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1. WO2020110233 - 1組の負メニスカスレンズ、広角光学系、撮像装置、及び投影装置

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明 細 書

発明の名称 1組の負メニスカスレンズ、広角光学系、撮像装置、及び投影装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013  

図面の簡単な説明

0014  

発明を実施するための形態

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205  

産業上の利用可能性

0206  

符号の説明

0207  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24  

明 細 書

発明の名称 : 1組の負メニスカスレンズ、広角光学系、撮像装置、及び投影装置

技術分野

[0001]
 本発明は、1組の負メニスカスレンズ、広角光学系、撮像装置、及び投影装置に関する。

背景技術

[0002]
 90°以上の半画角を有する光学系が、特許文献1~3に開示されている。
[0003]
 特許文献1には、半画角が120°の広角光学系が開示されている。この広角光学系では、1枚又は2枚の負メニスカスレンズが、物体側に配置されている。負メニスカスレンズでは、拡張回転自由曲面が用いられている。
[0004]
 特許文献2には、半画角が135°の広角光学系が開示されている。この広角光学系では、2枚の負メニスカスレンズが、物体側に配置されている。2枚の負メニスカスレンズでは、各々の物体側面は、半球に近い形状になっていない。
[0005]
 特許文献3には、半画角が120°の広角光学系が開示されている。この広角光学系では、1枚の負メニスカスレンズが、物体側に配置されている。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2008-151904号公報
特許文献2 : 米国特許第2947219号公報
特許文献3 : 米国特許第9411078号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 特許文献1の広角光学系では、拡張回転自由曲面が用いられている。そのため、球面レンズに比べて、レンズの加工における難易度が高い。特許文献2の広角光学系では、135°を超える半画角を確保することは困難である。特許文献3の広角光学系では、120°を超える半画角を確保することは困難である。
[0008]
 本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、諸収差が良好に補正され、240°以上の画角を有する光学系に用いられる1組の負メニスカスレンズを提供することを目的とする。また、この1組の負メニスカスレンズを備えた、広角光学系、撮像装置、及び投影装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009]
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る1組の負メニスカスレンズは、
 240°以上の画角を有する光学系に用いられる1組の負メニスカスレンズであって、
 1組の負メニスカスレンズのうちの1つの負メニスカスレンズは、最も物体側に位置し、
 1組の負メニスカスレンズは、所定のレンズ面を有し、
 所定のレンズ面は、半球状の面か、又は半球を超える面であることを特徴とする。
[0010]
 また、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る広角光学系は、
 240°以上の画角を有する広角光学系であって、
 上述の1組の負メニスカスレンズと、
 1組の負メニスカスレンズの像側に配置されたレンズと、を有することを特徴とする。
[0011]
 また、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る撮像装置は、
 上述の広角光学系と、
 広角光学系の像側に配置された撮像素子と、を有し、
 撮像素子は撮像面を有し、且つ広角光学系によって撮像面上に形成された像を電気信号に変換することを特徴とする。
[0012]
 また、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る投影装置は、
 上述の広角光学系と、
 広角光学系の像側に配置された表示素子と、を有し、
 表示素子は表示面を有し、
 表示面上に表示された画像は、広角光学系によって物体側に投影されることを特徴とする。

発明の効果

[0013]
 本発明によれば、諸収差が良好に補正され、240°以上の画角を有する光学系に用いられる1組の負メニスカスレンズを提供することができる。また、本発明によれば、この1組の負メニスカスレンズを備えた、広角光学系、撮像装置、及び投影装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0014]
[図1] レンズ面を示す図である。
[図2] 球レンズに入射する光線を示す図である。
[図3] メニスカスレンズに入射する光線を示す図である。
[図4] メニスカスレンズに入射する光線を示す図である。
[図5] 像側面を物体側にずらした場合を示す図である
[図6] 像側面を像側にずらした場合を示す図である。
[図7] 像側面の曲率半径を小さくした場合を示す図である。
[図8] 像側面の曲率半径と像側面の位置を変更した場合を示す図である。
[図9] 半画角が180°の光線と第1メニスカスレンズの関係を示す図である。
[図10] 半画角が180°の光線と第2メニスカスレンズの関係を示す図である。
[図11] 第2メニスカスレンズにおける光線を示す図である。
[図12] 実施例1の1組の負メニスカスレンズを有する光学系のレンズ断面図である。
[図13] 実施例2の1組の負メニスカスレンズを有する光学系のレンズ断面図である。
[図14] 実施例3の1組の負メニスカスレンズを有する光学系のレンズ断面図である。
[図15] 実施例4の1組の負メニスカスレンズを有する光学系のレンズ断面図である。
[図16] 実施例5の1組の負メニスカスレンズを有する光学系のレンズ断面図である。
[図17] 実施例6の1組の負メニスカスレンズを有する光学系のレンズ断面図である。
[図18] 実施例7の1組の負メニスカスレンズを有する光学系のレンズ断面図である。
[図19] 実施例1の光学系の収差図である。
[図20] 実施例2の光学系の収差図である。
[図21] 撮像装置の例を示す図である。
[図22] 撮像装置の別の例を示す図である。
[図23] 投影装置の例を示す図である。
[図24] 投影装置と投影装置を組み合わせた例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0015]
 実施例の説明に先立ち、本発明のある態様にかかる実施形態の作用効果を説明する。なお、本実施形態の作用効果を具体的に説明するに際しては、具体的な例を示して説明することになる。しかし、後述する実施例の場合と同様に、それらの例示される態様はあくまでも本発明に含まれる態様のうちの一部に過ぎず、その態様には数多くのバリエーションが存在する。したがって、本発明は例示される態様に限定されるものではない。
[0016]
 本実施系形態の1組の負メニスカスレンズは、240°以上の画角を有する光学系に用いられる1組の負メニスカスレンズであって、1組の負メニスカスレンズのうちの1つの負メニスカスレンズは、最も物体側に位置し、1組の負メニスカスレンズは、所定のレンズ面を有し、所定のレンズ面は、半球状の面か、又は半球を超える面であることを特徴とする。
[0017]
 画角の狭い光学系では、最も物体側に位置するレンズの厚みが薄い。また、このレンズ面に入射する光線では、光線の角度の広がりが小さい。この場合、容易に、レンズから光線を射出させることができる。そのため、レンズから光線を射出させる方法について、特に注意を払う必要は無い。
[0018]
 これに対して、画角の広い光学系では、最も物体側に位置するレンズの厚みが厚い。また、このレンズ面に入射する光線では、光線の角度の広がりが大きい。そのため、レンズから光線を射出させる方法が、特に重要となる。
[0019]
 図1は、レンズ面を示す図である。(a)は半球を越えない面、(b)は半球面、(c)は半球を越える面を示している。
[0020]
 レンズは、底面を有する円筒の内部に配置されている。レンズの凸面は、底面に向いている。円筒の内部は、照明光(不図示)で照明されている。底面と側面から、光がレンズに入射する。
[0021]
 光線LB1は、レンズ面の前方に位置している領域からの光を示している。光線LB1がレンズ面に入射することで、前方視ができる。光線LB2は、レンズ面の側方に位置している領域からの光を示している。光線LB2がレンズ面に入射することで、側方視ができる。光線LB3は、レンズ面の後方に位置している領域からの光を示している。光線LB1がレンズ面に入射することで、後方視ができる。
[0022]
 レンズ面1は、半球を越えない面の例である。レンズ面1では、光線LB1はレンズ面1に入射するが、光線LB2と光線LB3はレンズ面1に入射しない。そのため、レンズ面1を用いた場合、前方視はできるが、側方視や後方視はできない。
[0023]
 レンズ面2は、半球面の例である。レンズ面2では、光線LB1と光線LB2はレンズ面2に入射するが、光線LB3はレンズ面2に入射しない。そのため、レンズ面2を用いた場合、前方視と側方視はできるが、後方視はできない。
[0024]
 レンズ面3は、半球を越える面である。レンズ面3では、光線LB1、光線LB2、及び光線LB3がレンズ面3に入射する。そのため、レンズ面3を用いた場合、前方視、側方視、及び後方視ができる。
[0025]
 光線LB1の出射点からは、様々な方向に光線が出射している。光線LB2の出射点や光線LB3の出射点についても、同様である。そのため、例えば、レンズ面1では、光線LB2の一部は、レンズ面1に入射する。
[0026]
 しかしながら、レンズ面1では、光線LB2の出射点からレンズ面1に入射する光線は、レンズ面2やレンズ面3に比べると、非常に少ない。そのため、側方視ができたとしても、観察に適した明るさの光学像を得ることは、実質的に困難である。このように、レンズ面1を用いた場合、側方視はできない。
[0027]
 光線が入射する面の面積は、半球を越えない面、半球面、半球を越える面の順で、広くなる。光線が入射する面の面積は、視野又は画角を表している。視野又は画角は、半球を越えない面、半球面、半球を越える面の順で、広くなる。よって、半球を越えない面であっても、光線が入射する面の面積が半球面の面積に近づくにつれて、側方視が可能になる。
[0028]
 また、光線が入射する面の面積は、面を通過する光線の数を表している。面を通過する光線の数は、半球を越えない面、半球面、半球を越える面の順で、多くなる。よって、半球を越えない面、半球面、半球を越える面の順で、光学像の明るさが増す。
[0029]
 レンズ面に球面が用いられている場合、レンズ断面では、レンズ面は円弧で表される。
円弧の長さで、レンズ面の範囲を表すことができる。円弧の長さは、円弧の両端と円の中心とで形成される角度(以下、「円弧の角度」という)で表すことができる。
[0030]
 レンズ面1では、円弧の角度は180°未満である。レンズ面2では、円弧の角度は180°である。レンズ面3では、円弧の角度は180°よりも大きい。
[0031]
 円弧の角度が170°以上で180°以下の面を、半球状の面とする。また、円弧の角度が180°よりも大きい面を、半球を超える面とする。
[0032]
 本実施系形態の1組の負メニスカスレンズでは、レンズ面に球面が用いられている。1組の負メニスカスレンズは、所定のレンズ面を有する。所定のレンズ面は、半球状の面か、又は、半球を超える面である。
[0033]
 上述のように、半球状の面や半球を超える面では、前方視に加えて、側方視や後方視が可能になる。そのため、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズを用いることで、広角光学系、例えば、240°以上の画角を有する結像光学系、又は240°以上の画角を有する投影光学系を実現できる。
[0034]
 本実施系形態の1組の負メニスカスレンズは、第1メニスカスレンズと、第2メニスカスレンズと、からなり、第1メニスカスレンズと第2メニスカスレンズは、隣り合っていることが好ましい。
[0035]
 このようにすることで、広角光学系、例えば、240°以上の画角を有する結像光学系、又は240°以上の画角を有する投影光学系を実現できる。
[0036]
 本実施系形態の1組の負メニスカスレンズは、以下の条件式(1)、(2)を満足することが好ましい。
 0.9<(RL1o/ndL1)/dL1oi<1.6   (1)
 0.4<(RL2o/ndL2)/dL2oi<1.4   (2)
 ここで、
 RL1oは、第1メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 RL2oは、第2メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 ndL1は、第1メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
 ndL2は、第2メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
 dL1oiは、第1メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
 dL2oiは、第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と第2メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
である。
[0037]
 本実施系形態の1組の負メニスカスレンズは、第1メニスカスレンズと、第2メニスカスレンズと、からなる。第1メニスカスレンズのレンズ面と第2メニスカスレンズのレンズ面には、球面が用いられている。よって、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズは、4つの球面を有する。4つの球面について、説明する。
[0038]
 図2は、球レンズに入射する光線を示す図である。図2では、半画角が120°の光線群が実線で示され、半画角が150°の光線群が破線で示されている。
[0039]
 球レンズ10は、レンズ面11を有する。レンズ面11は、半球を越える面である。球レンズ10では、半画角が120°の光線群(以下、「光線群LB120」という)や、半画角が150°の光線群(以下、「光線群LB150」という)を、球レンズ10の内部に入射させることができる。
[0040]
 例えば、光線群LB120は、レンズ面11の側方に位置している領域からの光である。光線群LB150は、レンズ面11の後方に位置している領域からの光である。側方視と後方視を行うためには、光線群LB120と光線群LB150を、球レンズ10の内部に入射させるだけでなく、球レンズ10の内部に入射した光束群を、像面に向かわせる必要がある。
[0041]
 光線群LB150は、像側から球レンズ10に入射する。そのため、光線群LB150は、レンズ面11で、可能な限り像側に屈折されることが好ましい。
[0042]
 レンズ面11における屈折作用を高めるには、球レンズ10の硝材に、高屈折率の硝材を用いれば良い。球レンズ10では、屈折率が2.0の硝材が用いられている。
[0043]
 光線群LB120では、光線LB120aの入射位置は、光線LB120bの入射位置と異なる。そのため、光線LB120aの入射角は、光線LB120bの入射角と異なる。光線LB120aの入射角の方が、光線LB120bの入射角よりも大きい。
[0044]
 光線群LB150では、光線LB150aの入射位置は、光線LB150bの入射位置と異なる。そのため、光線LB150aの入射角は、光線LB150bの入射角と異なる。光線LB150aの入射角の方が、光線LB150bの入射角よりも大きい。
[0045]
 像面に到達する光線が多くなるほど、光学像の明るさが増す。球面で屈折できる最大入射角は90°である。よって、入射角が0°から入射角が90°までの光線を、球レンズ10の内部に入射させると良い。
[0046]
 しかしながら、実際には、入射角が90°の光線を球レンズ10の内部に入射させることは難しい。よって、入射角が90°に近い光線を球レンズ10の内部に入射させることができれば良い。入射角が90°に近い光線は、入射位置における接平面(以下、「接平面」という)に対してほとんど接している光線である。
[0047]
 光線LB120aの入射角と光線LB150aの入射角は、90°に近い。よって、光線LB120aや光線LB150aを球レンズ10の内部に入射させることが好ましい。
[0048]
 光線群LB120と光線群LB150は、各々、レンズ面11で屈折される。光線群LB120’と光線群LB150’は、各々、レンズ面11で屈折された後の光線群である。光線群LB120’と光線群LB150’は、球レンズ10の中心に近づくように進行する。
[0049]
 光線群LB120’と光線群LB150’を像面に到達させるためには、球レンズ10の内部に屈折面を設ければ良い。光線群LB120’と光線群LB150’を屈折面で適切に屈折させるためには、屈折面を適切に配置することが重要になる。また、屈折面の設定では、光線を適切に選択する必要がある。
[0050]
 光軸AXの位置では、光線LB120a’は、領域12からやや離れた位置に到達している。領域12には、光線LB120a’を除いた光線が到達している。
[0051]
 光線LB120a’は、光線LB120aがレンズ面11で屈折された光線である。光線LB120aの入射角は、光線群LB120の中で最も大きい。また、光線LB150a’は、光線LB150aがレンズ面11屈折された光線である。光線LB150aの入射角は、光線群LB150の中で最も大きい。
[0052]
 よって、光線LB120a’と光線LB150a’に基づいて、屈折面を設定することができる。しかしながら、光軸AXの位置では、光線LB120a’の位置は、光線LB150a’から離れている。
[0053]
 光線LB120c’は、光線LB120cがレンズ面11で屈折された光線である。光線LB120cの入射角は、光線LB120aの入射角よりも若干小さい。しかしながらが、光線LB120cの入射角は、光線LB120aの入射角と同様に、90°に近い。
[0054]
 更に、光線LB120c’と光線LB150a’は、点Pの近傍に到達している。そこで、光線LB120c’と光線LB150a’に基づいて、屈折面を設定しても良い。
[0055]
 球レンズ10の内部に屈折面を設ける場合、例えば、屈折面の曲率中心を点Pに一致させることができる。この場合、屈折面では、光線LB120c’と光線LB150a’は、各々、接平面に対して垂直に入射する。すなわち、入射角が90°に近い光線がレンズ面11に入射した場合であっても、屈折面では、光線は接平面に対して垂直に入射する。そのため、入射角が90°に近い光線を屈折面から射出させることができる。
[0056]
 球レンズ10の内部に屈折面を設けることで、レンズが形成される。屈折面を物体側に凸の面にすることで、メニスカスレンズが形成される。
[0057]
 図3は、メニスカスレンズに入射する光線を示す図である。図3では、半画角が120°の光線群が実線で示され、半画角が150°の光線群が破線で示されている。メニスカスレンズ20に入射する光線の位置は、球レンズ10入射する光線の位置と異なっている。
[0058]
 メニスカスレンズ20は、物体側面21と、像側面22と、を有する。物体側面21は、レンズ面11と同一の面である。像側面22は、球レンズ10の内部に設けられた屈折面に対応する。
[0059]
 物体側面21と像側面22では、凸の面が物体側に向いている。物体側面21の曲率半径は、像側面22の曲率半径よりも大きい。よって、メニスカスレンズ20は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである。
[0060]
 物体側面21と像側面22は、半球を超える面である。上述のように、所定のレンズ面は、半球状の面か、又は、半球を超える面である。物体側面21と像側面22は、所定のレンズ面である。メニスカスレンズ20は、所定のレンズ面を有する。
[0061]
 物体側面21には、光線群LB120と光線群LB150が到達する。光線群LB120と光線群LB150は物体側面21で屈折された後、メニスカスレンズ20の内部に入射する。
[0062]
 光線群LB120’と光線群LB150’は、各々、物体側面21で屈折された後の光線群である。光線群LB120’と光線群LB150’は、像側面22に到達する。
[0063]
 光線LB120C’は、光線LB120Cが物体側面21で屈折された光線である。光線LB150A’は、光線LB150Aが物体側面21で屈折された光線である。光線LB120C’と光線LB150A’は、点P’の近傍に到達している。
[0064]
 点P’は、図2における点Pに対応している。メニスカスレンズ20では、光線LB120C’と光線LB150A’に基づいて、像側面22が設定されている。すなわち、メニスカスレンズ20では、像側面22の曲率中心が点Pと一致している。
[0065]
 そのため、像側面22では、光線LB120C’と光線LB150A’は、各々、接平面に対して垂直に入射する。すなわち、入射角が90°に近い光線が物体側面21に入射した場合であっても、像側面22では、光線は接平面に対して垂直に入射する。
[0066]
 その結果、光線LB120C’と光線LB150A’は、像側面22から射出される。このように、メニスカスレンズ20では、入射角が90°に近い光線を像側面22から射出させることができる。
[0067]
 また、光線LB120C’や光線LB150A’以外の光線も、像側面22で屈折された後、像側面22から射出される。
[0068]
 メニスカスレンズ20では、150°よりも大きな半画角の光線群、例えば、半画角が170°の光線群を入射させることができる。
[0069]
 図4は、メニスカスレンズに入射する光線を示す図である。図3と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。図4では、半画角が170°の光線群が二点鎖線で示されている。
[0070]
 メニスカスレンズ20に入射する光線の位置は、球レンズ10に入射する光線の位置や、図3に示すメニスカスレンズ20に入射する光線の位置と異なっている。
[0071]
 物体側面21には、光線群LB120、光線群LB150、及び半画角が170°の光線群(以下、「光線群LB170」という)が到達する。光線群LB120、光線群LB150、及び光線群LB170は物体側面21で屈折され、メニスカスレンズ20の内部に入射する。
[0072]
 光線群LB120’、光線群LB150’及び光線群LB170’は、各々、物体側面21で屈折された後の光線群である。光線群LB120’の一部、光線群LB150’及び光線群LB170’は、像側面22に到達する。光線群LB120’の一部、光線群LB150’及び光線群LB170’は、像側面22で屈折された後、像側面22から射出される。
[0073]
 光線群LB120Xについては、物体側面21から像側面22までの間の様子が描かれていない。これは、像側面22で、光線群LB120Xが、全反射によって反射されるためである。
[0074]
 図4は、半画角が小さい光線群では、物体側面21に入射した光線群のうち、一部の光線はメニスカスレンズ20から射出されないことを示している。
[0075]
 このように、メニスカスレンズ20では、像側面で、画角の狭い光線群の一部の光線が、全反射によって反射される。そのため、画角の狭い光線群では、物体側面に入射した光線群のうち、一部の光線だけしかメニスカスレンズから射出されなくなる。その結果、画角の狭い光線群によって形成される光学像が暗くなる。
[0076]
 像側面の位置や像側面の曲率半径によって、メニスカスレンズから射出可能な光線は異なる。像側面の位置を変えた場合について、図5と図6を用いて説明する。
[0077]
 図5は、像側面を物体側にずらした場合を示す図である。図4と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。メニスカスレンズ20’に入射する光線の位置は、図4に示すメニスカスレンズ20に入射する光線の位置と同じである。
[0078]
 メニスカスレンズ20’は、物体側面21と、像側面22’と、を有する。像側面22’の曲率半径は、像側面22の曲率半径と同じである。像側面22’は、像側面22の位置から、光軸AXに沿って物体側に1mmだけずれている。
[0079]
 光線群LB120X’については、物体側面21から像側面22’までの間の様子が描かれていない。これは、像側面22’で、光線群LB120X’が、全反射によって反射されるためである。また、光線群LB120X’における光線の数は、光線群LB120Xにおける光線の数よりも多い。
[0080]
 図5は、半画角が小さい光線群では、物体側面21に入射した光線群のうち、一部の光線はメニスカスレンズ20’から射出されないこと、及び、メニスカスレンズ20’から射出されない光線が増えることを示している。
[0081]
 このように、像側面の位置が物体側にずれた場合でも、像側面で、画角の狭い光線群の一部の光線が、全反射によって反射される。更に、全反射によって反射される光線の数が多くなる。そのため、画角の狭い光線群によって形成される光学像が、更に暗くなる。
[0082]
 図5では、メニスカスレンズ20’の厚みがほぼゼロになっている。これは、光線の様子を強調するために像側面を1mmずらしたことによる。実際には、レンズの厚みがゼロになることはない。
[0083]
 ただし、メニスカスレンズでは、像側面の位置が物体側にずれると、メニスカスレンズの厚みが薄くなる。そのため、メニスカスレンズの製作が困難になる。また、メニスカスレンズの強度を十分に確保できない。
[0084]
 図6は、像側面を像側にずらした場合を示す図である。図4と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。メニスカスレンズ20”に入射する光線の位置は、図4に示すメニスカスレンズ20に入射する光線の位置と同じである。
[0085]
 メニスカスレンズ20”は、物体側面21と、像側面22”と、を有する。像側面22”の曲率半径は、像側面22の曲率半径と同じである。像側面22”は、像側面22の位置から、光軸AXに沿って像側に1mmだけずれている。
[0086]
 メニスカスレンズ20”では、物体側面21に入射した全ての光線が、像側面22”から射出される。すなわち、像側面22”では、全反射による反射は生じない。しかしながら、メニスカスレンズ20”では、像側面22”で屈折された光線群LB170’は、物体側に向かって進行する。
[0087]
 図6に示すように、メニスカスレンズ20”でも、像側面22で屈折された光線群LB170’は、物体側に向かって進行する。ただし、メニスカスレンズ20”では、像側面22”から射出される光線は、像側面22から射出される光線に比べて、物体側面21からより遠ざかるように、物体側に進行する。そのため、メニスカスレンズ20”では、メニスカスレンズ20に比べて、光線群LB170で光学像を形成することが困難になる。
[0088]
 このように、像側面の位置が像側にずれた場合、画角の広い光線群は、像側面から射出する際に、物体側面からより遠ざかるように、物体側に向かって進行する。そのため、画角の広い光線群では、光学像を形成することが非常に困難になる。その結果、広い観察範囲を確保することが非常に困難になる。
[0089]
 像側面の曲率半径を変えた場合について、図7を用いて説明する。また、像側面の曲率半径と像側面の位置を変えた場合について、図8を用いて説明する。
[0090]
 図7は、像側面の曲率半径を小さくした場合を示す図である。図4と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。メニスカスレンズ30に入射する光線の位置は、図4に示すメニスカスレンズ20に入射する光線の位置と同じである。
[0091]
 メニスカスレンズ30は、物体側面21と、像側面31と、を有する。像側面31の曲率半径は、像側面22の曲率半径よりも小さい。像側面31の曲率半径は3mmで、像側面22の曲率半径は4mmである。
[0092]
 像側面31の曲率中心は、像側面22と同様に、位置P’と一致している。よって、メニスカスレンズ30の中心肉厚は、メニスカスレンズ20の中心肉厚よりも厚い。
[0093]
 光線群LB120X’’については、物体側面21から像側面30までの間の様子が描かれていない。これは、像側面31で、光線群LB120X’’が、全反射によって反射されるためである。
[0094]
 図7は、半画角が小さい光線群では、物体側面21に入射した光線群のうち、一部の光線はメニスカスレンズ30から射出されないことを示している。
[0095]
 このように、像側面の曲率半径が小さくなると、像側面で、画角の狭い光線群の一部の光線が、全反射によって反射される。そのため、画角の狭い光線群では、物体側面に入射した光線群のうち、一部の光線だけがメニスカスレンズから射出される。その結果、画角の狭い光線群によって形成される光学像が暗くなる。
[0096]
 図8は、像側面の曲率半径と像側面の位置を変更した場合を示す図である。図8では、像側面の曲率半径を小さくすると共に、像側面を像側にずらしている。図4と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。メニスカスレンズ30’に入射する光線の位置は、図4に示すメニスカスレンズ20に入射する光線の位置と同じである。
[0097]
 メニスカスレンズ30’は、物体側面21と、像側面31’と、を有する。像側面31’の曲率半径は、像側面22の曲率半径よりも小さい。像側面31’の曲率半径は3mmで、像側面22の曲率半径は4mmである。
[0098]
 像側面31’は、像側面22の位置から、光軸AXに沿って像側にずれている。メニスカスレンズ30’の中心肉厚は、メニスカスレンズ20の中心肉厚と同じである。
[0099]
 光線群LB120X’’’については、物体側面21から像側面31’までの間の様子が描かれていない。これは、像側面31’で、光線群LB120X’’’が、全反射によって反射されるためである。また、光線群LB120X’’’における光線の数は、光線群LB120Xにおける光線の数よりも多い。
[0100]
 図8は、半画角が小さい光線群では、物体側面21に入射した光線群のうち、一部の光線はメニスカスレンズ30’から射出されないこと、及び、メニスカスレンズ30’から射出されない光線が増えることを示している。
[0101]
 このように、像側面の曲率半径を小さくなると共に、像側面の位置が物体側にずれた場合でも、像側面で、画角の狭い光線群の一部の光線が、全反射によって反射される。更に、全反射によって反射される光線の数が多くなる。そのため、画角の狭い光線群によって形成される光学像が、更に暗くなる。
[0102]
 物体側面21に入射可能な光線のなかで、画角が最も広い光線は、半画角が180°の光線である。半画角が180°の光線は、像側から物体側に向かって、光軸AXと平行に進む光線である。
[0103]
 図9は、半画角が180°の光線と第1メニスカスレンズの関係を示す図である。図3と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。図9では、半画角が180°の光線(以下、「光線LB180」という)が太い実線で示されている。
[0104]
 第1メニスカスレンズ40は、物体側面21と、像側面41と、を有する。光線LB180は、物体側面21で、屈折された後、第1メニスカスレンズ40の内部に入射する。第1メニスカスレンズ40には、光線LB180は角度θで入射する。角度θは、臨界角である。
[0105]
 光線群LB180’は、物体側面21で屈折された後の光線である。光線LB180’は、像側面41に到達する。
[0106]
 メニスカスレンズ20では、像側面22の曲率中心は、光線LB150A’と光軸AXとの交点と一致している。そのため、像側面22では、光線LB150A’は、接平面に対して垂直に入射する。
[0107]
 一方、第1メニスカスレンズ40では、像側面41の曲率中心は、光線LB180’と光軸AXとの交点と一致している。そのため、像側面41では、光線LB180’は、接平面に対して垂直に入射する。
[0108]
 その結果、光線LB180’は、像側面41で屈折されないまま、像側面41から射出される。その結果、第1メニスカスレンズ40では、入射角が90°に近い光線を像側面41から射出させることができる。
[0109]
 このように、物体側面と像側面との位置関係に応じて、像側面から射出される光線が決まる。また、物体側面の曲率半径が変わると、像側面から射出される光線は異なる。また、臨界角θが変ると、像側面の位置が変わる。臨界角θは、メニスカスレンズの屈折率で決まる。
[0110]
 よって、物体側面の曲率半径、物体側面と像側面との位置関係、及びメニスカスレンズの屈折率に応じて、像側面から射出される光線が決まる。
[0111]
 条件式(1)において、RL1oは、物体側面の曲率半径を表すパラメータ、dL1oiは、物体側面と像側面との位置関係を表すパラメータ、ndL1は、屈折率を表すパラメータである。よって、条件式(1)を満足することで、画角が広く、入射角が90°に近い光線であっても、像側面から射出させることができる。その結果、広い画角を得ることができる。
[0112]
 図10は、半画角が180°の光線と第2メニスカスレンズの関係を示す図である。図9と同じ構成については同じ番号を付し、
[0113]
 第2メニスカスレンズ50は、物体側面51と、像側面52と、を有する。光線LB180’は像側面41で屈折されないまま、物体側面51に到達する。光線LB180’は、物体側面51で、屈折された後、第2メニスカスレンズ50の内部に入射する。
[0114]
 光線LB180’と光軸AXとのなす角度は、120°程度になっている。よって、半画角が120°の光線が、物体側面51に到達する。物体側面51よる屈折で、画角が120°の光線は、120°よりも小さい画角の光線に変換される。物体側面51よる屈折された光線は、更に、像側面52で屈折される。
[0115]
 第1メニスカスレンズ40と第2メニスカスレンズ50とで、半画角が180°の光線は、半画角が60°の光線に変換される。
[0116]
 詳細な説明は省略するが、第2メニスカスレンズ50においても、物体側面と像側面との位置関係に応じて、像側面から射出される光線が決まる。また、物体側面の曲率半径が変わると、像側面から射出される光線は異なる。また、屈折角は、メニスカスレンズの屈折率で決まる。
[0117]
 このように、物体側面の曲率半径、物体側面と像側面との位置関係、及びメニスカスレンズの屈折率に応じて、像側面から射出される光線が決まる。
[0118]
 条件式(2)において、RL2oは、物体側面の曲率半径を表すパラメータ、dL2oiは、物体側面と像側面との位置関係を表すパラメータ、ndL2は、屈折率を表すパラメータである。よって、条件式(2)を満足することで、画角が広く、入射角が90°に近い光線であっても、像側面から射出させることができる。その結果、広い画角を得ることができる。
[0119]
 図11は、第2メニスカスレンズにおける光線を示す図である。図11には、像側面52の曲率中心から逆追跡した時の光線が描かれている。物体側面51からは、画角が0°の光線から画角が120°までが出射している。
[0120]
 条件式(1)、(2)を満足することで、画角が広く、入射角が90°に近い光線であっても、像側面から射出させることができる。このように、条件式(1)、(2)は、広い画角を得るための条件式である。
[0121]
 条件式(1)におけるRL1o/ndL1は、第1の交点と第1メニスカスレンズの物体側面の曲率中心との距離を表している。第1の交点は、第1メニスカスレンズの物体側面に接するように入射した光線が光軸と交差する点である。
[0122]
 条件式(1)におけるRL2o/ndL2は、第2の交点と第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心との距離を表している。第2の交点は、第2メニスカスレンズの物体側面に接するように入射した光線が光軸と交差する点である。
[0123]
 値が条件式(1)の下限値を下回る場合、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズが用いられた光学系において、広い画角を得ることはできる。しかしながら、第1メニスカスレンズにおいて、光軸上における厚みを十分に確保することが困難になる。
[0124]
 また、画角の大きな光線は、第1メニスカスレンズの物体側面を通過できたとしても、第1メニスカスレンズの像側面で全反射されてしまう。そのため、画角の大きな光線は、第1メニスカスレンズから射出されなくなる。
[0125]
 値が条件式(1)の上限値を上回る場合、負メニスカスレンズとしての屈折作用が、第1メニスカスレンズにおいて弱くなってしまう。この場合、第1メニスカスレンズで、画角を広げる効果が少なくなる。そのため、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズが用いられた光学系において、広い画角を得ることができない。
[0126]
 値が条件式(2)の下限値を下回る場合、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズが用いられた光学系において、広い画角を得ることはできる。しかしながら、第2メニスカスレンズにおいて、光軸上における厚みを十分に確保することが困難になる。また、画角の大きな光線は、第2メニスカスレンズの物体側面を通過できたとしても、第2メニスカスレンズの像側面で全反射されてしまう。そのため、画角の大きな光線は、第2メニスカスレンズから射出されなくなる。
[0127]
 値が条件式(2)の上限値を上回る場合、負メニスカスレンズとしての屈折作用が、第2メニスカスレンズにおいて弱くなってしまう。この場合、第2メニスカスレンズで、画角を広げる効果が少なくなる。そのため、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズが用いられた光学系において、広い画角を得ることができない。
[0128]
 本実施系形態の1組の負メニスカスレンズは、以下の条件式(3)、(4)を満足することが好ましい。
 1.5<RL1o/RL1i<3.0   (3)
 0.2<(DL1+DL12)/RL1o<0.7   (4)
 ここで、
 RL1oは、第1メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 RL1iは、第1メニスカスレンズの像側面の曲率半径、
 DL1は、第1メニスカスレンズの物体側面と第1メニスカスレンズの像側面との光軸上の間隔、
 DL12は、第1メニスカスレンズの像側面と第2メニスカスレンズの物体側面との光軸上の間隔、
である。
[0129]
 条件式(3)は、第1メニスカスレンズの外径に関する条件式である。第1メニスカスレンズの外径、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズが用いられる光学系の外径に影響を及ぼす。よって、条件式(3)は、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズが用いられる光学系の外径に関する条件式ということができる。
[0130]
 値が条件式(3)の下限値を下回る場合、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズが用いられた光学系において、外径の増大は抑えられる。しかしながら、第1メニスカスレンズで、画角を広げる効果が十分に得られない。そのため、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズが用いられた光学系において、広い画角を得ることができない。
[0131]
 値が条件式(3)の上限値を上回る場合、1組の負メニスカスレンズにおける外径が大きくなりすぎる。そのため、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズが用いられた光学系において、外径が大きくなる。
[0132]
 条件式(4)は、最大画角の光線が、第1メニスカスレンズから第2メニスカスレンズに入射する条件式である。この条件式(4)は、第1メニスカスレンズの光軸上の厚みと、第1メニスカスレンズと第2メニスカスレンズとの間隔に関する条件式である。
[0133]
 値が条件式(4)の下限値を下回る場合、第1メニスカスレンズと第2メニスカスレンズとの間隔が短くなりすぎる。この場合、最大画角の光線は、第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心に向かう。そのため、第1メニスカスレンズの像側面では、最大画角の光線はほとんど屈折されずに、第2メニスカスレンズの物体側面に向かってしまう。
[0134]
 値が条件式(4)の上限値を上回る場合、第1メニスカスレンズと第2メニスカスレンズとの間隔が長くなりすぎる。そのため、第1メニスカスレンズから射出した光線の一部は、第2メニスカスレンズの物体側面に到達しない。
[0135]
 本実施系形態の1組の負メニスカスレンズは、以下の条件式(5)、(6)、(7)を満足することが好ましい。
 0.5<dL1oi/RL1i<1.7   (5)
 0.3<dL1iL2o/RL2o<1.1   (6)
 0.7<dL2oi/RL2i<6.0   (7)
 ここで、
 RL1iは、第1メニスカスレンズの像側面の曲率半径、
 RL2oは、第2メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 RL2iは、第2メニスカスレンズの像側面の曲率半径、
 dL1oiは、第1メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
 dL1iL2oは、第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心と第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心との間隔、
 dL2oiは、第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と第2メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
である。
[0136]
 条件式(5)と(7)はレンズの画角の広い光線を集める効果に関する条件式である。
[0137]
 値が条件式(5)の下限値を下回る場合、画角の広い光線を集める効果を十分に得られなくなる。そのため、画角を広くすることが困難になる。
[0138]
 値が条件式(5)の上限値を上回る場合、第1メニスカスレンズの像側面に到達した光線の一部が、像側面で全反射される。また、第1メニスカスレンズにおいて、光軸上における厚みを十分に確保することが困難になる。
[0139]
 第1メニスカスレンズと第2メニスカスレンズとの間には空気層が形成されている。空気層の両側は、球面になっている。また、第1メニスカスレンズと空気層との間で、屈折率差が生じている。第2メニスカスレンズと空気層との間で、屈折率差が生じている。よて、空気層は、レンズとして作用する。ここでは、この空気層を、空気レンズという。
[0140]
 条件式(6)は、空気レンズの作用に関する条件式である。空気レンズの形状としては正のメニスカス形状である。空気レンズの両側の屈折率が、空気に対して高い。そのため空気レンズは、負のメニスカスレンズとして作用する。
[0141]
 値が条件式(6)の下限値を下回る場合、負の作用が弱くなり画角を広く取れない。値が条件式(6)の上限値を上回る場合、画角が広くなりすぎてしまい第2レンズを光線が通過しなくなる。
[0142]
 本実施系形態の1組の負メニスカスレンズでは、所定のレンズ面は、物体側に凸の面であることが好ましい。
[0143]
 広角光学系に用いた場合に、240°以上の画角においても、諸収差を良好に補正することができる。
[0144]
 本実施系形態の広角光学系は、240°以上の画角を有する広角光学系であって、本実施系形態の1組の負メニスカスレンズと、1組の負メニスカスレンズの像側に配置されたレンズと、を有することを特徴とする。
[0145]
 本実施系形態の広角光学系によれば、諸収差が良好に補正され、240°以上の画角を有する光学系を実現することができる。
[0146]
 本実施系形態の撮像装置は、本実施系形態の広角光学系と、広角光学系の像側に配置された撮像素子と、を有し、撮像素子は撮像面を有し、且つ広角光学系によって撮像面上に形成された像を電気信号に変換することを特徴とする。
[0147]
 本実施系形態の撮像装置によれば、240°以上の画角に対応する範囲を、鮮明に撮像することができる。
[0148]
 本実施系形態の投影装置は、本実施系形態の広角光学系と、広角光学系の像側に配置された表示素子と、を有し、表示素子は表示面を有し、表示面上に表示された画像は、広角光学系によって物体側に投影されることを特徴とする。
[0149]
 本実施系形態の撮像装置によれば、鮮明な画像を、240°以上の画角に対応する範囲に投影することができる。
[0150]
 以下に、1組の負メニスカスレンズの実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[0151]
 1組の負メニスカスレンズは、240°以上の画角を有する光学系に用いられる。よって、各実施例では、1組の負メニスカスレンズの像側に、レンズが配置されている。
[0152]
 図12~18は、各実施例のレンズ断面図である。レンズ断面図において、開口絞りはS、像面はIで示してある。理想レンズは、一本の線で示している。
[0153]
 図19と図20は、各々、実施例1と実施例2の横収差図である。横収差図の中央には、括弧で括られた数値が記載されている。数値は画角を表している。括弧の左側の収差図は、Y方向(メリジオナル方向)の横収差を表し、括弧の右側の収差図は、X方向(サジタル方向)の横収差を表している。
[0154]
 実施例1の1組の負メニスカスレンズは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2とを有する。負メニスカスレンズL1の像側面は、半球状の面である。
[0155]
 また、広角光学系は、物体側から順に、実施例1の1組の負メニスカスレンズと、両凹負レンズL3と、物体側に凸面を向けた平凸正レンズL4と、両凸正レンズL5と、理想レンズL6と、を有する。両凹負レンズL3と平凸正レンズL4とが接合されている。
[0156]
 両凸正レンズL5の像側に、開口絞りSが配置されている。理想レンズL6は、開口絞りSの位置に配置されている。広角光学系から、平行光束が射出される。平行光束は、理想レンズL6で集光される。
[0157]
 実施例2の1組の負メニスカスレンズは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2とを有する。負メニスカスレンズL1の像側面と負メニスカスレンズL2の像側面は、半球状の面である。
[0158]
 また、広角光学系は、物体側から順に、実施例2の1組の負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、両凹負レンズL4と、両凸正レンズL5と、理想レンズL6と、を有する。正メニスカスレンズL3と両凹負レンズL4とが接合されている。
[0159]
 両凸正レンズL5の像側に、開口絞りSが配置されている。理想レンズL6は、開口絞りSの位置に配置されている。広角光学系から、平行光束が射出される。平行光束は、理想レンズL6で集光される。
[0160]
 実施例3の1組の負メニスカスレンズは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2とを有する。負メニスカスレンズL1の物体側面は、半球状の面である。負メニスカスレンズL1の像側面は、半球を越える面である。負メニスカスレンズL2の像側面は、半球状の面である。
[0161]
 また、広角光学系は、物体側から順に、実施例3の1組の負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、両凹負レンズL4と、物体側に凸面を向けた平凸正レンズL5と、理想レンズL6と、を有する。正メニスカスレンズL3と両凹負レンズL4とが接合されている。
[0162]
 両凸正レンズL5の像側に、開口絞りSが配置されている。理想レンズL6は、開口絞りSの位置に配置されている。広角光学系から、平行光束が射出される。平行光束は、理想レンズL6で集光される。
[0163]
 実施例4の1組の負メニスカスレンズは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2とを有する。負メニスカスレンズL1の物体側面と負メニスカスレンズL1の像側面は、半球を越える面である。負メニスカスレンズL2の像側面は、半球状の面である。
[0164]
 また、広角光学系は、物体側から順に、実施例4の1組の負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凹負レンズL5と、両凸正レンズL6と、両凸正レンズL7と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL8と、を有する。
[0165]
 正メニスカスレンズL4と両凹負レンズL5とが接合されている。両凸正レンズL7と負メニスカスレンズL8とが接合されている。
[0166]
 両凸正レンズL6と両凸正レンズL7との間に、開口絞りSが配置されている。負メニスカスレンズL8の像側に、平行平板Cが配置されている。
[0167]
 実施例5の1組の負メニスカスレンズは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2とを有する。負メニスカスレンズL1の物体側面と負メニスカスレンズL1の像側面は、半球を越える面である。負メニスカスレンズL2の像側面は、半球状の面である。
[0168]
 また、広角光学系は、物体側から順に、実施例5の1組の負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、両凸正レンズL5と、両凹負レンズL6と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL7と、両凹負レンズL8と、両凸正レンズL9と、両凸正レンズL10と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、を有する。
[0169]
 両凸正レンズL5、両凹負レンズL6、及び正メニスカスレンズL7が接合されている。両凹負レンズL8と両凸正レンズL9とが接合されている。両凸正レンズL10と負メニスカスレンズL11とが接合されている。
[0170]
 正メニスカスレンズL7と両凹負レンズL8との間に、平行平板Cと開口絞りSとが配置されている。平行平板Cは、開口絞りSの物体側に配置されている。
[0171]
 実施例6の1組の負メニスカスレンズは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2とを有する。負メニスカスレンズL1の物体側面は、半球状の面である。負メニスカスレンズL1の像側面は、半球を越える面である。負メニスカスレンズL2の像側面は、半球状の面である。
[0172]
 また、広角光学系は、物体側から順に、実施例6の1組の負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、両凸正レンズL4と、両凸正レンズL5と、両凸正レンズL6と、理想レンズL7と、を有する。負メニスカスレンズL3と両凸正レンズL4とが接合されている。
[0173]
 両凸正レンズL6の像側に、開口絞りSが配置されている。理想レンズL7は、開口絞りSの位置に配置されている。広角光学系から、平行光束が射出される。平行光束は、理想レンズL7で集光される。
[0174]
 実施例7の1組の負メニスカスレンズは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2とを有する。負メニスカスレンズL1の物体側面は、半球状の面である。負メニスカスレンズL1の像側面は、半球を越える面である。負メニスカスレンズL2の像側面は、半球状の面である。
[0175]
 また、広角光学系は、物体側から順に、実施例7の1組の負メニスカスレンズと、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL5と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL6と、両凸正レンズL7と、理想レンズL8と、を有する。
[0176]
 両凸正レンズL4と負メニスカスレンズL5とが接合されている。負メニスカスレンズL6と両凸正レンズL7とが接合されている。
[0177]
 両凸正レンズL7の像側に、開口絞りSが配置されている。理想レンズL8は、開口絞りSの位置に配置されている。広角光学系から、平行光束が射出される。平行光束は、理想レンズL8で集光される。
[0178]
 以下に、上記各実施例の数値データを示す。面データにおいて、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、ndは各レンズのd線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数である。
[0179]
 各種データにおいて、fは全系の焦点距離、FnoはFナンバー、ωは半画角、φは絞りの直径、fiは理想レンズの焦点距離を表している。実施例6と実施例7では、中間像が形成されている。そのため、fの値とFnoの値は、マイナスの値になっている。
[0180]
数値実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 14.000 14.000
1 3.8126 0.317 1.88300 40.76
2 1.3546 1.230
3 6.0338 0.300 1.88300 40.76
4 0.8439 0.722
5 -2.5514 0.300 1.88300 40.76
6 0.7832 3.086 1.84666 23.77
7 ∞ 0.100
8 2.3607 1.987 1.48749 70.23
9 -3.9154 0.360
10(絞り) ∞ 0.000
11 ∞ 0.000
12 ∞ 2.590
像面 ∞

各種データ
f 0.264
Fno 5.083
ω 130°
φ 0.5
fi 2.59
面番号11は理想レンズを表している。
[0181]
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 14.000 14.000
1 4.3329 0.317 1.88300 40.76
2 2.0608 1.436
3 3.6545 0.300 1.88300 40.76
4 0.8464 1.139
5 -2.4927 1.082 1.92286 18.89
6 -1.0344 0.300 1.88300 40.76
7 1.5386 0.243
8 3.0477 3.228 1.88300 40.76
9 -3.0477 0.360
10(絞り) ∞ 0.000
11 ∞ 0.000
12 ∞ 2.590
像面 ∞

各種データ
f 0.248
Fno 5.092
ω 150°
φ 0.5
fi 2.59
面番号11は理想レンズを表している。
[0182]
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 14.000 14.000
1 7.6368 0.298 2.0033 28.27
2 3.8523 3.486
3 5.1401 0.300 2.0033 28.27
4 1.4488 2.167
5 -5.7742 1.554 2.0033 28.27
6 -1.5100 0.300 1.8830 40.76
7 3.3102 3.817
8 3.4102 1.122 1.5927 35.31
9 ∞ 0.360
10(絞り) ∞ 0.000
11 ∞ 0.000
12 ∞ 2.590
像面 ∞

各種データ
f 0.180
Fno 5.163
ω 175°
φ 0.5
fi 2.59
面番号11は理想レンズを表している。
[0183]
数値実施例4
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 20.000 20.000
1 11.3729 0.351 1.88300 40.76
2 7.1077 2.805
3 6.4585 0.283 1.88300 40.76
4 3.5804 2.311
5 5.3734 0.300 1.88300 40.76
6 1.5445 1.800
7 -25.0294 1.312 1.90781 19.55
8 -1.3892 0.300 2.00480 27.95
9 1.3892 1.305
10 2.0155 1.071 1.93376 33.84
11 -20.1876 0.341
12(絞り) ∞ 0.105
13 1.3475 1.208 1.77210 45.23
14 -0.5061 0.643 1.95906 17.47
15 -1.7832 0.393
16 ∞ 0.300 1.51633 64.14
17 ∞ 0.030
像面 ∞

各種データ
f 0.188
Fno 3.059
ω 179°
[0184]
数値実施例5
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 ∞ ∞
1 8.0000 0.500 1.88300 40.76
2 3.6000 2.800
3 3.9000 0.500 1.88300 40.79
4 1.6000 1.030
5 4.4368 0.1299 1.7300 53.93
6 0.7709 0.5688
7 1.3528 0.0938 1.61800 63.38
8 0.7734 0.3313
9 1.3673 0.3588 1.59551 39.23
10 -0.7178 0.0625 1.62280 56.98
11 8.6559 0.2375 1.8050 40.97
12 14.0377 0.0806
13 ∞ 0.0938 1.58100 41.00
14 ∞ 0.0940
15(絞り) ∞ 0.0935
16 -2.8380 0.0500 1.59551 39.23
17 1.9923 0.2188 1.65160 58.60
18 -1.0701 0.0063
19 3.5704 0.2188 1.48749 70.15
20 -0.8001 0.0625 1.80518 25.43
21 -1.6272 2.7000
像面 ∞

各種データ
f 0.481
Fno 6.635
ω 179°
[0185]
数値実施例6
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 10.000 10.000
1 3.6177 0.3178 1.88300 40.76
2 1.2519 1.4609
3 2.5508 0.3000 1.88300 40.76
4 0.4221 0.5316
5 1.3688 0.5315 1.95906 17.47
6 0.5000 1.1725 1.74000 44.78
7 -1.1081 0.1000
8 1.8965 4.1389 1.88300 40.76
9 -3.0032 0.7802
10 5.3324 5.0909 1.84666 23.77
11 -4.2104 0.2375
12(絞り) ∞ 0.000
13 ∞ 0.000
14 ∞ 3.480
像面

各種データ
f -0.347
Fno -3.459
ω 150°
φ 1.0
fi 3.48
面番号13は理想レンズを表している。
[0186]
数値実施例7
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物体面 10.000 10.000
1 3.5957 0.3178 1.88300 40.76
2 1.3657 1.4211
3 2.4164 0.3000 1.88300 40.76
4 0.4480 0.6387
5 12.8511 1.2996 1.92286 18.89
6 -1.0317 0.1000
7 1.9372 1.2713 1.88300 40.76
8 -0.7000 2.2290 1.95906 17.47
9 -1.6271 0.1000
10 20.0936 4.7346 1.95906 17.47
11 1.5647 1.1816 1.75520 27.51
12 -2.3358 0.2000
13(絞り) ∞ 0.0000
14 ∞ 0.0000
15 ∞ 3.4800
像面 ∞

各種データ
f -0.333
Fno -3.474
ω 150°
φ 1.0
fi 3.48
面番号14は理想レンズを表している。
[0187]
 次に各実施例の条件式の値を以下に示す。
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
(1)(RL1o/ndL1)/dL1oi 0.946 1.177 1.089 1.543
(2)(RL2o/ndL2)/dL2oi 0.655 0.774 0.753 1.322
(3)RL1o/RL1i 2.815 2.103 1.982 1.600
(4)(DL1+DL12)/RL1o 0.406 0.405 0.496 0.280
(5)dLoi/RL1i 1.580 0.949 0.905 0.551
(6)dL1iL2o/RL2o 0.979 0.829 0.929 0.338
(7)dL2oi/RL2i 5.794 2.963 2.341 0.725
(8)nd1 1.883 1.883 2.012 1.883
(9)nd2 1.883 1.883 2.012 1.883

実施例5 実施例6 実施例7
(1)(RL1o/ndL1)/dL1oi 1.089 0.938 0.999
(2)(RL2o/ndL2)/dL2oi 0.531 0.661 0.671
(3)RL1o/RL1i 2.222 2.890 2.633
(4)(DL1+DL12)/RL1o 0.413 0.492 0.484
(5)dLoi/RL1i 1.083 1.636 1.400
(6)dL1iL2o/RL2o 0.795 1.082 1.023
(7)dL2oi/RL2i 1.125 4.332 3.724
(8)nd1 1.883 1.883 1.883
(9)nd2 1.883 1.883 1.883
[0188]
 本実施形態の広角光学系は、撮像装置の光学系や投影装置の光学系に用いることができる。
[0189]
 図21は、撮像装置の例を示す図である。撮像装置は、内視鏡である。図21(a)は硬性内視鏡を示す図、図21(b)は軟性内視鏡を示す図である。
[0190]
 図21(a)に示すように、内視鏡60の挿入部の先端には、光学ユニット61が配置されている。光学ユニット61に、本実施形態の広角光学系を用いることができる。これにより、前方視の画像、側視方向の画像、及び後方視の画像を、全方位において取得することができる。そのため、従来の内視鏡とは異なる角度から、様々な部位を撮察することができる。
[0191]
 また、図21(b)に示すように、内視鏡70の挿入部の先端には、光学ユニット71が配置されている。光学ユニット71に、本実施形態の広角光学系を用いることができる。これにより、前方視の画像、側視方向の画像、及び後方視の画像を、全方位において取得することができる。そのため、従来の内視鏡とは異なる角度から、様々な部位を撮察することができる。
[0192]
 取得された画像は、画像処理装置72を介して表示装置73に表示することができる。画像処理装置72では、様々な画像処理を施すことができる。
[0193]
 図22は、撮像装置の別の例を示す図である。撮像装置は、車載カメラである。
[0194]
 図22では、自動車80の各コーナや頂部に、車載カメラが複数取り付けられている。車載カメラには、撮影光学系81が配置されている。撮影光学系81に、本実施形態の広角光学系を用いることができる。
[0195]
 撮影光学系81で形成された光学像は、撮像素子で撮影される。光学像を撮影することで、物体の画像を取得できる。取得した画像は、車内の表示装置に表示される。また、画像に画像処理を施して、歪みを補正しても良い。
[0196]
 図23は、投影装置の例を示す図である。投影装置90には、投影光学系91が配置されている。投影光学系91に、本実施形態の広角光学系を用いることができる。
[0197]
 本実施形態の広角光学系が撮像装置に用いられる場合、広角光学系の像面に撮像素子が配置される。本実施形態の広角光学系が投影装置に用いられる場合、撮像素子の位置に、表示素子が配置される。
[0198]
 表示素子に画像を表示することで、スクリーン92に画像が投影される。本実施形態の広角光学系では、画角が非常に広い。よって、前方、側方、及び後方に画像を投影することができる。よって、スクリーン92が投影光学系91を囲むように設けられていても、スクリーン92の全面に画像を投影できる。
[0199]
 投影光学系91の上部に、ドームが配置されていても良い。この場合も、スクリーン92だけでなく、ドームにも画像を投影することができる。
[0200]
 図24は、投影装置と投影装置を組み合わせた例を示す図である。撮影装置100には、撮影光学系101が配置されている。投影装置102には、投影光学系103が配置されている。撮影光学系101と投影装置103に、本実施形態の広角光学系を用いることができる。
[0201]
 撮影装置100は、建物104の外部、例えば、屋根の上に設置されている。投影装置102は、屋内に設置されている。撮影装置101と投影装置102は、通信線105で接続されている。
[0202]
 撮影装置100では、撮影光学系101によって屋外の景色が撮像される。屋外の景色の画像は、通信線105で、投影装置102に送信される。屋外の景色の画像は、無線で、投影装置102に送信されても良い。
[0203]
 屋外の景色の画像は、投影光学系103で、例えば、屋内の壁面に投影される。このようにすることで、屋外の景気を屋内で見ることができる。
[0204]
 撮影装置100を飛行体、例えば、ドローンに搭載しても良い。このようにすることで、更に高い位置から、屋外の景色を撮影することができる。
[0205]
 付記項
(付記項1)
 以下の条件式(1’)、(2’)を満足することを特徴とする1組の負メニスカスレンズ。
 0.9<(RL1o/ndL1)/dL1oi<1.2   (1’)
 0.4<(RL2o/ndL2)/dL2oi<0.8   (2’)
 ここで、
 RL1oは、第1メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 RL2oは、第2メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 ndL1は、第1メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
 ndL2は、第2メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
 dL1oiは、第1メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
 dL2oiは、第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と第2メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
である。

(付記項2)
 以下の条件式(3’)、(4’)を満足することを特徴とする1組の負メニスカスレンズ。
 1.9<RL1o/RL1i<3.0   (3’)
 0.4<(DL1+DL12)/RL1o<0.6   (4’)
 ここで、
 RL1oは、第1メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 RL1iは、第1メニスカスレンズの像側面の曲率半径、
 DL1は、第1メニスカスレンズの物体側面と第1メニスカスレンズの像側面との光軸上の間隔、
 DL12は、第1メニスカスレンズの像側面と第2メニスカスレンズの物体側面との光軸上の間隔、
である。
(付記項3)
 以下の条件式(5’)、(6’)、(7’)を満足することを特徴とする1組の負メニスカスレンズ。
 0.9<dL1oi/RL1i<1.7   (5’)
 0.7<dL1iL2o/RL2o<1.1   (6’)
 1.0<dL2oi/RL2i<6.0   (7’)
 ここで、
 RL1iは、第1メニスカスレンズの像側面の曲率半径、
 RL2oは、第2メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 RL2iは、第2メニスカスレンズの像側面の曲率半径、
 dL1oiは、第1メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
 dL1iL2oは、第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心と第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心との間隔、
 dL2oiは、第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と第2メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
である。

(付記項4)
 以下の条件式(8)、(9)を満足することを特徴とする1組の負メニスカスレンズ。
 1.8<ndL1   (8)
 1.8<ndL2   (9)
 ここで、
 ndL1は、第1メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
 ndL2は、第2メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
である。

(付記項5)
 以下の条件式(8’)、(9’)を満足することを特徴とする1組の負メニスカスレンズ。
 1.9<ndL1   (8’)
 1.9<ndL2   (9’)
 ここで、
 ndL1は、第1メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
 ndL2は、第2メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
である。

産業上の利用可能性

[0206]
 以上のように、本発明は、諸収差が良好に補正され、240°以上の画角を有する光学系に用いられる1組の負メニスカスレンズに適している。諸収差が良好に補正され、240°以上の画角を有する広角光学系に適している。240°以上の画角に対応する範囲を、鮮明に撮像することができる撮像装置に適している。鮮明な画像を、240°以上の画角に対応する範囲に投影することができる投影装置に適している。

符号の説明

[0207]
 1、2、3 レンズ面
 10 球レンズ
 11 レンズ面
 21 物体側面
 12 領域
 20、20’、20”、30、30’ メニスカスレンズ
 22、22’、22”、31、31’、41、52 像側面
 40 第1メニスカスレンズ
 50 第2メニスカスレンズ
 51 物体側面
 60、70 内視鏡
 61、71 光学ユニット
 72 画像処理装置
 73 表示装置
 80 自動車
 81、101 撮影光学系
 90 投影装置
 91、103 投影光学系
 92 スクリーン
 100 撮影装置
 102 投影装置
 104 建物
 105 通信線
 LB1、LB2、LB3 光線
 LB120、LB150、LB120’、LB150’、LB170、LB170’ 光線群
 LB120a、LB120b、LB120c、LB120a’、LB120b’、LB120c’、LB150a、LB150b、LB150a’、LB180、LB180’ 光線
 LB120A、LB120B、LB120C、LB120C’、LB150A、LB150B、LB150A’ 光線
 LB120X、LB120X’、LB120X’’、LB120X’’’ 光線群
 AX 光軸
 P、P’ 点

請求の範囲

[請求項1]
 240°以上の画角を有する光学系に用いられる1組の負メニスカスレンズであって、
 前記1組の負メニスカスレンズのうちの1つの負メニスカスレンズは、最も物体側に位置し、
 前記1組の負メニスカスレンズは、所定のレンズ面を有し、
 前記所定のレンズ面は、半球状の面か、又は半球を超える面であることを特徴とする1組の負メニスカスレンズ。
[請求項2]
 前記1組の負メニスカスレンズは、第1メニスカスレンズと、第2メニスカスレンズと、からなり、
 前記第1メニスカスレンズと前記第2メニスカスレンズは、隣り合っていることを特徴とする請求項1に記載の1組の負メニスカスレンズ。
[請求項3]
 以下の条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする請求項2に記載の1組の負メニスカスレンズ。
 0.9<(RL1o/ndL1)/dL1oi<1.6   (1)
 0.4<(RL2o/ndL2)/dL2oi<1.4   (2)
 ここで、
 RL1oは、前記第1メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 RL2oは、前記第2メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 ndL1は、前記第1メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
 ndL2は、前記第2メニスカスレンズのd線に対する屈折率、
 dL1oiは、前記第1メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と前記第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
 dL2oiは、前記第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と前記第2メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
である。
[請求項4]
 以下の条件式(3)、(4)を満足することを特徴とする請求項3に記載の1組の負メニスカスレンズ。
 1.5<RL1o/RL1i<3.0   (3)
 0.2<(DL1+DL12)/RL1o<0.7   (4)
 ここで、
 RL1oは、前記第1メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 RL1iは、前記第1メニスカスレンズの像側面の曲率半径、
 DL1は、前記第1メニスカスレンズの物体側面と前記第1メニスカスレンズの像側面との光軸上の間隔、
 DL12は、前記第1メニスカスレンズの像側面と前記第2メニスカスレンズの物体側面との光軸上の間隔、
である。
[請求項5]
 以下の条件式(5)、(6)、(7)を満足することを特徴とする請求項4に記載の1組の負メニスカスレンズ。
 0.5<dL1oi/RL1i<1.7   (5)
 0.3<dL1iL2o/RL2o<1.1   (6)
 0.7<dL2oi/RL2i<6.0   (7)
 ここで、
 RL1iは、前記第1メニスカスレンズの像側面の曲率半径、
 RL2oは、前記第2メニスカスレンズの物体側面の曲率半径、
 RL2iは、前記第2メニスカスレンズの像側面の曲率半径、
 dL1oiは、前記第1メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と前記第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
 dL1iL2oは、前記第1メニスカスレンズの像側面の曲率中心と前記第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心との間隔、
 dL2oiは、前記第2メニスカスレンズの物体側面の曲率中心と前記第2メニスカスレンズの像側面の曲率中心との間隔、
である。
[請求項6]
 前記所定のレンズ面は、物体側に凸の面であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の1組の負メニスカスレンズ。
[請求項7]
 240°以上の画角を有する広角光学系であって、
 請求項1から6の何れか一項に記載の1組の負メニスカスレンズと、
 前記1組の負メニスカスレンズの像側に配置されたレンズと、を有することを特徴とする広角光学系。
[請求項8]
 請求項7に記載の広角光学系と、
 前記広角光学系の像側に配置された撮像素子と、を有し、
 前記撮像素子は撮像面を有し、且つ前記広角光学系によって前記撮像面上に形成された像を電気信号に変換することを特徴とする撮像装置。
[請求項9]
 請求項7に記載の広角光学系と、
 前記広角光学系の像側に配置された表示素子と、を有し、
 前記表示素子は表示面を有し、
 前記表示面上に表示された画像は、前記広角光学系によって物体側に投影されることを特徴とする投影装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]