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1. WO2020189757 - ショベル

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明 細 書

発明の名称 ショベル

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008  

発明の効果

0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148  

符号の説明

0149  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : ショベル

技術分野

[0001]
 本開示は、ショベルに関する。

背景技術

[0002]
 従来、旋回操作とアーム閉じ操作とを含む複合操作による掘削が行われるときに、アームシリンダに流入する作動油の流量を低減させることで旋回油圧モータに流入する作動油の流量を増大させるショベルが知られている(特許文献1参照。)。
[0003]
 この掘削は、典型的には、バケットの側面を掘削対象に押し当てながらアームを閉じることで実現される掘削(以下、「旋回押し付け掘削」とも称する。)である。
[0004]
 このショベルは、旋回油圧モータに優先的に作動油を供給することで、旋回油圧モータによる押し付け力が不足してしまうのを防止できる。そのため、このショベルの操作者は、上述のような掘削を円滑に行うことができる。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開平9-279637号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかしながら、上述のショベルは、バケットの側面が掘削対象に接していないときに旋回操作とアーム閉じ操作とを含む複合操作が行われた場合にも、アームシリンダに流入する作動油の流量を低減させてしまい、アームの動きを不安定にしてしまうおそれがある。
[0007]
 そこで、旋回操作を含む複合操作が行われるときのショベルの動きを安定させることが望ましい。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明の実施形態に係るショベルは、下部走行体と、前記下部走行体に旋回可能に搭載された上部旋回体と、前記上部旋回体に設けられた第1油圧ポンプと、前記上部旋回体に取り付けられたアタッチメントと、第1アクチュエータと、第2アクチュエータと、前記第1アクチュエータに対応する第1方向切換弁と、前記第2アクチュエータに対応する第2方向切換弁と、前記第1油圧ポンプと前記第1方向切換弁とを繋ぐ第1管路と、前記第1管路と前記第2方向切換弁とを繋ぐ第2管路と、前記第2管路に設置された制御弁と、作業内容に関する情報に応じて前記制御弁の開口面積を制御する制御装置と、を有する。

発明の効果

[0009]
 上述の手段により、旋回操作を含む複合操作が行われるときのショベルの動きを安定させることができる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 本発明の実施形態に係るショベルの側面図である。
[図2] 図1のショベルの上面図である。
[図3] 図1のショベルに搭載される油圧システムの構成例を示す図である。
[図4] 右旋回パイロット圧と制御弁の開口面積との関係を示す図である。
[図5] 調節処理の一例のフローチャートである。
[図6] 図1のショベルに搭載される油圧システムの別の構成例を示す図である。
[図7] 電気式操作システムの構成例を示す図である。
[図8] 右旋回操作信号と制御弁の開口面積との関係を示す図である。
[図9] 図1のショベルに搭載される油圧システムの更に別の構成例を示す図である。
[図10] 本発明の実施形態に係るショベルの別の構成例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 最初に、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る掘削機としてのショベル100について説明する。図1はショベル100の側面図であり、図2はショベル100の上面図である。
[0012]
 本実施形態では、ショベル100の下部走行体1はクローラ1Cを含む。クローラ1Cは、下部走行体1に搭載されている走行アクチュエータとしての走行油圧モータ2Mによって駆動される。具体的には、クローラ1Cは左クローラ1CL及び右クローラ1CRを含む。左クローラ1CLは左走行油圧モータ2MLによって駆動され、右クローラ1CRは右走行油圧モータ2MRによって駆動される。
[0013]
 下部走行体1には旋回機構2を介して上部旋回体3が旋回可能に搭載されている。旋回機構2は、上部旋回体3に搭載されている旋回アクチュエータとしての旋回油圧モータ2Aによって駆動される。
[0014]
 上部旋回体3にはブーム4が取り付けられている。ブーム4の先端にはアーム5が取り付けられ、アーム5の先端にはエンドアタッチメントとしてのバケット6が取り付けられている。ブーム4、アーム5、及びバケット6は、アタッチメントの一例である掘削アタッチメントATを構成する。ブーム4はブームシリンダ7で駆動され、アーム5はアームシリンダ8で駆動され、バケット6はバケットシリンダ9で駆動される。ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9は、アタッチメントアクチュエータを構成している。
[0015]
 ブーム4は、上部旋回体3に対して上下に回動可能に支持されている。そして、ブーム4にはブーム角度センサS1が取り付けられている。ブーム角度センサS1は、ブーム4の回動角度であるブーム角度θ1を検出できる。ブーム角度θ1は、例えば、ブーム4を最も下降させた状態からの上昇角度である。そのため、ブーム角度θ1は、ブーム4を最も上昇させたときに最大となる。
[0016]
 アーム5は、ブーム4に対して回動可能に支持されている。そして、アーム5にはアーム角度センサS2が取り付けられている。アーム角度センサS2は、アーム5の回動角度であるアーム角度θ2を検出できる。アーム角度θ2は、例えば、アーム5を最も閉じた状態からの開き角度である。そのため、アーム角度θ2は、アーム5を最も開いたときに最大となる。
[0017]
 バケット6は、アーム5に対して回動可能に支持されている。そして、バケット6にはバケット角度センサS3が取り付けられている。バケット角度センサS3は、バケット6の回動角度であるバケット角度θ3を検出できる。バケット角度θ3は、例えば、バケット6を最も閉じた状態からの開き角度である。そのため、バケット角度θ3は、バケット6を最も開いたときに最大となる。
[0018]
 図1の実施形態では、ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2、及びバケット角度センサS3のそれぞれは、加速度センサとジャイロセンサの組み合わせで構成されている。但し、加速度センサのみで構成されていてもよい。また、ブーム角度センサS1は、ブームシリンダ7に取り付けられたストロークセンサであってもよく、ロータリエンコーダ、ポテンショメータ、又は慣性計測装置等であってもよい。アーム角度センサS2及びバケット角度センサS3についても同様である。
[0019]
 上部旋回体3には、運転室としてのキャビン10が設けられ、且つ、エンジン11等の動力源が搭載されている。また、上部旋回体3には、空間認識装置70、向き検出装置71、測位装置73、機体傾斜センサS4、及び旋回角速度センサS5等が取り付けられている。キャビン10の内部には、操作装置26、コントローラ30、情報入力装置72、表示装置D1、及び音声出力装置D2等が設けられている。なお、本書では、便宜上、上部旋回体3における、掘削アタッチメントATが取り付けられている側を前方とし、カウンタウェイトが取り付けられている側を後方とする。
[0020]
 空間認識装置70は、ショベル100の周囲の三次元空間に存在する物体を認識するように構成されている。また、空間認識装置70は、空間認識装置70又はショベル100から認識された物体までの距離を算出するように構成されている。空間認識装置70は、例えば、超音波センサ、ミリ波レーダ、単眼カメラ、ステレオカメラ、LIDAR、距離画像センサ、又は赤外線センサ等である。図1及び図2に示される例では、空間認識装置70は、キャビン10の上面前端に取り付けられた前方センサ70F、上部旋回体3の上面後端に取り付けられた後方センサ70B、上部旋回体3の上面左端に取り付けられた左方センサ70L、及び、上部旋回体3の上面右端に取り付けられた右方センサ70Rを含む。上部旋回体3の上方の空間に存在する物体を認識する上方センサがショベル100に取り付けられていてもよい。
[0021]
 向き検出装置71は、上部旋回体3の向きと下部走行体1の向きとの相対的な関係に関する情報を検出するように構成されている。向き検出装置71は、例えば、下部走行体1に取り付けられた地磁気センサと上部旋回体3に取り付けられた地磁気センサの組み合わせで構成されていてもよい。或いは、向き検出装置71は、下部走行体1に取り付けられたGNSS受信機と上部旋回体3に取り付けられたGNSS受信機の組み合わせで構成されていてもよい。向き検出装置71は、ロータリエンコーダ又はロータリポジションセンサ等であってもよい。旋回電動発電機で上部旋回体3が旋回駆動される構成では、向き検出装置71は、レゾルバで構成されていてもよい。向き検出装置71は、例えば、下部走行体1と上部旋回体3との間の相対回転を実現する旋回機構2に関連して設けられるセンタージョイントに取り付けられていてもよい。
[0022]
 向き検出装置71は、上部旋回体3に取り付けられたカメラで構成されていてもよい。この場合、向き検出装置71は、上部旋回体3に取り付けられているカメラが撮像した画像(入力画像)に既知の画像処理を施して入力画像に含まれる下部走行体1の画像を検出する。そして、向き検出装置71は、既知の画像認識技術を用いて下部走行体1の画像を検出することで、下部走行体1の長手方向を特定する。そして、上部旋回体3の前後軸の方向と下部走行体1の長手方向との間に形成される角度を導き出す。上部旋回体3の前後軸の方向は、カメラの取り付け位置から導き出される。クローラ1Cは上部旋回体3から突出しているため、向き検出装置71は、クローラ1Cの画像を検出することで下部走行体1の長手方向を特定できる。この場合、向き検出装置71は、コントローラ30に統合されていてもよい。
[0023]
 情報入力装置72は、ショベルの操作者がコントローラ30に対して情報を入力できるように構成されている。本実施形態では、情報入力装置72は、表示装置D1の表示部に近接して設置されるスイッチパネルである。但し、情報入力装置72は、表示装置D1の表示部の上に配置されるタッチパネルであってもよく、キャビン10内に配置されているマイクロフォン等の音声入力装置であってもよい。また、情報入力装置72は、通信装置であってもよい。この場合、操作者は、スマートフォン等の通信端末を介してコントローラ30に情報を入力できる。
[0024]
 測位装置73は、現在位置を測定するように構成されている。本実施形態では、測位装置73は、GNSS受信機であり、上部旋回体3の位置を検出し、検出値をコントローラ30に対して出力する。測位装置73は、GNSSコンパスであってもよい。この場合、測位装置73は、上部旋回体3の位置及び向きを検出できる。
[0025]
 機体傾斜センサS4は、所定の平面に対する上部旋回体3の傾斜を検出するように構成されている。本実施形態では、機体傾斜センサS4は、水平面に関する上部旋回体3の前後軸回りの傾斜角及び左右軸回りの傾斜角を検出する加速度センサである。上部旋回体3の前後軸及び左右軸は、例えば、互いに直交してショベル100の旋回軸上の一点であるショベル中心点を通る。
[0026]
 旋回角速度センサS5は、上部旋回体3の旋回角速度を検出するように構成されている。本実施形態では、旋回角速度センサS5は、ジャイロセンサである。旋回角速度センサS5は、レゾルバ又はロータリエンコーダ等であってもよい。旋回角速度センサS5は、旋回速度を検出してもよい。旋回速度は、旋回角速度から算出されてもよい。
[0027]
 以下では、ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2、バケット角度センサS3、機体傾斜センサS4、及び旋回角速度センサS5の少なくとも1つは、姿勢検出装置とも称される。掘削アタッチメントATの姿勢は、例えば、ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2、及びバケット角度センサS3のそれぞれの出力に基づいて検出される。
[0028]
 表示装置D1は、情報を表示する装置である。本実施形態では、表示装置D1は、キャビン10内に設置された液晶ディスプレイである。但し、表示装置D1は、スマートフォン等の通信端末のディスプレイであってもよい。
[0029]
 音声出力装置D2は、音声を出力する装置である。音声出力装置D2は、キャビン10内の操作者に向けて音声を出力する装置、及び、キャビン10外の作業者に向けて音声を出力する装置の少なくとも1つを含む。音声出力装置D2は、通信端末に付属しているスピーカであってもよい。
[0030]
 操作装置26は、操作者がアクチュエータの操作のために用いる装置である。操作装置26は、運転席に着座する操作者が利用できるようにキャビン10内に設置されている。
[0031]
 コントローラ30は、ショベル100を制御するための制御装置である。本実施形態では、コントローラ30は、CPU、RAM、NVRAM、及びROM等を備えたコンピュータで構成されている。そして、コントローラ30は、情報取得部30a及び制御部30b等の機能要素に対応するプログラムをROMから読み出してRAMにロードし、各機能要素に対応する処理をCPUに実行させる。このように、各機能要素は、ソフトウェアで実現される。但し、各機能要素の少なくとも1つは、ハードウェア又はファームウェアで実現されてもよい。なお、各機能要素は、説明の便宜のために区別されたものであり、コントローラ30の一部であることに変わりはなく、物理的に区別可能に構成されている必要はない。
[0032]
 次に、図3を参照し、ショベル100に搭載される油圧システムの構成例について説明する。図3は、ショベル100に搭載される油圧システムの構成例を示す図である。図3は、機械的動力伝達系、作動油ライン、パイロットライン、及び電気制御系を、それぞれ、二重線、実線、破線、及び点線で示している。
[0033]
 ショベル100の油圧システムは、主に、エンジン11、レギュレータ13、メインポンプ14、パイロットポンプ15、コントロールバルブユニット17、操作装置26、吐出圧センサ28、操作圧センサ29、コントローラ30、及び電磁弁50等を含む。
[0034]
 図3において、油圧システムは、エンジン11によって駆動されるメインポンプ14から、センターバイパス管路40又はパラレル管路42を経て作動油タンクまで作動油を循環させることができるように構成されている。
[0035]
 エンジン11は、ショベル100の駆動源である。本実施形態では、エンジン11は、例えば、所定の回転数を維持するように動作するディーゼルエンジンである。エンジン11の出力軸は、メインポンプ14及びパイロットポンプ15のそれぞれの入力軸に連結されている。
[0036]
 メインポンプ14は、作動油ラインを介して作動油をコントロールバルブユニット17に供給できるように構成されている。本実施形態では、メインポンプ14は、斜板式可変容量型油圧ポンプである。
[0037]
 レギュレータ13は、メインポンプ14の吐出量を制御できるように構成されている。本実施形態では、レギュレータ13は、コントローラ30からの制御指令に応じてメインポンプ14の斜板傾転角を調節することによってメインポンプ14の吐出量を制御する。
[0038]
 パイロットポンプ15は、パイロットラインを介して操作装置26を含む油圧制御機器に作動油を供給できるように構成されている。本実施形態では、パイロットポンプ15は、固定容量型油圧ポンプである。パイロットポンプ15は、省略されてもよい。この場合、パイロットポンプ15が担っていた機能は、メインポンプ14によって実現されてもよい。すなわち、メインポンプ14は、コントロールバルブユニット17に作動油を供給する機能とは別に、絞り等により作動油の圧力を低下させた後で操作装置26等に作動油を供給する機能を備えていてもよい。
[0039]
 コントロールバルブユニット17は、ショベル100における油圧システムを制御する油圧制御装置である。本実施形態では、コントロールバルブユニット17は、方向切換弁171~176及び制御弁177を含む。方向切換弁175は方向切換弁175L及び方向切換弁175Rを含み、方向切換弁176は方向切換弁176L及び方向切換弁176Rを含む。コントロールバルブユニット17は、方向切換弁171~176を通じ、メインポンプ14が吐出する作動油を1又は複数の油圧アクチュエータに選択的に供給できるように構成されている。方向切換弁171~176は、例えば、メインポンプ14から油圧アクチュエータに流れる作動油の流量、及び、油圧アクチュエータから作動油タンクに流れる作動油の流量を制御する。油圧アクチュエータは、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、左走行油圧モータ2ML、右走行油圧モータ2MR、及び旋回油圧モータ2Aを含む。
[0040]
 操作装置26は、操作者がアクチュエータの操作のために用いる装置である。操作装置26は、例えば、操作レバー及び操作ペダルを含む。アクチュエータは、油圧アクチュエータ及び電動アクチュエータの少なくとも1つを含む。本実施形態では、操作装置26は、パイロットラインを介して、パイロットポンプ15が吐出する作動油を、コントロールバルブユニット17内の対応する方向切換弁のパイロットポートに供給できるように構成されている。パイロットポートのそれぞれに供給される作動油の圧力(パイロット圧)は、油圧アクチュエータのそれぞれに対応する操作装置26の操作方向及び操作量に応じた圧力である。但し、操作装置26は、上述のような油圧パイロット式ではなく、電磁パイロット式であってもよい。或いは、コントロールバルブユニット17内の方向切換弁は、電磁ソレノイド式スプール弁であってもよい。具体的には、このような油圧式パイロット回路を備えた油圧式操作システムではなく、電気式パイロット回路を備えた電気式操作レバーを含む電気式操作システムが採用されてもよい。この場合、電気式操作レバーのレバー操作量は、電気信号としてコントローラ30へ入力される。また、パイロットポンプ15と各制御弁のパイロットポートとの間には電磁弁が配置される。電磁弁は、コントローラ30からの電気信号に応じて動作するように構成される。この構成により、電気式操作レバーを用いた手動操作が行われると、コントローラ30は、レバー操作量に対応する電気信号によって電磁弁を制御してパイロット圧を増減させることで各制御弁をコントロールバルブユニット17内で移動させることができる。なお、各制御弁は電磁スプール弁で構成されていてもよい。この場合、電磁スプール弁は、電気式操作レバーのレバー操作量に対応するコントローラ30からの電気信号に応じて動作する。
[0041]
 吐出圧センサ28は、メインポンプ14の吐出圧を検出できるように構成されている。本実施形態では、吐出圧センサ28は、検出した値をコントローラ30に対して出力する。
[0042]
 操作圧センサ29は、操作者による操作装置26の操作の内容を検出できるように構成されている。本実施形態では、操作圧センサ29は、アクチュエータのそれぞれに対応する操作装置26の操作方向及び操作量を圧力(操作圧)の形で検出し、検出した値をコントローラ30に対して出力する。操作装置26の操作の内容は、操作圧センサ以外の他のセンサを用いて検出されてもよい。
[0043]
 メインポンプ14は、左メインポンプ14L及び右メインポンプ14Rを含む。そして、左メインポンプ14Lは、左センターバイパス管路40L又は左パラレル管路42Lを経て作動油タンクまで作動油を循環させ、右メインポンプ14Rは、右センターバイパス管路40R又は右パラレル管路42Rを経て作動油タンクまで作動油を循環させる。
[0044]
 左センターバイパス管路40Lは、コントロールバルブユニット17内に配置された方向切換弁171、173、175L、及び176Lを通る作動油ラインである。右センターバイパス管路40Rは、コントロールバルブユニット17内に配置された方向切換弁172、174、175R、及び176Rを通る作動油ラインである。
[0045]
 方向切換弁171は、左メインポンプ14Lが吐出する作動油を左走行油圧モータ2MLへ供給し、且つ、左走行油圧モータ2MLが吐出する作動油を作動油タンクへ排出するために作動油の流れを切り換えるスプール弁である。
[0046]
 方向切換弁172は、右メインポンプ14Rが吐出する作動油を右走行油圧モータ2MRへ供給し、且つ、右走行油圧モータ2MRが吐出する作動油を作動油タンクへ排出するために作動油の流れを切り換えるスプール弁である。
[0047]
 方向切換弁173は、左メインポンプ14Lが吐出する作動油を旋回油圧モータ2Aへ供給し、且つ、旋回油圧モータ2Aが吐出する作動油を作動油タンクへ排出するために作動油の流れを切り換えるスプール弁である。
[0048]
 方向切換弁174は、右メインポンプ14Rが吐出する作動油をバケットシリンダ9へ供給し、且つ、バケットシリンダ9内の作動油を作動油タンクへ排出するために作動油の流れを切り換えるスプール弁である。
[0049]
 方向切換弁175Lは、左メインポンプ14Lが吐出する作動油をブームシリンダ7へ供給するために作動油の流れを切り換えるスプール弁である。方向切換弁175Rは、右メインポンプ14Rが吐出する作動油をブームシリンダ7へ供給し、且つ、ブームシリンダ7内の作動油を作動油タンクへ排出するために作動油の流れを切り換えるスプール弁である。
[0050]
 方向切換弁176Lは、左メインポンプ14Lが吐出する作動油をアームシリンダ8へ供給し、且つ、アームシリンダ8内の作動油を作動油タンクへ排出するために作動油の流れを切り換えるスプール弁である。
[0051]
 方向切換弁176Rは、右メインポンプ14Rが吐出する作動油をアームシリンダ8へ供給し、且つ、アームシリンダ8内の作動油を作動油タンクへ排出するために作動油の流れを切り換えるスプール弁である。
[0052]
 左パラレル管路42Lは、左センターバイパス管路40Lに並行する作動油ラインである。左パラレル管路42Lは、方向切換弁171、173、及び175Lの何れかによって左センターバイパス管路40Lを通る作動油の流れが制限或いは遮断された場合に、より下流の方向切換弁に作動油を供給できるように構成されている。右パラレル管路42Rは、右センターバイパス管路40Rに並行する作動油ラインである。右パラレル管路42Rは、方向切換弁172、174、及び175Rの何れかによって右センターバイパス管路40Rを通る作動油の流れが制限或いは遮断された場合に、より下流の方向切換弁に作動油を供給できるように構成されている。
[0053]
 制御弁177は、開口面積が可変となるように構成されている。本実施形態では、制御弁177は、左パラレル管路42Lに配置されたスプール弁であり、左パラレル管路42Lの流路面積を調節できるように構成されている。具体的には、制御弁177は、左パラレル管路42Lにおける分岐点BP1の下流に配置されている。方向切換弁176Lを通ってアームシリンダ8に流入する作動油の流量が制御弁177によって調節されるようにするためである。分岐点BP1は、左パラレル管路42Lと方向切換弁175Lとを繋ぐ管路CD1が左パラレル管路42Lから分岐する点である。制御弁177は、左パラレル管路42Lにおける分岐点BP1の上流で且つ分岐点BP2の下流に配置されていてもよい。この場合、制御弁177は、方向切換弁175Lを通ってブームシリンダ7に流入する作動油の流量を調節できる。分岐点BP2は、左パラレル管路42Lと方向切換弁173とを繋ぐ管路CD2が左パラレル管路42Lから分岐する点である。
[0054]
 また、制御弁177は、方向切換弁176Rとアームシリンダ8のボトム側油室とを繋ぐ管路CD3における合流点JP1の上流に配置されている。右メインポンプ14Rから方向切換弁176Rを通ってアームシリンダ8のボトム側油室に流入する作動油の流れが制御弁177によって制限されないようにするためである。合流点JP1は、右メインポンプ14Rから方向切換弁176Rを通ってアームシリンダ8のボトム側油室に流入する作動油と、左メインポンプ14Lから方向切換弁176Lを通ってアームシリンダ8のボトム側油室に流入する作動油とが合流する点である。
[0055]
 電磁弁50は、制御弁177を作動させることができるように構成されている。本実施形態では、電磁弁50は、コントローラ30からの制御指令(例えば電流指令)に応じて動作する電磁比例弁であり、制御弁177とパイロットポンプ15との間を繋ぐパイロットラインである管路CD4に配置されている。電磁弁50は、パイロットポンプ15が吐出する作動油を利用して制御弁177のパイロットポートに作用する制御圧を複数のレベルで調節できるように構成されている。電磁弁50は、制御弁177のパイロットポートに作用する制御圧を無段階に調節できるように構成されていてもよい。
[0056]
 本実施形態では、制御弁177は、電磁弁50によって生成される制御圧が大きいほど開口面積が小さくなるように構成された電磁パイロット式スプール弁である。但し、制御弁177は、油圧パイロット式スプール弁であってもよく、電磁ソレノイド式スプール弁であってもよい。電磁ソレノイド式スプール弁の場合、電磁弁50は省略される。
[0057]
 レギュレータ13は、左レギュレータ13L及び右レギュレータ13Rを含む。左レギュレータ13Lは、左メインポンプ14Lの吐出圧に応じて左メインポンプ14Lの斜板傾転角を調節することによって、左メインポンプ14Lの吐出量を制御する。具体的には、左レギュレータ13Lは、例えば、左メインポンプ14Lの吐出圧の増大に応じて左メインポンプ14Lの斜板傾転角を調節して吐出量を減少させる。右レギュレータ13Rについても同様である。吐出圧と吐出量との積で表されるメインポンプ14の吸収パワー(例えば吸収馬力)がエンジン11の出力パワー(例えば出力馬力)を超えないようにするためである。
[0058]
 操作装置26は、左操作レバー26L、右操作レバー26R、及び走行レバー26Dを含む。走行レバー26Dは、左走行レバー26DL及び右走行レバー26DRを含む。
[0059]
 左操作レバー26Lは、旋回操作とアーム5の操作に用いられる。左操作レバー26Lは、前後方向に操作されると、パイロットポンプ15が吐出する作動油を利用し、レバー操作量に応じた制御圧を方向切換弁176のパイロットポートに作用させる。また、左右方向に操作されると、パイロットポンプ15が吐出する作動油を利用し、レバー操作量に応じた制御圧を方向切換弁173のパイロットポートに作用させる。
[0060]
 具体的には、左操作レバー26Lは、アーム閉じ方向に操作された場合に、方向切換弁176Lの右側パイロットポートに作動油を導入させ、且つ、方向切換弁176Rの左側パイロットポートに作動油を導入させる。また、左操作レバー26Lは、アーム開き方向に操作された場合には、方向切換弁176Lの左側パイロットポートに作動油を導入させ、且つ、方向切換弁176Rの右側パイロットポートに作動油を導入させる。また、左操作レバー26Lは、左旋回方向に操作された場合に、方向切換弁173の左側パイロットポートに作動油を導入させ、右旋回方向に操作された場合に、方向切換弁173の右側パイロットポートに作動油を導入させる。
[0061]
 右操作レバー26Rは、ブーム4の操作とバケット6の操作に用いられる。右操作レバー26Rは、前後方向に操作されると、パイロットポンプ15が吐出する作動油を利用し、レバー操作量に応じた制御圧を方向切換弁175のパイロットポートに作用させる。また、左右方向に操作されると、パイロットポンプ15が吐出する作動油を利用し、レバー操作量に応じた制御圧を方向切換弁174のパイロットポートに作用させる。
[0062]
 具体的には、右操作レバー26Rは、ブーム下げ方向に操作された場合に、方向切換弁175Rの左側パイロットポートに作動油を導入させる。また、右操作レバー26Rは、ブーム上げ方向に操作された場合には、方向切換弁175Lの右側パイロットポートに作動油を導入させ、且つ、方向切換弁175Rの左側パイロットポートに作動油を導入させる。また、右操作レバー26Rは、バケット閉じ方向に操作された場合に、方向切換弁174の右側パイロットポートに作動油を導入させ、バケット開き方向に操作された場合に、方向切換弁174の左側パイロットポートに作動油を導入させる。
[0063]
 走行レバー26Dは、クローラ1Cの操作に用いられる。具体的には、左走行レバー26DLは、左クローラ1CLの操作に用いられる。左走行レバー26DLは、左走行ペダルと連動するように構成されていてもよい。左走行レバー26DLは、前後方向に操作されると、パイロットポンプ15が吐出する作動油を利用し、レバー操作量に応じた制御圧を方向切換弁171のパイロットポートに作用させる。右走行レバー26DRは、右クローラ1CRの操作に用いられる。右走行レバー26DRは、右走行ペダルと連動するように構成されていてもよい。右走行レバー26DRは、前後方向に操作されると、パイロットポンプ15が吐出する作動油を利用し、レバー操作量に応じた制御圧を方向切換弁172のパイロットポートに作用させる。
[0064]
 吐出圧センサ28は、吐出圧センサ28L及び吐出圧センサ28Rを含む。吐出圧センサ28Lは、左メインポンプ14Lの吐出圧を検出し、検出した値をコントローラ30に対して出力する。吐出圧センサ28Rについても同様である。
[0065]
 操作圧センサ29は、操作圧センサ29LA、29LB、29RA、29RB、29DL、及び29DRを含む。操作圧センサ29LAは、操作者による左操作レバー26Lに対する前後方向への操作の内容を圧力の形で検出し、検出した値をコントローラ30に対して出力する。操作の内容は、例えば、レバー操作方向及びレバー操作量(レバー操作角度)等である。
[0066]
 同様に、操作圧センサ29LBは、操作者による左操作レバー26Lに対する左右方向への操作の内容を圧力の形で検出し、検出した値をコントローラ30に対して出力する。操作圧センサ29RAは、操作者による右操作レバー26Rに対する前後方向への操作の内容を圧力の形で検出し、検出した値をコントローラ30に対して出力する。操作圧センサ29RBは、操作者による右操作レバー26Rに対する左右方向への操作の内容を圧力の形で検出し、検出した値をコントローラ30に対して出力する。操作圧センサ29DLは、操作者による左走行レバー26DLに対する前後方向への操作の内容を圧力の形で検出し、検出した値をコントローラ30に対して出力する。操作圧センサ29DRは、操作者による右走行レバー26DRに対する前後方向への操作の内容を圧力の形で検出し、検出した値をコントローラ30に対して出力する。
[0067]
 コントローラ30は、操作圧センサ29の出力を受信し、必要に応じてレギュレータ13に対して制御指令を出力し、メインポンプ14の吐出量を変化させる。また、コントローラ30は、絞り18の上流に設けられた制御圧センサ19の出力を受信し、必要に応じてレギュレータ13に対して制御指令を出力し、メインポンプ14の吐出量を変化させる。絞り18は左絞り18L及び右絞り18Rを含み、制御圧センサ19は左制御圧センサ19L及び右制御圧センサ19Rを含む。
[0068]
 左センターバイパス管路40Lには、最も下流にある方向切換弁176Lと作動油タンクとの間に左絞り18Lが配置されている。そのため、左メインポンプ14Lが吐出した作動油の流れは、左絞り18Lで制限される。そして、左絞り18Lは、左レギュレータ13Lを制御するための制御圧を発生させる。左制御圧センサ19Lは、この制御圧を検出するためのセンサであり、検出した値をコントローラ30に対して出力する。コントローラ30は、この制御圧に応じて左メインポンプ14Lの斜板傾転角を調節することによって、左メインポンプ14Lの吐出量を制御する。コントローラ30は、この制御圧が大きいほど左メインポンプ14Lの吐出量を減少させ、この制御圧が小さいほど左メインポンプ14Lの吐出量を増大させる。右メインポンプ14Rの吐出量も同様に制御される。
[0069]
 具体的には、油圧システムが、図3で示されるようにショベル100における油圧アクチュエータが何れも操作されていない待機状態の場合、左メインポンプ14Lが吐出する作動油は、左センターバイパス管路40Lを通って左絞り18Lに至る。そして、左メインポンプ14Lが吐出する作動油の流れは、左絞り18Lの上流で発生する制御圧を増大させる。その結果、コントローラ30は、左メインポンプ14Lの吐出量を許容最小吐出量まで減少させ、左メインポンプ14Lが吐出した作動油が左センターバイパス管路40Lを通過する際の圧力損失(ポンピングロス)を抑制する。一方、何れかの油圧アクチュエータが操作された場合、左メインポンプ14Lが吐出する作動油は、操作対象の油圧アクチュエータに対応する方向切換弁を介して、操作対象の油圧アクチュエータに流れ込む。そして、左メインポンプ14Lが吐出する作動油の流れは、左絞り18Lに至る量を減少或いは消失させ、左絞り18Lの上流で発生する制御圧を低下させる。その結果、コントローラ30は、左メインポンプ14Lの吐出量を増大させ、操作対象の油圧アクチュエータに十分な作動油を循環させ、操作対象の油圧アクチュエータの駆動を確かなものとする。なお、コントローラ30は、右メインポンプ14Rの吐出量も同様に制御する。
[0070]
 上述のような構成により、図3の油圧システムは、待機状態においては、メインポンプ14における無駄なエネルギ消費を抑制できる。無駄なエネルギ消費は、メインポンプ14が吐出する作動油がセンターバイパス管路40で発生させるポンピングロスを含む。また、図3の油圧システムは、油圧アクチュエータを作動させる場合には、メインポンプ14から必要十分な作動油を作動対象の油圧アクチュエータに確実に供給できる。
[0071]
 次に、コントローラ30が有する機能要素である情報取得部30a及び制御部30bについて説明する。情報取得部30aは、ショベル100に関する情報を取得するように構成されている。本実施形態では、情報取得部30aは、ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2、バケット角度センサS3、機体傾斜センサS4、旋回角速度センサS5、シリンダ圧センサ、旋回圧センサ、走行圧センサ、ブームシリンダストロークセンサ、アームシリンダストロークセンサ、バケットシリンダストロークセンサ、吐出圧センサ28、操作圧センサ29、空間認識装置70、向き検出装置71、情報入力装置72、測位装置73、及び通信装置のうちの少なくとも1つから、ショベル100の作業内容に関する情報を取得するように構成されている。シリンダ圧センサは、例えば、ブームロッド圧センサ、ブームボトム圧センサ、アームロッド圧センサ、アームボトム圧センサ、バケットロッド圧センサ、及びバケットボトム圧センサのうちの少なくとも1つを含む。
[0072]
 ショベル100の作業内容に関する情報は、例えば、ショベル100が行っている作業に関する情報を含む。ショベル100が行っている作業は、例えば、旋回押し付け掘削、空中アーム閉じ旋回、空中アーム開き旋回、空中ブーム上げ旋回、空中ブーム下げ旋回、空中バケット閉じ旋回、及び空中バケット開き旋回等を含む。空中アーム閉じ旋回は、空中でアーム5を閉じさせながら上部旋回体3を旋回させる動作である。空中アーム開き旋回、空中ブーム上げ旋回、空中ブーム下げ旋回、空中バケット閉じ旋回、及び空中バケット開き旋回等についても同様である。
[0073]
 情報取得部30aは、例えば、ショベル100の作業内容に関する情報として、ブーム角度、アーム角度、バケット角度、機体傾斜角度、旋回角速度、ブームロッド圧、ブームボトム圧、アームロッド圧、アームボトム圧、バケットロッド圧、バケットボトム圧、旋回圧、走行圧、ブームストローク量、アームストローク量、バケットストローク量、メインポンプ14の吐出圧、操作装置26の操作圧、ショベル100の周囲の三次元空間に存在する物体に関する情報、上部旋回体3の向きと下部走行体1の向きとの相対的な関係に関する情報、コントローラ30に対して入力された情報、及び、現在位置に関する情報のうちの少なくとも1つを取得する。
[0074]
 制御部30bは、ショベル100の作業内容に関する情報に基づいてショベル100の動きを制御できるように構成されている。本実施形態では、制御部30bは、旋回押し付け掘削が行われている場合、制御弁177の開口面積を旋回押し付け掘削に適した値に調節できるように構成されている。また、制御部30bは、空中アーム閉じ旋回が行われている場合、制御弁177の開口面積を空中アーム閉じ旋回に適した値に調節できるように構成されている。
[0075]
 ここで、図4及び図5を参照し、アーム閉じ操作と右旋回操作とを含む複合操作が行われたときの制御部30bによる制御の詳細について説明する。図4は、方向切換弁173の右側パイロットポートに作用する右旋回パイロット圧Piと、制御弁177の開口面積Saとの関係を示す。図5は、コントローラ30が制御弁177の開口面積Saを調節する処理(以下、「調節処理」とする。)の一例のフローチャートである。コントローラ30は、所定の制御周期で繰り返しこの調節処理を実行する。
[0076]
 最初に、コントローラ30は、アーム閉じ操作が行われているか否かを判定する(ステップST1)。本実施形態では、コントローラ30の制御部30bは、情報取得部30aとしての操作圧センサ29LAの出力に基づき、アーム閉じ操作が行われているか否かを判定する。電気式操作レバーが採用されている場合には、コントローラ30は、左操作レバー26Lが出力する電気信号に基づき、アーム閉じ操作が行われているか否かを判定する。
[0077]
 アーム閉じ操作が行われていると判定した場合(ステップST1のYES)、コントローラ30は、旋回操作が行われているか否かを判定する(ステップST2)。本実施形態では、コントローラ30の制御部30bは、情報取得部30aとしての操作圧センサ29LBの出力に基づき、旋回操作が行われているか否かを判定する。電気式操作レバーが採用されている場合には、コントローラ30は、左操作レバー26Lが出力する電気信号に基づき、旋回操作が行われているか否かを判定する。
[0078]
 旋回操作が行われていると判定した場合(ステップST2のYES)、コントローラ30は、左メインポンプ14Lの吐出圧Ppが所定の閾値TH以上であるか否かを判定する(ステップST3)。本実施形態では、コントローラ30の制御部30bは、旋回操作が行われていると判定した場合、すなわち、アーム閉じ操作と旋回操作との複合操作が行われていると判定した場合、ステップST3を実行する。具体的には、制御部30bは、情報取得部30aとしての吐出圧センサ28Lの出力に基づき、左メインポンプ14Lの吐出圧Ppが閾値TH以上であるか否かを判定する。閾値THは、予めNVRAMに記憶されている。
[0079]
 本実施形態では、コントローラ30は、ステップST1の判定を実行した後でステップST2の判定を実行しているが、ステップST1とステップST2は順不同である。すなわち、コントローラ30は、ステップST2の判定を実行した後でステップST1の判定を実行してもよく、ステップST1の判定とステップST2の判定とを同時に実行してもよい。また、ステップST1の判定は省略されてもよい。
[0080]
 左メインポンプ14Lの吐出圧Ppが所定の閾値TH以上であると判定した場合(ステップST3のYES)、コントローラ30は、制御弁177の開口面積Saの推移パターンとして第1パターンPT1を採用する(ステップST4)。本実施形態では、コントローラ30の制御部30bは、左メインポンプ14Lの吐出圧Ppが所定の閾値TH以上であると判定した場合、旋回押し付け掘削が行われていると判定する。そして、制御部30bは、例えば、電磁弁50に対して制御指令を出力し、制御弁177の開口面積を、旋回押し付け掘削に適した値(第1パターンPT1によって定まる値)まで低減させる。
[0081]
 制御弁177の開口面積Saの推移パターンは、右旋回パイロット圧Piと制御弁177の開口面積Saとの対応関係を表すパターンである。本実施形態では、第1パターンPT1は、図4の実線で示すパターンであり、NVRAMに参照可能に記憶されている。第1パターンPT1では、開口面積Saは、右旋回パイロット圧Piが値Pi1未満のときに基準値Sa3となり、右旋回パイロット圧Piが値Pi1以上で且つ値Pi3未満のときに、右旋回パイロット圧Piが増大するにつれて第1設定値Sa1まで減少し、右旋回パイロット圧Piが値Pi3以上のときに第1設定値Sa1となる。基準値Sa3は、旋回操作が行われていない場合の制御弁177の開口面積に相当する。
[0082]
 コントローラ30の制御部30bは、操作圧センサ29LBの出力から現在の右旋回パイロット圧Picを特定し、且つ、第1パターンPT1を参照して現在の右旋回パイロット圧Picに対応する開口面積Sac1を導き出す。そして、制御部30bは、導き出した開口面積Sac1に対応する制御指令を電磁弁50に対して出力し、制御弁177の開口面積を開口面積Sac1に調節する。開口面積Saの各値に対応する制御指令は、典型的には、NVRAM等に予め記憶されている。
[0083]
 左メインポンプ14Lの吐出圧Ppが所定の閾値TH未満であると判定した場合(ステップST3のNO)、コントローラ30は、制御弁177の開口面積Saの推移パターンとして第2パターンPT2を採用する(ステップST5)。本実施形態では、コントローラ30の制御部30bは、左メインポンプ14Lの吐出圧Ppが所定の閾値TH未満であると判定した場合、空中アーム閉じ旋回が行われていると判定する。そして、制御部30bは、例えば、電磁弁50に対して制御指令を出力し、制御弁177の開口面積を、空中アーム閉じ旋回に適した値(第2パターンPT2によって定まる値)まで低減させる。空中アーム閉じ旋回に適した値は、典型的には、旋回押し付け掘削に適した値よりも大きい。
[0084]
 本実施形態では、第2パターンPT2は、図4の一点鎖線で示すパターンであり、NVRAMに参照可能に記憶されている。第2パターンPT2では、開口面積Saは、右旋回パイロット圧Piが値Pi2未満のときに基準値Sa3となり、右旋回パイロット圧Piが値Pi2以上で且つ値Pi3未満のときに、右旋回パイロット圧Piが増大するにつれて第2設定値Sa2まで減少し、右旋回パイロット圧Piが値Pi3以上のときに第2設定値Sa2となる。コントローラ30の制御部30bは、操作圧センサ29LBの出力から現在の右旋回パイロット圧Picを特定し、且つ、第2パターンPT2を参照して現在の右旋回パイロット圧Picに対応する開口面積Sac2を導き出す。そして、制御部30bは、導き出した開口面積Sac2に対応する制御指令を電磁弁50に対して出力し、制御弁177の開口面積を開口面積Sac2に調節する。
[0085]
 アーム閉じ操作が行われていないと判定された場合(ステップST1のNO)、或いは、旋回操作が行われていないと判定された場合(ステップST2のNO)、すなわち、アーム閉じ操作と旋回操作との複合操作が行われていないと判定した場合、コントローラ30は、制御弁177の開口面積Saの推移パターンとして基準パターンPT3を採用する(ステップST6)。本実施形態では、コントローラ30の制御部30bは、アーム閉じが単独で行われていると判定した場合、電磁弁50に対して制御指令を出力し、制御弁177の開口面積をアーム閉じに適した値(基準パターンPT3によって定まる値)にする。
[0086]
 本実施形態では、基準パターンPT3は、図4の破線で示すパターンであり、NVRAMに参照可能に記憶されている。基準パターンPT3では、開口面積Saは、右旋回パイロット圧Piの大きさにかかわらず、基準値Sa3となる。コントローラ30の制御部30bは、基準値Sa3に対応する制御指令を電磁弁50に対して出力し、制御弁177の開口面積を基準値Sa3に調節する。
[0087]
 このように、コントローラ30は、作業内容に適した動きをショベル100が実現できるよう、作業内容に関する情報に応じて制御弁177の開口面積Saを制御できる。具体的には、コントローラ30は、旋回押し付け掘削が行われていると判定した場合、制御弁177の開口面積Saを旋回押し付け掘削に適した値に調節できる。また、コントローラ30は、空中アーム閉じ旋回が行われていると判定した場合、制御弁177の開口面積Saを空中アーム閉じ旋回に適した値に調節できる。
[0088]
 上述の通り、本発明の実施形態に係るショベル100は、下部走行体1と、下部走行体1に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、上部旋回体3に設けられた第1油圧ポンプとしての左メインポンプ14Lと、上部旋回体3に取り付けられたアタッチメントとしての掘削アタッチメントATと、第1アクチュエータとしての旋回油圧モータ2Aと、第2アクチュエータとしてのアームシリンダ8と、旋回油圧モータ2Aに対応する第1方向切換弁としての方向切換弁173と、アームシリンダ8に対応する第2方向切換弁としての方向切換弁176Lと、左メインポンプ14Lと方向切換弁173とを繋ぐ第1管路としての左センターバイパス管路40Lと、左センターバイパス管路40Lと方向切換弁176Lとを繋ぐ第2管路としての左パラレル管路42Lと、左パラレル管路42Lに設置された制御弁177と、作業内容に関する情報に応じて制御弁177の開口面積Saを制御する制御装置としてのコントローラ30とを有している。
[0089]
 この構成により、ショベル100は、旋回操作を含む複合操作が行われるときのショベルの動きを安定させることができる。例えば、ショベル100は、アーム閉じ操作と旋回操作を含む複合操作による旋回押し付け掘削又は空中アーム閉じ旋回が行われたときのショベル100の動きを安定させることができる。コントローラ30は、旋回押し付け掘削が行われているときには、制御弁177の開口面積Saを、旋回押し付け掘削に適した値に制御できるためである。また、コントローラ30は、空中アーム閉じ旋回が行われているときには、制御弁177の開口面積Saを、空中アーム閉じ旋回に適した値に制御できるためである。
[0090]
 言い換えれば、コントローラ30は、空中アーム閉じ旋回が行われているときに、制御弁177の開口面積Saが、旋回押し付け掘削に適した値に調節されてしまうのを防止できるためである。空中アーム閉じ旋回が行われているときに、制御弁177の開口面積Saが、旋回押し付け掘削に適した値に調節されてしまうと、アームシリンダ8のボトム側油室に向かう作動油の流量が不足してしまうおそれがある。アーム5が閉じ方向に自重で落下してアームシリンダ8のボトム側油室の体積が増大する傾向にあるにもかかわらず、アームシリンダ8のボトム側油室に向かう作動油の流量が制御弁177によって制限されてしまうためである。ショベル100は、上述の構成により、このような不足が発生してしまうのを防止できる。
[0091]
 なお、第2アクチュエータは、アタッチメントを動作させるアクチュエータであり、ブームシリンダ7であってもよい。この場合、第2方向切換弁は、方向切換弁175Lであってもよい。
[0092]
 また、第2管路としての左パラレル管路42Lは、第1方向切換弁としての方向切換弁173の上流側にある第1管路としての左センターバイパス管路40Lの部分と第2方向切換弁としての方向切換弁176Lとを繋ぐように構成されている。すなわち、第2管路としての左パラレル管路42Lは、左メインポンプ14Lが吐出する作動油が第1方向切換弁としての方向切換弁173を通過せずに迂回できるように構成されている。
[0093]
 コントローラ30は、望ましくは、左メインポンプ14Lの吐出圧Ppに基づいて作業内容を判別するように構成されている。例えば、アーム閉じ操作と旋回操作を含む複合操作が行われている場合、コントローラ30は、吐出圧Ppが所定の閾値THのときに旋回押し付け掘削が行われていると判別し、吐出圧Ppが所定の閾値TH未満のときに空中アーム閉じ旋回が行われていると判別する。この構成により、コントローラ30は、ショベルの作業内容を簡単に判別できる。但し、コントローラ30は、アタッチメントの姿勢を検出する姿勢検出装置、前方センサ70Fとしてのカメラが撮像する画像、及び、シリンダ圧センサが出力する値の少なくとも1つに基づいて作業内容を判別してもよい。
[0094]
 コントローラ30は、旋回操作とアタッチメントの操作とを含む複合操作が行われている場合で、且つ、旋回アクチュエータ又はアタッチメントアクチュエータに関する負荷が所定の閾値以上の場合、制御弁177の開口面積Saを、所定の基準値Sa3より小さい第1設定値Sa1にしてもよい。なお、旋回アクチュエータ又はアタッチメントアクチュエータに関する負荷は、メインポンプ14に対する負荷として検出或いは算出されてもよく、エンジン11に対する負荷として検出或いは算出されてもよい。例えば、コントローラ30は、旋回操作とアーム閉じ操作とを含む複合操作が行われている場合で、且つ、左メインポンプ14Lの吐出圧が所定の閾値TH以上の場合に、旋回押し付け掘削が行われていると判別したときには、図4に示すように、右旋回パイロット圧Piが値Pidのときの開口面積Saを第1設定値Sa1にしてもよい。
[0095]
 この構成により、コントローラ30は、制御弁177の開口面積Saを第1設定値Sa1にしてアームシリンダ8のボトム側油室に向かう作動油の流れを制限することで旋回油圧モータ2Aに向かう作動油の流量及び圧力を増大させることができる。そのため、コントローラ30は、旋回押し付け掘削の際に、左メインポンプ14Lが吐出する作動油の大部分がアームシリンダ8のボトム側油室に流入してしまい、旋回油圧モータ2Aに向かう作動油の流量が過度に少なくなってしまうのを防止できる。その結果、ショベル100の操作者は、旋回押し付け掘削を円滑に行うことができる。
[0096]
 コントローラ30は、旋回操作とアタッチメントの操作とを含む複合操作が行われている場合で、且つ、旋回アクチュエータ又はアタッチメントアクチュエータに関する負荷が所定の閾値未満の場合、制御弁177の開口面積Saを、基準値Sa3より小さく且つ第1設定値Sa1より大きい第2設定値Sa2にしてもよい。例えば、コントローラ30は、旋回操作とアーム閉じ操作とを含む複合操作が行われている場合で、且つ、左メインポンプ14Lの吐出圧が所定の閾値TH未満の場合に、空中アーム閉じ旋回が行われていると判別したときには、図4に示すように、右旋回パイロット圧Piが値Pidのときの開口面積Saを第2設定値Sa2にしてもよい。
[0097]
 この構成により、コントローラ30は、空中アーム閉じ旋回の際にアームシリンダ8のボトム側油室に向かう作動油の流れが過度に制限されてしまうのを防止できる。そのため、コントローラ30は、空中アーム閉じ旋回の際に、アームシリンダ8のボトム側油室に向かう作動油の流量が過度に少なくなってしまうのを防止できる。その結果、ショベル100の操作者は、空中アーム閉じ旋回を円滑に行うことができる。
[0098]
 基準値Sa3は、望ましくは、旋回操作が行われていない場合の制御弁177の開口面積である。したがって、第2設定値Sa2は、旋回押し付け掘削が行われている場合の開口面積よりは大きいが、旋回操作が行われていない場合、すなわち、アーム閉じ操作が単独で行われている空中アーム閉じの場合の開口面積よりは小さい値である。
[0099]
 そのため、コントローラ30は、空中アーム閉じの際に比べると、アームシリンダ8のボトム側油室に向かう作動油の流れが制限された状態ではあるが、旋回押し付け掘削の際に比べると、その制限が緩和された状態で、空中アーム閉じ旋回を実行させることができる。その結果、コントローラ30は、空中アーム閉じ旋回の際に適切な量の作動油を適切な圧力で旋回油圧モータ2A及びアームシリンダ8のそれぞれに流入させることができ、空中アーム閉じ旋回の際の操作性を向上させることができる。
[0100]
 アタッチメントアクチュエータは、ブームシリンダ7であってもよく、バケットシリンダ9であってもよい。この場合、旋回押し付け掘削は、旋回操作とブーム上げ操作又はブーム下げ操作とを含む複合操作により、バケット6の側面を掘削対象に押し当てながらブーム4を動かすことで実現される掘削であってもよい。そして、コントローラ30は、この旋回押し付け掘削と空中ブーム上げ旋回又は空中ブーム下げ旋回とを判別できるように構成されていてもよい。或いは、旋回押し付け掘削は、旋回操作とバケット閉じ操作又はバケット開き操作とを含む複合操作により、バケット6の側面を掘削対象に押し当てながらバケット6を動かすことで実現される掘削であってもよい。そして、コントローラ30は、この旋回押し付け掘削と空中バケット閉じ旋回又は空中バケット開き旋回とを判別できるように構成されていてもよい。或いは、旋回押し付け掘削は、旋回操作とアーム開き操作とを含む複合操作により、バケット6の側面を掘削対象に押し当てながらアーム5を開くことで実現される掘削であってもよい。そして、コントローラ30は、この旋回押し付け掘削と空中アーム開き旋回とを判別できるように構成されていてもよい。
[0101]
 ショベル100は、望ましくは、パイロットポンプ15と電磁弁50とを有する。そして、電磁弁50は、制御弁177とパイロットポンプ15との間を繋ぐ管路CD4に配置されている。ショベル100は、この簡単な構成により、旋回操作を含む複合操作が行われるときのショベル100の動きを安定させることができる。
[0102]
 ショベル100は、望ましくは、左メインポンプ14Lとは別の第2油圧ポンプとしての右メインポンプ14Rと、アームシリンダ8に対応する、方向切換弁176Lとは別の第3方向切換弁としての方向切換弁176Rと、アームシリンダ8と方向切換弁176Rとを繋ぐ管路CD3とを有する。そして、管路CD3は、左メインポンプ14Lが吐出する作動油と右メインポンプ14Rが吐出する作動油とが合流する合流点JP1を含む。制御弁177は、合流点JP1よりも上流側に配置されている。
[0103]
 この構成により、ショベル100は、右メインポンプ14Rが吐出する作動油の流れを不必要に制限することなく、左メインポンプ14Lが吐出する作動油を適切に旋回油圧モータ2Aに供給できる。
[0104]
 以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に制限されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形、置換等が適用され得る。また、別々に説明された特徴は、技術的な矛盾が生じない限り、組み合わせが可能である。
[0105]
 例えば、コントローラ30は、電磁弁50に対する制御指令の変動の大きさを制限してもよい。制御弁177の開口面積Saの推移パターンが第1パターンPT1と第2パターンPT2と基準パターンPT3との間で切り換えられたときに、開口面積Saが急変してショベル100の動きが不安定になるのを防止するためである。
[0106]
 また、ショベル100に搭載される油圧システムは、図6に示すように構成されていてもよい。図6は、ショベル100に搭載される油圧システムの別の構成例を示す。図6は、図3と同様、機械的動力伝達系、作動油ライン、パイロットライン、及び電気制御系を、それぞれ、二重線、実線、破線、及び点線で示している。
[0107]
 図6に示す油圧システムは、主に、比例弁31、管路43、及びブリード弁178を備える点で、図3に示す油圧システムと異なるが、その他の点で図3に示す油圧システムと共通である。そのため、以下では、共通部分の説明を省略し、相違部分を詳説する。
[0108]
 図6に示す油圧システムは、図3に示す油圧システムにおけるセンターバイパス管路40及びパラレル管路42の代わりに管路43を備えている。
[0109]
 管路43は、左管路43L及び右管路43Rを含む。左管路43Lは、コントロールバルブユニット17内に配置された方向切換弁171、173、175L、及び176Lのそれぞれを左メインポンプ14Lと作動油タンクとの間で並列に接続する作動油ラインである。右管路43Rは、コントロールバルブユニット17内に配置された方向切換弁172、174、175R、及び176Rのそれぞれを右メインポンプ14Rと作動油タンクとの間で並列に接続する作動油ラインである。
[0110]
 ブリード弁178は、メインポンプ14が吐出する作動油のうち、油圧アクチュエータを経由せずに作動油タンクに流れる作動油の流量(以下、「ブリード流量」とする。)を制御する。ブリード弁178は、コントロールバルブユニット17の内部に設置されていてもよい。
[0111]
 具体的には、ブリード弁178は、メインポンプ14が吐出する作動油に関するブリード流量を制御するスプール弁である。図6に示す例では、ブリード弁178は、左ブリード弁178L及び右ブリード弁178Rを含む。左ブリード弁178Lは、左メインポンプ14Lが吐出する作動油に関するブリード流量を制御するスプール弁である。右ブリード弁178Rは、右メインポンプ14Rが吐出する作動油に関するブリード流量を制御するスプール弁である。
[0112]
 ブリード弁178は、例えば、最小開口面積(開度0%)の第1弁位置と最大開口面積(開度100%)の第2弁位置との間で移動できるように構成されている。図6に示す例では、ブリード弁178は、第1弁位置と第2弁位置との間で無段階に移動できるように構成されている。
[0113]
 比例弁31は、コントローラ30が出力する制御指令に応じて動作するように構成されている。図6に示す例では、比例弁31は、コントローラ30が出力する電流指令に応じてパイロットポンプ15からブリード弁178のパイロットポートに導入される二次圧を調節する電磁弁である。比例弁31は、例えば、供給される電流が大きいほど、ブリード弁178のパイロットポートに導入される二次圧が大きくなるように動作する。
[0114]
 コントローラ30は、必要に応じて比例弁31に対して電流指令を出力し、ブリード弁178の開口面積を変化させることができるように構成されている。
[0115]
 具体的には、比例弁31は、コントローラ30が出力する電流指令に応じてパイロットポンプ15からブリード弁178のパイロットポートに導入される二次圧を調節できるように構成されている。図6に示す例では、比例弁31は、左比例弁31L及び右比例弁31Rを含む。左比例弁31Lは、左ブリード弁178Lを第1弁位置と第2弁位置との間の任意の位置で停止できるように二次圧を調節可能である。右比例弁31Rは、右ブリード弁178Rを第1弁位置と第2弁位置との間の任意の位置で停止できるように二次圧を調節可能である。
[0116]
 次に、図6に示す油圧システムで採用されるネガティブコントロール制御について説明する。管路43には、最も下流にあるスプール弁であるブリード弁178と作動油タンクとの間に絞り18が配置されている。ブリード弁178を通過して作動油タンクに至る作動油の流れは、絞り18で制限される。そして、絞り18は、レギュレータ13を制御するための制御圧、すなわち、メインポンプ14の吐出量を制御するための制御圧を発生させる。制御圧センサ19は、制御圧を検出するためのセンサであり、検出した値をコントローラ30に対して出力する。
[0117]
 図6に示す例では、絞り18は、開口面積が変化しない固定絞りであり、左管路43Lにおいて、左ブリード弁178Lと作動油タンクとの間に配置される左絞り18Lと、右管路43Rにおいて、右ブリード弁178Rと作動油タンクとの間に配置される右絞り18Rとを含む。制御圧センサ19は、左レギュレータ13Lを制御するために左絞り18Lが発生させた制御圧を検出する左制御圧センサ19Lと、右レギュレータ13Rを制御するために右絞り18Rが発生させた制御圧を検出する右制御圧センサ19Rとを含む。
[0118]
 コントローラ30は、制御圧に応じてメインポンプ14の斜板傾転角を調節することによって、メインポンプ14の吐出量(押し退け容積)を制御する。制御圧とメインポンプ14の吐出量との関係は、「ネガティブコントロール特性」と称される。ネガティブコントロール特性に基づく吐出量の制御は、例えば、ROM等に記憶されている参照テーブルを利用することで実現されてもよく、所定の計算をリアルタイムに実行することで実現されてもよい。図6に示す例では、コントローラ30は、所定のネガティブコントロール特性を表す参照テーブルを参照し、制御圧が大きいほどメインポンプ14の吐出量を減少させ、制御圧が小さいほどメインポンプ14の吐出量を増大させる。
[0119]
 具体的には、図6に示すような、操作装置26が何れも操作されておらず油圧アクチュエータが何れも動作していない場合、すなわち、油圧システムが待機状態にある場合、左メインポンプ14Lが吐出する作動油は、左ブリード弁178Lを通って左絞り18Lに至る。そして、左絞り18Lに至る作動油の流量が所定流量以上であれば、左絞り18Lの上流で発生する制御圧は所定圧に達する。制御圧が所定圧に達すると、コントローラ30は、左メインポンプ14Lの吐出量を所定の許容最小吐出量まで減少させ、吐出された作動油が左管路43Lを通過する際の圧力損失(ポンピングロス)を抑制する。待機状態におけるこの所定の許容最小吐出量は、「スタンバイ流量」と称される。コントローラ30は、右メインポンプ14Rの吐出量も同様に制御する。
[0120]
 一方、何れかの油圧アクチュエータが操作された場合、左メインポンプ14Lが吐出する作動油は、操作対象の油圧アクチュエータに対応する方向切換弁を通って操作対象の油圧アクチュエータに流れ込む。そして、コントローラ30は、左比例弁31Lに対して制御指令を出力し、操作対象の油圧アクチュエータに対応する方向切換弁の移動量に応じて左ブリード弁178Lの開口面積を低減させる。方向切換弁の移動量は、方向切換弁のパイロットポートに作用する制御圧に対応している。コントローラ30は、複数の方向切換弁が同時に移動させられた場合には、複数の方向切換弁の合計移動量に応じて左ブリード弁178Lの開口面積を低減させる。コントローラ30は、典型的には、方向切換弁の合計移動量が大きいほど、左ブリード弁178Lの開口面積を小さくするように構成されている。この場合、左ブリード弁178Lを通って左絞り18Lに至る作動油の流量は減少し、左絞り18Lの上流で発生する制御圧は低下する。その結果、コントローラ30は、左メインポンプ14Lの吐出量を増大させ、操作対象の油圧アクチュエータに十分な作動油を供給し、操作対象の油圧アクチュエータの駆動を確かなものとする。コントローラ30は、右メインポンプ14Rの吐出量も同様に制御する。油圧アクチュエータに流れ込む作動油の流量は、「アクチュエータ流量」と称される。左メインポンプ14Lが吐出する作動油の流量は、左管路43Lに関するアクチュエータ流量と左管路43Lに関するブリード流量の合計に相当する。右メインポンプ14Rが吐出する作動油の流量についても同様である。
[0121]
 上述のような構成により、図6に示す油圧システムは、油圧アクチュエータを作動させる場合には、メインポンプ14から必要十分な作動油を作動対象の油圧アクチュエータに確実に供給できる。また、待機状態においては、図6に示す油圧システムは、油圧エネルギの無駄な消費を抑制できる。ブリード流量をスタンバイ流量まで低減させることができるためである。図3に示す油圧システムについても同様である。
[0122]
 なお、図6に示す例では、制御弁177は、左管路43Lと方向切換弁176Lとを繋ぐ管路CD5に配置されている。
[0123]
 この構成では、空中アーム閉じ旋回又は旋回押し付け掘削が行われる場合、コントローラ30は、左比例弁31Lに対して制御指令を出力し、左ブリード弁178Lの開口面積を低減させる。このとき、左ブリード弁178Lの開口面積は、旋回油圧モータ2Aに対応する方向切換弁173の移動量と、アームシリンダ8に対応する方向切換弁176の移動量とに対応する大きさとなっている。そして、コントローラ30は、旋回押し付け掘削が行われていると判定した場合、電磁弁50に対して制御指令を出力し、制御弁177の開口面積を、旋回押し付け掘削に適した値に変更する。そのため、コントローラ30は、旋回押し付け掘削が行われていると判定した場合には、空中アーム閉じ旋回が行われていると判定した場合に比べ、方向切換弁176Lに流入する作動油の流量を低減させることができる。反対に、コントローラ30は、空中アーム閉じ旋回が行われていると判定した場合、電磁弁50に対して制御指令を出力し、制御弁177の開口面積を、空中アーム閉じ旋回に適した値に変更する。そのため、コントローラ30は、空中アーム閉じ旋回が行われていると判定した場合には、旋回押し付け掘削が行われていると判定した場合に比べ、方向切換弁176Lに流入する作動油の流量を増大させることができる。
[0124]
 この構成により、図6に示す油圧システムは、図3に示す油圧システムによってもたらされる効果と同様の効果を実現できる。具体的には、図6に示す油圧システムは、旋回押し付け掘削又は空中アーム閉じ旋回が行われたときのショベル100の動きを安定させることができる。
[0125]
 また、ショベル100には、油圧式操作システムの代わりに電気式操作システムが搭載されていてもよい。図7は、電気式操作システムの構成例を示す。具体的には、図7の電気式操作システムは、旋回操作システムの一例であり、主に、パイロット圧作動型のコントロールバルブユニット17と、電気式操作レバーとしての左操作レバー26Lと、コントローラ30と、左旋回操作用の電磁弁65と、右旋回操作用の電磁弁66とで構成されている。図7の電気式操作システムは、ブーム操作システム、アーム操作システム、バケット操作システム、及び走行操作システム等にも同様に適用され得る。
[0126]
 パイロット圧作動型のコントロールバルブユニット17は、図3に示すように、左走行油圧モータ2MLに関する方向切換弁171、右走行油圧モータ2MRに関する方向切換弁172、旋回油圧モータ2Aに関する方向切換弁173、バケットシリンダ9に関する方向切換弁174、ブームシリンダ7に関する方向切換弁175、及びアームシリンダ8に関する方向切換弁176等を含む。電磁弁65は、パイロットポンプ15と方向切換弁173の左側パイロットポートとを繋ぐ管路の流路面積を調節できるように構成されている。電磁弁66は、パイロットポンプ15と方向切換弁173の右側パイロットポートとを繋ぐ管路の流路面積を調節できるように構成されている。
[0127]
 手動操作が行われる場合、コントローラ30は、左操作レバー26Lの操作信号生成部が出力する操作信号(電気信号)に応じて左旋回操作信号(電気信号)又は右旋回操作信号(電気信号)を生成する。左操作レバー26Lの操作信号生成部が出力する操作信号は、左操作レバー26Lの操作方向及び操作量に応じて変化する電気信号である。
[0128]
 具体的には、コントローラ30は、左操作レバー26Lが左旋回方向に操作された場合、レバー操作量に応じた左旋回操作信号(電気信号)を電磁弁65に対して出力する。電磁弁65は、左旋回操作信号(電気信号)に応じて流路面積を調節し、方向切換弁173の左側パイロットポートに作用する、左旋回操作信号(圧力信号)としてのパイロット圧を制御する。同様に、コントローラ30は、左操作レバー26Lが右旋回方向に操作された場合、レバー操作量に応じた右旋回操作信号(電気信号)を電磁弁66に対して出力する。電磁弁66は、右旋回操作信号(電気信号)に応じて流路面積を調節し、方向切換弁173の右側パイロットポートに作用する、右旋回操作信号(圧力信号)としてのパイロット圧を制御する。
[0129]
 自律制御機能を実行する場合、コントローラ30は、例えば、左操作レバー26Lの操作信号生成部が出力する操作信号(電気信号)に応じる代わりに、自律制御信号(電気信号)に応じて左旋回操作信号(電気信号)又は右旋回操作信号(電気信号)を生成する。自律制御機能は、ショベル100を自律的に動作させるための機能であり、例えば、操作者による操作装置26に対する操作の内容とは無関係に、油圧アクチュエータを自律的に動作させる機能を含む。自律制御信号は、コントローラ30が生成する電気信号であってもよく、コントローラ30以外の外部の制御装置等が生成する電気信号であってもよい。
[0130]
 ここで、図8を参照し、電気式操作システムを用いてアーム閉じ操作と右旋回操作とを含む複合操作が行われたときの制御部30bによる制御の詳細について説明する。図8は、電磁弁66に対して出力される右旋回操作信号(電気信号)Siと、制御弁177の開口面積Saとの関係を示す図であり、図4に対応している。
[0131]
 油圧式操作システムの場合と同様に、制御部30bは、旋回押し付け掘削が行われていると判定した場合、制御弁177の開口面積Saの推移パターンとして第1パターンPT1を採用する。そして、制御部30bは、電磁弁50に対して制御指令を出力し、制御弁177の開口面積を、旋回押し付け掘削に適した値(図8の第1パターンPT1によって定まる値)まで低減させる。
[0132]
 制御弁177の開口面積Saの推移パターンは、右旋回操作信号(電気信号)Siと制御弁177の開口面積Saとの対応関係を表すパターンである。第1パターンPT1は、図8の実線で示すパターンであり、NVRAMに参照可能に記憶されている。第1パターンPT1では、開口面積Saは、右旋回操作信号(電気信号)Siが値Si1未満のときに基準値Sa3となり、右旋回操作信号(電気信号)Siが値Si1以上で且つ値Si3未満のときに、右旋回操作信号(電気信号)Siが増大するにつれて第1設定値Sa1まで減少し、右旋回操作信号(電気信号)Siが値Si3以上のときに第1設定値Sa1となる。基準値Sa3は、旋回操作が行われていない場合の制御弁177の開口面積に相当する。
[0133]
 制御部30bは、左操作レバー26Lの出力から現在の右旋回操作信号(電気信号)Sicを特定し、且つ、第1パターンPT1を参照して現在の右旋回操作信号(電気信号)Sicに対応する開口面積Sac1を導き出す。そして、制御部30bは、導き出した開口面積Sac1に対応する制御指令を電磁弁50に対して出力し、制御弁177の開口面積を開口面積Sac1に調節する。開口面積Saの各値に対応する制御指令は、典型的には、NVRAM等に予め記憶されている。
[0134]
 また、制御部30bは、空中アーム閉じ旋回が行われていると判定した場合、制御弁177の開口面積Saの推移パターンとして図8の第2パターンPT2を採用する。そして、制御部30bは、電磁弁50に対して制御指令を出力し、制御弁177の開口面積を、空中アーム閉じ旋回に適した値(第2パターンPT2によって定まる値)まで低減させる。空中アーム閉じ旋回に適した値は、典型的には、旋回押し付け掘削に適した値よりも大きい。
[0135]
 第2パターンPT2は、図8の一点鎖線で示すパターンであり、NVRAMに参照可能に記憶されている。第2パターンPT2では、開口面積Saは、右旋回操作信号(電気信号)Siが値Si2未満のときに基準値Sa3となり、右旋回操作信号(電気信号)Siが値Si2以上で且つ値Si3未満のときに、右旋回操作信号(電気信号)Siが増大するにつれて第2設定値Sa2まで減少し、右旋回操作信号(電気信号)Siが値Si3以上のときに第2設定値Sa2となる。
[0136]
 制御部30bは、左操作レバー26Lの出力から現在の右旋回操作信号(電気信号)Sicを特定し、且つ、第2パターンPT2を参照して現在の右旋回操作信号(電気信号)Sicに対応する開口面積Sac2を導き出す。そして、制御部30bは、導き出した開口面積Sac2に対応する制御指令を電磁弁50に対して出力し、制御弁177の開口面積を開口面積Sac2に調節する。
[0137]
 また、制御部30bは、アーム閉じが単独で行われていると判定した場合、電磁弁50に対して制御指令を出力し、制御弁177の開口面積をアーム閉じに適した値(図8の基準パターンPT3によって定まる値)にする。
[0138]
 基準パターンPT3は、図8の破線で示すパターンであり、NVRAMに参照可能に記憶されている。基準パターンPT3では、開口面積Saは、右旋回操作信号(電気信号)Siの大きさにかかわらず、基準値Sa3となる。制御部30bは、基準値Sa3に対応する制御指令を電磁弁50に対して出力し、制御弁177の開口面積を基準値Sa3に調節する。
[0139]
 このように、コントローラ30は、電気式操作システムが用いられる場合であっても、油圧式操作システムが用いられる場合と同様に、作業内容に適した動きをショベル100が実現できるよう、作業内容に関する情報に応じて制御弁177の開口面積Saを制御できる。具体的には、コントローラ30は、旋回押し付け掘削が行われていると判定した場合、制御弁177の開口面積Saを旋回押し付け掘削に適した値に調節できる。また、コントローラ30は、空中アーム閉じ旋回が行われていると判定した場合、制御弁177の開口面積Saを空中アーム閉じ旋回に適した値に調節できる。
[0140]
 また、ショベル100に搭載される油圧システムは、図9に示すように構成されていてもよい。図9は、ショベル100に搭載される油圧システムの更に別の構成例を示す。図9は、図3と同様、機械的動力伝達系、作動油ライン、パイロットライン、及び電気制御系を、それぞれ、二重線、実線、破線、及び点線で示している。
[0141]
 図9に示す油圧システムは、主に、油圧式操作システムの代わりに電気式操作システムが搭載されている点で、図3に示す油圧システムと異なるが、その他の点で図3に示す油圧システムと共通である。そのため、以下では、共通部分の説明を省略し、相違部分を詳説する。
[0142]
 図9に示す油圧システムでは、方向切換弁171~176のそれぞれは、電磁スプール弁で構成されている。そして、方向切換弁171~176のそれぞれは、コントローラ30からの制御指令に応じて動作するように構成されている。そのため、図9に示す油圧システムでは、図3に示す油圧システムにおける電磁弁50、制御弁177、及び管路CD4は省略されている。コントローラ30は、左操作レバー26Lの操作方向及び操作量とは無関係に方向切換弁176Lを動作させることができるためである。
[0143]
 具体的には、コントローラ30は、左操作レバー26Lの操作信号生成部が出力する操作信号に基づき、ショベル100によるアーム閉じを伴う作業の内容を判定できる。アーム閉じを伴う作業の内容の判定は、例えば、旋回押し付け掘削が行われているか否か、空中アーム閉じ旋回が行われているか否か、及び、アーム閉じが単独で行われているか否か等の判定を含む。そして、コントローラ30は、その判定結果に応じ、左操作レバー26Lの操作量とは無関係に方向切換弁176Lを動かすことによって、制御弁177を動かす場合と同様に、方向切換弁176Lに流入する作動油の流量を調節できる。なお、図9に示す例では、コントローラ30は、方向切換弁176Lによる調節量が、図3に示す油圧システムにおける制御弁177による調節量と同じになるように構成されている。
[0144]
 この構成により、図9に示す油圧システムは、図3に示す油圧システムによってもたらされる効果と同じ効果を実現できる。
[0145]
 次に、図10を参照し、本発明の実施形態に係るショベル100の別の構成例について説明する。図10に示す例では、ショベル100は、上部旋回体に設けられた第1油圧ポンプPM1と、第1アクチュエータACT1と、第2アクチュエータACT2と、第1アクチュエータACT1に対応する第1方向切換弁DV1と、第2アクチュエータACT2に対応する第2方向切換弁DV2と、第1油圧ポンプPM1と第1方向切換弁DV1とを繋ぐ第1管路HP1と、第1管路HP1と第2方向切換弁DV2とを繋ぐ第2管路HP2と、第2管路HP2に設置された制御弁VLと、作業内容に関する情報に応じて制御弁VLの開口面積を制御する制御装置CTRとを有している。
[0146]
 第1油圧ポンプPM1は、例えば、左メインポンプ14L又は右メインポンプ14Rである。第1アクチュエータACT1は、例えば、旋回油圧モータ2A、走行油圧モータ2M、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9のうちの1つであり、第2アクチュエータACT2は、旋回油圧モータ2A、走行油圧モータ2M、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9のうちの別の1つである。
[0147]
 この構成により、ショベル100は、複合操作が行われるときの動きを安定させることができる。例えば、ショベル100は、第1アクチュエータACT1の操作と第2アクチュエータACT2の操作とを含む複合操作が行われたときに、第2アクチュエータACT2に流入する作動油の流量を調節することによって第1アクチュエータACT1に流入する作動油の流量を調節できるためである。具体的には、ショベル100は、例えば、第1アクチュエータACT1が旋回油圧モータ2Aであり、第2アクチュエータACT2がアームシリンダ8である場合、旋回押し付け掘削及び空中アーム閉じ旋回等の旋回操作を含む複合操作が行われるときのショベル100の動きを安定させることができる。アームシリンダ8に流入する作動油の流量を調節することによって旋回油圧モータ2Aに流入する作動油の流量を調節できるためである。
[0148]
 本願は、2019年3月19日に出願した日本国特許出願2019-051406号に基づく優先権を主張するものであり、この日本国特許出願の全内容を本願に参照により援用する。

符号の説明

[0149]
 1・・・下部走行体 1C・・・クローラ 1CL・・・左クローラ 1CR・・・右クローラ 2・・・旋回機構 2A・・・旋回油圧モータ 2M・・・走行油圧モータ 2ML・・・左走行油圧モータ 2MR・・・右走行油圧モータ 3・・・上部旋回体 4・・・ブーム 5・・・アーム 6・・・バケット 7・・・ブームシリンダ 8・・・アームシリンダ 9・・・バケットシリンダ 10・・・キャビン 11・・・エンジン 13・・・レギュレータ 14・・・メインポンプ 15・・・パイロットポンプ 17・・・コントロールバルブユニット 18・・・絞り 19・・・制御圧センサ 26・・・操作装置 26D・・・走行レバー 26DL・・・左走行レバー 26DR・・・右走行レバー 26L・・・左操作レバー 26R・・・右操作レバー 28・・・吐出圧センサ 29、29DL、29DR、29LA、29LB、29RA、29RB・・・操作圧センサ 30・・・コントローラ 30a・・・情報取得部 30b・・・制御部 31・・・比例弁 40・・・センターバイパス管路 42・・・パラレル管路 43・・・管路 50・・・電磁弁 65、66・・・電磁弁 70・・・空間認識装置 70F・・・前方センサ 70B・・・後方センサ 70L・・・左方センサ 70R・・・右方センサ 100・・・ショベル 71・・・向き検出装置 72・・・情報入力装置 73・・・測位装置 171~176・・・方向切換弁 177・・・制御弁 178・・・ブリード弁 ACT1・・・第1アクチュエータ ACT2・・・第2アクチュエータ AT・・・掘削アタッチメント BP1、BP2・・・分岐点 CD1~CD5・・・管路 CTR・・・制御装置 D1・・・表示装置 D2・・・音声出力装置 DV1・・・第1方向切換弁 DV2・・・第2方向切換弁 HP1・・・第1管路 HP2・・・第2管路 JP1・・・合流点 PM1・・・第1油圧ポンプ S1・・・ブーム角度センサ S2・・・アーム角度センサ S3・・・バケット角度センサ S4・・・機体傾斜センサ S5・・・旋回角速度センサ VL・・・制御弁

請求の範囲

[請求項1]
 下部走行体と、
 前記下部走行体に旋回可能に搭載された上部旋回体と、
 前記上部旋回体に設けられた第1油圧ポンプと、
 前記上部旋回体に取り付けられたアタッチメントと、
 第1アクチュエータと、
 第2アクチュエータと、
 前記第1アクチュエータに対応する第1方向切換弁と、
 前記第2アクチュエータに対応する第2方向切換弁と、
 前記第1油圧ポンプと前記第1方向切換弁とを繋ぐ第1管路と、
 前記第1管路と前記第2方向切換弁とを繋ぐ第2管路と、
 前記第2管路に設置された制御弁と、
 作業内容に関する情報に応じて前記制御弁の開口面積を制御する制御装置と、を有する、
 ショベル。
[請求項2]
 前記第1アクチュエータは、前記上部旋回体に設けられる旋回油圧モータである、
 請求項1に記載のショベル。
[請求項3]
 前記第2アクチュエータは、前記アタッチメントを動作させるアクチュエータである、
 請求項1に記載のショベル。
[請求項4]
 前記第2管路は、前記第1方向切換弁の上流側にある前記第1管路と前記第2方向切換弁とを繋ぐ、
 請求項1に記載のショベル。
[請求項5]
 前記制御装置は、前記第1油圧ポンプの吐出圧に基づいて作業内容を判別する、
 請求項1に記載のショベル。
[請求項6]
 前記制御装置は、旋回操作と前記アタッチメントの操作とを含む複合操作が行われている場合で、且つ、負荷が所定の閾値以上の場合、前記制御弁の開口面積を、所定の基準値より小さい第1設定値にする、
 請求項1に記載のショベル。
[請求項7]
 前記制御装置は、旋回操作と前記アタッチメントの操作とを含む複合操作が行われている場合で、且つ、負荷が所定の閾値未満の場合、前記制御弁の開口面積を、前記基準値より小さく且つ前記第1設定値より大きい第2設定値にする、
 請求項6に記載のショベル。
[請求項8]
 前記基準値は、旋回操作が行われていない場合の前記制御弁の開口面積である、
 請求項6に記載のショベル。
[請求項9]
 前記第2アクチュエータは、アームシリンダである、
 請求項1に記載のショベル。
[請求項10]
 パイロットポンプと、
 電磁弁と、を有し、
 前記電磁弁は、前記制御弁と前記パイロットポンプとの間を繋ぐ管路に配置されている、
 請求項1に記載のショベル。
[請求項11]
 前記第1油圧ポンプとは別の第2油圧ポンプと、
 前記第2アクチュエータに対応する、前記第2方向切換弁とは別の第3方向切換弁と、
 前記第2アクチュエータと前記第3方向切換弁とを繋ぐ管路と、を有し、
 前記管路は、前記第1油圧ポンプが吐出する作動油と前記第2油圧ポンプが吐出する作動油とが合流する合流点を含み、
 前記制御弁は、前記合流点よりも上流側に配置されている、
 請求項1に記載のショベル。
[請求項12]
 前記制御装置は、前記アタッチメントの姿勢を検出する姿勢検出装置、カメラが撮像する画像、及び、シリンダ圧センサが出力する値の少なくとも1つに基づいて作業内容を判別する、
 請求項1に記載のショベル。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]