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1. WO2020129445 - 高周波モジュールおよび通信装置

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明 細 書

発明の名称 高周波モジュールおよび通信装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108  

産業上の利用可能性

0109  

符号の説明

0110  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3A   3B   4   5   6A   6B  

明 細 書

発明の名称 : 高周波モジュールおよび通信装置

技術分野

[0001]
 本発明は、高周波信号を処理する高周波モジュールおよび通信装置に関する。

背景技術

[0002]
 近年の高周波モジュールには、異なる周波数帯域の送信信号と受信信号とを同時に送受信する方式を適用することが求められる。
[0003]
 特許文献1には、1以上の送信フィルタと1以上の受信フィルタとが、ダイプレクサやスイッチを介して共通接続された高周波モジュールの回路構成が示されている。この構成によれば、一の送信信号と一の受信信号とを同時に送受信することが可能となる。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2018-137522号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、特許文献1に開示された高周波モジュールでは、同時に送受信する送信信号および受信信号の組み合わせによっては、受信信号の感度を劣化させる場合がある。例えば、受信フィルタにおいて減衰特性が十分でない帯域と送信信号の周波数帯域とが重複する場合、信号強度が高い送信信号が受信フィルタの後段にあるRF信号処理回路に漏洩して受信感度を劣化させてしまう。
[0006]
 そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、送信信号および受信信号を同時に送受信することが可能なシステムにおいて、受信感度の劣化が抑制された高周波モジュールおよび通信装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る高周波モジュールは、送受信端子、第1受信端子、および第1送信端子と、前記送受信端子に接続された第1共通端子、第1選択端子および第2選択端子を有し、前記第1共通端子と前記第1選択端子との接続および前記第1共通端子と前記第2選択端子との接続を切り替える第1スイッチと、第1周波数帯域に属する受信帯域を通過帯域とし、出力端子が前記第1受信端子に接続された第1受信フィルタと、第2周波数帯域に属する送信帯域を通過帯域とし、入力端子が前記第1送信端子に接続され、出力端子が前記第2選択端子に接続された第2送信フィルタと、前記送信帯域を減衰帯域とし、前記第2選択端子と前記第1受信フィルタとの間に接続された第3フィルタと、前記第2選択端子と前記第1受信フィルタの入力端子とを結ぶ経路であって、前記第3フィルタが配置された第1受信経路と、前記第1選択端子と前記第1受信フィルタの入力端子とを結ぶ経路であって、フィルタが配置されない第1バイパス経路と、前記第2選択端子と前記第1送信端子とを結ぶ経路であって、前記第2送信フィルタが配置された第2送信経路と、を備える。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、送信信号および受信信号を同時に送受信することが可能なシステムにおいて、受信感度の劣化が抑制された高周波モジュールおよび通信装置を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 図1は、実施の形態1に係る高周波モジュールおよび通信装置の回路構成図である。
[図2] 図2は、送信フィルタおよび受信フィルタが共通接続されたマルチプレクサの受信感度劣化の要因を説明する図である。
[図3A] 図3Aは、実施の形態1に係る高周波モジュールおよび通信装置において、バンドAの受信信号を伝送する場合の回路状態を表す図である。
[図3B] 図3Bは、実施の形態1に係る高周波モジュールおよび通信装置において、バンドAの受信信号およびバンドBの送信信号を同時に伝送する場合の回路状態を表す図である。
[図4] 図4は、実施の形態1の変形例に係る高周波モジュールおよび通信装置の回路構成図である。
[図5] 図5は、実施の形態2に係る高周波モジュールおよび通信装置の回路構成図である。
[図6A] 図6Aは、実施の形態2に係る高周波モジュールおよび通信装置において、バンドCの受信信号を伝送する場合の回路状態を表す図である。
[図6B] 図6Bは、実施の形態2に係る高周波モジュールおよび通信装置において、バンドCの受信信号およびバンドBの送信信号を同時に伝送する場合の回路状態を表す図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面に示される構成要素の大きさまたは大きさの比は、必ずしも厳密ではない。
[0011]
 (実施の形態1)
 [1.1 高周波モジュール1および通信装置6の構成]
 図1は、実施の形態1に係る高周波モジュール1および通信装置6の回路構成図である。同図に示すように、通信装置6は、高周波モジュール1と、送信増幅器3Tと、受信増幅器31Rと、RF信号処理回路(RFIC)4と、ベースバンド信号処理回路(BBIC)5と、を備える。
[0012]
 RFIC4は、アンテナ2で送受信される高周波信号を処理するRF信号処理回路である。具体的には、RFIC4は、高周波モジュール1の受信信号経路を介して入力された高周波受信信号を、ダウンコンバートなどにより信号処理し、当該信号処理して生成された受信信号をBBIC5へ出力する。また、RFIC4は、BBIC5から入力された送信信号をアップコンバートなどにより信号処理し、当該信号処理して生成された高周波送信信号を、高周波モジュール1の送信信号経路に出力する。
[0013]
 BBIC5は、高周波モジュール1を伝搬する高周波信号よりも低周波の中間周波数帯域を用いて信号処理する回路である。BBIC5で処理された信号は、例えば、画像表示のための画像信号として使用され、または、スピーカを介した通話のために音声信号として使用される。
[0014]
 また、RFIC4は、使用される通信バンド(周波数帯域)に基づいて、高周波モジュール1が有するスイッチ11および12の接続切り替え、ならびに、送信増幅器3Tおよび受信増幅器31Rの利得を制御する制御部としての機能も有する。具体的には、RFIC4は、制御信号(図示せず)によって、高周波モジュール1が有するスイッチ11および12の接続を切り替え、また、送信増幅器3Tおよび受信増幅器31Rの利得を調整する。なお、制御部は、RFIC4の外部に設けられていてもよく、例えば、高周波モジュール1またはBBIC5に設けられていてもよい。
[0015]
 受信増幅器31Rは、高周波モジュール1から出力された受信信号のうち、第1周波数帯域に属するバンドA(第2通信バンド)の受信信号を優先的に増幅し、当該増幅された受信信号をRFIC4へ出力する。
[0016]
 送信増幅器3Tは、第2周波数帯域に属するバンドBの高周波信号を優先的に増幅し、当該増幅された送信信号を高周波モジュール1へ出力する。
[0017]
 受信増幅器31Rおよび送信増幅器3Tは、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)、または、GaAsを材料とする電界効果型トランジスタ(FET)、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)などで構成されている。
[0018]
 アンテナ2は、高周波モジュール1の送受信端子110に接続され、高周波モジュール1から出力された送信信号を放射し、また、外部からの高周波信号を受信して高周波モジュール1へ出力する。なお、アンテナ2は、本実施の形態に係る通信装置6に含まれてもよい。また、本実施の形態に係る通信装置6において、BBIC5は、必須の構成要素ではない。
[0019]
 また、送信増幅器3Tおよび受信増幅器31Rは、高周波モジュール1が備えてもよい。
[0020]
 次に、高周波モジュール1の詳細な構成について説明する。
[0021]
 図1に示すように、高周波モジュール1は、送受信端子110と、受信端子120(第1受信端子)と、送信端子130(第1送信端子)と、スイッチ11および12と、受信フィルタ21Rと、送信フィルタ22Tと、フィルタ23と、バイパス経路61と、受信経路62と、送信経路63と、を備える。
[0022]
 スイッチ11は、送受信端子110に接続された共通端子11a(第1共通端子)、選択端子11b(第1選択端子)および選択端子11c(第2選択端子)を有し、共通端子11aと選択端子11bとの接続、および、共通端子11aと選択端子11cとの接続を切り替える第1スイッチである。
[0023]
 受信フィルタ21Rは、第1周波数帯域に属するバンドAの受信帯域を通過帯域とし、出力端子が受信端子120に接続された第1受信フィルタである。
[0024]
 送信フィルタ22Tは、第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域に属するバンドBの送信帯域を通過帯域とし、入力端子が送信端子130に接続され、出力端子が選択端子11cに接続された第2送信フィルタである。
[0025]
 フィルタ23は、第2周波数帯域に属するバンドBの送信帯域を減衰帯域とし、選択端子11cと受信フィルタ21Rとの間に接続された第3フィルタである。
[0026]
 受信経路62は、選択端子11cと受信フィルタ21Rの入力端子とを結ぶ経路であって、フィルタ23が配置された第1受信経路である。なお、本実施の形態では、受信経路62は、選択端子11cと、受信フィルタ21Rの入力端子に接続されたスイッチ12とを結ぶ経路となっている。
[0027]
 受信フィルタ21R、送信フィルタ22Tおよびフィルタ23としては、弾性表面波フィルタ、BAW(Bulk Acoustic Wave)を用いた弾性波フィルタ、LC共振フィルタ、および誘電体フィルタなどが例示されるが、これらのフィルタの材料および構造は限定されない。
[0028]
 バイパス経路61は、選択端子11bと受信フィルタ21Rの入力端子とを結ぶ経路であって、フィルタが配置されない第1バイパス経路である。なお、本実施の形態では、バイパス経路61は、選択端子11bと、受信フィルタ21Rの入力端子に接続されたスイッチ12とを結ぶ経路となっている。つまり、選択端子11bと選択端子12bとは、配線を介して直接接続されている。
[0029]
 送信経路63は、選択端子11cと送信端子130とを結ぶ経路であって、送信フィルタ22Tが配置された第2送信経路である。
[0030]
 スイッチ12は、受信フィルタ21Rの入力端子に接続された共通端子12a(第2共通端子)、バイパス経路61に接続された選択端子12b(第3選択端子)、およびフィルタ23の出力端子に接続された選択端子12c(第4選択端子)を有し、共通端子12aと選択端子12bとの接続、および、共通端子12aと選択端子12cとの接続を切り替える第2スイッチである。
[0031]
 なお、スイッチ12は、高周波モジュール1に必須の構成要素ではない。つまり、バイパス経路61の一端と受信経路62の一端とが受信フィルタ21Rの入力端子に直接接続されている構成であってもよい。
[0032]
 図2は、送信フィルタ22Tおよび受信フィルタ21Rが送受信端子110に共通接続されたマルチプレクサの受信感度劣化の要因を説明する図である。同図の上段には、送信フィルタ22Tおよび受信フィルタ21Rで構成された比較例に係るマルチプレクサの回路構成が示されている。また同図の下段には、送信フィルタ22Tおよび受信フィルタ21Rの概略通過特性の一例が示されている。
[0033]
 同図の下段に示すように、バンドAの受信帯域(バンドA-Rx)を通過帯域とする受信フィルタの通過特性において、通過帯域よりも高周波側の帯域において、減衰量が小さくなる帯域(減衰特性が悪化する帯域)が見られる。この減衰特性が悪化する領域が、送信フィルタ22Tの通過帯域(バンドB-Tx)と重複する場合が想定される。この周波数関係において、バンドAの受信信号とバンドBの送信信号とを同時に送受信する場合、送信端子130から送信フィルタ22Tを通過したバンドBの送信信号の一部が、受信フィルタ21Rへ回り込み、受信端子120へ漏洩してしまう。この結果、受信端子120に接続されたRFICにおいて、漏洩したバンドBの送信信号が雑音となり、バンドAの受信信号の受信感度が劣化してしまう。
[0034]
 これに対して、本実施の形態に係る高周波モジュール1によれば、受信フィルタ21Rが、図2に示されたような減衰特性を有し、減衰量が悪化する帯域と送信フィルタ22Tの通過帯域とが重複する場合であっても、送信端子130から入力されたバンドBの送信信号は送信フィルタ22Tを通過するが、フィルタ23により受信経路62への伝送は減衰される。これは、フィルタ23が、バンドBの送信帯域を減衰帯域とし、入力端子が送信フィルタ22Tの出力端子とともに選択端子11cに共通接続されていることによるものである。
[0035]
 つまり、本実施の形態に係る高周波モジュール1によれば、送信信号および受信信号を同時に送受信することが可能なシステムにおいて、受信感度の劣化を抑制できる。また、バンドAの受信信号を伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合には、当該受信信号は受信経路62を通過せず、バイパス経路61を通過させることができる。よって、バンドAの受信信号を、フィルタ23の挿入損失により劣化することなく、低損失で伝送することが可能となる。
[0036]
 なお、本実施の形態において、バンドAはバンドBよりも高周波側に位置してもよいし、また、バンドAはバンドBよりも低周波側に位置してもよい。
[0037]
 なお、受信フィルタ21Rが、例えば、弾性波フィルタである場合、通過帯域よりも高周波側に減衰量が小さくなる帯域(減衰特性が悪化する領域)が発生する場合が想定される。この帯域と、送信フィルタ22Tの通過帯域とが重複する場合が想定される。つまり、バンドAとバンドBとが、図2に示すような周波数関係にあり、第1周波数帯域に属する受信帯域よりも、第2周波数帯域に属する送信帯域のほうが、高周波側に位置する場合である。
[0038]
 この場合において、フィルタ23の配置により、バンドAの受信信号の受信感度の劣化を抑制でき、また、バイパス経路61により、バンドAの受信信号を、低損失で伝送することが可能となる。なお、バンドBの送信帯域がバンドAの受信帯域よりも高周波側に位置する場合には、フィルタ23は、バンドBの送信帯域を減衰帯域とし、バンドAの受信帯域を通過帯域とする低域通過型フィルタであってもよい。また、フィルタ23は、バンドBの送信帯域を減衰帯域とし、その他の帯域を通過帯域とするノッチ型フィルタであってもよい。
[0039]
 なお、本実施の形態に係る高周波モジュール1および通信装置6において、第1周波数帯域に属するバンドAとして、LTE(Long Term Evolution)のBand1(受信帯域:2110-2170MHz)、Band3(受信帯域:1805-1880MHz)、Band5(受信帯域:869-894MHz)、Band8(受信帯域:925-960MHz)、Band11(受信帯域:1475.9-1495.9MHz)、Band25(受信帯域:1930-1995MHz)、Band26(受信帯域:859-894MHz)、Band28(受信帯域:758-803MHz)、Band34(帯域:2010-2025MHz)、Band39(帯域:1880-1920MHz)、Band40(帯域:2300-2400MHz)、および5GNR(5th Generation New Radio:3300-5000Hz)に属するバンドのいずれかが適用されてもよい。このとき、第2周波数帯域に属するバンドBとして、LTEのBand41(帯域:2496-2690MHz)が適用されてもよい。なお、5GNRに属するバンドとして、例えば、Bandn78(帯域:3300-3800Hz)およびBandn79(帯域:4400-5000Hz)などが例示される。
[0040]
 また、第1周波数帯域に属するバンドAとして、LTEのBand1、Band5、Band7(受信帯域:2620-2690MHz)、Band8、Band20(受信帯域:791-821MHz)、Band28、Band38(帯域:2570-2620MHz)、Band39、および5GNRに属するバンドのいずれかが適用されてもよい。このとき、第2周波数帯域に属するバンドBとして、LTEのBand40が適用されてもよい。
[0041]
 [1.2 スイッチの切り替え動作に伴う高周波モジュール1の回路状態]
 図3Aは、実施の形態1に係る高周波モジュール1および通信装置6において、バンドAの受信信号を伝送する場合の回路状態を表す図である。同図に示すように、バンドAの受信信号を伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合には、スイッチ11において、共通端子11aと選択端子11bとが接続状態となり、かつ、共通端子11aと選択端子11cとが非接続状態となる。また、スイッチ12において、共通端子12aと選択端子12bとが接続状態となり、かつ、共通端子12aと選択端子12cとが非接続状態となる。
[0042]
 これにより、バンドAの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11b、バイパス経路61、選択端子12b、共通端子12aおよび受信フィルタ21Rを経由して受信端子120から受信増幅器31Rへ出力される。
[0043]
 上記接続構成によれば、バンドAの受信信号を伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合には、バンドBの送信信号がバンドAの受信信号に干渉しないので、バンドAの受信信号は、フィルタ23を通過する必要がない。このため、バンドAの受信信号は、バイパス経路61を通過すればよいので、フィルタ23の挿入損失により劣化することなく、低損失で伝送することが可能となる。
[0044]
 図3Bは、実施の形態1に係る高周波モジュール1および通信装置6において、バンドAの受信信号およびバンドBの送信信号を同時に伝送する場合の回路状態を表す図である。同図に示すように、バンドAの受信信号およびバンドBの送信信号を同時に伝送する場合には、スイッチ11において、共通端子11aと選択端子11cとが接続状態となり、かつ、共通端子11aと選択端子11bとが非接続状態となる。また、スイッチ12において、共通端子12aと選択端子12cとが接続状態となり、かつ、共通端子12aと選択端子12bとが非接続状態となる。
[0045]
 これにより、バンドAの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11c、フィルタ23(受信経路62)、選択端子12c、共通端子12aおよび受信フィルタ21Rを経由して受信端子120から受信増幅器31Rへ出力される。また、バンドBの送信信号は、送信増幅器3T、送信端子130、送信フィルタ22T(送信経路63)、選択端子11cおよび共通端子11aを経由して送受信端子110からアンテナ2へ出力される。
[0046]
 上記接続構成によれば、送信端子130から入力されたバンドBの送信信号は送信フィルタ22Tを通過するが、フィルタ23により受信経路62への伝送は極力排除され、スイッチ11を経由して送受信端子110へ低損失で伝送される。また、受信フィルタ21Rを通過する受信信号は、バンドBの送信信号が極力排除されたものとなっているので、バンドAの受信信号の受信感度の劣化を抑制できる。
[0047]
 本実施の形態に係る高周波モジュール1によれば、バンドAの受信信号を伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合には、バンドAの受信信号を低損失で伝送することが可能であり、バンドBの送信信号およびバンドAの受信信号を同時に送受信する場合には、バンドAの受信信号の受信感度の劣化を抑制できる。
[0048]
 なお、本実施の形態に係る高周波モジュール1では、受信フィルタ21Rは、第1周波数帯域に属するバンドAの受信帯域を通過帯域とし、送信フィルタ22Tは、第1周波数帯域と異なる第2周波数帯域に属するバンドBの送信帯域を通過帯域としたが、これに限られない。第1周波数帯域と第2周波数帯域とは同一の周波数帯域であってもよい。なお、第1周波数帯域および第2周波数帯域のそれぞれは、例えば、周波数が近接する複数の通信バンドを含む周波数帯域群と定義される。
[0049]
 さらには、バンドAとバンドBとが同一の通信バンドであってもよい。この場合には、受信フィルタ21Rと送信フィルタ22Tとは、1つの通信バンドの高周波信号を送受信するデュプレクサとして機能する。ただし、本実施の形態に係る高周波モジュール1は、従来のデュプレクサのように受信フィルタ21Rの入力端子と送信フィルタ22Tの出力端子とが共通接続される構成を有さず、受信フィルタ21Rの前段に接続されたフィルタ23と送信フィルタ22Tとが(選択端子11c)で共通接続された構成を有する。
[0050]
 なお、本実施の形態に係る高周波モジュール1通信装置6において、受信経路62を伝送する受信信号を増幅する場合の受信増幅器31Rの利得は、バイパス経路61を伝送する受信信号を増幅する場合の受信増幅器31Rの利得よりも高くてもよい。
[0051]
 バンドAの受信信号が受信経路62を伝送する場合には、当該受信信号はフィルタ23を通過するため、バンドAの受信信号がバイパス経路61を伝送する場合と比較して、フィルタ23の挿入損失の分だけ、受信増幅器31Rに入力されるバンドAの受信信号の強度が低くなる。これに対して、上記のように、受信増幅器31Rの利得が調整されることにより、受信経路62を伝送する(バンドAの受信信号およびバンドBの送信信号を同時伝送する場合の)バンドAの受信信号の強度と、バイパス経路61を伝送する(バンドAの受信信号を伝送し、バンドBに送信信号を伝送しない場合の)バンドAの受信信号の強度とを、受信増幅器31Rの出力段で合わせることができる。
[0052]
 なお、RFIC4、BBIC5または高周波モジュール1に備わる制御部は、バンドAとバンドBとの同時伝送または単独伝送の情報を受けて、受信増幅器31Rの利得を制御する。
[0053]
 [1.3 変形例に係る高周波モジュール1Aおよび通信装置6Aの構成]
 図4は、実施の形態1の変形例に係る高周波モジュール1Aおよび通信装置6Aの回路構成図である。同図に示すように、通信装置6Aは、高周波モジュール1Aと、RFIC4と、を備える。本変形例では、受信増幅器31Rおよび送信増幅器3Tは、高周波モジュール1Aに含まれている。
[0054]
 図4に示すように、高周波モジュール1Aは、送受信端子110と、受信端子120(第1受信端子)と、送信端子130(第1送信端子)と、スイッチ11、12、13および14と、受信フィルタ21Rと、送信フィルタ22Tと、フィルタ23と、受信増幅器31Rおよび送信増幅器3Tと、移相器41と、バイパス経路61および71と、受信経路62および72と、送信経路63と、を備える。
[0055]
 本変形例に係る高周波モジュール1Aは、実施の形態1に係る高周波モジュール1と比較して、受信増幅器31Rおよび送信増幅器3T、スイッチ13および14、移相器41、バイパス経路71、ならびに受信経路72が付加されている点が異なる。以下、本変形例に係る高周波モジュール1Aについて、実施の形態1に係る高周波モジュール1と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
[0056]
 受信増幅器31Rおよび送信増幅器3Tは、実施の形態1に係る通信装置6が有する受信増幅器31Rおよび送信増幅器3Tと同じであるため、説明を省略する。
[0057]
 スイッチ13は、受信増幅器31Rを介して受信端子120に間接的に接続された共通端子13a(第4共通端子)、選択端子13b(第5選択端子)および選択端子13c(第6選択端子)を有し、共通端子13aと選択端子13bとの接続、および、共通端子13aと選択端子13cとの接続を切り替える第3スイッチである。
[0058]
 移相器41は、高周波信号の位相を変化させる。
[0059]
 スイッチ14は、RFIC4に接続された共通端子14a、選択端子14bおよび選択端子14cを有し、共通端子14aと選択端子14bとの接続、および、共通端子14aと選択端子14cとの接続を切り替える。ここで、共通端子14aは、受信端子120の出力側に配置された第3受信端子として機能している。
[0060]
 受信経路72は、選択端子13cと、(選択端子14cを介した)共通端子14aとを結ぶ経路であって、移相器41が配置された第2受信経路である。
[0061]
 バイパス経路71は、選択端子13bと、(選択端子14bを介した)共通端子14aとを結ぶ経路であって、移相器41が配置されない第2バイパス経路である。つまり、選択端子13bと選択端子14bとは、配線を介して直接接続されている。
[0062]
 なお、スイッチ14は、高周波モジュール1Aに必須の構成要素ではない。つまり、バイパス経路71の一端と受信経路72の一端とがRFIC4に直接接続されている構成であってもよい。
[0063]
 上記構成により、例えば、バンドAの受信信号がバイパス経路61を伝送する場合には、共通端子13aと選択端子13cとを接続状態とし、かつ、共通端子14aと選択端子14cとを接続状態とすることで、バンドAの受信信号を、移相器41が配置された受信経路72を通過させる。一方、バンドAの受信信号が受信経路62を伝送する場合には、共通端子13aと選択端子13bとを接続状態とし、かつ、共通端子14aと選択端子14bとを接続状態とすることで、バンドAの受信信号を、移相器41が配置されていないバイパス経路71を通過させる。
[0064]
 または、バンドAの受信信号がバイパス経路61を伝送する場合には、共通端子13aと選択端子13bとを接続状態とし、かつ、共通端子14aと選択端子14bとを接続状態とすることで、バンドAの受信信号を、移相器41が配置されていないバイパス経路71を通過させる。一方、バンドAの受信信号が受信経路62を伝送する場合には、共通端子13aと選択端子13cとを接続状態とし、かつ、共通端子14aと選択端子14cとを接続状態とすることで、バンドAの受信信号を、移相器41が配置された受信経路72を通過させる。
[0065]
 これによれば、受信端子120におけるバンドAの受信信号が、バイパス経路61を通過する場合と受信経路62を通過する場合とで異なる位相を有している状態であっても、バイパス経路61を通過した受信信号を、移相器41を通過させる(または通過させない)ことで、バイパス経路61を通過した受信信号と受信経路62を通過した信号との位相を合わせることが可能となる。
[0066]
 なお、本変形例に係る高周波モジュール1Aにおいて、受信経路62を伝送する受信信号を増幅する場合の受信増幅器31Rの利得を、バイパス経路61を伝送する受信信号を増幅する場合の受信増幅器31Rの利得よりも高くしてもよい。つまり、上記の受信増幅器31Rの利得制御と、移相器41による位相制御とを連動させて実行してもよい。
[0067]
 (実施の形態2)
 本実施の形態では、複数の通信バンドの受信信号を切り替えて伝送することが可能なシステムであって、各受信信号の受信感度の劣化を抑制できる高周波モジュールおよび通信装置について説明する。
[0068]
 [2.1 高周波モジュール1Bおよび通信装置6Bの構成]
 図5は、実施の形態2に係る高周波モジュール1Bおよび通信装置6Bの回路構成図である。同図に示すように、通信装置6Bは、高周波モジュール1Bと、送信増幅器3Tと、受信増幅回路3Rと、RFIC4と、BBIC5と、を備える。
[0069]
 受信増幅回路3Rは、受信増幅器31Rおよび32Rで構成されている。受信増幅器31Rは、高周波モジュール1の受信端子120から出力された受信信号のうち、バンドA(第2通信バンド)の受信信号を優先的に増幅し、当該増幅された受信信号をRFIC4へ出力する。受信増幅器32Rは、高周波モジュール1の受信端子140から出力された受信信号のうち、バンドC(第1通信バンド)の受信信号を優先的に増幅し、当該増幅された受信信号をRFIC4へ出力する。
[0070]
 送信増幅器3Tは、第2周波数帯域に属するバンドBの高周波信号を優先的に増幅し、当該増幅された送信信号を高周波モジュール1へ出力する。
[0071]
 なお、RFIC4およびBBIC5は、実施の形態1に係る通信装置6が備えるRFIC4およびBBIC5と同じ機能を有するので、説明を省略する。
[0072]
 図5に示すように、高周波モジュール1Bは、送受信端子110と、受信端子120(第1受信端子)および受信端子140(第2受信端子)と、送信端子130(第1送信端子)と、スイッチ11および15と、受信フィルタ21Rおよび24Rと、送信フィルタ22Tと、フィルタ25と、バイパス経路61と、受信経路62と、送信経路63と、を備える。
[0073]
 本実施の形態に係る高周波モジュール1Bは、実施の形態1に係る高周波モジュール1と比較して、受信端子140および受信フィルタ24Rが付加されている点、ならびに、スイッチ15の構成が異なる。以下、本実施の形態に係る高周波モジュール1Bについて、実施の形態1に係る高周波モジュール1と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
[0074]
 スイッチ15は、受信フィルタ21Rの入力端子に接続された共通端子15a(第2共通端子)、バイパス経路61に接続された選択端子15c(第3選択端子)、およびフィルタ25の出力端子に接続された選択端子15d(第4選択端子)を有し、共通端子15aと選択端子15cとの接続、および、共通端子15aと選択端子15dとの接続を切り替える第2スイッチである。スイッチ15は、さらに、共通端子15b(第3共通端子)を有し、共通端子15bと選択端子15cとの接続、および、共通端子15bと選択端子15dとの接続を切り替える。
[0075]
 受信フィルタ24Rは、バンドC(第1通信バンド)の受信帯域を通過帯域とし、入力端子が共通端子15bに接続され、出力端子が受信端子140に接続された第4受信フィルタである。
[0076]
 受信フィルタ21Rは、第1周波数帯域に属するバンドA(第2通信バンド)の受信帯域を通過帯域とするフィルタである。
[0077]
 なお、バンドAとバンドCとは、同じ第1周波数帯域に属していてもよいし、異なる周波数帯域に属していてもよい。
[0078]
 フィルタ25は、第2周波数帯域に属するバンドBの送信帯域を減衰帯域とし、バンドAの受信帯域およびバンドBの受信帯域を包含する帯域を通過帯域とするフィルタである。
[0079]
 上記構成によれば、受信フィルタ21Rおよび24Rの通過特性において、減衰量が悪化する帯域と送信フィルタ22Tの通過帯域とが重複する場合であっても、送信端子130から入力されたバンドBの送信信号は送信フィルタ22Tを通過するが、フィルタ25により受信経路62への伝送は減衰される。これは、フィルタ25が、バンドBの送信帯域を減衰帯域とし、入力端子が送信フィルタ22Tの出力端子と選択端子11cで共通接続されていることによるものである。また、フィルタ25は、バンドAおよびバンドBを包含する帯域を通過帯域としているので、バンドAの受信信号およびバンドBの受信信号のいずれも、低損失で通過させることが可能となる。また、バンドAの受信信号の伝送およびバンドBの受信信号の伝送の切り替えは、スイッチ15によりなされる。
[0080]
 つまり、本実施の形態に係る高周波モジュール1Bによれば、送信信号と、異なる通信バンドの受信信号の少なくとも1つとを同時に送受信することが可能なシステムにおいて、バンドAの受信信号およびにバンドCの受信信号の双方の受信感度の劣化を抑制できる。また、バンドAおよびバンドCの受信信号の少なくとも1つを伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合には、当該受信信号は受信経路62を通過せず、バイパス経路61を通過させることができる。よって、バンドAおよびバンドCの受信信号を、フィルタ25の挿入損失により劣化することなく、低損失で伝送することが可能となる。
[0081]
 なお、本実施の形態に係る高周波モジュール1Bおよび通信装置6Bにおいて、バンドAとして、LTEのBand1、Band3、Band5、Band8、Band11、Band25、Band26、Band28、Band34、Band39、Band40、および5GNRに属するバンドのいずれかが適用されてもよい。また、バンドCとして、LTEのBand1、Band3、Band5、Band8、Band11、Band25、Band26、Band28、Band34、Band39、Band40、および5GNRに属するバンドのいずれかが適用されてもよい。このとき、バンドBとして、LTEのBand41が適用されてもよい。
[0082]
 また、バンドAとして、LTEのBand1、Band5、Band7、Band8、Band20、Band28、Band38、Band39、および5GNRに属するバンドのいずれかが適用されてもよい。また、バンドCとして、LTEのBand1、Band5、Band7、Band8、Band20、Band28、Band38、Band39、および5GNRに属するバンドのいずれかが適用されてもよい。このとき、バンドBとして、LTEのBand40が適用されてもよい。
[0083]
 [2.2 スイッチの切り替え動作に伴う高周波モジュール1Bの回路状態]
 図6Aは、実施の形態2に係る高周波モジュール1Bおよび通信装置6Bにおいて、バンドCの受信信号を伝送する場合の回路状態を表す図である。同図に示すように、バンドCの受信信号を伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合(1ダウンリンク)には、スイッチ11において、共通端子11aと選択端子11bとが接続状態となり、かつ、共通端子11aと選択端子11cとが非接続状態となる。また、スイッチ15において、共通端子15bと選択端子15cとが接続状態となり、かつ、共通端子15bと選択端子15dとが非接続状態となる。
[0084]
 これにより、バンドCの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11b、バイパス経路61、選択端子15c、共通端子15bおよび受信フィルタ24Rを経由して受信端子140から受信増幅器32Rへ出力される。
[0085]
 上記接続構成によれば、バンドCの受信信号を伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合には、バンドBの送信信号がバンドCの受信信号に干渉しないので、バンドCの受信信号は、フィルタ25を通過する必要がない。このため、バンドCの受信信号は、バイパス経路61を通過すればよいので、フィルタ25の挿入損失により劣化することなく、低損失で伝送することが可能となる。
[0086]
 また、図示していないが、バンドAの受信信号を伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合(1ダウンリンク)には、スイッチ11において、共通端子11aと選択端子11bとが接続状態となり、かつ、共通端子11aと選択端子11cとが非接続状態となる。また、スイッチ15において、共通端子15aと選択端子15cとが接続状態となり、かつ、共通端子15aと選択端子15dとが非接続状態となる。
[0087]
 これにより、バンドAの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11b、バイパス経路61、選択端子15c、共通端子15aおよび受信フィルタ21Rを経由して受信端子120から受信増幅器31Rへ出力される。
[0088]
 上記接続構成によれば、バンドAの受信信号を伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合には、バンドBの送信信号がバンドAの受信信号に干渉しないので、バンドAの受信信号は、フィルタ25を通過する必要がない。このため、バンドAの受信信号は、バイパス経路61を通過すればよいので、フィルタ25の挿入損失により劣化することなく、低損失で伝送することが可能となる。
[0089]
 さらに、図示していないが、バンドAおよびバンドCの受信信号を同時に伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合には、スイッチ11において、共通端子11aと選択端子11bとが接続状態となり、かつ、共通端子11aと選択端子11cとが非接続状態となる。また、スイッチ15において、共通端子15aと選択端子15cとが接続状態となり、かつ、共通端子15bと選択端子15cとが接続状態となり、かつ、共通端子15aと選択端子15dとが非接続状態となり、かつ、共通端子15bと選択端子15dとが非接続状態となる。ここで、スイッチ15は、共通端子15aと選択端子15cとの接続および共通端子15bと選択端子15cの接続を同時にすることが可能なマルチ接続型のスイッチ回路を構成する。
[0090]
 これにより、バンドAの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11b、バイパス経路61、選択端子15c、共通端子15aおよび受信フィルタ21Rを経由して受信端子120から受信増幅器31Rへ出力される。また、同時に、バンドCの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11b、バイパス経路61、選択端子15c、共通端子15bおよび受信フィルタ24Rを経由して受信端子140から受信増幅器32Rへ出力される。
[0091]
 上記接続構成によれば、バンドAおよびバンドCの受信信号を伝送し、バンドBの送信信号を伝送しない場合(2ダウンリンク)には、バンドBの送信信号がバンドAおよびバンドCの受信信号に干渉しないので、バンドAおよびバンドCの受信信号は、フィルタ25を通過する必要がない。このため、バンドAおよびバンドCの受信信号は、バイパス経路61を通過すればよいので、フィルタ25の挿入損失により劣化することなく、低損失で伝送することが可能となる。
[0092]
 図6Bは、実施の形態2に係る高周波モジュール1Bおよび通信装置6Bにおいて、バンドCの受信信号およびバンドBの送信信号を同時に伝送する場合の回路状態を表す図である。同図に示すように、バンドCの受信信号およびバンドBの送信信号を同時に伝送する場合(1アップリンク1ダウンリンク)には、スイッチ11において、共通端子11aと選択端子11cとが接続状態となり、かつ、共通端子11aと選択端子11bとが非接続状態となる。また、スイッチ15において、共通端子15bと選択端子15dとが接続状態となり、かつ、共通端子15bと選択端子15cとが非接続状態となる。
[0093]
 これにより、バンドCの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11c、フィルタ25(受信経路62)、選択端子15d、共通端子15bおよび受信フィルタ24Rを経由して受信端子140から受信増幅器32Rへ出力される。また、バンドBの送信信号は、送信増幅器3T、送信端子130、送信フィルタ22T(送信経路63)、選択端子11cおよび共通端子11aを経由して送受信端子110からアンテナ2へ出力される。
[0094]
 上記接続構成によれば、送信端子130から入力されたバンドBの送信信号は送信フィルタ22Tを通過するが、フィルタ25により受信経路62への伝送は減衰され、スイッチ11を経由して送受信端子110へ低損失で伝送される。また、受信フィルタ24Rを通過する受信信号は、バンドBの送信信号が極力排除されたものとなっている。つまり、バンドBの送信信号およびバンドCの受信信号を同時に送受信する場合において、受信感度の劣化を抑制できる。
[0095]
 また、図示していないが、バンドAの受信信号およびバンドBの送信信号を同時に伝送する場合(1アップリンク1ダウンリンク)には、スイッチ11において、共通端子11aと選択端子11cとが接続状態となり、かつ、共通端子11aと選択端子11bとが非接続状態となる。また、スイッチ15において、共通端子15aと選択端子15dとが接続状態となり、かつ、共通端子15aと選択端子15cとが非接続状態となる。
[0096]
 これにより、バンドAの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11c、フィルタ25(受信経路62)、選択端子15d、共通端子15aおよび受信フィルタ21Rを経由して受信端子120から受信増幅器31Rへ出力される。また、バンドBの送信信号は、送信増幅器3T、送信端子130、送信フィルタ22T(送信経路63)、選択端子11cおよび共通端子11aを経由して送受信端子110からアンテナ2へ出力される。
[0097]
 上記接続構成によれば、送信端子130から入力されたバンドBの送信信号は送信フィルタ22Tを通過するが、フィルタ25により受信経路62への伝送は減衰され、スイッチ11を経由して送受信端子110へ低損失で伝送される。また、受信フィルタ21Rを通過する受信信号は、バンドBの送信信号が極力排除されたものとなっている。つまり、バンドBの送信信号およびバンドAの受信信号を同時に送受信する場合において、受信感度の劣化を抑制できる。
[0098]
 さらに、図示していないが、バンドAおよびバンドCの受信信号およびバンドBの送信信号を同時に伝送する場合(1アップリンク2ダウンリンク)には、スイッチ11において、共通端子11aと選択端子11cとが接続状態となり、かつ、共通端子11aと選択端子11bとが非接続状態となる。また、スイッチ15において、共通端子15aと選択端子15dとが接続状態となり、かつ、共通端子15bと選択端子15dとが接続状態となり、かつ、共通端子15aと選択端子15cとが非接続状態となり、かつ、共通端子15bと選択端子15cとが非接続状態となる。
[0099]
 これにより、バンドAの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11c、フィルタ25(受信経路62)、選択端子15d、共通端子15aおよび受信フィルタ21Rを経由して受信端子120から受信増幅器31Rへ出力される。また、バンドCの受信信号は、送受信端子110、共通端子11a、選択端子11c、フィルタ25(受信経路62)、選択端子15d、共通端子15bおよび受信フィルタ24Rを経由して受信端子140から受信増幅器32Rへ出力される。また、バンドBの送信信号は、送信増幅器3T、送信端子130、送信フィルタ22T(送信経路63)、選択端子11cおよび共通端子11aを経由して送受信端子110からアンテナ2へ出力される。
[0100]
 上記接続構成によれば、送信端子130から入力されたバンドBの送信信号は送信フィルタ22Tを通過するが、フィルタ25により受信経路62への伝送は減衰され、スイッチ11を経由して送受信端子110へ低損失で伝送される。また、受信フィルタ21Rを通過するバンドAの受信信号および受信フィルタ24Rを通過するバンドCの受信信号は、バンドBの送信信号が極力排除されたものとなっている。つまり、バンドBの送信信号ならびにバンドAおよびバンドCの受信信号を同時に送受信する場合において、バンドAおよびバンドCの双方の受信信号の受信感度の劣化を抑制できる。
[0101]
 なお、本実施の形態に係る高周波モジュール1Bおよび通信装置6Bにおいて、実施の形態1で示した受信増幅器の利得制御、および、移相器による位相制御を実行する構成を有してもよい。
[0102]
 (その他の実施の形態)
 以上、本発明に係る高周波モジュールおよび通信装置について、実施の形態1および2を挙げて説明したが、本発明の高周波モジュールおよび通信装置は、上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、上記実施の形態およびその変形例に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本発明の高周波モジュールおよび通信装置を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
[0103]
 なお、実施の形態1および2に係る高周波モジュールおよび通信装置は、例えば、3GPP(Third Generation Partnership Project)規格などの通信システムに適用される。実施の形態1および2で示したバンドA、バンドB、およびバンドCは、例えば、LTEまたはNRの各バンドに適用される。
[0104]
 また、上記実施の形態では、2つの異なる通信バンドを同時使用できる構成を例示したが、本発明に係る高周波モジュールおよび通信装置の構成は、3つ以上の異なる通信バンドを同時使用できる構成にも適用できる。つまり、3つ以上の異なる通信バンドを同時使用することが可能な構成であって、上記実施の形態およびその変形例に係る高周波モジュールまたは通信装置の構成を含む高周波モジュールまたは通信装置も、本発明に含まれる。
[0105]
 また、例えば、上記実施の形態およびその変形例に係る高周波モジュールおよび通信装置において、図面に開示された各回路素子および信号経路を接続する経路の間に別の高周波回路素子および配線などが挿入されていてもよい。
[0106]
 また、上記実施の形態およびその変形例に係る高周波モジュールおよび通信装置において、「AとBとが接続された」とは、AとBとが他の高周波回路素子を介さず直接接続された態様だけでなく、AとBとが、インダクタおよびキャパシタなどで構成された受動回路、または、スイッチ回路などを介して間接的に接続された態様を含むものとする。
[0107]
 なお、上記実施の形態において、送受信端子110、受信端子120、および送信端子130は、2つの素子を接続する配線上に配置されていない場合がある。この場合には、例えば、高周波モジュール1において、送受信端子110はスイッチ11の共通端子11aに相当し、受信端子120は受信フィルタ21Rの出力端子または受信増幅器31Rの入力端子に相当し、送信端子130は送信フィルタ22Tの入力端子または送信増幅器3Tの出力端子に相当する。
[0108]
 なお、上記実施の形態において、「AとBとを結ぶ経路」とは、AおよびBを通過する経路のうち、AとBとの間に配置された経路であると定義される。また、この経路は、例えば配線であり、当該配線の途中に配置された回路素子を含む。

産業上の利用可能性

[0109]
 本発明は、異なる通信バンドの高周波信号を同時伝送することが可能なマルチバンド/マルチモード対応のフロントエンドモジュールとして、携帯電話などの通信機器に広く利用できる。

符号の説明

[0110]
 1、1A、1B  高周波モジュール
 2  アンテナ
 3R  受信増幅回路
 3T  送信増幅器
 4  RF信号処理回路(RFIC)
 5  ベースバンド信号処理回路(BBIC)
 6、6A、6B  通信装置
 11、12、13、14、15  スイッチ
 11a、12a、13a、14a、15a、15b  共通端子
 11b、11c、12b、12c、13b、13c、14b、14c、15c、15d  選択端子
 21R、24R  受信フィルタ
 22T  送信フィルタ
 23、25  フィルタ
 31R、32R  受信増幅器
 41  移相器
 61、71  バイパス経路
 62、72  受信経路
 63  送信経路
 110  送受信端子
 120、140  受信端子
 130  送信端子

請求の範囲

[請求項1]
 送受信端子、第1受信端子、および第1送信端子と、
 前記送受信端子に接続された第1共通端子、第1選択端子および第2選択端子を有し、前記第1共通端子と前記第1選択端子との接続および前記第1共通端子と前記第2選択端子との接続を切り替える第1スイッチと、
 第1周波数帯域に属する受信帯域を通過帯域とし、出力端子が前記第1受信端子に接続された第1受信フィルタと、
 第2周波数帯域に属する送信帯域を通過帯域とし、入力端子が前記第1送信端子に接続され、出力端子が前記第2選択端子に接続された第2送信フィルタと、
 前記送信帯域を減衰帯域とし、前記第2選択端子と前記第1受信フィルタとの間に接続された第3フィルタと、
 前記第2選択端子と前記第1受信フィルタの入力端子とを結ぶ経路であって、前記第3フィルタが配置された第1受信経路と、
 前記第1選択端子と前記第1受信フィルタの入力端子とを結ぶ経路であって、フィルタが配置されない第1バイパス経路と、
 前記第2選択端子と前記第1送信端子とを結ぶ経路であって、前記第2送信フィルタが配置された第2送信経路と、を備える、
 高周波モジュール。
[請求項2]
 前記第1周波数帯域の受信信号と前記第2周波数帯域の送信信号とを同時に伝送する場合には、前記第1共通端子と前記第2選択端子とが接続され、かつ、前記第1共通端子と前記第1選択端子とが接続されず、
 前記第1周波数帯域の受信信号を伝送し、前記第2周波数帯域の送信信号を伝送しない場合には、前記第1共通端子と前記第1選択端子とが接続され、かつ、前記第1共通端子と前記第2選択端子とが接続されない、
 請求項1に記載の高周波モジュール。
[請求項3]
 前記第1周波数帯域の周波数範囲と前記第2周波数帯域の周波数範囲とは異なる、
 請求項1または2に記載の高周波モジュール。
[請求項4]
 前記第1周波数帯域に属する前記受信帯域よりも、前記第2周波数帯域に属する前記送信帯域のほうが、高周波側に位置する、
 請求項3に記載の高周波モジュール。
[請求項5]
 前記第1周波数帯域に属する前記受信帯域は、LTE(Long Term Evolution)のBand1、Band3、Band5、Band7、Band8、Band11、Band20、Band25、Band26、Band28、Band34、Band38、Band39、Band40、および5GNR(5th Generation New Radio)に属するバンド、のいずれかの受信帯域であり、
 前記第2周波数帯域に属する前記送信帯域は、LTEのBand40およびBand41のいずれかの送信帯域である、
 請求項1~4のいずれか1項に記載の高周波モジュール。
[請求項6]
 さらに、
 前記第1受信フィルタの入力端子に接続された第2共通端子、前記第1バイパス経路に接続された第3選択端子、および前記第3フィルタの出力端子に接続された第4選択端子を有し、前記第2共通端子と前記第3選択端子との接続および前記第2共通端子と前記第4選択端子との接続を切り替える第2スイッチを備える、
 請求項1~5のいずれか1項に記載の高周波モジュール。
[請求項7]
 前記第2スイッチは、さらに、第3共通端子を有し、前記第3共通端子と前記第3選択端子との接続および前記第3共通端子と前記第4選択端子との接続を切り替え、
 前記高周波モジュールは、さらに、
 第2受信端子と、
 第1通信バンドの受信帯域を通過帯域とし、入力端子が前記第3共通端子に接続され、出力端子が前記第2受信端子に接続された第4受信フィルタと、を備え、
 前記第1受信フィルタは、前記第1周波数帯域に属する第2通信バンドの受信帯域を通過帯域とし、
 前記第3フィルタは、前記送信帯域を減衰帯域とし、前記第1通信バンドの受信帯域および前記第2通信バンドの受信帯域を包含する帯域を通過帯域とする、
 請求項6に記載の高周波モジュール。
[請求項8]
 前記第1通信バンドは、LTEのBand1、Band3、Band5、Band7、Band8、Band11、Band20、Band25、Band26、Band28、Band34、Band38、Band39、Band40、および5GNR(5th Generation New Radio)に属するバンド、のいずれかであり、
 前記第2通信バンドは、LTEのBand1、Band3、Band5、Band7、Band8、Band11、Band20、Band25、Band26、Band28、Band34、Band38、Band39、Band40、および5GNR(5th Generation New Radio)に属するバンド、のいずれかであり、
 前記送信帯域は、LTEのand40およびBand41のいずれかである、
 請求項7に記載の高周波モジュール。
[請求項9]
 さらに、
 前記第1受信端子に接続され、前記第1受信経路および前記第1バイパス経路のいずれかを伝送する高周波信号を増幅する受信増幅器を備え、
 前記第1受信経路を伝送する高周波信号を増幅する場合の前記受信増幅器の利得は、前記第1バイパス経路を伝送する高周波信号を増幅する場合の前記受信増幅器の利得よりも高い、
 請求項1~8のいずれか1項に記載の高周波モジュール。
[請求項10]
 さらに、
 前記第1受信端子の出力側に配置された第3受信端子と、
 高周波信号の位相を変化させる移相器と、
 前記第1受信端子に接続された第4共通端子、第5選択端子および第6選択端子を有し、第4共通端子と前記第5選択端子との接続および前記第4共通端子と前記第6選択端子との接続を切り替える第3スイッチと、
 前記第6選択端子と前記第3受信端子とを結ぶ経路であって、前記移相器が配置された第2受信経路と、
 前記第5選択端子と前記第3受信端子とを結ぶ経路であって、移相器が配置されない第2バイパス経路と、を備える、
 請求項1~9のいずれか1項に記載の高周波モジュール。
[請求項11]
 請求項1~10のいずれか1項に記載の高周波モジュールと、
 前記高周波モジュールで送受信される高周波信号を処理するRF信号処理回路と、を備える、
 通信装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3A]

[ 図 3B]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6A]

[ 図 6B]