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1. WO2020129640 - 機器制御装置及び機器制御システム

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明 細 書

発明の名称 機器制御装置及び機器制御システム

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010  

実施例 1

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041  

実施例 2

0042   0043   0044   0045   0046   0047  

実施例 3

0048   0049   0050   0051   0052   0053  

実施例 4

0054   0055   0056   0057   0058   0059  

符号の説明

0060  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19  

明 細 書

発明の名称 : 機器制御装置及び機器制御システム

技術分野

[0001]
 本発明は、機器の制御装置に係り、特にユーザの状態に合わせて制御モードを変更し得る機器制御装置及び機器制御システムに関する。

背景技術

[0002]
 制御システムの自動化が進み、多くの自動制御システムについて、制御に関わる人間(ユーザ)の数が減っている。一方で、自動システムが正しく動作しているかを監視し、異常時には正常に戻るように対処する操作は、依然ユーザが行っている。ユーザの人数が減ったことで、ユーザ自身の状態が異常でそのことによりミスなどをしてしまった場合、システムの動作や性能、精度に影響が及ぶのを止めにくくなってきている。 
 こうした中、例えば特許文献1では、自動車に乗車しているユーザの体調が悪い場合、ユーザが音を適切に聞き取れるように音量を大きくしたり発音速度を遅くしたりする技術が開示されている。また例えば特許文献2では、プラント等の機器の制御を音声入力で行う装置において、音声入力からオペレータの心理状態を判定し、オペレータの心理状態が平常でないときには、正しい操作手順をガイダンスする技術が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2006-88753号公報
特許文献2 : 特開平09-265378号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、特許文献1に記載される構成では、車両の動作状態によってユーザ状態が変わりうることを考慮していない。この結果、例えば悪路でドライバが緊張しているときに、ドライバの体調が悪いと認識して、不要な動作を行う虞がある。 
 特許文献2に記載される構成でも、プラントの状態を考慮してオペレータ状態を取得していないので、プラントが異常状態である際にオペレータがそれに応じて適切に心理状態を変えている場合に適切に動作できない虞がある。さらに、オペレータが異常状態の場合、予め登録されている制御フローでプラントを制御するため、フローが登録されていないプラント状態に対しては対処できない問題がある。
[0005]
 そこで、本発明は、制御対象の状態とユーザの状態との関係であって取り得べき範囲又は領域(以下、単に関係と称する場合もある)を学習し、その関係が通常と異なった際に、制御モードを好適に変更し得る機器制御装置及び機器制御システムを提供する。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記課題を解決するため、本発明に係る機器制御装置は、ユーザに関する第1情報と、制御対象に関する第2情報と、ユーザまたは制御対象の周辺環境に関する第3情報と、を取得する情報取得部と、ユーザと制御対象の状態から定義される第1状態における第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、及び、第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域を取得する関係判断部と、第1状態とは異なる新たな状態における、第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、または第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域の少なくとも一方が、第1状態と異なる場合に、制御対象の制御モードを変更する制御モード変更部と、を備えることを特徴とする。
[0007]
 また本発明に係る機器制御システムは、制御対象と、前記制御対象を制御する機器制御装置とを備え、前記機器制御装置は、ユーザに関する第1情報と、制御対象に関する第2情報と、ユーザまたは制御対象の周辺環境に関する第3情報と、を取得する情報取得部と、ユーザと制御対象の状態から定義される第1状態における第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、及び、第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域を取得する関係判断部と、第1状態とは異なる新たな状態における、第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、または第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域の少なくとも一方が、第1状態と異なる場合に、制御対象の制御モードを変更する制御モード変更部と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、制御対象の状態とユーザの状態との関係であって取り得べき範囲又は領域(以下、単に関係と称する場合もある)を学習し、その関係が通常と異なった際に、制御モードを好適に変更し得る機器制御装置及び機器制御システムを提供することが可能となる。例えば、制御対象が正常な場合にユーザが緊張している場合、或いは、制御対象が異常な場合にユーザがリラックスしている場合、ユーザの状態が異常であると判断できる。 
 上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 本発明の一実施例に係る実施例1の機器制御システムの全体概略構成図である。
[図2] 図1に示す機器制御装置の制御フローを示すフローチャートである。
[図3] 第1状態の判定方法を説明するブロック図である。
[図4] 第1状態の判定方法を説明するタイムチャートである。
[図5] ユーザ(オペレータ)の生体情報(心拍数)を用いた場合の関係およびこれを用いた制御の概念図である。
[図6] 火力発電プラントの非定常度とユーザ(オペレータ)の生体情報(心拍数)との関係であってユーザ毎の取得例を示す図である。
[図7] 反応時間の取得方法の一例を示す図である。
[図8] 変動すべき火力発電プラントの値があるべき時間内に変動しなかった場合の、ユーザ(オペレータ)の反応時間の取得方法を示す図である。
[図9] 火力発電プラントの非定常度とユーザ(オペレータ)の反応時間との関係およびこれを用いた制御の概念図である。
[図10] 制御対象としての火力発電プラントの制御盤を概念的に示す図である。
[図11] 図1に示すユーザ情報取得部と周辺環境情報取得部から得られた数値の関係およびこれを用いた制御の概念図である。
[図12] 制御モードの変更フローを示すフローチャートである。
[図13] 第1状態における火力発電プラントの非定常度とユーザ(オペレータ)の生体情報(心拍数)との関係における差分を説明する図である。
[図14] ユーザ(オペレータ)状態の異常が続く場合の制御モードの変更フローを示すフローチャートである。
[図15] 本発明の他の実施例に係る実施例2の機器制御装置によるユーザの操作を一定時間無効化させる制御モードに変更するときのフローチャートである。
[図16] 本発明の他の実施例に係る実施例3の機器制御装置によるユーザの操作可能範囲を変更するときのフローチャートである。
[図17] 操作可能範囲を段階的に変更する一例を示す図である。
[図18] 操作可能範囲を連続的に変更する一例を示す図である。
[図19] 本発明の他の実施例に係る実施例4の機器制御装置によるユーザの操作可能範囲を変更するモードから復帰させる際のフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
実施例 1
[0011]
 図1は、本発明の一実施例に係る実施例1の機器制御システムの全体概略構成図である。図1に示すように、機器制御システム1は、制御対象106及び制御対象106を制御する機器制御装置10から構成される。本実施例では、機器制御システム1として、以下、プラントの制御システムを一例として説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
[0012]
 機器制御装置10は、ユーザ情報取得部101、システム情報取得部102、周辺環境情報取得部103、関係判断部104、及び制御モード変更部105を備える。これら、ユーザ情報取得部101、システム情報取得部102、周辺環境情報取得部103、関係判断部104、及び制御モード変更部105は、例えば、図示しないCPU等のプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置等の記憶装置にて実現されると共に、CPU等のプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
[0013]
 ユーザ情報取得部101は、ユーザを認証できる情報(例えば、静脈パターン、虹彩模様、ユーザのIDカード、指紋、声紋、顔、パスワード、ID番号、またはこれらと同じ機能を果たす情報)、ユーザの動作の情報(機器操作のための動作に限定されず、例えば、表情や眼球の動き、背伸びなども含まれ、手や足の動き、表情、目の動きなどの、頻度、変化量、手や足や視線の位置など)、および、ユーザの生体情報(心拍、脈拍、呼吸、脳波、脳血流、体温、発汗など)を取得する。以下では、これらユーザを認証できる情報とユーザの動作の情報およびユーザの生体情報を、ユーザ情報と総称する。
[0014]
 システム情報取得部102は、制御対象106のシステムに関し、ユーザが制御可能な値(制御パラメータ)およびその結果生じる現象を記述する値、そしてユーザの意図(制御)によらず発生した現象を記述する値を取得する。例えば、制御対象106が火力発電プラントであれば、ユーザが制御可能な値として燃料量、結果生じる現象を記述する値として燃焼温度、ユーザの意図によらず発生した現象を記述する値として燃料タンクの残量、などが挙げられる。
[0015]
 周辺環境情報取得部103は、ユーザが知覚できる、ユーザや制御システム周辺環境の情報(例えば、気温、室温、湿度、明るさ、音の周波数、音の大きさ、音の持続時間、時間帯、におい)を取得する。
[0016]
 関係判断部104は、ユーザ情報取得部101から得られたユーザ情報とシステム情報取得部102から得られた数値との関係であって、取り得べき範囲又は領域(単に「関係」と称する場合もある)を取得する。また、関係判断部104は、ユーザ情報取得部101から得られたユーザ情報と周辺環境情報取得部103から得られた数値との関係であって、取り得べき範囲又は領域を取得する。 
 更に、関係判断部104は、現在の、ユーザ情報取得部101とシステム情報取得部102から得られた情報に基づき、現在のユーザおよび制御対象106としてのシステムの状態が第1状態であるかを判断する。また、関係判断部104は、算出された現在の各ユーザの情報と制御対象の情報との関係であって取り得べき範囲又は領域が、第1状態における相関と同一であるかを判断する。
[0017]
 制御モード変更部105は、関係判断部104による現在の各ユーザの情報と制御対象の情報との関係であって取り得べき範囲又は領域が、第1状態における相関と同一であるかの判断結果に応じて、制御モードを変更するする。
[0018]
 図2に、図1に示す機器制御装置10の制御フローを示すフローチャートを示す。まずステップS11にて、ユーザ情報取得部101がユーザ情報を取得し、システム情報取得部102が、制御対象106のシステムに関し、ユーザが制御可能な値(制御パラメータ)およびその結果生じる現象を記述する値、そしてユーザの意図(制御)によらず発生した現象を記述する値を取得する。また、周辺環境情報取得部103がユーザや制御対象106としての制御システムの周辺環境の情報を取得する。
[0019]
 ステップS12では、関係判断部104が第1状態でないかを判断する。判断の結果が第1状態でない場合ステップS13へ進む。一方、判断の結果が第1状態である場合は、制御モードを変更することなく処理を終了する。なお、これに代えて機器制御装置10内に第1状態判定部を設け、当該第1状態判定部がステップS12を実行するよう構成しても良い。 
 ステップS13では、関係判断部104が、システム情報、システムまたはユーザ周辺情報とユーザ情報とが、第1状態において、所定の頻度以上発生する関係と異なるか(詳細後述する図5における領域201かつ第1状態のデータ取得中に得られた火力発電プラントの状態とユーザ(オペレータ)の状態の関係202の領域内か)を判定する。判定の結果が異なればステップS14へ進む。一方、判定の結果が、システム情報、システムまたはユーザ周辺情報とユーザ情報とが、第1状態において、所定の頻度以上発生する関係と等しい場合は、制御モードを変更することなく処理を終了する。
[0020]
 ステップS14では、制御モード変更部105が、制御モードを変更する。 
 なお、第1状態であるとは、システム情報、システムまたはユーザ周辺情報とユーザ情報との関係を学習するモードであることを示す。すなわち、第1状態とは、制御対象106としてのプラントを運転する前に実行される学習モードである。第1状態であるかは、制御対象106としての制御システムが学習中モードになっており、ユーザが所定時間Δtごとに直近の自身の心身状態および制御状態の良好度を申告し、良好と申告した区間であることで判断する。図3に第1状態の判定方法を説明するブロック図を、図4に第1状態の判定方法を説明するタイムチャートを示す。図3に示すように、制御システムのモードが「学習中」であり、かつ、制御状態が「ミスなし」の場合、アンド回路にて判定結果として第1状態である旨が出力される。また、そのタイミングは、図4に示すように、「学習中」信号の立ち上がりから制御状態が「ミスなし」信号の立下りまでの第1状態である旨の信号が出力される。
[0021]
 なお、システムが学習中のモードになっているか、ユーザが自身及び制御状態を良好と申告したかのいずれかのみの情報を用いて判定を行うようにしても良い。本発明による制御を有効化する前に、学習中モードとして、所定時間該ユーザ(オペレータ)に制御システム(発電プラント)の制御を行ってもらうか、シミュレータを用いて所定時間該ユーザ(オペレータ)に制御システム(発電プラント)の制御を行う試行を実行し、第1状態におけるデータを取得する。
[0022]
 続いて、図5を用いて、制御対象106としての火力発電プラントにおける、ユーザ情報取得部101とシステム情報取得部102から得られる関係に関し、ユーザ情報取得部101から得られる情報として、ユーザ(オペレータ)の生体情報(心拍数)を用いた場合の関係およびこれを用いた制御の概念図を示す。横軸を、システム情報取得部102から取得された制御対象106としての制御システム(火力発電プラント)のデータで定義したプラント全体の非定常度、縦軸を、ユーザ情報取得部101から取得された現在のユーザ(オペレータ)の情報で定義したユーザ(オペレータ)の内部状態(覚醒度)としている。プラント全体の非定常度とは、例えば休止状態、稼動開始後一定時間、稼動終了シークエンス開始後から休止まで、稼動開始後一定時間経過後から終了シークエンス開始まで、の順に下がるような値としたり、炉内の温度の長期間に及ぶ分布を取得したりしておいて、現在の温度から、どの程度の頻度で起こっている状態かを計算し、頻度が高いほど下がる値として良い。すなわち、頻度が高い動作又は制御は定常状態であり、頻度が低い動作又は制御を非定常度とする。人の内部状態(覚醒度)とは、例えば心拍数が高いほど覚醒度が高いと定義することができる。第1状態において取得された領域201と、第1状態のデータ取得中に得られた、火力発電プラントの状態とユーザ(オペレータ)の状態の関係の強い領域202が得られる。本発明による制御の実行中に、火力発電プラントの状態またはユーザ(オペレータ)の内部状態が関係のある範囲内(202)にない黒丸で示す組合せ203のとき、制御モード変更部105が制御モードを変更して、火力発電プラントの状態とユーザ(オペレータ)の状態の関係の強い領域202内になるように白丸で示す組合せ204とする。制御モードの変更方法については、後述する。
[0023]
 なお、領域201および火力発電プラントとユーザ(オペレータ)の状態の関係の強い領域202は、ユーザ(オペレータ)毎に取得する。この結果、例えば、図6に示すように、平時から心拍の速いユーザ(オペレータ)に対しては、図6の上図に示すように、領域202と判断する心拍数が高くなったり、逆に焦っていてもあまり心拍が上昇しないユーザ(オペレータ)に対しては、図6の下図に示すように領域202と判断する心拍数が下がったりし、ユーザ(オペレータ)ごとに適切な判断が行えるようになる。また、これら関係の強い領域202は、例えば、過去の学習データまたは訓練用のシミュレータなどで実行することで得られる。
[0024]
 次に、図7、図8、図9を用いて、ユーザ情報取得部101とシステム情報取得部102から得られる関係に関し、ユーザ情報取得部101から得られるユーザ情報として、ユーザ(オペレータ)の動作の反応時間を用いた場合について説明する。図7は反応時間の取得方法の一例を示す図である。図7に示すように、制御対象106としての火力発電プラントの状態が変動したとき、すなわち、燃焼温度が所定値を超えたときから、ユーザが対処のための動作(操作)を開始するまでの時間を反応時間として計測する。火力発電プラントの状態変化の判定は、過去の火力発電プラントの動作実績から入力しても良く、予め変化と定義するパターンをプログラムに入力しておいても良い。なお、ユーザ(オペレータ)の動作が必要になる点で、変動すべき火力発電プラントの値があるべき時間内に変動しなかった場合の、ユーザ(オペレータ)の反応時間も含む。
[0025]
 図8は変動すべき火力発電プラントの値があるべき時間内に変動しなかった場合の、ユーザ(オペレータ)の反応時間の取得方法を示す図である。図8では燃焼温度の予測値と実測値を比較しているが、ここで予測値として、シミュレータで算出した値を用いても良く、または、過去の実績値から統計的に尤もらしいとされる値を用いても良い。予測値と実測値が所定値以上乖離してから所定時間ΔT以上経過すれば新たな操作が必要と判断できる場合、ΔT経過後からユーザ(オペレータ)が操作を実施するまでの時間を、反応時間として計測する。予測値と実測値の乖離を判断する所定値や所定時間ΔTは、予め状況毎に定めておいても良く、第1状態における火力発電プラントの状態の変化とユーザ(オペレータ)の操作から学習させても良い。
[0026]
 図9に、火力発電プラントにおける、ユーザ情報取得部101とシステム情報取得部102から得られる関係に関し、ユーザ情報取得部101から得られるユーザ情報として、ユーザ(オペレータ)の反応速度を用いた場合の火力発電プラントの非定常度との関係およびこれを用いた制御の概念図を示す。図5、図6との違いは、縦軸が反応時間になっている点である。制御対象106としての火力発電プラントの状態が定常であれば、ユーザ(オペレータ)は十分慣れているため、何をすべきか瞬時に判断でき、反応時間は短いと考えられる。一方、非定常度が上がると、ユーザ(オペレータ)は最適な操作を考えるために、反応時間は長くなると考えられる。ユーザ(オペレータ)が漫然状態であったり焦っていたりして最適な判断を行うための集中が途切れていると、反応時間が通常よりも長くなったり、逆に短くなりすぎることが発生する。第1状態の取得、関係の取得および制御モードの変更は、人の生体情報を用いる場合と同様に行う。制御モードの変更方法については、後述する。
[0027]
 続いて、ユーザ情報取得部101とシステム情報取得部102から得られる関係に関し、ユーザ情報取得部101から得られるユーザ情報として、ユーザ(オペレータ)の動作として、操作のパターンを用いた場合について説明する。図10は制御対象106としての火力発電プラントの制御盤(モニタ上で仮想のボタンなどとして表示されていても良い)を概念的に示す図である。火力発電プラントの制御盤301において、ユーザ(オペレータ)の意図しない燃焼温度の上昇がモニタ303に表示されたとき、ユーザ(オペレータ)が取るべき操作は、制御盤301上で領域302のように可視化することができる。ここで、図10に示すモニタ303上に表示される燃焼温度の時間波形の右端部の黒丸は現在の燃焼温度を示している。また、状況を悪化させるため、操作してはいけない領域304も、図10に示すように可視化することができる。ユーザ(オペレータ)が適切に領域302のボタンで操作できていなければ、制御モードを変更して、ユーザ(オペレータ)が適切な操作を行えるようにする。制御モードの変更方法については、後述する。 
 なお、操作のパターンは必ずしもボタン等の位置で領域的に表されるもの、すなわち、ボタンに手を触れるか否かのゼロイチの情報ではなく、ツマミを40度回すなどの、より粒度の高い操作のパターン情報であっても良い。
[0028]
 また、生体情報、反応時間、操作のパターンによる判定は、個別に用いても良いが、3つの判定を同時に行い、いずれかひとつでもユーザ(オペレータ)の状態が異常と判定した場合、制御モードを変更すると、より好適にユーザ(オペレータ)の異常を検出できる。
[0029]
 続いて、図11を用いて、ユーザ情報取得部101と周辺環境情報取得部103から得られた数値の関係およびこれを用いた制御の概念図を示す。ここで、ユーザ情報取得部101では、主にユーザ(オペレータ)の生体情報を取得する。これにより、主にユーザの体調がよくないときを検出できる。ユーザ情報取得部101とシステム情報取得部102から得られた数値の関係の取得時と同様、第1状態にて、ユーザ(オペレータ)の生体情報と、環境情報として取得される室温、音(強度、周波数、持続時間)、湿度、明るさ、時間帯、匂いなどの情報との関係を取得する。例として、図11では、ユーザの周辺環境情報としての室温と、ユーザ情報として体温の関係の取得結果の概念図を示している。なお、この関係は、上述の関係(ユーザ情報取得部101とシステム情報取得部102から得られた数値との関係)に関しても同様であるが、必ずしも2軸でなくてよく、例えば、ユーザの周辺の室温、ユーザ(オペレータ)周辺の風速、ユーザ(オペレータ)の衣服の総量などによる多次元空間上で取得して良いものである。黒丸で示す関係が得られた組合せ203が関係の強い領域202内になければ、白丸で示す組合せ204となるよう、または著しい体調不良が想定される場合は別のユーザ(オペレータ)が交代を検討でき、交代後のユーザ(オペレータ)のシステム、周辺環境との関係が、交代後のオペレータにおける第1状態の組合せ206となるように制御モードを変更する。詳細な制御モードの変更方法については、後述する。
[0030]
 なお、ユーザ情報取得部101とシステム情報取得部102から得られる関係と、ユーザ情報取得部101と周辺環境情報取得部103から得られる数値の関係に基づく判定は、個別に行っても良いが、両方行い、片方でもユーザ(オペレータ)の状態の異常を検知したら制御モードを変更するようにすると、より好適にユーザ(オペレータ)の異常を検出できる。
[0031]
 図12、図13、図14を用いて、制御モードの変更方法について説明する。 
 図12は、制御モードの変更フローを示すフローチャートである。図12に示すフローチャートでは、制御モードの変更フロー(図2のステップS12およびステップS133)の基本構成を示す。本フローでは、第1状態にて得られた関係から異なるほど、強い警告を発する。図12において、ステップS11及びステップS12については図2と同様であるため説明を省略する。
[0032]
 ステップS12にて第1状態で無いことが確認されると、ステップS301にて、関係判断部104が、ステップS11にて取得された、システム情報、システムまたはユーザ周辺情報、及びユーザ情報との現在の関係と、第1状態における関係との差分を算出する。
ここで差分とは、ユーザ(オペレータ)の生体情報を用いた判定を行う場合には、例えば図13に示すように、第1状態において現在の制御対象106としての制御システム(火力発電プラント)の状態に対し現在のユーザ(オペレータ)が示す心拍数の、現在のプラント状態における領域202の縁からの距離d1、または中央値207からの距離d2である。ユーザ(オペレータ)の反応時間を用いた判定を行う場合も、ユーザ(オペレータ)の情報(主に生体情報)と周辺環境情報との関係を用いる場合も、同様の判定ができる。ユーザ(オペレータ)の操作のパターンを用いた判定を行う場合には、図10に示すユーザ(オペレータ)が取るべき操作の領域302以外を操作している場合、一律に仮想の所定距離を設定しても良い。または目標とする制御への関連の強さに応じ、不要だが行っても良い操作の仮想距離をdm1、行うべきでない操作の仮想距離をdm2とし、d(動作)1<d(動作)2となるように設定しても良い。図10の場合、不要だが行っても良い操作とは、例えばモニタの輝度を上げる操作、行うべきでない操作とは、例えば炉に供給する燃料量を増加させる操作である。
[0033]
 図12に戻り、ステップS302にて、ステップS301で算出された差分が十分小さい閾値Th0以下であるかを判定する。判定の結果、差分がTh0以下ならば、第1状態における関係に十分近いと判断し、何もせずフローを終了する。一方、判定の結果、差分が閾値Th0を超える場合はステップS303へ進む。
[0034]
 ステップS303では、ステップS301で算出された差分が閾値Th1以下であるかを判定する。判定の結果、差分が閾値Th1以下であれば、ユーザ(オペレータ)の異常の程度は小さいとしてステップS401に進む。ステップS401では、ユーザ(オペレータ)画面にて、例えば、ユーザ(オペレータ)に休憩を促したり、ユーザ(オペレータ)に自身の状態の内省を促したりするような注意喚起を行う。一方、差分が閾値Th1を超える場合、ステップS304へ進む。
[0035]
 ステップS304では、差分が閾値Th1よりも大きい閾値Th2以下であるかを判定する。判定の結果、差分が閾値Th2以下であれば、ユーザ(オペレータ)の異常は中程度であるとしてステップS402に進む。ステップS402では、音も用いて、ユーザ(オペレータ)にユーザ(オペレータ)自身の異常を伝える警告を行う。ここで音とは、ブザー音などでも良く、音声で「集中が切れています。注意して下さい」或いは「焦りを検出しました。ユーザの交代を検討して下さい」などと、具体的な警告や回避のための提案を行う構成としても良い。一方、差分が閾値Th2を超える場合、ユーザ(オペレータ)の異常が大きいとして、ステップS403に進む。ステップS403では、ユーザ(オペレータ)に加えてその上位管理者にも音と画面で警告を発する。
[0036]
 なお、ユーザ(オペレータ)状態の軽度や中度の異常が続く場合、制御モードをより厳しいモードに変更するようにしても良い。図14は、ユーザ(オペレータ)状態の異常が続く場合の制御モードの変更フローを示すフローチャートである。ステップS11、ステップS12、ステップS301、ステップS302、及びステップS303については、上述の図12と同様であるため説明を省略する。ステップS303にて差分が閾値Th1以下と判定された場合、ステップS305に進む。ステップS305では、差分があってその差分が閾値Th1以下である状態の継続時間が、所定時間T1以下であるかを判定する。閾値T1以下であれば、異常の状態は長く続いていないと判断し、ステップS401に進み、図12で説明した処理を実行する。一方、差分があってその差分が閾値Th1以下である状態の継続時間が、所定時間T1を超える場合、ステップS402に進む。
[0037]
 ステップS303にて、差分が閾値Th1を超える場合はステップS304に進む。ステップS304では、差分が閾値Th1よりも大きい閾値Th2以下であるかを判定する。判定の結果、差分が閾値Th2以下であれば、ステップS306に進む。ステップS306では、差分が閾値Th2以下である状態の継続時間が、所定時間T2以下であるかを判定する。なお、T2≦T1であることが望ましい。なぜなら異常が強い場合ほど、早期に対策を講じる必要が生じ得るからである。継続時間がT2以下であればステップS402に進み、一方、ステップS304にて、差分が閾値T2を超える場合、より強い警告が必要であると判断し、ステップS403に進む。
[0038]
 以上の構成により、ユーザ(オペレータ)の異常を検知して、制御モードを変更でき、正常な操作となるよう、ユーザ(オペレータ)の状態を導くことができる。またユーザ(オペレータ)の異常の程度に合わせて、不足も煩わしさも発生しないような制御モードを選択できる。
[0039]
 なお、システム情報とユーザ情報との関係の差分と、システムまたはユーザ周辺情報とユーザ情報との差分の大きさが異なる場合、差分の大きい方を用いて、上述の判定フローを行う。これにより、安全側で判断を行うことができる。
[0040]
 第1状態での関係の取得を終えていないユーザ(オペレータ)が操作していることをユーザ情報取得によって検出した場合、過去のユーザ(オペレータ)のデータから平均的な関係を求め、適用しても良い。または、ユーザ(オペレータ)の性別や年齢が分かれば、同じ性別や年齢、または年代のユーザ(オペレータ)のデータを使って平均的な関係を求め、適用しても良い。
[0041]
 以上の通り本実施例によれば、制御対象の状態とユーザの状態との関係であって取り得べき範囲又は領域(以下、単に関係と称する場合もある)を学習し、その関係が通常と異なった際に、制御モードを好適に変更し得る機器制御装置及び機器制御システムを提供することが可能となる。例えば、制御対象が正常な場合にユーザが緊張している場合、或いは、制御対象が異常な場合にユーザがリラックスしている場合、ユーザの状態が異常であると判断できる。
実施例 2
[0042]
 図15は、本発明の他の実施例に係る実施例2の機器制御装置によるユーザの操作を一定時間無効化させる制御モードに変更するときのフローチャートである。本実施例では、ユーザに第1状態の関係との相違が見られる場合の変更後の動作モードは、ユーザの操作を一定時間無効化させる点で、実施例1と異なる。機器制御システム1及び機器制御装置10の構成は、上述の実施例1と同様である。以下、実施例1と異なる点につきその詳細を説明する。
[0043]
 図15に示すように、ステップS301にて、実施例1と同様にして、システム情報、システムまたはユーザ周辺情報とユーザ情報との現在の関係と、第1状態における関係との差分を算出する。ステップS302では、差分が十分小さい所定値Th0以下か判定する。判定の結果、差分が閾値Th0以下ならば、第1状態における関係に十分近いと判断し、何もせずフローを終了する。一方、差分が閾値Th0を超える場合は、ステップS307に進む。
[0044]
 ステップS307では、差分が閾値Th3以下であるかを判定する。判定の結果、差分が閾値Th3以下であれば、ユーザ(オペレータ)の異常の程度は小さいとして、ステップS404に進み、所定時間ユーザ(オペレータ)の操作の受付を停止する。なお、このときユーザ(オペレータ)の状態が望ましい状態と異なる可能性があることから、所定時間操作の受付を停止していることを、画面や音声等のヒューマンマシンインターフェースでユーザ(オペレータ)に伝えるようにすることが好ましい。一方、差分が閾値Th3を超える場合はステップS405へ進み、まずユーザ(オペレータ)の操作の受付を停止する。そしてステップS308に進む。
[0045]
 ステップS308では、差分が閾値Th3より大きい閾値Th4以下であるかを判定する。判定の結果、差分が閾値Th4以下であれば、ユーザ(オペレータ)の異常は中程度であると判断し、ステップS406に進んで、ユーザに確認のためのスイッチ操作などを促す。その後、ステップS309にてユーザを確認する操作が検出できたら、ステップS407に進み、ユーザの操作受付を再開する。一方、ステップS308にて差分が閾値Th4を超える場合はステップS408に進み、ユーザの認証のための、例えば認証カードの提示やパスワードの打ち込みなどの動作を要求する。その後、ステップS310にてユーザの認証動作が確認できたら、ステップS407に進み、ユーザの操作の受付を再開する。
[0046]
 本構成により、ユーザの異常が小さい場合には、短い時間ユーザの操作受付を停止し、ユーザに自身の操作を振り返る時間を提供できる。ユーザの異常が中程度になれば、ユーザに別の簡単な動作を挟ませることで、より長時間ユーザに振り返りの時間を提供できる。ユーザの異常が大きくなれば、より複雑な動作を行わせることで、複雑な動作も正しく行えることを確認しつつ、より長時間ユーザに振り返りの時間を提供する。
なお、ステップS406では、ユーザに簡単な動作を行わせるという思想のもとであれば、上述の動作に限らず、別の動作であっても良い。またステップS408も、ステップS406より複雑な動作を行わせるという思想のもとであれば、上述の動作に限らず、別の動作であっても良い。もしくは、ステップS404よりも長い所定時間ユーザの操作の受付を停止するようにしても良い。 
 また、閾値Th3、閾値Th4は、閾値Th1、閾値Th2と関わりなく決めても良いが、Th1<Th2<Th3<Th4と決めて良い。
[0047]
 以上の通り本実施例によれば、実施例1の効果に加え、ユーザの異常が小さい場合には、短い時間ユーザの操作受付を停止し、ユーザに自身の操作を振り返る時間を提供できる。ユーザの異常が中程度になれば、ユーザに別の簡単な動作を挟ませることで、より長時間ユーザに振り返りの時間を提供できる。そしてユーザの異常が大きくなれば、より複雑な動作を行わせることで、複雑な動作も正しく行えることを確認しつつ、より長時間ユーザに振り返りの時間を提供することができる。
実施例 3
[0048]
 図16は、本発明の他の実施例に係る実施例3の機器制御装置によるユーザの操作可能範囲を変更するときのフローチャートである。本実施例では、変更後の制御モードが、ユーザの操作可能範囲を変更する点、換言すれば、ユーザの操作権限を変更するものである点で上述の実施例1と異なる。機器制御システム1及び機器制御装置10の構成は、上述の実施例1と同様である。以下、実施例1と異なる点につきその詳細を説明する。
上記の相違により実施例1、2と異なる内容を以下に記載する。
[0049]
 図16に示すように、ステップS302にて、差分が十分小さい閾値Th0より大きいと判定されたら、ステップS408に進む。ステップS408では、ユーザ(オペレータ)の操作可能範囲を変更する。一方、ステップS302にて差分が十分小さい閾値Th0以下と判定されると、操作可能範囲の変更することなく終了する。ここで、ユーザ(オペレータ)の操作可能範囲の変更方法は、差分の大きさに応じて、段階的に変更しても良く、または、連続的に変更させても良い。図17は、操作可能範囲を段階的に変更する一例を示す図であり、図18、操作可能範囲を連続的に変更する一例を示す図である。
[0050]
 段階的に変更する場合、予め権限範囲を定めたユーザ操作可能範囲(操作権限レベル)を定めておき、ユーザ(オペレータ)の異常の度合いが閾値より高くなると、ひとつ権限を下げるようにする。一例として、図17に、制御対象106としての火力発電プラントにおける操作権限の下げ方の一例を示す。差分が閾値Th0以下の間は、ユーザ(オペレータ)に全操作が許可される。閾値Th0を超え、閾値Th0より大きい閾値Th5以下であれば、特に危険事象につながりやすい操作が不可能となるように操作可能範囲を変更する。さらに閾値Th5を超え、閾値Th5より大きい閾値Th6以下であれば、危険事象につながりやすい操作の他、利益を損なうことにつながる操作(図17の例では、発電量を低下させる、燃焼温度の低減操作)も不可能となるように操作可能範囲を変更する。さらに閾値Th6を超えれば、制御システムの動作に直接影響しない操作のみ可能となるように、操作可能範囲を変更する。
[0051]
 本構成により、ユーザの状態が異常である、つまり正常な判断が出来ない可能性があるときに、該ユーザの操作に従って、より危険となる制御を行うことを防いだり、またはパニックや体調不良時に不必要な操作を受け付けてしまうことを防いだりすることが可能となる。
[0052]
 連続的に変更する場合の例を、自動運転の「レベル1」や「レベル2」の運転が可能なドライバアシストシステムを搭載する自動車を例に説明する。ユーザ(ドライバ)の異常度が高くなるほど、例えばドライバが出せる車速および進行方向加速度に制限を掛ける。図18に、操作可能範囲として車速の上限値の変更方法の例を示す。図18の上図では、差分が閾値Th0以下の間は、車体そのものの上限値のみが、ユーザ(ドライバ)の出せる車速を制限する。差分が閾値Th0を超えると、ユーザ(ドライバ)の出せる車速をユーザ(ドライバ)の異常度に応じ、下げていく。ユーザ(ドライバ)がパニックを起こすほど焦っていたり、体調が著しく悪いと判断する閾値Th7を超えたりすると、速度を出せない、つまり走行できないように制限を掛ける。なお、高速道路など、制限車速の下限値のある道路では、図18の下図に示すように、閾値Th7を超えると制限車速を下回る車速しか出せないようになるようにしても良い。
[0053]
 以上の通り本実施例によれば、実施例1の効果に加え、ユーザの状態が異常である、すなわち正常な判断が出来ない可能性があるときに、該ユーザの操作に従って、より危険となる制御を行うことを防ぐことが可能となる。また、パニックや体調不良時に不必要なユーザによる操作を受け付けることを防止できる。
実施例 4
[0054]
 図19は、本発明の他の実施例に係る実施例4の機器制御装置によるユーザの操作可能範囲を変更するモードから復帰させる際のフローチャートである。本実施例では、ユーザの操作可能範囲を変更するモードから復帰させるための、ユーザを認証する機能、ユーザと異なる新ユーザを認証する機能、ユーザと異なる新ユーザが、そのユーザの第1状態におけるユーザとシステム、ユーザと周辺環境との関係と同じであることを検知する機能を備える点が実施例1と異なる。機器制御システム1及び機器制御装置10の構成は、上述の実施例1と同様である。以下、実施例1と異なる点につきその詳細を説明する。
[0055]
 図19に示すようにステップS12にて、第1状態でないと判定後、ステップS409に進み、既に操作可能範囲を変更していないかを確認する。操作可能範囲を変更していなければ、ステップS301に進み、図18のフローと同様に進行する。一方、既に操作可能範囲を変更していれば、ステップS410に進む。
[0056]
 ステップS410では、現在のユーザとは異なる別のユーザの認証を要求、取得する。その後ステップS411にて、取得されたユーザ情報が、現在操作可能範囲の変更されているユーザでないかを確認する。変更されていないユーザであれば、ステップS412にて、認証された新しいユーザの情報、周辺情報、システム情報とから、新しいユーザの第1状態における関係と現在の関係との差分を算出する。その後ステップS311にて、算出された差分が十分小さい閾値Th0以下と判定されたら、操作可能範囲を通常に戻す。一方、ステップS411にて操作可能範囲の変更されているユーザと判定されたり、ステップS311にて新しいユーザにおける差分が閾値Th0を超えたりする場合は、操作可能範囲を戻さずに終了する。このとき、操作可能範囲を戻さないこと、およびその理由を通知すると有効である。 
 なお、上述の機能全てを用いずに、ユーザと異なる別のユーザを認証する機能のみを使っても良い。すなわち、ステップS411の判定が変更されていないユーザであれば、ステップS413にジャンプするようにしても良い。
[0057]
 以上の通り本実施例によれば、実施例1の効果に加え、他のユーザの判定を仰ぐことかでき、より安全性を向上させることが可能となる。
[0058]
 上述した実施例1乃至実施例4は、制御対象106としてプラント制御システム、ドライバアシストシステムを備える自動車の制御システム、同じくオペレータアシストシステムを備える建設機械などに用いることができる。
[0059]
 なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。

符号の説明

[0060]
1…機器制御システム、10…機器制御装置、101…ユーザ情報取得部、102…システム情報取得部、103…周辺環境情報取得部、104…関係判断部、105…制御モード変更部、106…制御対象、201…第1状態として取得された領域、202…第1状態のデータ取得中に得られた火力発電プラントの状態とユーザ(オペレータ)の状態の関係、203…関係のある範囲内にない火力発電プラントとユーザ(オペレータ)の内部状態の組合せ、204…関係のある範囲内にある火力発電プラントとユーザ(オペレータ)の内部状態の組合せ、206…別のユーザにおける火力発電プラントとユーザ(オペレータ)の内部状態の組合せ、207…現在のプラント状態における、第1状態のデータ取得中に得られた火力発電プラントの状態とユーザ(オペレータ)の状態の関係の強い領域の、ユーザ情報の中央値、301…火力発電プラントの制御盤、302…ユーザ(オペレータ)が取るべき操作の領域、303…モニタ、304…状況を悪化させるため、操作してはいけない領域

請求の範囲

[請求項1]
 ユーザに関する第1情報と、制御対象に関する第2情報と、ユーザまたは制御対象の周辺環境に関する第3情報と、を取得する情報取得部と、
 ユーザと制御対象の状態から定義される第1状態における第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、及び、第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域を取得する関係判断部と、
 第1状態とは異なる新たな状態における、第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、または第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域の少なくとも一方が、第1状態と異なる場合に、制御対象の制御モードを変更する制御モード変更部と、を備えることを特徴とする機器制御装置。
[請求項2]
 請求項1に記載の機器制御装置において、
 前記関係判断部は、ユーザ毎に第1状態における、第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、及び第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域を取得することを特徴とする機器制御装置。
[請求項3]
 請求項2に記載の機器制御装置において、
 前記ユーザに関する第1情報には、前記ユーザを認証するための情報と、前記ユーザの動作と、前記ユーザの生体情報の少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする機器制御装置。
[請求項4]
 請求項3に記載の機器制御装置において、
 前記制御対象に関する第2情報には、前記ユーザが制御可能な状態と、前記ユーザが制御した状態に付随して発生する現象若しくは状態と、前記ユーザの意図によらず発生する現象もしくは状態の少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする機器制御装置。
[請求項5]
 請求項4に記載の機器制御装置において、
 前記第1状態とは、前記ユーザに関する第1情報と前記制御対象に関する第2情報との関係、及び、前記ユーザに関する第1情報と前記ユーザまたは制御対象の周辺環境に関する第3情報との関係を学習するモードであることを特徴とする機器制御装置。
[請求項6]
 制御対象と、前記制御対象を制御する機器制御装置とを備える機器制御システムであって、
 前記機器制御装置は、
 ユーザに関する第1情報と、制御対象に関する第2情報と、ユーザまたは制御対象の周辺環境に関する第3情報と、を取得する情報取得部と、
 ユーザと制御対象の状態から定義される第1状態における第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、及び、第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域を取得する関係判断部と、
 第1状態とは異なる新たな状態における、第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、または第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域の少なくとも一方が、第1状態と異なる場合に、制御対象の制御モードを変更する制御モード変更部と、を備えることを特徴とする機器制御システム。
[請求項7]
 請求項6に記載の機器制御システムにおいて、
 前記関係判断部は、ユーザ毎に第1状態における、第1情報と第2情報との関係であって取り得べき範囲又は領域、及び第1情報と第3情報との関係であって取り得べき範囲又は領域を取得することを特徴とする機器制御システム。
[請求項8]
 請求項7に記載の機器制御システムにおいて、
 前記ユーザに関する第1情報には、前記ユーザを認証するための情報と、前記ユーザの動作と、前記ユーザの生体情報の少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする機器制御システム。
[請求項9]
 請求項8に記載の機器制御システムにおいて、
 前記制御対象に関する第2情報には、前記ユーザが制御可能な状態と、前記ユーザが制御した状態に付随して発生する現象若しくは状態と、前記ユーザの意図によらず発生する現象もしくは状態の少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする機器制御システム。
[請求項10]
 請求項9に記載の機器制御システムにおいて、
 前記第1状態とは、前記ユーザに関する第1情報と前記制御対象に関する第2情報との関係、及び、前記ユーザに関する第1情報と前記ユーザまたは制御対象の周辺環境に関する第3情報との関係を学習するモードであることを特徴とする機器制御システム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]