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1. WO2020084669 - ガイドレール加工装置及びガイドレール加工方法

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明 細 書

発明の名称 ガイドレール加工装置及びガイドレール加工方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133  

符号の説明

0134  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : ガイドレール加工装置及びガイドレール加工方法

技術分野

[0001]
 この発明は、ガイドレールに対して加工を施すガイドレール加工装置及びガイドレール加工方法に関するものである。

背景技術

[0002]
 従来のレール研磨機では、車両の速度が設定速度以上になると、研磨部がレールに押し付けられ、レールの研磨が開始される。また、車両の速度が設定速度未満になると、研磨部がレールから離され、レールの研磨が中止される(例えば、特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開昭59-192103号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 上記のような従来のレール研磨機の研磨対象は、車両用のレール、即ち水平に設置されたレールである。これに対して、例えばエレベータの昇降体を案内するガイドレールは、立てて設置されている。このため、加工装置の移動速度のみに基づいて加工の開始及び中止を判定した場合、安定した加工を施すことは難しい。
[0005]
 この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、立てて設置されているガイドレールに対して、より安定した加工を施すことができるガイドレール加工装置及びガイドレール加工方法を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 この発明に係るガイドレール加工装置は、フレームと、ガイドレールに接する加工位置とガイドレールから離れる離隔位置との間で移動可能にフレームに設けられており、ガイドレールに加工を施す加工具とを有しており、ガイドレールに沿って移動される加工装置本体、ガイドレールに対する加工装置本体の移動方向及び移動速度を検出する移動検出装置、及び移動検出装置からの情報に基づいて、加工位置と離隔位置との間で加工具を移動させる加工制御装置を備えている。
 また、この発明に係るガイドレール加工装置は、フレームと、フレームに設けられており、ガイドレールに対して加工を施す加工具とを有しており、移動装置によってガイドレールに沿って移動される加工装置本体、加工装置本体がガイドレールから外れたことを検出する外れ検出器、及び外れ検出器からの情報に基づいて、移動装置及び加工装置本体の少なくともいずれか一方を制御する加工制御装置を備えている。
 また、この発明に掛かるガイドレール加工方法は、フレームと、フレームに設けられている加工具とを有している加工装置本体を、立てて設置されているガイドレールにセットする工程、加工装置本体をガイドレールに沿って移動させるとともに、ガイドレールに対する加工装置本体の移動方向及び移動速度を検出する工程、及び加工装置本体の移動方向が予め指定された方向であり、かつ、加工装置本体の移動速度が設定速度以上であるときに、加工具をガイドレールに接触させて、加工具によりガイドレールに加工を施す工程を含む。
 また、この発明に係るガイドレール加工方法は、フレームと、フレームに設けられている加工具とを有している加工装置本体を、立てて設置されているガイドレールにセットする工程、加工装置本体をガイドレールに沿って移動させながら加工具によりガイドレールに加工を施すとともに、加工装置本体がガイドレールから外れたかどうかを監視する工程、及びガイドレールへの加工中に加工装置本体がガイドレールから外れた場合に、加工具による加工と、加工装置本体の移動との少なくともいずれか一方を停止させる工程を含む。

発明の効果

[0007]
 この発明によれば、立てて設置されているガイドレールに対して、より安定した加工を施すことができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] この発明の実施の形態1によるエレベータを示す構成図である。
[図2] 図1のII-II線に沿うかごガイドレールの断面図である。
[図3] 実施の形態1のガイドレール加工装置を示すブロック図である。
[図4] 図1の加工装置本体の詳細な構成を示す斜視図である。
[図5] 図4の加工装置本体を図4とは異なる角度から見た斜視図である。
[図6] 図4の加工装置本体を図4及び図5とは異なる角度から見た斜視図である。
[図7] 図4の加工装置本体を図4~6とは異なる角度から見た斜視図である。
[図8] 図4の加工装置本体をかごガイドレールにセットした状態を示す斜視図である。
[図9] 図5の加工装置本体をかごガイドレールにセットした状態を示す斜視図である。
[図10] 図6の加工装置本体をかごガイドレールにセットした状態を示す斜視図である。
[図11] 図8の加工具とかごガイドレールとの接触状態を示す断面図である。
[図12] 実施の形態1のガイドレール加工方法を示すフローチャートである。
[図13] 図12のステップS5の状態を模式的に示す構成図である。
[図14] 図12のステップS6の状態を模式的に示す構成図である。
[図15] 図12のステップS10の状態を模式的に示す構成図である。
[図16] この発明の実施の形態2によるガイドレール加工装置を示すブロック図である。
[図17] 図16の加工装置本体を示す斜視図である。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
 実施の形態1.
 図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータを示す構成図であり、リニューアル工事中の状態を示している。図1において、昇降路1内には、一対のかごガイドレール2が垂直に立てて設置されている。各かごガイドレール2は、複数本のレール部材を上下方向に継ぎ合わせて構成されている。また、各かごガイドレール2は、複数のレールブラケット9を介して昇降路壁に対して固定されている。
[0010]
 昇降体であるかご3は、一対のかごガイドレール2間に配置されている。また、かご3は、かごガイドレール2に沿って昇降路1内を昇降する。
[0011]
 かご3の上部には、懸架体4の第1の端部が接続されている。懸架体4としては、複数本のロープ又は複数本のベルトが用いられている。懸架体4の第2の端部には、図示しない釣合おもりが接続されている。かご3及び釣合おもりは、懸架体4により昇降路1内に吊り下げられている。
[0012]
 懸架体4の中間部は、図示しない巻上機の駆動シーブに巻き掛けられている。かご3及び釣合おもりは、駆動シーブを回転させることにより、昇降路1内を昇降する。昇降路1内には、図示しない一対の釣合おもりガイドレールが垂直に立てて設置されている。釣合おもりは、釣合おもりガイドレールに沿って昇降路1内を昇降する。
[0013]
 かご3の下部には、非常止め装置5が搭載されている。非常止め装置5は、一対のかごガイドレール2を把持することにより、かご3を非常停止させる。
[0014]
 かご3の上部の幅方向両端部とかご3の下部の幅方向両端部とには、かごガイドレール2に接するガイド装置6がそれぞれ取り付けられている。各ガイド装置6としては、スライディングガイドシュー又はローラガイド装置が用いられている。
[0015]
 かご3の下方には、かごガイドレール2に対して加工を施す加工装置本体7が設けられている。図1では加工装置本体7を単なるボックスで示しているが、詳細な構成は後述する。
[0016]
 加工装置本体7は、吊り下げ部材8を介して、かご3の下部から昇降路1内に吊り下げられている。吊り下げ部材8としては、可撓性を有する紐状の部材、例えば、ロープ、ワイヤ又はベルトが用いられる。
[0017]
 かご3は、加工装置本体7の上方に位置しており、加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させる。
[0018]
 図2は、図1のII-II線に沿うかごガイドレール2の断面図である。かごガイドレール2は、ブラケット固定部2aと、案内部2bとを有している。ブラケット固定部2aは、レールブラケット9に固定される部分である。案内部2bは、ブラケット固定部2aの幅方向中央からかご3側へ直角に突出し、かご3の昇降を案内する。また、案内部2bは、かご3の非常停止時に非常止め装置5により把持される。
[0019]
 さらに、案内部2bは、互いに対向する一対の制動面2cと、先端面2dとを有している。先端面2dは、案内部2bのブラケット固定部2aとは反対側、即ちかご3側の端面である。一対の制動面2c及び先端面2dは、かご3の昇降時に、ガイド装置6が接する案内面として機能する。また、一対の制動面2cは、かご3の非常停止時に非常止め装置5が接する面である。
[0020]
 図3は、実施の形態1のガイドレール加工装置100を示すブロック図である。ガイドレール加工装置100は、加工装置本体7、吊り下げ部材8、移動検出装置51、及び加工制御装置52を有している。なお、図3では、吊り下げ部材8を省略している。
[0021]
 移動検出装置51は、かごガイドレール2に対する加工装置本体7の移動方向及び移動速度を検出する。加工制御装置52は、移動検出装置51からの情報に基づいて、加工装置本体7を制御する。また、加工制御装置52は、例えばコンピュータを有している。
[0022]
 ガイドレール加工装置100は、昇降路1に設置された状態のかごガイドレール2に加工を施す際に使用されるもので、エレベータの通常運転時には撤去される。
[0023]
 図4は、図1の加工装置本体7の詳細な構成を示す斜視図である。図5は、図4の加工装置本体7を図4とは異なる角度から見た斜視図である。図6は、図4の加工装置本体7を図4及び図5とは異なる角度から見た斜視図である。図7は、図4の加工装置本体7を図4~6とは異なる角度から見た斜視図である。
[0024]
 加工装置本体7は、フレーム11、接続具12、加工具13、加工具駆動装置14、第1のガイドローラ15、第2のガイドローラ16、第1の押付ローラ17、第2の押付ローラ18、第1の先端面ローラ19、及び第2の先端面ローラ20を有している。
[0025]
 フレーム11は、フレーム本体21とフレーム分割体22とを有している。接続具12、加工具13、加工具駆動装置14、第1のガイドローラ15、第2のガイドローラ16、第1の先端面ローラ19、及び第2の先端面ローラ20は、フレーム本体21に設けられている。
[0026]
 第1の押付ローラ17及び第2の押付ローラ18は、フレーム分割体22に設けられている。
[0027]
 接続具12は、フレーム本体21の上端部に設けられている。接続具12には、吊り下げ部材8が接続される。
[0028]
 加工具駆動装置14は、フレーム本体21の加工具13とは反対側に配置されている。また、加工具駆動装置14は、加工具13を回転させる。加工具駆動装置14としては、例えば電動モータが用いられている。
[0029]
 加工具13は、制動面2cに加工を施す。加工具13としては、砥石が用いられる。砥石としては、外周面に多数の砥粒が設けられている円筒状の平形砥石が用いられる。また、加工具13として、切削工具等を用いてもよい。
[0030]
 加工具13の外周面を制動面2cに接触させた状態で加工具13を回転させることにより、制動面2cの少なくとも一部、即ち一部又は全面を削り取ることができる。これにより、例えば制動面2cの表面粗さを粗くし、非常止め装置5に対する制動面2cの摩擦係数をより適正な値にすることができる。
[0031]
 フレーム本体21には、図示しないカバーが設けられている。加工具13により制動面2cに加工を施す際には、加工屑が発生する。カバーは、加工屑が加工装置本体7の周囲に散乱することを防止する。
[0032]
 第1のガイドローラ15及び第2のガイドローラ16は、加工具13と並んでフレーム本体21に設けられている。吊り下げ部材8によりフレーム11を吊り下げた状態で、第1のガイドローラ15は加工具13の上方に配置され、第2のガイドローラ16は加工具13の下方に配置される。加工具13は、第1のガイドローラ15と第2のガイドローラ16との中間に配置されている。
[0033]
 第1のガイドローラ15及び第2のガイドローラ16は、加工具13とともに制動面2cに接することにより、加工具13の外周面を制動面2cに平行に接触させる。即ち、加工具13の幅方向全体で加工具13の外周面を制動面2cに均等に接触させる。
[0034]
 ガイドローラ15,16の制動面2cとの接触部である2本の線分と、加工具13の制動面2cとの接触部である1本の線分とは、1つの平面内に存在できるように設定されている。
[0035]
 第1の押付ローラ17は、第1のガイドローラ15との間に案内部2bを挟み込む。第2の押付ローラ18は、第2のガイドローラ16との間に案内部2bを挟み込む。即ち、加工具13、第1のガイドローラ15、及び第2のガイドローラ16が、加工対象となっている側の制動面2cに接するとき、第1の押付ローラ17及び第2の押付ローラ18は、反対側の制動面2cに接する。
[0036]
 加工具13及びローラ15,16,17,18の回転軸は、互いに平行又はほぼ平行、かつ、かごガイドレール2の加工時には水平又はほぼ水平である。
[0037]
 第1の先端面ローラ19は、フレーム本体21の上端部に設けられている。第2の先端面ローラ20は、フレーム本体21の下端部に設けられている。即ち、第1及び第2の先端面ローラ19,20は、上下方向に互いに間隔をおいて配置されている。
[0038]
 フレーム分割体22は、挟み込み位置と解放位置との間で、フレーム本体21に対して直線的に移動可能になっている。挟み込み位置は、ガイドローラ15,16と押付ローラ17,18との間に案内部2bを挟み込む位置である。解放位置は、挟み込み位置よりも押付ローラ17,18がガイドローラ15,16から離れた位置である。
[0039]
 フレーム本体21には、一対の棒状のフレームガイド23が設けられている。フレームガイド23は、フレーム本体21に対するフレーム分割体22の移動を案内する。また、フレームガイド23は、フレーム分割体22を貫通している。
[0040]
 フレーム本体21のフレーム分割体22に対向する面には、一対のロッド固定部24が設けられている。各ロッド固定部24には、フレームばねロッド26が固定されている。各フレームばねロッド26は、フレーム分割体22を貫通している。
[0041]
 フレーム分割体22のフレーム本体21とは反対側の面には、一対の第1のフレームばね受け25が設けられている。各フレームばねロッド26は、対応する第1のフレームばね受け25を貫通している。
[0042]
 各フレームばねロッド26の先端には、第2のフレームばね受け27が取り付けられている。各第1のフレームばね受け25と対応する第2のフレームばね受け27との間には、フレームばね28が設けられている。各フレームばね28は、フレーム分割体22を挟み込み位置へ移動させる力を発生している。
[0043]
 フレームばね28による押付ローラ17,18の加圧力は、加工装置本体7の重心位置の偏心によって、加工装置本体7が傾こうとする力に打ち勝ち、ガイドローラ15,16の外周面と制動面2cとの平行を維持できるような大きさに設定されている。
[0044]
 また、フレームばね28による押付ローラ17,18の加圧力は、加工具13を回転させながら加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させたときにも、ガイドローラ15,16の外周面と制動面2cとの平行を維持できるような大きさに設定されている。
[0045]
 フレーム本体21とフレーム分割体22との間には、図示しない解放位置保持機構が設けられている。解放位置保持機構は、フレームばね28のばね力に抗して、フレーム分割体22を解放位置に保持する。
[0046]
 加工具13及び加工具駆動装置14は、加工位置と離隔位置との間でフレーム本体21に対して直線的に移動可能になっている。加工位置は、ガイドローラ15,16が制動面2cに接した状態で、加工具13が制動面2cに接する位置である。離隔位置は、ガイドローラ15,16が制動面2cに接した状態で、加工具13が制動面2cから離れる位置である。
[0047]
 上記のように、押付ローラ17,18は、制動面2cに対して直角の方向へ移動可能になっている。また、加工具13及び加工具駆動装置14も、制動面2cに対して直角の方向へ移動可能になっている。
[0048]
 図5及び図6に示すように、加工具駆動装置14は、平板状の駆動装置支持部材29に取り付けられている。フレーム本体21には、一対の棒状の駆動装置ガイド30が固定されている。駆動装置支持部材29は、駆動装置ガイド30に沿ってスライド可能になっている。これにより、加工具13及び加工具駆動装置14は、フレーム本体21に対して直線的に移動可能になっている。
[0049]
 駆動装置支持部材29とフレーム本体21との間には、加工具ばね31が設けられている。加工具ばね31は、加工具13及び加工具駆動装置14を加工位置側へ移動させる力を発生する。加工具ばね31による加工具13の加圧力は、ビビリなどの不具合が発生しない大きさに設定されている。
[0050]
 フレーム本体21と駆動装置支持部材29との間には、図示しない離隔位置保持機構が設けられている。離隔位置保持機構は、加工具ばね31のばね力に抗して、加工具13及び加工具駆動装置14を離隔位置に保持する。
[0051]
 移動検出装置51は、フレーム分割体22に設けられている。また、移動検出装置51は、検出ローラ33、回転検出器34、ローラ支持部材35、一対の棒状のローラ支持部材ガイド36、及びローラばね37を有している。
[0052]
 検出ローラ33は、ローラ支持部材35を介して、フレーム分割体22に回転可能に設けられている。また、検出ローラ33は、制動面2cに接触して回転する。
[0053]
 検出ローラ33の外周面は、制動面2cとの間に滑りが生じないような材料で構成することが好ましい。このような材料としては、弾性を有する材料、例えば、硬度がショアA90のウレタンが挙げられる。
[0054]
 また、検出ローラ33は、第1の押付ローラ17と第2の押付ローラ18との中間に配置されている。吊り下げ部材8によりフレーム11を吊り下げた状態で、第1の押付ローラ17は検出ローラ33の上方に配置され、第2の押付ローラ18は検出ローラ33の下方に配置される。
[0055]
 回転検出器34は、ローラ支持部材35の検出ローラ33とは反対側に設けられている。また、回転検出器34は、検出ローラ33の回転を検出する。また、回転検出器34は、検出ローラ33の回転方向及び回転速度に応じた信号を発生する。回転検出器34としては、例えばエンコーダが用いられる。回転検出器34からの検出信号は、加工制御装置52に入力される。
[0056]
 ローラ支持部材ガイド36は、フレーム分割体22を貫通している。ローラ支持部材35は、ローラ支持部材ガイド36により案内されて、フレーム分割体22に対して直線的に移動可能になっている。これにより、検出ローラ33は、制動面2cに接触したり離れたりする方向へ直線的に移動可能になっている。
[0057]
 ローラばね37は、ローラ支持部材35とフレーム分割体22との間に設けられている。また、ローラばね37は、加工具13による加工時に、検出ローラ33を制動面2c側へ移動させる力を発生する。検出ローラ33に対するローラばね37の加圧力は、検出ローラ33が制動面2c上を滑ることなく回転しながら移動できる大きさに設定されている。
[0058]
 ここで、図3に示した加工制御装置52は、移動検出装置51からの情報に基づいて、加工位置と離隔位置との間で加工具13を移動させる。また、加工制御装置52は、加工装置本体7の移動方向が予め指定された方向であり、かつ、加工装置本体7の移動速度が設定速度以上であるときに、加工具13を加工位置に移動させる。
[0059]
 また、加工制御装置52は、加工装置本体7の移動方向が予め指定された方向と逆方向であるときに、加工具13を離隔位置に移動させる。また、加工制御装置52は、加工装置本体7の移動速度が設定速度未満であるときに、加工具13を離隔位置に移動させる。
[0060]
 なお、図8は、図4の加工装置本体7をかごガイドレール2にセットした状態を示す斜視図である。図9は、図5の加工装置本体7をかごガイドレール2にセットした状態を示す斜視図である。図10は、図6の加工装置本体7をかごガイドレール2にセットした状態を示す斜視図である。
[0061]
 図11は、図8の加工具13とかごガイドレール2との接触状態を示す断面図である。加工具13の外周面の幅寸法は、制動面2cの幅寸法よりも大きい。これにより、加工具13は、制動面2cの幅方向の全体に接触している。
[0062]
 次に、図12は、実施の形態1のガイドレール加工方法を示すフローチャートである。加工装置本体7によりかごガイドレール2に加工を施す場合、まずステップS1において、加工制御装置52と図示しない電源とをかご3に搬入する。また、ステップS2において、加工装置本体7を昇降路1のピットに搬入する。このとき、加工装置本体7には、移動検出装置51が取り付けられているとともに、吊り下げ部材8が接続されている。
[0063]
 続いて、かご3を昇降路1の下部に移動させておき、ステップS3において、吊り下げ部材8をかご3に接続して、加工装置本体7を昇降路1内に吊り下げる。また、ステップS4において、加工装置本体7を加工制御装置52及び電源に接続する。また、移動検出装置51を加工制御装置52に接続する。そして、ステップS5、6において、加工装置本体7をかごガイドレール2にセットする。
[0064]
 具体的には、ステップS5において、図13に示すように、加工具13が離隔位置に保持され、フレーム分割体22が解放位置に保持された状態で、ガイドローラ15,16を一方の制動面2cに接触させる。また、先端面ローラ19,20を先端面2dに接触させる。
[0065]
 この後、ステップS6において、フレーム分割体22を挟み込み位置に移動させ、図14に示すように、ガイドローラ15,16と押付ローラ17,18との間に案内部2bを挟み込ませる。また、検出ローラ33を制動面2cに接触させる。
[0066]
 このようにして加工装置本体7をかごガイドレール2にセットした後、ステップS7において、加工具13を回転させる。そして、ステップS8において、かご3の最上階への移動を開始するとともに、加工装置本体7の移動方向及び移動速度の監視を開始する。このとき、かご3は、定格速度よりも低速で移動させる。
[0067]
 この後、ステップS9において、正常な移動、即ち、設定速度以上の上方向への移動が検出されると、加工制御装置52は、ステップS10において、図15に示すように、加工具13及び加工具駆動装置14を加工位置に移動させる。即ち、加工具13によって制動面2cに加工を施しながら、加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させる。
[0068]
 この後、かご3が最上階に到着すると、かご3が停止する。ステップS11において、かご3が停止したことが検出されると、加工制御装置52は、ステップS12において、加工具13及び加工具駆動装置14を離隔位置に移動させる。また、加工制御装置52は、ステップS13において、加工具13の回転を停止させる。
[0069]
 この後、ステップS14において、かご3を最下階へ移動させながら、加工量の測定を行う。加工量の測定は、例えば、案内部2bの厚さ寸法を測定、又は制動面2cの表面粗さを測定することにより行う。
[0070]
 この例では、かご3の上昇時のみ制動面2cに加工を施すので、かご3の下降時には、加工具13を制動面2cから離しておくのが好ましい。このため、加工制御装置52は、回転検出器34により下方向への移動が検出された場合にも、加工具13及び加工具駆動装置14を離隔位置に移動させる。
[0071]
 かご3が最下階に到着すると、ステップS15において、加工量が予め設定した値に達していたかどうかを確認する。加工量が不十分であった場合、ガイドローラ15,16と押付ローラ17,18との間に案内部2bを挟み込み、ステップS7~14を再度実施する。加工量が十分であった場合、加工完了となる。
[0072]
 反対側の制動面2cに対して加工を施す場合、図4とは左右対称の加工装置本体7を用いるか、又は図4の加工装置本体7を上下反対向きに吊り下げればよい。後者の場合、フレーム本体21の下端部にも接続具12を追加すればよい。
[0073]
 上記の加工方法を残りのかごガイドレール2に対しても施すことにより、全ての制動面2cに加工を施すことができる。また、2台以上の加工装置本体7により2面以上の制動面2cに同時に加工を施すこともできる。
[0074]
 実施の形態1のガイドレール加工方法は、セッティング工程、移動監視工程、及び加工工程を含んでいる。セッティング工程は、加工装置本体7をかごガイドレール2にセットする工程である。
[0075]
 移動監視工程は、加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させるとともに、かごガイドレール2に対する加工装置本体7の移動方向及び移動速度を検出する工程である。
[0076]
 加工工程は、加工装置本体7の移動方向が予め指定された方向であり、かつ、加工装置本体7の移動速度が設定速度以上であるときに、加工具13をかごガイドレール2に接触させて、加工具13によりかごガイドレール2に加工を施す工程である。
[0077]
 次に、実施の形態1のエレベータのリニューアル方法について説明する。実施の形態1では、既設のかごガイドレール2を残したまま、既設のかご3及び既設の非常止め装置5を新設のかご及び新設の非常止め装置に入れ換える。また、実施の形態1のリニューアル方法は、レール加工工程及び入れ換え工程を含む。
[0078]
 レール加工工程では、既設のかごガイドレール2の制動面2cの少なくとも一部を、上記のような加工装置本体7を用いて削り取る。このとき、吊り下げ部材8を介して加工装置本体7を既設のかご3に接続し、既設のかご3の移動により加工装置本体7を既設のかごガイドレール2に沿って移動させる。
[0079]
 この後、入れ換え工程を実施する。入れ換え工程では、既設のかごガイドレール2を残したまま、既設のかご3及び既設の非常止め装置5を、新設のかご及び新設の非常止め装置に入れ換える。
[0080]
 上記のようなガイドレール加工装置100では、加工装置本体7の移動速度だけでなく、加工装置本体7の移動方向も検出し、加工装置本体7の移動方向及び移動速度に基づいて、加工具13を加工位置と離隔位置との間で移動させる。このため、適正な加工条件となる移動状態を検出して、加工具13を自動的に移動させることができる。従って、立てて設置されているかごガイドレール2に対して、より安定した加工を施すことができる。
[0081]
 また、移動検出装置51は、検出ローラ33と回転検出器34とを有している。このため、簡単な構成により、加工装置本体7の移動方向及び移動速度を検出することができる。
[0082]
 また、加工制御装置52は、加工装置本体7の移動方向が予め指定された方向であり、かつ、加工装置本体7の移動速度が設定速度以上であるときに、加工具13を加工位置に移動させる。このため、作業者による加工具13の操作を自動化できるとともに、加工装置本体7の移動速度低下による制動面2cの削り過ぎを防止することができる。
[0083]
 また、加工制御装置52は、加工装置本体7の移動方向が予め指定された方向と逆方向であるときに、加工具13を離隔位置に移動させる。このため、作業者による加工具13の操作を自動化できる。
[0084]
 また、加工制御装置52は、加工装置本体7の移動速度が設定速度未満であるときに、加工具13を離隔位置に移動させる。このため、加工装置本体7の移動速度低下による制動面2cの削り過ぎを防止することができる。
[0085]
 また、実施の形態1のガイドレール加工方法では、加工装置本体7の移動方向が予め指定された方向であり、かつ、加工装置本体7の移動速度が設定速度以上であるときに、加工具13を加工位置に移動させる。このため、立てて設置されているかごガイドレール2に対して、より安定した加工を施すことができる。また、加工装置本体7の移動速度低下による制動面2cの削り過ぎを防止することができる。
[0086]
 また、かごガイドレール2のほぼ全長に渡って、制動面2cを均等に加工することができる。
[0087]
 また、加工装置本体7は、吊り下げ部材8により吊り下げられている。このため、制動面2cの加工中に、かご3の振動が加工装置本体7に伝わるのを防止することができる。これにより、加工不具合の発生を防止し、制動面2cを安定して加工することができる。
[0088]
 また、加工装置本体7は、かご3から吊り下げられる。このため、加工装置本体7を揚重する装置を別途用意する必要がない。また、かごガイドレール2の非常止め装置5が把持する領域に、効率的に加工を施すことができる。また、昇降行程が長いエレベータにおいても、長い吊り下げ部材を用いることなく、かごガイドレール2のほぼ全長に渡って容易に加工を施すことができる。
[0089]
 また、加工装置本体7には、ガイドローラ15,16が設けられている。このため、加工具13の外周面をより確実に制動面2cに平行に接触させることができ、削り残しを発生させずに、制動面2cに均等に加工を施すことができる。
[0090]
 また、案内部2bは、ガイドローラ15,16と押付ローラ17,18との間に挟み込まれる。このため、加工具13の外周面をより安定して制動面2cに平行に接触させることができる。また、制動面2cに上下方向の傾きがあった場合にも、加工具13の外周面と制動面2cとの平行を維持することができる。
[0091]
 また、フレーム本体21には、接続具12が設けられている。このため、接続具12に吊り下げ部材8を接続して昇降路1内に吊り下げた状態で、加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させることができる。これにより、非常止め装置5に対するかごガイドレール2の状態を、昇降路1にかごガイドレール2を設置したまま、より適正な状態にすることができる。
[0092]
 また、加工具13の上方に第1のガイドローラ15が配置され、加工具13の下方に第2のガイドローラ16が配置されている。このため、加工具13の外周面と制動面2cとの平行をより安定して維持することができる。これにより、かごガイドレール2の上下方向の傾き、曲がり、又はうねりがあった場合にも、加工具13の外周面と制動面2cとの平行を維持することができる。
[0093]
 また、加工具13は、第1及び第2のガイドローラ15,16の中間位置に配置されている。このため、フレーム本体21に対する加工具13の移動方向を、制動面2cに直角な方向とすることができる。これにより、加工具13を制動面2cに押し付ける力を安定させることができる。また、加工のムラ、即ち削り取る量の不均一が発生することがなく、安定した加工を施すことができる。
[0094]
 また、フレーム11は、フレーム本体21とフレーム分割体22とに分割されている。そして、フレームばね28は、フレーム分割体22を挟み込み位置側へ移動させる力を発生している。このため、簡単な構成により、ガイドローラ15,16と押付ローラ17,18との間に案内部2bを安定して挟み込むことができる。
[0095]
 また、加工具13及び加工具駆動装置14は、加工位置と離隔位置との間で移動可能となっている。そして、加工具ばね31は、加工具13及び加工具駆動装置14を加工位置側へ移動させる力を発生している。このため、簡単な構成により、加工具13を安定して制動面2cに押し当て、安定した加工を施すことができる。また、加工具13を離隔位置に移動させることで、制動面2cを加工せずに加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させることもできる。
[0096]
 また、フレーム本体21には、先端面ローラ19,20が設けられている。このため、加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って安定した姿勢でスムーズに移動させることができる。
[0097]
 ここで、従来のエレベータのリニューアル工事において、既設のかごを新設のかごと入れ換える場合がある。この場合、既設のかごに搭載されている既設の非常止め装置も、新設の非常止め装置に入れ換えられる。また、非常止め装置に対するかごガイドレールの摩擦係数は、非常止め装置とかごガイドレールとの組み合わせで決まる。このため、既設のかごを新設のかごと入れ換える場合、既設のかごガイドレールも新設のかごガイドレールと入れ換えられる。
[0098]
 しかし、この場合、既設のかごガイドレール及び新設のかごガイドレールの搬送等に手間がかかり、工期が長くなる。また、コストも高くなる。
[0099]
 これに対して、上記のようなガイドレール加工装置100及びガイドレール加工方法では、吊り下げ部材8を介して加工装置本体7が昇降路1内に吊り下げられる。そして、加工具13により制動面2cに加工を施しながら加工装置本体7がかごガイドレール2に沿って移動される。このため、非常止め装置5に対するかごガイドレール2の摩擦係数を、かごガイドレール2を昇降路1に設置したまま、より適正化することができる。
[0100]
 これにより、既設のかごガイドレール2を取り換えることなく、エレベータのリニューアルを実現することができる。従って、工期を大幅に短縮することができるとともに、工事にかかる費用も大幅に削減することができる。
[0101]
 また、加工装置本体7を既設のかご3を利用して移動させるので、加工時に発生する加工屑等が新設のかご及び新設の非常止め装置5に付着するのを防止することができる。
[0102]
 なお、上記の例では、加工装置本体7を上昇させながら制動面2cに加工を施したが、加工装置本体7を下降させながら制動面2cに加工を施してもよい。その場合、回転検出器34が加工装置本体7の移動方向を監視しているので、移動方向に合わせて、加工制御装置52により、適切な加工具13の回転方向を設定することができる。これにより、加工装置本体7を上昇させながら加工した場合と同等に、かごガイドレール2に対して安定して加工を施すことができる。
[0103]
 また、加工装置本体7を上昇させながら加工量を測定してもよい。また、加工と加工量の測定とを同時に実施してもよい。
[0104]
 実施の形態2.
 次に、図16は、この発明の実施の形態2によるガイドレール加工装置100を示すブロック図である。実施の形態2のガイドレール加工装置100は、加工装置本体7、吊り下げ部材8、移動検出装置51、及び加工制御装置52に加えて、第1の外れ検出器38及び第2の外れ検出器39を有している。なお、図16では、吊り下げ部材8を省略している。
[0105]
 第1及び第2の外れ検出器38,39は、加工装置本体7がかごガイドレール2から外れたことを検出する。
[0106]
 移動装置である巻上機54は、かご3を移動させることにより、加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させる。巻上機54は、エレベータ制御装置53によって制御される。
[0107]
 加工制御装置52は、第1及び第2の外れ検出器38,39からの情報に基づいて、加工装置本体7を制御する。また、加工制御装置52は、第1及び第2の外れ検出器38,39からの情報に基づいて、エレベータ制御装置53を介して、巻上機54を制御する。
[0108]
 加工制御装置52は、かごガイドレール2への加工中に加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合、加工具13を離隔位置に移動させる。また、加工制御装置52は、かごガイドレール2への加工中に加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合、加工具13の回転を停止させる。
[0109]
 また、加工制御装置52は、かごガイドレール2への加工中に加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合、加工装置本体7の移動を停止させる。
[0110]
 図17は、図16の加工装置本体7を示す斜視図である。第1の外れ検出器38は、フレーム本体21の上端部に設けられている。第2の外れ検出器39は、フレーム本体21の下端部に設けられている。
[0111]
 また、第1の外れ検出器38は、加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させるときに、フレーム本体21の上端部と先端面2dとの距離を検出する。第2の外れ検出器39は、加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させるときに、フレーム本体21の下端部と先端面2dとの距離を検出する。
[0112]
 第1及び第2の外れ検出器38,39としては、例えば渦電流式変位センサが用いられる。加工制御装置52は、フレーム本体21と先端面2dとの距離が設定値以上になると、加工装置本体7がかごガイドレール2から外れたと判定する。他の構成は、実施の形態1と同様である。
[0113]
 次に、実施の形態2のガイドレール加工方法は、実施の形態1の加工方法に加えて、加工装置本体7をかごガイドレール2に沿って移動させる際に、加工装置本体7のかごガイドレール2からの外れを監視する。
[0114]
 制動面2cの加工時に、加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合、加工制御装置52は、加工具13及び加工具駆動装置14を離隔位置に移動させるとともに、加工具13の回転を停止させる。また、加工制御装置52は、かご3を停止させる指令をエレベータ制御装置53に出力する。
[0115]
 即ち、かごガイドレール2への加工中に加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合に、加工制御装置52は、加工具13による加工と、加工装置本体7の移動とを停止させる。
[0116]
 また、かご3を最下階へ移動させながら加工量の測定を行うときに、加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合、加工制御装置52は、かご3を停止させる指令をエレベータ制御装置53に出力する。他のガイドレール加工方法は、実施の形態1と同様である。
[0117]
 このようなガイドレール加工装置100及びガイドレール加工方法では、加工装置本体7のかごガイドレール2からの外れが監視される。このため、立てて設置されているかごガイドレール2に対して、より安定した加工を施すことができる。
[0118]
 また、加工制御装置52は、かごガイドレール2への加工中に加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合、加工具13を離隔位置に移動させる。このため、加工装置本体7の外れによる制動面2cの加工不良を防止することができる。
[0119]
 また、加工制御装置52は、かごガイドレール2への加工中に加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合、加工具13の回転を停止させる。このため、加工装置本体7の外れによる制動面2cの加工不良を防止することができる。
[0120]
 また、加工制御装置52は、かごガイドレール2への加工中に加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合、加工装置本体7の移動を停止させる。このため、加工装置本体7の外れによる制動面2cの加工不良を防止することができる。
[0121]
 なお、実施の形態2では、実施の形態1と同様に、加工装置本体7を上昇させながら制動面2cに加工を施した。これに対して、加工装置本体7を下降させながら制動面2cに加工を施してもよい。この場合も、加工装置本体7の外れによる制動面2cの加工不良を防止することができる。
[0122]
 また、実施の形態2では、移動検出装置51を省略してもよい。又は、エレベータ制御装置53からのかご3の移動方向及び移動速度の情報に基づいて、加工制御装置52により加工具13を制御してもよい。
[0123]
 また、実施の形態2では、外れ検出器は、1個又は3個以上であってもよい。
[0124]
 また、実施の形態2では、かごガイドレール2への加工中に加工装置本体7がかごガイドレール2から外れた場合に、加工具13による加工と、加工装置本体7の移動との両方を停止させたが、いずれか一方のみを停止させてもよい。
[0125]
 なお、実施の形態1、2では、加工具及び押付ローラを制動面に押し付ける力をばねにより発生させたが、例えば、空気圧シリンダ、油圧シリンダ、又は電動アクチュエータにより発生させてもよい。
[0126]
 また、実施の形態1、2では、加工具13及び移動検出装置51を第1及び第2のガイドローラ15,16の中間位置に配置したが、第1のガイドローラ15の上方、又は第2のガイドローラ16の下方に配置してもよい。
[0127]
 また、接続具は、フレームに一体に形成してもよい。
[0128]
 また、実施の形態1、2では、既設のかごから加工装置本体を吊り下げたが、新設のかごから吊り下げてもよい。
[0129]
 また、実施の形態1、2では、加工装置本体をかごから吊り下げたが、昇降路の上部又はかごに設置したウインチ等の揚重装置から加工装置本体を吊り下げてもよい。この場合、移動装置は、揚重装置である。
[0130]
 また、実施の形態1、2では、昇降体がかごであり、加工対象がかごガイドレールである場合を示した。しかし、この発明は、昇降体が釣合おもりであり、加工対象が釣合おもりガイドレールである場合にも適用できる。この場合、加工装置本体は、釣合おもりから吊り下げてもよいし、揚重装置から吊り下げてもよい。
[0131]
 また、実施の形態1、2では、リニューアル工事の際にかごガイドレールに加工を施した。しかし、例えば、新設のエレベータにおいて制動面の表面粗さを調整したい場合、又は既設のエレベータの保守時に制動面をリフレッシュしたい場合にも、この発明を適用できる。
[0132]
 また、この発明は、機械室を有するエレベータ、機械室レスエレベータ、ダブルデッキエレベータ、ワンシャフトマルチカー方式のエレベータなど、種々のタイプのエレベータに適用できる。ワンシャフトマルチカー方式は、上かごと、上かごの真下に配置された下かごとが、それぞれ独立して共通の昇降路を昇降する方式である。
[0133]
 また、加工対象となるガイドレールは、エレベータのガイドレールに限定されない。この発明は、例えば、斜めに立てられているガイドレールにも適用できる。

符号の説明

[0134]
 2 かごガイドレール、7 加工装置本体、11 フレーム、13 加工具、33 検出ローラ、34 回転検出器、38 第1の外れ検出器、39 第2の外れ検出器、51 移動検出装置、52 加工制御装置、54 巻上機(移動装置)、100 ガイドレール加工装置。

請求の範囲

[請求項1]
 フレームと、ガイドレールに接する加工位置と前記ガイドレールから離れる離隔位置との間で移動可能に前記フレームに設けられており、前記ガイドレールに加工を施す加工具とを有しており、前記ガイドレールに沿って移動される加工装置本体、
 前記ガイドレールに対する前記加工装置本体の移動方向及び移動速度を検出する移動検出装置、及び
 前記移動検出装置からの情報に基づいて、前記加工位置と前記離隔位置との間で前記加工具を移動させる加工制御装置
 を備えているガイドレール加工装置。
[請求項2]
 前記移動検出装置は、
 前記フレームに回転可能に設けられており、前記ガイドレールに接触して回転する検出ローラと、
 前記検出ローラの回転を検出する回転検出器と
 を有している請求項1記載のガイドレール加工装置。
[請求項3]
 前記加工制御装置は、前記加工装置本体の移動方向が予め指定された方向であり、かつ、前記加工装置本体の移動速度が設定速度以上であるときに、前記加工具を前記加工位置に移動させる請求項1又は請求項2に記載のガイドレール加工装置。
[請求項4]
 前記加工制御装置は、前記加工装置本体の移動方向が予め指定された方向と逆方向であるときに、前記加工具を前記離隔位置に移動させる請求項3記載のガイドレール加工装置。
[請求項5]
 前記加工制御装置は、前記加工装置本体の前記移動速度が設定速度未満であるときに、前記加工具を前記離隔位置に移動させる請求項3又は請求項4に記載のガイドレール加工装置。
[請求項6]
 フレームと、前記フレームに設けられており、ガイドレールに対して加工を施す加工具とを有しており、移動装置によって前記ガイドレールに沿って移動される加工装置本体、
 前記加工装置本体が前記ガイドレールから外れたことを検出する外れ検出器、及び
 前記外れ検出器からの情報に基づいて、前記移動装置及び前記加工装置本体の少なくともいずれか一方を制御する加工制御装置
 を備えているガイドレール加工装置。
[請求項7]
 前記加工具は、前記ガイドレールに接する加工位置と前記ガイドレールから離れる離隔位置との間で移動可能に前記フレームに設けられており、
 前記加工制御装置は、前記ガイドレールへの加工中に前記加工装置本体が前記ガイドレールから外れた場合、前記加工具を前記離隔位置に移動させる請求項6記載のガイドレール加工装置。
[請求項8]
 前記加工具は、前記フレームに回転可能に設けられており、
 前記加工制御装置は、前記ガイドレールへの加工中に前記加工装置本体が前記ガイドレールから外れた場合、前記加工具の回転を停止させる請求項6又は請求項7に記載のガイドレール加工装置。
[請求項9]
 前記加工制御装置は、前記ガイドレールへの加工中に前記加工装置本体が前記ガイドレールから外れた場合、前記加工装置本体の移動を停止させる請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載のガイドレール加工装置。
[請求項10]
 フレームと、前記フレームに設けられている加工具とを有している加工装置本体を、立てて設置されているガイドレールにセットする工程、
 前記加工装置本体を前記ガイドレールに沿って移動させるとともに、前記ガイドレールに対する前記加工装置本体の移動方向及び移動速度を検出する工程、及び
 前記加工装置本体の移動方向が予め指定された方向であり、かつ、前記加工装置本体の移動速度が設定速度以上であるときに、前記加工具を前記ガイドレールに接触させて、前記加工具により前記ガイドレールに加工を施す工程
 を含むガイドレール加工方法。
[請求項11]
 フレームと、前記フレームに設けられている加工具とを有している加工装置本体を、立てて設置されているガイドレールにセットする工程、
 前記加工装置本体を前記ガイドレールに沿って移動させながら前記加工具により前記ガイドレールに加工を施すとともに、前記加工装置本体が前記ガイドレールから外れたかどうかを監視する工程、及び
 前記ガイドレールへの加工中に前記加工装置本体が前記ガイドレールから外れた場合に、前記加工具による加工と前記加工装置本体の移動との少なくともいずれか一方を停止させる工程
 を含むガイドレール加工方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]