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1. WO2020105199 - 抵抗体温度センサ

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明 細 書

発明の名称 抵抗体温度センサ

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017  

発明の効果

0018  

図面の簡単な説明

0019  

発明を実施するための形態

0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054  

符号の説明

0055  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 抵抗体温度センサ

技術分野

[0001]
 本発明は絶縁基板上に白金薄膜により抵抗体が形成されてなる抵抗体温度センサに関する。

背景技術

[0002]
 従来より、自動車の排気ガス温度センサとして、絶縁基板上に白金薄膜により抵抗体が形成されてなる抵抗体温度センサが用いられている。このような抵抗体温度センサとして、例えば、特許文献1には、絶縁基板上に白金薄膜により抵抗体を形成し、この抵抗体の両側の接続端部に電極パッドを厚膜印刷により形成し、電極パッドにリード端子を接続する抵抗体温度センサが開示されている。電極パッド及びリード端子としては白金が主に用いられ、白金線からなるリード端子を白金電極パッドに溶接することで接続されている。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2014-6052号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ここで、特許文献1に記載されているような抵抗体温度センサでは、白金線からなるリード端子と、白金電極パッドとの接合強度が不足したり、熱衝撃性が弱かったりするなどにより、白金リード端子が白金電極パッドからはがれてしまうという問題があった。
[0005]
 本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、リード端子と電極パッドとが強固に接続された抵抗体温度センサを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明の抵抗体温度センサは、絶縁基板と、抵抗部、及び、抵抗部の両端部に接続された一対の接続部を有し、絶縁基板上に白金薄膜により形成された抵抗体と、一対の接続部のそれぞれを覆うように形成された一対の電極パッドと、一対の電極パッドのそれぞれに接続された一対のリード端子と、一対の電極パッドを覆うように形成されたリード端子保護層と、少なくとも抵抗部を覆うように形成されたバリア層と、を備え、電極パッドは、絶縁基板に積層され、絶縁基板との密着性が高い白金系金属からなる第1電極パッド層と、第1電極パッド層に積層され、多孔質な白金系金属からなる第2電極パッド層と、を有する、ことを特徴とする。
[0007]
 上記構成の本発明によれば、密着性の高い白金系金属により第1の電極パッド層が構成されているため、絶縁基板との密着性を確保することができ、さらに、多孔質な白金系金属により第2の電極パッド層が構成されているため、リード端子を溶接する際に発生する歪による残留応力が緩和され、リード端子と電極パッドとの接続部の強度と熱衝撃性を向上することができる。
[0008]
 また、本発明において、好ましくは、リード端子保護層は、電極パッドを覆うように積層された多孔質の結晶化ガラスを含んで構成された第1リード端子保護層と、第1リード端子保護層に積層された非結晶ガラスを含んで構成された第2リード端子保護層と、を有する。
[0009]
 リード端子保護層は、従来、ガラスセラミックス又はガラスが用いられていたが、より高いリード端子の保持強度、及び、より高い気密性が要求されていた。これに対して、上記構成の本発明によれば、多孔質の結晶化ガラスを含んで構成された第1リード端子保護層により、高いリード端子の保持強度を確保することができ、非結晶ガラスを含んで構成された第2リード端子保護層により高気密性を確保することができる。
[0010]
 また、本発明において、好ましくは、リード端子保護層は、焼成プロセス時に反応性のあるフィラーを含むガラス材料を含んで構成されている。
[0011]
 このような構成の本発明によれば、リード端子保護層を構成するガラス材料は、焼成プロセスにおいて、気密性の高い成分が先に溶けて、融点が高く溶けていないフィラーを取り囲み、さらに、温度が上昇するとフィラーが溶けて半結晶化ガラスのようになる。これにより、高いリード端子の保持強度を確保することができるとともに、高気密性を確保することができる。
[0012]
 また、本発明において、好ましくは、バリア層は、少なくとも抵抗部を覆うように積層されたアルミナ系材料からなる第1バリア層と、第1バリア層を覆うように積層され、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、又は酸化ストロンチウムを含む第2バリア層と、を有する。
[0013]
 従来は、抵抗部を覆うバリア層としては、アルミナリッチな結晶化ガラス又はアルミナが用いられていたが、アルミナは白金との反応性が低いものの、気密性が低く、汚染物質の侵入を防ぐ機能が不十分であるという問題があった。これに対して、上記構成の本発明によれば、第1バリア層により基板との低反応性を確保した上で、第1のバリア層の外側に気密性の高い第2バリア層を形成することができ、バリア層の抵抗部に対する低反応性を確保した上で、気密性を向上することができる。
[0014]
 また、本発明において、好ましくは、抵抗体の一対の接続部は横方向に間隔をあけて配置されており、抵抗体は、一対の接続部から縦方向の一方に延びて、間に抵抗部が設けられた一対の腕部を有し、抵抗部は、縦方向の一方側の一方の折り返し部と、縦方向の他方側の他方の折り返し部と、一方の折り返し部と他方の折り返し部との間に延在する延在部とを有し、つづら折り状に形成されており、一対の腕部の一方の抵抗部よりも縦方向の他方側には、一対の腕部の他方に向かって延びる、障壁部が形成されている。
[0015]
 上記構成の本発明によれば、腕部の間に障壁部が形成されているため、一対の接続部の間を通って汚染物質が入り込むのを防止できる。
[0016]
 本発明において、好ましくは、障壁部の縦方向の幅は抵抗部の延在部の線幅の2倍以上であり、腕部の横方向の幅は抵抗部の延在部の線幅の2倍以上であり、抵抗部の縦方向の一方側の折り返し部の縦方向の幅は抵抗部の延在部の線幅の2倍以上である。
[0017]
 上記構成の本発明によれば、障壁部、腕部、及び折り返し部を越えて汚染物質が抵抗部内まで到達するのを防止できる。

発明の効果

[0018]
 本発明によれば、リード端子と電極パッドとが強固に接続された抵抗体温度センサを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0019]
[図1] 本発明の一実施形態の抵抗体温度センサを示す平面図である。
[図2] 図1に示す抵抗体温度センサのII-II断面図である。
[図3] 図1に示す抵抗体温度センサのIII-III断面図である。
[図4] 図1に示す抵抗体温度センサのIV-IV断面図である。
[図5] 図1に示す抵抗体温度センサの抵抗体の形状を示す平面図である。
[図6] 本発明の第2実施形態の抵抗体温度センサを示し、図3に対応する断面図である。

発明を実施するための形態

[0020]
 以下、本発明の抵抗体温度センサの一実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
 図1は、本発明の一実施形態の抵抗体温度センサを示す平面図、図2は図1に示す抵抗体温度センサのII-II断面図、図3は図1に示す抵抗体温度センサのIII-III断面図、図4は図1に示す抵抗体温度センサのIV-IV断面図である。また、図5は、図1に示す抵抗体温度センサの抵抗体の形状を示す平面図である。
[0021]
 図1及び図2に示すように、本実施形態の抵抗体温度センサ1は、絶縁基板2と、抵抗体4と、一対の電極パッド6と、一対のリード端子10と、リード端子保護層8と、バリア層12と、抵抗部保護層14と、蓋16とを有する。
[0022]
 絶縁基板2は、例えばアルミナ等のセラミックス製の矩形状のプレートからなる。絶縁基板2は、焼成しても不純物の析出のない高純度のアルミナセラミックスの基板を用いることが好ましい。また、高純度のアルミナセラミック基板は硬度が高く加工しにくく、コストもかかるので、一般的な純度96%程度のアルミナセラミック基板を用いることもできる。この場合、アルミナセラミック基板中の不純物であるMg、Ca、Na等が抵抗体4中に析出して、電気抵抗を増加させるので、絶縁基板2表面に図示しないアンダーコート膜を被覆すると良い。アンダーコート膜は、高純度のゾル状のアルミナ又はマグネシアをコーティングして形成する。
[0023]
 抵抗体4は、絶縁基板2上に形成された白金薄膜により構成されている。抵抗体4を構成する白金薄膜は、蒸着やスパッタリング等の真空薄膜形成方法により形成することができる。図5に示すように、抵抗体4は、一対の接続部4Bと、一対の接続部4Bから延びる一対の腕部4D1、4D2(4D)と、一対の腕部4D1、4D2の間に形成された抵抗部4Aと、一方の腕部4D1から延びる障壁部4Cとを有する。
[0024]
 一対の接続部4Bは、U字形に形成されており、横方向(図1の上下方向、図5の左右方向)に間隔をあけて配置されている。一対の接続部4Bは腕部4D1、4D2を介して抵抗部4Aの両端部に接続されている。
 一対の腕部4D1、4D2は、一対の接続部4Bのそれぞれから縦方向一方(図1の右方向、図5の上方向)に延びている。
[0025]
 抵抗部4Aは、一対の腕部4D1、4D2の間に設けられている。抵抗部4Aは、縦方向一方に位置する一方の折り返し部4A2と、縦方向他方(図1の左方向、図5の下方向)に位置する他方の折り返し部4A3と、一方及び他方の折り返し部4A2、4A3との間を延びる延在部4A1とにより構成されており、つづら折り状(ジグザグ状)になっている。
[0026]
 障壁部4Cは、一方の腕部4D1の抵抗部4Aと接続部4Bとの間の部分から、他方の腕部4D2に向かって延びている。
 障壁部4Cの縦方向の幅D1は、本実施形態では、160μmであり、汚染物質の抵抗部4Aへの侵入を防ぐために抵抗部4Aの延在部4A1の線幅の2倍以上であることが好ましく、具体的には又は50μm以上であることが好ましい。
[0027]
 障壁部4Cの先端と他方の腕部4D2との間の幅D2は、本実施形態では200μmであり、一対の接続部4Bの間に存在する空隙を覆うことができる(図5において、障壁部4Cの右側の端が、接続部4B2の左側の縁よりも右側に位置する)長さであることが好ましい。障壁部4Cと接続部4Bとの間の幅D3は、本実施形態では200μmであり、接続部4Bとのショートを防ぐために50μm以上であることが好ましい。
[0028]
 一対の腕部4D1、4D2の横方向の幅D4、及び、一方の折り返し部4A2の縦方向の幅D5は、本実施形態では100μmであり、汚染物質の抵抗部4Aへの侵入を防ぐために抵抗部4Aの延在部4A1の線幅の2倍以上であることが好ましく、具体的には50μm以上であることが好ましい。
[0029]
 一対の電極パッド6は、一対の接続部4Bをそれぞれ覆うように形成されている。各電極パッド6は、絶縁基板2に積層された第1電極パッド層6Aと、第1電極パッド層6Aに積層された第2電極パッド層6Bとを有する。
[0030]
 第1電極パッド層6Aは、絶縁基板2との密着性の高い白金系金属からなる。ここで、絶縁基板2との密着性の高い白金系金属とは、JIS H 8504の15.1、15.2における「引きはがし試験」により密着不良とならないものを意味する。より具体的には、密着強度が10N/mm 2以上の白金系金属をいう。このような密着性の高い白金系金属としては、白金族金属(白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム)と、シリコンを主成分としたガラスフリット(粉末ガラス)、又は、シリコン、アルミ、マンガン、コバルト、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウムのいずれかの酸化物の混合物を用いれば良い。
[0031]
 第2電極パッド層6Bは、多孔質な白金系金属からなる。多孔質な白金系金属とは、JIS R 1600 4112 に規定される気孔率が20~80%である白金系金属をいう。
[0032]
 リード端子保護層8は、一対の電極パッド6を覆うように形成されている。リード端子保護層8は、電極パッド6を覆うように積層された第1リード端子保護層8Aと、第1リード端子保護層8Aを覆うように積層された第2リード端子保護層8Bとを有する。
[0033]
 第1リード端子保護層8Aは、多孔質の結晶化ガラスにより構成される。多孔質ガラスとは、JISR1600 2326に定義された多孔質ガラスを意味する。第1リード端子保護層8Aを構成する多孔質の結晶化ガラスの気孔率は、10~80%が好ましい。
[0034]
 第2リード端子保護層8Bは、高気密性に非結晶化ガラスを用いている。非結晶化ガラスとは、JISR1600 2329に定義された結晶化ガラス以外のガラスを意味する。
[0035]
 一対のリード端子10は、本実施形態では、白金により形成されている。なお、リード端子10には、白金族金属(白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム)、又は、金、銀、銅、及び、これらの合金を用いることができる。
[0036]
 バリア層12は、少なくとも抵抗体4の抵抗部4Aを覆うように構成されている。バリア層12は、抵抗部4Aを覆うように積層された第1バリア層12Aと、第1バリア層12Aを覆うように積層された第2バリア層12Bとを有する。
[0037]
 第1バリア層12Aは、アルミナ系材料の薄膜により構成されている。第1バリア層12Aの厚さは100-500nmである。
[0038]
 第2バリア層12Bは、本実施形態では酸化シリコンを含む薄膜により構成され、その他、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、又は酸化ストロンチウムを含む薄膜により構成することができる。第2バリア層12Bの厚さは10-200nmである。
[0039]
 抵抗部保護層14は、バリア層12を覆うように形成されている。抵抗部保護層14は、例えばSi-Ba-Al-Zr系や、Si-Ca-Al-Ba-Sr系のガラスや、アルミナ(Al2O3)又は石英(SiO2)のセラミックスから成る。
[0040]
 蓋16は、抵抗部保護層14を覆うように形成されている。蓋16は、例えばアルミナ(Al2O3)又は石英(SiO2)のセラミックスから成る。
[0041]
 次に、本実施形態の抵抗体温度センサ1の製造方法を説明する。まず、大型のセラミック基板を用いて、表面にパターンニング用のレジストを塗布し、抵抗体4のパターンを露光して現像し、抵抗体4のパターンを形成する。この後、絶縁基板2表面に白金薄膜を形成する。白金薄膜は、蒸着やスパッタリング等の真空薄膜形成方法により均一な薄い膜を絶縁基板2上に形成する。この後、白金薄膜をリフトオフし、絶縁基板2表面に白金薄膜による抵抗体4のパターンを形成する。
[0042]
 この後、白金薄膜の抵抗体4上にパターンニング用のレジストを塗布し、抵抗体4及び接続部4Bの電極パッド6の一部にかけて開口したマスク形状を用いて露光して現像し、バリア層12のパターンを形成する。このマスクは、パッド部のマスキングマスクと兼用すると良い。マスクを用いてバリア層材料を真空薄膜形成方法により均一に形成しバリア層12とする。
[0043]
 次に、第1電極パッド層6Aを抵抗体4の接続部4Bに厚膜印刷により形成し、熱処理する。厚膜印刷には、第1電極パッド層6Aの形状に開口した図示しないマスクを用いる。熱処理は、900℃~1400℃程度の一定の高温で処理し、抵抗体4の白金薄膜の結晶粒界を安定化させる。次に、第2電極パッド層6Bを第1電極パッド層6Aに厚膜印刷により形成し、第1電極パッド層6Aと同様に熱処理する。さらに、抵抗体4を所定の抵抗値に規制するために、レーザートリミングにより、抵抗体4の一部である調整部にトリミング溝を形成する。
[0044]
 この後、バリア層12を覆うように、抵抗部保護層14用のガラスペーストを、バリア層12を覆う大きさの開口を有した所定のマスクを用いて塗布し、さらに、蓋16の材料を被覆する。そして、ガラスペーストを900℃~1200℃程度の温度で熱処理し、抵抗部保護層14及び蓋16を形成する。
[0045]
 次に、抵抗部保護層14及び蓋16の形成後、大型のセラミック基板を絶縁基板2毎に分割する。この後、電極パッド6にリード端子10を溶接する。溶接は、スポット溶接等により、リード端子10毎に複数箇所に溶接部を形成する。このときリード端子10の端部は、蓋16の端縁部に近接又は重なるようにして位置させる。
 電極パッド6とリード端子10を溶接接合した部分を被覆する様にして、ディスペンス等の方法により、溶接部を第1リード端子保護層8A用のガラスペーストで被覆する。この後、ガラスペーストを900℃~1200℃程度の温度で熱処理して第1リード端子保護層8Aを形成する。そして、第2リード端子保護層8B用のガラスペーストで第1リード端子保護層8Aを覆い、第1リード端子保護層8Aと同様に熱処理し、リード端子保護層8を形成し抵抗体温度センサ1とする。
[0046]
 本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
 本実施形態では、電極パッド6が第1電極パッド層6Aと第2電極パッド層6Bとを有し、密着性の高い白金系金属により第1電極パッド層6Aが構成されているため、絶縁基板との密着性を確保することができ、さらに、多孔質な白金系金属により第2電極パッド層6Bが構成されているため、リード端子10を溶接する際に発生する歪による残留応力が緩和され、リード端子19と電極パッド6との接続部の強度と熱衝撃性を向上することができる。
[0047]
 また、本実施形態によれば、リード端子保護層8は、電極パッドを覆うように積層された多孔質の結晶化ガラスを含んで構成された第1リード端子保護層8Aと、第1リード端子保護層8Aに積層された非結晶ガラスを含んで構成された第2リード端子保護層8Bと、を有する。このような構成によれば、多孔質の結晶化ガラスを含んで構成された第1リード端子保護層8Aにより、高いリード端子10の保持強度を確保することができ、非結晶ガラスを含んで構成された第2リード端子保護層8Bにより高気密性を確保することができる。
[0048]
 また、本実施形態によれば、バリア層12が、少なくとも抵抗部4Aを覆うように積層されたアルミナ系材料からなる第1バリア層12Aと、第1バリア層12Aを覆うように積層され、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、又は酸化ストロンチウムを含む第2バリア層12Bと、を有する。これにより、第1バリア層12Aにより基板との低反応性を確保した上で、第1バリア層12Aの外側に気密性の高い第2バリア層12Bを形成することができ、バリア層12の抵抗部4Aに対する低反応性を確保した上で、気密性を向上することができる。
[0049]
 また、本実施形態によれば、抵抗体4の腕部4D1、4D2の間に障壁部4Cが形成されているため、一対の接続部4Bの間を通って汚染物質が入り込むのを防止できる。
[0050]
 また、本実施形態によれば、障壁部4Cの縦方向の幅が50μm以上であり、腕部4D1、4D2の横方向の幅が50μm以上であり、抵抗部4Aの縦方向の折り返し部4A2の縦方向の幅は50μm以上である。これにより、障壁部4C、腕部4D1、4D2、及び折り返し部4A2を越えて汚染物質が抵抗部4A内まで到達するのを防止できる。
[0051]
 なお、上記の実施形態では、リード端子保護層8が、多孔質の結晶化ガラスを含んで構成された第1リード端子保護層8Aと、非結晶ガラスを含んで構成された第2リード端子保護層8Bとにより構成された場合について説明したが、本発明はこれに限られない。
[0052]
 図6は、本発明の第2実施形態の抵抗体温度センサを示し、図3に対応する断面図である。なお、本実施形態では、リード端子保護層の構成のみが第1実施形態と異なっており、第1実施形態と同様の構成について同じ符号を付して説明を省略する。図6に示すように、第2実施形態における抵抗体温度センサ101では、リード端子保護層108が一層により構成されている。
[0053]
 リード端子保護層108は、焼成プロセス時に反応性のあるフィラー入りのガラスにより構成されている。フィラー入りガラスとは、例えば、アルミナを主成分とした、シリコン、マグネシウム、カルシウム、バリウム又はストロンチウムの酸化物などのフィラーが混入されたガラス材料をいい、フィラーの粒子形状としては丸形又は破砕形状、フィラーの粒径としては0.1~10μm、フィラーの含有割合としては、10~30%が好ましい。
[0054]
 上記の構成の第2実施形態によれば、リード端子保護層が焼成プロセス時に反応性のあるフィラーを含むガラス材料を含んで構成されている。リード端子保護層を構成するガラス材料は、焼成プロセスにおいて、気密性の高い成分が先に溶けて、融点が高く溶けていないフィラーを取り囲み、さらに、温度が上昇するとフィラーが溶けて半結晶化ガラスのようになる。これにより、高いリード端子の保持強度を確保することができるとともに、高気密性を確保することができる。

符号の説明

[0055]
1   抵抗体温度センサ
2   絶縁基板
4   抵抗体
4A  抵抗部
4A1 延在部
4A2 折り返し部
4A3 折り返し部
4B  接続部
4C  障壁部
4D1 腕部
4D2 腕部
6   電極パッド
6A  第1電極パッド層
6B  第2電極パッド層
8   リード端子保護層
8A  第1リード端子保護層
8B  第2リード端子保護層
10  リード端子
12  バリア層
12A 第1バリア層
12B 第2バリア層
12b 調整部
14  抵抗部保護層
16  蓋
101 抵抗体温度センサ
108 リード端子保護層

請求の範囲

[請求項1]
 絶縁基板と、
 抵抗部、及び、前記抵抗部の両端部に接続された一対の接続部を有し、前記絶縁基板上に白金薄膜により形成された抵抗体と、
 前記一対の接続部のそれぞれを覆うように形成された一対の電極パッドと、
 前記一対の電極パッドのそれぞれに接続された一対のリード端子と、
 前記一対の電極パッドを覆うように形成されたリード端子保護層と、
 少なくとも前記抵抗部を覆うように形成されたバリア層と、
 を備え、
 前記電極パッドは、
  前記絶縁基板に積層され、前記絶縁基板との密着性が高い白金系金属からなる第1電極パッド層と、
  前記第1電極パッド層に積層され、多孔質な白金系金属からなる第2電極パッド層と、を有する、ことを特徴とする抵抗体温度センサ。
[請求項2]
 前記リード端子保護層は、
  前記電極パッドを覆うように積層された多孔質の結晶化ガラスを含んで構成された第1リード端子保護層と、
  前記第1リード端子保護層に積層された非結晶ガラスを含んで構成された第2リード端子保護層と、を有する、請求項1に記載の抵抗体温度センサ。
[請求項3]
 前記リード端子保護層は、焼成プロセス時に反応性のあるフィラーを含むガラス材料を含んで構成されている、請求項1に記載の抵抗体温度センサ。
[請求項4]
 前記バリア層は、
  少なくとも前記抵抗部を覆うように積層されたアルミナ系材料からなる第1バリア層と、
  前記第1バリア層を覆うように積層され、酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、又は酸化ストロンチウムを含む第2バリア層と、を有する、請求項1~3の何れか1項に記載の抵抗体温度センサ。
[請求項5]
 前記抵抗体の前記一対の接続部は横方向に間隔をあけて配置されており、
 前記抵抗体は、前記一対の接続部から縦方向の一方に延びて、間に前記抵抗部が設けられた一対の腕部を有し、
 前記抵抗部は、前記縦方向の一方側の一方の折り返し部と、前記縦方向の他方側の他方の折り返し部と、一方の折り返し部と他方の折り返し部との間に延在する延在部とを有し、つづら折り状に形成されており、
 前記一対の腕部の一方の前記抵抗部よりも前記縦方向の他方側には、前記一対の腕部の他方に向かって延びる、障壁部が形成されている、請求項1~4の何れか1項に記載の抵抗体温度センサ。
[請求項6]
 前記障壁部の前記縦方向の幅は前記抵抗部の延在部の線幅の2倍以上であり、
 前記腕部の前記横方向の幅は前記抵抗部の延在部の線幅の2倍以上であり、
 前記抵抗部の前記縦方向の一方側の折り返し部の前記縦方向の幅は前記抵抗部の延在部の線幅の2倍以上である、請求項5に記載の抵抗体温度センサ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]