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1. WO2020105577 - 体腔内シート貼付用デバイス及びシート貼付方法

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明 細 書

発明の名称 体腔内シート貼付用デバイス及びシート貼付方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

符号の説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23  

明 細 書

発明の名称 : 体腔内シート貼付用デバイス及びシート貼付方法

技術分野

[0001]
 本発明は、体内の部位にシートを貼付するために用いられるデバイス、シートの貼付システム、及びシートの貼付方法に関する。

背景技術

[0002]
 従来、ロール状の保護シートを体腔内に挿入し、対象部位に貼り付ける内視鏡用止血処置具が知られている。内視鏡用止血処置具の先端には、2本の線状部材が設けられ、1本の線状部材には体内の対象部位を止血するための保護シートの一辺がロール状に巻き付けられ、他方の線状部材には保護シートの他辺が固定される。内視鏡用止血処置具の先端を体内に挿入して、保護シートを広げた後、他方の線状部材を近位端側に牽引すると、他方の線状部材から保護シートが分離し、対象部位に保護シートを貼り付けることができる(特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2012-40135号明細書

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかし、線状部材を近位端側に牽引し、分離してから貼付する構成では、保護シートが動いてしまい、所望の位置に保護シートを貼り付けられなくなる可能性がある。また、保護シートを対象部位に貼付しながら線状部材を近位端側に牽引しようとすると、保護シートが接触した部位が対象部位に対してずれないように、内視鏡自体を、線状部材の牽引方向とは逆方向に動かす必要が生じる。
[0005]
 本発明によれば、このような課題に鑑みてなされたシート貼付用デバイス、シート貼付システム、及びシート貼付方法を得る。

課題を解決するための手段

[0006]
 本願発明は以下の[1]から[24]を含む。
  [発明1]
 体壁を貫通して設けられる管状部材に挿入可能である支持部材と、
 前記支持部材の先端に設けられ、シート状部材を保持可能な保持部材とを備え、
 前記シート状部材を保持する前記保持部材が前記管状部材の先端から体腔内に突出した後、前記保持部材が変形して、前記シート状部材を拡開しながら排出可能であるシート貼付用デバイス。
  [発明2]
 前記保持部材は、前記シート状部材を拡開しながら対象部位に貼付可能である発明1に記載のシート貼付用デバイス。
  [発明3]
 前記保持部材は、前記シート状部材の略中央部を対象部位に接触させた後に、前記シート状部材を拡開しながら貼付可能である発明2に記載のシート貼付用デバイス。
  [発明4]
 前記保持部材は、前記保持部材に巻回されうる薄板状であって、巻回されているときに拡開する方向に付勢されているとともに、その内周側に前記シート状部材を巻回しながら包み込んで保持し、
 前記シート状部材を保持する前記保持部材が前記管状部材の先端から体腔内に突出した後、前記保持部材が前記シート状部材を拡開して対象部位に貼付する発明1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
  [発明5]
 前記支持部材は、
  前記支持部材の長手方向に進退可能に延びる支持軸と、
  前記支持軸を進退させる操作部材と
 を備え、
 前記保持部材は、
  前記支持軸の遠位端に取り付けられる第1及び第2の開閉部材と、
  前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材の遠位端に各々取り付けられる第1及び第2の保持端部と
 を備え、
 前記操作部材によって前記支持軸が遠位端に向けて進められたとき、前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材が、前記支持軸に押されることによって、互いに離間し、これにより、前記第1の保持端部及び前記第2の保持端部が互いに離間する
発明1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
  [発明6]
 前記支持軸は、互いに平行に延びる第1の支持軸及び第2の支持軸を備え、
 前記操作部材は、前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸の近位端に取り付けられ、前記支持部材の長手方向に前記第1の支持軸及び/又は前記第2の支持軸を進退させ、
 前記第1及び第2の開閉部材は、前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸の遠位端に各々取り付けられ、
 前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸が遠位端に向けて進んだとき、前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材が、前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸に押されることによって、互いに離間し、これにより、前記第1の保持端部及び前記第2の保持端部が互いに離間する
発明5に記載のシート貼付用デバイス。
  [発明7]
 前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材の近位端に取り付けられる保持進退部と、
 前記第1の開閉部材に回動自在に取り付けられる第1の保持操作部と、
 前記第2の開閉部材に回動自在に取り付けられる第2の保持操作部と、
 前記第1の保持操作部に回動自在に取り付けられる第1の保持支持部と、
 前記第2の保持操作部に回動自在に取り付けられる第2の保持支持部とをさらに備え、
 前記第1の保持操作部の遠位端が、前記第1の開閉部材に取り付けられ、前記第1の保持操作部の近位端が、前記保持進退部に取り付けられ、
 前記第2の保持操作部の遠位端が、前記第2の開閉部材に取り付けられ、前記第2の保持操作部の近位端が、前記保持進退部に取り付けられ、
 前記保持進退部は、遠位端側に長孔を備え、
 前記第1の保持操作部の近位端と前記第2の保持操作部の近位端が、前記保持進退部に回動自在に取り付けられ、
 前記第1の保持支持部の遠位端と前記第2の保持支持部の遠位端が、前記長孔内で移動可能となるように取り付けられる
発明5又は6に記載のシート貼付用デバイス。
  [発明8]
 前記第1の保持端部及び前記第2の保持端部が、互いに平行に離間可能である発明5から7のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
  [発明9]
 前記操作部材は、前記支持部材の長手方向に前記第1の支持軸を進行させ、
 前記第1の支持軸が遠位端に向けて進んだとき、前記第1の開閉部材が前記第1の支持軸に押されることによって、前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材が、前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸を含む面内において揺動する
発明6から8のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
  [発明10]
 前記支持部材は、円筒部と、前記円筒部内の遠位端に格納される押し子とを備え、
 前記押し子が前記円筒部から突出して拡開して、前記シート状部材を拡開しながら排出可能である発明1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
  [発明11]
 前記支持部材は、棒状部を備え、
 前記保持部材は前記棒状部の先端に設けられる湾曲部を備え、
 前記湾曲部が湾曲して、前記シート状部材を拡開しながら排出可能である発明1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
  [発明12]
 前記開閉部材は、手術支援ロボットと接続可能な接続部を備える発明1から11のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
  [発明13]
 発明1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイスに用いられるシートカートリッジであって、
 棒状である第1の軸及び第2の軸と、
 前記第1の軸に巻回される第1の部分と、前記第1の部分とは異なる第2の部分であって、前記第2の軸に巻回される前記第2の部分とを有するシート状部材と、
 前記第1の軸及び前記第2の軸に巻回された前記シート状部材の外表面の少なくとも一部を覆うように取り付けられるカバーとを備える
シートカートリッジ。
  [発明14]
 前記カバーは、前記カバーの近位端から延びる紐状部材を備える発明13に記載のシートカートリッジ。
  [発明15]
 発明1から12のいずれかに記載の前記シート貼付用デバイスと、
 発明13又は14に記載の前記シートカートリッジとを備える
シート貼付システム。
  [発明16]
 発明1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイスを用いる方法であって、
 前記管状部材の内部を貫通して前記管状部材の先端から体腔内にシート状部材の少なくとも一部を突出させるステップと、
 前記シート状部材の少なくとも一部を広げるステップと、
 前記シート状部材の少なくとも一部を対象部位に接触させるステップと、
 前記シート状部材を全て広げ、前記シート状部材が前記第1の軸及び前記第2の軸から外れるステップとを備える
シート貼付方法。
  [発明17]
 前記外れるステップは、前記シート状部材を対象部位に貼付するステップを含む発明16に記載のシート貼付方法。
  [発明18]
 前記接触させるステップは、前記シート状部材の略中央部を対象部位に接触させるステップを含み、
 前記外れるステップは、前記接触させるステップの後に実行され、前記シート状部材を対象部位に貼付するステップを含む
発明16に記載のシート貼付方法。
  [発明19]
 前記各ステップは、前記突出させるステップ、前記広げるステップ、前記接触させるステップ、前記外れるステップ、前記貼付するステップの順に、あるいは、
 前記突出させるステップ、前記接触させるステップ、前記広げるステップ、前記外れるステップ、前記貼付するステップの順に実行される、発明16から18のいずれかに記載のシート貼付方法。
  [発明20]
 発明15に記載のシート貼付システムを用いる方法であって、
 前記管状部材の内部を貫通して前記管状部材の先端から体腔内にシート状部材の少なくとも一部を突出させるステップと、
 前記シート状部材の少なくとも一部を広げるステップと、
 前記シート状部材の少なくとも一部を対象部位に接触させるステップと、
 前記シート状部材を全て広げ、前記シート状部材が前記第1の軸及び前記第2の軸から外れるステップとを備える
シート貼付方法。
  [発明21]
 前記外れるステップは、前記シート状部材を対象部位に貼付するステップを含む発明20に記載のシート貼付方法。
  [発明22]
 前記接触させるステップは、前記シート状部材の略中央部を対象部位に接触させるステップを含み、
 前記外れるステップは、前記接触させるステップの後に実行され、前記シート状部材を対象部位に貼付するステップを含む
発明20に記載のシート貼付方法。
  [発明23]
 前記各ステップは、前記突出させるステップ、前記広げるステップ、前記接触させるステップ、前記外れるステップ、前記貼付するステップの順に、あるいは、
 前記突出させるステップ、前記接触させるステップ、前記広げるステップ、前記外れるステップ、前記貼付するステップの順に実行される、発明20から22のいずれかに記載のシート貼付方法。
  [発明24]
 前記カバーは、前記カバーの近位端から延びる紐状部材を備え、
 前記シート状部材の少なくとも一部を広げるステップの前に、
 前記紐状部材を近位端側に引き、前記カバーを前記シート状部材から取り外すステップをさらに備える
発明20から23のいずれかに記載のシート貼付方法。

発明の効果

[0007]
 本発明によれば、前述の課題に鑑みてなされたシート貼付用デバイス、シート貼付システム、及びシート貼付方法を得る。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 第1のシート貼付システムの正面図である。
[図2] 第1のシート貼付システムの平面図である。
[図3] 第1のシート貼付システムの一部透視平面図及び一部正面図である。
[図4] 第1のシート貼付システムの一部透視平面図、断面図及び一部正面図である。
[図5] 第1のシート貼付用デバイスの一部透視平面図である。
[図6] 第1のシート貼付用デバイスの一部透視平面図である。
[図7] 第1のシート貼付システムからカバーを取り外す手順を示した図である。
[図8] 第1のシート貼付システムを用いて患部にシートを貼り付ける手順を示した図である。
[図9] 第2のシート貼付システムの正面図である。
[図10] 第2のシート貼付システムの一部透視平面図及び一部正面図である。
[図11] 第2のシート貼付システムの一部透視平面図及び一部正面図である。
[図12] 第3のシート貼付システムの一部透視正面図である。
[図13] 第3のシート貼付システムの一部透視平面図である。
[図14] 第3のシート貼付システムの一部透視平面図である。
[図15] 第3のシート貼付システムを用いた内視鏡装置を示した概略図である。
[図16] 第4のシート貼付システムの一部透視正面図である。
[図17] 第4のシート貼付システムの一部透視正面図である。
[図18] 第4のシート貼付システムを用いて患部にシートを貼り付ける手順を示した図である。
[図19] 第5のシート貼付システムを用いて患部にシートを貼り付ける手順を示した図である。
[図20] 第6のシート貼付システムを用いて患部にシートを貼り付ける手順を示した図である。
[図21] 第7のシート貼付システムの平面図である。
[図22] 第7のシート貼付システムの平面図である。
[図23] 第8のシート貼付システムの一部透視平面図、断面図及び一部正面図である。

符号の説明

[0009]
 1 体壁
 2 対象部位
 3 可撓性内視鏡装置
 4 鉗子口
 10 第1のシート貼付システム
 11 第1のシート貼付用デバイス
 20 第2のシート貼付システム
 21 第2のシート貼付用デバイス
 30 第3のシート貼付システム
 31 第3のシート貼付用デバイス
 40 第4のシート貼付システム
 41 第4のシート貼付用デバイス
 200 第1の支持部材
 210a 第1の支持軸
 210b 第2の支持軸
 211 支持カバー
 211a 切り欠き部
 211b 切り欠き部
 220 第1の揺動機構
 221a 第1の揺動支持部
 221b 第2の揺動支持部
 222a 第1の揺動操作部
 222b 第2の揺動操作部
 223 揺動進退部
 224 ピン
 300 操作部材
 301 ピン
 310 第1の操作レバー
 320 第2の操作レバー
 400 第2の支持部材
 410 支持軸
 500 保持部材
 520 第1の保持端部
 540 第2の保持端部
 541 接続穴
 544 第2の保持操作部
 554 保持進退部
 555 ピン
 600 第3の支持部材
 610 支持ワイヤ
 700 操作部材
 710 操作部
 720 把持部
 810 第4の支持部材
 811 ノブ
 812 棒状部
 820 保護部材
 830 保持部材
 831 保持部
 832 舌部
 900 シートカートリッジ
 910 シート状部材
 920 カバー
 921 紐

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明の第1の実施形態による第1のシート貼付システム10について図1から8を用いて説明する。なお、本明細書では、体腔内に挿入される方向に位置する端部を遠位端、施術者側に位置する部位を近位端という。
[0011]
 第1のシート貼付システム10は、第1のシート貼付用デバイス11と、シートカートリッジ900とを主に備える。
[0012]
 第1のシート貼付用デバイス11は、第1の支持部材200と、第1の保持部材500とを主に備える。第1の支持部材200は、第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bと、第1の揺動機構220と、支持カバー211と、操作部材300とを主に備える。第1の支持軸210aと第2の支持軸210bは、直線円柱棒状であって、第1のシート貼付システム10の近位端側から遠位端側に向けて、言い換えると第1の支持部材200の長手方向に向けて、進退可能かつ互いに平行に延びる。
[0013]
 第1の揺動機構220は、略三角形薄板状の第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bと、棒板状の第1の揺動操作部222a及び第2の揺動操作部222bと、直線棒状の揺動進退部223とを主に備える。第1の揺動支持部221aと第2の揺動支持部221bとは、互いの角部において、ピン224によって、互いに旋回可能となるように軸支される。第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bにおける他の角部のうち、遠位端側に位置する角部は、第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bに各々互いに旋回可能となるように軸支される。第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bにおける他の角部のうち、近位端側に位置する角部は、第1の揺動操作部222a及び第2の揺動操作部222bの遠位端に各々互いに旋回可能となるように軸支される。第1の揺動操作部222aと第2の揺動操作部222bとは、互いの近位端において、揺動進退部223の遠位端と、各々が互いに旋回可能となるように軸支される。揺動進退部223の近位端223aはボール状を成し、操作部材300に接続される。
[0014]
 支持カバー211は、第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bの略全長に渡って延びる円筒状部材であって、遠位端側及び近位端側において、正面視半円状の切り欠き部211a、211bを有する。支持カバー211の近位端は、第1の揺動支持部221aと第2の揺動支持部221bと共に、ピン224によって、各々が互いに旋回可能となるように軸支される。
[0015]
 操作部材300は、第1の操作レバー310と、第2の操作レバー320とを主に備える。第1の操作レバー310は、指孔が設けられる第1の円環部311と、第1の円環部311から直線状に延びる第1の操作棒部312とを主に備える。第1の操作棒部312の先端には、第1の操作棒部312の長手方向に深さを有する有底円筒孔313が設けられる。第2の操作レバー320は、指孔が設けられる第2の円環部321と、第2の円環部321から直線状に延びるとともに先端が所定の角度で曲げられている第2の操作棒部322と、円筒状の操作カバー323とを主に備える。
[0016]
 第2の操作棒部322の先端には、揺動進退部223が貫通して進退可能な貫通孔322aが設けられると共に、操作カバー323が取り付けられる。操作カバー323は、第2の操作レバー320からピン224に渡って延び、近位端側において、半円状の切り欠き部324を有する。操作カバー323の遠位端側は、第1の揺動支持部221a、第2の揺動支持部221b、及び支持カバー211の近位端と共に、ピン224によって、各々が互いに旋回可能となるように軸支される。
[0017]
 第1の操作レバー310と、第2の操作レバー320とは、ピン301によって互いに揺動自在に軸支される。
[0018]
 有底円筒孔313に、揺動進退部223のボール状の近位端223aが挿入される。これにより、施術者が、第1の操作レバー310と第2の操作レバー320とを握ったとき、近位端223aが有底円筒孔313内の軸方向に自由に移動可能となるとともに、揺動進退部223が第1の操作レバー310により遠位端側に押圧されて進行可能となる。
[0019]
 以上の構成により、操作部材300が第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bの近位端に取り付けられる。
[0020]
 第1の保持部材500は、第1の開閉部材510、第2の開閉部材530、第1の保持端部520、第2の保持端部540、並びに薄板棒状の第1の保持操作部524、第2の保持操作部544、及び保持進退部554を主に備える。
[0021]
 第1の開閉部材510は、長手方向に直交する断面において半円状の断面を有する半円柱状の第1の開閉主部511と、板状であって平面視L字形状を有する第1の開閉L字部512とを主に備える。L字形状の内角は鈍角を成す。第1の開閉L字部512の遠位端は、第1の開閉主部511の近位端に接続され、第1の開閉L字部512の近位端は、第2の支持軸210bの遠位端と互いに旋回可能となるように軸支される。
[0022]
 第2の開閉部材530は、長手方向に直交する断面において半円状の断面を有する半円柱状の第2の開閉主部531と、板状であって平面視L字形状を有する第2の開閉L字部532とを主に備える。すなわち、第2の開閉部材530は、第1の開閉部材510と同様の形状を有する。第2の開閉L字部532の遠位端は、第2の開閉主部531の近位端に接続され。第2の開閉L字部532の近位端は、第1の支持軸210aの遠位端と互いに旋回可能となるように軸支される。
[0023]
 第1の開閉L字部512と第2の開閉L字部532とは、互いの先端から角部までの間の位置において、ピン555によって、互いに旋回可能となるように軸支される。また、ピン555は、第1の開閉L字部512及び第2の開閉L字部532と共に、支持カバー211の遠位端と保持進退部554の近位端とを、各々が互いに旋回可能となるように軸支する。
[0024]
 第1の保持端部520は、長手方向に直交する断面において半円状の断面を有し、遠位端側の端面に接続穴521を備える(図3(B)参照)。第1の保持端部520の近位端は、図示されない突起を有し、突起が第1の開閉部材510の遠位端と互いに旋回可能となるように軸支される。これにより、第1の保持端部520が第1の開閉部材510と互いに旋回可能となるように軸支される。また、第1の保持端部520の長手方向略中央であって、第2の保持端部540と対向する面に、第1の保持操作部524の遠位端が互いに旋回可能となるように軸支される。
[0025]
 第2の保持端部540は、長手方向に直交する断面において半円状の断面を有し、遠位端側の端面に接続穴541を備える(図3(B)参照)。第2の保持端部540の近位端は、図示されない突起を有し、突起が第2の開閉部材530の遠位端と互いに旋回可能となるように軸支される。これにより、第2の保持端部540が第2の開閉部材530と互いに旋回可能となるように軸支される。また、第2の保持端部540の長手方向略中央であって、第1の保持端部520と対向する面に、第2の保持操作部544の遠位端が互いに旋回可能となるように軸支される。第1の保持操作部524の近位端と第2の保持操作部544の近位端と保持進退部554の遠位端とは、互いに旋回可能となるように軸支される。
[0026]
 シートカートリッジ900は、円柱棒状である第1の軸901及び第2の軸902と、シート状部材910と、カバー920とを主に備える。
[0027]
 第1の軸901及び第2の軸902は、接続穴541に挿入されて回転不能に固定可能な程度の直径を有する。シート状部材910は、矩形のフィルム状であって、体腔内に留置可能な素材から成り、矩形において2辺の長辺のうちの一辺が第1の部分911を成し、他方の一辺が第2の部分912を成す。第1の部分911は、第1の軸901に巻回されるが、固定されない。すなわち、第1の部分911が第1の軸901に巻き付けられた状態において、シート状部材910を第1の軸901から離れる方向に引っ張ると、第1の部分911は第1の軸901から容易に取り外される。第2の部分912は、第2の軸902に巻回されるが、固定されない。すなわち、第1の部分911と同様に、第2の部分912は第2の軸902から容易に取り外される。
[0028]
 カバー920は、巻ぐせが付けられた矩形の薄板状部材であって、近位端に紐921が取り付けられる。カバー920の長手方向長さは、第1の軸901及び第2の軸902よりも短く、シート状部材910よりもわずかに長い。第1の軸901及び第2の軸902に巻回されたシート状部材910の外表面を覆うように、カバー920が取り付けられる。この状態において、カバー920はシート状部材910を完全に覆っており、これにより、シート状部材910が外部から接触されない。
[0029]
 紐921は、第1のシート貼付用デバイス11にシートカートリッジ900が取り付けられたとき、第1のシート貼付用デバイス11に沿って管状部材内を通過して体腔外まで延びる程度の長さを有する。
[0030]
 支持カバー211及び第1の保持部材500は、軸方向に直交する断面が略同じ形状及び大きさになっている。そのため、第1の保持部材500が閉じられた状態において、第1のシート貼付用デバイス11は、支持カバー211から第1の保持部材500まで、略面一の外周面を有する。これにより、後述される管状部材3内において抵抗なく移動可能であり、また、外面に体液等が付着しにくくなる。
[0031]
 次に、第1のシート貼付用デバイス11の動作について説明する。まず、図3及び4を用いてシート状部材910を開く動作について説明する。
[0032]
 施術者が、第1の円環部311及び第2の円環部321の指孔に指を入れた後、第1の円環部311及び第2の円環部321を握って、すなわち指孔に挿入された指の間隔を縮めると、第1の操作レバー310が第2の操作レバー320に対して旋回し、第1の操作棒部312の先端が第2の操作棒部322の先端に近づく。そして、ボール状の近位端223aが有底円筒孔313内で移動し、揺動進退部223が遠位端側に押圧されて進行する。そうすると、揺動進退部223が、第1の揺動操作部222a及び第2の揺動操作部222bを介して第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bを遠位端側に押圧する。ここで、前述のように、操作カバー323は、その近位端が第2の操作棒部322の先端に固定され、その遠位端が第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bを軸支している。そのため、揺動進退部223が、第1の揺動操作部222a及び第2の揺動操作部222bを遠位端側に押圧すると、第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bはピン224を中心として旋回する。
[0033]
 そして、第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bの遠位端側に位置する角部が、第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bを遠位端側に押圧する。これにより、第1の支持部材の長手方向に第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bが進退する。ここで、前述のように、支持カバー211の近位端側は、第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bの遠位端と共に、ピン224によって、各々が互いに旋回可能となるように軸支され、支持カバー211の遠位端側は、第1の開閉L字部512及び第2の開閉L字部532と共に、ピン555によって、各々が互いに旋回可能となるように軸支されている。そのため、遠位端側に向けて押圧された第1の支持軸210aが第2の開閉L字部532の近位端を押圧すると、第2の開閉部材530が第1の開閉部材510から離間するようにピン555を中心に旋回し、また、遠位端側に向けて押圧された第2の支持軸210bが第1の開閉L字部512の近位端を押圧すると、第1の開閉部材510が第2の開閉部材530から離間するようにピン555を中心に旋回する。これにより、第1の保持端部520と第2の保持端部540とが互いから離間する。ここで、前述のように、第1の保持端部520と第2の保持端部540とは、第1の保持操作部524と第2の保持操作部544と保持進退部554とを介して、ピン555に接続されている。そのため、第1の保持端部520と第2の保持端部540とは、互いに平行に離間する。そうすると、第1の保持端部520及び第2の保持端部540に各々回転自在に保持されている第1の軸901及び第2の軸902が、互いに平行に離間する。これにより、第1の軸901及び第2の軸902に巻回されているシート状部材910が、拡開又は展開される。
[0034]
 次に、図5及び6を用いて第1の保持部材500を揺動又はスイングさせる動作について説明する。始めに、施術者が、操作部材300を一方の手で把持した後、他方の手で支持カバー211を把持する。そして、第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bを含む面内において、図5に示されるような方向Wに操作部材300を支持カバー211に対してピン224を中心に揺動させると、揺動進退部223が、第1の揺動操作部222aを介して第1の揺動支持部221aを遠位端側に押し、第2の揺動操作部222bを介して第2の揺動支持部221bを近位端側に引く。ここで、前述のように、支持カバー211の近位端側は、第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bの遠位端と共に、ピン224によって、各々が互いに旋回可能となるように軸支され、支持カバー211の遠位端側は、第1の開閉L字部512及び第2の開閉L字部532と共に、ピン555によって、各々が互いに旋回可能となるように軸支されている。そのため、遠位端側に向けて押された第1の支持軸210aが第2の開閉L字部532の近位端を押し、近位端側に向けて引かれた第2の支持軸210bが第1の開閉L字部512の近位端を引く。これにより、第1の保持部材500が、図5に示されるような方向Vに向けてピン555を中心に旋回する。すなわち、第1の開閉部材510及び第2の開閉部材530が、第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bを含む面内において揺動する。
[0035]
 なお、図5を用いて、第1の開閉部材510及び第2の開閉部材530が閉じられた状態において揺動する態様について説明したが、図6に示されるように、第1の開閉部材510及び第2の開閉部材530が開かれた状態において揺動することも同様の工程を経ることにより可能である。
[0036]
 次に、図7及び8を用いて、第1のシート貼付システム10によりシート状部材910を体腔内の患部に貼り付けるシート貼付方法について説明する。
[0037]
 まず、図7を参照すると、体壁1を貫通するように管状部材3が設けられている(図7(A)参照)。この管状部材3の内部に、シートカートリッジ900が取り付けられた第1のシート貼付用デバイス11を挿入し、管状部材3の先端から体腔内にシートカートリッジ900を突出させる(図7(B)参照)。この状態において、紐921が、第1のシート貼付用デバイス11に沿って管状部材3内を通過して体腔外まで延びている。
次に、体腔外に延びる紐921を施術者が引く。すると、シートカートリッジ900からカバー920がずれて、近位端側に向けて移動する。このとき、カバー920は巻ぐせが付けられているため、支持カバー211の外周に巻き付いたまま、近位端側に向けて移動可能である(図7(C)参照)。そして、体外にカバー920を取り出す(図7(D)参照)。
[0038]
 次に、図8(A)を参照すると、カバー920が取り外されたシートカートリッジ900及び第1のシート貼付用デバイス11が図示されている。この状態において、管状部材3の先端から体腔内にシート状部材910が突出している。この状態において、施術者が操作部材300を操作して第1の保持部材500を揺動又はスイングさせ、シートカートリッジ900を対象部位2に接触若しくは近傍に移動させる(図8(B)参照)。一般に、体腔内は非常に狭いため、第1のシート貼付用デバイス11を自由に移動させることが困難である場合がある。しかしながら、第1のシート貼付用デバイス11は、第1の保持部材500を揺動又はスイングさせることが可能である。そのため、狭隘な空間内であっても、第1の保持部材500を揺動又はスイングさせてシート状部材910を対象部位2まで容易に移動可能である。
[0039]
 施術者が、第1の円環部311及び第2の円環部321を握ると、第1の保持端部520と第2の保持端部540とが互いから離間し、シート状部材910が広がっていく(図8(C)参照)。そして、シート状部材910をある程度広げた後、対象部位にシート状部材910の一部を接触させる(図8(D)参照)。このとき、シート状部材910の略中央部を対象部位に接触させることが好ましい。なお、略中央部は中央部も含む。シート状部材910は吸湿性を有するため、水分を含む対象部位からずれにくくなる。ここで、第1の軸901及び第2の軸902が互いに平行に離間することによりシート状部材910が矩形状に広がるため、シート状部材910の一部を対象部位に容易に確実に施術者が接触させうる。
[0040]
 次に、施術者が、さらにシート状部材910を広げる。ここで、前述のように、第1の部分911及び第2の部分912は、第1の軸901及び第2の軸902に巻回されるが、固定されていない。そのため、施術者が、第1の円環部311及び第2の円環部321をさらに握っていくと、第1の部分911及び第2の部分912は第1の軸901及び第2の軸902から容易に自動的に取り外され、これにより、シート状部材910が第1の軸901及び第2の軸902から外れる(図8(E)参照)。このとき、前述のように、対象部位にシート状部材910の一部が接触しているから(図8(D)参照)、シート状部材910が対象部位からズレることなく、正確に対象部位に貼付される。すなわち、シート状部材910を拡開しながら対象部位に貼付できる。これにより、シート状部材910を容易に対象部位に貼付できる(図8(F)参照)。
[0041]
 本実施形態によれば、シート状部材910を容易に対象部位に貼付することができる。
[0042]
 第2の実施形態による第2のシート貼付システム20について図9から11を用いて説明する。第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
[0043]
 第2のシート貼付システム20は、第2のシート貼付用デバイス21と、シートカートリッジ900とを主に備える。第2のシート貼付用デバイス21は、第2の支持部材400と、第1の保持部材500とを主に備える。第2のシート貼付システム20では、主に第2の支持部材400の構成が、第1の実施形態と異なる。よって、第2の支持部材400について主に説明する。
[0044]
 第2の支持部材400は、支持軸410と、第3の揺動支持部411aと、第4の揺動支持部411bと、支持カバー411と、操作部材300とを主に備える。支持軸410は、直線円柱棒状であって、第2のシート貼付システム20の近位端側から遠位端側に向けて、言い換えると第2の支持部材400の長手方向に向けて進退可能に延びる。支持軸410の近位端423aはボール状を成し、操作部材300に接続される。この接続手段は第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。第3の揺動支持部411a及び第4の揺動支持部411bは、同じ長手方向長さを有する薄板状部材である。第3の揺動支持部411a及び第4の揺動支持部411bの近位端は、支持軸410の遠位端に各々が互いに旋回可能となるように軸支される。第3の揺動支持部411aの遠位端は、第2の開閉L字部532の近位端と互いに旋回可能となるように軸支され、第4の揺動支持部411bの遠位は、第1の開閉L字部512の近位端と互いに旋回可能となるように軸支される。支持カバー411は、近位端に半円状の切り欠き部を有さず、第2の操作棒部322の先端に固定される点において第1の実施形態と異なる。他の構成については第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
[0045]
 次に、第2のシート貼付用デバイス21の動作について、図10及び11を用いて説明する。
[0046]
 施術者が、第1の円環部311及び第2の円環部321を握ると、ボール状の近位端423aが有底円筒孔313内で移動し、支持軸410が遠位端側に押圧されて進行する。そうすると、支持軸410が、第3の揺動支持部411a及び第4の揺動支持部411bを介して第2の開閉L字部532の近位端及び第1の開閉L字部512の近位端を遠位端側に押圧する。これにより、第1の開閉部材510と第2の開閉部材530とが互いに離間するようにピン555を中心に旋回する。そして、第1の軸901及び第2の軸902が、互いに平行に離間し、シート状部材910が、拡開又は展開される。
[0047]
 本実施形態によれば、単純な構成により、シート状部材910を対象部位に貼付できるとともに、第1の実施形態と同様の効果を得る。
[0048]
 第3の実施形態による第3のシート貼付システム30について図12から15を用いて説明する。第1及び第2の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
[0049]
 第3のシート貼付システム30は、第3のシート貼付用デバイス31と、シートカートリッジ900とを主に備える。第3のシート貼付用デバイス31は、第3の支持部材600と、第1の保持部材500とを主に備える。第3のシート貼付システム30では、主に第3の支持部材600の構成が、第1の実施形態と異なる。よって、第3の支持部材600について主に説明する。
[0050]
 第3の支持部材600は、支持ワイヤ610と、第5の揺動支持部611aと、第6の揺動支持部611bと、支持カバー611と、操作部材700とを主に備える。支持ワイヤ610は、可撓性を有する円柱棒状であって、第3のシート貼付システム30の近位端側から遠位端側に向けて、言い換えると第3の支持部材600の長手方向に向けて進退可能に延びる。支持ワイヤ610の近位端は操作部材700に接続される。第5の揺動支持部611a及び第6の揺動支持部611bは、同じ長手方向長さを有する薄板状部材である。第5の揺動支持部611a及び第6の揺動支持部611bの近位端は、支持ワイヤ610の遠位端に各々が互いに旋回可能となるように軸支される。第5の揺動支持部611aの遠位端は、第2の開閉L字部532の近位端と互いに旋回可能となるように軸支され、第6の揺動支持部611bの遠位端は、第1の開閉L字部512の近位端と互いに旋回可能となるように軸支される。支持カバー611は、カバー湾曲部613と、カバー遠位端部614とを主に備える。カバー湾曲部613は、らせん状に巻回されたワイヤから成り、可撓性を有する管状部材である。カバー遠位端部614は、第1の実施形態による支持カバー211の遠位端と同じ構成を有し、その近位端でカバー湾曲部の遠位端と接続される。
[0051]
 操作部材700は、操作部710と、把持部720とを主に備える。操作部710は、リング711とリングの外周から直線状に突出するワイヤ固定部712とを主に備える。把持部720は、円筒状の主把持部721と、主把持部721の近位端の外周から直角に突出する近位端側フランジ722と、主把持部721の長手方向略中央の外周から直角に突出する中央フランジ723とを主に備える。支持ワイヤ610は、把持部720の内周に貫通して、主把持部721に固定される。
[0052]
 以上の構成により、第3の支持部材600が湾曲可能となる。これにより、可撓性を有する内視鏡装置3とともに第3のシート貼付用デバイス31を使用することができる(図15参照)。すなわち、内視鏡装置3の鉗子口4から第3のシート貼付用デバイス31を挿入し、内視鏡装置3により対象部位とシート状部材910との位置関係を観察しながら、対象部位にシート状部材910を貼付できる。
[0053]
 次に、第3のシート貼付用デバイス31の動作について、図13及び14を用いて説明する。
[0054]
 施術者が、操作部710を遠位端に向けて押すと、支持ワイヤ610が遠位端側に押圧されて進行する。そうすると、支持ワイヤ610が、第5の揺動支持部611a及び第6の揺動支持部611bを介して第2の開閉L字部532の近位端及び第1の開閉L字部512の近位端を遠位端側に押圧する。これにより、第1の開閉部材510と第2の開閉部材530とが互いに離間するようにピン555を中心に旋回する。そして、第1の軸901及び第2の軸902が、互いに平行に離間し、シート状部材910が、拡開又は展開される。
[0055]
 本実施形態によれば、第1及び第2の実施形態と同様の効果を得る。また、第3の支持部材600が湾曲可能であることにより、可撓性内視鏡装置3とともに使用することができる。すなわち、内視鏡装置3により対象部位とシート状部材910との位置関係を観察しながら、対象部位にシート状部材910を貼付できる。
[0056]
 第4の実施形態による第4のシート貼付システム40について図16から18を用いて説明する。第1から第3の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
[0057]
 第4のシート貼付システム40は、第4のシート貼付用デバイス41を主に備える。第4のシート貼付用デバイス41は、第4の支持部材810と、保護部材820と、保持部材830とを主に備える。
[0058]
 第4の支持部材810は、ノブ811と、棒状部812とを主に備える。ノブ811は、円柱形状であって、遠位端側に棒状部812が接続される。棒状部812は、円柱形状であって、遠位端側に保持部材830が接続される。
[0059]
 保持部材830は、巻回可能な薄板状のフィルムから成り、略正方形の保持部831と保持部831の隅角から対角線上外側に向けて突出する舌部832とを有する。保持部831は、シート状部材910よりもわずかに大きい。舌部832は、棒状部812の遠位端に接続される。
[0060]
 保護部材820は、棒状部812よりも大きくノブ811よりも小さい内径を有する円筒形状であって、巻回された保持部材830と棒状部812とを内周に格納可能である。
[0061]
 シート状部材910が保持部831の一面に置かれた状態で、保持部831がその内周側にシート状部材910を巻回しながら包み込んで保持する。そして、シート状部材910を包み込んだ保持部831を保護部材820の内周に格納する(図16参照)。これにより、第4のシート貼付用デバイス41が完成する。なお、保持部831は弾性を有するため、巻回された状態において、開く方向に付勢されている。この付勢力により、保護部材820の内周に保持部831が保持されると共に、保護部材820から抜け出た保持部831は自動的に広がる。そして、保持部831はシート状部材910に固着されていないため、保持部831が開くと、シート状部材910は保持部831から自動的かつ容易に脱落する。
[0062]
 次に、図18を用いて、第4のシート貼付システム40によりシート状部材910を体腔内の患部に貼り付けるシート貼付方法について説明する。
[0063]
 まず、図18(A)を参照すると、体壁1を貫通するように管状部材3が設けられている。この管状部材3の内部に、第4のシート貼付用デバイス41を挿入する。次に、ノブ811を遠位端側に押し進めて、保護部材820の先端から体腔内にシート状部材910の一部を突出させる(図18(B)参照)。そして更にノブ811を押し進めると、保護部材820の先端から突出した保持部831が広がり始める(図18(C)参照)。保持部831が広がると、これに追従してシート状部材910もまた広がる。そして、ある程度保持部831を広げた後、施術者が第4のシート貼付用デバイス41を操作して、シート状部材910を対象部位2の上側に移動させる(図8(D)参照)。そして更にノブ811を押し進めると、保持部831が保護部材820の先端から完全に突出して広がり、これによりシート状部材910もまた広がる(図8(E)参照)。前述のように、保持部831はシート状部材910に固着されていないため、保持部831がある程度開くと、シート状部材910は保持部831から自動的かつ容易に排出又は脱落し、対象部位に付着する(図8(F)参照)。これにより、シート状部材910を容易に対象部位に貼付できる。
[0064]
 次に、ノブ811を近位端側に引くと、保護部材820の内周に保持部831が進入する(図8(G)参照)。すなわち、保持部831と舌部832との接続部位はなだらかに形成され、あるいは保持部831において舌部832を挟む二辺が成す角度が適切に決定されているため、保護部材820の内周に保持部831が容易に巻回されながら進入する(図8(H)参照)。そして、保護部材820の内周に保持部831が完全に格納された後、第4のシート貼付用デバイス41を管状部材3から引き抜く(図8(I)参照)。これにより、処置が完了する。
[0065]
 本実施形態によれば、第1から第3の実施形態と同様の効果を得る。また、第4のシート貼付用デバイス41は簡便な構成であるため、安価かつ短期で製造できる。
[0066]
 第5の実施形態による第5のシート貼付システム50について図19を用いて説明する。第1から第4の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
[0067]
 第5のシート貼付システム50は、第5のシート貼付用デバイス51を主に備える。第5のシート貼付用デバイス51は、第5の主支持部材5010と、副支持部材5020とを主に備える。第5の主支持部材5010は、円筒5011と押し子5012とを主に備える。押し子5012は、円筒5011の内部に遠位端側から格納されるバルーン5012である。バルーン5012は、膨らむように付勢されており、円筒5011の遠位端から突出すると拡開、すなわち膨らむ。図示されない、例えば操作部材300が円筒5011の近位端に取り付けられる。操作部材300を操作すると、バルーン5012が円筒5011の遠位端から突出して膨らむ。副支持部材5020は、棒状の部材である。
[0068]
 次に、第5のシート貼付用デバイス51にシート状部材910を取り付ける手段について説明する。図19(A)において、広げられたシート状部材910の中心に、第5の主支持部材5010が置かれる。図19(B)において、シート状部材910を傘状に折り曲げ、その上から副支持部材5020を置いて、第5の主支持部材5010と副支持部材5020との間にシート状部材910を挟み込んで固定する。これにより、第5の主支持部材5010がシート状部材910を保持する。すなわち、本実施形態では、第5の主支持部材5010が保持部材を兼ねる。図19(C)において、シート状部材910を第5の主支持部材5010及び副支持部材5020を包み込むように巻き付ける。そして、その上から図示されないカバー920を取り付ける。ここで、シート状部材910は第5の主支持部材5010及び副支持部材5020に固着されず、巻き付けられているだけである。これにより、第5のシート貼付用デバイス51にシート状部材910が取り付けられる。
[0069]
次に、図19(D)を用いて、第5のシート貼付システム50によりシート状部材910を体腔内の患部に貼り付けるシート貼付方法について説明する。図示されない管状部材3の内部に第5のシート貼付用デバイス51を挿入して、管状部材3の先端から体腔内にシート状部材910の全体を突出させる。そして、カバー920を前述の手段によって取り外す。次に、副支持部材5020を体外に抜き去った後、操作部材300を操作して、バルーン5012を円筒5011の遠位端から突出させて膨らませる。これにより、第5の主支持部材5010に巻き付けられたシート状部材910が広がる(図19(D)参照)。前述のように、シート状部材910は第5の主支持部材5010及び副支持部材5020に固着されていないため、バルーン5012がある程度開くと、シート状部材910は第5のシート貼付用デバイス51から自動的かつ容易に排出又は脱落し、対象部位に付着する(図19(D)参照)。これにより、シート状部材910を容易に対象部位に貼付できる。その後、操作部材300を操作して、バルーン5012を円筒5011の内部に格納する。そして、円筒5011の内周にバルーン5012が完全に格納された後、第5のシート貼付用デバイス51を管状部材3から引き抜く。これにより、処置が完了する。
[0070]
 本実施形態によれば、第1から第3の実施形態と同様の効果を得る。また、第5のシート貼付用デバイス51は簡便な構成であるため、安価かつ短期で製造できる。
[0071]
 第6の実施形態による第6のシート貼付システム60について図20を用いて説明する。第1から第5の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
[0072]
 第6のシート貼付システム60は、第6のシート貼付用デバイス61を主に備える。第6のシート貼付用デバイス61は、第6の主支持部材6010と、副支持部材6020とを主に備える。第6の主支持部材6010は、棒状部6010aと湾曲部6010bとを主に備える。棒状部6010aは、軟性内視鏡の鉗子口内に挿入されたときに、内視鏡の湾曲に応じて湾曲可能な部材である。湾曲部6010bは、棒状部と略同様の断面を有する部材であって、棒状部6010aの遠位端に取り付けられ、図示されない、例えば操作部材300によって湾曲可能である。棒状部6010aの近位端には、図示されない回転つまみが設けられる。回転つまみから湾曲部6010bまで棒状部6010aの内部を貫通するワイヤーが延びる。回転つまみを時計回り又は反時計回りに回転させると、湾曲部6010bが直線状態を中心として270度の範囲で湾曲する。副支持部材6020は、棒状の部材である。
[0073]
 次に、第6のシート貼付用デバイス61にシート状部材910を取り付ける手段について説明する。図20(A)において、第6の主支持部材6010と副支持部材6020との間にシート状部材910を挟む。図20(B)において、シート状部材910を第6の主支持部材6010と副支持部材6020を包み込むように巻き付ける。そして、その上から図示されないカバー920を取り付ける。これにより、第6の主支持部材6010がシート状部材910を保持する。すなわち、本実施形態では、第6の主支持部材6010が保持部材を兼ねる。なお、シート状部材910は第6の主支持部材6010と副支持部材6020に固着されず、巻き付けられているだけである。以上の工程により、第6のシート貼付用デバイス61にシート状部材910が取り付けられる。
[0074]
 次に、図20(C)を用いて、第6のシート貼付システム60によりシート状部材910を体腔内の患部に貼り付けるシート貼付方法について説明する。図示されない管状部材3の内部に第6のシート貼付用デバイス61を挿入して、管状部材3の先端から体腔内にシート状部材910の全体を突出させる。そして、カバー920を前述の手段によって取り外す。次に、回転つまみを操作して、湾曲部6010bを湾曲させる。これにより、第6の主支持部材6010と副支持部材6020に巻き付けられたシート状部材910が広がる(図20(C)参照)。前述のように、シート状部材910は第6の主支持部材6010と副支持部材6020に固着されていないため、湾曲部6010bがある程度曲がると、シート状部材910は第6の主支持部材6010と副支持部材6020から自動的かつ容易に排出又は脱落し、対象部位に付着する。これにより、シート状部材910を容易に対象部位に貼付できる。その後、回転つまみを操作して、湾曲部6010bを直線状に戻す。そして、第6のシート貼付用デバイス61を管状部材3から引き抜く。これにより、処置が完了する。
[0075]
 本実施形態によれば、第1から第4の実施形態と同様の効果を得る。また、第6のシート貼付用デバイス61は簡便な構成であるため、安価かつ短期で製造できる。
[0076]
 なお、本実施形態によるシート状部材910は、他の実施形態と同じものであってもよいが、他の実施形態よりも自己展延性があるものが好ましい。
[0077]
 第7の実施形態による第7のシート貼付システム70について図21及び22を用いて説明する。第1から第6の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
[0078]
 第7のシート貼付システム70は、手術支援ロボット1100に取付可能な第7のシート貼付用デバイス71を主に備える。
[0079]
 手術支援ロボット1100は、ロボット近位端部1110と、ロボット中間部1120と、ロボット遠位端部1110とを主に備える。ロボット中間部1120は、ロボット近位端部1110に対して、ピン1114を介して旋回可能となるように軸支され、ロボット遠位端部1110は、ロボット中間部1120に対して、ピン1121を介して旋回可能となるように軸支される。ロボット遠位端部1110の遠位端には、ジョー1111、1112が設けられる。ジョー1111、1112は、ロボット遠位端部1110に対して、ピン1113を介して旋回可能となるように軸支される。ロボット中間部1120、ロボット遠位端部1110、及びジョー1111、1112は、手術支援ロボット1100が備える図示されないコンソールを介して術者によって旋回される。
[0080]
 第7のシート貼付用デバイス71は第2の保持部材1500を主に備える。第2の保持部材1500は、第21の開閉部材1510、第22の開閉部材1530、第1の保持端部520、第2の保持端部540、並びに薄板棒状の第1の保持操作部524、第2の保持操作部544、及び保持進退部554を主に備える。第1の保持端部520、第2の保持端部540、第1の保持操作部524、第2の保持操作部544、及び保持進退部554の構成については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
[0081]
 第21の開閉部材1510及び第22の開閉部材1530は、長手方向に直交する断面において半円状の断面を有する棒状の部材であって、部材の長手方向に延びる孔(接続部)を各々有する。これらの孔には、ジョー1111、1112が挿入されて、ピン1113がピン1555と同軸となる位置で固定される。また、第21の開閉部材1510及び第22の開閉部材1530は、近位端において、ピン1555によって、互いに旋回可能となるように軸支される。第21の開閉部材1510及び第22の開閉部材1530と第1の保持端部520及び第2の保持端部540との接続は、第1の実施形態と同様である。第2の保持部材1500を揺動又はスイングさせる動作は、ロボット中間部1120がロボット近位端部1110に対してピン1114を介して旋回することにより、また、ロボット遠位端部1110がロボット中間部1120に対してピン1121を介して旋回することにより実現される。
[0082]
 次に、第7のシート貼付用デバイス71の動作について説明する。施術者が、図示されないコンソールを操作して、ジョー1111、1112を旋回させて開くと、第21の開閉部材1510が第22の開閉部材1530から離間するようにピン1555を中心に旋回する。これにより、第1の保持端部520と第2の保持端部540とが互いから離間する。これにより、第1の実施形態と同様に、第1の保持端部520と第2の保持端部540とが、互いに平行に離間することにより、第1の軸901及び第2の軸902が、互いに平行に離間して、第1の軸901及び第2の軸902に巻回されているシート状部材910が、拡開又は展開される。第7のシート貼付システム70によりシート状部材910を体腔内の患部に貼り付けるシート貼付方法は、ジョー1111、1112を介して第21の開閉部材1510及び第22の開閉部材1530を開閉する点を除き、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
[0083]
 本実施形態によれば、第1から第4の実施形態と同様の効果を得る。また、手術支援ロボット1100を用いてシート状部材910を容易に対象部位に貼付することができる。
[0084]
 なお、本実施形態において、ジョー1111、1112を接続する接続部は孔に限定されず、第21の開閉部材1510及び第22の開閉部材1530とジョー1111、1112とを接続可能な部材であればよい。
[0085]
 次に、本発明の第8の実施形態による第8のシート貼付システム80について図23を用いて説明する。第1から第7の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。第8のシート貼付システム80は、第8のシート貼付用デバイス81と、シートカートリッジ900とを主に備える。
[0086]
 第8のシート貼付用デバイス81は、第1の支持部材200と、第81の保持部材2500とを主に備える。第1の支持部材200は、第1の実施形態と同様の構成を有し、第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bと、第1の揺動機構220と、支持カバー211と、操作部材300とを主に備える。操作部材300は、第1の実施形態と同様の構成を有するため、説明を省略する。
[0087]
 第81の保持部材2500は、第1の開閉部材510、第2の開閉部材530、第1の保持端部520、第2の保持端部540、並びに薄板棒状の第81の保持操作部2524、第82の保持操作部2544、第81の保持支持部2526、第82の保持支持部2546、及び保持進退部2554を主に備える。第1の開閉部材510、第2の開閉部材530、第1の保持端部520、及び第2の保持端部540の構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
[0088]
 保持進退部2554は、近位端側にピン555が貫通可能な孔を有し、遠位端側に長孔2555を有する。ピン555は、第1の開閉L字部512及び第2の開閉L字部532と共に、支持カバー211の遠位端と保持進退部2554の近位端とを、各々が互いに旋回可能となるように軸支する。
[0089]
 第1の保持端部520の長手方向の中央からわずかに遠位端側であって、第2の保持端部540と対向する面に、第81の保持操作部2524の遠位端が互いに旋回可能となるように軸支される。第2の保持端部540の長手方向の中央からわずかに遠位端側であって、第1の保持端部520と対向する面に、第82の保持操作部2544の遠位端が互いに旋回可能となるように軸支される。第81の保持操作部2524の近位端と第82の保持操作部2544の近位端は、保持進退部2554の長手方向略中央に、互いに旋回可能となるように軸支される。第81の保持支持部2526の近位端は、第81の保持操作部2524の中央から近位端側において、互いに旋回可能となるように軸支され、第82の保持支持部2546の近位端は、第82の保持操作部2544の中央から近位端側において、互いに旋回可能となるように軸支される。第81の保持支持部2526の遠位端と第82の保持支持部2546の遠位端とは、互いに旋回可能であって、長孔2555の長手方向に移動可能となるように、軸支される。
[0090]
 次に、第8のシート貼付システム80がシート状部材910を開く動作について説明する。以下、図23において、第1の保持端部520及び第2の保持端部540に、第1の軸901及び第2の軸902が各々回転自在に保持され、第1の軸901及び第2の軸902にシート状部材910の2辺が各々巻回されているものとする。図23においてシート状部材910は開かれている。
[0091]
 施術者が、第1の円環部311及び第2の円環部321の指孔に指を入れた後、第1の円環部311及び第2の円環部321を握って、すなわち指孔に挿入された指の間隔を縮めると、第1の操作レバー310が第2の操作レバー320に対して旋回し、第1の操作棒部312の先端が第2の操作棒部322の先端に近づく。そして、ボール状の近位端223aが有底円筒孔313内で移動し、揺動進退部223が遠位端側に押圧されて進行する。そうすると、揺動進退部223が、第1の揺動操作部222a及び第2の揺動操作部222bを介して第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bを遠位端側に押圧する。ここで、前述のように、操作カバー323は、その近位端が第2の操作棒部322の先端に固定され、その遠位端が第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bを軸支している。そのため、揺動進退部223が、第1の揺動操作部222a及び第2の揺動操作部222bを遠位端側に押圧すると、第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bはピン224を中心として旋回する。
[0092]
 そして、第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bの遠位端側に位置する角部が、第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bを遠位端側に押圧する。これにより、第1の支持部材の長手方向に第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bが進退する。ここで、前述のように、支持カバー211の近位端側は、第1の揺動支持部221a及び第2の揺動支持部221bの遠位端と共に、ピン224によって、各々が互いに旋回可能となるように軸支され、支持カバー211の遠位端側は、第1の開閉L字部512及び第2の開閉L字部532と共に、ピン555によって、各々が互いに旋回可能となるように軸支されている。そのため、第1の実施形態で説明したように、施術者が第1の円環部311及び第2の円環部321を握ると、第1の支持軸210a及び第2の支持軸210bが第2の開閉L字部532の近位端及び第1の開閉L字部512の近位端を押圧し、第2の開閉部材530及び第1の開閉部材510が第1の開閉部材510及び第2の開閉部材530から離間するようにピン555を中心に旋回する。これにより、第1の保持端部520と第2の保持端部540とが互いから離間する。そうすると、第1の保持端部520及び第2の保持端部540に各々回転自在に保持されている第1の軸901及び第2の軸902が、互いに平行に離間し、これにより、第1の軸901及び第2の軸902に巻回されているシート状部材910が、拡開又は展開される。
[0093]
 前述のように、第1の保持端部520と第2の保持端部540とは、第81の保持操作部2524と第82の保持操作部2544と保持進退部2554とを介して、ピン555に接続され、第81の保持支持部2526の遠位端と第82の保持支持部2546の遠位端とは、長孔2555の長手方向に移動可能となるように軸支されている。これにより、第81の保持操作部2524と保持進退部2554とが成す角度と、第82の保持操作部2544と保持進退部2554とが成す角度が、第1の保持端部520と第2の保持端部540との開閉度に拠らず常に等しくなり、第1の保持端部520と第2の保持端部540とが、確実に互いに平行に離間する。
[0094]
 第81の保持部材2500を揺動又はスイングさせる動作、及び第8のシート貼付システム80によりシート状部材910を体腔内の患部に貼り付けるシート貼付方法は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
[0095]
 本実施形態によれば、第1から第4の実施形態と同様の効果を得る。また、第1の保持端部520と第2の保持端部540とが確実に互いに平行に離間して、シート状部材910を容易に対象部位に貼付することができる。
[0096]
 なお、いずれの実施形態においても、第1の軸901及び第2の軸902は、接続穴541に回転可能であるが、脱落不能に固定されてもよい。
[0097]
 なお、いずれの実施形態においても、近位端223a、423aはボール状でなくてもよく、有底円筒孔313は、円筒孔でなく、矩形断面を有する孔であってもよく、各々は、近位端223aが有底円筒孔313内において、有底円筒孔313が延びる方向に近位端223aが自由に移動可能な形状であればよい。
[0098]
 いずれの実施形態においても、シート状部材は、自己展延性を有してもよく、また矩形でなくてもよく、円形、楕円形、長円形、菱形、正方形、その他のフィルム状の部材が取りうる形状であればよい。
[0099]
 いずれの実施形態においても、カバー920はシート状部材910を完全に覆わなくてもよく、シート状部材910の少なくとも一部を覆っていればよい。
[0100]
 いずれの実施形態においても、第1の保持端部520と第2の保持端部540とが互いに平行に離間しなくてもよく、例えば扇形の軌跡を描くように離間してもよい。これにより、シート状部材910を扇形に展開できる。第1及び第2の保持部材500、1500が備える各部材の長さを調節することにより、第1の保持端部520と第2の保持端部540は様々な態様で展開可能である。
[0101]
 いずれの実施形態においても、第1の保持端部及び第2の保持端部は、互いに平行でなく、互いの遠位端が円弧を描くように、言い換えると軌跡が扇形を描くように離間してもよい。
[0102]
 いずれの実施形態においても、第1の軸901及び第2の軸902は、シートカートリッジでなく、シート貼付用デバイスの一部を構成してもよい。この場合、いずれの実施形態と同様に、第1の軸901及び第2の軸902は回動自在に接続穴541に取り付けられ、かつシート状部材910のみがシート貼付用デバイスに装着される。そして、第1の軸901及び第2の軸902を備えるシート貼付用デバイスにおいて、第1の軸901及び第2の軸902を取り外した後、シートカートリッジ900をシート貼付用デバイスに装着することも可能である。
[0103]
 いずれの実施形態においても、シート状部材910をある程度広げた後に、対象部位2にシート状部材910の一部を接触させる手順を説明したが、シート状部材910を広げる前又はある程度広げる前に、対象部位2にシート状部材910の一部を接触させ、その後に、シート状部材910を広げてもよい。
[0104]
 いずれの実施形態においても、対象部位にシート状部材910の一部を接触させるとき、シート状部材910の略中央部又は略中央部以外の部分を対象部位に接触させてもよい。シート状部材910において対象部位に接触させる部位は、対象部位の位置、形状、状態等に応じて適宜選択される。
[0105]
 なお、シート状部材の巻回、拡開、展開、貼付が可能な範囲において、第1の軸901及び第2の軸902の材質は問わない。
[0106]
 なお、本明細書および図中に示した各部材の大きさ、形状。及び数量は例示であって、これらの大きさ、形状。及び数量に限定されない。また、各部材の素材は例示であって、これらの素材に限定されない。
[0107]
 ここに付随する図面を参照して本発明の実施形態が説明されたが、記載された発明の範囲と精神から逸脱することなく、変形が各部の構造と関係に施されることは、当業者にとって自明である。

請求の範囲

[請求項1]
 体壁を貫通して設けられる管状部材に挿入可能である支持部材と、
 前記支持部材の先端に設けられ、シート状部材を保持可能な保持部材とを備え、
 前記シート状部材を保持する前記保持部材が前記管状部材の先端から体腔内に突出した後、前記保持部材が変形して、前記シート状部材を拡開しながら排出可能であるシート貼付用デバイス。
[請求項2]
 前記保持部材は、前記シート状部材を拡開しながら対象部位に貼付可能である請求項1に記載のシート貼付用デバイス。
[請求項3]
 前記保持部材は、前記シート状部材の略中央部を対象部位に接触させた後に、前記シート状部材を拡開しながら貼付可能である請求項2に記載のシート貼付用デバイス。
[請求項4]
 前記保持部材は、前記保持部材に巻回されうる薄板状であって、巻回されているときに拡開する方向に付勢されているとともに、その内周側に前記シート状部材を巻回しながら包み込んで保持し、
 前記シート状部材を保持する前記保持部材が前記管状部材の先端から体腔内に突出した後、前記保持部材が前記シート状部材を拡開して対象部位に貼付する請求項1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
[請求項5]
 前記支持部材は、
  前記支持部材の長手方向に進退可能に延びる支持軸と、
  前記支持軸を進退させる操作部材と
 を備え、
 前記保持部材は、
  前記支持軸の遠位端に取り付けられる第1及び第2の開閉部材と、
  前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材の遠位端に各々取り付けられる第1及び第2の保持端部と
 を備え、
 前記操作部材によって前記支持軸が遠位端に向けて進められたとき、前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材が、前記支持軸に押されることによって、互いに離間し、これにより、前記第1の保持端部及び前記第2の保持端部が互いに離間する
請求項1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
[請求項6]
 前記支持軸は、互いに平行に延びる第1の支持軸及び第2の支持軸を備え、
 前記操作部材は、前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸の近位端に取り付けられ、前記支持部材の長手方向に前記第1の支持軸及び/又は前記第2の支持軸を進退させ、
 前記第1及び第2の開閉部材は、前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸の遠位端に各々取り付けられ、
 前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸が遠位端に向けて進んだとき、前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材が、前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸に押されることによって、互いに離間し、これにより、前記第1の保持端部及び前記第2の保持端部が互いに離間する
請求項5に記載のシート貼付用デバイス。
[請求項7]
 前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材の近位端に取り付けられる保持進退部と、
 前記第1の開閉部材に回動自在に取り付けられる第1の保持操作部と、
 前記第2の開閉部材に回動自在に取り付けられる第2の保持操作部と、
 前記第1の保持操作部に回動自在に取り付けられる第1の保持支持部と、
 前記第2の保持操作部に回動自在に取り付けられる第2の保持支持部とをさらに備え、
 前記第1の保持操作部の遠位端が、前記第1の開閉部材に取り付けられ、前記第1の保持操作部の近位端が、前記保持進退部に取り付けられ、
 前記第2の保持操作部の遠位端が、前記第2の開閉部材に取り付けられ、前記第2の保持操作部の近位端が、前記保持進退部に取り付けられ、
 前記保持進退部は、遠位端側に長孔を備え、
 前記第1の保持操作部の近位端と前記第2の保持操作部の近位端が、前記保持進退部に回動自在に取り付けられ、
 前記第1の保持支持部の遠位端と前記第2の保持支持部の遠位端が、前記長孔内で移動可能となるように取り付けられる
請求項5又は6に記載のシート貼付用デバイス。
[請求項8]
 前記第1の保持端部及び前記第2の保持端部が、互いに平行に離間可能である請求項5から7のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
[請求項9]
 前記操作部材は、前記支持部材の長手方向に前記第1の支持軸を進行させ、
 前記第1の支持軸が遠位端に向けて進んだとき、前記第1の開閉部材が前記第1の支持軸に押されることによって、前記第1の開閉部材及び前記第2の開閉部材が、前記第1の支持軸及び前記第2の支持軸を含む面内において揺動する
請求項6から8のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
[請求項10]
 前記支持部材は、円筒部と、前記円筒部内の遠位端に格納される押し子とを備え、
 前記押し子が前記円筒部から突出して拡開して、前記シート状部材を拡開しながら排出可能である請求項1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
[請求項11]
 前記支持部材は、棒状部を備え、
 前記保持部材は前記棒状部の先端に設けられる湾曲部を備え、
 前記湾曲部が湾曲して、前記シート状部材を拡開しながら排出可能である請求項1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
[請求項12]
 前記開閉部材は、手術支援ロボットと接続可能な接続部を備える請求項1から11のいずれかに記載のシート貼付用デバイス。
[請求項13]
 請求項1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイスに用いられるシートカートリッジであって、
 棒状である第1の軸及び第2の軸と、
 前記第1の軸に巻回される第1の部分と、前記第1の部分とは異なる第2の部分であって、前記第2の軸に巻回される前記第2の部分とを有するシート状部材と、
 前記第1の軸及び前記第2の軸に巻回された前記シート状部材の外表面の少なくとも一部を覆うように取り付けられるカバーとを備える
シートカートリッジ。
[請求項14]
 前記カバーは、前記カバーの近位端から延びる紐状部材を備える請求項13に記載のシートカートリッジ。
[請求項15]
 請求項1から12のいずれかに記載の前記シート貼付用デバイスと、
 請求項13又は14に記載の前記シートカートリッジとを備える
シート貼付システム。
[請求項16]
 請求項1から3のいずれかに記載のシート貼付用デバイスを用いる方法であって、
 前記管状部材の内部を貫通して前記管状部材の先端から体腔内にシート状部材の少なくとも一部を突出させるステップと、
 前記シート状部材の少なくとも一部を広げるステップと、
 前記シート状部材の少なくとも一部を対象部位に接触させるステップと、
 前記シート状部材を全て広げ、前記シート状部材が前記第1の軸及び前記第2の軸から外れるステップとを備える
シート貼付方法。
[請求項17]
 前記外れるステップは、前記シート状部材を対象部位に貼付するステップを含む請求項16に記載のシート貼付方法。
[請求項18]
 前記接触させるステップは、前記シート状部材の略中央部を対象部位に接触させるステップを含み、
 前記外れるステップは、前記接触させるステップの後に実行され、前記シート状部材を対象部位に貼付するステップを含む
請求項16に記載のシート貼付方法。
[請求項19]
 前記各ステップは、前記突出させるステップ、前記広げるステップ、前記接触させるステップ、前記外れるステップ、前記貼付するステップの順に、あるいは、
 前記突出させるステップ、前記接触させるステップ、前記広げるステップ、前記外れるステップ、前記貼付するステップの順に実行される、請求項16から18のいずれかに記載のシート貼付方法。
[請求項20]
 請求項15に記載のシート貼付システムを用いる方法であって、
 前記管状部材の内部を貫通して前記管状部材の先端から体腔内にシート状部材の少なくとも一部を突出させるステップと、
 前記シート状部材の少なくとも一部を広げるステップと、
 前記シート状部材の少なくとも一部を対象部位に接触させるステップと、
 前記シート状部材を全て広げ、前記シート状部材が前記第1の軸及び前記第2の軸から外れるステップとを備える
シート貼付方法。
[請求項21]
 前記外れるステップは、前記シート状部材を対象部位に貼付するステップを含む請求項20に記載のシート貼付方法。
[請求項22]
 前記接触させるステップは、前記シート状部材の略中央部を対象部位に接触させるステップを含み、
 前記外れるステップは、前記接触させるステップの後に実行され、前記シート状部材を対象部位に貼付するステップを含む
請求項20に記載のシート貼付方法。
[請求項23]
 前記各ステップは、前記突出させるステップ、前記広げるステップ、前記接触させるステップ、前記外れるステップ、前記貼付するステップの順に、あるいは、
 前記突出させるステップ、前記接触させるステップ、前記広げるステップ、前記外れるステップ、前記貼付するステップの順に実行される、請求項20から22のいずれかに記載のシート貼付方法。
[請求項24]
 前記カバーは、前記カバーの近位端から延びる紐状部材を備え、
 前記シート状部材の少なくとも一部を広げるステップの前に、
 前記紐状部材を近位端側に引き、前記カバーを前記シート状部材から取り外すステップをさらに備える
請求項20から23のいずれかに記載のシート貼付方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]