面33c及び側面33dは互いに平行になっており、いずれも回転子磁石33の磁化方向と垂直になっている。側面33e及び側面33fは、回転子磁石33を軸方向と垂直に切断した断面において短辺となる面である。側面33e及び側面33fは、互いに平行になっており、いずれも回転子磁石33の磁化方向と平行になっている。回転子磁石33の軸方向に沿って見たとき、側面33eは、側面33c及び側面33dのそれぞれと垂直になっている。すなわち、側面33eは、側面33c及び側面33dのいずれとも平行ではない。また、回転子磁石33の軸方向に沿って見たとき、側面33fは、側面33c及び側面33dのそれぞれと垂直になっている。すなわち、側面33fは、側面33c及び側面33dのいずれとも平行ではない。
[0015]
 側面33cは、回転子磁石33の磁化方向に垂直な2つの側面33c、33dのうち、回転子30の径方向で外側に位置する側面である。側面33cは、当該側面33cと対向する挿入穴32の内壁面32aに固定されている。側面33cと内壁面32aとは、不図示の接着剤層を挟んで互いに接合されている。図5に示す断面において、側面33cに沿う方向での内壁面32aの幅は、側面33cの幅よりも広くなっている。
[0016]
 側面33dは、回転子磁石33の磁化方向に垂直な2つの側面33c、33dのうち、回転子30の径方向で内側に位置する側面である。側面33dは、当該側面33dと対向する挿入穴32の内壁面32bに対し、間を空けて配置されている。側面33dと内壁面32bとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。また、側面33dは、内壁面32bに固定されていてもよい。図5に示す断面において、側面33dに沿う方向での内壁面32bの幅は、側面33dの幅よりも広くなっている。
[0017]
 側面33eは、当該側面33eと対向する挿入穴32の内壁面32cに対し、間を空けて配置されている。側面33eと内壁面32cとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。
[0018]
 側面33fは、当該側面33fと対向する挿入穴32の内壁面32dに対し、間を空けて配置されている。側面33fと内壁面32dとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。側面33eと内壁面32cとの間、又は、側面33fと内壁面32dとの間のいずれか一方は、接着剤層を挟んで接合されていてもよい。
[0019]
 図6は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の軸端部品40を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。なお、本実施の形態の軸端部品41の断面構成は、軸端部品40の断面構成と同様である。図6に示すように、回転子磁石33の側面33cは、当該側面33cと対向する凹部42の内壁面42aに対し、間を空けて配置されている。側面33cと内壁面42aとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。
[0020]
 側面33dは、当該側面33dと対向する凹部42の内壁面42bに対し、間を空けて配置されている。側面33dと内壁面42bとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。
[0021]
 側面33eは、当該側面33eと対向する凹部42の内壁面42cに固定されている。側面33eと内壁面42cとは、不図示の接着剤層を挟んで互いに接合されている。図6に示す断面において、側面33eに沿う方向での内壁面42cの幅は、側面33eの幅よりも広くなっている。
[0022]
 側面33fは、当該側面33fと対向する凹部42の内壁面42dに固定されている。側面33fと内壁面42dとは、不図示の接着剤層を挟んで互いに接合されている。図6に示す断面において、側面33fに沿う方向での内壁面42dの幅は、側面33fの幅よりも広くなっている。なお、本実施の形態では、側面33e及び側面33fの両方が凹部42の内壁面に固定されているが、側面33e又は側面33fは、凹部42の内壁面に対して間を空けて配置されていてもよい。
[0023]
 ここで、図5及び図6を参照して、軸方向に垂直な断面における挿入穴32の寸法と、軸方向に垂直な断面における凹部42の寸法と、を比較する。側面33cに沿う方向での挿入穴32の内壁面32aの幅は、同方向での凹部42の内壁面42aの幅よりも広い。側面33dに沿う方向での挿入穴32の内壁面32bの幅は、同方向での凹部42の内壁面42bの幅よりも広い。側面33eに沿う方向での挿入穴32の内壁面32cの幅、すなわち内壁面32aと内壁面32bとの間隔は、同方向での凹部42の内壁面42cの幅よりも狭い。側面33fに沿う方向での挿入穴32の内壁面32dの幅、すなわち内壁面32aと内壁面32bとの間隔は、同方向での凹部42の内壁面42dの幅よりも狭い。
[0024]
 回転子磁石33は、回転子鉄心31に対して、側面33cと内壁面32aとが面同士で接合されることによって固定されている。また、回転子磁石33は、軸端部品40に対しても、側面33eと内壁面32cとが面同士で接合され、側面33fと内壁面32dとが面同士で接合されることによって固定されている。これにより、回転子磁石33が保持部品との点接触により保持されることが回避され、回転子磁石33が安定して保持される。回転子磁石33が固定されている状態で回転子磁石33に発生する応力は、固定される面の大きさに応じて分散される。このため、本実施の形態によれば、回転子磁石33の強度の低下を抑えることができる。
[0025]
 また、本実施の形態では、回転子鉄心31及び軸端部品40のそれぞれに対し、弾性部材を用いずに回転子磁石33を固定することができる。したがって、本実施の形態によれば、回転子磁石33に発生する応力を低減できるため、回転子磁石33の強度の低下を抑えることができる。
[0026]
 図7は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の回路構成を示す図である。車両用交流回転機100は、エンジンを備えたハイブリッド自動車に搭載されているものとする。図7に示すように、車両用交流回転機100は、固定子10及び回転子30を含む交流発電電動機部110と、交流発電電動機部110に交流電力を供給するパワー回路部120と、パワー回路部120に直流電力を供給するバッテリ130と、パワー回路部120を制御する制御回路部140と、を有している。
[0027]
 車両用交流回転機100の電動機としての動作について説明する。パワー回路部120には、バッテリ130からの直流電力が電源端子を介して供給される。制御回路部140は、パワー回路部120の各スイッチング素子のオンオフ制御を行う。これにより、パワー回路部120に供給された直流電力が交流電力に変換される。変換された交流電力は、交流発電電動機部110の固定子巻線12に供給される。回転子磁石33により形成された磁束は、交流電流が流れる固定子巻線12と鎖交する。これにより、駆動トルクが発生し、回転子30が回転駆動される。
[0028]
 車両用交流回転機100の発電機としての動作について説明する。エンジンが運転されている状態では、エンジンの回転トルクがクランクシャフトからベルト、ギア等の機械接続部品を介してシャフト20に伝達され、回転子30が回転する。このとき、回転子磁石33により形成された磁束が固定子巻線12と鎖交し、三相交流電圧が固定子巻線12に誘起される。制御回路部140によってパワー回路部120の各スイッチング素子のオンオフ制御が行われることにより、固定子巻線12に誘起された三相交流電力が直流電力に変換され、バッテリ130が充電される。
[0029]
 次に、図5及び図6に示す回転子磁石33を基準として、回転子鉄心31に固定される側面33cの面積が増加するように回転子磁石33の寸法が変更される場合について説明する。図8は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、回転子磁石33の寸法が変更された場合の回転子30の構成を示す断面図である。図9は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、回転子磁石33の寸法が変更された場合の軸端部品40の構成を示す断面図である。図8及び図9に示す回転子磁石33の寸法は、図5及び図6に示す回転子磁石33と比較すると、側面33cの幅が増加するように変更されている。
[0030]
 図6に示す軸端部品40では、側面33cに沿う方向での内壁面42aの幅が側面33cの幅と実質的に等しい。このため、側面33cの幅が増加するように回転子磁石33の寸法が変更された場合、図9に示すように側面33cの幅に合わせて内壁面42aの幅を増加させる必要がある。したがって、回転子磁石33を保持するために、軸端部品40の製造金型を変更する必要がある。
[0031]
 一方、図5に示す回転子鉄心31では、側面33cに沿う方向での内壁面32aの幅が側面33cの幅よりも広く形成されている。これにより、側面33cの幅が増加するように回転子磁石33の寸法が変更されたとしても、回転子鉄心31の形状を変更する必要がなく、同形状の回転子鉄心31を用いることができるため、回転子鉄心31の製造金型を共通化できる。すなわち、回転子鉄心31に固定される側面33cの面積が増加するように回転子磁石33の寸法が変更される場合には、軸端部品40の製造金型の変更が必要になることがあるものの、回転子鉄心31の製造金型を共通化できる。
[0032]
 本実施の形態では、側面33cは、回転子磁石33の磁化方向と垂直な側面である。図10は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、回転子磁石33の磁化方向と垂直な側面33cの面積を変更した場合の出力特性の変化を示すグラフである。横軸は回転数[r/min]を表しており、縦軸はトルク[Nm]を表している。グラフ中の破線は、側面33cの面積が相対的に小さい場合の出力特性を表しており、実線は、側面33cの面積が相対的に大きい場合の出力特性を表している。図10に示すように、側面33cの面積が増加するように回転子磁石33の寸法が変更されることにより、全ての回転数でトルクが向上することが分かる。したがって、本実施の形態によれば、側面33cの面積を増加させることにより、回転子鉄心31の製造金型を変更しなくても回転電機のトルクを向上させることができる。
[0033]
 図示を省略するが、軸端部品40に固定される側面33e及び側面33fの面積がそれぞれ増加するように回転子磁石33の寸法が変更される場合には、少なくとも軸端部品40の形状を共通化できるため、軸端部品40の製造金型を共通化できる。また、側面33cの面積が減少するように回転子磁石33の寸法が変更される場合には、回転子鉄心31の形状及び軸端部品40の形状をいずれも共通化できるため、回転子鉄心31の製造金型及び軸端部品40の製造金型を共通化できる。側面33e及び側面33fの面積がそれぞれ減少するように回転子磁石33の寸法が変更される場合にも、回転子鉄心31の形状及び軸端部品40の形状をいずれも共通化できるため、回転子鉄心31の製造金型及び軸端部品40の製造金型を共通化できる。
[0034]
 このように、本実施の形態では、回転子磁石33の寸法が変更される場合であっても、回転子鉄心31の製造金型及び軸端部品40の製造金型の少なくとも一方を共通化できる。したがって、本実施の形態によれば、回転子磁石33の寸法変更に伴う製造コストの増加を抑えることができる。
[0035]
 また、本実施の形態では、複数の回転子磁石33のそれぞれは、径方向内側から径方向外側に向かって磁束が形成されるように着磁されている。これにより、回転子磁石33により生じる磁束が、回転子30の外周側に設けられる固定子10に鎖交しやすくなるため、所望の回転機出力を得るのに必要な回転子磁石33の数量を低減することができる。
[0036]
 以上説明したように、本実施の形態に係る車両用交流回転機100は、固定子10と、固定子10に対して回転自在に設けられた回転子30と、を備えている。回転子30は、回転子鉄心31と、回転子30の軸方向における回転子鉄心31の端部に設けられた軸端部品40と、回転子鉄心31を軸方向に貫通した挿入穴32に挿入され、回転子鉄心31及び軸端部品40のそれぞれに対して固定された回転子磁石33と、を有している。軸端部品40は、軸方向における回転子磁石33の端部が挿入される凹部42を有している。回転子磁石33は、軸方向に沿った側面として、側面33cと、側面33cとは別の側面33eと、を有している。側面33cは、当該側面33cと対向する挿入穴32の内壁面32aに固定されている。軸方向と垂直な断面において、側面33cに沿う方向での内壁面32aの幅は、側面33cの幅よりも広くなっている。側面33eは、当該側面33eと対向する凹部42の内壁面42cに固定されている。軸方向と垂直な断面において、側面33eに沿う方向での内壁面42cの幅は、側面33eの幅よりも広くなっている。ここで、車両用交流回転機100は、回転電機の一例である。側面33cは、第1側面の一例である。側面33eは、第2側面の一例である。内壁面32aは、第1内壁面の一例である。内壁面42cは、第2内壁面の一例である。
[0037]
 この構成によれば、回転子磁石33の寸法が変更される場合であっても、回転子鉄心31の形状及び軸端部品40の形状の少なくとも一方を共通化できるため、回転子鉄心31の製造金型及び軸端部品40の製造金型の少なくとも一方を共通化できる。これにより、回転子磁石33の寸法変更に伴う製造コストの増加を抑えることができる。また、この構成によれば、回転子磁石33が回転子鉄心31及び軸端部品40のいずれに対しても面同士の接合によって固定されるため、回転子磁石33を安定して保持することができる。したがって、本実施の形態によれば、回転子磁石33の寸法変更に伴う製造コストの増加を抑えつつ、回転子磁石33を安定して保持できる。
[0038]
 また、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、側面33cは、回転子磁石33の磁化方向と垂直な2つの側面33c、33dのうち、回転子30の径方向で外側に位置する側面である。側面33eは、回転子磁石33の磁化方向と平行な側面である。この構成によれば、回転子磁石33の磁束出力面となる側面33cの面積が増加するように回転子磁石33の寸法が変更される場合であっても、回転子鉄心31の形状を共通化できるため、回転子鉄心31の製造金型を共通化できる。したがって、出力の異なる回転電機の間で回転子鉄心31の製造金型を共通化することができる。
[0039]
 なお、本実施の形態では、長方形状の断面形状を有する回転子磁石33を用いた構成を例に挙げたが、回転子磁石33の断面形状は長方形状に限られない。図11は、本実施の形態の変形例に係る車両用交流回転機100の回転子30を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。図11に示すように、本変形例における複数の回転子磁石33のそれぞれは、円弧状の断面形状を有している。回転子磁石33は、軸方向に沿った側面として、部分円筒面状の側面33c及び側面33dと、平面状の側面33e及び側面33fと、を有している。側面33c及び側面33dは、回転子磁石33を軸方向と垂直に切断した断面において長辺となる面である。同断面において、側面33c及び側面33dは、いずれも回転子30の回転方向に沿っている。側面33e及び側面33fは、回転子磁石33を軸方向と垂直に切断した断面において短辺となる面である。同断面において、側面33e及び側面33fは、いずれも回転子30の径方向に沿っている。
[0040]
 側面33cは、回転子磁石33の磁化方向に概ね垂直な2つの側面33c、33dのうち、回転子30の径方向で外側に位置する側面である。側面33cは、当該側面33cと対向する挿入孔32の内壁面32aに固定されている。内壁面32aは、側面33cに沿う部分円筒面状に形成されている。側面33cと内壁面32aとは、不図示の接着剤層を挟んで互いに接合されている。図11に示す断面において、側面33cに沿う方向での内壁面32aの幅は、側面33cの幅よりも広くなっている。
[0041]
 側面33dは、当該側面33dと対向する挿入孔32の内壁面32bに対し、間を空けて配置されている。内壁面32bは、側面33dに沿う部分円筒面状に形成されている。側面33dと内壁面32bとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。側面33dは、内壁面32bに固定されていてもよい。図11に示す断面において、側面33dに沿う方向での内壁面32bの幅は、側面33dの幅よりも広くなっている。
[0042]
 側面33eは、当該側面33eと対向する挿入穴32の内壁面32cに対し、間を空けて配置されている。側面33eと内壁面32cとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。
[0043]
 側面33fは、当該側面33fと対向する挿入穴32の内壁面32dに対し、間を空けて配置されている。側面33fと内壁面32dとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。
[0044]
 図12は、本実施の形態の変形例に係る車両用交流回転機100の軸端部品40を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。図12に示すように、回転子磁石33の側面33cは、当該側面33cと対向する凹部42の内壁面42aに対し、間を空けて配置されている。側面33cと内壁面42aとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。
[0045]
 側面33dは、当該側面33dと対向する凹部42の内壁面42bに対し、間を空けて配置されている。側面33dと内壁面42bとの間には、空間が形成されていてもよいし、樹脂等の充填部材が充填されていてもよい。
[0046]
 側面33eは、当該側面33eと対向する凹部42の内壁面42cに固定されている。側面33eと内壁面42cとは、不図示の接着剤層を挟んで互いに接合されている。図12に示す断面において、側面33eに沿う方向での内壁面42cの幅は、側面33eの幅よりも広くなっている。
[0047]
 側面33fは、当該側面33fと対向する凹部42の内壁面42dに固定されている。側面33fと内壁面42dとは、不図示の接着剤層を挟んで互いに接合されている。図12に示す断面において、側面33fに沿う方向での内壁面42dの幅は、側面33fの幅よりも広くなっている。
[0048]
 本変形例によっても、図1~図6に示した構成と同様の効果を得ることができる。
[0049]
実施の形態2.
 本発明の実施の形態2に係る回転電機について説明する。図13は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。なお、実施の形態1と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0050]
 図13に示すように、回転子磁石33において径方向外側に位置する側面33cは、当該側面33cと対向する挿入穴32の内壁面32aに固定されている。また、回転子磁石33において径方向内側に位置する側面33dは、当該側面33cと対向する凹部42の内壁面42bに固定されている。このように、回転子磁石33において、回転子鉄心31に固定される側面33c、及び軸端部品40に固定される側面33dは、軸方向端面33a及び軸方向端面33b以外に存在している。
[0051]
 本実施の形態によれば、回転子磁石33において軸端部品40に固定される側面33dが軸方向端面以外に存在するため、回転子30が回転する際に発生する径方向外側への遠心力に対し、回転子磁石33を側面33c又は側面33dで強固に固定することができる。したがって、回転子30の耐遠心力強度を向上させることができる。
[0052]
実施の形態3.
 本発明の実施の形態3に係る回転電機について説明する。図14は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。なお、実施の形態1又は2と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0053]
 図14に示すように、本実施の形態では、挿入穴32に挿入される回転子磁石が軸方向で複数に分割されている。例えば、回転子磁石は、軸方向で軸端部品40寄りに配置される回転子磁石36と、軸方向で軸端部品41寄りに配置される回転子磁石37と、の2つに分割されている。
[0054]
 本実施の形態によれば、回転子磁石36、37が軸方向で分割されているため、固定子巻線12からの励磁磁束が鎖交することにより発生する回転子磁石36、37の渦電流損を低減できる。したがって、車両用交流回転機100の出力を向上させることができる。
[0055]
 また、回転子磁石が軸方向で3つ以上に分割されている場合、回転子磁石が軸端部品40に固定される面は、分割された複数の回転子磁石のうち軸方向で最も軸端部品40寄りの回転子磁石のみに設けられていれば十分である。同様に、回転子磁石が軸端部品41に固定される面は、分割された複数の回転子磁石のうち軸方向で最も軸端部品41寄りの回転子磁石のみに設けられていれば十分である。このため、軸端寄りの2つの回転子磁石以外の回転子磁石には、軸端部品40又は軸端部品41に固定される面が設けられている必要がない。これにより、軸端寄りの回転子磁石とそれ以外の回転子磁石との間で、磁化方向と垂直な側面の幅寸法を異ならせることができる。したがって、本実施の形態によれば、共通の軸端部品40、41を用いて、異なる磁気特性を有する車両用交流回転機100を実現することができる。
[0056]
 以上説明したように、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、回転子磁石36、37は、軸方向で複数に分割されている。この構成によれば、回転子磁石36、37の渦電流損を低減できるため、車両用交流回転機100の出力を向上させることができる。
[0057]
実施の形態4.
 本発明の実施の形態4に係る回転電機について説明する。図15は、本発明の実施の形態4に係る車両用交流回転機100を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。なお、実施の形態1~3のいずれかと同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0058]
 図15に示すように、回転子30は、回転子巻線34を有している。回転子巻線34は、回転子磁石33に巻き付けられ、回転子磁石33と共に、回転子鉄心31の挿入穴32に挿入されている。
[0059]
 シャフト20の軸方向端部には、シャフト20と共に回転するスリップリング保持部品21が設けられている。スリップリング保持部品21は、不図示のブラシと接触するスリップリング23と、スリップリング23と電気的に接続されるとともに回転子巻線34と電気的に接続される接続端子22と、を有している。回転子巻線34には、外部電源からスリップリング23及び接続端子22を介して直流電力又は交流電力が供給される。これにより、回転子30の起磁力が調整される。
[0060]
 以上説明したように、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、回転子30は、回転子磁石33に巻き付けられて回転子磁石33と共に挿入穴32に挿入される回転子巻線34をさらに有している。この構成によれば、回転子巻線34に流す電流量に基づいて、回転子30により生成される磁束を調整することができる。このため、車両用交流回転機100において所望の回転機出力を得ることができる。
[0061]
実施の形態5.
 本発明の実施の形態5に係る回転電機について説明する。図16は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の回転子磁石33及び一対の巻線巻付け部品35a、35bの構成を示す斜視図である。図16中の破線太矢印は、回転子巻線34の巻付け方向を表している。なお、実施の形態1~4のいずれかと同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0062]
 図16に示すように、回転子磁石33の軸方向両端部には、一対の巻線巻付け部品35a、35bが取り付けられている。回転子磁石33及び一対の巻線巻付け部品35a、35bには、回転子巻線34が巻き付けられる。回転子巻線34が巻き付けられた回転子磁石33及び一対の巻線巻付け部品35a、35bは、回転子鉄心31の挿入穴32に挿入される。
[0063]
 巻線巻付け部品35a、35bのそれぞれは、回転子鉄心31の軸方向端部に設けられる軸端部品として機能する。すなわち、巻線巻付け部品35a、35bのそれぞれは、回転子磁石33の軸方向端部が挿入される凹部を有している。
[0064]
 以上説明したように、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、軸端部品は、回転子磁石33の軸方向端部に取り付けられ回転子巻線34が巻き付けられる巻線巻付け部品35a又は35bである。この構成によれば、側面33cの面積が増加するように回転子磁石33の寸法が変更される場合であっても、回転子鉄心31の形状を共通化できるため、回転子鉄心31の製造金型を共通化することができる。また、この構成によれば、熱伝導率の高い回転子巻線34により形成される伝熱経路を介して、回転子磁石33に発生した熱を外部に効率良く放熱することができる。したがって、回転子30の放熱性を向上させることができる。
[0065]
実施の形態6.
 本発明の実施の形態6に係る回転電機について説明する。図17は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。図18及び図19は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の軸端部品41の構成を示す斜視図である。なお、実施の形態1~5のいずれかと同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0066]
 図17~図19に示すように、軸端部品41は、回転子磁石33の軸方向端部が挿入される凹部42を有している。本実施の形態の軸端部品41は、8つの凹部42を有している。また、軸端部品41は、不図示のブラシと接触するスリップリング23と、スリップリング23と電気的に接続されるとともに回転子巻線34と電気的に接続される接続端子22と、を有している。回転子巻線34には、外部電源からスリップリング23及び接続端子22を介して直流電力又は交流電力が供給される。すなわち、軸端部品41は、回転子磁石33を保持する機能に加えて、回転子巻線34に電力を供給する経路としての機能を有している。
[0067]
 以上説明したように、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、軸端部品41は、スリップリング23と、スリップリング23と電気的に接続されるとともに回転子巻線34と電気的に接続される接続端子22と、を有している。この構成によれば、回転子磁石33を保持する機能と、回転子巻線34への電力供給経路としての機能と、を1つの部品で実現することができるため、車両用交流回転機100の部品点数を削減することができる。
[0068]
実施の形態7.
 本発明の実施の形態7に係る回転電機について説明する。図20は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の回転子30の構成を示す斜視図である。図21は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100の軸端部品40を軸方向と垂直に切断した構成を示す断面図である。なお、実施の形態1~6のいずれかと同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0069]
 図20及び図21に示すように、軸方向において軸端部品40及び軸端部品41のそれぞれの外側の面には、空気の強制対流を生じさせる複数のフィン43が形成されている。複数のフィン43は、回転子30の回転方向に沿って等間隔で配列している。複数のフィン43のそれぞれは、遠心ファン又は斜流ファンの翼として機能する。回転子30の回転に伴って複数のフィン43が回転すると、空気の強制対流が生じ、空気との熱交換によって回転子30が冷却される。すなわち、軸端部品40及び軸端部品41のそれぞれは、回転子磁石33を保持する機能に加えて、回転子30を冷却する機能を有している。これにより、回転子磁石33に発生した熱を外部に効率良く放熱することができるため、回転子30の放熱性を向上させることができる。
[0070]
 以上説明したように、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、軸端部品40は、空気の強制対流を生じさせる複数のフィン43を有している。この構成によれば、回転子磁石33に発生した熱を外部に効率良く放熱することができるため、回転子30の放熱性を向上させることができる。
[0071]
実施の形態8.
 本発明の実施の形態8に係る回転電機について説明する。図22は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。なお、実施の形態1~7のいずれかと同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0072]
 図22に示すように、軸端部品41は、シャフト20と一体化した構造を有している。すなわち、軸端部品41及びシャフト20は、一体成形により形成されている。これにより、軸端部品41とシャフト20との間の熱抵抗が減少するため、回転子磁石36、37に発生した熱は、軸端部品41及びシャフト20を経由して、軸受、フロントブラケット及びリアブラケットに効率良く放熱される。したがって、回転子30の放熱性を向上させることができる。本実施の形態では、軸端部品41がシャフト20と一体化した構造を有しているが、軸端部品40がシャフト20と一体化した構造を有していてもよい。また、本実施の形態では、2つの回転子磁石36、37が設けられているが、実施の形態1と同様に1つの回転子磁石33が設けられていてもよい。
[0073]
 以上説明したように、本実施の形態に係る車両用交流回転機100において、回転子30は、回転子鉄心31の内周側に設けられたシャフト20をさらに有している。軸端部品41は、シャフト20と一体化した構造を有している。この構成によれば、回転子30の放熱性を向上させることができる。
[0074]
実施の形態9.
 本発明の実施の形態9に係る回転電機について説明する。図23は、本実施の形態に係る車両用交流回転機100を軸方向に沿って切断した構成を示す断面図である。図24は、図23のXXIV-XXIV断面を示す断面図である。なお、実施の形態1~8のいずれかと同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
[0075]
 図23及び図24に示すように、車両用交流回転機100は、回転子30の回転位置を検知する回転位置センサ70を有している。回転位置センサ70は、回転位置センサ用回転子60と、回転位置センサ用固定子50と、を有している。回転位置センサ用回転子60は、回転子鉄心61を有している。回転子鉄心61は、回転子30の回転子鉄心31の軸方向端部に取り付けられている。回転位置センサ用固定子50は、複数の固定子巻線51を有している。回転位置センサ用固定子50は、空隙を介して回転位置センサ用回転子60の外周を囲むように配置されており、車両用交流回転機100のリアブラケット又はフロントブラケットに取り付けられている。
[0076]
 回転子30と共に回転位置センサ用回転子60が回転すると、回転位置センサ用回転子60と回転位置センサ用固定子50との間の空隙磁束密度分布が変化し、固定子巻線51のそれぞれから出力される出力電圧が変化する。これらの出力電圧に基づいて、回転子30の磁極の位置が検知される。
[0077]
 本実施の形態の回転位置センサ用回転子60は、回転子鉄心31の軸方向端部に設けられる軸端部品としても機能する。すなわち、回転位置センサ用回転子60は、回転子磁石37の軸方向端部が挿入される凹部42を有している。凹部42の軸方向深さは、回転子磁石37と回転位置センサ用固定子50とが径方向で対向しないような深さに設定されている。これにより、回転子磁石37の磁束が回転位置センサ70に影響しないようになっている。なお、本実施の形態では2つの回転子磁石36、37が設けられているが、実施の形態1と同様に1つの回転子磁石33が設けられていてもよい。
[0078]
 以上説明したように、本実施の形態に係る車両用交流回転機100は、回転子30の回転位置を検知する回転位置センサ70をさらに備えている。軸端部品は、回転位置センサ70が有する回転位置センサ用回転子60である。この構成によれば、回転子磁石33を保持する機能と、回転子30の回転位置を検知する機能と、を1つの部品で実現することができるため、車両用交流回転機100の部品点数を削減することができる。
[0079]
 上記の各実施の形態1~9は、互いに組み合わせて実施することが可能である。

符号の説明

[0080]
 10 固定子、11 固定子鉄心、12 固定子巻線、20 シャフト、21 スリップリング保持部品、22 接続端子、23 スリップリング、30 回転子、31 回転子鉄心、32 挿入穴、32a、32b、32c、32d 内壁面、33 回転子磁石、33a、33b 軸方向端面、33c、33d、33e、33f 側面、34 回転子巻線、35a、35b 巻線巻付け部品、36、37 回転子磁石、40、41 軸端部品、42 凹部、43 フィン、50 回転位置センサ用固定子、51 固定子巻線、60 回転位置センサ用回転子、61 回転子鉄心、70 回転位置センサ、100 車両用交流回転機、110 交流発電電動機部、120 パワー回路部、130 バッテリ、140 制御回路部。

請求の範囲

[請求項1]
 固定子と、
 前記固定子に対して回転自在に設けられた回転子と、
 を備え、
 前記回転子は、
 回転子鉄心と、
 前記回転子の軸方向における前記回転子鉄心の端部に設けられた軸端部品と、
 前記回転子鉄心を前記軸方向に貫通した挿入穴に挿入され、前記回転子鉄心及び前記軸端部品のそれぞれに対して固定された回転子磁石と、
 を有しており、
 前記軸端部品は、前記軸方向における前記回転子磁石の端部が挿入される凹部を有しており、
 前記回転子磁石は、前記軸方向に沿った側面として、第1側面と、前記第1側面とは別の第2側面と、を有しており、
 前記第1側面は、前記第1側面と対向する前記挿入穴の第1内壁面に固定されており、
 前記軸方向と垂直な断面において、前記第1側面に沿う方向での前記第1内壁面の幅は、前記第1側面の幅よりも広くなっており、
 前記第2側面は、前記第2側面と対向する前記凹部の第2内壁面に固定されており、
 前記軸方向と垂直な断面において、前記第2側面に沿う方向での前記第2内壁面の幅は、前記第2側面の幅よりも広くなっている回転電機。
[請求項2]
 前記第1側面は、前記回転子磁石の磁化方向と垂直な2つの前記側面のうち、前記回転子の径方向で外側に位置する前記側面であり、
 前記第2側面は、前記回転子磁石の磁化方向と平行な前記側面である請求項1に記載の回転電機。
[請求項3]
 前記回転子磁石は、前記軸方向で複数に分割されている請求項1又は請求項2に記載の回転電機。
[請求項4]
 前記回転子は、前記回転子磁石に巻き付けられて前記回転子磁石と共に前記挿入穴に挿入される回転子巻線をさらに有する請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の回転電機。
[請求項5]
 前記軸端部品は、前記回転子磁石の軸方向端部に取り付けられ前記回転子巻線が巻き付けられる巻線巻付け部品である請求項4に記載の回転電機。
[請求項6]
 前記軸端部品は、スリップリングと、前記スリップリングと電気的に接続されるとともに前記回転子巻線と電気的に接続される接続端子と、を有している請求項4又は請求項5に記載の回転電機。
[請求項7]
 前記軸端部品は、空気の強制対流を生じさせるフィンを有している請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の回転電機。
[請求項8]
 前記回転子は、前記回転子鉄心の内周側に設けられたシャフトをさらに有しており、
 前記軸端部品は、前記シャフトと一体化した構造を有している請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の回転電機。
[請求項9]
 前記回転子の回転位置を検知する回転位置センサをさらに備え、
 前記軸端部品は、前記回転位置センサが有する回転位置センサ用回転子である請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の回転電機。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]