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1. WO2020115918 - 推進軸

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明 細 書

発明の名称 推進軸

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015  

発明の効果

0016  

図面の簡単な説明

0017  

発明を実施するための形態

0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047  

符号の説明

0048  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : 推進軸

技術分野

[0001]
 本発明は、推進軸に関する。

背景技術

[0002]
 推進軸は、車両の前後方向に延在する動力伝達軸であり、原動機で発生し変速機で所定速度に減速された動力を終減速装置に伝達する。推進軸は、変速機や終減速装置と連結するため、両端に自在継手が設けられている。自在継手には、一般的に十字軸継手が利用されるが、動力伝達系の振動の発生を抑制するため、等速ジョイントが利用される場合がある。
[0003]
 等速ジョイントは、外輪と、外輪内に配置される内輪と、外輪と内輪との間に介在し動力(トルク)を伝達する動力伝達部材(例えば複数の球体)と、一端部が内輪にスプライン嵌合し他端部がパイプに接合する軸部材と、を備えている。
 また、外輪内に封入された潤滑用グリースの流出を防止するため、及び外輪内へのダストの浸入を防止するため、ブーツで外輪の開口を封止している。ブーツは、外輪に外嵌される金属製のブーツアダプタ(円筒部材)と、一端がブーツアダプタに固定され他端が軸部材に固定されるゴム製のベロー部(封止部材)とにより構成されるのが一般的である(特許文献1参照)。
[0004]
 また、ベロー部は、前後方向の一方に窪む凹状部を有しており、この凹状部が前方を向いている場合、前輪が跳ね上げた小石や融雪が凹状部内に入り、ベロー部が破損するおそれがある。よって、特許文献2では、ベロー部の前方に円盤状の保護部材を配置することが提案されている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2006-300254号公報
特許文献2 : 実開昭61-59923号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 ところで、終減速装置の入力軸と連結するため、外輪には軸方向に貫通するボルト穴が周方向に複数形成されている。このため、ボルト穴に挿通されたボルトをボルト締結工具で締め付けようとすると、ボルト締結工具が保護部材に干渉するおそれがある。
 これに対し、ボルト締結工具と保護部材との干渉を防止するため、保護部材を外輪から離間して配置すると、小石等がベロー部の凹状部内に入り易くなる。これを防止すべく保護部材を大型化すると、車両のレイアウトに影響を与えるため好ましくない。
[0007]
 本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、保護部材を備えつつ車両への取り付け作業性を確保できる推進軸を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 前記課題を解決するため、第1発明に係る推進軸は、軸方向に貫通する複数のボルト穴が形成された外輪と、前記外輪内に揺動自在に配置された動力伝達部材と、前端部に大径部が形成され後端部が前記動力伝達部材に連結する軸部材と、前記外輪の前側開口を封止するゴム製の封止部材と、前記軸部材の大径部と後端部との間に装着された円盤状の保護部材と、を備え、前記保護部材には、ボルト締結工具に対する逃げ部が形成され、前記逃げ部は、軸心を中心とする環状を成していることを特徴とする。
[0009]
 また、前記課題を解決するため、第2発明に係る推進軸は、軸方向に貫通する複数のボルト穴が形成された外輪と、前記外輪内に揺動自在に配置された動力伝達部材と、前端部に大径部が形成され後端部が前記動力伝達部材に連結する軸部材と、前記外輪の前側開口を封止するゴム製の封止部材と、前記軸部材の大径部と後端部との間に装着された円盤状の保護部材と、を備え、前記保護部材には、軸方向から視て前記ボルト穴と同位相に配置され、ボルト締結工具に対する逃げ部が形成されていることを特徴とする。
[0010]
 前記する第1発明及び第2発明によれば、ボルトを締め付ける際、ボルト締結工具が保護部材の逃げ部内に配置され、工具が保護部材と干渉しない。よって、車両への取り付け作業性を確保できる。
[0011]
 また、前記第2発明において、前記保護部材には、前記逃げ部の縁部から前方に延びて前記逃げ部の前側を閉塞する閉塞部が形成されていることが好ましい。前記構成によれば、逃げ部に向って前方から飛んで来る小石等は閉塞部により接触し、封止部材の凹状部内に入り込まない。
[0012]
 また、前記第2発明において、前記保護部材における前記逃げ部の縁部は切り欠かれていてもよい。前記構成によれば、保護部材の形状が簡易となり製造コストが低減する。
[0013]
 また、前記第1発明及び第2発明において、前記保護部材は、前記軸部材に嵌合してもよい。又は、前記保護部材は、前記軸部材に挿通されるとともに前記軸部材に装着されたリング部材により抜け止めされていてもよい。若しくは、前記保護部材は、前記軸部材に挿通されるとともに締め付けバンドにより締め付けられていてもよい。
[0014]
 また、前記締め付けバンドは、前記封止部材の端部も締め付けていることが好ましい。前記構成によれば、封止部材を締め付ける締め付けバンドの部品点数を削減することができる。
[0015]
 また、前記第1発明及び第2発明において、後端部が前記外輪に固定され、前端部が前記封止部材を支持する円筒部材と、を備え、前記ボルト穴は、前記外輪の本体部に形成され、前記逃げ部の少なくとも一部は、前記円筒部材の外周面よりも径方向内側に位置していてもよい。または、前記ボルト穴は、前記外輪のフランジに形成され、前記逃げ部の少なくとも一部は、前記外輪の本体部の外周面よりも径方向内側に位置していてもよい。

発明の効果

[0016]
 本発明の推進軸によれば、保護部材を備えつつ車両への取り付け作業性を確保できる。

図面の簡単な説明

[0017]
[図1] 第1実施形態における推進軸を上方から視た平面図である。
[図2] 第1実施形態の後側自在継手を拡大した拡大図である。
[図3] 図2のIII-III線の矢視断面図である。
[図4] 第2実施形態の後側自在継手を拡大した拡大図である。
[図5] 図4のV-V線の矢視断面図である。
[図6] 第3実施形態の保護部材の斜視図である。
[図7] 第4実施形態の後側自在継手を拡大した拡大図である。
[図8] 第5実施形態の後側自在継手を拡大した拡大図である。

発明を実施するための形態

[0018]
 続いて各実施形態の推進軸1,101,201,301,401について図面を参照しながら説明する。各実施形態で共通する技術的要素には、共通の符号を付するとともに説明を省略する。
[0019]
(第1実施形態)
 推進軸1は、例えばFF(Front-engine Front-drive)ベースの四輪駆動車に搭載される。推進軸1は、フロアパネル(不図示)の下方に配置され、車両の前後方向に延在し、車体前部の変速装置(不図示)からの動力を車体後部の終減速装置(不図示)に伝達する。
 図1に示すように、推進軸1は、円筒状の鋼管であって前後に分割された第1パイプ2及び第2パイプ3と、第1パイプ2と第2パイプ3とを接続する中間自在継手4と、第1パイプ2の前側に配置された前側自在継手6と、第2パイプ3の後側に配置された後側自在継手7と、第2パイプ3の後方に配置された保護部材8と、を備えている。
 また、推進軸1において、中間自在継手4の後述するスタブシャフト4cは、フロアパネル(不図示)に取り付けられた軸受構造体5によって回転自在に支持されている。
[0020]
 中間自在継手4には、トリポード型の等速ジョイントが用いられている。トリポード型の等速ジョイントは、第2パイプ3の前端に接合された円筒状の外輪4aと、外輪4a内を揺動する動力伝達部材4bと、動力伝達部材4bに連結する中実の軸部材であるスタブシャフト4cと、を備えている。
 なお、本発明の中間自在継手4は、等速ジョイントに限定されず、十字軸継手を用いてもよい。また、本発明において等速ジョイントを用いる場合、トリポード型の等速ジョイントに限定されず、バーフィールド型やダブルオフセット型等であってもよく、特に限定されない。
[0021]
 前側自在継手6及び後側自在継手7には、同一の等速ジョイントが用いられている。よって、代表例として後側自在継手7を説明し、前側自在継手6の説明を省略する。
 図2に示すように、後側自在継手7は、バーフィールド型の等速ジョイントが用いられている。バーフィールド型の等速ジョイントは、外輪10と、内輪20と、複数のボール(不図示)と、軸部材であるスタブシャフト30と、ベロー部40と、ブーツアダプタ50と、を備えている。
[0022]
 外輪10は、前後に開口する円筒状の本体部11と、本体部11の外周面11aから径方向外側に延びるリング状のフランジ12と、を備えた鍛造部品である。
 本体部11の内周面は、球面状に形成されている。本体部11の内周面には、前後に延在し断面視で円弧状の外溝(不図示)が周方向に複数形成されている。
 フランジ12は、終減速装置(不図示)の入力軸に連結するコンパニオンフランジ60(図2の破線参照)と連結するための部位であり、本体部11の外周面11aの後端に位置している。フランジ12には、回転軸O1方向に貫通するボルト穴13が周方向に6つ等間隔で形成されている(図2において1つのみ図示)。
[0023]
 内輪20は円筒状を呈しており、内輪20の内周面に穴スプライン21が形成されている。内輪20の外周面は球面状に形成されている。また、内輪20の外周面には、前後方向に延在し断面視で円弧状の内溝(不図示)が周方向に複数形成されている。さらに、内輪20の外周面にはケージ23が嵌め込まれている。ケージ23には、開口である窓部(不図示)が形成されている。
[0024]
 ボールは、金属製の球体である。ボールは、内輪20の内溝内に収容されつつ一部がケージ23の窓部から露出している。また、ボールにおいて窓部から外側に露出する部分は、外輪10の外溝に入り込んでいる。
 ケージ23は、内輪20の内溝22と、外輪10の外溝11bとの間で転動するボール30が、入力軸となる外輪10と、出力軸となる内輪20とのなす角度の二等分線上に配置されるような働きをする。この働きにより入力軸と出力軸は回転変動を生じることなく動力が伝達される。
[0025]
 スタブシャフト30は、回転軸O1方向に延在する軸部材であり、前部に配置された大径部31と、後部に配置された小径部32と、大径部31と小径部32との間に介在する中間部33と、を備えている。
[0026]
 大径部31の外形は、円形状を呈するともに第2パイプ3と同径に形成され、小径部32、中間部33よりも大径に形成されている。また、大径部31の前端は第2パイプ3と溶接により接合している。
 小径部32の外周面には、軸スプライン32aが形成されており、この軸スプライン32aと内輪20の穴スプライン21とがスプライン嵌合している。
 中間部33の後部には、バンド43により締め付けられたベロー部40の前端41が取り付けられている。
 中間部33の前部には、保護部材8の後述する装着部81が外嵌する被嵌合部34が形成されている。また、中間部33において被嵌合部の前側には、径方向外側に延出する段差面35が形成され、保護部材8が前方に移動しないように規制されている。
[0027]
 ベロー部40は、外輪10の前側開口を閉塞するゴム製の部品であり、断面視で略J字状となっており、前方に開口する凹状部44を有している。
 ブーツアダプタ50は、円筒状を呈する金属製の部品であり、後端51が外輪10の外周面11aに嵌め込まれるとともに加締められている。ブーツアダプタ50の前端52は、内側に折り返されてベロー部40の後端42を挟持している。
[0028]
 保護部材8は、金属板を加工することで形成されており薄板状の部品である。
 保護部材8は、被嵌合部34に外嵌される円筒状の装着部81と、装着部81の前端から径方向外側に延出する本体部82と、本体部82のさらに外周側に形成された閉塞部83と、を備えている。
[0029]
 図3に示すように、本体部82は、回転軸O1を中心とする円形板状を呈している。本体部82の外径はr1となっており、外輪10の外径r2よりも小径に形成されている。
 よって、本体部82の外周縁82aは、外輪10の外周面11aよりも径方向内側に位置し、本体部82の外周縁82aの外周側には、環状の逃げ部(空間)84が形成されている。
[0030]
 閉塞部83は、逃げ部84の前方を閉塞するための部位である。
 閉塞部83は、本体部82の外端から前方に延びる前後筒83aと、前後筒83aの前端から径方向外側に延びる円盤部と83bと、を備えている。
 前後筒83aの前後方向の長さは、円盤部と83bが後述するボルト締結工具91と干渉しない程度に形成されている。
[0031]
 次に、推進軸1の取り付け作業を説明する。
 外輪10のフランジ12とコンパニオンフランジ60のフランジ61とを突き合わせ、図示しないボルトをボルト穴13の前方から挿通し、図示しないナットと螺合させる。また、ボルトを回転させてフランジ12とフランジ61を締結する。
 各ボルト穴13にボルトを挿通し締結したら、次に、ボルト及びナットの締め付けトルクを所定値に設定する。
 ここで、ボルト締結工具91を直接ボルトの頭部に係合させようとすると、ボルト締結工具91の係合部92が外輪10の外周面11aに干渉して係合できない。よって、ボルトの頭部にエクステンション90の後端を嵌め、エクステンション90の前端にボルト締結工具91を係合させる。これによれば、ボルト締結工具91の係合部92の一部は、保護部材8の逃げ部84内に配置される(図2、図3参照)。
 次に、図示しない工具をナットに係止させて回転しないように保持しつつ、ボルト締結工具91をボルト穴13の中心O2回りに回動し、締め付けトルクを所定値に設定する。各ボルトの締め付けトルクが所定値に設定されたら、取り付け作業が終了する。
[0032]
 以上、第1実施形態によれば、ボルトを締め付ける際、ボルト締結工具91が保護部材8と干渉しないため、ボルトの締め付け作業が容易に行うことができる。また、保護部材8は、本体部82と閉塞部83を備えるため、小石等がベロー部40の凹状部44内に入り込み難い。
[0033]
(第2実施形態)
 次に第2実施形態の推進軸101について説明する。
 図4、図5に示すように、推進軸101の保護部材108は、被嵌合部34に外嵌される円筒状の装着部181と、装着部181の前端から径方向外側に延出する本体部182と、本体部182からさらに径方向外側に突出する6つの突出片183と、を備えている。
[0034]
 図5に示すように、本体部182は、スタブシャフト30の中間部33の外周側に延在し、外輪10の本体部11の外周面11aよりも径方向内側に位置している(図5の補助線L参照)。
 一方で、突出片183は、外輪10の外周面11aを超えて径方向外側に突出している。突出片183は、互いに離間しながら本体部182の外周側に配置され、突出片183の間に逃げ部(空間)184が形成されている。
 さらに、突出片183は、軸方向から視た場合、外輪10のボルト穴13と重ならないように配置されており、逃げ部184が外輪10のボルト穴13と重なっている。
 図4に示すように、突出片183の外周端には、後方へ屈曲する屈曲部185が形成され、突出片183の強度が向上している。
[0035]
 以上、第2実施形態によれば、エクステンション90を用いてボルトBを締め付ける際、ボルト締結工具91の係合部92の一部が逃げ部184に配置され、保護部材108と干渉しない。
[0036]
(第3実施形態)
 次に第3実施形態の推進軸201について説明する。
 図6に示すように、推進軸201の保護部材208は、被嵌合部34に外嵌される円筒状の装着部181と、装着部181の前端から径方向外側に延出する本体部182と、本体部182からさらに径方向外側に突出する6つの突出片183と、逃げ部184の前方を閉塞する閉塞部285と、を備えている。よって、保護部材208は、閉塞部285を備えている点において、第2実施形態の保護部材108と異なる。
 閉塞部285は、逃げ部184の縁部184aから前方に延出する略U字状の延出部285aと、逃げ部284の前端に連続し上下及び左右方向に延在する板部285bと、を備えている。
[0037]
 以上、第3実施形態によれば、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、ボルトの締め付け作業が容易となる、という効果を得ることができる。また、閉塞部285により逃げ部184の前方が閉塞されるため、第2実施形態の保護部材108よりも小石等がベロー部40の凹状部44内に入り込み難い。
[0038]
(第4実施形態)
 次に第4実施形態の推進軸301について説明する。
 図7に示すように、推進軸301の保護部材308は、被嵌合部34に外嵌される装着部81と、装着部81の前端から径方向外側に延出する本体部82と、本体部82のさらに外周側に形成され逃げ部384の前方を閉塞する閉塞部83と、装着部81の後端から後方に延出する延出部385と、を備えている。よって、保護部材308は、延出部385を備えている点において、第2実施形態の保護部材108と異なる。
 延出部385は、スタブシャフト30に沿って延在し、円筒状を呈している。延出部385の後端部385aは、ベロー部40の前端41の外周側を覆うとともに、バンド43によりベロー部40の前端41とともに締め付けられている。
[0039]
 以上、第4実施形態によれば、前記した実施形態と同様に、ボルトの締め付け作業が容易となる、という効果を得ることができる。また、保護部材308の固定強度が向上する。また、保護部材308とベロー部40を締め付けるバンド43をそれぞれ用意した場合よりも部品点数が低減し、コストの削減化を図ることができる。
[0040]
(第5実施形態)
 次に第5実施形態の推進軸401について説明する。
 図8に示すように、推進軸401は、第1パイプ2及び第2パイプ3と、中間自在継手4と、前側自在継手6と、後側自在継手407と、保護部材408と、を備えている。
[0041]
 後側自在継手407は、クロスクローブ型の等速ジョイントであり、外輪410と、内輪420と、複数のボール(不図示)と、スタブシャフト430と、ベロー部440と、ブーツアダプタ450と、を備えている。なお、スタブシャフト430と、ベロー部440とについては、第1実施形態で説明したスタブシャフト30、ベロー部40と同一構成であるため、説明を省略する。
[0042]
 外輪410は、前後に開口する円筒状の本体部411により構成されている。本体部411には、前端面と後端面とを貫通するボルト穴413が周方向に複数形成されている。
 内輪420の内周面には、穴スプライン421が形成され、スタブシャフト430の小径部432とスプライン嵌合している。内輪420の外周面には、ケージ423が嵌め込まれている。
 ボールは、内輪420の内溝(不図示)内に収容されつつ一部がケージ423の窓部(不図示)から露出している。また、ボールにおいて窓部から外側に露出する部分は、外輪410の外溝(不図示)に入り込んでいる。
 ケージ423は、内輪420の内溝と、外輪410の外溝(不図示)との間で摺動するボールが、入力軸となる外輪410と、出力軸となる内輪420とのなす角度の二等分線上に配置されるような働きをする。この働きにより入力軸と出力軸は回転変動を生じることなく動力が伝達される。
[0043]
 ブーツアダプタ450は、外輪410の本体部411の外周面に外嵌される外嵌部451と、外嵌部451の前端端から径方向内側に折り返された折り返し部452と、折り返し部452の内端から前方に延在する円筒部453と、円筒部453の前端を径方向内側に折り返してベロー部440の後端442を挟持する挟持部454と、を備えている。
[0044]
 保護部材408は、スタブシャフト430に外嵌される円筒状の装着部481と、装着部481の前端から径方向外側に延出する本体部482と、本体部484のさらに外周側に形成された閉塞部483と、を備えており、本体部482の外周縁482aの外周側には、環状の逃げ部(空間)484が形成されている。
いる。
 本体部482の外形は、回転軸O1を中心とする円形を呈しており、本体部482の外径は、ブーツアダプタ450における円筒部453の外径よりも小さく設定されている(図8の補助線M参照)。このため、回転軸O1方向から視ると、本体部482は、円筒部453の外周面453aよりも径方向内側に位置している。
 なお、ボルト穴413に挿入され本体部411を締結するボルトBは、頭部の外周面と円筒部453との隙間が小さいことから、頭部に六角形状の穴B1が形成されたものが用いられている。また、本体部411とボルトBの頭部の間には、ワッシャWが介在している。
[0045]
 以上、第5実施形態によれば、エクステンション90の先端部に形成された六角軸90aをボルトBの六角形状の穴B1内に挿入し、エクステンション90の前端にボルト締結工具91の係合部92を係合させると、係合部92の一部が逃げ部484に配置され、保護部材408に干渉しない。よって、ボルトBの締め付け作業が容易となる。
[0046]
 以上、各実施形態について説明したが、本発明は、実施形態で説明した例に限定されない。例えば、保護部材8は、鋼板材料に限定せず、硬質ゴム等で成型してもよい。
 また、保護部材の本体部の後端面に当接するリングをスタブシャフト30の中間部に外嵌してもよい。これによれば、保護部材が後方に移動することが規制され、固定強度が向上する。
[0047]
 また、前側自在継手と後側自在継手として、バーフィールド型等速ジョイントとクロスクローブ型等速ジョイントとを挙げたが、トリポード型やダブルオフセット型の等速ジョイントであってもよい。また、トリポード型やダブルオフセット型の等速ジョイントを用いる場合にあっては、第1実施形態で説明したように、逃げ部の少なくとも一部が外輪の本体部の外周面よりも径方向内側に位置するように形成する必要がある。

符号の説明

[0048]
 1,101,201,301,401 推進軸
 7,407 後側自在継手
 8,108,208,308,408 保護部材
 10,410 外輪
 11,411 本体部
 12  フランジ
 13,413 ボルト穴
 30,430 スタブシャフト(軸部材)
 40,440 ベロー部
 44  凹状部
 50,450 ブーツアダプタ
 60  コンパニオンフランジ
 81,181,481 装着部
 82,182,482 本体部
 83,285,483 閉塞部
 84,184,284,384,484 逃げ部
 90  エクステンション
 91  ボルト締結工具
 92  係合部
 183 突出片
 385 延出部
 453 円筒部

請求の範囲

[請求項1]
 軸方向に貫通する複数のボルト穴が形成された外輪と、
 前記外輪内に揺動自在に配置された動力伝達部材と、
 前端部に大径部が形成され後端部が前記動力伝達部材に連結する軸部材と、
 前記外輪の前側開口を封止するゴム製の封止部材と、
 前記軸部材の大径部と後端部との間に装着された円盤状の保護部材と、を備え、
 前記保護部材には、ボルト締結工具に対する逃げ部が形成され、
 前記逃げ部は、軸心を中心とする環状を成していることを特徴とする推進軸。
[請求項2]
 軸方向に貫通する複数のボルト穴が形成された外輪と、
 前記外輪内に揺動自在に配置された動力伝達部材と、
 前端部に大径部が形成され後端部が前記動力伝達部材に連結する軸部材と、
 前記外輪の前側開口を封止するゴム製の封止部材と、
 前記軸部材の大径部と後端部との間に装着された円盤状の保護部材と、を備え、
 前記保護部材には、軸方向から視て前記ボルト穴と同位相に配置され、ボルト締結工具に対する逃げ部が形成されていることを特徴とする推進軸。
[請求項3]
 前記保護部材には、前記逃げ部の縁部から前方に延びて前記逃げ部の前側を閉塞する閉塞部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の推進軸。
[請求項4]
 前記保護部材における前記逃げ部の縁部は切り欠かれていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の推進軸。
[請求項5]
 前記保護部材は、前記軸部材に嵌合していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の推進軸。
[請求項6]
 前記保護部材は、前記軸部材に挿通されるとともに前記軸部材に装着されたリング部材により抜け止めされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の推進軸。
[請求項7]
 前記保護部材は、前記軸部材に挿通されるとともに締め付けバンドにより締め付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の推進軸。
[請求項8]
 前記締め付けバンドは、前記封止部材の端部も締め付けていることを特徴とする請求項7に記載の推進軸。
[請求項9]
 後端部が前記外輪に固定され、前端部が前記封止部材を支持する円筒部材と、を備え、
 前記ボルト穴は、前記外輪の本体部に形成され、
 前記逃げ部の少なくとも一部は、前記円筒部材の外周面よりも径方向内側に位置していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の推進軸。
[請求項10]
 前記ボルト穴は、前記外輪のフランジに形成され、
 前記逃げ部の少なくとも一部は、前記外輪の本体部の外周面よりも径方向内側に位置していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の推進軸。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]