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1. WO2020110280 - 船舶用エンジン回転数制御装置

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明 細 書

発明の名称 船舶用エンジン回転数制御装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

発明の概要

0006   0007   0008   0009   0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136  

符号の説明

0137  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 船舶用エンジン回転数制御装置

技術分野

[0001]
 この発明は、船体に複数基の船外機が搭載された船舶用エンジン回転数制御装置に関する。

背景技術

[0002]
 船体の後部に船外機が複数基搭載された船舶が海上(水上)を航行する際に、各船外機のエンジン回転数にバラツキが発生して推進力に差が生じると、船体の直進性が低下する。
[0003]
 このため、操縦者は、各船外機のエンジン回転数を個別に調整してそれらを同期(一致)させる必要があり操作が複雑である。
[0004]
 日本国特許出願公開第2005-315219号(以下、JPA2005-315219という。)には、船速と複数基の船外機のエンジン回転数を検出し、船速が所定値以上(高推進力)のときには、各船外機のエンジン回転数を最も高いエンジン回転数に同期させると共に、船速が所定値未満(低推進力)のときには、各船外機のエンジン回転数を最も低いエンジン回転数に同期させる同期モード技術が開示されている。
[0005]
 この同期モード技術によれば、各船外機のエンジン回転数を自動的に同期させることができ、船外機を複数基使用するときのエンジン回転数制御に関する操作を簡素化でき、且つ同期させるようとするエンジン回転数が船速に応じて高推進力側と低推進力側との間で切り換えられることから、操縦者に違和感を与えることがなく、操縦フィーリングを向上させることができる。

発明の概要

[0006]
 ところで、各船外機のエンジン回転数は、左右各レバーの回動(傾動)操作により制御されるため、上記背景技術では、エンジン回転数を同期させる際、左右各レバーの回動(傾動)位置を合わせて同期モードにする必要があり、この点で操作が繁雑であり手間がかかるという課題がある。
[0007]
 この発明は、このような課題を考慮してなされたものであって、簡易な操作に基づいて複数基の船外機を同期モードにすることを可能とする船舶用エンジン回転数制御装置を提供することを目的とする。
[0008]
 この発明の一態様は、それぞれがエンジンを備える、複数基の船外機が船体に搭載された船舶用エンジン回転数制御装置であって、
 制御変更の操作に基づいて、複数基の前記船外機の各エンジンを、同一のエンジン回転数に制御する同期モードに移行させる制御部を有し、
 前記制御部は、
 複数基の前記船外機のエンジン中、予め基準となるエンジンを決定しておき、
 全エンジンが前記同期モードへの移行条件を満たしたときに、前記基準となるエンジン以外のエンジンのエンジン回転数を、前記基準となるエンジンのエンジン回転数に制御する前記同期モードに自動的に移行させ、前記全エンジンの中、少なくとも1つのエンジンが前記同期モードの解除条件を満たしたときに前記同期モードを自動的に解除する。
[0009]
 この発明によれば、簡易な操作に基づいて同期モードにすることができる。結果として、簡易な操作に基づいてクルージング航行等を違和感なく安定的に実行することができる。
[0010]
 また、複数基掛け時に、複数基の船外機の全てを同一エンジン回転数に同調させているので、バラバラ感がなく、エンジンの音質(音色)が良くなり、乗員等の聴感を心地良くすることができる。その上、直進性が向上される。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 図1は、この実施形態に係る船舶用エンジン回転数制御装置が搭載された船舶の概略斜視図である。
[図2] 図2は、この実施形態に係る船舶用エンジン回転数制御装置の模式的構成図である。
[図3] 図3は、この実施形態に係る船舶用エンジン回転数制御装置を含む船舶の駆動システムの概略ブロック図である。
[図4] 図4は、通常モード、シングルレバー非同期モード、及びシングルレバー同期モードの状態遷移図である。
[図5] 図5は、この実施形態に係る船舶用エンジン回転数制御装置のモード遷移の制御の説明に供されるフローチャートである。
[図6] 図6は、図5中、同期モード開始判断処理の詳細を示すフローチャートである。
[図7] 図7は、図5中、同期モード解除判断処理の詳細を示すフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、この発明に係る船舶用エンジン回転数制御装置について実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
[0013]
 図1は、この実施形態に係る船舶用エンジン回転数制御装置10が搭載された船舶20の概略斜視図である。
[0014]
 図2は、この実施形態に係る船舶用エンジン回転数制御装置10の模式的構成図である。
[0015]
 図3は、この実施形態に係る船舶用エンジン回転数制御装置10を含む船舶20の駆動システム30の概略ブロック図である。
[0016]
[構成及び基本的動作の説明]
 図1に示すように、船舶20の船体12の船尾には、4基の船外機14(14A、14B、14C、14D)が搭載されている。船舶20は、4基掛けとされているが、2基掛け以上の複数基の船外機が搭載されている船舶に対し、この発明は適用できる。
[0017]
 船外機14は、左舷から右舷まで順に、同一構成の第1船外機(ポートサイド船外機)14A、第2船外機(ポートサイドセンター船外機)14B、第3船外機(スターボードサイドセンター船外機)14C、及び第4船外機(スターボードサイド船外機)14Dが配置される。
[0018]
 第1~第4船外機14A~14Dは、全て同一構成の船外機であるので、区別する必要がない場合には、船外機14として説明する。以下に説明するエンジン(内燃機関)32(32A~32D)、プロペラ(スクリュー)36(36A~36D)等も同様に区別する必要がない場合には、エンジン32、プロペラ36等として説明する。
[0019]
 後述する同期モードでは、図2の幅広の曲がった矢印に示すように、第1船外機14Aが親船外機(エンジン回転数NEa)とされ、第2~第4船外機14B~14Dが子船外機(エンジン回転数NEb、NEc、NEdがエンジン回転数NEa)とされるが、いずれの船外機を親船外機としてもこの発明は適用できる。
[0020]
 船外機14は、それぞれ内部上部にエンジン32を備えると共に、下部にプロペラ36を備える。プロペラ36は、エンジン32の動力が伝達されて回転し、船体12を前進あるいは後進させる。
[0021]
 船外機14の機械構造的構成は公知(JPA2005-315219等)であるので詳細には図示はしないが、各船外機14には、航行中に船外機14の角度を調整するためのトリム機構や、停泊時に船外機14を水面上に上げておくチルト機構、いわゆるPTT(パワートリムチルト)機構が設けられている。
[0022]
 図3に示すように、船舶20の駆動システム30を含む船舶用エンジン回転数制御装置10は、基本的には、リモコンボックス22と、ステアリングホイール24と、リモコンECU26と、各船外機14中のECUである船外機ECU34(34A~34D)とから構成されている。
[0023]
 第1船外機14A~第4船外機14Dは、それぞれエンジン32(32A~32D)と、制御部としての船外機ECU34(34A~34D)と、エンジン32によって回転されるプロペラ36(36A~36D)と、アクチュエータ38(38A~38D)と、該アクチュエータ38によって駆動される船外機14自体(14A~14D)と、アラートセンサ42(42A~42D)を備えている。
[0024]
 船外機ECU34等の各ECU(電子制御ユニット)は、計算機(入力部、演算部、メモリ、及び出力部)を含み、CPUが各種入力に基づきROM等のメモリに記憶されているプログラムを実行することで各種の機能を実現する機能実現部(機能実現手段)として動作する。
[0025]
 リモコンボックス22とステアリングホイール24と船速センサ(速度計)56は、信号線を通じてリモコンECU26に電気的に接続され、船外機ECU34とリモコンECU26とは、CAN等の通信線を通じて電気的に接続されている。
[0026]
 図1に示すように、ステアリングホイール24は、操縦席の前方に配置される。
[0027]
 ステアリングホイール24は、操縦者によって操作されたステアリングホイール24の回転角に応じた操舵角θsを示す操舵信号SSを、信号線を通じてリモコンECU26に出力する(図3)。
[0028]
 操舵信号SSが入力されたリモコンECU26は、操舵信号SSが表す操舵角θsの情報を、通信線を通じて全船外機ECU34に出力する。
[0029]
 操舵角θsの情報が入力された各船外機ECU34は、該操舵角θsの情報に応じて、アクチュエータ38を介し各船外機14を左右に振り、同一方向に操舵する。
[0030]
 船速センサ56は、船体12の船速Vに応じた信号を、信号線を通じてリモコンECU26に出力する。リモコンECU26は、船速Vの情報を、通信線を通じて全船外機ECU34に出力する。全船外機ECU34は、船速Vの情報をメモリに格納して監視する。
[0031]
 リモコンボックス22は、船体12の操縦席近傍に配置されるが、この実施形態では、操縦席から見てステアリングホイール24の右側部に配置される。
[0032]
 リモコンボックス22は、船体12に固定されるボックス部23(図2)と、該ボックス部23の両側面部から上方に延び、揃えられているときに、逆U字状を呈する第1レバー(前進航行方向の左側に配置されたレバー)51と第2レバー(前進航行方向の右側に配置されたレバー)52とから構成される。第1レバー51及び第2レバー52自体は、それぞれL字状とされている。
[0033]
 第1レバー51及び第2レバー52は、シフト・スロットル操作用のレバーであり、図1及び図2に示す状態で、U字状の底部(図1、図2中、上部)を右手により把持して前後(矢印方向(図2参照))に回動(傾動)操作することで、前進位置、ニュートラル位置、後進位置に位置させることが可能になっている。第1レバー51及び第2レバー52を個別に回動操作することが可能である。
[0034]
 なお、リモコンボックス22は、操縦席から見てステアリングホイール24の右側ではなく、左側に配置固定することも可能であり、その場合には、左手で第1レバー51及び第2レバー52を把持することができる。
[0035]
 ボックス部23の内部には、図示はしないが、第1レバー51、第2レバー52の矢印方向への回動(傾動)位置に応じた、各角度信号を出力するためのロータリーエンコーダを含む電気回路、及び回動機構が設けられている。
[0036]
 図2中の吹き出し拡大図に示すように、リモコンボックス22のボックス部23には、第1レバー51及び第2レバー52の他に、この実施形態の要部制御に係わるシングルレバーモード(シングルレバー航行モード)への切り替えを行うためのON・OFF(ON又はOFF)信号を出力する押しボタンスイッチ(押しボタンスイッチでなくともよい。)のシングルレバーモードスイッチ(ON・OFFスイッチ)54が設けられる。
[0037]
 すなわち、シングルレバーモードスイッチ54は、リモコンボックス22に、第1レバー51及び第2レバー52と共に、一体的に設けられている。
[0038]
 なお、シングルレバーモードスイッチ54は、制御変更の操作に係わる1つの操作部材であり、リモコンボックス22に設けることに限らず、例えば、ステアリングホイール24あるいは図示しないメータパネル(タッチパネル含む。)等に設けてもよい。
[0039]
 上記したように、第1レバー51は、操縦者の手による操作(マニュアル操作)により前後方向に回動(傾動)自由であり、シングルレバーモードスイッチ54(1つのスイッチ)からOFF信号が出力されている通常モード(通常モード航行)中の場合、第1レバー51の回動(傾動)位置に応じた前進位置(レバー目標スロットル開度THp)[度]、後進位置(レバー目標スロットル開度THp)[度]、及びニュートラル位置を示す第1レバー信号SL1を、信号線を通じて出力する。
[0040]
 なお、前進位置は、第1レバー51の回動(傾動)位置がニュートラル位置より前側(船舶20の前進方向側)の位置にあり、後進位置は、第1レバー51の回動(傾動)位置が、ニュートラル位置より後ろ側(船舶20の後進方向側)の位置にあるときである。
[0041]
 信号線を通じて第1レバー信号SL1が入力されたリモコンECU26は、通信線を介し、船外機ECU34A、船外機ECU34Bに第1レバー信号SL1が有する情報であるレバー目標スロットル開度THpを伝達する(図3参照)。
[0042]
 レバー目標スロットル開度THpが伝達された船外機ECU34A、船外機ECU34Bは、それぞれ、第1船外機14A、第2船外機14Bのスロットル開度THa、THbをレバー目標スロットル開度THpとなるように制御する。
[0043]
 このようにして、第1船外機14A、第2船外機14Bのエンジン回転数NEa、NEbは、レバー目標スロットル開度THpに対応した回転数NEpとなるように制御される。
[0044]
 同様に、第2レバー52は、操縦者の手による操作(マニュアル操作)により前後方向に回動(傾動)自由であり、シングルレバーモードスイッチ54からOFF信号が出力されている場合、第2レバー52の回動(傾動)位置に応じた前進位置(レバー目標スロットル開度THs)[度]、後進位置(レバー目標スロットル開度THs)[度]、及びニュートラル位置を示す第2レバー信号SL2を、信号線を通じて出力する。
[0045]
 この場合にも、前進位置は、第2レバー52の回動(傾動)位置がニュートラル位置より前側(船舶20の前進方向側)の位置にあり、後進位置は、第2レバー52の回動(傾動)位置が、ニュートラル位置より後ろ側(船舶20の後進方向側)の位置にある。
[0046]
 信号線を通じて第2レバー信号SL2が入力されたリモコンECU26は、通信線を介し、船外機ECU34C、船外機ECU34Dに第2レバー信号SL2が有する情報であるレバー目標スロットル開度THsを伝達する。
[0047]
 レバー目標スロットル開度THsが伝達された船外機ECU34C、船外機ECU34Dは、それぞれ、第3船外機14C、第4船外機14Dのスロットル開度THc、THdがレバー目標スロットル開度THsとなるように制御する。
[0048]
 このようにして、第3船外機14C、第4船外機14Dのエンジン回転数NEc、NEdは、レバー目標スロットル開度THsに対応した回転数NEsとなるように制御される。
[0049]
 なお、直進航行をさせる場合等であって通常モードの場合、第1レバー51及び第2レバー52は、操縦者の一方の手による把持により同時に操作される。この際、両方の回動(傾動)位置、すなわち、第1レバー51及び第2レバー52の前進位置[%]及び後進位置[%]は、概ね同位置に保持される。
[0050]
 さらに、ニュートラル位置ではクリック感及び遊びがあるので、第1レバー51及び第2レバー52は、容易にニュートラル位置に同時に操作(設定)することができる。なお、第1レバー51及び第2レバー52は、操作していない状態又は把持力の弱い状態では、バネ力によりニュートラル位置に戻る仕様となっている。
[0051]
 一方、この実施形態の要部構成に係わるシングルレバーモードスイッチ(ON・OFFスイッチ)54が、操縦者(のマニュアル操作)により押下されて、ON信号を出力している間に、操縦者により第1レバー51及び第2レバー52がニュートラル位置にされると、リモコンECU26は、詳細を後述シングルレバーモード(シングルレバー非同期モード、シングルレバー航行モード)に遷移する。
[0052]
 図3において、アラートセンサ42(42A~42D)は、エンジン32の油温、水温(エンジン温度)等を監視し、船外機ECU34(34A~34D)に伝達する。
[0053]
 なお、船外機14A~14Dの適宜位置には、イグニッションスイッチが設けられ、イグニッションスイッチのOFFからONへの操作により船外機ECU34等の各部並びにエンジン32が起動し、図示しないバッテリから各部への電力の供給が開始される。イグニッションスイッチのOFFからONへの操作により起動中(動作中)のエンジン32が停止する。
[0054]
[通常モードとシングルレバーモードの状態遷移図による説明]
 次に、この実施形態の船舶用エンジン回転数制御装置10の要部に係わるシングルレバーモード(シングルレバー航行モード)の作用について、図4の状態遷移図を用いて説明する。
[0055]
 なお、状態遷移に係わるプログラムは、各船外機ECU34A~34Dに格納されている。
[0056]
 イグニッションスイッチがOFFからONにされ、エンジン32が起動されると、全てのECUに電源が供給されて船舶用エンジン回転数制御装置10が起動する。
[0057]
 この場合、リモコンボックス22は、デフォルト設定により通常モード(デュアルレバーモード)に初期設定される。
[0058]
 この通常モードでは、第1レバー51、第2レバー52の各回動(傾動)位置に応じて船舶20が航行する。
[0059]
 通常モード時に、第1レバー51及び第2レバー52がニュートラル位置に操作され、且つシングルレバーモードスイッチ54が長押しされてONにされると、リモコンECU26を通じて、船外機ECU34(34A~34D)の状態が通常モードからシングルレバー非同期モードに遷移する。
[0060]
 シングルレバー非同期モードでは、第1レバー51及び第2レバー52からのレバー目標スロットル開度THp、THsが、リモコンECU26を通じて船外機ECU34A、34B、34C、34Dに伝達されるが、船外機ECU34A、34B、34C、34Dは、エンジン32A、32B、32C、32Dのスロットル開度THa、THb、THc、THdが、第1レバー51からのレバー目標スロットル開度THpになるように自己のスロットルバルブを制御する。
[0061]
 すなわち、シングルレバー非同期モードでは、各船外機ECU34は、第1レバー51からのレバー目標スロットル開度THpに基づいて自己のスロットルバルブを制御し、第2レバー52からのレバー目標スロットル開度THsは、制御には用いない。後述するシングルレバー同期モードでも同様である。
[0062]
 シングルレバー非同期モードでの操船乃至航行中に、以下に示す全ての条件(第1条件~第9条件)が成立したことが、全船外機ECU34にて確認されたときに、船外機ECU34(34A~34D)の状態が、自動的に、詳細を後述するシングルレバー同期モードに遷移する。
[0063]
 第1条件:第1レバー51及び第2レバー52の位置が前進位置にあること。
[0064]
 第2条件:第1レバー51及び第2レバー52の位置が、過去数秒の間±f[%]以内(fは、例えば、数パーセント程度)の変動範囲にあること。
[0065]
 第3条件:エンジン回転数NEa、NEb、NEc、NEdが、過去数秒の間それぞれ±g[rpm]以内(gは、例えば、数百回転数程度)の変動範囲にあること。
[0066]
 第4条件:エンジン回転数NEa、NEb、NEc、NEdが、目標エンジン回転数下限NEll=h[rpm]以上(h>>g)から目標エンジン回転数上限NEul=i[rpm]以下の範囲内であること。
[0067]
 第5条件:シングルレバー非同期モード中に、親船外機となる船外機14Aのエンジン回転数NEaと、その他の子船外機となる船外機14B~14Dのエンジン回転数NEb、NEc、NEdとの偏差(絶対値)が、g[rpm]以下(|NEa-NEb|≦g[rpm]、|NEa-NEc|≦g[rpm]、及び|NEa-NEd|≦g[rpm])であること。
[0068]
 例えば、第1船外機14Aと第4船外機14Dとでピッチの異なるプロペラ36を搭載していた場合や荒波で航行中の場合、|NEa-NEd|>g[rpm]となるので、同期モードに移行することがない。
[0069]
 第6条件:レバー目標スロットル開度THp[度]が、k[度]以上であること(kは、例えば、数度程度)。
[0070]
 第7条件:エンジン32A~32Dの各エンジン温度が、閾値温度Tth[℃]以上となっていて全エンジン32A~32Dが暖機されていること。
[0071]
 第8条件:全てのアラートセンサ42でアラートの発生を検出していないこと。例えば、船外機14A~14Dのトリム位置が異なる場合、アラートが発生するので、同期モードに移行しない。
[0072]
 第9条件:各船外機14A~14Dの船外機ECU34A~34Dが、上記第1~第8条件が成立していることを確認して出力した同期開始可能フラグ(F_SYNCOK=1)を、全船外機14A~14Dの船外機ECU34A~34Dが受信したこと。
[0073]
 上記第1条件~第9条件が全て成立したときに、船外機14は、シングルレバー非同期モードからシングルレバー同期モードに遷移する。
[0074]
 シングルレバー同期モードでは、親船外機としての船外機14Aのスロットルバルブは、第1レバー51のレバー目標スロットル開度THpにより制御され、子船外機としての船外機14B~14Dは、エンジン回転数NEb~NEdが、船外機14Aのエンジン回転数NEaと同回転数になる(図2)ように各スロットル開度THb、THc、THdが制御される。
[0075]
 より詳細には、船外機14Aのエンジン32Aのエンジン回転数NEaが、船外機ECU34Aにより第1レバー51からのレバー目標スロットル開度THpに応じたエンジン回転数NEaに制御される。一方、残りの船外機14B~14Dのエンジン32B~32Dのエンジン回転数NEb、NEc、NEdが、親船外機14Aのエンジン32Aのエンジン回転数NEaと同一のエンジン回転数になるように各スロットル開度THb、THc、THdがフィードバック制御される。
[0076]
 このように上記実施形態によれば、全船外機14A~14Dのエンジン回転数NEa、NEb、NEc、NEdを同期させる際に、シングルレバーモードスイッチ54を押下することと、第1レバー51及び第2レバー52をニュートラル位置に設定操作することのみで、その後は、自動的に第1条件から第9条件の全条件が成立するか否かが判断され、全条件が成立したときには、シングルレバー非同期モードから自動的にシングルレバー同期モードに遷移する。
[0077]
 このように、簡易な操作で複数基、この実施形態では、4基の船外機14A~14Dを同期モードで運転させることができる。
[0078]
 このシングルレバー同期モードは、例えば、船舶20が目的地(漁場)に向かうときや、船舶20が他の目的地(他の漁場や出航した港)に向かうときの比較的高速航行時、いわゆるクルージング航行時(例えば、船速V=20[km/h]前後)に適用して好適である。
[0079]
 すなわち、第1条件~第9条件を満たしたシングルレバー同期モードは、シングルレバーモードスイッチ54をONにするという簡易な操作に基づいて、非同期モードから同期モードにすることができている。結果として、この実施形態に係る船舶用エンジン回転数制御装置10によれば、簡易な操作に基づいてクルージング航行等を違和感なく安定的に実行することができる。
[0080]
 また、複数基掛け時、この実施形態では4基掛け時に、4基の船外機14A~14Dの全てのエンジン32A~32Dを同一エンジン回転数NEaに同調させているので、バラバラ感がなく、エンジン32A~32Dの音質(音色)が良くなり、乗員等の聴感を心地良くすることができる。その上、直進性が向上される。
[0081]
 シングルレバー同期モードでの操船(航行)時に、以下に示す第11条件~第21条件のうち、いずれかの条件が成立したとき、シングルレバー非同期モードに遷移する(戻る)。
[0082]
 第11条件:第1レバー51の位置が、前進位置からニュートラル位置又は後進位置に切り替えられたとき。
[0083]
 第12条件:シングルレバー同期モードに入った時、すなわちシングルレバー同期モードの開始時から、第1レバー51の位置に、±f[%]以上の変動があったとき。例えば、クルージング航行からトローリング航行(走る船から、餌等を付けた釣り糸を流して、大形魚を狙う釣りの操船等)に入るために、第1レバー51の位置を、前進位置側からニュートラル位置側に操作したときが該当する。
[0084]
 第13条件:シングルレバー同期モード開始時の、ポート側船外機である第1船外機14Aのエンジン回転数NEaが、NEa±g[rpm]の範囲外となったとき。
[0085]
 第14条件:エンジン回転数NEa、NEb、NEc、NEdの少なくとも1つが、m(m<h)[rpm]以下又はn(n>i)[rpm]以上となったとき。
[0086]
 第15条件:親船外機となる船外機14Aのエンジン回転数NEaと、その他の子船外機となる船外機14B~14Dのエンジン回転数NEb、NEc、NEdとの偏差(絶対値)がg[rpm]以上(|NEa-NEb|≧g[rpm]、|NEa-NEc|≧g[rpm]、又は|NEa-NEd|≧g[rpm])となったとき。
[0087]
 例えば、同期モードでのクルージング航行中に、ステアリングホイール24の操舵により急旋回した場合には、エンジン回転数NEaとエンジン回転数NEdとの間には、g[rpm]以上の偏差が発生するが、この場合には、同期モードが解除されるので、旋回性が確保される。
[0088]
 同様に、荒波で航行中にジャンプした場合には、偏差が一瞬大きくなる(|NEa-NEd|≧g[rpm])ので、同期モードが解除される。
[0089]
 第16条件:第1レバー51の操作に応じて、レバー目標スロットル開度THp[度]が、p(p<k)[度]以下になったとき。
[0090]
 第17条件:エンジン32A~32Dの各エンジン温度が、閾値温度Tth[℃]以下となったとき。
[0091]
 第18条件:いずれかのアラートセンサ42でアラートの発生を検出したとき。
[0092]
 第19条件:PTT機構の操作が検出されたとき。例えば、いずれかの船外機14でトリム操作が行われた場合、直ちに同期モードが解除される。
[0093]
 第20条件:各船外機14A~14Dのいずれかの船外機ECU34A~34Dが、上記第11条件~第19条件中のいずれかが非成立となったことを確認して出力した同期開始不能フラグ(F_SYNCOK=0)をいずれかの船外機ECU34A~34Dで受信したとき。
[0094]
 第21条件:親となる船外機14Aのスロットルバルブのスロットル開度THaに対し、その他の子となる船外機14B~14Dのスロットルバルブのスロットル開度THb、THc、THdとの偏差(絶対値)がq[度]以上(|THa-THb|≧q[度]、|THa-THc|≧q[度]、又は|THa-THd|≧q[度])になったとき(qは、例えば、数度程度)。
[0095]
 上記したように、第11条件~第21条件のうち、いずれか1つの条件が成立したときに、シングルレバー同期モード中からシングルレバー非同期モード中に遷移する(戻る)。
[0096]
 遷移したシングルレバー非同期モードでの航行乃至操船中に、上記した第1条件~第9条件の全ての条件が成立したときには、再び、シングルレバー同期モードに自動的に遷移する。一方、シングルレバー非同期モードでの航行乃至操船中に、第1レバー51及び第2レバー52がニュートラル位置に操作され、且つシングルレバーモードスイッチ54が長押しされてOFFにされるという簡易な操作で、リモコンECU26を通じて、船外機ECU34(34A~34D)の状態がシングルレバー非同期モードから通常モード(デュアルレバーモード)に遷移される(第22条件という。)。
[0097]
[シングルレバー非同期モードと、シングルレバー同期モードとの間の遷移についてのフローチャートによる説明]
 次に、シングルレバー非同期モードとシングルレバー同期モードとの間の遷移条件について、図5~図7のフローチャートを参照して説明する。このフローチャートは、比較的に短い時間、例えば、msオーダーの時間で1サイクルが実行される。
[0098]
 なお、フローチャートに係わるプログラムは、各船外機ECU34A~34Dに格納され、各船外機ECU34A~34DのCPUにより実行される。
[0099]
 ステップS1にて、第1レバー51のレバー位置が、前進位置になっているか否かを判断する。
[0100]
 前進位置になっている(ステップS1:YES)場合には、ステップS2にて、シングルレバーモードスイッチ54がONになっているか否かを判断する。
[0101]
 ONになっている(ステップS2:YES)場合には、ステップS3にて、アラートセンサ42が異常の発生を検出している(アラート発生)か否かを判断する。
[0102]
 異常の発生を検出していない(ステップS3:NO)場合には、ステップS4にて、エンジン32A~32Dが暖機されている(暖機済み)か、否かを、全エンジン温度が52[℃]以上になっているか否かにより判断する。
[0103]
 エンジン32A~32Dが暖機されている(ステップS4:YES)場合には、ステップS5にて、シングルレバー同期モードへの開始判断処理が済んでいるか否かを判断する。
[0104]
 開始判断処理が済んでいない(ステップS5:NO)場合には、ステップS6の同期モード開始判断処理を実行する。
[0105]
 なお、ステップS1:NO、ステップS2:NO、ステップS4:NOの場合には、ステップS1に戻る。ステップS3:YESの場合には、他の処理に移行する。
[0106]
 図6は、ステップS6の同期モード開始判断処理のサブルーチンを示している。
[0107]
 ステップS6aにて、第1レバー51の操作が有るか否かが判断される。より具体的には、ステップS6aにて、第1レバー51の位置が、過去数秒間に±f[%]を上回る変動(操作有り)があったか否かが判断される。
[0108]
 第1レバー51の操作がない(ステップS6a:NO)場合、ステップS6bにて、実エンジン回転数NEa、NEb、NEc、NEdが、目標エンジン回転数下限NEllと目標エンジン回転数上限NEulの間のエンジン回転数(NEll≦NE≦NEul)であるか否かが判断される。
[0109]
 実エンジン回転数NEa、NEb、NEc、NEdが、目標エンジン回転数下限NEllと目標エンジン回転数上限NEulの間のエンジン回転数である(ステップS6b:YES)場合、ステップS6cにて、各エンジン回転数NEa、NEb、NEc、NEdが、過去数秒間、安定しているか否か、具体的には、それぞれ、過去数秒間±g[rpm]の変動範囲内にあったか否かが判断される。
[0110]
 各エンジン回転数NEa、NEb、NEc、NEdが、過去数秒間安定している(ステップS6c:YES)場合、ステップS6dにて、全船外機14A~14Dが、シングルレバー同期モードが可能な条件を満たしているか否かを船外機ECU34Aが判断する。
[0111]
 全船外機14A~14Dが、シングルレバー同期モードが可能な条件を満たしている(ステップS6d:YES)場合、ステップS6eにて、船外機ECU34Aは、シングルレバー同期モード開始可能フラグF_SYNCOKをF_SYNCOK=1にする。
[0112]
 次いで、ステップS6fにて、シングルレバー非同期モードからシングルレバー同期モードに遷移させ、図5のステップS7に進む。
[0113]
 なお、ステップS6a:YES、ステップS6b:NO、ステップS6c:NO、ステップS6d:NOの場合にもステップS7に進む。
[0114]
 ステップS7にて、シングルレバー同期モードになっているか否かを判断する。
[0115]
 ステップS7にて、シングルレバー同期モードになっている(ステップS7:YES)場合、ステップS8のシングルレバー同期モードの解除判断処理に進む。
[0116]
 なお、ステップS7:NOの場合には、ステップS1に戻る。
[0117]
 図7は、ステップS8の同期モード解除(非同期モードへの遷移)判断処理のサブルーチンを示している。
[0118]
 第1レバー51の位置が、前進位置からニュートラル位置又は後進位置に切り替えられたことが検出されたとき(ステップS8a:YES)、同期モード開始時のエンジン回転数NEから±g[rpm]の範囲外のエンジン回転数NEになったことが検出されたとき(ステップS8b:YES)、PTT機構の操作が検出されたとき(ステップS8c:YES)、船外機14Aのスロットルバルブのスロットル開度THaに対し、船外機14B~14Dのスロットルバルブのスロットル開度THb、THc、THdとの偏差(絶対値)がq[度]以上(|THa-THb|≧q[度]、|THa-THc|≧q[度]、又は|THa-THd|≧q[度])になったとき(ステップS8d:YES)、エンジン回転数NEa、NEb、NEc、NEdの少なくとも1つが、NEmin=m[rpm]以下又はNEmax=n[rpm]以上となったとき(ステップS8e:YES)、全船外機14A~14Dの同期モードが不能となったとき(ステップS8f:YES)、ステップS8gにて、同期開始不能フラグ(F_SYNCOK=0)が設定され、ステップS8hにて同期モードが解除されて非同期モードに遷移する。
[0119]
 なお、ステップS8a~ステップS8fの全ての判断が否定であった場合には、同期モードを継続してステップS8aに進む。
[0120]
[実施形態から把握し得る発明]
 ここで、上記実施形態から把握し得る発明について、以下に記載する。なお、理解の便宜のために構成要素には上記で用いた符号を括弧書きで付けているが、該構成要素は、その符号を付けたものに限定されない。
[0121]
 この発明に係る船舶用エンジン回転数制御装置は、それぞれがエンジン(32A~32D)を備える、複数基の船外機(14A~14D)が船体(12)に搭載された船舶用エンジン回転数制御装置(10)であって、
 制御変更の操作に基づいて、複数基の前記船外機(14A~14D)の各エンジン(32A~32D)を、同一のエンジン回転数(NEa)に制御する同期モードに移行させる制御部(34A~34D)を有し、
 前記制御部(34A~34D)は、
 複数基の前記船外機(14A~14D)のエンジン(32A~32D)中、予め基準となるエンジン(32A)を決定しておき、
 全エンジン(32A~32D)が前記同期モードへの移行条件(第1条件~第9条件全て)を満たしたときに、前記基準となるエンジン(32A)以外のエンジン(32B~32D)のエンジン回転数(NEb、NEc、NEd)を、前記基準となるエンジン(32A)のエンジン回転数(NEa)に制御する前記同期モードに自動的に移行させ、前記全エンジン(32A~32D)の中、少なくとも1つのエンジンが前記同期モードの解除条件(第11条件~第21条件の少なくとも1つ)を満たしたときに前記同期モードを自動的に解除する。
[0122]
 この構成によれば、簡易な操作に基づいて同期モードにすることができる。結果として、簡易な操作に基づいてクルージング航行等を違和感なく安定的に実行することができる。
[0123]
 また、複数基掛け時に、複数基の船外機(14A~14D)の全てを同一エンジン回転数に同調させているので、バラバラ感がなく、エンジン(32A~32D)の音質(音色)が良くなり、乗員等の聴感を心地良くすることができる。その上、直進性が向上される。
[0124]
 また、船舶用エンジン回転数制御装置(10)においては、それぞれが、マニュアル操作によりニュートラル位置と前進位置と後進位置とに切替可能であり、前記前進位置と前記後進位置では、操作量により複数基の前記船外機(14A~14D)の各エンジン回転数(NEa~NEd)を調整可能な第1レバー(51)及び第2レバー(52)を備え、
 前記同期モードでは、前記第1レバー(51)及び前記第2レバー(52)の中の予め定めた一方のレバー(51)により前記全エンジン(32A~32D)のエンジン回転数(NEa~NEd)が調整可能なシングルレバーモードの設定にしてもよい。
[0125]
 これにより、同期モードでは、シングルレバー(51)で全エンジン回転数(NEa~NEd)を調整することができるので、航行の操作性が向上する。
[0126]
 さらに、船舶用エンジン回転数制御装置(10)においては、
 前記同期モードへの移行に先立ち、前記シングルレバーモードへの移行が、前記マニュアル操作とは別の、前記1つのスイッチ(54)のマニュアル操作により行われるようにしてもよい。
[0127]
 これにより、同期モードがシングルレバーモードで実行されることが保証され、且つ操縦者の同期モードへの操作した感が形成される。
[0128]
 さらにまた、船舶用エンジン回転数制御装置(10)においては、
 前記1つのスイッチ(54)は、ON・OFFスイッチ(54)とされ、
 前記シングルレバーモードへの移行は、
 前記第1レバー(51)と前記第2レバー(52)が、それぞれニュートラル位置であって、且つ前記ON・OFFスイッチ(54)がON位置とされたときに移行される。
[0129]
 この構成によれば、ON・OFFスイッチ(54)の操作により操縦者にシングルレバーモードへの移行、ひいては同期モードへの移行を認識(自覚)させることができる。
[0130]
 さらにまた、船舶用エンジン回転数制御装置(10)においては、
 前記シングルレバーモードの設定にされていることを条件に、
 前記全エンジン(32A~32D)の前記同期モードへの移行条件は、
 前記予め定めた一方のレバー(51)が前進位置、前記全エンジン(32A~32D)が暖機終了状態、前記全エンジン(32A~32D)のエンジン回転数(NEa~NEd)が所定範囲内、前記全エンジン(32A~32D)のスロットル開度(THa~THd)が所定開度以上、且つアラートセンサ(42A~42D)が正常を示していることとされているようにしてもよい。
[0131]
 この構成によれば、同期モードでの直進性が向上する。
[0132]
 さらにまた、船舶用エンジン回転数制御装置(10)においては、
 前記全エンジン(32A~32D)の前記同期モードへの移行条件は、
 さらに、前記予め定めた一方のレバー(51)の前進位置の変動が、所定時間内で所定変動内であるとしてもよい。
[0133]
 この構成によれば、安定的な前進航行時に同期モードへ移行することができる。
[0134]
 さらに、前記1つのスイッチ(54)は、前記第1レバー(51)及び前記第2レバー(52)と一体的にリモコンボックス(22)を形成している。
[0135]
 これにより操作性良くシングルレバーモード(シングルレバー非同期モード)に移行させることができる。また、シングルレバーモード(シングルレバー非同期モード)から通常モードに戻すことができる。
[0136]
 なお、この発明に係る船舶用エンジン回転数制御装置は、上述の実施形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することのない範囲で、種々の形態を採り得ることはもちろんである。

符号の説明

[0137]
10…船舶用エンジン回転数制御装置 12…船体
14…船外機            20…船舶
22…リモコンボックス       26…リモコンECU
32…エンジン           34…船外機ECU
42…アラートセンサ        51…第1レバー
52…第2レバー
54…シングルレバーモードスイッチ

請求の範囲

[請求項1]
 それぞれがエンジンを備える、複数基の船外機が船体に搭載された船舶用エンジン回転数制御装置であって、
 制御変更の操作に基づいて、複数基の前記船外機の各エンジンを、同一のエンジン回転数に制御する同期モードに移行させる制御部を有し、
 前記制御部は、
 複数基の前記船外機のエンジン中、予め基準となるエンジンを決定しておき、
 全エンジンが前記同期モードへの移行条件を満たしたときに、前記基準となるエンジン以外のエンジンのエンジン回転数を、前記基準となるエンジンのエンジン回転数に制御する前記同期モードに自動的に移行させ、前記全エンジンの中、少なくとも1つのエンジンが前記同期モードの解除条件を満たしたときに前記同期モードを自動的に解除する
 船舶用エンジン回転数制御装置。
[請求項2]
 請求項1に記載の船舶用エンジン回転数制御装置において、
 それぞれが、マニュアル操作によりニュートラル位置と前進位置と後進位置とに切替可能であり、前記前進位置と前記後進位置では、操作量により複数基の前記船外機の各エンジン回転数を調整可能な第1レバー及び第2レバーを備え、
 前記同期モードでは、前記第1レバー及び前記第2レバーの中の予め定めた一方のレバーにより前記全エンジンのエンジン回転数が調整可能なシングルレバーモードの設定にされている
 船舶用エンジン回転数制御装置。
[請求項3]
 請求項2に記載の船舶用エンジン回転数制御装置において、
 前記同期モードへの移行に先立ち、前記シングルレバーモードへの移行が、前記マニュアル操作とは別の、1つのスイッチのマニュアル操作により行われる
 船舶用エンジン回転数制御装置。
[請求項4]
 請求項3に記載の船舶用エンジン回転数制御装置において、
 前記1つのスイッチは、ON・OFFスイッチとされ、
 前記シングルレバーモードへの移行は、
 前記第1レバーと前記第2レバーが、それぞれニュートラル位置であって、且つ前記ON・OFFスイッチがON位置とされたときに移行される
 船舶用エンジン回転数制御装置。
[請求項5]
 請求項4に記載の船舶用エンジン回転数制御装置において、
 前記シングルレバーモードの設定にされていることを条件に、
 前記全エンジンの前記同期モードへの移行条件は、
 前記予め定めた一方のレバーが前進位置、前記全エンジンが暖機終了状態、前記全エンジンのエンジン回転数が所定範囲内、前記全エンジンのスロットル開度が所定開度以上、且つアラートセンサが正常を示していることとされた
 船舶用エンジン回転数制御装置。
[請求項6]
 請求項5に記載の船舶用エンジン回転数制御装置において、
 前記全エンジンの前記同期モードへの移行条件は、
 さらに、前記予め定めた一方のレバーの前進位置の変動が、所定時間内で所定変動内である
 船舶用エンジン回転数制御装置。
[請求項7]
 請求項3に記載の船舶用エンジン回転数制御装置において、
 前記1つのスイッチは、前記第1レバー及び前記第2レバーと一体的にリモコンボックスを形成している
 船舶用エンジン回転数制御装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]