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1. WO2020115897 - 非燃焼加熱型喫煙物品、電気加熱型喫煙システム及び非燃焼加熱型喫煙物品の製造方法

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明 細 書

発明の名称 非燃焼加熱型喫煙物品、電気加熱型喫煙システム及び非燃焼加熱型喫煙物品の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070  

実施例

0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077  

符号の説明

0078  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 非燃焼加熱型喫煙物品、電気加熱型喫煙システム及び非燃焼加熱型喫煙物品の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、燃焼を伴わない非燃焼加熱型喫煙物品、電気加熱型喫煙システム及び非燃焼加熱型喫煙物品の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 エアロゾル発生物品が開示されている(特許文献1~3)。これらのエアロゾル発生物品では、燃焼を伴わずに、エアロゾル形成基体(たばこロッド)が加熱されることで、主流煙としてのエアロゾルを生成する。このエアロゾル形成基体は、伝統的な紙巻たばこの手法で着火を試みた際に、着火が困難となるように構成されている。具体的には、エアロゾル形成基体の周囲は、不燃性の熱伝導材料のシート、例えば金属箔等によって取り囲まれている。これによって、ユーザは、エアロゾル形成基体に対して着火をすることが困難になる。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特表2016-538863号公報
特許文献2 : 特表2016-538848号公報
特許文献3 : 国際公開第2010/047389号明細書

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ところで、エアロゾル形成基体を金属箔で取り囲むようにした場合には、紙巻たばこの紙製のラッパーと比較して糊付けが悪い。また、エアロゾル形成基体の部分に関し、伝統的な紙巻たばことは異なる外観を有するために、ユーザに違和感を生じやすい。
[0005]
 本発明は、現行のたばこ巻き上げ機を改変することなく、これを用いて高速製造可能な非燃焼加熱型喫煙物品を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明の1つの形態にかかる非燃焼加熱型喫煙物品は、たばこ充填材と、前記たばこ充填材を取り囲むラッパーと、を備え、前記ラッパーは、金属製の基材シートと、前記基材シートの前記たばこ充填材側の一方の面に接着された紙製の第1シートと、前記基材シートの前記一方の面とは反対側の他方の面に接着された紙製の第2シートと、を有する。

発明の効果

[0007]
 本発明によれば、現行のたばこ巻き上げ機を改変することなく、これを用いて高速製造可能な非燃焼加熱型喫煙物品を提供できる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 実施形態の電気加熱型喫煙システムを示す断面模式図である。
[図2] 図1に示す電気加熱型喫煙システムのロッドを拡大して示す模式図である。
[図3] 図1に示すロッドのたばこ部のラッパーを示す断面図である。
[図4] 実施形態の電気加熱型喫煙システムの本体にロッドを差し込む過程を示した断面模式図である。
[図5] 図3に示すラッパーの第1製造方法の生産ラインを示す正面図である。
[図6] 図3に示すラッパーの第2製造方法の生産ラインを示す正面図である。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、図1から図6を参照して、電気加熱型喫煙システムの実施形態について説明する。図面は、発明の各構成要素を模式的に示したものである。このため、図面上の寸法が実際の製品上の寸法とは必ずしも一致しない場合がある
[0010]
 図1に示すように、電気加熱型喫煙システム11は、伝統的な紙巻たばこ(シガレット)とは異なり、燃焼を伴わないでたばこ充填材を加熱により温めて、たばこの香味を味わうことができる加熱式のものである。
[0011]
 電気加熱型喫煙システム11は、本体12と、本体12の差し込み部13に対して着脱されるロッド14(非燃焼加熱型喫煙物品)と、を有する。
[0012]
 本体12は、箱状をなした筐体15と、ロッド14の形状に沿って円筒形に窪んだ差し込み部13と、を有する。本体12は、電池16と、制御回路17と、感圧部20と、伝熱部18(伝熱管)と、伝熱部18の周囲に設けられたヒータ21と、を筐体15の内部に有する。筐体15は、通気穴22と、本体12の起動用のスイッチ29と、を有する。通気穴22は、筐体15の外部と差し込み部13とを連通させ、差し込み部13に差し込まれたロッド14に空気を供給できる。
[0013]
 制御回路17は、電池16から電力供給を受けるとともに、ヒータ21に通電してヒータ21の温度を適切な範囲内(100~400℃)に調節する。感圧部20は、感圧センサで構成され、制御回路17から電力供給を受ける。感圧部20は、筐体15内部の負圧を感知することで、ユーザが吸引したことを検出する。
[0014]
 差し込み部13は、筐体15の他の部分から円筒形に窪んで形成される。
[0015]
 伝熱部18は、中空円筒形をなしている。伝熱部18は、金属材料によって形成される。伝熱部18を構成する金属材料は、金、銀、銅、アルミニウム、あるいはそれらを用いた合金等、熱伝導率の大きい金属であることが好ましい。
[0016]
 ヒータ21は、例えば、ニクロム線等の一般的な電熱線で構成される。ヒータ21は、伝熱部18の周囲に巻き回されて円筒状に配置される。なお、ヒータ21の加熱方式は、電気抵抗によるジュール熱を用いたものに限られるものではなく、例えばIH(Induction Heating)方式でもよいし、酸化熱等の化学反応を用いた方式であってもよい。その場合は、加熱方式にあった伝熱部の材料、形状が選択されてもよい。なお、ヒータ21は、ロッド14(非燃焼加熱喫煙物品)を外側から加熱するが、ロッド14(たばこ部24)の内部に差し込み可能なブレード状に形成され、ロッド14を内側から加熱するものであってもよい。
[0017]
 図2に示すように、ロッド14(非燃焼加熱型喫煙物品)は、円柱形状に形成される。円柱状のロッド14の円周の長さは16mm~27mmであることが好ましく、20mm~26mmであることがより好ましく、21mm~25mmであることがさらに好ましい。ロッド14の全長(水平方向の長さ)は特に限定されないが、40mm~90mmであることが好ましく、50mm~75mmであることがより好ましく、50mm~60mmであることがさらに好ましい。
[0018]
 ロッド14は、たばこ充填材23が充填されたたばこ部24と、吸口25を構成するフィルター部26と、たばこ部24とフィルター部26とを連結する連結部27と、通気孔部28と、を有する。通気孔部28は、連結部27を厚み方向に貫通するように2以上の貫通孔を有する。2以上の貫通孔は、ロッド14の中心軸の延長線上から見て、放射状に配置するように形成される。本実施形態では、通気孔部28は、連結部27に設けられているが、フィルター部26に設けられていてもよい。また、本実施形態では、通気孔部28の2以上の貫通孔は、1つの円環上に一定間隔を空けて1列に並んで設けられるが、2つの円環上に一定の間隔を空けて2列に並んで設けられていてもよいし、1列又は2列の通気孔部28が不連続又は不規則に並んで設けられていてもよい。ユーザが吸口25を加えて吸引する際に、通気孔部28を介して主流煙中に外気が取り込まれる。
[0019]
 フィルター部26は、円柱形をなしている。フィルター部26は、酢酸セルロースアセテート繊維が充填されて構成されたロッド状の第1セグメント31と、同じく酢酸セルロースアセテート繊維が充填されて構成されたロッド状の第2セグメント32と、を有する。第1セグメント31は、たばこ部24側に位置している。第1セグメント31は、中空部を有していてもよい。第2セグメント32は、吸口25側に位置している。第2セグメント32は、中実である。第1セグメント31および第2セグメント32のそれぞれは、インナープラグラッパー33によって周囲が巻かれている。第1セグメント31および第2セグメント32は、アウタープラグラッパー34によって連結されている。アウタープラグラッパー34は、酢酸ビニルエマルジョン系接着剤等によって第1セグメント31および第2セグメント32に接着されている。
[0020]
 フィルター部26の長さを例えば10~30mm、連結部27の長さを例えば10~30mm、第1セグメント31の長さを例えば5~15mm、第2セグメント32の長さを例えば5~15mmとすることができる。これら個々のセグメントの長さは、一例であり、製造適性、要求品質、たばこ部24の長さ等に応じて、適宜変更できる。
[0021]
 例えば、第1セグメント31(センターホールセグメント)は、1つまたは複数の中空部を有する第1充填層と、第1充填層を覆うインナープラグラッパー33と、で構成される。第1セグメント31は、第2セグメント32の強度を高める機能を有する。第1セグメント31の第1充填層は、例えば酢酸セルロース繊維が高密度で充填されている。この酢酸セルロース繊維には、トリアセチンを含む可塑剤が酢酸セルロースの質量に対して、例えば6~20質量%添加されて硬化されている。第1セグメント31の中空部は、例えば内径φ1.0~φ5.0mmである。
[0022]
 第1セグメント31の第1充填層は、例えば、比較的に高い繊維充填密度で構成されてもよく、或いは、後述する第2セグメント32の第2充填層の繊維充填密度と同等であってもよい。このため、吸引時には、空気やエアロゾルが中空部のみを流れることになり、第1充填層には空気やエアロゾルがほとんど流れない。例えば、第2セグメント32において、エアロゾル成分の濾過による減少を少なくしたい場合には、例えば第2セグメント32の長さを短くして、その分だけ第1セグメント31を長くすることもできる。
[0023]
 短縮した第2セグメント32を第1セグメント31で置き換えることは、エアロゾル成分のデリバリー量を増大させるために有効である。第1セグメント31の第1充填層が繊維充填層であることから、使用時の外側からの触り心地は、使用者に違和感を生じさせることがない。
[0024]
 第2セグメント32は、第2充填層と、第2充填層を覆うインナープラグラッパー33と、で構成される。第2セグメント32(フィルターセグメント)は、酢酸セルロース繊維が一般的な密度で充填されており、一般的なエアロゾル成分の濾過性能を有する。
[0025]
 第1セグメント31と第2セグメント32との間で、たばこ部24から放出されるエアロゾル(主流煙)をろ過するろ過性能を異ならせてもよい。第1セグメント31および第2セグメント32の少なくとも一方に、香料を含ませてもよい。フィルター部26の構造は任意であり、上記のような複数のセグメントを有する構造であってもよいし、単一のセグメントによって構成されていてもよい。
[0026]
 連結部27は、円筒形をなしている。連結部27は、例えば厚紙等によって円筒形に形成された紙管35と、紙管35の周囲を取り囲むライニングペーパー36と、を有する。ライニングペーパー36の一方の面(内面)には、通気孔部28の付近を除く全面又は略全面に酢酸ビニルエマルジョン系接着剤が塗布されている。ライニングペーパー36は、たばこ部24、紙管35、およびフィルター部26の外側に円筒形に巻かれて、これらを一体的に連結している。複数の通気孔部28は、ライニングペーパー36によって、たばこ部24、紙管35、およびフィルター部26が一体にされた後に、外側からレーザ加工を施して形成される。
[0027]
 たばこ部24は、円柱形をなしている。たばこ部24の全長(軸方向の長さ)は、例えば、20~70mmであることが好ましく、20~50mmであることがより好ましく、20~30mmであることがさらに好ましい。たばこ部24の断面の形状は特に限定されないが、例えば円形、楕円形、多角形等とすることができる。
[0028]
 たばこ部24は、たばこ充填材23と、たばこ充填材23を取り囲んだラッパー41と、を有する。ラッパー41は、たばこ充填材23の周囲に巻き回されている。ラッパー41の第1シート43には、後述するように、香料成分(第1香料成分)が含まれていてもよい。たばこ充填材23は、葉たばこ(乾燥葉)の刻み、および/または葉たばこ粉砕物をシート状に成形したものを所定幅に刻んだもの(シート状成形物)で構成される。たばこ充填材23は、葉たばこ粉砕物をシート状に成形したものを所定幅に刻んだもの(シート状成形物)および/または葉たばこ(乾燥葉)の刻みをランダムな配向で充填して形成される。このシート状成形物には、エアロゾル生成基材および第2香料成分が含まれていてもよい。葉たばこの刻みに対して、エアロゾル生成基材および第2香料成分が添加・含有されていてもよい。エアロゾル生成基材は、グリセリン、プロピレングリコール(PG)、トリエチルシトレート(TEC)、トリアセチン、1,3-ブタンジオール等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
(たばこ充填材)
[0029]
 本発明に係るたばこ充填材(たばこ充填物)23は、たばこと、エアロゾル生成基材とを含む。たばこ充填材23は、さらに後述する第2香料成分、水等を含んでもよい。たばこ充填材23として用いるたばこの大きさやその調製法については特に制限はない。たばこ充填材23には、例えば、乾燥したたばこ葉を、幅0.8~1.2mmの細長い帯状に刻んだものを用いることができる。前記幅に刻んだ場合、たばこ葉の刻みの長さは、おおよそ、1~40mm程度となる。また、乾燥したたばこ葉を平均粒径が20~200μm程度になるように粉砕して均一化したものをシート加工し、それを幅0.8~1.2mmの細長い帯状に刻んだもの(シート状成形物)をたばこ充填材23として含ませてもよい。前記幅に刻んだ場合、刻みの長さは、おおよそ、1~40mm程度となる。さらに、上記のシート加工したものについて刻まずにギャザー加工したものをたばこ充填材23として用いてもよい。乾燥したたばこ葉を刻んで使用する場合であっても、粉砕して均一化したシートとして用いる場合でも、たばこ充填材23に含まれるたばこの種類は、様々のものを用いることができる。たばこ充填材23には、黄色種、バーレー種、オリエント種、在来種、および、その他のニコチアナ・タバカム種、ニコチアナ・ルスチカ種、ニコチアナ・トメントーサ種を、目的とする味となるように適宜ブレンドして用いることができる。前記たばこの品種の詳細は、「たばこの事典、たばこ総合研究センター、2009.3.31」に詳細が開示されている。たばこを粉砕して均一化シートに加工する方法は従来の方法が複数存在している。1つは抄紙プロセスを用いて作られる抄造シートであり、2つは水等の適切な溶媒及び必要な種類/量のバインダーをたばこ粉砕物と混ぜて均一化したのちに金属製板もしくは金属製板ベルトの上に均一化物を薄くキャスティングし、乾燥させて作られるキャストシートであり、3つは水等の適切な溶媒及び必要な種類/量のバインダーをたばこ粉砕物と混ぜて均一化したものをシート状に押し出し成型した圧延シートがある。前記均一化シートの種類については、「たばこの事典、たばこ総合研究センター、2009.3.31」に詳細が開示されている。
[0030]
 たばこ充填材23には、葉たばこ(乾燥葉)および葉たばこ粉砕物をシート状に成形したものに対して、エアロゾル生成基材および第2香料が塗布又は含有されることが好ましい。エアロゾル生成基材は、葉たばこ(乾燥葉)および葉たばこ粉砕物をシート状に成形したものに対して10~30重量%で含有されることが好ましい。エアロゾル生成基材は、加熱によりエアロゾルを生成し得る材料であり、例えばグリセリン、プロピレングリコール(PG)、トリエチルシトレート(TEC)、トリアセチン、1,3-ブタンジオール等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。たばこ充填材23の充填密度は、特に限定されないが、ロッド14(非燃焼加熱型喫煙物品)の性能を担保し、良好な喫味の付与の観点から、通常250mg/cm 以上であり、好ましくは320mg/cm 以上であり、また、通常520mg/cm 以下であり、好ましくは420mg/cm 以下である。具体的には、たばこ部24中のたばこ充填材23の含有量の範囲は、円周22mm、長さ20mmのたばこ部24の場合、たばこ部24あたり200~400mgとすることができ、250~320mgとすることがさらに好ましい。
[0031]
 たばこ充填材23に含まれる第2香料成分は、電気加熱型喫煙システム11に用いられる香料であれば限定されることなく任意の香料を使用することができる。第2香料成分は、メンソール、天然植物性香料(例えば、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、葛草、甘茶、クローブ、ラベンダー、カルダモン、チョウジ、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズ油、レモン、オレンジ、ケイ皮、キャラウェー、ジャスミン、ジンジャー、コリアンダー、バニラエキス、スペアミント、ペパーミント、カシア、コーヒー、セロリー、カスカリラ、サンダルウッド、ココア、イランイラン、フェンネル、アニス、リコリス、セントジョンズブレッド、スモモエキス、ピーチエキス等)、糖類(例えば、グルコース、フルクトース、異性化糖、カラメル等)、ココア類(パウダー、エキス等)、エステル類(例えば、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、酪酸リナリル等)、ケトン類(例えば、メントン、イオノン、ダマセノン、エチルマルトール等)、アルコール類(例えば、ゲラニオール、リナロール、アネトール、オイゲノール等)、アルデヒド類(例えば、バニリン、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド等)、ラクトン類(例えば、γ-ウンデカラクトン、γ-ノナラクトン等)、動物性香料(例えば、ムスク、アンバーグリス、シベット、カストリウム等)、炭化水素類(例えば、リモネン、ピネン等)、たばこ植物(たばこ葉、たばこ茎、たばこ花、たばこ根、およびたばこ種)の抽出物からなる群より選ばれる1種を用いることができる。特に好ましくはメンソールである。或いは、第2香料成分は、上記群より選ばれた2種以上を混合して用いてもよい。
[0032]
 第2香料成分は、固体で使用されてもよいし、適切な溶媒、例えばプロピレングリコール、エチルアルコール、ベンジルアルコール、トリエチルシトレートに溶解または分散させて使用されてもよい。好ましくは、乳化剤の添加により溶媒中で分散状態が形成されやすい香料、たとえば疎水性香料や油溶性香料等を用いることができる。これらの第2香料成分は、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
[0033]
 図3に示すように、ラッパー41は、金属製の基材シート42と、紙製の第1シート43(内シート)と、紙製の第2シート44(外シート)と、基材シート42と第1シート43とを接着する第1接着部45と、基材シート42と第2シート44とを接着する第2接着部46と、を有する。第1シート43は、基材シート42のたばこ充填材23側の一方の面に接着されている。第2シート44は、基材シート42の前記一方の面とは反対側の他方の面に接着されている。したがって、ラッパー41は、表面・裏面ともに、紙の外観を有する。
[0034]
 ラッパー41の坪量は、40~80g/m である。ラッパー41の厚さは、50~100μmである。クラーク測定(JIS P 8143 2009 紙-こわさ試験方法-クラークこわさ試験機法)によるラッパー41の縦方向に関する剛度は、20~60cm /100である。ここで、縦方向とは、ロッド14の長手方向(軸方向)のことを指している。
[0035]
 基材シート42は、熱伝導性の良好な金属の箔によって形成される。基材シート42の金属箔を構成する材料は、熱伝導率が良好で、安価でさびにくく、加工特性が高い金属箔が望ましく、例えば、アルミニウム、銅、金、銀、錫からなる群より選ばれる1種もしくはこれらの合金を用いることができる。基材シート42の厚さは、6~18μmであることが好ましく、6~12μmであることがより好ましく、6~8μmであることがより一層好ましい。基材シート42の厚さの下限は、基材シート42、第1シート43、および第2シート44の貼り合わせる際のハンドリングの容易性等によって決定される。すなわち、基材シート42の厚さが6μmよりも小さいと、強度不足を生じて、貼り合わせ時に基材シート42が裂けてしまう可能性が高くなる。基材シート42の厚さの上限は、たばこ部24およびロッド14の外観品質等によって決定される。すなわち、基材シート42の厚さが18μmよりも大きいと、ラッパー41のこわさ(剛度)が大きくなり、円柱形に巻き上げられたたばこ部24およびロッド14の真円度が低下する可能性が高くなる。基材シート42の金属箔を構成する材料は、耐火性、耐食性、加工性および製造コスト等の観点から、アルミニウムが好ましい。
[0036]
 第1接着部45は、基材シート42と第1シート43とを接着しており、好ましくはこれらを全面で接着する。第2接着部46は、基材シート42と第2シート44とを接着しており、好ましくはこれらを全面で接着する。第1接着部45および第2接着部46は、例えば、酢酸ビニルエマルジョン系接着剤で構成されることが好ましい。或いは、第1接着部45および第2接着部46は、例えば、スターチ糊(デンプン糊)で構成されてもよい。
[0037]
 第1シート43および第2シート44は、20~45g/m の坪量を有する。第1シート43および第2シート44を構成する紙は、坪量その他が互いに同一であってもよいし、坪量その他が互いに異なっていてもよい。
[0038]
 第1シート43に含まれる第1香料成分は、電気加熱型喫煙システム11に用いられる香料であれば限定されることなく任意の香料を使用することができる。第1香料成分は、メンソール、天然植物性香料(例えば、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、葛草、甘茶、クローブ、ラベンダー、カルダモン、チョウジ、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズ油、レモン、オレンジ、ケイ皮、キャラウェー、ジャスミン、ジンジャー、コリアンダー、バニラエキス、スペアミント、ペパーミント、カシア、コーヒー、セロリー、カスカリラ、サンダルウッド、ココア、イランイラン、フェンネル、アニス、リコリス、セントジョンズブレッド、スモモエキス、ピーチエキス等)、糖類(例えば、グルコース、フルクトース、異性化糖、カラメル等)、ココア類(パウダー、エキス等)、エステル類(例えば、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、酪酸リナリル等)、ケトン類(例えば、メントン、イオノン、ダマセノン、エチルマルトール等)、アルコール類(例えば、ゲラニオール、リナロール、アネトール、オイゲノール等)、アルデヒド類(例えば、バニリン、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド等)、ラクトン類(例えば、γ-ウンデカラクトン、γ-ノナラクトン等)、動物性香料(例えば、ムスク、アンバーグリス、シベット、カストリウム等)、炭化水素類(例えば、リモネン、ピネン等、たばこ植物(たばこ葉、たばこ茎、たばこ花、たばこ根、およびたばこ種)の抽出物からなる群より選ばれる1種を用いることができる。特に好ましくはメンソールである。或いは、第1香料成分は、上記群より選ばれた2種以上を混合して用いてもよい。第1香料成分は、第2香料成分と同一であってもよいし、第2香料成分と異なる成分であってもよい。第1香料成分に、エアロゾル生成基材を含んでいてもよく、この第1香料成分のエアロゾル生成基材は、上記たばこ充填材23に含まれるエアロゾル生成基材と同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、第1シート43中にエアロゾル生成基材を含んでもよい。第1シート43に含まれるエアロゾル生成基材は、上記たばこ充填材23に含まれるエアロゾル生成基材と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[0039]
 第1香料成分は、固体で使用されてもよいし、適切な溶媒、例えばプロピレングリコール、エチルアルコール、ベンジルアルコール、トリエチルシトレートに溶解または分散させて使用されてもよい。好ましくは、乳化剤の添加により溶媒中で分散状態が形成されやすい香料、たとえば疎水性香料や油溶性香料等を用いることができる。これらの第1香料成分は、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
[0040]
 たばこ部24(すなわちロッド14)の1つ当たりの第2香料成分(たばこ充填材23の香料成分)の総質量に対する、たばこ部24(すなわちロッド14)の1つ当たりの第1香料成分(第1シート43の香料成分)の総質量の割合は、5~15%であることが好ましい。たばこ充填材23中の第2香料成分の含有量は、特に限定されず、良好な喫味の付与の観点から、通常10000ppm以上であり、好ましくは20000ppm以上であり、より好ましくは25000ppm以上である。また、たばこ充填材23中の第2香料成分の含有量は、通常50000ppm以下であり、好ましくは40000ppm以下であり、より好ましくは33000ppm以下である。
[0041]
 (電気加熱型喫煙システムの作用)
 図4に示すように、本体12の差し込み部13に対してロッド14を差し込むことで、本体12に対してロッド14が装着される。この状態で、ユーザがスイッチ29を押し下げて本体12を起動状態にすると、制御回路17がヒータ21を駆動して、ヒータ21および伝熱部18を所定の温度(例えば、100~400℃)まで昇温させる。これによって、たばこ部24が加熱される。この状態で、ユーザが吸口25をくわえて吸引を開始すると、たばこ部24からたばこの香味を含む蒸気(エアロゾル)が放出される。当該蒸気は、通気孔部28から連結部27の内部に流入した空気によって冷却され、より確実なエアロゾル化(微小な液滴化)がなされる。
[0042]
 当該エアロゾルは、フィルター部26で適切にろ過されてユーザの口腔内に届けられる。これによって、ユーザは、たばこの香味を味わうことができる。このとき、制御回路17は、感圧部20を介して筐体15内の負圧を感知する。これによって、制御回路17は、ユーザが吸引を行った回数をカウントしたり、総吸引時間を算出したりすることができる。制御回路17は、スイッチ29の押し下げ後から所定時間経過したり、ユーザが所定回数の吸引を行ったり、ユーザの総吸引時間が所定の時間を超えたり、或いはユーザが再度スイッチ29を押し下げて起動状態を解除したり、した場合に、ヒータ21および伝熱部18の加熱を停止する。これによって、1回の喫煙動作が完了する。そして、ユーザが差し込み部13から使用後のロッド14を除去して、新しいロッド14を差し込み部13に差し込むことで、ユーザは再び新しいロッド14からたばこの香味を味わうことができる。
 (第1製造方法)
[0043]
 本実施形態の電気加熱型喫煙システム11の製造方法について説明する。電気加熱型喫煙システム11の製造方法は、種々の方法を取り得るが、以下では製造方法の一例(第1製造方法、第2製造方法)について説明する。第1製造方法について図5を参照して説明する。まず、ラッパー生産ライン61において、基材シート42に対して第1シート43および第2シート44を接着する。その際、例えば、基材シート42の一方の面に第1接着部45となる酢酸ビニルエマルジョン系接着剤を塗布する。これと並行あるいは前後して、例えば、第2シート44の一方の面に第2接着部46となる酢酸ビニルエマルジョン系接着剤を塗布する。
[0044]
 その後、基材シート42、第1シート43、第2シート44がローラ対51の間を通されて、基材シート42に対して第1シート43および第2シート44が接着される。これらが一体となったラッパー41は、必要に応じて、カッター等で所定幅に切断されてもよい。なお、この切断工程は、一体となったラッパー41を巻き取ってロール状にした後に行ってもよい。また、基材シート42、第1シート43、第2シート44を接着する方法は、任意であり、ローラ対51を用いずに、作業者が手作業で基材シート42、第1シート43、第2シート44を貼り合わせても当然によい。或いは、ローラ対51を用いずに、基材シート42の片面にローラを用いて第1シート43を接着し、一度ボビン52で巻き取った後、再度、基材シート42の反対面にローラを用いて第2シート44を接着し、ボビン52で巻き取るなど、シートを1枚ずつ基材シート42に貼り合わせてラッパー41を形成しても当然よい。
[0045]
 接着工程に続いて、ラッパー41の第1シート43に対して、第1香料成分62を塗布する。第1香料成分62は、エチルアルコール等に溶解された状態でノズル65から第1シート43に塗布される。生産ライン61の途中で、ノズル65よりも下流側に設けられたカメラ66によって、第1香料成分62が第1シート43上に均一に塗られているか否かが監視される。生産ライン61における乾燥工程を経て、エチルアルコール等が蒸発した後に、ラッパー41をボビン52に巻き取ってラッパー41が完成する。ラッパー41は、必要に応じて所定幅に切断される。そして、ボビン52に巻かれたラッパー41は、袋等に包まれて密閉されて保管される。当該ラッパー41は、ガスバリア性の高い包装容器、例えば、所定の厚みを有するナイロンと、所定の厚みを有する低密度ポリエチレンと、を重ね合わせた、いわゆる真空パック等で密封されることが好ましい。ガスバリア性の高い包装容器に収納された当該ラッパー41は、温度15~30℃、相対湿度50~90%の環境下にて保管されることが好ましい。
[0046]
 その後、ラッパー41は、一般的なたばこ巻き上げ機に導入されて、たばこ充填材23の周囲に巻き回される。このとき、ラッパー41は、第1シート43が内側(たばこ充填材23側)になるように、たばこ巻き上げ機にセットされる。これによってたばこ部24が形成される。たばこ部24は、別途に作成された紙管35およびフィルター部26と直列的に並べられる。ライニングペーパー36により、これら、たばこ部24、紙管35、およびフィルター部26を直列的かつ一体に巻き上げることで、電気加熱型喫煙システム11のロッド14が製造される。
[0047]
 電気加熱型喫煙システム11の本体12についても、公知の電子機器の製造方法によって製造できる。このように製造されたロッド14および本体12を組み合わせて、電気加熱型喫煙システム11が実現される。
 (第2製造方法)
[0048]
 本実施形態の喫煙物品の第2製造方法について図6を参照して説明する。第1製造方法と共通する部分については、説明を省略する。
[0049]
 第2製造方法では、ラッパー生産ライン61において、基材シート42に対して第1シート43および第2シート44を接着する。これと並行あるいは前後して、第1シート43に対して第1香料成分62を塗布する。
[0050]
 具体的には、基材シート42の一方の面に第1接着部45となる酢酸ビニルエマルジョン系接着剤を塗布する。これと同時に、例えば、第2シート44の一方の面に第2接着部46となる酢酸ビニルエマルジョン系接着剤を塗布する。さらに、これらの接着剤の塗布と同時に、第1シート43に対して第1香料成分62を塗布する。第1香料成分62は、エチルアルコール等に溶解された状態で第1シート43に塗布される。生産ライン61の途中で、ローラ対51よりも下流側に設けられたカメラ66によって、第1香料成分62が第1シート43上に均一に塗られているか否かが監視される。
[0051]
 第1香料成分62が塗布され、エチルアルコール等が蒸発した後に、ローラ対51の間を通されて、基材シート42に対して第1シート43および第2シート44が接着される。これによって一体になったラッパー41が形成される。ラッパー41は、必要に応じて所定幅に切断される。そして、ラッパー41をボビン52に巻き取ってラッパー41が完成する。ボビン52に巻かれたラッパー41は、袋等に包まれて密閉されて保管される。当該ラッパー41は、ガスバリア性の高い包装容器、温度15~30℃、相対湿度50~90%の環境下にて保管されることが好ましい。以下の工程は、第1製造方法と同様である。
[0052]
 実施形態によれば、以下のことがいえる。
[0053]
 ロッド14(非燃焼加熱型喫煙物品)は、たばこ充填材23と、たばこ充填材23を取り囲むラッパー41と、を備え、ラッパー41は、金属製の基材シート42と、基材シート42のたばこ充填材23側の一方の面に接着された紙製の第1シート43と、基材シート42の前記一方の面とは反対側の他方の面に接着された紙製の第2シート44と、を有する。
[0054]
 この構成によれば、ラッパー41に金属製の基材シート42が含まれるために、たばこ充填材23とラッパー41で構成されるロッド14を不燃性とすることができる。これによって、誤ってユーザがロッド14に着火して、伝統的な紙巻たばこのように喫煙してしまう不具合を生じることを防止できる。また、ラッパー41の表面および裏面のいずれも紙の外観にすることができるために、ラッパー41周りの外観を伝統的紙巻たばこと同様の外観にすることができる。このため、伝統的紙巻たばこの外観に慣れたユーザに違和感を生じてしまうことを防止できる。また、ラッパー41の表面および裏面を紙材料によって構成できるために、従来型のたばこ巻き上げ機にラッパー41を投入した場合でも、ラッパー41の表面に細かい傷が入ることがなく、高速製造することができる。なお、発明者らが基材シート42のみを従来型のたばこ巻き上げ機にラッパー41として投入したところ、基材シート42の表面に細かい傷が入って、外観が悪化することが確認された。本実施形態のように、両面を紙とした場合には、ラッパー41の表面に細かい傷が入ることはなかった。
[0055]
 また、ラッパー41は、表面および裏面ともに紙で構成されるために、従来の伝統的紙巻たばこと同等の糊付け性能を発揮することができる。これによって、現行のたばこ巻き上げ機を改変することなく、これを用いて高速製造可能な喫煙物品を提供できる。
[0056]
 第1シート43は、第1香料成分62を含むこともできる。この構成によれば、たばこ充填材23に塗布又は含有させる香料に加えて、第1シート43にも香料成分を含有させることができる。このため、例えば、仮にたばこ充填材23に塗布又は含有させている香料が最大許容量であった場合でも、第1香料成分62を第1シート43に含有させることで、さらに多くの香料を非燃焼加熱型喫煙物品に持たせることができる。これによって、より香味の強い喫煙物品が好まれる国、地域等に出荷される非燃焼加熱型喫煙物品について、香料をさらに追加することができ、製品設計に自由度を持たせることができる。また、ラッパー41には金属製の基材シート42が含まれるために、香料成分がラッパー41を透過して表面に染みが形成されることが防止される。これによって、第1シート43に第1香料成分62を持たせた場合でも、香料の透過によって形成される染みをラッパー41の表面に生じてしまうことがない。これによって、非燃焼加熱型喫煙物品の外観を向上できる。
[0057]
 たばこ充填材23は、前記第1香料成分62と同一又は異なる第2香料成分を有し、非燃焼加熱型喫煙物品1つ当たりの前記第2香料成分の総質量に対する、非燃焼加熱型喫煙物品1つ当たりの前記第1香料成分62の総質量の割合は、5~15%である。この構成によれば、第1香料成分62と第2香料成分とが同一である場合には、非燃焼加熱型喫煙物品1つ当たりのトータルの香料を大きくすることができる。一方、第1香料成分62と第2香料成分とが異なる場合には、非燃焼加熱型喫煙物品の製品設計に自由度を持たせることができる。これによって、異なる香料を重ねることで、たばこの香味に幅を持たせたり、香味が若干異なるバリエーションの非燃焼加熱型喫煙物品をラインアップとして加えたりすることができる。なお、第1シート43に含有できる第1香料成分62の質量は、たばこ充填材23に含まれる第2香料成分の質量の5~15%に過ぎないが、たばこの香味を重厚にしたり、たばこの香味を変化させたりするのには十分な量である。
[0058]
 この場合、ラッパー41は、基材シート42と第1シート43とを接着する第1接着部45と、基材シート42と第2シート44とを接着する第2接着部46と、を有し、第1接着部45および第2接着部46は、酢酸ビニル系エマルジョン接着剤又はスターチ糊である。
[0059]
 この構成によれば、基材シート42と第1シート43とが接着され、基材シート42と第2シート44とが接着される。これらの構成によって、剛度等が均一なラッパー41を構成できる。また、発明者らは、第1接着部45および第2接着部46として酢酸ビニル系エマルジョン接着剤又はスターチ糊を用いることで、基材シート42に対して第1シート43又は第2シート44が剥がれない強固なラッパー41を実現できることを実験的に見出した。
[0060]
 この場合、第1シート43および第2シート44は、20~45g/m の坪量を有する。この構成によれば、硬すぎず、適度な柔軟性を有するラッパー41を実現できる。
[0061]
 この場合、基材シート42は、6~18μmの厚さを有する。この構成によれば、硬すぎず、適度な柔軟性を有するラッパー41を実現できる。
[0062]
 前記たばこ充填材23は、葉たばこ粉砕物をシート状に成形したシート状成形物の刻みおよび/または葉たばこの刻みを、ランダムな配向で充填して形成される。この構成によれば、たばこ充填材23の見た目を伝統的な紙巻たばこと同様にすることができ、ユーザに違和感を生じることを防止できる。
[0063]
 非燃焼加熱型喫煙物品は、たばこ充填材23から発生するエアロゾルをろ過するフィルター部26と、フィルター部26とラッパー41で巻き回されたたばこ部24とを連結する筒状の連結部27と、を備え、連結部27は、通気孔部28を有する。この構成によれば、通気孔部28によって外気を取り込んで、たばこ充填材23から発生するエアロゾルを適切に希釈することができる。これによって、エアロゾルの濃度を適宜に調節することができ、エアロゾルの濃度が異なる複数のバリエーションの非燃焼加熱型喫煙物品を提供できる。
[0064]
 フィルター部26は、中空部を有する第1セグメント31と、第1セグメント31と隣接した中実の第2セグメント32と、を有する。この構成によれば、第1セグメント31の長さと、第2セグメント32の長さの比を変更することで、ユーザの口腔へのエアロゾルのデリバリー量を増減させることができる。これによって、製品の仕向け地等に応じて、エアロゾルのデリバリー量を簡単に増減させることができ、製品設計を容易にすることができる。
[0065]
 前記第1香料成分62は、メンソールである。一般に、メンソールは、紙等を透過する透過性が高い。このため、例えばメンソールをラッパーの内側に含ませると、非燃焼加熱型喫煙物品を蔵置している間にメンソールがラッパーを透過して、ラッパーを中心とする放射状の起毛(メンソールによって形成された起毛)を生じたり、透過したメンソールによってラッパーに染みを生じたりする不具合を生じることがしばしばある。上記の構成によれば、金属製の基材シート42のバリヤー効果によって、内側に位置するメンソールがラッパー41を透過することがなく、蔵置中にラッパー41からメンソールの起毛を生じたり、ラッパー41に染みを生じたりすることを防止できる。これによって、非燃焼加熱型喫煙物品に不具合を生じる可能性を著しく低減できる。
[0066]
 電気加熱型喫煙システムは、上記の非燃焼加熱型喫煙物品と、非燃焼加熱型喫煙物品に加熱するヒータ21と、を備える。この構成によれば、ヒータ21の駆動によって非燃焼加熱型喫煙物品を加熱することができ、非燃焼型の喫煙物品を簡単な構造で実現できる。
[0067]
 非燃焼加熱型喫煙物品の製造方法は、金属製の基材シート42の内面側に紙製の第1シート43を接着するとともに、基材シート42の外面側に紙製の第2シート44を接着してラッパー41を形成し、第1シート43に第1香料成分62を含有させ、第1シート43を内側にしてラッパー41をたばこ充填材23の周囲に巻き回してロッド14(非燃焼加熱型喫煙物品)を製造する。
[0068]
 この構成によれば、極めて簡単な工程によって、第1シート43に香料成分を持たせた非燃焼加熱型喫煙物品を実現できる。また、第1シート43が内側になるために、第1香料成分62が基材シート42を貫通することがなく、ラッパー41表面に第1香料成分62による染みを生じることがない。これによって、非燃焼加熱型喫煙物品の外観を向上できる。さらに、第1シート43に第1香料成分62を持たせることができるために、製品設計時の自由度を向上できる。
[0069]
 他の態様の非燃焼加熱型喫煙物品の製造方法は、紙製の第1シート43に第1香料成分62を含有させ、金属製の基材シート42の一方の面に第1シート43を接着するとともに、基材シート42の他方の面に紙製の第2シート44を接着してラッパー41を形成し、第1シート43を内側にしてラッパー41をたばこ充填材23の周囲に巻き回して非燃焼加熱型喫煙物品を製造する。この構成によれば、極めて簡単な工程によって、第1シート43に香料成分を持たせた非燃焼加熱型喫煙物品を実現できる。また、上記方法に比して第1シート43に第1香料成分62を含有させるのと同時に、基材シート42に対して第1シート43および第2シート44を接着できる。これによって、生産ラインを短くすることができ、製造コスト削減を図ることができる。
[0070]
 非燃焼加熱型喫煙物品および電気加熱型喫煙システム11は、上記実施形態および各変形例に記載されたものに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
実施例
[0071]
 実施例の電気加熱型喫煙システム11は、一例として、以下のように作成した。
 [生産ラインおよび包装容器]
 基材シート42、第1シート43、および第2シート44は、幅1045mmで用意した。そして、基材シート42の一方の面に対して、第1接着部45を用いて第1シート43を接着した。第1接着部45は、酢酸ビニルエマルジョン系接着剤を用いた。そして、基材シート42の他方の面に対して、第2接着部46を用いて第2シート44を接着した。第2接着部46は、酢酸ビニルエマルジョン系接着剤を用いた。これによって、一体になった1045mm幅のラッパー41を形成した。そして、この1045mm幅のラッパー41を巻き取ってロール状にした。このラッパー41のロールを、スリッターを用いて53mm幅に切断した。さらに、53mm幅に切断されたロール状のラッパー41を送り方向に繰り出して、第1シート43に対して第1香料成分62であるメンソールを塗布した。メンソールは、エチルアルコールに溶解された状態で第1シート43に塗布された。メンソールの塗布量は、円周24.5mm×全長56mmのたばこ部24の1本当たり、1.76mgとした。
[0072]
 エチルアルコールを蒸発させた後、ラッパー41をボビン52に巻取り、真空パック(包装容器)で密封した。真空パックは、厚さ25μmのナイロンと、厚さ100μmの低密度ポリエチレンと、を貼り合わせて構成した。
 [たばこ部]
[0073]
 たばこ充填材23は、乾燥したたばこ葉を平均粒径が20~200μm程度になるように粉砕して均一化したものをシート状に成形し、それを幅0.8mmかつ長さ1~40mmの細長い帯状に刻んだものを用いた。このように葉たばこ粉砕物をシート状に成形したたばこ充填材23に対して、エアロゾル生成基材および第2香料(メンソール)を含有させた。葉たばこ粉砕物をシート状に成形したたばこ充填材23に対して、17重量%のエアロゾル生成基材を含有させた。また、たばこ充填材23中のメンソールの含有量を39000ppmとした。エアロゾル生成基材としては、グリセリンを用いた。このように構成したたばこ充填材23を、ランダムな配向でラッパー41の内部に充填した。
 [ラッパー]
[0074]
 基材シート42は、6μmの厚みのアルミニウム箔によって形成した。第1シート43および第2シート44は、20g/m の坪量の純白ロール紙で構成した。第1接着部45および第2接着部46として、酢酸ビニルエマルジョン系接着剤を用いた。基材シート42の両面の全体に、酢酸ビニルエマルジョン系接着剤を塗布した。
 [たばこ巻き上げ機]
[0075]
  前述の方法で作られたラッパー41とたばこ充填材23を用いてたばこ部24を巻き上げた。
 たばこ部24の巻き上げには、Hauni社製のたばこ巻き上げ機Protos M5を用いた。金属箔を含むラッパーを使用しているため、Protos M5に内蔵されているマイクロウェーブ透過方式のたばこ充填密度自動制御装置は作動させずに、たばこ充填密度の操作はマニュアル操作で行なった。当該条件にて、円周24.5mmかつ全長56mmのたばこ部24を、5000本/minで製造できた。これによって、本実施例のたばこ部24の製造効率が比較的良好であることが実証できた。また、たばこ部24の外観に目立った傷が形成されたサンプルはほとんどなかった。
 [第1香料の塗工量および第1香料の蔵置安定性]
[0076]
 ラッパー41の第1シート43に含有される第1香料として、メンソールを用いた。第1シート43に対して、円周24.5mm×全長56mmのたばこ部24の1本当たり、1.76mgのメンソールを塗布又は浸漬させた。このラッパー41を真空パックに密封した。このように真空パックで密封したラッパー41を、温度22℃、相対湿度60%の環境下にて保管した。14日経過後に、再び真空パックを開放して、メンソール量を測定したところ、たばこ部24の1本当たり、1.69mgのメンソールが残存していることが確認された。したがって、メンソールの減少量は、4%以下であり、メンソールの蔵置安定性については、良好であった。
 [たばこ部の外観品質に関する評価]
[0077]
 本実施例のたばこ部24(円周24.5mm×全長56mm)を14日間蔵置後、第1シート43(内シート)に含有された第1香料(メンソール)が基材シート42を貫通して、第2シート44に染み出すか否かについて評価した。その結果、200サンプル中、全てのサンプルでメンソールの染み出しを生じることはなかった。したがって、蔵置後のたばこ部24の外観品質は良好であった。

符号の説明

[0078]
11…電気加熱型喫煙システム、12…本体、14…ロッド、23…たばこ充填材、24…たばこ部、25…吸口、26…フィルター部、27…連結部、41…ラッパー、42…基材シート、43…第1シート、44…第2シート、45…第1接着部、46…第2接着部。

請求の範囲

[請求項1]
 たばこ充填材と、
 前記たばこ充填材を取り囲むラッパーと、
 を備え、
 前記ラッパーは、
 金属製の基材シートと、
 前記基材シートの前記たばこ充填材側の一方の面に接着された紙製の第1シートと、
 前記基材シートの前記一方の面とは反対側の他方の面に接着された紙製の第2シートと、
 を有する非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項2]
 前記第1シートは、第1香料成分を含む請求項1に記載の非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項3]
 前記たばこ充填材は、前記第1香料成分と同一又は異なる第2香料成分を有し、
 前記第2香料成分の総質量に対する、前記第1香料成分の総質量の割合は、5~15%である請求項2に記載の非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項4]
 前記ラッパーは、
 前記基材シートと前記第1シートとを接着する第1接着部と、
 前記基材シートと前記第2シートとを接着する第2接着部と、
 を有し、
 前記第1接着部および前記第2接着部は、酢酸ビニル系エマルジョン接着剤又はスターチ糊である請求項1に記載の非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項5]
 前記第1シートおよび前記第2シートは、20~45g/m の坪量を有する請求項1に記載の非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項6]
 前記基材シートは、6~18μmの厚さを有する請求項1に記載の非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項7]
 前記たばこ充填材は、葉たばこの刻み、および/または葉たばこ粉砕物をシート状に成形したものを所定幅に刻んだものをランダムな配向で充填して形成される請求項1に記載の非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項8]
 前記たばこ充填材から発生するエアロゾルをろ過するフィルター部と、
 前記フィルター部と前記ラッパーとを連結する筒状の連結部と、
 を備え、
 前記連結部は、通気孔部を有する請求項1に記載の非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項9]
 前記フィルター部は、
 中空部を有する第1セグメントと、
 前記第1セグメントと隣接した中実の第2セグメントと、
 を有する請求項8に記載の非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項10]
 前記第1香料成分は、メンソールである請求項2に記載の非燃焼加熱型喫煙物品。
[請求項11]
 請求項1に記載の非燃焼加熱型喫煙物品と、
 前記非燃焼加熱型喫煙物品に加熱するヒータと、
 を備える電気加熱型喫煙システム。
[請求項12]
 金属製の基材シートの一方の面に紙製の第1シートを接着するとともに、前記基材シートの前記一方の面とは反対側の他方の面に紙製の第2シートを接着してラッパーを形成し、
 前記第1シートに第1香料成分を含有させ、
 前記第1シートを内側にして前記ラッパーをたばこ充填材の周囲に巻き回して非燃焼加熱型喫煙物品を製造する非燃焼加熱型喫煙物品の製造方法。
[請求項13]
 紙製の第1シートに第1香料成分を含有させ、
 金属製の基材シートの一方の面に前記第1シートを接着するとともに、前記基材シートの前記一方の面とは反対側の他方の面に紙製の第2シートを接着してラッパーを形成し、
 前記第1シートを内側にして前記ラッパーをたばこ充填材の周囲に巻き回して非燃焼加熱型喫煙物品を製造する非燃焼加熱型喫煙物品の製造方法。
[請求項14]
 前記たばこ充填材を備える非燃焼加熱型喫煙物品を製造するための製造方法であって、
 前記たばこ充填材に、前記第1香料成分と同一又は異なる第2香料成分を含有させ、
 前記第2香料成分の総質量に対する、前記第1香料成分の総質量の割合は、5~15%である請求項12又は請求項13に記載の非燃焼加熱型喫煙物品の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]