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1. WO2020130009 - 電動圧縮機

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明 細 書

発明の名称 電動圧縮機

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011  

発明の効果

0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014  

実施例 1

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034  

実施例 2

0035   0036  

符号の説明

0037  

請求の範囲

1   2   3  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 電動圧縮機

技術分野

[0001]
 この発明は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を駆動させる電動機と、電動機を制御するインバータ制御装置とを有する電動圧縮機に用いられ、インバータ制御装置の構成部品の熱を放熱する構造に関する。

背景技術

[0002]
 例えば特許文献1に示される圧縮機構とモータとが一体化された冷媒圧縮用電動圧縮機は、ハウジング内において、モータを収容したモータ収容空間と、モータの駆動を制御するモータ駆動回路が収容されたモータ駆動回路収容空間とが、仕切壁により仕切られた構成になっている。また、特許文献1に示される冷媒圧縮用電動圧縮機では、圧縮機構に対してモータがモータ駆動回路側になるように配置されており、ハウジングの前記仕切壁よりもモータ側に冷媒ガスの流入ポートが設けられた構成になっている。
[0003]
 モータを駆動制御するために高温化したモータ駆動回路の構成部品を冷却する必要があるところ、特許文献1に示される冷媒圧縮用電動圧縮機では、駆動回路を構成する構成部品を、冷媒ガス吸入経路の囲壁となっている仕切壁の電動機前方側面に取り付けているので、駆動回路の構成部品が発した熱が仕切壁を介してモータ収容空間内の低温の冷媒ガスに放出されることから、モータ駆動回路の構成部品は、特に放熱装置を設けなくても冷却することが可能であるとしている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2002-174178号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、特許文献1に示されるような、駆動回路の構成部品を冷媒ガス吸入経路の囲壁となる仕切壁の電動機前方側面に取り付けて冷却する方法では、駆動回路の構成部品の仕切壁に直接当接していない基板や基板上のキャパシタ等の構成部品については、冷却が不十分になる恐れがある。
[0006]
 本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、電動機を収容するハウジング部材の吸入室を兼ねるモータ室とインバータ制御装置を収容するハウジング部材のインバータ室とを仕切る仕切り壁に直接当接していないインバータ制御装置の構成部品の冷却を図った電動圧縮機を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記目的を達成すべく、請求項1に記載の電動圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する電動機と、前記電動機を制御するインバータ制御装置が、この順序で軸方向に配置されてハウジング内に設けられた電動圧縮機であって、前記ハウジングは、前記電動機が収容されたモータ室を形成するとともに冷媒を外部冷凍サイクルから吸入するための吸入ポートが設けられたモータハウジングと、前記インバータ制御装置が収容されたインバータ室を形成するインバータハウジングとを含み、前記モータハウジングは、前記インバータハウジング側の軸方向端部が開放され、前記インバータハウジングの底壁により前記モータハウジングの前記モータ室と前記インバータハウジングの前記インバータ室とが仕切られており、前記モータハウジングと前記インバータハウジングとが、前記圧縮機構側から前記モータ室を介して前記インバータハウジングに向けて挿入された結合具により締結されており、前記インバータハウジングの前記底壁には、前記インバータ室内に突出した突出部が形成されており、前記結合具の先端部がこの突出部の内部に結合していることを特徴としている。結合具は、例えばボルト等である。圧縮機構は、モータハウジングとは別のハウジング部材に収容されるものであっても、ハウジングに収容されず、圧縮機構自体が電動圧縮機の外形状の一部を成すものであっても良い。インバータ制御装置の構成部品で、突出部による冷却の対象となるものは、例えば基板や基板上に配置されたキャパシタ等である。これらの発熱体から突出部への伝熱は、発熱体から突出部への熱放射を利用するものであっても、インバータ室内の空気等を伝熱媒体とするものであっても、発熱体と突出部とを直接接触させるものであってもよい。
[0008]
 これにより、インバータ室内に突出した突出部、ひいては突出部内に挿入されると共に吸入室を兼ねるモータ室内に延材する連結具、更にはモータ室に流入した冷媒ガスに、インバータ制御装置の構成部品から発した熱が伝播されるので、インバータ制御装置の構成部品は仕切り壁(インバータハウジングの底壁)に直接当接していなくても冷却される。
 なお、ここで、仕切り壁に当接していないインバータ制御装置の構成部品とは、直接かつ安定的に仕切り壁に当接するよう設けられた構成部品以外のものを意味し、ギャップフィラー等の伝熱剤を介して仕切り壁に近接している構成部品を除外しない。
[0009]
 請求項2に記載の電動圧縮機にあっては、前記インバータ制御装置はキャパシタを備え、複数の前記キャパシタが、前記インバータ室に突出した前記突出部を取り囲むように円弧状に配列されていることを特徴としている。
[0010]
 このように、発熱量の大きいキャパシタを、突出部を取り囲むように設けることにより、放射によりキャパシタの熱を突出部に伝え、ボルトを介してモータ室の冷媒ガスに逃がすことが出来る。
[0011]
 請求項3に記載の電動圧縮機にあっては、前記突出部は、複数のフインを前記筒状の部分の外周側に有することを特徴としている。これにより、インバータ室内の空気から突出部への熱伝播の機能を高めることができる。

発明の効果

[0012]
 以上に述べたように、本発明によれば、インバータ制御装置の構成部品が発した熱が、インバータ室内に突出した突出部、ひいては突出部内に挿入されると共に吸入室を兼ねるモータ室内に延材する連結具、更にはモータ室に流入した冷媒に伝播されるので、仕切り壁(インバータハウジングの底壁)に直接当接していないインバータ制御装置の構成部品についても冷却することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] この発明の実施例1の電動圧縮機の全体構成の概略を示した断面図である。
[図2] 前記電動圧縮機のインバータハウジングをインバータ制御装置が配置された側から見た図であって蓋体及び基板を除くとともに基板に設けられたキャパシタの位置を想像線にて示した説明図である。
[図3] インバータ制御装置が収容されたインバータハウジングの突出部にボルトが装着される状態を示す説明図である。
[図4] インバータ制御装置の底壁に接していない構成部品を冷却する仕組みが示された説明図である。
[図5] この発明の実施例2の電動圧縮機の全体構成の概略を示した断面図である。

発明を実施するための形態

[0014]
 以下、この発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
実施例 1
[0015]
 図1から図4に、この発明が適用される実施例1の電動圧縮機1が示されている。なお、図1において、図中右側を電動圧縮機1の前方、図中左側を電動圧縮機1の後方としている。
[0016]
 実施例1の電動圧縮機1は、冷媒を作動流体とする冷凍サイクル、例えば車両用空調装置の冷凍サイクルに用いられるスクロール型のもので、冷媒を圧縮する圧縮機構2と、圧縮機構2を駆動する電動機3と、電動機3の動力を圧縮機構2に伝達する駆動軸4と、電動機3を制御するインバータ制御装置5と、ハウジング6とを有する。ハウジング6は、実施例1では、インバータハウジング7と、リアハウジング13と、これらのハウジング7、13の間に配置されたモータハウジング31とを有している。
[0017]
 電動圧縮機1の最も前方に位置するインバータハウジング7は、電動圧縮機1の後方側が底壁71により閉塞され、電動圧縮機1の前方側が開放された有底の筒状形状をなしている。インバータ制御装置5は、基板51、この基板51上に配置されたキャパシタ52、およびスイッチング素子等のその他の構成部品を有して構成され、インバータハウジング7と蓋体8とにより形成されたインバータ室9に収容されている。キャパシタ52は、基板51上に複数(例えば4つ)設けられているが、図3においては便宜的に1つのみを図示している。
[0018]
 モータハウジング31は、リアハウジング13よりも電動圧縮機1の前方(インバータハウジング7側)に配置されている。モータハウジング31は、インバータハウジング7側が開放された筒状形状をなしており、下記するリアハウジング13側(圧縮機構2側)から装着されたボルト34を介してインバータハウジング7と電動圧縮機1の軸方向に連結されている。モータハウジングの内部の空間であるモータ室39とインバータハウジング7のインバータ室9とは、インバータハウジング7の底壁71により仕切られている。
[0019]
 モータハウジング31の筒状部位の側面であってインバータハウジング7の底壁71に近い側には、外部冷凍サイクルから電動圧縮機1内に冷媒ガスを取り込むための流入ポート35が設けられている。流入ポート35から流入した冷媒は、モータハウジング31内の吸入室を兼ねるモータ室39に流入する。
[0020]
 電動機3は、モータハウジング31のモータ室39に収容されているもので、ステータ37と、ステータ37の内側において下記する駆動軸4と一体に回転するよう固装されたロータ38とから構成されている。ロータ38はステータ37に形成された回転磁力によって回転するようになっている。
[0021]
 駆動軸4は、その一端がインバータハウジング7の底壁71の中央部に形成された凹部72に保持されたベアリング11に回転可能に支持されている。駆動軸4の他端は、モータハウジング31の空間部32に保持されたベアリング33に回転可能に支持されている。
[0022]
 電動圧縮機1の最も後方に位置するリアハウジング13は、このリアハウジング13の電動圧縮機1の後方から装着されたボルト27を介して、下記するモータハウジング31と電動圧縮機1の軸方向に連結されている。リアハウジング13内には吐出室14、オイル分離器15及び貯油室16が設けられ、更に、外周面には吐出室14から外部冷凍サイクルに冷媒を流出するための流出ポート17が形成されている。
[0023]
 オイル分離器15は、この実施例1では遠心分離式のものであり、吐出室14の上方に位置する導入通路18と連通するオイル分離室15aと、オイル分離室15aに収容された円筒状のオイル分離パイプ15bとを備えている。オイル分離パイプ15b内側の空間は、前記流出ポート17と連通している。
[0024]
 圧縮機構2は、実施例1では、前記リアハウジング13に収容されているもので、固定スクロール19とこれに対向配置された揺動スクロール20とを有するスクロール型となっている。
[0025]
 固定スクロール19は、円板状の基板19aと、この基板19aの外縁に沿って全周に亘って設けられると共に電動圧縮機1の前方に向かって立設された円筒状の外周壁19bと、この外周壁19bの内側において前記基板19aから電動圧縮機1の前方に向かって立設された渦巻状の渦巻壁19cとから構成されている。基板19aの略中央には貫通穴である吐出口19dが形成され、基板19aの後方端面上に設けられた吐出弁21を介して、リアハウジング13の吐出室14に吐出される。固定スクロール19は、この実施例1では、Oリング22を介してリアハウジング13に気密性良く接合されている。
[0026]
 揺動スクロール20は、円板状の基板20aと、この基板20aから電動圧縮機1の後方に向かって立設された渦巻状の渦巻壁20bとから構成されており、基板20aの前方面中央には、嵌合孔20cが形成されている。
[0027]
 固定スクロール19と揺動スクロール20とは、それぞれの渦巻壁19c、20bが互いに噛み合わされ、固定スクロール19の基板19a及び渦巻壁19cと、揺動スクロール20の基板20a及び渦巻壁20bとによって囲まれた空間には圧縮室23が構成されている。固定スクロール19の外周壁19bと揺動スクロール20の渦巻壁20bの最外周部との間は、冷媒を圧縮室23に吸入する吸入室24となっている。吸入室24は、下記の構成とすることでモータハウジング31の吸入室を兼ねているモータ室39と連通している。
[0028]
 駆動軸4は、その後方端に、駆動軸4の軸心に対して偏心した位置に偏心軸4aが設けられており、偏心軸4aにはブッシュ25が外嵌されている。揺動スクロール20の嵌合孔20cには、ラジアルベアリング26が嵌入され、このラジアルベアリング26の内側にはブッシュ25の外周面が嵌入されている。
[0029]
 モータハウジング31と揺動スクロール20との間には、ピン&リングカップリング式の自転防止機構36が設けられている。これにより、駆動軸4の回転運動が揺動スクロール20の旋回運動に変換され、圧縮室23の容積が増減するようになっている。
[0030]
 上記の構成において、インバータ制御装置5から電動機3に駆動電流が付与されると、電動機3によって駆動軸4が回転し、揺動スクロール20は偏心軸4aを介して固定スクロール19の軸心周りを旋回運動する。これにより、流入ポート35から流入した冷媒は、吸入室を兼ねるモータ室39から吸入室24を介して圧縮室23に導入される。圧縮室23で圧縮された冷媒は、固定スクロール19の吐出口19dから吐出室14に吐出された後、オイル分離器15でオイルが分離されて、流出ポート17から外部冷凍サイクルに送られ、分離されたオイルは貯油室16に送られる。
[0031]
 インバータハウジング7の底壁71は、ボルト34の軸線上となる位置にインバータ室9内側に突出した突出部73を有している。突出部73を有する底壁71ひいてはインバータハウジング7全体がアルミ等の熱伝導性を有する素材により形成されている。突出部73は、ボルト34の先端部分が挿入可能な孔74を有する筒状の部位を成し、孔74のインバータ室内への突出方向側(電動圧縮機の前方)の開口が閉塞部73bにより閉塞されて、孔74をインバータ室9と非連通としている。突出部73は、筒状の部位の外周側に電動圧縮機の前方から後方に向けて徐々に広がるリブ73aを有している。リブ73aは、実施例1では、図2に示されるように、複数形成されていると共に、各リブ73aの形状が扇状になっている。
[0032]
 図2および図3に示されるように、インバータ室9に突出した突出部73の近傍には基板51に取り付けられたキャパシタ52が近接するように設けられている。図3において、キャパシタ52は想像線(2点鎖線)で示されており、この例では、4つのキャパシタ52が、突出部73のうちの一つを取り囲むように円弧状に配列されている。
[0033]
 孔41は、ボルト34の先端部が孔41の底まで到達しないように十分深い深さに設定されている。ボルト34の材質は、強度と熱伝導性を考慮して例えばクロムモリブデン鋼(SCM)を用いることが出来る。
[0034]
 これにより、図4の白抜き矢印に示されるように、インバータ室9内に突出した突出部73内に挿入されたボルト34は、吸入室を兼ねるモータ室39を通っているところ、流入ポート35から吸入室を兼ねるモータ室39に流入した冷媒ガスが低温であるので、冷媒ガスの温度により冷却される。これに伴い、インバータ制御装置5の基板51、キャパシタ52からの熱が突出部73ひいては突出部73内に挿入されたボルト34に伝播され、最終的にはモータ室39内の冷媒ガスに熱が伝播される。特に、発熱量の大きい複数のキャパシタ52が、突出部73を取り囲むように設けられているので、放射によりキャパシタ52の熱を突出部73に伝え、ボルト34を介してモータ室39の冷媒ガスに逃がすことが出来る。更に、突出部73がリブ73aを有することにより、インバータ室9内の構成部品が発する熱がインバータ室9内の空気を伝わって突出部73に効率的に伝播される。よって、インバータ制御装置5の基板51、キャパシタ52等の構成部品が底壁71に当接していなくても冷却される。
実施例 2
[0035]
 図5に、この発明が適用される実施例2の電動圧縮機1が示されている。以下、実施例2の電動圧縮機1について図5を用いて説明する。但し、実施例2のうち実施例1と同様の構成や機能、作用については、実施例1と同じ符号を付することでその説明を省略する。
[0036]
 実施例2の電動圧縮機1は、突出部73の閉塞部73bがインバータ制御装置5の構成部品である基板51に当接している。これにより、突出部73ひいては突出部73に挿入され冷媒ガスで冷却されたボルト34を用いてインバータ制御装置5の基板51を直接に冷却することが可能である。

符号の説明

[0037]
1 電動圧縮機
2 圧縮機構
3 電動機
5 インバータ制御装置
6 ハウジング
7 インバータハウジング
71 底壁
73 突出部
73a リブ
74 孔
9 インバータ室
31 モータハウジング
34 ボルト
35 流入ポート
39 モータ室(吸入室)
52 キャパシタ

請求の範囲

[請求項1]
 冷媒を圧縮する圧縮機構と、前記圧縮機構を駆動する電動機と、前記電動機を制御するインバータ制御装置が、この順序で軸方向に配置されてハウジング内に設けられた電動圧縮機であって、
 前記ハウジングは、前記電動機が収容されたモータ室を形成するとともに冷媒を外部冷凍サイクルから吸入するための吸入ポートが設けられたモータハウジングと、前記インバータ制御装置が収容されたインバータ室を形成するインバータハウジングとを含み、
 前記モータハウジングは、前記インバータハウジング側の軸方向端部が開放され、
 前記インバータハウジングの底壁により前記モータハウジングの前記モータ室と前記インバータハウジングの前記インバータ室とが仕切られており、
 前記モータハウジングと前記インバータハウジングとが、前記圧縮機構側から前記モータ室を介して前記インバータハウジングに向けて挿入された結合具により締結されており、
 前記インバータハウジングの前記底壁には、前記インバータ室内に突出した突出部が形成されており、前記結合具の先端部がこの突出部の内部に結合していることを特徴とする電動圧縮機。
[請求項2]
 前記インバータ制御装置はキャパシタを備え、複数の前記キャパシタが前記インバータ室に突出した前記突出部を取り囲むように円弧状に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
[請求項3]
 前記インバータ室内に突出した前記突出部の外周面には、複数のフインが形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動圧縮機。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]