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1. WO2020105115 - 歩容計測システム、歩容計測方法、およびプログラム記録媒体

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明 細 書

発明の名称 歩容計測システム、歩容計測方法、およびプログラム記録媒体

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010  

発明の効果

0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145  

符号の説明

0146  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : 歩容計測システム、歩容計測方法、およびプログラム記録媒体

技術分野

[0001]
 本発明は、歩容を計測する歩容計測システム、歩容計測方法、およびプログラムに関する。

背景技術

[0002]
 特許文献1には、身体に取り付けられた加速度センサを使って、歩行状態や走行状態を推定する運動解析装置について開示されている。特許文献1の装置は、人の体に取り付けられた加速度センサによって検出された加速度に基づいて、移動速度または移動距離を算出する。一般に、加速度センサの計測値には誤差があり、加速度がゼロの場合でも計測値はゼロにはならない。そのため、加速度の積分値である速度の計算結果と、速度の積分値である距離の計算結果とには、積分された誤差が含まれる。この誤差は、時間とともに増大する傾向があり、ドリフトと呼ばれる。特許文献1の装置は、ドリフトが一定に増加すると仮定し、計測終了時の速度がゼロになるような補正値を加速度から差し引いて得られた補正後の加速度を積分することによってドリフトによる精度低下を防ぐ。
[0003]
 特許文献2には、一方の足首に取り付けられた加速度センサを使って、歩行距離を計測する歩行距離計について開示されている。特許文献2の歩行距離計は、足が接地している間の加速度のディジタル変換値が一定の値より小さい部分を加速度0と認識する加速度不感帯を設定する。特許文献2の歩行距離計は、加速度不感帯内の期間中は加速度のディジタル変換値とクロックの計測時間との積分値を0にリセットすることにより、加速度センサの速度データのオフセットによる誤差を消去する。このようにして、特許文献2の歩行距離計は、歩幅による誤差発生を解消する。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2016-150193号公報
特許文献2 : 特開平10-332418号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 特許文献1の装置は、計測開始から終了まで一定に増加するドリフトを除去することはできる。しかしながら、実際に加速度センサの計測値に基づいて算出される移動速度や移動距離の波形は、立脚期と遊脚期とで異なる特性を示すため、ドリフトが一定に増加するわけではない。そのため、特許文献1の装置では、ドリフトの変化を正確に把握することができないため、精度低下を十分に防ぎきれないという問題点があった。
[0006]
 特許文献2の歩行距離計は、閾値処理により足接地期間の加速度をゼロとみなすことによって、足接地期間における積分によるドリフトが生ずることを防ぐ。しかしながら、特許文献2の歩行距離計は、足が浮いている遊脚期に生ずるドリフトが考慮されていないため、精度低下を十分に防ぎきれないという問題点があった。
[0007]
 本発明の目的は、上述した課題を解決し、精度よく歩容を計測できる歩容計測システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明の一態様の歩容計測システムは、慣性計測ユニットによって計測される加速度データから少なくとも一つの歩行フェーズを検出するとともに、加速度データを時間積分して速度データを計算し、歩行フェーズと速度データとを用いてそれぞれの歩行フェーズに対応する補正量を計算し、それぞれの歩行フェーズに対応する速度データから補正量を減じて補正速度データを計算し、算出した補正速度データを時間積分して軌跡データを算出する軌跡計算装置と、軌跡計算装置によって算出された軌跡データを用いて歩容指標を計算する指標計算装置とを備える。
[0009]
 本発明の一態様の歩容計測方法は、慣性計測ユニットによって計測される加速度データから少なくとも一つの歩行フェーズを検出し、加速度データを時間積分して速度データを計算し、歩行フェーズと速度データとを用いてそれぞれの歩行フェーズに対応する補正量を計算し、それぞれの歩行フェーズに対応する速度データから補正量を減じて補正速度データを計算し、算出した補正速度データを時間積分して軌跡データを算出し、算出された軌跡データを用いて歩容指標を計算する。
[0010]
 本発明の一態様のプログラムは、慣性計測ユニットによって計測される加速度データから少なくとも一つの歩行フェーズを検出する処理と、加速度データを時間積分して速度データを計算する処理と、歩行フェーズと速度データとを用いてそれぞれの歩行フェーズに対応する補正量を計算する処理と、それぞれの歩行フェーズに対応する速度データから補正量を減じて補正速度データを計算する処理と、算出した補正速度データを時間積分して軌跡データを算出する処理と、算出された軌跡データを用いて歩容指標を計算する処理とをコンピュータに実行させる。

発明の効果

[0011]
 本発明によれば、精度よく歩容を計測できる歩容計測システムを提供することが可能になる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 本発明の第1の実施形態に係る歩容計測システムの構成の一例を示すブロック図である。
[図2] 本発明の第1の実施形態に係る歩容計測システムが備える軌跡計算装置の構成の一例を示すブロック図である。
[図3] 歩行フェーズについて説明するための概念図である。
[図4] 本発明の第1の実施形態に係る歩容計測システムが用いる加速度データについて説明するためのグラフである。
[図5] 下肢荷重の時間変化について説明するためのグラフである。
[図6] 本発明の第1の実施形態に係る歩容計測システムが算出する速度データの一例を示すグラフである。
[図7] 本発明の第1の実施形態に係る歩容計測システムが速度データに第1補正量を適用した際に得られるグラフの一例を示すグラフである。
[図8] 本発明の第1の実施形態に係る歩容計測システムが速度データに第1補正量と第2補正量とを適用した際に得られるグラフの一例を示すグラフである。
[図9] 本発明の第1の実施形態に係る歩容計測システムの動作について説明するためのフローチャートである。
[図10] 本発明の第2の実施形態に係る歩容計測システムの構成の一例を示すブロック図である。
[図11] 本発明の第2の実施形態に係る歩容計測システムが備える軌跡計算装置の構成の一例を示すブロック図である。
[図12] 本発明の第2の実施形態に係る歩容計測システムが用いる加速度データおよび角速度データについて説明するためのグラフである。
[図13] 本発明の第2の実施形態に係る歩容計測システムが算出する補正加速度データの一例を示すグラフである。
[図14] 本発明の第2の実施形態の変形例に係る歩容計測システムの構成の一例を示すブロック図である。
[図15] 本発明の第1の実施形態に係る歩容計測システムの動作について説明するためのフローチャートである。
[図16] 本発明の第3の実施形態に係る歩容計測システムの構成の一例を示すブロック図である。
[図17] 本発明の各実施形態に係る歩容計測システムに含まれるハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

発明を実施するための形態

[0013]
 以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。
[0014]
 (第1の実施形態)
 まず、本発明の第1の実施形態に係る歩容計測システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の歩容計測システムは、ユーザの歩容を計測するシステムである。歩容とは、人間や動物の歩行の様態のことをいう。例えば、歩容は、歩幅(左か右、一歩分)や、歩幅(二歩分)、リズム、速度、力学的基盤、進行方向、足の角度、腰の角度、しゃがむ能力などを含む。以下において、歩行者とは、主に歩行中のユーザのことを示すが、停止しているユーザのことを歩行者と呼ぶこともある。
[0015]
 (構成)
 図1は、本実施形態の歩容計測システム1の構成の一例を表す図である。図1のように、歩容計測システム1は、取得装置11、軌跡計算装置12、指標計算装置13、送信装置14を備える。
[0016]
 各装置は、有線接続されてもよいし、無線接続されてもよく、その接続形態には限定を加えない。例えば、各装置は、LAN(Local Area Network)ケーブルやUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等を用いて有線接続される。また、例えば、各装置は、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)等を用いて無線接続される。
[0017]
 取得装置11は、ユーザの身体部分に装着される。取得装置11は、軌跡計算装置12に接続される。取得装置11は、加速度を計測し、計測した加速度を軌跡計算装置12に送信する。
[0018]
 例えば、取得装置11は、加速度計を含む慣性計測ユニット(以下、IMU:Inertial Measurement Unit)によって実現される。取得装置11は、クリップ等を使用して靴に取り付けられたり、靴の中のインソールに内蔵されたりして、3方向の加速度を計測する。例えば、取得装置11は、ユーザから見て、前後方向、上下方向、および左右方向の3方向の加速度を計測する。また、取得装置11は、両足に取り付けられてもよいし、片足のみに取り付けられてもよい。なお、取得装置11は、3方向の加速度に加えて、3軸の角速度を計測するように構成してもよい。例えば、取得装置11は、ユーザから見て、前後方向、上下方向、および左右方向の3軸の角速度を計測する。
[0019]
 取得装置11に含まれる加速度計の計測範囲には、取得装置11の装着位置におけるユーザの歩行時の最大加速度が含まれることが好ましい。その理由は、取得装置11の計測範囲がユーザの動作に対応していないと、後述する軌跡計算の精度が低下するためである。
[0020]
 取得装置11が利用者の加速度を計測する時間間隔は、特に限定しない。しかし、計測の時間間隔が長すぎると、後述する軌跡計算の精度が低下する可能性がある。また、計測の時間間隔が短すぎると、送信される加速度データの量が過剰になる可能性がある。例えば、取得装置11は、10ミリ秒間隔でユーザの加速度を計測することが好ましい。
[0021]
 軌跡計算装置12は、取得装置11と指標計算装置13とに接続される。軌跡計算装置12は、取得装置11から加速度データを受信する。軌跡計算装置12は、受信した加速度データを用いて軌跡データを計算する。軌跡データとは、取得装置11の取り付け位置の軌跡を示すデータである。例えば、軌跡データは、時刻tにおける取得装置11の取り付け位置をxyz座標系で表したデータである。軌跡計算装置12は、算出した軌跡データを指標計算装置13に送信する。軌跡計算装置12の具体的な機能や構成については後述する。
[0022]
 指標計算装置13は、軌跡計算装置12と送信装置14とに接続される。指標計算装置13は、軌跡計算装置12から軌跡データを受信する。指標計算装置13は、受信した軌跡データから歩容指標を計算する。例えば、指標計算装置13は、歩幅や歩行速度などを歩容指標として算出する。指標計算装置13は、算出した歩容指標を送信装置14に送信する。指標計算装置13が算出する歩容指標の具体例については後述する。
[0023]
 送信装置14は、指標計算装置13から歩容指標を受信する。送信装置14は、指標計算装置13から受信した歩容指標を外部に送信する。例えば、送信装置14は、表示機能を有する表示装置に歩容指標を送信する。また、例えば、送信装置14は、利用者の健康状態を管理するシステムに歩容指標を送信するように構成してもよい。
[0024]
 以上が、歩容計測システム1の構成の一例についての説明である。なお、図1の歩容計測システム1の構成は一例であって、本実施形態の歩容計測システム1の構成をそのままの形態に限定するものではない。
[0025]
 〔軌跡計算装置〕
 次に、軌跡計算装置12の構成の一例について図面を参照しながら説明する。図2は、軌跡計算装置12の構成の一例を示すブロック図である。図2のように、軌跡計算装置12は、歩行フェーズ検出部121、第1積分部122、補正量計算部123、減算部124、第2積分部125を備える。
[0026]
 図2のように、歩行フェーズ検出部121は、取得装置11に接続される。また、歩行フェーズ検出部121は、補正量計算部123に接続される。歩行フェーズ検出部121は、取得装置11から加速度データを受信する。歩行フェーズ検出部121は、受信した加速度データから歩行フェーズを検出する。歩行フェーズ検出部121は、検出した歩行フェーズを補正量計算部123に送信する。
[0027]
 図3は、歩行フェーズについて説明するための概念図である。図3の歩行者の下に示す横軸は、歩行に伴う時間経過を正規化した正規化時間である。なお、以下においては右足に着目して説明するが、左足についても同様である。また、これ以降、図3に示すように、歩行者の側方向をx軸(紙面に対して垂直方向)、進行方向をy軸(紙面において左右方向)、鉛直方向をz軸(紙面において上下方向)に設定する。
[0028]
 人間の歩行フェーズは、立脚期と遊脚期とに大別される。立脚期は、一方の足の踵が接地(踵接地)してから、足底全体が接地している期間(足底接地)を経て、蹴り出して爪先が地面を離れる(爪先離地)までの期間である。遊脚期は、爪先が地面を離れてから、次に踵が接地するまでの期間である。ある立脚期とそれに続く遊脚期とを合わせて、1歩行周期と呼ぶ。
[0029]
 図4は、1歩行周期における右足の爪先部分に装着された取得装置11によって計測される加速度の時間変化を示すデータ(以下、加速度波形とも呼ぶ)の一例である。図4から分かるように、踵接地および爪先離地の瞬間に大きな加速度が生じる。
[0030]
 歩行フェーズ検出部121は、加速度波形のピーク検出を行う。歩行フェーズ検出部121は、検出したピークの最大値の絶対値が一定以上である場合に、検出されたピークが最大になる時刻(以下、ピーク最大時刻と呼ぶ)が踵接地または爪先離地の瞬間であると判定する。図4の例では、加速度波形のピークの最大値の絶対値に対する閾値を約4.5メートル毎秒毎秒(m/sec 2)以上に設定すると、踵接地と爪先離地を検出できることが分かる。
[0031]
 次に、歩行フェーズ検出部121は、ピーク最大時刻から所定の期間前の時刻までの加速度の変動量V1と、ピーク最大時刻から所定の期間後の時刻までの加速度の変動量V2とを比較する。踵接地より前の時刻は遊脚期であるため、足部の移動のために加速度の変動量が大きくなる。それに対して、踵接地より後の時刻は立脚期であるため、足部は動かないので加速度の変動が生じない。そのため、歩行フェーズ検出部121は、変動量V1が変動量V2に対して大きければ、ピーク最大時刻は踵接地であると判定する。また、歩行フェーズ検出部121は、変動量V1が変動量V2に対して小さければ、ピーク最大時刻は爪先離地であると判定する。
[0032]
 ここで、n番目の歩行周期における踵接地の時刻をt IC(n)、爪先離地の時刻をt TO(n)、足底接地の代表時刻をt FF(n)と定義する。このとき、足底接地の代表時刻t FF(n)は、以下の式1で表される。


[0033]
 式1で定義される足底接地の代表時刻t FF(n)は、歩行周期20%時点である。この時点は、動作解析学における分類の立脚中期に相当する。なお、足底接地の代表時刻t FF(n)には、式1とは異なる定義を用いてもよい。例えば、足底接地の代表時刻t FF(n)は、以下の式2で定義してもよい。


[0034]
 式2で定義される足底接地の代表時刻t FF(n)は、立脚期の中間時刻である。このように、足底接地の代表時刻t FF(n)は、足底接地している期間内の任意の時刻に設定できる。
[0035]
 歩行フェーズ検出部121は、踵接地から爪先離地までの期間を立脚期、爪先離地から踵接地までの期間を遊脚期と判定する。
[0036]
 以上のようにして、歩行フェーズ検出部121は、立脚期と遊脚期の歩行フェーズを検出できる。なお、上記においては、歩行フェーズが立脚期と遊脚期とで構成されるものとし、立脚期と遊脚期と検出する方法を示したが、歩行フェーズ検出部121による歩行フェーズの検出方法は上記の手法に限定されない。
[0037]
 図2のように、第1積分部122は、取得装置11に接続される。また、第1積分部122は、補正量計算部123および減算部124に接続される。第1積分部122は、取得装置11から加速度データを受信する。第1積分部122は、受信した加速度データを時間積分して速度データを計算する。第1積分部122は、算出した速度データを補正量計算部123および減算部124に送信する。
[0038]
 第1積分部122は、以下の式3を用いて、踵接地の時刻t IC(n)から時刻tまでの期間において、加速度データa(t)をサンプリング周波数f sで除した値の総和を計算することによって速度データv(t)を算出する。


[0039]
 式3において、加速度データa(t)は、XYZ軸方向の各加速度を表すベクトルであり、以下の式4で表される。また、式3において、速度データv(t)は、XYZ軸方向の各速度を表すベクトルであり、以下の式5で表される。





[0040]
 図2のように、補正量計算部123は、歩行フェーズ検出部121、第1積分部122、および減算部124に接続される。図2のように、補正量計算部123は、第1補正量計算部131および第2補正量計算部132を有する。補正量計算部123は、歩行フェーズ検出部121および第1積分部122から受信するデータを用いて補正量を計算する。補正量計算部123は、算出した補正量を減算部124に送信する。
[0041]
 第1補正量計算部131は、歩行フェーズ検出部121からn番目の歩行周期の歩行フェーズを受信する。補正量計算部123は、受信した歩行フェーズを用いてn番目の歩行周期における第1補正量を計算する。第1補正量は、初速を考慮し、立脚期における速度バイアスがゼロになるようにするための補正量である。第1補正量計算部131は、算出した第1補正量を減算部124に出力する。
[0042]
 第1補正量計算部131は、以下の式6で表される定数Cを用いて第1補正量を計算する。


[0043]
 第2補正量計算部132は、第1積分部122からn番目の歩行周期の速度データを受信する。第2補正量計算部132は、受信した速度データを用いてn番目の歩行周期における第2補正量を計算する。第2補正量は、遊脚期におけるドリフトを抑制し、足底接地時の速度がゼロになるように補正するための補正量である。第2補正量計算部132は、算出した第2補正量を減算部124に出力する。
[0044]
 第2補正量計算部132は、以下の式7で表される時刻tに関する関数f(t)を第2補正量の計算に用いる。式7において、関数f(t)は遊脚期、すなわち時刻t TO(n)~t IC(n+1)において定義される補正量であり、立脚期ではゼロとする。


[0045]
 図2のように、減算部124は、第1積分部122、補正量計算部123、および第2積分部125に接続される。減算部124は、第1積分部122から速度データを受信する。また、減算部124は、補正量計算部123から第1補正量および第2補正量を受信する。減算部124は、受信した速度データから、第1補正量と第2補正量とを減算して補正速度データを計算する。減算部124は、算出した補正速度データを第2積分部125に送信する。
[0046]
 減算部124は、以下の式8を用いて補正速度データv c(t)を計算する。


[0047]
 前述の通り、関数f(t)は遊脚期で定義され、立脚期ではゼロとしているので、立脚期と遊脚期の歩行フェーズでは異なる補正量が適用されることになる。
[0048]
 図2のように、第2積分部125は、減算部124に接続される。また、第2積分部125は、指標計算装置13に接続される。第2積分部125は、減算部124から補正速度データv c(t)を受信する。第2積分部125は、受信した補正速度データv c(t)を時間積分して軌跡データx(t)を計算する。第2積分部125は、算出した軌跡データx(t)を指標計算装置13に送信する。
[0049]
 第2積分部125は、以下の式9を用いて、踵接地の時刻t IC(n)から時刻tまでの期間において、補正速度データv c(t)をサンプリング周波数f sで除した値の総和を計算することによって軌跡データx(t)を計算する。


[0050]
 式9において、軌跡データx(t)は、時刻tにおける取得装置11の位置のxyz座標であり、以下の式10で表される。例えば、取得装置11が爪先に取り付けられている場合、軌跡データx(t)は爪先の位置を示す。


[0051]
 以上が、軌跡計算装置12の構成の一例についての説明である。なお、図2に示す軌跡計算装置12の構成は一例であって、本実施形態の軌跡計算装置12の構成をそのままの形態に限定するものではない。
[0052]
 続いて、軌跡計算装置12によって算出された軌跡データx(t)を用いて指標計算装置13が歩容指標を計算する一例について説明する。
[0053]
 指標計算装置13は、軌跡計算装置12から軌跡データx(t)を受信する。指標計算装置13は、受信した軌跡データx(t)を用いて、人の歩容を定量評価するための数値として歩幅Lや歩行速度vなどの歩容指標を計算する。
[0054]
 例えば、指標計算装置13は、以下の式11を用いて、歩幅Lを計算する。式11の分子は、重複歩距離と呼ばれ、歩幅のおよそ2倍である。重複歩距離は、踵接地から次の踵接地までの足部の移動量を示し、ストライド距離やストライド長とも呼ばれる。


[0055]
 また、例えば、指標計算装置13は、以下の式12を用いて、歩容指標として歩行速度vを計算する。


[0056]
 なお、指標計算装置13が計算する歩容指標は、歩幅や歩行速度に限定されない。例えば、指標計算装置13は、遊脚期における爪先と地面との最小距離を示し、転倒リスクとの相関が知られているToe Clearanceを歩容指標として計算してもよい。また、例えば、指標計算装置13は、脳卒中麻痺患者に見られる分回し歩行の程度を示す足部外側移動量を歩容指標として計算してもよい。
[0057]
 以上が、軌跡計算装置12によって算出された軌跡データx(t)を用いて指標計算装置13が歩容指標を計算する一例についての説明である。
[0058]
 〔補正量〕
 ここで、第1補正量および第2補正量を用いた速度データの補正について図面を参照しながら説明する。
[0059]
 図5は、歩行中の下肢荷重の参考値の時間変化を示すグラフである。t IC(n)、t FF(n)、t TO(n)、t IC(n+1)、t FF(n+1)は、歩行フェーズ検出部121が計算した歩行フェーズに関する時刻である。図5は、踵接地t IC(n)で荷重が増大して体重を支える立脚期に入り、遊脚期に向かって次第に荷重が小さくなり、爪先離地t TO(n)で荷重ゼロになる様子を示す。
[0060]
 図6は、第1積分部122が算出する速度データの一例である。上から、x軸(側方)、y軸(前後)、およびz軸(鉛直)方向の速度の時間変化を示す波形(以下、速度波形とも呼ぶ)の一例を示す。なお、図6の速度データは、図4の加速度データから求められたものではない。
[0061]
 図6のz軸方向の速度波形において、足底接地の代表時刻t FF(n)の速度に注目すると、足底接地時点では横滑りが発生しない限り足部は固定されているためにゼロになるはずであるが、正の値を示している。これは、式3において、初速(踵接地の瞬間における速度)をゼロと仮定して積分したが、実際には踵接地後も底屈により爪先は鉛直下向きに動いており、初速がゼロではなかったことに起因して生じた誤差である。
[0062]
 図7は、第1積分部122が算出した速度データに第1補正量を適用した際に得られる第1補正速度データv c1(t)である。第1補正速度データv c1(t)は、以下の式13によって算出される。


[0063]
 第1補正量は、初速を考慮し、立脚期における速度バイアスがゼロになるようにするための補正量である。図7の足底接地の代表時刻t FF(n)の各軸方向の速度に注目すると、速度バイアスがゼロになり、足底接地時に足部が固定されている状態に正しく対応することが分かる。
[0064]
 しかしながら、図7においては、次の歩行周期の足底接地の代表時刻t FF(n+1)における速度が非ゼロになっている。これは、遊脚期中にセンサの角度が変動することなどによる計測誤差が積分により蓄積したことに起因するドリフト誤差である。このドリフト誤差は、立脚期における誤差とは特性が異なるため、第1補正量では補正できない。
[0065]
 図8は、第1補正量で補正された速度データ(第1補正速度データ)に、さらに第2補正量を適用した第2補正速度データである。第2補正速度データでは、遊脚期におけるドリフト誤差が除去され、次の歩行周期の足底接地の代表時刻t FF(n+1)における速度がゼロに補正されている。
[0066]
 以上のように、第1補正量および第2補正量を用いて速度データを補正することによって、立脚期における速度バイアスをゼロとするとともに、遊脚期におけるドリフト誤差を除去することができる。
[0067]
 以上が、本実施形態の歩容計測システム1の構成についての説明である。なお、図1~図8を用いた歩容計測システム1の構成は一例であって、本実施形態の歩容計測システム1の構成をそのままの形態に限定するわけではない。
[0068]
 (動作)
 次に、本実施形態の歩容計測システム1の動作について図面を参照しながら説明する。図9は、歩容計測システム1の動作について説明するためのフローチャートである。図9のフローチャートに沿った説明においては、歩容計測システム1を構成する各構成要素を動作主体として説明する。なお、図9のフローチャートに沿った処理の動作主体を歩容計測システム1とみなしてもよい。
[0069]
 図9において、まず、取得装置11が、加速度データを取得する(ステップS11)。
[0070]
 次に、軌跡計算装置12の歩行フェーズ検出部121が、加速度データから歩行フェーズを検出する(ステップS12)。
[0071]
 次に、軌跡計算装置12の第1積分部122が、加速度データを時間積分して速度データを計算する(ステップS13)。
[0072]
 次に、軌跡計算装置12の補正量計算部123が、歩行フェーズおよび速度データを用いて第1補正量および第2補正量を計算する(ステップS14)。
[0073]
 次に、軌跡計算装置12の減算部124が、速度データから第1補正量と第2補正量とを減じて補正速度データを計算する(ステップS15)。
[0074]
 次に、軌跡計算装置12の第2積分部125が、補正速度データを時間積分して軌跡データを計算する(ステップS16)。
[0075]
 次に、指標計算装置13が、軌跡データから歩容指標を計算する(ステップS17)。
[0076]
 そして、送信装置14が、歩容指標を表示装置に送信する(ステップS18)。
[0077]
 以上が、本実施形態の歩容計測システム1の動作についての説明である。なお、図9のフローチャートに沿った歩容計測システム1の動作は一例であって、本実施形態の歩容計測システム1の動作をそのままの手法に限定するものではない。
[0078]
 以上のように、本実施形態の歩容計測システムは、軌跡計算装置および指標計算装置を備える。軌跡計算装置は、慣性計測ユニットによって計測される加速度データから少なくとも一つの歩行フェーズを検出するとともに、加速度データを時間積分して速度データを計算する。軌跡計算装置は、歩行フェーズと速度データとを用いてそれぞれの歩行フェーズに対応する補正量を計算し、それぞれの歩行フェーズに対応する速度データから補正量を減じて補正速度データを計算する。軌跡計算装置は、算出した補正速度データを時間積分して軌跡データを算出する。指標計算装置は、軌跡計算装置によって算出された軌跡データを用いて歩容指標を計算する。
[0079]
 本実施形態の軌跡計算装置は、歩行フェーズ検出部、第1積分部、補正量計算部、減算部、第2積分部を有する。歩行フェーズ検出部は、慣性計測ユニットから加速度データを取得し、取得した加速度データを用いて少なくとも一つの歩行フェーズを検出する。第1積分部は、慣性計測ユニットから加速度データを取得し、取得した加速度データを時間積分して速度データを計算する。補正量計算部は、歩行フェーズと速度データとを用いて、それぞれの歩行フェーズに対応する補正量を計算する。減算部は、各歩行フェーズに対応する補正量を速度データから減じて補正速度データを計算する。第2積分部は、補正速度データを時間積分して軌跡データを計算する。
[0080]
 本実施形態の歩行フェーズ検出部は、歩行フェーズとして立脚期と遊脚期とを検出する。補正量計算部は、立脚期における速度バイアスをゼロにするための第1補正量と、遊脚期におけるドリフトを抑制するための第2補正量とを計算し、算出した第1補正量と第2補正量とを速度データから減じて補正速度データを計算する。例えば、歩行フェーズ検出部は、踵接地から爪先離地までの期間を立脚期として検出し、爪先離地から踵接地までの期間を遊脚期として検出する。
[0081]
 本実施形態の歩容計測システムによれば、立脚期と遊脚期とで異なる特性を示すドリフトを除去することができるため、精度よく歩容を計測できる。
[0082]
 (第2の実施形態)
 次に、本発明の第2の実施形態に係る歩容計測システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の歩容計測システムは、角速度データを用いて加速度データを座標変換する点で第1の実施形態の歩容計測システムとは異なる。
[0083]
 (構成)
 図10は、本実施形態の歩容計測システム2の構成の一例を表す図である。図10のように、歩容計測システム2は、取得装置21、軌跡計算装置22、指標計算装置23、送信装置24を備える。以下においては、第1の実施形態の歩容計測システム1と同様の点については説明を省略する場合がある。
[0084]
 取得装置21は、ユーザの身体部分に装着される。取得装置21は、軌跡計算装置22に接続される。取得装置21は、加速度および角速度を計測し、計測した加速度および角速度を軌跡計算装置22に送信する。
[0085]
 例えば、取得装置21は、加速度計および角速度計を含むIMUによって実現される。例えば、取得装置21は、クリップ等を使用して靴に取り付けられたり、靴の中のインソールに内蔵されたりして、3方向の加速度および3軸の角速度を計測する。なお、取得装置11は、両足に取り付けられてもよいし、片足のみに取り付けられてもよい。
[0086]
 取得装置21に含まれる加速度計の計測範囲には、取得装置21の装着位置におけるユーザの歩行時の最大加速度が含まれることが好ましい。同様に、取得装置21に含まれる角速度計の計測範囲には、取得装置21の装着位置におけるユーザの歩行時の最大角速度が含まれることが好ましい。その理由は、取得装置21の計測範囲がユーザの動作に対応していないと、後述する軌跡計算の精度が低下するためである。なお、取得装置21が利用者の加速度および角速度を計測する時間間隔は、特に限定しない。
[0087]
 軌跡計算装置22は、取得装置21と指標計算装置23とに接続される。軌跡計算装置22は、取得装置21から加速度データおよび角速度データを受信する。取得装置21は、角速度データを用いて加速度データの座標系を世界座標系に座標変換して補正加速度データを生成する。軌跡計算装置22は、座標変換された補正加速度データを用いて軌跡データを計算する。軌跡計算装置22は、算出した軌跡データを指標計算装置23に送信する。軌跡計算装置22の具体的な機能や構成については後述する。
[0088]
 指標計算装置23は、軌跡計算装置22と送信装置24とに接続される。指標計算装置23は、軌跡計算装置22から軌跡データを受信する。指標計算装置23は、受信した軌跡データから歩容指標を計算する。例えば、指標計算装置23は、歩幅や歩行速度などを歩容指標として算出する。指標計算装置23は、算出した歩容指標を送信装置24に送信する。
[0089]
 送信装置24は、指標計算装置23から歩容指標を受信する。送信装置24は、指標計算装置23から受信した歩容指標を外部に送信する。
[0090]
 以上が、歩容計測システム2の構成の一例についての説明である。なお、図10の歩容計測システム2の構成は一例であって、本実施形態の歩容計測システム2の構成をそのままの形態に限定するものではない。
[0091]
 〔軌跡計算装置〕
 次に、軌跡計算装置22の構成の一例について図面を参照しながら説明する。図11は、軌跡計算装置22の構成の一例を示すブロック図である。図11のように、軌跡計算装置22は、座標変換部220、歩行フェーズ検出部221、第1積分部222、補正量計算部223、減算部224、第2積分部225を備える。
[0092]
 図11のように、座標変換部220は、取得装置21に接続される。また、座標変換部220は、歩行フェーズ検出部221および第1積分部222に接続される。座標変換部220は、取得装置21から加速度データおよび角速度データを取得する。座標変換部220は、角速度データを用いて、加速度データの座標系を世界座標系に座標変換して補正加速度データを生成する。座標変換部220が生成する補正加速度データは、世界座標系に対するIMUの姿勢を考慮した加速度データに相当する。座標変換部220は、補正加速度データを歩行フェーズ検出部221および第1積分部222に送信する。
[0093]
 図12は、1歩行周期における右足の爪先部分に装着された取得装置11によって計測される加速度の時間変化を示すデータ(以下、加速度波形とも呼ぶ)と角速度の時間変化を示すデータ(以下、角速度波形とも呼ぶ)との一例である。図12から分かるように、踵接地および爪先離地の瞬間に大きな加速度・角速度が生じる。
[0094]
 例えば、座標変換部220は、以下の非特許文献1などに開示されたMadgwickの手法を用いて加速度データを補正する。
非特許文献1:S. Madgwick, A. Harrison, R. Vaidyanathan, “Estimation of IMU and MARG orientation using a gradient descent algorithm,” 2011 IEEE International Conference on Rehabilitation Robotics, Rehab Week Zurich, ETH Zurich Science City, Switzerland, June 29 - July 1, pp.179-185, 2011.
 一般的な手法では、角速度の積分を用いてIMUの姿勢を計算する。しかしながら、角速度の計測データには、主にバイアスに起因する誤差があり、その誤差は積分によって蓄積される。Madgwickの手法では、重力加速度を基準にして、角速度の計測データと加速度の計測データとを統合利用することにより、誤差の蓄積を低減する。
[0095]
 例えば、座標変換部220は、上述の式4で表されるIMU座標系(固体座標系とも呼ぶ)における加速度データa(t)を、以下の式14を用いて世界座標系における補正加速度データa c(t)に座標変換する。ただし、R -1(t)は、3次元の回転行列R(t)の逆行列である。


[0096]
 図13は、座標変換部220が生成する補正加速度データの一例である。図13のグラフは、上から順番に、x軸(側方)、y軸(前後)、およびz軸(鉛直)方向の補正加速度の時間変化を示す波形(以下、補正加速度波形とも呼ぶ)の一例を示す。なお、図13の補正加速度データは、図12の加速度データおよび角速度から求められたものではない。
[0097]
 歩行フェーズ検出部221は、座標変換部220と補正量計算部223とに接続される。歩行フェーズ検出部221は、座標変換部220から補正加速度データを受信する。歩行フェーズ検出部221は、受信した補正加速度データから歩行フェーズを検出する。歩行フェーズ検出部221は、検出した歩行フェーズを補正量計算部223に送信する。
[0098]
 歩行フェーズ検出部221は、加速度波形のピーク検出を行う。歩行フェーズ検出部221は、検出したピークの最大値の絶対値が一定以上である場合に、検出されたピークが最大になる時刻(以下、ピーク最大時刻と呼ぶ)が踵接地または爪先離地の瞬間であると判定する。
[0099]
 次に、歩行フェーズ検出部221は、ピーク最大時刻から所定の期間前の時刻までの加速度の変動量V1と、ピーク最大時刻から所定の期間後の時刻までの加速度の変動量V2とを比較する。踵接地より前の時刻は遊脚期であるため、足部の移動のために加速度の変動量が大きくなる。それに対して、踵接地より後の時刻は立脚期であるため、足部は動かないので加速度の変動が生じない。そのため、歩行フェーズ検出部221は、変動量V1が変動量V2に対して大きければ、ピーク最大時刻は踵接地であると判定する。また、歩行フェーズ検出部221は、変動量V1が変動量V2に対して小さければ、ピーク最大時刻は爪先離地であると判定する。
[0100]
 歩行フェーズ検出部221は、踵接地から爪先離地までの期間を立脚期、爪先離地から踵接地までの期間を遊脚期と判定する。
[0101]
 以上のようにして、歩行フェーズ検出部221は、立脚期と遊脚期の歩行フェーズを検出できる。なお、上記においては、歩行フェーズが立脚期と遊脚期とで構成されるものとし、立脚期と遊脚期と検出する方法を示したが、歩行フェーズ検出部221による歩行フェーズの検出方法は上記の手法に限定されない。
[0102]
 第1積分部222は、座標変換部220、補正量計算部223、および減算部224に接続される。第1積分部222は、座標変換部220から補正加速度データを受信する。第1積分部222は、受信した加速度データを時間積分して速度データを計算する。第1積分部222は、算出した速度データを補正量計算部223および減算部224に送信する。
[0103]
 補正量計算部223は、歩行フェーズ検出部221、第1積分部222、および減算部224に接続される。図11のように、補正量計算部223は、第1補正量計算部231および第2補正量計算部232を有する。補正量計算部223は、歩行フェーズ検出部221および第1積分部222から受信するデータを用いて補正量を計算する。補正量計算部223は、算出した補正量を減算部224に送信する。
[0104]
 第1補正量計算部231は、歩行フェーズ検出部221からn番目の歩行周期の歩行フェーズを受信する。補正量計算部223は、受信した歩行フェーズを用いてn番目の歩行周期における第1補正量を計算する。第1補正量は、初速を考慮し、立脚期における速度バイアスがゼロになるようにするための補正量である。第1補正量計算部231は、算出した第1補正量を減算部224に出力する。
[0105]
 第2補正量計算部232は、第1積分部222からn番目の歩行周期の速度データを受信する。第2補正量計算部232は、受信した速度データを用いてn番目の歩行周期における第2補正量を計算する。第2補正量は、遊脚期におけるドリフトを抑制し、足底接地時の速度がゼロになるように補正するための補正量である。第2補正量計算部232は、算出した第2補正量を減算部224に出力する。
[0106]
 減算部224は、第1積分部222、補正量計算部223、および第2積分部225に接続される。減算部224は、第1積分部222から速度データを受信する。また、減算部224は、補正量計算部223から第1補正量および第2補正量を受信する。減算部224は、受信した速度データから、第1補正量と第2補正量とを減算して補正速度データを計算する。減算部124は、算出した補正速度データを第2積分部225に送信する。
[0107]
 第2積分部225は、減算部224に接続される。また、第2積分部225は、指標計算装置23に接続される。第2積分部225は、減算部224から補正速度データv c(t)を受信する。第2積分部225は、受信した補正速度データv c(t)を時間積分して軌跡データx(t)を計算する。第2積分部225は、算出した軌跡データx(t)を指標計算装置23に送信する。
[0108]
 以上が、軌跡計算装置22の構成の一例についての説明である。なお、図11に示す軌跡計算装置22の構成は一例であって、本実施形態の軌跡計算装置22の構成をそのままの形態に限定するものではない。
[0109]
 指標計算装置23は、軌跡計算装置22から軌跡データx(t)を受信する。指標計算装置23は、受信した軌跡データx(t)を用いて、人の歩容を定量評価するための数値として歩幅Lや歩行速度vなどの歩容指標を計算する。
[0110]
 ここで、軌跡計算装置22の変形例について図面を参照しながら説明する。図14は、変形例の軌跡計算装置22-2の構成の一例を示すブロック図である。図14の軌跡計算装置22-2は、歩行フェーズ検出部221が取得装置21から加速度データを取得し、その加速度データを用いて歩行フェーズを検出する点で図11の軌跡計算装置22とは異なる。軌跡計算装置22-2のその他の点は軌跡計算装置22と同様であるため、詳細な説明は省略する。
[0111]
 以上が、本実施形態の歩容計測システム1の構成についての説明である。なお、図10~図11を用いた歩容計測システム2の構成は一例であって、本実施形態の歩容計測システム2の構成をそのままの形態に限定するわけではない。
[0112]
 (動作)
 次に、本実施形態の歩容計測システム2の動作について図面を参照しながら説明する。図15は、歩容計測システム2の動作について説明するためのフローチャートである。図15のフローチャートに沿った説明においては、歩容計測システム2を構成する各構成要素を動作主体として説明する。なお、図15のフローチャートに沿った処理の動作主体を歩容計測システム2とみなしてもよい。
[0113]
 図15において、まず、取得装置21が、加速度データおよび角速度データを取得する(ステップS21)。
[0114]
 次に、座標変換部20が、加速度データと角速度データを用いて補正加速度データを計算する(ステップS22)。
[0115]
 次に、軌跡計算装置22の歩行フェーズ検出部121が、補正加速度データから歩行フェーズを検出する(ステップS23)。
[0116]
 次に、軌跡計算装置22の第1積分部222が、補正加速度データを時間積分して速度データを計算する(ステップS24)。
[0117]
 次に、軌跡計算装置22の補正量計算部223が、歩行フェーズおよび速度データを用いて第1補正量および第2補正量を計算する(ステップS25)。
[0118]
 次に、軌跡計算装置22の減算部224が、速度データから第1補正量と第2補正量とを減じて補正速度データを計算する(ステップS26)。
[0119]
 次に、軌跡計算装置22の第2積分部225が、補正速度データを時間積分して軌跡データを計算する(ステップS27)。
[0120]
 次に、指標計算装置23が、軌跡データから歩容指標を計算する(ステップS28)。
[0121]
 そして、送信装置24が、歩容指標を表示装置に送信する(ステップS29)。
[0122]
 以上が、本実施形態の歩容計測システム2の動作についての説明である。なお、図15のフローチャートに沿った歩容計測システム2の動作は一例であって、本実施形態の歩容計測システム2の動作をそのままの手法に限定するものではない。
[0123]
 以上のように、本実施形態の歩容計測システムの軌跡計算装置は、歩行フェーズ検出部、第1積分部、補正量計算部、減算部、第2積分部に加えて、座標変換部を有する。座標変換部は、慣性計測ユニットから加速度データおよび角速度データを取得し、取得した角速度データを用いて、加速度データを世界座標系の補正加速度データに座標変換する。歩行フェーズ検出部は、座標変換部から補正加速度データを取得し、取得した補正加速度データを用いて少なくとも一つの歩行フェーズを検出する。第1積分部は、座標変換部から補正加速度データを取得し、取得した補正加速度データを時間積分して速度データを計算する。補正量計算部は、歩行フェーズと速度データとを用いて、それぞれの歩行フェーズに対応する補正量を計算する。減算部は、各歩行フェーズに対応する補正量を速度データから減じて補正速度データを計算する。第2積分部は、補正速度データを時間積分して軌跡データを計算する。
[0124]
 本実施形態の歩容計測システムの別の形態の軌跡計算装置において、座標変換部は、慣性計測ユニットから加速度データおよび角速度データを取得し、取得した角速度データを用いて、加速度データを世界座標系の補正加速度データに座標変換する。歩行フェーズ検出部は、慣性計測ユニットから加速度データを取得し、取得した補正加速度データを用いて少なくとも一つの歩行フェーズを検出する。第1積分部は、座標変換部から補正加速度データを取得し、取得した補正加速度データを時間積分して速度データを計算する。補正量計算部は、歩行フェーズと速度データとを用いて、それぞれの歩行フェーズに対応する補正量を計算する。減算部は、各歩行フェーズに対応する補正量を速度データから減じて補正速度データを計算する。第2積分部は、補正速度データを時間積分して軌跡データを計算する。
[0125]
 例えば、本実施形態の歩容計測システムの座標変換部は、Madgwickの手法を用いて、加速度データを世界座標系の補正加速度データに座標変換する。
[0126]
 本実施形態の歩容計測システムにおいては、座標変換部が世界座標系に対するIMUの姿勢変化を検出して加速度データを補正することにより、IMUの姿勢変化の影響がなくなる。そのため、本実施形態の歩容計測システムによれば、IMUを取り付けする姿勢を任意に設定できる。また、本実施形態の歩容計測システムによれば、歩行者が底背屈したり、歩行中にセンサがずれたりしてIMUの姿勢が変化した場合の歩容計算精度が向上する。
[0127]
 (第3の実施形態)
 次に、本発明の第3の実施形態に係る歩容計測システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の歩容計測システムは、第1~第2の実施形態の歩容計測システムから取得装置および送信装置を除いた構成を有する。
[0128]
 図16は、本実施形態の歩容計測システム30の構成を示すブロック図である。図16のように、歩容計測システム30は、軌跡計算装置32および指標計算装置33を備える。歩容計測システム30は、取得装置31と送信装置34とに接続される。取得装置31および送信装置34は、第1の実施形態の歩容計測システム1の取得装置11および送信装置14と同様の構成である。例えば、取得装置11は、慣性計測ユニットを含む。
[0129]
 軌跡計算装置32は、取得装置31に接続される。また、軌跡計算装置32は、指標計算装置33に接続される。軌跡計算装置32は、取得装置31から加速度データを受信する。軌跡計算装置32は、慣性計測ユニットによって計測される加速度データから少なくとも一つの歩行フェーズを検出するとともに、加速度データを時間積分して速度データを計算する。軌跡計算装置32は、歩行フェーズと速度データとを用いてそれぞれの歩行フェーズに対応する補正量を計算し、それぞれの歩行フェーズに対応する速度データから補正量を減じて補正速度データを計算する。軌跡計算装置32は、算出した補正速度データを時間積分して軌跡データを算出する。軌跡計算装置32は、算出した軌跡データを指標計算装置33に送信する。
[0130]
 指標計算装置33は、軌跡計算装置32に接続される。また、指標計算装置33は、送信装置34に接続される。指標計算装置33は、軌跡計算装置32から軌跡データを受信する。指標計算装置33は、受信した軌跡データを用いて歩容指標を計算する。例えば、指標計算装置33は、歩幅や歩行速度などを歩容指標として算出する。指標計算装置33は、算出した歩容指標を送信装置34に送信する。なお、指標計算装置33が計算した歩容指標を外部に送信するように構成してもよい。
[0131]
 以上が、歩容計測システム30の構成の一例についての説明である。なお、図16の歩容計測システム30の構成は一例であって、本実施形態の歩容計測システム30の構成をそのままの形態に限定するものではない。
[0132]
 以上のように、本実施形態の歩容計測システムは、軌跡計算装置および指標計算装置を備える。軌跡計算装置は、慣性計測ユニットによって計測される加速度データから少なくとも一つの歩行フェーズを検出するとともに、加速度データを時間積分して速度データを計算する。軌跡計算装置は、歩行フェーズと速度データとを用いてそれぞれの歩行フェーズに対応する補正量を計算し、それぞれの歩行フェーズに対応する速度データから補正量を減じて補正速度データを計算する。軌跡計算装置は、算出した補正速度データを時間積分して軌跡データを算出する。指標計算装置は、軌跡計算装置によって算出された軌跡データを用いて歩容指標を計算する。
[0133]
 本実施形態の歩容計測システムによれば、立脚期と遊脚期とで異なる特性を示すドリフトを除去することができるため、精度よく歩容を計測できる。
[0134]
 (ハードウェア)
 ここで、本発明の各実施形態に係る軌跡計算装置および指標計算装置の処理を実行するハードウェア構成について、図17の情報処理装置90を一例として挙げて説明する。なお、図17の情報処理装置90は、各実施形態の軌跡計算装置および指標計算装置の処理を実行するための構成例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
[0135]
 図17のように、情報処理装置90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95および通信インターフェース96を備える。図17においては、インターフェースをI/F(Interface)と略して表記する。プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、バス99を介して互いにデータ通信可能に接続される。また、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93および入出力インターフェース95は、通信インターフェース96を介して、インターネットやイントラネットなどのネットワークに接続される。
[0136]
 プロセッサ91は、補助記憶装置93等に格納されたプログラムを主記憶装置92に展開し、展開されたプログラムを実行する。本実施形態においては、情報処理装置90にインストールされたソフトウェアプログラムを用いる構成とすればよい。プロセッサ91は、本実施形態に係る軌跡計算装置および指標計算装置による処理を実行する。
[0137]
 主記憶装置92は、プログラムが展開される領域を有する。主記憶装置92は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリとすればよい。また、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの不揮発性メモリを主記憶装置92として構成・追加してもよい。
[0138]
 補助記憶装置93は、種々のデータを記憶する。補助記憶装置93は、ハードディスクやフラッシュメモリなどのローカルディスクによって構成される。なお、種々のデータを主記憶装置92に記憶させる構成とし、補助記憶装置93を省略することも可能である。
[0139]
 入出力インターフェース95は、情報処理装置90と周辺機器とを接続するためのインターフェースである。通信インターフェース96は、規格や仕様に基づいて、インターネットやイントラネットなどのネットワークを通じて、外部のシステムや装置に接続するためのインターフェースである。入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、外部機器と接続するインターフェースとして共通化してもよい。
[0140]
 情報処理装置90には、必要に応じて、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力機器を接続するように構成してもよい。それらの入力機器は、情報や設定の入力に使用される。なお、タッチパネルを入力機器として用いる場合は、表示機器の表示画面が入力機器のインターフェースを兼ねる構成とすればよい。プロセッサ91と入力機器との間のデータ通信は、入出力インターフェース95に仲介させればよい。
[0141]
 また、情報処理装置90には、情報を表示するための表示機器を備え付けてもよい。表示機器を備え付ける場合、情報処理装置90には、表示機器の表示を制御するための表示制御装置(図示しない)が備えられていることが好ましい。表示機器は、入出力インターフェース95を介して情報処理装置90に接続すればよい。
[0142]
 また、情報処理装置90には、必要に応じて、ディスクドライブを備え付けてもよい。ディスクドライブは、バス99に接続される。ディスクドライブは、プロセッサ91と図示しない記録媒体(プログラム記録媒体)との間で、記録媒体からのデータ・プログラムの読み出し、情報処理装置90の処理結果の記録媒体への書き込みなどを仲介する。記録媒体は、例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体で実現できる。また、記録媒体は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)カードなどの半導体記録媒体や、フレキシブルディスクなどの磁気記録媒体、その他の記録媒体によって実現してもよい。
[0143]
 以上が、本発明の各実施形態に係る軌跡計算装置および指標計算装置を可能とするためのハードウェア構成の一例である。なお、図17のハードウェア構成は、各実施形態に係る軌跡計算装置および指標計算装置の演算処理を実行するためのハードウェア構成の一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。また、各実施形態に係る軌跡計算装置および指標計算装置に関する処理をコンピュータに実行させるプログラムも本発明の範囲に含まれる。さらに、各実施形態に係るプログラムを記録したプログラム記録媒体も本発明の範囲に含まれる。
[0144]
 各実施形態の軌跡計算装置および指標計算装置の構成要素は、任意に組み合わせることができる。また、各実施形態の軌跡計算装置および指標計算装置の構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよいし、回路によって実現してもよい。
[0145]
 以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

符号の説明

[0146]
 1、2  歩容計測システム
 11、21、31  取得装置
 12、22、32  軌跡計算装置
 13、23、33  指標計算装置
 14、24、34  送信装置
 121、221  歩行フェーズ検出部
 122、222  第1積分部
 123、223  補正量計算部
 124、224  減算部
 125、225  第2積分部
 131、231  第1補正量計算部
 132、232  第2補正量計算部
 220  座標変換部

請求の範囲

[請求項1]
 慣性計測ユニットによって計測される加速度データから少なくとも一つの歩行フェーズを検出するとともに、前記加速度データを時間積分して速度データを計算し、前記歩行フェーズと前記速度データとを用いてそれぞれの前記歩行フェーズに対応する補正量を計算し、それぞれの前記歩行フェーズに対応する前記速度データから前記補正量を減じて補正速度データを計算し、算出した前記補正速度データを時間積分して軌跡データを算出する軌跡計算装置と、
 前記軌跡計算装置によって算出された前記軌跡データを用いて歩容指標を計算する指標計算装置とを備える歩容計測システム。
[請求項2]
 前記慣性計測ユニットから前記加速度データを取得し、取得した前記加速度データを用いて少なくとも一つの前記歩行フェーズを検出する歩行フェーズ検出手段と、
 前記慣性計測ユニットから前記加速度データを取得し、取得した前記加速度データを時間積分して前記速度データを計算する第1積分手段と、
 前記歩行フェーズと前記速度データとを用いて、それぞれの前記歩行フェーズに対応する前記補正量を計算する補正量計算手段と、
 前記各歩行フェーズに対応する補正量を前記速度データから減じて前記補正速度データを計算する減算手段と、
 前記補正速度データを時間積分して前記軌跡データを計算する第2積分手段とを有する請求項1に記載の歩容計測システム。
[請求項3]
 前記歩行フェーズ検出手段は、
 前記歩行フェーズとして立脚期と遊脚期とを検出し、
 前記補正量計算手段は、
 前記立脚期における速度バイアスをゼロにするための第1補正量と、前記遊脚期におけるドリフトを抑制するための第2補正量とを計算し、算出した前記第1補正量と前記第2補正量とを前記速度データから減じて前記補正速度データを計算する請求項2に記載の歩容計測システム。
[請求項4]
 前記歩行フェーズ検出手段は、
 踵接地から爪先離地までの期間を前記立脚期として検出し、
 爪先離地から踵接地までの期間を前記遊脚期として検出する請求項3に記載の歩容計測システム。
[請求項5]
 前記慣性計測ユニットから前記加速度データおよび角速度データを取得し、取得した前記角速度データを用いて、前記加速度データを世界座標系の補正加速度データに座標変換する座標変換手段と、
 前記座標変換手段から前記補正加速度データを取得し、取得した前記補正加速度データを用いて少なくとも一つの前記歩行フェーズを検出する歩行フェーズ検出手段と、
 前記座標変換手段から前記補正加速度データを取得し、取得した前記補正加速度データを時間積分して前記速度データを計算する第1積分手段と、
 前記歩行フェーズと前記速度データとを用いて、それぞれの前記歩行フェーズに対応する前記補正量を計算する補正量計算手段と、
 前記各歩行フェーズに対応する補正量を前記速度データから減じて前記補正速度データを計算する減算手段と、
 前記補正速度データを時間積分して前記軌跡データを計算する第2積分手段とを有する請求項1に記載の歩容計測システム。
[請求項6]
 前記慣性計測ユニットから前記加速度データおよび角速度データを取得し、取得した前記角速度データを用いて、前記加速度データを世界座標系の補正加速度データに座標変換する座標変換手段と、
 前記慣性計測ユニットから前記加速度データを取得し、取得した前記補正加速度データを用いて少なくとも一つの前記歩行フェーズを検出する歩行フェーズ検出手段と、
 前記座標変換手段から前記補正加速度データを取得し、取得した前記補正加速度データを時間積分して前記速度データを計算する第1積分手段と、
 前記歩行フェーズと前記速度データとを用いて、それぞれの前記歩行フェーズに対応する前記補正量を計算する補正量計算手段と、
 前記各歩行フェーズに対応する補正量を前記速度データから減じて前記補正速度データを計算する減算手段と、
 前記補正速度データを時間積分して前記軌跡データを計算する第2積分手段とを有する請求項1に記載の歩容計測システム。
[請求項7]
 前記座標変換手段は、
 Madgwickの手法を用いて、前記加速度データを世界座標系の補正加速度データに座標変換する請求項5または6に記載の歩容計測システム。
[請求項8]
 前記慣性計測ユニットを含み、前記慣性計測ユニットによって少なくとも前記加速度データを取得する取得装置と、
 前記指標計算装置によって算出される前記歩容指標を表示する表示装置とを備える請求項1乃至7のいずれか一項に記載の歩容計測システム。
[請求項9]
 慣性計測ユニットによって計測される加速度データから少なくとも一つの歩行フェーズを検出し、
 前記加速度データを時間積分して速度データを計算し、
 前記歩行フェーズと前記速度データとを用いてそれぞれの前記歩行フェーズに対応する補正量を計算し、
 それぞれの前記歩行フェーズに対応する前記速度データから前記補正量を減じて補正速度データを計算し、
 算出した前記補正速度データを時間積分して軌跡データを算出し、
 算出された前記軌跡データを用いて歩容指標を計算する歩容計測方法。
[請求項10]
 慣性計測ユニットによって計測される加速度データから少なくとも一つの歩行フェーズを検出する処理と、
 前記加速度データを時間積分して速度データを計算する処理と、
 前記歩行フェーズと前記速度データとを用いてそれぞれの前記歩行フェーズに対応する補正量を計算する処理と、
 それぞれの前記歩行フェーズに対応する前記速度データから前記補正量を減じて補正速度データを計算する処理と、
 算出した前記補正速度データを時間積分して軌跡データを算出する処理と、
 算出された前記軌跡データを用いて歩容指標を計算する処理とをコンピュータに実行させるプログラムを記録させたプログラム記録媒体。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]