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1. WO2020121669 - 車両用灯具

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明 細 書

発明の名称 車両用灯具

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084  

符号の説明

0085  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 車両用灯具

技術分野

[0001]
 本開示は、車両用灯具に関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1には、レンズ自身にシェードと反射鏡を一体に形成した複合光学レンズを用いた異なる配光特性の複数の光源ユニットでロービーム配光パターンを形成するようにした車両用灯具が開示されている。
[0003]
 また、特許文献2には、光源に熱的に接続されるヒートシンクの背面に送風するファンを設ける車両用灯具が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2004-241349号公報
特許文献2 : 特開2012-212521号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 ところで、光源としてレーザ光源を使用する場合、光源としてLED(Light Emitting Diode)を用いる場合に比べて、光学部品とレーザ光源との間の距離(隙間)が短くなる傾向があり、レーザ光源による光学部品への影響(例えば溶損)を低減することが難しくなる。
[0006]
 そこで、1つの側面では、レーザ光源による光学部品への影響を効率的に低減することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 1つの側面では、レーザ光源と、
 前記レーザ光源からの光の入射面を有する光学部品と、
 送風機と、
 一端が前記送風機に連通し、他端が前記レーザ光源に向けて開口する第1ダクト部とを備え、
 前記第1ダクト部は、前記一端側から前記他端側に向けて窄まるテーパ状の形態を有する、車両用灯具が提供される。

発明の効果

[0008]
 1つの側面では、レーザ光源による光学部品への影響を効率的に低減することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 本実施形態の車両用灯具を備えた車両の平面図である。
[図2] 本実施形態の灯具ユニットの斜視図である。
[図3] 本実施形態の灯具ユニットの分解斜視図である。
[図4] フロントカバーを取り外した状態の本実施形態の灯具ユニットの正面図である。
[図5] 図4のラインA-Aに沿った本実施形態の灯具ユニットの縦断面図である。
[図6] 図4のラインB-Bに沿った本実施形態の灯具ユニットの縦断面図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、添付図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。
[0011]
 なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
[0012]
 また、実施形態及び図中において、特に断りがない場合、「前」、「後」は、各々、車両102の「前進方向」、「後進方向」を示し、「上」、「下」、「左」、「右」は、各々、車両102に乗車する運転者から見た方向を示す。
[0013]
 なお、言うまでもないが「上」、「下」は鉛直方向での「上」、「下」でもあり、「左」、「右」は水平方向での「左」、「右」でもある。
[0014]
 図1は、本実施形態の車両用灯具を備えた車両102の平面図である。
[0015]
 図1に示すように、本実施形態の車両用灯具は、車両102の前方側の左右のそれぞれに設けられる車両用の前照灯(101L、101R)であり、以下では単に車両用灯具と記載する。
[0016]
 本実施形態の車両用灯具は、車両前方側に開口したハウジング(図示せず)と開口を覆うようにハウジングに取り付けられるアウターレンズ(図示せず)を備え、ハウジングとアウターレンズとで形成される灯室内に灯具ユニット1(図2参照)等が配置されている。
[0017]
 図2は、本実施形態の灯具ユニット1の斜視図である。図3は、本実施形態の灯具ユニット1の分解斜視図である。図4は、フロントカバー60を取り外した状態の本実施形態の灯具ユニット1の正面図である。図5は、図4のラインA-Aに沿った本実施形態の灯具ユニット1の縦断面図である。ただし、図5は、図4には図示を省略したフロントカバー60が付加された状態の灯具ユニット1の縦断面図である。
[0018]
 図2から図5に示すように、灯具ユニット1は、ヒートシンク10(放熱部材の一例)と、ヒートシンク10に取り付けられる光源装置20と、光源装置20の前方側に配置される光学制御部材30と、光学制御部材30の一部を覆うカバー40と、ファン50と、フロントカバー60(カバー部材の一例)と、を備えている。そして、灯具ユニット1は、ヒートシンク10とフロントカバー60とによりダクト70が形成されている。
[0019]
 なお、本実施形態では、一例として、光源装置20が左右に並ぶ態様の対で設けられるが、光源装置20は1つだけ設けられてもよいし、3つ以上設けられてもよい。また、光源装置20の並ぶ方向も車幅方向に平行である必要はなく、また、水平方向に対して平行である必要もない。例えば、光源装置20は、上下に並ぶ態様で対で設けられてもよい。
[0020]
(ヒートシンク10)
 ヒートシンク10は、対の光源装置20を保持し、対の光源装置20から伝わる熱を放出する機能を有する。ヒートシンク10は、左右に並ぶ態様の対の光源装置20に対応して、左右方向(車両幅方向)の中心に関して左右対称な構成を有する。すなわち、左右の対称な構成のうちの、左部分は、左側の光源装置20に対応した部分であり、右部分は、右側の光源装置20に対応した部分である。以下では、特に言及しない限り、ヒートシンク10について、左右対称な構成のうちの、左右の一方側の部分について説明する。
[0021]
 ヒートシンク10は、光源装置20を配置するベース部11と、ベース部11の後方側に設けられ、車両幅方向に並ぶ複数の放熱フィン12と、ベース部11の鉛直方向の一方側(図2では下側)に設けられ、前方側に突出する車両幅方向に離間した一対の位置決めピン11Aと、取付部111とを備えている。
[0022]
 なお、ヒートシンク10は、ベース部11には、車両幅方向の中央側であって、鉛直方向に離間する位置に一対のネジ螺合孔11Bが形成されており、一対のネジ螺合孔11Bには、後述する光源装置20を止着させる一対のネジNが螺合固定される。
[0023]
 また、ベース部11の車両幅方向の外側に、取付部111が形成されており、取付部111には、後述する光学制御部材30及びカバー40を止着させる締結部材BTが螺合固定される。締結部材BTは、例えばネジである。
[0024]
 放熱フィン12は、外気との接触面積を増大することで放熱効率を高める部位である。放熱フィン12は、ピンの形態であってもよいし、直線状のストレートフィンの形態であってもよいし、形状等は任意である。本実施形態では、放熱フィン12は、ヒートシンク10の後方側(光源装置20が設けられる側とは逆側)に形成される。
[0025]
 本実施形態では、ヒートシンク10はアルミダイカスト製のヒートシンク10になっているが、これに限定される必要はなく、熱伝導率の高い金属又は樹脂等を用いて形成されたものであればよい。
[0026]
 本実施形態では、ヒートシンク10は、ベース部11の下方に流路形成部17を有する。流路形成部17は、ファン50によって流れが形成される空気の流路を形成する。流路形成部17は、前側が開口し後側が閉塞した溝部171,172を有する。
[0027]
 溝部171,172は、前後方向に視て、下側から上側に向かうにつれて外側に広がる態様で、上下方向で斜めに延在する。溝部171,172は、上端が上側に開口し、下端が下側に開口する。溝部171,172は、前側がフロントカバー60に覆われる。
[0028]
 溝部171は、フロントカバー60と協動して、下端がファン50に連通し、上端が光源22に向けて開口する内側ダクト部71(第1ダクト部の一例)(図4参照)を形成する。すなわち、溝部171は、ファン50から光源装置20まで延在する送風流路のうちの一部を形成する。また、溝部172は、フロントカバー60と協動して、ファン50と締結部材BT(取付部111)との間に延在する外側ダクト部72(第2ダクト部の一例)(図4参照)を形成する。
[0029]
(光源装置20)
 光源装置20は、左右に並ぶ態様の対で設けられる。以下では、特に言及しない限り、一方の光源装置20について代表して説明する。
[0030]
 光源装置20は、熱伝達部材21と、熱伝達部材21上に配置された光源22と、熱伝達部材21上に配置され、光源22に対応する位置に設けられた開口部23Aと外部コネクタが接続されるコネクタ接続部23Bを有する接続部23と、を備えている。
[0031]
 なお、コネクタ接続部23Bは、熱伝達部材21よりも鉛直方向の他方側(図2では上側)に位置し、熱伝達部材21よりも一部が後方側に出っ張るように設けられており、先に触れたように、この出っ張った部分が、放熱フィン12の後方側に切欠かれたような形状の部分に位置することになる。
[0032]
 本実施形態では、熱伝達部材21は、光源22よりも外形の大きいアルミ製の板材を用いているが、材料はアルミに限定される必要はなく、熱伝導率の高いアルミ以外の金属又は樹脂等であってもよい。
[0033]
 そして、熱伝達部材21は、光源22で発生する熱を速やかに広い範囲に拡散しつつ、熱を効率よくヒートシンク10に伝達して光源22の冷却効率を高める役目を果たす。
[0034]
 光源22は、光を透過する発光領域22Bを有する基板22Aと、基板22Aの裏側に配置され、発光領域22Bを発光させるための光を出射する発光チップ(図示せず)と、を備え、本実施形態では、発光チップにLDチップ(レーザーダイオードチップ)が用いられたLD光源(レーザー光源)になっている。
[0035]
 接続部23は、例えば、耐熱性に優れた電気絶縁樹脂を用いたインサート成形で、光源22と外部コネクタとの電気的な接続を行うための電気配線(図示せず)を内部に収容するように形成された部材であり、その電気配線(図示せず)の一端側が開口部23Aに導出され光源22との電気的な接続が行われ、その電気配線(図示せず)の他端側がコネクタ接続部23B内に導出され、外部コネクタとの電気的な接続が行われるようになっている。
[0036]
 そして、光源装置20は、ベース部11に設けられた一対の位置決めピン11Aを通す一対の位置決め孔24Aと、ベース部11に設けられたネジ螺合孔11Bに対応する位置に設けられた一対のネジ孔24Bと、を備えており、位置決めピン11Aで位置決めされた状態でネジNによってヒートシンク10に対して固定できるようになっている。
[0037]
(光学制御部材30)
 光学制御部材30は、左右に並ぶ態様の対の光源装置20に対応して、左右方向の中心に対して左右対称な構成を有する。すなわち、左右の対称な構成のうちの、左部分は、左側の光源装置20に対応した部分であり、右部分は、右側の光源装置20に対応した部分である。以下では、特に言及しない限り、光学制御部材30について、左右対称な構成のうちの、左右の一方側の部分について説明する。
[0038]
 光学制御部材30は、光源22からの光を前方側に照射する複合光学レンズ31と、複合光学レンズ31をカバー40とともにヒートシンク10に対して固定するための固定部32と、を備えており、複合光学レンズ31と固定部32が、透明な樹脂(例えば、アクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂)で一体成形された部材である。光学制御部材30は、ガラスにより形成されてもよい。
[0039]
 固定部32は、外側に延在する脚部32Aと、脚部32Aに繋がるように設けられた固定のための基部32Bと、を備えている。
[0040]
 そして、基部32Bは、ベース部11に設けられた一対の位置決めピン11Aを通す一対の位置決め孔32BA(図4参照)と、ベース部11の外側に設けられた取付部111に対応する位置に設けられたネジ孔32BBと、を備えており、位置決めピン11Aで位置決めされた状態で、締結部材BTによってカバー40とともにヒートシンク10に対して固定される。
[0041]
 なお、本実施形態では、光学制御部材30の基部32Bは、ヒートシンク10に固定されるが、光源装置20の接続部23上に配置されてもよい。この場合、接続部23が光学制御部材30と熱伝達部材21の間に設けられた熱を絶縁する熱絶縁体としての機能を果たすことで、光学制御部材30に耐熱性の低いアクリル系樹脂(例えば、耐熱温度100℃程度)を使用することも可能となり得る。
[0042]
 また、本実施形態では、複合光学レンズ31は、所望の配光が得られるように形成されるが、複合光学レンズ31の構成自体は任意である。なお、対で設けられる複合光学レンズ31は、左右の対称ではなく、全体として所望の配光が得られるように、互いに異なる構成であってもよい。
[0043]
(カバー40)
 カバー40は、複合光学レンズ31の光を出射する出射面31A(図2参照)及び光を入射させる入射面31B(図5参照)を塞がないように開口し、複合光学レンズ31の側面を覆う略円筒状の覆い部41と、覆い部41の後端側に位置し、覆い部41から外側に突出するように設けられ、光学制御部材30、及び、光源装置20とともにヒートシンク10に対して固定するためのフランジ部42と、を備えている。
[0044]
 フランジ部42は、ベース部11に設けられた一対の位置決めピン11Aを通す一対の位置決め孔42A(図4参照)と、ベース部11の外側に設けられた取付部111に対応する位置に設けられたネジ孔42Bと、を備えており、位置決めピン11Aで位置決めされた状態で、締結部材BTによって、光学制御部材30とともにヒートシンク10に対して固定される。
[0045]
 なお、カバー40は、複合光学レンズ31の出射面31A以外の位置から光が漏れるのを抑制するためのものであり、本実施形態では、光が透過しない不透明な樹脂で形成したものになっている。
[0046]
 ただし、カバー40は、光が透過するような透明な樹脂で形成され、表面に光の透過を抑制する着色層を形成したものであってもよい。
[0047]
 本実施形態では、カバー40は、図5に示すように、下端部がフロントカバー60の上端部と上下方向に近接又は当接する。なお、別の実施形態では、カバー40は、下部がフロントカバー60の上部に重なる態様で設けられてもよい。
[0048]
 カバー40は、下部(光学制御部材30よりも下方の部位)が、内側ダクト部71と隙間90との間に位置し、送風流路の一部を形成する。カバー40は、好ましくは、側面視で、図5に示すように、下部の内面(送風流路側の表面)が、下方に向かうほど前方に向かう態様で傾斜する。これにより、送風流路のうちの、カバー40が形成する部分は、上側が細くなるテーパ状となり、光源装置20に向かう空気の流速を効率的に速めることができる。
[0049]
(ファン50)
 ファン50は、送風機の一例であり、例えば電動式で動作する。ファン50は、2つの光源装置20に対して共通で1つだけ設けられる。ただし、他の実施形態では、ファン50は、光源装置20ごとに設けられてもよい。
[0050]
 ファン50は、上向きに空気の流れを生成する。ファン50は、ヒートシンク10の放熱フィン12間を通る空気の流れを生成することで、ヒートシンク10を冷却する機能(以下、「ヒートシンク冷却機能」とも称する)を備える。また、ファン50は、光源22と光学制御部材30の間に、空気の流れを生成することで、後述のダクト70と協動して、光源22からの熱又はエネルギによる光学制御部材30への影響を低減する機能(以下、「レンズ熱保護機能」とも称する)を備える。以下では、特に言及しない限り、説明中の空気の流れは、ファン50によって形成される流れである。
[0051]
 本実施形態では、一例として、ファン50は、ヒートシンク10の放熱フィン12の下方と、光源22と光学制御部材30の間の下方とをカバーする態様で設けられる。ただし、ファン50は、上述したヒートシンク冷却機能及びレンズ熱保護機能が確保される限り、任意の位置に設けられてよい。例えばレンズ熱保護機能に関しては、変形例では、ファン50は、光源22と光学制御部材30の間の上方や側方に設けられてもよい。あるいは、ファン50は、光源22と光学制御部材30の間に対して、オフセットして設けられてもよい。この場合、ダクト70が当該オフセットを吸収するように構成されることで、上記のレンズ熱保護機能を確保することができる。また、上述したヒートシンク冷却機能を実現するためのファンと、上述したレンズ熱保護機能を実現するためのファンとが別々に設けられてもよい。
[0052]
 ファン50は、灯具ユニット1の点灯状態において常時動作してもよいし、灯具ユニット1の点灯状態において、所定の動作条件が成立した場合に動作してもよい。
[0053]
(フロントカバー60)
 フロントカバー60は、例えば樹脂により形成される。フロントカバー60は、板状の形態である。フロントカバー60は、2つの光源装置20に対して共通で1つだけ設けられる。ただし、他の実施形態では、フロントカバー60は、光源装置20ごとに設けられてもよい。フロントカバー60は、ヒートシンク10の左右それぞれの溝部171,172を前方から覆う。
[0054]
 フロントカバー60は、上述のように、内側ダクト部71、72を形成する部材であるので、好ましくは、ある程度気密性の高い構成(すなわち穴等のない構成)であり、ある程度気密性の高い態様で周辺部品に接続される。なお、本実施形態では、フロントカバー60は、図2に示すように、内側の溝部171については略全体を覆うが、外側の溝部172については上側かつ外側の一部を覆わない。ただし、他の実施形態では、フロントカバー60は、外側の溝部172についても、締結部材BTに至るまでの略全体を覆ってもよい。また、フロントカバー60は、上述のように、上端がカバー40の下部に上下方向で近接又は当接する。
[0055]
(ダクト70)
 ダクト70は、ファン50により発生される空気の流れを、光源装置20及び締結部材BTに導く機能を有する。ダクト70は、左右に並ぶ態様の対の光源装置20に対応して、左右方向(車両幅方向)の中心に関して左右対称な構成を有する。以下では、特に言及しない限り、ダクト70について、左右対称な構成のうちの、左右の一方側の部分について説明する。
[0056]
 ダクト70は、内側ダクト部71及び外側ダクト部72を含む。内側ダクト部71及び外側ダクト部72は、上述したように、ヒートシンク10とフロントカバー60とにより形成される。ただし、他の実施形態では、内側ダクト部71及び外側ダクト部72の一部又は全部は、ヒートシンク10及びフロントカバー60とは異なる部材により形成されてもよい。この場合、例えばヒートシンク10は、内側ダクト部71及び外側ダクト部72を一切形成しない構成であってもよい。
[0057]
 内側ダクト部71は、下端がファン50に連通し、上端が光源22に向けて開口する。内側ダクト部71は、側面視で(左右方向に視て)、下端側よりも上端の方が流速が高くなるようなテーパ状の形態を有する。すなわち、内側ダクト部71は、側面視で、下方から上方に向かって細くなる(窄まる)テーパ状の形態を有する。本実施形態では、内側ダクト部71は、上下方向の全体にわたってテーパを有するが、他の実施形態では、上下方向の一部分だけにわたってテーパを有してもよい。以下では、内側ダクト部71における上端側の開口部を、「内側ダクト部71の出口開口部711」とも称する。
[0058]
 また、本実施形態では、内側ダクト部71は、更に、正面視でも(前後方向に視ても)、下端側よりも上端の方が流速が高くなるようなテーパ状の形態を有する。すなわち、内側ダクト部71の出口開口部711の幅d2と、入口開口部の幅d0(図4参照)は、d0>d2である。なお、内側ダクト部71の出口開口部711の幅d2は、複合光学レンズ31の入射面31Bのサイズに応じて決定されてよい。
[0059]
 このようにして、本実施形態では、内側ダクト部71は、上側が細くなるテーパ状の形態を有するので、ファン50からの空気の流れの流速を高めることができ、流速が高められた空気を出口開口部711から光源装置20へと流入させることができる。
[0060]
 ただし、別の実施形態では、内側ダクト部71は、正面視及び側面視のいずれか一方でのみで、又は他の方向視のみで、上側が細くなるテーパ状の形態を有してもよい。
[0061]
 なお、本実施形態では、内側ダクト部71は、上述のように、1つの光源装置20に対して、1つ設けられるが、他の実施形態では、内側ダクト部71は、1つの光源装置20に対して、複数個設けられてもよい。
[0062]
 内側ダクト部71は、好ましくは、光源22の近傍に出口開口部711を有するように構成・配置される。例えば内側ダクト部71は、光学制御部材30の入射面31Bの下端付近まで延在する。この場合、内側ダクト部71の出口開口部711から流出する空気を、効率的に光学制御部材30と光源22との間の隙間90(図5参照)に流すことができ、レンズ熱保護機能を高めることができる。なお、ここでは、隙間90とは、便宜上、光学制御部材30の入射面31Bの各点と光源22の発光中心との間を結ぶ各線分を内包する空間として定義する。
[0063]
 また、内側ダクト部71は、好ましくは、出口開口部711が、光学制御部材30と光源22との間の隙間90(図5参照)に向くように配置される。すなわち、内側ダクト部71内を流れる空気の流れ方向(主要な流れ方向)に視て、出口開口部711は、光学制御部材30と光源22との間の隙間90(図5参照)に対して、少なくとも部分的に重なる位置に配置される。この場合も、内側ダクト部71の出口開口部711から流出する空気を、効率的に光学制御部材30と光源22との間の隙間90(図5参照)に流すことができ、レンズ熱保護機能を高めることができる。
[0064]
 外側ダクト部72は、ファン50と締結部材BT(取付部111)との間に延在する。外側ダクト部72は、側面視で(左右方向に視て)、下端側よりも上端の方が流速が高くなるようなテーパ状の形態を有する。本実施形態では、外側ダクト部72は、上下方向の全体にわたってテーパを有するが、他の実施形態では、上下方向の一部分だけにわたってテーパを有してもよい。
[0065]
 また、本実施形態では、外側ダクト部72は、更に、正面視でも(前後方向に視ても)、下端側よりも上端の方が流速が高くなるようなテーパ状の形態を有する。すなわち、外側ダクト部72の下流側の幅d3と、入口開口部の幅d4(図4参照)は、d4>d3である。
[0066]
 このようにして、本実施形態では、外側ダクト部72は、上側が細くなるテーパ状の形態を有するので、ファン50からの空気の流れの流速を高めることができ、流速が高められた空気を締結部材BT(取付部111)に当てることができる。
[0067]
 ただし、別の実施形態では、外側ダクト部72は、正面視及び側面視のいずれか一方でのみで、又は他の方向視のみで、上側が細くなるテーパ状の形態を有してもよい。
[0068]
(作用・動作等)
 次に、図5を続けて参照し、かつ、図6を参照して、本実施形態によるファン50及びダクト70の作用について説明する。
[0069]
 図6は、図4のラインB-Bに沿った本実施形態の灯具ユニット1の縦断面図である。
[0070]
 まず、図5を参照するに、ファン50が作動すると、矢印R1で示すように、内側ダクト部71を介して上方へと空気が流れる。内側ダクト部71は、上述のように、下端側よりも上端の方が流速が高くなるようなテーパ状の形態を有する。従って、内側ダクト部71を流れる空気は、上方に向かうほど流速が高くなる。このようにして流速が速められた空気は、出口開口部711から上方へと流出し、矢印R2に示すように、カバー40と光源装置20との間の送風流路部分を通過する。本実施形態では、カバー40と光源装置20との間の送風流路部分も上側が細くなるテーパ状であるので、空気の流れは、カバー40と光源装置20との間の送風流路部分においても速められる。その後、このようにして流速が速められた空気は、光学制御部材30と光源22との間の隙間90へと流入する。なお、この際、光源22を含む光源装置20自体も直接的に空気(風)が当たることで冷却される。
[0071]
 矢印R3に示すように、光学制御部材30と光源22との間の隙間90に空気が流れると、隙間90に溜まりうる熱が、空気とともに隙間90の外へと(隙間90の上側へと)移動される(矢印R4参照)。これにより、レンズ熱保護機能が実現される。
[0072]
 また、図6を参照するに、ファン50が作動すると、内側ダクト部71の場合と同様に、矢印R5で示すように、外側ダクト部72を介して上方へと空気が流れる。外側ダクト部72は、上述のように、下端側よりも上端の方が流速が高くなるようなテーパ状の形態を有する。従って、外側ダクト部72を流れる空気は、上方に向かうほど流速が高くなる。このようにして流速が速められた空気は、取付部111まわりを通り、取付部111まわりを冷却し、外部へと流出する(矢印R6参照)。これにより、レンズ熱保護機能が実現される。
[0073]
 ところで、灯具ユニット1の小型化を図るためには、光学系の小型化を図るべくLEDよりも面積の小さい蛍光体をもつLD光源(レーザー光源)とするとき、光源光束の損失を最小限に抑えるため、LD光源(レーザー光源)と光学部品の距離が、LEDのそれより近いレイアウトとなる。すなわち、本実施形態でいう光学制御部材30と光源22との間の距離Δ1(光源22の光軸方向での離間距離、図5参照)は、LD光源(レーザー光源)を用いる方が、LEDを用いる場合よりも短くなる傾向となる。例えば、LD光源(レーザー光源)を用いる場合、光学制御部材30と光源22との間の隙間は、0.3mm~5mm程度となる傾向がある。
[0074]
 光学制御部材30と光源22との間の距離Δ1が小さくなると、光源22による光学制御部材30への悪影響(例えば光学制御部材30の溶損)が生じやすくなる。具体的には、光源22の発する光エネルギと、光源22を熱源とする熱伝達による空間温度上昇(すなわち隙間90における温度上昇)が顕著となる。この場合、隙間90の温度が、光学制御部材30の入射面31Bが耐熱温度を越えると、光学制御部材30の溶損が生じるおそれがある。
[0075]
 この点、本実施形態によれば、上述のように、光学制御部材30と光源22との間の隙間90に向けて、ファン50から内側ダクト部71を介して空気が強制的に流されるので、隙間90における温度上昇を低減できる。この結果、隙間90の温度が、光学制御部材30の入射面31Bが耐熱温度を越える可能性を低減できる。よって、本実施形態によれば、光学制御部材30と光源22との間の距離Δ1が小さい場合でも、光学制御部材30の溶損が生じる可能性を低減できる。
[0076]
 また、本実施形態によれば、内側ダクト部71が出口開口部711側で流速が高くなるようなテーパ状の形態を有するので、光学制御部材30と光源22との間の隙間90を通る空気の流速を高めることができる。光学制御部材30と光源22との間の隙間90を通る空気の流速が高いほど、隙間90における温度上昇を効率的に低減できる。従って、本実施形態によれば、例えばファン50の出力を過大とすることなく、隙間90における温度上昇を適切に低減できる。
[0077]
 ところで、内側ダクト部71の出口開口部711から流出する際の空気の流速が比較的高い場合でも、光学制御部材30と光源22との間の隙間90に至る前に、流路の急拡大や急縮小等、抵抗等による損失があると、光学制御部材30と光源22との間の隙間90を通る空気の流速を効率的に高めることが難しい。この観点から、隙間90と出口開口部711との間での空気の流れの損失を低減するために、上下方向で隙間90と出口開口部711との間に、閉塞された流路(送風流路部分)が形成されることが望ましい。この点、本実施形態では、上述のように、カバー40とフロントカバー60とは上下方向で近接又は当接するので、上下方向で隙間90と出口開口部711との間に、実質的に閉塞された流路(送風流路部分)が形成される
 また、内側ダクト部71の出口開口部711の幅Δ3は、光学制御部材30と光源22との間の距離Δ1よりもわずかに大きい場合には、内側ダクト部71の出口開口部711での流速よりも、光学制御部材30と光源22との間の隙間90を通る空気の流速を速くすることが可能となるので、隙間90における温度上昇を効率的に低減できる。ただし、内側ダクト部71の出口開口部711の幅Δ3は、光学制御部材30と光源22との間の距離Δ1よりもわずかに大きい場合であっても、上述のように、空気の流れ方向で、内側ダクト部71の出口開口部711と隙間90との間の損失に起因して、内側ダクト部71の出口開口部711での流速よりも、光学制御部材30と光源22との間の隙間90を通る空気の流速が早くならない場合もありうる。
[0078]
 本実施形態では、カバー40の上端位置での流路(送風流路部分)の幅(光源22の前面基準)をΔ2とすると、光学制御部材30と光源22との間の距離Δ1と、内側ダクト部71の出口開口部711の幅Δ3との関係は、Δ1<Δ2<Δ3である。ただし、別の実施形態では、Δ1<Δ2≒Δ3であってもよいし、Δ1≒Δ2<Δ3であってもよいし、Δ1≒Δ2≒Δ3であってよい。なお、Δ1≒Δ2≒Δ3の場合であっても、内側ダクト部71が出口開口部711側で流速が高くなるようなテーパ状の形態を有するので、光学制御部材30と光源22との間の隙間90を通る空気の流速を効率的に高めることができる。
[0079]
 また、光学制御部材30と光源22との間の距離Δ1が小さくなると、ヒートシンク10等のような、光学制御部材30と光源22の間に介する部品を伝う熱伝導に起因して、光学制御部材30の取り付け部である固定部32(すなわちネジ孔32BB付近)が材料の耐熱温度を超え、溶損するおそれがある。
[0080]
 この点、本実施形態によれば、上述のように、取付部111に向けて開口する外側ダクト部72が設けられる。従って、光学制御部材30の固定部32は、ファン50により隙間90に流される空気によって冷却できる。これにより、光学制御部材30の固定部32が溶損する可能性も低減できる。
[0081]
 以上、各実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施形態の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
[0082]
 例えば、上述した実施形態では、外側ダクト部72が設けられるが、外側ダクト部72は省略されてもよい。
[0083]
 また、上述した実施形態では、ヒートシンク10や光学制御部材30等は、左右方向(車両幅方向)の中心に関して左右対称な構成を有するが、左右で若干の相違を有してもよいし、完全に非対称な構成を有してもよい。
[0084]
 また、上述した実施形態では、カバー40の下部が、内側ダクト部71から隙間90までの間の送風流路の一部を形成するが、フロントカバー60の上端を上側に延長することで、カバー40の下部の機能が実現されてもよい。この場合、位置決め孔42A(位置決め孔32BA及び位置決め孔24A)の位置は、他の位置(例えばカバー40の上部等)に設定されてもよい。

符号の説明

[0085]
1 灯具ユニット
10 ヒートシンク
11 ベース部
11A 位置決めピン
11B ネジ螺合孔
12 放熱フィン
20 光源装置
21 熱伝達部材
22 光源
22A 基板
22B 発光領域
23 接続部
23A 開口部
23B コネクタ接続部
24A 位置決め孔
24B ネジ孔
30 光学制御部材
31 複合光学レンズ
31B 入射面
32 固定部
32A 脚部
32B 基部
32BA 位置決め孔
32BB ネジ孔
40 カバー
41 覆い部
41A 切欠き部
42 フランジ部
42A 位置決め孔
42B ネジ孔
70 ダクト
71 内側ダクト部
711 出口開口部
72 外側ダクト部
90 隙間
N ネジ
BT 締結部材
101L、101R 車両用の前照灯
102 車両

請求の範囲

[請求項1]
 レーザ光源と、
 前記レーザ光源からの光の入射面を有する光学部品と、
 送風機と、
 一端が前記送風機に連通し、他端が前記レーザ光源に向けて開口する第1ダクト部とを備え、
 前記第1ダクト部は、前記一端側から前記他端側に向けて窄まるテーパ状の形態を有する、車両用灯具。
[請求項2]
 前記レーザ光源の光軸方向において、前記第1ダクト部の前記他端側の開口部の幅は、前記レーザ光源と前記光学部品との間の離間距離よりも大きい、請求項1に記載の車両用灯具。
[請求項3]
 フィンを備え、溝部が形成される放熱部材と、
 前記溝部を覆うカバー部材を更に備え、
 前記第1ダクト部は、前記溝部と前記カバー部材とにより形成される、請求項2に記載の車両用灯具。
[請求項4]
 前記光学部品を前記放熱部材に取り付ける固定具と、
 前記送風機と前記固定具との間に延在する第2ダクト部とを更に備える、請求項1に記載の車両用灯具。
[請求項5]
 前記第1ダクト部及び前記第2ダクト部の少なくともいずれか一方は、少なくとも一部の区間において、前記レーザ光源の光軸に沿った方向に視て、前記一端側から前記他端側に向かって幅が狭くなる、請求項4に記載の車両用灯具。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]