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1. WO2020129850 - リニアスケールの検出値の補正方法

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明 細 書

発明の名称 リニアスケールの検出値の補正方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015  

発明の効果

0016  

図面の簡単な説明

0017  

発明を実施するための形態

0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038  

符号の説明

0039  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

発明の名称 : リニアスケールの検出値の補正方法

技術分野

[0001]
 本発明は、リニアスケールの検出値の補正方法に関する。

背景技術

[0002]
 従来、X,Y方向に動くX‐Yテーブルと、それぞれの方向の移動量を測定するリニアスケールと、位置決めを行う照準装置と、正確なその位置を知られた複数のマーカが設けられた校正板と、演算装置を備えた寸法測定装置が提案されている(特許文献1参照)。
[0003]
 このような装置においては、X‐Yテーブルに校正板を載せ、複数のマーカの位置を2つのリニアスケールによって測定し、その複数の測定値及びマーカの位置を示す複数の正確な値を演算装置に記憶させる。そして、被測定部を測定するときに、この記憶された値に基づいて演算装置により測定の補正を行っている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 実開昭62-119607号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 上述の寸法測定装置において用いられる校正板は、歪の除去されたアルミ板等にマス目状に小さな半径を持つ孔をあけたものである。
[0006]
 このような校正板においては、マーカである孔の半径が小さいのでこの孔の画像の円周上の点から基準となる円の中心を抽出する際の誤差の影響が大きく出やすい。
[0007]
 本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、リニアスケールの検出値によって特定される撮像対象上の点の位置座標をより正確に補正できる方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 上記の課題を解決するための本発明は、
 リニアスケールの検出値によって撮像対象上の点の位置座標を特定する装置におけるリニアスケールの検出値の補正方法であって、
 交差する端縁を有する凹部又は凸部が2次元的に配置されたキャリブレーションプレートを用いて、
 前記キャリブレーションプレートに対して定義された基板座標系における前記端縁の交点の位置座標を真値として保持し、
 前記キャリブレーションプレートを撮像した画像における前記凹部又は凸部の交差する端縁の画像から検出されたエッジの交点として定義される基準点の前記基板座標系における前記リニアスケールによる位置座標を実測値として取得し、
 前記実測値と前記真値との差分を補正量として、前記撮像対象上の点のリニアスケールの検出値を補正することを特徴とする。
[0009]
 このようにすれば、キャリブレーションプレートに配置された凹部の端縁の画像から検出されるエッジの交点として基準点が定義される。キャリブレーションプレートの交差する端縁のエッジ上のある程度離間した2点を通る直線を算出し、このようにして得られた直線の交点として基準点が定義されるので、誤差の影響を小さくすることができる。よって、このようにキャリブレーションプレートを用いて、撮像対象上の点のリニアスケールの検出値を補正すれば、撮像対象上の点の位置座標をより正確に補正することができる。
[0010]
 また、本発明は、
 前記真値取得時と前記実測値取得時とで、前記キャリブレーションプレートの温度に差がある場合に、該真値に対して該温度の差に熱膨張による変化分を補正するようにしてもよい。
[0011]
 このようにすれば、キャリブレーションプレートを用いたキャリブレーション実施時に、真値取得時と温度がある場合で、温度差によるキャリブレーションプレートの熱膨張を考慮した補正が可能となる。
[0012]
 また、本発明は、
 前記真値取得値と前記実測値取得時とで、前記装置に対する位置ずれがある場合に、該真値に対して、前記位置ずれ分を補正するようにしてもよい。
[0013]
 このようにすれば、キャリブレーションプレートによる実測取得時に、キャリブレーションプレートが装置に対して回転又は平行移動により位置ずれをしていても、この位置ずれを考慮した補正が可能となる。
[0014]
 また、本発明は、
 前記キャリブレーションプレートは、方形の板状部材の面に、座ぐり加工により形成された方形の前記端縁を有する前記凹部が2次元的に配置されているようにしてもよい。
[0015]
 このように、キャリブレーションプレートを形成すれば、凹部の端縁を撮像した際のエッジがより鮮明・明確になり、より正確な補正が可能となる。

発明の効果

[0016]
 本発明によれば、リニアスケールの検出値によって特定される撮像対象上の点の位置座標をより正確に補正できる方法の提供が可能となる。

図面の簡単な説明

[0017]
[図1] 実施例における外観検査装置の概略構成示す斜視図である。
[図2] 実施例における外観検査装置を模式的に示した平面図及び一視野の拡大図である。
[図3] 実施例における撮像位置算出を説明する図である。
[図4] 実施例における画像処理系と視野座標系との関係を示す図である。
[図5] 実施例におけるキャリブレーションプレートの構成を示す平面図である。
[図6] 実施例における外観検査装置による検査の流れを示すタイムチャートである。
[図7] 実施例におけるキャリブレーションの流れの概略を示すフローチャートである。
[図8] 実施例におけるキャリブレーションプレートの温度取得の流れを示すフローチャートである。
[図9] 実施例における計測ポイント実測値取得処理の流れを示すフローチャートである。
[図10] 実施例における計測ポイント実測値取得処理を説明する図である。
[図11] 実施例におけるキャリブレーションプレートの位置ずれ補正の流れを示すフローチャートである。
[図12] 実施例における計測ポイントの誤差を表示するユーザインタフェース表示例である。
[図13] 実施例における計測対象点の座標値の補正を説明する図である。

発明を実施するための形態

[0018]
〔実施例1〕
 以下では、本発明の実施例に係る外観検査装置1について、図面を用いて、より詳細に説明する。
 図1は、外観検査装置1の主要部の概略構成を示す斜視図である。外観検査装置1は、主として、検査対象物を撮像するカメラ2を含む撮像ユニット3をX軸方向に移動可能に支持する架台4と、架台4をY軸方向に駆動するボールねじ5と、ボールねじ5に駆動される架台4をY軸方向に案内するガイド6と、それらを支持するフレーム7とを備える。フレーム7のY軸方向に延びるボールねじ支持部7aには、ボールねじ5に平行に架台4の位置を検出するリニアスケール8が設けられている。そして、同じくフレーム7のY軸方向に延びるガイド支持部7bには、架台4に設けられたスライダーを案内するレールに平行に架台4の位置を検出するリニアスケール9が設けられている。また、X軸方向に延びる架台4に沿って、撮像ユニット3の位置を検出するリニアスケール10が設けられている。
 これらのリニアスケール8,9,10は、それぞれフレーム7及び架台4に沿って配置された被検出部と、架台4及び撮像ユニット3に設けられた検出部とからなり、検出部が、被検出部に対する位置情報を検出する。
[0019]
 図1の外観検査装置1においては、撮像ユニット3には下方に向けて視野を有するカメラ2が設けられている。検査対象物は、カメラ2の下方には、検査対象物をX軸方向に搬送するコンベアが配置される。コンベアによって外観検査装置1外から搬入された検査対象物は、カメラ2の下方で停止し、所定位置でクランプされる。そして、検査が終了すると検査対象物は、カメラ2の下方から外観検査装置1外へとコンベアによって搬送される。
[0020]
 検査対象物として基板11を例に、検査対象物上の点Pの座標値を求める方法について説明する。
 図2(A)は、基板11が所定位置に配置された外観検査装置1の鉛直上方から見た状態を模式的に示した図である。Y軸方向に平行にボールねじ5及びリニアスケール8並びにガイド6及びリニアスケール9が配置されている。また、Y軸方向に交差する方向に、撮像ユニット3を支持する架台4が位置している。図2(A)において、点12が基板11に対して定義された基板座標系原点である。また、点13は、撮像系軸位置であり、ここではカメラ2の光軸の位置である。図2の破線で囲った領域14がカメラ2の視野であり、この視野14には基板11上の点Pが含まれている。図2(B)は、図2(A)において破線で囲まれた一視野14を拡大して示した図である。ここでは、点15は、視野座標系原点であり視野中心を(0,0)とする。この視野座標系原点15は撮像系軸位置13に一致する。
[0021]
 本実施例では、基板11上の点Pの、基板座標系原点を(0,0)とした基板座標系における位置を、P=撮像系軸位置+視野内検出座標として算出する。
 図3を参照して、リニアスケール補正を行う場合の、撮像系軸位置15の算出について説明する。実線の矢印が基板座標系、破線の矢印が機械座標系を示す。ここでは、点16が、機械座標系原点である。17はモータを示す。
 図3において、y1(μm)、y2(μm)はそれぞれリニアスケール8,9の計測値を示す。x1(μm)はリニアスケール10の計測値を示す。w(μm)はリニアスケール8,9間の距離を示す。ここでは、リニアスケール8,9,10の計測値は、基板座標系において基板座標系原点を(0,0)とする(機械座標系原点を(0,0)としてもよい。)。このとき、撮像系軸位置を(x´(μm),y´(μm))は、次の式(1)により算出される。
y´=y2-(y2-y1)×(x1/w)
x´=x1
 ただし、x´はwに対してy2-y1が小さい場合には、x´≒x1となるため、x´=x1と近似している。
[0022]
 次に、図4を参照して、視野内検出座標の、画像処理系から視野座標系への変換について説明する。視野内座標の算出について説明する。ここで、図4は、図2(B)に示した一視野14を示す。実線の矢印が視野座標系、破線の矢印が画像処置座標系を示す。点18は、画像処理系原点であり、視野の左上を(0,0)とする。
 ここで、x(pixel)を画像処理系X座標とし、y(pixel)を画像処理系Y座標とする。そして、x´(μm)を機械座標系X座標、y´(μm)を機械座標系Y座標とする。また、width(pixel)を視野画像の横幅、height(pixel)を視野画像の縦幅とし、αをカメラ2の分解能(例えば、6μm又は10μm)とする。
 このとき、視野座標系へは次の式(2)により変換される。ただし、式(2)では、視野内の座標変換のみを行っており、機械座標系原点からの距離は式(1)を併せて算出する。
x´=(x-width/2)×α
y´={(height-y)-height/2}×α
[0023]
 図5は、外観検査装置1のキャリブレーションに使用するキャリブレーションプレート20の平面図である。キャリブレーションプレート20は、熱膨張係数が小さい材料、例えばSUS304により形成された、縦510mm、横460mmの方形の板状部材である。キャリブレーションプレート20の表面201(カメラ2に対向する面)には、キャリブレーションプレート20の端辺202,203に平行な端縁21a,21b,21c,21dを有する方形の凹部21が複数(図5では16個)設けられている。この凹部21は、例えば、例えば、座ぐり加工により形成することができ、キャリブレーションプレート20の表面側の凹部21の端縁21a,21b,21c,21dには切り立ったエッジが形成されている。なお、キャリブレーションプレート20の表面に、キャリブレーションプレート20の端辺に平行な格子状の溝を形成することにより、方形の凸部を複数設けるようにしてもよい。この場合も、キャリブレーションプレート20の表面側の凸部の端縁には切り立ったエッジが形成される。
 なお、キャリブレーションプレート20の材料としては、SUS等の金属以外に、セラミック粉体を成形し焼成して得られたセラミックスを用いることもできる。セラミック製の板状部材を、ダイヤモンド焼結体工具等を用いて切削加工することにより、キャリブレーションプレート20の表面側の凹部21の端縁21a,21b,21c,21dの切り立ったエッジを高精度で形成することができる。セラミックによって形成することで、SUSに比して、剛性、化学的安定性、耐摩耗性が高く、熱膨張による変形が少ないキャリブレーションプレート20を得ることができる。このようなキャリブレーションプレート20は、錆びず、疵や打痕による変形が発生しないので、高精度のキャリブレーション20が可能となる。
 また、キャリブレーションプレート20の材料としてプラスチック等の合成樹脂を用いても、10μm程度までの加工精度を実現することができ、安価かつ破損しづらいキャリブレーションプレート20を形成することができる。
[0024]
 ここで、図6に示すタイムチャートにより、外観検査装置1による検査の流れを説明する。
[0025]
 まず、コントローラからサーボドライバに対して位置指令を送信する(ステップS1)。これの位置指令を受けたサーボドライバでは、サーボモータを駆動して架台4及び撮像ユニット3を移動させ、所定の位置への移動が完了するとサーボドライバからコントローラにその旨が送信される(ステップS2)。
 そして、コントローラは、所定位置におけるリニアスケール値を、リニアスケール8,9,10から読み取る(ステップS3)。
 次に、コントローラから撮像ユニット3に対して撮像指令が送信される(ステップS4)。撮像ユニット3よる撮像が行われると露光完了の旨が撮像ユニット3からコントローラに送信される(ステップS5)。
 ステップS1からステップS5までの処理が、全視野に対する撮像が完了するまで繰り返される。
 コントローラでは、リニアスケール8,9,10の読取値を記憶部の所定領域に保存する(ステップS6)。ここで、検査は完了する(ステップS7)。
 次に、コントローラは、撮像ユニット3の画像処理部から、検出座標値を読み込む(ステップS8)。このとき、撮像ユニット3の画像処理部では、検出座標=撮像系軸位置+視野内検出座標とする視野内座標の補正計算が行われている(ステップS9)。
[0026]
 次に、上述のキャリブレーションプレート20を使用したキャリブレーションの流れについて説明する。図7は、キャリブレーションの流れの概略を示す。この処理は、例えば、組立調整時又は定期点検時に外観検査装置1の操作パネル上から、操作者が指示を入力することにより、キャリブレーションモードを選択した場合に行われる。
[0027]
 まず、キャリブレーションプレート20の温度変化による熱膨張の補正処理のための温度を取得する(ステップS11)。このサブルーチンの詳細について、図8に従って説明する。まず、キャリブレーションプレート20の温度を温度測定手段、例えば非接触温度計によって計測する(ステップS11‐1)。測定されたキャブレーションプレートの温度は、操作パネルから入力して所定の記憶領域に記憶させる(ステップS11‐2)。このようにして取得された温度データは温度変化による熱膨張の補正に使用される。
 ここで、熱膨張により変化する距離は以下の式(3)で算出される。
 熱膨張変化距離(μm)=熱膨張係数×真値計測時との温度差(度)×キャリブレーションプレート20端原点からの距離(mm)÷1000
 例えば、このキャリブレーション時のキャリブレーションプレート20の温度が22.0度で、キャリブレーションプレート20の真値測定時の温度が24.0度とする。また、キャリブレーションプレート20が、SUS304で形成されている場合には、熱膨張係数は17.3となる。また、キャリブレーションプレート20端原点からの距離が450mmとすると、熱膨張による変化分としての熱膨張変化距離の値は次のようになる。
 17.3×(-2)×450÷1000=-15.57μm
 なお、キャリブレーション中の温度変化は±0.1度以内とすることが望ましい。
[0028]
 次に、キャリブレーションプレート20をコンベアによって外観検査装置1内、すなわち、カメラ2の下方に搬入される(ステップS12)。
[0029]
 次に、計測ポイント実測値取得処理を行う(ステップS13)。この計測ポイント実測値取得処理サブルーチンの詳細について、図9に従って説明する。
 図10(A)の破線の矢印に従い、プラスで示す点22(基準点)を視野に含むように撮像ユニット3を移動させて撮像する(ステップS13‐1)。図10(A)では左上のプラスで示す点のみ符号を付しているが、他のプラスで示す点も同様である。このときのカメラ2の視野画像の例を図10(B)に示す。図10(B)に示すように、互いに交差する凹部21の端縁21a,21bが視野内に入るようにカメラ2を移動させる。そして、撮像された画像からエッジを検出する(ステップS13‐2)。次に、外観検査時と同様にリニアスケール8,9,10により、検出されたエッジの交点(計測ポイント)22を算出し(ステップS13‐3)、その座標値をファイルに保存しておく(ステップS13‐4)。ここでは、計測ポイント22が、エッジの交点として定義される基準点に相当する。
[0030]
 図7に戻って、この後、コンベアによって、キャリブレーションプレート20を外観検査装置1外に搬出する(ステップS14)。
[0031]
 次に、キャリブレーションプレート20の位置ずれ補正を行う(ステップS15)。キャリブレーションプレート20の位置ずれ補正処理サブルーチンの詳細について、図12に従って説明する。
 まず、キャリブレーションプレート20の左下、右下の計測ポイント(図10(A)に点線で表記した円で囲んで示す)を使用して、次の式(4)によりキャリブレーションポイントの回転角θを求める(ステップS15‐1)。
 θ(rad)=arctan{(右下計測ポイントのY座標値-左下計測ポイントのY座標値)/(右下計測ポイントのX座標値-右下計測ポイントのX座標値)}
[0032]
 先に、式(3)により真値計測時とキャリブレーション時の温度変化を考慮したキャリブレーションプレート20の真値(X,Y座標)を次式(5)で補正する(ステップS15‐2)。
X´=Xcosθ-Ysinθ
Y´=Xsinθ+Ycosθ
[0033]
 次に、次式(6)により、真値を、式(5)で求めたキャリブレーションプレート20の左下計測ポイントの座標値(X´,Y´)を基準に基板座標系にオフセットする(ステップS15‐3)。
X´´=X´+キャリブレーションプレート左下計測ポイント(X´)
Y´´=Y´+キャリブレーションプレート左下計測ポイント(Y´)
[0034]
 図7に戻って、次に、式(6)により求めたX´´,Y´´(キャリブレーションプレート20の真値)と先にファイルに保存した値と差を取り保存する(ステップS16)。
[0035]
 図12に、回転や位置ずれを補正したキャリブレーションプレート20の計測ポイントの真値とステップS13-4で保存した実測値と差を誤差として表示したユーザインタフェースの例を示す。図12には、このようにして取得された誤差が誤差テーブルとして表示される。このような誤差を表示することで、外観検査装置1における停止精度を確認することができる。また、X軸、Y軸に問題があり正常に動作できない場合や、撮像ユニットの組み付けが悪い場合には誤差が大きくなるので、これらの機構各部の調整の指標として利用することができる。
[0036]
 図7に示したキャリブレーションプレート20によるキャリブレーションを経て、図6に示す外観検査時におけるステップS9による計測対象点の検出座標に対する補正処理の具体例について説明する。
 図13を参照して、外観検査時における計測対象点m(破線のプラスで表記)のXY座標値に対する補正値の算出式(7)を以下に示す。ここで、キャリブレーション時に計測ポイントa,b,c,dで撮像したときの補正値をそれぞれC(a),C(b),C(c),C(d)とし、計測対象点mで撮像したときの補正値をC(m)とし、_X,_YはそれぞれのX,Y座標値を示す。また、計測ポイントa~cのXY座標は、cを(0,0)として正規化する。なお、計測対象点の周囲に、計測ポイントが2点又は2点しかない場合には、同様の計算を2点又は1点について行う。
C(m)_X=(1-m_X)(0+m_Y)C(a)_X+
       (0+m_X)(0+m_Y)C(b)_X+
       (1-m_X)(1-m_Y)C(c)_X+
       (0+m_X)(1-m_Y)C(d)_X
C(m)_Y=(1-m_X)(0+m_Y)C(a)_Y+
       (0+m_X)(0+m_Y)C(b)_Y+
       (1-m_X)(1-m_Y)C(c)_Y+
       (0+m_X)(1-m_Y)C(d)_Y
[0037]
 このようにすれば、リニアスケール8,9,10の相対的な傾きやずれが生じた場合でも、外観検査装置1によって、計測対象物上の計測対象点の、リニアスケールによる検出値をより正確に補正することができる。計測ポイントを凹部21の端縁21a~21cを撮像した画像から検出されたエッジの交点としているので、凹部の端縁を適切な長さに設定することができるので、交点算出時の誤差の影響を低減することができ、計測対象点の位置座標の補正をより正確に行うことができる。
[0038]
 なお、以下には本発明の構成要件と実施例の構成とを対比可能とするために、本発明の構成要件を図面の符号付きで記載しておく。
<発明1>
 リニアスケール(8,9,10)の検出値によって撮像対象上の点の位置座標を特定する装置(1)におけるリニアスケール(8,9,10)の検出値の補正方法であって、
 交差する端縁(21a,21b,21c,21d)を有する凹部(21)又は凸部が2次元的に配置されたキャリブレーションプレート(20)を用いて、
 前記キャリブレーションプレート(20)に対して定義された基板座標系における前記端縁の交点の位置座標を真値として保持し、
 前記キャリブレーションプレート(20)を撮像した画像における前記凹部(21)又は凸部の交差する端縁(21a,21b,21c,21d)の画像から検出されたエッジの交点として定義される基準点(22)の前記基板座標系における前記リニアスケール(8,9,10)による位置座標を実測値として取得し、
 前記実測値と前記真値との差分を補正量として、前記撮像対象上の点のリニアスケール(8,9,10)の検出値を補正することを特徴とする。

符号の説明

[0039]
1:外観検査装置、2:カメラ、8,9,10:リニアスケール、12:基板座標系原点、P:基板上の点、20:キャリブレーションプレート、21:凹部、21a,21b,21c,21d:端縁、22:計測ポイント

請求の範囲

[請求項1]
 リニアスケールの検出値によって撮像対象上の点の位置座標を特定する装置におけるリニアスケールの検出値の補正方法であって、
 交差する端縁を有する凹部又は凸部が2次元的に配置されたキャリブレーションプレートを用いて、
 前記キャリブレーションプレートに対して定義された基板座標系における前記端縁の交点の位置座標を真値として保持し、
 前記キャリブレーションプレートを撮像した画像における前記凹部又は凸部の交差する端縁の画像から検出されたエッジの交点として定義される基準点の前記基板座標系における前記リニアスケールによる位置座標を実測値として取得し、
 前記実測値と前記真値との差分を補正量として、前記撮像対象上の点のリニアスケールの検出値を補正することを特徴とするリニアスケールの検出値の補正方法。
[請求項2]
 前記真値取得時と前記実測値取得時とで、前記キャリブレーションプレートの温度に差がある場合に、該真値に対して該温度の差に熱膨張による変化分を補正することを特徴とする請求項1に記載のリニアスケールの検出値の補正方法。
[請求項3]
 前記真値取得値と前記実測値取得時とで、前記装置に対する位置ずれがある場合に、該真値に対して、前記位置ずれ分を補正することを特徴とする請求項1又は2に記載のリニアスケールの検出値の補正方法。
[請求項4]
 前記キャリブレーションプレートは、方形の板状部材の面に、座ぐり加工により形成された方形の前記端縁を有する前記凹部が2次元的に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のリニアスケールの検出値の補正方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]