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1. WO2020183751 - 画像形成装置

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明 細 書

発明の名称 画像形成装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004  

課題を解決するための手段

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

発明の効果

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032  

図面の簡単な説明

0033  

発明を実施するための形態

0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 画像形成装置

技術分野

[0001]
 本発明は、画像形成装置に関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1に記載の画像形成装置は、転写ベルトに用紙を保持させて、複数の感光体ドラムからトナー画像を転写コロトロンの放電により転写して、フルカラーコピーを作成する画像形成装置において、転写ベルトに対して、帯電コロトロンを配置して用紙を保持させ、剥離位置では剥離コロトロンを用いて用紙の剥離を行わせる構成を含んでいる。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 日本国特開平07-309479号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 二次転写部を構成する転写体をあらかじめ帯電させずに用いる構成と比較して、二次転写部における紙シワを抑制することができる画像形成装置を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0005]
 本発明の第1の態様に係る画像形成装置は、電子写真方式で形成された画像を保持する像保持体と、前記像保持体に対向して設けられ、周回しつつ前記像保持体と接触して二次転写領域を形成する転写体と、前記二次転写領域を帯電させる電圧を印加する印加部と、前記転写体の前記二次転写領域以外の領域に対向して設けられ、前記転写体の表面を、前記印加部の印加電圧と逆極性に帯電させる帯電部と、を有する。
[0006]
 本発明の第2の態様に係る画像形成装置は、第1の態様に係る画像形成装置において、前記転写体の表面における、前記二次転写領域よりも前記周回方向の上流側、かつ、前記帯電部よりも下流側に、前記画像の転写対象となる媒体を保持する保持点を有する。
[0007]
 本発明の第3の態様に係る画像形成装置は、第1又は第2の態様に係る画像形成装置において、前記帯電部は、前記転写体の表面に印加される電圧が一定となるように定電圧制御される。
[0008]
 本発明の第4の態様に係る画像形成装置は、第3の態様に係る画像形成装置において、前記帯電部により前記転写体の表面に印加される電圧の絶対値が、前記媒体の特性に応じて設定される。
[0009]
 本発明の第5の態様に係る画像形成装置は、第3の態様に係る画像形成装置において、前記帯電部により前記転写体の表面に印加される電圧の絶対値が、使用される環境の湿度に応じて設定される。
[0010]
 本発明の第6の態様に係る画像形成装置は、第4又は第5の態様に係る画像形成装置において、画像形成対象の媒体が、熱定着されてから前記転写体に供給された際に前記帯電部によって印加される電圧の絶対値が、前記媒体が熱定着されずに前記転写体に供給された際に前記帯電部によって印加される電圧の絶対値と比較して大きい値とされる。
[0011]
 本発明の第7の態様に係る画像形成装置は、第1の態様に係る画像形成装置において、画像形成対象の媒体を前記転写体の表面に保持するグリッパを有し、前記転写体における、前記二次転写領域よりも前記周回方向の上流側、かつ、前記帯電部よりも下流側に、前記グリッパが前記画像の転写対象の媒体を前記転写体の表面に保持する保持点を有する。
[0012]
 本発明の第8の態様に係る画像形成装置は、第7の態様に係る画像形成装置において、前記媒体の搬送経路における、前記転写体よりも上流側において、前記グリッパが前記媒体を把持する把持点を有する。
[0013]
 本発明の第9の態様に係る画像形成装置は、第8の態様に係る画像形成装置において、前記グリッパは、前記把持点、前記保持点、及び二次転写領域を通過する周回経路に沿って周回し、前記周回経路は、前記帯電部と前記転写体との接触部を避けて設けられている。
[0014]
 本発明の第10の態様に係る画像形成装置は、第7~第9の態様のいずれか1つに係る画像形成装置において、前記転写体の周長は、搬送対象となる媒体のうち、搬送方向の長さが最も長い媒体の搬送方向の長さ以上とされている。
[0015]
 本発明の第11の態様に係る画像形成装置は、第1の態様に係る画像形成装置において、前記帯電部は、前記転写体における、前記像保持体に保持された画像形成対象となる媒体へ転写がされない画像と接触する領域に印加する電圧の絶対値を、前記像保持体に保持された画像を前記媒体へ転写する時に印加する電圧の絶対値よりも小さい値とする。
[0016]
 本発明の第12の態様に係る画像形成装置は、第11の態様に係る画像形成装置において、前記帯電部は、前記転写体における、前記像保持体に保持された画像形成対象となる媒体へ転写がされない画像と接触する領域に印加する電圧の絶対値が前記像保持体に保持された画像を前記媒体へ転写する時に印加する電圧の絶対値よりも小さい値とする。
[0017]
 本発明の第13の態様に係る画像形成装置は、第12の態様に係る画像形成装置において、前記転写体における、前記帯電部により印加される電圧の絶対値が小さい値に設定される領域は、前記像保持体における、前記印加部により印加される電圧の絶対値が小さい値に設定される領域よりも、前記転写体の周方向に広く設定されている。
[0018]
 本発明の第14の態様に係る画像形成装置は、第11~13の態様のいずれか1つに係る画像形成装置において、前記像保持体に保持された画像を前記媒体へ転写する時の印刷動作から、前記媒体への転写がされない画像を形成する動作へ移行する際に、前記帯電部による電圧が印加されない状態で前記転写体が一周分駆動される。

発明の効果

[0019]
 本発明の第1の態様に係る画像形成装置によれば、二次転写領域を構成する転写体をあらかじめ帯電させずに用いる構成と比較して、二次転写部における紙シワを抑制することができる。
[0020]
 本発明の第2の態様に係る画像形成装置によれば、媒体の保持点を二次転写領域内に設けた構成と比較して、二次転写領域よりも上流側で転写体によって媒体を保持させることができる。
[0021]
 本発明の第3の態様に係る画像形成装置によれば、帯電部が定電流制御されていない構成と比較して、転写体の表面電位が均一でない場合においても、表面電位に応じた印加電圧の制御が不要である。
[0022]
 本発明の第4の態様に係る画像形成装置によれば、帯電部によって常に一定の電圧が印加される構成と比較して、媒体の特性によらず、媒体が保持される。
[0023]
 本発明の第5の態様に係る画像形成装置によれば、帯電部によって常に一定の電圧が印加される構成と比較して、使用環境の湿度によらず、媒体が保持される。
[0024]
 本発明の第6の態様に係る画像形成装置によれば、帯電部によって常に一定の電圧が印加される構成と比較して、媒体の熱定着履歴によらず、媒体が保持される。
[0025]
 本発明の第7の態様に係る画像形成装置によれば、グリッパによる媒体の保持点が二次転写領域内に設けられた構成と比較して、二次転写領域よりも上流側でグリッパによって媒体を転写体の表面へと保持される。
[0026]
 本発明の第8の態様に係る画像形成装置によれば、転写体の表面上に把持点が設けられた構成と比較して、媒体の保持の開始動作がより安定する。
[0027]
 本発明の第9の態様に係る画像形成装置によれば、周回経路が帯電部と転写体との接触部を通過するように設けられた構成と比較して、媒体を帯電させる機会を減らすことができる。
[0028]
 本発明の第10の態様に係る画像形成装置によれば、転写体の周長が、搬送対象となる媒体よりも搬送方向における長さが短い構成と比較して、転写体と媒体とが重畳する箇所における転写体の電位の制御が容易になる。
[0029]
 本発明の第11の態様に係る画像形成装置によれば、帯電部によって常に一定の電圧が印加される構成と比較して、転写体の汚れを抑制することができる。
[0030]
 本発明の第12の態様に係る画像形成装置によれば、印加部によって常に一定の電圧が印加される構成と比較して、転写体の汚れを抑制することができる。
[0031]
 本発明の第13の態様に係る画像形成装置によれば、転写体における、帯電部により印加される電圧の絶対値が小さい値に設定される領域が、像保持体における、印加部により印加される電圧の絶対値が小さい値に設定される領域よりも狭く設定されている場合と比べて、放電による画像乱れを抑制することができる。
[0032]
 本発明の第14の態様に係る画像形成装置によれば、前記像保持体に保持された画像を前記媒体へ転写する時の印刷動作から、像保持体上の媒体への転写がされない画像を印刷する動作へ移行する際に、帯電部による電圧が印加された状態で転写体が一周分駆動されない構成と比較して、転写体の汚れを抑制することができる。

図面の簡単な説明

[0033]
[図1] 第1実施形態に係る画像形成装置を示す正面図である。
[図2] 第1実施形態に係る画像形成装置における、グリッパの周回経路を示す側面図である。
[図3] 第3実施形態に係る帯電部の制御処理の一例を示すフローチャートである。
[図4] 第3実施形態に係る帯電部の制御処理の一例を示すフローチャートである。
[図5] 第3実施形態に係る帯電部の制御処理の一例を示すフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0034]
 <第1実施形態>
 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置(適宜、単に「装置」と称する)の一例について図1及び図2を用いて説明する。なお、各図に示された矢印UPは、鉛直方向であって装置上方向を指す。また、矢印RHは、図1に示されるように、水平方向であって装置に正対した際の右側を指す。また、以下説明中において前提なく上下方向を指定した場合は、図1に示す装置の上下方向を意味する。また、以下説明中において前提なく左右方向を指定した場合は、図1に示された装置に正対した際の左(=L)及び右(=R)方向を意味する。さらに、以下説明中において前提なく奥行方向(=手前及び奥)を指定した場合は、図1に示す装置に正対した際の奥行方向を意味する。
[0035]
[画像形成装置10の全体構成]
 まず、画像形成装置10の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の概略を示した正面図である。
[0036]
 図1に示されるように、画像形成装置10には、電子写真方式により画像を形成するための画像形成部12Y、12M、12C、12Kと、形成された画像を保持するための中間転写ベルト22と、中間転写ベルト22を装着して支持するための中間転写ユニット14と、が備えられている。また、画像形成装置10には、中間転写ユニット14から、画像記録用の用紙P(画像媒体の一例に相当)へと画像を転写するための転写体36が、中間転写ユニット14の下側に設けられている。
[0037]
 なお、中間転写ベルト22と転写体36の接触部は、後述する二次転写部を構成する。二次転写部は二次転写領域の一例である。この二次転写部において、画像形成部12によって形成されたトナー画像が、中間転写ユニット14に装着された中間転写ベルト22を介して用紙Pの表面に転写される構成となっている。
[0038]
 画像形成装置10には、各色のトナー層を夫々形成するための、複数の画像形成部12Y、12M、12C、12Kが備えられている。本実施形態では、イエロー画像形成部12Y、マゼンタ画像形成部12M、シアン画像形成部12C、ブラック画像形成部12K、のそれぞれの色に対応した合計4個の画像形成部12が備えられている。
[0039]
 ここで、本実施形態では、イエロー(=Y)、マゼンタ(=M)、シアン(=C)、及びブラック(=K)は、カラー画像を出力するための基本色となる。以下の説明において、各画像形成部12における、各色を区別する必要がない場合は、単に「画像形成部12」と称し、各色に対応した画像形成部を意味するY、M、C、又はKの各記号を適宜省略して説明する。
[0040]
 各色の画像形成部12は、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されている。図1に示されるように、各画像形成部12には、回転する円筒状の感光体24と、感光体24を帯電する帯電器26と、が備えられている。さらに、画像形成部12には、帯電した感光体24に露光用の光を照射して静電潜像を形成する露光装置28と、トナーを含んだ現像剤によって静電潜像をトナー層によって形成された画像として現像するための現像装置30と、が備えられている。
[0041]
 また、各色の感光体24は、中間転写ベルト22に接触するように構成されている。また、図1に示されるように、中間転写ベルト22の周回方向(=図1中の矢印Xの方向)において、上流側からイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応する各々の画像形成部12が並んで配置されている。
[0042]
(中間転写ユニット14)
 中間転写ユニット14は、各色の画像形成部12に対向して配置された一次転写ロール34と、転写体36に対向して配置されたバックアップロール33とを含んで構成されている。バックアップロール33は印加部の一例である。なお、転写体36についての詳細は後述する。
[0043]
(中間転写ベルト22)
 図1に示されるように、中間転写ベルト22は、無端状に形成されている。中間転写ベルト22は、像保持体の一例である。また、中間転写ベルト22は、複数のロール32に巻き掛けられて姿勢が決められている。本実施形態では、中間転写ベルト22の姿勢は、正面視において装置幅方向に長く、下方向に鈍角の凸部を有する略鈍角三角形状となっている。複数のロール32のうち、図示しない1つのロールは、図示しないモータの動力により中間転写ベルト22を矢印X方向に回転させる機能を有する。中間転写ベルト22は、矢印X方向に回転することによって、一次転写された画像を、後述する二次転写部18へと搬送する。
[0044]
 中間転写ベルト22は、各色の感光体24に接触又は離間した状態で、矢印Xの方向に周回可能に構成されている。
[0045]
(一次転写部)
 図1に示されるように、一次転写部19は、感光体24と中間転写ベルト22との接触部、および一次転写ロール34によって構成される。一次転写ロール34は、中間転写ベルト22を挟んで、感光体24に対向して配置される。この一次転写ロール34と中間転写ベルト22とは、予め定められた荷重で接触している。
[0046]
 また、一次転写ロール34には、図示しない給電部によって、電圧が印加される。この電圧は、感光体24に形成されたトナー画像が、感光体24と一次転写ロール34との間で中間転写ベルト22に一次転写されるための一次転写電圧とされる。
[0047]
(二次転写部)
 図1に示されるように、二次転写部18(=二次転写領域の一例に相当)は、中間転写ベルト22と、ロール状に形成された転写体36と、の接触部によって構成される。中間転写ベルト22は、転写体36に対向して配置されたバックアップロール33によって、転写体36に対して、予め定められた荷重で接触している。なお、転写体36の詳細については、後述する。
[0048]
 転写体36には、図示しない給電部によって、電圧が印加される。この電圧は、中間転写ベルト22に重畳して転写されたトナー画像が、二次転写部18に搬送された用紙Pに二次転写される際の二次転写電圧とされる。
[0049]
(定着装置)
 定着装置40は、用紙Pの搬送方向における二次転写部18の下流側に配置される。この定着装置40は、対向する一対のロールを含んで構成される。この一対のロールは、用紙搬送経路Aを挟んで対向するように設置されている。すなわち、定着対象となる用紙Pは、この一対のロール間を通過するように搬送される。
[0050]
(用紙搬送経路)
 図1に示される用紙搬送経路A(以下、適宜単に「搬送経路」と称する)は、あらかじめ用紙トレイ38に準備された用紙Pを搬送する機能を有する。詳細には、搬送経路Aは、図示しない複数の用紙搬送用のロールを含んで構成される。これにより、用紙Pは搬送経路Aに沿って、二次転写部18と、定着装置40と、を順に通過するように搬送される。
[0051]
(基本画像の画像形成動作)
 次に、画像形成装置10における、用紙Pへの基本的な画像形成動作の概要を説明する。
[0052]
 制御部16は、外部から画像形成指令を受けると、各画像形成部12を作動させる。各色の感光体24は、回転しながら帯電器26によって帯電される。また、制御部16は、画像信号処理部(不図示)において画像処理が施された画像データを、各露光装置28に送る。各露光装置28は、画像データに応じて各感光体24へ露光光を照射することによって、帯電した各感光体24に露光する。これにより、各感光体24の外周面に静電潜像が形成される。各感光体24に形成された静電潜像は、各現像装置30によって現像され、各色に対応した感光体24には、各色のトナー画像が形成される。
[0053]
 各色の感光体24に形成された各色のトナー像は、各一次転写部において各色の一次転写ロール34によって、中間転写ベルト22に一次転写される。このとき、中間転写ベルト22が周回することにより、各色のトナー画像は重畳されながら順次中間転写ベルト22に一次転写される。このように重畳されたトナー画像は、中間転写ベルト22の周回によって二次転写部に搬送される。そして、重畳されたトナー画像は、二次転写部において中間転写ベルト22から用紙Pに転写される。
[0054]
 トナー画像が二次転写された用紙Pは、定着装置40に向けて搬送される。定着装置40において、用紙Pのトナー画像形成面(以下適宜、「表面」と称する)は定着ベルトに、用紙Pのトナー画像形成面に対して裏側の面(以下適宜、「裏面」と称する)は定着ロールにそれぞれ加熱及び加圧される。これにより、各画像形成部12によって形成されたトナー画像は、用紙Pに定着される。
[0055]
 用紙Pの両面に画像が形成される場合には、定着装置40を通過した用紙Pは、その後の搬送経路において、表裏が反転される。その後、用紙Pは図示しない複数のローラーを含んで構成された搬送経路Bを搬送され、再び搬送経路Aへと搬送される。
[0056]
[要部の構成]
 次に、本実施形態の要部構成について説明する。
[0057]
(転写体)
 図1に示されるように、転写体36は中間転写ベルト22を挟んで、バックアップロール33に対向して、設けられている。この転写体36は、画像形成装置10の奥行方向に軸方向をとった円筒形状とされ、軸方向周り(=矢印Yの方向)に回転可能に設けられている。ここで、この転写体36の外周には、後述するグリッパ42が収まる凹み39が形成されている。また、この転写体36における凹み39を除いた周長は、画像形成装置10における画像形成対象となる用紙の搬送方向の最大長さよりも長く形成されている。なお、画像形成対象となる用紙の搬送方向の最大長さは、装置の仕様書にて定められる。
[0058]
(グリッパ)
 画像形成装置10は、搬送される用紙の先端部を保持し、用紙の搬送を補助するグリッパ42を備えている。グリッパ42は、装置の奥行方向に亘って、用紙の先端部を保持する。
[0059]
 このグリッパ42は、画像形成装置10の手前側及び奥側に設けられた図示しない搬送用チェーンによって保持されつつ、あらかじめ定められた周回経路Dに沿って、周回するように構成されている。
[0060]
 ここで、図2に示されるように、周回経路Dは、画像形成装置10の正面視で、用紙搬送経路Aに一部が重なるように設けられている。詳細には、周回経路Dは、転写体36における二次転写部18よりも上流側、かつ、後述する帯電部46よりも下流側に設けられた保持点48と二次転写部18との間を、転写体36の外周に沿って移動するように設けられている。
[0061]
 また、周回経路Dは、用紙Pの搬送経路Aにおける転写体36よりも上流側に設けられた把持点49を通過するように構成されている。ここでいう把持点49とは、グリッパ42によって用紙Pの把持が開始される位置のことである。本実施形態において把持点49は、グリッパ42と転写体36とによって用紙Pの保持を開始する保持点48よりも、用紙搬送方向における上流側に設けられている。さらに、この周回経路Dは、転写体36と帯電部46との接触部を避けて配置されている。これにより、グリッパ42が転写体36と帯電部46との間にはさまれて、いずれかの部材に傷をつけることを防ぐことができる。
[0062]
 ここで、グリッパ42の動作について説明する。グリッパ42は、周回経路Dに沿って用紙Pの搬送速度に合わせた速度で周回しながら、把持点49において搬送される用紙Pの先端部の保持を開始する。その後、グリッパ42は用紙搬送経路Aに沿って周回し、保持点48において用紙Pの先端部を転写体36の外周面上に保持する。このとき、グリッパ42は、転写体36の外周に設けられた凹み39に収容されつつ、転写体36の回転に合わせて周回する。これにより、グリッパ42によって先端が保持された用紙Pも、転写体36の外周面上を搬送される。
[0063]
 そして、グリッパ42は、二次転写部18を通過したのち、用紙Pの先端の把持を解除する。その後、グリッパ42は、用紙搬送経路Aと独立した周回経路Dを周回し、再び把持点49へと戻される。
[0064]
(帯電部)
 図1に示されるように、転写体36の外周面上における二次転写部18よりも上流側には、ロール状の帯電部46が、対向して設けられている。この帯電部46は、転写体36と接触して設けられており、転写体36の回転に合わせて回転するように構成されている。
[0065]
 帯電部46の表面には、電圧が印加されており、表面が帯電するようになっている。ここで帯電部46への電圧の印加は、転写体36への印加電圧が一定となるように制御されている(定電圧制御)。より詳細には、帯電部46により転写体36に印加される電圧は、二次転写部におけるバックアップロール33(=印加部)において中間転写ベルト22に印加される二次転写電圧と、逆極性の電圧である。そのため、帯電部46からの電圧の印加により帯電した転写体36の表面は、二次転写部18における転写電界の形成を補助する。すなわち、二次転写部18において、バックアップロール33から中間転写ベルト22に印加される電圧値が、小さく設定される。
[0066]
 画像形成装置10は、用紙Pへの転写を目的としないトナー画像を、画像形成部12によって中間転写ベルト22上に形成する場合がある。例えば、濃度、色合い、又は印刷位置調整用の画像を形成する場合や、各部材の潤滑性を向上させるためにトナーを潤滑剤として供給する目的でトナー画像を形成する場合や、劣化したトナーを装置外部へと排出させるためにトナー画像を形成する場合などが、これに相当する。この場合、中間転写ベルト22上に形成されたトナー画像は、中間転写ベルト22の周回に伴い、二次転写部18の下流側に設けられたクリーナ23において回収される。
[0067]
 このとき、二次転写部18において、トナー画像は転写体36と接触することとなるが、転写体36へのトナー画像の転写を防ぐ目的で、バックアップロール33は、中間転写ベルト22からトナー画像を転写する通常の印刷時(以下、「通常時」という)よりも絶対値が小さい電圧を中間転写ベルト22に印加する。また、帯電部46から、転写体36における対応する領域に印加される電圧も、同様の目的で、通常時より絶対値が小さい電圧が印加される。
[0068]
 さらに、このとき、転写体36の外周面上における、帯電部46によって印加される電圧の絶対値が通常より小さく設定される領域の先端部の位置は、バックアップロール33によって中間転写ベルト22に印加される電圧の絶対値が通常時より小さく設定される領域の先端部の位置と比較して、転写体36の周方向にずらして設けられている。
[0069]
 このような構成によれば、転写体36の外周面上において、バックアップロール33によって通常時より絶対値が小さい電圧が印加される中間転写ベルト22上の領域と、帯電部46とによって通常時より絶対値が小さい電圧が印加される転写体36上の領域とが互いに同一の広さである場合と比較して、転写体36の外周面上において、バックアップロール33または帯電部46によって通常時より絶対値が小さい電圧が印加される中間転写ベルト22上の領域を増やすことができる。これにより、電圧の切り替え位置が微小にずれた際に、転写体36表面と中間転写ベルト22との間で発生する放電を抑制することができる。
[0070]
 さらに、詳細には、転写体36の外周面上における、帯電部46によって印加される電圧の絶対値が通常時より小さく設定される領域は、バックアップロール33によって中間転写ベルト22に印加される電圧の絶対値が通常時より小さく設定される領域と比較して、転写体36の周方向に広く設定されている。
[0071]
 このような構成によれば、転写体36の外周面上における、電圧の絶対値が通常時より小さく設定される領域が、中間転写ベルト22における、バックアップロール33によって印加される電圧の絶対値が通常時より小さく設定される領域と比較して転写体36の周方向に狭く設定されている構成と比較して、転写体36表面と中間転写ベルト22との間で発生する放電を抑制することができる。
[0072]
 なお、用紙Pへの転写を目的とするトナー画像を形成する動作(=通常時の動作の一例に相当)から、用紙Pへの転写を目的としないトナー画像を形成する動作へ移行する際に、帯電部46により転写体36へ電圧が印加されない状態で転写体36が一周分駆動される。これにより、転写体36の外周面上の表面電位の履歴を消去することができる。
[0073]
(センサー)
 図1に示されるように、画像形成装置10には、複数のセンサー17が設けられている。これらのセンサー17は、それぞれ画像形成装置10の使用環境の湿度又は温度を検出するように構成されている。これらのセンサー17が検出した情報は、制御部16によって取得される。この情報に基づいて、二次転写部18におけるバックアップロール33からの印加電圧及び帯電部46における印加電圧が、制御部16によって決定される。
 <作用及び効果>
 次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
[0074]
 本実施形態に係る画像形成装置10によれば、搬送された用紙Pは、搬送経路Aに設けられた把持点49から、転写体36の外周面上に保持される。このとき、転写体36の外周面は、保持点48よりも転写体36における回転方向の上流側において帯電部46によって帯電されている。そのため、用紙Pにおける先端部以外の部分は、静電引力によって転写体36の外周面上に保持される。そして、用紙Pは、転写体36の外周面上に保持された状態で、二次転写部18へと供給される。
[0075]
 このような構成によれば、用紙Pが、転写体36の外周面を介さずに直接二次転写部に供給される構成と比較して、二次転写部18を通過する際の用紙Pの姿勢が安定する。用紙Pの厚みが薄い場合には一般的に二次転写部18において用紙Pの姿勢が軸方向のいずれかに偏ることで用紙Pにシワが発生し易くなる。本実施形態の画像形成装置10の構成によれば、転写体36によって用紙Pの姿勢が安定し、用紙Pへのシワの発生が抑制される。
[0076]
 また、帯電部46によって転写体36に印加される電圧は、バックアップロール33によって中間転写ベルト22に印加される電圧と逆極性の電圧が印加される。そのため、帯電部46とバックアップロール33とによって同極性の電圧が印加される構成と比較して、二次転写部18における電界形成のためにバックアップロール33に要求される必要印加電圧が低くなる。このように、バックアップロール33に印加する電圧を比較的低くすることで、放電等による画像乱れを抑制することができる。
[0077]
 また、搬送される用紙Pは、二次転写部18へと供給される前に、把持点49において、先端をグリッパ42によって保持される。そして、この状態のままさらに搬送され、保持点48において転写体36の外周面上へと保持される。このような構成によれば、帯電された転写体36の外周面に用紙Pが保持される際に、用紙Pの先端がグリッパ42によって保持されない構成と比較して、用紙Pの姿勢を安定させることができる。このように、用紙Pの姿勢が安定することで、転写体に保持される際に、用紙Pへのシワの発生を抑制させることができる。
[0078]
 また、用紙Pが転写体36への保持が開始される位置(保持点48)は、転写体36外周面の回転方向における二次転写部18よりも上流側、かつ、帯電部46よりも下流側に設けられている。このような構成により、転写体36の外周面は、保持点48において用紙Pが供給される時点で、既に帯電部46によって帯電させられた状態となる。
[0079]
 このような構成によれば、用紙Pが転写体36の外周面上に保持された状態で、転写体36の外周面が帯電させられる構成と比較して、より低い印加電圧で転写体36の外周面を帯電させることができる。
[0080]
 より詳細には、転写体36の外周面上に用紙Pが保持された状態で、転写体36を帯電させる場合、用紙Pを介して、又は、用紙Pを避けて転写体36を帯電させる必要があり、転写体36の表面を帯電させることは困難となる。特に、用紙Pを介して転写体36を帯電させる場合、用紙Pの特性によっては、転写体36の外周面を帯電させるために必要な電圧が大きくなる場合がある。このような構成と比較して、本実施形態に係る画像形成装置10では、用紙Pを介さずに転写体36の外周面を帯電させるため、帯電部46への印加電圧をより低く構成することができる。
[0081]
 <第2実施形態>
 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置について、図1を用いて説明する。なお、第2実施形態に係る画像形成装置は第1実施形態に係る画像形成装置の変形例であるため、重複する内容については、適宜、同一の番号を付して説明を省略する。
[0082]
 第2の実施形態では、用紙の搬送経路が第1の実施形態と異なった構成となっている。詳細には、用紙トレイ38から排出された用紙Pは、図1に示される用紙搬送経路Cに沿って転写体36へと供給される。このとき、用紙Pは、転写体36の回転方向における、帯電部46よりも上流側において、転写体36に保持される。
[0083]
 転写体36に供給された用紙Pは、転写体36と帯電部46との間を、転写体36の回転に伴って搬送される。この転写体36と帯電部46との間を通過する際に、帯電部46によって電圧が印加される。これにより、用紙Pの転写体36に対する付着力が補助される。
[0084]
 なお、このとき、グリッパ42及び周回経路Dは、転写体36と帯電部46との間を通過するように設けられている。ここで、グリッパ42が転写体36と帯電部46との間を通過する際には、帯電部46によってグリッパ42に電圧が印加されないように、制御部16によって帯電部46への印加電圧が制御される。これにより、グリッパ42が帯電し、用紙先端部付近に形成される画像を乱すことを抑制することができる。
[0085]
 さらに、グリッパ42によって、用紙Pの先端が転写体36の表面上に保持される。これにより、二次転写部18を通過する際に、用紙Pの姿勢が乱されるのを防ぐことができる。
[0086]
<作用及び効果>
 以下、本第2実施形態に係る画像形成装置の作用及び効果を説明する。
[0087]
 本実施形態によれば、用紙Pは、二次転写部18に搬送される前に、画像形成面に帯電部46によって電圧が印加される。これにより、用紙Pの表面が均一に帯電する。そのため、用紙Pの表面が不規則に帯電することによる画像乱れの発生を抑制することができる。
[0088]
 また、本第2実施形態における用紙搬送経路Cは、用紙Pを両面印刷する際における、裏面の印刷時にのみ適用されることも可能である。この場合、用紙Pは裏面の印刷時にのみ、転写体36と帯電部46との間を搬送される。
[0089]
 このような構成によれば、用紙Pの表面が、表面の印刷時に二次転写部18において印加された電圧の履歴(=帯電履歴)や、定着装置40において、定着ロールから剥離される際に生じた電荷を有している場合がある。このような場合に、帯電部46によって印加される電圧によって、用紙Pが有する用紙表面上の電気的な履歴を消去することができる。
[0090]
 <第3実施形態>
 本発明の第3実施形態に係る画像形成装置について、図3~5を用いて説明する。なお、第3実施形態に係る画像形成装置は第1実施形態の実施形態に係る画像形成装置の変形例であるため、重複する内容については、適宜、同一の番号を付して説明を省略する。
[0091]
 センサー17及び制御部16によって取得された情報に応じて、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が、制御部16によって変更される。
[0092]
 図3~図5には、第3実施形態に係る画像形成装置における制御処理の一例が示されている。ここで、これらの図に示される制御処理は、制御部16に含まれる、図示しないCPU、ROM、ストレージ、及びRAMによって実行される。詳細には、CPUによってROM又はストレージから読み出された制御プログラムが、RAMに展開されることによって制御処理が実行される。
[0093]
 図3には、搬送される用紙Pの坪量に応じて帯電部46によって印加される電圧の電圧値が変更される場合の、制御処理が示されている。
[0094]
 制御処理が開始されると、センサー17によって、用紙Pの坪量情報が取得される(ステップS101)。センサー17によって取得された用紙の坪量が、あらかじめ制御部16内に記憶された基準値よりも大きい場合(=ステップS102:YES)、制御部16は、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が、基準値の坪量の用紙(通常の用紙)を印刷する場合の電圧値(通常の電圧値)と比較して、大きい電圧値(通常より大きい電圧値)となるように印加電圧を制御する(=ステップS103)。なお、ここでいう基準値の坪量には、例えば、出力機会が一番多いと想定される用紙の坪量などを採用することができる。
[0095]
 一方で、センサー17によって取得された用紙の坪量が、あらかじめ制御部16内に記憶された基準値よりも大きくない場合(=ステップS102:NO)、ステップS104へと移行される。
[0096]
 そして、センサー17によって取得された用紙の坪量が、あらかじめ制御部16内に記憶された基準値よりも小さい場合(=ステップS104:YES)、制御部16は、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が、基準値の坪量の用紙を印刷する場合の電圧値(通常の電圧値)と比較して、小さい電圧値(通常より小さい電圧値)となるように印加電圧を制御する(=ステップS105)。
[0097]
 一方で、センサー17によって取得された用紙の坪量が、あらかじめ制御部16内に記憶された基準値よりも小さくない場合(=ステップS104:NO)、制御部16は、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が、あらかじめ定められた基準値の値となるように印加電圧を制御する(=ステップS105)。
[0098]
 図4には、画像形成装置10が使用される環境の湿度に応じて、帯電部46によって印加される電圧の電圧値が変更される場合の、制御処理が示されている。
[0099]
 制御処理が開始されると、センサー17によって、画像形成装置10が使用される環境の湿度情報が取得される(ステップS111)。センサー17によって取得された湿度が、あらかじめ制御部16内に記憶された基準値よりも高い場合、「通常より高湿度の環境」であると判断し(=ステップS112:YES)、制御部16は、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が、基準値の湿度において使用される電圧値と比較して、小さい電圧値(通常より小さい電圧値)となるように印加電圧を制御する(=ステップS113)。
[0100]
 一方で、センサー17によって取得された画像形成装置10が使用される環境の湿度が、あらかじめ制御部16内に記憶された基準値よりも高くない場合(=ステップS112:NO)、ステップS114へと移行される。
[0101]
 そして、センサー17によって取得された画像形成装置10が使用される環境の湿度が、あらかじめ制御部16内に記憶された基準値よりも低い場合、「通常より低湿度の環境」であると判断し(=ステップS114:YES)、制御部16は、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が、基準値の湿度において使用される電圧値と比較して、大きい電圧値(通常より大きい電圧値)となるように印加電圧を制御する(=ステップS115)。
[0102]
 一方で、センサー17によって取得された用紙の坪量が、あらかじめ制御部16内に記憶された基準値よりも小さくない場合(=ステップS114:NO)、制御部16は、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が、あらかじめ定められた基準値(通常の電圧値)となるように印加電圧を制御する(=ステップS116)。
[0103]
 図5には、画像形成対象の用紙Pが、定着装置40によって熱定着されてから転写体36に供給されたものか否かに応じて、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の電圧値を変更する制御処理が示されている。ここでいう用紙Pが熱定着されてから転写体36に供給された場合とは、例えば、両面印刷時を行う際に、表面の印刷(=1パス目の印刷ジョブ)を処理した後に裏面の印刷(=2パス目の印刷ジョブ)を処理する場合等が相当する。
[0104]
 制御処理が開始されると、制御部16によって、印刷ジョブの情報が取得される(ステップS121)。制御部16によって取得された印刷ジョブの情報が、2パス目の印刷ジョブであった場合(=ステップS122:YES)、制御部16は、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が、1パス目の印刷ジョブの場合の電圧値(あらかじめ定められた基準値の電圧値)と比較して、大きい電圧値(1パス目よりも大きい電圧値)となるように印加電圧を制御する(=ステップS123)。
[0105]
 一方で、制御部16によって取得された印刷ジョブの情報が、2パス目の印刷ジョブでない場合(=ステップS122:NO)、ステップS124へと移行される。
[0106]
 制御部16によって取得された印刷ジョブの情報が、2パス目の印刷ジョブでなかった場合(=ステップS122:NO)、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が、あらかじめ定められた基準値の電圧値(通常の電圧値)となるように帯電部46の印加電圧を制御する(=ステップS124)。
[0107]
 <作用及び効果>
 以下、本第3実施形態に係る画像形成装置の作用及び効果を説明する。
[0108]
 本実施形態によれば、図3に示されるように、用紙Pの坪量に応じて、帯電部46によって転写体36に印加される電圧の絶対値が変更される。用紙Pの坪量が基準値よりも大きい場合には、用紙の抵抗値が高くなるため、二次転写部18において、より大きな転写電圧(すなわち、より強い電界の形成)が必要となる。本実施形態によれば、基準値より坪量の大きい用紙に印刷する場合には、帯電部46における転写体36への印加電圧をより大きい電圧値で定電圧制御する。逆に、より坪量の小さい用紙に印刷する場合には、帯電部46における転写体36への印加電圧をより小さい電圧値で定電圧制御する。
[0109]
 また、図4に示されるように、使用される環境の湿度に応じて、帯電部46による転写体36への印加電圧が変更される。湿度が基準値よりも低い場合には、含水率が低下して用紙の抵抗値が高くなるため、二次転写部18において、より大きな転写電圧(すなわち、より強い電界の形成)が必要となる。本実施形態によれば、通常より湿度の低い環境で使用される場合には、帯電部46における転写体36への印加電圧を通常時よりも大きい電圧値で定電圧制御する。逆に、通常より湿度の高い環境で使用される場合には、帯電部46における転写体36への印加電圧を小さい電圧値で定電圧制御する。
[0110]
 また、図5に示されるように、用紙の定着履歴の有無に応じて、帯電部46による印加電圧が変更される。用紙が定着装置40において熱定着されると、用紙に含まれていた水分が定着過程において蒸発して用紙の含水率が低下し、用紙の抵抗値が高くなる。このため、二次転写部18において、より大きな転写電圧(すなわち、より強い電界の形成)が必要となる。本実施形態によれば、定着履歴の有る用紙が転写体36へと供給された場合には、帯電部46における転写体36への印加電圧をより大きい電圧値で定電圧制御する。逆に、定着履歴を持たない用紙が供給された場合には、帯電部46における転写体36への印加電圧をより小さい電圧値で定電圧制御する。
[0111]
 本実施形態に係る画像形成装置10によれば、使用される湿度、環境、用紙の定着履歴の有無に応じて、転写に必要な電圧が帯電部46によって転写体36に対して印加されることで、二次転写部18における転写不良を抑制することができる。また、転写に必要な電圧がより小さい場合には、より小さい電圧値で定電圧制御されるため、過剰な電圧の印加が抑制される。これにより、過剰な電圧印加による画像乱れの発生を抑制することができる。
[0112]
 なお、本実施形態においては、用紙Pの坪量ではなく、その他の特性に応じて帯電部46によって転写体36の表面に印加される電圧を定電圧制御する電圧値を変更する構成とすることもできる。ここでいう用紙の特性とは、例えば、用紙の材質、コーティングの有無等に起因する用紙抵抗の高低などを採用することができる。
[0113]
 <その他の態様>
 以上、各実施形態に係る画像形成装置について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
[0114]
 例えば、各実施形態における帯電部46は、ロール状の接触式帯電装置(=帯電部46)を例示したが、帯電方法はこれに限られない。例えば、非接触形式の放電型帯電装置を用いることもできる。この場合、グリッパ42は、転写体36と帯電装置との間を通過するように周回させることもできる。
[0115]
 また、上記の各実施形態においては、グリッパ42は、用紙の先端を物理的に保持する構成として例示したが、このような構造に限られるものではなく、例えば空気を吸引する力で用紙Pの先端を保持するものであってもよい。
 本願は、2019年3月8日付の日本国特許願第2019-042977号に基づき優先権を主張する。

請求の範囲

[請求項1]
 電子写真方式で形成された画像を保持する像保持体と、
 前記像保持体に対向して設けられ、周回しつつ前記像保持体と接触して二次転写領域を形成する転写体と、
 前記二次転写領域を帯電させる電圧を印加する印加部と、
 前記転写体の前記二次転写領域以外の領域に対向して設けられ、前記転写体の表面を、前記印加部の印加電圧と逆極性に帯電させる帯電部と、
 を有する画像形成装置。
[請求項2]
 前記転写体の表面における、前記二次転写領域よりも周回方向の上流側、かつ、前記帯電部よりも下流側に、前記画像の転写対象となる媒体を保持する保持点を有する、請求項1に記載の画像形成装置。
[請求項3]
 前記帯電部は、前記転写体の表面に印加される電圧が一定となるように定電圧制御される、請求項1又は2記載の画像形成装置。
[請求項4]
 前記帯電部により前記転写体の表面に印加される電圧の絶対値が、画像形成対象の媒体の特性に応じて設定される、請求項3に記載の画像形成装置。
[請求項5]
 前記帯電部により前記転写体の表面に印加される電圧の絶対値が、使用される環境の湿度に応じて設定される、請求項3に記載の画像形成装置。
[請求項6]
 画像形成対象の媒体が、熱定着されてから前記転写体に供給された際に前記帯電部によって印加される電圧の絶対値が、前記媒体が熱定着されずに前記転写体に供給された際に前記帯電部によって印加される電圧の絶対値と比較して大きい値とされる、請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
[請求項7]
 画像形成対象の媒体を前記転写体の表面に保持するグリッパを有し、
 前記転写体における、前記二次転写領域よりも周回方向の上流側、かつ、前記帯電部よりも下流側に、前記グリッパが前記画像の転写対象の媒体を前記転写体の表面に保持する保持点を有する、請求項1に記載の画像形成装置。
[請求項8]
 前記媒体の搬送経路における、前記転写体よりも上流側において、前記グリッパが前記媒体を把持する把持点を有する、請求項7に記載の画像形成装置。
[請求項9]
 前記グリッパは、前記把持点、前記保持点、及び二次転写領域を通過する周回経路に沿って周回し、
 前記周回経路は、前記帯電部と前記転写体との接触部を避けて設けられた、請求項8に記載の画像形成装置。
[請求項10]
 前記転写体の周長は、搬送対象となる媒体のうち、搬送方向の長さが最も長い媒体の搬送方向の長さ以上とされている、請求項7~請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
[請求項11]
 前記帯電部は、前記転写体における、前記像保持体に保持された画像形成対象となる媒体へ転写がされない画像と接触する領域に印加する電圧の絶対値を、前記像保持体に保持された画像を前記媒体へ転写する時に印加する電圧の絶対値よりも小さい値とする、請求項1に記載の画像形成装置。
[請求項12]
 前記印加部は、前記像保持体における、前記画像形成対象となる媒体へ転写がされない画像を保持する領域に印加する電圧の絶対値を、前記像保持体に保持された画像を前記媒体へ転写する時に印加する電圧の絶対値よりも小さい値とする、請求項11に記載の画像形成装置。
[請求項13]
 前記転写体における、前記帯電部により印加される電圧の絶対値が小さい値に設定される領域は、前記像保持体における、前記印加部により印加される電圧の絶対値が小さい値に設定される領域よりも、前記転写体の周方向に広く設定されている、請求項12に記載の画像形成装置。
[請求項14]
 前記像保持体に保持された画像を前記媒体へ転写する時の印刷動作から、前記媒体への転写がされない画像を形成する動作へ移行する際に、前記帯電部による電圧が印加されない状態で前記転写体が一周分駆動される、請求項11~請求項13のいずれか1項に記載の画像形成装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]