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1. WO2020121680 - 半導体装置

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明 細 書

発明の名称 半導体装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060  

産業上の利用可能性

0061   0062  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 半導体装置

技術分野

[0001]
 本発明は、半導体装置に関する。

背景技術

[0002]
 半導体装置は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、FWD(Free Wheeling Diode)等の半導体素子が設けられた基板を有し、インバータ装置等に利用されている。この種の半導体装置は、絶縁基板の表面に形成された金属箔上に上記のような半導体素子を配置して構成される。半導体素子は、例えば、半田等の接合材を介して金属箔上に固定される。
[0003]
 従来のIGBTモジュールにあっては、放熱板としての銅ベースの上面に絶縁基板を配置し、絶縁基板の上面に半田を介して半導体素子を配置して接合したものが提案されている。しかしながら、パッケージの小型化・高耐熱化・長寿命化等の要求が高まっている。例えば、小型化への対応として、デバイス実装の高密度が考えられるが、発熱密度も増加するため、更なる放熱性向上が求められる。また、放熱性を高めるためには、熱抵抗部の薄化又は削減が効果的である。その例として、放熱板としての銅ベースを無くした、いわゆる銅ベースレス構成が実用化されている(例えば特許文献1、2参照)。
[0004]
 特許文献1、2に記載の絶縁基板では、基板(セラミック基板)の上面に金属パターンが形成され、基板の下面に金属膜が形成されている。また、特許文献1、2では、絶縁基板や半導体素子を覆うケースが基板の外周に直接接着されている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2015-216349号公報
特許文献2 : 特開2017-228811号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかしながら、特許文献1、2では、ケースの接着エリアを確保するため、基板上の金属パターンを基板の中心側に移動させる必要がある。この結果、上面側の金属パターンと下面側の金属膜との体積差が大きくなることが想定される。この場合、基板の上面側と下面側とで熱変化に対する変形量に差が生じることでせん断応力が発生してしまい、耐久性に劣るという問題が発生し得る。
[0007]
 本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、放熱性と耐久性とを両立することができる半導体装置を提供することを目的の1つとする。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明の一態様の半導体装置は、絶縁板と、前記絶縁板の上面に形成される第1金属層と、前記絶縁板の下面に形成される第2金属層と、を有する絶縁回路基板と、前記第1金属層の上面に接合材を介して配置される半導体素子と、前記絶縁回路基板及び前記半導体素子の周囲を囲う筐体部と、を備え、前記第1金属層は、前記半導体素子と電気的に接続される回路層と、前記回路層に対して隙間を空け前記回路層の周囲を囲うように形成される環状層と、を有し、前記第2金属層は、前記環状層に対向する箇所に前記絶縁板に向かって凹む第1凹部を有し、前記筐体部は、前記環状層に接着剤を介して固定されることを特徴とする。
[0009]
 本発明の他の一態様の半導体装置は、絶縁板と、前記絶縁板の上面に形成される第1金属層と、前記絶縁板の下面に形成される第2金属層と、を有する絶縁回路基板と、前記第1金属層の上面に接合材を介して配置される半導体素子と、前記絶縁回路基板及び前記半導体素子の周囲を囲う筐体部と、を備え、前記第1金属層は、前記半導体素子と電気的に接続される回路層と、前記回路層に対して隙間を空け前記回路層の周囲を囲うように形成される環状層と、を有し、前記環状層は、前記絶縁板に向かって凹む第2凹部を有し、前記筐体部は、前記環状層に接着剤を介して固定されることを特徴とする。

発明の効果

[0010]
 本発明によれば、放熱性と耐久性とを両立することができる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 本実施の形態に係る半導体装置の一例を示す平面模式図である。
[図2] ヒートシンクに配置された、図1に示す半導体装置の断面模式図である。
[図3] 図1に示す半導体装置からケースを除いた図である。
[図4] 本実施の形態に係る半導体装置の部分拡大図である。
[図5] 変形例に係る半導体製造装置のバリエーションを示す模式図である。
[図6] 変形例に係る半導体製造装置のバリエーションを示す模式図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、本発明を適用可能な半導体装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る半導体装置の一例を示す平面模式図である。図2は、ヒートシンクに配置された、図1に示す半導体装置の断面模式図である。図3は、図1に示す半導体装置からケースを除いた図である。なお、以下に示す半導体装置はあくまで一例にすぎず、これに限定されることなく適宜変更が可能である。
[0013]
 半導体装置1は、例えばパワーモジュール等の電力変換装置に適用されるものである。図1から図3に示すように、半導体装置1は、絶縁回路基板2の上面に半導体素子3を配置して構成される。半導体装置1は、絶縁回路基板2をヒートシンク10の上面に配置し、用いられてよい。ヒートシンク10は、平面視方形状を有し、銅等の金属によって形成されている。ヒートシンク10の表面には、例えばメッキ処理が施されている。絶縁回路基板2及びヒートシンク10の間に、熱伝導性のコンパウンドが挟まれてもよい。本明細書において、平面視は、絶縁回路基板2に垂直な方向から半導体装置1を見た場合を意味する。
[0014]
 絶縁回路基板2は、金属層と絶縁層とを積層して構成され、ヒートシンク10の上面より僅かに小さい平面視方形状に形成される。具体的に絶縁回路基板2は、上面(一方の面)と上面と反対側の下面(他方の面)を備える絶縁板20と、絶縁板20の上面に形成される第1金属層21と、絶縁板20の下面に形成される第2金属層22(図2、3参照)と、を有している。絶縁板20、第1金属層21及び第2金属層22の厚みは、同じであってもよく、それぞれが異なっていてもよい。
[0015]
 絶縁板20は、セラミック等の絶縁体で形成され、第1金属層21及び第2金属層22は、例えば銅箔で形成される。第1金属層21は、複数の金属パターンを有している。具体的に第1金属層21は、半導体素子3と電気的に接続される回路層として、第1回路層23、第2回路層24、及び第3回路層25と、これらの回路層の周囲に形成される環状層26と、を有している。
[0016]
 第1回路層23は、平面視矩形状を有し、絶縁板20の中央において短手方向に2つ並べて配置されている。第2回路層24は、第1回路層23の側方で短手方向に延びる平面視長尺形状を有している。第2回路層24は、2つの第1回路層23を長手方向で挟むように2つ配置されている。第3回路層25は、第1回路層23の側方で長手方向に延びる平面視長尺形状を有している。第3回路層25は、2つの第1回路層23を短手方向で挟むように2つ配置されている。これらの回路層同士は、僅かに隙間を空けて配置されている。
[0017]
 環状層26は、平面を有しており、上記した各回路層に対して隙間を空け、これらの回路層の周囲を囲うように平面視四角環状に形成されている。環状層26の外縁部は、絶縁板20の外縁部よりも僅かに内側に位置している。詳細は後述するが、環状層26は、回路パターンとして機能するものではなく、上面に複数のディンプル29(図4参照)が形成されている。環状層26は、第1金属層21において、第1回路層23、第2回路層24、及び第3回路層25と、絶縁されてよい。環状層26は、更に、第2金属層22とも絶縁されてよい。また、詳細は後述するが、環状層26と各回路層(回路層23、24、25)との間には、平面視で環状の隙間Gが形成されている。
[0018]
 第2金属層22は、平面を有しており、絶縁板20の下面の略全体を覆う平面視方形状を有している。具体的に第2金属層22の外縁部は、絶縁板20の外縁部よりも僅かに内側で、且つ環状層26の外縁部よりも僅かに外側に位置している。すなわち、平面視において、環状層26は、全体が第2金属層22と重なっている。詳細は後述するが、第2金属層22の下面には、環状層26に対向する箇所に複数のディンプル28(図4参照)が形成されている。
[0019]
 上記したように、第1金属層21は、複数の回路層(第1回路層23、第2回路層24及び第3回路層25)、及び環状層26間に所定の隙間が形成されるため、第2金属層22に比べて平面視の面積が小さい。第1金属層21の厚みと第2金属層22の厚みが同じであれば、第2金属層22の体積は、第1金属層21の体積よりも大きくなっている。
[0020]
 このように構成される絶縁回路基板2は、例えば、DCB(Direct Copper Bonding)基板やAMB(Active Metal Brazing)基板であってよい。また、絶縁板20は、アルミナ(Al )、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si )等のセラミックス材料を用いて形成されてもよい。
[0021]
 絶縁回路基板2の第1回路層23の上面には、半導体素子3が配置されている。半導体素子3は、例えばシリコン(Si)、炭化珪素(SiC)等の半導体基板によって平面視方形状に形成される。半導体素子3は、1つの第1回路層23につき、第1回路層23の長手方向に並んで2つ配置されている。半導体素子3は、それぞれ半田等の接合材Sを介して第1回路層23上に配置される。これにより、半導体素子3は、第1回路層23と電気的に接続される。
[0022]
 なお、半導体素子3としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等のスイッチング素子、FWD(Free Wheeling Diode)等のダイオードが用いられる。また、半導体素子3として、IGBTとFWDを一体化したRC(Reverse Conducting)-IGBT、逆バイアスに対して十分な耐圧を有するRB(Reverse Blocking)-IGBT等が用いられてもよい。
[0023]
 2つの半導体素子3は、配線部材W1によって電気的に接続される。一方の半導体素子3は、配線部材W2を介して第2回路層24に電気的に接続される。第2回路層24は、配線部材W3を介して後述する外部端子27に電気的に接続される。他方の半導体素子3は、配線部材W4を介して第3回路層25に電気的に接続される。第3回路層25は、配線部材W5を介して他の外部端子27に電気的に接続される。
[0024]
 なお、上記した各配線部材には、導体ワイヤが用いられる。導電ワイヤの材質は、金、銅、アルミニウム、金合金、銅合金、アルミニウム合金のいずれか1つ又はそれらの組み合わせを用いることができる。また、配線部材として導電ワイヤ以外の部材を用いることも可能である。例えば、配線部材としてリボンを用いることができる。
[0025]
 絶縁回路基板2及び半導体素子3は、周囲を囲う筐体部としてケース11により覆われる。ケース11は、絶縁回路基板2の外周側を囲う環状壁部12と、絶縁回路基板2及び半導体素子3の上方を覆う蓋部13と、によって構成され、例えば合成樹脂によって形成される。
[0026]
 環状壁部12は、絶縁板20及び環状層26に対応した平面視四角環状に形成され、絶縁回路基板2の厚み方向(鉛直方向)に立ち上がっている。環状壁部12の四角環形状を規定する各辺には、外部端子27が埋め込まれている。外部端子27は、断面視L字状に形成され、一端が環状壁部12の内壁面から突出する一方、他端が環状壁部12の上面から突出している。外部端子27の一端は、絶縁回路基板2の上方で環状層26に対向している。
[0027]
 環状壁部12の下端には、絶縁回路基板2の外縁部を受容可能な四角環状の段部14が形成されている。詳細は後述するが、段部14は、下面部15と側面部16とによって断面視L字状に構成される。環状壁部12は、段部14に接着剤Bを充填(塗布)し、当該段部14に絶縁回路基板2の外縁部が収まるように配置される。接着剤Bが硬化することで、環状壁部12が絶縁回路基板2に接着される。すなわち、環状壁部12は、環状層26に接着剤Bを介して固定される。
[0028]
 ところで、上記した半導体装置のように、放熱性を向上するために放熱板としての銅ベースを無くした、いわゆる銅ベースレス構成にあっては、熱抵抗部である絶縁板の薄化を実現している。しかしながら、銅ベースレスとしたことで、筐体部としてのケースを絶縁回路基板の外周縁にダイレクトに配置する必要がある。このため、絶縁板の上面に形成される回路パターンを中央に寄せ、回路パターンの外周にケースを接着するための領域を確保しなければならない。
[0029]
 この場合、絶縁板の上面に形成される金属層(回路パターン)の体積と、絶縁板の下面に形成される金属層の体積に差が生じ得る。一般に絶縁回路基板は、線膨張係数の異なる金属とセラミックとの積層体である。このため、絶縁板の上面側の金属層と下面側の金属層の体積差が大きくなる程、熱変化に対する基板変形量が増加する傾向にある。この結果、絶縁回路基板により大きなせん断応力が発生し、耐久性が悪化してしまうことになる。すなわち、半導体装置の放熱性と耐久性は、トレードオフの関係にあるといえる。
[0030]
 そこで、本件発明者は、半島体装置の放熱性と耐久性を両立すべく、本発明に想到した。具体的に本実施の形態では、ケース11を配置するための絶縁回路基板2の外周領域に、回路パターンとは関係ない環状層26を形成し、当該環状層26にケース11(環状壁部12)を配置する構成とした。
[0031]
 この構成によれば、各回路層(第1回路層23、第2回路層24及び第3回路層25)とは、電気的に関係のない環状層26を設けたことで、絶縁板20の上面側の第1金属層21の体積を下面側の第2金属層22の体積に近づけることが可能である。すなわち、絶縁板20の上面側と下面側とで金属層の体積差を小さくすることができる。このため、放熱性が向上された銅ベースレス構成であっても、熱変形に伴うせん断応力を小さくすることができ、放熱性と耐久性を両立することが可能である。
[0032]
 次に、図4を参照して、本実施の形態に係る半導体装置の詳細構造について説明する。図4は、本実施の形態に係る半導体装置の部分拡大図である。具体的に図4Aは図2の環状層近傍の部分拡大図であり、図4Bは図3の環状層近傍の部分拡大図である。
[0033]
 上記したように、絶縁板20の上面において、複数の回路層(第1回路層23、第2回路層24及び第3回路層25)の外周には、所定の隙間を空けてこれらの回路層の周囲を囲うように環状層26が形成されている。また、図4A及び図4Bに示すように、第2金属層22は、環状層26に対向する箇所に絶縁板20に向かって凹む第1凹部として、複数のディンプル28が形成されている。複数のディンプル28は、環状層26の直下に配置され、平面視で環状層26の平面と重なっている。より具体的には、図4Bに示すように、複数のディンプル28は、所定のピッチで断続的な2重の四角環形状を形成するように配置される。また、各ディンプル28は、絶縁板20の下面に達する深さまで形成されている。
[0034]
 また、上記したように、平面視において、環状層26と回路層23、24、25との間に環状の隙間Gが設けられている。環状の隙間Gに対向する第2金属層22には、好ましくは、ディンプル28が配置されない。すなわち、隙間Gの直下に位置する第2金属層22には、ディンプル28が配置されないことが好ましい。このように、平面視で隙間Gとディンプル28とが互いに重ならない配置とすることにより、隙間Gの近傍における絶縁板20の剛性低下を抑制することが可能である。この結果、隙間Gの近傍において、絶縁板20におけるクラックの発生を低減できる。
[0035]
 一方、環状層26には、絶縁板20に向かって凹む第2凹部として、複数のディンプル29が形成されている。複数のディンプル29は、平面視で第2金属層22の平面に重なっている。また、各ディンプル29は、絶縁板20の上面に達する深さまで形成されている。図4Bに示すように、ディンプル28及びディンプル29は、平面視で互いに重ならない位置に設けられている。また、ディンプル28の個数は、ディンプル29の個数よりも多い。更に、ディンプル28は、ディンプル29よりも大きく形成されている。
[0036]
 また、上記したように、絶縁回路基板2の外縁部には、環状壁部12が接着剤Bを介して接着されている。具体的には、環状壁部12の段部14に絶縁回路基板2の外周縁部が入り込んでいる。段部14は、環状層26の上面に対向する下面部15と、下面部15の外周端から下方に延びる側面部6とを有している。下面部15の内周側の端部は、ディンプル29よりも環状層26の内側(中心側)に位置している。側面部16の下端は、図4Aに示すように、絶縁板20の下面よりも下方で第2金属層22の厚みの途中まで延びている。接着剤Bは、下面部15と環状層26との間で且つ、側面部16と絶縁板20との間に入り込んでいる。すなわち、ディンプル29の底にまで接着剤Bが入り込んでいる。
[0037]
 このように、本実施の形態では、第2金属層22に複数のディンプル28を形成したことで、第2金属層22の体積を第1金属層21の体積に近づけることが可能である。すなわち、第1金属層21と第2金属層22の体積差を小さくすることができる。よって、更に熱変形に伴うせん断応力を小さくすることができ、耐久性を向上することが可能である。
[0038]
 また、環状層26に複数のディンプル29を形成したことで、環状層26の表面積を大きくすることができ、接着剤Bがディンプル29内にも入り込むことで、環状壁部12の接着性を向上することが可能である。
[0039]
 また、ディンプル28とディンプル29を互いに重ならないように配置したことで、絶縁回路基板2の剛性に影響を与えることがなく、絶縁回路基板2の耐久性を確保することが可能である。
[0040]
 以上説明したように、本実施の形態によれば、絶縁板20の上面に回路パターンとは関係ない環状層26を配置したことで、絶縁回路基板2の放熱性と耐久性を両立することが可能である。
[0041]
 また、上記実施の形態では、1つの第1回路層23に対し、半導体素子3を2つ配置する構成としたが、この構成に限定されない。半導体素子3の数は、1つでも3つ以上であってもよい。
[0042]
 また、上記実施の形態では、半導体素子3が平面視方形状に形成される構成としたが、この構成に限定されない。半導体素子は、矩形以外の多角形状に形成されてもよい。
[0043]
 また、上記実施の形態では、第1凹部としてディンプル28を形成し、第2凹部としてディンプル29を形成する構成としたが、この構成に限定されない。例えば、ディンプルの代わりに連続的又は断続的な溝を形成してもよい。また、ディンプルと溝を組み合わせてもよい。例えば、第1凹部をディンプルとし、第2凹部を溝としてもよく、その逆であってもよい。また、ディンプル28、29の個数、大きさや深さは、要求される放熱性及び接着性を考慮して適宜変更が可能である。
[0044]
 また、上記実施の形態では、各回路層の厚みと環状層26の厚みが同じ場合について説明したが、この構成限定されない。例えば、環状層26の厚みを各回路層よりも大きくしてもよい。この構成によれば、第1金属層21の体積をより第2金属層22の体積に近づけることができ、より耐久性を高めることが可能である。
[0045]
 また、上記実施の形態では、第1金属層21と第2金属層22の厚みが同じで第1金属層の体積よりも第2金属層22の体積の方が大きい場合について説明したが、この構成に限定されない。第2金属層22の放熱性を確保できる範囲で第2金属層22の厚みを第1金属層21よりも小さくし、体積の大小関係を同じ若しくは逆転させてもよい。
[0046]
 上記実施の形態では、第2金属層22と環状層26の両方にディンプルを形成する構成について説明したが、この構成に限定されない。図5のような構成であってもよい。図5は、変形例に係る半導体装置のバリエーションを示す模式図である。具体的に図5Aは、第2金属層22にのみディンプル28を形成した例であり、図5Bは、環状層26にのみディンプル29を形成した例である。いずれの場合であっても、上記した作用効果を享受することが可能である。特に図5Bにおいては、ディンプル29の深さが絶縁板20の上面まで達していない。この場合、ディンプル29により接着性を向上しつつも、第1金属層21の体積を第2金属層22に近づけることができ、絶縁回路基板2の耐久性を確保することができる。
[0047]
 上記実施の形態では、平面視において、環状層26と重なる第2金属層22の領域に複数のディンプル28を設けた半導体装置1について説明した。ディンプル28の配置はこの実施形態に限定されない。図6のような構成であってもよい。図6は、変形例に係る半導体装置のバリエーションを示す模式図である。具体的に図6Aは断面視における半導体装置の部分拡大図であり、図6Bは平面視における半導体装置の部分拡大図である。上記の実施形態と同様に、図6A及び図6Bに示す変形例では、環状層26と回路層23、24、25の間に、環状層26、回路層23、24、25及び絶縁板20により画定される、平面視において、環状の隙間Gが設けられている。ディンプル28は、平面視において、環状層26と重なる第2金属層22の領域と、回路層23、24、25と重なる第2金属層22の領域と、に設けられている。また、ディンプル28は、環状の隙間Gに対向する第2金属層22には配置されていない。このようなディンプル28の配置にすることで、更に第2金属層22の体積を減らして第1金属層21の体積に近づけることが可能である。この結果、第1金属層21と第2金属層22の体積差を小さくできる。
[0048]
 また、本実施の形態及び変形例を説明したが、他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
[0049]
 また、本実施の形態は上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらに、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
[0050]
 下記に、上記実施の形態における特徴点を整理する。
 上記実施の形態に記載の半導体装置は、絶縁板と、前記絶縁板の上面に形成される第1金属層と、前記絶縁板の下面に形成される第2金属層と、を有する絶縁回路基板と、前記第1金属層の上面に接合材を介して配置される半導体素子と、前記絶縁回路基板及び前記半導体素子の周囲を囲う筐体部と、を備え、前記第1金属層は、前記半導体素子と電気的に接続される回路層と、前記回路層に対して隙間を空け前記回路層の周囲を囲うように形成される環状層と、を有し、前記第2金属層は、前記環状層に対向する箇所に前記絶縁板に向かって凹む第1凹部を有し、前記筐体部は、前記環状層に接着剤を介して固定されることを特徴とする。
[0051]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置において、前記環状層は平面を有し、平面視において、前記環状層及び前記第2金属層は少なくとも一部が重なっており、且つ前記第1凹部及び前記環状層の前記平面が重なっていることを特徴とする。
[0052]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置において、前記環状層は、前記絶縁板に向かって凹む第2凹部を有することを特徴とする。
[0053]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置は、絶縁板と、前記絶縁板の上面に形成される第1金属層と、前記絶縁板の下面に形成される第2金属層と、を有する絶縁回路基板と、前記第1金属層の上面に接合材を介して配置される半導体素子と、前記絶縁回路基板及び前記半導体素子の周囲を囲う筐体部と、を備え、前記第1金属層は、前記半導体素子と電気的に接続される回路層と、前記回路層に対して隙間を空け前記回路層の周囲を囲うように形成される環状層と、を有し、前記環状層は、前記絶縁板に向かって凹む第2凹部を有し、前記筐体部は、前記環状層に接着剤を介して固定されることを特徴とする。
[0054]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置において、前記第2金属層は平面を有し、平面視において、前記環状層及び前記第2金属層は少なくとも一部が重なっており、且つ前記第2凹部及び前記第2金属層の前記平面が重なっていることを特徴とする。
[0055]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置において、前記第2金属層は、前記環状層に対向する箇所に前記絶縁板に向かって凹む第1凹部を有することを特徴とする。
[0056]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置において、前記第2金属層の体積は、前記第1金属層の体積よりも大きいことを特徴とする。
[0057]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置において、前記第1凹部及び前記第2凹部は、平面視で互いに重ならない位置に設けられることを特徴とする。
[0058]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置において、前記第1凹部及び/又は前記第2凹部は、複数のディンプル及び/又は溝で形成されることを特徴とする。
[0059]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置において、前記第1凹部及び前記第2凹部は、複数のディンプルで形成され、前記第1凹部の個数は、前記第2凹部の個数よりも多いことを特徴とする。
[0060]
 また、上記実施の形態に係る半導体装置において、前記環状層の厚みは、前記回路層の厚みよりも大きいことを特徴する。

産業上の利用可能性

[0061]
 以上説明したように、本発明は、放熱性と耐久性とを両立することができるという効果を有し、特に、半導体装置、半導体装置の製造方法に有用である。
[0062]
 本出願は、2018年12月10日出願の特願2018-230623に基づく。この内容は、すべてここに含めておく。

請求の範囲

[請求項1]
 絶縁板と、前記絶縁板の上面に形成される第1金属層と、前記絶縁板の下面に形成される第2金属層と、を有する絶縁回路基板と、
 前記第1金属層の上面に接合材を介して配置される半導体素子と、
 前記絶縁回路基板及び前記半導体素子の周囲を囲う筐体部と、を備え、
 前記第1金属層は、前記半導体素子と電気的に接続される回路層と、前記回路層に対して隙間を空け前記回路層の周囲を囲うように形成される環状層と、を有し、
 前記第2金属層は、前記環状層に対向する箇所に前記絶縁板に向かって凹む第1凹部を有し、
 前記筐体部は、前記環状層に接着剤を介して固定されることを特徴とする半導体装置。
[請求項2]
 前記環状層は平面を有し、
 平面視において、前記環状層及び前記第2金属層は少なくとも一部が重なっており、且つ前記第1凹部及び前記環状層の前記平面が重なっていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
[請求項3]
 前記環状層は、前記絶縁板に向かって凹む第2凹部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
[請求項4]
 絶縁板と、前記絶縁板の上面に形成される第1金属層と、前記絶縁板の下面に形成される第2金属層と、を有する絶縁回路基板と、
 前記第1金属層の上面に接合材を介して配置される半導体素子と、
 前記絶縁回路基板及び前記半導体素子の周囲を囲う筐体部と、を備え、
 前記第1金属層は、前記半導体素子と電気的に接続される回路層と、前記回路層に対して隙間を空け前記回路層の周囲を囲うように形成される環状層と、を有し、
 前記環状層は、前記絶縁板に向かって凹む第2凹部を有し、
 前記筐体部は、前記環状層に接着剤を介して固定されることを特徴とする半導体装置。
[請求項5]
 前記第2金属層は平面を有し、
 平面視において、前記環状層及び前記第2金属層は少なくとも一部が重なっており、且つ前記第2凹部及び前記第2金属層の前記平面が重なっていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
[請求項6]
 前記第2金属層は、前記環状層に対向する箇所に前記絶縁板に向かって凹む第1凹部を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の半導体装置。
[請求項7]
 前記第2金属層の体積は、前記第1金属層の体積よりも大きいことを特徴とする請求項3又は請求項6に記載の半導体装置。
[請求項8]
 前記第1凹部及び前記第2凹部は、平面視で互いに重ならない位置に設けられることを特徴とする請求項3又は請求項6又は請求項7に記載の半導体装置。
[請求項9]
 前記第1凹部及び/又は前記第2凹部は、複数のディンプル及び/又は溝で形成されることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の半導体装置。
[請求項10]
 前記第1凹部及び前記第2凹部は、複数のディンプルで形成され、
 前記第1凹部の個数は、前記第2凹部の個数よりも多いことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の半導体装置。
[請求項11]
 前記環状層の厚みは、前記回路層の厚みよりも大きいことを特徴する請求項1から請求項10のいずれかに記載の半導体装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]