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1. WO2020111068 - レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びレジストパターン形成方法

Document

明 細 書

発明の名称 レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びレジストパターン形成方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133  

実施例

0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167  

産業上の利用可能性

0168  

符号の説明

0169  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1  

明 細 書

発明の名称 : レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びレジストパターン形成方法

技術分野

[0001]
 本発明は、レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びレジストパターン形成方法に関する。

背景技術

[0002]
 半導体デバイスの製造にあたっては、基板の少なくとも一方の面側にレジスト下層膜形成用組成物により、レジスト下層膜を形成し、このレジスト下層膜の上記基板とは反対の面側にレジスト膜形成用組成物等を用いてレジストパターンを形成する方法が用いられている。このレジストパターンをマスクとしてレジスト下層膜をエッチングし、得られたレジスト下層膜パターンをマスクとしてさらに基板をエッチングすることができる。
[0003]
 このようなレジスト下層膜形成用組成物に用いられる材料について、種々の検討が行われている(特開2013-83833号公報参照)。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2013-83833号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 最近では、複数種のトレンチ、特に互いに異なるアスペクト比を有するトレンチを有する基板が用いられている。この場合、レジスト下層膜形成用組成物には、埋め込み性及び平坦性に優れるレジスト下層膜を形成できることが求められている。
[0006]
 本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、埋め込み性及び平坦性に優れるレジスト下層膜を形成することができるレジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びレジストパターン形成方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記課題を解決するためになされた発明は、芳香環を有する化合物と、フッ素原子を有する重合体と、有機溶媒とを含有し、上記フッ素原子を有する重合体が、下記式(1)で表される第1構造単位と、下記式(2)で表される第2構造単位とを有するレジスト下層膜形成用組成物である。
[化1]


(式(1)中、R は、フッ素原子を有する炭素数1~20の1価の有機基である。R は、水素原子又は炭素数1~20の1価の炭化水素基である。)
[化2]


(式(2)中、R は、炭素数1~20の1価の炭化水素基である。R は、水素原子又は炭素数1~20の1価の炭化水素基である。)
[0008]
 上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該レジスト下層膜形成用組成物から形成されるレジスト下層膜である。
[0009]
 上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、基板の一方の面側に当該レジスト下層膜形成用組成物を塗工する工程と、上記レジスト下層膜形成用組成物塗工工程により形成されたレジスト下層膜の上記基板とは反対の面側にケイ素含有膜を形成する工程と、上記ケイ素含有膜の上記基板とは反対の面側にレジスト膜形成用組成物を塗工する工程と、上記レジスト膜形成用組成物塗工工程により形成されたレジスト膜を放射線により露光する工程と、上記露光されたレジスト膜を現像する工程とを備えるレジストパターン形成方法である。

発明の効果

[0010]
 本発明のレジスト下層膜形成用組成物によれば、埋め込み性及び平坦性に優れるレジスト下層膜を形成することができる。本発明のレジスト下層膜は、埋め込み性及び平坦性に優れている。本発明のレジストパターン形成方法によれば、このような埋め込み性及び平坦性に優れるレジスト下層膜を用いることにより、良好なレジストパターンを形成することができる。従って、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの製造等に好適に用いることができる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 平坦性の評価方法を説明するための模式的断面図である。

発明を実施するための形態

[0012]
<レジスト下層膜形成用組成物>
 当該レジスト下層膜形成用組成物は、芳香環を有する化合物(以下、「[A]化合物」ともいう)と、フッ素原子を有する重合体(以下、「[B]重合体」ともいう)と、有機溶媒(以下、「[C]有機溶媒」ともいう)とを含有し、上記[B]重合体が、式(1)で表される第1構造単位(以下、「構造単位(I)」ともいう)と、式(2)で表される第2構造単位(以下、「構造単位(II)」ともいう)とを有する。
[0013]
 当該レジスト下層膜形成用組成物は、[A]化合物、[B]重合体及び[C]有機溶媒以外に、酸発生剤(以下、「[D]酸発生剤」ともいう)及び/又は架橋剤(以下、「[E]架橋剤」ともいう)を含有することが好ましく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有していてもよい。
[0014]
 当該レジスト下層膜形成用組成物は、[A]化合物と[B]重合体と[C]有機溶媒とを含有し、[B]重合体が構造単位(I)と構造単位(II)とを有することで、埋め込み性及び平坦性に優れるレジスト下層膜を形成することができる。当該レジスト下層膜形成用組成物が上記構成を備えることで上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば芳香環を有する[A]化合物に、構造単位(I)及び構造単位(II)を有する特定構造の[B]重合体を加えることにより、レジスト下層膜形成用組成物の塗工工程におけるレジスト下層膜形成用組成物の流動性等が向上することなどが考えられる。
 以下、各成分について説明する。
[0015]
<[A]化合物>
 [A]化合物は、芳香環を有する化合物である。[A]化合物としては、芳香環を有するものであれば特に限定されず用いることができる。[A]化合物は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[0016]
 芳香環としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、インデン環、ピレン環、フルオレニリデンビフェニル環、フルオレニリデンビナフタレン環等の芳香族炭素環、フラン環、ピロール環、チオフェン環、ホスホール環、ピラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環等の芳香族複素環などが挙げられる。これらの中で、芳香族炭素環が好ましい。
[0017]
 [A]化合物としては、芳香環を含む構造単位を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、芳香環含有化合物等が挙げられる。「重合体」とは、構造単位を2つ以上有する化合物をいう。「芳香環含有化合物」とは、芳香環を含み、構造単位を1つ有する化合物をいう。芳香環含有化合物の分子量としては、例えば300以上3,000以下である。当該レジスト下層膜形成用組成物は、[A]化合物として[A]重合体を用いると、塗工性をより向上させることができる。
[0018]
 [A]重合体としては、例えば主鎖に芳香環を有する重合体、主鎖に芳香環を有さず側鎖に芳香環を有する重合体等が挙げられる。「主鎖」とは、重合体における原子により構成される鎖のうち最も長いものをいう。「側鎖」とは、重合体における原子により構成される鎖のうち最も長いもの以外をいう。
[0019]
 [A]重合体としては、例えば重縮合化合物、重縮合以外の反応により得られる化合物等が挙げられる。
[0020]
 [A]重合体しては、例えばノボラック樹脂、レゾール樹脂、スチレン樹脂、アセナフチレン樹脂、インデン樹脂、アリーレン樹脂、トリアジン樹脂、カリックスアレーン樹脂等が挙げられる。
[0021]
(ノボラック樹脂)
 ノボラック樹脂は、フェノール性化合物と、アルデヒド類又はジビニル化合物等とを酸性触媒を用いて反応させて得られる樹脂である。複数のフェノール性化合物と、アルデヒド類又はジビニル化合物等とを混合して反応させてもよい。
[0022]
 フェノール性化合物としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ビスフェノールA、p-tert-ブチルフェノール、p-オクチルフェノール、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(3-ヒドロキシフェニル)フルオレン、4,4’-(α-メチルべンジリデン)ビスフェノール等のフェノール類、α-ナフトール、β-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、9,9-ビス(6-ヒドロキシナフチル)フルオレン等のナフトール類、9-アントロール等のアントロール類、1-ヒドロキシピレン、2-ヒドロキシピレン等のピレノール類などが挙げられる。
[0023]
 アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、1-ナフトアルデヒド、2-ナフトアルデヒド、1-ホルミルピレン等のアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等のアルデヒド源などが挙げられる。
[0024]
 ジビニル化合物類としては、例えばジビニルベンゼン、ジシクロペンタジエン、テトラヒドロインデン、4-ビニルシクロヘキセン、5-ビニルノルボルナ-2-エン、ジビニルピレン、リモネン、5-ビニルノルボルナジエン等が挙げられる。
[0025]
 ノボラック樹脂としては、例えばフェノール及びホルムアルデヒドに由来する構造単位を有する樹脂、クレゾール及びホルムアルデヒドに由来する構造単位を有する樹脂、ジヒドロキシナフタレン及びホルムアルデヒドに由来する構造単位を有する樹脂、フルオレンビスフェノール及びホルムアルデヒドに由来する構造単位を有する樹脂、フルオレンビスナフトール及びホルムアルデヒドに由来する構造単位を有する樹脂、ヒドロキシピレン及びホルムアルデヒドに由来する構造単位を有する樹脂、ヒドロキシピレン及びナフトアルデヒドに由来する構造単位を有する樹脂、4,4’-(α-メチルべンジリデン)ビスフェノール及びホルムアルデヒドに由来する構造単位を有する樹脂、フェノール化合物及びホルミルピレンに由来する構造単位を有する樹脂、これらを組み合わせた樹脂、これらの樹脂のフェノール性水酸基の水素原子の一部又は全部をプロパルギル基等で置換した樹脂などが挙げられる。
[0026]
(レゾール樹脂)
 レゾール樹脂は、フェノール性化合物と、アルデヒド類とをアルカリ性触媒を用いて反応させて得られる樹脂である。
[0027]
(スチレン樹脂)
 スチレン樹脂は、芳香環及び重合性炭素-炭素二重結合を有する化合物に由来する構造単位を有する樹脂である。スチレン樹脂は、上記構造単位以外にも、アクリル系単量体、ビニルエーテル類等に由来する構造単位を有していてもよい。
[0028]
 スチレン樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリヒドロキシスチレン、ポリフェニル(メタ)アクリレート、これらを組み合わせた樹脂等が挙げられる。
[0029]
(アセナフチレン樹脂)
 アセナフチレン樹脂は、アセナフチレン骨格を有する化合物に由来する構造単位を有する樹脂である。
[0030]
 アセナフチレン樹脂としては、例えばアセナフチレンとヒドロキシメチルアセナフチレンとの共重合体等が挙げられる。
[0031]
(インデン樹脂)
 インデン樹脂は、インデン骨格を有する化合物に由来する構造単位を有する樹脂である。
[0032]
(アリーレン樹脂)
 アリーレン樹脂は、アリーレン骨格を含む化合物に由来する構造単位を有する樹脂である。アリーレン骨格としては、例えばフェニレン骨格、ナフチレン骨格、ビフェニレン骨格等が挙げられる。
[0033]
 アリーレン樹脂としては、例えばポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンスルフィド、ポリアリーレンエーテルスルホン、ポリアリーレンエーテルケトン、ビフェニレン骨格を含む構造単位を有する樹脂、ビフェニレン骨格を含む構造単位とアセナフチレン骨格を含む化合物に由来する構造単位とを有する樹脂等が挙げられる。
[0034]
(トリアジン樹脂)
 トリアジン樹脂は、トリアジン骨格を有する化合物に由来する構造単位を有する樹脂である。
[0035]
 トリアジン骨格を有する化合物としては、例えばメラミン化合物、シアヌル酸化合物等が挙げられる。
[0036]
 [A]重合体がノボラック樹脂、レゾール樹脂、スチレン樹脂、アセナフチレン樹脂、インデン樹脂、アリーレン樹脂又はトリアジン樹脂の場合、[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の下限としては、1,000が好ましく、2,000がより好ましく、3,000がさらに好ましく、4,000が特に好ましい。また、上記Mwの上限としては、100,000が好ましく、60,000がより好ましく、30,000がさらに好ましく、15,000が特に好ましい。[A]重合体のMwを上記範囲とすることで、レジスト下層膜の埋め込み性及び平坦性をより向上させることができる。
[0037]
 [A]重合体のMw/Mn(Mnは、GPCによるポリスチレン換算数平均分子量である)の上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2がさらに好ましい。上記Mw/Mnの下限としては、通常1であり、1.2が好ましい。
[0038]
 本明細書において、重合体のMw及びMnは、GPCカラム(東ソー(株)の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本)を使用し、流量:1.0mL/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(検出器:示差屈折計)により測定される値である。
[0039]
(カリックスアレーン樹脂)
 カリックスアレーン樹脂は、ヒドロキシ基が結合する芳香環が炭化水素基を介して複数個環状に結合した環状オリゴマー又はこのヒドロキシ基、芳香環及び炭化水素基が有する水素原子の一部若しくは全部が置換されたものである。
[0040]
 カリックスアレーン樹脂としては、例えばフェノール、ナフトール等のフェノール化合物とホルムアルデヒドとから形成される環状4~12量体、フェノール、ナフトール等のフェノール化合物とベンズアルデヒド化合物とから形成される環状4~12量体、これらの環状体が有するフェノール性水酸基の水素原子をプロパルギル基等で置換した樹脂等が挙げられる。
[0041]
 カリックスアレーン樹脂の分子量の下限としては、500が好ましく、700がより好ましく、1,000がさらに好ましい。上記分子量の上限としては、5,000が好ましく、3,000がより好ましく、1,500がさらに好ましい。
[0042]
 [A]化合物は、水酸基を有することが好ましい。水酸基としては、例えばフェノール性水酸基、アルコール性水酸基等が挙げられる。[A]化合物が水酸基を有すると、後述する[D]酸発生剤、[E]架橋剤等により、[A]化合物の架橋反応を促進させることができる。
[0043]
 [A]化合物の含有割合の下限としては、当該レジスト下層膜形成用組成物における[C]有機溶媒以外の全成分に対して、20質量%が好ましく、35質量%がより好ましく、45質量%がさらに好ましく、55質量%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、99質量%が好ましく、95質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましく、85質量%が特に好ましい。
[0044]
 当該レジスト下層膜形成用組成物における[A]化合物の含有割合の下限としては、0.1質量%が好ましく、1質量%がより好ましく、2質量%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、50質量%が好ましく、20質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。
[0045]
[[A]化合物の合成方法]
 [A]化合物は、公知の方法に従って合成してもよく、商業的に入手可能な市販品を用いてもよい。
[0046]
<[B]重合体>
 [B]重合体は、フッ素原子を有する重合体であって、構造単位(I)と構造単位(II)とを有する。[B]重合体は、構造単位(I)及び構造単位(II)以外の他の構造単位を有していてもよい。
 以下、各構造単位について説明する。
[0047]
[構造単位(I)]
 構造単位(I)は、下記式(1)で表される構造単位である。
[0048]
[化3]


[0049]
 上記式(1)中、R は、フッ素原子を有する炭素数1~20の1価の有機基である。R は、水素原子又は炭素数1~20の1価の炭化水素基である。
[0050]
 「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。炭素数1~20の1価の有機基としては、例えば炭素数1~20の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素-炭素間に2価のヘテロ原子含有基を含む基、上記炭化水素基及び上記2価のヘテロ原子含有基を含む基が有する水素原子の一部又は全部を1価のヘテロ原子含有基で置換した基等が挙げられる。
[0051]
 炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基などの鎖状炭化水素基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、シクロプロペニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の橋かけ環炭化水素基などの脂環式炭化水素基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などの芳香族炭化水素基などが挙げられる。
[0052]
 2価のヘテロ原子含有基としては、例えば-CO-、-CS-、-NH-、-O-、-S-、これらを組み合わせた基等が挙げられる。
[0053]
 1価のヘテロ原子含有基としては、例えばヒドロキシ基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
[0054]
 R で表されるフッ素原子を有する炭素数1~20の1価の有機基としては、例えば上記例示した炭素数1~20の1価の有機基が有する水素原子の一部又は全部をフッ素原子で置換した基等が挙げられる。
[0055]
 フッ素原子を有する炭素数1~20の1価の有機基の具体例としては、例えばトリフルオロメチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロパン-1-イル基、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル基、へプタフルオロプロパン-1-イル基、2,2,3,3,4,4,4-へプタフルオロブタン-1-イル基、ノナフルオロブタン-1-イル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6-ノナフルオロヘキサン-1-イル基、トリデカフルオロヘキサン-1-イル基等のフッ素化アルキル基などのフッ素化鎖状炭化水素基、ウンデカフルオロシクロヘキサン-1-イル基、ウンデカフルオロシクロヘキサン-1-イルメチル基等のフッ素化シクロアルキル基などのフッ素化脂環式炭化水素基、2,4,6-トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等のフッ素化アリール基、ペンタフルオロベンジル基等のフッ素化アラルキル基などのフッ素化芳香族炭化水素基などのフッ素化炭化水素基、4,4,4-トリフルオロ-3-オキソブタン-1-イル基等のオキソ基及びフッ素原子含有基、4,4,5,5,6,6,6-へプタフルオロ-3-オキサヘキサン-1-イル基等のエーテル基及びフッ素原子含有基、2-ヒドロキシ-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン-1-イル基、4-ヒドロキシ-4-トリフルオロメチル-5,5,5-トリフルオロペンタン-2-イル基、3,5-ジ(1-ヒドロキシ-1-トリフルオロメチル-2,2,2-トリフルオロエチル)シクロヘキサン-1-イル基等のヒドロキシ基及びフッ素原子含有基などの酸素原子及びフッ素原子含有基などが挙げられる。
[0056]
 R としては、フッ素化炭化水素基が好ましく、フッ素化鎖状炭化水素基がより好ましく、フッ素化アルキル基がさらに好ましく、2,2,2-トリフルオロエチル基又は1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル基が特に好ましい。
[0057]
 R で表される炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、例えば上記炭素数1~20の1価の炭化水素基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
[0058]
 R としては、水素原子又は鎖状炭化水素基が好ましく、水素原子又はアルキル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
[0059]
 構造単位(I)としては、例えば下記式(1-1)~(1-8)で表される構造単位(以下、「構造単位(I-1)~(I-8)」ともいう)等が挙げられる。
[0060]
[化4]


[0061]
 上記式(1-1)~(1-8)中、R は、上記式(1)と同義である。
[0062]
 構造単位(I)としては、構造単位(I-1)又は(I-2)が好ましい。
[0063]
 構造単位(I)の含有割合の下限としては、[B]重合体を構成する全構造単位に対して、1モル%が好ましく、10モル%がより好ましく、20モル%がさらに好ましく、40モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、99モル%が好ましく、90モル%がより好ましく、80モル%がさらに好ましく、75モル%が特に好ましい。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、レジスト下層膜の埋め込み性及び平坦性をより向上させることができる。
[0064]
[構造単位(II)]
 構造単位(II)は、下記式(2)で表される構造単位である。
[0065]
[化5]


[0066]
 上記式(2)中、R は、炭素数1~20の1価の炭化水素基である。R は、水素原子又は炭素数1~20の1価の炭化水素基である。
[0067]
 R 及びR で表される炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、例えば上記炭素数1~20の1価の炭化水素基として例示した基と同様の基等が挙げられる。
[0068]
 R としては、鎖状炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましく、ブタン-1-イル基又は2-エチルヘキサン-1-イル基がさらに好ましい。
[0069]
 R としては、水素原子又は鎖状炭化水素基が好ましく、水素原子又はアルキル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
[0070]
 構造単位(II)としては、例えば下記式(2-1)~(2-8)で表される構造単位(以下、「構造単位(II-1)~(II-8)」ともいう)等が挙げられる。
[0071]
[化6]


[0072]
 上記式(2-1)~(2-8)中、R は、上記式(2)と同義である。
[0073]
 構造単位(II)としては、構造単位(II-1)又は(II-2)が好ましい。
[0074]
 構造単位(II)の含有割合の下限としては、[B]重合体を構成する全構造単位に対して、1モル%が好ましく、5モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましく、20モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、99モル%が好ましく、90モル%がより好ましく、75モル%がさらに好ましく、60モル%が特に好ましい。構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、レジスト下層膜の埋め込み性及び平坦性をより向上させることができる。
[0075]
[他の構造単位]
 他の構造単位としては、例えば(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位、アセナフチレン化合物に由来する構造単位等が挙げられる。
[0076]
 [B]重合体が他の構造単位を有する場合、他の構造単位の含有割合の上限としては、[B]重合体を構成する全構造単位に対して、20モル%が好ましく、5モル%がより好ましい。[B]重合体における他の構造単位の含有割合は0モル%であってもよい。
[0077]
 [B]重合体の重量平均分子量(Mw)の下限としては、1,000が好ましく、2,000がより好ましく、3,000がさらに好ましく、4,000が特に好ましい。上記Mwの上限としては、100,000が好ましく、50,000がより好ましく、30,000がさらに好ましく、20,000が特に好ましい。[B]重合体のMwを上記範囲とすることで、レジスト下層膜の埋め込み性及び平坦性をより向上させることができる。
[0078]
 [B]重合体のMw/Mnの上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2.5がさらに好ましい。上記Mw/Mnの下限としては、通常1であり、1.2が好ましい。
[0079]
 [B]重合体の含有割合の下限としては、当該レジスト下層膜形成用組成物における[C]有機溶媒以外の全成分に対して、1質量%が好ましく、3質量%がより好ましく、5質量%がさらに好ましく、10質量%が特に好ましく、15質量%がさらに特に好ましく、20質量%が最も好ましい。上記含有割合の上限としては、70質量%が好ましく、65質量%がより好ましく、60質量%がさらに好ましく、55質量%が特に好ましく、50質量%がさらに特に好ましく、40質量%が最も好ましい。
[0080]
 当該レジスト下層膜形成用組成物における[B]重合体の含有割合の下限としては、0.01質量%が好ましく、0.1質量%がより好ましく、1質量%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、50質量%が好ましく、20質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。
[0081]
 [B]重合体の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、1質量部が好ましく、3質量部がより好ましく、5質量部がさらに好ましく、10質量部が特に好ましく、15質量部がさらに特に好ましく、25質量部が最も好ましい。上記含有量の上限としては、200質量部が好ましく、175質量部がより好ましく、150質量部がさらに好ましく、125質量部が特に好ましく、100質量部がさらに特に好ましく、75質量部が最も好ましい。
[0082]
 [B]重合体の含有割合又は含有量を上記範囲とすることで、レジスト下層膜の埋め込み性及び平坦性をより向上させることができる。
[0083]
[[B]重合体の合成方法]
 [B]重合体は、例えば構造単位(I)を与える単量体と、構造単位(II)を与える単量体と、必要に応じて他の構造単位を与える単量体とを、それぞれ所定の含有割合になるような使用量で用い公知の方法により重合させることによって合成することができる。
[0084]
<[C]有機溶媒>
 [C]有機溶媒は、[A]化合物、[B]重合体及び必要に応じて含有される任意成分を溶解又は分散できるものであれば特に限定されない。
[0085]
 [C]有機溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、含窒素系溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。[C]有機溶媒は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[0086]
 アルコール系溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール等のモノアルコール系溶媒、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒などが挙げられる。
[0087]
 ケトン系溶媒としては、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の鎖状ケトン系溶媒、シクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒などが挙げられる。
[0088]
 エーテル系溶媒としては、例えばn-ブチルエーテル等の鎖状エーテル系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等の環状エーテル系溶媒などの多価アルコールエーテル系溶媒、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒などが挙げられる。
[0089]
 エステル系溶媒としては、例えばジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル等の酢酸モノエステル系溶媒、γ-ブチロラクトン等のラクトン系溶媒、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル系溶媒などが挙げられる。
[0090]
 含窒素系溶媒としては、例えばN,N-ジメチルアセトアミド等の鎖状含窒素系溶媒、N-メチルピロリドン等の環状含窒素系溶媒などが挙げられる。
[0091]
 炭化水素系溶媒としては、例えばデカリン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。
[0092]
 [C]有機溶媒としては、エステル系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルカルボキシレート系溶媒がより好ましく、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテルがさらに好ましい。
[0093]
 当該レジスト下層膜形成用組成物における[C]有機溶媒の含有割合の下限としては、50質量%が好ましく、60質量%がより好ましく、70質量%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、99.9質量%が好ましく、99質量%がより好ましく、95質量%がさらに好ましい。
[0094]
[[D]酸発生剤]
 [D]酸発生剤は、放射線又は熱の作用により酸を発生する成分である。当該レジスト下層膜形成用組成物が[D]酸発生剤を含有すると、発生した酸により[A]化合物等の架橋反応が促進され、レジスト下層膜の溶媒耐性をより向上させることができる。
[0095]
 [D]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N-スルホニルオキシイミド化合物等が挙げられる。
[0096]
 オニウム塩化合物としては、例えばトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2-(アダマンタン-1-イルカルボニルオキシ)-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン-1-スルホネート、トリフェニルスルホニウムノルボルナンスルトン-2-イルオキシカルボニルジフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムピペリジン-1-イルスルホニル-1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロパン-1-スルホネート、トリフェニルスルホニウムアダマンタン-1-イルオキシカルボニルジフルオロメタンスルホネート、4-シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4-メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ-n-ブタンスルホネート等のスルホニウム塩、1-(4-n-ブトキシナフタレン-1-イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1-(6-n-ブトキシナフタレン-1-イル)テトラヒドロチオフェニウム2-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-イル-1,1,2,2-テトラフルオロエタン-1-スルホネート、1-(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等のテトラヒドロチオフェニウム塩、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4-t-ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4-t-ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ-n-ブタンスルホネート、4-メトキシフェニルフェニルヨードニウムカンファースルホネート等のヨードニウム塩などが挙げられる。
[0097]
 N-スルホニルオキシイミド化合物としては、例えばN-(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボキシイミド、N-(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボキシイミド等が挙げられる。
[0098]
 [D]酸発生剤としては、オニウム塩化合物が好ましく、ヨードニウム塩がより好ましく、ビス(4-t-ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ-n-ブタンスルホネートがさらに好ましい。
[0099]
 当該レジスト下層膜形成用組成物が[D]酸発生剤を含有する場合、[D]酸発生剤の含有量の下限としては、[A]化合物100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、0.5質量部がより好ましく、1質量部がさらに好ましく、2質量部が特に好ましい。上記含有量の上限としては、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、10質量部がさらに好ましく、8質量部が特に好ましい。[D]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、レジスト下層膜の溶媒耐性をさらに向上させることができる。
[0100]
[[E]架橋剤]
 [E]架橋剤は、熱や酸の作用により、当該レジスト下層膜形成用組成物中の[A]化合物等の成分同士の架橋結合を形成するか、又は自らが架橋構造を形成する成分である。当該レジスト下層膜形成用組成物が[E]架橋剤を含有すると、レジスト下層膜の溶媒耐性をより向上させることができる。
[0101]
 架橋剤としては、例えば多官能(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、ヒドロキシメチル基置換フェノール化合物、アルコキシアルキル基含有フェノール化合物、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物等が挙げられる。
[0102]
 多官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
[0103]
 エポキシ化合物としては、例えばノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。
[0104]
 ヒドロキシメチル基置換フェノール化合物としては、例えば2-ヒドロキシメチル-4,6-ジメチルフェノール、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン、3,5-ジヒドロキシメチル-4-メトキシトルエン[2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-p-クレゾール]等が挙げられる。
[0105]
 アルコキシアルキル基含有フェノール化合物としては、例えばメトキシメチル基含有フェノール化合物、エトキシメチル基含有フェノール化合物等が挙げられる。
[0106]
 上記アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物としては、例えば(ポリ)メチロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールウリル、(ポリ)メチロール化ベンゾグアナミン、(ポリ)メチロール化ウレア等の一分子内に複数個の活性メチロール基を有する含窒素化合物であって、そのメチロール基の水酸基の水素原子の少なくとも一つが、メチル基やブチル基等のアルキル基によって置換された化合物等が挙げられる。なお、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物は、複数の置換化合物を混合した混合物でもよく、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含むものであってもよい。
[0107]
 [E]架橋剤としては、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物が好ましく、(ポリ)メチロール化グリコールウリルがより好ましく、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリルがさらに好ましい。
[0108]
 当該レジスト下層膜形成用組成物が[E]架橋剤を含有する場合、[E]架橋剤の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、1質量部がより好ましく、3質量部がさらに好ましく、5質量部が特に好ましい。上記含有量の上限としては、50質量部が好ましく、30質量部がより好ましく、20質量部がさらに好ましく、15質量部が特に好ましい。[E]架橋剤の含有量を上記範囲とすることで、レジスト下層膜の溶媒耐性をさらに向上させることができる。
[0109]
[その他の任意成分]
 その他の任意成分としては、例えば界面活性剤、密着助剤等が挙げられる。
[0110]
<レジスト下層膜形成用組成物の調製方法>
 当該レジスト下層膜形成用組成物は、例えば[A]化合物、[B]重合体、[C]有機溶媒及び必要に応じて使用される任意成分を所定の割合で混合し、好ましくは得られた混合溶液を孔径0.2μm以下のフィルターでろ過することにより調製することができる。
[0111]
<レジストパターン形成方法>
 当該レジストパターン形成方法は、基板の一方の面側にレジスト下層膜形成用組成物を塗工する工程(以下、「レジスト下層膜形成用組成物塗工工程」ともいう)と、上記レジスト下層膜形成用組成物塗工工程により形成されたレジスト下層膜の上記基板とは反対の面側にケイ素含有膜を形成する工程(以下、「ケイ素含有膜形成工程」ともいう)と、上記ケイ素含有膜の上記基板とは反対の面側にレジスト膜形成用組成物を塗工する工程(以下、「レジスト膜形成用組成物塗工工程」ともいう)と、上記レジスト膜形成用組成物塗工工程により形成されたレジスト膜を放射線により露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)と、上記露光されたレジスト膜を現像する工程(以下、「現像工程」ともいう)とを備える。当該レジストパターン形成方法においては、上記レジスト下層膜形成用組成物として、上述の当該レジスト下層膜形成用組成物を用いる。
[0112]
 当該レジストパターン形成方法によれば、上述の埋め込み性及び平坦性に優れるレジスト下層膜を用いることにより、良好なレジストパターンを形成することができる。
 以下、各工程について説明する。
[0113]
[レジスト下層膜形成用組成物塗工工程]
 本工程では、基板の一方の面側に当該レジスト下層膜形成用組成物を塗工する。上記レジスト下層膜形成用組成物塗工工程の前に、当該レジスト下層膜形成用組成物を調製してもよい。当該レジスト下層膜形成用組成物は、例えば[A]化合物、[B]重合体、[C]有機溶媒及び必要に応じて使用される任意成分を所定の割合で混合し、好ましくは得られた混合溶液を孔径0.2μm以下のフィルターでろ過することにより調製することができる。
[0114]
 基板としては、例えばシリコンウエハ、アルミニウムで被覆したウエハ等が挙げられる。また、当該レジスト下層膜形成用組成物の塗工方法は特に限定されず、例えば回転塗工、流延塗工、ロール塗工等の適宜の方法で実施することができ、これにより塗工膜を形成することができる。
[0115]
 上記塗工膜を加熱してもよい。上記塗工膜の加熱は、通常、大気下で行われるが、窒素雰囲気下で行ってもよい。加熱における温度の下限としては、150℃が好ましく、200℃がより好ましく、230℃がさらに好ましい。上記温度の上限としては、600℃が好ましく、400℃がより好ましく、300℃がさらに好ましい。加熱における時間の下限としては、15秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記時間の上限としては、1,200秒が好ましく、600秒がより好ましい。また、上記塗工膜を放射線により露光してもよい。
[0116]
 形成されるレジスト下層膜の平均厚みとの下限としては、30nmが好ましく、50nmがより好ましく、100nmがさらに好ましく、150nmが特に好ましい。上記平均厚みの上限としては、10,000nmが好ましく、1,000nmがより好ましく、500nmがさらに好ましく、300nmが特に好ましい。
[0117]
[ケイ素含有膜形成工程]
 本工程では、上記レジスト下層膜形成用組成物塗工工程により形成されたレジスト下層膜の上記基板とは反対の面側にケイ素含有膜を形成する。
[0118]
 ケイ素含有膜は、ケイ素含有膜形成用組成物の塗工、化学蒸着(CVD)法、原子層堆積(ALD)法等により形成することができる。ケイ素含有膜をケイ素含有膜形成用組成物の塗工により形成する方法としては、例えばケイ素含有膜形成用組成物を当該レジスト下層膜の上記基板とは反対の面側に塗工して形成された塗膜を、露光及び/又は加熱することにより硬化等させる方法などが挙げられる。上記ケイ素含有膜形成用組成物の市販品としては、例えば「NFC SOG01」、「NFC SOG04」、「NFC SOG080」(以上、JSR(株))等を用いることができる。化学蒸着(CVD)法又は原子層堆積(ALD)法により、酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、酸化窒化ケイ素膜、アモルファスケイ素膜等を形成することができる。
[0119]
 上記露光に用いられる放射線としては、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、γ線等の電磁波、電子線、分子線、イオンビーム等の粒子線などが挙げられる。
[0120]
 塗膜を加熱する際の温度の下限としては、90℃が好ましく、150℃がより好ましく、250℃がさらに好ましい。上記温度の上限としては、550℃が好ましく、450℃がより好ましく、350℃がさらに好ましい。
[0121]
 形成されるケイ素含有膜の平均厚みの下限としては、1nmが好ましく、10nmがより好ましく、30nmがさらに好ましい。上記平均厚みの上限としては、20,000nmが好ましく、1,000nmがより好ましく、100nmがさらに好ましい。
[0122]
[レジスト膜形成用組成物塗工工程]
 本工程では、上記ケイ素含有膜の上記基板とは反対の面側にレジスト膜形成用組成物を塗工する。
[0123]
 本工程では、具体的には、得られるレジスト膜が所定の厚みとなるようにレジスト膜形成用組成物を塗工して塗膜を形成した後、加熱することによって塗膜中の溶媒を揮発させることにより、レジスト膜を形成する。
[0124]
 レジスト膜形成用組成物としては、例えば感放射線性酸発生剤を含有するポジ型又はネガ型の化学増幅型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド系感光剤とを含有するポジ型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂と架橋剤とを含有するネガ型レジスト組成物等が挙げられる。
[0125]
 レジスト膜形成用組成物における溶媒以外の全成分の含有割合の下限としては、0.3質量%が好ましく、1質量%がより好ましい。上記含有割合の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましい。また、レジスト膜形成用組成物は、一般に、例えば孔径0.2μm以下のフィルターでろ過して、レジスト膜の形成に供される。なお、本工程では、市販のレジスト組成物をそのまま使用することもできる。
[0126]
 レジスト膜形成用組成物の塗工方法としては、例えば回転塗工法等が挙げられる。塗膜の加熱の温度は、使用されるレジスト膜形成用組成物の種類等に応じて適宜調整されるが、上記温度の下限としては、30℃が好ましく、50℃がより好ましい。上記温度の上限としては、200℃が好ましく、150℃がより好ましい。加熱の時間の下限としては、10秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。
[0127]
[露光工程]
 本工程では、上記レジスト膜形成用組成物塗工工程により形成されたレジスト膜を放射線により露光する。
[0128]
 露光に用いられる放射線としては、レジスト膜形成用組成物に使用される感放射線性酸発生剤の種類に応じて、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、γ線等の電磁波、電子線、分子線、イオンビーム等の粒子線などから適切に選択される。これらの中で、遠紫外線又は電子線が好ましく、KrFエキシマレーザー光(248nm)、ArFエキシマレーザー光(193nm)、極端紫外線(波長13.5nm等、EUV)又は電子線がより好ましい。
[0129]
 上記露光後、解像度、パターンプロファイル、現像性等を向上させるため、露光後加熱を行うことができる。この露光後加熱の温度は、使用されるレジスト膜形成用組成物の種類等に応じて適宜調整されるが、上記温度の下限としては、50℃が好ましく、70℃がより好ましい。上記温度の上限としては、200℃が好ましく、150℃がより好ましい。露光後加熱の時間の下限としては、10秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。
[0130]
[現像工程]
 本工程では、上記露光されたレジスト膜を現像する。この現像は、アルカリ現像でも有機溶媒現像であってもよい。現像液としては、アルカリ現像の場合、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n-プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ-n-プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン等の塩基性水溶液などが挙げられる。これらの塩基性水溶液には、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類などの水溶性有機溶媒、界面活性剤等を適量添加することもできる。また、現像液としては、有機溶媒現像の場合、例えば上述の当該レジスト下層膜形成用組成物の[C]有機溶媒として例示した種々の有機溶媒等が挙げられる。
[0131]
 上記現像液による現像後、洗浄し、乾燥することによって、所定のレジストパターンが形成される。
[0132]
 当該レジストパターン形成方法により形成されたレジストパターンをマスクとしたエッチングを行うことにより、基板にパターンを形成することができる。
[0133]
 エッチングの回数としては1回でも、複数回、すなわちエッチングにより得られるパターンをマスクとして順次エッチングを行ってもよいが、より良好な形状のパターンを得る観点からは、複数回が好ましい。複数回のエッチングを行う場合、ケイ素含有膜、レジスト下層膜、基板の順に順次エッチングを行う。エッチングの方法としては、例えばドライエッチング、ウエットエッチング等が挙げられる。これらの中で、基板のパターンの形状をより良好なものとする観点から、ドライエッチングが好ましい。このドライエッチングには、例えば酸素プラズマ等のガスプラズマなどが用いられる。
実施例
[0134]
 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例における各物性は、下記方法により測定した。
[0135]
[重量平均分子量(Mw)]
 重合体のMwは、GPCカラム(東ソー(株)の「G2000HXL」2本、「G3000HXL」1本、「G4000HXL」1本)を使用し、流量:1.0mL/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(検出器:示差屈折計)により測定した。
[0136]
[膜の平均厚み]
 膜の平均厚みは、分光エリプソメータ(J.A.WOOLLAM社の「M2000D」)を用いて測定した。
[0137]
<[A]化合物の合成>
 [A]化合物として、下記式(A-1)~(A-9)で表される重合体(以下、「重合体(A-1)~(A-9)」ともいう)を以下に示す手順により合成した。
[0138]
[化7]


[0139]
 上記式(A-6)及び(A-7)中、* は、酸素原子に結合する部位を示す。
 上記式(A-1)、(A-4)、(A-8)及び(A-9)中、各構造単位に付した数字は、その構造単位の含有割合(モル%)を示す。
[0140]
[合成例1-1](重合体(A-1)の合成)
 反応容器に、窒素雰囲気下、m-クレゾール70g、p-クレゾール57.27g、37質量%ホルムアルデヒド水溶液95.52g及びメチルイソブチルケトン381.82gを加えて溶解させた。得られた溶液を40℃に加熱した後、p-トルエンスルホン酸2.03gを加え、85℃で4時間反応させた。反応液を30℃以下に冷却し、この反応液をメタノール/水(50/50(質量比))の混合溶液中に投入し再沈殿した。沈殿物をろ紙で回収し、乾燥して重合体(A-1)を得た。重合体(A-1)のMwは50,000であった。
[0141]
[合成例1-2](重合体(A-2)の合成)
 反応容器に、窒素雰囲気下、2,7-ジヒドロキシナフタレン150g、37質量%ホルムアルデヒド水溶液76.01g及びメチルイソブチルケトン450gを加えて溶解させた。得られた溶液を40℃に加熱した後、p-トルエンスルホン酸1.61gを加え、80℃で7時間反応させた。反応液を30℃以下に冷却し、この反応液をメタノール/水(50/50(質量比))の混合溶液中に投入し再沈殿した。沈殿物をろ紙で回収し、乾燥して重合体(A-2)を得た。重合体(A-2)のMwは3,000であった。
[0142]
[合成例1-3](重合体(A-3)の合成)
 反応容器に、窒素雰囲気下、1-ヒドロキシピレン20g、2-ナフトアルデヒド7.16g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル82gを仕込み、室温にて溶解させた。得られた溶液にメタンスルホン酸8.81gを添加し、120℃で12時間攪拌して重合した。重合終了後、重合反応液を多量のメタノール/水(80/20(体積%))の混合溶液中に投入し、得られた沈殿物をろ過により回収することによって重合体(A-3)を得た。重合体(A-3)のMwは1,100であった。
[0143]
[合成例1-4](重合体(A-4)の合成)
 反応容器に、窒素雰囲気下、4,4’-(α-メチルベンジリデン)ビスフェノール15.2g、1-ヒドロキシピレン7.63g、1-ナフトール12.6g及びパラホルムアルデヒド4.52gを仕込んだ。次に、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル60gを加えて溶解させた後、p-トルエンスルホン酸一水和物0.220gを添加し、95℃で6時間攪拌して重合した。重合終了後、重合反応液を多量のメタノール/水(70/30(質量比))の混合溶液中に投入し、得られた沈殿物をろ過により回収することによって重合体(A-4)を得た。重合体(A-4)のMwは3,363であった。
[0144]
[合成例1-5](重合体(A-5)の合成)
 合成例1-4における4,4’-(α-メチルベンジリデン)ビスフェノール15.12g、1-ヒドロキシピレン7.63g、1-ナフトール12.6g及びパラホルムアルデヒド4.52gを、ビスフェノールフルオレン37.9g及びパラホルムアルデヒド2.86gに変更した以外は合成例1-4と同様にして重合体(A-5)を得た。重合体(A-5)のMwは4,500であった。
[0145]
[合成例1-6](重合体(A-6)の合成)
 反応容器に、窒素雰囲気下、合成例1-2で合成した重合体(A-2)20g、N,N-ジメチルアセトアミド80g及び炭酸カリウム22gを仕込んだ。次に、80℃に加温し、臭化プロパルギル19gを添加した後、6時間攪拌して反応を行った。その後、反応溶液にメチルイソブチルケトン40g及び水80gを添加して分液操作を行った後、得られた有機相を多量のメタノール中に投入し、得られた沈殿物をろ過により回収することによって重合体(A-6)を得た。重合体(A-6)のMwは3,200であった。
[0146]
[合成例1-7](重合体(A-7)の合成)
 反応容器に、窒素雰囲気下、合成例1-5で合成した重合体(A-5)20g、N,N-ジメチルアセトアミド80g及び炭酸カリウム22gを仕込んだ。次に、80℃に加温し、臭化プロパルギル19gを添加した後、6時間攪拌して反応を行った。その後、反応溶液にメチルイソブチルケトン40g及び水80gを添加して分液操作を行った後、得られた有機相を多量のメタノール中に投入し、得られた沈殿物をろ過により回収することによって重合体(A-7)を得た。重合体(A-7)のMwは4,800であった。
[0147]
[合成例1-8](重合体(A-8)の合成)
 反応容器中で、2-ビニルナフタレン35g及び2-ヒドロキシエチルアクリレート2.9gをシクロヘキサノン112gに溶解させた後、反応容器内を窒素置換し、60℃まで昇温した。シクロヘキサノン47gに溶解したアゾビスイソブチロニトリル1.9gを添加し、60℃で24時間反応させた。反応溶液を冷却後、メタノール中に投入して再沈殿を行い、得られた沈殿物を乾燥して重合体(A-8)を得た。重合体(A-8)のMwは11,000であった。
[0148]
[合成例1-9](重合体(A-9)の合成)
 反応容器に、窒素雰囲気下、合成例1-4で合成した重合体(A-4)20g及び炭酸カリウム18.9gを仕込んだ。次に、80℃に加温し、臭化プロパルギル35.3gを添加した後、6時間攪拌して反応を行った。その後、反応溶液にメチルイソブチルケトン40g及び水80gを添加して分液操作を行った後、得られた有機相を多量のメタノール中に投入し、得られた沈殿物をろ過により回収することによって重合体(A-9)を得た。重合体(A-9)のMwは3,820であった。
[0149]
<[B]重合体の合成>
 [B]重合体として、下記式(B-1)~(B-4)で表される重合体(以下、「重合体(B-1)~(B-4)」ともいう)を以下に示す手順により合成した。
[0150]
[合成例2-1](重合体(B-1)の合成)
 1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート73.5g及び2-エチルヘキシルメタクリレート26.5gを2-ブタノン100gに溶解させ、2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオン酸)ジメチル5.1gを添加し、単量体溶液を調製した。反応容器に、窒素雰囲気下、2-ブタノン100gを入れ、80℃に加熱し、攪拌しながら、上記単量体溶液を3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した後、30℃以下に冷却した。反応溶液に酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル300gを加え、2-ブタノンを減圧濃縮により除去し、重合体(B-1)の酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液を得た。重合体(B-1)のMwは12,000、Mw/Mnは2.1であった。
[0151]
[合成例2-2~2-4](重合体(B-2)~(B-4)の合成)
 下記式(B-2)~(B-4)に示す各構造単位を各含有割合(モル%)で与える各化合物を用いた以外は合成例2-1と同様にして、重合体(B-2)~(B-4)の酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液を得た。重合体(B-2)のMwは12,500、Mw/Mnは2.0であった。重合体(B-3)のMwは11,000、Mw/Mnは2.1であった。重合体(B-4)のMwは13,000、Mw/Mnは2.2であった。
[0152]
[化8]


[0153]
 上記式(B-1)~(B-4)中、各構造単位に付した数字は、その構造単位の含有割合(モル%)を示す。
[0154]
<レジスト下層膜形成用組成物の調製>
 レジスト下層膜形成用組成物の調製に用いた[C]有機溶媒、[D]酸発生剤及び[E]架橋剤について以下に示す。
[0155]
[[C]有機溶媒]
 C-1:酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
[0156]
[[D]酸発生剤]
 D-1:ビス(4-t-ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ-n-ブタンスルホネート(下記式(D-1)で表される化合物)
[0157]
[化9]


[0158]
[[E]架橋剤]
 E-1:1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(下記式(E-1)で表される化合物)
[0159]
[化10]


[0160]
[実施例1]
 [A]化合物としての(A-1)100質量部と、[B]重合体としての(B-1)30質量部(但し、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル溶媒を除く)と、[C]有機溶媒としての(C-1)1,300質量部(但し、[B]重合体溶液中の酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル溶媒を含む)とを混合し、得られた混合物を孔径0.2μmのフィルターでろ過して、レジスト下層膜形成用組成物(J-1)を調製した。
[0161]
[実施例2~26及び比較例1~9]
 下記表1に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は、実施例1と同様にして、レジスト下層膜形成用組成物(J-2)~(J-26)及び(CJ-1)~(CJ-9)を調製した。
[0162]
[表1]


[0163]
<評価>
 上記調製したレジスト下層膜形成用組成物について、下記方法に従い、レジスト下層膜の埋め込み性及び平坦性を評価した。評価結果を下記表2に示す。
[0164]
[埋め込み性]
 上記調製したレジスト下層膜形成用組成物を、深さ100nm、幅100nmのライン・アンド・スペース・パターンが形成されたシリコン基板上に、スピンコーター(東京エレクトロン(株)の「CLEAN TRACK ACT12」)を用い、回転塗工法により塗工した。次に、大気雰囲気下にて、250℃で60秒間加熱した後、23℃で60秒間冷却することにより、ラインパターンの部分における平均厚みが200nmのレジスト下層膜を形成し、レジスト下層膜付きシリコン基板を得た。上記レジスト下層膜付きシリコン基板の断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズの「S-4800」)にて観察し、埋め込み性を評価した。埋め込み性は、レジスト下層膜がスペースパターンの底部まで埋め込まれている場合は「A」(良好)と、レジスト下層膜がパターンの底部まで埋め込まれていない場合は「B」(不良)と評価した。
[0165]
[平坦性]
 上記調製したレジスト下層膜形成用組成物を、図1に示すように、深さ100nm、幅10μmのトレンチパターンが形成されたシリコン基板1上に、スピンコーター(東京エレクトロン(株)の「CLEAN TRACK ACT12」)を用い、回転塗工法により塗工した。次に、大気雰囲気下にて、250℃で60秒間加熱した後、23℃で60秒間冷却することにより、非トレンチパターンの部分における平均厚みが200nmのレジスト下層膜2を形成し、レジスト下層膜付きシリコン基板を得た。上記レジスト下層膜付きシリコン基板の断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズの「S-4800」)にて観察し、このレジスト下層膜2の上記トレンチパターンの中央部分bにおける高さと、上記トレンチパターンの端から5μmの場所の非トレンチパターンの部分aにおける高さとの差(ΔFT)を平坦性の指標とした。平坦性は、このΔFTが30nm未満の場合は「A」(良好)と、30nm以上の場合は「B」(不良)と評価した。なお、図1で示す高さの差は、実際よりも誇張して記載している。
[0166]
[表2]


[0167]
 表2の結果から分かるように、実施例のレジスト下層膜形成用組成物によれば、埋め込み性及び平坦性に優れるレジスト下層膜を形成することができる。

産業上の利用可能性

[0168]
 本発明のレジスト下層膜形成用組成物によれば、埋め込み性及び平坦性に優れるレジスト下層膜を形成することができる。本発明のレジスト下層膜は、埋め込み性及び平坦性に優れている。本発明のレジストパターン形成方法によれば、このような埋め込み性及び平坦性に優れるレジスト下層膜を用いることにより、良好なレジストパターンを形成することができる。従って、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの製造等に好適に用いることができる。

符号の説明

[0169]
 1 シリコン基板
 2 レジスト下層膜

請求の範囲

[請求項1]
 芳香環を有する化合物と、
 フッ素原子を有する重合体と、
 有機溶媒と
 を含有し、
 上記フッ素原子を有する重合体が、下記式(1)で表される第1構造単位と、下記式(2)で表される第2構造単位とを有するレジスト下層膜形成用組成物。
[化1]


(式(1)中、R は、フッ素原子を有する炭素数1~20の1価の有機基である。R は、水素原子又は炭素数1~20の1価の炭化水素基である。)
[化2]


(式(2)中、R は、炭素数1~20の1価の炭化水素基である。R は、水素原子又は炭素数1~20の1価の炭化水素基である。)
[請求項2]
 上記フッ素原子を有する重合体を構成する全構造単位に対する上記第1構造単位の含有割合が1モル%以上80モル%以下である請求項1に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
[請求項3]
 上記フッ素原子を有する重合体を構成する全構造単位に対する上記第2構造単位の含有割合が10モル%以上99モル%以下である請求項1又は請求項2に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
[請求項4]
 上記芳香環を有する化合物100質量部に対する上記フッ素原子を有する重合体の含有量が1質量部以上200質量部以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
[請求項5]
 上記芳香環を有する化合物が、芳香環を含む構造単位を有する重合体である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
[請求項6]
 上記芳香環を含む構造単位を有する重合体が、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、スチレン樹脂、アセナフチレン樹脂、インデン樹脂、アリーレン樹脂、トリアジン樹脂、カリックスアレーン樹脂又はこれらの組み合わせである請求項5に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
[請求項7]
 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成用組成物から形成されるレジスト下層膜。
[請求項8]
 基板の一方の面側に請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成用組成物を塗工する工程と、
 上記レジスト下層膜形成用組成物塗工工程により形成されたレジスト下層膜の上記基板とは反対の面側にケイ素含有膜を形成する工程と、
 上記ケイ素含有膜の上記基板とは反対の面側にレジスト膜形成用組成物を塗工する工程と、
 上記レジスト膜形成用組成物塗工工程により形成されたレジスト膜を放射線により露光する工程と、
 上記露光されたレジスト膜を現像する工程と
 を備えるレジストパターン形成方法。

図面

[ 図 1]