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1. WO2020105278 - 吸収性物品

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明 細 書

発明の名称 吸収性物品

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099  

符号の説明

0100  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 吸収性物品

技術分野

[0001]
 本発明は、吸収性物品に関する。

背景技術

[0002]
 吸収性物品の一例として、使い捨ておむつが挙げられる。特許文献1には、吸収体の幅方向中央部に、周囲より吸収素材目付けの低い低目付け部及び吸収素材を有さない無目付け部の少なくとも一方からなるポケットを有し、吸収体と液不透過性シートとの間に、排泄液分との接触により変色する排泄表示部を非ポケット部と重なるように設けた使い捨ておむつが開示されている。また、特許文献2には、吸収性コアと裏面シートとの間の所定部位に、水分と接触すると視覚的に変化する親水性の組成物を配し、組成物が配されている部位に対応して吸収性コアに他の部位よりも吸収容量の小さい部位を設けた吸収性物品が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2010-75464号公報
特許文献2 : 特開2005-21390号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかし、特許文献1の使い捨ておむつでは、排泄表示部が吸収体の低目付け部又は無目付け部からなるポケット部の脇に位置する非ポケット部に配置されているため、排尿時には尿が吸収体を透過して排泄表示部に到達できるが、排便時には、便の粘性が高いことから吸収体の高目付部を透過することが困難であり、排泄表示部に到達できない虞がある。
[0005]
 また、特許文献2の吸収性物品では、他の部位よりも吸収容量が小さい低吸収部に対応して配置された組成物は、親水性の組成物であるため、尿中の水分にも、便中の水分にも反応してしまい、吸収性物品の外面より尿又は便のどちらが排泄されたか区別ができない。また、先に排尿が行われて組成物が反応してしまった場合には、その後の排便に対して反応が困難になり、排便を検知できない可能性がある。
[0006]
 本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、便の水分が吸収体をスムーズに透過し、便の水分を便インジケータまで到達させることが可能な吸収性物品を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007]
 上記目的を達成するための主たる発明は、展開状態の平面視にて、長手方向と幅方向と厚さ方向とを有し、液吸収性の吸収体と、便と接触することにより所定の反応を呈する便インジケータとを有する吸収性物品であって、前記吸収体は、前記幅方向の中央部に低坪量部を有し、前記低坪量部の坪量は、前記低坪量部に前記幅方向の外側から隣接する領域の坪量よりも低く、前記便インジケータは、前記吸収体の前記厚さ方向の非肌側に設けられており、前記便インジケータと前記低坪量部とは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有する吸収性物品である。
 本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、便の水分が吸収体をスムーズに透過し、便の水分を便インジケータまで到達させることが可能な吸収性物品を提供できる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] おむつ1が展開かつ伸長された状態における平面図である。
[図2] 図1に示す線A-Aでの断面図である。
[図3] 低坪量部21Aの別の構成を示す部分拡大断面図である。
[図4] 尿インジケータ40及び便インジケータ50の図柄の一例を示す図である。
[図5] おむつ1の変形例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
 展開状態の平面視にて、長手方向と幅方向と厚さ方向とを有し、液吸収性の吸収体と、便と接触することにより所定の反応を呈する便インジケータとを有する吸収性物品であって、前記吸収体は、前記幅方向の中央部に低坪量部を有し、前記低坪量部の坪量は、前記低坪量部に前記幅方向の外側から隣接する領域の坪量よりも低く、前記便インジケータは、前記吸収体の前記厚さ方向の非肌側に設けられており、前記便インジケータと前記低坪量部とは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有する、ことを特徴とする吸収性物品である。
[0011]
 このような吸収性物品によれば、吸収体に坪量の低い低坪量部を設け、厚さ方向において低坪量部の非肌側に便インジケータを配置させることで、便の水分が低坪量部を通って吸収体をスムーズに透過できるようになる。それにより、便インジケータまでへの便の水分の到達を向上させ、便インジケータを有効に反応させることができる。
[0012]
 かかる吸収性物品であって、前記低坪量部は、少なくとも前記幅方向の中央部において坪量がゼロである領域を有することが望ましい。
[0013]
 このような吸収性物品によれば、低坪量部に坪量がゼロである領域を設けることで、便の水分は坪量がゼロの領域を透過してより下層に引き込まれ易くなる。下層への引き込み性が向上することによって、便インジケータの反応を高めることができる。
[0014]
 かかる吸収性物品であって、前記低坪量部は、少なくとも一部において、前記低坪量部に前記幅方向の外側から隣接する領域の密度よりも密度が高い高密度領域を有していることが望ましい。
[0015]
 このような吸収性物品によれば、低坪量部に高密度領域を設けることで、他の吸収体部分と低坪量部とによって粗密構造が形成され、密度の高い低坪量部に便の水分を引き込み易くなる。そのため、少量の便でも便インジケータを有効に反応させることができる。
[0016]
 かかる吸収性物品であって、前記便インジケータは、前記厚さ方向において、前記高密度領域の非肌側に設けられており、前記便インジケータと前記高密度領域とは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有することが望ましい。
[0017]
 このような吸収性物品によれば、低坪量部の高密度領域による粗密構造から、高密度領域には便が引き込まれ易く、便インジケータを厚さ方向において高密度領域と対応するように配置させることで、便の引き込み性が向上し、便インジケータをより有効に反応させることができる。
[0018]
 かかる吸収性物品であって、前記長手方向において、前記低坪量部の中心は、前記吸収性物品の中心よりも後側に位置していることが望ましい。
[0019]
 このような吸収性物品によれば、着用者の肛門が対向する領域である、吸収性物品の長手方向の中心よりも後側に低坪量部を設けることで、効率的に便を引き込むことができる。
[0020]
 かかる吸収性物品であって、前記長手方向において、前記低坪量部の前側端は、前記吸収性物品の中心よりも後側に位置していることが望ましい。
[0021]
 このような吸収性物品によれば、低坪量部の配置を吸収性物品の後方領域のみにすることで、便及び尿共に流れ込みやすい長手方向の中心部において、高い吸収性を保つことができる。
[0022]
 かかる吸収性物品であって、前記低坪量部は、前記吸収性物品の前記長手方向の中心よりも後側に配置されている面積が、前記吸収性物品の前記長手方向の中心よりも前側に配置されている面積よりも大きく、前記便インジケータは、前記吸収性物品の前記長手方向の中心よりも後側に配置されている面積が、前記吸収性物品の前記長手方向の中心よりも前側に配置されている面積よりも大きいことが望ましい。
[0023]
 このような吸収性物品によれば、着用者の肛門位置が対向する、吸収性物品の長手方向の中心よりも後側において低坪量部の面積が大きいことで、より確実に便を引き込むことができる。同様に、便インジケータも排便位置に近い吸収性物品の長手方向の後方領域により多く配置されるため、便インジケータが広範囲に亘って有効に反応できる。
[0024]
 かかる吸収性物品であって、前記便インジケータの尿に対する反応は、前記便インジケータの便に対する反応と異なることが望ましい。
[0025]
 このような吸収性物品によれば、吸収性物品において排泄された便を精度よく検出することができる。
[0026]
 かかる吸収性物品であって、前記吸収体よりも前記厚さ方向の非肌側に設けられたバックシートを有し、前記便インジケータは、前記厚さ方向において、前記低坪量部と前記バックシートとの間に位置し、便と接触すると視覚的に変化することが望ましい。
[0027]
 このような吸収性物品によれば、着用者の便に反応して便インジケータが視覚的に変化することで、吸収性物品の外面から排便の有無を迅速且つ容易に認識できる。
[0028]
 かかる吸収性物品であって、前記厚さ方向において、前記吸収体と接するように配置されるセカンドシートをさらに備え、前記セカンドシートと前記低坪量部とは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有することが望ましい。
[0029]
 このような吸収性物品によれば、便の水分の引き込み性を向上させるセカンドシートを低坪量部と重なるように設けることで、厚さ方向のより下層側に便を浸透・透過させ易くなり、便インジケータへの便の到達を向上させる。
[0030]
 かかる吸収性物品であって、前記便インジケータの前記長手方向の長さは、前記低坪量部の前記長手方向の長さよりも長いことが望ましい。
[0031]
 このような吸収性物品によれば、便インジケータの長さが長手方向に長いことで、排便後に視覚的に変化した便インジケータを様々な角度から確認し易くなり、早期に排便に気付くことができる。
[0032]
 かかる吸収性物品であって、前記便インジケータは、前記長手方向及び前記幅方向において、前記低坪量部の両端部よりも内側に位置することが望ましい。
[0033]
 このような吸収性物品によれば、長手方向及び幅方向においても低坪量部に包含されるように便インジケータを配置することで、便インジケータのいずれの部分にも便の水分が到達し易くなる。
[0034]
 かかる吸収性物品であって、前記吸収体よりも前記厚さ方向の肌側に設けられたトップシートと、前記トップシートよりも前記厚さ方向の非肌側に設けられたセカンドシートとをさらに備え、前記便インジケータは、前記厚さ方向において、前記吸収体の前記低坪量部と前記バックシートとの間に配置され、前記幅方向において、前記低坪量部と対応する領域にて、前記トップシートと前記セカンドシートとが前記厚さ方向に接合されていることが望ましい。
[0035]
 このような吸収性物品によれば、低坪量部と対応する領域において、トップシートとセカンドシートとを接合することで、トップシートとセカンドシート間において厚さ方向に空間が生じず、厚さ方向非肌側への便の水分の引き込み性を向上させることができる。
[0036]
 かかる吸収性物品であって、前記吸収体は、吸収性コアと、前記吸収性コアの肌側面及び非肌側面を覆うコアラップシートとを有し、前記幅方向において、前記低坪量部と対応する領域にて、前記セカンドシートと前記コアラップシートとが前記厚さ方向に接合されていることが望ましい。
[0037]
 このような吸収性物品によれば、低坪量部と対応する領域において、セカンドシートとコアラップシートとを接合することで、セカンドシートとコアラップシートとの間において厚さ方向に空間が生じず、厚さ方向非肌側への便の水分の引き込み性を向上させることができる。
[0038]
 かかる吸収性物品であって、前記吸収体よりも前記厚さ方向の非肌側に設けられたバックシートを有し、前記幅方向において、前記低坪量部と対応する領域にて、前記コアラップシートと前記バックシートとが前記厚さ方向に接合されている。
[0039]
 このような吸収性物品によれば、低坪量部と対応する領域において、コアラップシートとバックシートとを接合することで、コアラップシートとバックシートとの間において厚さ方向に空間が生じず、吸収体を透過した便の水分が便インジケータに到達し易くなる。
[0040]
 かかる吸収性物品であって、前記吸収体の前記低坪量部は、少なくとも前記幅方向の中央部において坪量がゼロである領域を有し、前記幅方向において、前記坪量がゼロである領域と対応する領域にて、前記トップシートと、前記セカンドシートと、前記コアラップシートと、前記バックシートとが前記厚さ方向に接合されていることが望ましい。
[0041]
 このような吸収性物品によれば、各シート間において厚さ方向に空間が生じず、厚さ方向非肌側への便の水分の引き込み性を向上させることができる。
[0042]
 かかる吸収性物品であって、前記コアラップシートは、前記吸収性コアの肌側面を覆う肌側部と、非肌側面を覆う非肌側部を有し、前記幅方向において、前記坪量がゼロである領域と対応する領域にて、前記コアラップシートの前記肌側部と前記非肌側部とが前記厚さ方向に接合されていることが望ましい。
[0043]
 このような吸収性物品によれば、コアラップシートの肌側部と非肌側部との間において厚さ方向に空間が生じず、厚さ方向非肌側への便の水分の引き込み性を向上させることができる。
[0044]
 かかる吸収性物品であって、前記吸収体の前記低坪量部は、少なくとも前記幅方向の中央部において坪量がゼロである領域を有し、前記便インジケータと前記坪量がゼロである領域とは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有し、前記吸収体の前記厚さ方向の非肌側において、尿と接触することにより前記所定の反応とは異なる反応を呈する一対の尿インジケータを設け、前記吸収体において前記低坪量部以外の部分である非低坪量部と、前記一対の尿インジケータとは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有することが望ましい。
[0045]
 このような吸収性物品によれば、便インジケータを低坪量部の坪量がゼロである領域に設けることで、便の水分が吸収体を透過し易くなり、尿インジケータを低坪量部とは異なる非低坪量部に対応させて配置することで、尿インジケータが便によって汚染されるのを防ぐ。また、便の油膜によって尿インジケータの反応が低下してしまうことも防ぐことができ、尿インジケータの尿への反応を阻害しない。
[0046]
===実施形態===
 本発明に係る吸収性物品として、乳幼児用のテープ型使い捨ておむつを例に挙げて実施形態を説明する。ただし、これに限らず、例えば、パンツ型やパッドタイプの使い捨ておむつ、大人用のテープ型使い捨ておむつ等にも本発明を適用できる。
[0047]
<テープ型使い捨ておむつ1の基本構成>
 図1は、テープ型使い捨ておむつ1(以下「おむつ」ともいう)が展開かつ伸長された状態における平面図である。図2は、図1に示す線A-Aでの断面図である。おむつ1を伸長させた状態とは、おむつ1の展開状態において、おむつ1に生じていた皺が実質的に視認されなくなる程に伸長させた状態であり、おむつ1を構成する各部材(例えば後述するトップシート22等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまでおむつ1が伸長した状態である。
[0048]
 本実施形態のおむつ1は、所謂オープンタイプの使い捨ておむつであり、図1に示すように、前部3と、股下部5と、後部7とを有する。前部3は、着用者の前部(腹側、前胴回り)に位置することになる部分である。また、後部7は、着用者の後部(背側、後胴回り)に位置することになる部分である。股下部5は、前部3と後部7との間に位置することになる部分である。
[0049]
 以下の説明では、図1に示すように、各方向を定義する。すなわち、展開状態の平面視にて、前部3から後部7に向かう方向を「長手方向」とし、長手方向と直交する方向を「幅方向」とする。図1に示されている線B-Bは、長手方向におけるおむつ1の中心を示す線である。また、図2に示すように、長手方向及び幅方向と直交する方向を「厚さ方向」とし、着用者の肌の側を「肌側」とし、その逆側を「非肌側」とする。
[0050]
 おむつ1は、中央帯状領域12と、サイドフラップ14と、レッグギャザー16と、レッグサイドギャザー17とを有する。一対のサイドフラップ14は、後部7において、ファスニングテープ30がそれぞれ取り付けられている。
[0051]
 中央帯状領域12は、前部3、股下部5及び後部7によって構成された幅方向の中央部に位置する帯状の領域である(図1参照)。中央帯状領域12は、着用者によって排泄された尿等の液体を吸収し保持する部位である。中央帯状領域12は、液保持性の吸収体21を含む縦長の形状(長手方向に沿った形状)を有する。中央帯状領域12は、主に、吸収体21と、同吸収体21を肌側から覆う液透過性のトップシート22と、同吸収体21を非肌側から覆う液不透過性のバックシート23、及び、おむつ1の外装をなす外装シート27(例えば不織布)とを有する(図2参照)。中央帯状領域12には、さらに、液透過性であるセカンドシート35が設けられているが、セカンドシート35を必ずしも設けなくても良い。
[0052]
 本実施形態の吸収体21は、図2に示すように、尿等の排泄物を吸収する吸収性コア24と、吸収性コア24を厚さ方向の肌側及び非肌側の両側からそれぞれ覆う液透過性のコアラップシート25とを有している。コアラップシート25に好適な材料としては、ティッシュペーパーや不織布等を例示できる。
[0053]
 吸収体21(吸収性コア24)は、前部3、股下部5及び後部7にわたって配置されている。本実施形態の吸収性コア24は、所定形状の一例としての平面視略砂時計形状を有する。また、吸収性コア24は、少なくとも股下部5に設けられていれば良い。吸収性コア24を構成する液体吸収性素材としては、例えばパルプ繊維等の液体吸収性繊維や、高吸収性ポリマー(所謂SAP)等の液体吸収性粒状物を使用することができる。また、液体吸収性繊維及び液体吸収性粒状物以外の液体吸収性素材を含んでいても良い。
[0054]
 中央帯状領域12のうち少なくとも股下部5には、吸収体21とバックシート23との間に、長手方向に伸縮可能な一対の脚周り弾性部材28(例えば糸ゴム)が設けられている。脚周り弾性部材28は、股下部5の中央帯状領域12に伸縮性を付与する部材である。本実施形態では、長手方向に伸長させた状態で脚周り弾性部材28が取り付けられる。これにより、脚周り弾性部材28は中央帯状領域12の股下部5に対して長手方向に沿った収縮力を発現する。
[0055]
 サイドフラップ14は、中央帯状領域12の幅方向の両側部に位置する部位である。サイドフラップ14は、前部3、股下部5及び後部7にわたって形成されている(図1参照)。股下部5におけるサイドフラップ14の幅方向の長さ(幅)は、前部3及び後部7におけるサイドフラップ14の幅方向の長さ(幅)よりも狭い。サイドフラップ14は、主に、肌側シート26とバックシート23から構成されている(図2参照)。肌側シート26は、前部3、股下部5及び後部7にわたって形成された肌側の部材であり、例えば不織布で構成されている。肌側シート26は、レッグサイドギャザー17(立体ギャザー)を構成する部材でもあり、肌側シート26の外側の部位(図1の破線で表示された接合部26Aより外側の部位)がサイドフラップ14を構成する。
[0056]
 一対のサイドフラップ14には、長手方向に沿って伸縮するレッグギャザー弾性部材15がそれぞれ設けられている。レッグギャザー弾性部材15は、長手方向に沿って伸縮する弾性部材であり、おむつ1の着用時において、脚回り開口部に伸縮性を付与する部材である。すなわち、レッグギャザー弾性部材15はおむつ1の脚繰り部を着用者の脚に合わせてフィットさせる脚回り弾性部材である。また、レッグギャザー弾性部材15が股下部5の肌側シート26及びバックシート23に伸縮性を付与することによって、レッグギャザー16が構成される。
[0057]
 レッグサイドギャザー17は、脚繰りの隙間からの液漏れを防ぐための立体ギャザーである。一対のレッグサイドギャザー17は、前部3、股下部5及び後部7にわたって長手方向に沿って形成されている(図1参照)。レッグサイドギャザー17は、サイドフラップ14の内側で中央帯状領域12の両縁を覆うように形成されている。
[0058]
 レッグサイドギャザー17(立体ギャザー)は、主に肌側シート26の幅方向内側の部位から構成されている(図2参照)。股下部5の肌側シート26の内縁は糸ゴム等のレッグサイドギャザー弾性部材18によって伸縮性を有している。肌側シート26は、中央帯状領域12とサイドフラップ14との間の接合部26Aで長手方向に沿って接合されている。おむつ1の着用時には、レッグサイドギャザー弾性部材18の伸縮性によって肌側シート26の接合部26Aよりも内側の領域が、接合部26Aを基点として着用者の肌側に立ち上がり、排泄物等の横漏れを抑制する。
[0059]
 ファスニングテープ30は、おむつ1の後部7においてサイドフラップ14の幅方向の両側部に配置されている(図1参照)。そして、後述するターゲットテープ29(図1)に各ファスニングテープ30を係止することにより、おむつ1の胴回り開口及び脚回り開口が形成され、着用者の身体(胴)に対しておむつ1の位置を固定することができる。
[0060]
 中央帯状領域12の前部3には、ターゲットテープ29が設けられている(図1参照)。ターゲットテープ29は、前部3のバックシート23の非肌側に配置されている。ターゲットテープ29は、ファスニングテープ30と係合可能な部材であり、例えば不織布によって形成されている。ターゲットテープ29は、ファスニングテープ30を係合させるターゲット領域を構成する。なお、バックシート23の非肌側にターゲットテープ29を配置する代わりに、バックシート23を構成している最外層の不織布にターゲット領域を直接形成しても良い。そして、ファスニングテープ30をターゲットテープ29に係合させることによって、おむつ1を着用させることになる。
[0061]
 本実施形態のおむつ1は、おむつ1の幅方向の中央部に便インジケータ40を有しており、さらに、便インジケータ40に対して幅方向外側に離間して、一対の尿インジケータ50を設けている(図1参照)。便インジケータ40及び尿インジケータ50は、厚さ方向において、それぞれ吸収体21の非肌側に配置される。尿インジケータ50は、従来の一般的なおむつに採用されているpH指示薬を含むインジケータとして構成されている。例えば、尿インジケータ50は、尿のpHを反応因子(尿インジケータ反応因子)として、尿と接触することによって所定の反応(例えば呈色反応)を呈することにより、尿が排出されたことを検知する。便インジケータ40の詳細については後述する。
[0062]
 <便インジケータ40の原理>
 便インジケータ40は、おむつ1等の吸収性物品用の便インジケータであって、便中に含まれる所定の反応因子(便インジケータ反応因子)と接触することによって所定の反応(例えば呈色反応)を呈することにより、便が排出されたことを検知する。本実施形態では、便インジケータ40が便中の生体物質を検知する化学成分を含み、この化学成分の便への応答と、尿への応答が異なることにより、便の排出のみを検出することを可能としている。
[0063]
 例えば、便インジケータ40に含まれる化学成分が検知する生体物質をたんぱく質とする場合、当該化学成分としては、pH指示薬を用いることが好ましい。一般に、たんぱく質は、アミノ酸が重合した構造を有しており、たんぱく質の主鎖の両末端や側鎖に酸性及び塩基性の官能基を有しているため、一定以上のたんぱく質が存在する場合、pH指示薬を変色させることができる(たんぱく誤差法)。本実施形態では、便中の食物由来の未消化のたんぱく質や、腸内細菌から分泌されるたんぱく質等を検知することで、pH指示薬が便に応答するようにしている。具体的なpH指示薬としては、例えば、テトラフェノールブルー、ブロモフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、チモールフタレイン等を使用することができる。さらに、pH指示薬は、肌に対して安全であり、湿気や日光による保管性に優れたものであることが望ましい。
[0064]
 また、便インジケータ40では、排泄物が便であるか尿であるかを誤検出しないように、便インジケータ40に含まれる化学成分が便に応答し、尿には応答しないようにすることが望ましい。そこで、本実施形態における便インジケータ40は、所定濃度以上の便インジケータ反応因子(たんぱく質等)に応答して呈色反応等の反応を示し、便インジケータ反応因子が所定濃度よりも小さい場合には、反応を生じ難くしている。
[0065]
 一般に、健常者の尿中には、たんぱく質は含まれておらず、非健常者であっても、尿中のたんぱく質は、10,000mg/Lを下回る。よって、本実施形態においては、pH指示薬を使用したたんぱく質誤差法により、便インジケータ50が、150mg/L以上のたんぱく質に応答することが好ましく、5,000mg/L以上のたんぱく質に応答することがより好ましく、10,000mg/L以上のたんぱく質に応答することが更に好ましい。例えば、化学成分としてブロモフェノールブルーを使用する条件で、便インジケータ50が150mg/L以上のたんぱく質に応答する場合、便インジケータ50における1cm2あたりのpH指示薬の適用量を、16.3μgとすることが好ましく、便インジケータ50が5,000mg/L以上のたんぱく質に応答する場合、便インジケータ50における1cm2あたりのpH指示薬の適用量を、0.5μgとすることが好ましく、便インジケータ50が10,000mg/L以上のたんぱく質に応答する場合、便インジケータ50における1cm 2あたりのpH指示薬の適用量を、0.25μgとすることが好ましい。なお、pH指示薬の適用量を17.0μg以下とすることにより、吸収性物品の着用者に対する便インジケータ40の安全性が高まる。
[0066]
 本実施形態では、このようにpH指示薬の塗布量を調整することによって、便インジケータ40が便に対して反応可能な範囲と比較して、尿に対して反応可能な範囲を相対的に小さくすることができる。言い換えると、便インジケータ40の便に対する反応と、便インジケータ40の尿に対する反応とを異ならせることができる。これにより、便インジケータ40を尿に対して反応し難くすることができる。
[0067]
 また、便インジケータ40は、上述したたんぱく質を反応因子として限定するものではない。例えば、便中に含まれる腸内細菌や、便の比重と相関関係がある便のイオン強度、胆汁色素のビリルビン等、便に由来する物質に反応するようにしても良い。これらの成分は、一般に、尿に含まれていない、若しくは便と比較して尿に含有される量や比重が非常に小さい。したがって、たんぱく質を反応因子とする場合と同様に、便インジケータ40が尿に対して反応し難く、便に対して反応しやすくなる。したがって、おむつ1において排泄された便を精度よく検出することができる。
[0068]
<便インジケータ40の具体的構成>
 便インジケータ40は、上述のような化学成分(例えばpH指示薬)を含んだ接着剤(例えばホットメルト接着剤HMA)をおむつ1のバックシート23の肌側面に塗工することによって形成されている。本実施形態では、図1に示されるように、幅方向の中央において、股下部5から後部7にわたって、長手方向に沿った帯状(若しくは線状)の領域に、コーターを用いてホットメルト接着剤(HMA)を塗工することによって便インジケータ40が形成されている。このようなコーター塗工によれば、均等な膜厚でムラの少ない便インジケータ40を形成することが可能となり、便の検出精度を高めることができる。また、製造コストを抑えることができる。なお、尿インジケータ50についても同様にして形成することができる。
[0069]
 また、化学成分をインクと混ぜて、バックシート23やコアラップシート12に印刷塗工することによって便インジケータ40が形成されるのであっても良い。また、化学成分を染みこませた濾紙や不織布を、ホットメルト接着剤(HMA)や超音波溶着でバックシート23やコアラップシート12に接合固定することによって便インジケータ40が形成されるのであっても良い。
[0070]
<低坪量部21Aについて>
 上述のように、本実施形態においては、吸収体21の非肌側に便インジケータ40を配置して便を検出するようにしているが、通常、便は粘性が高く流動性が低いため、吸収体を厚さ方向に透過し難い。そのため、便インジケータ40が吸収体21の非肌側に設けられている場合、当該便インジケータ40に便が到達しにくくなるおそれがある。
[0071]
 これに対し、本実施形態では、吸収体21が、幅方向の中央部に低坪量部21Aを有している(図2参照)。低坪量部21Aにおいては、坪量が、低坪量部21Aに幅方向の外側から隣接する領域21B、21Bの坪量よりも低くなっている。ここで、坪量とは、単位面積当たりの質量のことである。本実施形態の低坪量部21Aの坪量は、0~200g/m 2程度であることが好ましく、100g/m 2程度であることがより好ましい。隣接する領域21Bのそれぞれの坪量は、370g/m 2程度が好ましい。尚、低坪量部21Aの坪量が200g/m 2を超えてしまうと、坪量が高すぎて便が低坪量部21Aを透過することが困難になる。
[0072]
 ここで、前述の便インジケータ40は、図2に示すように、吸収体21の厚さ方向の非肌側に設けられている。また、便インジケータ40と低坪量部21Aとは、図1に示すように、長手方向及び幅方向において重複する部分を有する。本実施形態のように、厚さ方向において低坪量部21Aの非肌側に便インジケータ40を配置させることで(図2参照)、便の水分が低坪量部21Aを通って吸収体21をスムーズに透過できるようになる。それにより、便インジケータ40への便の水分の到達を向上させ、便インジケータ40を有効に反応させることができる。
[0073]
 また、低坪量部21Aは、少なくとも一部において、低坪量部21Aに幅方向の外側から隣接する領域21B、21Bの密度よりも密度が高い高密度領域21A’を有していることが好ましい(図3参照)。密度の測定方法は、吸収体21に含まれるパルプ繊維及びSAPなどを合算した坪量(g/m 2)を算出し、当該部分の吸収体21の厚み(mm)を測定する。そして上記坪量と厚みの数値から密度を算出する。本実施形態の低坪量部21A’の密度は、好ましくは200~900kg/m 3であり、より好ましくは333kg/m 3程度である。領域21B、21Bの密度は、185kg/m 3程度が好ましい。低坪量部21Aに高密度領域21A’を設けることで、他の吸収体21の部分(領域21B、21B)と低坪量部21Aとによって粗密構造が形成され、密度の高い低坪量部21A側に便の水分を引き込み易くなる。そのため、少量の便でも便インジケータ40を有効に反応させることができる。
[0074]
 さらに、便インジケータ40は、厚さ方向において、上述の高密度領域21A’の非肌側であって、かつ、長手方向及び幅方向において高密度領域21A’と重複する部分を有するように配置されている。上述のように、低坪量部21Aの高密度領域21A’と領域21B、21Bとによる粗密構造から、高密度領域21A’には便が引き込まれ易く、さらに便インジケータ40を厚さ方向において高密度領域21A’と対応するように配置させることで、便インジケータ40への便の引き込み性が向上し、便インジケータ40をより有効に反応させることができる。
[0075]
 次に、低坪量部21Aにおいて、坪量がゼロである部分を有する場合について説明する。図3は、低坪量部21A(吸収性コア24)の別の構成を示す部分拡大断面図である。図3に示すように、低坪量部21Aは、少なくとも幅方向の中央部において、坪量がゼロである領域21C(以下、「スリット21C」ともいう)を有していてもよい。この場合、高密度領域21A’は、低坪量部21Aにおいて、スリット21Cよりも幅方向の外側且つ長手方向に沿って一対設けられている。低坪量部21Aに高密度領域21A’を設けることで粗密構造を形成するだけでなく、図3のように、各高密度領域21A’は幅方向中央部に向かって坪量を徐々に低減させた勾配を有するため、より幅方向中央部に向かって便の水分を引き込み易くなっている。さらに、低坪量部21Aの幅方向中央部に坪量がゼロである領域21C(スリット21C)を設けることで、便の水分は領域21Cを透過することによって、より厚さ方向の下層に引き込まれることとなる。下層への引き込み性の向上により、結果として便インジケータ40の反応を向上させることとなる。尚、図3の高密度領域21A’は、幅方向中央に向けて坪量が低くなるように勾配を有していたが、これに限定されるものではない。各高密度領域21A’においては、幅方向の外側から隣接する領域21B、21Bの坪量よりも低い坪量であれば、所定の均一の坪量を有していても、或いは部分的に坪量を変化させてもよい。
[0076]
 また、本実施形態においては、上述のスリット21Cと便インジケータ40とは、長手方向及び幅方向において重複する部分を有している。これにより、便の水分は、低坪量部21Aのうち坪量がゼロである領域(スリット21C)を透過することができ、吸収体21をスムーズに透過する。また、図3に示すように、吸収体21(吸収性コア24)の厚さ方向の非肌側において、便インジケータ40に対して幅方向外側に離間して、一対の尿インジケータ50が設けられている。そして、吸収体21における低坪量部21A以外の部分である非低坪量部(21B)と、一対の尿インジケータ50とは、長手方向及び幅方向において重複する部分を有している。各尿インジケータ50を低坪量部21Aとは異なる非低坪量部に対応させて配置することで、各尿インジケータ50が便によって汚染されるのを防ぐことができる。また、便の油膜によって尿インジケータ50の反応が低下してしまうことも抑制でき、尿インジケータ50の尿への反応を阻害しない。
[0077]
 また、本実施形態において、低坪量部21Aは、長手方向における低坪量部21Aの中心が、おむつ1の長手方向の中心を示す図1の線B-Bよりも後側に位置していることが好ましい。おむつ1の長手方向の後方領域は、着用者の肛門が対向する領域であり、当該領域に低坪量部21Aを設けることで、便を効率的に引き込むことができる。
[0078]
 また、低坪量部21Aの長手方向における前側端は、おむつ1の長手方向の中心(図1の線B-B)よりも後側に位置していてもよい。それにより、低坪量部21Aは、おむつ1の長手方向の後側のみに配置されることになり、排便及び排尿時に、便及び尿共に流れ込みやすい長手方向の中心においては、高い吸収性を保つことができる。
[0079]
 さらに、低坪量部21Aは、長手方向において、おむつ1の中心である図1の線B-Bよりも後側に配置されている面積が、線B-Bよりも前側に配置されている面積よりも大きいことが好ましい。つまり、おむつ1の長手方向において、後側により多くの低坪量部21Aが存在していることが好ましい。これにより、着用者の肛門位置に対応するおむつ1の後側領域において、より多くの便及び便の水分が低坪量部21Aを透過でき、便の引き込み性が向上する。
[0080]
 同様に、便インジケータ40も、長手方向において、おむつ1の中心である図1の線B-Bよりも後側に配置されている面積が、線B-Bよりも前側に配置されている面積よりも大きいことが好ましい。便インジケータ40が排便位置に近いおむつ1の後側領域により多く配置されることで、便インジケータ40は、広範囲に亘って有効に反応できる。
[0081]
<セカンドシート35について>
 本実施形態において、セカンドシート35は、厚さ方向においてトップシート22よりも非肌側、且つ、吸収体21のコアラップシート25と接するように配置されている(図2参照)。さらに、セカンドシート35と低坪量部21Aとは、長手方向及び幅方向において重複する部分を有している(図1参照)。セカンドシート35の一例としては、レーヨンとパルプの混綿繊維シートが挙げられる。当該シートの坪量(g/m2)は、35g/m2程度が好ましく、1層目がレーヨン100%、2層目がパルプ繊維100%、3層目がレーヨン100%の3層構造になっている。セカンドシート35は、親水素材から構成されるのが好ましく、親水素材の効果により便中の水分との親和性が高く、より便を吸収しやすくなる。本実施形態のセカンドシート35では、レーヨン単体ではなくパルプ繊維をレーヨン間に配置することによって、レーヨン繊維同士の隙間をパルプ繊維が穴埋めして繊維同士を繋ぐ役割をし、密度を高めることで便中の水分をより一層引き込み易くしている。
[0082]
 このように、セカンドシート35は便の水分の引き上げ性が高いため、粒子と水分が混ざり合った状態のトップシート22上の便のうち、水分だけをトップシート22からセカンドシート35へと浸透させることができる。セカンドシート35に浸透した便は、粒子が除かれて水分が多いため、低坪量部21Aの高密度領域21A’の粗密構造により、セカンドシート35から密度の高い低坪量部21Aに便を浸透・透過させ易くなる。結果として、便インジケータ40への便の到達を向上させる。
[0083]
<便インジケータ40及び尿インジケータ50の一例について>
 本実施形態の便インジケータ40及び尿インジケータ50は、図1に示されるような帯状のパターンではなく、それぞれ異なる図柄のパターンによって形成されても良い。図4は、尿インジケータ40及び便インジケータ50の図柄の一例を示す図である。便インジケータ40は、厚さ方向において、低坪量部21Aと、吸収体21よりも厚さ方向の非肌側に設けられたバックシート23との間に位置し(図2参照)、便と接触すると視覚的に変化する。例えば、便インジケータ40及び尿インジケータ50は、図4に示すような図柄で構成されていてもよい。図4では、顔のマークが尿インジケータ50であり、星型マークが便インジケータ40である。各便インジケータ40及び尿インジケータ50は、同一又は異なる所定の色を有しており、排尿後又は排便後に当初の所定の色とは異なる別の色を呈するように構成されている。着用者の便に反応して便インジケータ40及び尿インジケータ50が視覚的に変化することで、おむつ1の外面から排便・排尿の有無を迅速且つ容易に認識することができ、便又は尿の漏れを低減することができる。また、便に関しては、長時間便が肌に付着することによる肌トラブルを抑制できる。さらに、おむつ外面から排便或いは排尿の区別がつくため、排便時の際は、おむつ交換者が排便時の交換に伴った準備をして交換作業に臨むことが可能となる。
[0084]
 また、図1に示すように、便インジケータ40長手方向の長さは、低坪量部21Aの長手方向の長さよりも長いことが好ましい。便インジケータ40の長さを長く設けることで、排便後に視覚的に変化した便インジケータを様々な角度から確認し易くなり、早期に排便に気付くことができる。
[0085]
 しかしながら、便インジケータ40の長手方向の長さは、必ずしも低坪量部21Aの長手方向の長さよりも長く設定する必要はなく、長手方向及び幅方向において、低坪量部21Aの両端部よりも内側に位置するように便インジケータ40を設けてもよい。長手方向及び幅方向の両方向において低坪量部21Aに包含されるように便インジケータ40を配置することによって、便インジケータのいずれの部分にも便の水分が到達し易くなる。
[0086]
 本実施形態において、便インジケータ40は、厚さ方向において、吸収体21の低坪量部21Aとバックシート23との間に配置されている。そして、幅方向において低坪量部21Aと対応する領域では、トップシート22とセカンドシート35、セカンドシート35とコアラップシート25、及びコアラップシート25とバックシート23が、それぞれ厚さ方向に接合されている。
[0087]
 また、図3に示すように、低坪量部21Aが、少なくとも幅方向の中央部においてスリット21Cを有している場合に、トップシート22、セカンドシート35、コアラップシート25、及びバックシート23が厚さ方向に接合されていてもよい。その際、コアラップシート25においては、吸収性コア24の肌側面を覆う肌側部25aと、非肌側面を覆う非肌側部25bとが、幅方向においてスリット21Cと対応する領域にて、厚さ方向に接合されていることが好ましい。
[0088]
 各シートの接合方法は、ホットメルト接着剤等をコータースプレー法、スパイラルスプレー法、オメガスプレー法、カーテンスプレー法などの公知の塗布方法で塗布して固定する方法や、超音波溶着(ソニックシール)法などが挙げられる。
[0089]
 このように、低坪量部21A或いはスリットCと幅方向に対応する領域において、厚さ方向に隣接する上記各シートをそれぞれ接合させることで、各シート間において厚さ方向に空間が生じず、厚さ方向非肌側への便の水分の引き込み性を向上させることができる。
[0090]
 また、各上記シート間の低坪量部21における接合強度は、セカンドシート35とコアラップシート25との接合強度が、トップシート22とセカンドシート35との接合強度よりも高いことが好ましい。便の中には、通常、粒の大きな粒子と水分が混ざっているが、その粒子と水分が混ざった状態の最も便が透過しにくいトップシート22において、ホットメルト接着剤等の接着剤の密度を低くすることで、便がトップシート22を透過するのを妨げにくくする。一方で、セカンドシート35には、トップシート22から濾過された便の水分が浸透しているため、セカンドシート35とコアラップシート25とを接合するホットメルト接着剤等の接着剤の密度を高くしても、浸透を阻害しない。
[0091]
 図5は、おむつ1の変形例を示す図である。図5における吸収体21の股下部5には、幅方向の両端部の後部7寄りに一対の切欠き部60、60が形成され、同様に、幅方向の両端部の前部3寄りに一対の切欠き部60、60が形成されている。切欠き部60は、二対でなくてもよく、一対でもよい。一対の切欠き部60は、吸収体21の幅方向の両端部が幅方向内側に向かって山形形状に形成されている。尚、切欠き部60の形状は図5に示す形状に限らない。また、本変形例では、各切欠き部60において吸収体21(吸収性コア24)が切り欠かれているが、吸収体21の他の部分よりも液体吸収性素材の目付量を少なくすることによって形成されてもよい。
[0092]
 そして、図5に示すおむつ1では、後部7寄りの一対の切欠き部60、60に幅方向において挟まれる吸収体21(吸収性コア24)の部位と、便インジケータ40とは、長手方向及び幅方向において重複する部分を有している。一対の各切欠き部60によって吸収性コア24のよれや、おむつ1と着用者との間に隙間が生じるのを抑え、排泄物の漏れを抑制できる。さらに、一対の切欠き部60に挟まれる吸収性コア24の部位は便をしっかりと確保できるため、その挟まれた部位に対応した位置に便インジケータ40を配置することで、便インジケータ40への便の到達も向上する。
[0093]
===その他の実施の形態===
 以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
[0094]
 上述の実施形態では、セカンドシート35を厚さ方向においてトップシート22とコアラップシート25との間に配置しているが、吸収体21と便インジケータ40との間に、液体を拡散させる拡散シートとして配置してもよい。そうすることで、低坪量部21Aを透過した便の水分を吸収体21の下層で拡散させ、便インジケータ40をより広い範囲で反応させることができる。それにより、おむつ1外面からの視認性を高めることができる。
[0095]
 また、トップシート22は、開口を有していてもよい。開口を有することによって、セカンドシート35と便との接地面積を増やし、セカンドシート35への便の透過性を向上させることができる。
[0096]
 また、上述の実施形態では、低坪量部21Aの形状は、図1に示す平面視において長手方向に長い長方形状であるが、形状はこの限りではない。例えば、正方形、幅方向に長い長方形状、ハート型等のパターン形状などでもよい。
[0097]
 また、図2及び図3に示す低坪量部21Aに幅方向の外側から隣接する領域21B、21Bにおいては、坪量が一定であることに限られず、例えば、幅方向において両端部から中央部に向かって坪量を段階的に低減させていくように形成してもよい。
[0098]
 また、上述の実施形態における低坪量部21Aは、その坪量が、低坪量部21Aに幅方向の外側から隣接する領域21B、21Bの坪量と比較して低くなっているが、これに限らず、例えば、吸収体の幅方向両端の坪量よりも低い坪量を有する低坪量部21Aであってもよい。
[0099]
 また、上述の実施形態では、低坪量部21Aの数は、おむつ1の幅方向の中央部に1つであったが、低秤量部21Aは複数設けられてもよい。この場合、各低坪量部21Aに対して長手方向及び幅方向において重複する部分を有するように便インジケータ40を複数配置することよって、排便の検知をより向上させることもできる。

符号の説明

[0100]
1 テープ型使い捨ておむつ(吸収性物品)
3 前部
5 股下部
7 後部
12 中央帯状領域
14 サイドフラップ
15 レッグギャザー弾性部材
16 レッグギャザー
17 レッグサイドギャザー
18 レッグサイドギャザー弾性部材
21 吸収体
21A 低坪量部
21A’高密度領域
21B 領域(非低坪量部)
21C スリット(坪量がゼロである領域)
22 トップシート
23 バックシート
24 吸収性コア
25 コアラップシート
25a 肌側部
25b 非肌側部
26 肌側シート
26A 接合部
27 外装シート
28 脚周り弾性部材
29 ターゲットテープ
30 ファスニングテープ
35 セカンドシート
40 便インジケータ
50 尿インジケータ
60 切欠き部

請求の範囲

[請求項1]
 展開状態の平面視にて、長手方向と幅方向と厚さ方向とを有し、
 液吸収性の吸収体と、
 便と接触することにより所定の反応を呈する便インジケータと
を有する吸収性物品であって、
 前記吸収体は、前記幅方向の中央部に低坪量部を有し、
 前記低坪量部の坪量は、前記低坪量部に前記幅方向の外側から隣接する領域の坪量よりも低く、
 前記便インジケータは、前記吸収体の前記厚さ方向の非肌側に設けられており、
 前記便インジケータと前記低坪量部とは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有する
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項2]
 請求項1に記載の吸収性物品であって、
 前記低坪量部は、少なくとも前記幅方向の中央部において坪量がゼロである領域を有する
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項3]
 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
 前記低坪量部は、少なくとも一部において、前記低坪量部に前記幅方向の外側から隣接する領域の密度よりも密度が高い高密度領域を有している
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項4]
 請求項3に記載の吸収性物品であって、
 前記便インジケータは、前記厚さ方向において、前記高密度領域の非肌側に設けられており、
 前記便インジケータと前記高密度領域とは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有する
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項5]
 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
 前記長手方向において、前記低坪量部の中心は、前記吸収性物品の中心よりも後側に位置している
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項6]
 請求項5に記載の吸収性物品であって、
 前記長手方向において、前記低坪量部の前側端は、前記吸収性物品の中心よりも後側に位置している
 ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項7]
 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
 前記低坪量部は、前記吸収性物品の前記長手方向の中心よりも後側に配置されている面積が、前記吸収性物品の前記長手方向の中心よりも前側に配置されている面積よりも大きく、
 前記便インジケータは、前記吸収性物品の前記長手方向の中心よりも後側に配置されている面積が、前記吸収性物品の前記長手方向の中心よりも前側に配置されている面積よりも大きい
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項8]
 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
 前記便インジケータの尿に対する反応は、前記便インジケータの便に対する反応と異なる
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項9]
 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
 前記吸収体よりも前記厚さ方向の非肌側に設けられたバックシートを有し、
 前記便インジケータは、前記厚さ方向において、前記低坪量部と前記バックシートとの間に位置し、便と接触すると視覚的に変化する
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項10]
 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
 前記厚さ方向において、前記吸収体と接するように配置されるセカンドシートをさらに備え、
 前記セカンドシートと前記低坪量部とは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有する
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項11]
 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
 前記便インジケータの前記長手方向の長さは、前記低坪量部の前記長手方向の長さよりも長い
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項12]
 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
 前記便インジケータは、前記長手方向及び前記幅方向において、前記低坪量部の両端部よりも内側に位置する
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項13]
 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
 前記吸収体よりも前記厚さ方向の肌側に設けられたトップシートと、
 前記トップシートよりも前記厚さ方向の非肌側に設けられたセカンドシートと
をさらに備え、
 前記便インジケータは、前記厚さ方向において、前記吸収体の前記低坪量部と前記バックシートとの間に配置され、
 前記幅方向において、前記低坪量部と対応する領域にて、前記トップシートと前記セカンドシートとが前記厚さ方向に接合されている
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項14]
 請求項13に記載の吸収性物品であって、
 前記吸収体は、吸収性コアと、前記吸収性コアの肌側面及び非肌側面を覆うコアラップシートとを有し、
 前記幅方向において、前記低坪量部と対応する領域にて、前記セカンドシートと前記コアラップシートとが前記厚さ方向に接合されている
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項15]
 請求項14に記載の吸収性物品であって、
 前記吸収体よりも前記厚さ方向の非肌側に設けられたバックシートを有し、
 前記幅方向において、前記低坪量部と対応する領域にて、前記コアラップシートと前記バックシートとが前記厚さ方向に接合されている
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項16]
 請求項14又は15に記載の吸収性物品であって、
 前記吸収体の前記低坪量部は、少なくとも前記幅方向の中央部において坪量がゼロである領域を有し、
 前記幅方向において、前記坪量がゼロである領域と対応する領域にて、前記トップシートと、前記セカンドシートと、前記コアラップシートと、前記バックシートとが前記厚さ方向に接合されている
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項17]
 請求項16に記載の吸収性物品であって、
 前記コアラップシートは、前記吸収性コアの肌側面を覆う肌側部と、非肌側面を覆う非肌側部を有し、
 前記幅方向において、前記坪量がゼロである領域と対応する領域にて、前記コアラップシートの前記肌側部と前記非肌側部とが前記厚さ方向に接合されている
ことを特徴とする吸収性物品。
[請求項18]
 請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の吸収性物品であって、
 前記吸収体の前記低坪量部は、少なくとも前記幅方向の中央部において坪量がゼロである領域を有し、
 前記便インジケータと前記坪量がゼロである領域とは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有し、
 前記吸収体の前記厚さ方向の非肌側において、尿と接触することにより前記所定の反応とは異なる反応を呈する一対の尿インジケータを設け、
 前記吸収体において前記低坪量部以外の部分である非低坪量部と、前記一対の尿インジケータとは、前記長手方向及び前記幅方向において重複する部分を有する
ことを特徴とする吸収性物品。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]