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1. WO2020116082 - 表示装置

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明 細 書

発明の名称 表示装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

0004   0005   0006  

図面の簡単な説明

0007  

発明を実施するための形態

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21  

明 細 書

発明の名称 : 表示装置

技術分野

[0001]
 本開示は、透明スクリーンに映像表示可能な表示装置に関する。

背景技術

[0002]
 透明スクリーンに映像を表示する表示装置が、例えば、特許文献1に開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2016-1211号公報

発明の概要

[0004]
 上記の表示装置の分野では、透明スクリーンの透明度を保つためには、拡散角度の範囲をある程度狭くする必要がある。しかし、そのようにした場合には、観察者は、特定の場所から離れると、映像を視認することが難しくなるという問題があった。従って、透明スクリーンの透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像を視認することの可能な表示装置を提供することにある。
[0005]
 本開示の一実施の形態に係る表示装置は、透明スクリーンと、1または複数の撮像部と、1または複数の撮像部で得られた撮像画像に含まれる所定の被写体の位置情報を取得した後、所定の映像が被写体に向けて透明スクリーンに映し出されるように、位置情報に基づいて、映像光を透明スクリーンに照射する映像投影部とを備えている。
[0006]
 本開示の一実施の形態に係る表示装置では、所定の映像が被写体に向けて透明スクリーンに映し出されるように、位置情報に基づいて、映像光が透明スクリーンに照射される。これにより、被写体の位置に応じて所定の映像が透明スクリーンに映し出される。

図面の簡単な説明

[0007]
[図1] 本開示の第1の実施の形態に係る表示装置の上面構成の一例を表す図である。
[図2] 図1の表示装置の断面構成の一例を表す図である。
[図3] (A)図1の透明スクリーンの断面構成の一例を表す図である。(B)図3(A)の透明スクリーンの透過モデルを表す図である。
[図4] 図1の透明スクリーンに表示される映像の一例を表す図である。
[図5] 図1の表示装置の動作手順の流れの一例を表す図である。
[図6] 観察者が移動した様子を表す図である。
[図7] 観察者が移動したときに透明スクリーンに表示される映像の一例を表す図である。
[図8] 本開示の第2の実施の形態に係る表示装置の上面構成の一例を表す図である。
[図9] 図8の表示装置の側面構成の一例を表す図である。
[図10] 図8の透明スクリーンの回折効率の入射角依存性の一例を表す図である。
[図11] 図8の透明スクリーンの回折効率の波長依存性の一例を表す図である。
[図12] 図8の表示装置の動作手順の流れの一例を表す図である。
[図13] 図8のプロジェクタを移動させたときの様子を表す図である。
[図14] 図9のプロジェクタを移動させたときの様子を表す図である。
[図15] 本開示の第3の実施の形態に係る表示装置の上面構成の一例を表す図である。
[図16] 図15の表示装置の断面構成の一例を表す図である。
[図17] 図15の透明スクリーンの断面構成の一例を表す図である。
[図18] 図15のプロジェクタを移動させたときの様子を表す図である。
[図19] 図15の表示装置に複数のプロジェクタを設けたときのレールの構成の一例を表す図である。
[図20] 図15の表示装置に複数のプロジェクタを設けたときのレールの構成の一例を表す図である。
[図21] 図15の表示装置に複数のプロジェクタを設けたときのレールの構成の一例を表す図である。

発明を実施するための形態

[0008]
 以下、本開示を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

 1.第1の実施の形態(図1~図7)
    筒状の透明スクリーン全体に映像光を照射する例
 2.第2の実施の形態(図8~図14)
    シート状の透明スクリーンに映像光を照射する例
 3.第3の実施の形態(図15~図18)
    筒状の透明スクリーンの一部に映像光を照射する例
 4.変形例(図19~図21)
    複数のプロジェクタを設けたときのレールの構成の一例
[0009]
<1.第1の実施の形態>
[構成]
 図1は、本開示の第1の実施の形態に係る表示装置10の上面構成の一例を表す。図2は、本実施の形態に係る表示装置10の断面構成の一例を表す。表示装置10は、筒状の透明スクリーン11を備えており、例えば、透明スクリーン11の外周面全体に映像を表示する。
[0010]
 透明スクリーン11は、例えば、1枚のHOE(Holographic Optical Element;ホログラム光学素子)フィルムで構成されている。HOEフィルムは、例えば、透過型の体積ホログラムによって構成されている。HOEフィルムは、HOEフィルムの内周面に入射した光(後述の映像光La)をHOEフィルムの外周面側に回折するとともに拡散する機能を有している。透明スクリーン11の拡散角(後述の映像光Lcの拡散角)は、垂直方向(上下方向)と比べて水平方向(左右方向)に狭くなっている。これにより、透明スクリーン11は、例えば、所望の観察者100に対してだけ選択的に所定の映像(映像光Lc1によって生成される映像)を視認させることが可能となっている。
[0011]
 透明スクリーン11は、例えば、図3(A)に示したように、2枚のHOEフィルム11a,11bと、これらHOEフィルム11a,11bによって挟まれた透明フィルム11cとを含んで構成されていてもよい。HOEフィルム11aは、透明スクリーン11の内周面側に配置されており、HOEフィルム11bは、透明スクリーン11の外周面側に配置されている。HOEフィルム11a,11bは、例えば、透過型の体積ホログラムによって構成されている。HOEフィルム11aは、さらに、HOEフィルム11aの内周面に入射した光(後述の映像光La)をHOEフィルム11aの外周面側に回折するとともに集光する機能を有している。一方、HOEフィルム11bは、さらに、HOEフィルム11bの内周面に入射した光をHOEフィルム11bの外周面側に回折するとともに拡散する機能を有している。透明スクリーン11は、例えば、図3(B)に示したように、外面側のマイクロレンズ11Bの焦点距離f2が内面側のマイクロレンズ11Aの焦点距離f1よりも短いダブルレンチキュラー機能を有している。
[0012]
 透明スクリーン11(例えばHOEフィルム11b)の拡散角(後述の映像光Lcの拡散角)は、垂直方向(上下方向)と比べて水平方向(左右方向)に狭くなっている。これにより、透明スクリーン11は、例えば、所望の観察者100に対してだけ選択的に所定の映像(映像光Lc1によって生成される映像)を視認させることが可能となっている。
[0013]
 表示装置10は、さらに、プロジェクタ12、ミラー13、複数のカメラ14および制御部15を備えている。複数のカメラ14が、本開示の「複数の撮像部」の一具体例に相当する。制御部15が、本開示の「生成部」の一具体例に相当する。プロジェクタ12、ミラー13および制御部15からなるモジュールが、本開示の「映像投影部」の一具体例に相当する。上記モジュールは、各カメラ14で得られた撮像画像Isに含まれる所定の被写体の位置情報Dxを取得した後、所定の映像Ixが被写体に向けて透明スクリーン11に映し出されるように、位置情報Dxに基づいて、映像光Laを透明スクリーン11に照射する。
[0014]
 プロジェクタ12は、制御部15から入力された映像信号Sigに基づいて映像光Laを生成し、生成した映像光Laをミラー13に照射する。プロジェクタ12は、映像光Laが筒状の透明スクリーン11の中心軸AX1を通るように映像光Laを出射する。プロジェクタ12は、例えば、映像光Laの中心軸が透明スクリーン11の中心軸AX1と一致するように配置されている。プロジェクタ12は、例えば、ビデオ信号処理回路、レーザ駆動回路、光源部、スキャナ部およびスキャナ駆動回路を有している。
[0015]
 ビデオ信号処理回路は、映像信号Sigに基づいて色ごとに投影映像信号を生成する。レーザ駆動回路は、色ごとの投影映像信号に基づいて、光源部に印加する電流パルスの波高値を制御する。光源部は、例えば、赤色のレーザ光を出射するレーザ光源と、緑色のレーザ光を出射するレーザ光源と、青色のレーザ光を出射するレーザ光源とを有している。このとき、ビデオ信号処理回路は、映像信号Sigに基づいて、赤色の投影映像信号と、緑色の投影映像信号と、青色の投影映像信号とを生成する。ビデオ信号処理回路は、赤色の投影映像信号に基づいて、赤色のレーザ光を出射するレーザ光源に印加する電流パルスの波高値を制御する。ビデオ信号処理回路は、緑色の投影映像信号に基づいて、緑色のレーザ光を出射するレーザ光源に印加する電流パルスの波高値を制御する。ビデオ信号処理回路は、青色の投影映像信号に基づいて、青色のレーザ光を出射するレーザ光源に印加する電流パルスの波高値を制御する。
[0016]
 光源部において、各レーザ光は、例えば、コリメートレンズによってほぼ平行光にされた後、ビームスプリッタなどによって1本のレーザ光に束ねられる。ビームスプリッタなどによって透過・反射されたレーザ光は、スキャナ部に入射する。スキャナ部は、例えば、1つの2軸スキャナを用いて構成されている。入射したレーザ光は、2軸スキャナによって水平及び垂直方向に照射角度に変調が加えられてからミラー13に照射される。なお、スキャナ部は、1軸スキャナを2つ用いて水平方向及び垂直方向に走査する構成となっていてもよい。
[0017]
 通常、スキャナ部は、2軸スキャナなどの照射角度を検出するセンサを有しており、当該センサは、水平・垂直それぞれの角度信号を出力する。これらの角度信号は、スキャナ駆動回路に入力される。スキャナ駆動回路は、例えば、スキャナ部から入力される水平角度信号および垂直角度信号に基づいて、所望の照射角度になるようにスキャナ部を駆動する。なお、プロジェクタ12は、上記の構成に限定されるものではなく、上記の構成とは異なる構成となっていてもよい。
[0018]
 ミラー13は、透明スクリーン11の上端部の開口を塞ぐように設けられている。ミラー13は、ミラー13の端部において透明スクリーン11の上端部と接している。つまり、ミラー13は、透明スクリーン11によって支持されている。ミラー13は、プロジェクタ12で生成された映像光Laを反射することにより、映像光Laを透明スクリーン11に照射する。ミラー13は、プロジェクタ12から照射された映像光Laを透明スクリーン11の内周面に向かって反射する。ミラー13によって生成された反射光は、透明スクリーン11の内周面に入射する。
[0019]
 ミラー13は、プロジェクタ12から出射された映像光Laを、筒状の透明スクリーン11の中心軸AX1を中心として360°全方位に反射することにより、映像光Laを透明スクリーン11に照射する。ミラー13のうち、少なくとも映像光Laを反射する部分は、中心軸AX1と交差する箇所を中心とする点対称な形状となっている。ミラー13のうち、少なくとも映像光Laを反射する部分は、例えば、中心軸AX1と交差する箇所がプロジェクタ12側に最も突出した凸部となっている。この凸部の、プロジェクタ12側の表面13sは、例えば、中心軸AX1と交差する箇所から360°全方位に向かって、放物線状に湾曲した凹状の曲面となっている。
[0020]
 各カメラ14は、制御部15からの制御に従って透明スクリーン11の周囲を撮像し、それにより得られた撮像画像Isを制御部15に出力する。各カメラ14は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどを含んで構成されている。複数のカメラ14は、例えば、透明スクリーン11の周囲全体(つまり、透明スクリーン11を中心として360°全方位)を撮像可能な位置に配置されている。表示装置10が4つのカメラ14を備えている場合、4つのカメラ14は、例えば図1に示したように、撮像方向が透明スクリーン11を中心として0°の方向、90°の方向、180°の方向、270°の方向となるように配置されている。なお、カメラ14の数や配置は、上述の内容に限定されるものではない。
[0021]
 制御部15は、各カメラ14を制御する。制御部15は、さらに、各カメラ14から得られた撮像画像Isに含まれる所定の被写体の位置情報Dxを取得し、取得した位置情報Dxと、画像データIdとに基づいて、映像信号Sigを生成する。制御部15は、例えば、各カメラ14から得られた撮像画像Isを所定の学習モデルに入力し、学習モデルから、所定の被写体の位置情報Dxを取得してもよい。制御部15は、例えば、各カメラ14から得られた撮像画像Isに対して所定の画像処理を行うことにより、撮像画像Isに含まれる所定の被写体の位置情報Dxを取得してもよい。
[0022]
 被写体は、例えば、観察者100である。観察者100は、特に限定されるものではない。観察者100は、歩行者であってもよいし、車いすなどに乗った人であってもよい。観察者100は、透明スクリーン11の周囲を歩いたり、透明スクリーン11の周囲で立ち止まったりしてもよい。被写体は、観察者100などの人に限られず、例えば、車や自転車などの移動体や、特定のお店や歩行者用信号機などの固定物であってもよい。
[0023]
 画像データIdは、被写体に向けた所定の映像(以下、「映像Ix」と称する。)の生成に用いられるデータである。つまり、画像データIdは、映像Ixに対応するデータとなっている。画像データIdは、表示装置10に設けられた通信部(図示せず)を介して外部から入力されたものであってもよいし、表示装置10に設けられた記憶部(図示せず)から読み出したものであってもよい。画像データIdは、静止画像データであってもよいし、動画像データであってもよい。
[0024]
 制御部15は、位置情報Dxから、透明スクリーン11のうち、画像データIdに対応する映像Ixを表示する領域(以下、「領域Rx」と称する。)を導出する。制御部15は、さらに、映像Ixが被写体に向けて領域Rxに映し出されるように映像信号Sigを生成する。つまり、制御部15は、位置情報Dxに基づいて、映像Ixが被写体に向けて領域Rxに映し出されるように映像信号Sigを生成する。このとき、制御部15は、導出した領域Rxに映像Ixが表示されるとともに、導出した領域Rxの周囲に、映像Ixとは異なる映像Iyが表示されるように映像信号Sigを生成する。映像Iyは、例えば、映像Ixの最大階調よりも低階調の映像であってもよい。映像Ixの最大階調よりも低階調の映像としては、例えば、コンクリートの映像や、黒色の映像などが挙げられる。
[0025]
 制御部15は、画像データIdと、画像データIeとに基づいて、映像信号Sigを生成する。画像データIeは、映像Iyの生成に用いられるデータである。画像データIeは、例えば、映像Ixの最大階調よりも低階調の映像の生成に用いられるデータであり、例えば、コンクリートの映像や、黒色の映像などの生成に用いられるデータである。画像データIeは、例えば、表示装置10に設けられた記憶部(図示せず)に予め格納されている。
[0026]
 制御部15は、生成した映像信号Sigをプロジェクタ12に出力する。プロジェクタ12において映像信号Sigに基づいて生成される映像光Laには、映像光La1と、映像光La2とが含まれる。つまり、プロジェクタ12は、映像信号Sigに基づいて、映像光La1と映像光La2とを含む映像光Laを生成し、生成した映像光Laを、ミラー13を介して透明スクリーン11に照射する。映像光La1は、透明スクリーン11の領域Rxに映像Ixを表示するためのものであり、画像データIdに基づいて生成される。映像光La2は、透明スクリーン11の領域Ryに映像Iyを表示するためのものであり、画像データIeに基づいて生成される。映像光La2の階調は、映像光La1の最大階調よりも低階調となっている。
[0027]
 ここで、映像光La2が黒色光となっているとする。このとき、映像光La1,La2からなる映像光Laの反射光が透明スクリーン11の内周面に入射すると、例えば、図4に示したように、映像光La1に対応する映像光Lc1と、映像光La2に対応する映像光Lc2(黒色光)とからなる映像光Lcが透明スクリーン11の外周面から出射される。このとき、観察者100は、透明スクリーン11のうち、映像光Lc1が出射された領域Rxに写し出された映像Ixを視認するとともに、透明スクリーン11のうち、映像光Lc2が出射された領域に写し出された映像Iy(黒映像)を視認する。一方、観察者100の隣にいる観察者200は、映像Ixを視認することができず、透明スクリーン11に映し出された映像Iy(黒映像)を視認する。なお、図4には、観察者100が映像Ixを視認している様子が例示されているが、このとき、紙面に垂直な方向にいる観察者は、映像Ixを視認することはできない。
[0028]
[動作]
 次に、本実施の形態に係る表示装置10の動作について説明する。図5は、表示装置10の動作手順の流れを表したものである。
[0029]
 まず、観察者100,200,300が透明スクリーン11の周囲にいるとする。このとき、各カメラ14は、制御部15による制御に従って、定期的に、透明スクリーン11の周囲を撮像し、撮像画像Isを取得する(ステップS101)。制御部15は、各カメラ14から得られた撮像画像Isの中に、観察者100が含まれていることを検知する。制御部15は、各カメラ14から得られた撮像画像Isから、検知した観察者100の位置情報Dxを取得する(ステップS102)。
[0030]
 制御部15は、取得した位置情報Dxと、画像データId,Ieとに基づいて、映像信号Sigを生成する(ステップS103)。プロジェクタ12は、映像信号Sigに基づいて映像光Laを生成し、ミラー13に向かって出射する(ステップS104)。映像光Laは、ミラー13で反射され、透明スクリーン11の内周面に入射する。透明スクリーン11の内周面に入射した映像光Laは透明スクリーン11によって回折され、映像光Lcとして透明スクリーン11の外周面から出射される。つまり、表示装置10は、映像光Lcを透明スクリーン11の外周面から出射し、それにより、映像Ix,Iyを表示する(ステップS105)。
[0031]
 このとき、映像光Lcに含まれる映像光Lc1が、透明スクリーン11のうち、観察者100の位置に応じた領域Rxから出射され、観察者100に到達する。その結果、映像光Lc1によって生成された映像Ixが観察者100によって視認される。このとき、映像光Lc1は、観察者100の近くにいる観察者200には到達しない。そのため、映像Ixは観察者100によって視認されない。
[0032]
 制御部15は、例えば、各カメラ14から撮像画像Isを取得する度に、各カメラ14から得られた撮像画像Idに基づいて、映像信号Sigを生成する。その結果、観察者100が、例えば、図6に示したように、透明スクリーン11の周囲を移動している場合であっても、表示装置10は、例えば、図7に示したように、透明スクリーン11のうち、観察者100の現在位置に応じた領域Rxから映像光Lc1を出射する。その結果、映像Ixが、透明スクリーン11の周囲を移動している観察者100によって継続的に視認される。このようにして、観察者100に対して映像Ixが届けられる。
[0033]
[効果]
 次に、本実施の形態に係る表示装置10の効果について説明する。
[0034]
 本実施の形態では、映像Ixが観察者100に向けて透明スクリーン11に映し出されるように、位置情報Dxに基づいて、映像光Laがミラー13を介して透明スクリーン11に照射される。これにより、観察者100の位置に応じて所定の映像Ixが透明スクリーン11に映し出される。その結果、透明スクリーン11の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0035]
 また、本実施の形態では、位置情報Dxに基づいて、映像Ixを生成するための映像光La1と、映像Ixの周囲に映像Ixとは異なる映像Iyを生成するための映像光La2とを含む映像光Laが制御部15によって生成される。そして、そのようにして生成された映像光Laがミラー13を介して透明スクリーン11に照射される。これにより、観察者100の位置に応じて映像Ixが透明スクリーン11に映し出される。その結果、透明スクリーン11の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0036]
 また、本実施の形態では、映像光La2の階調は、映像光La1の最大階調よりも低階調となっている。例えば、映像光La2は、黒色光となっている。これにより、観察者100の注意が、映像光La1に基づいて生成された映像Ixに向き易くなる。その結果、観察者100が映像Ixに注視する可能性を高めることができる。
[0037]
 また、本実施の形態では、位置情報Dxと、映像Ixに対応する画像データIdとに基づいて、映像Ixが観察者100に向けて透明スクリーン11に映し出されるように、映像信号Sigが制御部15によって生成される。そして、制御部15によって生成された映像信号Sigに基づいて映像光La1がプロジェクタ12によって生成され、プロジェクタ12によって生成された映像光La1がミラー13によって反射されることにより、映像光La1が透明スクリーン11に照射される。これにより、観察者100の位置に応じて映像Ixが透明スクリーン11に映し出される。その結果、透明スクリーン11の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0038]
 また、本実施の形態では、位置情報Dxと、映像Ixに対応する画像データIdとに基づいて、映像Ixが観察者100に向けて透明スクリーン11に映し出されるように、映像信号Sigが制御部15によって生成される。そして、制御部15によって生成された映像信号Sigに基づいて映像光La1がプロジェクタ12によって生成されるとともに、映像光La1が筒状の透明スクリーン11の中心軸AX1を通るように映像光La1がプロジェクタ12から出射される。さらに、プロジェクタ12から出射された映像光La1が筒状の透明スクリーン11の中心軸AX1を中心として360°全方位へ反射されることにより、映像光La1(映像光Lb)が透明スクリーン11に照射される。これにより、観察者100の位置に応じて映像Ixが透明スクリーン11に映し出される。その結果、透明スクリーン11の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0039]
 また、本実施の形態では、透明スクリーン11は、2つの筒状の透過型のホログラム11a,11bを含んで構成され、外面側の焦点距離f2が内面側の焦点距離f1よりも短いダブルレンチキュラー機能を有する筒状のスクリーンとなっている。これにより、観察者100の位置に応じて所定の映像Ixを透明スクリーン11に映し出すことができる。その結果、透明スクリーン11の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0040]
<2.第2の実施の形態>
 次に、本開示の第2の実施の形態に係る表示装置20について説明する。図8は、表示装置20の上面構成の一例を表す。図9は、表示装置20の側面構成の一例を表す。表示装置20は、シート状の透明スクリーン21を備えており、例えば、透明スクリーン21の一方の面に映像を表示する。
[0041]
 透明スクリーン21は、例えば、後述の映像光Lbを拡散する拡散性と、映像光Lbを集光する集光性とを有するシート状の透過型のホログラムで構成されている。透明スクリーン21は、例えば、図10に示したような入射角依存性を有している。透明スクリーン21は、例えば、図10において回折効率の最も高い角度(例えば70°付近)で入射された映像光Lbを最も高い回折効率で回折する。透明スクリーン21は、さらに、例えば、図11に示したような波長依存性を有している。透明スクリーン21は、例えば、図11において回折効率の高い波長帯(例えば500nm帯)を含む映像光Lbを高い回折効率で回折する。
[0042]
 透明スクリーン21の拡散角(後述の映像光Ldの拡散角)は、垂直方向(上下方向)と比べて水平方向(左右方向)に狭くなっている。これにより、透明スクリーン21は、例えば、所望の観察者100に対してだけ選択的に所定の映像(後述の映像光Ldによって生成される映像)を視認させることが可能となっている。
[0043]
 表示装置20は、さらに、プロジェクタ22、ステージ23、レール24、カメラ25および制御部26を備えている。カメラ25が、本開示の「撮像部」の一具体例に相当する。ステージ23、レール24および制御部26が、本開示の「移動部」の一具体例に相当する。プロジェクタ22、ステージ23、レール24および制御部26からなるモジュールが、本開示の「映像投影部」の一具体例に相当する。上記モジュールは、カメラ25で得られた撮像画像Isに含まれる所定の被写体の位置情報Dxを取得した後、所定の映

像Ixが被写体に向けて透明スクリーン21に映し出されるように、位置情報Dxに基づいて、映像光Lbを透明スクリーン21に照射する。
[0044]
 プロジェクタ22は、制御部26から入力された映像信号Sigに基づいて映像光Lbを生成し、生成した映像光Lbを透明スクリーン21に照射する。プロジェクタ22は、映像光Lbの光軸AX2が透明スクリーン21と斜めに交差するように配置されている。プロジェクタ22は、映像光Lbの光軸AX2と透明スクリーン21とのなす角θが、例えば図10において回折効率の最も高い角度(例えば70°付近)となるように配置されている。プロジェクタ22は、プロジェクタ12と同様の構成を有しており、例えば、ビデオ信号処理回路、レーザ駆動回路、光源部、スキャナ部およびスキャナ駆動回路を有している。
[0045]
 ステージ23は、制御部26からの制御信号に従って、レール24上を移動する。ステージ23は、位置情報Dx(もしくは、位置情報Dxから得られた位置情報Dy)に基づいて、レール24上を移動する。ステージ23には、プロジェクタ22が固定されている。ステージ23は、所定の映像Ixが観察者100に向けて透明スクリーン21に映し出されるように、位置情報Dx(もしくは位置情報Dy)に基づいて、プロジェクタ22の位置を移動させる。ステージ23は、映像光Lbの光軸AX2と透明スクリーン21とのなす角θが一定となるように、プロジェクタ22の位置を移動させる。映像光Lbの光軸AX2と透明スクリーン21とのなす角θは、レール24によって規定されている。従って、ステージ23がレール24上を移動することで、映像光Lbの光軸AX2と透明スクリーン21とのなす角θが一定に維持されている。
[0046]
 カメラ25は、制御部26からの制御に従って透明スクリーン21の正面方向の景色を撮像し、それにより得られた撮像画像Isを制御部26に出力する。カメラ25は、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどを含んで構成されている。カメラ25は、例えば、透明スクリーン21の正面方向の景色を撮像可能な位置に配置されている。表示装置20が1つのカメラ25を備えている場合、そのカメラ25は、例えば図12、図13に示したように、透明スクリーン21の下端に配置されている。なお、カメラ25の数や配置は、上述の内容に限定されるものではない。
[0047]
 制御部26は、カメラ25を制御する。制御部26は、さらに、カメラ25から得られた撮像画像Isに含まれる所定の被写体の位置情報Dxを取得する。制御部26は、例えば、カメラ25から得られた撮像画像Isを所定の学習モデルに入力し、学習モデルから、所定の被写体の位置情報Dxを取得してもよい。制御部26は、例えば、カメラ25から得られた撮像画像Isに対して所定の画像処理を行うことにより、撮像画像Isに含まれる所定の被写体の位置情報Dxを取得してもよい。
[0048]
 画像データIdは、映像Ixの生成に用いられるデータである。つまり、画像データIdは、映像Ixに対応するデータとなっている。画像データIdは、表示装置20に設けられた通信部(図示せず)を介して外部から入力されたものであってもよいし、表示装置20に設けられた記憶部(図示せず)から読み出したものであってもよい。画像データIdは、静止画像データであってもよいし、動画像データであってもよい。
[0049]
 制御部26は、位置情報Dxから、映像光Lbを出射するプロジェクタ22(もしくはステージ23)の位置情報Dyを導出する。制御部26は、導出した位置情報Dyに基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号をステージ23に出力する。制御部26は、さらに、画像データIdに対応する映像Ixが透明スクリーン21に映し出されるように映像信号Sigを生成する。つまり、制御部26は、位置情報Dxに基づいて、映像Ixが被写体に向けて透明スクリーン21に映し出されるようにプロジェクタ22(もしくはステージ23)の位置情報Dyを生成する。
[0050]
 制御部26は、画像データIdに基づいて、映像信号Sigを生成する。制御部26は、生成した映像信号Sigをプロジェクタ22に出力する。プロジェクタ22において映像信号Sigに基づいて生成される映像光Ldは、画像データIdに対応する映像Ixを透明スクリーン21に表示するためのものである。
[0051]
[動作]
 次に、本実施の形態に係る表示装置20の動作について説明する。図12は、表示装置20の動作手順の流れを表したものである。
[0052]
 まず、観察者100,200,300が透明スクリーン21の周囲にいるとする。このとき、カメラ25は、制御部26による制御に従って、定期的に、透明スクリーン21の正面方向の景色を撮像し、撮像画像Isを取得する(ステップS201)。制御部26は、カメラ25から得られた撮像画像Isの中に、観察者100が含まれていることを検知する。制御部26は、カメラ25から得られた撮像画像Isから、検知した観察者100の位置情報Dxを取得する(ステップS202)。
[0053]
 制御部26は、取得した位置情報Dxに基づいて、映像光Lbを出射するプロジェクタ22(もしくはステージ23)の位置情報Dyを導出する(ステップS203)。制御部26は、さらに、画像データIdに基づいて、映像信号Sigを生成する(ステップS204)。プロジェクタ22は、映像信号Sigに基づいて映像光Lbを生成し、透明スクリーン21に向かって出射する(ステップS205)。映像光Lbは、透明スクリーン21の背面に入射する。透明スクリーン21の背面に入射した映像光Lbは透明スクリーン21によって回折され、映像光Ldとして透明スクリーン21の正面から出射される。つまり、表示装置20は、映像光Ldを透明スクリーン21の正面から出射し、それにより、映像Ixを表示する(ステップS206)。
[0054]
 このとき、映像光Ldが、透明スクリーン21の正面から出射され、観察者100に到達する。その結果、映像光Ldによって生成された映像Ixが観察者100によって視認される。このとき、映像光Ldは、観察者100の近くにいる観察者200には到達しない。そのため、映像Ixは観察者100によって視認されない。
[0055]
 制御部26は、例えば、カメラ25から撮像画像Isを取得する度に、カメラ25から得られた撮像画像Idに基づいて、映像信号Sigを生成する。その結果、観察者100が、例えば、図13に示したように、透明スクリーン21の周囲を移動している場合であっても、表示装置20は、例えば、図13、図14に示したように、プロジェクタ22(もしくはステージ23)を、観察者100の現在位置に応じた位置に移動させた上で、映像光Ldを出射する。その結果、映像Ixが、透明スクリーン21の周囲を移動している観察者100によって継続的に視認される。このようにして、観察者100に対して映像Ixが届けられる。
[0056]
[効果]
 次に、本実施の形態に係る表示装置20の効果について説明する。
[0057]
 本実施の形態では、映像Ixが観察者100に向けて透明スクリーン21に映し出されるように、位置情報Dxに基づいて、映像光Lbが透明スクリーン21に照射される。これにより、観察者100の位置に応じて所定の映像Ixが透明スクリーン21に映し出される。その結果、透明スクリーン21の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0058]
 また、本実施の形態では、所定の映像Ixを生成するための映像光Lbがプロジェクタ22によって生成され、生成された映像光Lbが透明スクリーン21に照射される。このとき、所定の映像Ixが被写体に向けて透明スクリーン21に映し出されるように、位置情報Dxに基づいて、プロジェクタ22(もしくはステージ23)の位置が移動される。これにより、観察者100の位置に応じて所定の映像Ixが透明スクリーン21に映し出される。その結果、透明スクリーン21の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0059]
 また、本実施の形態では、透明スクリーン21が映像光Lbを拡散させる拡散性と、映像光Lbを集光する集光性とを有するシート状の透過型のホログラムで構成されている。これにより、観察者100の位置に応じて所定の映像Ixを透明スクリーン21に映し出すことができる。その結果、透明スクリーン21の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0060]
 また、本実施の形態では、プロジェクタ22が映像光Lbの光軸AX2が透明スクリーン21と斜めに交差するように配置されている。さらに、映像光Lbの光軸AX2と透明スクリーン21とのなす角θが一定となるように、プロジェクタ22の位置がステージ23によって移動される。これにより、観察者100の位置に応じて所定の映像Ixを透明スクリーン21に映し出すことができる。その結果、透明スクリーン21の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0061]
<3.第3の実施の形態>
 次に、本開示の第3の実施の形態に係る表示装置30について説明する。図15は、表示装置30の上面構成の一例を表す。図16は、表示装置30の断面構成の一例を表す。表示装置30は、筒状の透明スクリーン31を備えており、例えば、透明スクリーン31の外周面に映像を表示する。透明スクリーン31は、例えば、上述の透明スクリーン11と共通の構成となっている。透明スクリーン31は、例えば、図3(B)に示した透明スクリーン11と同様、外面側のマイクロレンズ11Bの焦点距離f2が内面側のマイクロレンズ11Aの焦点距離f1よりも短いダブルレンチキュラー機能を有している。
[0062]
 透明スクリーン31(例えばHOEフィルム11b)の拡散角(後述の映像光Lfの拡散角)は、垂直方向(上下方向)と比べて水平方向(左右方向)に狭くなっている。これにより、透明スクリーン31は、例えば、所望の観察者100に対してだけ選択的に所定の映像(映像光Lfによって生成される映像)を視認させることが可能となっている。
[0063]
 表示装置30は、さらに、プロジェクタ32、ステージ33、レール34、複数のカメラ35および制御部36を備えている。複数のカメラ35が、本開示の「複数の撮像部」の一具体例に相当する。ステージ33、レール34および制御部36が、本開示の「移動部」の一具体例に相当する。プロジェクタ32、ステージ33、レール34および制御部36からなるモジュールが、本開示の「映像投影部」の一具体例に相当する。上記モジュールは、カメラ35で得られた撮像画像Isに含まれる所定の被写体の位置情報Dxを取得した後、所定の映像Ixが被写体に向けて透明スクリーン31に映し出されるように、位置情報Dxに基づいて、映像光Leを透明スクリーン31に照射する。
[0064]
 プロジェクタ32は、制御部36から入力された映像信号Sigに基づいて映像光Leを生成し、透明スクリーン31に照射する。プロジェクタ32は、例えば、映像光Leの光軸AX3が透明スクリーン31と直交するように配置されている。プロジェクタ32は、映像光Leの光軸AX3と透明スクリーン31とのなす角θが、直交するように配置されている。プロジェクタ32は、プロジェクタ12と同様の構成を有しており、例えば、ビデオ信号処理回路、レーザ駆動回路、光源部、スキャナ部およびスキャナ駆動回路を有している。
[0065]
 ステージ33は、制御部36からの制御信号に従って、レール34上を移動する。ステージ33は、位置情報Dx(もしくは、位置情報Dxから得られた位置情報Dy)に基づいて、レール34上を移動する。ステージ33には、プロジェクタ32が固定されている。ステージ33は、所定の映像Ixが観察者100に向けて透明スクリーン31に映し出されるように、位置情報Dx(もしくは位置情報Dy)に基づいて、プロジェクタ32の位置を移動させる。ステージ33は、映像光Leの光軸AX3と透明スクリーン31とのなす角θが一定となるように、プロジェクタ32の位置を移動させる。映像光Leの光軸AX3と透明スクリーン31とのなす角θは、レール34によって規定されている。従って、ステージ33がレール34上を移動することで、映像光Leの光軸AX3と透明スクリーン31とのなす角θが一定に維持されている。
[0066]
 各カメラ35は、制御部36からの制御に従って透明スクリーン31の周囲を撮像し、それにより得られた撮像画像Isを制御部36に出力する。各カメラ35は、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどを含んで構成されている。複数のカメラ35は、例えば、透明スクリーン31の周囲全体(つまり、透明スクリーン31を中心として360°全方位)を撮像可能な位置に配置されている。表示装置30が4つのカメラ35を備えている場合、4つのカメラ35は、例えば図15に示したように、撮像方向が透明スクリーン31を中心として0°の方向、90°の方向、180°の方向、270°の方向となるように配置されている。なお、カメラ35の数や配置は、上述の内容に限定されるものではない。
[0067]
 制御部36は、各カメラ35を制御する。制御部36は、さらに、各カメラ35から得られた撮像画像Isに含まれる所定の被写体の位置情報Dxを取得する。制御部36は、例えば、各カメラ35から得られた撮像画像Isを所定の学習モデルに入力し、学習モデルから、所定の被写体の位置情報Dxを取得してもよい。制御部36は、例えば、各カメラ35から得られた撮像画像Isに対して所定の画像処理を行うことにより、撮像画像Isに含まれる所定の被写体の位置情報Dxを取得してもよい。
[0068]
 画像データIdは、映像Ixの生成に用いられるデータである。つまり、画像データIdは、映像Ixに対応するデータとなっている。画像データIdは、表示装置30に設けられた通信部(図示せず)を介して外部から入力されたものであってもよいし、表示装置30に設けられた記憶部(図示せず)から読み出したものであってもよい。画像データIdは、静止画像データであってもよいし、動画像データであってもよい。
[0069]
 制御部36は、位置情報Dxから、映像光Leを出射するプロジェクタ32(もしくはステージ33)の位置情報Dyを導出する。制御部36は、導出した位置情報Dyに基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号をステージ33に出力する。制御部36は、さらに、画像データIdに対応する映像Ixが透明スクリーン31に映し出されるように映像信号Sigを生成する。つまり、制御部36は、位置情報Dxに基づいて、映像Ixが被写体に向けて透明スクリーン31に映し出されるようにプロジェクタ32(もしくはステージ33)の位置情報Dyを生成する。
[0070]
 制御部36は、画像データIdに基づいて、映像信号Sigを生成する。制御部36は、生成した映像信号Sigをプロジェクタ32に出力する。プロジェクタ32において映像信号Sigに基づいて生成される映像光Leは、画像データIdに対応する映像Ixを透明スクリーン31に表示するためのものである。
[0071]
[動作]
 次に、本実施の形態に係る表示装置30の動作について説明する。図17は、表示装置30の動作手順の流れを表したものである。
[0072]
 まず、観察者100,200,300が透明スクリーン31の周囲にいるとする。このとき、各カメラ35は、制御部36による制御に従って、定期的に、透明スクリーン31の周囲を撮像し、撮像画像Isを取得する(ステップS301)。制御部36は、各カメラ35から得られた撮像画像Isの中に、観察者100が含まれていることを検知する。制御部36は、各カメラ35から得られた撮像画像Isから、検知した観察者100の位置情報Dxを取得する(ステップS302)。
[0073]
 制御部36は、取得した位置情報Dxに基づいて、映像光Leを出射するプロジェクタ32(もしくはステージ33)の位置情報Dyを導出する(ステップS303)。制御部36は、さらに、画像データIdに基づいて、映像信号Sigを生成する(ステップS304)。プロジェクタ32は、映像信号Sigに基づいて映像光Leを生成し、透明スクリーン31に向かって出射する(ステップS305)。映像光Leは、透明スクリーン31の内周面に入射する。透明スクリーン31の内周面に入射した映像光Leは透明スクリーン31によって回折され、映像光Lfとして透明スクリーン31の外周面から出射される。つまり、表示装置30は、映像光Lfを透明スクリーン31の外周面から出射し、それにより、映像Ixを表示する(ステップS306)。
[0074]
 このとき、映像光Lfが、透明スクリーン31の外周面から出射され、観察者100に到達する。その結果、映像光Lfによって生成された映像Ixが観察者100によって視認される。このとき、映像光Lfは、観察者100の近くにいる観察者200には到達しない。そのため、映像Ixは観察者100によって視認されない。
[0075]
 制御部36は、例えば、各カメラ35から撮像画像Isを取得する度に、各カメラ35から得られた撮像画像Idに基づいて、映像信号Sigを生成する。その結果、観察者100が、例えば、図18に示したように、透明スクリーン31の周囲を移動している場合であっても、表示装置30は、例えば、図18に示したように、プロジェクタ32(もしくはステージ33)を、観察者100の現在位置に応じた位置に移動させた上で、映像光Lfを出射する。その結果、映像Ixが、透明スクリーン31の周囲を移動している観察者100によって継続的に視認される。このようにして、観察者100に対して映像Ixが届けられる。
[0076]
[効果]
 次に、本実施の形態に係る表示装置30の効果について説明する。
[0077]
 本実施の形態では、映像Ixが観察者100に向けて透明スクリーン31に映し出されるように、位置情報Dxに基づいて、映像光Leが透明スクリーン31に照射される。これにより、観察者100の位置に応じて所定の映像Ixが透明スクリーン31に映し出される。その結果、透明スクリーン31の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0078]
 また、本実施の形態では、所定の映像Ixを生成するための映像光Leがプロジェクタ32によって生成され、生成された映像光Leが透明スクリーン31に照射される。このとき、所定の映像Ixが被写体に向けて透明スクリーン31に映し出されるように、位置情報Dxに基づいて、プロジェクタ32(もしくはステージ33)の位置が移動される。これにより、観察者100の位置に応じて所定の映像Ixが透明スクリーン31に映し出される。その結果、透明スクリーン31の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0079]
 また、本実施の形態では、透明スクリーン31は、2つの筒状の透過型のHOEフィルム11a,11bを含んで構成され、外面側の焦点距離f2が内面側の焦点距離f1よりも短いダブルレンチキュラー機能を有する筒状のスクリーンとなっている。これにより、観察者100の位置に応じて所定の映像Ixを透明スクリーン31に映し出すことができる。その結果、透明スクリーン31の透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像Ixを視認することができる。
[0080]
<4.変形例>
 第3の実施の形態において、複数のプロジェクタ32が設けられていてもよい。このとき、複数のプロジェクタ32は、例えば、図19に示したように、ステージ33を介して共通のレール34上に配置されていてもよい。また、例えば、図20に示したように、複数のプロジェクタ32のうち、一部のプロジェクタ32がステージ33を介して相対的に径の大きな共通のレール34上に配置されるとともに、残りのプロジェクタ32がステージ33を介して相対的に径の小さな共通のレール34上に配置されていてもよい。また、例えば、図21に示したように、複数のプロジェクタ32のうち、一部のプロジェクタ32がステージ33を介して相対的に上側に配置された共通のレール34上に配置されるとともに、残りのプロジェクタ32がステージ33を介して相対的に下側に配置された共通のレール34上に配置されていてもよい。
[0081]
 以上、複数の実施の形態およびその変形例を挙げて本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本開示の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本開示が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
[0082]
 また、例えば、本開示は以下のような構成を取ることができる。
(1)
 透明スクリーンと、
 1または複数の撮像部と、
 前記1または複数の撮像部で得られた撮像画像に含まれる所定の被写体の位置情報を取得した後、所定の映像が前記被写体に向けて前記透明スクリーンに映し出されるように、前記位置情報に基づいて、映像光を前記透明スクリーンに照射する映像投影部と
 を備えた
 表示装置。
(2)
 前記映像投影部は、前記位置情報に基づいて、前記映像光として、前記所定の映像を生成するための第1映像光と、前記所定の映像の周囲に前記所定の映像とは異なる映像を生成するための第2映像光とを含む映像光を生成し、生成した前記映像光を前記透明スクリーンに照射する
 (1)に記載の表示装置。
(3)
 前記第2映像光の階調は、前記第1映像光の最大階調よりも低階調となっている
 (2)に記載の表示装置。
(4)
 前記第2映像光は、黒色光となっている
 (2)に記載の表示装置。
(5)
 前記映像投影部は、
 前記位置情報と、前記所定の映像に対応する画像データとに基づいて、前記所定の映像が前記被写体に向けて前記透明スクリーンに映し出されるように、映像信号を生成する生成部と、
 前記生成部で生成された前記映像信号に基づいて前記映像光を生成するプロジェクタと、
 前記プロジェクタで生成された前記映像光を反射することにより、前記映像光を前記透明スクリーンに照射するミラーと
 を有する
 (1)ないし(5)のいずれか1つに記載の表示装置。
(6)
 前記透明スクリーンは、前記映像光を拡散する拡散性を有する筒状の透過型のホログラムを含んで構成され、
 前記映像投影部は、
 前記位置情報と、前記所定の映像に対応する画像データとに基づいて、前記所定の映像が前記被写体に向けて前記透明スクリーンに映し出されるように、映像信号を生成する生成部と、
 前記生成部で生成された前記映像信号に基づいて前記映像光を生成するとともに、前記映像光が筒状の前記ホログラムの中心軸を通るように前記映像光を出射するプロジェクタと、
 前記プロジェクタから出射された前記映像光を、前記ホログラムの中心軸を中心とする360°全方位への反射により、前記透明スクリーンに照射するミラーと
 を有する
 (1)ないし(5)のいずれか1つに記載の表示装置。
(7)
 前記映像投影部は、
 前記映像光として、前記所定の映像を生成するための第1映像光を生成し、生成した前記第1映像光を前記透明スクリーンに照射するプロジェクタと、
 前記所定の映像が前記被写体に向けて前記透明スクリーンに映し出されるように、前記位置情報に基づいて、前記プロジェクタの位置を移動させる移動部と
 を有する
 (1)に記載の表示装置。
(8)
 前記透明スクリーンは、前記映像光を拡散する拡散性と、前記映像光を集光する集光性とを有するシート状の透過型のホログラムで構成される
 (7)に記載の表示装置。
(9)
 前記プロジェクタは、前記映像光の光軸が前記透明スクリーンと斜めに交差するように配置され、
 前記移動部は、前記映像光の光軸と前記透明スクリーンとのなす角が一定となるように、前記プロジェクタの位置を移動させる
 (8)に記載の表示装置。
(10)
 前記透明スクリーンは、2つの筒状の透過型のホログラムを含んで構成され、外面側の焦点距離が内面側の焦点距離よりも短いダブルレンチキュラー機能を有する筒状のスクリーンとなっている
 (7)に記載の表示装置。
[0083]
 本開示の一実施の形態に係る表示装置によれば、所定の映像が被写体に向けて透明スクリーンに映し出されるように、位置情報に基づいて、映像光を透明スクリーンに照射するようにしたので、透明スクリーンの透明度を保ちつつ、場所に依らずに映像を視認することができる。なお、本開示の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
[0084]
 本出願は、日本国特許庁において2018年12月7日に出願された日本特許出願番号第2018-230114号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
[0085]
 当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

請求の範囲

[請求項1]
 透明スクリーンと、
 1または複数の撮像部と、
 前記1または複数の撮像部で得られた撮像画像に含まれる所定の被写体の位置情報を取得した後、所定の映像が前記被写体に向けて前記透明スクリーンに映し出されるように、前記位置情報に基づいて、映像光を前記透明スクリーンに照射する映像投影部と
 を備えた
 表示装置。
[請求項2]
 前記映像投影部は、前記位置情報に基づいて、前記映像光として、前記所定の映像を生成するための第1映像光と、前記所定の映像の周囲に前記所定の映像とは異なる映像を生成するための第2映像光とを含む映像光を生成し、生成した前記映像光を前記透明スクリーンに照射する
 請求項1に記載の表示装置。
[請求項3]
 前記第2映像光の階調は、前記第1映像光の最大階調よりも低階調となっている
 請求項2に記載の表示装置。
[請求項4]
 前記第2映像光は、黒色光となっている
 請求項2に記載の表示装置。
[請求項5]
 前記映像投影部は、
 前記位置情報と、前記所定の映像に対応する画像データとに基づいて、前記所定の映像が前記被写体に向けて前記透明スクリーンに映し出されるように、映像信号を生成する生成部と、
 前記生成部で生成された前記映像信号に基づいて前記映像光を生成するプロジェクタと、
 前記プロジェクタで生成された前記映像光を反射することにより、前記映像光を前記透明スクリーンに照射するミラーと
 を有する
 請求項1に記載の表示装置。
[請求項6]
 前記透明スクリーンは、前記映像光を拡散する拡散性を有する筒状の透過型のホログラムを含んで構成され、
 前記映像投影部は、
 前記位置情報と、前記所定の映像に対応する画像データとに基づいて、前記所定の映像が前記被写体に向けて前記透明スクリーンに映し出されるように、映像信号を生成する生成部と、
 前記生成部で生成された前記映像信号に基づいて前記映像光を生成するとともに、前記映像光が筒状の前記ホログラムの中心軸を通るように前記映像光を出射するプロジェクタと、
 前記プロジェクタから出射された前記映像光を、前記ホログラムの中心軸を中心とする360°全方位への反射により、前記透明スクリーンに照射するミラーと
 を有する
 請求項1に記載の表示装置。
[請求項7]
 前記映像投影部は、
 前記映像光として、前記所定の映像を生成するための第1映像光を生成し、生成した前記第1映像光を前記透明スクリーンに照射するプロジェクタと、
 前記所定の映像が前記被写体に向けて前記透明スクリーンに映し出されるように、前記位置情報に基づいて、前記プロジェクタの位置を移動させる移動部と
 を有する
 請求項1に記載の表示装置。
[請求項8]
 前記透明スクリーンは、前記映像光を拡散する拡散性と、前記映像光を集光する集光性とを有するシート状の透過型のホログラムで構成される
 請求項7に記載の表示装置。
[請求項9]
 前記プロジェクタは、前記映像光の光軸が前記透明スクリーンと斜めに交差するように配置され、
 前記移動部は、前記映像光の光軸と前記透明スクリーンとのなす角が一定となるように、前記プロジェクタの位置を移動させる
 請求項8に記載の表示装置。
[請求項10]
 前記透明スクリーンは、2つの筒状の透過型のホログラムを含んで構成され、外面側の焦点距離が内面側の焦点距離よりも短いダブルレンチキュラー機能を有する筒状のスクリーンとなっている
 請求項7に記載の表示装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]