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1. WO2020121813 - 樹脂基板、電子機器、および樹脂基板の製造方法

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明 細 書

発明の名称 樹脂基板、電子機器、および樹脂基板の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173  

符号の説明

0174  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25  

明 細 書

発明の名称 : 樹脂基板、電子機器、および樹脂基板の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、複数の樹脂層を積層し、当該樹脂層に形成された層間接続導体に、導体パターンを接続した樹脂基板に関する。

背景技術

[0002]
 従来、各種の樹脂基板が実用化されている。例えば、特許文献1に記載の回路基板では、樹脂等で形成された絶縁性基材の両面に形成された導体パターンが、絶縁性基材を貫通するビア導体に接合されている。また、特許文献2に記載の回路基板では、ビア導体の側面全体に空隙が設けられている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2017-143099号公報
特許文献2 : 国際公開第2013/111767号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 特許文献1に示す構成では、回路基板に外部衝撃、曲げ応力、熱等がかかった場合に、ビア導体に応力が加わり、クラックが生じやすい。同様に、ビア導体と導体パターンの境界および境界付近においては、剥離が生じる虞がある。
[0005]
 特許文献2では、回路基板に外部衝撃、曲げ応力、熱等がかかった場合、ビア導体に対する応力は緩和されるものの、ビア導体と導体パターンの境界に応力が集中し、当該界面において破断が生じる虞がある。特に、形状や構造的にも、例えば、ビア導体と導体パターンとによって形成される角度が鋭角であるため、境界において破断が生じ易い。
[0006]
 したがって、本発明の目的は、層間接続導体(ビア導体)と導体パターンとの境界での破断を抑制した樹脂基板を提供することである。

課題を解決するための手段

[0007]
 この発明の樹脂基板は、樹脂体と、樹脂体に形成された層間接続導体と、層間接続導体に接合された導体パターンとを備える。樹脂体は、層間接続導体、および、導体パターンとの接合部の近傍に形成された空隙と、層間接続導体と接触する接触部とを有する。
[0008]
 この構成では、樹脂基板において、最も応力が集中する層間接続導体と導体パターンとの接合部に空隙が形成されているため、層間接続導体と導体パターンとの接合部においての剥離、またはクラックが抑制される。また、層間接続導体が樹脂体に接触している接触部を有することによって、この接合部(層間接続導体の側面)に応力を分散することができ、層間接続導体と導体パターンとの接合部への応力をさらに抑制できる。
[0009]
 この発明の樹脂基板の製造方法は、次の各工程を有する。導体パターンと第1樹脂層とを積層する工程と、第1樹脂層に第1樹脂層よりも熱膨張係数が小さい第2樹脂層を積層し、樹脂体を形成する工程と、樹脂体に孔を形成する工程と、孔に導電ペーストを充填し、樹脂体を加圧、冷却する工程と、を実行する。
[0010]
 この製造方法では、上述の所望の樹脂基板が、容易、且つ、精度良く製造される。

発明の効果

[0011]
 この発明によれば、層間接続導体に対するクラック、および、剥離の発生を抑制した樹脂基板を提供できる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 図1(A)-図1(C)は、本発明における層間接続導体と導体パターンとの接合部を定義する図である。
[図2] 図2(A)は、本発明の第1の実施形態に係る樹脂基板10の構成を示す側面断面図であり、図2(B)は、図2(A)を天面側から視た断面図である。
[図3] 図3は第1の実施形態に係る樹脂基板10の製造方法を示すフローチャートである。
[図4] 図4(A)-図4(E)は、本発明の第1の実施形態に係る樹脂基板10の製造方法を示す側面断面図である。
[図5] 図5は本発明の第2の実施形態に係る樹脂基板10Aの構成を示す側面断面図である。
[図6] 図6は本発明の第2の実施形態に係る樹脂基板10Aの製造方法を示すフローチャートである。
[図7] 図7(A)-図7(E)は、本発明の第2の実施形態に係る樹脂基板10Aの製造方法を示す側面断面図である。
[図8] 図8は本発明の第2の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Bの構成を示す側面断面図である。
[図9] 図9は本発明の第3の実施形態に係る樹脂基板10Cの構成を示す側面断面図である。
[図10] 図10は本発明の第4の実施形態に係る樹脂基板10Dの構成を示す側面断面図である。
[図11] 図11は本発明の第4の実施形態に係る樹脂基板10Dの製造方法を示すフローチャートである。
[図12] 図12(A)-図12(E)は、本発明の第4の実施形態に係る樹脂基板10Dの製造方法を示す側面断面図である。
[図13] 図13は本発明の第4の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Eの構成を示す側面断面図である。
[図14] 図14は本発明の第4の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Eの製造方法を示すフローチャートである。
[図15] 図15(A)-図15(E)は、本発明の第4の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Eの製造方法を示す側面断面図である。
[図16] 図16は本発明の第5の実施形態に係る樹脂基板10Fの構成を示す側面断面図である。
[図17] 図17は本発明の第5の実施形態に係る樹脂基板10Fの製造方法を示すフローチャートである。
[図18] 図18(A)-図18(E)は、本発明の第5の実施形態に係る樹脂基板10Fの製造方法を示す側面断面図である。
[図19] 図19は本発明の第6の実施形態に係る樹脂基板10Gの構成を示す側面断面図である。
[図20] 図20は本発明の第7の実施形態に係る樹脂基板10Hの構成を示す側面断面図である。
[図21] 図21は本発明の第8の実施形態に係る樹脂基板10Jの構成を示す側面断面図である。
[図22] 図22は本発明の第8の実施形態に係る樹脂基板10Jの製造方法を示すフローチャートである。
[図23] 図23(A)-図23(E)は、本発明の第8の実施形態に係る樹脂基板10Jの製造方法を示す側面断面図である。
[図24] 図24(A)は、本発明の第9の実施形態に係る樹脂基板10Aを実装した電子機器1Kの平面図であり、図24(B)は、図24(A)のA-A線における側面断面図である。
[図25] 図25は本発明の第10の実施形態に係る樹脂基板10Mを実装した電子機器1Mの側面断面図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 (層間接続導体と導体パターンの接合部の定義)
 本発明の層間接続導体と導体パターンとの接合部の定義について、図を参照して説明する。図1(A)-図1(C)は、本発明における層間接続導体と導体パターンとの接合部を定義する図である。本発明における、層間接続導体と導体パターンの接合部とは、層間接続導体と導体パターンとが接合されている部分を含む領域である。図1(A)-図1(C)に示すように、接合部は次の4つの形状を有する。
[0014]
 図1(A)に示す接合部BP1は、高さ方向に略平行な層間接続導体VP1と、高さ方向に略直交する導体パターンCP1とが接合されることによって形成されている。より具体的には、接合部BP1において層間接続導体VP1の延びる方向と導体パターンCP1の延びる方向とは略直交する形状である。接合部BP1をパターン1とする。
[0015]
 図1(B)に示す接合部BP2は、括れ部WAを有する。より具体的には、高さ方向に略直交する導体パターンCP2と、メッキビア等で形成された層間接続導体VP2とが接合される位置に、局部的に幅が小さな括れ部WAを有する形状である。接合部BP2をパターン2とする。
[0016]
 図1(C)に示すように、層間接続導体VP3はテーパー形状を有する。導体パターンCP3と層間接続導体VP3が接合する部分が接合部BP3であり、接合部BP3はテーパー形状における幅が広い部分である。導体パターンCP4と層間接続導体VP3が接合する部分が接合部BP4であり、テーパー形状における幅が狭い部分である。接合部BP3をパターン3とし、接合部BP4をパターン4とする。
[0017]
 なお、図1(C)に示す、接合部BP3,BP4のテーパー形状は、接合部BP3,BP4の断面を平面視して、導体パターンCP3と層間接続導体VP3との間、および、導体パターンCP4と層間接続導体VP3との間において、所定の角度を成すように形成されている例を用いて説明する。しかしながら、接合部BP3,BP4は、なだらかに湾曲している形状(変曲部を有する形状)であってもよい。
[0018]
 これらのパターンを適用しながら、以下の実施形態を用いて、本発明の樹脂基板の詳細を説明する。なお、以下の実施形態における各図において、縦横の寸法関係は適宜強調して記載しており、実寸での縦横の寸法関係と一致しているとは限らない。また、図を見やすくするため、一部の符号を省略して記載する。
[0019]
 (第1の実施形態)
 本発明の第1の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。第1の実施形態は、例えば層間接続導体をメッキで形成する場合に対応する。
[0020]
 図2(A)は、本発明の第1の実施形態に係る樹脂基板10の構成を示す側面断面図であり、図2(B)は、図2(A)を天面側から視た平面図である。図3は、第1の実施形態に係る樹脂基板10の製造方法を示すフローチャートである。図4(A)-図4(E)は、本発明の第1の実施形態に係る樹脂基板10の製造方法を示す側面断面図である。第1の実施形態は、図1(A)に示すパターン1の形状となる場合である。
[0021]
 <樹脂基板の構造>
 図2(A)、図2(B)に示すように、樹脂基板10は、樹脂体100、導体パターン200、層間接続導体300を備える。樹脂基板10は、平面視において矩形であり、直方体形状である。図2(B)は、空隙GPが形成されている部分で、導体パターン200に平行な面において平面視した断面図である。
[0022]
 樹脂体100は、一方主面101と他方主面102を有する。なお、樹脂体100は、構成する樹脂層が1層であっても、複数層で形成されていてもよい。
[0023]
 樹脂体100の一方主面101と他方主面102には導体パターン200がそれぞれ形成されている。
[0024]
 層間接続導体300は、樹脂体100において高さ方向に沿って延びるように形成されている。層間接続導体300は、一方主面101の導体パターン200と他方主面102の導体パターン200とを接合するように形成されている。
[0025]
 導体パターン200と層間接続導体300とは、同じ材料で形成されており、層間接続導体300はメッキ法によって形成されている。このことによって、導体パターン200と層間接続導体300の接続強度を高めることができる。
[0026]
 導体パターン200と層間接続導体300とが接合する部分には接合部BP1が形成されている。本発明では、このような場合でも接合に分類し、導体パターン200と層間接続導体300とを接合する部分を接合部BP1とする。また、接合部BP1の近傍、すなわち樹脂体100の一方主面101の近傍には、空隙GPが形成されている。
[0027]
 このような構成では、導体パターン200と層間接続導体300との境界、すなわち、接合部BP1を導体パターン200に平行な面で平面視した際の導体パターン200の断面積と層間接続導体300の断面積とを比較すると、急激に導体パターン200の面積が変化する(小さくなる)。よって、導体パターン200と層間接続導体300との接合部BP1の断面を平面視した際の導体パターン200と層間接続導体300との間において、所定の角度を有する角部(変曲部を有する形状も含む)が形成されるため、構造的に脆い部分となる。
[0028]
 空隙GPが形成されていない状態では、樹脂基板10に対して外部衝撃、曲げ応力、熱等(以下、外力)がかかった場合、外力は導体パターン200と層間接続導体300との接合部BP1に加わる。したがって、当該接合部BP1を基点に導体パターン200と層間接続導体300との剥離またはクラックが発生しやすい。
[0029]
 しかしながら、層間接続導体300と導体パターン200との接合部BP1の近傍に空隙GPが形成されていることによって、接合部BP1に集中する応力を抑制できる。すなわち、層間接続導体300と導体パターン200との剥離またはクラックを抑制できる。さらに、層間接続導体300の延びる方向の中央部分が樹脂体100に接触している。これにより、層間接続導体300の位置ずれを抑制でき、接合部BP1への応力をさらに抑制できる。
[0030]
 なお、各構成の材料は、例えば次の通りである。樹脂体100は、例えば、ポリイミド系の樹脂やLCPである。また、樹脂体100は、フッ素樹脂であってもよい。より具体的には、フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)である。このことによって、耐薬品性、耐熱性、電気特性が向上する。
[0031]
 導体パターン200と層間接続導体300は、例えばCuを含む材料で形成されている。
[0032]
 <樹脂基板の製造方法>
 以下に、樹脂基板10の製造方法を示す。図3は、樹脂基板10の製造方法を示すフローチャートである。図4(A)-図4(E)は、樹脂基板10の製造方法における主要工程での形状を示す断面図である。
[0033]
 図3、図4(A)に示すように、キャスト法を用いて導体パターン200に樹脂体100を形成する(S101)。
[0034]
 図3、図4(B)に示すように、ドリル等を用いて、樹脂体100に孔THを形成する(S102)。なお、孔THは、樹脂体100を貫通するように形成されている。
[0035]
 図3、図4(C)に示すように、導体パターン200を下地として、孔THにメッキ成長させ、層間接続導体300を形成する(S103)。
[0036]
 図3、図4(D)に示すように、導体パターン200が形成されていない側の樹脂体100をドリル等で研削し、空隙GPを形成する(S104)。
[0037]
 図3、図4(E)に示すように、空隙GPをマスキング処理する。次に、層間接続導体300にメッキ形成することによって導体パターン200を形成する。その後、マスキングに利用した材料を除去する(S105)。
[0038]
 このような製造方法を用いることによって、上述の樹脂基板10のような構成を確実且つ高精度に実現できる。
[0039]
 (第2の実施形態)
 本発明の第2の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。第2の実施形態は、例えば層間接続導体を導電ペーストで形成する場合に対応する。
[0040]
 図5は、本発明の第2の実施形態に係る樹脂基板10Aの構成を示す側面断面図である。図6は、本発明の第2の実施形態に係る樹脂基板10Aの製造方法を示すフローチャートである。図7(A)-図7(E)は、本発明の第2の実施形態に係る樹脂基板10Aの製造方法を示す側面断面図である。第2の実施形態は、図1(C)に示すパターン4の形状となる場合である。
[0041]
 図5に示すように、第2の実施形態に係る樹脂基板10Aは、第1の実施形態に係る樹脂基板10に対して、第1樹脂層110、第2樹脂層120によって樹脂体100Aが形成されている点、層間接続導体300Aがテーパー形状を有している点において異なる。樹脂基板10Aにおける他の基本構成は、樹脂基板10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
[0042]
 <樹脂基板の構造>
 図5に示すように、樹脂基板10Aは、樹脂体100A、導体パターン200,210、層間接続導体300Aを備える。
[0043]
 樹脂体100Aは、第1樹脂層110、第2樹脂層120を備える。樹脂体100Aは、一方主面101と他方主面102を有する。一方主面101は、第1樹脂層110における第2樹脂層120に当接する面と反対側の面であり、他方主面102は、第2樹脂層120における第1樹脂層110に当接する面と反対側の面である。
[0044]
 一方主面101には、導体パターン200が形成されており、他方主面102には、導体パターン210が形成されている。層間接続導体300Aは、樹脂体100Aにおいて高さ方向に沿って延びるように形成されている。層間接続導体300Aは、導体パターン200,210に接合するように形成されている。
[0045]
 層間接続導体300Aは、テーパー形状を有する。より具体的には、層間接続導体300Aは、他方主面102から一方主面101へ向けて先細りした形状である。
[0046]
 導体パターン200と層間接続導体300Aとが接合する部分には接合部BP4が形成されている。また、接合部BP4の近傍、すなわち樹脂体100Aの一方主面101である第1樹脂層110には、空隙GPが形成されている。
[0047]
 空隙GPが形成されていない状態では、外部応力は導体パターン200と層間接続導体300Aとの接合部BP4に集中する。したがって、当該接合部BP4を基点に導体パターン200と層間接続導体300Aとの剥離またはクラックが発生しやすい。
[0048]
 この構成では、層間接続導体300Aと導体パターン200との接合部BP4の近傍に空隙GPが形成されていることによって、接合部BP4に集中する応力を抑制できる。すなわち、層間接続導体300Aと導体パターン200との剥離またはクラックを抑制できる。さらに、層間接続導体300Aと第2樹脂層120とは、接触している。これにより、接合部BP4への応力をさらに抑制できる。
[0049]
 なお、空隙GPと層間接続導体300Aとの関係については、次の条件を満たせばよい。第2樹脂層120は、層間接続導体300Aと接触する接触部を備える。ここで、層間接続導体300Aの周方向において、第2樹脂層120と層間接続導体300Aが接触している面積(第2面積)を1とした場合の、第1樹脂層110と層間接続導体300Aが接触している面積(第1面積)の割合を接触率とする。
[0050]
 このとき、接触率は、1より小さくなるように形成されている。すなわち、第1面積は、第2面積よりも小さい。言い換えれば、第1樹脂層110は、第2樹脂層120よりも層間接続導体300Aに接している面積が小さい。
[0051]
 この場合、第2樹脂層120における接触部の面積は、第1樹脂層110における接触部の面積よりも大きくなる。これにより、層間接続導体300Aの接合部BP4にかかる外部応力、または曲げ応力は、第2樹脂層120の接触部に分散できる。このことから、導体パターン200と層間接続導体300Aとの接合部BP4の剥離やクラックの発生を抑制し、層間接続導体300Aに対するクラックの発生も抑制できる。
[0052]
 なお、各構成の材料は、例えば次のとおりである。第1樹脂層110と第2樹脂層120とは熱膨張係数が異なる。第1樹脂層110は、例えばポリイミド系の樹脂である。第2樹脂層120は、例えば液晶ポリマ(LCP)である。なお、第1樹脂層110の熱膨張係数(第1の熱膨張係数)が、第2樹脂層120の熱膨張係数(第2の熱膨張係数)よりも大きければ、他の組み合わせであってもよい。
[0053]
 層間接続導体300Aは、例えばCu、Sn、Ag等を含む材料で形成されている。層間接続導体300Aの熱膨張係数は、第1樹脂層110、第2樹脂層120の熱膨張係数よりも小さい。
[0054]
 導体パターン200と層間接続導体300Aとを接合する際に形成される接合部BP4には、金属間化合物が形成される。金属間化合物は、導体パターン200に含まれる材料と、層間接続導体300Aに含まれる材料とが一定の比率で結合している。層間接続導体300AにSn、Ag等が含まれている場合、接合部BP4にSn、Ag等が拡散する。より具体的には、層間接続導体300Aに含まれるSn、Ag等は、Cuよりも融点が低いため、加熱プレス等を行う際に低い温度でCu-Sn、Sn-Ag、Cu-Sn-Ag等の金属間化合物(合金層)が形成される。よって、層間接続導体300Aと導体パターン200とは容易に接合できる。
[0055]
 一方で、接合部BP4には金属間化合物が形成されているため、接合部BP4の強度は低くなる。言い換えれば、接合部BP4には金属間化合物(合金層)に脆い材料であるSn、Ag等が含まれているため、外部応力等を受けることによって接合部BP4を基点に破断しやすい。
[0056]
 しかしながら、層間接続導体300Aと導体パターン200との接合部BP4の近傍に空隙GPが形成されていることによって、剥離またはクラックを抑制できる。
[0057]
 <樹脂基板の製造方法>
 以下に、樹脂基板10Aの製造方法を示す。図6は、樹脂基板10Aの製造方法を示すフローチャートである。図7(A)-図7(E)は、樹脂基板10Aの製造方法における主要工程での形状を示す断面図である。
[0058]
 図6、図7(A)に示すように、キャスト法を用いて導体パターン200に第1樹脂層110を形成し、第1樹脂層110に第2樹脂層120を積層する(S201)。樹脂体100Aは、第1樹脂層110と第2樹脂層120によって形成される。
[0059]
 図6、図7(B)に示すように、ドリル等を用いて、第1樹脂層110、第2樹脂層120に孔THを形成する(S202)。なお、孔THは、第1樹脂層110、第2樹脂層120を貫通するように形成されている。
[0060]
 図6、図7(C)に示すように孔THに導電ペースト300APを充填する(S203)。
[0061]
 図6、図7(D)に示すように、導体パターン210を形成する(S204)。
[0062]
 図6、図7(E)に示すように、ステップS204で形成した構造体を加熱、圧着する(S205)。この加熱、圧着時の温度は、約300℃である。なお、この加熱プレスを行うことによって、導電ペースト300APは硬化して、層間接続導体300Aとなり、導体パターン200,210と層間接続導体300Aとの界面(接合部BP4)は合金化される。これにより、導体パターン200,210と層間接続導体300Aとは接合する。
[0063]
 また、第1樹脂層110の熱膨張係数は、第2樹脂層120の熱膨張係数よりも大きい。そのため、樹脂体100Aが加熱された後に冷却されることによって、第1樹脂層110と第2樹脂層120との熱膨張係数の差から、第1樹脂層110と層間接続導体300Aとの間には空隙GPが形成される。
[0064]
 このような製造方法を用いることによって、上述の樹脂基板10Aのような構成を確実且つ高精度に実現できる。
[0065]
 (第2の実施形態の変形例)
 本発明の第2の実施形態の変形例に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。図8は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Bの構成を示す側面断面図である。第4の実施形態の変形例は、図1(C)に示すパターン3の形状となる場合である。
[0066]
 図8に示すように、第2の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Bは、第2の実施形態に係る樹脂基板10Aに対して、空隙GPが形成されている位置が異なる。樹脂基板10Bにおける他の基本構成は、樹脂基板10Aと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
[0067]
 図8は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Bの構成を示す側面断面図である。
[0068]
 接合部BP3の近傍には、空隙GPが形成されている。導電ペーストを用いる場合、金属間化合物が形成されることから、接合部BP3は、接合部BP4と同様に剥離やクラックが発生する可能性がある。したがって、空隙GPを形成することで、接合部BP3での導体パターン210と層間接続導体300Bとの剥離やクラックを抑制できる。ただし、接合部BP3については、図5に示す接合部BP4よりも接合する面積が大きいため、剥離やクラックが発生し難い。よって、仕様等に応じて接合部BP3に対する空隙GPを省略することも可能である。
[0069]
 (第3の実施形態)
 本発明の第3の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。第3の実施形態は、例えば層間接続導体を導電ペーストで形成する場合に対応する。
[0070]
 図9は、本発明の第3の実施形態に係る樹脂基板10Cの構成を示す側面断面図である。第3の実施形態は、図1(B)に示すパターン2となる場合である。
[0071]
 図9に示すように、第3の実施形態に係る樹脂基板10Cは、第1の実施形態に係る樹脂基板10に対して、括れ部WAを有する層間接続導体300Cを備える点において異なる。樹脂基板10Cにおける他の基本構成は、樹脂基板10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
[0072]
 層間接続導体に導電ペーストを用いる場合、導体パターン210と層間接続導体300Cとの接合部BP2には、層間接続導体300Cの他部分よりも径の小さな括れ部WAを有する構造であってもよい。この構造である場合、括れ部WAは他の部分よりも強度が低い。
[0073]
 空隙GPが形成されていない状態では、外力が強度の低い括れ部WAに加わると、当該括れ部WAを基点に導体パターン210と層間接続導体300Cとの剥離またはクラックが発生しやすい。
[0074]
 この構成では、層間接続導体300Cの括れ部WAを囲むように空隙GPが形成されていることによって、強度が低い括れ部WAへの応力を抑制できる。すなわち、接合部BP2での層間接続導体300Cの剥離またはクラックを抑制できる。
[0075]
 (第4の実施形態)
 本発明の第4の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。第4の実施形態は、例えば層間接続導体を金属体(金属棒)で形成する場合に対応する。
[0076]
 図10は、本発明の第4の実施形態に係る樹脂基板10Dの構成を示す側面断面図である。図11は、本発明の第4の実施形態に係る樹脂基板10Dの製造方法を示すフローチャートである。図12(A)-図12(E)は、本発明の第4の実施形態に係る樹脂基板10Dの製造方法を示す側面断面図である。第4の実施形態は、図1(A)に示すパターン1の形状となる場合である。
[0077]
 図10に示すように、第4の実施形態に係る樹脂基板10Dは、第2の実施形態に係る樹脂基板10Aに対して、層間接続導体300Dが接合層130を介して導体パターン210に接合されている点、第1樹脂層110と第2樹脂層120の厚みの関係を定義した点において異なる。樹脂基板10Dにおける他の基本構成は、樹脂基板10Aと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
[0078]
 <樹脂基板の構造>
 図10に示すように、樹脂基板10Dは、樹脂体100D、端子電極205、導体パターン210、層間接続導体300Dを備える。層間接続導体300Dは、棒状(柱状)の金属ピンからなり、例えばCuを材料とする。
[0079]
 樹脂体100Dは、第1樹脂層110、第2樹脂層120を備える。樹脂体100Dは、一方主面101と他方主面102を有する。
[0080]
 層間接続導体300Dと導体パターン210は、接合層130を介して接合されている。接合層130は、導電性接合層であり、例えば半田等の接合材である。接合部BP1は、導体パターン210と層間接続導体300Dと接合層130から形成されている。接合層130は、Snを含む材料で形成されているため、強度が低い層が形成されやすい。
[0081]
 接合部BP1の近傍、すなわち樹脂体100Dの一方主面101である第1樹脂層110には、空隙GPが形成されている。より具体的には、空隙GPは、樹脂体100Dのうち、層間接続導体300Dと導体パターン200とが接合する接合部BP1の近傍に形成されている。
[0082]
 空隙GPが形成されていない状態では、外力は導体パターン210と層間接続導体300Dとの接合部BP1に集中する。接合層130は、流動性を制御するために樹脂を混ぜて形成されている。このことから、接合層130の金属密度は低下する。したがって、接合部BP1に応力が集中した場合、当該接合部BP1を基点に導体パターン210と層間接続導体300Dとの剥離またはクラックが発生しやすい。
[0083]
 この構成では、層間接続導体300Dと導体パターン210との接合部BP1の近傍に空隙GPが形成されていることによって、接合部BP1に集中する応力を抑制できる。すなわち、層間接続導体300Dと導体パターン210との剥離を抑制できる。
[0084]
 さらに、第1樹脂層110と第2樹脂層120との厚みが次に示す関係を満たせば、より良い。第1樹脂層110の厚みH1と第2樹脂層120の厚みH2に対して、H1<H2となるように、第1樹脂層110と第2樹脂層120を形成する。
[0085]
 このように形成することによって、第2樹脂層120が層間接続導体300Dに接する第2面積を大きくすることができる。すなわち、樹脂基板10Dにかかる外部応力は、第2樹脂層120と層間接続導体300Dとの接触面にさらに分散されやすくなる。このことから、接合部BP1の剥離やクラックの発生、および、層間接続導体300Dに対するクラックの発生を抑制できる。
[0086]
 <樹脂基板の製造方法>
 以下に、樹脂基板10Dの製造方法を示す。図11は、樹脂基板10Dの製造方法を示すフローチャートである。図12(A)-図12(E)は、樹脂基板10Dの製造方法における主要工程での形状を示す断面図である。
[0087]
 図11、図12(A)に示すように、第1樹脂層110と第2樹脂層120を用意する。次に、第1樹脂層110と第2樹脂層120とを積層し、樹脂体100Dを形成する(S301)。
[0088]
 図11、図12(B)に示すように、ドリル等を用いて、樹脂体100Dの一方主面101から他方主面102へ向けて延びる孔THを形成する(S302)。このとき、孔THは、他方主面102まで到達しないように形成されている。言い換えれば、第2樹脂層120を貫通しないように形成されている。
[0089]
 図11、図12(C)に示すように、樹脂体100Dに部品250を組み合わせる(S303)。部品250は、補助樹脂層115、接合層130、離型シート140、導体パターン210、層間接続導体300Dで形成される。離型シート140は、レジストやカバーレイ、樹脂基材等であってもよい。
[0090]
 部品250の具体的な構成、および、概略的な製造方法は、次のとおりである。離型シート140に導体パターン210を貼り合わせる。補助樹脂層115は、離型シート140と導体パターン210が当接する面の反対側の導体パターン210に当接するように形成される。すなわち、離型シート140、導体パターン210、補助樹脂層115の順に積層されている。補助樹脂層115の所定の位置において、補助樹脂層115の一部を除去する。この補助樹脂層115が除去された部分に、接合層130を介して、棒状の金属体(金属ピン)を接合する。この金属体によって、層間接続導体300Dが形成される。
[0091]
 なお、第1樹脂層110と補助樹脂層115は、同素材で形成されている。接合層130は、導電性接着剤であり、例えば半田である。導体パターン210は、例えばCu箔である。金属体(金属ピン)の主成分は、例えばCuである。離型シート140は、ポリエチレンテレフタレート、またはポリエチレンナフタレート等によって形成されている。第1樹脂層110と補助樹脂層115は、同素材で形成されていることによって、第1樹脂層110と補助樹脂層115を接合する構成において、異種材料で接着した場合と比較して、接着強度を高めることができる。
[0092]
 図11、図12(D)に示すように、樹脂体100Dに部品250を嵌め込み、加熱、圧着(加熱プレス)する(S304)。このとき、層間接続導体300Dが孔THに嵌合するように挿入する。加熱、圧着(加熱プレス)時の温度は、例えば、約300℃である。この際、第1樹脂層110の熱膨張係数は、第2樹脂層120の熱膨張係数よりも大きいため、第1樹脂層110と第2樹脂層120との熱膨張係数の差から、第1樹脂層110と層間接続導体300Dとの間には空隙GPが形成される。
[0093]
 また、図11、図12(D)に示すように、離型シート140を除去する(S305)。また、層間接続導体300Dを露出させるように、部品250に嵌め込まれている面と反対側の面から第2樹脂層120をルータ等で研削し、層間接続導体300D(金属体)を露出させる(S306)。このことによって、第2樹脂層120の表面と層間接続導体300Dを平滑化できる。なお、離型シート140が、レジスト、カバーレイ、接着材、樹脂基材等である場合には、除去する必要がなく、別途保護膜を形成する工程を省略することができ、簡素化できる。
[0094]
 図11、図12(E)に示すように、層間接続導体300Dの露出面を含むようにメッキ加工することによって、端子電極205を形成する(S307)。なお、層間接続導体300Dの表面に導電性接着材または導電ペーストを用いて、金属箔(Cu箔等)からなる端子電極205を貼り付けてもよい。
[0095]
 このような製造方法を用いることによって、上述の樹脂基板10Dのような構成を確実且つ高精度に実現できる。また、ステップS304に示すように、積層体に部品250を嵌め込み、加熱、圧着する工程を実行することによって、空隙GPを形成することができる。このことによって、樹脂基板10Dを形成する工程を簡素化できる。なお部品250を形成する工程は、ステップS301,S302よりも前段階で実行されていてもよい。
[0096]
 (第4の実施形態の変形例)
 本発明の第4の実施形態の変形例に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。図13は、本発明の第4の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Eの構成を示す側面断面図である。図14は、本発明の第4の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Eの製造方法を示すフローチャートである。図15(A)-図15(E)は、本発明の第4の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Eの製造方法を示す側面断面図である。第4の実施形態の変形例は、図1(A)に示すパターン1の形状となる場合である。
[0097]
 図13に示すように、第4の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Eは、第4の実施形態に係る樹脂基板10Dに対して、樹脂体100Dが第2樹脂層120のみで形成されている点において異なる。樹脂基板10Eにおける他の基本構成は、樹脂基板10Dと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
[0098]
 <樹脂基板の構造>
 図13に示すように、樹脂基板10Eは、樹脂体100E、接合層130、端子電極205、導体パターン210、層間接続導体300Eを備える。層間接続導体300Eと導体パターン210は、接合層130を介して接合されている。樹脂体100Eは、複数の第2樹脂層120を備える。層間接続導体300Eは、層間接続導体300Dと同じである。
[0099]
 導体パターン210と層間接続導体300Eとが接合する部分には接合部BP1が形成されている。また、接合部BP1の近傍、すなわち樹脂体100Eの一方主面101の近傍には、空隙GPが形成されている。
[0100]
 空隙GPが形成されていない状態では、外力は導体パターン210と層間接続導体300Eとの接合部BP1に集中する。したがって、当該接合部BP1を基点に導体パターン210と層間接続導体300Eとの剥離またはクラックが発生しやすい。
[0101]
 この構成であっても、層間接続導体300Eと導体パターン210との接合部BP1の近傍に空隙GPが形成されていることによって、接合部BP1に集中する応力を抑制できる。すなわち、接合部BP1での層間接続導体300Eと導体パターン210との剥離やクラックの発生、および、層間接続導体300Eに対する、接合部BP1でのクラックの発生を抑制できる。
[0102]
 <樹脂基板の製造方法>
 以下に、樹脂基板10Eの製造方法を示す。図14は、樹脂基板10Eの製造方法を示すフローチャートである。図15(A)-図15(E)は、樹脂基板10Eの製造方法における主要工程での形状を示す断面図である。
[0103]
 図14、図15(A)に示すように、複数の第2樹脂層120を用意し、第2樹脂層120の所定位置に孔THを形成する(S311)。この際、後述の部品250が嵌め込まれる側の第2樹脂層120の孔THを他の孔THよりも大きく形成することによって、空隙GPを形成できる。すなわち、部品250が嵌め込まれる側の第2樹脂層120の孔THの大きさによって、空隙GPの大きさを調整することができる。
[0104]
 図14、図15(B)に示すように、第2樹脂層120をビルドアップ工法で積層し、樹脂体100Eを形成する(S312)。なお、ビルドアップ工法を用いることによって、第2樹脂層120を積層する際の各層のずれ(孔THのずれ)を抑制できる。
[0105]
 図14、図15(C)に示すように、樹脂体100Eに部品250を組み合わせる(S313)。
[0106]
 図14、図15(D)に示すように、樹脂体100Eに部品250を嵌め込み、加熱、圧着(加熱プレス)する(S314)。このとき、層間接続導体300(金属体)が孔THに嵌合するように挿入する。
[0107]
 層間接続導体300E(金属体)を露出させるように、部品250が形成されている面と反対側の面から樹脂体100Eをルータ等で研削する(S315)。
[0108]
 図14、図15(E)に示すように、離型シート140を除去する(S316)。樹脂体100Eにおける層間接続導体300Eを露出させた面に、メッキ等によって端子電極205を形成する(S317)。なお、離型シート140が、レジスト、カバーレイ、接着剤、樹脂基材等である場合には、除去する必要がなく、別途保護膜を形成する工程を省略することができ、簡素化できる。
[0109]
 このような製造方法を用いることによって、上述の樹脂基板10Eのような構成を確実且つ高精度に実現できる。また、ステップS311に示す、部品250が当接する第2樹脂層120の孔THを他の孔THよりも大きく形成する工程によって、空隙GPを確実に形成できる。また、部品250を形成する工程は、ステップS311,S312よりも前段階で実行されていてもよい。
[0110]
 なお、補助樹脂層115は、第1樹脂層110と同じであることが好ましい。
[0111]
 上述の構成における、補助樹脂層115と層間接続導体300Eとが当接する部分において、ステップS311で形成する孔THは、補助樹脂層115の流動があった場合でも空隙GPが形成可能な大きさで形成することが好ましい。孔THの補助樹脂層115に当接しない部分では、孔THは、層間接続導体300Eが挿入可能な大きさであればよい。また、第2樹脂層120においても、流動が起こる。すなわち、第2樹脂層120における孔THは、第2樹脂層120の流動量に合わせて形成するとよい。
[0112]
 また、上述の構成において、補助樹脂層115の厚みは、第2樹脂層120の厚みよりも薄いことが好ましい。この場合、補助樹脂層115が層間接続導体300Eと接していたとしても、空隙GPが形成されていることによる導体パターン210と層間接続導体300Eとの接合部BP1での応力の緩和を妨げにくい。
[0113]
 なお、上述の構成は、ビルドアップ工法を用いて樹脂基板10Eを形成する例について示したが、第2樹脂層120を一括積層することによっても同様の樹脂基板10Eを実現できる。
[0114]
 また、上述の構成では、第2樹脂層120を用いて樹脂体100Eを形成する例について示したが、第1樹脂層110を用いて、樹脂体100Eを形成しても良い。ただし、第1樹脂層110を用いる場合には、空隙GPが形成できるように十分な大きさの孔THを形成するとよい。
[0115]
 (第5の実施形態)
 本発明の第5の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。第5の実施形態は、例えば層間接続導体をメッキで形成する場合に対応する。
[0116]
 図16は、本発明の第5の実施形態に係る樹脂基板10Fの構成を示す側面断面図である。図17は、本発明の第5の実施形態に係る樹脂基板10Fの製造方法を示すフローチャートである。図18(A)-図18(E)は、本発明の第5の実施形態に係る樹脂基板10Fの製造方法を示す側面断面図である。第5の実施形態は、図1(A)に示すパターン1の場合に対応する。
[0117]
 図16に示すように、第5の実施形態に係る樹脂基板10Fは、第2の実施形態に係る樹脂基板10Aに対して、樹脂体100Fを複数積層している構造を有する点、層間接続導体300Fが導体パターン210に接合層130を介して接合されている点において異なる。樹脂基板10Fにおける他の基本構成は、樹脂基板10Aと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
[0118]
 <樹脂基板の構造>
 図16に示すように、樹脂基板10Fは、複数の樹脂体100F、複数の導体パターン200,210、複数の層間接続導体300を備える。樹脂体100Fの一方主面101は、第1樹脂層110における第2樹脂層120に当接する面と反対側の面であり、他方主面102は、第2樹脂層120における第1樹脂層110に当接する面と反対側の面である。なお、図16には、2層の樹脂体100Fを形成する構成を示すが、樹脂体100Fは3層以上積層されていてもよい。
[0119]
 この際、複数の樹脂体100Fによって、樹脂基板10Fでは、高さ方向に、第2樹脂層120、第1樹脂層110、第2樹脂層120、第1樹脂層110の順になるように積層されている。言い換えれば、隣り合う樹脂体100Fの一方主面101と他方主面102とが導体パターン200を介して当接するように形成されている。
[0120]
 隣り合う樹脂体100Fの導体パターン200と層間接続導体300とが接合する部分には接合部BP1が形成されている。接合部BP1は、例えば、半田等を用いた接合層130によって形成される。なお、接合部BP1は、導電ペースト、またはメッキで形成されていてもよい。接合部BP1の近傍、すなわち樹脂体100の一方主面101である第1樹脂層110には、空隙GPが形成されている。
[0121]
 空隙GPが形成されていない状態では、外力は導体パターン200,210と層間接続導体300との接合部BP1に集中する。したがって、当該接合部BP1を基点に導体パターン200と層間接続導体300との剥離またはクラックが発生しやすい。
[0122]
 この構成でも、層間接続導体300と導体パターン200,210との接合部BP1の近傍に空隙GPが形成されていることによって、接合部BP1に集中する応力を抑制できる。すなわち、層間接続導体300と導体パターン200,210との剥離を抑制できる。
[0123]
 <樹脂基板の製造方法>
 以下に、樹脂基板10Fの製造方法を示す。図17は、樹脂基板10Fの製造方法を示すフローチャートである。図18(A)-図18(E)は、樹脂基板10Fの製造方法における主要工程での形状を示す断面図である。
[0124]
 図17、図18(A)に示すように、キャスト法を用いて導体パターン200に第2樹脂層120を形成する(S401)。
[0125]
 図17、図18(B)に示すように、第2樹脂層120に第1樹脂層110を積層する(S402)。すなわち、高さ方向において、導体パターン200、第2樹脂層120、第1樹脂層110をこの順に積層する。図17、図18(C)に示すように、レーザを用いて、第1樹脂層110、第2樹脂層120に孔THを形成する(S403)。なお、孔THは、樹脂体100Fを貫通するように形成されている。
[0126]
 図17、図18(D)に示すように、孔THにメッキを形成する(S404)。このメッキによって、層間接続導体300Fが形成される。
[0127]
 図17、図18(E)に示すように、S404で形成された構造体を複数積層する。この際、隣り合う樹脂体100F同士において、導体パターン200と層間接続導体300との間には、半田ペーストを塗布する。積層された複数の樹脂体100Fの表面(導体パターン200が形成されていない側の面)に導体パターン210を形成し、全体を加熱、圧着する(S405)。この加熱、圧着時の温度は、約300℃である。
[0128]
 なお、この加熱プレスを行うことによって、導体パターン200と層間接続導体300との間の半田ペーストは硬化し、接合層130が形成される。樹脂体100Fが加熱された後に冷却されることによって、第1樹脂層110と第2樹脂層120との熱膨張係数の差から、第1樹脂層110と層間接続導体300との間には空隙GPが形成される。
[0129]
 このような製造方法を用いることによって、上述の樹脂基板10Fのような構成を確実且つ高精度に実現できる。
[0130]
 (第6の実施形態)
 本発明の第6の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。図19は、本発明の第6の実施形態に係る樹脂基板10Gの構成を示す側面断面図である。第6の実施形態は、図1(A)に示すパターン1の形状となる場合である。
[0131]
 図19に示すように、第6の実施形態に係る樹脂基板10Gは、第5の実施形態に係る樹脂基板10Fに対して、接合層150を有する点、樹脂体100Gを複数積層する際の積層順、平面視において層間接続導体300Gと重ならない位置に層間接続導体300G2が形成されている点において異なる。樹脂基板10Gにおける他の基本構成は、樹脂基板10Fと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。なお、図19には、3層の樹脂体100Gを形成する構成を示すが、樹脂体100Gは4層以上積層されていてもよい。
[0132]
 <樹脂基板の構造>
 図19に示すように、樹脂基板10Gは、複数の樹脂体100G、複数の導体パターン200、複数の層間接続導体300Gを備える。また、層間接続導体300Gと平面視において重ならない位置に層間接続導体300G2が形成されている。
[0133]
 この際、複数の樹脂体100Gによって、樹脂基板10Gでは、高さ方向に、第1樹脂層110、第2樹脂層120、第1樹脂層110、第2樹脂層120、第2樹脂層120、第1樹脂層110の順になるように積層されている。言い換えれば、樹脂体100Gの他方主面102同士が当接するように形成されている。樹脂基板10Gの高さ方向に、樹脂体100Gの他方主面102が当接している樹脂体100Gにおいて、下方側の樹脂体100Gが本発明の「第1の樹脂体」であり、上方側の樹脂体100Gが本発明の「第2の樹脂体」である。
[0134]
 より具体的には、複数の樹脂体100Gの第2樹脂層120同士が当接している。この当接面において、層間接続導体300G同士が接合層130を介して接合されている。接合層130には、例えば、半田、導電ペーストが用いられる。
[0135]
 この構成でも、層間接続導体300G,300G2と導体パターン200との接合部BP1の近傍に空隙GPが形成されていることによって、接合部BP1への応力を抑制できる。すなわち、層間接続導体300G,300G2と導体パターン200との剥離やクラックの発生を抑制できる。
[0136]
 また、この構成では、第2樹脂層120同士の当接面において、層間接続導体300Gが接合層150を介して接合されている。第2樹脂層120は熱膨張係数が小さい。したがって、熱による変形が生じ難く、接合層150への応力が生じ難い。また、接合される層間接続導体300G同士に端面積の差は略無く、略全面で接合している。これにより、接合層150における破断が抑制される。なお、接合層150には、例えば、半田、導電ペーストが用いられる。
[0137]
 また、空隙GPは、樹脂基板10Gの応力を受けやすい表層側に形成されていることによって、接合部BP1におけるクラックの発生を抑制できる。なお、樹脂基板10Gの内層に形成されている接合層150は、第2樹脂層120、第1樹脂層110が外部からの応力を緩和するため、クラックが生じ難い。したがって、接合層150に対しては、空隙GPを省略することも可能である。ただし、接合層150の近傍にも空隙GPが形成された構成であってもよい。
[0138]
 さらに、平面視において、層間接続導体300Gと層間接続導体300G2が重ならない位置に形成されていることにより、様々なパターンの回路に適用できる。
[0139]
 (第7の実施形態)
 本発明の第7の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。図20は、本発明の第7の実施形態に係る樹脂基板10Hの構成を示す側面断面図である。第7の実施形態は、例えば層間接続導体を金属体(金属棒)で形成する場合に対応し、図1(A)に示すパターン1の形状となる場合である。
[0140]
 図20に示すように、第7の実施形態に係る樹脂基板10Hは、第5の実施形態に係る樹脂基板10Fに対して、樹脂体100Hを複数積層する際の積層順、複数の樹脂体100Hを貫通するように層間接続導体300Hが形成されている点において異なる。樹脂基板10Hにおける他の基本構成は、樹脂基板10Fと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。なお、図20には、2層の樹脂体100Hを形成する構成を示すが、樹脂体100Hは3層以上積層されていてもよい。
[0141]
 <樹脂基板の構造>
 図20に示すように、樹脂基板10Hは、複数の樹脂体100H、複数の導体パターン200、層間接続導体300Hを備える。
[0142]
 この際、複数の樹脂体100Hによって、樹脂基板10Hでは、高さ方向に、第1樹脂層110、第2樹脂層120、第2樹脂層120、第1樹脂層110の順になるように積層されている。言い換えれば、樹脂体100Hの他方主面102同士が当接するように形成されている。樹脂基板10Hの高さ方向において、下方側の樹脂体100Hが本発明の「第1の樹脂体」であり、上方側の樹脂体100Gが本発明の「第2の樹脂体」である。
[0143]
 より具体的には、複数の樹脂体100Hの第2樹脂層120同士が当接している。層間接続導体300Hは、この複数の樹脂体100Hを貫通するように形成されている。層間接続導体300Hと導体パターン200は、接合層130を介して接合されている。接合層130は、導電性接合層であり、例えば半田等の接合材である。
[0144]
 この構成でも、層間接続導体300Hと導体パターン200との接合部BP1の近傍に空隙GPが形成されていることによって、接合部BP1への応力を抑制できる。すなわち、層間接続導体300Hと導体パターン200との剥離やクラックの発生を抑制できる。
[0145]
 (第8の実施形態)
 第8の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。図21は、本発明の第8の実施形態に係る樹脂基板10Jの構成を示す側面断面図である。図22は、本発明の第8の実施形態に係る樹脂基板10Jの製造方法を示すフローチャートである。図23(A)-図23(E)は、本発明の第8の実施形態に係る樹脂基板10Jの製造方法を示す側面断面図である。第8の実施形態は、例えば層間接続導体を金属体(金属棒)で形成する場合に対応し、図1(A)に示すパターン1の形状となる場合である。
[0146]
 図21に示すように、第8の実施形態の変形例に係る樹脂基板10Jは、第4の実施形態に係る樹脂基板10Eに対して、樹脂層220、接着層155、電極215を備えている点、半田135を介して層間接続導体300Jと電極215を接続している点、接着層155によって空隙GPが形成されている点において異なる。樹脂基板10Jにおける他の基本構成は、樹脂基板10Eと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
[0147]
 <樹脂基板の構造>
 図21に示すように、樹脂基板10Jは、樹脂体100J、接着層155、樹脂層220、電極215、層間接続導体300Jを備える。層間接続導体300Jと電極215は、半田135を介して接合されている。樹脂体100Jは、複数の第2樹脂層120を備える。層間接続導体300Jは、層間接続導体300Eと同じである。なお、接着層155の厚みは、誇張して表示しており、さらに薄い構造であってもよい。
[0148]
 電極215と層間接続導体300Jとが接合する部分には接合部BP1が形成されている。また、接合部BP1の近傍、すなわち樹脂体100Jの一方主面101の近傍には、空隙GPが形成されている。この空隙GPは、接着層155に形成されている。なお、接着層155は、例えば、ポリイミド系の樹脂やLCP、フッ素樹脂であってもよい。
[0149]
 空隙GPが形成されていない状態では、外力は電極215と層間接続導体300Jとの接合部BP1に集中する。したがって、当該接合部BP1を基点に電極215と層間接続導体300Jとの剥離またはクラックが発生しやすい。
[0150]
 この構成であっても、層間接続導体300Jと電極215との接合部BP1の近傍に空隙GPが形成されていることによって、接合部BP1に集中する応力を抑制できる。すなわち、接合部BP1での層間接続導体300Jと電極215との剥離やクラックの発生、および、層間接続導体300Jに対するクラックの発生を抑制できる。
[0151]
 <樹脂基板の製造方法>
 以下に、樹脂基板10Jの製造方法を示す。図22は、樹脂基板10Jの製造方法を示すフローチャートである。図23(A)-図23(E)は、樹脂基板10Jの製造方法における主要工程での形状を示す断面図である。
[0152]
 図22、図23(A)に示すように、複数の第2樹脂層120を用意する。次に、第2樹脂層120を積層し、樹脂体100Jを形成する(S501)。
[0153]
 図22、図23(B)に示すように、ドリル等を用いて、樹脂体100Jの一方主面101から他方主面102へ向けて延びる孔THを形成する(S502)。このとき、孔THは、他方主面102まで到達しないように形成されている。言い換えれば、第2樹脂層120を貫通しないように形成されている。
[0154]
 図22、図23(C)に示すように、金属体(金属ピン)を孔THに挿入する(S503)。この金属体によって、層間接続導体300Jが形成される。次に、一方主面101に接着層155を形成する。このとき、接着層155は、平面視において、孔THよりも大きな、空隙用の孔TH2を有する。このことによって、後述する空隙GPが形成される(S504)。
[0155]
 図22、図23(D)に示すように、樹脂層220と電極215を組み合わせた部品255を、接着層155に接着する。より具体的には、電極215と、一方主面101に露出する層間接続導体300Jが半田135を介して当接するように、部品255を接着層155に接着する(S505)。次に、ステップS505で形成された構造体を加熱、圧着(加熱プレス)する(S506)。これにより、接合部BP1が形成され、接合部BP1の周りに空隙GPが形成される。
[0156]
 層間接続導体300J(金属体)を露出させるように、樹脂層220が形成されている面と反対側の面から樹脂体100Jをルータ等で研削する(S507)。
[0157]
 図22、図23(E)に示すように、樹脂体100Jにおける層間接続導体300Jを露出させた面に、メッキ等によって端子電極205を形成する(S508)。
[0158]
 このような製造方法を用いることによって、上述の樹脂基板10Jのような構成を確実且つ高精度に実現できる。また、ステップS504に示す、接着層155に孔THよりも大きい孔TH2を形成する工程によって、空隙GPを確実に、且つ容易に形成できる。
[0159]
 上述の構成における、接着層155と層間接続導体300Jとが当接する部分において、ステップS504で形成する孔TH2は、半田135、接着層155の流動があった場合でも空隙GPが形成可能な大きさで形成することが好ましい。すなわち、接着層155における孔TH2は、半田135、接着層155の流動量に合わせて形成するとよい。
[0160]
 なお、上述の構成は、一括積層する工法を用いて樹脂基板10Jを形成する例について示したが、第2樹脂層120を、ビルドアップ工法を用いることによっても同様の樹脂基板10Jを実現できる。
[0161]
 また、上述の構成では、第2樹脂層120を用いて樹脂体100Jを形成する例について示したが、第1樹脂層110を用いて、樹脂体100Jを形成してもよい。
[0162]
 (第9の実施形態)
 第9の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。図24(A)は、本発明の第2の実施形態に係る樹脂基板10Aを有する伝送線路部材30を実装した電子機器1Kの平面図であり、図24(B)は、図24(A)のA-A線における側面断面図である。
[0163]
 図24(A)、図24(B)に示すように、第8の実施形態の伝送線路部材30は、第2の実施形態に係る樹脂基板10A(図5参照)を有する。また、伝送線路部材30は、湾曲するように、回路基板20に実装されている。
[0164]
 図24(A)、図24(B)に示すように、電子機器1Kは、回路基板20、伝送線路部材30、実装部品40を備える。高さ方向において、回路基板20の一方主面には、段差S1が形成されている。
[0165]
 伝送線路部材30は、可撓性を有する。
[0166]
 伝送線路部材30は、回路基板20の一方主面に実装されている。より具体的には、伝送線路部材30は、回路基板20の一方主面にある段差S1を跨ぐように形成されている。また、回路基板20の一方主面には、複数の実装部品40が実装されている。
[0167]
 図24(B)に示すように、伝送線路部材30は、回路基板20の段差S1を跨ぐように湾曲して実装されているため、伝送線路部材30には曲げ応力がかかる。しかしながら、樹脂基板10Aの構造を備えているため、応力による層間接続導体300A、層間接続導体300Aと導体パターン200の接合部BP4における剥離やクラックは抑制される。
[0168]
 (第10の実施形態)
 第10の実施形態に係る樹脂基板について、図を参照して説明する。図25は、本発明の第10の実施形態に係る樹脂基板10Mを実装した電子機器1Mの側面断面図である。
[0169]
 図25に示すように、第10の実施形態に係る電子機器1Mは、第9の実施形態に係る電子機器1Kに対して、ホットバー600を用いて、樹脂基板10Mと他の回路基板20とを接続している点で異なる。電子機器1Mにおける他の基本構成は、電子機器1Kと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
[0170]
 樹脂基板10Mと回路基板20および樹脂基板10M同士は、接合層500を介して実装されている。より具体的には樹脂基板10Mと回路基板20とは、ホットバー600を用いて実装されている。すなわち、樹脂基板10Mと回路基板20および樹脂基板10M同士は、瞬間加熱方式によって接合されている。この際、樹脂基板10Mには、熱と圧力がかかる。
[0171]
 樹脂基板10Mの構成では、層間接続導体300と端子電極205との接合部に空隙GPが形成されていることによって、層間接続導体300と接合部に、熱と圧力によってかかる応力を抑制できる。
[0172]
 なお、上述の実施形態では、樹脂体のどちらか一方の主面に空隙を形成する態様を示したが、樹脂体の両方の主面(両主面)に空隙を形成することもできる。これにより、両側の接合部の剥離、またはクラックを抑制できる。
[0173]
 なお、上述の各実施形態の構成に限られるものではなく、これらの実施形態の組み合わせを変更したものであっても良い。

符号の説明

[0174]
BP1、BP2、BP3、BP4…接合部
CP1、CP2、CP3、CP4…導体パターン
GP…空隙
H1、H2…厚み
S1…段差
TH、TH2…孔
VP1、VP2、VP3…層間接続導体
WA…括れ部
1K、1M…電子機器
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F、10G、10H、10J、10M…樹脂基板
20…回路基板
30…伝送線路部材
40…実装部品
100、100A、100D、100E、100F、100G、100H、100J…樹脂体
101…一方主面
102…他方主面
110…第1樹脂層
115…補助樹脂層
120…第2樹脂層
130、150…接合層
135…半田
140…離型シート
155…接着層
200、210…導体パターン
205…端子電極
215…電極
250、255…部品
300、300A、300C、300D、300E、300F、300G、300G2、300H、300J…層間接続導体
300AP…導電ペースト
500…接合層
600…ホットバー

請求の範囲

[請求項1]
 樹脂体と、
 前記樹脂体に形成された層間接続導体と、
 前記層間接続導体に接合された、導体パターンと、
 を備え、
 前記樹脂体は、
 前記層間接続導体、および、前記導体パターンとの接合部の近傍に形成された、空隙と、
 前記層間接続導体と接触する、接触部と、
 を有する、樹脂基板。
[請求項2]
 前記樹脂体は、第1の熱膨張係数を有する第1樹脂層と、第2の熱膨張係数を有する第2樹脂層とを備え、
 前記第1の熱膨張係数は、前記第2の熱膨張係数よりも大きく、
 前記空隙は、前記第1樹脂層に形成されており、
 前記接触部は、前記第2樹脂層に形成されている、
 請求項1に記載の樹脂基板。
[請求項3]
 前記層間接続導体と、前記導体パターンとは同じ材料で形成されている、
 請求項1に記載の樹脂基板。
[請求項4]
 前記層間接続導体と、前記導体パターンとは異なる材料で形成されている、
 請求項1に記載の樹脂基板。
[請求項5]
 複数の前記樹脂体を備え、
 複数の前記樹脂体は、互いの前記第2樹脂層同士が当接し、互いの前記層間接続導体が重なるように積層されており、
 複数の前記樹脂体のそれぞれの前記層間接続導体が当接するように接合されている箇所は、第2の樹脂体によって接合されている、請求項2に記載の樹脂基板。
[請求項6]
 前記樹脂体は、複数の前記空隙を有する、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の樹脂基板。
[請求項7]
 前記樹脂体の両主面の近傍にも、前記層間接続導体、および、前記導体パターンとの接合層の近傍に形成された、前記空隙を有する、
 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の樹脂基板。
[請求項8]
 前記第1樹脂層の厚みは、前記第2樹脂層の厚みよりも薄い、
 請求項2に記載の樹脂基板。
[請求項9]
 前記第1樹脂層は、フッ素樹脂である、請求項2に記載の樹脂基板。
[請求項10]
 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の樹脂基板と、
 前記樹脂基板が実装される回路基板と、を備える、電子機器。
[請求項11]
 前記回路基板における前記樹脂基板が実装されている面は、段差を備え、
 前記樹脂基板は、前記段差を跨いで湾曲して実装されている、請求項10に記載の電子機器。
[請求項12]
 導体パターンと、第1樹脂層と、を積層する工程と、
 前記第1樹脂層に、前記第1樹脂層よりも熱膨張係数が小さい第2樹脂層を積層し、樹脂体を形成する工程と、
 前記樹脂体に孔を形成する工程と、
 前記孔に導電ペーストを充填し、
 前記樹脂体を加圧、冷却する工程と、
 を有する、樹脂基板の製造方法。
[請求項13]
 前記第1樹脂層と、前記第2樹脂層が積層された、第1の樹脂体を形成する工程と、
 前記第1樹脂層と、前記第2樹脂層が積層された、第2の樹脂体を形成する工程と、
 前記第1の樹脂体の前記第2樹脂層と、前記第2の樹脂体の前記第2樹脂層とを当接させて積層する工程と、
 前記第1の樹脂体の層間接続導体と、前記第2の樹脂体の層間接続導体とを接合材によって接合する工程とをさらに有する、
 請求項12に記載の樹脂基板の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]