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1. WO2020013329 - 乗り物用シート

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明 細 書

発明の名称 乗り物用シート

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

先行技術文献

特許文献

0008  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0009   0010   0011   0012   0013   0014  

課題を解決するための手段

0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029  

発明の効果

0030  

図面の簡単な説明

0031  

発明を実施するための形態

0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199   0200   0201   0202   0203   0204   0205   0206   0207   0208   0209   0210   0211   0212   0213   0214   0215   0216   0217   0218   0219   0220   0221   0222   0223   0224   0225   0226   0227   0228   0229   0230   0231   0232   0233   0234   0235   0236   0237   0238   0239   0240   0241   0242   0243   0244   0245   0246   0247   0248   0249   0250   0251   0252   0253   0254   0255   0256   0257   0258   0259   0260   0261   0262   0263   0264   0265   0266   0267   0268   0269   0270   0271   0272   0273   0274  

符号の説明

0275  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12A   12B   13A   13B   14A   14B   15A   15B   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28   29   30   31   32   33   34   35   36   37   38   39   40   41   42   43   44   45   46   47   48   49   50   51   52   53   54   55   56   57   58   59   60   61   62   63   64   65   66   67   68   69  

明 細 書

発明の名称 : 乗り物用シート

技術分野

[0001]
 本発明は、乗り物用シートに係り、特に、シートバック及びシートクッションを有するシート本体を着座可能状態から切り替えることが可能な乗り物用シートに関する。

背景技術

[0002]
 従来、シート本体を構成するシートバック及びシートクッションを車体フロアよりも低位置に収納可能な車両用シートは既に知られており、その中には、シート本体を前倒れさせてシート前方に設けられた収納フロアに収納可能な車両用シートが存在する(例えば、特許文献1,2,3参照)。
[0003]
 特許文献1に記載の車両用シートでは、車体フロアに取り付けられ、シートバックを回動可能に支持するシート回動軸(フロア側支持軸)と、シートバックに対してシートクッションを回動可能に連結するとともに、シート本体が着座者を着座させることが可能な着座可能状態のときにシートクッションの回動動作をロックするクッションロック装置(ラッチ装置)と、を備えている。
 シート本体の収納操作時には、シートバックが車体フロアに対してシートクッションを収納フロアへ移動させるように回転し、シート本体を収納フロアに収納可能な構成となっている。
 また、車両用シートは、乗員が着座可能な着座可能状態から、シートクッションを上方に跳ね上げたチップアップ状態へ切り替え可能な構成となっている。
[0004]
 特許文献2に記載の自動車用シートでは、車体フロアに対しシートバックを回動可能に支持するシート回動軸と、シートバックに対しシートクッションを回動可能に連結するクッションロック装置とのほか、上下方向に延びて上端がシートクッションの前方部分を支持し、下端が収納フロアに固定された脚保持部材に対し回動可能に保持される脚部材と、を備えている。
 シート本体の収納操作時には、シートバックが車体フロアに対してシートクッションを収納フロアへ移動させるように回転し、脚部材がシートバックと連動して脚保持部材を中心として回転することで、シート本体を収納フロアに収納可能な構成となっている。
[0005]
 特許文献3に記載の乗り物用シートでは、着座者が着座可能な着座可能状態と、シート本体を収納フロアに収納させた収納状態と、シート本体を上方に跳ね上げたチップアップ状態との3種類の形態のシートアレンジが可能な、オットマン装置付きのシートである。
 具体的には、当該オットマン装置は、シートクッションに補強部材を介して取り付けられるオットマン回動軸(ベースメンバ)と、オットマン回動軸を介して回動可能に取り付けられる脚支持部材(オットマン)と、から主に構成されている。
 また乗り物用シートは、シートクッションの前方部分において当該シートクッションよりも前方に張り出すように取り付けられ、シートアレンジのために操作される切り替え用操作レバー(把持部材)を有している。
 このとき、オットマン回動軸及び脚支持部材は、切り替え用操作レバーとの干渉を抑制すべく、シートクッション及び切り替え用操作レバーよりもシート前方に張り出すように配置されている。
[0006]
 特許文献4に記載の車両用シートでは、シート本体を通常状態とスライド移動状態との間で切り替え可能なシートであって、ロック部材と、ロック部材のロック状態を解除するための操作レバーと、を備えており、当該操作レバーが、車両用シートにおいてシートバックよりもシート後方位置に配置され、かつ、シートバックの下端部分の周辺にレバー回転軸を介して取り付けられている。
 上記構成により、シート本体を通常状態からスライド移動状態へ切り替えたいときに、乗員がシート本体の後方位置から当該操作レバーを操作することができる。また、乗員が当該操作レバーを片手で操作することができ、もう片方の手でシート本体をスライド移動させることもできる。
[0007]
 特許文献5に記載の乗り物用シート構造では、シートクッションのクッション本体を、前方に向けて回動可能にクッションフレームに装着し、クッション本体の下部側空間部に、収容部としての収納容器を脱着可能に取付けることが開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0008]
特許文献1 : 特開2018-52435号公報
特許文献2 : 特開2007-176404号公報
特許文献3 : 特開2015-127157号公報
特許文献4 : 特開2004-123001号公報
特許文献5 : 特開平7-40784号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0009]
 ところで、乗り物用シートを量産するにあたっては、通常、構成部品の製品誤差を考慮して、構成部品同士を好適に組み付けるための隙間設定を行っている。
 そうすると、シート本体を収納可能な乗り物用シートでは、比較的複雑な構成となるクッションロック装置において当該隙間設定を行う必要があって、その結果、シートバックに対してシートクッションに多少の遊びが発生することになる。
 上記において特許文献1のような乗り物用シートでは、構成部品数の削減を目的としてシートクッションを下方から支持する脚部材を構成部品から外しているところ、当該脚部材を有さないため、車両走行時にシートクッションが揺れてしまい(ガタついてしまい)、クッションロック装置の内部で構成部品同士の接触による雑音が発生する虞があった。
 一方で、特許文献2のような乗り物用シートでは、シートクッションを脚部材によって固定支持させているため、車両走行時におけるシートクッションの揺れを抑制することができるものの、構成部品数を削減したいという要望を満たすことができなかった。
 そのため、構成部品数を抑えながらも、車両走行時におけるシートクッションの揺れ(ガタつき)を抑制可能な乗り物用シートが望まれていた。
[0010]
 また、特許文献1、2のようなシート本体を収納可能な乗り物用シートでは、クッションロック装置のような比較的複雑な構造を有するため、シートが大型化する傾向にあった。
 そのため、シンプルな構成でシートの大型化を抑制することが可能な乗り物用シートが望まれていた。
[0011]
 また、特許文献3のようなシートアレンジが可能な乗り物用シートでは、比較的複雑な構成となって構成部品数も増加することから、シート全体が大型化してしまい、重量化してしまう虞があった。特に、オットマン装置付きの乗り物用シートでは、当該オットマン装置がシートクッションよりもシート前方に張り出しているため、シート前後方向において大型化してしまう虞があった。
 そのため、シンプルな構成によって、オットマン装置を含むシート全体の大型化を抑制することが可能な乗り物用シートが望まれていた。
[0012]
 また、特許文献4のような車両用シートでは、上記操作レバーが乗り物用シートにおいてシートバックよりもシート後方位置に配置され、かつ、シートバックの下端部分の周辺に取り付けられているため、当該操作レバーを含むスライドレール装置の構造が大型化してしまう虞があった。
 特に特許文献4の車両用シートでは、操作レバーがシート前後方向に長尺な部材となっており、操作レバーにおいて乗員が指を掛ける部分となるレバー操作部と、操作レバーのレバー回転軸とが比較的離れた位置に設定されているため、スライドレール装置の構造が大型化してしまっていた。
 そのため、シート本体の状態を切り替えるために操作される操作レバーの操作性を確保しながらも、当該操作レバーを含むスライドレール装置の構造をできる限りコンパクト化した車両用シートが求められていた。
[0013]
 また、特許文献5のような乗り物用シートでは、シート幅方向において、一対のスライドレールが、前部パイプ及び後部パイプによって連結されており、支持部材としての前部パイプに収納容器が支持されているが、荷物の収容部を支持する支持部材の剛性を向上することが求められていた。
[0014]
 本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、シート本体を着座可能状態から切り替え可能なシートにおいて、構成部品数を抑えながら、車両走行時にシートクッションが揺れてしまう(ガタついてしまう)ことを抑制することが可能な乗り物用シートを提供することにある。
 また、本発明の他の目的は、シンプルな構成でシートの大型化を抑制することが可能な乗り物用シートを提供することにある。
 また、本発明の他の目的は、着座者にとって好適なシート切り替え操作を確保しながらも、シンプルな構成でシートの大型化を抑制可能な乗り物用シートを提供することにある。
 また、本発明の他の目的は、シート本体を着座可能状態から切り替え可能なシートにおいて、シンプルな構成でシートの大型化を抑制することが可能なオットマン装置付きの乗り物用シートを提供することにある。
 また、本発明の他の目的は、シート本体の状態を切り替えるために操作される操作レバーの操作性を確保しながら、当該操作レバーを含む切り替え装置の構造をよりコンパクト化した乗り物用シートを提供することにある。
 また、本発明の他の目的は、荷物等の物品を収容するための収容部を支持する支持部材の剛性を向上させ、収容部を安定に支持することが可能な乗物用シートを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0015]
 前記課題は、本発明の乗り物用シートによれば、シートバック及びシートクッションを有するシート本体と、前記シートバックに対して前記シートクッションを回動可能に連結するとともに、前記シート本体が着座者を着座させることが可能な着座可能状態のときに前記シートクッションの回動動作をロックするクッションロック装置と、を備え、前記着座可能状態と、前記シート本体を前記着座可能状態から移動させた移動状態との間で切り替え可能な乗り物用シートであって、前記クッションロック装置は、前記シートクッション及び前記シートバックの一方側に取り付けられるロック部材と、前記シートクッション及び前記シートバックの他方側に取り付けられ、前記シートクッションの回動動作をロックするために前記ロック部材と係合する被ロック部材と、前記ロック部材及び前記被ロック部材の周辺位置に取り付けられ、前記着座可能状態のときに前記ロック部材に設けられた係合部と、前記被ロック部材に設けられた被係合部との間に隙間が形成された状態を保持するために、前記ロック部材及び前記被ロック部材の少なくとも一方の位置を保持する位置保持部材と、を有していること、により解決される。
 上記のように、シート本体を着座可能状態から切り替え可能な乗り物用シートにおいて、着座可能状態のときにロック部材に設けられた係合部と、被ロック部材に設けられた被係合部との間に隙間が形成された状態を保持すべく、ロック部材及び被ロック部材の少なくとも一方の位置を保持する位置保持部材を有しているため、従来と比較してシンプルな構成によって構成部品数を抑えながら、車両走行時にシートクッションが揺れてしまう(ガタついてしまう)ことを抑制可能な乗り物用シートを実現することができる。
 また、車両走行時においてシートクッションの揺れを抑制できるため、クッションロック装置の内部で構成部品同士の接触による雑音が発生することも抑制できる。
[0016]
 このとき、前記移動状態とは、前記シート本体を車体フロアよりも低位置にある収納フロアへ収納移動させた収納状態であって、前記車体フロアに対して前記シートバックを回動可能に連結するとともに、前記着座可能状態のときに前記シートバックの回動動作をロックするリクライニング装置と、前記車体フロア上に設けられ、前記シートクッションを下方から支持する支持ベースと、をさらに備え、前記ロック部材は、前記シートクッション側に取り付けられ、前記被ロック部材は、前記シートバック側に取り付けられていると良い。
 上記構成により、シート本体を収納可能な乗り物用シートにおいて、従来と比較して収納フロア側には構成部品を設けることがなく、シンプルな構成でシートの小型化を果たした乗り物用シートを実現することができる。
[0017]
 このとき、前記位置保持部材には、前記ロック部材及び前記被ロック部材の一方に設けられた被当接部に当接することで前記一方の位置を保持するための当接部が形成され、前記クッションロック装置は、前記位置保持部材に取り付けられ、該位置保持部材に対して前記当接部を前記被当接部に当接させる方向に付勢する付勢部材をさらに有していると良い。
 上記構成により、よりシンプルな構成によって、車両走行時におけるシートクッションの揺れを抑制することができ、クッションロック装置の内部で構成部品同士の接触による雑音が発生することを抑制できる。
[0018]
 このとき、前記位置保持部材は、前記付勢部材によって付勢され、前記当接部が前記被当接部に当接する位置となる保持位置と、前記当接部が前記被当接部に当接しない位置となる保持解除位置との間で移動可能であって、前記着座可能状態において外部から荷重を受けて前記位置保持部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記保持位置から前記保持解除位置側へ移動したときに、前記ロック部材の前記係合部と、前記被ロック部材の前記被係合部とが係合するように構成されていると良い。
 上記構成により、例えば衝突等によって外部から所定の大きさを超えた荷重が加わったときに、位置保持部材を保持位置から保持解除位置へ逃がすことができるため、位置保持部材を必要以上に大型化する必要がなく、クッションロック装置を小型化することができる。
[0019]
 このとき、前記シートクッションの骨格となるクッションフレームを備え、前記ロック部材及び前記位置保持部材は、シート幅方向に並ぶように配置され、かつ、シート幅方向において前記クッションフレームの側面にロック回動軸を介して回動可能となるように連結されていると良い。
 上記のように、ロック部材及び位置保持部材が同軸上に配置されるため、クッションロック装置の構成部品をコンパクトに配置することができる。
[0020]
 このとき、前記シートクッションは、前記シートバックに対してクッション回動軸を介して回動可能となるように連結され、前記ロック回動軸と前記クッション回動軸は、前記クッションフレームの側面において互いに異なる位置に配置され、前記クッションロック装置は、前記ロック回動軸と前記クッション回動軸を連結するために前記クッションフレームの側面に沿って延びている軸連結部材をさらに有していると良い。
 上記構成により、比較的剛性が必要となる構成部品(ロック回動軸及びクッション回動軸)をシンプルな構成で補強することができる。
[0021]
 このとき、前記軸連結部材は、前記クッション回動軸を軸支する第1軸支持部と、前記ロック回動軸を軸支する第2軸支持部と、該第2軸支持部よりも前記第1軸支持部側に近い部分において切り欠かれた切り欠き部と、を有していると良い。
 上記構成により、クッション回動軸よりもやや剛性に劣るロック回動軸を優先させて補強することができる。また、軸連結部材にくびれ部を形成することで、クッションロック装置の内部に位置する構成部品を目視確認し易くなる。
[0022]
 このとき、前記被ロック部材は、シート幅方向において前記クッションフレームの側面に前記クッション回動軸を介して回動可能となるように連結され、前記ロック部材及び前記被ロック部材は、シート幅方向において同じ位置に配置され、前記位置保持部材の前記当接部は、前記被ロック部材の側面からシート幅方において前記位置保持部材側に突出する前記被当接部としての当接突起に当接すると良い。
 上記構成により、クッションロック装置がシート幅方向に大型化しないように設計されているため、結果としてシート本体がシート幅方向に大型化することを抑制できる。
[0023]
 このとき、前記シートクッションの下方に設けられ、物品を収容可能な収容部と、前記シート本体を支持する一対のベース部材と、前記一対のベース部材を連結する連結部材と、を備え、前記収容部は、前記連結部材によって支持されており、前記連結部材は、該連結部材の一端部と他端部の間に補強部を備えると良い。
 上記構成により、収容部を支持する支持部材である連結部材が、その一端部と他端部の間に補強部を備えており、剛性が向上しているため、収容部を安定に支持することが可能となる。
[0024]
 このとき、前記補強部は、前記乗り物用シートの前方側に突出するように屈曲した屈曲部であると良い。
 上記構成により、乗物用シートの前方側に突出するように屈曲した屈曲部によって、連結部材の剛性を向上させつつ、簡易な構成で収容部の領域を拡大することが可能となる。
[0025]
 このとき、前記収容部は、前記連結部材に支持される部分に、上方に向って突出し、内部に空間部を有する突出部が形成されており、前記連結部材の前記屈曲部は、前記空間部において前記収容部を支持していると良い。
 上記構成により、収容部に形成された突出部の内部の空間部において、連結部材の屈曲部が、収容部を支持しているため、連結部材の収容部に対する位置ずれを抑制することが可能となる。
[0026]
 このとき、前記クッションロック装置は、前記ロック部材の周辺位置にそれぞれ取り付けられ、前記ロック部材と前記被ロック部材とのロック状態を解除するために、ロック可能位置とロック解除可能位置との間で移動する第1ロック解除レバー及び第2ロック解除レバー、とを有し、前記着座可能状態においては、前記第1ロック解除レバー又は前記第2ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動したときに、前記ロック状態を解除し、前記移動状態においては、前記第1ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動したときには前記ロック状態が解除されず、前記第2ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動したときに前記ロック状態を解除するように構成し、前記第1ロック解除レバー及び前記第2ロック解除レバーが、上下方向又はシート前後方向において互いに異なる位置に配置され、前記ロック部材を間に挟むように設けられていると良い。
 上記のように、シート本体を着座可能状態から切り替え可能なシートにおいて、クッションロック装置の構成部品となる第1ロック解除レバー及び第2ロック解除レバーが、上下方向又はシート前後方向において互いに異なる位置に配置され、ロック部材を間に挟むように設けられているため、着座者にとって好適なシート切り替え操作を確保しながらも、シンプルな構成でクッションロック装置の大型化(シートの大型化)を抑制することが可能な乗り物用シートを実現することができる。
[0027]
 このとき、前記移動状態とは、前記シートバックに対して前記シートクッションを上方に回転移動させたチップアップ状態であって、前記乗り物用シートは、前記着座可能状態と、前記チップアップ状態と、前記シート本体を車体フロア側に収納移動させた収納状態との間で切り替え可能であって、前記車体フロアに対して前記シートバックを回動可能に連結するとともに、前記着座可能状態のときに前記シートバックの回動動作をロックするリクライニング装置を備え、該リクライニング装置は、前記シートバックの上方部分に取り付けられ、前記シートバックのロック状態を解除するために操作されるリクラ用操作レバーと、該リクラ用操作レバーと前記リクライニング装置の本体部分とを連結し、前記リクラ用操作レバーの操作に牽引されて前記シートバックをロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用するリクラ用ケーブルと、を有し、前記クッションロック装置は、前記リクラ用操作レバーと前記第1ロック解除レバーを連結し、前記リクラ用操作レバーの操作に牽引されて前記第1ロック解除レバーをロック可能位置からロック解除可能位置へ切り替える第1クッション用ケーブルと、前記シートクッションに取り付けられ、前記シートクッションのロック状態を解除するために操作されるクッション用操作レバーと、該クッション用操作レバーと前記第2ロック解除レバーを連結し、前記クッション用操作レバーの操作に牽引されて前記第2ロック解除レバーをロック可能位置からロック解除可能位置へ切り替える第2クッション用ケーブルと、を有し、前記第1ロック解除レバーは、前記第2ロック解除レバーよりも上方位置に配置されていると良い。
 上記構成により、着座可能状態と収納状態とチップアップ状態との3種類の形態のシートアレンジが可能なシートにおいて、リクラ用操作レバー側にある第1ロック解除レバーが、クッション用操作レバー側にある第2ロック解除レバーよりも上方位置に配置されているため、一層好適なシート切り替え操作を実現し、かつ、一層シンプルな構成からなるクッションロック装置となる。
[0028]
 このとき、前記シート本体を前記着座可能状態と前記移動状態の間で切り替えるために操作される切り替え用操作レバーを有し、該切り替え用操作レバーの操作に伴って動作するシート切り替え装置と、前記シートクッションの前方部分にオットマン回動軸を介して回動可能となるように取り付けられ、着座者の脚部を下方から支持するための脚支持部材を有し、該脚支持部材を前記シートクッション側に格納した格納位置と、該格納位置よりもシート前方側に回転移動させた展開位置との間で回動させることが可能なオットマン装置と、を備え、前記切り替え用操作レバーは、前記シートクッションの前方部分に取り付けられ、前記切り替え用操作レバーと、前記オットマン回動軸とが、シート幅方向に並んで配置されていると良い。
 上記のように、シート本体を着座可能状態から切り替え可能なシートにおいて、切り替え用操作レバーと、オットマン回動軸とがシート幅方向に並んで配置されているため、オットマン装置をシート前後方向においてコンパクトに配置し易くなる。
 そのため、シンプルな構成でシートの大型化を抑制可能なオットマン装置付きの乗り物用シートを実現することができる。
[0029]
 このとき、前記シート本体を通常状態と、該通常状態から移動させたスライド移動状態との間で切り替え可能な乗り物用シートであって、該乗り物用シートの所定位置に取り付けられ、前記通常状態のときに前記シート本体の移動動作をロックするレールロック部材と、前記乗り物用シートにおいて前記シートバックよりもシート後方位置に配置され、かつ、前記シートバックの下端部分の周辺にレバー回転軸を介して取り付けられ、前記レールロック部材のロック状態を解除するために回転操作されるレール用操作レバーと、を備え、前記レバー回転軸は、前記レール用操作レバーにおいて乗員が指を掛ける部分となるレバー操作部と、前記レール用操作レバーの周辺に設けられ、乗員が前記レバー操作部とは別に指を掛ける部分となるレバー操作支持部との間に配置されていると良い。
 上記のように、操作レバーは、乗り物用シートにおいてシートバックよりもシート後方位置に配置され、かつ、シートバックの下端部分の周辺にレバー回転軸を介して取り付けられており、レバー回転軸が、操作レバーのレバー操作部とレバー操作支持部との間に配置されているため、操作レバーの操作性を確保しながら、当該操作レバーを含む切り替え装置の構造をよりコンパクト化した乗り物用シートを実現することができる。
 詳しく述べると、操作レバーにおいて乗員が指を掛ける部分となるレバー操作部と、乗員がレバー操作部とは別に指を掛ける部分となるレバー操作支持部との間にレバー回転軸が配置されることで、レバー操作部と回動軸が比較的近い位置に配置されることになる。その結果、従来と比較して切り替え装置の大型化を抑制することができる。

発明の効果

[0030]
 本発明によれば、従来と比較してシンプルな構成で構成部品数を抑えながら、車両走行時にシートクッションが揺れてしまう(ガタついてしまう)ことを抑制可能な乗り物用シートを実現することができる。また、クッションロック装置の内部で構成部品同士の接触による雑音が発生することも抑制できる。
 また本発明によれば、シート本体を収納可能な乗り物用シートにおいて、従来と比較して収納フロア側には構成部品を設けることがなく、シンプルな構成でシートの小型化を果たした乗り物用シートを実現できる。
 また本発明によれば、位置保持部材を必要以上に大型化する必要がなく、クッションロック装置を小型化することができる。
 また本発明によれば、クッションロック装置の構成部品をコンパクトに配置できる。
 また本発明によれば、比較的剛性が必要となる構成部品をシンプルな構成で補強することができる。
 また本発明によれば、クッションロック装置の内部に位置する構成部品を目視確認し易くなる。
 また本発明によれば、クッションロック装置、シート本体がシート幅方向に大型化してしまうことを抑制できる。
 また本発明によれば、収容部を支持する支持部材である連結部材が、その一端部と他端部の間に補強部を備えており、剛性が向上しているため、収容部を安定に支持することが可能となる。
 また本発明によれば、乗物用シートの前方側に突出するように屈曲した屈曲部によって、連結部材の剛性を向上させつつ、簡易な構成で収容部の領域を拡大することが可能となる。
 また本発明によれば、収容部に形成された突出部の内部の空間部において、連結部材の屈曲部が、収容部を支持しているため、連結部材の収容部に対する位置ずれを抑制することが可能となる。
 また本発明によれば、シート本体を着座可能状態から切り替え可能なシートにおいて、着座者にとって好適なシート切り替え操作を確保しながらも、シンプルな構成でクッションロック装置の大型化(シートの大型化)を抑制することが可能な乗り物用シートを実現することができる。
 また本発明によれば、着座可能状態と収納状態とチップアップ状態との3種類の形態のシートアレンジが可能なシートにおいて、一層好適なシート切り替え操作を実現し、かつ、一層シンプルな構成からなるクッションロック装置となる。
 また本発明によれば、シート本体を着座可能状態から切り替え可能なシートにおいて、シンプルな構成でシートの大型化を抑制可能なオットマン装置付きの乗り物用シートを実現することができる。
 また本発明によれば、操作レバーの操作性を確保しながら、当該操作レバーを含む切り替え装置の構造をよりコンパクト化した乗り物用シートを実現できる。

図面の簡単な説明

[0031]
[図1] 本実施形態の乗り物用シートの斜視図である。
[図2] 乗り物用シートの骨格となるシートフレームの斜視図である。
[図3] シートフレームの上面図である。
[図4] シートフレームの側面図であって、リクライニング装置を示す図である。
[図5] シートフレームの側面図であって、クッションロック装置を示す図である。
[図6] 乗り物用シートの側面図であって、着座可能状態を示す図である。
[図7] 着座可能状態から収納状態へ移動する動作を説明する図である。
[図8] 収納状態を示す図である。
[図9] チップアップ状態を示す図である。
[図10] チップアップ状態から着座可能状態へ復帰する動作を説明する図である。
[図11] 着座可能状態を示す図である。
[図12A] 着座可能状態においてロック部材と被ロック部材とがロック位置に配置された状態を示す図である。
[図12B] 着座可能状態において第1ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動した状態を示す図である。
[図13A] 着座可能状態においてロック部材と被ロック部材とがロック位置に配置された状態を示す図である。
[図13B] 着座可能状態において第2ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動した状態を示す図である。
[図14A] チップアップ状態においてロック部材と被ロック部材とがロック位置に配置された状態を示す図である。
[図14B] チップアップ状態において第1ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動した状態を示す図である。
[図15A] チップアップ状態においてロック部材と被ロック部材とがロック位置に配置された状態を示す図である。
[図15B] チップアップ状態において第2ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動した状態を示す図である。
[図16] 図12AのA-A断面図であって、クッションロック装置を示す図である。
[図17] 以下、第2実施形態の乗り物用シートの斜視図である。
[図18] 乗り物用シートの斜視図であって、オットマン装置が基準位置から可動位置へ移動した状態を示す図である。
[図19] 以下、第3実施形態の乗り物用シートの斜視図である。
[図20] シートクッション及びオットマン装置を示す断面斜視図である。
[図21] 乗り物用シートの骨格となるシートフレームの斜視図である。
[図22] 図21の要部拡大図である。
[図23] クッションフレーム及びオットマン装置を示す上面図である。
[図24] クッションフレーム及びレバー取り付けブラケットを示す要部拡大図である。
[図25] 別の角度から見たクッションフレーム及びレバー取り付けブラケットを示す要部拡大図である。
[図26] 以下、第4実施形態の乗り物用シートの斜視図である。
[図27] シート本体が収納状態であるときの乗り物用シートの斜視図である。
[図28] シート本体がチップアップ状態であるときの乗り物用シートの斜視図である。
[図29] 図26のB-B断面図であって、隙間埋め部材を示す図である。
[図30] 図26のC-C断面図であって、変形例1の隙間埋め部材を示す図である。
[図31] 図26のD-D断面図であって、変形例2の隙間埋め部材を示す図である。
[図32] 以下、第5実施形態の乗り物用シートの斜視図である。
[図33] 乗り物用シートの骨格となるシートフレームの斜視図である。
[図34] シートフレームの平面図であって、レール装置を示す図である。
[図35] 乗り物用シートを斜め後ろから見たときの斜視図である。
[図36] 図35のE-E断面図であって、レール用操作レバー及びアンカー部材を示す図である。
[図37] レール用操作レバーを示す斜視図である。
[図38] レール用操作レバーの操作を説明する図であって、レール用操作レバーがロック位置にあるときの図である。
[図39] レール用操作レバーがロック解除位置にあるときの図である。
[図40] シート本体が着座可能状態であるときのフロアボード付きの乗り物用シートの斜視図である。
[図41] シート本体が収納状態であるときのフロアボード付きの乗り物用シートの斜視図である。
[図42] 乗り物用シートユニットの斜視図である。
[図43] 第6実施形態の乗り物用シート(シートフレーム)を斜め後ろから見たときの斜視図であって、レール用操作レバー及びアンカー部材を示す図である。
[図44] 以下、第7実施形態の乗り物用シートの斜視図である。
[図45] シート状態がチップアップ状態であるときの乗り物用シートの斜視図である。
[図46] シートフレームの斜視図である。
[図47] クッションロック装置を示す図である。
[図48] 図46のE-E断面図である。
[図49] シートフレームの下側部分及びその周辺機器を示す図である。
[図50] 図49のF-F断面図であって、リクライニング装置の取り付け構造を示す説明図である。
[図51] 図49のG-G断面図であって、第1ベースブラケット及びスライドレールの構造を示す説明図である。
[図52] 図49のH-H断面図であって、第2ベースブラケット及びスライドレールの構造を示す説明図である。
[図53] ベースカバーの斜視図である。
[図54] ベースカバーを前側カバーと後側カバーに分離した状態の斜視図である。
[図55] 図45のI-I断面図である。
[図56] 変形例に係るシートフレームの下側部分及びその周辺機器を示す図である。
[図57] 変形例に係る乗り物用シートの斜視図である。
[図58] 変形例に係る乗り物用シートのシート状態がチップアップ状態であるときの斜視図である。
[図59] 変形例に係るシートフレームの下側部分及びその周辺機器を示す図である。
[図60] 変形例に係るシートフレームの下側部分及びその周辺機器を示す図である。
[図61] 変形例に係るシートフレームの下側部分及びその周辺機器を示す図である。
[図62] 変形例に係るリクライニング装置の取り付け構造を示す説明図である。
[図63] 変形例に係るリクライニング装置の取り付け構造を示す説明図である。
[図64] 付勢力低減装置を示す図である。
[図65] 付勢力低減装置の後面を示す図である。
[図66] 付勢力低減装置の分解図である。
[図67] シート状態が着座状態であるときの付勢力低減装置を示す図である。
[図68] シート状態が着座状態からチップアップ状態に移行するときの付勢力低減装置を示す図である。
[図69] シート状態がチップアップ状態であるときの付勢力低減装置を示す図である。

発明を実施するための形態

[0032]
 以下、本発明の実施形態に係る乗り物用シートについて、図1-図18を参照しながら説明する。
 本実施形態は、シートバック及びシートクッションを有するシート本体と、シートバックに対してシートクッションを回動可能に連結するとともに、シート本体が着座可能状態のときにシートクッションの回動動作をロックするクッションロック装置と、を備え、着座可能状態と収納状態との間で切り替え可能な乗り物用シートであって、クッションロック装置は、シートクッション側に取り付けられるロック部材と、シートバック側に取り付けられ、シートクッションの回動動作をロックするためにロック部材と係合する被ロック部材と、ロック部材及び被ロック部材の周辺位置に取り付けられ、着座可能状態のときにロック部材に設けられた係合部と、被ロック部材に設けられた被係合部との間に隙間が形成された状態を保持するために、ロック部材及び被ロック部材の少なくとも一方の位置を保持する位置保持部材と、を有していることを特徴とする乗り物用シートの発明に関するものである。
 なお、乗り物用シートのシートバックに対して乗員が着座する側がシート前方側となる。
[0033]
 本実施形態の乗り物用シートSは、例えば車両の後部座席に相当するリアシートである。なお、車両前後方向に三列のシートを備える車両において二列目のミドルシートとしても利用可能である。
 乗り物用シートSは、着座者が着座可能な着座可能状態と、シート本体を収納フロアに収納させた収納状態と、シート本体を上方に跳ね上げたチップアップ状態との3種類の形態のシートアレンジが可能なシートである。
 具体的には、乗り物用シートSは、図6に示す着座可能状態から、着座者がシート本体の上端部にあるリクラ用操作レバー54を引っ張ると、シート本体が前倒れして折り畳まれ(図7参照)、収納フロアに収納された図8に示す収納状態に切り替わる。そして、収納状態から、着座者が手動でシート本体を上方に起こすことで図9に示すチップアップ状態に切り替わる。さらに、チップアップ状態から、着座者がシート本体(シートクッション)の前端部にあるクッション用操作レバー64を引っ張ると(図10参照)、シート本体の一部(シートクッション)が下方に回転し、図11に示す着座可能状態に復帰する。詳細は後述する。
[0034]
 乗り物用シートSは、図1、図2に示すように、シートバック1と、シートクッション2と、ヘッドレスト3とを備えるシート本体と、車体フロア上に取り付けられ、シート本体を前後方向に移動可能に支持する左右のレール装置4と、レール装置4上に取り付けられ、シート本体を支持する支持ベース30と、支持ベース30を上方から覆うベースカバー40と、から主に構成されている。
 また、乗り物用シートSは、図2に示すように、支持ベース30に対してシートバック1を回動可能に連結するとともに、着座可能状態及びチップアップ状態のときにシートバック1の回動動作をロックするリクライニング装置50と、シートバック1に対してシートクッション2を回動可能に連結するとともに、着座可能状態、収納状態及びチップアップ状態のときにシートクッション2の回動動作をロックするクッションロック装置60と、を備えている。
 なお、乗り物用シートSのシート前方側には、車体フロアよりも低位置に形成された凹型の収納フロアが設けられている。
[0035]
 シートバック1は、図1に示すように、乗員の背中を後方から支持する背もたれ部であって、骨格となる図2に示すバックフレーム10に、クッションパッド1aを載置して、表皮1bで被覆されて構成されている。
 シートクッション2は、乗員を下方から支持する着座部であって、骨格となる図2に示すクッションフレーム20に、クッションパッド2aを載置して、表皮2bで被覆されて構成されている。
 ヘッドレスト3は、乗員の頭を後方から支持する頭部であって、芯材となる不図示のピラーにクッションパッドを載置して表皮で被覆されて構成されている。
[0036]
 レール装置4は、図2に示すように、上下方向においてシート本体と車体フロアとの間に配設されており、車体フロアに固定され、シート前後方向に延びる左右のロアレール4aと、ロアレール4aに沿って摺動可能に支持される左右のアッパレール4bと、ロアレール4aに対してアッパレール4bを摺動不能にロックする不図示のロック装置と、当該ロック装置のロック状態を解除するために操作される図1に示すレール用操作レバー4cと、から主に構成されている。
 左右のアッパレール4bの上面には、支持ベース30が架設されている。
[0037]
 バックフレーム10は、図2に示すように、シートバック1の骨格となる略矩形状の枠状体からなり、バックフレーム10のシート幅方向の外側面においてその下方部分には、支持ベース30と連結するための左右の連結ブラケット11が取り付けられている。
 連結ブラケット11は、上下方向に延出する弓形状の板金部材からなり、連結ブラケット11の上端がバックフレーム10に取り付けられ、その下端が支持ベース30に取り付けられている。
 右側の連結ブラケット11の下端部には、支持ベース30に対してバックフレーム10を回動可能に連結するリクライニング装置50(リクライニング本体51)が取り付けられており、左側の連結ブラケット11の下端部には、シート幅方向において支持ベース30に軸支されたバック回動軸52が設けられている。
[0038]
 クッションフレーム20は、図2、図3に示すように、シートクッション2の骨格となる略矩形状の枠状体からなり、シート幅方向の側方に配置された左右のサイドフレーム21と、各サイドフレーム21の前方部分を連結する前方連結パイプ22と、各サイドフレーム21の後方部分を連結する中央連結パイプ23と、前方連結パイプ22と中央連結パイプ23を連結する板状フレームとしてのパンフレーム24と、から主に構成されている。
[0039]
 サイドフレーム21は、シート前後方向に延出する板金部材からなり、左側のサイドフレーム21の前端部分には、取り付けワイヤ25を介して図1に示すレール用操作レバー4cが取り付けられており、右側のサイドフレームの前端部分には、取り付けワイヤ25を介して図1に示すクッション用操作レバー64が取り付けられている。
 またサイドフレーム21のシート幅方向の外側面においてその後端部分には、クッションロック装置60が取り付けられている。
 左右のサイドフレーム21は、図3に示すように、シート幅方向において左右のレール装置4とは異なる位置、具体的には左右のレール装置4よりも右側にオフセット配置されている。当該オフセット配置によって、左側のサイドフレーム21の外側面においてスペースを確保することができ、当該スペースにおいてクッションロック装置60のほか、図1に示すアームレスト5、シートベルト用のバックル6が取り付けられている。その結果、乗り物用シートSのシート幅方向の大型化を抑制することができる。
[0040]
 取り付けワイヤ25は、図2、図3に示すように、略U字形状からなり、前方連結パイプ22のシート幅方向の端部と、サイドフレーム21の前端部分とに架け渡されるように配置されている。
 具体的には、取り付けワイヤ25は、レール用操作レバー4c(クッション用操作レバー64)が取り付けられるワイヤ本体部25aと、ワイヤ本体部25aのシート幅方向の内側端部から連続して下方に屈曲し、前方連結パイプ22に取り付けられるワイヤ取り付け部25bと、ワイヤ本体部25aのシート幅方向の外側端部から連続して下方に屈曲し、サイドフレーム21に取り付けられるワイヤ取り付け部25c、とを有している。
 ワイヤ取り付け部25bは、略L字形状からなり、その一部分が前方連結パイプ22に沿ってシート幅方向に延びている。
[0041]
 支持ベース30は、図2に示すように、シート本体を支持する部材であって、シート幅方向の側方部分に設けられ、アッパレール4bに沿って配置される左右のサイドベース部31と、各サイドベース部31の前方部分を連結する前方ベース連結部32と、各サイドベース部31の略中央部分を連結する後方ベース連結部33と、各サイドベース部31の上面に取り付けられる左右の補強ベース部34と、を備えている。
 前方ベース連結部32、後方ベース連結部33それぞれの左右両端部は、サイドベース部31と補強ベース部34とで挟まれて連結されている。
[0042]
 ベースカバー40は、図1に示すように、支持ベース30全体及びレール装置4を上方から覆う樹脂成形品である。
 ベースカバー40は、支持ベース30及びレール装置4を外部から保護する機能のほか、シート本体が着座可能状態から収納状態に切り替わるときにシート本体(シートクッション2)の移動をガイドする機能を備えている。
 ベースカバー40は、シート幅方向の側方部分に設けられ、シートクッション2に向かって上方に突出するように形成される左右のカバー突出部41と、左右のカバー突出部41の間に設けられ、カバー突出部41よりも下方に窪むように形成され、収容物を収容するためのカバー収容凹部42と、を主に備えている。
 カバー突出部41は、そのシート前後方向の中央部分が最も高い上面を有しており、シート前方にある傾斜面の延長線上には、収納フロアが配置されている。
 カバー突出部41は、シート本体が着座可能状態から収納状態へ移動するときに、図11に示すように、シートクッション2を保護する不図示のクッションカバーと当接し、当該クッションカバーを収納フロア側へ摺動させる(滑走させる)機能を有している。つまり、シートクッション2がベースカバー40によってガイドされて収納フロアへ円滑に向かうように構成されている。
[0043]
 リクライニング装置50は、図2、図4に示すように、シート幅方向において右側の連結ブラケット11の内側面に配置されており、シート幅方向においてクッションフレーム20との干渉を抑制している。
 リクライニング装置50は、バックフレーム10を回動させるときに駆動するリクライニング本体51と、バック回動軸52と、バックフレーム10をバック回動軸52を中心として前方回転させるように付勢する渦巻きバネ53と、バックフレーム10のロック状態を解除するために操作される図1のリクラ用操作レバー54と、リクラ用操作レバー54とリクライニング本体51を連結するリクラ用ケーブル56と、から主に構成されている。
[0044]
 リクライニング本体51は、公知なロック機構を有し、バックフレーム10の状態を、支持ベース30に対して固定されたロック状態と、支持ベース30に対して回動可能なロック解除状態との間で切り替えることが可能である。
 バック回動軸52は、シート幅方向においてバックフレーム10側と支持ベース30側とに軸支され、渦巻きバネ53は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端が支持ベース30側に係止されている。
 リクラ用ケーブル56は、リクラ用操作レバー54の操作に牽引されてシートバック1をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
[0045]
 上記構成において、リクライニング装置50は、バックフレーム10を図6の起立姿勢にロックし、リクラ用操作レバー54が操作されることでロック状態を解除し、渦巻きバネ53の付勢力によってバックフレーム10を前方側に回転させて車体フロア側に折り畳むことができる(図7参照)。
[0046]
 クッションロック装置60は、図2、図5に示すように、シート幅方向において左側のサイドフレーム21の外側面に配置されている。
 クッションロック装置60は、クッションフレーム20の回動動作をロックするためのロック本体61と、クッション回動軸62と、クッションフレーム20をクッション回動軸62を中心として下方側に付勢する渦巻きバネ63と、クッションフレーム20のロック状態を解除するために操作される図1のクッション用操作レバー64と、上述のリクラ用操作レバー54とロック本体61を連結する第1クッション用ケーブル65と、クッション用操作レバー64とロック本体61を連結する第2クッション用ケーブル66と、から主に構成されている。
 ロック本体61の詳細については後述する。
[0047]
 クッション回動軸62は、シート幅方向においてバックフレーム10側とクッションフレーム20側とに軸支され、渦巻きバネ63は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端がクッションフレーム20側に係止されている。
 クッション用操作レバー64は、クッションフレーム20の前方端部に取り付けられており、かつ、クッションフレーム20の右側端部、言い換えれば乗り物用シートSにおける車両ドア側の端部に配置されている。そのため、車両ドアを開いた状態で車外から乗員がクッション用操作レバー64を操作することが可能である。
[0048]
 第1クッション用ケーブル65は、バックフレーム10の外側面に沿って上下方向に延びており、リクラ用操作レバー54の操作に牽引されてクッションフレーム20をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
 また、第2クッション用ケーブル66は、クッションフレーム20の外側面に沿ってシート前後方向に延びており、クッション用操作レバー64の操作に牽引されてクッションフレーム20をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
[0049]
 クッションロック装置60は、クッションフレーム20を図6の水平姿勢にロックし、リクラ用操作レバー54が操作されることでバックフレーム10と連動してロック状態を解除し、渦巻きバネ63の付勢力によってクッションフレーム20を前方側に付勢しながら車体フロア側に折り畳むことができる(図7参照)。
 また、クッションロック装置60は、着座可能状態においてクッション用操作レバー64が操作されることで、クッションフレーム20のロック状態を解除し、渦巻きバネ63の付勢力に抗してクッションフレーム20を上方に起こすことで、図9に示すチップアップ状態に移動させることができる。そして、チップアップ状態においてクッション用操作レバー64が再度操作されることで(図10参照)、渦巻きバネ63の付勢力によってバックフレーム10に対しクッションフレーム20を下方側に回転させて図11に示す着座可能状態に復帰させることができる。
[0050]
 上記構成において、図2に示すように、リクライニング装置50がシート本体のシート幅方向の右側に配置される一方で、クッションロック装置60がシート本体の左側に配置されている。そのため、比較的大型な構成部品をバランス良く配置することとなり、シート本体全体のバランスが良くなる。
[0051]
  <シート収納動作>
 次に、図6-図8に基づいてシート本体を着座可能状態から収納状態へ移動させる動作を説明する。なお、図6-図8において、リクライニング装置50及びクッションロック装置60は、黒丸で図示されるときにロック状態を示し、白丸で図示されるときにロック解除状態を示すものとする。図9-図10も同様である。
[0052]
 乗り物用シートSが図6に示す着座可能状態にあるとき、シートバック1は、支持ベース30によって支持され、リクライニング装置50によって起立姿勢にロックされている。また、シートバック1に連結されたシートクッション2は、ベースカバー40(支持ベース30)によって下方から支持されている。
[0053]
 乗り物用シートSを着座可能状態から収納状態へ移動させるときには、シートバック1上面に設けられたリクラ用操作レバー54を操作する。
 着座者がリクラ用操作レバー54を操作することで、リクラ用ケーブル56及び第1クッション用ケーブル65がそれぞれ牽引され、図7に示すように、リクライニング装置50及びクッションロック装置60のロック状態が解除される。
 そして、シートバック1は、渦巻きバネ53の付勢力によって、シートクッション2を収納フロアまで移動させるようにバック回動軸52を中心としてシート前方側に回転を開始する。
[0054]
 シートバック1が、図7に示すように、所定の回転位置に到達したときに、シートクッション2がベースカバー40(カバー突出部41)の表面に当接し、ベースカバー40の表面上を摺動しながら収納フロアに向かって移動する。
 そして、図8に示すように、シートバック1及びシートクッション2が収納フロアに到達したときに、リクラ用操作レバー54の操作を終了することで、シートクッション2がクッションロック装置60によって再びロックされることになる。
 なお、リクライニング装置50については、シートバック1が車体フロアに対して所定の角度までシート前方に回転したときに、リクライニング装置50のロック解除状態が維持される公知なロック解除キャンセラー機構を有している。そのため、リクラ用操作レバー54の操作を終えた後も、シートバック1が車体フロアに対して回動可能となっている。
 上記一連の動作によって、シート本体が収納フロアに収納され、乗り物用シートSが収納状態に切り替わる。
[0055]
  <シートチップアップ動作>
 次に、図9、図10に基づいてシート本体を収納状態からチップアップ状態へ移動させる動作を説明する。
 乗り物用シートSが図8に示す収納状態にあるときに、例えば、乗員が手動でシート本体を上方に起こすことで図9に示すチップアップ状態に切り替わる。
 このとき、クッションロック装置60がシートクッション2の回動動作をロックしているため、シートバック1を上方に起こすことでシートクッション2も一体的に上方に起こすことができる。
 なお、チップアップ状態のときに、アッパレール4bをロアレール4aに対してシート後方側に摺動させることによって、シート前方側に一層広い荷室スペースを確保することができる。
[0056]
 乗り物用シートSが図9に示すチップアップ状態に切り替わったとき、シートバック1は、着座可能状態の位置と同じ位置に復帰し、リクライニング装置50によって起立姿勢でロックされることになる。
[0057]
 最後に、乗り物用シートSをチップアップ状態から着座可能状態へ移動させるときには、図9に示すクッション用操作レバー64を引く操作をすることで、第2クッション用ケーブル66が牽引され、図10に示すように、クッションロック装置60のロック状態が解除される。
 シートクッション2は、クッションロック装置60の解除に伴い、渦巻きバネ63の付勢力によって、シートバック1に対して下方側に回転する。
 上記一連の動作により、乗り物用シートSが図11に示す着座可能状態に復帰する。
[0058]
 なお、上記切り替え操作のほか、乗り物用シートSを着座可能状態からチップアップ状態へ移動させることもできる。
 具体的には、着座者がクッション用操作レバー64を操作することで、第2クッション用ケーブル66が牽引され、クッションロック装置60のロック状態が解除される。
 そして、シートバック1に対してシートクッション2を渦巻きバネ63の付勢力に抗して上方側に回転させることで、チップアップ状態へ直接移動させることができる。このとき、リクライニング装置50によるシートバック1のロック状態は維持されたままとなる。
[0059]
  <クッションロック装置の詳細>
 次に、クッションロック装置60(ロック本体61)の具体的な構成について図12A,B-図13A,Bに基づいて説明する。
 クッションロック装置60は、図12Aに示すように、クッションフレーム20側(サイドフレーム21)に取り付けられるロック部材70と、バックフレーム10側に取り付けられ、ロック部材70に係合する被ロック部材71と、ロック部材70と被ロック部材71のロック状態を解除するために動作する第1ロック解除レバー72及び第2ロック解除レバー73と、を備えている。
 また、クッションロック装置60は、着座可能状態のときにロック部材70に設けられた係合部70aと、被ロック部材71に設けられた被係合部71aとの間に隙間Cが形成された状態を保持するために、被ロック部材71の位置を保持する位置保持部材74をさらに備えている。
 上記において、クッションロック装置60は、図12Aに示すように、ロック部材70が被ロック部材71に係合するロック位置にいるときに、クッションフレーム20をロック状態にする。一方で、図12Bに示すように、ロック部材70が被ロック部材71に係合しないロック解除位置にいるときに、クッションフレーム20をロック解除状態にする。
[0060]
 ロック部材70は、図12A,Bに示すように、シート幅方向に沿って延びるロック回動軸75を中心としてロック位置と、ロック位置よりも下方に移動したロック解除位置との間で回転する部材である。そして、着座可能状態にいるときに第2ロック解除レバー73及び第2付勢バネ78によって上方へ付勢され、ロック位置に配置されている。
 具体的には、ロック部材70は、係合部70aと、係合部70aとはロック回動軸75を間に挟んで反対側に配置され、そのシート幅方向の外側面から第2ロック解除レバー73側に突出する嵌合突起70bと、を有している。
 嵌合突起70bは、第2ロック解除レバー73の側面に形成された嵌合溝73bと嵌合する配置となっている。
 すなわち、ロック部材70は、シート幅方向において被ロック部材71と同じ位置に配置されており、かつ、第2ロック解除レバー73よりも内側に配置されている。
[0061]
 被ロック部材71は、図12A,Bに示すように、上下方向に延びてバックフレーム10とクッションフレーム20を連結する部材であって、その上端部分がバックフレーム10の外側面に固定され、その下端部分がサイドフレーム21の外側面にクッション回動軸62を介して取り付けられている。
 また、被ロック部材71は、シート幅方向においてロック部材70と同じ位置に配置されている。
[0062]
 被ロック部材71は、被係合部71aと、被係合部71a及びクッション回動軸62の間に配置され、そのシート幅方向の外側面から第1ロック解除レバー72及び位置保持部材74側に突出する当接突起71bと、当接突起71bとはクッション回動軸62を間に挟んで反対側に配置される補助突起71cと、を有している。
 当接突起71bは、第1ロック解除レバー72の回動を規制すべく、第1ロック解除レバー72(当接部72a)に当接するように配置され、かつ、被ロック部材71の位置を保持すべく、位置保持部材74(当接部74a)に当接するように配置されている。
 すなわち、被ロック部材71は、シート幅方向において第1ロック解除レバー72及び位置保持部材74よりも内側に配置されている。一方で、第1ロック解除レバー72及び位置保持部材74は、シート幅方向において同じ位置に配置されている。
[0063]
 第1ロック解除レバー72は、クッションフレーム20の外側面にクッション回動軸62を介して回動可能となるように連結されており、図12Aに示すロック可能位置と、図12Bに示すロック解除可能位置との間で回転する部材である。
 第1ロック解除レバー72は、クッション回動軸62の外周面に取り付けられた第1付勢バネ77によって、ロック解除可能位置側からロック可能位置側へ付勢されている。
 また、第1ロック解除レバー72は、シート幅方向においてロック部材70及び被ロック部材71とは異なる位置に配置されており、かつ、シート幅方向において被ロック部材71と並ぶ位置に配置されている。
[0064]
 第1ロック解除レバー72には、当接部72aと、第1クッション用ケーブル65の一端が取り付けられるケーブル取り付け部72bと、ケーブル取り付け部72bとはクッション回動軸62を間に挟んで反対側に配置され、ロック部材70を押圧するための押圧部72cと、がそれぞれ形成されている。
 詳しく述べると、押圧部72cは、ロック部材70を位置保持部材74を介して間接的に押圧する構成となっており、第1クッション用ケーブル65による牽引に伴って、図12Aに示すように、ロック部材70をロック可能位置からロック解除可能位置へ押圧するものである。
[0065]
 第2ロック解除レバー73は、クッションフレーム20の外側面にレバー回動軸76を介して回動可能となるように連結されており、図13Aに示すロック可能位置と、図13Bに示すロック解除可能位置との間で回転する部材である。
 第2ロック解除レバー73は、クッションフレーム20の下端に取り付けられた第2付勢バネ78によって、ロック解除可能位置側からロック可能位置側へ付勢されている。
 第2ロック解除レバー73には、第2クッション用ケーブル66の一端が取り付けられるケーブル取り付け部73aと、ケーブル取り付け部73aとはレバー回動軸76を間に挟んで反対側に配置され、ロック部材70を移動させるために嵌合突起70bに嵌合する嵌合溝73bと、がそれぞれ形成されている。
[0066]
 位置保持部材74は、クッションフレーム20の外側面にロック回動軸75を介して回動可能となるように連結されており、図12A,Bに示すように、当接部74aが当接突起71bに当接する保持位置と、当接部74aが当接突起71bに当接しない位置となる保持解除位置との間で回転する部材である。
 位置保持部材74は、ロック回動軸75の外周面に取り付けられた第3付勢バネ79によって、保持解除位置側から保持位置側へ付勢されている。
 また、位置保持部材74は、シート幅方向においてロック部材70及び被ロック部材71とは異なる位置に配置されており、かつ、シート幅方向においてロック部材70と並ぶ位置に配置されている。
[0067]
 位置保持部材74には、被ロック部材71(当接突起71b)に当接することで被ロック部材71の位置を保持するための当接部74aと、ロック部材70(嵌合突起70b)を押し出すための押出し部74bと、がそれぞれ形成されている。
 なお、位置保持部材74のうち、第3付勢バネ79の自由端が取り付けられる部分には、凹み部74cが形成されており、当該自由端の組み付け剛性を確保している。
[0068]
 なお、図16に示すように、ロック部材70及び位置保持部材74を重ね合わせたときの厚さをT1、被ロック部材71及び第1ロック解除レバー72を重ね合わせたときの厚さをT2としたときに、T1及びT2が同じ厚さとなるように設定されている。
[0069]
 上記構成において、図12Aに示すように、クッションロック装置60では、構成部品の製品誤差を考慮して、ロック部材70と被ロック部材71の間に僅かな隙間Cが形成されている。そして、位置保持部材74が被ロック部材71の位置を保持する配置となっている。
 そのため、車両走行時にシートクッションが揺れてしまう(ガタついてしまう)ことを抑制可能な乗り物用シートSを実現できる。
 また、クッションロック装置60では、外部から荷重を受けて位置保持部材74が第3付勢バネ79の付勢力に抗して保持位置から保持解除位置側へ移動してしまったとき、代わりとしてロック部材70(係合部70a)と、被ロック部材71(被係合部71a)とが係合するように構成されている。
 そのため、位置保持部材74を保持位置から保持解除位置側へ逃がすことができるため、位置保持部材74を必要以上に大型化する必要がなくなる。
[0070]
 また上記構成において、図12Aに示すように、被ロック部材71の当接突起71b、補助突起71cは、それぞれ被ロック部材71の一部が切り欠かれて形成された被係合部71a,71dに近接した位置に配置されている。
 そのため、当接突起71b、補助突起71cを利用して被ロック部材71のうち剛性が低くなった部分を補強することができる。
[0071]
 また上記構成において、図12Aに示すように、第1ロック解除レバー72及び第2ロック解除レバー73は、上下方向において異なる位置に配置されており、ロック部材70を間に挟むように配置されている。また、第1ロック解除レバー72は、第2ロック解除レバー73よりも上方位置に配置されている。
 そのため、従来と比較してコンパクトな配置によってクッションロック装置60の大型化を抑制することができる。
[0072]
 また上記構成において、図12Aに示すように、第1ロック解除レバー72のうち、押圧部72cが形成された部分が、幅狭となるように形成されている。
 そのため、押圧部72cが形成された部分において極力剛性を確保しながらも、他の構成部品との干渉を抑制することが可能な設計となっている。
[0073]
 また上記構成において、図2、図12Aに示すように、第2ロック解除レバー73は、クランク形状となっており、具体的には、第2ロック解除レバー73のうち、嵌合溝73bが、シート幅方向においてレバー回動軸76が取り付けられた部分よりも外側に配置されている。
 そのため、第2ロック解除レバー73を含む構成部品をコンパクトに配置できる。
[0074]
 また上記構成において、図5に示すように、クッションロック装置60は、クッション回動軸62とロック回動軸75を連結するためにクッションフレーム20の側面に沿って延びている軸連結部材80をさらに備えている。そのため、シンプルな構成で補強することができる。
 軸連結部材80は、平板形状からなり、クッション回動軸62を軸支する第1軸支持部80aと、ロック回動軸75を軸支する第2軸支持部80bと、第2軸支持部80bよりも第1軸支持部80a側近接した部分において切り欠かれた切り欠き部80cと、を有している。
[0075]
  <クッションロック装置の動作>
 次に、クッションロック装置60の具体的な動作について図12A,B-図15A,Bに基づいて説明する。
 まずは、「着座可能状態」において図1に示す「リクラ用操作レバー54」が操作されたときのクッションロック装置60の動作について図12A,Bに基づいて説明する。
 図6に示すように着座可能状態においてクッションロック装置60がロック状態にあるとき、図12Aに示すように、ロック部材70が被ロック部材71に係合した係合位置に配置されている。詳しく述べると、ロック部材70の係合部70aと、被ロック部材71の被係合部71aとの間に僅かな隙間Cが形成された状態で、ロック部材70と被ロック部材71が係合されている。
[0076]
 このとき、第1ロック解除レバー72及び第2ロック解除レバー73はロック可能位置に配置されている。
 詳しく述べると、第1ロック解除レバー72は、第1付勢バネ77によって付勢され、かつ、被ロック部材71の当接突起71bに当接することでロック可能位置に配置されている。また第2ロック解除レバー73は、第2付勢バネ78によって付勢され、かつ、ロック部材70の嵌合突起70bに嵌合することでロック可能位置に配置されている。言い換えれば、第2ロック解除レバー73(嵌合溝73b)が、ロック部材70の位置を保持している。
 位置保持部材74は、被ロック部材71の係合位置を保持する保持位置に配置されている。詳しく述べると、位置保持部材74は、第3付勢バネ79によって付勢され、かつ、被ロック部材71の当接突起71bに当接することで保持位置に配置されている。
[0077]
 そして、着座可能状態においてリクラ用操作レバー54が操作されたとき、図12Bに示すように、第1ロック解除レバー72が、第1クッション用ケーブル65によって牽引されて、第1付勢バネ77の付勢力に抗してロック可能位置からロック解除可能位置へ回転移動する。
 その結果、第1ロック解除レバー72(押圧部72c)が、位置保持部材74を介してロック部材70を押圧することとなり、ロック部材70が係合位置から係合解除位置へ回転移動する。
 詳しく述べると、位置保持部材74は、第1ロック解除レバー72に押圧されて、保持位置から保持解除位置へ移動する。このとき、位置保持部材74(押出し部74b)がロック部材70の嵌合突起70bを押し出すことで、ロック部材70を回転移動させることができる。
 なお、ロック部材70(嵌合突起70b)の回転移動に伴って、第2ロック解除レバー73についても第2付勢バネ78の付勢力に抗してロック可能位置からロック解除可能位置へ回転移動する。
 上記一連の動作によって、着座可能状態においてクッションロック装置60のロック状態、すなわちロック部材70と被ロック部材71のロック状態が解除される。
[0078]
 次に、「着座可能状態」において図1に示す「クッション用操作レバー64」が操作されたときのクッションロック装置60の動作について図13A,Bに基づいて説明する。
 図6に示すように着座可能状態においてクッションロック装置60がロック状態にあるとき、図13Aに示すように、ロック部材70が被ロック部材71に係合した係合位置に配置されている。
[0079]
 そして、着座可能状態においてクッション用操作レバー64が操作されたとき、図13Bに示すように、第2ロック解除レバー73が、第2クッション用ケーブル66によって牽引されて、第2付勢バネ78の付勢力に抗してロック可能位置からロック解除可能位置へ回転移動する。
 その結果、第2ロック解除レバー73(嵌合溝73b)が、ロック部材70(嵌合突起70b)を引っ張ることとなり、ロック部材70が係合位置から係合解除位置へ回転移動する。
 なお、ロック部材70(嵌合突起70b)の回転移動に伴って、位置保持部材74についても第3付勢バネ79の付勢力に抗して保持位置から保持解除位置側へ回転移動する。詳しく述べると、位置保持部材74は、被ロック部材71を保持しない中間位置へ回転移動する。
 上記一連の動作によっても、着座可能状態においてクッションロック装置60のロック状態、すなわちロック部材70と被ロック部材71のロック状態が解除される。
[0080]
 次に、「チップアップ状態」において図1に示す「リクラ用操作レバー54」が操作されたときのクッションロック装置60の動作について図14A,Bに基づいて説明する。
 図9に示すようにチップアップ状態においてクッションロック装置60がロック状態にあるとき、図14Aに示すように、ロック部材70が被ロック部材71に係合した係合位置に配置されている。詳しく述べると、ロック部材70の係合部70aと、被ロック部材71に設けられた被係合部71dとが係合されている。
[0081]
 このとき、第1ロック解除レバー72及び第2ロック解除レバー73はロック可能位置に配置されている。
 詳しく述べると、第1ロック解除レバー72は、第1付勢バネ77によって付勢され、かつ、被ロック部材71の当接突起71bに当接することでロック可能位置に配置されている。また第2ロック解除レバー73は、第2付勢バネ78によって付勢され、かつ、ロック部材70の嵌合突起70bに嵌合することでロック可能位置に配置されている。言い換えれば、第2ロック解除レバー73(嵌合溝73b)が、ロック部材70の位置を保持している。
 位置保持部材74は、被ロック部材71の係合位置を保持する保持位置に配置されている。詳しく述べると、位置保持部材74は、第3付勢バネ79によって付勢され、かつ、被ロック部材71の補助突起71cに当接することで保持位置に配置されている。
[0082]
 そして、チップアップ状態においてリクラ用操作レバー54が操作されたとき、図14Bに示すように、第1ロック解除レバー72が、第1クッション用ケーブル65によって牽引されて、第1付勢バネ77の付勢力に抗してロック可能位置からロック解除可能位置へ回転移動する。
 このとき、第1ロック解除レバー72(押圧部72c)が空振りするため、ロック部材70と被ロック部材71のロック状態を解除することができない。
 すなわち、チップアップ状態においてリクラ用操作レバー54が操作されたときには、クッションロック装置60のロック状態は解除されず、リクライニング装置50のロック状態のみが解除されることとなる。
[0083]
 次に、「チップアップ状態」において図1に示す「クッション用操作レバー64」が操作されたときのクッションロック装置60の動作について図15A,Bに基づいて説明する。
 図9に示すようにチップアップ状態においてクッションロック装置60がロック状態にあるとき、図15Aに示すように、ロック部材70が被ロック部材71に係合した係合位置に配置されている。
[0084]
 そして、着座可能状態においてクッション用操作レバー64が操作されたとき、図15Bに示すように、第2ロック解除レバー73が、第2クッション用ケーブル66によって牽引されて、第2付勢バネ78の付勢力に抗してロック可能位置からロック解除可能位置へ回転移動する。
 その結果、第2ロック解除レバー73(嵌合溝73b)が、ロック部材70(嵌合突起70b)を引っ張ることとなり、ロック部材70が係合位置から係合解除位置へ回転移動する。
 このとき、位置保持部材74は、嵌合溝73bの回動範囲とは異なる位置に配置されているため、保持位置に配置されたままの状態となる。
 上記一連の動作によって、チップアップ状態においてクッションロック装置60のロック状態、すなわちロック部材70と被ロック部材71のロック状態が解除される。
[0085]
  <乗り物用シートの第2実施形態>
 次に、乗り物用シートの第2実施形態について、図17、図18に基づいて説明する。
 なお、上述した乗り物用シートSと重複する内容については説明を省略する。
 第2実施形態に係る乗り物用シートS2は、乗り物用シートSと比較して、オットマン装置90をさらに備えている点が主に異なっている。
[0086]
 オットマン装置90は、公知な装置からなり、図17に示すように、シートクッション2の前端部分に取り付けられており、シート幅方向においてリクラ用操作レバー54とレール用操作レバー4cの間に配置されている。
 オットマン装置90は、シート幅方向に延びてシートクッション2の前端部分に軸支されるオットマン回動軸91と、シートクッション2に対してオットマン回動軸91を回動中心として回動する脚支持部材92と、脚支持部材92を可動させるための不図示の可動ユニットと、から主に構成されている。
 脚支持部材92は、シートクッション2の内部に格納された図17に示す格納位置と、格納位置からシートクッション2よりも前方側に展開された図18に示す展開位置との間で回動可能となっている。
 脚支持部材92は、シートクッション2の前端部分に支持された支持側端部92aと、支持側端部92aよりもシート幅方向において幅広となるように形成された展開側端部92bと、から主に構成されている。
[0087]
 上記構成により、シートアレンジが可能であって、オットマン装置90をコンパクトに配置した乗り物用シートを実現することができる。
[0088]
  <乗り物用シートの第3実施形態>
 次に、乗り物用シートの第3実施形態について、図19-図25に基づいて説明する。
 乗り物用シートS3では、シート本体を着座可能状態から切り替え可能なシートにおいて、シンプルな構成でシートの大型化を抑制可能なオットマン装置付きの乗り物用シートを実現するものである。また、シートの小型化を図りながら、オットマン装置を含む各種装置の取り付け剛性を向上させた乗り物用シートを実現するものである。
[0089]
 乗り物用シートS3は、図19-図21に示すように、シートバック1と、シートクッション2と、ヘッドレスト3とを備えるシート本体と、シート本体を下方から支持する支持ベース30と、車体フロアと支持ベース30の間に取り付けられ、シート本体を前後方向に移動可能に支持するとともに、シート本体の移動動作をロックする左右のレール装置4と、から主に構成されている。
 また、乗り物用シートS3は、図21に示すように、支持ベース30に対してシートバック1を回動可能に連結するとともに、着座可能状態及びチップアップ状態のときにシートバック1の回動動作をロックするリクライニング装置50と、シートバック1に対してシートクッション2を回動可能に連結するとともに、着座可能状態、収納状態及びチップアップ状態のときにシートクッション2の回動動作をロックするクッションロック装置60と、を備えている。
 さらに、乗り物用シートS3は、シートクッション2の前方部分に対して回動可能となるように取り付けられ、着座者の脚部を下方から支持する脚支持部材180を有し、脚支持部材180をシートクッション2側に格納した図19に示す格納位置と、格納位置よりもシート前方側に回転移動させた図20に示す展開位置との間で回動させることが可能なオットマン装置170と、を備えている。
[0090]
 シートクッション2は、乗員を下方から支持する着座部であって、骨格となる図19に示すクッションフレーム20に、クッションパッド2aを載置して、表皮2bで被覆されて構成されている。
 シートクッション2の前端においてシート幅方向の中央部分には、図20に示すように、オットマン装置170(オットマン回動軸171)を格納するための格納凹部2cが形成されている。そして、シートクッション2の外面からオットマン装置170の外面にわたって略一体的な外観となるように構成されている。
 また、格納凹部2cは、シートクッション2の前端においてその下方部分がシート後方に凹むように形成されており、シートクッション2の前端部分においてもシートクッション2の着座面(上面)が確保されている。すなわち、シートクッション2の前端部分においてもクッションパッド1aが載置されて表皮1bで覆われている。
 そのため、着座者の着座感を損なうことがない。また、オットマン装置170の各構成部品の間に異物が外部から(上方から)侵入してしまうことを抑制することができる。
[0091]
 レール装置4は、図21に示すように、左右のロアレール4aと、左右のアッパレール4bと、ロアレール4aに対してアッパレール4bを摺動不能にロックする不図示のロック部材と、当該ロック部材のロック状態を解除するために操作されるレール用操作レバー4cと、から主に構成されている。
 左右のアッパレール4bの上面には、支持ベース30が架設されている。
 レール用操作レバー4cは、左側のサイドフレーム21の前端部分においてレバー取り付けブラケット27を介して取り付けられている。
[0092]
 クッションフレーム20は、図21に示すように、シートクッション2の骨格となる略矩形状の枠状体からなり、シート幅方向の側方に配置された左右のサイドフレーム21を備えている。
 サイドフレーム21は、シート前後方向に長尺な断面略C字形状の板金部材からなり、具体的には、上下方向に延びているフレーム側壁部21aと、フレーム側壁部21aの上下方向の両端部からそれぞれ屈曲して、シート幅方向の外側に延びているフレーム上壁部21b及びフレーム底壁部21cと、から主に構成されている。
 右側のサイドフレーム21の前端部分には、レバー取り付けブラケット27を介してクッション用操作レバー64が取り付けられており、左側のサイドフレームの前端部分には、レバー取り付けブラケット27を介してレール用操作レバー4cが取り付けられている。
 また、右側のサイドフレーム21(フレーム側壁部21a)のシート幅方向の外側面において前方部分には、オットマン装置170のオットマン用操作レバー176が取り付けられており、当該外側面において中央部分には、リクライニング装置50の第2リクラ用操作レバー55が取り付けられている。そして、左側のサイドフレーム21(フレーム側壁部21a)のシート幅方向の外側面において後端部分には、クッションロック装置60が取り付けられている。
[0093]
 前方フレーム22は、図22-図23に示すように、複数の角パイプを組み合わせた複合部材からなり、シート幅方向に延びている。
 前方フレーム22は、左右のサイドフレーム21の側面をそれぞれ貫通するように配置された左右のフレームサイド部22aと、左右のフレームサイド部22aのシート幅方向の内側端部を連結するとともに、フレームサイド部22aよりもシート前方に突出するように配置されたフレーム中央部22bと、を有している。
 左右のフレームサイド部22aのうち、オットマン用操作レバー176側にあるフレームサイド部22aの内側端部の後面には、オットマンロック部材175が取り付けられている。
 また、フレームサイド部22aの内側端部の底面には、オットマンピラー172を支持するためのピラー支持部材173が溶接で取り付けられている。
 フレーム中央部22bは、左右のフレームサイド部22aの前面に当接した状態で、フレームサイド部22aに溶接で取り付けられている。
 フレーム中央部22bの底面には、シート幅方向に所定の間隔を空けて配置された3本のピラー支持部材173が溶接で取り付けられている。
[0094]
 後方フレーム23は、シート前後方向に間隔を空けて配置された複数のパイプ部材からなり、後方フレーム23のうち、リクライニング装置50及びオットマン装置170が取り付けられた側の側方部分の底面には、着座可能状態のときに支持ベース30(ベースカバー40)に当接するように配置されたベース当接部材26が取り付けられている。
 ベース当接部材26は、後方フレーム23に挟まれた状態で溶接で取り付けられているフレーム取り付け部26aと、後方フレーム23の一部及びフレーム取り付け部26aに嵌合し、フレーム取り付け部26aから下方に突出している樹脂製のベース当接部26bと、から構成されている。
[0095]
 上記フレーム構成において、図22に示すように、前方フレーム22のうち、フレームサイド部22a及びフレーム中央部22bが連結されている部分が、左右のピラー支持部材173を支持することになる。
 そのため、前方フレーム22による左右のピラー支持部材173の支持面積を確保することができ、クッションフレーム20によるピラー支持部材173の支持剛性を高めることができる。
[0096]
 また上記フレーム構成において、図23に示すように、前方フレーム22のうち、フレームサイド部22a及びフレーム中央部22bが連結されている部分が、パンフレーム24に溶接で取り付けられることになる。
 そのため、前方フレーム22によるパンフレーム24の支持剛性を高めることができる。
[0097]
 また上記フレーム構成において、図23に示すように、ベース当接部材26及びパンフレーム24が後方フレーム23に連結されているところ、さらにベース当接部材26が、パンフレーム24の一部と上下方向で重なる位置に配置されている。
 そのため、ベース当接部材26及びパンフレーム24の支持剛性を高めることができる。
[0098]
 レバー取り付けブラケット27は、図22-図25に示すように、クッションフレーム20にクッション用操作レバー64及びレール用操作レバー4cを取り付けるための部材であって、サイドフレーム21の前端部分に取り付けられており、また、オットマン回動軸よりも上方位置に配置されている。
 レバー取り付けブラケット27は、図24、図25に示すように、サイドフレーム21のフレーム上壁部21bに当接した状態で取り付けられ、シート前方に延びている上方プレート部27aと、フレーム側壁部21a及びフレーム底壁部21cに当接した状態で取り付けられ、シート前方に延びている下方プレート部27bと、上方プレート部27a及び下方プレート部27bを連結する連結ワイヤ部27cと、連結ワイヤ部27cに囲まれた状態で取り付けられ、クッション用操作レバー64(レール用操作レバー4c)を取り付けるためのレバー取り付け部27dと、から主に構成されている。
[0099]
 上方プレート部27aは、その前方部分が後方部分よりも上方に張り出すように屈曲したクランク形状を有する板状部材であって、シートクッション2(クッションパッド2a)を下方から支持する機能も果たしている。
 下方プレート部27bは、その外縁部分が上方に突出するように形成された箱形状を有する板状部材であって、下方プレート部27bの底面には、シート本体が収納状態に移動したときに収納フロアに当接可能なフロア当接部材28が取り付けられている。
 連結ワイヤ部27cは、シート前後方向に延びている左右の第1延出部27caと、左右の第1延出部27caの前方端部から連続して屈曲し、下方に延びている左右の第2延出部27cbと、左右の第2延出部27cbの下方端部を連結する第3延出部27ccと、から構成されている。
 レバー取り付け部27dは、左右の第2延出部27cb及び第3延出部27ccに囲まれた状態でこれらに溶接で取り付けられている。
 なお、レバー取り付け部27dには、クッション用操作レバー64(レール用操作レバー4c)を取り付けるための取り付け穴が形成されている。
[0100]
 フロア当接部材28は、図24、図25に示すように、弾性を有する公知な樹脂材料から形成されており、シート幅方向においてシートクッション2(クッションフレーム20)の外側端部よりも内側に配置されている。また、フロア当接部材28と、クッション用操作レバー64(レール用操作レバー4c)とが、シート幅方向において互いに同じ位置に配置されることになる。
[0101]
 上記構成において、図22、図23に示すように、左右のレバー取り付けブラケット27の取り付け剛性を確保すべく、左右のレバー取り付けブラケット27及び前方フレーム22を連結するための補強ワイヤ29が設けられている。
 具体的には、補強ワイヤ29は、左右のレバー取り付けブラケット27(上方プレート部27a)を連結する略U字形状の第1補強ワイヤ29aと、第1補強ワイヤ29aのシート幅方向の中央部分と、前方フレーム22(フレーム中央部22b)とに架け渡される略逆U字形状の第2補強ワイヤ29bと、を有している。
 補強ワイヤ29は、オットマン回動軸よりも上方位置に配置されている。
[0102]
 リクライニング装置50は、バックフレーム10を回動させるときに駆動するリクライニング本体51と、バック回動軸52と、バックフレーム10をバック回動軸52を中心として前方回転させるように付勢する渦巻きバネ53と、バックフレーム10のロック状態を解除するために操作される図19に示す第1リクラ用操作レバー54及び図23に示す第2リクラ用操作レバー55と、第1リクラ用操作レバー54及びリクライニング本体51を連結する第1リクラ用ケーブル56と、第2リクラ用操作レバー55及びリクライニング本体51を連結する第2リクラ用ケーブル57と、から主に構成されている。
[0103]
 第1リクラ用ケーブル56は、第1リクラ用操作レバー54の操作に牽引されてシートバック1をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
 また、第2リクラ用ケーブル57は、第2リクラ用操作レバー55の操作に牽引されてシートバック1をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
[0104]
 上記構成において、リクライニング装置50は、バックフレーム10を起立姿勢にロックし、第1リクラ用操作レバー54(第2リクラ用操作レバー55)が操作されることでロック状態を解除し、渦巻きバネ53の付勢力によってバックフレーム10を前方側に回転させて車体フロア側に折り畳むことができる。
[0105]
 また上記構成において、図23に示すように、リクライニング本体51と、クッションロック装置60のクッション用操作レバー64とが、シート幅方向においてシートクッション2の外側端部よりも内側に配置されており、かつ、シート幅方向において互いに同じ位置に配置されている。
 そのため、リクライニング装置50及びクッションロック装置60の構成部品をコンパクトに配置することができる。
[0106]
 オットマン装置170は、図20-図23に示すように、シートクッション2の前端部分に取り付けられており、シート幅方向においてクッション用操作レバー64とレール用操作レバー4cの間に配置されている。
 オットマン装置170は、シート幅方向に延びて、クッションフレーム20(前方フレーム22)に対して軸支されているオットマン回動軸171と、クッションフレーム20に対してオットマン回動軸171を回動中心として回動する脚支持部材180と、を備え、脚支持部材180を図19に示す格納位置と、格納位置よりもシート前方側に回転移動させた図20に示す展開位置との間で回動させることが可能な装置である。
 また、オットマン装置170は、オットマン回動軸171の後端に取り付けられ、脚支持部材180を前後移動可能に支持するオットマンピラー172と、オットマンピラー172を支持するために、前方フレーム22の底面に取り付けられるピラー支持部材173と、ピラー支持部材173の内部に収納された状態で取り付けられ、オットマンピラー172をガイドするピラーガイド174と、前方フレーム22の後面に取り付けられ、脚支持部材180の前後動作をロックするオットマンロック部材175と、オットマンロック部材175のロック状態を解除するために操作されるオットマン用操作レバー176と、をさらに備えている。
[0107]
 すなわち、オットマン装置170は、着座者の脚部を支持すべく、脚支持部材180をシートクッション2側に格納した図19に示す格納位置と、格納位置よりもシート前方側に回転移動させた図20、図21に示す展開位置との間で回動させる機能を有している。
 また、オットマン装置170は、着座者の体格に合わせて脚部を支持すべく、脚支持部材180をシートクッション2側に位置させた図19、図20に示す基準位置と、基準位置よりもシート前方側に突出させた図21に示す突出位置との間で前後移動させる機能も有してる。
[0108]
 オットマン回動軸171は、図20に示すように、シート幅方向に延びている縦断面円形状のパイプ部材からなり、当該パイプ部材をオットマンパッド171aで囲むようにし、当該パイプ部材及びオットマンパッド171aを表皮材171bで被覆して構成されている。
 オットマン回動軸171は、図19、図20に示すように、シート幅方向においてクッション用操作レバー64とレール用操作レバー4cの間に配置されており、オットマン回動軸171と、クッション用操作レバー64と、レール用操作レバー4cとが、シート幅方向に並んで配置されている。
 また、オットマン回動軸171と、クッション用操作レバー64と、レール用操作レバー4cとが、シート前後方向においてシートクッション2の前方端部よりもシート前方に張り出さないように配置されている。
[0109]
 オットマン回動軸171のシート幅方向の両端部は、脚支持部材180(脚支持フレーム181)を貫通している。また、オットマン回動軸171の後端には、シート幅方向に所定の間隔を空けて複数配置され、複数のオットマンピラー172をそれぞれ取り付けるための取り付け穴171cが形成されている。
[0110]
 オットマンピラー172は、図20、図22、図23に示すように、シートクッション2に対して脚支持部材180及びオットマン回動軸171をシート前後方向に移動させるための縦断面円形状のパイプ部材であって、シート前後方向に延びている。
 オットマンピラー172の前端部がオットマン回動軸171の取り付け穴171cに嵌め込まれており、オットマンピラー172の後方部分がピラー支持部材173の内部に挿入されている。
 詳しく述べると、脚支持部材180が突出位置にいるときには、オットマンピラー172の後方部分がピラー支持部材173によって支持される一方で、脚支持部材180が基準位置にいるときには、オットマンピラー172の前方部分がピラー支持部材173によって支持されるとともに、その後方部分がピラー支持部材173よりもシート後方に突出した状態となる。
 すなわち、脚支持部材180が基準位置にいるときには、オットマンピラー172と、ピラー支持部材173に収納されたピラーガイド174とが当接した状態となる。
[0111]
 ピラー支持部材173は、シート前後方向に長尺な縦断面矩形状のパイプ部材であって、シート幅方向に間隔を空けて複数配置されている。
 左右のピラー支持部材173は、前方フレーム22のうち、フレームサイド部22a及びフレーム中央部22bに取り付けられており、中央のピラー支持部材173は、フレーム中央部22bのみに取り付けられている。
[0112]
 ピラーガイド174は、図22、図23に示すように、縦断面矩形状からなる中空棒状体からなり、オットマンピラー172を内部空間に挿入させて支持する部材であって、ピラーガイド174自身は、ピラー支持部材173の内部空間にシート前方側から挿入されて取り付けられている。
 詳しく述べると、ピラーガイド174がピラー支持部材173の内部空間の奥まで収納されたときに、ピラーガイド174の前端フランジ174a、後端フランジ174bが、それぞれピラー支持部材173の前端及び後端に当接した状態となる。言い換えれば、前端フランジ174a及び後端フランジ174bがピラー支持部材173を間に挟み込んだ状態となる。
[0113]
 上記構成において、図22、図23に示すように、オットマンピラー172の外周面のうち、ピラーガイド174の内部に挿入される部分には、ピラーガイド174の内周面に設けられた不図示の係合爪と着脱可能となるように係合する不図示の係合切り欠きが形成されている。当該係合切り欠きは、シート前後方向に所定の間隔を空けて複数形成されている。
 そのため、オットマンピラー172が、ピラー支持部材173及びピラーガイド174に対してシート前後方向に段階的に移動することができ、オットマンピラー172を所定の前後位置で固定させることができる。
[0114]
 また上記構成において、図22に示すように、オットマンピラー172、ピラー支持部材173及びピラーガイド174は、前方フレーム22よりも下方位置に配置されている。
 そのため、着座者が着座したときの違和感を抑制することができる。
[0115]
 オットマンロック部材175は、図22、図23に示すように、公知なロック部材からなり、オットマンピラー172の前後動作をロックし、オットマン用操作レバー176が操作されることでロック状態を解除することができる。
 具体的には、オットマンロック部材175は、通常時において右側のオットマンピラー172の前後動作をロックしている。そして、オットマン用操作レバー176が押し込み操作されることで、オットマン用操作レバー176に接続された不図示の押出しロッドがオットマンロック部材175に対して作用する。その結果、オットマンロック部材175が、右側のオットマンピラー172のロック状態を解除することとなる。
 すなわち、オットマン用操作レバー176が操作されている間、オットマンロック部材175がオットマンピラー172のロック状態を解除し続けることになる。
[0116]
 脚支持部材180は、図20に示すように、骨格となる矩形枠状の脚支持フレーム181に脚支持パッド182を載置して表皮材183で被覆されて構成されている。
 脚支持部材180は、図20、図23に示すように、オットマン回動軸171によって支持されている後方脚支持部180aと、後方脚支持部180aよりもシート前方に位置し、後方脚支持部180aよりもシート幅方向において幅広となるように形成されている前方脚支持部180bと、を有している。
 脚支持フレーム181は、図20に示すように、シート幅方向の側方に配置され、オットマン回動軸171が取り付けられる不図示の左右の脚サイドフレームと、各脚サイドフレームの前方部分を連結する脚連結フレーム181aと、各脚サイドフレームの中央部分を連結する脚連結補助フレーム181bと、から主に構成されている。
[0117]
 上記構成において、脚支持部材180は、オットマン回動軸171に対して回転切り替え可能なラチェット機構を介して取り付けられている。
 そのため、脚支持部材180が、オットマン回動軸171に対してシート前方側に段階的に回転移動することができ、脚支持部材180を格納位置から展開移動させて所定の回転位置で固定させることができる。
 また、脚支持部材180が、オットマン回動軸171に対してシート後方側に段階的に回転移動することができ、脚支持部材180を展開位置から格納移動させて所定の回転位置で固定させることもできる。
[0118]
  <乗り物用シートの第4実施形態>
 次に、乗り物用シートの第4実施形態について、図26-図31に基づいて説明する。
 乗り物用シートS4では、着座者による着座荷重を良好に受け止めることができ、シート本体を着座可能状態から円滑に切り替えることが可能な乗り物用シートを実現するものである。また、車両走行時においてシート構成部品同士の接触による雑音発生を抑制することが可能な乗り物用シート実現するものである。
[0119]
 乗り物用シートS4は、図26、図27に示すように、シートバック1と、シートクッション2と、ヘッドレスト3とを備えるシート本体と、車体フロア上に取り付けられ、シート本体を前後方向に移動可能に支持する左右のレール装置4と、レール装置4上に取り付けられ、シート本体を支持する支持ベース30と、から主に構成されている。
 また、乗り物用シートS4は、図26に示すように、支持ベース30を上方から覆うベースカバー40と、シートクッション2の一部をシート幅方向の外側から覆うクッションカバー250と、ベースカバー40の上端部分に取り付けられ、着座可能状態のときにシートクッション2とベースカバー40の上下方向の隙間を埋めるために、ベースカバー40からクッションカバー250に当接するように延びている隙間埋め部材260と、から主に構成されている。
[0120]
 シートバック1は、図26に示すように、骨格となるバックフレーム10に、クッションパッド1aを載置して、表皮1bで被覆されて構成されている。
 表皮1bのうち、シートバック1の裏面に設けられた部分には、図27に示すように、収納状態のときに隙間埋め部材260を上方から覆うべく、シートバック1の本体部分から一部張り出すように延びている左右の表皮張り出し部1cが形成されている。左右の表皮張り出し部1cのシート幅方向の間には、ベースカバー40に設けられたカバー収容凹部42が少なくとも一部分露出するように配置されている。
[0121]
 リクライニング装置50は、バックフレーム10の回動動作をロックするロック状態に切り替え可能であって、バックフレーム10を図26の起立姿勢にロックし、リクラ用操作レバー54が操作されることでロック状態を解除し、渦巻きバネ53の付勢力によってバックフレーム10を前方側に回転させて車体フロア側に折り畳むことができる(図27参照)。
[0122]
 クッションロック装置60は、クッションフレーム20を図26の水平姿勢にロックし、クッション用操作レバー64が操作されることでロック状態を解除し、渦巻きバネ63の付勢力によってクッションフレーム20を前方側に付勢しながら車体フロア側に折り畳むことができる(図27参照)。シート本体を収納フロアに収納させたときに、シートクッション2の下端に設けられた操作ダンパ240が収納フロアに当接して自動的に操作されることで、クッションフレーム20の回動動作をロックする。また、手動でシート本体を上方に起こしたときに(図28参照)、操作ダンパ240が引っ張られるとロック状態を解除し、渦巻きバネ63の付勢力によってバックフレーム10に対しクッションフレーム20を下方側に回転させることができる。
[0123]
 ベースカバー40は、図26に示すように、支持ベース30及びレール装置4を外部から保護する機能のほか、シート本体が着座可能状態から収納状態に切り替わるときにシート本体(シートクッション2)の移動をガイドする機能を備えている。
 ベースカバー40は、シート幅方向の側方部分に設けられ、シートクッション2に向かって上方に突出するように形成される左右のカバー突出部41と、左右のカバー突出部41の間に設けられ、カバー突出部41よりも下方に窪むように形成され、収容物を収容するためのカバー収容凹部42と、を主に備えている。
[0124]
 カバー突出部41は、シート幅方向から見たときに略凸形状の湾曲面を有し、シート前後方向に延びた長尺体であって、シート幅方向において若干の横幅を有している。
 カバー突出部41は、そのシート前後方向の中央部分が最も高い上面を有し、そして、当該中央部分の上面からシート前方に向かって下方傾斜する傾斜面を有している。シート前方にある傾斜面の延長線上には、収納フロアが配置されている。
 カバー突出部41は、シート本体が着座可能状態から収納状態へ移動するときに、シートクッション2(クッションカバー250)に設けられた後述のクッション当接部251と当接し、クッション当接部251を収納フロア側へ摺動させる(滑走させる)機能を有している。つまり、シートクッション2がベースカバー40によってガイドされて収納フロアへ円滑に向かうように構成されている。
 カバー突出部41のシート前後方向の中央部分には、カバー突出部41から上方に一部張り出すようにして隙間埋め部材260が取り付けられている。
[0125]
 カバー収容凹部42は、図26に示すように、シートクッション2より下方位置に形成され、着座者の荷物等を載置するための略直方体状の収容空間(収容領域)である。
 カバー収容凹部42は、左右のカバー突出部41よりも下方に窪んでおり、着座可能状態、収納状態及びチップアップ状態のいずれの状態であっても、シートバック1を含む他のシート構成部品と干渉することがなく、収容空間として利用することができる。
[0126]
 クッションカバー250は、図26に示すように、シートクッション2のうち、左右のサイドフレーム21を左右外側から覆う略U字形状の樹脂成形品からなる。
 クッションカバー250は、クッションフレーム20(サイドフレーム21)を外部から保護する機能のほか、シート本体が着座可能状態から収納状態に切り替わるときにベースカバー40(カバー突出部41)の上面を摺動することで、シート収納動作を円滑にする機能を有している。また、着座可能状態のときに、隙間埋め部材260に対し当接することで、着座荷重を良好に受け止める機能を有している。
 クッションカバー250の底面は、ベースカバー40側に張り出した略凸形状の湾曲面を有し、シート幅方向及びシート前後方向においてカバー突出部41と重なる位置に配置されている。
 また、クッションカバー250は、シート前後方においてサイドフレーム21のうち、中央連結パイプ23が連結された部分に対応する位置に配置されている。そのため、クッションカバー250の中で比較的剛性が高まった部分となっている。
[0127]
 隙間埋め部材260は、図26、図29に示すように、シートクッション2(クッションカバー250)と支持ベース30(ベースカバー40)の上下方向の間に配置される弾性体であって、支持ベース30側に取り付けられ、支持ベース30からシートクッション2に向かって延びている。
 隙間埋め部材260は、上下方向に弾性を有する略円筒形状の弾性部261と、弾性部261の下端部分に取り付けられ、隙間埋め部材260と支持ベース30を連結するための略円盤形状の連結部262と、弾性部261の上端部分に取り付けられ、クッションカバー250の底面に当接し、水平方向に摺動性を有する略円形状のカバー部263と、から主に構成されている。
 隙間埋め部材260は、ベースカバー40(カバー突出部41)の最上端部分に配置されており、シートクッション2(クッションカバー250)の最下端部分(クッション当接部251)に対応する位置に配置されている。
[0128]
 弾性部261は、その中心部分に貫通穴261aを有する弾性ゴム部材であって、その下端部分が支持ベース30の上面に対し当接しており、その上端部分がカバー部263によって全体的に覆われている。
 弾性部261は、支持ベース30によって下方から支持された状態で、ベースカバー40に設けられた開口穴を通じて上方に向かって延びており、ベースカバー40から一部張り出すように設けられている。
[0129]
 連結部262は、弾性部261の下端に圧入される圧入ナットであって、弾性部261の貫通穴261aと連結部262に設けられたネジ穴とが上下方向に連通するように構成されている。
 上記構成において、連結部262と支持ベース30とを当接させた状態で連結ボルト264を上方から締結することで、隙間埋め部材260が支持ベース30に取り付けられる。
 カバー部263は、弾性部261の上端を覆う摺動性部材であって、具体的には、ポリオキシメチレン(POM)のような熱可塑性樹脂材料等から形成される。
 カバー部263は、その本体部分と、当該本体部分の周縁に設けられ下方に延びるフランジ部分と、から構成されており、弾性部261の上端を挟み込むようにして取り付けられている。
[0130]
 上記構成により、隙間埋め部材260は、シート本体が着座可能状態のときにシートクッション2(クッションカバー250)のクッション当接部251に対して当接し、弾性作用を利用してシートクッション2を下方から支持することができる。
 また、隙間埋め部材260が金属部材となる支持ベース30によって下方から支持されているため、着座者がシート本体に着座した場合であっても、着座者による着座荷重を受け止めることができる。
 そのため、クッションロック装置60の大型化を避けながらも着座荷重を受け止めることができ、かつ、シートクッション2に多少の遊びを持たせてクッションロック装置60を円滑に機能させることが可能な乗り物用シートS4となる。
[0131]
  <隙間埋め部材の変形例1>
 次に、隙間埋め部材の変形例1について、図30に基づいて説明する。
 なお、上述した隙間埋め部材260と重複する内容については説明を省略する。
 変形例1の隙間埋め部材270は、隙間埋め部材260と同様に、支持ベース30側に取り付けられ、支持ベース30からシートクッション2に向かって延びている。
[0132]
 隙間埋め部材270は、上下方向に弾性を有する板状バネ部材であって、ベースカバー40の上面に取り付けられるバネ取り付け部271と、バネ取り付け部271とは反対側の端部に設けられ、シートクッション2(クッションカバー250)に当接可能なバネ当接部272と、バネ当接部272の表面を保護するためのカバー部273と、から主に構成されている。
 隙間埋め部材270は、シート前後方向に長尺となるように延びており、シート幅方向から見て湾曲した形状を有している。具体的には、バネ取り付け部271からバネ当接部272まで上方傾斜しながらシート後方に延びている。
[0133]
 バネ取り付け部271は、カバー突出部41の前方部分の上面に対して連結ボルト274を上方から締結することで取り付けられている。
 バネ当接部272は、上下方向に弾性を有する弾性部であって、クッション当接部251の底面に当接するように配置されている。
 カバー部273は、バネ当接部272の表面を覆う樹脂性部材であって、具体的には、バネ当接部272のうち、クッション当接部251に当接する当接面272aと、当接面272aとは上下方向において反対側の面であってカバー突出部41に当接可能な当接面272bと、をそれぞれ表面コーティングするものである。
 なお、バネ当接部272の当接面272bと、カバー突出部41の上面とは所定の上下方向の隙間が形成されている。
[0134]
 上記構成であっても、クッションロック装置60の大型化を避けながら着座荷重を受け止めることができ、かつ、シートクッション2に多少の遊びを持たせてクッションロック装置60を円滑に機能させることができる。
[0135]
  <隙間埋め部材の変形例2>
 次に、隙間埋め部材の変形例2について、図31に基づいて説明する。
 変形例2の隙間埋め部材280は、隙間埋め部材260,270とは異なって、シートクッション2側に取り付けられ、シートクッション2からベースカバー40に向かって延びている。
 隙間埋め部材280は、上下方向に弾性を有する弾性バネ部材であって、シートクッション2に対し、シートクッション2からベースカバー40に向かって突出する突出長さを変更可能な状態で取り付けられる突出軸281と、突出軸281の外周面に取り付けられ、シートクッション2に対して突出軸281の突出長さを変更可能な状態で取り付けられる弾性スプリング282と、突出軸281のうち突出先端部分を保護するカバー部283と、から主に構成されている。
[0136]
 突出軸281は、シートクッション2のサイドフレーム21に対し下方から組み付けられる段付きボルトであって、上下方向においてサイドフレーム21を貫通し、当該サイドフレーム21を連結ナット284との間に挟み込むことで取り付けられている。
 突出軸281のフランジ281aが、クッションカバー250に設けられた開口穴を通じて下方に向かって延びており、クッションカバー250から一部張り出すように配置されている。
 なお、サイドフレーム21に設けられた開口穴の周辺部分には、すべり軸受け285がブッシュとして取り付けられている。
[0137]
 弾性スプリング282は、上下方向に弾性を有する弾性部であって、具体的には、コイルドウェーブスプリングであって、上下方向において突出軸281のフランジ281a部分と、サイドフレーム21との間に配置されている。
 カバー部283は、突出軸281のフランジ281aの表面を覆う樹脂性部材であって、具体的には、その本体部分と、当該本体部分の周縁に設けられ上方に延びるフランジ部分と、から構成されており、フランジ281aを挟み込むようにして取り付けられている。
[0138]
 上記構成であっても、クッションロック装置60の大型化を避けながら着座荷重を受け止めることができ、かつ、シートクッション2に多少の遊びを持たせてクッションロック装置60を円滑に機能させることができる。
[0139]
  <乗り物用シートの第5実施形態>
 次に、乗り物用シートの第5実施形態について、図32-図42に基づいて説明する。
 乗り物用シートS5では、シート本体の状態を切り替えるために操作される操作レバーの操作性を確保しながら、当該操作レバーを含む切り替え装置の構造をよりコンパクト化した乗り物用シートを実現するものである。
[0140]
 乗り物用シートS5は、図32、図33に示すように、シートバック1と、シートクッション2と、ヘッドレスト3とを備えるシート本体と、シート本体を下方から支持する支持ベース30と、支持ベース30に対してシートバック1を回動可能に連結するとともに、シートバック1の回動動作をロックするリクライニング装置50と、シートバック1に対してシートクッション2を回動可能に連結するとともに、シートクッション2の回動動作をロックするクッションロック装置60と、を備えている。
 また、乗り物用シートS5は、図32-図34に示すように、車体フロアと支持ベース30の間に取り付けられ、シート本体を前後方向に移動可能に支持するとともに、シート本体の移動動作をロックするレール装置360と、シートバック1よりもシート後方位置に配置され、かつ、シートバック1の下端部分の周辺に配置され、不図示のチャイルドシートを連結するためのアンカー部材370と、支持ベース30、レール装置360及びアンカー部材370を上方から覆うベースカバー380と、を備えている。
 また、乗り物用シートS5は、図40に示すように、シートバック1の後面に取り付けられ、シートバック1から車体フロアに沿ってシート後方に延びているフロアボード390と、を備えている。
[0141]
 支持ベース30は、図33に示すように、シート本体を支持する部材であって、シート幅方向の側方部分に設けられ、左右のレール装置360(アッパレール362)に沿って配置される左右のサイドベース部31と、各サイドベース部31の前方部分を連結する前方ベース連結部32と、各サイドベース部31の後方部分を連結する後方ベース連結部33と、各サイドベース部31の中央部分を連結する中央ベース連結部と、を備えている。
 後方ベース連結部33のシート幅方向の中央部分には、不図示のチャイルドシートを連結するためのアンカー部材370が取り付けられている。
[0142]
 リクライニング装置50は、図33に示すように、シート幅方向において右側の連結ブラケット11の内側面に配置されている。
 リクライニング装置50は、バックフレーム10を回動させるときに駆動するリクライニング本体51と、バック回動軸52と、バックフレーム10をバック回動軸52を中心として前方回転させるように付勢する渦巻きバネ63と、バックフレーム10のロック状態を解除するために操作される図32に示すリクラ用操作レバー54と、リクラ用操作レバー54及びリクライニング本体51を連結する不図示のリクラ用ケーブルと、から主に構成されている。
[0143]
 リクライニング本体51は、公知なロック機構を有し、バックフレーム10の状態を、支持ベース30に対して固定されたロック状態と、支持ベース30に対して回動可能なロック解除状態との間で切り替えることが可能である。
 バック回動軸52は、シート幅方向においてバックフレーム10側と支持ベース30側とに軸支されており、渦巻きバネ63は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端が支持ベース30側に係止されている。
 なお、不図示のリクラ用ケーブルは、リクラ用操作レバー54の操作に牽引されてシートバック1をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
[0144]
 上記構成において、リクライニング装置50は、バックフレーム10を図40の起立姿勢にロックし、リクラ用操作レバー54が操作されることでロック状態を解除し、渦巻きバネ63の付勢力によってバックフレーム10を前方側に回転させて車体フロア側に折り畳むことができる(図41参照)。
[0145]
 クッションロック装置60は、図33に示すように、シート幅方向において左側のサイドフレーム21の外側面に配置されている。
 クッションロック装置60は、クッションフレーム20の回動動作をロックするためのロック本体61と、クッション回動軸62と、クッションフレーム20をクッション回動軸62を中心として下方側に付勢する渦巻きバネ63と、クッションフレーム20のロック状態を解除するために操作される図32に示すクッション用操作レバー64と、上述のリクラ用操作レバー54とロック本体61を連結する不図示の第1クッション用ケーブルと、クッション用操作レバー64とロック本体61を連結する不図示の第2クッション用ケーブルと、から主に構成されている。
[0146]
 クッション回動軸62は、シート幅方向においてバックフレーム10側とクッションフレーム20側とに軸支され、渦巻きバネ63は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端がクッションフレーム20側に係止されている。
 クッション用操作レバー64は、クッションフレーム20の前端部分においてその右側端部に取り付けられている。
 不図示の第1クッション用ケーブルは、リクラ用操作レバー54の操作に牽引されてクッションフレーム20をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
 不図示の第2クッション用ケーブルは、クッション用操作レバー64の操作に牽引されてクッションフレーム20をロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用する。
[0147]
 クッションロック装置60は、クッションフレーム20を図40の水平姿勢にロックし、リクラ用操作レバー54が操作されることでバックフレーム10と連動してロック状態を解除し、渦巻きバネ63の付勢力によってクッションフレーム20を前方側に付勢しながら車体フロア側に折り畳むことができる(図41参照)。
 また、クッションロック装置60は、着座可能状態においてクッション用操作レバー64が操作されることで、クッションフレーム20のロック状態を解除し、乗員が渦巻きバネ63の付勢力に抗してクッションフレーム20を上方に起こすことで、不図示のチップアップ状態に移動させることができる。そして、チップアップ状態においてクッション用操作レバー64が再度操作されることで、渦巻きバネ63の付勢力によってクッションフレーム20を下方側に回転させて着座可能状態に復帰させることができる。
[0148]
 レール装置360は、図33-図36に示すように、上下方向においてシート本体と車体フロアの間に配設されており、車体フロアに固定され、シート前後方向に延びる左右のロアレール361と、ロアレール361に沿って摺動可能に支持される左右のアッパレール362と、ロアレール361に対してアッパレール362を摺動不能にロックするレールロック部材363と、レールロック部材363のロック状態を解除するために操作されるレール用操作レバー364と、レール用操作レバー364の回転軸となるレバー回転軸365と、レールロック部材363及びレール用操作レバー364を連結するレール用ケーブル366と、から主に構成されている。
[0149]
 レールロック部材363(ロック本体363a)は、図34に示すように、左右のアッパレール362の間に配置されており、ロアレール361に対してアッパレール362を摺動不能にロックするロック位置と、ロック解除位置との間で回転する部材である。
 詳しく述べると、レールロック部材363は、ロック本体363aと、ロック本体363a及びレール用ケーブル366を連結し、レール用ケーブル366の牽引に伴って回動軸363bを中心として回動する回動レバー363cと、から主に構成されている。
 なお、ロック本体363a及び回動レバー363cは、不図示のバネによってロック位置に付勢されている。
[0150]
 ロック本体363aは、左側のアッパレール362の内側面に取り付けられており、回動レバー363cの回転動作に伴ってアッパレール362に設けられた不図示の係合溝をロアレール361に設けられた不図示の係合爪から離脱させるように動作し(回転動作し)、アッパレール362のロック状態を解除することができる。
 回動レバー363cは、シート幅方向に長尺な回転部材であって、支持ベース30上に回動軸363bを介して取り付けられている。
 回動レバー363cは、ロック本体363aとレール用ケーブル366を連結しており、レール用ケーブル366の牽引動作をロック本体363aに伝達する伝達部材として機能する。
[0151]
 レール用操作レバー364は、図35-図37に示すように、乗り物用シートS5においてシートバック1よりもシート後方位置に配置され、かつ、シートバック1の下端部分の周辺にレバー回転軸365を介して取り付けられている。
 詳しく述べると、レール用操作レバー364は、ベースカバー380の上面に形成されたレバー収納部383に収納された状態で、レバー収納部383にレバー回転軸365を介して回転可能に取り付けられている。
[0152]
 レール用操作レバー364は、シート幅方向に長尺なレバー本体部364aと、レバー本体部364aの上端部分からシート前方に突出しているレバー操作部364bと、レバー本体部364aの下端部分からシート前方に突出しているレバー底壁部364cと、レバー操作部364b及びレバー底壁部364cのシート幅方向の両端部をそれぞれ連結する左右のレバー側壁部364dと、レバー本体部364aの上端部分からシート後方に突出しているレバー移動規制部364eと、レバー本体部364aのシート幅方向の中央部分から下方に向かって突出しているケーブル取り付け部364fと、から主に構成されている。
 レバー操作部364bとレバー底壁部364cは、上下方向において所定の間隔を空けながら配置されており、互いに対向するように配置されている。
[0153]
 レバー操作部364bは、レール用操作レバー364において乗員が指を掛けるための部分であって、ベースカバー380の上面に略面一となるように形成されている。
 レバー底壁部364cは、ベースカバー380のレバー収納部383の底面に略面一となるように形成されている。
 レバー移動規制部364eは、レール用操作レバー364の回転移動を規制する部分であって、レール用操作レバー364がレバー回転軸365を中心として図38に示す基準位置から図39に示す回転位置まで移動したときに、ベースカバー380に設けられた移動規制部383cに当接する構成となっている。
 ケーブル取り付け部364fは、レール用ケーブル366の一端部366aを取り付ける部分であって、ベースカバー380のレバー収納部383に設けられた穴部を貫通してベースカバー380よりも下方に突出している。
[0154]
 レバー本体部364aの中央部分には、シート幅方向において支持ベース30に軸支されたレバー回転軸365が取り付けられている。
 そのため、レール用操作レバー364は、乗員がレバー操作部364bを操作することで(シート後方側に引き寄せることで)、レバー回転軸365を中心として図38に示す基準位置から図39に示す回転位置まで回転移動することができる。
[0155]
 レール用ケーブル366は、図34に示すように、レール用操作レバー364に取り付けられる一端部366aと、一端部366aからシート後方に延びて折り返される部分となる折り返し部366bと、折り返し部366bからシート前方に延びてレールロック部材363(回動レバー363c)に取り付けられる他端部366cと、を有している。
 レール用ケーブル366は、レール用操作レバー364の回転動作に牽引されて、レールロック部材363をロック位置からロック解除位置へ切り替えるように作用する。
[0156]
 アンカー部材370は、図33-図35に示すように、コ字形状のワイヤ部材からなり、後方ベース連結部33の前面に取り付けられ、当該前面から上方に突出するように延びている。
 アンカー部材370は、ベースカバー380の上面に形成されたアンカー収納部384に収納されており、シート幅方向においてレール用操作レバー364と隣り合う位置に配置されている。
[0157]
 ベースカバー380は、図32、図35、図36に示すように、樹脂製のカバーであって、シート前方側に配置される前方カバー380aと、前方カバー380aの後方に配置される後方カバー380bとが結合されて構成されている。
 前方カバー380aは、支持ベース30及びレール装置360を外部から保護する機能のほか、シート本体が着座可能状態から収納状態に切り替わるときにシート本体(シートクッション2)の移動をガイドする機能を有している。
 詳しく述べると、前方カバー380aは、図32に示すように、シート幅方向の側方部分に設けられ、シートクッション2に向かって上方に突出するように形成される左右のカバー突出部381と、左右のカバー突出部381の間に設けられ、カバー突出部381よりも下方に窪むように形成され、収容物を収容するためのカバー収容凹部382と、を備えている。
[0158]
 後方カバー380bは、図35、図36に示すように、レール用操作レバー364及びアンカー部材370を外部から保護する機能を有している。
 後方カバー380bの上面には、シート幅方向の中央部分においてやや左側(ベルトバックル6側)に配置され、レール用操作レバー364を収納するためのレバー収納部383と、シート幅方向においてレバー収納部383と隣り合う位置に配置され、アンカー部材370を収納するためのアンカー収納部384と、シート前後方向においてレバー収納部383と隣り合う位置に配置され、乗員がレバー操作部364bとは別に指を掛ける部分となるレバー操作支持部385と、がそれぞれ形成されている。
 また、後方カバー380bにおいてレバー収納部383と、アンカー収納部384と、レバー操作支持部385とのそれぞれの間には、レバー収納部383と、アンカー収納部384と、レバー操作支持部385とを区画する区画壁部386が形成されている。
[0159]
 レバー収納部383は、図35、図36に示すように、シート前後方向及びシート幅方向においてアンカー収納部384よりも大きく形成された収納凹部である。
 また、レバー収納部383とレバー操作支持部385は、シート幅方向において同じ大きさ(同じ幅)となるように形成された凹部となっている。
 レバー収納部383の底部分となる底壁部383aには、図36に示すように、シート幅方向に延びるレバー回転軸365を軸支するための軸支持部383bと、レール用操作レバー364が回転移動したときにレバー移動規制部364eが当接する部分となる移動規制部383cと、がそれぞれ形成されている。
[0160]
 底壁部383aは、図36に示すように、レール用操作レバー364のレバー底壁部364cと略面一となるように形成されているところ、底壁部383aのうち、レバー底壁部364cと上下方向で対向する部分については、レバー底壁部364cとの干渉を避けるようにレバー底壁部364cよりも下方に屈曲して延びている。
 そのため、レール用操作レバー364が回転動作した場合であっても、レバー収納部383の底壁部383aにおいて隙間が形成されることがなく、例えば異物等が落ちてもベースカバー380の内部に入り込むことが抑制されている。
 なお、底壁部383aに形成された屈曲部383dが、レール用操作レバー364の回転移動を規制する部分として機能している。
[0161]
 レバー操作支持部385は、図36に示すように、乗員がレバー操作部364bとは別に指を掛ける部分であるところ、詳しく述べると、ベースカバー380の上面に形成された凹部の開口縁のうち、一部内側に突出するように形成された開口縁がレバー操作支持部385に相当する。
[0162]
 上記構成において、図38に示すように、レバー回転軸365が、レール用操作レバー364のレバー操作部364bと、ベースカバー380のレバー操作支持部385との間に配置されている。
 すなわち、レバー操作部364bとレバー回転軸365が比較的近い位置に配置されることになる。
 そのため、レール用操作レバー364を含むレール装置360の構造をコンパクト化した乗り物用シートS5を実現し易くなる。
[0163]
 また上記構成において、図38に示すように、レバー操作部364b及びレバー操作支持部385は、レバー回転軸365よりも上方位置に配置されており、かつ、レバー操作部364bは、レバー操作支持部385よりも上方位置に配置されている。
 そのため、乗員によるレール用操作レバー364の操作性が向上する。すなわち、乗員が当該操作レバーをより把持し易くなり、また当該操作レバーに力を加え易くなる。
[0164]
 フロアボード390は、図40、図41に示すように、車体フロアと略一体的なフロア面を形成するためのボード部材である。
 フロアボード390は、シートバック1の後面に取り付けられ、シートバック1から車体フロアに沿うようにシート後方に延びており、ベースカバー380(後方カバー380b)を上方から覆うように配置されている。
 フロアボード390の上面には、シートバック1及び車体フロア(より具体的には、ベースカバー380)の境目部分となる位置に設けられ、シートバック1の回動動作に対応して折れ曲がり可能な折り目部391と、折り目部391よりもシート後方位置に設けられ、レール用操作レバー364を外部に露出させるためのレバー露出部392と、折り目部391よりもシート後方位置に設けられ、レバー露出部392とシート幅方向で隣り合う位置に配置され、アンカー部材370を外部に露出させるためのアンカー露出部393と、がそれぞれ形成されている。
 本実施形態においては、レバー露出部392と、アンカー露出部393とが一体的に形成されている。
[0165]
 上記構成において、図40、図41に示すように、フロアボード390の折り目部391と、レール用操作レバー364及びアンカー部材370とがシート前後方向において異なる位置に配置されている。
 そのため、シートバック1の回転動作に伴ってフロアボード390が折り目部391を境にして折れ曲がった場合でも、フロアボード390の折れ曲がった部分(折り目部391)と、レール用操作レバー364及びアンカー部材370とが互いに干渉することを抑制できる。
[0166]
  <乗り物用シートユニット>
 次に、乗り物用シートユニットUについて、図42を参照しながら説明する。
 乗り物用シートユニットUは、乗り物用シートS5がシート幅方向に複数並ベられて構成されるものである。
 乗り物用シートユニットUでは、互いに隣り合う乗り物用シートS5にそれぞれ設けられたレール用操作レバー364が、乗り物用シートユニットUのシート幅方向の中央部側の位置に配置されている。
 そのため、例えば、乗り物用シートS5の後方位置から乗員がそれぞれのレール用操作レバー364を操作することができ、互いに隣り合うシート本体の状態を一緒に切り替えることができる。
[0167]
 また、乗り物用シートユニットUでは、図34に示すように、レール用操作レバー364が、シート幅方向においてロアレール361及びアッパレール362とは異なる位置に配置されており、かつ、図42に示すように、2つのリクラ用操作レバー54が、2つのレール用操作レバー364よりも乗り物用シートユニットUのシート幅方向の中央部側の位置に配置されている。
 そのため、レール用操作レバー364とアッパレール362(ロアレール361)とが互いに干渉してしまうことを抑制できる。また例えば、乗り物用シートS5の後方位置から乗員がそれぞれのリクラ用操作レバー54を操作することができ、互いに隣り合うシートバック1を一緒に回動させることができる。
[0168]
  <乗り物用シートの第6実施形態>
 次に、乗り物用シートの第6実施形態について、図43に基づいて説明する。
 第6実施形態に係る乗り物用シートS6では、レール用操作レバー364Aが、シート幅方向においてアンカー部材370Aと重なる位置に配置されている点が主に異なっている。
[0169]
 乗り物用シートS6は、その骨格となるシートフレームSa6のうち、バックフレーム10Aよりもシート後方位置に配置され、かつ、バックフレーム10Aの下端部分の周辺に取り付けられるアンカー部材370Aと、アンカー部材よりもシート後方位置に取り付けブラケット367を介して取り付けられるレール用操作レバー364Aと、を備えている。
 なお、乗り物用シートS6は、シートバック(バックフレーム10A)の後面に取り付けられ、シートバックから車体フロアに沿ってシート後方に延びている不図示のフロアボードをさらに備えている。
 当該フロアボードの上面には、レール用操作レバー364Aを外部に露出させるための不図示のレバー露出部と、アンカー部材370Aを外部に露出させるための不図示のアンカー露出部と、がそれぞれ形成されている。
[0170]
 上記構成において、レール用操作レバー364Aは、シート幅方向においてアンカー部材370Aと重なる位置に配置されており、かつ、アンカー部材370Aよりも幅広に形成されている。すなわち、レール用操作レバー364Aの幅W1は、アンカー部材370Aの幅W2よりも大きくなっている。
 そのため、レール用操作レバー364A及びアンカー部材370Aをシート幅方向においてコンパクトに配置することができる。また、レール用操作レバー364Aを比較的大きく形成することで、乗員にとってレール用操作レバー364Aが操作し易くなる。
[0171]
  <乗り物用シートの第7実施形態>
 次に、乗り物用シートの第7実施形態について、図44-図69に基づいて説明する。
 乗り物用シートS7では、荷物等の物品を収容するための収容部を支持する支持部材の剛性を向上させ、収容部を安定に支持することが可能な乗り物用シートを実現するものである。また、簡易な構造でシートクッションのガタツキを抑制するとともに、シートクッションを適切に支持することが可能な乗物用シートを実現するものである。
[0172]
 乗り物用シートSは、図44に示すように、その本体部分をなすシート本体を有する。シート本体は、同図に示すように、シートバック401、シートクッション402及びヘッドレスト403を備えている。シートバック401は、後述の支持ベース440を介して、車体フロアに対して回動可能な状態で取り付けられている。
[0173]
 また、シートクッション402は、その後端部がシートバック401の下端部に連結されている。なお、シートクッション402の後端部とシートバック401の下端部との間には、図44に示すように連結部材405が介在している。この連結部材405は、シートバック401に対して回動可能な状態で取り付けられている。これにより、シートクッション402は、連結部材405と共にシートバック401に対して回動することが可能である。
[0174]
 また、シート本体の下部には、後述のスライドレール機構404が設置されている。このスライドレール機構404により、シート本体は、前後方向にスライド移動可能な状態で車体フロアに取り付けられている。
[0175]
 また、シート本体は、その前方に形成された収納フロアFに折り畳んだ状態で収納することが可能である。収納フロアFは、車体フロアの一部(具体的には、車体フロア中、シート本体が着座状態にあるときにシート本体の前方に位置する部分)を下方に窪ませることで形成された凹型スペースである。
[0176]
 本実施形態において、シート状態は、着座状態と、収納状態と、チップアップ状態との間で切り替え可能である。
 着座状態は、シートバック401が車体フロアに対して起立し、シートクッション402に着座者である乗員を着座させることが可能な状態である。シート状態が着座可能な状態にあるとき、図44に示すように、シートバック401は、若干後傾しており、シートクッション402は、その着座面(乗員の臀部及び大腿部が載る面)が上方を向いた姿勢となっている。
[0177]
 収納状態は、収納フロアF内にシート本体が折り畳まれた状態で収納された状態である。シート本体が収納状態に移行する際、シートバック401は、車体フロアに対して前方に倒伏し、シートクッション402は、シートバック401に近付く向きに回動する。そして、シート状態が収納状態になると、シートバック401の後面(背面)が車体フロアのうち、収納フロアF周辺と同じ高さ(レベル)となり、シートクッション402がシートバック401と車体フロアとの間に配置されるようになる。
[0178]
 チップアップ状態は、図4及び図45に示すように、シートバック401が車体フロアに対して起立している一方で、シートクッション402がシートバック401に向かって跳ね上がった状態である。
[0179]
 また、本実施形態に係る乗り物用シートSには、シート状態をチップアップ状態でロックするためのロック装置が設けられている。なお、本実施形態に係る乗り物用シートSは、後述するように、シート状態が着座状態及びチップアップ状態にあるときにシートクッション402をロックするクッションロック装置425を備えている。
[0180]
 次に、シート状態を切り替える際のシート本体各部の動きについて大まかに説明する。シート状態が着座状態にあるとき、シートバック401は、車体フロアに対して起立した姿勢にあり、シートクッション402は、車体フロアに対して略水平な姿勢にある。シート状態が着座状態にあるとき、シートクッション402は、クッションロック装置425によって、着座可能な状態に保持されている。ここで、不図示のリクライニング操作レバーを操作すると、リクライニング装置413のロックが解除されると同時に、不図示のケーブルにより、クッションロック装置425のロックも解除され(ロック片428の第1係合孔429aに対する係合が解除され)、シートバック401を回動させると共にシートクッション402のシートバック401に対する相対回転を許容させることができる。クッションロック装置425のロックを解除した状態で、シートバック401を所定の範囲内で回動させることで、乗員がシートバック401の位置を所望の位置に調整することができる。
[0181]
 シート状態を着座状態から収納可能状態へ切り替える場合、まず、上述の通りクッションロック装置425のロックを解除することで、シートバック401が不図示の付勢部材からの付勢力によって前方に倒伏するように、車体フロアに対して回動する。また、シートクッション402は、シートバック401の前倒れ動作に伴って前方に移動しつつ、シートバック401に近付く向きに連結部材405と共に回動する。このとき、シート本体の連結部材405の下面が、シート本体の下方位置に配置されたベースカバー460の所定部位に摺接する。これにより、シートクッション402は、スムーズに前方移動し、やがて収納フロアF内に進入するようになる。
[0182]
 その後、シートバック401の更なる前倒れ動作により、シートバック401が収納フロアF内に入り込み、シートクッション402が収納フロアFの底面に沿って前方に移動する。最終的に、シートバック401が収納フロアF内においてシートクッション402に折り重なるようになった時点でシート状態が収納状態に至る。
[0183]
 シート状態を収納状態からチップアップ状態に切り替える場合には、収納フロアFに収納されたシート本体を、乗員が手動で上方へ起こす。このとき、シートクッション402は、シートバック401に対して折り畳まれた姿勢(すなわち、シートバック401に対して跳ね上がった姿勢)にある。したがって、シートバック401が起立位置(つまり、シート状態が着座状態にあるときのシートバック401の位置)に至るまでシート本体を起こすことにより、シート状態がチップアップ状態に切り替わるようになる。なお、シート状態がチップアップ状態に切り替わると、シートバック401は、車体フロアに対して起立した姿勢にてロックされるようになる。
[0184]
 シート状態をチップアップ状態から着座状態に切り替える場合には、乗員がシートクッション402のロックを解除するための操作を行う。本実施形態では、シートクッション402の裏面に設けられた図45に図示のダンパ426を操作することにより、シートクッション402のロックが解除される。シートクッション402は、ロック解除されると、不図示の付勢部材からの付勢力によってシートバック401から離れる向きに連結部材405と共に回動する。そして、シートクッション402が着座可能位置(つまり、シート状態が着座状態にあるときのシートクッション402の位置)に至った時点で、シート状態が着座可能位置に切り替わるようになる。
[0185]
 乗り物用シートSは、図44等に示すように、シート本体を備えている。シート本体は、シートバック401及びシートクッション402を備えている。シートバック401及びシートクッション402は、それぞれ、図46に図示のフレーム(具体的には、シートバックフレーム410及びシートクッションフレーム420)を備えている。
[0186]
 また、シートバック401とシートクッション402とは、連結部材405によって連結されている。連結部材405は、側方視で略L字状の部材であり、シート前後方向に延在している。なお、連結部材405は、シートクッション402のサイドフレームとしての機能も有している。連結部材405は、金属板を加工することで構成されており、シート幅方向におけるシート本体の端部にて、シートバックフレーム410及びシートクッションフレーム420を連結している。また、連結部材405の後端部は、回動可能な状態でシートバックフレーム410に取り付けられている。つまり、シートクッション402は、連結部材405の後端がシートバックフレーム410に対して回動することで、シートバック401に対して連結部材405と共に回動する。
[0187]
 また、連結部材405の後端部には、ロック装置としてのクッションロック装置425が取り付けられている。クッションロック装置425は、シート幅方向において、連結部材405とシートバックフレーム410の側端との間に挟まれた位置に配置されている。クッションロック装置425は、シート状態が着座状態であるときに、シートクッション402をその時点での位置にてロックする。また、クッションロック装置425は、シート状態がチップアップ状態であるときに、シートクッション402をその時点での位置にてロックする。クッションロック装置425は、以下に詳述するように、その状態をロック状態及びアンロック状態の間で切り替えることが可能である。
[0188]
 シート本体の構成についてより詳しく説明すると、本実施形態のシートクッション402の裏面(シート状態が着座状態にあるときのシートクッション402の下面)には、図45に示すように、ダンパ426が設けられている。ダンパ426は、シートクッション402の裏面から下方(シートクッション402の厚み方向において着座面が位置する側とは反対側)に向かって突出した凸状突起である。また、ダンパ426は、正面視で長円形状となっており、図45に示すように、シートクッション402の裏面中、前端領域のシート幅方向中央部分から突出している。
[0189]
 また、ダンパ426は、シート状態が収納状態にあるときに、その先端(下端)にて車体フロアに当接する。これにより、シート状態が収納状態にある間に、シートクッション402の裏面が車体フロアに接触して汚れてしまうのを抑えることが可能となる。
[0190]
 また、ダンパ426は、シート状態をチップアップ状態から着座状態へ切り替える際に操作される。具体的に説明すると、シートクッション402の裏面の前端領域には、シート幅方向に沿ってシートクッション402の中央部から車外側に向かって延出したスリット402aが設けられている。本実施形態において、ダンパ426は、シート幅方向に沿ってスリット402a内をスライド移動することが可能である。また、ダンパ426は、不図示のケーブルを介して前述のクッションロック装置425に連結されている。
[0191]
 具体的に説明すると、図47に示すように、ダンパ426は、ケーブル427を介してクッションロック装置425に連結されている。かかる構成において、クッションロック装置425のうち、連結部材405に取り付けられたロック片428が、シートバック401に取り付けられた係合部材429の係合孔(詳しくは、第1係合孔429a及び第2係合孔429bのうちのいずれか)に係合していると、シートクッション402がその時点の位置でロックされる。なお、シート状態が着座状態であるときには、ロック片428が第1係合孔429aに係合されており、シート状態がチップアップ状態であるときには、ロック片428が第2係合孔429bに係合されている。
[0192]
 より詳細には、シート状態がチップアップ状態にあるときに、ダンパ426がそのスライド移動範囲の一端位置(具体的には、スリット402aの形成範囲のうち、シート幅方向におけるシートクッション402の中央部分に該当する位置)に至っていると、ロック片428が第2係合孔429bに係合されており、シートクッション402がロックされ、シート状態がチップアップ状態でロックされている。
[0193]
 また、シート状態がチップアップ状態にあるときに、乗員がダンパ426をスライド範囲の他端位置(具体的には、スリット402aの形成範囲のうち、シート幅方向において車外側に位置する端位置)に向かってスライド移動させると、ダンパ426に接続されたケーブル427が牽引され、クッションロック装置425がロック解除動作を行うようになる。この結果、この結果、ロック片428が係合孔から脱するようになり、シート状態のロック(厳密には、シートクッション402のロック)が解除されるようになる。
[0194]
 なお、シートクッション402のロックを解除するために操作される部品については、ダンパ426に限定されるものではないが、ダンパ426をロック解除用の操作部品として利用すれば、シート状態を着座状態やチップアップ状態にてロックしたりロック解除したりする構成の乗り物用シートSを、より少ない数の部品にて構成することが可能となる。
[0195]
 また、図45に示すように、シートクッション402の下面には、受け部414が設けられている。受け部414は、着座状態において、第1隆起部461の頂部461aと当接する部分である。図48に図46のA-A断面図を示すように、受け部414は、シートクッション402のサイドフレームとしての連結部材405を連結する前方のパイプ部材415aと後方のパイプ部材415bによって支持されている。ここで、受け部414は、鉄などの金属で形成された本体部414aと、樹脂で形成されたカバー部材414bによって構成されており、本体部414aの凹部に、カバー部材414bの凸部が係合して固定されている。なお、図48に示すように、受け部414の本体部414aには、シート前後方向において前方のパイプ部材415aと後方のパイプ部材415bの間に配置されたパイプ部材415cが挿通されている。
[0196]
 乗り物用シートSは、シート状態が着座状態である場合、図46に示す付勢装置500が備える付勢部材510(例えば、トーションスプリング)によって、シートクッション402の下面(詳細には、受け部414及び車内側の連結部材405の下面)がクッション支持部材であるベースカバー460の第1隆起部461及び第2隆起部462(より詳細には、第1隆起部461の頂部461a及び第2隆起部462の頂部462a)と当接する方向に付勢する付勢力(押し付け力)が生じている。
[0197]
 乗り物用シートSは、シート本体の周辺機器として、シートベルト装着用のバックル406を有する。バックル406は、図44や図46に示すように、シート本体の脇位置に配置されており、より詳しくは、シート幅方向において車内側でシート本体と隣り合う位置に配置されている。本実施形態において、バックル406は、本体部分(シートベルトのタングと結合する部分)を支持するための支持ブラケット406a を有し、支持ブラケット406a は、車体フロアに対して回動可能な状態で設けられている。すなわち、本実施形態のバックル406は、支持ブラケット406a の回動により、車体フロアに対して前倒し可能となるように構成されている。そして、シート状態が収納状態に移行する際、バックル406は、シートバック401の側端部によって後方から押され、シートバック401と共に前倒れする。
[0198]
 また、乗り物用シートSは、シート本体の周辺機器として、図46及び図49乃至12に図示のスライドレール機構404を有する。スライドレール機構404は、前後方向に沿ってシート本体をスライド移動させるための機器であり、公知の構造(一般的なスライドレール機構の構造)となっている。すなわち、スライドレール機構404は、車体フロア上に固定されたロアレール404a 、及びロアレール404a に対してスライド移動可能なアッパレール404bを、それぞれ一対備えている。シート本体は、アッパレール404bに取り付けられており、アッパレール404bのスライド移動に伴って前後移動する。
[0199]
 なお、アッパレール404bは、通常時、スライド移動不能な状態でロックされており、乗員が所定の操作を行うと、ロック解除されてスライド移動可能な状態となる。より具体的に説明すると、本実施形態では、アッパレール404bのロックを解除するために操作される操作部材として、図44に図示の操作ストラップ407が設けられている。この操作ストラップ407は、無端状に成形された帯状の部材であり、図44に示すように、シート状態が着座状態であるときにはシートクッション402の下方位置にある。また、本実施形態では、シート幅方向における乗り物用シートSの両端部のうち、車外側の端部に操作ストラップ407が設けられている。これにより、ドアを開けた状態で車外側から操作ストラップ407を操作してアッパレール404bのロックを解除することが可能である。
[0200]
 操作ストラップ407は、不図示のケーブルを介してスライドロック機構に接続されている。スライドロック機構については、アッパレール404bをロックするための一般的な機器が利用可能であるため、説明及び図示を省略することとする。そして、操作ストラップ407が前方に引っ張られると、ケーブルが牽引される結果、スライドロック機構がアッパレール404bのロックを解除するように動作する。
[0201]
 また、乗り物用シートSは、図46及び図49に図示の支持ベース440を有する。支持ベース440は、スライドレール機構404の直上位置に配置されてシート本体(シートバック401及びシートクッション402)を支持する。支持ベース440は、シート幅方向において互いに離間した位置に設けられた左右一対のベースブラケット(第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442)と、第1ベースブラケット441と第2ベースブラケット442との各々の前方部同士を連結する前方連結部材443と、第1ベースブラケット441と第2ベースブラケット442との各々の前後方向後方部同士を連結する後方連結部材444と、を有する。
[0202]
 第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442は、前後方向に長く延出した板金部材であり、シート幅方向内側に延びるフランジ441a,442aを、それぞれ備えている。第1ベースブラケット441は、フランジ441aにおいて、アッパレール404bの上面にボルト止めされており、第2ベースブラケット442は、フランジ442aにおいて、アッパレール404bの上面にボルト止めされて。したがって、アッパレール404bがスライド移動する際、ベースブラケット4542を含む支持ベース440がアッパレール404bと一体的に前後移動する。
[0203]
 また、第1ベースブラケット441は、前後方向中央部において、当該第1ベースブラケット441の側壁が山状に隆起した頂部441bを備えており、第2ベースブラケット442は、前後方向中央部において、当該第2ベースブラケット442の側壁が山状に隆起した頂部442bを備えている。第1ベースブラケット441の頂部441b及び第2ベースブラケット442の頂部442bには、それぞれ、第1連結リンク411a及び第2連結リンク411bの下端部が回動可能な状態で取り付けられている。
[0204]
 連結リンク411は、略弓形に屈曲したリンク部材であり、シートバックフレーム410の下端部と第1ベースブラケット441との間、シートバックフレーム410の下端部と第2ベースブラケット442との間に、それぞれ介在している。つまり、シート本体(厳密には、シートバック401)は、連結リンク411及び支持ベース440を介してスライドレール機構404のアッパレール404bに固定されている。
[0205]
 また、連結リンク411は、シート本体のシート幅方向両端部の各々に一つずつ(計2つ)設けられている。第1連結リンク411aの下端部は、シート幅方向において当該第1連結リンク411aと同じ側に位置する第1ベースブラケット441の前後方向中央部の頂部441bに、回動可能な状態で支持されている。第2連結リンク411bの下端部は、シート幅方向において当該第2連結リンク411bと同じ側に位置する第2ベースブラケット442の前後方向中央部の頂部442bに、回動可能な状態で支持されている。これにより、上記の連結リンク411(第1連結リンク411a及び第2連結リンク411b)が支持ベース440の第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442に対して前方に向かって回動し、これに伴って、シートバック401が前倒れするようになる。
[0206]
 第1ベースブラケット441側の第1連結リンク411aの下端部には、リクライニング装置413が取り付けられている。リクライニング装置413は、シート幅方向において、第1連結リンク411a、及び、第1ベースブラケット441の間に配置されている。リクライニング装置413は、公知の構造(一般的なリクライニング装置の構造)となっており、その状態をロック状態及びアンロック状態の間で切り替えることが可能である。リクライニング装置413がロック状態であるとき、第1連結リンク411aが回動不能な状態となっており、そのため、シートバック401がその時点での姿勢にてロックされる。他方、リクライニング装置413がアンロック状態になると、第1連結リンク411aが第1ベースブラケット441に対して回動可能な状態となり、この結果、シートバック401を自由に回動することが可能となる。
[0207]
 ここで、支持ベース440の左右一対の第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442と、それぞれに対応する左右一対のスライドレール(スライドレール機構404)をベース部材と総称する。具体的には、図46及び図50乃至図52に示すように、第1ベースブラケット441及び対応するレール装置4を第1ベース部材440Aと呼び、第2ベースブラケット442及び対応するレール装置4を第2ベース部材440Bと呼ぶ。
[0208]
 図46及び図49に示すように、スライドレール機構404の一対のスライドレールが、前方連結部材443によって連結されている。前方連結部材443は、第1端部443a(一端部)と第2端部443b(他端部)の間に2つの屈曲部443cを備えている。また、図49に示すように、2つの屈曲部443cの間において、前方連結部材443は、前方側に突出するように屈曲している。
[0209]
 このように、前方連結部材443が、第1端部443aと第2端部443bの間に補強部として屈曲部443cを備えており、剛性が向上しているため、後述するベースカバー460(収容部)を安定に支持することが可能である。
[0210]
 前方連結部材443の第1端部443aは、第1ベースブラケット441のシート内側方向に延在するフランジ441aにおいて支持されており、前方連結部材443の第2端部443bは、第2ベースブラケット442のシート内側方向に延在するフランジ442aにおいて支持されている。前方連結部材443は、その両端部が、剛性の高いフランジ441a,442aに支持されているため、支持剛性が向上している。また、前方連結部材443によって、スライドレール機構404の一対のスライドレールが連結されているため、一対のスライドレールがシート前後方向において、互いに位置がずれてしまうことが抑制される。
[0211]
 また、前方連結部材443よりも後方側において、後方連結部材444(第2連結部材)が、スライドレール機構404の一対のスライドレールを連結している。図48に示すように、前方連結部材443及び後方連結部材444は、シート前後方向に延在する後方連結部材445によって接続されている。前方連結部材443が、前後方向において後方連結部材444と後方連結部材445によって接続されているため、前方連結部材443の剛性が向上している。
[0212]
 後方連結部材445は、上下方向において、アッパレール404bと同じ高さ位置に配置されている。アッパレール404bの高さ位置を考慮して、後方連結部材445の高さ位置を設定することで、乗り物用シートSの上下方向のサイズがコンパクト化されている。
[0213]
 また、リクライニング装置413は、上下方向において、前方連結部材443や後方連結部材444と同じ高さ位置に配置されている。前方連結部材443やと後方連結部材444の高さ位置を考慮してリクライニング装置413の高さ位置を設定することで、乗り物用シートSの上下方向のサイズがコンパクト化されている。
[0214]
 また、図50に、図49のB-B断面図を示すように、リクライニング装置413は、2つの板材413a,13bを用いて、第1ベースブラケット441の車外側の側面に取り付けられている。
[0215]
 また、図51及び図52に、断面図を示すように、前方連結部材443は、第1ベースブラケット441が備える閉断面部441cや第2ベースブラケット442が備える閉断面部442cを避けて(換言すると、閉断面部以外の部分において)、第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442に連結されている。詳細には、第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442は、それぞれ、図51及び図52に示すように、シート上下方向、及び、シート幅方向を含む鉛直面で切った時に、閉断面となる閉断面部441c,442cを有している。そして、シート前後方向において、その閉断面部441c,442cを避けるように、前方連結部材443が、第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442に連結されている。第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442に閉断面部441c,442cを設けることにより、支持ベース440の剛性を向上させつつ、前方連結部材443や後方連結部材444の取付け性が維持されている。
[0216]
 また、図49に示すように、図51のA-A断面図と図52のB-B断面図は、シート前後方向における同一の鉛直面である。図51及び図52を比較するとわかるように、リクライニング装置413が設けられている側の第1ベースブラケット441の閉断面部441cが、第2ベースブラケット442の閉断面部442cよりも大きなものとなっている。換言すると、シート幅方向において、第1ベースブラケット441の閉断面部441cの幅LAが、第2ベースブラケット442の閉断面部442cの幅LBよりも大きくなっている(LA>LB)。したがって、シート前後方向における同一の鉛直面での第1ベースブラケット441の強度は、第2ベースブラケット442の強度よりも高くなっている。
[0217]
 図51及び図52を比較するとわかるように、リクライニング装置413が設けられている側の第1ベースブラケット441(頂部441b及び閉断面部441c)は、第2ベースブラケット442(頂部442b及び閉断面部442c)よりも、各スライドレール(ロアレール404a やアッパレール404b)のシート幅方向における中心に対してシート幅方向外側にオフセットして配置されている。
[0218]
 また、図49、図51及び図52からわかるように、シート幅方向において、フランジ441aの幅は、フランジ442aの幅よりも大きくなっている(換言すると、フランジ441aは、フランジ442aよりも、シート内側方向に延在する長さが長くなっている)。したがって、前方連結部材443の第1端部443aは、第2端部443bよりも支持剛性が高くなっている。
[0219]
 ベースカバー460は、支持ベース440全体及びスライドレール機構404を上方から覆う樹脂成形品である。本実施形態において、ベースカバー460は、支持ベース440及びスライドレール機構404を覆う機能の他に、シート状態を切り替える際にシートクッション402の移動をガイドする機能を備えている。また、後述するように、ベースカバー460は、荷物等の物品を収容するための荷物収容凹部465を備えており、本実施形態における収容部に相当する。
[0220]
 ベースカバー460は、図45及び図53に図示の外形形状をなしており、車体フロア上に載置されている。また、ベースカバー460は、全体的に上方に膨出しており、その内側には支持ベース440及びスライドレール機構404を収容するのに十分な空間が形成されている。また、本実施形態のベースカバー460は、図53及び図54に示すように、前側カバー460a と、後側カバー460bに分割されて構成されている。また、前側カバー460a は、左右二分割されており、二つのピース(前側カバー460a を構成する断片状のピース)を組み合わせることで構成されている。ただし、これに限定されるものではなく、前側カバー460a が一部品(一つのピース)のみで構成されていてもよく、ベースカバー460が一部品(一つのピース)のみで構成されていてもよい。
[0221]
 また、図45及び図53に示すように、ベースカバー460のシート幅方向両端部には、他の部分よりも上方に向かって隆起した第1隆起部461及び第2隆起部462が形成されている。第1隆起部461は、第1ベースブラケット441の頂部441bに対応する位置に、頂部461aを備えており、第2隆起部462は、第2ベースブラケット442の頂部442bに対応する位置に、頂部462aを備えている。第2隆起部462は、ガイド部を構成しており、前後方向に沿ってベースカバー460の前端から後端に亘って拡がるように設けられている。そして、ベースカバー460の前後方向両端部には、他の部分よりも上方に向かって突出した前方突出部463及び後方突出部464が形成されている。
[0222]
 第2隆起部462は、図45に示すように、側方視で略山型となっており、その上端面は、上方に突出した円弧をなすように湾曲した平面となっている。また、第2隆起部462の前端面は、図45に示すように傾斜面となっており、その延長線上には収納フロアFが配置されている。また、第2隆起部462は、シート幅方向において若干の広がり(横幅)を有している。
[0223]
 以上のように構成された第2隆起部462は、シート状態が収納状態へ移行する際に、シート本体の一部分と摺接することでシートバック401及びシートクッション402の移動をガイドする。より詳しく説明すると、シート状態が収納状態へ移行する際、シートバック401が前倒れすると、これに伴って、シートクッション402が収納フロアFに向かって前方に移動する。このとき、連結部材405の下面が、収納フロアFに向かって傾斜している第2隆起部462の前端面上を摺動(具体的には滑走)する。これにより、シートクッション402は、第2隆起部462にガイドされて収納フロアFへスムーズに向かう。
[0224]
 また、ベースカバー460のうち、シート幅方向において第1隆起部461と第2隆起部462との間に位置し、前後方向において前方突出部463と後方突出部464との間に位置する部分は、図45に示すように、第1隆起部461や第2隆起部462よりも下方に落ち込んでおり(凹んでおり)、凹部状のスペースを形成している。このスペースは、荷物収容凹部465を構成している。これにより、例えば、シート状態が着座状態やチップアップ状態にある間に、若干の高さを有する荷物を、シートクッション402の下方に位置するスペース(荷物収容凹部465内)に置いておくことが可能となっている。なお、前方連結部材443は、乗り物用シートSの前方側に突出するように屈曲した屈曲部443cを備えており、剛性が向上しているとともに、簡易な構成にて荷物収容可能領域としての荷物収容凹部465が拡大されている。
[0225]
 図54に示すように、ベースカバー460は、前側カバー460a の後端部である後方突出部464に形成された係合凹部466aに、後側カバー460bの前端部に形成された係合凸部466bが篏合することで一体化されている。ここで、前側カバー460a の荷物収容凹部465の後方段部を構成する後方突出部464に係合凹部466aが設けられているため、剛性が高まった箇所において後側カバー460bを嵌合させることが可能となる。
[0226]
 図55に図45のE-E断面図示すように、ベースカバー460は、前方連結部材443に支持される部分に、上方に向って突出し、内部に空間部463aを有する前方突出部463が形成されており、前方連結部材443の屈曲部443cは、前方突出部463の内部の空間部463aにおいて、ベースカバー460を支持している。前方突出部463の内部の空間部において、前方連結部材443の屈曲部443cが、ベースカバー460を支持しているため、前方連結部材443のベースカバー460に対する位置ずれを抑制することが可能となる。なお、前方連結部材443は、屈曲部443c以外の箇所においても、同様に、前方突出部463の内部の空間部463aにおいて、ベースカバー460を支持している。
[0227]
 本実施形態に係る乗り物用シートSは、以下に詳述するように、シート状態が着座状態にあるときに、シートクッション402の下面が支持部材と当接する方向にシートクッション402を付勢する付勢部材としてのトーションスプリング510を備えている。
[0228]
 ここで、チップアップ状態へと移行可能な車両用シートでは、シートクッション402を跳ね上げることで、シート状態を、着座状態からチップアップ状態へと移行させる際、付勢部材(例えば、トーションスプリング510)によって付勢力を効かせたままシートクッション402を跳ね上げると、付勢部材が巻き絞まることで、シートクッション402を押し付ける力が大きくなる。つまり、シートクッション402をチップアップ状態へ移行させる際の操作荷重が増大し、操作性が低下してしまう。また、シートクッション402を、着座状態へと移行させる際には、勢いよくシートクッション402が下方へと移動してしまう可能性がある。
[0229]
 そこで、本実施形態に係る乗り物用シートSは、シートクッション402を跳ね上げることで、シート状態を着座状態からチップアップ状態へ移行させる途中で、付勢部材(トーションスプリング510)の巻き絞まりを止め、シートクッション402を押し付ける付勢力が増大することを抑制するための付勢力低減装置500を備えている。
[0230]
 以下、図64‐図69を参照しながら、本実施形態に係る付勢力低減装置500について説明を行う。付勢力低減装置500は、付勢部材としてのトーションスプリング510と、シートバックフレーム410に取り付けられたバック回動ブラケット520と、シートクッション402をシートバック401に対して回動可能に連結する連結部材405に取り付けられたクッション回動ブラケット530と、を主構成要素として備えている。
[0231]
 付勢部材としてのトーションスプリング510は、一方の端部である第1端部511と、他方の端部である第2端部512と、を備えている。第1端部511は、シート後方に配置され、第2端部512は、シート前方に配置される。第1端部511及び第2端部512は、屈曲して形成されている。トーションスプリング510は、シート状態が着座状態にあるときに、シートクッション402の下面が支持部材と当接する方向にシートクッション402を付勢する付勢部材である。ここで、本実施形態に係る乗り物用シートSにおける支持部材は、ベースカバー460(具体的には、第1隆起部461及び第2隆起部462であり、より詳細には、第1隆起部461の頂部461a及び第2隆起部462の頂部462a)と、支持ベース440(具体的には、第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442であり、より詳細には、第1ベースブラケット441の頂部441b及び第2ベースブラケット442の頂部442b)と、スライドレール機構404と、によって構成されている。
[0232]
 バック回動ブラケット520は、図64‐図66に示すように、シート幅方向に設けられた開口521aを備える側面521と、シート後方側の後面522と、側面521及び後面522を接続する上面523と、トーションスプリング510の第2端部512が係止される係止片524と、を備えている。なお、バック回動ブラケット520は、本実施形態における第1ブラケットに相当する。
[0233]
 ここで、図65に示すように、バック回動ブラケット520の後面522には、トーションスプリング510の付勢力を調整するための後面調整溝522aが形成されている。後面調整溝522aには、トーションスプリング510の第1端部511が引掛けられて固定されている。後面調整溝522aは、シート上下方向に離間した2カ所の凹部を有しており、トーションスプリング510の第1端部511を係止する凹部の位置を変更することで、トーションスプリング510の付勢力を調整することが可能となっている。
[0234]
 バック回動ブラケット520は、シート幅方向において内側に延出する係止片524を備えている。図64に示すように、係止片524には、シートクッション402が着座状態からチップアップ状態に移行する際に、トーションスプリング510の付勢力を低減するための付勢力調整溝525が形成されている。付勢力調整溝525は、トーションスプリング510の第2端部512の入り口となる入口部525aと、入口部525aから連続し、シート幅方向において内側に傾斜して設けられた傾斜部525bと、シート幅方向において傾斜部525bよりも内側に設けられた規制部525cと、を備えている。
[0235]
 クッション回動ブラケット530は、図64‐図66に示すように、シート幅方向に設けられた開口531aを備える側面531と、トーションスプリング510の第2端部512を支持するスプリング支持部532と、シートクッション402をシートバック401に対して回動可能に連結する連結部材405に取り付けられる取付部533と、を備えている。なお、クッション回動ブラケット530は、本実施形態における第2ブラケットに相当する。
[0236]
 クッション回動ブラケット530のスプリング支持部532は、シートクッション402が着座状態からチップアップ状態に移行する際に、トーションスプリング510の第2端部512を支持しつつ、係止片524の付勢力調整溝525に当接させる。クッション回動ブラケット530は、取付部533において連結部材405に取り付けられているため、クッション回動ブラケット530及び連結部材405の回動動作が連動することとなる。具体的には、連結部材405を備えるシートクッション402を持ち上げる方向に回動させると、クッション回動ブラケット530も同じ方向に回動する。また、クッション回動ブラケット530を下方に回動させるように付勢力が加わると、連結部材405を介して、シートクッション402も同じ方向(下方、換言すると、シートクッション402の下面が支持部材であるベースカバー460に当接する方向)に一緒に回動する。
[0237]
 図66に付勢力低減装置500の分解図を示すように、トーションスプリング510には、シャフト540及び筒状部材541が挿入されており、ブッシュ542,543を介在させて、バック回動ブラケット520、クッション回動ブラケット530と組み合わされている。なお、図66における一点鎖線は、連結部材405、トーションスプリング510、バック回動ブラケット520の開口521a、クッション回動ブラケット530の開口531a、シャフト540、筒状部材541の軸線である(より詳細には、連結部材405、トーションスプリング510、クッション回動ブラケット530、シャフト540、筒状部材541の回動軸である)。
[0238]
 シート状態が着座状態である場合、付勢力低減装置500は、図67に示す状態にある。図67に示す状態では、クッション回動ブラケット530のスプリング支持部532がトーションスプリング510の第2端部512によって下方へと押されることで、連結部材405を介して、シートクッション402の下面をベースカバー460の第1隆起部461及び第2隆起部462(より詳細には、第1隆起部461の頂部461a及び第2隆起部462の頂部462a)と当接する方向に付勢する付勢力(押し付け力)が生じている。
[0239]
 したがって、シート状態が着座状態である場合、トーションスプリング510によって、シートクッション402の下面が、支持部材を構成するベースカバー460に押し付けられて支持されるため、シートクッション402のガタツキを抑制することが可能となっている。
[0240]
 シート状態が着座状態から、チップアップ状態へ移行中、付勢力低減装置500は、図67に示す状態から、図68の上図に示す状態を経て、図68の下図に示す状態へと遷移する。シートクッション402を持ち上げると、クッション回動ブラケット530のスプリング支持部532によって、トーションスプリング510の第2端部512が図68の上図に矢印で示すように、上方に持ち上げられる。このとき、トーションスプリング510の第2端部512は、バック回動ブラケット520に設けられた付勢力調整溝525の傾斜部525bに沿って、シート幅方向における内側に移動しつつ持ち上げられる。
[0241]
 このとき、トーションスプリング510の第2端部512が傾斜部525bに当接しているため、トーションスプリング510の第2端部512がスプリング支持部532を下方へと押す力が着座状態の場合(図67)よりも小さくなる。したがって、シートクッション402の下面をベースカバー460と当接する方向に付勢する付勢力(押し付け力)が着座状態の場合と比較して、低減される。よって、着座状態からチップアップ状態への移行に際し、操作荷重が低減されることで、操作性が良好なものとなる。
[0242]
 図68の上図に示す状態から、シートクッション402を更に持ち上げると、図68の下図に矢印で示す方向(シート幅方向における内側に向かう方向)に移動し、トーションスプリング510の第2端部512が、付勢力調整溝525の規制部525cに当接して係止される。このとき、トーションスプリング510の第2端部512は、スプリング支持部532から離脱して規制部525cに係止される。換言すると、トーションスプリング510の第2端部512のシート幅方向における内側への移動が、規制部525cにより規制される。このようにして、トーションスプリング510の巻き絞まりが止まる。したがって、シートクッション402の下面をベースカバー460と当接する方向に付勢する付勢力が一定に維持される。
[0243]
 付勢力低減装置500は、付勢部材としてのトーションスプリング510を、乗り物用シートSに取り付けるためのブラケット(バック回動ブラケット520及びクッション回動ブラケット530)を備え、トーションスプリング510の第1端部511はバック回動ブラケット520に係止されており、トーションスプリング510の第2端部512は、シートクッション402の下面をベースカバー460と当接する方向に付勢しており、付勢力低減装置500は、トーションスプリング510の第2端部512に作用する。したがって、簡易な構成でトーションスプリング510の付勢力を低減することが可能となる。
[0244]
 付勢力低減装置500は、シートクッション402が着座状態からチップアップ状態に移行する際に、シートクッション402に取り付けられたクッション回動ブラケット530のスプリング支持部532(付勢部材支持部)が、トーションスプリング510の第2端部512をシートバック401のシートバックフレーム410に取り付けられたバック回動ブラケット520の付勢力調整溝525(溝部)に当接させる。したがって、トーションスプリング510の付勢力を適切に低減することが可能となる。
[0245]
 付勢力調整溝525(溝部)は、傾斜部525bを備えており、シートクッション402が着座状態からチップアップ状態に移行する際に、トーションスプリング510の第2端部512が傾斜部525bに当接することで付勢力が低減される。また、付勢力調整溝525(溝部)は、規制部525cを備えており、シートクッション402が着座状態からチップアップ状態に移行する際に、トーションスプリング510の第2端部512が規制部525cに係止されることで付勢力が一定に保持される。したがって、簡易な構成で適切に付勢力を低減することが可能となる。
[0246]
 シート状態がチップアップ状態(図4)である場合、付勢力低減装置500は、図69に示す状態にある。トーションスプリング510の第2端部512は、付勢力調整溝525の規制部525cに係止されたままであり、シートクッション402を持ち上げてもトーションスプリング510が巻き絞まることがない。また、クッション回動ブラケット530のスプリング支持部532の内壁532aが、シート幅方向の外側における障壁となることでトーションスプリング510がシート幅方向の外側(図67における左側)へとずれてしまうことが防止される。
[0247]
 上記の乗り物用シートSでは、シートクッション402をチップアップ状態でロックするクッションロック装置425を備え、シートクッション402は、シート幅方向に設けられた連結部材405によってシートバック401に対して回動可能に支持されており、クッションロック装置425は、シート幅方向における一方の連結部材405(図46の右側の連結部材405)に備えられており、トーションスプリング510は、他方の連結部材405(図46の左側の連結部材405)に備えられている。したがって、トーションスプリング510と、シートクッション402のロック装置であるクッションロック装置425をシート幅方向において、左右の連結部材405に分けて配置できるため、シート構造をコンパクト化することが可能となる。
[0248]
 上記の乗り物用シートSでは、シートクッション402は、回動軸(シャフト540及び筒状部材541)においてシートバック401に対して回動可能に支持されており、トーションスプリング510は、回動軸の周囲に取り付けられている。したがって、簡易な構成で適切にシートクッション402の下面を、支持部材を構成するベースカバー460の第1隆起部461及び第2隆起部462(第1隆起部461の頂部461a及び第2隆起部462の頂部462a)と当接する方向に付勢することが可能となる。
[0249]
 <その他の実施形態>
 上記実施形態において、乗り物用シートSのシート前方に収納フロアが形成されているが、特に限定されることなく、乗り物用シートSの後方に収納フロアが形成されていても良い。
 その場合、シート本体が収納フロアに収納されたときにシートバック1とシートクッション2の上下方向の位置関係が逆の配置になることが望ましい。
[0250]
 上記実施形態において、シート本体の収納状態が、本発明の移動状態に相当するものとして説明されたが、特に限定されることなく、本実施形態のチップアップ状態等が移動状態に相当するものとしても勿論良い。
 そのほか、シート本体がレール装置4によって図19に示す通常位置から所定のシート前方位置(所定のシート後方位置)まで移動したスライド移動状態が、本発明の移動状態に相当するものとしても良い。
[0251]
 上記実施形態において、図2に示すように、支持ベース30がレール装置4を介して車体フロアに固定されているが、特に限定されることなく、レール装置4を不要として直接車体フロアに固定される等、適宜変更しても良い。
 または、車体フロア上に固定された不図示の支持ブラケット(支持部材)を支持ベース30の代わりとして採用しても良い。
[0252]
 上記実施形態において、図2、図5に示すように、ロック部材70がシートクッション2側に取り付けられ、被ロック部材71がシートバック1側に取り付けられているところ、特に限定されることなく、ロック部材70がシートバック1側に取り付けられ、被ロック部材71がシートクッション2側に取り付けられていても良い。
[0253]
 上記実施形態において、図12Aに示すように、着座可能状態において位置保持部材74が、被ロック部材71のロック位置を保持しているが、特に限定されることなく、代わりにロック部材70のロック位置を保持する構成としても良い。そのほか、位置保持部材74が、ロック部材70及び被ロック部材71の両方のロック位置を保持する構成にしても良い。
[0254]
 上記実施形態において、図12Aに示すように、位置保持部材74(当接部74a)は、被ロック部材71(当接突起71b)に当接する構成となっているところ、当接部74aの当接面において公知なコーティング剤を塗布することや、別途ゴム部材を装着することとしても良い。
 その場合、位置保持部材74のうち、ロック部材70(嵌合突起70b)に当接する押出し部74bの当接面や、第1ロック解除レバー72(当接部72a)に当接する部分の当接面においても、コーティング剤を塗布する等しておくと望ましい。
[0255]
 上記実施形態において、図22に示すように、補強ワイヤ29が、オットマン回動軸171よりも上方位置に配置されているが、特に限定されることなくオットマン回動軸171よりも下方位置に配置されていても良い。
[0256]
 上記実施形態において、図29、図31に示すように、カバー部263,283は、樹脂製のカバーとして形成されているが、特に限定されることなく、樹脂製のカバーの代わりとして例えば樹脂材料等のコーティング剤を対象部位に塗布、吹き付ける等して形成されても良い。
 また、図30に示すように、カバー部273は、対象部位の面に樹脂材料を表面コーティングすることで形成されているが、表面コーティングの代わりとして樹脂製のカバーを取り付ける等して形成されても良い。
[0257]
 上記実施形態において、図31に示すように、突出軸281は、シートクッション2に対し、シートクッション2からベースカバー40に向かって突出する突出長さを変更可能な状態で取り付けられる段付きボルトであるが、特に限定されることなく、段付きボルトの代わりとして公知な突き出しピン等を採用しても良い。
[0258]
 上記実施形態において、図34に示すように、レール装置360のレールロック部材363は、乗り物用シートS5のうち、支持ベース30上に取り付けられているが、特に限定されることなく、乗り物用シートS5の任意の位置に取り付けられていればよい。
 なお、レールロック部材363は、アッパレール362(ロアレール361)に近接した位置(隣接した位置)に配置されていることが好ましい。
[0259]
 上記実施形態において、図35、図36に示すように、レール用操作レバー364は、ベースカバー380(後方カバー380b)にレバー回転軸365を介して回転可能に取り付けられているが、特に限定されることなく変更可能である。
 すなわち、レール用操作レバー364は、乗り物用シートS5においてシートバック1よりもシート後方位置に配置され、かつ、シートバック1の下端部分の周辺に取り付けられていれば良い。
 また、レール用操作レバー364は、ベースカバー380に回転可能に取り付けられているが、特に限定されることなく、上下方向、シート前後方向又はシート幅方向に移動可能に取り付けられていても良い。
[0260]
 上記実施形態において、図39に示すように、レバー操作部364bが、レバー操作支持部385よりもシート前方位置に配置されているが、特に限定されることなく変更可能である。
 例えば、レバー操作部364bが、レバー操作支持部385よりもシート後方位置に配置されており、かつ、レバー回転軸365をレバー操作支持部385とで前後方向の間に挟んでいても良い。
 また例えば、レバー操作部364bが、レバー操作支持部385よりも上方位置に配置されており、かつ、レバー回転軸365をレバー操作支持部385とで上下方向の間に挟んでいても良い。
 また例えば、レバー操作部364bが、レバー操作支持部385よりもシート幅方向の左側位置に配置されており、かつ、レバー回転軸365をレバー操作支持部385とでシート幅方向の間に挟んでいても良い。
[0261]
 上記の実施形態では、図49に示すように、第1ベースブラケット441の側壁が隆起した頂部441bと、第2ベースブラケット442の側壁が隆起した頂部442bが前後方向において、略同一の位置に配置されていたが、図56に示すように、第1ベースブラケット441の頂部441bを、第2ベースブラケット442の頂部442bよりも前後方向で前側に配置するように構成しても良い。図56では、破線にて第1連結リンク411aの回動軸及び第2連結リンク411bの回動軸を示し、一点鎖線にて、第1連結リンク411aの回動軸及び第2連結リンク411bの回動軸の軸線を示している。
[0262]
 第1ベースブラケット441の頂部441bは、リクライニング装置413が配置されている側の第1連結リンク411aを支持しており、第2ベースブラケット442の頂部442bは、リクライニング装置413が配置されていない側の第2連結リンク411bを支持している。
[0263]
 したがって、連結リンク411のうち、リクライニング装置413が配置されない側の第2連結リンク411bの支持剛性は、リクライニング装置413が配置されている側の第1連結リンク411aの支持剛性よりも弱くなっている。そこで、図56に示すように、第2ベースブラケット442の頂部442bを、第1ベースブラケット441の頂部441bに対して前側に配置することで、リクライニング装置413が配置されない側の第2連結リンク411bの回動軸から、第2ベースブラケット442の頂部442bまでの距離L2を、リクライニング装置413が配置されている側の第1連結リンク411aの回動軸から第1ベースブラケット441の頂部441bまでの距離L1よりも長くすること(離すこと)ができる(シート前後方向において、距離L2>距離L1)。
[0264]
 変形例に係る乗り物用シートによれば、支持剛性が低い第2ベースブラケット442の頂部442bにおいてシートクッション402を効率的に支持しつつ、リクライニング装置413が配置されている側の第1ベースブラケット441の頂部441b付近のスペースを確保することが可能となる。
[0265]
 上述した変形例に係る乗り物用シートは、以下の構成を備えている。
 シートバック401及びシートクッション402を備えるシート本体と、シートクッション402を下方から支持する第1支持部(第1ベースブラケット441の頂部441b)及び第2支持部(第2ベースブラケット442の頂部442b)を備え、第1支持部441b及び第2支持部442bは、乗り物用シートの幅方向において離間して設けられており、前記シートバック401は、前記第1支持部441bに連結された第1連結リンク411a及び前記第2支持部442bに連結された第2連結リンク411bによって、車体フロアに対して倒伏可能に支持されており、前記第1連結リンク411aには、前記シートバック401を回動可能に支持するリクライニング装置413が取り付けられており、前記乗り物用シートの前後方向において、前記第1連結リンク411aの回転軸から前記第1支持部441bとシートクッション402の当接部の距離L1よりも、前記第2連結リンク411bの回転軸から前記第2支持部442bとシートクッション402の当接部の距離L2が長いことを特徴とする乗り物用シート。
[0266]
 また、各種操作レバーの配置は、上記の実施形態に示したものに限定されるものではなく、図57に示す位置に配置することが可能である。図57に示す例では、シートクッション402を傾動させるためのリクライニング操作レバー408Xは、シートバック401の車内側の肩口に設けられている。また、シートクッション402を跳ね上げる(チップアップさせる)ためのチップアップ操作レバー408Yは、シートクッション402の車外側の下面付近に設けられている。そして、シート本体を前後方向にスライド移動させるためのスライドレール操作レバー408Zは、シートクッション402の車内側の下面付近に設けられている。各操作レバーは、それぞれ不図示のケーブルに接続されており、各種操作レバーを操作することで、対応するケーブルが引かれてロックが解除されることで、シートクッション402の傾動(リクライニング)、シートクッション402の跳ね上げ(チップアップ)、シート本体のスライドが可能となる。
[0267]
 各種操作レバーの操作方向(換言すると、ロック解除方向)は、リクライニング操作レバー408X及びチップアップ操作レバー408Yでは、レバーを後方かつ上方へと持ち上げる方向であり、スライドレール操作レバー408Zでは、下方へと押し下げる方向である。
[0268]
 このとき、図58に示すように、シートクッション402の下面に、コンビニフック409を設けることも可能である。シートクッション402の下面にコンビニフック409が設けられていると、チップアップ状態において、荷物収容凹部465の上に、荷物を袋に入れて載置する際に、袋の持ち手をコンビニフック409に引っかけることが可能となる。また、コンビニフック409に袋の持ち手を引っかけることで、荷物の入った袋を吊り下げることも可能となる。
[0269]
 また、上記の実施形態では、図49に示すように、シート幅方向に延在する前方連結部材443により一対のスライドレールを連結し、シート前後方向に延在する後方連結部材445により前方連結部材443及び後方連結部材444を連結する例を示したが、図59に示すように、第1ベースブラケット441及び第2ベースブラケット442を、シート幅方向に延在する複数の後方連結部材446によって連結することも可能である。また、図60に示すように、シート前後方向に延在する後方連結部材445を設けることなく、シート幅方向に延在する後方連結部材446を設ける構成としてもよい。さらに、図61に示すように、シート前後方向に延在する後方連結部材445に加えて、シート前後方向に延在する複数の後方連結部材447によって前方連結部材443及び後方連結部材444を接続することも可能である。このように、後方連結部材445,44647をシート幅方向及び/又はシート前後方向に、適宜配置することで、荷物収容凹部465の支持剛性や、支持ベース440の支持剛性を所望の剛性に設定することが可能となる。
[0270]
 また、上記の実施形態では、図50に示すように、2つの板材413a,13bを用いて、リクライニング装置413を第1ベースブラケット441の車外側の側面に取り付けたが、図62に示すように、リクライニング装置413を第1ベースブラケット441Xに取り付けるための板材として、1つの板材413cのみを用いることも可能である。図62に示す例では、第1ベースブラケット441Xの形状を、シート幅方向における外側に拡張するように変更して、部品を共用化することで、部品点数の削減が実現されている。
[0271]
 また、上記の実施形態では、図50に示すように、2つの板材413a,13bを用いて、リクライニング装置413を第1ベースブラケット441の車外側の側面に取り付けたが、図463に示すような板材413dを用いて、板材413dが図50に記載の板材413bと第1ベースブラケット441の役割を果たすようにすることも可能である。図463に示す例では、第1ベースブラケット4441Yが、板材413dと、2つのブラケット部材441Ya,441Ybとによって、構成されている。具体的には、2つのブラケット部材441Ya,441Ybが溶接痕441Ycで示すように溶接されており、ブラケット部材441Ybのシート幅方向外側に板材413dが取り付けられている。
[0272]
 また、上記の実施形態では、図65に示すように、トーションスプリング510の第1端部511が、バック回動ブラケット520の後面522の後面調整溝522aに引掛けられて固定(係止)されていたが、トーションスプリング510の第1端部511を乗り物用シートSの他の部位、例えば、シートバック401等に係止することも可能である。例えば、トーションスプリング510の第1端部511を、シートバック401のシートバックフレーム410に係止して固定してもよい。
[0273]
 上記実施形態では、具体例として自動車に用いられる収納可能な乗り物用シートについて説明したが、特に限定されることなく、電車、バス等の乗り物用シートのほか、飛行機、船等の乗り物用シートとしても利用することができる。
[0274]
 本実施形態では、主として本発明に係る乗り物用シートに関して説明した。
 ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。

符号の説明

[0275]
U 乗り物用シートユニット
S,S2,S3,S4,S5,S6,S7 乗り物用シート
1 シートバック
 1a,2a クッションパッド
 1b,2b 表皮
 1c 表皮張り出し部
2 シートクッション
 2c 格納凹部
3 ヘッドレスト
4 レール装置
 4a ロアレール
 4b アッパレール
 4c レール用操作レバー
5 アームレスト
6 バックル(ベルトバックル)
10,10A バックフレーム
11 連結ブラケット
20 クッションフレーム
21 サイドフレーム
 21a フレーム側壁部
 21b フレーム上壁部
 21c フレーム底壁部
22 前方連結パイプ(前方フレーム)
 22a フレームサイド部
 22b フレーム中央部
23 中央連結パイプ(後方フレーム)
24 パンフレーム
25 取付ワイヤ
 25a ワイヤ本体部
 25b,25c ワイヤ取り付け部
26 ベース当接部材
 26a フレーム取り付け部
 26b ベース当接部
27 レバー取り付けブラケット
 27a 上方プレート部(プレート部)
 27b 下方プレート部
 27c 連結ワイヤ部
  27ca 第1延出部
  27cb 第2延出部
  27cc 第3延出部
 27d レバー取り付け部
28 フロア当接部材
29 補強ワイヤ(補強部材)
 29a 第1補強ワイヤ
 29b 第2補強ワイヤ
30 支持ベース(支持部材)
31 サイドベース部
32 第1ベース連結部(前方ベース連結部)
33 第2ベース連結部(後方ベース連結部)
34 補強ベース部
40 ベースカバー
41 カバー突出部
42 カバー収容凹部
50 リクライニング装置
51 リクライニング本体
52 バック回動軸
53 渦巻きバネ
54 リクラ用操作レバー(第1リクラ用操作レバー)
55 第2リクラ用操作レバー
56 リクラ用ケーブル(第1リクラ用ケーブル)
57 第2リクラ用ケーブル
60 クッションロック装置(シート切り替え装置)
61 ロック本体(クッションロック本体)
62 クッション回動軸
63 渦巻きバネ
64 クッション用操作レバー(切り替え用操作レバー)
65 第1クッション用ケーブル
66 第2クッション用ケーブル
70 ロック部材
 70a 係合部
 70b 嵌合突起
71 被ロック部材
 71a,71d 被係合部
 71b 当接突起(被当接部)
 71c 補助突起
72 第1ロック解除レバー
 72a 当接部
 72b ケーブル取り付け部
 72c 押圧部
73 第2ロック解除レバー
 73a ケーブル取り付け部
 73b 嵌合溝
74 位置保持部材
 74a 当接部
 74b 押出し部
75 ロック回動軸
76 レバー回動軸
77 第1付勢バネ
78 第2付勢バネ
79 第3付勢バネ(付勢部材)
80 軸連結部材
 80a 第1軸支持部
 80b 第2軸支持部
 80c 切り欠き部
90 オットマン装置
91 オットマン回動軸
 91a オットマンパッド
 91b 表皮材
 91c 取り付け穴
92 脚支持部材
 92a 支持側端部
 92b 展開側端部
170 オットマン装置
171 オットマン回動軸
 171a オットマンパッド
 171b 表皮材
 171c 取り付け穴
172 オットマンピラー
173 ピラー支持部材
174 ピラーガイド
 174a 前端フランジ
 174b 後端フランジ
175 オットマンロック部材
176 オットマン用操作レバー
180 脚支持部材  
 180a 後方脚支持部
 180b 前方脚支持部
181 脚支持フレーム  
 181a 脚連結フレーム部
 181b 脚連結補助フレーム部
182 脚支持パッド  
183 表皮材     
240 操作ダンパ
250 クッションカバー
251 クッション当接部
260,270,280 隙間埋め部材
261 弾性部
 261a 貫通穴
262 連結部
263 カバー部
264 連結ボルト
181 バネ取り付け部
272 バネ当接部
 272a,272b 当接面
273 カバー部
274 連結ボルト
281 突出軸
 281a フランジ
282 弾性スプリング
283 カバー部
284 連結ナット
285 すべり軸受け
360 レール装置
361 ロアレール
362 アッパレール
363 レールロック部材
 363a ロック本体
 363b 回動軸
 363c 回動レバー
364,364A レール用操作レバー
 364a レバー本体部
 364b レバー操作部
 364c レバー底壁部
 364d レバー側壁部
 364e レバー移動規制部
 364f ケーブル取り付け部
365 レバー回転軸
366 レール用ケーブル
 366a 一端部
 366b 折り返し部
 366c 他端部
367 取り付けブラケット
370,370A アンカー部材
380 ベースカバー
 380a 前方カバー
 380b 後方カバー
381 カバー突出部
382 カバー収容凹部
383 レバー収納部
 383a 底壁部
 383b 軸支持部
 383c 移動規制部
 383d 屈曲部
384 アンカー収納部
385 レバー操作支持部
386 区画壁部
390 フロアボード
391 折り目部
392 レバー露出部
393 アンカー露出部
401 シートバック  
402 シートクッション
 402a スリット
403 ヘッドレスト
404 スライドレール機構(一対のスライドレール)(支持部材)
 404a ロアレール
 404b アッパレール
405 連結部材
406 バックル
 406a 支持ブラケット
407 操作ストラップ
408X リクライニング操作レバー
408Y チップアップ操作レバー
408Z スライドレール操作レバー
409 コンビニフック
410 シートバックフレーム
411 連結リンク
 411a 第1連結リンク
 411b 第2連結リンク
413 リクライニング装置
 413a,413b,413c,413d 板材
414 受け部
 414a 本体
 414b カバー部材
415a,415b,415c パイプ部材
420 シートクッションフレーム
425 クッションロック装置(ロック装置)
426 ダンパ
427 ケーブル
428 ロック片
429 係合部材
 429a 第1係合孔
 429b 第2係合孔
440 支持ベース(支持部材)
 440A 第1ベース部材(ベース部材)
 440B 第2ベース部材(ベース部材)
441,441X,4441Y 第1ベースブラケット
 441a フランジ
 441b 頂部(第1支持部)
 441c 閉断面部
441Ya,441Yb ブラケット部材
441Yc 溶接痕
442 第2ベースブラケット
 442a フランジ
 442b 頂部(第2支持部)
 442c 閉断面部
443 前方連結部材(第1連結部材)(支持部材)
 443a 第1端部
 443b 第2端部
 443c 屈曲部(補強部)
444 後方連結部材(第2連結部材)
445,446 447 接続部材
460 ベースカバー(収容部)
 460a  前側ベースカバー
 460b 前側ベースカバー
461 第1隆起部
 461a 頂部
462 第2隆起部
 462a 頂部
463 前方突出部
 463a 空間部
464 後方突出部
465 荷物収容凹部
466a 係合凹部
466b 係合凸部
500 付勢装置,付勢力低減装置
510 トーションスプリング(付勢部材)
 511 第1端部
 512 第2端部
520 バック回動ブラケット(第1ブラケット)
521 側面
 521a 開口
522 後面
 522a 後面調整溝
523 上面
524 係止片
525 付勢力調整溝(溝部)
 525a 入口部
 525b 傾斜部
 525c 規制部
530 クッション回動ブラケット(第2ブラケット)
531 側面
 531a 開口
532 スプリング支持部(付勢部材支持部)
 532a 内壁
533 取付部
540 シャフト
541 筒状部材(カラー)
542,543 ブッシュ
C 隙間
T1,T2 厚さ
F 収納フロア
W1,W2 幅

請求の範囲

[請求項1]
 シートバック及びシートクッションを有するシート本体と、
 前記シートバックに対して前記シートクッションを回動可能に連結するとともに、前記シート本体が着座者を着座させることが可能な着座可能状態のときに前記シートクッションの回動動作をロックするクッションロック装置と、を備え、
 前記着座可能状態と、前記シート本体を前記着座可能状態から移動させた移動状態との間で切り替え可能な乗り物用シートであって、
 前記クッションロック装置は、
 前記シートクッション及び前記シートバックの一方側に取り付けられるロック部材と、
 前記シートクッション及び前記シートバックの他方側に取り付けられ、前記シートクッションの回動動作をロックするために前記ロック部材と係合する被ロック部材と、
 前記ロック部材及び前記被ロック部材の周辺位置に取り付けられ、前記着座可能状態のときに前記ロック部材に設けられた係合部と、前記被ロック部材に設けられた被係合部との間に隙間が形成された状態を保持するために、前記ロック部材及び前記被ロック部材の少なくとも一方の位置を保持する位置保持部材と、を有していることを特徴とする乗り物用シート。
[請求項2]
 前記移動状態とは、前記シート本体を車体フロアよりも低位置にある収納フロアへ収納移動させた収納状態であって、
 前記車体フロアに対して前記シートバックを回動可能に連結するとともに、前記着座可能状態のときに前記シートバックの回動動作をロックするリクライニング装置と、
 前記車体フロア上に設けられ、前記シートクッションを下方から支持する支持ベースと、をさらに備え、
 前記ロック部材は、前記シートクッション側に取り付けられ、前記被ロック部材は、前記シートバック側に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。
[請求項3]
 前記位置保持部材には、前記ロック部材及び前記被ロック部材の一方に設けられた被当接部に当接することで前記一方の位置を保持するための当接部が形成され、
 前記クッションロック装置は、前記位置保持部材に取り付けられ、該位置保持部材に対して前記当接部を前記被当接部に当接させる方向に付勢する付勢部材をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。
[請求項4]
 前記位置保持部材は、前記付勢部材によって付勢され、前記当接部が前記被当接部に当接する位置となる保持位置と、前記当接部が前記被当接部に当接しない位置となる保持解除位置との間で移動可能であって、
 前記着座可能状態において外部から荷重を受けて前記位置保持部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記保持位置から前記保持解除位置側へ移動したときに、前記ロック部材の前記係合部と、前記被ロック部材の前記被係合部とが係合するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の乗り物用シート。
[請求項5]
 前記シートクッションの骨格となるクッションフレームを備え、
 前記ロック部材及び前記位置保持部材は、シート幅方向に並ぶように配置され、かつ、シート幅方向において前記クッションフレームの側面にロック回動軸を介して回動可能となるように連結されていることを特徴とする請求項3に記載の乗り物用シート。
[請求項6]
 前記シートクッションは、前記シートバックに対してクッション回動軸を介して回動可能となるように連結され、
 前記ロック回動軸と前記クッション回動軸は、前記クッションフレームの側面において互いに異なる位置に配置され、
 前記クッションロック装置は、前記ロック回動軸と前記クッション回動軸を連結するために前記クッションフレームの側面に沿って延びている軸連結部材をさらに有していることを特徴とする請求項5に記載の乗り物用シート。
[請求項7]
 前記軸連結部材は、前記クッション回動軸を軸支する第1軸支持部と、前記ロック回動軸を軸支する第2軸支持部と、該第2軸支持部よりも前記第1軸支持部側に近い部分において切り欠かれた切り欠き部と、を有していることを特徴とする請求項6に記載の乗り物用シート。
[請求項8]
 前記被ロック部材は、シート幅方向において前記クッションフレームの側面に前記クッション回動軸を介して回動可能となるように連結され、
 前記ロック部材及び前記被ロック部材は、シート幅方向において同じ位置に配置され、
 前記位置保持部材の前記当接部は、
 前記被ロック部材の側面からシート幅方において前記位置保持部材側に突出する前記被当接部としての当接突起に当接することを特徴とする請求項6に記載の乗り物用シート。
[請求項9]
 前記シートクッションの下方に設けられ、物品を収容可能な収容部と、
 前記シート本体を支持する一対のベース部材と、
 前記一対のベース部材を連結する連結部材と、を備え、
 前記収容部は、前記連結部材によって支持されており、
 前記連結部材は、該連結部材の一端部と他端部の間に補強部を備えることを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。
[請求項10]
 前記補強部は、前記乗り物用シートの前方側に突出するように屈曲した屈曲部であることを特徴とする請求項9に記載の乗り物用シート。
[請求項11]
 前記収容部は、前記連結部材に支持される部分に、上方に向って突出し、内部に空間部を有する突出部が形成されており、
 前記連結部材の前記屈曲部は、前記空間部において前記収容部を支持していることを特徴とする請求項10に記載の乗り物用シート。
[請求項12]
 前記クッションロック装置は、
 前記ロック部材の周辺位置にそれぞれ取り付けられ、前記ロック部材と前記被ロック部材とのロック状態を解除するために、ロック可能位置とロック解除可能位置との間で移動する第1ロック解除レバー及び第2ロック解除レバー、とを有し、
 前記着座可能状態においては、前記第1ロック解除レバー又は前記第2ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動したときに、前記ロック状態を解除し、
 前記移動状態においては、前記第1ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動したときには前記ロック状態が解除されず、前記第2ロック解除レバーがロック可能位置からロック解除可能位置へ移動したときに前記ロック状態を解除するように構成し、
 前記第1ロック解除レバー及び前記第2ロック解除レバーが、上下方向又はシート前後方向において互いに異なる位置に配置され、前記ロック部材を間に挟むように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。
[請求項13]
 前記移動状態とは、前記シートバックに対して前記シートクッションを上方に回転移動させたチップアップ状態であって、
 前記乗り物用シートは、前記着座可能状態と、前記チップアップ状態と、前記シート本体を車体フロア側に収納移動させた収納状態との間で切り替え可能であって、
 前記車体フロアに対して前記シートバックを回動可能に連結するとともに、前記着座可能状態のときに前記シートバックの回動動作をロックするリクライニング装置を備え、
 該リクライニング装置は、
 前記シートバックの上方部分に取り付けられ、前記シートバックのロック状態を解除するために操作されるリクラ用操作レバーと、
 該リクラ用操作レバーと前記リクライニング装置の本体部分とを連結し、前記リクラ用操作レバーの操作に牽引されて前記シートバックをロック状態からロック解除状態へ切り替えるように作用するリクラ用ケーブルと、を有し、
 前記クッションロック装置は、
 前記リクラ用操作レバーと前記第1ロック解除レバーを連結し、前記リクラ用操作レバーの操作に牽引されて前記第1ロック解除レバーをロック可能位置からロック解除可能位置へ切り替える第1クッション用ケーブルと、
 前記シートクッションに取り付けられ、前記シートクッションのロック状態を解除するために操作されるクッション用操作レバーと、
 該クッション用操作レバーと前記第2ロック解除レバーを連結し、前記クッション用操作レバーの操作に牽引されて前記第2ロック解除レバーをロック可能位置からロック解除可能位置へ切り替える第2クッション用ケーブルと、を有し、
 前記第1ロック解除レバーは、前記第2ロック解除レバーよりも上方位置に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の乗り物用シート。
[請求項14]
 前記シート本体を前記着座可能状態と前記移動状態の間で切り替えるために操作される切り替え用操作レバーを有し、該切り替え用操作レバーの操作に伴って動作するシート切り替え装置と、
 前記シートクッションの前方部分にオットマン回動軸を介して回動可能となるように取り付けられ、着座者の脚部を下方から支持するための脚支持部材を有し、該脚支持部材を前記シートクッション側に格納した格納位置と、該格納位置よりもシート前方側に回転移動させた展開位置との間で回動させることが可能なオットマン装置と、を備え、
 前記切り替え用操作レバーは、前記シートクッションの前方部分に取り付けられ、
 前記切り替え用操作レバーと、前記オットマン回動軸とが、シート幅方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。
[請求項15]
 前記シート本体を通常状態と、該通常状態から移動させたスライド移動状態との間で切り替え可能な乗り物用シートであって、
 該乗り物用シートの所定位置に取り付けられ、前記通常状態のときに前記シート本体の移動動作をロックするレールロック部材と、
 前記乗り物用シートにおいて前記シートバックよりもシート後方位置に配置され、かつ、前記シートバックの下端部分の周辺にレバー回転軸を介して取り付けられ、前記レールロック部材のロック状態を解除するために回転操作されるレール用操作レバーと、を備え、
 前記レバー回転軸は、前記レール用操作レバーにおいて乗員が指を掛ける部分となるレバー操作部と、前記レール用操作レバーの周辺に設けられ、乗員が前記レバー操作部とは別に指を掛ける部分となるレバー操作支持部との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の乗り物用シート。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12A]

[ 図 12B]

[ 図 13A]

[ 図 13B]

[ 図 14A]

[ 図 14B]

[ 図 15A]

[ 図 15B]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]

[ 図 26]

[ 図 27]

[ 図 28]

[ 図 29]

[ 図 30]

[ 図 31]

[ 図 32]

[ 図 33]

[ 図 34]

[ 図 35]

[ 図 36]

[ 図 37]

[ 図 38]

[ 図 39]

[ 図 40]

[ 図 41]

[ 図 42]

[ 図 43]

[ 図 44]

[ 図 45]

[ 図 46]

[ 図 47]

[ 図 48]

[ 図 49]

[ 図 50]

[ 図 51]

[ 図 52]

[ 図 53]

[ 図 54]

[ 図 55]

[ 図 56]

[ 図 57]

[ 図 58]

[ 図 59]

[ 図 60]

[ 図 61]

[ 図 62]

[ 図 63]

[ 図 64]

[ 図 65]

[ 図 66]

[ 図 67]

[ 図 68]

[ 図 69]