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1. WO2020129611 - 親水性保護基を有するレジスト用重合体

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明 細 書

発明の名称 親水性保護基を有するレジスト用重合体

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007  

課題を解決するための手段

0008   0009  

発明の効果

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031  

実施例

0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055  

産業上の利用可能性

0056  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 親水性保護基を有するレジスト用重合体

技術分野

[0001]
 本発明は、酸の作用により現像液に対する溶解性が変化するレジスト用重合体に関する。さらに詳しくは、厚膜レジストに有用な重合体およびそれを含む厚膜レジスト用組成物に関する。

背景技術

[0002]
 電子機器のダウンサイジングに伴い半導体パッケージの実装密度の高密度化が進んでいる。フォトリソグラフィー技術を用いてパッケージの多ピン薄膜実装化、パッケージサイズの小型化、フリップチップ方式による2次元実装技術、3次元実装技術等が開発され、それらはフォトファブリケーションと呼ばれている。
[0003]
 上記のようなフォトファブリケーションには、膜厚が1μm以上のフォトレジスト層を形成する厚膜用のレジスト組成物が用いられてきた(特許文献1~特許文献3参照)。厚膜フォトレジストによるリソグラフィーでは、スループット向上のため、露光部分のアルカリ溶解速度だけでなく、脱保護されない未露光部分のアルカリ溶解速度も適度に大きなものが要求されている。
[0004]
 一方で、LSIのパターン形成に用いられている化学増幅型フォトレジストでは、ベース樹脂として、カルボキシル基やフェノール性ヒドロキシル基などのアルカリ可溶性基を酸の作用で解離する保護基(以下、「酸解離性保護基」と言うことがある)で保護した構造を有する繰り返し単位を有する重合体が用いられてきた。レジスト膜の現像時に露光部と未露光部との溶解速度の差(現像コントラスト)を大きくするために、酸解離性保護基には疎水性の保護基が用いられてきた(特許文献4参照)。
[0005]
 疎水性酸解離性保護基を用いた重合体のアルカリ溶解速度を大きくするには、重合体中の疎水性酸解離性保護基の導入率を下げなくてはならない。しかし、疎水性酸解離性保護基の導入率が低い重合体を精度よく製造することは容易ではない。また、導入率のわずかな差が重合体のアルカリ溶解速度に大きく影響するので、重合体のアルカリ溶解速度を厳密にコントロールすることは極めて困難であった。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 国際公開WO2017/110352号
特許文献2 : 特表2011-501815号
特許文献3 : 特開2006-178423号
特許文献4 : 特開平10-171110号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 本発明の課題は、厚膜レジストに有用な、アルカリ溶解速度が大きいレジスト用重合体を精度よく製造し提供することである。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、酸の作用により現像液に対する溶解性が変化するレジスト用重合体において、重合体中のフェノール性水酸基を、オキシエチレン基を有する親水性の酸解離性保護基で保護することにより、従来の疎水性の酸解離性保護基で保護するのに比べて、アルカリ溶解速度を大きくできることを知見し、本発明を完成するに至った。
[0009]
 すなわち、本発明は、以下の<1>~<6>を提供するものである。
<1> 酸の作用により現像液に対する溶解性が変化するレジスト用重合体であって、
 重合体中のフェノール性水酸基の少なくとも一部が以下の式(1):
[化1]


(式(1)中、R は炭素数1~5のアルキル基を示し、nは1~5の整数を表す。*はフェノール性水酸基から水素原子を除いた残基への結合部を表す。)
で表される基で保護された構造を有する、レジスト用重合体。
<2> フェノール性水酸基の少なくとも一部が式(1)で表される基で保護される重合体が、p-ヒドロキシスチレンまたは4-ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を有する重合体である、<1>に記載のレジスト用重合体。
<3> フェノール性水酸基の少なくとも一部が式(1)で表される基で保護される重合体が、フェノール類と、アルデヒド類またはケトン類との縮重合により得られるノボラック型重合体である、<1>に記載のレジスト用重合体。
<4> 前記フェノール性水酸基の前記式(1)で表される基による保護率が、前記重合体に含まれる全フェノール数100モル%に対して5~60モル%である、<1>~<3>のいずれかに記載のレジスト用重合体。
<5> 重量平均分子量が5,000~400,000である、<1>~<4>のいずれかに記載のレジスト用重合体。
<6> 少なくとも、<1>~<5>のいずれかに記載の重合体、溶媒および酸発生剤を含む、厚膜レジスト用組成物。

発明の効果

[0010]
 本発明によれば、アルカリ溶解速度が大きいレジスト用重合体を精度よく提供することができる。

発明を実施するための形態

[0011]
<レジスト用重合体>
 本発明の重合体は、酸の作用により現像液に対する溶解性が変化するレジスト用重合体であり、重合体中のフェノール性水酸基の少なくとも一部が以下の式(1)で表される基で保護された構造を有する。
[化2]


 式(1)において、R は炭素数1~5のアルキル基であり、好ましくは炭素数1~3のアルキル基、さらに好ましくはメチル基又はエチル基である。nは1~5の整数であり、好ましくは1~4の整数である。*はフェノール性水酸基から水素原子を除いた残基への結合部を表す。
[0012]
 式(1)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
[化3]


[化4]


[化5]


[化6]


[化7]


[0013]
 本発明の重合体として、p-ヒドロキシスチレンまたは4-ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を有する重合体中のフェノール性水酸基の一部が式(1)で表される基で保護された重合体が好ましい。
 なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一種」を意味する。
[0014]
 また、本発明の重合体として、フェノール類と、アルデヒド類またはケトン類との縮重合により得られるノボラック型重合体中のフェノール性水酸基の一部が式(1)で表される基で保護された重合体も好ましい。
[0015]
 本発明の重合体は、構造中にフェノール性水酸基を有する重合体を、溶媒と酸触媒の存在下、以下の式(2)で表されるビニルエーテルと反応(アセタール化)させることにより得られる。ビニルエーテルは1種類または複数種類用いても良い。
[化8]


 式(2)において、R およびnの定義および好ましい態様は式(1)と同じである。
[0016]
 例えば、本発明の重合体は、p-ヒドロキシスチレンまたは4-ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を有する重合体を、溶媒と酸触媒の存在下、式(2)で表されるビニルエーテルと反応(アセタール化)させることにより得られる。同様に、本発明の重合体は、フェノール類と、アルデヒド類またはケトン類との縮重合により得られるノボラック型重合体を溶媒と酸触媒の存在下、式(2)で表されるビニルエーテルと反応(アセタール化)させることにより得られる。いずれもビニルエーテルは1種類または複数種類用いても良い。
[0017]
 式(2)で表されるビニルエーテルとしては、例えば以下のものが挙げられる。
[化9]


[化10]


[化11]


[化12]


[化13]


[0018]
 アセタール化反応に使用する酸触媒としては、例えば、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸等の無機酸類;蟻酸、酢酸、酪酸、トリフルオロ酢酸のようなカルボン酸類;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸のようなスルホン酸類;メタンホスホン酸、ベンゼンホスホン酸のようなホスホン酸類等が挙げられる。中でも、ビニルエーテルの重合反応抑制の観点から、リン酸またはスルホン酸が好ましい。
[0019]
 酸触媒の使用量は、用いる酸の種類によって異なるので一概に規定することはできないが、反応系に対して通常1~5000ppmであり、好ましくは1~2000ppmである。酸触媒の使用量が上記範囲内であれば、ビニルエーテルの重合反応等の副反応が起こり難く、また、充分な反応速度を得られ易い。
[0020]
 アセタール化反応に用いる溶媒は、原料であるフェノール性水酸基を有する重合体、ビニルエーテル、酸触媒、およびアセタール化反応で得られた生成物を安定して溶解し得る溶媒であればよく、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類を挙げることができ、それらを単独または2種以上を混合して用いることができる。
[0021]
 アセタール化反応の温度は好ましくは25~120℃であり、好ましくは30~100℃であり、更に好ましくは30~80℃である。
[0022]
 本発明の重合体中のフェノール性水酸基の式(1)で表される基による保護率(保護基導入率)は、重合体に含まれる全フェノール数100モル%に対して、好ましくは5~60モル%であり、より好ましくは8~60モル%であり、さらに好ましくは15~60モル%であり、特に好ましくは20~60モル%であり、さらにより好ましくは25~55モル%であり、最も好ましくは30~50モル%である。保護基導入率が5モル%以上、特に20モル%以上であれば、保護基導入率を調節し易くなるため、アルカリ溶解速度をより調節し易くなり、また、60モル%以下であれば、大きなアルカリ溶解速度を実現しつつ所望のレジストパターンを形成し易くなる。
[0023]
 アセタール化反応後は、塩基性化合物を添加して酸触媒を中和してもよい。具体的には、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩等のアルカリ金属化合物;アンモニア水およびアンモニアガス;トリメチルアミン、トリエチルアミンのようなアミン類;ピリジン、メチルピリジンのようなピリジン類;水酸化テトラアルキルアンモニウムのような4級アンモニウム化合物;及び、塩基性イオン交換樹脂等が挙げられ、好ましくはアミン類、4級アンモニウム化合物であり、さらに好ましくはアミン類である。
[0024]
 本発明の重合体は、他の構造を含んでも良い。他の構造単位を与えるモノマーとしては、リソグラフィー溶剤やアルカリ現像液への溶解性や基板密着性等を調整するために、公知のレジスト用重合体に用いられている各種モノマーを使用することができる。
[0025]
 式(1)で表される基でフェノール性水酸基が保護される重合体が、p-ヒドロキシスチレンまたは4-ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を有する重合体の場合、コモノマーとして例えば、スチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等から誘導されるスチレン系モノマー;アクリル酸、メタクリル酸から誘導される種々の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;ノルボルネン、トリシクロデセン、テトラシクロドデセン等から誘導されるノルボルネン系モノマーなどが挙げられる。またインデン、アセナフチレン等も共重合可能である。ただし、上記モノマーにおいて酸解離性基を有するモノマーの使用は、アセタール化反応の際に使用する酸触媒の作用で酸解離性基が脱離しないように注意が必要である。
[0026]
 p-ヒドロキシスチレンまたは4-ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を有する重合体は、例えば、特開平02-047109、特開平10-251315、再表2012/081619などに記載されている公知の方法により製造することができる。
 また、ポリp-ヒドロキシスチレンは丸善石油化学(株)や日本曹達(株)にて入手可能である。
 フェノール類と、アルデヒド類またはケトン類との縮重合により得られるノボラック型重合体も公知の方法により製造することができる。すなわち、フェノール類と、アルデヒド類またはケトン類とを、酸触媒の存在下、反応させる方法により製造することができる。また、多くの種類のノボラック型樹脂が市販されているのでそれらを用いることができる。
[0027]
<厚膜レジスト用組成物>
 上記の重合体を含む組成物は、例えば、半導体リソグラフィーに必要なレジスト等の用途に用いることができる。特に、膜厚1μm以上、好ましくは膜厚1μm以上100μm以下の厚膜レジストを形成する用途に好適に用いることができる。本発明の厚膜レジスト用組成物は、少なくとも、重合体、溶媒、および酸発生剤を含み、さらに、酸拡散抑制剤等を含んでもよい。
[0028]
 酸発生剤は、これまで化学増幅型レジスト用の酸発生剤として提案されているものから適宜選択して用いることができる。このような例として、ヨードニウム塩やスルホニウム塩等のオニウム塩、オキシムスルホネート類、ビスアルキル又はビスアリールスルホニルジアゾメタン類等のジアゾメタン類、ニトロベンジルスルホネート類、イミノスルホネート類、ジスルホン類等を挙げることができ、中でもオニウム塩が好ましい。これらは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
[0029]
 酸拡散抑制剤は、これまで化学増幅型レジスト用の酸拡散抑制剤として提案されているものから適宜選択することができる。このような例として、含窒素有機化合物を挙げることができ、第一級~第三級のアルキルアミン若しくはヒドロキシアルキルアミンが好ましい。特に第三級アルキルアミン、第三級ヒドロキシアルキルアミンが好ましく、中でもトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンが特に好ましい。これらは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
[0030]
 溶媒は、レジスト用組成物を構成する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、塗膜形成用溶媒として公知のものの中から任意のものを1種の単独溶媒又は2種以上の混合溶媒として用いることができる。溶解性に優れるため、ケトン結合、エステル結合、エーテル結合、およびヒドロキシ基から選ばれる少なくとも1種以上の極性基を有する溶媒が好ましい。中でも常圧での沸点が110~220℃の溶媒は、スピンコーティングの後のベークにおいて蒸発速度が適度であり、製膜性に優れるため、特に好ましい。このような溶媒の具体例として、メチルイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン結合を有する溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル結合とヒドロキシ基を有する溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3-エトキシプロピオン酸エチル等のエーテル結合とエステル結合を有する溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル結合とヒドロキシ基を有する溶媒、γ-ブチロラクトン等のエステル結合を有する溶媒等を挙げることができる。中でも、PGMEA、PGME、γ-ブチロラクトン、乳酸エチルが好ましい。
[0031]
 レジスト用組成物には、さらに所望により、酸発生剤の感度劣化防止やレジストパターンの形状、引き置き安定性等の向上を目的とした有機カルボン酸類やリンのオキソ酸類、レジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑止剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤、染料等、レジスト用添加剤として慣用されている化合物を必要に応じて適宜含有させることができる。
実施例
[0032]
 以下、実施例を挙げて本発明の形態を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例において特に断りのない限り、部は質量基準である。
[0033]
 本実施例における合成物の分析は以下の通り行った。
[0034]
[重量平均分子量・分散度]
 下記で合成した重合体の重量平均分子量(Mw)および分散度(Mw/Mn)は、ポリスチレンを標準品としてGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定した。精製後の重合体0.02gをテトラヒドロフラン1mlに溶解して分析用試料を調製した。装置への試料注入量は50μlとした。
 測定装置:東ソー社製 HPLC-8220GPC
 検出器:示差屈折率(RI)検出器
 カラム:Shodex GPC KF804×3本(昭和電工製)
 溶離液:テトラヒドロフラン
 流速:1.0mL/分
 温度:40℃
 検量線:ポリスチレン標準サンプル(東ソー製)を用いて作成
[0035]
[重合組成比・保護基導入率]
 合成した重合体の組成比および保護基導入率は 13C-NMRで分析した。濃度調整後の重合体溶液2.0gとCr(III)アセチルアセトナート0.1gを、重アセトン1.0gに溶解して分析用試料を調製した。
 装置:ブルカー社製 AVANCE400
 核種: 13
 測定法:インバースゲートデカップリング
 積算回数:6000回
 測定チューブ径:10mmφ
[0036]
[アルカリ溶解速度(ADR)]
 各原料をPGMEAで希釈し、スピンコーターを用いて、ジシラザン処理を行ったSi基板上に膜厚が1.0μmになるように塗布した。100℃で60秒間ベークを行い、光干渉式膜厚計により測定を行った後、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)濃度が2.38wt%のアルカリ現像液にて現像を行い、重合体が完全溶解するまでの時間と膜厚から溶解速度(Å/秒)を算出した。また、溶解速度が遅いものは600秒間現像後の膜減り量から溶解速度(Å/秒)を算出した。
 光干渉式膜厚計:KT-22(Foothill Instruments)
 アルカリ現像液:MF-CD26(2.38wt%―TMAH)
 現像温度:23℃
 DR測定装置:Luzchem Research,Inc製 TFA-11
[0037]
参考例1 p-ヒドロキシスチレンホモポリマー(PHS)溶液の調製
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、ポリp-ヒドロキシスチレン(丸善石油化学製、マルカリンカーS-2P)1000部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEA)5000部を仕込み、撹拌しつつ系内を窒素置換した後、60℃まで加熱昇温した。次に、40℃で減圧濃縮して余剰の水分とPGMEAを除去し、ポリp-ヒドロキシスチレン濃度が30wt%となるように調整した。
 調整後のポリp-ヒドロキシスチレンは、Mw=5700、Mw/Mn=2.03であった。
[0038]
実施例1 PHS-MOVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例1で得られた30wt%ポリ-p-ヒドロキシスチレン/PGMEA溶液97.5部、PGMEA31.2部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液0.7部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにメトキシエチルビニルエーテル(以下、MOVE)9.4部、PGMEA8.7部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに6時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA15.3部を加えて希釈した後、弱塩基性イオン交換樹脂(オルガノ社製 アンバーリストB20-HG・DRY)3.3部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0039]
実施例2 PHS-MOVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例1で得られた30wt%ポリ-p-ヒドロキシスチレン/PGMEA溶液195.8部、PGMEA34.2部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液0.8部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにMOVE28.2部、PGMEA26.3部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに3時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA25.8部を加えて希釈した後、アンバーリストB20-HG・DRY0.7部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換樹脂後、40度減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0040]
実施例3 PHS-EOVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例1で得られた30wt%ポリ-p-ヒドロキシスチレン/PGMEA溶液317.3部、PGMEA53.4部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液1.2部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにエトキシエチルビニルエーテル(以下、EOVE)33.5部、PGMEA30.9部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに2.5時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA53.4部を加えて希釈した後、アンバーリストB20-HG・DRY1.7部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換樹脂後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0041]
実施例4 PHS-TEGVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例1で得られた30wt%ポリ-p-ヒドロキシスチレン/PGMEA溶液251.7部、PGMEA34.2部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液1.0部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここに2-(2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ)エチルビニルエーテル(以下、TEGVE)44.6部、PGMEA41.9部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに3時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA25.0部を加えて希釈した後、アンバーリストB20-HG・DRY1.3部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0042]
参考例2 p-ヒドロキシスチレン/m-ヒドロキシスチレン共重合体(PHS/MHS)の製造
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、p-ヒドロキシスチレン24wt%、メタノール23wt%、水10wt%を含むp-エチルフェノール溶液(以下PHSモノマー溶液)300.0部、m-ヒドロキシスチレン24wt%、メタノール23wt%、水10wt%を含むm-エチルフェノール溶液(以下、MHSモノマー溶液)64.9部を仕込み、80℃まで加熱昇温した。別のフラスコにPHSモノマー溶液700.0部、MHSモノマー溶液151.4部、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)61.5部を加えて攪拌し均一な滴下液とし、この滴下液を前述のナスフラスコに2時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後さらに80℃で2時間反応を継続させた。その後、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)15.4部をイソプロパノール61.5部に溶解した液を追加投入し、さらに2時間反応を継続させた。重合液を室温まで冷却後、メチルシクロヘキサン2012部に滴下し、ポリマーを析出させ、上澄み液を除去した。析出したポリマーにイソプロパノール360部を加えて再溶解させた後、ポリマー溶液をメチルシクロヘキサンに滴下してポリマーを析出させる操作を5回繰り返してポリマー中の未反応モノマーやオリゴマー等を除去した。回収したポリマーはメタノール390部に溶解し、攪拌しながら40℃減圧下で加熱してメタノールを留去しながらPGMEAを投入してポリマー濃度30wt%のPGMEA溶液を調製した。
 得られた共重合体は、重合体組成がp-ヒドロキシスチレン:m-ヒドロキシスチレン=80.4:19.6、Mw=5900、Mw/Mn=1.68であった。
[0043]
実施例5 PHS/MHS-MOVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例2で得られたPHS/MHS共重合体濃度30wt%のPGMEA溶液194.0部、PGMEA29.4部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液3.6部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにMOVE18.5部、PGMEA17.3部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに4時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA29.4部を加えて希釈した後、アンバーリストB20-HG・DRY6.6部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0044]
参考例3 ノボラック樹脂溶液の調製
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、ノボラック樹脂(DIC製 フェノライトTD-2090)272部、PGMEA1565部を仕込み、40℃減圧濃縮して余剰の水分とPGMEAを除去し、ノボラック樹脂濃度が30wt%となるように調整した。
 調整後のノボラック樹脂は、Mw=7600、Mw/Mn=4.70であった。
[0045]
実施例6 ノボラック-MOVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例3で得られた30wt%ノボラック樹脂/PGMEA溶液194.8部、PGMEA28.9部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液0.7部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにMOVE20.5部、PGMEA19.4部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに4時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA29.0部を加えて希釈した後、弱塩基性イオン交換樹脂(オルガノ社製 アンバーリストB20-HG・DRY)1.7部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0046]
比較例1 PHS-EVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例1で得られた30wt%ポリ-p-ヒドロキシスチレン/PGMEA溶液162.4部、PGMEA26.2部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液1.0部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにエチルビニルエーテル(以下、EVE)10.9部、PGMEA10.1部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに4時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA29.6部を加えて希釈した後、弱塩基性イオン交換樹脂(オルガノ社製 アンバーリストB20-HG・DRY)4.4部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0047]
比較例2 PHS-CHVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例1で得られた30wt%ポリ-p-ヒドロキシスチレン/PGMEA溶液215.8部、PGMEA31.2部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液0.5部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにシクロヘキシルビニルエーテル(以下、CHVE)25.1部、PGMEA23.8部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに4時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA29.9部を加えて希釈した後、アンバーリストB20-HG・DRY 0.4部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0048]
比較例3 PHS-DHP保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例1で得られた30wt%ポリ-p-ヒドロキシスチレン/PGMEA溶液98.5部、PGMEA16.2部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液1.5部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにジヒドロピラン(以下、DHP)7.3部、PGMEA7.3部の混合溶液を5分間(他に比べて短い。部じゃなくて実重量で表記した方が良いか?)かけて滴下し、滴下終了後さらに6時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA16.6部を加えて希釈した後、アンバーリストB20-HG・DRY 0.8部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0049]
比較例4 PHS/MHS-EVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例2で得られたPHS/MHS共重合体濃度30wt%のPGMEA溶液195.0部、PGMEA31.6部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液0.7部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにEVE13.3部、PGMEA12.3部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに4時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA36.0部を加えて希釈した後、アンバーリストB20-HG・DRY 1.4部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0050]
比較例5 ノボラック-EVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例3で得られた30wt%ノボラック樹脂/PGMEA溶液195.5部、PGMEA14.0部、0.1wt%メタンスルホン酸/PGMEA溶液0.7部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにEVE14.8部、PGMEA14.0部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに4時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA34.6部を加えて希釈した後、アンバーリストB20-HG・DRY 1.7部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0051]
参考例4 p-ヒドロキシスチレン/t-ブチルアクリレート共重合体(PHS/TBA)の製造
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、p-ヒドロキシスチレン24wt%、メタノール23wt%、水10wt%を含むp-エチルフェノール溶液(以下PHSモノマー溶液)357.0部、TBA20.8部を仕込み、83℃まで加熱昇温した。別のフラスコにPHSモノマー溶液153.0部、TBA8.9部、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)9.0部を加えて攪拌し均一な滴下液とし、この滴下液を前述のナスフラスコに2時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後さらに83℃で2時間反応を継続させた。その後、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)9.0部をイソプロパノール21.1部に溶解した液を追加投入し、さらに2時間反応を継続させた。重合液を室温まで冷却後、メチルシクロヘキサン521部に滴下し、ポリマーを析出させ、上澄み液を除去した。析出したポリマーにイソプロパノール203部を加えて再溶解させた後、ポリマー溶液をメチルシクロヘキサンに滴下してポリマーを析出させる操作を5回繰り返してポリマー中の未反応モノマーやオリゴマー等を除去した。回収したポリマーはPGMEA1258部に溶解し、攪拌しながら40℃減圧下で加熱してメチルシクロヘキサンとイソプロパノール溶媒を留去しながらPGMEAを投入してポリマー濃度30wt%のPGMEA溶液を調製した。
 得られた共重合体は、重合体組成がp-ヒドロキシスチレン:t-ブチルアクリレート=80.2:19.8、Mw=16700、Mw/Mn=2.08であった。
[0052]
実施例7 PHS/TBA-MOVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例4で得られた30wt%ポリ-p-ヒドロキシスチレン/t-ブチルアクリレート共重合体のPGMEA溶液233.9部、PGMEA27.9部、10wt%トリフルオロ酢酸/PGMEA溶液1.5部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにMOVE5.7部、PGMEA5.7部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに4時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA22.2部を加えて希釈した後、弱塩基性イオン交換樹脂(オルガノ社製 アンバーリストB20-HG・DRY)2.8部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0053]
比較例6 PHS/TBA-EVE保護ポリマー
 温度計、冷却管及び撹拌装置を備えたナスフラスコに、参考例4で得られた30wt%ポリ-p-ヒドロキシスチレン/t-ブチルアクリレート共重合体のPGMEA溶液398.3部、PGMEA43.3部、10wt%トリフルオロ酢酸/PGMEA溶液2.4部を仕込み、攪拌しつつ系内を窒素置換し、40℃まで加熱昇温した。ここにEVE8.5部、PGMEA6.9部の混合溶液を30分間かけて滴下し、滴下終了後さらに4時間反応を継続させた。反応終了後、反応液にPGMEA36.4部を加えて希釈した後、弱塩基性イオン交換樹脂(オルガノ社製 アンバーリストB20-HG・DRY)4.5部でカラムを用いて約6時間掛けてイオン交換を行った。イオン交換後、40℃減圧濃縮でPGMEAを濃縮し、重合体濃度が50wt%となるように濃度調整を行った。
 得られた重合体の重量平均分子量、分散度、保護基導入率、アルカリ溶解速度を測定し、結果を表1に記載した。
[0054]
[表1]


[0055]
 本発明の重合体のアルカリ溶解速度は、従来の疎水性の酸解離性基で保護した重合体よりも顕著に大きく、厚膜フォトレジストによるリソグラフィーのスループット向上に役立つものと考えられる。

産業上の利用可能性

[0056]
 本発明の重合体は、厚膜レジスト用組成物として利用できる。

請求の範囲

[請求項1]
 酸の作用により現像液に対する溶解性が変化するレジスト用重合体であって、
 重合体中のフェノール性水酸基の少なくとも一部が以下の式(1):
[化1]


(式(1)中、R は炭素数1~5のアルキル基を示し、nは1~5の整数を表す。*はフェノール性水酸基から水素原子を除いた残基への結合部を表す。)
で表される基で保護された構造を有する、レジスト用重合体。
[請求項2]
 フェノール性水酸基の少なくとも一部が式(1)で表される基で保護される重合体が、p-ヒドロキシスチレンまたは4-ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を有する重合体である、請求項1に記載のレジスト用重合体。
[請求項3]
 フェノール性水酸基の少なくとも一部が式(1)で表される基で保護される重合体が、フェノール類と、アルデヒド類またはケトン類との縮重合により得られるノボラック型重合体である、請求項1に記載のレジスト用重合体。
[請求項4]
 前記フェノール性水酸基の前記式(1)で表される基による保護率が、前記重合体に含まれる全フェノール数100モル%に対して5~60モル%である、請求項1~3のいずれか一項に記載のレジスト用重合体。
[請求項5]
 重量平均分子量が5,000~400,000である、請求項1~4のいずれか一項に記載のレジスト用重合体。
[請求項6]
 少なくとも、請求項1~5のいずれか一項に記載の重合体、溶媒および酸発生剤を含む、厚膜レジスト用組成物。