処理中

しばらくお待ちください...

設定

設定

出願の表示

1. WO2020115967 - X線撮影装置

Document

明 細 書

発明の名称 X線撮影装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055  

符号の説明

0056  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : X線撮影装置

技術分野

[0001]
 本発明は、動物などの撮影対象物にX線を照射して撮影を行うX線撮影装置に関し、詳しくは適切なX線画像を得られるX線撮影装置に関するものである。

背景技術

[0002]
 X線撮影装置が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載のX線撮影装置は、撮影対象物に向けてX線を照射するX線照射器と、撮影対象物に向けて可視光を照射してX線照射器から照射されるX線の範囲を示す照明と、X線照射器の近傍に設置されていて照明の点灯および消灯を切り替えるスイッチ機構を備えている。
[0003]
 X線撮影装置の操作者は、照明を点灯させた状態でX線照射器の位置合わせを行い、その後スイッチ機構を操作して照明を消灯させる。照明を消灯させた後にX線照射器からX線を照射させて撮影を行っていた。照明のスイッチ機構が機械式スイッチであったため、スイッチ機構の操作にともないX線照射器が移動したり振動したりする不具合があった。
[0004]
 X線照射器が移動すると位置合わせをした範囲とは異なる範囲のX線画像が得られてしまう不具合があった。またX線の照射中にX線照射器が振動しているとX線画像にブレが生じる不具合があった。適切なX線画像が得られず、X線撮影のやり直しが必要な場合があった。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 日本国特開2013-215495号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は適切なX線画像を得られるX線撮影装置を提供することである。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記の目的を達成するための本発明のX線撮影装置は、撮影対象物に向けてX線を照射するX線照射器と、前記撮影対象物に向けて可視光を照射して前記X線照射器から照射されるX線の範囲を示す照明と、前記X線照射器を構成する筺体に設置されていて前記照明の点灯および消灯を切り替えるスイッチ機構とを備えるX線撮影装置において、前記スイッチ機構が、絶縁体で構成されるとともに前記筺体の内側と外側とを貫通する状態で前記筺体に固定されていて前記筺体の外側となる表面と前記筺体の内側となる背面とを有する絶縁板と、この絶縁板の前記背面に設置されるアンテナと、このアンテナと前記照明との間に接続されていて前記アンテナの静電容量の変化量に基づいて前記照明の点灯または消灯の少なくとも一方を制御する制御部とを備えることを特徴とする。

発明の効果

[0008]
 本発明のX線撮影装置によれば、スイッチ機構を構成する絶縁板に手を接近させることで照明の点灯または消灯を制御できる。そのためスイッチ機構の操作にともないX線照射器に発生する移動やX線照射器の振動を抑制できる。適切なX線画像を得るには有利である。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 図1は、本発明のX線撮影装置を例示する説明図である。
[図2] 図2は、図1のX線照射器を拡大して例示する説明図である。
[図3] 図3は、図2のX線照射器の底面側を例示する説明図である。
[図4] 図4は、スイッチ機構の構成を例示する説明図である。
[図5] 図5は、図4の絶縁板の背面を示す説明図である。
[図6] 図6は、図5のAA矢視を示す説明図である。
[図7] 図7は、アンテナから絶縁板の表面または筺体までの最短距離を例示する説明図である。
[図8] 図8は、図6の変形例を例示する説明図である。
[図9] 図9は、図7の変形例を例示する説明図である。
[図10] 図10は、図8の変形例を例示する説明図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明のX線撮影装置を図に示した実施形態に基づいて説明する。図中では直方体形状に形成される絶縁板の幅方向を矢印x、絶縁板の横方向を矢印y、絶縁板の縦方向を矢印zで示している。
[0011]
 図1に例示するようにX線撮影装置1は、撮影対象物を載置する撮影台2と、撮影対象物に向けてX線を照射するX線照射器3とを備えている。この実施形態ではX線照射器3に電力を供給する電源部4と、電源部4の上方に配置されてX線照射器3の制御を行う本体5とを備えている。
 X線照射器3は本体5の上端に連結されていて、撮影台2の上方となる位置に配置されている。
[0012]
 本体5は、X線照射器3から照射されるX線の強度や照射時間の制御を行う制御装置および操作パネルを備えている。電源部4は、高電圧の電気をX線照射器3に供給する機能を備えている。
[0013]
 撮影台2は電源部4の上に配置されている。撮影台2の上面には動物等の撮影対象物が載置される。X線撮影装置1を構成する機器はすべて互いに連結されている。つまりこの実施形態のX線撮影装置1は一体的に構成されている。
[0014]
 図2に例示するようにX線照射器3は、撮影対象に向けて照射するX線を発生させるX線管6と、X線管6から照射されるX線と同じ範囲に可視光を照射する照明7とを備えている。X線管6と照明7とは筺体8の内部に配置されている。X線管6は絶縁油を充填されるX線管ユニット6aの内部に配置されている。図2では説明のため筺体8の内部に配置されるX線管6とX線管ユニット6aと照明7とを破線で示している。
[0015]
 図3に例示するようにX線照射器3の底面には照射窓6bが形成されている。X線管6で発生したX線はこの照射窓6bから撮影対象物に向かって照射される。照明7からの可視光は筺体8の内部に配置されている図示しないミラーに反射して照射窓6bから撮影対象物に向かって照射される。ミラーは例えばプラスチックミラーなど可視光は反射するがX線が透過する材料で構成されている。
[0016]
 照明7はLED照明や蛍光灯など可視光を照射する照明器具で構成されている。筺体8は例えば鉄やアルミニウムやステンレス鋼やこれらの合金などの金属で構成される。前述した金属以外の金属材料で筺体8は構成されてもよい。また例えば合成樹脂など金属材料以外の材料で筐体8は構成されてもよい。筺体8は、異なる複数の材料を組み合わせて構成されてもよい。
[0017]
 図2に例示するように筺体8の壁面には照明7の点灯および消灯を切り替えるスイッチ機構9が設置されている。スイッチ機構9は照明7に接続されていて、照明7の点灯および消灯の切り替えを行う。
[0018]
 X線撮影装置1でX線画像を取得する場合は、まず動物などの撮影対象物を撮影台2の上に載置する。操作者はスイッチ機構9を操作して照明7を点灯させる。照明7により照射される可視光の範囲は、X線照射器3から照射されるX線の範囲と一致する状態に予め設定されている。そのため操作者は照明7により照らされる範囲を確認しながら、X線照射器3を傾けたり絞りを調整したり、撮影台2を移動させたりしてX線が照射される範囲を調整する。
[0019]
 X線が照射される範囲が決定された後に、操作者はスイッチ機構9を操作して照明7を消灯させる。その後操作者は、X線照射器3からX線を照射させてX線画像を取得する。
[0020]
 図4および図5および図6に例示するようにスイッチ機構9は、筺体8の壁面を内側から外側に貫通する状態で筺体8に固定される絶縁板10と、絶縁板10に設置されるアンテナ11と、このアンテナ11と照明7との間に接続される制御部12とを備えている。
[0021]
 絶縁板10は直方体形状の絶縁体で構成されている。絶縁板10は例えばABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)などの樹脂で構成することができる。絶縁板10を構成する樹脂は上記に限らず、PET樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂)やPE樹脂(ポリエチレン樹脂)やPF樹脂(フェノール樹脂)など他の樹脂で構成してもよい。絶縁板10を構成する材料は上記に限らず絶縁性を有する材料で構成されていればよい。例えば石英ガラスやホウケイ酸ガラスなどのガラス、セラミックスで絶縁板10を構成してもよい。絶縁板10の形状は例えば三角柱形状や円盤形状やその他の形状などとしてもよく直方体形状に限らない。
[0022]
 絶縁板10は例えば縦60mm、横120mm、厚さ30mmの大きさに構成することができる。絶縁板10の大きさは前述に限らず、例えば縦50~70mm、横100~140mm、厚さ10~50mmの範囲で設定してもよい。
[0023]
 絶縁板10は、筺体8の外側に位置する表面10aと筺体8の内側に位置する背面10bとを有している。筺体8を構成する壁面の外側と内側とを貫通する貫通孔13に嵌合する状態で絶縁板10は配置されている。絶縁板10の表面10aと背面10bとを結ぶ側面10cが筺体8の貫通孔13に接触する状態で固定されている。
[0024]
 図4および図6に例示するようにアンテナ11は、絶縁板10の背面10bに配置されている。図4および図6では説明のためアンテナ11の一部を破線で示している。図5に例示するようにアンテナ11は、折り曲げて略四角形に形成される金属線で構成できる。この実施形態ではアンテナ11は閉じない四角形で構成されている。アンテナ11は例えば縦50mm、横100mmの四角形に構成することができる。アンテナ11の四角形の大きさは前述に限らず、例えば縦40~60mm、横80~120mmの範囲で設定してもよい。
[0025]
 アンテナ11を構成する金属線の直径は例えば1.0mmとすることができる。金属線の直径は前述に限らず、例えば0.1~3.0mmの範囲で設定することができる。
[0026]
 図5に例示するように平面視において、アンテナ11で構成される四角形と絶縁板10の背面10bで構成される四角形との中心が略一致する状態で、アンテナ11が絶縁板10に配置されることが望ましい。またアンテナ11で構成される四角形と絶縁板10の背面10bで構成される四角形とが平行となる状態で、アンテナ11が絶縁板10に配置されることが望ましい。アンテナ11は閉じた四角形で構成してもよく、四角形の金属板で構成してもよい。
[0027]
 アンテナ11は、絶縁板10の背面10bに接着剤等で直接的に接着される構成にすることができる。図6に例示するように背面10bに略四角形の溝部15を形成して、この溝部15にアンテナ11を埋設する構成にしてもよい。溝部15にアンテナ11を埋設することで、絶縁板10に対してアンテナ11をより強固に固定できる。溝部15にアンテナ11を配置した後に、溝部15に合成樹脂等を充填して溝部15を埋める構成にしてもよい。
[0028]
 図4に例示するようにアンテナ11と制御部12とは接続線14で接続されている。この接続線14はシールド線で構成することが望ましい。制御部12は、アンテナ11から延びる接続線14に接続される検出回路16と、この検出回路16と照明7との間に接続される出力回路17とを備えている。
[0029]
 アンテナ11と制御部12とを一本の接続線14で接続する構成にしてもよい。このとき四角形を構成するアンテナ11は一端が接続線14に接続される又は近接される状態であり、他端が例えば溝部15の中で切断される構成にできる。アンテナ11および接続線14を構成する線の長さを短くできるのでX線撮影装置1の製造コストを抑制するには有利である。また接続線14を短くすることでノイズの影響を抑制できる。
[0030]
 検出回路16は集積回路などの電子回路で構成されていて、アンテナ11における静電容量の変化量を検出する。検出回路16は、例えば電圧を計測してこの電圧の変化量が所定のしきい値を超えたときに出力回路17に信号を送る構成を有している。周波数を計測してこの周波数の変化量が所定のしきい値を超えたときに信号を出力回路17に送る構成を、検出回路16が備えていてもよい。
[0031]
 出力回路17は、検出回路16からの信号に基づき照明7に信号を送る。出力回路17はこの信号により、照明7の消灯と点灯とを切り替えることができる。
[0032]
 スイッチ機構9の絶縁板10に操作者が手を接近させると、アンテナ11の静電容量が増加する。アンテナ11の静電容量が所定のしきい値を超えたとき、制御部12から照明7に信号が送られて、照明7の消灯と点灯とが切り替えられる。操作者の手が絶縁板10に接触せずに接近する状態または接触する状態となったときに、制御部12が照明7に信号を送る構成とすることができる。
[0033]
 操作者はX線照射器3に力を加えることなく照明7の消灯と点灯とを切り替えることができる。操作者のスチッチ機構9の操作にともないX線照射器3が移動してしまいX線が照射される範囲が変わってしまう不具合を抑制できる。またスイッチ機構9の操作にともない、X線照射器3が振動する不具合を抑制できる。適切なX線画像を得るには有利である。
[0034]
 X線撮影装置1は、比較的小さい力で本体5に対してX線照射器3を傾動可能な構造とすることができる。操作者は例えば一方の手で撮影対象物である動物を抑えつつ、他方の手で比較的小さな力を加えてX線照射器3の位置合わせを行うことができる。X線撮影装置1において撮影範囲の微調整を行い易くなる。位置合わせをする際にX線照射器3に加える力よりも小さな力でスイッチ機構9を操作できるので、すでに位置合わせが完了したX線照射器3が意図せず移動してしまう不具合を回避できる。
[0035]
 操作者の手の接近および離間により、アンテナ11の静電容量が増加して所定のしきい値を超えた後に静電容量が減少した場合に、制御部12が照明7の点灯と消灯とを切り替える構成にしてもよい。
[0036]
 制御部12がタイマー回路を備える構成にしてもよい。操作者の手を絶縁板10に接近させた際に照明7が点灯して、例えば30秒など予め設定される時間が経過した後に照明7が自動的に消灯する構成にしてもよい。照明7を消灯させる際に、X線照射器3が移動したり振動したりする不具合を確実に防止するには有利である。
[0037]
 制御部12は、アンテナ11の静電容量の変化量に基づいて照明7の点灯や消灯の少なくとも一方を制御できる構成を備えていればよい。
[0038]
 図5に例示するように絶縁板10の背面10bの面積に対してアンテナ11で囲まれる領域の面積は小さい。この実施形態ではアンテナ11で囲まれる四角形の領域の面積は、絶縁板10の背面10bの面積の70%程度に設定されている。スイッチ機構9の感度を向上させつつ、金属製の筺体8に由来するノイズの影響を抑制するには有利である。
[0039]
 図7に例示するようにアンテナ11から筺体8までの最短距離L1は、アンテナ11から絶縁板10の表面10aまでの最短距離L2よりも大きくなる状態に設定されることが望ましい。筺体8に由来するノイズの影響を抑制するには有利である。この構成によれば筐体8を金属材料で構成した場合であっても、筐体8からのノイズの影響を抑制しつつ、アンテナ11への操作者の手の接近を精度良く検出できる。
[0040]
 本明細書において最短距離L1とはアンテナ11の全体において、筐体8と最も近くなる位置における最短距離をいう。また最短距離L2とはアンテナ11の全体において、表面10aと最も近くなる位置における最短距離をいう。アンテナ11の形状にもよるが、幅方向xと縦方向zで構成される平面において、アンテナ11と筐体8またはアンテナ11と表面10aとを結ぶ直線が最短距離となることが多い。
[0041]
 絶縁板10の背面10bに溝部15が形成されず、背面10bにそのままアンテナ11が固定される構成にしてもよい。しかし溝部15にアンテナ11が固定される構成の方が、アンテナ11から筺体8までの最短距離L1をそれほど減少させることなくアンテナ11から表面10aまでの最短距離L2を減少させることができる。最短距離L1に比べて最短距離L2がより小さくなるので、筺体8に由来するノイズを抑制しつつ、スイッチ機構9の感度を向上するには有利である。
[0042]
 図7に例示するように幅方向xにおいて、筺体8の壁面の厚さd1より絶縁板10の厚さd2の方が大きく設定されることが望ましい。また幅方向xにおいて、筺体8の壁面の内側面8bよりも筺体8の内側(図7左方)となる位置にアンテナ11の全体を配置することが望ましい。アンテナ11から筐体8までの最短距離L1に対して表面10aまでの最短距離L2をより小さくするには有利である。
[0043]
 筐体8の壁面の外側面8aと絶縁板10の表面10aとは面一に構成してもよい。アンテナ11から表面10aまでの最短距離L2をより小さくするには有利である。なお絶縁板10の表面10aが筐体8の壁面の外側面8aより外側(図7右方)に突出していてもよい。
[0044]
 図8に例示するように絶縁板10の表面10aにくぼみ部18が形成される構成としてもよい。くぼみ部18は、背面10bに向かって凸となる状態に絶縁板10の表面10aをくり抜いて形成できる。この構成によればアンテナ11から表面10aまでの最短距離L2をさらに小さくできる。スイッチ機構9の感度を向上するには有利である。
[0045]
 幅方向xにおいて、絶縁板10の表面10aから離間した位置に形成される仮想面19を備えていて、仮想面19に操作者の手が接触したときにスイッチ機構9が照明7を切り替える構成にしてもよい。操作者はスイッチ機構9の絶縁板10に触れることなく照明7を切り替えることができる。操作者は非接触で照明7の点灯および消灯を切り替えることができるので、スイッチ機構9の操作にともないX線照射器3が移動したり振動したりする不具合を確実に防止できる。図8では説明のため仮想面19を一点鎖線で示している。仮想面19を備える構成は図6に例示する実施形態など他の実施形態でも適用可能である。
[0046]
 検出回路16の感度を調整することで、仮想面19の位置を表面10aに接近させたり表面10aから離間させたりすることができる。
[0047]
 絶縁板10を構成する材料を比誘電率の異なる材料に変更することで、スイッチ機構9の感度を変更することができる。
[0048]
 図9に例示するようにアンテナ11と筐体8との間の静電容量は、アンテナ11から筐体8までの最短距離L1に反比例して、アンテナ11と筐体8との間に配置されている物質の比誘電率に比例する。静電容量が大きいほどノイズが大きくなる。
[0049]
 同様にアンテナ11と操作者(仮想面19)との間の静電容量は、アンテナ11から絶縁板10の表面10aまでの最短距離L2と、表面10aと仮想面19までの最短距離L3とに反比例する。アンテナ11と表面10aとの間の物質の比誘電率と、表面10aと仮想面19との間の物質の比誘電率とに比例する。静電容量が大きいほど感度が高くなる。
[0050]
 図9および図10に例示するように絶縁板10を異なる二種以上の材料で構成してもよい。たとえば絶縁板10の周縁部10dと中心部10eとで異なる材料で構成することができる。
[0051]
 周縁部10dは、例えば樹脂やガラスで構成できる。これらの比誘電率は2.0~6.0程度である。また周縁部10dを中空構造や多孔構造として空気を含む状態として比誘電率を更に小さくしてもよい。中心部10eは例えば金属酸化物で構成できる。中心部10eは例えばアルミナやジルコニアやチタニアで構成できる。これらの比誘電率は10.0~190.0程度である。
[0052]
 中心部10eに対して周縁部10dの比誘電率が小さくなる状態に材料を選択して絶縁板10を構成することが望ましい。アンテナ11と筐体8との間の静電容量を小さくすることでノイズを抑制しつつ、アンテナ11と仮想面19との間の静電容量を大きくすることで感度を向上できる。周縁部10dおよび中央部10eを構成する材料は上記に限らず、適宜選択することができる。
[0053]
 周縁部10dおよび中心部10eに異なる材料を配置する構成に加えて、距離L1~L3を適宜設定することで、静電容量を調整する構成にしてもよい。
[0054]
 図10に例示する実施形態では絶縁板10の周縁部10dと中心部10eとで材料を異ならせる構成としたが、これに限定されない。アンテナ11と筐体8との間に比誘電率の比較的小さい材料が配置されて、アンテナ11と表面10aとの間に比誘電率の比較的大きい材料が配置される構成であればよい。比誘電率の比較的小さい例えば板状の材料をアンテナ11と筐体8との間に配置してもよい。三種以上の材料で絶縁板10を構成してもよい。
[0055]
 本発明のX線撮影装置1は、図1に例示する一体的に構成されるものに限定されない。撮影台2が別体として構成されるものや、X線照射器3が天井等から吊り下げられるX線撮影装置1であってもよい。

符号の説明

[0056]
1 X線撮影装置
2 撮影台
3 X線照射器
4 電源部
5 本体
6 X線管
6a X線管ユニット
6b 照射窓
7 照明
8 筺体
8a 外側面
8b 内側面
9 スイッチ機構
10 絶縁板
10a 表面
10b 背面
10c 側面
10d 周縁部
10e 中心部
11 アンテナ
12 制御部
13 貫通孔
14 接続線
15 溝部
16 検出回路
17 出力回路
18 くぼみ部
19 仮想面
x 幅方向
y 横方向
z 縦方向
L1 アンテナから筺体までの最短距離
L2 アンテナから表面までの最短距離
L3 表面から仮想面までの最短距離
d1 筺体の壁面の厚さ
d2 絶縁板の厚さ

請求の範囲

[請求項1]
 撮影対象物に向けてX線を照射するX線照射器と、前記撮影対象物に向けて可視光を照射して前記X線照射器から照射されるX線の範囲を示す照明と、前記X線照射器を構成する筺体に設置されていて前記照明の点灯および消灯を切り替えるスイッチ機構とを備えるX線撮影装置において、
 前記スイッチ機構が、前記筺体の内側と外側とを貫通する状態で前記筺体に固定されていて前記筺体の外側となる表面と前記筺体の内側となる背面とを有する絶縁板と、この絶縁板の前記背面に設置されるアンテナと、このアンテナと前記照明との間に接続されていて前記アンテナの静電容量の変化量に基づいて前記照明の点灯または消灯の少なくとも一方を制御する制御部とを備えることを特徴とするX線撮影装置。
[請求項2]
 前記絶縁板が前記背面に形成される溝部を備えていて、
 前記アンテナが前記溝部の中に配置されて固定される構成である請求項1に記載のX線撮影装置。
[請求項3]
 前記絶縁板の前記背面から前記表面に向かう方向において、前記絶縁板の厚さが前記筺体の壁面の厚さよりも大きく形成されるとともに、前記筺体の壁面の内側面よりも前記筺体の内側となる位置に前記アンテナが配置される構成を備える請求項1または2に記載のX線撮影装置。
[請求項4]
 前記アンテナから前記筺体までの最短距離が、前記アンテナから前記表面までの最短距離よりも大きくなる状態に設定されている請求項1~3のいずれかに記載のX線撮影装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]