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1. WO2020183844 - ヘッドアップディスプレイ装置

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明 細 書

発明の名称 ヘッドアップディスプレイ装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008  

課題を解決するための手段

0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118  

符号の説明

0119  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28  

明 細 書

発明の名称 : ヘッドアップディスプレイ装置

技術分野

[0001]
 本発明は、車載のヘッドアップディスプレイ装置(Head up display:HUD)等の技術に関する。

背景技術

[0002]
 車載のHUD装置は、自動車のウィンドシールドやコンバイナに対し映像光を投射することで、運転者の視点から見た所定の領域において、実像上に虚像を重ね合わせて表示する。コンバイナは専用の反射板である。虚像は、自動車の運転の支援に係わる画像が挙げられる。車載のHUD装置は、運転者から見た虚像の視認性が良好であることが求められる。例えば、自動車の外部からの太陽光等の外光がHUD装置内に入射する場合がある。その外光がHUD装置内で反射等されて再びHUD装置から出射され、ウィンドシールド等で反射されて、運転者の目に入射する場合がある。この場合、運転者の目には外光がノイズとなって虚像の視認性が低下する場合がある。そのため、車載のHUD装置は、このような外光入射に対策する手段を備えることが望ましい。
[0003]
 従来技術例のHUD装置は、筐体の映像光の出射部に、防眩板(いわゆるグレアトラップ)を備える。この防眩板は、所定の光の透過や反射の特性の設計によって、外光による眩しさ(グレア)等の影響を低減する。
[0004]
 HUD装置に係わる先行技術例として、特表2012-501472号公報(特許文献1)、特開2018-185374号公報(特許文献2)が挙げられる。特許文献1には、小型HUDの光リレーとして、ぎらつき防止手段(216)であるグレアトラップを備える構成(図2)や以下の旨が記載されている。このグレアトラップは、ぎらつき等を捕捉して反射を防止する手段であり、ガラス板、プラスチック板、または他の透明な材料の板で構成され、平面または曲面を有する(段落0012等)。このグレアトラップは、入射する光の角度に関して選択的な特性を持つフィルタとして機能するために、光学的な被膜や層(例えば誘電体)を備え得る。このグレアトラップは、光リレーの光学面として複数回利用される。
[0005]
 特許文献2には、HUD装置において、凹面ミラーとウィンドシールドとの間の光路に配置される光学フィルタを備える構成(図1、F5)や以下の旨が記載されている。この光学フィルタは、ウィンドシールド側の任意の方向から反射面に入射する外光を、画像表示領域以外の領域に向けて反射させるように、姿勢変化可能に構成されている。この光学フィルタは、反射型バンドパスフィルタであり、ウィンドシールド側から入射する外光の殆どを反射面で反射する(段落0019等)。これにより、HUD装置内のディフューザでの外光反射を低減でき、凹面ミラーやディフューザでの温度上昇を低減できる(段落0021等)。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特表2012-501472号公報
特許文献2 : 特開2018-185374号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 車載のHUD装置は、外光入射の影響による虚像の視認性または表示品質の低下、HUD装置内部の部品の温度上昇、等の課題がある。従来技術例のHUD装置の防眩板(グレアトラップ)は、上記視認性や温度の観点に関して改善余地がある。
[0008]
 本発明の目的は、HUD装置の技術に関して、外光入射の影響による虚像の視認性の低下またはHUD装置内部の部品の温度上昇等を改善できる技術を提供することである。上記以外の課題や効果等については、発明を実施するための形態において説明される。

課題を解決するための手段

[0009]
 本発明のうち代表的な実施の形態は、車載のヘッドアップディスプレイ装置であって、以下に示す構成を有することを特徴とする。一実施の形態の車載のヘッドアップディスプレイ装置は、車両のウィンドシールドまたはコンバイナの領域に映像光を投射することによって虚像を提供するヘッドアップディスプレイ装置であって、筐体内に、光源と、前記光源からの光に基づいて映像光を生成する表示素子と、前記表示素子からの映像光を透過する屈折素子と、前記屈折素子からの映像光を前記領域へ向けて反射する第1反射素子と、を備え、前記筐体の前記映像光の出射部と前記表示素子との間の光路上において、外光のP波をカットする偏光板と、前記偏光板よりも前記表示素子に近い側の位置に配置され、四分の一波長板である第1波長板と、を有する。

発明の効果

[0010]
 本発明のうち代表的な実施の形態によれば、HUD装置の技術に関して、外光入射の影響による虚像の視認性の低下またはHUD装置内部の部品の温度上昇等を改善できる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 本発明の実施の形態1のHUD装置を含む、車載の表示システムの構成を示す図である。
[図2] 実施の形態1のHUD装置の構成概要を示す図である。
[図3] 実施の形態1で、表示システムの制御装置等の構成を示す図である。
[図4] 実施の形態1のHUD装置における車載の実装構成例を示す図である。
[図5] 図4のHUD装置の分解構成を示す図である。
[図6] 実施の形態1で、防眩板およびミラーの角度について示す図である。
[図7] 実施の形態1のHUD装置の筐体内の素子配置の構成(第1構成例)を示す図である。
[図8] 実施の形態1のHUD装置で、偏光方向の変化を示す説明図である。
[図9] 実施の形態1の場合での映像光の偏光方向について示す説明図である。
[図10] 本発明の実施の形態2のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成(第2構成例)を示す図である。
[図11] 実施の形態2の変形例のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成を示す図である。
[図12] 実施の形態2のHUD装置で、偏光方向の変化を示す説明図である。
[図13] 本発明の実施の形態3のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成(第3構成例)を示す図である。
[図14] 実施の形態3の変形例のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成を示す図である。
[図15] 実施の形態1、2および3に関する他の変形例のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成を示す図である。
[図16] 本発明の実施の形態4のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成を示す図である。
[図17] 実施の形態4のHUD装置で、偏光方向の変化を示す説明図である。
[図18] 実施の形態4のHUD装置で、映像光の変化を示す説明図である。
[図19] 本発明の実施の形態5のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成を示す図である。
[図20] 実施の形態5のHUD装置で、偏光方向の変化を示す説明図である。
[図21] 実施の形態5のHUD装置で、映像光の変化を示す説明図である。
[図22] 実施の形態5の変形例のHUD装置の構成を示す図である。
[図23] 他の実施の形態のHUD装置としてコンバイナを有する表示システムの場合の構成を示す図である。
[図24] 本発明の実施の形態6のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成を示す図である。
[図25] 本発明の実施の形態7のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成を示す図である。
[図26] 本発明の実施の形態8のHUD装置における、筐体内の素子配置の構成を示す図である。
[図27] 実施の形態1に対する比較例1の表示システムの構成を示す図である。
[図28] 実施の形態1に対する比較例2の表示システムの構成を示す図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において同一部には原則として同一符号を付し、繰り返しの説明を省略する。
[0013]
 [比較例1]
 図27を用いて、実施の形態1に対する比較例1のHUD装置における課題等として、HUD装置内への外光の侵入の影響について説明する。図27は、比較例1の車載のHUD装置100を含む表示システムの構成、および外光の侵入の影響等を示す。図27は、自動車の運転席付近を横側から見たY-Z面での模式的な構成を示す。なお、説明上、座標系として、絶対座標系(X,Y,Z)、HUD座標系(x,y,z)を有する。絶対座標系は、鉛直方向をZ軸とし、水平面を構成する2つの方向をX軸,Y軸とし、X軸は車や運転者に対し横、左右方向とし、Y軸は車や運転者に対し前後方向とする。HUD座標系は、HUD装置から見た座標系とし、虚像が構成される領域を構成する直交する2つの方向をx軸、y軸とし、その領域に垂直な方向をz軸とする。x軸は領域内の水平方向、横方向に対応し、y軸は領域内の垂直方向、縦方向に対応する。HUD座標系のx軸、y軸、z軸は、絶対座標系のX軸、Z軸、Y軸と対応する。
[0014]
 自動車は、車体12の一部において、ボンネットとルーフとの間にフロントガラス等のウィンドシールド11を有する。ウィンドシールド11の下側でインストルメントパネル内には、HUD装置100を有する。HUD装置100は、例えば運転者およびステアリングホイールの前方のインストルメントパネル内の位置に配置されている。
[0015]
 HUD装置100は、筐体90内に、光源92、表示素子93、レンズ94、ミラー95を備える。光源92は、例えばバックライトユニット(BLU)である。表示素子93は、例えば液晶表示素子(LCD)である。表示素子93は、映像データおよび光源92からの光に基づいて映像光を生成する。車載のHUD装置100の場合、表示素子93は、S波を出射するタイプが用いられる。レンズ94は、映像光を拡大および調整等するための屈折素子である。ミラー95は、映像光を反射、拡大、および調整等するための凹面ミラー等の反射素子である。レンズ94およびミラー95等は、ウィンドシールド11の領域16への投射のための光学系を構成している。
[0016]
 HUD装置100は、筐体90内から映像光を筐体90外へ出射する部分(出射部と記載する場合がある)に、防眩板(グレアトラップ)96を有する。HUD装置100から防眩板96を通じてZ方向で概略上側に出射された映像光は、ウィンドシールド11の一部の領域16(破線で示す)で反射されて運転者の視点13の方へ向かう。領域16の中心点(すなわち映像光の光軸が通る点)を点P1で示す。視点13の目に入射された映像光は網膜に結像する。これにより、運転者は、領域16越しの前方に虚像を視認する。視点13は、運転者の目の位置に対応付けられた、虚像を観察する視点である。視点13から前方へ一点鎖線で示す視線15を有する。視線15の先の領域16越しに虚像が構成される。
[0017]
 図27では、外光L1がウィンドシールド11の領域16を通じてHUD装置100内に入射し、筐体90内での反射を通じて再びHUD装置100外に出射され反射されて視点13へ向かう場合についても示している。外光L1は、自動車の外部から入射する強い太陽光等を含む外光である。外光L1は、二点鎖線の矢印で示すように、ウィンドシールド11の領域16(例えば点P1)に入射する。領域16の点P1に対する外光L1の入射の角度を角度θ1で示す。角度θ1は、領域16の面に対し垂直な方向と外光L1の光線とが成す角度である。
[0018]
 外光L1の一部(特にS波)は、ウィンドシールド11の面によって、外光L2として反射される。例えば、外光L1の入射の角度θ1が50度以上である場合、外光L1のS波の多くが、ウィンドシールド11の面で反射される。外光L1がウィンドシールド11の面で反射される率である反射率は、入射の角度θ1に応じて異なる。詳しくは、例えば角度θ1が50度を超える領域では、S波とP波とで反射率が異なる。具体的には、S波の方がP波よりも反射率が大きい。すなわち、ウィンドシールド11の領域16を透過後の外光L3は、成分としてP波が多くS波が少ない状態の光である。
[0019]
 外光L3は、HUD装置100の筐体90の出射部に配置されている防眩板96に入射し、防眩板96を通じて筐体90内に侵入する。従来の防眩板96は、材料の透過率や反射率の設計、曲率や傾きの設計によって、外光の入射や反射による眩しさをある程度低減する機能を実現している。なお、図27では、防眩板96の断面を平面として図示しているが、防眩板96の断面が曲面を持つ場合もある。
[0020]
 防眩板96を透過して筐体90内に侵入した外光L4は、ミラー95やレンズ94等の部品、筐体90の内壁面や他の構造物によって、反射される。外光L4は、ミラー95で反射され、レンズ94へ向かう。その外光の一部は、レンズ94で反射され、ミラー95へ戻る。また、その外光の他の一部は、レンズ94を透過し、表示素子93へ向かう。レンズ94を透過した外光は、表示素子93の面で反射されてレンズ94の方へ戻り、再びレンズ94を透過して、ミラー95に向かう。ミラー95に戻って反射された外光L5は、迷光として、防眩板96に戻る。外光L5は、防眩板96を透過し、HUD装置100外に出射する外光L6となる。外光L6は、ウィンドシールド11の領域16で反射され、外光L7として、視点13に入射する場合がある。この場合、運転者の視点13からは、虚像に外光がノイズとして重畳されることで、虚像の視認性が低下する場合がある。
[0021]
 なお、外光L4や外光L5のように、HUD装置100内に入射し筐体90内で散乱や乱反射する場合の外光を、迷光と呼ぶ場合がある。上記のように、従来のHUD装置100は、外光入射に基づいた迷光による虚像の視認性(言い換えると表示品質)の低下の課題がある。
[0022]
 また、上記のようにHUD装置100内に外光が入射する場合、HUD装置100内の表示素子93等の部品が外光によって熱を蓄積し、温度が上昇する場合がある。例えば、外光L4がミラー95によって反射され、レンズ94または表示素子93へ集光される可能性がある。表示素子93等の部品には、決められた耐熱温度がある。外光入射による温度上昇によって部品の耐熱温度を超えてしまう可能性がある。このことを防止する必要がある。外光入射が無い通常利用の場合の部品温度と、外光入射が有る場合の上昇した部品温度との温度差をΔTとする。各部品の温度差ΔTについては、決められた値以下に抑える必要がある。表示素子93は、安価等の理由から例えば小型の液晶表示パネルが用いられる。しかし、その液晶表示パネルの耐熱温度はあまり高くない。よって、その液晶表示パネルは、外光の熱によって劣化や損傷する恐れがある。上記のように、外光入射によるHUD装置内の部品(特にLCD)の温度の課題もある。
[0023]
 (実施の形態1)
 図1~図9を用いて、本発明の実施の形態1のHUD装置について説明する。実施の形態1のHUD装置は、車載のHUD装置であり、車両のウィンドシールドの領域に対し映像光を投射することで、拡張現実(AR)や混合現実(MR)等に対応する虚像を表示する機能を持つ。そして、実施の形態1のHUD装置は、上記課題等を踏まえ、外光入射の影響に対策するための外光対策機能として、特有の防眩板を備える。これにより、実施の形態1のHUD装置は、虚像の視認性の確保、およびHUD装置内の部品の温度の抑制等の効果を得る。
[0024]
 [(1)車載の表示システム]
 図1は、実施の形態1のHUD装置1を含む、車載の表示システムの構成を示す。図1は、自動車の運転席前部および運転者を横側から見たY-Z面での模式的な構成を示す。自動車は、車体12のうちボンネットとルーフとの間に、フロントガラス等のウィンドシールド11を有する。ウィンドシールド11の下側で、インストルメントパネル内に、HUD装置1を有する。運転席の運転者の視点13から概略的に前方(Y方向)への視線15において、ウィンドシールド11の面の領域16があり、さらにその領域16の前方に、虚像18が構成される領域17がある。領域16は、ウィンドシールド11の透過領域(実像が視認できる領域)のうちの一部の領域であり、HUD装置1からの映像光が投射および反射される領域である。領域16をHUD領域、HUD表示範囲と記載する場合がある。この領域16は、視点13からの視野(FOV)の範囲内にある。運転者の視点13からは、虚像18は、ウィンドシールド11越しの領域17の位置に構成されているように見える。領域17を虚像領域と記載する場合がある。
[0025]
 HUD装置1から出射される映像光は、領域16で反射され、視点13の目に入射し、網膜に結像することにより、運転者が虚像18として視認する。アイボックス14は、視点13の位置を含む、所定の大きさの3次元領域である。運転者の視点13の位置は変動するが、視点13の位置がアイボックス14の範囲内にある場合には、虚像18を十分な品質で見ることができる。
[0026]
 HUD装置1は、基本的な機能として、視点13から見た領域16,17において、実像(例えば自車の前方の道路、車、人等)に虚像18を重ね合わせるようにして表示する機能を有する。この機能は、言い換えると、ARやMR等に対応する虚像18を表示する機能である。この機能により、ウィンドシールド11の前方の位置に、例えば運転のナビゲーションやアラート等に係わる画像を表示して、運転を支援することができる。
[0027]
 自動車の外部からは、強い太陽光等の外光L1が、ウィンドシールド11の例えば領域16へ入射する。比較例1での説明と同様に、外光L1の一部(特にS波)は、ウィンドシールド11の領域16で反射される。外光L1の残りの一部は、領域16を透過し、HUD装置1の筐体9の出射部の位置に配置されている防眩板6に入射する。
[0028]
 HUD装置1は、外光入射による迷光や熱等の悪影響に対策するための外光対策機能として、防眩板(グレアトラップ)6等を備える。この機能は、防眩板6を用いて、外光入射に基づいた迷光を低減し、視点13へ入射する外光成分を低減し、運転者から見た虚像18の視認性(言い換えると表示品質)を確保または向上する機能である。また、この機能は、防眩板6を用いて、筐体9内への外光入射を低減し、HUD装置1内の部品(特に表示素子3)等の熱の蓄積および温度上昇を抑制する機能である。
[0029]
 なお、ウィンドシールド11の傾きの角度は、車種によって異なる。HUD装置1の映像光の投射の角度は、ウィンドシールド11の傾きの角度に応じて設定される。また、ウィンドシールド11の領域16を含む透過領域は、曲面を持つ。HUD装置1の映像光は、その曲面の曲率に応じて好適な虚像18を構成できるように、HUD装置1内の光学系等によって調整される。また、ウィンドシールド11の面、例えば領域16を含む一部の領域には、例えば透明拡散シート等の所定の光学素子が追加で配置されてもよい。また、後述するが、他の実施の形態として、ウィンドシールド11とHUD装置1の出射部との間の所定の位置には、コンバイナ(専用の反射板)が設けられてもよい。このコンバイナを持つ表示システムの形態の場合、HUD装置1の出射部からの映像光は、コンバイナの領域に投射および反射され、コンバイナ越しに虚像が構成される。
[0030]
 [(2)HUD装置]
 図2は、HUD装置1の筐体9内の素子配置等の構成概要をy-z面で示す。HUD装置1の筐体9の形状は一例であって特に限定しない。HUD装置1は、筐体9の上面の一部に、インストルメントパネルの開口部(後述の図4等)と対応付けられる出射部を有し、この出射部の位置に防眩板6が配置されている。
[0031]
 HUD装置1は、筐体9内に収容および保持されている、基板10、光源2、表示素子3、レンズ4、ミラー5等の部品を有する。基板10と光源2等の各部品とは、破線で示すように、駆動用の信号線等によって電気的に接続されてもよい。筐体9内の光源2、表示素子3、レンズ4、およびミラー5によって、所定の光学系11が構成されている。光学系11は、表示素子3からの映像光の拡大や調整をしながらウィンドシールド11の領域16への投射を行うための光学系である。この調整は、収差やひずみの補正を含む。
[0032]
 光源2であるBLUは、詳細については限定しないが、例えばLED素子を用いて構成されている(後述の図5等)。光源2は、面での均一性が高い光を、z方向で前側の表示素子3の方へ出射する。光源2から表示素子3への光の光軸を光軸J1で示す。光軸の両側の実線は、光線の範囲を概略的に示す。
[0033]
 表示素子3は、実施の形態1での実装例として、液晶表示素子(LCD)であるが、これに限らず、他の映像表示装置、例えば有機ELディスプレイや投射型表示装置としてもよい。表示素子3は、z方向で前側の面である出射面において映像を表示し、これにより、この出射面から映像光がレンズ4へ向けて出射される。表示素子3からレンズ4への映像光の光軸を光軸J2で示す。
[0034]
 レンズ4は、表示素子3からの映像光を透過し拡大してミラー5へ導く屈折素子である。また、レンズ4は、ミラー5等で像を形成する際に発生する収差やひずみを補正するための形状を持つ(後述の図5等)。レンズ4からミラー5への映像光の光軸を光軸J3で示す。
[0035]
 ミラー5は、第1反射素子であり、概略的にz方向でのレンズ4からの映像光を、概略的にy方向での映像光として防眩板6の方へ反射させる。その反射光は、防眩板6を透過し、領域16へ向かい、反射されて、視点13へ向かう。ミラー5から防眩板6への映像光の光軸を光軸J4で示す。ミラー5は、実装例として凹面ミラーであり、その凹面である反射面は、自由曲面を持つ。ミラー5の凹面は、虚像18のひずみ等を低減するための形状を持つ(後述の図5等)。この凹面の形状は、例えばウィンドシールド11の領域16の形状に合わせて自由曲面の曲率が設計されている形状である。
[0036]
 なお、図2の構成では、表示素子3およびレンズ4の光軸の配置は、ミラー5の光軸またはY方向(z方向)に対し、所定の角度でやや斜めの傾きを持つ配置としている。これにより、ひずみ等の補正や、外光反射に関して、より好適な効果が得られる。これに限らず、例えば、光源2と表示素子3との間に、光軸方向を斜めに変換するための変換パネル等の素子が設けられてもよい。
[0037]
 実施の形態1のHUD装置1は、映像光の光路の範囲において、表示素子3と筐体9の出射部との間の所定の位置に、偏光板20と波長板31との組が配置されている構成を有する。
[0038]
 防眩板6は、偏光板20と波長板31とを有する。防眩板6は、この偏光板20と波長板31との2つの光学素子の組によって構成されている。これらの2つの素子は、順序関係を有する。Z方向で上側(言い換えると映像光の光路において後段側)に偏光板20が配置され、下側(言い換えると映像光の光路において前段側)に波長板31が配置されている。波長板31は、詳しくは、λ/4波長板(四分の一波長板)であり、第1波長板と記載する場合がある。
[0039]
 実装例として、偏光板20および波長板31の2枚の素子は、例えば外周が筐体9の一部によって挟まれて固定され、それらの2枚の素子が密着し重ね合わせられるようにして保持されている。なお、図2の構成では、防眩板6の断面の形状が平面であるが、これに限らず、後述(図6)の例のように、防眩板6の断面の形状が曲面でもよい。なお、他の実装例として、防眩板6は、偏光板20および波長板31以外の他の部材を含んでもよい。例えば、偏光板20と波長板31との間に他の部材が挟まれて配置されてもよいし、偏光板20の上側や波長板31の下側に他の部材が配置されてもよい。他の部材は、透明基材や接着材等でもよいし、既存の光学フィルタ等でもよい。また、防眩板6は、可撓性を持たない板で構成されてもよいし、可撓性を持つシートやフィルムで構成されてもよい。後者の場合、防眩板6は、防眩シート等と言い換え可能である。
[0040]
 偏光板20は、外光のうちのP波を吸収等によってカットし、S波を透過させる特性を持つ光学素子である。偏光板20によってP波をカットできるので、HUD装置1内に侵入する外光成分の熱エネルギーを低減できる。例えば、昼間の条件において、図27のウィンドシールド11を透過した外光L3のうちのP波を、ミラー5よりも前段のZ方向で上側にある偏光板20によってカットできる。これにより、比較例1のようにHUD装置100内に外光L3のP波が入射し外光L4のP波がミラー95で反射されて表示素子93へ照射されることや、防眩板96から再び外部へ出射すること等が、低減できる。すなわち、外光による虚像の視認性の低下を低減でき、筐体内の部品の蓄熱や温度上昇を低減できる。
[0041]
 波長板31は、偏光板20によってP波がカットされた後の外光に残っているS波をカットするための光学素子である。波長板31であるλ/4波長板は、入射光の高速軸と低速軸との間で90度の位相差を生じさせることで、偏光面内での光の偏光方向を45度回転させる素子である。詳細は後述(図7等)するが、外光が波長板31を入射時と出射時とで合計2回透過することで、外光の偏光方向が合計で90度回転され、すなわち外光のS波がP波に変換される。よって、出射時にその外光のP波が偏光板20によってカットされる。これにより、HUD装置1外に外光が戻って視点13に向かうことが低減でき、外光による虚像の視認性の低下を低減できる。
[0042]
 [(3)制御装置]
 図3は、図1の表示システムの制御装置等の機能ブロック構成を示す。基板10は、HUD装置1の制御装置を構成するIC基板等であり、各部の駆動を制御する。基板10による制御装置は、ナビゲーションシステム201および運転支援ECU202等と通信を介して接続される。通信は例えばCAN(Car Area Network)等を介する通信である。ナビゲーションシステム201は、例えば車載のカーナビゲーションシステムである。運転支援ECU202は、車の運転の制御や支援を行う車載のエンジン制御ユニット等の制御装置である。運転支援ECU202は、周辺監視装置203と接続されている。周辺監視装置203は、自車の周辺状況を監視する装置であり、一例としてカメラや探査装置を含む。カメラは、自車の周辺を撮影した画像に基づいて、自車の周辺に存在する物体を検出する。探査装置は、探査波を送受信した結果に基づいて、自車の周辺に存在する物体を検出する。運転支援ECU202は、例えば周辺監視装置203での監視結果として検出された障害物に従って、駆動系や制御系を制御することで、運転支援制御を実現する。
[0043]
 基板10による制御装置は、ナビゲーションシステム201から、各種の情報を、前景情報として取得する。各種の情報は、自車が走行している現在位置に対応する道路の制限速度や車線数、ナビゲーションシステム201に設定されている自車の移動予定経路等が挙げられる。また、制御装置は、運転支援ECU202から、各種の情報を、前景情報として取得する。各種の情報は、例えば先行車両までの距離、先行車両の方位、障害物や標識が存在する位置等の情報が挙げられる。前景情報は、自車の前景として表示する虚像18を構成するための映像情報として使用される。
[0044]
 また、制御装置には、イグニッション信号204や自車状態情報205等が入力される。制御装置は、例えばイグニッション信号の入力によって起動される。自車状態情報205は、車載の各種センサ等から車両情報として得られる情報であり、例えば、警告表示情報、方向指示器の操作結果情報、車速やシフトポジション等の情報が挙げられる。
[0045]
 制御装置は、マイコン101、記憶装置102、BLU駆動回路103、光学系駆動回路104等を備える。マイコン101は、CPU、ROM、RAM等を含み、これらによってプロセッサまたはコントローラが構成される。マイコン101は、表示素子3の映像表示制御を含むHUD装置1の制御を行う。マイコン101は、入力の各種の情報に基づいて、虚像18のための映像データや表示制御情報を生成し、表示素子3やBLU駆動回路103へ送信する。記憶装置102には、上記虚像18の生成のための情報や映像データを含む、制御のための各種の情報やデータが記憶される。BLU駆動回路103は、光源2であるバックライトユニットの発光等を駆動する回路である。
[0046]
 光学系駆動回路104は、光学系11のレンズ4やミラー5や防眩板6等を駆動する回路である。光学系11の駆動は、レンズ4やミラー5や防眩板6の向きの調節のための駆動を含んでもよい。なお、図3では、レンズ4、ミラー5および防眩板6をすべて駆動可能な構成の場合を示しているが、これに限らず、一部の部品、例えばミラー5のみを駆動可能な構成としてもよい。すなわち、レンズ4、ミラー5または防眩板6の向きが固定である構成でもよい。向きの調節のための駆動は、利用者の所定の操作入力(例えばボタン押下)に応じて実行する構成としてもよいし、制御装置の判断によって自動で実行する構成としてもよい。
[0047]
 [(4)車載実装例]
 図4および図5は、図1のHUD装置1の車載実装例を示す。図4は、車内でウィンドシールド11の下側にあるインストルメントパネル301、計器盤302、ステアリングホイール303等を示す。この実装例では、HUD装置1は、インストルメントパネル301内において、特にステアリングホイール303および計器盤302の前方の位置に配置されている。インストルメントパネル301の上面の一部には開口部304が設けられており、その開口部304の下側にHUD装置1が収容されている。開口部304の位置に合わせて防眩板6が配置されている。一点鎖線の矢印は、HUD装置1からの映像光の光軸の概要を示す。図示のように、この実装例のHUD装置1の筐体9(破線で示す)は、z方向(Y方向)で光源2側からミラー5側へと部品サイズが次第に大きくなる構成を有する。なお、図4では、光源2、表示素子3等が分離された状態を示すが、各部品は相互に接続される。
[0048]
 図5は、図4の実装例における主な部品の分解構成を示す。HUD装置1は、筐体9の一部として筐体501を含み、この筐体501には、光源2と表示素子3とが接続されたユニット504と、レンズ4と、ミラー5とを含む各部品が固定される。各部品はねじ等を用いて固定される。ユニット504は、光源2のY方向(z方向)の前側の光出射面に対し、表示素子3の背面の入射面が重ね合わせられるようにして固定されている。筐体501のY方向の後側の面では、レンズ4のX方向の両端が固定される。筐体501のY方向の前側の面では、ミラー5のX方向の回転軸の両端が固定される。筐体501の上側には、ミラー5を収容する状態で、防眩板6が接続されている筐体502が固定される。筐体501の下側には、駆動制御用の基板503(基板10に対応する)や、モータ505(ミラー5の軸に接続される)等の他の部品が配置される。表示素子3のフレキシブル配線は、基板503と接続される。なお、この実装例では、光源2と表示素子3との組合せによるユニット504を用いているが、これに限らず可能である。例えば、ユニット504の代わりに、自発光型の蛍光表示管(VFD:Vacuum Fluorescent display)等を適用してもよい。
[0049]
 光源2は、LED光源等の固体光源が適用される。LED光源は、周囲温度変動に対する光出力変動が少ない特性を持つ。この実装例では、光源2であるLED光源は、複数のLED素子、コリメータ、偏光変換素子、導光体、拡散板、ヒートシンク等によって構成されている。コリメータは、LED素子からの光を集光し平行光に変換する。偏光変換素子は、偏光ビームスプリッタを用いて平行光の偏光方向を変換する。導光体は、平行光の光軸方向を例えば90度程度曲げて表示素子3への光軸方向にする。このような光源2の構成によって、光源2からの出射光は、光利用効率が高く面均一性が高い平行光として表示素子3へ供給される。表示素子3は、例えばフレームに取り付けられた液晶表示パネルおよびフレキシブルプリント回路基板等から構成される。
[0050]
 レンズ4は、入射面および出射面において入射側に凹型の曲面形状を持つ。この曲面形状は前述の拡大や調整のための形状である。レンズ4は、その形状によって、面内各位置でのミラー5への光線出射方向を制御する。これにより、ミラー5の形状による補正と合わせて、虚像18の表示に関する歪曲収差補正を含む補正が実現される。また、レンズ4は、ミラー5の形状による補正と合わせて、ウィンドシールド11の曲面に関する非点収差補正を含む補正を実現する。言い換えると、レンズ4およびミラー5を含む光学系11は、好適な虚像18の形成のための光学的な補正機能を実現する。
[0051]
 なお、補正機能の能力を高めるために、レンズ4が複数枚のレンズで構成されてもよい。また、レンズ4の代わりに、1枚以上の自由曲面ミラーが配置されてもよい。この場合、筐体9内で表示素子3からミラー5までの光路として曲げを含む光路が構成され、ミラー5への光線入射方向が制御される。また、レンズ4の形状は、レンズ4の光軸方向での厚さを面内各位置に応じて異ならせた形状としてもよい。この場合、表示素子3とミラー5との間で面内各位置の光線の光学的距離を異ならせることができる。レンズ4の入射面と出射面との一方または両方の面の形状は、ミラー5からの反射光が表示素子3の一部分に集光することを防止する形状が好ましい。その形状は、図5等の実装例に示すように、表示素子3側に凹面を向けた形状が挙げられる。また、レンズ4の入射面等に反射防止膜を設けた構成として、光線の無用な反射を抑制してもよい。
[0052]
 ミラー5は、X方向の軸を持ち、外形が概略矩形で入射側に凹型の曲面を持つ凹面ミラーであり、軸の周りに回転が可能な機構を有する。制御装置の光学系駆動回路104は、モータ505を通じて、ミラー5の軸の回転を駆動する。この機構によって、映像光の投射方向が調整可能である。
[0053]
 防眩板6は、外形が概略矩形である曲面を持ち、この曲面は出射側に凹型の曲面である。防眩板6の曲面は、X軸とY軸から成る水平面に対し、運転者側に向いてやや斜めに傾きを持つ状態で配置されている。
[0054]
 上記実装例に限らず可能である。例えば、助手席の同乗者に対し虚像を提供するHUD装置等も同様に可能である。そのHUD装置は、例えばインストルメントパネル301内の他の位置に配置され、ウィンドシールド11の他の領域に映像を投射する。また、表示素子3の入射面および出射面には、偏光板(図2の偏光板20とは異なる)が配置されてもよい。これにより、映像光のコントラスト比を高めることができる。
[0055]
 [(5)ミラー、防眩板]
 図6は、HUD装置1の実装例における、ミラー5および防眩板6の傾きの角度に関する模式的な構成を示す。(A)は、筐体9の出射部の防眩板6とインストルメントパネル301の開口部304との関係で、傾きの角度の例を示す。(B)は、(A)に対し、ミラー5および防眩板6の傾きの角度の変更例を示す。ミラー5および防眩板6には、それぞれ、傾きの角度あるいは配置位置等を可変に調整できる機構を設けてもよい。開口部304は、例えば何も無い空間であるが、これに限らず、透過部材を設けてもよいし、蓋を含む開閉機構を設けてもよい。
[0056]
 (A)で、筐体9内に、前述のユニット504、レンズ4、ミラー5が配置されている。ここでは、レンズ4からミラー5への光軸をz方向としている。ミラー5の傾きの角度βを、光軸のz方向とミラー5の反射面中心点の垂直方向(対応する軸j2)とが成す角度として示す。ミラー5のx方向の回転軸5aには図5のモータ505が接続されている。基板10からそのモータ505を駆動することで、ミラー5の傾きの角度βが所定の範囲内で調整できる。
[0057]
 防眩板6は、y方向(Z方向)で上側に凹型の曲面形状を持つ。防眩板6は、面の中心点p1を基準として、破線で示すように、傾きの角度αを持って配置されている。角度αは、水平面のうちのz方向(Y方向)と、防眩板6の中心点p1の垂直方向(対応する軸j1)とが成す角度として示す。この軸j1は、z方向でやや後側に向いている。
[0058]
 防眩板6の傾きの角度αを調節できる形態とする場合、例えば、中心点p1等に回転軸を設け、その回転軸にモータが接続され、制御装置からそのモータを駆動する構成としてもよい。あるいは、前述の筐体502に回転駆動機構を設ける構成でもよい。なお、(A)では、インストルメントパネル301の開口部304と、筐体9の出射部の防眩板6との間に距離を有するが、これに限らず、開口部304と防眩板6の位置を殆ど同じにしてもよい。また、防眩板6の断面を平面としてもよいし、上側に凸型の曲面としてもよい。
[0059]
 インストルメントパネル301の開口部304、または防眩板6には、所定の保護カバー等が設けられてもよい。この保護カバーは、例えば透明基材と黒膜とを有する。黒膜は、黒色塗料を含み、例えばストライプ形状に配置される。これにより、外光反射が低減できる。保護カバーと防眩板6とが一体で構成されてもよい。
[0060]
 実施の形態1の変形例として、筐体9の出射部の位置ではなく、インストルメントパネル301の開口部304の位置に、防眩板6に相当する、偏光板20と波長板31の組が設けられてもよい。
[0061]
 HUD装置1を使用しない時には、ミラー5の傾きを所定の状態にしておくこと、あるいは開口部304が開閉機構を持つ場合にはそれを閉じて非透過の状態にすることによって、HUD装置1内への外光入射影響を低減できる。
[0062]
 [比較例2]
 図28は、実施の形態1等に対する比較例2のHUD装置100の構成を示す。この比較例2は、P波をカットする偏光板20のみを設ける構成を示し、実施の形態1での波長板31を有さない。表示素子93は、S波を出射するタイプが用いられる。映像光のS波は、偏光板20を透過して外部へ出射される。図28の(A)は、比較例2における、偏光板20の配置の第1構成例を示す。図28の(B)は、偏光板20の配置の第2構成例を示す。図28の(C)は、偏光板20の配置の第3構成例を示す。
[0063]
 (A)で、第1構成例のHUD装置100は、筐体90の出射部の位置に、防眩板96として、偏光板20が配置されている。この第1構成例によれば、偏光板20によって外光L3(対応する外光A1)のP波をカットでき、外光A2等のように、一部のS波は入射するものの、HUD装置100内に侵入する外光を低減でき、視点13へ向かう外光を低減でき、HUD装置100内の熱を低減できる。
[0064]
 (B)で、第2構成例のHUD装置100では、筐体90の防眩板96は、公知技術で構成され、偏光板20等を含まない。第2構成例では、筐体90内で、ミラー95とレンズ94との間の所定の位置に、偏光板20が配置されている。この第2構成例によれば、偏光板20によって、ミラー95で反射後の外光A3のP波をカットでき、同様に、外光低減等の効果が得られる。第2構成例の場合、偏光板20の面積等のサイズは、第1構成例の偏光板20の場合よりも小さくできる。
[0065]
 (C)で、第3構成例のHUD装置100では、筐体90の防眩板96は、公知技術で構成され、偏光板20等を含まない。第3構成例では、筐体90内で、レンズ94と表示素子93との間の所定の位置に、偏光板20が配置されている。この第3構成例によれば、偏光板20によって、レンズ94を透過後の外光A3のP波をカットでき、同様に、外光低減等の効果が得られる。第3構成例の場合、偏光板20の面積等のサイズは、第2構成例の偏光板20の場合よりも小さくできる。
[0066]
 図28の比較例2の構成では、上記のように、偏光板20を用いて外光L3のうちの多くの成分であるP波をカットできるので、視認性および温度に関する相応の効果が得られる。しかしながら、比較例2では、外光L3のうちのS波の成分については低減できていない。そこで、実施の形態1の図2等の構成では、偏光板20に加え波長板31を用いた防眩板6としている。これにより、外光L3のうちのS波についても低減でき、外光対策に関するより高い効果が得られる。
[0067]
 また、外光のカットに伴って映像光に基づいた虚像の表示品質が低下することは望ましくない。そこで、後述の実施の形態4,5では、2枚の波長板(第1波長板と第2波長板)を用いることで、映像光の表示品質についても維持できる機能を実現する。
[0068]
 [(6)第1構成例]
 図7は、実施の形態1のHUD装置1における素子配置構成、および外光入射影響等を示す。図7は、Y-Z面(y-z面)において、筐体9の主要な部品と、ウィンドシールド11の領域16と、外光L1の影響とを示す。図7は、特に、防眩板6を構成する2つの素子である偏光板20と波長板31の組の配置に関する第1構成例を示す。この第1構成例では、筐体9の出射部の位置に偏光板20と波長板31の組が防眩板6として配置されている。なお、図7では、説明のために、偏光板20と波長板31との間に間隔を空けて図示している。防眩板6の実装例は前述の図2等の通りであるが、これに限らず可能である。表示素子3であるLCDは、S波を出射するタイプが用いられている。
[0069]
 外光L1に関して、太陽光等の自然光は、紫外線から赤外線までを含む幅広い波長領域の光であり、2種類の偏光方向の光(すなわちP波とS波)が混ざった状態で存在する光である。P波(=P偏光)は、電界成分が入射面に平行な電磁波であり、光の進行方向に対し垂直な偏光方向を持つP偏光成分である。S波(=S偏光)は、電界成分が入射面に垂直な電磁波であり、光の進行方向に対し平行な偏光方向を持つS偏光成分である。光が境界面に入射する際には、その光をP波とS波に分けて考えることができる。図面では、P波を一方の種類(ドットパターン)の矢印で示し、S波を他方の種類(白)の矢印で示す。また、直線偏光や円偏光を、図示のように各種類の小さな矢印で示す。
[0070]
 外光L1のうちの一部の外光L2(主にS波)は、ウィンドシールド11の例えば領域16で外光L2として反射される。外光L1の他の一部は、領域16を透過し、外光L3として、HUD装置1の出射部の防眩板6に入射する。この外光L3(対応する外光A1とする)は、前述の比較例1または比較例2のHUD装置100と同様に、P波とS波を含み、P波が多くS波が少ない状態の光である。このことに基づいて、実施の形態1のHUD装置1における防眩板6は、外光L3のP波およびS波の両方をカットまたは低減するための構成を有する。
[0071]
 外光A1は、まず偏光板20に入射する。偏光板20は、外光A1のうちのP波をカットし、S波を透過する。偏光板20を透過した外光A2は、主にS波を含む状態の直線偏光を持つ光である。外光A2は次に波長板31に入射する。
[0072]
 波長板31は、複屈折素子等で構成され、光の位相を変える光学素子であり、直交する偏光成分の間に位相差を生じさせて入射光の偏光状態を変換する素子であり、位相板とも呼ばれる。特に、この波長板31は、λ/4波長板(四分の一波長板:Quarter-wavelength plate)である。λ/4波長板は、入射光の高速軸の光成分と低速軸の光成分との間に90度(λ/4)の位相差を生じさせることで、直線偏光から円偏光への変換や円偏光から直線偏光への変換が可能な素子である。なお、λは、光の一波長(360度)を表し、λ/4は四分の一波長(90度)を表している。λ/4波長板は、入射光の電界振動方向においてλ/4(=π/2=90度)の位相差を与える。光学的に、P波がλ/4波長板を1回透過すると、偏光面内の偏光方向が45度回転される。その光がλ/4波長板を2回目に透過すると、さらに45度回転される。すなわち、2回の透過の合計では、偏光方向が90度回転されることになり、すなわち、P波からS波への変換(あるいはS波からP波への変換)が実現される。
[0073]
 波長板31は、外光A2のS波の偏光方向を45度回転させる。波長板31を透過した後の外光A3は、このS波の偏光方向が45度回転した状態の円偏光を持つ光であり、回転矢印付きの実線矢印で示す。外光A3は、ミラー5で反射され、反射後の外光A4となる。外光A4も外光A3と同様の状態の光である。ミラー5からの反射光である外光A4は、レンズ4に向かう。外光A4の一部は、レンズ4で反射され、外光A5としてミラー5へ戻る。あるいは、外光A4の一部は、レンズ4を透過し、表示素子3の出射面で反射され、レンズ4へ戻る。その外光は、再びレンズ4を透過し、外光A5としてミラー5へ戻る。
[0074]
 レンズ4からの外光A5は、ミラー5で反射され、反射光である外光A6となり、防眩板6の方へ向かう。外光A6は、まず波長板31に入射し、波長板31の透過によって、偏光方向がさらに45度回転され、その状態の外光A7として出射される。この際、合計では2回目の変換であり、外光A2のS波からは、偏光方向が合計で90度回転されることで、P波に変換されている。このP波の直線偏光を持つ外光A7は、S波の直線偏光を持つ外光A2に対し、直交する関係を持つ。2種の直線偏光を異なる種類の小さな矢印で示す。外光A7は、さらに偏光板20に入射し透過によってP波がカットされる。よって、防眩板6から外部へ外光である迷光が戻るようにして出射されることが防止される(×印で示す)。HUD装置1内において、ミラー5、レンズ4および表示素子3等のみならず、ミラー5の端部や図示しない保持部材等のすべての部品によって、外光の反射等による迷光が生じ得るが、実施の形態1のHUD装置1によれば、それらのすべての迷光を防止または低減できる。
[0075]
 [(7)偏光方向]
 図8は、図7の第1構成例に対応した、波長板31を用いた、外光の偏光方向の変化、変換についての説明図を示す。図8は、偏光方向を表す角度として360度をとった偏光面を示し、横軸を0度、180度とし、縦軸を90度、270度とし、横軸をP波、縦軸をS波に対応させている。光(例えばP波)が波長板31を1回透過することは、偏光方向の45度の回転の変換701に対応する。さらにその光が波長板31をもう1回透過することは、偏光方向の45度の回転の変換702に対応し、合計では偏光方向の90度の回転の変換に対応する。すなわち、光が波長板31を合計で2回透過することは、P波からS波への変換(あるいはS波からP波への変換)に対応する。
[0076]
 第1構成例で、最初、外光A1のうちのP波が偏光板20によってカットされ、S波を含む外光A2となる。図8では、この外光A2のS波を、90度の位置に示している。外光A2は、波長板31を1回目に透過して筐体9内に入射する。これにより、外光A2は、偏光方向が45度回転された外光A3となる。変換703は、この際のS波からの45度回転を示す。外光A3を135度の位置に示す。透過・変換の回数を丸付き数字で示す。その後、外光A4,A5,A6は、偏光方向が変化しないので、135度の位置にある。外光A6は、波長板31の2回目の透過によって、偏光方向がさらに45度回転される。変換704は、この際の135度から180度への回転を示し、外光A7を180度の位置に示す。この外光A7は、P波に変換されているので、偏光板20でカットされる。
[0077]
 上記のように、第1構成例によれば、外光A1のP波を偏光板20によってカットし、残りのS波を波長板31によってカットすることができる。外光L1に基づいた迷光は、防眩板6から外部へ殆ど出ない。よって、このHUD装置1によれば、領域16や視点13に向かう外光を低減でき、虚像18の視認性を確保または向上できる。また、防眩板6によって、HUD装置1内に侵入する外光の熱エネルギーが低減できるので、HUD装置1内の表示素子3等の部品の熱を低減でき、温度上昇を抑制でき、部品の耐熱温度以下にすることができる。また、HUD装置1内の温度を低くできることから、表示素子3として安価な液晶表示素子等を用いることが容易となり、コスト等の点で有利となる。
[0078]
 なお、第1構成例において、筐体9の出射部の位置に、上記2つの素子の組による防眩板6に加え、従来型の防眩板(対応する素子)を追加で配置した構成としてもよい。また特に、その従来型の防眩板は、吸収型の防眩板(例えば黒膜を備える素子)とすることが望ましい。この場合、その吸収型の防眩板によって、外光反射を抑制することができる。また、防眩板6には、外光A1のうち紫外線領域の光および赤外線領域の光の少なくとも一方の光を反射する反射膜等を追加して設けてもよい。
[0079]
 [(8)映像光]
 図9は、実施の形態1の図7の第1構成例の場合に、表示素子3であるLCDからの映像光の偏光方向等について示す。図9の(A)は、上記表示素子3からの映像光の変化の概要を示す。表示素子3は、S波の映像光を出射するタイプである。表示素子3の出射面から出射された映像光B1は、主にS波であり、このS波は、レンズ4を透過して拡大等され、ミラー5で反射され、映像光B2となる。映像光B2は、まず波長板31に入射する。この際、この映像光は、波長板31の透過によって偏光方向が45度回転された状態の円偏光を持つ映像光B3となる。その映像光B3は、さらに偏光板20に入射する。この映像光B3は、偏光板20の透過によって、P波の成分がカットされ、S波の成分のみが透過し、S波の直線偏光を持つ映像光B4となる。この映像光B4は、領域16へ向かい、反射されて、視点13へ向かう。
[0080]
 図9の(B)は、上記映像光の偏光方向の変化について図8と同様に偏光面で示す。映像光B1,B2は、S波であるため、90度の位置にある。波長板31を透過後の映像光B3は、偏光方向の45度の回転の変換901によって、135度の位置にある。このように、第1構成例の場合、映像光B4および視点13に入射する映像光に関しては、最初の映像光B1のS波の状態から45度回転された状態の円偏光の映像光のうちのS波の成分を持つ直線偏光の光となる。そのため、虚像18の表示品質に関しては、視点13へ入射する映像光が、最初のS波の状態が維持されている光である場合に比べ、反射率や輝度がやや低下する。この表示品質で許容できる場合には、実施の形態1の構成で外光対策に関する十分な効果が得られる。この表示品質をさらに改善したい場合には、例えば後述の実施の形態4等が有効となる。
[0081]
 (実施の形態2)
 図10を用いて、本発明の実施の形態2のHUD装置について説明する。実施の形態2等の基本的な構成は実施の形態1と同様であり、以下では、実施の形態2等における実施の形態1とは異なる構成部分について説明する。実施の形態2のHUD装置1は、図7の第1構成例に対する変形例であり、防眩板6を構成する2つの素子の配置が異なる第2構成例を示す。
[0082]
 図10は、実施の形態2のHUD装置1における第2構成例を示す。この第2構成例では、ミラー5とレンズ4との間の所定の位置z1に、偏光板20および波長板31の組による防眩素子62が配置されている。防眩素子62は筐体9に固定される。この第2構成例では、筐体9の出射部には、従来型の防眩板60が配置されている。この防眩板60は偏光板20および波長板31を含まない。z方向の位置z1において、映像光の出射側に偏光板20、入射側に波長板31が配置されている。外光A1,A2,A3は、多くのP波と少しのS波とを含む光であり、ミラー5で反射後の外光A3は、防眩素子62の透過によって、P波がカットされ、偏光方向が45度回転された状態の円偏光を持つS波の外光A4となる。レンズ4等から反射後の外光A5は、防眩素子62の2回目の透過によってカットされる。
[0083]
 第2構成例によれば、第1構成例と類似の効果が得られる。第2構成例では、第1構成例に比べ、偏光板20および波長板31の面のサイズをより小さくできる。理由は、位置z1は、出射部の位置に比べ、映像光の拡大途中の位置であるためである。ただし、第2構成例では、外光A1のうちのS波が、外光A2として、出射部よりも下側のミラー5を含む領域まで入射する。
[0084]
 [(2-1)変形例]
 図11は、実施の形態2の変形例のHUD装置の構成を示す。この変形例は、上記第2構成例に関する変形例である。この変形例は、筐体9の出射部の位置に偏光板20が配置され、ミラー5とレンズ4との間の位置z1に波長板31が配置されている。偏光板20を透過して入射する外光A2,A3は、S波の直線偏光の光である。ミラー5で反射後の外光A3は、波長板31の透過によって、45度回転された状態の円偏光の外光A4となる。レンズ4等から反射後の外光A5は、波長板31の2回目の透過によってP波の直線偏光の外光A6,A7となる。外光A7は偏光板20の2回目の透過によってカットされる。この変形例によれば、第2構成例と類似の効果が得られる。
[0085]
 [(2-2)偏光方向]
 図12は、図10の実施の形態2に関する、偏光方向の変化について、図8と同様に示す。外光A1,A2,A3のS波は、90度の位置にあり、変換1201によって45度回転し、外光A4,A5は、135度の位置になる。なお、表示素子3からの映像光のS波は、防眩素子62の透過後、図9の映像光B4と同様の状態の光となる。図11の変形例の場合にも図12と類似の変化となる。
[0086]
 (実施の形態3)
 図13を用いて、本発明の実施の形態3のHUD装置について説明する。実施の形態3のHUD装置1は、図7の第1構成例に対する変形例であり、防眩板6を構成する2つの素子の配置が異なる第3構成例を示す。図13は、実施の形態2のHUD装置1における第3構成例を示す。この第3構成例では、レンズ4と表示素子3との間の所定の位置z2に、偏光板20および波長板31の組による防眩素子63が配置されている。防眩素子63は筐体9に固定される。この第3構成例では、筐体9の出射部には、従来型の防眩板60が配置されている。z方向の位置z2において、映像光の出射側に偏光板20、入射側に波長板31が配置されている。
[0087]
 図13の実施の形態3における偏光方向の変化については以下の通りである。外光A1,A2,A3は、P波およびS波を含む光であり、図示しないが図12にならうと、ミラー5で反射後の外光A3は、レンズ4を透過後に防眩素子63を透過することで、P波がカットされ、偏光方向が45度回転された円偏光を持つ外光A4となる。外光A4は、表示素子3の面で反射し、再び防眩素子63を透過することで、カットされ、レンズ4には入射しない。なお、表示素子3からの映像光のS波は、防眩素子63の透過後、図9の映像光B4と同様の状態の光となる。
[0088]
 第3構成例によれば、第1構成例や第2構成例と類似の効果が得られる。第3構成例では、第2構成例に比べ、偏光板20および波長板31の面のサイズをさらに小さくできる。理由は、位置z2は、位置z1に比べ、レンズ4による映像光の拡大前の位置であるためである。ただし、第3構成例では、外光A1のうちのS波が、外光A2,A3として、ミラー5およびレンズ4を含む領域まで入射する。
[0089]
 [(3-1)変形例]
 図14は、実施の形態3の変形例のHUD装置の構成を示す。この変形例は、第3構成例に関する変形例である。この変形例は、ミラー5とレンズ4との間の位置z1に偏光板20が配置され、レンズ4と表示素子3との間の位置z2に波長板31が配置されている。この変形例によれば、第3構成例と類似の効果が得られる。
[0090]
 変形例における偏光方向の変化については以下の通りである。ミラー5で反射後の外光A3は、偏光板20の透過によってP波がカットされ、S波の外光A4となる。外光A4は、レンズ4を透過し、波長板31の1回目の透過によって、偏光方向が45度回転された円偏光を持つ外光A5となる。その外光A5は、表示素子3の出射面で反射し、レンズ4の方に戻る外光A6となる。その外光A6は、波長板31の2回目の透過によってさらに45度回転され、すなわちP波に変換される。そのP波の外光A7は、レンズ4を透過後、偏光板20でカットされる。
[0091]
 なお、第2構成例または第3構成例またはそれらの変形例において、筐体9の出射部の位置に、従来型の防眩板を追加で配置した構成としてもよい。特に、第2構成例または第3構成例では、その従来型の防眩板は、反射型の防眩板とすることが望ましい。その場合、その反射型の防眩板で熱を蓄積しにくいので、HUD装置1内の熱をより低減できる。
[0092]
 [変形例]
 図15は、上記実施の形態1、2および3に関する2つの素子の配置に関する他の変形例を示す。この変形例は、HUD装置1の出射部の位置に偏光板20が配置され、レンズ4と表示素子3との間の位置z2に波長板31が配置されている。偏光板20を透過して入射したS波の外光A2,A3は、レンズ4を透過後、波長板31の透過によって、45度回転された状態の円偏光の外光A4となる。その外光A4が表示素子3で反射された後の外光A5は、波長板31の透過によって、P波に変換される。そのP波の外光A6,A7は、偏光板20によってカットされる。この変形例によれば、上記各構成例と類似の効果が得られる。
[0093]
 (実施の形態4)
 図16~図18を用いて、本発明の実施の形態4のHUD装置について説明する。実施の形態4のHUD装置は、前述(図9)の映像光の品質をさらに改善するための構成例を示す。図16は、実施の形態4のHUD装置1の構成を示す。この構成は、実施の形態1の構成(図7)に比べて異なる構成として、防眩板6に加え、レンズ4と表示素子3との間の所定の位置z2に、波長板32が配置されている。この波長板32は、λ/4波長板であり、波長板31との区別のため、第2波長板と記載する場合がある。また、この構成は、表示素子3として、前述の表示素子3とは異なり、P波を出射するタイプを用いている。
[0094]
 筐体9内では、z方向において、所定の位置z3に表示素子3が配置され、所定の位置z4にレンズ4が配置されている。そして、位置z4のレンズ4と位置z3の表示素子3との間の所定の位置z2に波長板32が配置されている。この波長板32の映像光入射側の面は、表示素子3の出射面との間に所定の距離K1を持って離間して配置されている。また、この波長板32の映像光出射側の面は、レンズ4の映像光入射面との間に所定の距離K2を持って離間して配置されている。
[0095]
 外光A1は、筐体9の出射部の位置の防眩板6に入射する。外光A1は、偏光板20によってP波がカットされ、S波の直線偏光を持つ外光A2となる。外光A2は、波長板31を透過し、偏光方向が45度回転された円偏光を持つ外光A3となる。外光A3は、ミラー5で反射され、反射後の外光A4は、レンズ4を透過し、位置z2の波長板32に入射する。この外光A4は、波長板32の透過によって2回目の変換として偏光方向がさらに45度回転される。すなわち、この外光A4は、外光A2からは合計で90度回転されて、P波に変換された直線偏光を持つ外光A5となる。このP波の外光A5は、表示素子3の出射面で反射され、外光A6として戻る。このP波の外光A6は、波長板32に入射し、3回目の透過による変換によって、偏光方向がさらに45度回転され、円偏光を持つ外光A7となる。この外光A7は、合計では偏光方向が45度×3=135度回転した状態の光である。この外光A7は、レンズ4を透過し、ミラー5で反射され、外光A8となる。外光A8は、波長板31に入射し、4回目の透過による変換によって、偏光方向がさらに45度回転され、外光A9となる。この外光A9は、合計では偏光方向が45度×4=180度回転した状態の光であり、すなわちS波に変換された直線偏光を持つ外光A9となる。このS波の外光A9は、偏光板20を透過し、外光A10となる。
[0096]
 図17は、実施の形態4の場合の外光および映像光の偏光方向の変化について同様に示す。外光A2のS波は、90度の位置にある。外光A2は、波長板31による1回目の変換1601によって45度回転され、外光A3,A4は、135度の位置にある。外光A4は、波長板32による2回目の変換1602によってさらに45度回転され、外光A5,A6は、180度の位置になり、すなわちP波になる。外光A6は、波長板32による3回目の変換1603によって、さらに45度回転され、外光A7,A8は、225度の位置になる。外光A8は、波長板31による4回目の変換1604によって、さらに45度回転され、外光A9は、270度の位置になり、すなわちS波になる。このS波の外光A9は、偏光板20を透過して、S波の外光A10としてHUD装置1外へ出射される。
[0097]
 図18は、実施の形態4の場合の映像光の変化について示す。表示素子3の出射面から出射されたP波の映像光B1は、まず波長板32を透過することで、偏光方向が45度回転した状態の円偏光の映像光B2となる。図17では、最初、映像光B1のP波が0度の位置にあり、1回目の変換1611によって、45度の位置になることを示す。映像光B2は、レンズ4を透過し、ミラー5で反射される。この映像光B3は、波長板31を透過することで、偏光方向がさらに45度回転した状態の直線偏光を持つ映像光B3となる。図17では、この映像光B3が、2回目の変換1612によって、90度の位置になり、すなわちS波に変換されることを示す。このS波の映像光B3は、偏光板20を透過してS波の直線偏光を持つ映像光B4となり、その映像光B4が領域16へ向かう。
[0098]
 上記のように、実施の形態4の場合、HUD装置1の出射部の防眩板6から外部への映像光を、S波の映像光とすることができ、前述の図9の構成に比べ、虚像18の表示品質をより高めることができる。ただし、この構成の場合、HUD装置1の出射部の防眩板6から外部へ、一部のS波を含む外光A10が出射する。この点についてさらに改善したい場合には、以下の実施の形態5が有効である。
[0099]
 (実施の形態5)
 図19~図21を用いて、本発明の実施の形態5のHUD装置について説明する。実施の形態5のHUD装置は、実施の形態4の構成からさらに工夫し、外光入射影響を低減するための構成例を示す。図19は、実施の形態5のHUD装置1の構成を示す。この構成は、実施の形態4の構成(図16)に比べて異なる構成として、波長板32が、レンズ4と表示素子3との間で、表示素子3の出射面に接する位置z5に配置されている。表示素子3は、実施の形態4と同様に、P波を出射するタイプを用いている。図20は、実施の形態5における外光および映像光の偏光方向の変化について同様に示す。図21は、実施の形態5における映像光の変化について同様に示す。
[0100]
 外光A1は、偏光板20によってP波がカットされ、S波の外光A2となる。外光A2は、波長板31による1回目の変換1801によって、S波の90度の状態から、偏光方向が45度回転され、135度の状態の円偏光を持つ外光A3となる。外光A3は、ミラー5で反射されて外光A4となる。外光A4は、レンズ4を透過し、波長板32に入射する。この外光A4は、波長板32の表面で反射され、外光A5となる。これにより、外光A4は、波長板32の透過による偏光方向の45度回転の変換作用を受けずに、外光A5となる。この外光A5は、レンズ4を透過し、ミラー5で反射され、外光A6となる。外光A3~A6は、135度の状態の円偏光を持つ光である。外光A6は、波長板31に入射し、2回目の変換1802によって、さらに45度回転され、180度の状態になり、すなわちP波に変換される。このP波の直線偏光を持つ外光A7は、偏光板20によってカットされる。
[0101]
 一方、表示素子3の出射面から出射される映像光B1は、P波の映像光であり、図20では、0度の位置に示される。このP波の映像光B1は、波長板32を透過することで、1回目の変換1811によって、偏光方向が45度回転された状態の円偏光を持つ映像光B2となる。この映像光B2は、レンズ4を透過し、ミラー5で反射され、反射後の映像光B3は、波長板31に入射する。この映像光B3は、波長板31を透過することで、2回目の変換1812によって、偏光方向がさらに45度回転され、90度の状態になり、すなわちS波に変換された映像光B4となる。このS波の直線偏光を持つ映像光B4は、偏光板20を透過してS波の直線偏光を持つ映像光B5となり、領域16へ向かう。
[0102]
 上記のように、実施の形態5の構成では、HUD装置1の出射部の防眩板6から外部への外光の出射が防止できると共に、S波の映像光B5を出射でき、虚像18の表示品質についても維持または向上することができる。また、実施の形態5の構成では、実施の形態4の構成よりも、表示素子3とレンズ4との距離を小さくして配置できるので、装置小型化に関してより有利である。
[0103]
 [他の実施の形態(1)]
 図22は、他の実施の形態として、実施の形態5の変形例のHUD装置1の構成を示す。この構成は、実施の形態5の筐体9の出射部の位置において、防眩板6の2つの素子である偏光板20と波長板31の組に、さらに従来型の防眩板60が配置されている。すなわち、この防眩板6は、y方向で上側から順に、防眩板60、偏光板20、および波長板31の3つの素子の組合せで構成されている。外光A1の一部は、防眩板60によって吸収または反射される。同様に、前述の各実施の形態の構成に、従来型の防眩板60を追加した構成としてもよい。
[0104]
 また、この実施の形態では、ミラー5に対する表示素子3およびレンズ4の配置に関して、前述の図19等の構成のように外光対策として斜めに傾きを持った状態で配置する構成ではなく、その傾きを持たせずに配置した構成としている。図22で、z方向で位置z3の表示素子3、および位置z4のレンズ4は、Z方向(y方向)に直立する状態で配置されている。表示素子3およびレンズ4からの光軸は、Y方向(z方向)に延在している。表示素子3および光源2は、前述のユニット504の形態とした場合を示す。この構成の場合、表示素子3等を斜めに配置しないので、筐体9のY方向でのサイズをより小型にできる。防眩板6を用いた外光対策機能によって十分な効果が得られる場合には、この実施の形態のように、表示素子3等を斜めに配置しない構成とすることができる。同様に、前述の各実施の形態で、表示素子3等を斜めに配置しない構成とすることができる。
[0105]
 [他の実施の形態(2)]
 図23は、他の実施の形態として、実施の形態1の変形例のHUD装置1bの構成を示す。このHUD装置1bを含む表示システムは、ウィンドシールド11の内側面とHUD装置1bの出射部との間の所定の位置にコンバイナ180を有する。HUD装置1bの出射部の位置には、実施の形態1と同様に、偏光板20と波長板31の組による防眩板6が設けられている。このHUD装置1bの筐体9内には、ミラー5を有さず、レンズ4、表示素子3、光源2等を有する。
[0106]
 前述のウィンドシールド11を透過した外光L3は、さらに、コンバイナ180を透過する場合がある。このコンバイナ180を透過した外光L3b(あるいはコンバイナ180を透過していない他の外光でもよい)が、外光A1として、HUD装置1の出射部の防眩板6に入射する。外光A1は、偏光板20によってP波がカットされ、残りのS波は波長板31によって偏光方向が45度回転される。波長板31を透過した外光A2は、レンズ4を透過し、表示素子3で反射される。反射後の外光A3は、再びレンズ4を透過し、再び波長板31を透過する。その際に、その外光A3は、さらに偏光方向が45度回転され、すなわちP波に変換される。そのP波の外光は、偏光板20によってカットされ、HUD装置1bの外部には出ない。一方、表示素子3からの映像光は、レンズ4を透過して拡大等され、防眩板6の2つの素子を透過し、コンバイナ180の領域180aへ投射され、視点13の方へ反射される。
[0107]
 上記のように、コンバイナ180と表示素子3との間の所定の位置に、偏光板20と波長板31との組が配置されている構成でもよく、実施の形態1と類似の効果が得られる。前述の各実施の形態に関して同様にコンバイナ180との組合せが適用できる。また、この構成の変形例として、コンバイナ180の面(言い換えるとコンバイナ180の一部)に、偏光板20または防眩板6または他の光学素子が配置されていてもよい。
[0108]
 (実施の形態6)
 図24を用いて、本発明の実施の形態6のHUD装置について説明する。図24は、実施の形態6のHUD装置1の構成を示す。実施の形態6は、筐体9内に、第2反射素子であるコールドミラー7が追加されており、これにより、映像光の光路を概略2回曲げる構成としている。この構成では、前述の光源2や表示素子3やレンズ4が配置されていた領域、特に点Q2の位置に、コールドミラー7が配置されている。コールドミラー7に対し概略的にZ方向で下側には、レンズ4、表示素子3、および光源2が配置されている。また、この構成では、前述の実施の形態5と同様に、筐体9の出射部の位置に防眩板6として偏光板20および波長板31が配置され、かつ、レンズ4と表示素子3との間で表示素子3の出射面に接する位置に、波長板32が配置されている。表示素子3は、実施の形態5と同様に、P波を出射するタイプを用いている。
[0109]
 表示素子3からの映像光の光路は、以下のようになる。まず、Z方向(y方向)で上方への光軸(詳細にはz方向でやや後側に傾いた光軸)がある。この光軸上では、対応する映像光として、表示素子3からの映像光B1、波長板32を透過後の映像光B2、およびレンズ4を透過後の映像光B3がある。次に、コールドミラー7(点Q2)からミラー5(点Q1)への光軸として、概略的にY方向(z方向)への光軸(詳細にはy方向でやや下側に傾いた光軸)がある。この光軸上に映像光B4がある。次に、ミラー5(点Q1)から防眩板6への光軸として、概略的にZ方向(y方向)への光軸(詳細にはz方向でやや後側に傾いた光軸)がある。この光軸上に、映像光B5、および防眩板6から出射後の映像光B6がある。P波の映像光B1は、図21と同様であるが、波長板31を透過し、S波の円偏光を持つ映像光B2,B3,B4,B5となる。映像光B5は、防眩板6を透過し、S波の直線偏光を持つ映像光B6となる。
[0110]
 コールドミラー7は、第2反射素子であり、言い換えると、IRフィルタ(赤外線フィルタ)である。コールドミラー7は、映像光を反射し、赤外線領域成分を透過し、赤外線領域成分を反射しない素子である。コールドミラー7は、外部から入射した外光、例えばミラー5で反射後のS波の円偏光を持つ外光A3に関して、赤外線領域成分であるIR241を透過することで、表示素子3等の光軸の方には反射しない。これにより、外光A3がコールドミラー7で反射されてレンズ4および表示素子3の方に向かった場合でも、その外光A4はIR成分を含まず、熱エネルギーが低減されている。よって、この構成では、表示素子3等の蓄熱および温度上昇をより低減することができる。また、この実施の形態6によれば、ミラー5およびコールドミラー7を用いた光路の構成によって、筐体9のY方向のサイズをより小型にすることができる。なお、コールドミラー7は、公知技術を用いて1個の素子として実現できるが、これに限らず、複数の素子(例えばIRフィルムとミラー)から構成されてもよい。表示素子3および光源2については、前述のユニット504を適用してもよい。
[0111]
 (実施の形態7)
 図25を用いて、本発明の実施の形態7のHUD装置について説明する。図25は、実施の形態7のHUD装置1の構成を示す。この構成は、前述の実施の形態3(図13の第3構成例)の変形例に相当し、その第3構成例に、実施の形態6と同様に、コールドミラー7が追加されている。実施の形態6と同様に、映像光の光路上、点Q2の位置に、コールドミラー7が配置されている。この構成では、筐体9の出射部の位置には従来型の防眩板60が配置されており、レンズ4と表示素子3との間に、防眩素子63として偏光板20および波長板31の組が配置されている。表示素子3は、実施の形態3と同様に、S波を出射するタイプを用いている。
[0112]
 表示素子3からの映像光の光路は、以下のようになる。まず、Z方向(y方向)で上方への光軸があり、この光軸上に、表示素子3からの映像光B1、波長板32および偏光板20を透過後の映像光B2、およびレンズ4を透過後の映像光B3がある。次に、コールドミラー7からミラー5への光軸があり、この光軸上に、映像光B4がある。次に、ミラー5から防眩板6への光軸があり、この光軸上に、映像光B5、および防眩板6から出射後の映像光B6がある。S波の映像光B1は、防眩素子63を透過後、図13や図9と同様に、S波から45度回転された状態の光のうち透過した成分のS波の直線偏光を持つ映像光B2,B3,B4,B5,B6となる。
[0113]
 実施の形態7によれば、実施の形態6と類似の効果が得られる。筐体9内に入射した外光は、防眩素子63でカットされるので、迷光や表示素子3の蓄熱を低減できる。また、例えば外光A3は、コールドミラー7でIR241が透過されるので、表示素子3等に向かう外光A4の熱エネルギーを低減できる。実施の形態6や実施の形態7のように、HUD装置の筐体9の出射部と表示素子3との間に偏光板20および波長板31の組が配置され、かつ、第1反射素子および第2反射素子が配置されている構成としてもよい。
[0114]
 (実施の形態8)
 図26を用いて、本発明の実施の形態8のHUD装置について説明する。図26は、実施の形態8のHUD装置1の構成を示す。実施の形態8は、実施の形態6,7と同様に、筐体9内で点Q2の位置にコールドミラー7が配置されている。また、実施の形態8は、前述の各実施の形態と異なる構成点としては、波長板31を有さない。図26の構成では、筐体9の出射部の位置に従来型の防眩板60が配置され、レンズ4と表示素子3との間の位置に、偏光板20が配置されている。表示素子3は、S波を出射するタイプを用いている。
[0115]
 表示素子3からの映像光の光路は、以下のようになる。まず、Z方向(y方向)で上方への光軸があり、この光軸上では、表示素子3からの映像光B1、偏光板20を透過後の映像光B2、およびレンズ4を透過後の映像光B3がある。次に、コールドミラー7からミラー5への光軸があり、この光軸上に、映像光B4がある。次に、ミラー5から防眩板60への光軸があり、この光軸上に、映像光B5、および防眩板60から出射後の映像光B6がある。表示素子3からのS波の映像光B1は、偏光板20を透過後、S波の直線偏光を持つ映像光B2,B3,B4,B5,B6となる。
[0116]
 コールドミラー7は、例えばミラー5で反射後のP波およびS波を持つ外光A3に関して、IR241を透過し、表示素子3等の方には反射しない。これにより、コールドミラー7で反射後の外光A4はIR成分を含まず、熱エネルギーが低減されているので、表示素子3等の蓄熱および温度上昇を低減できる。また、実施の形態8によれば、実施の形態6,7と同様に、筐体9のY方向のサイズをより小型にできる。偏光板20の位置は、図26のレンズ4と表示素子3との間の位置に限らず、光路上で表示素子3よりも後段、出射側の位置であればよい。
[0117]
 また、実施の形態8の変形例として以下の構成も可能である。この変形例では、レンズ4は、複数のレンズ、例えば光路上で前段の凹レンズと後段の自由曲面レンズとで構成される。そして、その凹レンズと自由曲面レンズとの間に偏光板20が配置される。この構成の場合、偏光板20の保持のためのスペースを低減できるので、筐体9のZ方向のサイズをより小さくできる。
[0118]
 以上、本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は前述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。HUD装置は、自動車に限らず、電車や航空機等の移動体にも適用可能である。

符号の説明

[0119]
 1…HUD装置、2…光源、3…表示素子、4…レンズ、5…ミラー、6…防眩板、9…筐体、10…基板、20…偏光板、31…波長板。

請求の範囲

[請求項1]
 車両のウィンドシールドまたはコンバイナの領域に映像光を投射することによって虚像を提供するヘッドアップディスプレイ装置であって、
 筐体内に、
 光源と、
 前記光源からの光に基づいて映像光を生成する表示素子と、
 前記表示素子からの映像光を透過する屈折素子と、
 前記屈折素子からの映像光を前記領域へ向けて反射する第1反射素子と、
 を備え、
 前記筐体の前記映像光の出射部と前記表示素子との間の光路上において、
 外光のP波をカットする偏光板と、
 前記偏光板よりも前記表示素子に近い側の位置に配置され、四分の一波長板である第1波長板と、
 を有する、ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項2]
 請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記筐体の出射部の位置に、前記偏光板および前記第1波長板が配置されている、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項3]
 請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記第1反射素子と前記屈折素子との間の光路上に、前記偏光板および前記第1波長板が配置されている、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項4]
 請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記屈折素子と前記表示素子との間の光路上に、前記偏光板および前記第1波長板が配置されている、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項5]
 請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記屈折素子と前記表示素子との間の光路上で、前記第1波長板よりも前記表示素子に近い側の位置に、四分の一波長板である第2波長板が配置されている、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項6]
 請求項5記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記表示素子は、P波の映像光を出射するタイプの表示素子であり、
 前記第2波長板は、前記表示素子の出射面に接して配置されている、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項7]
 請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記筐体の出射部の位置に、前記偏光板が配置され、
 前記第1反射素子と前記屈折素子との間の光路上に、前記第1波長板が配置されている、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項8]
 請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記第1反射素子と前記屈折素子との間の光路上に、前記偏光板が配置され、
 前記屈折素子と前記表示素子との間の光路上に、前記第1波長板が配置されている、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項9]
 請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記筐体の出射部の位置に、前記偏光板が配置され、
 前記屈折素子と前記表示素子との間の光路上に、前記第1波長板が配置されている、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項10]
 請求項6記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記第1反射素子と前記屈折素子との間の光路上に配置された、前記映像光を反射し、前記外光の赤外線成分を反射しない第2反射素子を有する、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項11]
 請求項4記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記第1反射素子と前記屈折素子との間の光路上に配置された、前記映像光を反射し、前記外光の赤外線成分を反射しない第2反射素子を有する、
 ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項12]
 車両のウィンドシールドまたはコンバイナの領域に映像光を投射することによって虚像を提供するヘッドアップディスプレイ装置であって、
 筐体内に、
 光源と、
 前記光源からの光に基づいて映像光を生成する表示素子と、
 前記表示素子からの映像光を透過する屈折素子と、
 前記屈折素子からの映像光を前記領域へ向けて反射する第1反射素子と、
 を備え、
 前記筐体の前記映像光の出射部と前記表示素子との間の光路上において、
 外光のP波をカットする偏光板と、
 前記第1反射素子と前記屈折素子との間の光路上に配置された、前記映像光を反射し、前記外光の赤外線成分を反射しない第2反射素子と、
 を有する、ヘッドアップディスプレイ装置。
[請求項13]
 請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
 前記光源は、バックライトユニットであり、
 前記表示素子は、液晶表示素子である、
 ヘッドアップディスプレイ装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

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[ 図 26]

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[ 図 28]