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1. WO2020129533 - 共焦点センサ

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明 細 書

発明の名称 共焦点センサ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023  

発明の効果

0024  

図面の簡単な説明

0025  

発明を実施するための形態

0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : 共焦点センサ

技術分野

[0001]
 本開示は、共焦点センサに関する。

背景技術

[0002]
 従来、光源から出射された光に対して共焦点光学系によって光軸に沿って色収差を生じさせ、集光される光の波長が対象物までの距離に応じて変化することを利用して、対象物までの距離を測定する共焦点センサが用いられている。
[0003]
 下記特許文献1には、多色光ビームを生成する手段と、それぞれの焦点にそれぞれの波長の光線を集束させる少なくとも1つのレンズとを含む装置が記載されている。
[0004]
 また、下記特許文献2には、光源からの照明光を、所定のパターン部を有するディスクから対物レンズを介して試料に結像し、試料からの光を再び対物レンズからディスクを介して撮像手段に入射して試料の観察画像を得る共焦点顕微鏡からなる共焦点高さ測定装置であって、対物レンズの光軸に対するディスクの傾きと試料を載置するステージの傾きと対物レンズの像面湾曲との少なくとも一つに起因する光軸方向の位置補正データを使用して共焦点顕微鏡により得られた高さ情報を補正する共焦点高さ測定装置が記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 米国特許第4585349号明細書
特許文献2 : 特開2004-286608号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 従来の共焦点センサを用いることで、数nmの分解能で対象物までの距離を測定することができる。しかしながら、従来の共焦点センサの測定範囲は、センサヘッドの前面から数十mmの点を中心とする前後数mmの範囲に限られることがある。
[0007]
 そこで、本発明は、測定範囲がより広い共焦点センサを提供する。

課題を解決するための手段

[0008]
 本開示の一態様に係る共焦点センサは、複数の波長の光を出射する光源と、光に対して光軸方向に沿って色収差を生じさせ、他のレンズを介さずに光を対象物に集光する回折レンズと、光のうち、対象物において合焦して反射し、回折レンズで集光された反射光を通過させるピンホールと、反射光の波長に基づいて、回折レンズから対象物までの距離を測定する測定部と、を備え、ピンホールから回折レンズまでの距離は可変である。
[0009]
 この態様によれば、ピンホールから回折レンズまでの距離が可変であることで、測定可能な範囲を変化させることができ、より広い範囲で対象物までの距離を測定することができる。
[0010]
 上記態様において、ピンホールから回折レンズまでの距離を連続的に変化させる機構をさらに備えてもよい。
[0011]
 この態様によれば、ピンホールから回折レンズまでの距離を連続的に変化させることで、測定範囲を連続的に変化させることができる。
[0012]
 上記態様において、回折レンズをそれぞれ異なる位置に収容する複数種類のホルダを付け替え可能であってもよい。
[0013]
 この態様によれば、複数種類のホルダを付け替えることで、測定範囲を段階的に変化させることができる。
[0014]
 上記態様において、測定部は、反射光の波長と、回折レンズから対象物までの距離との非線形な関係に従って、回折レンズから対象物までの距離を測定してもよい。
[0015]
 この態様によれば、反射光の波長と、回折レンズから対象物までの距離との非線形な関係を利用することで、線形な関係を利用する場合よりも測定範囲を広げることができる。
[0016]
 上記態様において、反射光の波長をλと表し、回折レンズから対象物までの距離をL と表し、ピンホールから回折レンズまでの距離をL と表し、基準波長λ に関する回折レンズの焦点距離をf と表すとき、非線形な関係は、
[数1]


 と表されてもよい。
[0017]
 この態様によれば、ピンホールから回折レンズまでの距離を変化させることで、反射光の波長と、回折レンズから対象物までの距離との非線形な関係を変化させることができ、測定範囲をより広げることができる。
[0018]
 上記態様において、測定部は、反射光の波長と、回折レンズから対象物までの距離との実測値に基づいて推定された非線形な関係に従って、回折レンズから対象物までの距離を測定してもよい。
[0019]
 この態様によれば、反射光の波長と、回折レンズから対象物までの距離との非線形な関係を実測値に基づいて補正することができ、回折レンズから対象物までの距離をより正確に測定することができる。
[0020]
 上記態様において、測定部は、波長に基づいて、対象物が所定の範囲内に位置しているか否かを判定してもよい。
[0021]
 この態様によれば、対象物の位置が適切であるか否かを判定することができる。
[0022]
 上記態様において、要求される波長分解能の入力を受け付ける入力部と、波長分解能を満たす回折レンズから対象物までの距離及びピンホールから回折レンズまでの距離の範囲を出力する出力部と、をさらに備えてもよい。
[0023]
 この態様によれば、要求された波長分解能を実現しながら、どのような範囲で回折レンズを動かしたり、対象物とセンサヘッドの位置関係を変化させたりすることができるのかを把握することができる。

発明の効果

[0024]
 本発明によれば、測定範囲がより広い共焦点センサが提供される。

図面の簡単な説明

[0025]
[図1] 本発明の実施形態に係る共焦点センサの概要を示す図である。
[図2] 本実施形態に係る共焦点センサの回折レンズから対象物までの距離と、反射光の波長との関係を示す図である。
[図3] 本実施形態に係る共焦点センサの初期設定処理を示すフローチャートである。
[図4] 本実施形態に係る共焦点センサにより対象物が所定の範囲内に位置するか判定する概要を示す図である。
[図5] 本実施形態に係る共焦点センサにより回折レンズから対象物までの距離と反射光の波長との関係及び判定結果を示す図である。
[図6] 本実施形態に係る共焦点センサの初期設定処理を示すフローチャートである。
[図7] 本実施形態の変形例に係るセンサヘッドに第1ホルダを取り付けた場合の概要を示す図である。
[図8] 本実施形態の変形例に係るセンサヘッドに第2ホルダを取り付けた場合の概要を示す図である。
[図9] 本実施形態に係る共焦点センサの波長分解能と、回折レンズから対象物までの距離との関係を示す図である。
[図10] 本実施形態に係る共焦点センサの距離算出処理を示すフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0026]
 以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」と表記する。)を、図面に基づいて説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
[0027]
 [構成例]
 図1は、本発明の実施形態に係る共焦点センサ1の概要を示す図である。本実施形態に係る共焦点センサ1は、対象物200の位置を計測する装置であり、光源10、第1光ファイバ11、第2光ファイバ12、第3光ファイバ13、光カプラ20、分光器30、測定部40及びセンサヘッド100を備える。
[0028]
 光源10は、複数の波長の光を出射する。光源10は、白色光を出射するものであってよく、光を第1光ファイバ11に出力する。光源10は、測定部40の指令に基づいて、白色光の光量を調整してもよい。第1光ファイバ11は、任意の光ファイバであってよく、例えばコア径が50μmの屈折率分布型ファイバであってよい。第1光ファイバ11は、光カプラ20に接続される手前でコア径がより細いファイバに連結されてよい。
[0029]
 光カプラ20は、第1光ファイバ11、第2光ファイバ12及び第3光ファイバ13を接続し、第1光ファイバ11から第2光ファイバ12へ光を伝送し、第2光ファイバ12から第3光ファイバ13へ光を伝送する。
[0030]
 センサヘッド100は、第2光ファイバ12に接続され、光に対して光軸方向に沿って色収差を生じさせ、他のレンズを介さずに光を対象物200に集光する回折レンズ130とを収容する。本例では、焦点距離が比較的長い第1波長の光210と、焦点距離が比較的短い第2波長の光220を図示している。本例の場合、第1波長の光210は、対象物200において合焦するが、第2波長の光220は、対象物200の手前で焦点を結ぶ。
[0031]
 対象物200の表面で反射した光は、回折レンズ130で集光されて、第2光ファイバ12のコアであるピンホール120に返送される。ピンホール120は、光のうち、対象物200において合焦して反射し、回折レンズ130で集光された反射光を通過させる。反射光のうち第1波長の光210は、第2光ファイバ12の端面に設けられたピンホール120で合焦するため、そのほとんどが第2光ファイバ12に入射するが、その他の波長の光は、ピンホール120で焦点が合わず、そのほとんどが第2光ファイバ12に入射しない。第2光ファイバ12に入射した反射光は、光カプラ20を経由して第3光ファイバ13に伝送され、分光器30に入力される。なお、第2光ファイバ12に入射した反射光は、光カプラ20を経由して第1光ファイバ11にも伝送されるが、光源10にて終端される。
[0032]
 分光器30は、第3光ファイバ13に接続され、対象物200で反射されてセンサヘッド100により集光された反射光を、第2光ファイバ12、光カプラ20及び第3光ファイバ13を介して取得し、反射光のスペクトルを計測する。分光器30は、第3光ファイバ13から出射された反射光を集める第1レンズ31と、反射光を分光する回折格子32と、分光された反射光を集める第2レンズ33と、分光された反射光を受光する受光素子34と、受光素子34による受光信号を読み出す読出回路35と、を含む。読出回路35は、受光素子34による受光信号に基づいて、受光した光の波長及び光量を読み出す。
[0033]
 測定部40は、反射光の波長に基づいて、回折レンズ130から対象物200までの距離L1を測定する。本例の場合、読出回路35によって、第1波長の光210がピークとして読みだされ、測定部40は、第1波長に対応する位置を算出する。
[0034]
 本実施形態に係る共焦点センサ1では、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2は可変である。従来、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2は固定されており、他のレンズによって色収差を線形に補正するため、距離L2を変化させることは想定されておらず、共焦点センサ1の測定範囲を任意に拡大又は縮小することはできなかった。本実施形態に係る共焦点センサ1によれば、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2が可変であることで、測定可能な範囲を変化させることができ、より広い範囲で対象物200までの距離を測定することができる。
[0035]
 センサヘッド100は、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2を連続的に変化させる機構を備える。具体的には、センサヘッド100は、回折レンズ130を光軸に沿った方向に連続的に移動させる可変機構150を備える。可変機構150は、回折レンズ130の位置を読み取る手段を有してもよく、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2又は回折レンズ130からセンサヘッド100の全面までの距離L3を測定部40に伝送してもよい。可変機構150によってピンホール120から回折レンズ130までの距離L2を連続的に変化させることで、測定範囲を連続的に変化させることができる。
[0036]
 図2は、本実施形態に係る共焦点センサ1の回折レンズ130から対象物200までの距離L1と、反射光の波長との関係を示す図である。同図では、回折レンズ130から対象物200までの距離L1をmmの単位で縦軸に示し、反射光の波長をnmの単位で横軸に示している。また、同図では、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2が36mmの場合を実線で示し、L2=37mmの場合を破線で示し、L2=38mmの場合を一点鎖線で示し、L2=39mmの場合を二点鎖線で示し、L2=40mmの場合を点線で示し、L2=41mmの場合を長破線で示している。
[0037]
 同図によれば、反射光の波長が長くなるほど、対応する距離L1は短くなることが読み取れる。また、反射光の波長が一単位変化した場合の距離L1の変化は、反射光の波長が短くなるほど大きくなることが読み取れる。さらに、反射光の波長が一単位変化した場合の距離L1の変化は、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2が短くなるほど大きくなることが読み取れる。
[0038]
 本実施形態に係る共焦点センサ1の測定部40は、反射光の波長と、回折レンズ130から対象物200までの距離L1との非線形な関係に従って、回折レンズ130から対象物200までの距離を測定してよい。従来、共焦点センサでは、反射光の波長と、回折レンズ130から対象物200までの距離L1との非線形な関係を他のレンズによって補正して、線形な関係とすることがある。そのような補正により、距離L1の分解能が波長にほとんど依存しないようにすることができる。しかしながら、反射光の波長と、距離L1との対応関係が線形である場合、測定範囲が狭い範囲に限られてしまう。本実施形態に係る共焦点センサ1は、反射光の波長と、距離L1との非線形な関係を利用することで、線形な関係を利用する場合よりも、特に短波長領域での測定範囲を広げて、共焦点センサ1の測定範囲をより広くすることができる。
[0039]
 より具体的には、反射光の波長をλと表し、回折レンズ130から対象物200までの距離をL1と表し、ピンホール120から回折レンズ130までの距離をL2と表し、基準波長λ に関する回折レンズ130の焦点距離をf と表すとき、回折レンズ130から対象物200までの距離L1との非線形は、以下の数式(2)で表される。
[0040]
[数2]


[0041]
 このように、ピンホール120から回折レンズ130までの距離を変化させることで、反射光の波長λと、回折レンズ130から対象物200までの距離L1との非線形な関係を変化させることができ、測定範囲をより広げることができる。
[0042]
 図3は、本実施形態に係る共焦点センサ1の初期設定処理を示すフローチャートである。同図に示す処理は、共焦点センサ1により距離を測定する前に行われる。
[0043]
 はじめに、共焦点センサ1によって基準波長(又は調整時点での設定における基準波長)に対応する距離が出力されるように、対象物200又は回折レンズ130の位置を調整する(S10)。ここで、基準波長及びそれに対応する焦点距離は、設計段階で定められているものとする。
[0044]
 その後、回折レンズ130を固定したまま、対象物200を既知の量だけ移動させる(S11)。共焦点センサ1は、この場合に検出される反射光の波長と、距離の関係を記憶する(S12)。ここで、対象物200までの距離は、基準波長に対応する距離に対象物200を移動させた距離を加算(又は減算)することで算出される。
[0045]
 そして、所定の波長範囲について、共焦点センサ1により検出される反射光の波長と距離の関係を測定完了したか判定する(S13)。例えば、予め定めた複数の既知の量だけ対象物200を移動させたか否かによって、測定完了であるかを判定してよい。
[0046]
 所定の波長範囲について測定完了していない場合(S13:NO)、対象物200を既知の量だけ移動させ(S11)、検出される反射光の波長と、距離の関係を記憶する処理(S12)を繰り返す。一方、所定の波長範囲について測定完了した場合(S13:YES)、波長と距離の非線形関係を定めるパラメータを決定する(S14)。すなわち、数式(2)で表される、反射光の波長λと回折レンズ130から対象物200までの距離L1との非線形な関係を特定するパラメータ(L2、λ 、f )を決定する。
[0047]
 このような処理を、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2を変えて繰り返してもよい。以上により、初期設定のための処理が終了する。
[0048]
 以上の処理を行って、測定部40は、反射光の波長と、回折レンズ130から対象物200までの距離との実測値に基づいて推定された非線形な関係に従って、回折レンズ130から対象物200までの距離を測定してもよい。これにより、反射光の波長と、回折レンズ130から対象物200までの距離との非線形な関係を実測値に基づいて補正することができ、回折レンズ130から対象物200までの距離をより正確に測定することができる。
[0049]
 図4は、本実施形態に係る共焦点センサ1により対象物200が所定の範囲内に位置するか判定する概要を示す図である。同図では、センサヘッド100によって、コンベア300によって移送されるワークが所定の範囲に位置しているか判定する場合を示している。同図では、コンベア300によって移送される7つのワークを図示している。ワークには、コンベア300の下流から順に、0から6までの数字が付されている。本例における「所定の範囲」は、同図において「OK」と示した範囲であり、コンベア300の中央帯である。一方、同図において「NG」と示したコンベア300の側帯にあたる範囲は、「所定の範囲」外である。
[0050]
 ワークが所定の範囲内に位置するか判定するにあたって、共焦点センサ1のピンホール120から回折レンズ130までの距離L2を調整し、少なくとも「OK」と示した範囲が測定範囲に含まれるようにする。そして、後述する初期設定を行い、共焦点センサ1の測定部40によって、反射光の波長に基づいて、対象物が所定の範囲内に位置しているか否かを判定する。
[0051]
 図5は、本実施形態に係る共焦点センサ1により回折レンズ130から対象物200までの距離L1と反射光の波長との関係及び判定結果を示す図である。同図では、回折レンズ130から対象物200までの距離L1をmmの単位で縦軸に示し、反射光の波長をnmの単位で横軸に示している。
[0052]
 同図では、コンベア300の下流から順に、0から6までの数字が付されたワークに対応して、測定点p0からp6を図示している。また、同図では、「OK」と示した範囲に対応する波長範囲と、「NG」と示した範囲に対応する波長範囲とを図示している。
[0053]
 同図によれば、測定点p0、p3、p4及びp6に対応するワークは、所定の範囲内に位置している。一方、測定点p1、p2及びp5に対応するワークは、所定の範囲内に位置していない。
[0054]
 測定部40は、測定された波長と、所定の範囲に対応する波長範囲の上限及び下限を比較して、対象物が所定の範囲内に位置しているか否かを判定してよい。このようにして、対象物の位置が適切であるか否かを判定することができる。
[0055]
 図6は、本実施形態に係る共焦点センサ1の初期設定処理を示すフローチャートである。同図に示す処理は、対象物が所定の範囲内に位置しているか否かを判定する前に行われる。
[0056]
 はじめに、OK範囲が測定範囲となるように、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2を調整し、回折レンズ130を固定する(S20)。その後、コンベア300を動かして、サンプルワークを流す。サンプルワークは、図4において「OK」と示した範囲(OK範囲)に置かれたり、「NG」と示した範囲(NG範囲)に置かれたりする。OK範囲に置かれたサンプルをOKサンプルと呼び、NG範囲に置かれたサンプルをNGサンプルと呼ぶ。
[0057]
 共焦点センサ1は、OKサンプルを測定した場合の波長を記憶し(S21)、NGサンプルを測定した場合の波長を記憶する(S22)。
[0058]
 そして、所定の波長範囲について、共焦点センサ1により検出される反射光の波長とOK又はNGの対応付けが完了したか判定する(S23)。例えば、予め定めた複数のサンプルについて測定を終えたか否かによって、測定完了であるかを判定してよい。
[0059]
 所定の波長範囲について測定完了していない場合(S23:NO)、OKサンプルを測定した場合の波長を記憶する処理(S21)と、NGサンプルを測定した場合の波長を記憶する処理(S22)とを繰り返す。一方、所定の波長範囲について測定完了した場合(S23:YES)、波長に基づいて、対象物がOK範囲内に位置しているか否かを判定するためのパラメータを決定する。以上により、初期設定のための処理が終了する。
[0060]
 図7は、本実施形態の変形例に係るセンサヘッド100aに第1ホルダ160aを取り付けた場合の概要を示す図である。また、図8は、本実施形態の変形例に係るセンサヘッド100aに第2ホルダ160bを取り付けた場合の概要を示す図である。変形例に係るセンサヘッド100aは、回折レンズ130をそれぞれ異なる位置に収容する複数種類のホルダ(第1ホルダ160a及び第2ホルダ160b)を付け替え可能である。
[0061]
 第1ホルダ160aをセンサヘッド100aに取り付けた場合、回折レンズ130から対象物200までの距離はL1aであり、ピンホール120から回折レンズ130までの距離はL2aである。ここで、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2aは、第1ホルダ160aの設計値として既知である。測定部40は、ピンホール120から回折レンズ130までの距離がL2aである場合の数式(2)に従って、回折レンズ130から対象物200までの距離L1aを算出する。なお、センサヘッド100aの前面から対象物200までの距離を算出する場合、回折レンズ130から対象物200までの距離L1aから、回折レンズ130からセンサヘッド100aの前面までの距離L3aを減算すればよい。ここで、回折レンズ130からセンサヘッド100aの前面までの距離L3aは、センサヘッド100aの全長Lから、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2aを減算した値である。
[0062]
 第2ホルダ160bをセンサヘッド100aに取り付けた場合、回折レンズ130から対象物200までの距離はL1bであり、ピンホール120から回折レンズ130までの距離はL2bである。ここで、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2bは、第1ホルダ160aの設計値として既知である。測定部40は、ピンホール120から回折レンズ130までの距離がL2bである場合の数式(2)に従って、回折レンズ130から対象物200までの距離L1bを算出する。なお、センサヘッド100aの前面から対象物200までの距離を算出する場合、回折レンズ130から対象物200までの距離L1bから、回折レンズ130からセンサヘッド100aの前面までの距離L3bを減算すればよい。
[0063]
 このように、複数種類のホルダを付け替えることで、測定範囲を段階的に変化させることができる。本例の場合、L2a<L2bであるから、第1ホルダ160aを取り付けた場合、第2ホルダ160bを取り付けた場合よりも測定範囲が広くなる。一方、第2ホルダ160bを取り付けた場合、第1ホルダ160aを取り付けた場合よりも低波長領域において測定精度が高くなる。
[0064]
 図9は、本実施形態に係る共焦点センサ1の波長分解能と、回折レンズ130から対象物200までの距離L1との関係を示す図である。同図では、波長分解能をmm/nmの単位で縦軸に示し、回折レンズ130から対象物200までの距離L1をmmの単位で横軸に示している。また、同図では、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2が36mmの場合を実線で示し、L2=37mmの場合を破線で示し、L2=38mmの場合を一点鎖線で示し、L2=39mmの場合を二点鎖線で示し、L2=40mmの場合を点線で示し、L2=41mmの場合を長破線で示している。波長分解能は、分解能が良いほど対象物200までの距離をより高精度で測定できることを意味する。
[0065]
 同図によれば、回折レンズ130から対象物200までの距離L1が長くなるほど、波長分解能の値が大きくなる(分解能が低くなる)ことが読み取れる。また、回折レンズ130から対象物200までの距離L1を固定した場合、ピンホール120から回折レンズ130までの距離L2が長くなるほど、波長分解能の値が小さくなる(分解能が高くなる)ことが読み取れる。
[0066]
 共焦点センサ1は、ユーザが要求する波長分解能の入力を受け付ける入力部と、要求された波長分解能を満たす回折レンズ130から対象物200までの距離L1及びピンホール120から回折レンズ130までの距離L2の範囲を出力する出力部とをさらに備えてもよい。入力部は、例えばプッシュボタンで構成されてよく、出力部は、例えば7セグメント表示部や液晶表示装置で構成されてよい。共焦点センサ1は、図9に示す関係性を記憶部に記憶して、要求された波長分解能を満たす回折レンズ130から対象物200までの距離L1及びピンホール120から回折レンズ130までの距離L2の範囲を算出してよい。これにより、要求された波長分解能を実現しながら、どのような範囲で回折レンズ130を動かしたり、対象物200とセンサヘッド100の位置関係を変化させたりすることができるのかを把握することができる。
[0067]
 また、共焦点センサ1は、ユーザが要求する波長分解能の入力及びユーザが要求するリニアリティの入力を受け付けて、要求された波長分解能及び要求されたリニアリティを満たす回折レンズ130から対象物200までの距離L1及びピンホール120から回折レンズ130までの距離L2の範囲を出力してよい。共焦点センサ1は、図9に示す関係性を記憶部に記憶して、要求された波長分解能及び要求されたリニアリティを満たす回折レンズ130から対象物200までの距離L1及びピンホール120から回折レンズ130までの距離L2の範囲を算出してよい。これにより、要求された波長分解能及び要求されたリニアリティを実現しながら、どのような範囲で回折レンズ130を動かしたり、対象物200とセンサヘッド100の位置関係を変化させたりすることができるのかを把握することができる。
[0068]
 ユーザは、出力されたL1及びL2の値を参考にして、回折レンズ130から対象物200までの距離L1及びピンホール120から回折レンズ130までの距離L2を調整して、対象物200までの距離の測定を行う。これにより、例えば、センサヘッド100を対象物200に徐々に近づけていくような制御の際に、粗い調整から高精度な調整をすることができる。
[0069]
 図10は、本実施形態に係る共焦点センサ1の距離算出処理を示すフローチャートである。はじめに、共焦点センサ1は、ユーザが要求する波長分解能の入力を受け付ける(S30)。また、共焦点センサ1は、ユーザが要求するリニアリティの入力を受け付ける(S31)。
[0070]
 その後、共焦点センサ1は、要求された波長分解能及び要求されたリニアリティを満たす回折レンズ130から対象物200までの距離L1及びピンホール120から回折レンズ130までの距離L2の範囲を算出する(S32)。最後に、共焦点センサ1は、算出された回折レンズ130から対象物200までの距離L1及びピンホール120から回折レンズ130までの距離L2の範囲を出力する(S33)。以上により、距離算出処理が終了する。
[0071]
 以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
[0072]
 [附記1]
 複数の波長の光を出射する光源(10)と、
 前記光に対して光軸方向に沿って色収差を生じさせ、他のレンズを介さずに前記光を対象物(200)に集光する回折レンズ(130)と、
 前記光のうち、前記対象物(200)において合焦して反射し、前記回折レンズ(130)で集光された反射光を通過させるピンホール(120)と、
 前記反射光の波長に基づいて、前記回折レンズ(130)から前記対象物(200)までの距離を測定する測定部(40)と、を備え、
 前記ピンホール(120)から前記回折レンズ(130)までの距離は可変である、
 共焦点センサ(1)。

請求の範囲

[請求項1]
 複数の波長の光を出射する光源と、
 前記光に対して光軸方向に沿って色収差を生じさせ、他のレンズを介さずに前記光を対象物に集光する回折レンズと、
 前記光のうち、前記対象物において合焦して反射し、前記回折レンズで集光された反射光を通過させるピンホールと、
 前記反射光の波長に基づいて、前記回折レンズから前記対象物までの距離を測定する測定部と、を備え、
 前記ピンホールから前記回折レンズまでの距離は可変である、
 共焦点センサ。
[請求項2]
 前記ピンホールから前記回折レンズまでの距離を連続的に変化させる機構をさらに備える、
 請求項1に記載の共焦点センサ。
[請求項3]
 前記回折レンズをそれぞれ異なる位置に収容する複数種類のホルダを付け替え可能である、
 請求項1に記載の共焦点センサ。
[請求項4]
 前記測定部は、前記反射光の波長と、前記回折レンズから前記対象物までの距離との非線形な関係に従って、前記回折レンズから前記対象物までの距離を測定する、
 請求項1から3のいずれか一項に記載の共焦点センサ。
[請求項5]
 前記反射光の波長をλと表し、前記回折レンズから前記対象物までの距離をL と表し、前記ピンホールから前記回折レンズまでの距離をL と表し、基準波長λ に関する前記回折レンズの焦点距離をf と表すとき、前記非線形な関係は、
[数1]


 と表される、
 請求項4に記載の共焦点センサ。
[請求項6]
 前記測定部は、前記反射光の波長と、前記回折レンズから前記対象物までの距離との実測値に基づいて推定された前記非線形な関係に従って、前記回折レンズから前記対象物までの距離を測定する、
 請求項4又は5に記載の共焦点センサ。
[請求項7]
 前記測定部は、前記波長に基づいて、前記対象物が所定の範囲内に位置しているか否かを判定する、
 請求項1から6のいずれか一項に記載の共焦点センサ。
[請求項8]
 要求される波長分解能の入力を受け付ける入力部と、
 前記波長分解能を満たす前記回折レンズから前記対象物までの距離及び前記ピンホールから前記回折レンズまでの距離の範囲を出力する出力部と、をさらに備える、
 請求項1から7のいずれか一項に記載の共焦点センサ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]