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1. WO2020184043 - 防音材

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明 細 書

発明の名称 防音材

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062  

符号の説明

0063  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : 防音材

技術分野

[0001]
 本発明は、防音材に関する。

背景技術

[0002]
 従来から種々の防音材が提供されており、例えば、下記特許文献に開示されている。従来の防音材は、音波を反射させて音が透過しないように遮る遮音材(コンクリート、鉄板等)や、音のエネルギーを摩擦による熱エネルギーに変換して、音波としてのエネルギーを減衰させる吸音材(グラスウール、ウレタンフォーム等)が主として使用されている

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2018-131013号公報
特許文献2 : 特開2014-112204号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかし、基本的に遮音性能は面密度(質量則)に基づくため、遮音性能を高めるためには、遮音材の大型化や重量化を招いてしまう。また、従来の吸音による防音性能にも限界があった。
[0005]
 本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、新規な防音機能を発揮する防音材を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記課題を解決するための本発明に係る防音材は、順に設置された、第一導電強磁性体層と、帯電絶縁体層と、第二導電強磁性体層と、を備え、前記帯電絶縁体層の帯電部と、前記第一導電強磁性体層及び前記第二導電強磁性体層とは電気的に絶縁されており、音波により前記第一導電強磁性体層、前記帯電絶縁体層及び前記第二導電強磁性体層の何れかが振動することで、前記第一導電強磁性体層と前記第二導電強磁性体層において磁場が変化し、音波のエネルギーを熱エネルギーとして失わせることで防音することを特徴とする。

発明の効果

[0007]
 本発明に係る防音材によれば、音波の振動により導電強磁性体層において磁場が変化し、音波のエネルギーを熱エネルギーとして失わせることで音波のエネルギーを低減させ、防音効果を発揮することができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 図1は、本発明の第一実施形態に係る防音材の断面図である。
[図2] 図2は、本発明の第一実施形態に係る防音材の分解斜視図である。
[図3] 図3は、本発明の第二実施形態に係る防音断熱材の断面図である。
[図4] 図4は、本発明の第二実施形態に係る防音断熱材の分解斜視図である。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、防音材において、音波により導電強磁性体層において磁場を変化させて渦電流損失及びヒステリシス損失からなる鉄損(磁気損失)を発生させ、音のエネルギーをジュール熱に変換し減少させる(熱エネルギーとして失わせる)ことで防音することを特徴とする。
[0010]
(第一実施形態)
 以下、図1及び図2を参照しながら、本発明の第一実施形態について説明する。防音材1は、順に設置された、第一導電強磁性体層10と、帯電絶縁体層20と、第二導電強磁性体層35と、これらの周縁を覆って設置されたシールフレーム40とを備えている。なお、図2においては、シールフレーム40を省略して示している。
[0011]
 第一導電強磁性体層10及び第二導電強磁性体層35は、鉄板であるが、導電性を有する強磁性体の板であれば、例えば、ニッケルやフェライト等の適宜他の素材を用いることができる。
[0012]
 第一導電強磁性体層10と帯電絶縁体層20との間には、第一隙間層15が形成されており、本実施形態では、両者に密着するシリコンゲル層が設置されている。第一隙間層15が存在することで、第一導電強磁性体層10と帯電絶縁体層20とは相対的に振動が可能となる。
[0013]
 第一隙間層15は、第一導電強磁性体層10と帯電絶縁体層20とが相対的に振動可能となるように柔軟性があり、比誘電率が高く、絶縁体の素材であれば、適宜他の素材を用いることができる。例えば、第一隙間層15を空気層としても良いが、絶縁破壊強度の大きなものが望ましく、シリコンゴム層でも良い。
[0014]
 帯電絶縁体層20は、順に設置された第一絶縁体層21と、第一帯電部22と、第二絶縁体層25とを備えている。第一絶縁体層21及び第二絶縁体層25は、薄板状であり、高耐熱・高耐寒性ポリイミドフィルムであるカプトン(登録商標)で構成される。
[0015]
 第一帯電部22は、第一絶縁体層21の内側の表面にメッキにより銅箔を形成してからエッチングにより所定の部分を除去することで、矩形格子状に多数整列された円形銅箔部を形成する。
[0016]
 続いて、第一導電強磁性体層10をマイナス極として、これら円形銅箔部の個々にコンタクトピンで高電圧を印加して接続を外すことで、多数のプラスに帯電した円形帯電領域23が形成され、第一絶縁体層21上に第一帯電部22が形成される。本実施形態では、第一帯電部22の表面電荷密度σは、σ=1.0×10 -4[C/m 2]である。
[0017]
 続いて、第一帯電部22の上から第一絶縁体層21に第二絶縁体層25を貼り合わせて設置することで、第一帯電部22を第一絶縁体層21と第二絶縁体層25とで挟み込んだ帯電絶縁体層20が形成される。
[0018]
 帯電絶縁体層20と第二導電強磁性体層35との間には、第一隙間層15と同様に第二隙間層30が形成されており、本実施形態では、シリコンゲル層が設置されている。この第二隙間層30が形成されていることで、帯電絶縁体層20と第二導電強磁性体層35とは、相対的に振動可能となる。第一隙間層15と同様に、第二隙間層30は、軟らかい絶縁素材であれば良い。
[0019]
 シールフレーム40は、導電性を有するワイヤーメッシュや金属シートで構成され、導電強磁性体層10,35と一体になって、防音材1の内部と外部とを静電遮蔽すると共に磁気遮蔽する。
[0020]
 これにより、第一帯電部22の電荷による電場の影響が防音材1の外部に及ぶことがなく、第一帯電部22による磁場の影響が防音材1の外部に及ぶことがない。なお、静電遮蔽を良好に実現するためには、防音材1の設置にあたって導電強磁性体層10,35をアースさせておくのが望ましい。
[0021]
 なお、シールフレーム40を別途設置するのではなく、導電強磁性体層10,35の周縁部を折曲げることで、静電及び磁気的に遮蔽するように構成しても良い。
[0022]
 ここで、防音材1のサイズについて例示する。防音材1は、例えば、縦20cm、横10cmの板状である。第一導電強磁性体層10及び第二導電強磁性体層35の厚みは、0.5mm、第一隙間層15及び第二隙間層30の厚みは、1mm、第一絶縁体層21及び第二絶縁体層25の厚みは、75μmである。また、第一帯電部22の円形帯電領域23は、直径4mmの円が5mmピッチで格子状に形成されている。
[0023]
 続いて、防音材1の作用について説明する。このような構成の防音材1を音波が通過する場合、例えば、音の疎密波が図中左側から防音材1に入射してくる場合を想定する。
[0024]
 入射してくる音波は、まず、一部が入射表面で反射すると共に、一部が第一導電強磁性体層10を透過する。このとき、板状の第一導電強磁性体層10は、音波により厚み方向に振動し、第一帯電部22に対して相対的に移動する。よって、第一導電強磁性体層10において、磁場が変化して鉄損(渦電流損失及びヒステリシス損失)が発生することで、音波のエネルギーが熱エネルギーとして失われ、音が減少する。
[0025]
 さらに、第一導電強磁性体層10を透過した音波は、帯電絶縁体層20へと到達し、帯電絶縁体層20が厚み方向に振動する。これにより、第一帯電部22に対して相対的に移動する第一導電強磁性体層10及び第二導電強磁性体層35において、磁場が変化して鉄損が発生することで、音波のエネルギーが減少する。
[0026]
 また、帯電絶縁体層20を透過した音波は、第二導電強磁性体層35に到達し、第二導電強磁性体層35は、厚み方向に振動する。これにより、第一帯電部22に対して相対的に移動する第二導電強磁性体層35には、鉄損が発生し、音波のエネルギーが減少する。
[0027]
 このように、防音材1を音波が通過する際、導電強磁性体層10,35において、渦電流損失及びヒステリシス損失が生じることによる吸音等により反対側へと透過する音のエネルギーが減衰するため、防音材1は、大きな防音効果を発揮する。
[0028]
 ここで、第一帯電部22の表面電位V[V]は、V=σd/ε 0ε sで(d:絶縁体の厚み、ε 0:真空の誘電率、ε s:シリコンゲルの比誘電率)で求められる。本実施形態では、第一帯電部22の表面電荷密度σ=1.0×10 -4[C/m 2]、dが1.075mm(絶縁体層21,25の厚みが75μm、隙間層15,30の厚みが1mm)であるため、表面電位の平均V=4049[V]となる。
[0029]
 第一帯電部22の表面電荷密度σが大きければ、渦電流損失及びヒステリシス損失が大きくなり、防音性能を高めることができるため、第一帯電部22の表面電位Vは、隙間層15,30において絶縁破壊を起こさない範囲内で大きくするのが、防音性能上は望ましい。
[0030]
 次に、防音材1の製造方法について説明する。まず、第一導電強磁性体層10にシリコンゲル層である第一隙間層15、第一絶縁体層21を貼り付けて積層する。この状態で、上述したように、第一絶縁体層21の一方の表面に第一帯電部22を形成する。
[0031]
 続いて、第二絶縁体層25を第一絶縁体層21の第一帯電部22が形成された面に貼り合わせることで、内部に電気的に絶縁された第一帯電部22を有する帯電絶縁体層20を形成する。
[0032]
 続いて、帯電絶縁体層20の第二絶縁体層25側に、シリコンゲル層である第二隙間層30、第二導電強磁性体層35を順次貼り付けて積層し、シールフレーム40を設置することで、防音材1が製造される。
[0033]
 以上、第一実施形態に係る防音材1によれば、入射してくる音による振動で導電強磁性体層10,35における磁場が変化し鉄損を発生させることで、振動をジュール熱に変換し、音のエネルギーを低減させる防音機能を発揮することができる。
[0034]
(第二実施形態)
 次に、図3及び図4を参照しながら、本発明の第二実施形態について説明する。本実施形態では、真空層を形成し、防音機能に加えて断熱機能もさらに備えた防音断熱材2について説明する。
[0035]
 防音断熱材2は、順に設置された、第一導電強磁性体層50と、第一帯電絶縁体層60と、第二帯電絶縁体層80と、第二導電強磁性体層90と、導電強磁性体層50,90の周縁に設置されたシールフレーム95とを備えている。なお、図4においては、シールフレーム95を省略して示している。
[0036]
 第一導電強磁性体層50及び第二導電強磁性体層90は、上記第一実施形態と同様に、鉄板であり、適宜他の素材を用いることができる。
[0037]
 第一帯電絶縁体層60は、絶縁体の表面を帯電させることで形成され、第一絶縁体層61と第一帯電部62とを備えている。第一絶縁体層61は、第一実施形態と同様にカプトン(登録商標)のフィルムで構成される。
[0038]
 第一帯電部62は、第一絶縁体層61の片側表面にメッキにより銅箔を形成してからエッチングにより所定の部分を除去することで、多数整列された円形銅箔部を形成する。第一導電強磁性体層50をマイナス極として、これら円形銅箔部の個々にコンタクトピンで高電圧を印加して接続を外すことで、多数のプラスに帯電した円形帯電領域63が形成され、第一絶縁体層61の一方の表面に第一帯電部62が形成される。
[0039]
 第二帯電絶縁体層80は、第一帯電絶縁体層60と同じ構成であり、第二絶縁体層81と、第二絶縁体層81の一方の表面に形成された第二帯電部82(円形帯電領域83)とを備えている。本実施形態では、帯電部62,82の表面電荷密度σは、σ=2.5×10 -3[C/m 2]である。
[0040]
 第一帯電絶縁体層60と第二帯電絶縁体層80とは、真空層の隙間層70を挟んで、第一帯電部62と第二帯電部82とが向き合う姿勢で対向設置されている。隙間層70は、第一帯電絶縁体層60と第二帯電絶縁体層80との間にシリコンゴム製のスペーサーフレーム71を設置することで形成される。
[0041]
 第一導電強磁性体層50の内側の表面と、第一帯電絶縁体層60の第一帯電部62が形成されていない外側の表面とは密着している。但し、図3に示すように、第一導電強磁性体層50の周縁部分は周全体にわたって薄くなっており、第一帯電絶縁体層60と干渉しないように、第一導電強磁性体層50の内側表面が凹んだ周縁凹部51が形成されている。
[0042]
 第二導電強磁性体層90についても同様に、第二帯電絶縁体層80と干渉しないように内側表面が凹んだ周縁凹部91が形成されている。周縁凹部51,91と隙間層70を形成することで、第一帯電絶縁体層60と第二帯電絶縁体層80とが相対的に厚み方向に振動可能となる。
[0043]
 ここで、一体に密着する第一導電強磁性体層50と第一帯電絶縁体層60との組を第一プレート100、一体に密着する第二導電強磁性体層90と第二帯電絶縁体層80との組を第二プレート200とすると、第一プレート100と第二プレート200とは、真空層(隙間層70)を挟んで対向して設置されているため、両者には、近付く方向に大気圧力が作用する。
[0044]
 また、第一帯電絶縁体層60と第二帯電絶縁体層80とは、共に同種電荷のプラスに帯電されているため、第一プレート100と第二プレート200との間には、離れる方向にクーロン力である斥力が作用する。
[0045]
 一様に帯電された無限平面が対向設置される場合には、クーロン力は平面板間の隙間の長さに依存せず、表面電荷密度によって決まる。これに対して、本実施形態のように、円形帯電領域63,83を規則的に配列した場合には、クーロン力は、第一プレート100と第二プレート200との間の隙間の長さ(第一帯電絶縁体層60と第二帯電絶縁体層80との間の隙間の長さ)に依存し、隙間長さが変化すると、両者の間に作用する斥力が変化する。本実施形態では、隙間長さと斥力とは、隙間長さが増加すると、斥力が単調減少する関係である。
[0046]
 したがって、防音断熱材2が設置されている環境において、大気圧が変化すると、大気圧の変化に応じて第一プレート100と第二プレート200が内側や外側に撓んだりすることで隙間長さが変化し、常に大気圧に追従して釣り合うようにクーロンの斥力が変化する。
[0047]
 本実施形態では、上述したように、導電強磁性体層50,90の周縁内側表面に周縁凹部51,91が形成され、帯電絶縁体層60,80の周縁部分が密着していないため、帯電絶縁体層60,80の周縁部分が変形し易く、大気圧の変化に追従が容易となる。
[0048]
 シールフレーム95は、第一実施形態と同様に、導電性を有するワイヤーメッシュや金属シートで構成され、導電強磁性体層50,90と一体になって、防音断熱材2の内部と外部とを静電遮蔽すると共に磁気遮蔽する。なお、静電遮蔽を良好に実現するためには、防音断熱材2の設置にあたって導電強磁性体層50,90をアースさせておくのが望ましい。
[0049]
 ここで、防音断熱材2のサイズについて説明する。防音断熱材2は、例えば、縦20cm、横10cmの板状である。第一導電強磁性体層50及び第二導電強磁性体層90の厚みは、0.5mm、第一絶縁体層61及び第二絶縁体層81の厚みは、50μm、隙間層70の厚みは、0.8mmである。また、円形帯電領域63,83は、直径2mmの円が2.5mmピッチで正三角格子状(千鳥パターン)に多数整列して形成されている。
[0050]
 続いて、防音断熱材2の作用について説明する。第一実施形態と同様に、音波が図中左側から防音断熱材2に入射してくる場合を想定する。本実施形態においても、防音断熱材2に入射する音波により、第一プレート100(第一導電強磁性体層50及び第一帯電絶縁体層60)や、第二プレート200(第二導電強磁性体層90及び第二帯電絶縁体層80)が厚み方向に振動する。
[0051]
 そうすると、第一実施形態と同様に、第一導電強磁性体層50や第二導電強磁性体層90において、磁場が変化し鉄損(渦電流損失及びヒステリシス損失)が発生することで、音波のエネルギーが熱エネルギーとして失われる。
[0052]
 このように、防音断熱材2を音波が通過する際、導電強磁性体層50,90において、ジュール熱が発生することで、音のエネルギーが低減され、防音断熱材2は、大きな防音効果を発揮する。
[0053]
 ここで、第二実施形態における帯電部62,82の表面電位V=σd/ε 0ε s(d:絶縁体の厚み、ε 0:真空の誘電率、ε s:カプトン(登録商標)の比誘電率)に関して、帯電部62,82の表面電荷密度σ=2.5×10 -3[C/m 2]、dが0.050mm(絶縁体層61,81の厚みが50μm)であるため、表面電位の平均V=4154[V]となる。
[0054]
 このように、第二実施形態では、第一実施形態と同じ電圧であっても、表面電荷密度σが大きく、疎密波を伝える媒体が真空部にないので、より防音性能を高めることができる。また、第二実施形態では、隙間層70が真空層であるため、熱の対流、伝導を抑え、高い断熱機能を発揮することもできる。
[0055]
 特に、本実施形態においては、隙間層70内にスペーサー等の芯材を設置することなく、クーロン力である斥力を用いて真空層を維持しており、シンプルな構造を実現できると共に、芯材を介して熱伝導が行われたりすることなく、高い断熱性能を発揮することができる。
[0056]
 次に、防音断熱材2の製造方法について説明する。まず、第一導電強磁性体層50を第一帯電絶縁体層60の外側に貼り付けて積層すると共に、第二導電強磁性体層90を第二帯電絶縁体層80の外側に貼り付けて積層し、第一プレート100と第二プレート200とを形成する。
[0057]
 帯電部62,82を内側にした状態で、スペーサーフレーム71を挟んで、第一プレート100と第二プレート200とを貼り合わせる。ここで、スペーサーフレーム71により形成される隙間層70を真空層とするため、円形帯電領域63,83の帯電作業や貼り合わせ作業は、真空チャンバー内で行う。
[0058]
 貼り合わせ後には、スペーサーフレーム71により隙間層70が密封される。続いて、シールフレーム95を設置することで、防音断熱材2が製造される。
[0059]
 以上、第二実施形態に係る防音断熱材2によれば、入射してくる音による振動で導電強磁性体層50,90における磁場が変化して鉄損を発生させることで、振動をジュール熱に変換し、音のエネルギーを低減させる防音機能を発揮することができる。さらに、防音断熱材2は、隙間層70が真空層であり、高い断熱機能を発揮することもできる。
[0060]
 以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、防音材や防音断熱材を構成する各部材の形状やサイズ、素材等は適宜変更可能である。
[0061]
 また、帯電絶縁体の帯電態様、すなわち、帯電領域の形状、サイズ、配列態様、配列ピッチ等も適宜変更可能である。但し、帯電領域の形状は、電荷が偏らないように、円形、楕円形又は正多角形状であるのが望ましい。
[0062]
 また、帯電絶縁体をマイナスに帯電しても良い。また、帯電方法についても、イオン注入に限らず、摩擦帯電、剥離帯電、誘導帯電、分極、絶縁体への帯電体の塗布等、適宜他の帯電方法を採用することができる。

符号の説明

[0063]
1   防音材
10  第一導電強磁性体層
15  第一隙間層
20  帯電絶縁体層
21  第一絶縁体層
22  第一帯電部
23  円形帯電領域
25  第二絶縁体層
30  第二隙間層
35  第二導電強磁性体層
40  シールフレーム
2   防音断熱材
50  第一導電強磁性体層
51  周縁凹部
60  第一帯電絶縁体層
61  第一絶縁体層
62  第一帯電部
63  円形帯電領域
70  隙間層(真空層)
71  スペーサーフレーム
80  第二帯電絶縁体層
81  第二絶縁体層
82  第二帯電部
83  円形帯電領域
90  第二導電強磁性体層
91  周縁凹部
95  シールフレーム
100 第一プレート
200 第二プレート

請求の範囲

[請求項1]
 順に設置された、第一導電強磁性体層と、帯電絶縁体層と、第二導電強磁性体層と、を備え、
 前記帯電絶縁体層の帯電部と、前記第一導電強磁性体層及び前記第二導電強磁性体層とは電気的に絶縁されており、
 音波により前記第一導電強磁性体層、前記帯電絶縁体層及び前記第二導電強磁性体層の何れかが振動することで、前記第一導電強磁性体層と前記第二導電強磁性体層において磁場が変化し、音波のエネルギーを熱エネルギーとして失わせることで防音することを特徴とする防音材。
[請求項2]
 前記帯電絶縁体層は、前記第一導電強磁性体層及び前記第二導電強磁性体層により静電遮蔽及び磁気遮蔽されていることを特徴とする請求項1記載の防音材。
[請求項3]
 前記第一導電強磁性体と前記帯電絶縁体との間に第一隙間層が形成されると共に、前記帯電絶縁体と前記第二導電強磁性体との間に第二隙間層が形成され、
 前記第一導電強磁性体層及び前記第二導電強磁性体層が前記帯電絶縁体層に対してそれぞれ相対的に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の防音材。
[請求項4]
 前記第一隙間層及び前記第二隙間層は、シリコンゲル層又はシリコンゴム層であることを特徴とする請求項3記載の防音材。
[請求項5]
 前記帯電絶縁体層は、前記第一導電強磁性体層と一体に設置された第一帯電絶縁体層と、前記第二導電強磁性体層と一体に設置された第二帯電絶縁体層と、を備え、
 前記第一帯電絶縁体層と前記第二帯電絶縁体層とは、真空層である隙間層を挟んで対向設置され、前記第一帯電絶縁体層と前記第二帯電絶縁体層との間に作用するクーロン力である斥力が周囲の大気圧と釣り合うように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の防音材。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]