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1. WO2020079755 - 情報提供装置及び情報提供方法

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明 細 書

発明の名称 情報提供装置及び情報提供方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043  

産業上の利用可能性

0044  

符号の説明

0045  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5  

明 細 書

発明の名称 : 情報提供装置及び情報提供方法

技術分野

[0001]
 この発明は、車両の制御に関する情報を乗員に提供する情報提供装置及び情報提供方法に関するものである。

背景技術

[0002]
 従来、車両の自動的な制御により自車両に急動作が発生した場合に、急動作の発生原因を乗員に容易に把握させるようにした情報提供装置が知られている。
 例えば、特許文献1に記載された車両用表示装置は、自車両の周囲状況に応じて、自車両の自動的な制御が実行されるか否かを判定し、自動的な制御が実行されると判定された場合、周囲状況に基づいて自動的な制御の発生原因を含む周囲状況を示す画像を生成し、生成した画像を自車両内に設けられた画像表示手段に表示する。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2017-187839号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 特許文献1記載の車両用表示装置のような従来の情報提供装置は、自車両に急動作が発生した場合のみに基づいて画像を表示していた。そのため、乗員がその急動作を予め予想できていた場合及びその急動作の発生原因を認識できていた場合等の不要な場面及び不要な内容についても画像が表示され、乗員に煩わしさを与えていた。また、急動作以外の動作が発生した場合には画像が表示されないため、その動作の発生原因を認識できていない乗員に不安感を与えていた。このように、従来の情報提供装置は、過不足のない情報提供ができていないという課題があった。
[0005]
 この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、過不足のない情報提供を行うことを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 この発明に係る情報提供装置は、車両の周辺状況を示す情報及び車両の自動的な制御に関する情報を取得する自車状況取得部と、車両の乗員の状態を示す情報を取得する乗員状態取得部と、乗員状態取得部により取得された情報を用いて乗員の混乱度を判定する混乱度判定部と、自車状況取得部及び乗員状態取得部により取得された情報を用いて車両の周辺状況及び自動的な制御に対する乗員の認識度を判定する認識度判定部と、自車状況取得部により取得された情報、混乱度判定部により判定された混乱度、及び認識度判定部により判定された認識度を用いて乗員に提供する情報を生成する情報生成部とを備えるものである。

発明の効果

[0007]
 この発明によれば、車両の周辺状況を示す情報及び車両の自動的な制御に関する情報に加え、車両の乗員の状態を示す情報に基づいて、乗員に提供する情報を生成するようにしたので、過不足のない情報提供を行うことができる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] 実施の形態1に係る情報提供装置の構成例を示すブロック図である。
[図2] 実施の形態1に係る情報提供装置が有する情報生成テーブルの一例を示す図である。
[図3] 実施の形態1に係る情報提供装置の動作例を示すフローチャートである。
[図4] 図4A、図4B、及び図4Cは、実施の形態1に係る情報提供装置1の情報提供例を示す図である。
[図5] 実施の形態1に係る情報提供装置のハードウェア構成例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0009]
 以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
 図1は、実施の形態1に係る情報提供装置1の構成例を示すブロック図である。情報提供装置1は、車両に搭載される。また、情報提供装置1は、同じ車両に搭載された車両制御装置10、入力装置11、及び出力装置12と接続される。
[0010]
 車両制御装置10は、ミリ波レーダ、LIDAR(Light Detection And Ranging)又はコーナセンサ等の各種車外センサ、及び、V2X(Vehicle to Everything)通信機又はGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機等の各種通信機と接続され、周辺状況を監視しながら車両の自動的な制御(運転支援を含む)を実現する。また、車両制御装置10は、光ビーコンを備えた路側機、又は他車両等に搭載された外部装置等との間で情報を送受信しながら車両の自動的な制御(運転支援を含む)を実現してもよい。
[0011]
 この車両制御装置10は、加速、制動、及び操舵等の車両の自動的な制御の内容を示す情報(以下、「制御情報」と称する)を出力する。なお、制御情報は、現在作動中の制御に関わる情報だけでなく、これから作動する予定の制御に関わる情報を含んでもよい。また、車両制御装置10は、車両の自動的な制御が作動する要因となる車両の周辺状況を示す情報(以下、「周辺状況情報」と称する)を出力する。
[0012]
 入力装置11は、車両に乗車している乗員による入力を受け付けるためのマイク、リモコン、又はタッチセンサ等、及び、乗員の状態を監視するためのカメラ、赤外線センサ、又は生体センサ等である。入力装置11は、マイク、リモコン、タッチセンサ、カメラ、赤外線センサ、又は生体センサ等を用いて検知した乗員の状態を示す情報(以下、乗員状態情報)を出力する。乗員状態情報は、乗員の表情、視線、挙動、音声、心拍数、脳波、及び発汗量のうちの少なくとも1つを含む。また、入力装置11は、乗員の顔画像又は音声等を用いて個人を認識し、乗員毎の乗車回数又は乗車時間等、車両の自動的な制御に対する乗員毎の経験値を示す情報を生成し、乗員状態情報に含めてもよい。なお、乗員状態情報は、上記例に限定されず、乗員の状態を示す情報であれば何でもよい。
[0013]
 出力装置12は、スピーカ等の音声出力装置、液晶若しくは有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置、又は、アクチュエータを内蔵して振動できるようになっているハンドル若しくはシート等である。
[0014]
 情報提供装置1は、自車状況取得部2、乗員状態取得部3、混乱度判定部4、認識度判定部5、情報生成部6、及び情報生成テーブル7を備える。情報提供装置1が情報を提供する対象は運転者のみでなく、複数の乗員すべてを対象とできるものであるが、ここでは説明を単純化するため、乗員が一人であるものとして説明する。
[0015]
 自車状況取得部2は、自車両の制御内容を示す制御情報と制御要因となった周辺状況情報とを、車両制御装置10から取得し、乗員状態取得部3及び情報生成部6へ出力する。
[0016]
 乗員状態取得部3は、乗員状態情報を入力装置11から取得すると共に制御情報及び周辺状況情報を自車状況取得部2から取得し、取得した情報を認識度判定部5又は混乱度判定部4へ出力する。具体的には、乗員状態取得部3は、制御情報を自車状況取得部2から取得し、この制御情報に基づき車両の自動的な制御が作動したか否かを検知する。そして、乗員状態取得部3は、車両の自動的な制御が作動したことを検知した場合に、作動時を含む前後一定時間(例えば、1分間)における乗員の状態変化が分かるように、当該一定時間内の乗員状態情報の時系列データを混乱度判定部4及び認識度判定部5へ出力する。また、乗員状態取得部3は、車両の自動的な制御が作動したことを検知した場合に、作動時を含む前後一定時間(例えば、1分間)における自車両とその周辺状況との状態変化が分かるように、当該一定時間内の制御情報及び周辺状況情報の時系列データを認識度判定部5へ出力する。
[0017]
 混乱度判定部4は、乗員状態情報を乗員状態取得部3から取得し、乗員の状態に基づき乗員の混乱度を判定する。例えば、混乱度判定部4は、乗員が咄嗟に発した音声の音量に基づき、音圧60dB未満であれば混乱度「低」、音圧60dB以上70dB未満であれば混乱度「中」、音圧70dB以上であれば混乱度「高」のように混乱度を判定する。なお、混乱度判定部4は、音声の音量だけでなく、韻律情報又は言語情報を利用して判定するようにしてもよい。また、混乱度判定部4は、DNN(Deep Neural Network)法等の一般的な方法を用いて、音声、カメラ画像、及び心拍等の複数の情報を統合して判定するようにしてもよい。また、混乱度判定部4は、DNN法等の一般的な方法を用いて、音声以外の情報である乗員の表情、視線、挙動、心拍数、脳波、及び発汗量のうちの少なくとも1つから個別に判定するようにしてもよい。さらに、混乱度判定部4は、車両の自動的な制御に対する乗員の経験値が高い場合、車両の自動的な制御に対する乗員の理解度が高いことを考慮して混乱度を低下させるようにしてもよい。また、混乱度判定部4は、車両の自動的な制御に対する乗員の経験度が低い場合、車両の自動的な制御に対する乗員の理解度が低いことを考慮して混乱度を上昇させるようにしてもよい。その後、混乱度判定部4は、判定した混乱度を情報生成部6へ出力する。
[0018]
 認識度判定部5は、周辺状況情報、制御情報、及び乗員状態情報を乗員状態取得部3から取得する。そして、認識度判定部5は、取得したこれらの情報を用いて、乗員の状態に基づき、車両の周辺状況及び車両の自動的な制御に対する乗員の認識度を判定する。例えば、認識度判定部5は、カメラ画像等を用いて乗員の瞼の開き具合を検知し、瞼の開き具合に基づき覚醒状態か否かを判定し、乗員の覚醒状態、顔向き及び視線方向等に基づき乗員の車両周辺の確認状況等を判定する。そして、認識度判定部5は、乗員が睡眠中等の非覚醒状態であれば認識度「低」、覚醒状態であるもののスマートフォン等を操作中のように車外の状況を視認できていない状態であれば認識度「中」、車外の状況を視認できている状態であれば認識度「高」のように認識度を判定する。なお、認識度判定部5は、混乱度判定部4と同様に、DNN法等の一般的な方法を用いて、複数の情報を統合して判定するようにしてもよい。その後、認識度判定部5は、判定した認識度を情報生成部6へ出力する。
[0019]
 情報生成部6は、周辺状況情報及び制御情報を自車状況取得部2から取得し、混乱度を混乱度判定部4から取得し、認識度を認識度判定部5から取得する。そして、情報生成部6は、情報生成テーブル7を参照し、周辺状況情報及び制御情報、混乱度、並びに認識度に基づき、乗員に提供する情報を生成する。情報生成部6による情報生成方法は後述する。
[0020]
 情報生成テーブル7は、例えば、制御内容に対し、混乱度と認識度に応じて乗員に提供する情報の情報量を規定したテーブルである。図2は、実施の形態1に係る情報提供装置1が有する情報生成テーブル7の一例を示す図である。図2の例では、制御内容「自動操舵」に対し、乗員の混乱度が高いほど、提供する情報量が増加する。また、制御内容「自動操舵」に対し、乗員の認識度が低いほど、提供する情報量が増加する。なお、混乱度の高低と認識度の高低との組み合わせに対する情報量の種類は、図2の例に限定されない。例えば、混乱度「低」に対して認識度「低」、「中」及び「高」の3種類の情報量、混乱度「中」に対して認識度「低」、「中」及び「高」の3種類の情報量、並びに、混乱度「高」に対して認識度「低」、「中」及び「高」の3種類の情報量の、合計9種類の情報量が、情報生成テーブル7によって規定されていてもよい。また、図2の例では、混乱度及び認識度が「低」、「中」及び「高」の3段階で表現されているが、この3段階に限定されるものではない。混乱度及び認識度は、例えば「1」から「100」までの数値で表現されてもよく、この場合には乗員に提供する情報のより細かな制御が可能である。
[0021]
 また、図2では、乗員に提供する情報の情報量として、警告のみ、警告と制御内容、及び、警告と制御内容と制御要因の3種類を例示するが、情報量はこれに限定されない。警告、制御内容、及び制御要因の情報提供は、音若しくは音声、又は表示等によって行われる。図2では、制御内容が「自動操舵」の場合を例示するが、制御内容はこれに限定されず、「自動ブレーキ」及び「交差点右左折」等であってもよい。また、図2では、混乱度及び認識度の値によらず乗員に情報を提供するようになっているが、例えば混乱度「低」及び認識度「高」の場合には情報を提供しないようになっていてもよい。このように、情報生成部6は、混乱度が予め定められた値以上であり、かつ認識度が予め定められた値未満である場合に情報を提供し、混乱度が上記予め定められた値未満であり、かつ認識度が上記予め定められた値以上である場合に情報を提供しない構成であってもよい。
[0022]
 次に、実施の形態1に係る情報提供装置1の動作を説明する。
 図3は、実施の形態1に係る情報提供装置1の動作例を示すフローチャートである。情報提供装置1は、例えば車両のエンジンが作動している期間、図3のフローチャートに示される動作を繰り返す。
[0023]
 図4A、図4B、及び図4Cは、実施の形態1に係る情報提供装置1の情報提供例を示す図である。ここでは、図4Aに示されるように、出力装置12の一種である表示装置が車両のインスツルメントパネルに設置されている場合を例に挙げる。また、このインスツルメントパネルには、出力装置12の一種であるスピーカ(図示せず)も設置されているものとする。
 また、以下では、車両制御装置10が、車両前方に障害物を検出し、当該障害物を回避するために自動操舵を作動させる場合を想定する。この場合、車両制御装置10は、制御内容を「自動操舵」とした制御情報と、制御要因を「前方の障害物を検知」とした周辺状況情報とを自車状況取得部2へ出力する。
[0024]
 ステップST1において、自車状況取得部2は、上述の周辺状況情報及び制御情報を車両制御装置10から取得し、乗員状態取得部3は、乗員状態情報を入力装置11から取得する。
[0025]
 ステップST2において、乗員状態取得部3は、自車状況取得部2が取得した制御情報に基づき車両の自動的な制御が作動したか否かを検知する。乗員状態取得部3は、車両の自動的な制御が作動したことを検知した場合(ステップST2“YES”)、作動時を含む前後一定時間内の乗員状態情報を、混乱度判定部4及び認識度判定部5へ出力し、それ以外の場合(ステップST2“NO”)、処理はステップST1へ戻る。
[0026]
 ステップST3において、混乱度判定部4は、乗員状態取得部3から取得した乗員状態情報に基づき、作動時を含む前後一定時間内の乗員の混乱度を判定する。例えば、図4Aのように、乗員の「どうしたの!?」というような驚いた音声の音量が70dBである場合、混乱度判定部4は、混乱度「高」と判定する。
[0027]
 ステップST4において、認識度判定部5は、乗員状態取得部3から取得した周辺状況情報、制御情報、及び乗員状態情報に基づき、作動時を含む前後一定時間内の、車両の周辺状況及び車両の自動的な制御に対する乗員の認識度を判定する。例えば、乗員が覚醒状態であり自車両の制御状態をある程度把握できたものの、窓の外に視線を向けておらず車外の状況を完全には認識できていなかった場合、認識度判定部5は、認識度「中」と判定する。
[0028]
 ステップST5において、情報生成部6は、情報生成テーブル7を参照し、車両の自動的な制御の内容とステップST3で判定された混乱度とステップST4で判定された認識度とに応じた情報を生成する。例えば、制御内容が「自動操舵」であり、混乱度が「高」であり、認識度が「中」であった場合、情報生成部6は、図2のような情報生成テーブル7に基づき、乗員に提供する情報の情報量を警告と制御内容と制御要因と決定する。そして、情報生成部6は、自動的な制御が作動したことを乗員に知らせるための「ピピピ」等の警告音、又は警告画面を生成する。また、情報生成部6は、制御内容である「自動操舵」を乗員に知らせるための音声又は表示画面の少なくとも一方を生成する。さらに、情報生成部6は、制御要因である「前方の障害物を検知」を乗員に知らせるための音声又は表示画面の少なくとも一方を生成する。
[0029]
 ステップST6において、情報生成部6は、ステップST5で生成した情報を、出力装置12へ出力する。混乱度「高」かつ認識度「低」の場合、出力装置12は、情報生成部6が生成した警告、制御内容及び制御要因の情報を、乗員に対して提供する。例えば、まず情報生成部6は、図4Bのように、出力装置12の一種であるスピーカに「ピピピ」という警告音を出力させる。同時に、情報生成部6は、出力装置12の一種である表示装置に、警告アイコンと「自動操舵」というテキストとを含む警告画面を表示させる。続いて情報生成部6は、図4Cのように、出力装置12の一種であるスピーカに、制御内容である「自動操舵」と制御要因である「前方の障害物を検知」とを表す「前方に障害物を検知したため、自動操舵により回避します。」という音声を出力させる。同時に、情報生成部6は、出力装置12の一種である表示装置に、制御内容である「自動操舵」と制御要因である「前方の障害物を検知」とを表す画面を表示させる。
[0030]
 なお、例えば、混乱度「低」かつ認識度「高」の場合、どうして自動操舵が作動したかを乗員は理解していると考えられる。そのため、情報生成部6は、自動操舵が作動したことを乗員に知らせるために、図4Bのような警告音又は警告表示の情報のみ生成すればよい。
[0031]
 また、図4A、図4B及び図4Cでは、情報提供装置1がスピーカ及び表示装置を利用して乗員に警告したが、ハンドル又はシート等に内蔵されたアクチュエータを振動させることにより乗員に警告してもよい。
[0032]
 最後に、情報提供装置1のハードウェア構成を説明する。
 図5は、実施の形態1に係る情報提供装置1のハードウェア構成例を示す図である。バス100には、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104、車両制御装置10、入力装置11、及び出力装置12が接続されている。情報提供装置1における自車状況取得部2、乗員状態取得部3、混乱度判定部4、認識度判定部5、及び情報生成部6の機能は、ROM102又はHDD104に格納されるプログラムを実行するCPU101により実現される。CPU101は、マルチコア等により複数処理を並行して実行することが可能であってもよい。RAM103は、CPU101がプログラム実行時に使用するメモリである。HDD104は、外部記憶装置の一例であり、情報生成テーブル7を記憶している。なお、外部記憶装置は、HDD104以外であってもよく、CD(Compact Disc)若しくはDVD(Digital Versatile Disc)等のディスク、又は、USB(Universal Serial Bus)メモリ若しくはSDカード等のフラッシュメモリを採用したストレージ等であってもよい。
[0033]
 自車状況取得部2、乗員状態取得部3、混乱度判定部4、認識度判定部5、及び情報生成部6の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア又はファームウェアはプログラムとして記述され、ROM102又はHDD104に格納される。CPU101は、ROM102又はHDD104に格納されたプログラムを読みだして実行することにより、各部の機能を実現する。即ち、情報提供装置1は、CPU101により実行されるときに、図3のフローチャートで示されるステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのROM102又はHDD104を備える。また、このプログラムは、自車状況取得部2、乗員状態取得部3、混乱度判定部4、認識度判定部5、及び情報生成部6の手順又は方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。
[0034]
 以上のように、実施の形態1に係る情報提供装置1は、自車状況取得部2、乗員状態取得部3、混乱度判定部4、認識度判定部5、及び情報生成部6を備える。自車状況取得部2は、車両の周辺状況を示す情報及び車両の自動的な制御に関する情報を取得する。乗員状態取得部3は、車両の乗員の状態を示す情報を取得する。混乱度判定部4は、乗員状態取得部3により取得された情報を用いて乗員の混乱度を判定する。認識度判定部5は、自車状況取得部2及び乗員状態取得部3により取得された情報を用いて車両の周辺状況及び自動的な制御に対する乗員の認識度を判定する。情報生成部6は、自車状況取得部2により取得された情報、混乱度判定部4により判定された混乱度、及び認識度判定部5により判定された認識度を用いて乗員に提供する情報を生成する。この構成により、情報提供装置1は、車両の自動的な制御に伴う乗員の混乱度並びにその前後の車両の周辺状況及び自動的な制御に対する乗員の認識度に基づき、提供する情報を変更できる。そのため、車両制御装置10による自動運転又は運転支援の制御内容をよく知らず不安を感じている乗員に対しては、十分な情報を提供でき、安心感を与えることができる。また、車両制御装置10による自動運転又は運転支援の制御内容を理解した乗員に対しては、不要な情報提供を低減でき、煩わしさを抑制することができる。したがって、情報提供装置1は、過不足のない情報提供を行うことができる。
[0035]
 また、実施の形態1の情報生成部6は、混乱度判定部4により判定された混乱度が高いほど、又は認識度判定部5により判定された認識度が低いほど、乗員に提供する情報量を増加させる。これにより、情報提供装置1は、車両制御装置10による自動運転又は運転支援の制御内容に対する乗員の理解度に応じて提供する情報量を増減できるため、過不足のない情報提供を行うことができる。
[0036]
 なお、上記では、混乱度判定部4は、車両の自動的な制御の作動時を含む前後一定時間内の乗員状態情報に基づき乗員の混乱度を判定したが、乗員に対する過去の混乱度の判定履歴を用いて、現在の自動的な制御の作動時の混乱度を推定するようにしてもよい。例えば、今回の自動操舵が乗員にとって3度目の作動である場合に、過去2回の自動操舵の作動時の混乱度がともに「高」であった場合、混乱度判定部4は、今回の乗員状態に関わらず作動時の混乱度を「高」と推定する。このようにすれば、情報提供装置1は、実際に乗員が混乱するよりも早く即座に適切な情報提供ができるため、乗員の混乱が発生すること自体を防ぐことができる。
[0037]
 また、上記では、情報生成部6は、単純に認識度の高低に応じて提供する情報を生成したが、乗員が具体的にどこまで周囲状況及び自動的な制御を認識していたかに基づき、提供する情報を生成するようにしてもよい。例えば、車両制御装置10が、車両前方に障害物を検出し、当該障害物を回避するために自動操舵を作動させる場合を想定する。この場合、認識度判定部5は、乗員の視線情報等を基に、乗員が車外に視線を向けて車両前方の障害物を視認しているか否かを判定する。認識度判定部5により乗員が車両前方の障害物を視認していると判定された場合、情報生成部6は、乗員が制御内容である「自動操舵」と制御要因である「前方の障害物を検知」とを認識できていると判断し、自動操舵についての情報を生成しない。一方、認識度判定部5により乗員が車両前方の障害物に気付いていないと判定された場合、情報生成部6は、乗員が制御内容である「自動操舵」と制御要因である「前方の障害物を検知」とを認識できていないと判断し、自動操舵についての情報を生成する。このように、認識度判定部5が、車両の周辺状況及び自動的な制御のうちの乗員が認識していた事柄を判定し、情報生成部6が、認識度判定部5により乗員が認識していたと判定された事柄以外の車両の周辺状況及び自動的な制御に関する情報を生成することにより、より過不足のない適切な情報提供が可能となる。
[0038]
 なお、情報生成部6は、自車状況取得部2により取得された周辺状況情報及び制御情報、混乱度判定部4により判定された混乱度、並びに認識度判定部5により取得された認識度を用いて乗員に提供する情報を生成し、かつ、乗員に提供した後、混乱度判定部4により新たに判定された混乱度が予め定められた値以上低下しない場合、乗員に提供する情報量を増加させるようにしてもよい。ここで、予め定められた値は、例えば、混乱度1段階分に相当するものとする。情報生成部6は、混乱度「中」及び認識度「高」に応じて提供する情報量を警告と制御内容とに決定し、出力装置12を用いて情報を提供した後、混乱度が「中」から「低」に低下しなければ、混乱度が「中」であっても、警告と制御内容とに制御要因を追加して再び情報提供を行う。このようにすることで、情報提供装置1は、提供した情報量が不足している場面で情報量を増加させることができ、より過不足のない適切な情報提供が可能となる。
[0039]
 また、情報生成部6は、乗員の混乱度が他の乗員との会話に起因して高くなった場合、当該乗員に提供する情報を、混乱度が高くなる前の情報のまま変更しないようにしてもよい。この場合、乗員状態取得部3は、入力装置11からの音声に基づき、複数の乗員が交互に発話している場合に、当該複数の乗員が会話をしていると判定する。または、乗員状態取得部3は、入力装置11からのカメラ画像及び音声に基づき、複数の乗員が互いを見ながら発話している場合に、当該複数の乗員が会話をしていると判定してもよい。さらに、乗員状態取得部3は、乗員の音声に基づき、乗員が車両の周辺状況及び自動的な制御とは関係ない内容の発話をしているか否かを判定する。そして、情報生成部6は、情報提供対象の乗員の混乱度が高くなった場合、かつ、乗員状態取得部3により複数の乗員が車両の周辺状況及び自動的な制御とは関係ない内容の会話をしていると判定された場合、情報提供対象の乗員の混乱度が他の乗員との会話に起因して高くなったと判断して、当該乗員に提供する情報を変更しない。一方、情報生成部6は、情報提供対象の乗員の混乱度が高くなった場合、かつ、当該乗員が発話していないか乗員状態取得部3により複数の乗員が車両の周辺状況及び自動的な制御に関係する内容の会話をしていると判定された場合、情報提供対象の乗員の混乱度が車両の自動的な制御に起因して高くなったと判断して、当該乗員に提供する情報を混乱度及び認識度に応じて変更する。このようにすることで、情報提供装置1は、自動的な制御とは無関係な混乱に対して不要に情報を提供してしまうことを防ぐことができ、乗員に煩わしさを与えてしまうことを防ぐことができる。
[0040]
 また、上記では、情報を提供する対象が乗員一人であるものとして情報提供装置1を説明したが、車両に搭乗している複数の乗員すべてを対象とすることが可能である。その場合、例えば、情報提供装置1は、各乗員の混乱度と認識度とに基づき、提供する情報量が最も多い乗員を選択し、その乗員の混乱度と認識度とに応じて情報を生成し、車両に1つ設置されている出力装置12を用いて当該情報を全乗員に提供する。または、情報提供装置1は、各乗員の混乱度と認識度とに応じて個別に情報を生成し、各座席に設置されている出力装置12を用いて個別に情報を提供するようにしてもよい。
[0041]
 また、上記では、情報提供装置1、車両制御装置10、入力装置11、及び出力装置12が車両に搭載された例を説明したが、この構成に限定されない。例えば、情報提供装置1が、車外のサーバ装置として構成され、このサーバ装置が車両に搭載された車両制御装置10、入力装置11、及び出力装置12と無線通信を行うことにより情報提供を行ってもよい。また、情報提供装置1の自車状況取得部2、乗員状態取得部3、混乱度判定部4、認識度判定部5、情報生成部6、及び情報生成テーブル7が、サーバ装置とスマートフォン等の携帯端末と車載器とに分散されていてもよい。
[0042]
 また、上記では、情報提供装置1を四輪自動車に適用した場合を例に挙げて説明したが、二輪車、船舶、航空機、及びパーソナルモビリティ等の乗員が搭乗する移動体に適用してもよい。
[0043]
 なお、本発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、又は実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。

産業上の利用可能性

[0044]
 この発明に係る情報提供装置は、乗員の状態を考慮して情報を提供するようにしたので、自動運転又は運転支援を行う車両等の情報提供装置に用いるのに適している。

符号の説明

[0045]
 1 情報提供装置、2 自車状況取得部、3 乗員状態取得部、4 混乱度判定部、5 認識度判定部、6 情報生成部、7 情報生成テーブル、10 車両制御装置、11 入力装置、12 出力装置、100 バス、101 CPU、102 ROM、103 RAM、104 HDD。

請求の範囲

[請求項1]
 車両の周辺状況を示す情報及び前記車両の自動的な制御に関する情報を取得する自車状況取得部と、
 前記車両の乗員の状態を示す情報を取得する乗員状態取得部と、
 前記乗員状態取得部により取得された情報を用いて前記乗員の混乱度を判定する混乱度判定部と、
 前記自車状況取得部及び前記乗員状態取得部により取得された情報を用いて前記車両の周辺状況及び自動的な制御に対する前記乗員の認識度を判定する認識度判定部と、
 前記自車状況取得部により取得された情報、前記混乱度判定部により判定された混乱度、及び前記認識度判定部により判定された認識度を用いて前記乗員に提供する情報を生成する情報生成部とを備える情報提供装置。
[請求項2]
 前記情報生成部は、前記混乱度判定部により判定された混乱度又は前記認識度判定部により判定された認識度に応じて、前記乗員に提供する情報量を増減させることを特徴とする請求項1記載の情報提供装置。
[請求項3]
 前記情報生成部は、前記混乱度判定部により判定された混乱度が高いほど、又は前記認識度判定部により判定された認識度が低いほど、前記乗員に提供する情報量を増加させることを特徴とする請求項2記載の情報提供装置。
[請求項4]
 前記混乱度判定部は、前記乗員状態取得部により取得された前記乗員の表情、視線、挙動、音声、心拍数、発汗量、及び乗車回数のうちの少なくとも1つの情報を用いて前記乗員の混乱度を判定することを特徴とする請求項1記載の情報提供装置。
[請求項5]
 前記混乱度判定部は、前記乗員に対する過去の混乱度の判定履歴を用いて現在の混乱度を推定することを特徴とする請求項1記載の情報提供装置。
[請求項6]
 前記認識度判定部は、前記車両の周辺状況及び自動的な制御のうちの前記乗員が認識していた事柄を判定し、
 前記情報生成部は、前記認識度判定部により前記乗員が認識していたと判定された事柄以外の前記車両の周辺状況及び自動的な制御に関する情報を生成することを特徴とする請求項1記載の情報提供装置。
[請求項7]
 前記情報生成部は、前記自車状況取得部により取得された情報、前記混乱度判定部により判定された混乱度、及び前記認識度判定部により判定された認識度を用いて前記乗員に提供する情報を生成し、かつ、前記乗員に提供した後、前記混乱度判定部により新たに判定された混乱度が予め定められた値以上低下しない場合、前記乗員に提供する情報量を増加させることを特徴とする請求項1記載の情報提供装置。
[請求項8]
 前記情報生成部は、前記乗員の混乱度が他の乗員との会話に起因して高くなった場合、前記乗員に提供する情報を変更しないことを特徴とする請求項1記載の情報提供装置。
[請求項9]
 自車状況取得部が、車両の周辺状況を示す情報及び前記車両の自動的な制御に関する情報を取得し、
 乗員状態取得部が、前記車両の乗員の状態を示す情報を取得し、
 混乱度判定部が、前記乗員状態取得部により取得された情報を用いて前記乗員の混乱度を判定し、
 認識度判定部が、前記自車状況取得部及び前記乗員状態取得部により取得された情報を用いて前記車両の周辺状況及び自動的な制御に対する前記乗員の認識度を判定し、
 情報生成部が、前記自車状況取得部により取得された情報、前記混乱度判定部により判定された混乱度、及び前記認識度判定部により判定された認識度を用いて前記乗員に提供する情報を生成する情報提供方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]