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1. WO2020129420 - 合わせガラス

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明 細 書

発明の名称 合わせガラス

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152  

符号の説明

0153  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

明 細 書

発明の名称 : 合わせガラス

技術分野

[0001]
 本発明は、合わせガラスに関する。

背景技術

[0002]
 自動車又は鉄道車両の窓ガラスとして、複数の線状部材を含む導電性発熱体を一対のガラス板の間に挟み込んだ合わせガラスが知られている。この合わせガラスは、導電性発熱体を発熱させることにより、窓ガラスの曇を晴らしたり、冬季に窓ガラスに付着した水分の凍結を解消したりできる。
[0003]
 ところが、線状部材を有する合わせガラスでは、線状部材により光が回折し、虹模様が観測されたり、光芒が発生したりする光学効果が生じる場合がある。これらの光学効果は、車両の運転者に不快感を生じさせ、安全上も望ましくない。そこで、線状部材からの回折光による光学効果を抑制するための様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特許第6203164号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、従来から提案されている技術では、線状部材からの回折光による光学効果の抑制が十分に達成できていなかった。
[0006]
 本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、線状部材からの回折光による光学効果を抑制可能な合わせガラスを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本合わせガラスは、互いに対向する一対のガラス板と、前記一対のガラス板の間に位置する中間膜と、前記一対のガラス板の透視域を加熱する、並列に配置された複数の線状部材と、を有し、各々の前記線状部材の幅が2μm以上30μm以下であり、複数の前記線状部材の少なくとも一部において線幅が一定でないことを要件とする。

発明の効果

[0008]
 開示の一実施態様によれば、線状部材からの回折光による光学効果を抑制可能な合わせガラスを提供できる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 第1実施形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図(その1)である。
[図2] 第1実施形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図(その2)である。
[図3] 第1実施形態に係る導電性発熱体の線状部材の部分拡大図である。
[図4] 第1実施形態の変形例に係る導電性発熱体の線状部材の部分拡大図(その1)である。
[図5] 第1実施形態の変形例に係る導電性発熱体の線状部材の部分拡大図(その2)である。
[図6] 第2実施形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図である。
[図7] フロントガラスの取付角と線状部材のピッチの変化について説明する図である。
[図8] 第3実施形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図である。
[図9] フロントガラスの断面構造の変形例を示す断面図である。
[図10] 評価結果を示す図(その1)である。
[図11] 評価結果を示す図(その2)である。
[図12] 評価結果を示す図(その3)である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。又、各図面において、本発明の内容を理解しやすいように、大きさや形状を一部誇張している場合がある。
[0011]
 なお、ここでは、車両用のフロントガラスを例にして説明するが、これには限定されず、実施形態に係る合わせガラスは、車両用のフロントガラス以外にも適用可能である。又、車両とは、代表的には自動車であるが、電車、船舶、航空機等を含むガラスを有する移動体を指すものとする。
[0012]
 又、平面視とはフロントガラスの所定領域を所定領域の法線方向から視ることを指し、平面形状とはフロントガラスの所定領域を所定領域の法線方向から視た形状を指すものとする。
[0013]
 〈第1実施形態〉
 図1は、第1実施形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図(その1)であり、図1(a)はフロントガラスを車室内から車室外に視認した様子を模式的に示した図である。図1(b)は、図1(a)のA-A線に沿う部分拡大断面図である。
[0014]
 図1では、説明の便宜上、実際の湾曲した形状を省略しフロントガラス20を平面的に示している。なお、以下の説明において、符号20 をフロントガラス20の上縁部と称し、符号20 を下縁部と称し、符号20 を左縁部と称し、符号20 を右縁部と称する。ここで、フロントガラス20を右ハンドル車の車両に取り付けた場合において、上縁部とは車両のルーフ側の縁部を指し、下縁部とはエンジンルーム側の縁部を指し、左縁部とは助手席側の縁部を指し、右縁部とは運転席側の縁部を指す。
[0015]
 図1に示すように、フロントガラス20は、ガラス板21と、ガラス板22と、中間膜23と、遮蔽層24と、導電性発熱体30と、第1バスバー31と、第2バスバー32と、第3バスバー33とを有する車両用の合わせガラスである。フロントガラス20には、UNR43で定められる試験領域Aが画定されている。
[0016]
 ガラス板21は、フロントガラス20を車両に取り付けたときに車内側となる車内側ガラス板である。又、ガラス板22は、フロントガラス20を車両に取り付けたときに車外側となる車外側ガラス板である。
[0017]
 ガラス板21とガラス板22は互いに対向する一対のガラス板であり、本実施形態では、中間膜23、導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32、及び第3バスバー33は一対のガラス板21及び22の間に位置している。ガラス板21とガラス板22とは、中間膜23、導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を挟持した状態で固着されている。
[0018]
 但し、第3バスバー33は、少なくとも一部が一対のガラス板の間に位置していればよく、一対のガラス板の間から一対のガラス板の外側に延伸する部分を有してもよい。又、図9(d)を参照して後述するように、導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33は、一対のガラス板21及び22の間に位置していなくてもよい。
[0019]
 導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33は、中間膜23とガラス板21との間に配置されている。導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33の車内側の面は、ガラス板21の車外側の面21bに接している。又、導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33の車外側の面は、中間膜23の車内側の面に接している。なお、中間膜23は、複数層からなる積層体であってもよい。
[0020]
 遮蔽層24は、不透明な層であり、例えば、フロントガラス20の周縁部である上縁部20 、下縁部20 、左縁部20 、右縁部20 に沿って帯状に設けることができる。図1の例では、遮蔽層24は、ガラス板21の車内側の面21aに設けられている。但し、遮蔽層24は、必要に応じ、ガラス板22の車内側の面22aに設けられてもよいし、ガラス板21の車内側の面21a及びガラス板22の車内側の面22aの両方に設けられてもよい。
[0021]
 フロントガラス20の周縁部に不透明な遮蔽層24が存在することで、フロントガラス20の周縁部を車体に保持するウレタン等の樹脂や、カメラ等を係止するブラケットをフロントガラス20に貼り付ける接着部材等の紫外線による劣化を抑制できる。又、バスバーを隠蔽できる。
[0022]
 図2は、第1実施形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図(その2)であり、フロントガラスを車室内から車室外に視認した様子を模式的に示した図である。図2では、遮蔽層24の形成領域を例示している。
[0023]
 遮蔽層24は、フロントガラス20の上縁部20 及び下縁部20 に沿って形成される遮蔽領域24 及び24 と、フロントガラス20の左縁部20 及び右縁部20 に沿って形成される遮蔽領域24 及び24 とを含んでいる。遮蔽層24において、フロントガラス20の左右の視界を広げる観点から、遮蔽領域24 及び24 の幅は遮蔽領域24 及び24 の幅より小さく形成されていることが好ましい。
[0024]
 フロントガラス20において、遮蔽領域24 、24 、24 、及び24 で囲まれる台形状の領域は透視域28である。透視域28には、透視域28を加熱する、並列に配置された複数の線状部材を有する導電性発熱体30が配置される。透視域28は、UNR43で定められる試験領域Aを含んでいる。
[0025]
 導電性発熱体30は、透視域28の全面に設けられてもよく、その一部に設けられてもよい。例えば、透視域28内の試験領域Aに導電性発熱体30が配置されてもよい。
[0026]
 なお、図1(a)は遮蔽層24を透視した状態であり、遮蔽層24、遮蔽領域24 、24 、24 、及び24 の符号のみを図示している。後述の図6及び図8についても同様である。
[0027]
 図1に戻り、導電性発熱体30は、並列に配置された複数の線状部材を有している。第1バスバー31はフロントガラス20の左縁部20 に沿って配置されており、第2バスバー32はフロントガラス20の右縁部20 に沿って配置されている。
[0028]
 第1バスバー31及び第2バスバー32は、平面視で透視域28の導電性発熱体30を挟むように対向して配置され、左右方向に並列に配置された導電性発熱体30の各々の線状部材と接続されている。つまり、フロントガラス20は、左右方向から導電性発熱体30の各々の線状部材に給電する左右給電を採用している。
[0029]
 第3バスバー33は、第1バスバー31と電極取り出し部38、第2バスバー32と電極取り出し部39を接続するバスバーである。すなわち、電極取り出し部38は第3バスバー33を介して第1バスバー31と電気的に接続され、電極取り出し部39は第3バスバー33を介して第2バスバー32と電気的に接続されている。電極取り出し部38及び39は、第3バスバー33の端部に位置し、外部電源の正側及び負側と接続される一対の電極取り出し部である。
[0030]
 電極取り出し部38と電極取り出し部39との間に電圧が印加されると、第1バスバー31と第2バスバー32との間に接続された導電性発熱体30の各々の線状部材に電流が流れ、導電性発熱体30が発熱する。
[0031]
 又、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33は、遮蔽領域24 、24 、及び24 に隠蔽されるように配置されることが好ましい。
[0032]
 図3は、第1実施形態に係る導電性発熱体の線状部材の部分拡大図である。図3に示すように、導電性発熱体30に含まれる少なくとも一部の線状部材において線幅が一定でない。
[0033]
 ここで、『少なくとも一部の線状部材において線幅が一定でない』は、例えば、導電性発熱体30に含まれる少なくとも隣接する2本の線状部材間で線幅が異なる場合や、導電性発熱体30に含まれる少なくとも1本の線状部材内で線幅が一定でない、すなわち、1本の線状部材内において、線幅が部分的に異なる場合を含む。又、導電性発熱体30において、これらの2つの場合が混在してもよい。
[0034]
 図3では、一例として、導電性発熱体30に含まれる隣接する任意の2本の線状部材間で全て線幅が異なる場合を示している。なお、図3では、各々の線状部材内の線幅は一定である。
[0035]
 図3に示すように、導電性発熱体30において、隣接する線状部材間で線幅を変える場合、下記の要件を満たすことが好ましい。すなわち、導電性発熱体30が配置される領域中の任意の場所の50mm四方の正方形内にある線状部材のうち、任意の線状部材の線幅をW [μm]、その隣の線状部材の線幅をW i+1[μm]とする。このとき、W とW i+1の差の絶対値の最大値|W -W i+1|maxが、1[μm]<|W -W i+1|max<10[μm]であり、かつ、上記の正方形内にある線状部材の線幅の標準偏差σが0.5[μm]より大きいことが好ましい。
[0036]
 なお、上記の正方形内にある各々の線状部材において、線状部材の正方形内の一端を始点とし、始点を含めて始点から線状部材の長手方向に沿って5mm毎に測定した11点の線幅の平均値を、その線状部材の線幅とする。
[0037]
 上記のように、1[μm]<|W -W i+1|max、かつ、σ>0.5[μm]を満たすことで、隣接する線状部材間の線幅の変化の不規則性が大きくなるため、光の回折による虹模様や光の規則的な散乱による光芒を改善する効果が十分に得られる。又、|W -W i+1|max<10[μm]、かつ、σ>0.5[μm]を満たすことで、運転者が線幅の変化に違和感を持ち難くなるため、安全に車両を運転できる。なお、光芒とは、例えば、光の線である。
[0038]
 1[μm]<|W -W i+1|max<8[μm]、かつ、σ>0.5[μm]を満たすことがより好ましく、1[μm]<|W -W i+1|max<6[μm]、かつ、σ>0.5[μm]を満たすことが更に好ましい。運転者が線幅の変化に違和感をいっそう持ち難くなるため、より安全に車両を運転できる。
[0039]
 例えば、図3において、任意の場所の50mm四方の正方形内にある線状部材301~307の線幅が表1の通りであるとすると、隣接する線状部材の線幅の差の絶対値|W -W i+1|は表2の通りになる。この場合、|W -W i+1|max=5[μm]、かつ、σ=2[μm]となり、1[μm]<|W -W i+1|max<6[μm]、かつ、σ>0.5[μm]を満たしている。
[0040]
[表1]


[0041]
[表2]


 なお、図3では、導電性発熱体30に含まれる線状部材301~307を正弦波としているが、各々の線状部材は、直線であってもよいし、三角波や矩形波等の正弦波以外の波線であってもよい。又、1本の線状部材に、直線部分と波線部分とが混在してもよい。又、1本全体が直線の線状部材と1本全体が波線の線状部材とが混在してもよい。
[0042]
 又、図3では、導電性発熱体30に含まれる線状部材301~307の波長や周期を一定としているが、導電性発熱体30において各々の線状部材が波線である場合、波長や周期が一定でなくてもよい。又、各々の線状部材が波線である場合、隣接する線状部材の位相は揃っていてもよいし、ずれていてもよいが、隣接する線状部材の位相がずれていると、虹模様や光芒を更に改善できる点で好適である。
[0043]
 以上のような線状部材の線幅の不規則性は、UNR43で定められる試験領域Aにおいて特に効果を発揮する。試験領域Aは運転者の視野の大半を占め、対向車のヘッドライトの回折光による虹模様や光の規則的な散乱による光芒の運転者への影響が最も大きいためである。
[0044]
 なお、導電性発熱体30において、線状部材間で線幅を変えると同時に、線状部材のピッチ、線長、又はWFの少なくとも一つを調整することが好ましい。これにより、各々の線状部材の抵抗値が均一となり、均一な発熱を実現できる。なお、WFは、ウェーブファクターであり、点Aを始点とし点Bを終点とする波線の線長を、点Aと点Bとの間の直線距離で除した値である。
[0045]
 導電性発熱体30が配置される領域中の任意の場所の50mm四方の正方形内にある線状部材のうち、任意の線状部材のウェーブファクターをWF 、その隣の線状部材のウェーブファクターをWF i+1とする。このとき、WF とWF i+1との差の絶対値の最大値|WF -WF i+1|maxが、0.03<|WF -WF i+1|max<0.3であることが好ましい。
[0046]
 0.03<|WF -WF i+1|maxであると、隣接する線状部材間の線幅の変化の不規則性が大きくなるため、光の回折による虹模様や光の規則的な散乱による光芒を改善する効果が十分に得られる。また、|WF -WF i+1|max<0.3であると、運転者が線幅の変化に違和感を持ち難くなるため、安全に車両を運転できる。
[0047]
 次に、フロントガラス20の各構成要素の材料等について説明する。
[0048]
 〔ガラス板21、22〕
 ガラス板21及び22は、無機ガラスであっても有機ガラスであってもよい。無機ガラスとしては、例えば、ソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等が特に制限なく用いられる。これらのうちでもソーダライムガラスが特に好ましい。無機ガラスは、未強化ガラス、強化ガラスの何れでもよい。未強化ガラスは、溶融ガラスを板状に成形し、徐冷したものである。強化ガラスは、未強化ガラスの表面に圧縮応力層を形成したものである。
[0049]
 強化ガラスは、例えば風冷強化ガラス等の物理強化ガラス、化学強化ガラスの何れでもよい。物理強化ガラスである場合は、曲げ成形において均一に加熱したガラス板を軟化点付近の温度から急冷し、ガラス表面とガラス内部との温度差によってガラス表面に圧縮応力を生じさせることで、ガラス表面を強化してもよい。
[0050]
 化学強化ガラスである場合は、曲げ成形の後、イオン交換法等によってガラス表面に圧縮応力を生じさせることでガラス表面を強化してもよい。又、紫外線又は赤外線を吸収するガラスを用いてもよく、更に、透明であることが好ましいが、透明性を損なわない程度に着色されたガラス板であってもよい。
[0051]
 一方、有機ガラスとしては、ポリカーボネート等の透明樹脂が挙げられる。ガラス板21及び22の形状は、特に矩形状に限定されるものではなく、種々の形状及び曲率に加工された形状であってもよい。ガラス板21及び22の曲げ成形としては、重力成形、又はプレス成形等が用いられる。ガラス板21及び22の成形法についても特に限定されないが、例えば、無機ガラスの場合はフロート法等により成形されたガラス板が好ましい。
[0052]
 ガラス板21及び22の板厚は、0.4mm以上3.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上2.5mm以下であることがより好ましく、1.5mm以上2.3mm以下であることが更に好ましく、1.7mm以上2.0mm以下であることが特に好ましい。ガラス板21及び22は互いの板厚は同じでもよく、異なってもよい。又、ガラス板21及び22の何れか一方、又は両方が、下辺から上辺に向かうにつれて、板厚が厚くなる楔形状であってもよい。ガラス板21及び22の板厚が互いに異なる場合は、車内側に位置するガラス板の板厚の方が薄いことが好ましい。車内側に位置するガラス板の方の板厚が薄い場合は、車内側に位置するガラス板の板厚が0.4mm以上、1.3mm以下であると、フロントガラス20を十分軽量化できる。
[0053]
 〔中間膜23〕
 中間膜23としては、熱可塑性樹脂が多く用いられ、例えば、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂、可塑化ポリ塩化ビニル系樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、可塑化飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、可塑化ポリウレタン系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン-エチルアクリレート共重合体系樹脂等の従来からこの種の用途に用いられている熱可塑性樹脂が挙げられる。又、特開2015-821号公報に記載されている変性ブロック共重合体水素化物を含有する樹脂組成物も好適に使用できる。中間膜23は、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂であることが好ましく、ポリビニルブチラールであることがより好ましい。
[0054]
 中間膜23の膜厚は、図1(b)の構成での総膜厚として、最薄部で0.3mm以上であることが好ましい。中間膜23の膜厚が0.3mm以上であるとフロントガラスとして必要な耐貫通性が十分となる。又、中間膜23の膜厚は、最厚部で2.28mm以下であることが好ましい。中間膜23の膜厚の最大値が2.28mm以下であると、合わせガラスの質量が大きくなり過ぎない。中間膜23の膜厚は、0.3mm以上1mm以下であることが好ましい。又、中間膜23は膜厚が均一ではなく、断面視楔形状を有してもよい。
[0055]
 なお、中間膜23は、遮音性の機能を有してもよい。例えば、中間膜を3層以上の層から構成し、内部層のショア硬度を可塑剤の調整等により外側の層のショア硬度よりも低くすることにより、合わせガラスの遮音性を向上できる遮音膜であってもよい。この場合、外側の層のショア硬度は同じでもよいし、異なってもよい。
[0056]
 中間膜23を作製するには、例えば、中間膜となる上記の樹脂材料を適宜選択し、押出機を用い、加熱溶融状態で押し出し成形する。押出機の押出速度等の押出条件は均一となるように設定する。その後、押し出し成形された樹脂膜を、フロントガラス20のデザインに合わせて、上辺及び下辺に曲率を持たせるために、例えば必要に応じ伸展してもよい。
[0057]
 〔遮蔽層24〕
 遮蔽層24としては、黒色セラミックス印刷用インクをガラス板上にスクリーン印刷等により塗布後に焼成することにより形成された層を例示できる。遮蔽層24において、遮蔽領域24 ~24 の幅は、その遮蔽領域に配置される第1バスバー31、第2バスバー32、又は第3バスバー33の幅よりも大きいことが好ましい。
[0058]
 遮蔽層24をガラス板21の車内側の面21aに設けると、車内からフロントガラス20を見たときに、遮蔽層24によって第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を隠蔽でき、外観の意匠性が損なわれず好ましい。
[0059]
 又、遮蔽層24をガラス板22の車内側の面22aに設けると、車外からフロントガラス20を見たときに、遮蔽層24によって第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を隠蔽でき、外観の意匠性が損なわれず好ましい。
[0060]
 又、遮蔽層24を、ガラス板21の車内側の面21aとガラス板22の車内側の面22aの両方に設けてもよい。この場合、車内及び車外からフロントガラス20を見たときに、遮蔽層24によって第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を隠蔽でき、外観の意匠性が損なわれず更に好ましい。
[0061]
 〔導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32〕
 導電性発熱体30、第1バスバー31及び第2バスバー32は、同一材料により一体に形成できる。
[0062]
 導電性発熱体30、第1バスバー31及び第2バスバー32の材料は、導電性材料であれば特に制限はないが、例えば、金属材料が挙げられる。金属材料の一例としては、金、銀、銅、アルミニウム、タングステン、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、チタン、イリジウム、亜鉛、マグネシウム、スズ等が挙げられる。又、これらの金属は、めっき加工されてもよく、合金又は樹脂とのコンポジット(複合)であってもよい。
[0063]
 導電性発熱体30、第1バスバー31及び第2バスバー32の形成方法は、フォトリソグラフィー等のエッチング方式でもよく、スクリーン印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、又はグラビア印刷等の印刷方式でもよい。何れの方式でも、導電性発熱体30、第1バスバー31及び第2バスバー32を同一材料により一体に形成できる。この場合、導電性発熱体30、第1バスバー31及び第2バスバー32を互いに等しい厚さとしてもよいし、互いに異なる厚さとしてもよい。
[0064]
 導電性発熱体30において、各々の線状部材の線幅は、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下、更に好ましくは20μm以下である。導電性発熱体30の線状部材の30μm以下であると、運転者が線状部材を視認しにくくなり、線状部材の存在が運転の妨げになることを防止できる。導電性発熱体30の線状部材の線幅が25μm以下、20μm以下と狭くなるほど、運転者が線状部材を更に視認しにくくなり、線状部材の存在が運転の妨げになることをいっそう防止できる。
[0065]
 又、導電性発熱体30において、各々の線状部材の線幅は、好ましくは2μm以上である。導電性発熱体30において、各々の線状部材の線幅を2μm以上とすることで、各々の線状部材のパターンを歩留りよく形成可能となる。
[0066]
 導電性発熱体30において、各々の線状部材の厚さは、好ましくは20μm以下、より好ましくは12μm以下、更に好ましくは8μm以下である。導電性発熱体30の線状部材の厚さが薄いほど、線状部材が光を反射する面積が減少し、太陽光や対向車のヘッドランプ等の光が反射しにくくなるため、反射光が運転者の運転の妨げになることを防止できる。
[0067]
 〔フロントガラス20の製造方法〕
 フロントガラス20の製造方法としては、一般的な製造方法を挙げることができるが、以下に一例を示す。
[0068]
 まず、中間膜23の車内側の面に導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を形成する。導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32は、同一材料により一体に形成できる。中間膜23の車内側の面に導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を形成する方法は、例えば、中間膜23に直接形成してもよい。或いは、例えば中間膜が2層以上から成り、一つの中間膜上に、導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を表面に形成した別の中間膜を積層して、中間膜23としてもよい。後者についての詳細な説明は後述する。
[0069]
 次に、ガラス板21の車外側の面21bと、中間膜23に形成された第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33の車内側の面が接するように、ガラス板21上に中間膜23を積層して第1積層体を作製する。そして、第1積層体の中間膜23上に、更にガラス板22を積層して第2積層体を作製する。
[0070]
 そして、例えば、第2積層体をゴム袋の中に入れ、-65~-100kPaの真空中で温度約70~110℃で接着する。更に、例えば100~150℃、圧力0.6~1.3MPaの条件で加熱加圧する圧着処理を行うことで、より耐久性の優れた合わせガラスを得ることができる。但し、場合によっては工程の簡略化、及び合わせガラス中に封入する材料の特性を考慮して、この加熱加圧工程を使用しない場合もある。真空中での加熱及び加圧により、中間膜23が変形し、中間膜23に形成された導電性発熱体30の車内側の面がガラス板21の車外側の面21bと接する。
[0071]
 このように、フロントガラス20では、並列に配置された複数の線状部材の幅が2μm以上30μm以下であり、複数の線状部材の少なくとも一部において線幅が一定でない。これにより、線状部材からの回折光による光学効果を抑制可能となる。
[0072]
 特に、次の第1の要件又は第2の要件を満たすことにより、線状部材の線幅を不規則に変化させることができるため、光学効果を抑制する効果がいっそう大きくなる。
[0073]
 第1の要件は、導電性発熱体30が互いに線幅が異なる線状部材を含み、線状部材が配置される領域中の任意の場所の50mm四方の正方形内にある線状部材のうち、任意の線状部材の線幅をW [μm]、その隣の線状部材の線幅をW i+1[μm]とする。このとき、W とW i+1の差の絶対値の最大値|W -W i+1|maxが、1[μm]<|W -W i+1|max<10[μm]であり、かつ、上記の正方形内にある線状部材の線幅の標準偏差が0.5[μm]より大きいことである。
[0074]
 第2の要件は、導電性発熱体30が互いに線幅が異なる線状部材を含み、線状部材が配置される領域中の任意の場所の50mm四方の正方形内にある線状部材のうち、任意の線状部材のウェーブファクターをWF 、その隣の線状部材のウェーブファクターをWF i+1とする。このとき、WF とWF i+1との差の絶対値の最大値|WF -WF i+1|maxが、0.03<|WF -WF i+1|max<0.3であることである。
[0075]
 〈第1実施形態の変形例〉
 第1実施形態の変形例では、導電性発熱体に含まれる線状部材に着色処理を施す例を示す。なお、第1実施形態の変形例において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
[0076]
 図4は、第1実施形態の変形例に係る導電性発熱体の線状部材の部分拡大図(その1)であり、線状部材の長手方向に垂直な方向の断面を示している。つまり、紙面の法線方向が、線状部材の長手方向である。
[0077]
 図4に示すように、線状部材321の車外側の面が着色処理されて、着色処理部321Aが形成されている。同様に、線状部材322の車外側の面が着色処理されて、着色処理部322Aが形成されている。同様に、図示しない各々の線状部材の車外側の面が着色処理されて、着色処理部が形成されている。
[0078]
 着色処理は、虹模様や光芒を緩和する効果を有するものであれば特に限定されないが、一例として黒化処理が挙げられる。黒化処理とは、例えば強アルカリ性溶液等を用いて面を粗化する処理であり、具体的な方法としては酸化処理、硫化処理、黒色めっき処理等が挙げられる。
[0079]
 このように、第1実施形態に示したように少なくとも一部の線状部材において線幅が一定でない状態にすると共に、各々の線状部材の車外側の面に着色処理を施すことで、虹模様や光芒を改善する効果を更に向上できる。
[0080]
 図5は、第1実施形態の変形例に係る導電性発熱体の線状部材の部分拡大図(その2)であり、線状部材の長手方向に垂直な方向の断面を示している。つまり、紙面の法線方向が、線状部材の長手方向である。
[0081]
 図5に示すように、線状部材321の車外側の面、車内側の面、及び側面が着色処理されて、着色処理部321Bが形成されている。同様に、線状部材322の車外側の面、車内側の面、及び側面が着色処理されて、着色処理部322Bが形成されている。着色処理は、図4の場合と同様に、例えば、黒化処理である。
[0082]
 このように、第1実施形態に示したように少なくとも一部の線状部材において線幅が一定でない状態にすると共に、各々の線状部材の車外側の面、車内側の面、及び側面に着色処理を施すことも可能である。この場合は、各々の線状部材の車外側の面のみに着色処理を施す図4の場合よりも、虹模様や光芒を改善する効果を更に向上できる。
[0083]
 〈第2実施形態〉
 第2実施形態では、導電性発熱体の線状部材に上下方向から給電する例を示す。なお、第2実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
[0084]
 図6は、第2実施形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図であり、フロントガラスを車室内から車室外に視認した様子を模式的に示した図である。
[0085]
 図6に示すように、フロントガラス20Aでは、第1バスバー31はフロントガラス20の右縁部20 、上縁部20 、及び左縁部20 に沿って連続的に配置されており、第2バスバー32はフロントガラス20の下縁部20 に沿って配置されている。
[0086]
 第1バスバー31及び第2バスバー32は、長手方向を上下方向として並列に配置された導電性発熱体30の各々の線状部材と接続されている。つまり、フロントガラス20Aは、上下方向から導電性発熱体30の各々の線状部材に給電する上下給電を採用している。
[0087]
 図6に示すフロントガラス20Aのような上下給電の場合も、図1に示すフロントガラス20のような左右給電の場合と同様に、少なくとも一部の線状部材において線幅が一定でない状態にすることで、虹模様や光芒を改善できる。
[0088]
 なお、図7(a)に示すように、上下給電の場合には、フロントガラスを車両に取り付ける際の取付角が寝ても導電性発熱体30の線状部材のピッチは変わらない。これに対して、図7(b)に示すように、左右給電の場合には、フロントガラスを車両に取り付ける際の取付角が寝ると導電性発熱体30の線状部材のピッチが狭くなる。但し、図7(a)及び図7(b)において、矢印の下側は、フロントガラスを車両に取り付ける際の取付角が矢印の上側よりも寝た場合を示している。
[0089]
 線状部材をフロントガラスの左右方向に配置する左右給電の場合には、フロントガラスの取付角によって線状部材のピッチが狭まり、車両の運転者が視認する線状部材の数が多くなる。
[0090]
 線状部材のピッチが狭くなり、運転者が視認する線状部材の数が多くなるほど光学効果が増幅され、虹模様や光芒がいっそう目立ちやすくなる。そのため、上下給電の場合よりも左右給電の場合に、少なくとも一部の線状部材において線幅が一定でない状態にする効果がいっそう大きくなる。
[0091]
 〈第3実施形態〉
 第3実施形態では、情報送受信領域を有するフロントガラスに導電性発熱体を配置する例を示す。なお、第3実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
[0092]
 図8は、第3実施形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図であり、図8(a)は、フロントガラスを車室内から車室外に視認した様子を模式的に示した図である。又、図8(b)は、図8(a)に示すフロントガラス20Bの縦断面図である。なお、図8(b)において、便宜上、フロントガラス20Bと共にデバイス300を図示しているが、デバイス300はフロントガラス20Bの構成要素ではない。デバイス300は、例えば、カメラや各種センサ等である。
[0093]
 図8に示すように、フロントガラス20Bには、情報送受信領域50が画定されている。情報送受信領域50は、車両内のフロントガラス20Bの上縁部20 の近傍等に、情報を送信及び/又は受信するデバイス300が配置される場合に、デバイス300が情報を送信及び/又は受信する領域として機能する。情報送受信領域50の平面形状は特に限定されないが、例えば、等脚台形である。
[0094]
 図8に示すように、情報送受信領域50内に導電性発熱体30を配置してもよい。情報送受信領域50内の導電性発熱体30には、第1バスバー31B、第2バスバー32B、及び第3バスバー33Bにより給電可能である。図8において、透視域28内と情報送受信領域50内とは、独立に加熱できる。
[0095]
 このように、情報送受信領域50にも導電性発熱体30を配置可能となる。情報送受信領域50内の導電性発熱体30において、第1実施形態や変形例に示したように少なくとも一部の線状部材において線幅が一定でない状態にすることが好ましい。これにより、光の回折による虹模様や光の規則的な散乱による光芒を効果的に抑制することで、デバイス300への認識性能を妨げることなく、加熱による防曇、融氷機能を発揮できる。
[0096]
 又、情報送受信領域50は、下辺が遮蔽層で囲われているものと、囲われていないものが存在する。情報送受信領域50の下辺が遮蔽層で囲われていない場合、下辺にバスバーを設置することが難しく、左右にバスバーを設置し、左右給電とする必要がある。情報送受信領域50の導電性発熱体30の場合も、第2実施形態で示した通り、左右給電の場合に、少なくとも一部の線状部材において線幅が一定でない状態にする効果が大きくなる。
[0097]
 〈断面構造の変形例〉
 図1(b)にフロントガラス20の断面構造を示したが、フロントガラス20の断面構造は図1(b)には限定されず、各実施形態及び変形例において、図9(a)~図9(d)のように変形してもよい。なお、図9(a)~図9(d)において、既に説明した実施形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
[0098]
 図9は、フロントガラスの断面構造の変形例を示す断面図であり、図1(b)に対応する断面を示している。
[0099]
 図9(a)は、図1(b)において、単層の中間膜23を、ガラス板21側に設けられた第1中間膜231と、ガラス板22側に設けられた第2中間膜232との積層構造に変更した例である。第1中間膜231と第2中間膜232とは接している。導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32は、第1中間膜231とガラス板21との間に配置されている。
[0100]
 第1中間膜231の膜厚は0.01mm以上0.8mm以下が好ましく、0.025mm以上0.4mm以下がより好ましく、0.05mm以上0.1mm以下が更に好ましい。第1中間膜231の膜厚が下限以上であると製造時の扱い性、ハンドリングに優れる。第1中間膜231の膜厚が上限以下であると通電によるガラス外への熱伝達に優れる。
[0101]
 第2中間膜232の膜厚は0.3mm以上2.0mm以下が好ましく、0.4mm以上1.8mm以下がより好ましく、0.5mm以上1.5mm以下が更に好ましい。第2中間膜232の膜厚が下限以上であると耐貫通性に優れる。第2中間膜232の膜厚が上限以下であると軽量化に優れる。
[0102]
 第1中間膜231のヤング率は第2中間膜232のヤング率より大きいことが好ましい。第1中間膜231のヤング率が高いことにより、膜厚が薄くてもハンドリングに優れ、また剛性を有するため導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を正確に形成できる。一方、第2中間膜232は適度な柔軟性を有することで、合わせガラスの耐貫通性等の安全性に関わる性能を満たす。第1中間膜231の所定のヤング率は、例えば、ポリビニルアセタール系樹脂の可塑剤量の添加を少量にする、好ましくは可塑剤を添加しないことで得られる。
[0103]
 図9(a)の断面構造を有する合わせフロントガラスを作製するには、まず、第1中間膜231の車内側の面に導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32を形成する。導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32は、前述の方法により、同一材料により一体に形成できる。
[0104]
 次に、ガラス板21の車外側の面21bと、第1中間膜231に形成された第1バスバー31、及び第2バスバー32の車内側の面が接するように、ガラス板21上に第1中間膜231を積層して第1積層体を作製する。そして、第1積層体の第1中間膜231上に、更に第2中間膜232及びガラス板22を順次積層して第2積層体を作製する。そして、第2積層体を前述のように真空中で加熱及び加圧することで、図9(a)の断面構造を有する合わせガラスを作製できる。
[0105]
 図9(b)は、図1(b)において、単層の中間膜23を、ガラス板21側に設けられた第1中間膜231と、ガラス板22側に設けられた第2中間膜232との積層構造に変更した他の例である。導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32は、第1中間膜231と第2中間膜232との間に配置されている。
[0106]
 第1中間膜231及び第2中間膜232の好適な膜厚やヤング率は、図9(a)の場合と同様である。
[0107]
 図9(b)の断面構造を有する合わせガラスを作製するには、まず、第1中間膜231の車外側の面に導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32を形成する。導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32は、前述の方法により、同一材料により一体に形成できる。
[0108]
 次に、ガラス板21の車外側の面21bと第1中間膜231の車内側の面が接するように、ガラス板21上に第1中間膜231を積層して第1積層体を作製する。次に、第1積層体の第1中間膜231に形成された導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32の車外側の面と接するように第2中間膜232を積層し、更にガラス板22を積層して第2積層体を作製する。そして、第2積層体を前述のように真空中で加熱及び加圧することで、図9(b)の断面構造を有する合わせガラスを作製できる。真空中での加熱及び加圧により、第2中間膜232が変形し、第2中間膜232が第1中間膜231と接する。
[0109]
 図9(c)は、図1(b)において、単層の中間膜23を、ガラス板21側に設けられた第1中間膜231と、ガラス板22側に設けられた第2中間膜232との積層構造に変更した更に他の例である。導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32は、第1中間膜231と第2中間膜232との間に配置された基材25の車内側の面に形成されている。
[0110]
 第1中間膜231及び第2中間膜232の好適な膜厚やヤング率は、図9(a)の場合と同様である。
[0111]
 基材25は、導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を形成するための支持体となるものである。基材25は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、環状ポリオレフィン等のフィルム状基材を用いることができる。基材25の厚さは、例えば、25~150μm程度である。
[0112]
 図9(c)の断面構造を有する合わせガラスを作製するには、まず、基材25の車内側の面に導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32を形成する。導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32は、前述の方法により、同一材料により一体に形成できる。
[0113]
 次に、ガラス板21の車外側の面21bに第1中間膜231を配置する。更に、基材25に形成された導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32の車内側の面が第1中間膜231の車外側の面と接するように、第1中間膜231上に基材25を配置し、第1積層体を作製する。そして、第1積層体の基材25上に、更に第2中間膜232及びガラス板22を順次積層して第2積層体を作製する。そして、第2積層体を前述のように真空中で加熱及び加圧することで、図9(c)の断面構造を有する合わせガラスを作製できる。真空中での加熱及び加圧により、第1中間膜231が変形し、第1中間膜231が基材25と接する。
[0114]
 図9(d)は、導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32をガラス板21の車内側の面21aに設ける例である。導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32は、基材25の車内側の面に形成されている。基材25の車外側の面は、ガラス板21の車内側の面21aに粘着剤26を介して固着されている。
[0115]
 粘着剤26の材料は、基材25を固着する機能を有していれば特に限定されないが、例えば、アクリル系、アクリレート系、ウレタン系、ウレタンアクリレート系、エポキシ系、エポキシアクリレート系、ポリオレフィン系、変性オレフィン系、ポリプロピレン系、エチレンビニルアルコール系、塩化ビニル系、クロロプレンゴム系、シアノアクリレート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスチレン系、ポリビニルブチラール系の材料が挙げられる。粘着剤26の材料は、可視光に対して透明である。
[0116]
 図9(d)の断面構造を有する合わせガラスを作製するには、上記と同様の方法で中間膜23を挟んでガラス板21とガラス板22とが積層された合わせガラスを作製する。又、基材25の一方の面に、前述の方法により、導電性発熱体30、第1バスバー31、及び第2バスバー32を同一材料により一体に形成する。そして、合わせガラスのガラス板21の車内側の面21aに、粘着剤26を介して、基材25の導電性発熱体30等が形成されていない面を固着すればよい。
[0117]
 このように、フロントガラスの断面構造は様々な形態にでき、又、中間膜23を複数の中間膜の積層構造としてもよい。
[0118]
 〈実施例、比較例〉
 以下、実施例及び比較例について説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の記載において、例1、例2、例4~例8、例10~例14は実施例であり、例3、例9は比較例である。
[0119]
 (例1)
 まず、基材上に導電性発熱体を形成した。導電性発熱体の複数の線状部材は一定のピッチで並べ、ある線状部材を境に線幅をW =10[μm]からW =12[μm]に変化させた。
[0120]
 次に、図9(c)を参照して説明した方法により、導電性発熱体を形成した基材を中間膜に封入し、2枚のガラス板で挟んで合わせガラスを作製した。中間膜を挟む2枚のガラス板としては、板厚2mmのグリーンガラスを使用した。作製した合わせガラスをサンプル1とする。
[0121]
 次に、サンプル1を観察者から50cm離して配置して線状部材の外観を確認し、線状部材の線幅の差に対して違和感があるかどうかを評価した。評価では、線幅の差を認識でき、強い違和感がある場合を×、違和感があるが許容できる程度である場合を○、違和感がない場合を◎とした。サンプル1の外観評価の結果は、◎であった。
[0122]
 (例2)
 W =10[μm]、W =16[μm]とした以外は例1と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル2とする。次に、例1と同様にして、外観評価を行った。サンプル2の外観評価の結果は、◎であった。
[0123]
 (例3)
 W =10[μm]、W =20[μm]とした以外は例1と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル3とする。次に、例1と同様にして、外観評価を行った。サンプル3の外観評価の結果は、×であった。
[0124]
 (例4)
 W =10[μm]、W =11[μm]とした以外は例1と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル4とする。次に、例1と同様にして、外観評価を行った。サンプル4の外観評価の結果は、◎であった。
[0125]
 (例5)
 W =12[μm]、W =20[μm]とした以外は例1と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル5とする。次に、例1と同様にして、外観評価を行った。サンプル5の外観評価の結果は、〇であった。
[0126]
 (例1~例5の外観評価のまとめ)
 図10に、例1~例5(サンプル1~5)のW 、W 、及び|W -W |の値、並びに線幅の差に対する外観評価の結果を示す。
[0127]
 図10に示すように、隣接する線状部材の線幅の差|W -W |が1、2、及び6[μm]である場合には線幅の差に違和感がなく、|W -W |が8[μm]になると線幅の差に違和感があるが許容できる程度である。これに対し、隣接する線状部材の線幅の差|W -W |が10[μm]になると、強い違和感がある。すなわち、隣接する線状部材の線幅の差|W -W |が10[μm]よりも小さければ、運転者が線幅の変化に違和感を持ち難くなり、安全に車両を運転できる。
[0128]
 (例6)
 まず、基材上に導電性発熱体を形成した。例6では、50mm四方の正方形の範囲にある線状部材のうち、任意の線状部材の線幅W [μm]と、その隣の線状部材の線幅W i+1[μm]の差の絶対値の最大値|W -W i+1|maxを例1の|W -W |と同じ2[μm]とした。又、線状部材の線幅の標準偏差が1[μm]となるように、各線状部材の線幅を変化させた。
[0129]
 次に、図9(c)を参照して説明した方法により、導電性発熱体を形成した基材を中間膜に封入し、2枚のガラス板で挟んで合わせガラスを作製した。中間膜を挟む2枚のガラス板としては、板厚2mmのグリーンガラスを使用した。作製した合わせガラスをサンプル6とする。
[0130]
 なお、サンプル6とは別に、各々の線状部材の線幅が一定である比較用サンプルを作製した。
[0131]
 次に、サンプル6及び比較用サンプルを観察者から50cm離して配置し、5m先の車のヘッドランプを観察し、比較用サンプルに対するサンプル6の虹模様や光芒の改善度合いを評価した。評価では、比較用サンプルと比較して虹模様や光芒が弱まることが確認できた場合を○、確認できなかった場合を×とした。サンプル6の虹模様及び光芒評価の結果は、〇であった。
[0132]
 (例7)
 |W -W i+1|maxを例2の|W -W |と同じ6[μm]とし、線状部材の線幅の標準偏差が3.2[μm]となるように各線状部材の線幅を変化させた以外は例6と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル7とする。次に、例6と同様にして、虹模様及び光芒評価を行った。サンプル7の虹模様及び光芒評価の結果は、〇であった。
[0133]
 (例8)
 |W -W i+1|maxを例3の|W -W |と同じ10[μm]とし、線状部材の線幅の標準偏差が4.6[μm]となるように各線状部材の線幅を変化させた以外は例6と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル8とする。次に、例6と同様にして、虹模様及び光芒評価を行った。サンプル8の虹模様及び光芒評価の結果は、〇であった。
[0134]
 (例9)
 |W -W i+1|maxを例4の|W -W |と同じ1[μm]とし、線状部材の線幅の標準偏差が0.5[μm]となるように各線状部材の線幅を変化させた以外は例6と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル9とする。次に、例6と同様にして、虹模様及び光芒評価を行った。サンプル9の虹模様及び光芒評価の結果は、×であった。
[0135]
 (例10)
 |W -W i+1|maxを例5の|W -W |と同じ8[μm]とし、線状部材の線幅の標準偏差が2.8[μm]となるように各線状部材の線幅を変化させた以外は例6と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル10とする。次に、例6と同様にして、虹模様及び光芒評価を行った。サンプル10の虹模様及び光芒評価の結果は、〇であった。
[0136]
 (例6~例10の虹模様及び光芒評価のまとめ)
 図11に、例6~例10(サンプル6~10)の|W -W i+1|max及び標準偏差の値、並びに虹模様及び光芒評価の結果を示す。
[0137]
 図11に示すように、|W -W i+1|maxが2[μm]かつ標準偏差が1[μm]、|W -W i+1|maxが6[μm]かつ標準偏差が3.2[μm]、|W -W i+1|maxが10[μm]かつ標準偏差が4.6[μm]、及び|W -W i+1|maxが8[μm]かつ標準偏差が2.8[μm]の場合には、比較用サンプルと比較して虹模様や光芒が弱まることが確認できた。これに対して、|W -W i+1|maxが1[μm]かつ標準偏差が0.5[μm]である場合には、比較用サンプルと比較して虹模様や光芒が弱まることが確認できなかった。すなわち、|W -W i+1|maxが1[μm]よりも大きく、かつ標準偏差が0.5[μm]より大きければ、光の回折による虹模様や光の規則的な散乱による光芒を改善する効果が得られる。
[0138]
 又、図10と図11の結果を合わせて考えると、1[μm]<|W -W i+1|max<10[μm]であり、かつ、線状部材の線幅の標準偏差が0.5[μm]より大きいという要件を満たすことが好ましいといえる。この要件を満たすことで、運転者が線幅の変化に違和感を持ち難くなり、安全に車両を運転できると共に、光の回折による虹模様や光の規則的な散乱による光芒を改善する効果が得られる。すなわち、安全運転と虹模様や光芒の改善を同時に実現できる。
[0139]
(例11) まず、基材上に導電性発熱体を形成した。導電性発熱体の複数の線状部材は一定のピッチで並べ、線幅は16μmとした。例11では、50mm四方の正方形の範囲にある線状部材のうち、任意の線状部材のウェーブファクターをWF と、その隣の線状部材のウェーブファクターWF i+1の差の絶対値の最大値|WF -WF i+1|maxを0.25とした。 
[0140]
次に、図9(c)を参照して説明した方法により、導電性発熱体を形成した基材を中間膜に封入し、2枚のガラス板で挟んで合わせガラスを作製した。中間膜を挟む2枚のガラス板としては、板厚2mmのグリーンガラスを使用した。作製した合わせガラスをサンプル11とする。 
[0141]
なお、サンプル11とは別に、各々の線状部材のウェーブファクターが一定である比較用サンプルを作製した。 
[0142]
次に、サンプル11及び比較用サンプルを観察者から50cm離して配置し、5m先の車のヘッドランプを観察し、比較用サンプルに対するサンプル11の虹模様や光芒の改善度合いを評価した。評価では、比較用サンプルと比較して、虹模様や光芒が顕著に弱まることが確認できた場合を◎、わずかに弱まることが確認できた場合を〇、確認できなかった場合を×とした。サンプル11の虹模様及び光芒評価の結果は、◎であった。また、同じ観察条件で、線状部材の外観を確認し、線状部材のウェーブファクターの差に対して違和感があるかどうかを評価した。ウェーブファクターの差を認識でき、強い違和感がある場合を×、違和感があるが許容できる程度である場合を○、違和感がない場合を◎とした。サンプル11の外観評価の結果は、〇であった。 
[0143]
(例12) |WF -WF i+1|maxを0.1となるように各線状部材のウェーブファクターを変化させた以外は例11と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル12とする。次に、例11と同様にして、虹模様及び光芒評価を行った。サンプル12の虹模様及び光芒評価の結果は、◎であった。更に、例11と同様にして外観評価を行った。サンプル12の外観評価の結果は、◎であった。 
[0144]
(例13) |WF -WF i+1|maxを0.3となるように各線状部材のウェーブファクターを変化させた以外は例11と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル13とする。次に、例11と同様にして、虹模様及び光芒評価を行った。サンプル13の虹模様及び光芒評価の結果は、◎であった。更に、例11と同様にして外観評価を行った。サンプル13の外観評価の結果は、×であった。 
[0145]
(例14) |WF -WF i+1|maxを0.03となるように各線状部材のウェーブファクターを変化させた以外は例11と同様にして、合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスをサンプル14とする。次に、例11と同様にして、虹模様及び光芒評価を行った。サンプル14の虹模様及び光芒評価の結果は、〇であった。更に、例11と同様にして外観評価を行った。サンプル14の外観評価の結果は、◎であった。 
[0146]
(例11~例14の虹模様、光芒及び外観評価のまとめ) 図12に、例11~例14(サンプル11~14)の|WF -WF i+1|maxと虹模様、光芒、及びウェーブファクターの差に対する外観評価の結果を示す。 
[0147]
図12に示すように、|WF -WF i+1|maxが0.25、0.1、0.3の場合には、比較用サンプルと比較して虹模様や光芒が顕著に弱まることが確認できた。これに対して、|WF -WF i+1|maxが0.03である場合には、比較用サンプルと比較して虹模様や光芒がわずかに弱まることが確認できた。 
[0148]
更に、|WF -WF i+1|maxが0.1又は0.03である場合にはウェーブファクターの差に違和感がなく、|WF -WF i+1|maxが0.25になるとウェーブファクターの差に違和感があるが許容できる程度である。これに対し、隣接する線状部材のウェーブファクターの差|WF -WF i+1|maxが0.3になると、強い違和感がある。 
[0149]
すなわち、|WF -WF i+1|maxが0.03よりも大きければ、光の回折による虹模様や光の規則的な散乱による光芒を顕著に改善する効果が得られ、0.3よりも小さければ、運転者が線幅の変化に違和感を持ち難くなり、安全に車両を運転できる。
[0150]
 以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
[0151]
 例えば、導電性発熱体30、第1バスバー31、第2バスバー32、及び第3バスバー33を、車外側のガラス板22側に配置してもよい。
[0152]
 本国際出願は2018年12月21日に出願した日本国特許出願2018-240196号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願2018-240196号の全内容を本国際出願に援用する。

符号の説明

[0153]
20、20A、20B フロントガラス
20  上縁部
20  下縁部
20  左縁部
20  右縁部
21、22 ガラス板
21a、21b、22a 面
23 中間膜
24 遮蔽層
24 、24 、24 、24  遮蔽領域
25 基材
26 粘着剤
28 透視域
30 導電性発熱体
31、31B 第1バスバー
32、32B 第2バスバー
33、33B 第3バスバー
38、39 電極取り出し部
50 情報送受信領域
231 第1中間膜
232 第2中間膜
301~307、321、322 線状部材
321A、321B、322A、322B 着色処理部

請求の範囲

[請求項1]
 互いに対向する一対のガラス板と、
 前記一対のガラス板の間に位置する中間膜と、
 前記一対のガラス板の透視域を加熱する、並列に配置された複数の線状部材と、を有し、
 各々の前記線状部材の幅が2μm以上30μm以下であり、
 複数の前記線状部材の少なくとも一部において線幅が一定でない合わせガラス。
[請求項2]
 複数の前記線状部材は、互いに線幅が異なる線状部材を含み、
 前記線状部材が配置される領域中の任意の場所の50mm四方の正方形内にある線状部材のうち、任意の線状部材の線幅をW [μm]、その隣の線状部材の線幅をW i+1[μm]とするとき、
 W とW i+1の差の絶対値の最大値|W -W i+1|maxが、1[μm]<|W -W i+1|max<10[μm]であり、
 かつ、前記線状部材の線幅の標準偏差が0.5[μm]より大きい請求項1に記載の合わせガラス。
[請求項3]
 複数の前記線状部材に給電する第1バスバー及び第2バスバーを有し、
 前記第1バスバーは前記一対のガラス板の左縁部に沿って配置され、前記第2バスバーは前記一対のガラス板の右縁部に沿って配置される請求項1又は2に記載の合わせガラス。
[請求項4]
 前記線状部材、前記第1バスバー、及び前記第2バスバーが一体形成されている請求項3に記載の合わせガラス。
[請求項5]
 前記透視域はUNR43で定められる試験領域Aを含み、
 前記試験領域Aに前記線状部材が配置される請求項1乃至4の何れか一項に記載の合わせガラス。
[請求項6]
 前記線状部材の少なくとも車外側の面に着色処理が施されている請求項1乃至5の何れか一項に記載の合わせガラス。
[請求項7]
 前記線状部材の車外側の面、車内側の面、及び側面に着色処理が施されている請求項1乃至6の何れか一項に記載の合わせガラス。
[請求項8]
 前記透視域は、車両内に搭載されるデバイスが情報を送信及び/又は受信する情報送受信領域を含み、
 前記情報送受信領域に前記線状部材が配置される請求項1乃至7の何れか一項に記載の合わせガラス。
[請求項9]
複数の前記線状部材は、互いに線幅が異なる線状部材を含み、 前記線状部材が配置される領域中の任意の場所の50mm四方の正方形内にある線状部材のうち、任意の線状部材のウェーブファクターをWF 、その隣の線状部材のウェーブファクターをWF i+1とするとき、 WF とWF i+1との差の絶対値の最大値|WF -WF i+1|maxが、0.03<|WF -WF i+1|max<0.3である、請求項1乃至8の何れか一項に記載の合わせガラス。 なお、ウェーブファクターは、点Aを始点とし点Bを終点とする波線の線長を、点Aと点Bとの間の直線距離で除した値である。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]